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JP2002207275A - 耐水性オーバーコートを有する画像形成されたプリントの作製方法 - Google Patents

耐水性オーバーコートを有する画像形成されたプリントの作製方法

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JP2002207275A
JP2002207275A JP2001330369A JP2001330369A JP2002207275A JP 2002207275 A JP2002207275 A JP 2002207275A JP 2001330369 A JP2001330369 A JP 2001330369A JP 2001330369 A JP2001330369 A JP 2001330369A JP 2002207275 A JP2002207275 A JP 2002207275A
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JP
Japan
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overcoat
epoxy
layer
water
image
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001330369A
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English (en)
Inventor
Yongcai Wang
ワン ヨンカイ
Kevin M O'connor
エム.オコンナー ケビン
Tiecheng A Qiao
アレックス キャオ ティエチェン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eastman Kodak Co filed Critical Eastman Kodak Co
Publication of JP2002207275A publication Critical patent/JP2002207275A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C11/00Auxiliary processes in photography
    • G03C11/08Varnishing, e.g. application of protective layers on finished photographic prints
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/502Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording characterised by structural details, e.g. multilayer materials
    • B41M5/506Intermediate layers
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護特性に優れた保護オーバーコートを有す
る画像形成要素の提供。 【解決手段】 (a)支持体と;少なくとも1つの画像受
容層と;前記少なくとも1つの画像受容層の上に存在す
る、1分子当たり平均して少なくとも1.5個のエポキシ
基を有するエポキシ材料を含んで成る0.01〜5ミクロン
の平均粒度および20℃を超えるTgを有する水分散性ラテ
ックス粒子と親水性ポリマーとを含んで成るオーバーコ
ート組成物の少なくとも0.54g/m2(50mg/ft2)のレイダウ
ンを有する少なくとも1つの層とを含んで成る画像形成
要素を用意し、(b)インクジェットまたは現像主薬を使
用して、前記画像受容層において色素または顔料に基づ
くピクトリアル画像を形成し、そして(c)100℃を超える
温度で前記オーバーコートを溶融して前記オーバーコー
トを最終製品において耐水性にすることを含む、耐水性
オーバーコートを有する画像形成されたプリントの作製
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指紋、ふつうの汚
れおよび染みに耐える保護オーバーコートを有する画像
形成された要素に関する。特に、本発明は、写真要素お
よび記録媒体等の画像形成された要素上にコートされる
水分散性エポキシ官能性ラテックスを含んで成るオーバ
ーコート組成物に関する。画像形成要素上に保護オーバ
ーコートを形成する方法も開示する。
【0002】
【従来の技術】ゼラチンは、その多くの独特で有利な特
性から、様々な画像形成要素においてバインダーとして
広く使用されている。例えば、その水膨潤性である特性
により、処理薬剤を使用してハロゲン化銀ベースの写真
画像を形成することが可能であり、また、その親水性に
より、インクジェット記録媒体中のインク受容体として
ゼラチンが機能することが可能である。写真要素に関
し、水溶液が要素の表面に浸透して色素画像形成に必要
なハロゲン化銀およびカプラーに接触することが必要で
ある。インクジェット記録要素に関し、色素像が固定さ
れるように、色素水溶液が要素または媒体により非常に
迅速に吸収されることが必要である。従って、水へのア
フィニティーを有する水溶性ポリマーまたは材料が、画
像形成要素に対して一般的に好ましいバインダーである
ことが判明した。しかしながら、これらの材料は画像の
現像の観点では満足できるが、スクラッチ、引き裂けお
よび他の種類の変形等の機械的損傷に耐えるほど十分に
強くない。さらに、画像形成完了後、画像形成された要
素は、指紋または食品および飲み物のこぼれたものに由
来する汚れに対してはほんのわずかな抵抗性を有する。
露出したゼラチンを含む材料を有する画像形成要素は、
たとえ透明または反射性媒体上に形成された場合でも、
画像を損傷しうるいかなる水溶液との接触も避けるため
に細心の注意を払って取り扱わねばならない。コーヒー
やポンチ等の一般的な家庭にある溶液または単なる水が
偶然にこぼれたことで、インクジェットプリント、電子
写真プリントまたは写真プリント等の画像形成された要
素は損傷しうる。
【0003】水または水溶液による損傷から画像を保護
するゼラチンをベースとする写真システム用の保護層を
提供しようとする試みが長年にわたってなされている。
米国特許第2,173,480号明細書には、乾燥前の
写真処理の最終工程として、湿ったフィルムにコロイド
懸濁液を適用する方法が記載されている。写真処理完了
後に画像上に保護層を溶剤コーティングする方法が一連
の特許文献、例えば米国特許第2,259,009号、
第2,331,746号、第2,798,004号、第
3,113,867号、第3,190,197号、第
3,415,670号および第3,733,293号の
各明細書に記載されている。米国特許第5,376,4
34号明細書には、画像を有するゼラチン含有層上にラ
テックスをコートし乾燥させることにより写真プリント
上に形成された保護層が記載されている。このラテック
スは、30〜70℃のガラス転移温度を有する樹脂であ
る。処理された画像への紫外線重合性モノマーおよびオ
リゴマーの適用に続き放射線照射して架橋保護層を形成
することが米国特許第4,092,173号明細書に記
載されている。溶剤コーティング法および放射線硬化法
の双方の欠点は、コーティングオペレーターに対するそ
れらの化学物質または放射線の健康上および環境上の問
題である。処理工程後に写真材料をコートする必要があ
るというもう1つの欠点がある。従って、処理装置に変
更を加えたり、処理作業を行う人員を保護コーティング
を適用するように訓練しなくてはならない。
【0004】代わりに、貼合せ法を用いて、画像形成さ
れた要素に、耐スクラッチ性、耐水性および耐汚染性を
付与することができる。貼合せ法は、適切な支持体上に
コートされた耐久性および/または接着性保護層を、保
護すべき画像上に配置することを伴う。保護コーティン
グ用の支持体は、画像に永久的に接着した状態のまま残
るか、または画像に接着した保護層だけを残してその後
剥がし取られる。貼合せ法は、別の支持体にコーティン
グすることに関係して費用がかさむ点で幾つかの欠点が
ある。さらに、貼合せ工程の間に、画像欠陥をもたらす
エアーポケットがトラップされることがある。
【0005】その形成後に画像に適用される必要のある
保護コーティング(その幾つかは先に述べた)は、最終
的な画像形成された製品の費用を著しく高める。多くの
特許が、現像に先立って写真要素に適用できる耐水性保
護コーティングに関するものである。例えば、米国特許
第2,706,686号明細書には、耐水性および耐指
紋性を付与する目的で、処理液が浸透しうる高透水性の
多孔質層で感光性層を露光に先立ってコートすることに
より写真乳剤用のラッカー仕上げを形成することが記載
されている。処理後、ラッカー層を溶融し合着させて連
続的な不浸透性コーティングにする。ラッカーと除去可
能な固体増量剤(例えば炭酸アンモニウム)の混合物を
コートし、そして処理の間に昇華または溶解により増量
剤を除去することによって多孔質層が得られる。記載さ
れているオーバーコートは、有機溶剤中の懸濁液として
コートされるため、大規模適用には望ましくない。より
最近になって、Bohan等の米国特許第5,853,92
6号明細書に写真要素用の保護コーティングが開示され
た。この保護コーティングの形成は、ポリマー粒子と軟
質ポリマーラテックスバインダーを含んでなる水性コー
ティングの適用を伴う。このコーティングは、写真処理
液の適切な拡散を可能にし、露光および処理後にコーテ
ィング作業を必要としない。
【0006】米国特許第5,856,051号明細書に
は、オーバーコート配合物中のバインダーとしてのゼラ
チンに疎水性粒子を併用することが記載されている。こ
の発明は、写真製品に組み込むことができるとともに写
真処理液の適切な拡散を可能にし、露光し処理した後に
コーティング作業を必要としない水性コーティング可能
な耐水性保護オーバーコートを示した。米国特許第5,
856,051号明細書に例示されている疎水性ポリマ
ーとしては、55〜200℃の融点(Tm)を有するポ
リエチレンが記載されており、そのため、ポリマーを含
んで成る層は、画像が生成するように試料を処理した後
に、そのポリマーのTmよりも高い温度でその層を溶融
させることによって耐水性層を形成することができる。
コーティング溶液は水性であるため、装置の変更を行わ
ずに製造コーティング作業にコーティング溶液を導入す
ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】水および機械的損傷に
対する抵抗性を備えた画像形成された画像形成要素を得
るために様々な試みが成されてきたことが判るであろ
う。しかしながら、前述の従来技術は、性能上、環境
上、および費用上の制約を同時に満足するということに
関しては不十分である。また、近年、一般の人々による
様々な印刷および画像形成技術の出版業界および家庭で
の利用がますます普及している。画像形成または印刷さ
れた書類に、摩耗、トランスファーカバー材料、水もし
くはアルコールのこぼれたもの、インク染み、または他
の画像プリント劣化過程に対する保護および周囲環境か
らの有害な効果に対する保護を与えることの望ましさが
ますます高まってきた。従来技術の問題および制約を回
避する優れた特性を有する保護オーバーコートを備えた
耐水性の画像形成された要素を得ることが望ましいであ
ろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、耐水性、耐指
紋性等を提供する画像形成された要素用の保護オーバー
コートに関する。この保護オーバーコート組成物はエポ
キシ含有粒子を含んで成り、このエポキシ含有粒子は乾
燥質量を基準にして少なくとも50%の固体エポキシ化
合物または樹脂を含んで成り、そしてその粒子は20℃
を超えるガラス転移温度と5ミクロン未満の平均粒度を
有する。このオーバーコート組成物は、エポキシ含有粒
子中に酸基を有するポリマーをさらに含む。この保護オ
ーバーコート組成物は、エポキシ含有粒子用のバインダ
ー材料も含む。
【0009】本発明の1つの態様において、画像形成要
素に適用されるオーバーコート組成物は、そのオーバー
コートの乾燥レイダウンに基づいて30〜95質量%の
平均粒度0.01〜0.5マイクロメートルの水分散性
ポリマーエポキシ含有粒子と5〜70質量%のバインダ
ーを含んで成る。前記水分散性ポリマーは20℃を超え
るTg(ガラス転移温度)により特徴づけられる。例え
ば界面活性剤、滑剤、増粘剤等の他の材料がオーバーコ
ート組成物中に存在してもよい。写真要素の場合に、画
像形成要素は、支持体と、前記支持体上に重ねられた少
なくとも1つのハロゲン化銀乳剤層と、前記ハロゲン化
銀乳剤層上に存在する、製造時に画像形成要素上にコー
トでき写真処理を妨げない処理液浸透性保護オーバーコ
ート組成物を含んで成る。別の側面において、本発明
は、上記画像形成要素において画像を形成し、そしてオ
ーバーコートを耐水性コーティングに変換(溶融を用い
てオーバーコートを耐水性保護オーバーコートに変換す
ることを伴う)する方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の態様】本発明は、画像形成された要素の
耐水性、耐汚染性および耐摩耗性を改良する単純で安価
な方法を提供する。本発明によると、画像形成に先立っ
て初期の保護オーバーコート(nascently protective o
vercoat)が画像形成要素に適用される。特に、本発明
に係るオーバーコートは、一般使用者による頻繁な取り
扱いおよび粗末な扱いに遭遇することがある写真製品の
乳剤側または画像記録媒体の画像受容側、特に実像の写
真プリントまたはインクジェットプリント上に存在す
る。
【0011】「耐水性」なる用語は、本明細書におい
て、画像形成のための通常の処理後、画像形成された要
素が水を吸収しないことを意味する。要素の画像形成側
を変色しうる水性の汚れが妨げられるまたは最低限に抑
えられる。本明細書において、水分散性ポリマーを乾燥
させることおよび/または水分散性ポリマーの合着を促
進することに関して用いる「高温」なる用語は、30〜
100℃、好ましくは45〜60℃の温度を意味する。
対照的に、溶融は、概して、例えば圧力ロールまたはベ
ルトを使用して、熱と圧力の同時適用を必要とする。溶
融前の画像形成された要素の乾燥が推奨される。溶融
は、概して、典型的には水の沸点の超える温度、通常は
100℃を超える高い温度を必要とする。
【0012】本発明は、一般使用者による頻繁な取り扱
いおよび粗末な扱いに遭遇する写真プリント等の画像形
成された要素または材料の画像形成側用の改良されたオ
ーバーコートを提供する。このオーバーコートは、30
〜95質量%(オーバーコートの乾燥レイダウンに基づ
く)の平均粒度0.01〜0.5マイクロメートルの水
分散性エポキシ含有粒子と5〜70質量%(オーバーコ
ートの乾燥レイダウンに基づく)の親水性ポリマーを含
んで成るオーバーコート配合物から作られる。
【0013】本発明の1つの態様において、写真要素の
適用されるオーバーコート組成物は、固形分の30〜9
5質量%、好ましくは60〜90質量%の、500nm
未満の平均粒度および20℃を超えるTg、好ましくは
20℃〜70℃のTgを有する水分散性ポリマー粒子
と、固形分の5〜70質量%、好ましくは10〜40質
量%の親水性ポリマーを含んで成り、前記親水性ポリマ
ーに対する前記水分散性エポキシ含有粒子の質量比は2
0:80〜95:5、好ましくは40:60〜90:1
0、より好ましくは50:50〜80:20である。こ
のオーバーコート組成物によって、オーバーコートは、
画像形成後、溶融によって、すなわち画像形成要素を加
圧下、少なくとも100℃の温度に加熱することによっ
て、耐水性オーバーコートを形成する。本発明のエポキ
シ粒子は5ミクロン未満、好ましくは2ミクロン未満の
平均粒度を有する。
【0014】エポキシ含有粒子は、1,2−エポキシ官
能基を有する材料、化合物または樹脂、特に、1分子当
たり平均して約1.5個より多く(測定値に基づく)の
エポキシド基を有する物質、化合物または樹脂を含んで
成る。エポキシ材料は、飽和または不飽和の、線状また
は分枝状の、脂肪族、脂環式、芳香族もしくは複素環式
であることができ、カルボン酸との反応を実質的に妨げ
ない置換基を有していてよい。そのような置換基として
は、臭素または塩素が挙げられる。このエポキシ材料は
モノマーであってもポリマーであってもよい。好適なエ
ポキシ樹脂としては、アルカリ性反応条件下で行われる
エピクロロヒドリンと少なくとも1.5個の芳香族ヒド
ロキシル基を含む化合物との反応により調製されるグリ
シジルエーテルが挙げられる。本発明において使用する
のに好適な他のエポキシ樹脂の例としては、二価化合物
のジグリシジルエーテル、エポキシノボラック(置換ま
たは未置換のフェニル含有エポキシ材料)および脂環式
エポキシ樹脂が挙げられる。一般的に、エポキシ樹脂
は、反復単位数が異なる化合物をある分布で含む。
【0015】好ましくは、前記エポキシ材料は、二価フ
ェノール類のジグリシジルエーテル、水素化二価フェノ
ール類のジグリシジルエーテル、脂肪族グリシジルエー
テル、エポキシノボラック、または脂環式エポキシ化合
物である。二価フェノール類のジグリシジルエーテル
は、例えば、アルカリの存在下、エピハロヒドリンと二
価フェノール類とを反応させることにより製造できる。
好適な二価フェノール類の例としては、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノール
−A);2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブ
チルフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)イソブタン;ビス(2−ヒドロキシ−1−ナフ
チル)メタン;1,5−ジヒドロキシナフタレン;1,
1−ビス(4−ヒドロキシ−3−アルキルフェニル)エ
タン等が挙げられる。好適な二価フェノール類は、フェ
ノールとアルデヒド類、例えばホルムアルデヒドとの反
応から得ることもできる(ビスフェノール−F)。二価
フェノール類のジグリシジルエーテルとしては、米国特
許第3,477,990号および第4,734,468
号明細書に記載されているような、上記二価フェノール
類のジグリシジルエーテルとビスフェノール−A等のフ
ェノール系化合物との連鎖成長生成物が挙げられる。水
素化二価フェノール類のジグリシジルエーテルは、例え
ば、二価フェノール類の水素化と、それに続くルイス酸
触媒の存在下でのエピハロヒドリンとのグリシド化反応
と、その後の水酸化ナトリウムとの反応によるグリシジ
ルエーテルの形成により製造できる。
【0016】脂肪族グリシジルエーテルは、例えば、ル
イス酸触媒の存在下でエピハロヒドリンと脂肪族ジオー
ルとを反応させ、続いて水酸化ナトリウムとの反応によ
ってハロヒドリン中間体をグリシジルエーテルに変換す
ることにより製造できる。好適な脂肪族グリシジルエー
テルの例としては、例えば、1,4−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、ヘキサンジオール、ポリプロピレングリコール等の
ジオールおよびグリコールのジグリシジルエーテル;並
びにトリメチロールエタンおよびトリメチロールプロパ
ンのトリグリシジルエーテルが挙げられる。エポキシノ
ボラックは、ホルムアルデヒドとフェノール化合物とを
縮合させ、続いてアルカリの存在下でのエピハロヒドリ
ンの反応によるグリシド化によって製造できる。このフ
ェノール化合物は、例えばフェノール、クレゾール、ノ
ニルフェノールおよびt−ブチルフェノールであること
ができる。脂環式エポキシ化合物は、1個より多くのオ
レフィン結合を有するシクロアルケン含有化合物を過酢
酸でエポキシ化することにより製造できる。
【0017】好ましいエポキシ樹脂の市販のものの例と
しては、例えばShell Chemical Companyから入手可能な
EPON(商標)樹脂1001F, 1002F, 1004F, 1007F, 1009F,
2002, 2003, 2004, 2005, 2012, 2014, 2024, 2042, 3
001および3002、並びにSigma-Aldrich Chemical Co.か
ら入手可能なエポキシクレゾールノボラック樹脂(ポリ
((o−クレシルグリシジルエーテル)−co−ホルム
アルデヒド))が挙げられる。
【0018】本発明の1つの態様において、前記水分散
性エポキシ粒子は、エポキシ材料に加えて、実質的にア
モルファスなカルボン酸基を有する熱可塑性ポリマーを
含むことができる。このポリマーはその酸価により特徴
づけられる。好ましくは、その酸価は250以下、より
好ましくは100以下である。そのようなカルボキシル
化熱可塑性ポリマーは、好ましくは、少なくとも1種の
エチレン系不飽和モノマーおよび少なくとも1種のエチ
レン系不飽和酸モノマーから常用の遊離基重合法により
調製される。不飽和モノマーの選択は、コーティング組
成物の意図する最終用途に従うが、実際には無制限であ
る。様々な酸モノマーを使用できる。それらの選択は、
所望の最終的なポリマーの特性に依存する。
【0019】酸モノマーは、エチレン系不飽和酸、モノ
プロトン酸またはジプロトン酸、二塩基酸の酸無水物ま
たはモノエステルであることができ、これを他のモノマ
ーと共重合させてポリマーを調製する。最も好ましい酸
モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、およびイタコ
ン酸である。
【0020】好ましくは、カルボキシル化熱可塑性ポリ
マーの酸価は30〜250、好ましくは30〜200の
間である。この酸価は、1グラムのポリマーを中和する
のに必要とした水酸化カリウムのミリグラム数である。
例示のため、100の酸価は、12.8%のアクリル
酸、15.3%のメタクリル酸、11.5%のイタコン
酸、または10.3%のマレイン酸もしくはフマル酸が
ポリマー中に存在することに対応する。
【0021】本発明のカルボキシル化熱可塑性ポリマー
を調製するために使用できるエチレン系不飽和モノマー
としては、イオン電荷を帯びた基を持たず実質的に水不
溶性のポリマーを付加重合して生成するほぼあらゆるモ
ノマーが挙げられる。例えば、典型的な有用なモノマー
として、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチ
ルアクリレート、エキシルアクリレート、n−オクチル
アクリレート、ラウリルメタクリレート、2−エチルヘ
キシルメタクリレート、ノニルアクリレート、ベンジル
メタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニリデン、塩化ビニ
ル、スチレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルエン、
ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。
【0022】重合プロセスは、一般的に、遊離基開始剤
により開始される。いかなる種類の遊離基も使用でき
る。好ましい開始剤としては、過硫酸塩、過酸化物、ア
ゾ化合物および酸化還元開始剤が挙げられる。開始剤の
量は、モノマーの質量の0.01〜2質量%であるが、
好ましくはモノマーの質量の0.03〜1質量%であ
る。有機過酸化物および有機過酸エステルとしては、例
えばベンゾイルペルオキシド、ジクロロベンゾイルペル
オキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペ
ルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペ
ルアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−
ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、tert
−ブチルペルベンゾエート、tert−ブチルペルフェニル
アセテート、tert−ブチルペルイソブチレート、tert−
ブチルペルセコクテート、tert−ブチルペルピバレー
ト、クミルペルピバレートおよびtert−ブチルペルジエ
チルアセテートが挙げられ、アゾ化合物としては、例え
ばアゾビスイソブチルニトリルおよびジメチルアゾイソ
ブチレートが挙げられる。
【0023】本発明のエポキシ含有粒子は、当該技術分
野で知られている様々な方法により調製できる。例え
ば、粒子材料を微粉砕し分級することにより、またはエ
ポキシ樹脂等の粒子材料を含む溶液を噴霧乾燥し、得ら
れた粒子を続いて分散剤を使用して水に再分散させるこ
とによって、エポキシ含有粒子を調製できる。エポキシ
含有粒子は、エポキシ化合物等の粒子材料を例えば水不
混和性溶剤に溶解させ、その溶液を微細な液滴として水
溶液中に分散させ、そして蒸発または他の適切な方法に
より溶剤を除去することからなる懸濁法によって調製で
きる。エポキシ含有粒子は、エポキシ化合物等の粒子材
料を水中で分散剤の存在下で所望の粒度になるまで機械
的に粉砕し、水中に分散したエポキシ含有粒子をそれら
の融点を超える温度に加熱し、そして溶融した粒子を水
中で冷却して安定な分散体を形成することによって調製
できる。エポキシ含有粒子は、いわゆる「常圧乳化」法
および「加圧乳化」法で調製できる。常圧乳化法は、水
の沸点よりも低い融点を有するエポキシ樹脂の場合にエ
ポキシ含有分散体を調製するために使用できる。この方
法は、典型的には、エポキシ化合物と界面活性剤とを一
緒に溶融させることからなる。場合に応じて、溶融物に
塩基が添加される。次に、激しく攪拌しながら、そのエ
ポキシ溶融物に熱水を徐々に添加する。加圧乳化は、概
して、100℃を超える融点を有するエポキシ樹脂の場
合に必要とされる。この方法は、水の沸点よりも高い温
度で行われることを除いて常圧法と同様である。その方
法では、高圧に耐えられる容器が通常必要とされる。
【0024】当該技術分野で知られている様々な分散剤
および界面活性剤を安定化剤として使用できる。分散剤
は、非イオン性、陰イオン性および陽イオン性であって
よく、またポリマーであってよく、エポキシ樹脂の20
%程度の多い量で使用される。そのような界面活性剤
は、他の問題を生じるおそれがあるため、最低限の量の
界面活性剤を使用すべきである。エポキシ樹脂の市販の
分散体は、往々にして、少量の界面活性剤を含む。エポ
キシ材料の分散体が凝集または合体するなら、調製した
ばかりの分散体にまたは分散体の形成に先立って水相
に、測定した量の界面活性剤を添加して、分散体の安定
性を評価することができる。エポキシ含有分散相の沈降
に関して分散体が安定であることが最も好ましい。しか
しながら、本発明に関する文脈中、「安定」なる用語
は、エポキシ樹脂粒子が合体または凝集しないが、実質
的に別個の粒子のまま存在する場合の分散体を指す。貯
蔵によりそのような粒子が沈降する場合には、振とうま
たは穏やかな攪拌によって、それらの粒子を容易に再分
散させることができる。しかしながら、粒子が合体する
場合には、長時間の高剪断混合なしには、それらを再分
散させることはできない。
【0025】本発明の実施化に市販のエポキシ分散体を
使用できる。そのような分散体は、多くの製造業者から
入手でき、例えばCiba-GeigyからECN-1400(商標)(エ
ポキシノボラックECN 1299(商標)の水中分散体)とし
て、並びにRhone-PoulencからEpi-Rez. RTM 35201(商
標)(固体DGEBA(商標)エポキシ樹脂の分散体)、CMD
W50-3519(商標)(商標)(エラストマー変性エポキ
シ分散体)およびW55-5003(商標)またはSU-3(商標)
エポキシ分散体として入手可能である。
【0026】本発明の1つの態様に係るコーティング組
成物のためのエポキシ含有粒子を調製する好ましい方法
は、(1)揮発性溶剤混合物に、油溶性エポキシ官能性
化合物と、酸価30超250未満のポリマーと、場合に
応じて界面活性剤とを溶解させ、(2)この有機溶剤媒
体に塩基を加えて、95%未満、好ましくは90%未満
の中和度に酸基を中和させ、(3)得られた有機相を、
場合に応じて界面活性剤を含む水性媒体中に分散させ、
そして(4)揮発性溶剤混合物を除去することを含む。
好ましくは、揮発性溶剤混合物は、主成分としての水不
混和性有機溶剤と、少量成分としての水混和性有機溶剤
を含む。そのような方法は、都合良いことに、狭い粒度
分布を有する非常に微細なサブミクロン粒子を与える。
その分散体は、貯蔵の間の優れた安定性も示す。
【0027】保護オーバーコートが、上記の水分散性エ
ポキシ粒子に加えて、バインダーとして少なくとも1種
の水溶性の親水性ポリマーを含むことが好ましい。添加
することのできるそのような水溶性ポリマーの例として
は、ポリビニルアルコール、セルロースエーテル、ポリ
(N−ビニルアミド)、ポリアクリルアミド、ポリエス
テル、ポリ(エチレンオキシド)、デキストラン、スタ
ーチ、未架橋ゼラチン、ホエー、アルブミン、ポリ(ア
クリル酸)、ポリ(エチルオキサゾリン)、アルギネー
ト、ガム類、ポリ(メタクリル酸)、ポリ(オキシメチ
レン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(エチレングリ
コールメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシ−エチルメ
タクリレート)、ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ
(スチレンスルホン酸)、ポリ(エチレンスルホン
酸)、ポリ(ビニルリン酸)およびポリ(マレイン酸)
等が挙げられる。そのような材料は、Robert l. Davids
onによる“Handbook of Water-Soluble Gums and Resin
s”(McGraw-Hill Book Company, 1980)またはBruno Jir
gensonsによる“Organic Colloids”(Elsvier Publishi
ng Company, 1958)に記載されている。好ましい態様に
おいて、ポリマーはゼラチンである。このポリマーにつ
いては、写真要素の場合に、比較的均一なコーティング
を生じること、および下方に存在する乳剤への現像液の
拡散速度を高めることが見出された。
【0028】保護オーバーコートは、溶融後、クリヤ
ー、すなわち透明であるのがよく、好ましくは無色であ
る。しかしながら、形成またはオーバーコートを通して
画像を見ることに悪影響を及ぼさない限り、ポリマーオ
ーバーコートが色補正のためまたは特別な目的のために
ある色を有することができる。従って、色または色合い
を付与する色素をポリマーに含めることができる。さら
に、オーバーコートに様々な望ましい特性を付与する添
加剤をポリマーに含めてもよい。例えば、オーバーコー
トを紫外線吸収性にして紫外線により誘発される退色か
ら画像を保護するために、紫外線吸収剤をポリマーに含
めることができる。個々の層の機能に応じて他の化合物
をコーティング組成物に含めることができる。そのよう
なものとしては、界面活性剤、乳化剤、コーティング助
剤、滑剤、艶消粒子、レオロジー調節剤、架橋剤、カブ
リ防止剤、無機充填剤、例えば導電性および非導電性金
属酸化物粒子、顔料、磁性粒子、殺生物剤等が挙げられ
る。コーティング組成物は、少量の有機溶剤を含んでも
よい。好ましくは有機溶剤の濃度は全コーティング組成
物の1質量%未満である。本発明は、揮発性有機溶液か
らまたはポリマーの溶融物から望ましいポリマー材料を
コーティングすることを除外するものではない。
【0029】コーティング助剤の例としては界面活性
剤、粘度調節剤等が挙げられる。界面活性剤としては、
コーティング調製物の表面張力を、周縁撤退(edge-wit
hdrawal)、忌避性、および他のコーティング欠陥を抑
制するのに十分に低下させる任意の界面活性作用のある
物質が包含される。これらには、アルキルオキシポリエ
ーテルもしくはアルキルオキシポリグリシドール誘導体
またはアルキルフェノキシポリエーテルもしくはアルキ
ルフェノキシポリグリシドール誘導体およびそれらの硫
酸塩、例えばOlin Matheson Corporationから入手可能
なノニルフェノキシポリ(グリシドール)、またはオク
チルフェノキシポリ(エチレンオキシド)硫酸ナトリウ
ム、有機スルフェートもしくはスルホネート、例えばド
デシル硫酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウ
ム、ナトリウムビス(2−エチルヘキシル)スルホスク
シネート[Aerosol(商標) OT、American Cyanamide
(ニュージャージー州ウェイン(Wayne)所在)から入
手可能]、並びにアルキルカルボン酸塩、例えばデカン
酸ナトリウムが包含される。
【0030】オーバーコートの表面特性は、連続相を形
成するポリマーの物理的特性、固体の非溶融性粒子の存
在または不在に大部分依存する。しかしながら、オーバ
ーコートの表面特性は、表面を場合に応じて溶融させる
条件によっても調節できる。例えば、接触溶融では、ポ
リマーを溶融させて連続オーバーコート層を形成する溶
融要素の表面特性は、望ましい平滑度、テキスチャーま
たはパターンを要素の表面に付与するように選ぶことが
できる。すなわち、非常に滑らかな溶融要素は、画像形
成された要素に光沢表面を与え、テキスチャー付き溶融
要素は、無光沢さもなくばテキスチャーの付いた表面を
要素に与え、パターン化された溶融要素は要素の表面に
パターンを適用する。
【0031】当該技術分野で周知の艶消粒子を本発明の
コーティング組成物に使用してもよく、そのような艶消
剤はリサーチディスクロージャー、No. 308119(198
9年12月出版)、第1008〜1009頁に記載されている。
ポリマー艶消粒子が使用される場合には、コートされた
層に対する艶消粒子の改良された付着性を高めるため
に、そのポリマーは分子間架橋によりまたは架橋剤との
反応によりバインダーポリマーと共有結合を形成するこ
とのできる反応性官能基を含んでもよい。好適な反応性
官能基としては、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボ
ジイミド、エポキシド、アジリジン、ビニルスルホン、
スルフィン酸、活性メチレン、アミノ、アミド、アリル
等が挙げられる。
【0032】本発明に係る写真要素の滑り摩擦を減少さ
せるために、オーバーコート組成物は、フッ素化成分ま
たはシロキサン系成分を含んでよく、および/またはコ
ーティング組成物は滑剤または滑剤の組み合わせを含ん
でよい。典型的な滑剤として以下のものが挙げられる:
(1)例えば米国特許第3,489,567号、第3,
080,317号、第3,042,522号、第4,0
04,927号および第4,047,958号並びに英
国特許第955,061号および第1,143,118
号の各明細書に開示されているシリコーン系材料;
(2)米国特許第2,454,043号、第2,73
2,305号、第2,976,148号、第3,20
6,311号、第3,933,516号、第2,58
8,765号、第3,121,060号、第3,50
2,473号、第3,042,222号および第4,4
27,964号並びに英国特許第1,263,722
号、第1,198,387号、第1,430,997
号、第1,466,304号、第1,320,757
号、第1,320,565号および第1,320,75
6号並びにドイツ特許第1,284,295号および第
1,284,294号の各明細書に開示されている高級
脂肪酸およびそれらの誘導体、高級アルコールおよびそ
れらの誘導体、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステ
ル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸の多価アルコールエ
ステル等;(3)液状パラフィンおよびパラフィンまた
はワックス様物質、例えばカルナバワックス、天然およ
び合成ワックス、石油ワックス、ミネラルワックス、シ
リコーン−ワックスコポリマー等;(4)ポリ(テトラ
フルオロエチレン)、ポリ(トリフルオロクロロエチレ
ン)、ポリフッ化ビニリデン、ポリ(トリフルオロクロ
ロエチレン−co−塩化ビニル)、ペルフルオロアルキ
ル側基を含むポリ(メタ)アクリレートまたはポリ(メ
タ)アクリルアミド等の、ペルフルオロ含有物質もしく
はフルオロ含有物質またはフルオロクロロ含有物質。本
発明に有用な滑剤は、リサーチディスクロージャー, N
o.308119(1989年12月出版)、第1006頁にさらに
詳しく記載されている。
【0033】本発明に使用される支持体材料はフィル
ム、紙、ガラス等であることができる。支持体の厚さは
厳密でない。2〜15ミル(0.002〜0.015イ
ンチ;0.00508〜0.0381cm)の支持体厚
さを使用できる。二軸延伸支持体積層体を本発明に使用
することができる。これらの支持体は、一般譲渡された
米国特許第5,853,965号、第5,866,28
2号、第5,874,205号、第5,888,643
号、第5,888,681号、第5,888,683号
および第5,888、714号の各明細書に開示されて
いる。これらの明細書の開示は、引用によりここに含ま
れていることにする。これらの支持体は、紙ベースと、
その紙ベースの片面または両面に貼り合わされた二軸延
伸ポリオレフィンシート、典型的にはポリプロピレンを
含む。少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀層が二軸延
伸ポリオレフィンシートに適用される。
【0034】本発明のコーティング組成物は、多くの周
知技術のうちの任意のもの、例えばディップコーティン
グ、ロッドコーティング、ブレードコーティング、エア
ナイフコーティング、グラビアコーティングおよびリバ
ースロールコーティング、押出コーティング、スライド
コーティング、カーテンコーティング等により適用でき
る。コーティング後、一般的に、単なる蒸発により層を
乾燥させる。この乾燥は、対流加熱のような周知の技術
により促進することができる。周知のコーティングおよ
び乾燥方法は、リサーチディスクロージャー No. 3081
19(1989年12月)、第1007〜1008頁にさらに詳し
く記載されている。好ましくは、商用の態様は同時押出
を伴う。オーバーコートのレイダウンは、その応用分野
に依存する。写真要素に対し、ポリウレタン含有コポリ
マーのレイダウンは好適には少なくとも0.54g/m
2(50mg/ft2)、好ましくは1.08〜5.38
g/m2(100〜500mg/ft2)、最も好ましく
は1.61〜3.23g/m2(150〜300mg/
ft2)である。支持体にコーティング組成物を適用し
た後、それを適切な時間、例えば2〜4分間乾燥させ
る。
【0035】写真要素は、個々の写真要素の要件に応じ
て様々な構成のうちのいずれかの構成で多層写真要素に
組み込まれた導電性層を含むことがある。好ましくは、
導電性層は、支持体上の写真層とは反対側にある磁気記
録層の下にある下引き層またはタイ層として存在する。
しかしながら、オーバーコート後の導電性層の抵抗率の
増加を最低限に抑えるために、導電性層に透明磁気記録
層以外の層(例えば耐摩耗性バッキング層、カール調節
層、ペロイド等)をオーバーコートすることができる。
さらに、支持体の写真層と同じ側にまたは支持体の両側
に追加の導電性層を備えることもできる。任意の導電性
下引き層を、ハレーション防止色素または顔料を含有す
るゼラチン下引き層の下方または上方に適用してもよ
い。代わりに、ハレーション防止機能と帯電防止機能の
両方を、導電性粒子、ハレーション防止色素およびバイ
ンダーを含有する1つの層に併せ持たせることもでき
る。そのようなハイブリッド層は、典型的には支持体の
同じ側に増感乳剤層としてコートされる。追加の任意の
層が存在してもよい。追加の導電性層を写真要素の最外
層、例えば画像形成層の上にある保護層として使用する
ことができる。増感乳剤層上に導電性層が適用される場
合には、バリヤー層や接着促進層のような任意の中間層
を導電性オーバーコート層と写真層の間に適用する必要
はないが、それらは場合に応じて存在していてもよい。
他の添加剤、例えば寸法安定性を改善するポリマー格
子、硬膜剤または架橋剤、界面活性剤、艶消剤、滑剤お
よび様々な他の周知の添加剤が、上記層の任意のものま
たは全てに存在していてもよい。
【0036】本発明の写真要素は、構造および組成の点
で様々な形態をとることができる。例えば、本発明の写
真要素は、支持体の種類、画像形成層の数および組成、
並びにその写真要素に含める補助層の数および種類の観
点で様々な形態をとることができる。特に、写真要素
は、スチルフィルム、映画フィルム、X線フィルム、グ
ラフィックアートフィルム、ペーパープリントまたはマ
イクロフィッシュであることができる。リサーチディス
クロージャー、第36230項(1994年6月)に記
載されているようなスモールフォーマットフィルムに本
発明の導電性層を使用することも特に考えられる。写真
要素は、単純な黒白またはモノクローム要素であって
も、ネガ−ポジプロセスまたはリバーサルプロセスでの
使用に向くように作られた多層および/または多色要素
であってもよい。一般的に、写真要素は、フィルム支持
体の片面に、ゼラチン水溶液中にハロゲン化銀結晶の分
散体を含む1層以上の層と場合に応じて1層以上の下引
き層とをコーティングすることにより製造される。コー
ティングプロセスは、1つの層または複数の層を支持体
に適用する連続運転塗布機で行うことができる。多色要
素に関し、米国特許第2,761,791号および第
3,508,947号明細書に記載されているように複
合フィルム支持体に複数の層を同時にコートすることが
できる。さらなる有用なコーティングおよび乾燥手法は
リサーチディスクロージャー,Vol. 176, 第17643
項(1978年12月)に記載されている。
【0037】本発明に従って保護される写真要素は、黒
白要素(例えば銀像を生じるもの、または色素形成カプ
ラーの混合物からニュートラル階調画像を生じるも
の)、単色要素または多色要素であることができるハロ
ゲン化銀写真要素から得られるものであってよい。多色
要素は、典型的には、スペクトルの3つの主領域のそれ
ぞれに感じる色素画像形成ユニットを含む。画像形成さ
れた要素は、ネガティブフィルム像、リバーサルフィル
ム像および映画プリントのように透過によって観察する
画像形成された要素であっても、ペーパープリントのよ
うに反射によって観察する画像形成された要素であって
もよい。ペーパープリントおよび映画プリントの場合に
出くわす処理量のために、これらは本発明における使用
に好ましい画像形成された写真要素である。
【0038】本発明に従って画像形成された要素にオー
バーコートを適用する主な目的は物理的損傷から要素を
保護することであるが、オーバーコートの適用は退色ま
たは黄変から画像も保護することができる。このこと
は、特に、酸素の作用により退色または黄変を受けやす
い画像を含む要素についていえる。例えば、ピラゾロン
およびピラゾロアゾールカプラーから誘導された色素の
退色は、少なくとも部分的には酸素の存在によって起こ
ると考えられているため、要素への酸素の透過に対して
バリヤーとして機能するオーバーコートの適用はそのよ
うな退色を抑制する。
【0039】保護すべき画像が形成される写真要素は、
リサーチディスクロージャー37038および3895
7に示されている構成および成分を有することができ
る。本発明において有用な他の構成が一般譲渡された米
国特許出願第09/299,395号(1999年4月
26日出願)および米国特許出願第09/299,54
8号(1999年4月26日出願)の各明細書に開示さ
れている。これらの開示は、引用によりここに含まれて
いることにする。具体的な写真要素は、リサーチディス
クロージャー37038の第96〜98頁にカラーペー
パー要素1および2として示されているようなものであ
ることができる。典型的な多色写真要素は、少なくとも
1つのシアン色素形成カプラーを関連して有する少なく
とも1つの赤感性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなるシア
ン色素像形成ユニットと、少なくとも1つのマゼンタ色
素形成カプラーを関連して有する少なくとも1つの緑感
性ハロゲン化銀乳剤層を含んでなるマゼンタ色素像形成
ユニットと、少なくとも1つのイエロー色素形成カプラ
ーを関連して有する少なくとも1つの青感性ハロゲン化
銀乳剤層を含んでなるイエロー色素像形成ユニットを支
持する支持体を含む。
【0040】本発明の要素は、追加の層、例えばフィル
ター層、中間層、オーバーコート層、下引き層等を含ん
でいてもよい。透明(例えばフィルム支持体)であって
も反射性(例えばペーパー支持体)であってもよい支持
体上にこれらの全てをコーティングすることができる。
本発明に従って保護される写真要素は、リサーチディス
クロージャー、第34390項(1992年11月)に
記載されているような磁気記録材料、または米国特許第
4,279,945号および第4,302,523号の
各明細書に記載されているような透明支持体の下側に磁
性粒子含有層のような透明磁気記録層を含んでもよい。
【0041】好適なハロゲン化銀乳剤およびそれらの調
製並びに化学増感および分光増感方法はリサーチディス
クロージャー37038および38957の第I〜V章
に記載されている。他にも、引用によりその開示がここ
に含まれていることにする米国特許出願第09/29
9,395号(1999年4月26日出願)および米国
特許出願第09/299,548号(1999年4月2
6日出願)に記載がある。色材および現像調節剤はリサ
ーチディスクロージャー37038および38957の
第V〜XX章に記載されている。ビヒクルはリサーチデ
ィスクロージャー37038および38957の第II
章に記載されており、そして種々の添加剤、例えば蛍光
増白剤、カブリ防止剤、安定化剤、光吸収剤および散乱
剤、硬膜剤、コーティング助剤、可塑剤、滑剤および艶
消剤はリサーチディスクロージャー37038および3
8957の第VI〜X章および第XI〜XIV章に記載
されている。処理方法および処理剤はリサーチディスク
ロージャー37038および38957の第XIX〜X
X章に記載されており、露光方法はリサーチディスクロ
ージャー37038および38957の第XVI章に記
載されている。
【0042】写真要素は、典型的には、乳剤の形態にあ
るハロゲン化銀を具備する。写真乳剤は一般的に、乳剤
を写真要素を構成する1つの層としてコーティングする
ためのビヒクルを含む。有用なビヒクルとしては、タン
パク質のような天然に産出する物質と、タンパク質誘導
体、セルロース誘導体(例えばセルロースエステル)、
ゼラチン(例えば、牛骨または皮ゼラチンのようなアル
カリ処理ゼラチンまたは豚皮ゼラチンのような酸処理ゼ
ラチン)、ゼラチン誘導体(例えば、アセチル化ゼラチ
ン、フタル酸化ゼラチン等)の両方が挙げられる。親水
性の透水性コロイドもビヒクルまたはビヒクルエキステ
ンダーとして有用である。これらのものとして、合成ポ
リマー解膠剤、キャリヤー、および/またはバインダ
ー、例えばポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルラ
クタム)、アクリルアミドポリマー、ポリビニルアセタ
ール、アルキルアクリレートおよびアルキルメタクリレ
ート並びにスルホアルキルアクリレートおよびスルホア
ルキルメタクリレートのポリマー、加水分解したポリビ
ニルアセテート、ポリアミド、ポリビニルピリジン、メ
タクリルアミドコポリマー等が挙げられる。
【0043】写真要素は、種々の技術を使用して像様露
光される。典型的な露光は、スペクトルの可視領域内の
光を暴露するものであり、典型的にはレンズを通してラ
イブ像を露光するものである。露光は、発光素子(例え
ばLED、CRT等)による保存画像(例えばコンピュ
ーター保存画像)であってもよい。
【0044】例えばT. H. James 編集のThe Theory of
the Photographic Process, 4th Edition, Macmillan,
New York, 1977に記載されている多くの周知の現像処理
用組成物のうちの任意のものを使用する多くの周知の写
真現像処理法のうちの任意の方法により、写真要素にお
いて画像を現像することができる。カラーネガティブ要
素を処理する場合に、発色現像主薬(すなわちカラーカ
プラーにより発色画像色素を形成するもの)により要素
を処理し、次に酸化剤および溶剤により処理して銀およ
びハロゲン化銀を除去する。カラーリバーサル要素を処
理する場合に、黒白現像主薬(すなわち、カプラー化合
物により呈色色素を形成しない現像主薬)により要素を
まず処理し、続いて現像可能な未露光ハロゲン化銀(通
常、化学または光カブリ)に処理し、続いて発色現像主
薬により処理する。現像に続いて銀またはハロゲン化銀
を除去するための漂白−定着が行われ、洗浄、次いで乾
燥が行われる。
【0045】本発明に係る組成物の使用方法の1つの態
様では、支持体上に重ねられたハロゲン化銀乳剤層の上
に現像液が浸透可能なオーバーコートであって、上記の
組成を有するものを写真要素に備えることができる。写
真要素は、pHが7を超える、好ましくは8を超える、
より好ましくは9を超えるアルカリ性現像液中で現像さ
れる。これによって、現像液が保護コーティングに浸透
する。pHを下げた後、例えば漂白定着液中で、保護オ
ーバーコートは比較的耐水性になる。本発明の1つの態
様に係るポリビニルアルコールの添加によって、この方
法は促進される。ポリビニルアルコールが処理の間に表
面の湿潤性を改良すると同時に処理の間にポリビニルア
ルコールのいくらかが洗い落とされて、最終製品の耐水
性がより向上することが見いだされた。最終製品におい
て親水性ポリマーが減少して最終製品が比較的より耐水
性が高くなるように、原量の少なくとも30%、好まし
くは50を超える、より好ましくは75%を超えるオー
バーコート中のポリビニルアルコール(PVA)が、露
光された写真要素の処理の間に洗い落とされることが適
当である。処理液が浸透可能なオーバーコートが溶融性
である必要はないが、任意の溶融は耐水性をさらに向上
する場合がある。
【0046】本発明に係るオーバーコート層は、水性の
こぼれたもの、指紋、退色および黄変に対する優れた抵
抗性等の並外れた物理的特性に加えて、スクラッチ、摩
耗、ブロッキングおよびフェロタイピングに対する抵抗
性を与えるのに必要な格別優れた透明性および強靱性を
備えているために、写真プリントに利用する場合に特に
有利である。本発明は、例えば画像がデジタルスチルカ
メラを使用して作製された画素を基にした像から得られ
る画像形成された記録要素にも応用される。その画像
は、例えばインクジェット印刷法または電子写真印刷法
を使用して生成される場合に1つ以上の記録層で形成さ
れることがある。インクジェット印刷技術は、the Jour
nal of Imaging Science and Technology, Volume 42,
Number 1 (1998年1月/2月)の第49〜61頁に
あるHue P. Leの“Progress and Trends in Ink-Jet Pr
inting Technology”と題された論文に概括されてい
る。基本的に、典型的には容積1〜100ピコリットル
のインク滴がプリントヘッドから画像を形成させる受容
体材料に噴射される。インクジェットプリントヘッド
は、コンティニュアス型またはドロップオンデマンド型
のものであることができる。液滴噴射に関する幾つかの
物理的機構は知られているが、なかでも現在のところ最
も一般的なものは感熱式機構と圧電式機構のものであ
る。感熱式機構では、プリントヘッド内のインクが加熱
されると水蒸気のバブルを形成して、それが1つ以上の
インク液滴をプリントヘッドから受容体に吐き出させ
る。代表的なサーマルインクジェットプリントヘッド
は、例えばEndo等(Canon)の米国特許第4,723,
129号明細書およびVaught等(Hewlett Packard)の
米国特許第4,490,728号明細書に記載されてい
る。圧電式機構では、プリントヘッド構造体の一部を形
成している圧電体にかかる電圧変化に随伴する物理的変
形によりプリントヘッドから1つ以上の液滴が吐き出さ
れる。代表的な圧電式プリントヘッドは、例えばHowkin
s(Exxon)の米国特許第4,459,601号明細書お
よびMasahiro等(Seiko Epson)の米国特許第5,56
3,634号明細書に記載されている。
【0047】インクジェットインク用のキャリヤーは、
単に水であることも、または多価アルコール等の水混和
性溶剤との混合物であって、水が主な成分のものである
ことも、多価アルコール等の有機物が主な成分のもので
あることもできる。そのような組成物に使用される色素
は、典型的には、水溶性の直接染料または酸性染料であ
る。このような液状インク組成物は、従来技術、例えば
米国特許第4,781,758号にさらに詳細に記載さ
れている。
【0048】水および1種以上の着色剤、例えば染料ま
たは顔料に加えて、水性インクは、粘度および揮発性に
影響を及ぼす1種以上の保湿剤、インクの濡れ性および
浸透性に影響を及ぼす界面活性剤、並びにインクの有効
寿命を延ばす殺生物剤を典型的には含む。水性インク
は、金属イオンキレート化剤、pH緩衝剤、脱泡剤およ
び分散助剤等の多くの他の添加剤を含んでもよい。各色
について1より多くのインク濃度を使用することにより
画像のトーンスケールまたはビット深度(bit depth)
を改良することがよく知られている。代表的なインクジ
ェットインクは、例えばMa等(DuPont)の米国特許第
5,571,850号明細書、Yatake(Seiko Epson)
の米国特許第5,560,770号明細書およびSantil
li等(EastmanKodak)の米国特許第5,738,716
号明細書に記載されている。
【0049】インクジェット媒体または受容体は、反射
性のものであっても、透明なものであっても、中透明度
のもの(例えば昼/夜ディスプレイ材料)であってもよ
い。インクジェット受容体は支持体とインク受容層を最
低限具備する。最も単純なインクジェット受容体は、そ
れらの2つの機能を併せ持つ普通紙である。実際問題と
して、より高い画像品質と物理的特性を得るために、よ
り複雑な受容体構造が必要とされる。紙または他の支持
体上にコートされた特別に作られたインク受容層は、色
濃度およびドット解像度を改良する。濡れ性、インク吸
収性、乾燥時間、光沢、画像アーチファクトの減少、水
堅牢性、並びに明および暗安定性等の特性を改良するた
めに、受容体の組成および構造を変えることもできる。
代表的なインクジェット受容体の構造および組成は、例
えばHasegawa等(Canon)の米国特許第4,954,3
95号明細書、Ozawa等(Seiko Epson)の米国特許第
5,725,961号明細書およびRomano等(Eastman
Kodak)の米国特許第5,605,750号明細書に記
載されている。
【0050】典型的な記録要素についてのこの文脈中で
本発明の使用をより詳しく説明する。任意の支持体また
は基材を記録要素に使用することができる。例えば、普
通紙またはカレンダード紙、保護ポリオレフィン層で被
覆した紙、ポリマーフィルム、例えばポリ(エチレンテ
レフタレート)、ポリ(エチレンナフタレート)、ポリ
(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレー
ト)、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、またはセルロースエステルを使用す
ることができる。特に、ポリエチレン被覆紙またはポリ
(エチレンテレフタレート)が好ましい。
【0051】支持体の厚さは、約50〜約800μm、
好ましくは約75〜500μmが適切である。酸化防止
剤、帯電防止剤、可塑剤、染料、顔料および他の周知の
添加物を必要に応じて支持体に添加してよい。
【0052】支持体への画像記録層の接着性を向上させ
るために、画像記録層を適用するのに先立って、支持体
表面に場合に応じてコロナ放電処理を行ってもよい。場
合により、記録要素の機械搬送性およびカールを改善
し、その摩擦および抵抗率等を調節する目的で、追加の
バッキング層またはコーティングを支持体の裏側(すな
わち、画像記録層がコートされている側とは反対の支持
体の側)に適用してもよい。
【0053】典型的には、バッキング層はバインダーと
充填剤を含む。典型的な充填剤としては、アモルファス
または結晶性のシリカ、ポリ(メチルメタクリレー
ト)、中空球状ポリスチレンンビーズ、微結晶性セルロ
ース、酸化亜鉛、タルク等が挙げられる。バッキング層
に添加される充填剤は、一般的に、バインダー成分の5
重量%未満であり、充填剤の平均粒径は5〜30μmの
範囲内にある。バッキング層に使用される典型的なバイ
ンダーは、アクリレート、メタクリレート、ポリスチレ
ン、アクリルアミド、ポリ(塩化ビニル)−ポリ(酢酸
ビニル)コポリマー、ポリ(ビニルアルコール)、セル
ロース誘導体等のポリマーである。さらに、バッキング
層に帯電防止剤も添加して、記録要素の帯電による弊害
を防止することもできる。特に適切な帯電防止剤は、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、オクチルスル
ホン酸カリウム塩、オリゴスチレンスルホン酸ナトリウ
ム塩、ラウリルスルホ琥珀酸ナトリウム塩等である。帯
電防止剤は、バインダー組成物に、バインダーの質量に
基づいて0.1〜15重量%の量で添加できる。所望で
あれば、画像記録層を裏面にコートしてもよい。
【0054】好ましくは、記録要素中の支持体は、画像
形成層でコートされているか、またはインク中のキャリ
ヤーおよび/または色素を吸収することのできる材料の
層でコートされている。この層の厚さは典型的には5〜
50マイクロメートル(μm)である。その材料は、親
水性ポリマー、例えば天然に産出する親水性コロイドお
よびガム、例えばゼラチン、アルブミン、グアー、キサ
ンタン、アカシア、キトサン、スターチおよびそれらの
誘導体、官能化蛋白質、官能化ガムおよびスターチ、お
よびセルロースエーテルおよびそれらの誘導体、ポリビ
ニルオキサゾリンおよびポリビニルメチルオキサゾリ
ン、ポリオキシド、ポリエーテル、ポリ(エチレンイミ
ン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、ポ
リアクリルアミドおよびポリビニルピロリドン等のnー
ビニルアミド、並びにポリ(ビニルアルコール)、その
誘導体およびコポリマー等を含んでよい。この層は、微
孔質材料を含んでもよい。好ましい微孔質材料は、シリ
カ、アルミナまたは水和アルミナ、ベーマイト、マイ
カ、モンモリロナイト、カオライト、タルク、バーミキ
ュライト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、酸化チタ
ン、硫酸バリウム等であり、場合に応じてポリマーバイ
ンダーと組み合わされる。例えば米国特許第5,60
5,750号明細書を参照されたい。この特許明細書の
開示は引用によりここに含まれていることにする。例え
ば米国特許第5,032,450号、第5,035,8
86号、第5,071,645号および第5,14,4
38号明細書に記載されているもの等の多くの周知の微
孔質材料を使用することができる。
【0055】高品質インクジェット媒体に関し、キャリ
ヤー吸収層の上に別個の上部画像形成層が形成されてい
ることがある。従って、インクがインクジェットプリン
ターのノズルから独立した液滴の形態で吐出されると、
それらの液滴はその上部層を浸透してその上部層でイン
ク中の染料または顔料の大部分が保持または媒染される
一方で、インクの残りの染料/顔料およびキャリヤー部
分は上部層を自由に通過してキャリヤー吸収層に到達
し、そこで、例えば親水性ポリマーおよび/または微孔
質材料により速やかに吸収される。このようにして、大
量のインクが記録要素によって速やかに吸収され、それ
により優れた光学濃度および良好な色域を有する高品質
の記録画像が生じる。
【0056】記録要素中の画像形成層は、記録要素の非
ブロッキング性に寄与し、またその耐汚染性を調節する
ために、艶消剤、例えば二酸化チタン、酸化亜鉛、シリ
カ、およびポリスチレンビーズ等のポリマービーズ;イ
ンク吸収性樹脂もしくは層の老化挙動を改善するため、
続いてそこに適用されるインクの吸収と乾燥を促進する
ため、インク受容層の表面均一性を向上するため、およ
び乾燥したコーティングの表面張力を調節するために、
界面活性剤;蛍光色素;pH調節剤;消泡剤;滑剤;保
恒剤;色素定着剤;粘度調整剤;防水剤;分散助剤;紫
外線吸収剤;媒染剤等の様々な周知の添加剤を含んでも
よい。
【0057】所望であれば、本発明に係るコーティング
に加えて、記録要素を、インク浸透性、非粘着性のイン
ク受容性コーティング、例えば親水性セルロース誘導
体、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、カルシウ
ムカルボキシメチルセルロース、メチルエチルセルロー
ス、メチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセル
ロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ナトリウ
ムカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースアセテートスクシネート、ヒドロキシプロピ
ルセルロースアセテート、ヒドロキシエチルセルロース
とジアリルジメチルアンモニウムクロリドのエステル、
ヒドロキシエチルセルロースと2−ヒドロキシプロピル
トリメチルアンモニウムクロリドのエステル、およびヒ
ドロキシエチルセルロースとラウリルジメチルアンモニ
ウム置換エポキシドのエステル、並びにアルキルC12
−C14鎖をグラフト化したヒドロキシエチルセルロー
スでコートすることができる。以下の例により本発明を
例示する。特に断らない限り、ここに記載の粒度は、プ
ロトン相関分光分析法により求めた場合の平均値であ
る。
【0058】
【実施例】調製例 本発明に係るコートされる組成物を形成するために使用
したエポキシ粒子(エポキシ−1〜エポキシ−7)の調
製を以下に記載する。エポキシ−1: 42gの酢酸エチルに1.5gのCarbos
et(商標)526(B.F. Goodrich製の酸価約100のアク
リル樹脂)、12gのEPON(商標)1001F(融点60〜
70℃)、0.12gの2−ウンデシルイミダゾール、
2gのアセトン、2gのイソプロピルアルコールおよび
0.24gのトリエチルアミンを溶解させることにより
油相を調製した。この調製した油相を、198gの水と
2gのAlkanol XC(商標)界面活性剤を含む水相に攪拌
しながら加えてエマルジョンを形成した。得られたエマ
ルジョンを、次に、Microfluidizer(商標)ミキサーに
3回通した。最後に、窒素流中、室温で、揮発性溶剤を
除去した。得られたエポキシ粒子は12.5:87.5
の比率でポリマー(Carboset(商標)526)とエポキシ
樹脂とを含み、約124.5nmの平均粒度を有してい
た。エポキシ−2: エポキシ−2は、ポリマー(Carboset
(商標)526)とエポキシ樹脂を1:4の比率で含み、
約113nmの平均粒度を有していたことを除き、エポ
キシ−1と同様に調製されたものである。エポキシ−3: 125.5gの酢酸エチルに、60gの
Epon(商標)1001F(融点60〜70℃)、0.6gの
2−ウンデシルイミダゾールおよび14gのアセトンを
溶解させることにより油相を調製した。この調製した油
相を、768gの水、8gのAlkanol(商標)XC界面活
性剤(DuPont Corp.)および24gのポリ(ビニルピロ
リドン)(International Specialty Products製のK-30
(商標))を含む水相に攪拌しながら加えてエマルジョ
ンを形成した。得られたエマルジョンを、次に、Microf
luidizer(商標)ミキサーに3回通した。最後に、窒素
流中、室温で、揮発性溶剤を除去した。得られたエポキ
シ粒子は約100.4nmの平均粒度を有していた。
【0059】エポキシ−4:エポキシ−4は、約12g
のポリ(ビニルピロリドン)を含み、約99.3nmの
平均粒度を有していたことを除き、エポキシ−3と同様
に調製されたものである。エポキシ−5: エポキシ−5は、約6gのポリ(ビニル
ピロリドン)を含み、110nmの平均粒度を有してい
たことを除き、エポキシ−3と同様に調製されたもので
ある。エポキシ−6: エポキシ−6は、6gのポリ(ビニルア
ルコール)をポリマー分散体として含み、約120nm
の平均粒度を有していたことを除き、エポキシ−3と同
様に調製されたものである。エポキシ−7: 42gの酢酸エチルに、3gのCarboset
(商標)525(BF Goodrich製の酸価約75のアクリル樹
脂)、12gのEPON(商標)1001F(融点60〜70
℃)、2gのAerosol OT(商標)界面活性剤、0.12
gの2−ウンデシルイミダゾール、2gのアセトン、2
gのイソプロピルアルコール、および0.35gのトリ
エチルアミンを溶解させることにより油相を調製した。
この調製した油相を、200gの水を含む水相に攪拌し
ながら加えてエマルジョンを形成した。得られたエマル
ジョンを、次に、Microfluidizer(商標)ミキサーに3
回通した。最後に、窒素流中、室温で、揮発性溶剤を除
去した。得られたエポキシ粒子は1:4の比率でポリマ
ー(Carboset(商標)525)とエポキシ樹脂とを含み約
92nmの平均粒度を有していた。
【0060】Com−1およびCom−2についての以
下の調製例により、比較用コーティング例で使用したポ
リエステルポリマー粒子の調製を説明する。Com−1: 28gの酢酸エチルに、12gのKAO-C
(商標)ポリマー(KAO Corp.製のポリエステル)を溶
解させることにより油相を調製した。この調製した油相
を、129.6gの水、1.44gのAlkanol XC(商
標)界面活性剤および4.8gのポリ(ビニルピロリド
ン)を含む水相と激しく攪拌して混合した。得られたエ
マルジョンを、次に、Microfluidizer(商標)ミキサー
に3回通した。最後に、窒素流中、室温で、揮発性溶剤
を除去した。得られたエポキシ粒子は約140nmの平
均粒度を有していた。Com−2: 20%のLF200(商標)(Zeneca Resins製
のフルオロポリマー樹脂)を含む塩化メチレン溶液55
gと15%のCarboset(商標)526ポリマーを含む酢酸
エチル溶液20gを組み合わせることにより油相を調製
した。次に、この調製した油相を、5gのイソプロピル
アルコールおよび0.4gのトリエチルアミンと組み合
わせた。油相を、約3gのAlkanol XC(商標)界面活性
剤および290gの水を含む水相と激しく攪拌して混合
した。得られたエマルジョンを、次に、Microfluidizer
(商標)ミキサーに3回通した。揮発性有機溶剤を除去
した。得られたエポキシ粒子は約180nmの平均粒度
を有していた。
【0061】追加の材料: (1)ポリ(ビニルアルコール)(PVA)を、Aldric
h Chem. Co.から入手した(カタログ番号36,062-7)。 (2)ポリ(ビニルピロリドン)K-30を、Internationa
l Specialty Productsから入手した。
【0062】例1〜7 この例は、本発明に係るコーティングの耐水性を例示す
るものである。一連のコーティング例を以下のように作
製した:片側に樹脂コートサブ層1(ポリエチレン中に
Titanox(商標)および蛍光増白剤)を有し、反対側に
樹脂コートサブ層を有する印画紙支持体を使用した。こ
の支持体のサブ層1側に、乾燥塗布量約3g/m2のゼ
ラチン層をコートした。このゼラチン層上に約150m
g/m2のMT-200(商標)滑剤(Michelman Inc.)、5
0mg/m2の界面活性剤Olin(商標)10G(Olin Cor
p.)および下記表1に記載の様々な成分を含むオーバー
コート層を適用した。ゼラチンをHAR-1を使用して硬膜
した。
【0063】
【化1】
【0064】
【表1】
【0065】上記のコーティング例を、それらの耐水性
および印画紙現像液に対する耐性について、0.1N
NaCl水溶液中およびRA−4現像液中でその平衡膨
潤値の80%に達するまでに要した時間を測定すること
により試験した。結果を下記表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】上記表2中の結果から、本発明に従って作
製されたコーティング例が水の浸透に対して優れた抵抗
性を示すが、写真現像液による膨潤に対しては実質的に
影響を及ぼさないことが判る。従って、本発明のコーテ
ィング組成物は、写真要素およびインクジェット記録要
素用の保護オーバーコートを形成するのに有用である。
なぜなら、それらの画像要素は、写真現像液またはイン
クジェットインクによる現像可能性と水による損傷に対
する耐久性の両方を必要とするからである。
【0068】例8〜21 この例は、本発明に係るコーティングの耐汚染性を例示
するものである。一連のコーティング例を以下のように
作製した:片側に樹脂コートサブ層1(ポリエチレン中
にTitanox(商標)および蛍光増白剤)を有し、反対側
に樹脂コートサブ層を有する印画紙支持体を使用した。
この支持体のサブ層1側に、乾燥塗布量約3g/m2
ゼラチン層をコートした。このゼラチン層上に約150
mg/m2のMT-200(商標)滑剤(Michelman Inc.)、
50mg/m2の界面活性剤Olin(商標)10G(Olin Cor
p.)および下記表3に記載の様々な成分を含むオーバー
コート層を適用した。ゼラチンをHAR-1を使用して硬膜
した。
【0069】
【表3】
【0070】これらのコーティングをKodak RA4プロセ
スにより処理した。コーティングを乾燥させた後、それ
らのコーティングを、毎分152.4cm(60イン
チ)の速度で熱ロール(ロールの少なくとも1つを14
8.9℃(300°F)の温度に加熱)の間でさらに熱
処理した。酢酸と水の1000gの混合物(5部:95
部)に1gのポンセオーレッド(Ponceau Red)色素を
溶解させることにより調製したポンセオーレッド色素溶
液を使用して耐色素汚染性を求めた。コーティング表面
に1滴の前記色素溶液を拡げた。覆われた領域の直径は
約2cmであった。5分後、1枚のペーパータオルを使
用して色素溶液をぬぐい取った。試料を目視観察し、表
面に残った赤色の量により耐汚染性を以下の尺度で求め
た。
【0071】
【表4】
【0072】試験結果を下記表4に示す。
【0073】
【表5】
【0074】表4中の結果から、本発明に従って作製さ
れたコーティング例が優れた耐汚染性を有することが判
る。比較用コーティング例21はフルオロポリマー粒子
を含み、色素汚染に関してごくわずかな改良を示した。
比較用コーティング例20はポリエステル粒子を含み、
色素汚染に関して全く改良を示さなかった。
【0075】例22〜26 印画紙支持体上に青感性層、中間層、緑感性層、UV
層、赤感性層、UV層およびオーバーコートを順にコー
トすることにより写真要素を作製した。各個々の層の構
成成分は後述する。例23〜26のオーバーコート層
は、約150mg/m2のMT-200(商標)滑剤(Michelm
an Inc.)、50mg/m2の界面活性剤Olin(商標)10
G(Olin Corp.)および下記表5に記載の様々な成分を
含んでいた。比較例22は、600mg/cm2のゼラ
チンと150mg/cm2のコロイドシリカ(Ludox(商
標)AM)を含むオーバーコートを有していた。ゼラチン
をHAR-1を使用して硬膜した。
【0076】
【表6】
【0077】
【表7】
【0078】
【表8】
【0079】
【表9】
【0080】
【表10】
【0081】
【表11】
【0082】コーティングを、Kodak RA4プロセスによ
り処理した。コーティングを乾燥させた後、それらを毎
分152.4cm(60インチ)の速度で熱ロール(ロ
ールの少なくとも1つを148.9℃(300°F)の
温度に加熱)の間でさらに熱処理した。前述の通りのポ
ンセオーレッド色素溶液を使用して耐色素汚染性を求め
た。結果を表6に示す。
【0083】
【表12】
【0084】表6中の結果から、本発明に従って作製さ
れた写真要素が優れた耐色素汚染性を有することが判
る。本発明を、本発明の特定の好ましい態様を特に参照
して詳しく説明したが、本発明の精神および範囲内で改
良および変更を加えられることが当然に判るであろう。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 3/04 101Z (72)発明者 ケビン エム.オコンナー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,ダンニング アベニュ 226 (72)発明者 ティエチェン アレックス キャオ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,セイジブルック ウェイ 1240 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 HA46 2H016 AA00 2H023 GA02 2H086 BA05 BA13 BA34 BA41 BA45 2H113 AA03 AA04 DA44 DA52 DA56 DA68 EA02 EA08 EA16 FA10 FA29 FA48

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順に、以下の工程:(a)支持体と;少
    なくとも1つの画像受容層と;前記少なくとも1つの画
    像受容層の上に存在する、1分子当たり平均して少なく
    とも1.5個のエポキシ基を有するエポキシ材料を含ん
    で成る0.01〜5ミクロンの平均粒度および20℃を
    超えるTgを有する水分散性粒子と親水性ポリマーとを
    含んで成るオーバーコート組成物の少なくとも0.54
    g/m 2(50mg/ft2)のレイダウンを有する少な
    くとも1つの層とを含んで成る画像形成要素を用意する
    こと、 (b)インクジェットまたは現像主薬を使用して、前記
    画像受容層において色素または顔料に基づくピクトリア
    ル画像を形成すること、そして (c)100℃を超える温度で前記オーバーコートを溶
    融して前記オーバーコートを最終製品において耐水性に
    すること、を含む、耐水性オーバーコートを有する画像
    形成されたプリントの作製方法。
  2. 【請求項2】 (a)支持体と、 (b)色素または顔料に基づくピクトリアル画像を有す
    るための少なくとも1つの画像受容層と、 (c)前記少なくとも1つの画像受容層の上に存在す
    る、(i)1分子当たり平均して少なくとも1.5個の
    エポキシ基を含むエポキシ含有材料を含んで成る0.0
    1〜5ミクロンの平均粒度および20℃を超えるTgを
    有する水分散性粒子と(ii)ゼラチン、ポリビニルピロ
    リドンおよびそれらの組み合わせからなる群から選ばれ
    る親水性バインダーとを含んで成るコーティング組成物
    の少なくとも0.54g/m2(50mg/ft2)のレ
    イダウンを有する少なくとも1つの層、とを含んで成
    る、初期の耐水性保護オーバーコートを有する画像形成
    要素。
JP2001330369A 2000-10-30 2001-10-29 耐水性オーバーコートを有する画像形成されたプリントの作製方法 Pending JP2002207275A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

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