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JP2002201975A - 車両用補機の駆動装置 - Google Patents

車両用補機の駆動装置

Info

Publication number
JP2002201975A
JP2002201975A JP2001001483A JP2001001483A JP2002201975A JP 2002201975 A JP2002201975 A JP 2002201975A JP 2001001483 A JP2001001483 A JP 2001001483A JP 2001001483 A JP2001001483 A JP 2001001483A JP 2002201975 A JP2002201975 A JP 2002201975A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
engine
compressor
driving
driven
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001001483A
Other languages
English (en)
Inventor
Taiji Odate
泰治 大立
Takeshi Mizufuji
健 水藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2001001483A priority Critical patent/JP2002201975A/ja
Publication of JP2002201975A publication Critical patent/JP2002201975A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータの容量を大きくせずに、1つのモータ
でエンジンのスタータモータの機能として必要な低速で
大トルクの駆動と、補機の駆動に必要な高速で小トルク
の駆動とを実現できる車両用補機の駆動装置を提供す
る。 【解決手段】 モータ4はクラッチ2を備えた動力伝達
機構3を介してエンジン1及び圧縮機7に作動連結され
ている。圧縮機7はエンジン1によって駆動される状態
と、モータ4によって駆動される状態とに切替えられ
る。モータ4に3相交流回転機が使用され、ゲート駆動
回路21及びインバータ14を介して制御装置20により制御
される。モータ4をスタータモータとして使用する際
は、モータ4は3相で駆動され、エンジン1の停止中に
バッテリ15からの供給電力により圧縮機7を高速で回転
する時にはモータ4は2相で駆動される。エンジン1の
駆動中、モータ4は発電機として機能し、発電された電
力がバッテリ15に充電される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用補機の駆動
装置に係り、詳しくはクラッチを備えた動力伝達機構を
介してエンジンに作動連結されたモータにより車両用補
機を駆動するとともに、エンジンの始動時に前記モータ
をスタータモータとして使用する車両用補機の駆動装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の車両用補機の駆動装置として
は、例えば特開平9−324668号公報に開示された
ものが存在する。この装置は、車両用空調装置の冷凍回
路の圧縮機を、エンジンの駆動時にはエンジンで駆動
し、エンジンの停止時にはモータで駆動し、そのモータ
をエンジン始動時のスタータモータとして使用するよう
になっている。この駆動装置は、エンジンの始動時には
モータと前記圧縮機との連結を解除した状態で前記モー
タを駆動させるため、モータとエンジンとの間及びモー
タと圧縮機との間のそれぞれにクラッチを備えている。
【0003】また、特開2000−142091号公報
には、車両用空調装置の冷凍回路の圧縮機にエンジンで
駆動せずにモータでのみ駆動される電動コンプレッサを
使用し、前記モータにエンジンの始動用のスタータモー
タを使用するものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記両従来装置ではエ
ンジンを始動する際には、モータと圧縮機との間に設け
られたクラッチを切り離した状態でモータを駆動して、
モータにかかる負荷を小さくするようにしている。しか
し、モータをエンジンのスタータモータとして使用する
には低速で大トルクの状態で駆動させる機能が必要であ
り、圧縮機を駆動する際は高速で駆動させる機能が必要
となる。高速で駆動する際はトルクは小さくてもよい
が、従来の構成では高速の運転の際に特にトルクを小さ
くする配慮がなされていないため、モータとして大容量
のモータを使用する必要があり、高価で重量が大きく、
体格も大きくなるという問題がある。
【0005】本発明は前記従来の問題に鑑みてなされた
ものであって、その目的はモータの容量を大きくせず
に、1つのモータでエンジンのスタータモータの機能と
して必要な低速で大トルクの駆動と、補機の駆動に必要
な高速で小トルクの駆動とを実現できる車両用補機の駆
動装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明では、車両の走行のための駆動
力を発生可能なエンジンと、クラッチを備えた動力伝達
機構を介して前記エンジンに作動連結され、相数又は極
数が切替え可能に構成されるとともに、前記エンジンの
少なくとも停止時には車両用補機を駆動し、前記エンジ
ンの始動時にはスタータモータとして使用されるモータ
と、前記モータを制御する制御手段とを備えた車両用補
機の駆動装置であって、前記制御手段は、前記モータを
スタータモータとして使用する際には相数又は極数の多
い状態で前記モータを駆動し、前記車両用補機の高速回
転時には相数又は極数の少ない状態で駆動するように制
御するように構成された。
【0007】この発明では、モータが補機の駆動用モー
タと、エンジンの始動時のスタータモータとして使用さ
れる。モータで補機を高速で駆動させる際は、モータが
相数又は極数の少ない状態で駆動されるため、トルクが
小さくなる。モータがエンジンのスタータモータとして
使用される際は、相数又は極数の多い状態で駆動される
ため、低速で大トルクの状態で駆動される。従って、モ
ータの容量を大きくしなくても、低速で大トルクの駆動
と、高速で小トルクの駆動とを実現できる。その結果、
補機として車両用空調装置の冷凍回路を構成する圧縮機
に適用した場合、好適となる。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記車両用補機は、前記エンジンに
よって駆動される状態と、前記モータによって駆動され
る状態とに切替え可能に構成されている。この発明で
は、エンジンの駆動時には車両用の補機がエンジンによ
り駆動され、エンジンの停止時に補機を駆動する場合
は、モータにより補機が駆動される。従って、モータを
駆動する電源としてのバッテリの寿命を長くできる。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
請求項2に記載の発明において、前記制御手段はインバ
ータを備えるとともにインバータの一部の出力を停止す
ることにより前記モータの相数を切り替える。この発明
ではモータに電力を供給するインバータの一部の出力を
停止することにより、相数が少ない状態でモータが駆動
される。従って、インバータの制御プログラムを変更す
ることで、簡単にモータの相数を切り替えて必要なトル
ク及び速度でモータの駆動を制御できる。
【0010】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を車両用補機として車両用空調装置(以下、エアコン
と称す)の冷凍サイクルを構成する圧縮機を備えた装置
に具体化した第1の実施の形態を図1〜図3に従って説
明する。
【0011】図1に示すように、車両の走行駆動源とし
てのエンジン(内燃機関)1には、クラッチ2を備えた
動力伝達機構3を介してモータ4が作動連結されてい
る。動力伝達機構3は、エンジン1のクランク軸1aに
クラッチ2を介して一体回転可能に連結されたプーリ5
と、モータ4の出力軸4aに固定されたプーリ6と、車
両用補機としての圧縮機7の駆動軸7aに固定されたプ
ーリ8と、各プーリ5,6,8間に巻掛けられたベルト
9とを備えている。クラッチ2には電磁クラッチが使用
されている。
【0012】圧縮機7は外部冷媒回路10とともにエア
コンの冷凍サイクルを構成する。外部冷媒回路10は例
えば、凝縮器(コンデンサ)11、減圧装置としての膨
張弁12及び蒸発器(エバポレータ)13を備えてい
る。圧縮機7は蒸発器13から吸入室に導かれた冷媒ガ
スを吸入及び圧縮し、その圧縮ガスを吐出室に吐出す
る。吐出室の高圧ガスは、凝縮器11に送られる。膨張
弁12は、蒸発器13の出口付近に設けられた感温筒が
検知する冷媒の温度および圧力に基づいて自己の弁開度
を自律的にフィードバック制御し、冷房負荷に見合った
冷媒を凝縮器11から蒸発器13に供給して外部冷媒回
路10における冷媒流量を直接調節する。圧縮機7はそ
の容量を外部からの制御信号で制御可能な構成となって
いる。
【0013】モータ4には3相交流回転機が使用され、
インバータ14を介してバッテリ15に接続されてい
る。モータ4はエンジン1の駆動時に動力伝達機構3を
介して回転されて発電機として機能し、発電された電力
がバッテリ15に充電され、エンジン1の停止時にはバ
ッテリ15から給電されることによりモータ4として機
能する。即ちモータ4はモータ・ジェネレータである。
【0014】図2に示すように、インバータ14は6個
のスイッチング素子としてのトランジスタT1〜T6を
備え、図2において上側の3個のトランジスタT1〜T
3のコレクタがバッテリ15のプラス極側に、下側の3
個のトランジスタT4〜T6のエミッタがバッテリ15
のマイナス極側に接続されている。そして、上側のトラ
ンジスタT1〜T3のエミッタと下側のトランジスタT
4〜T6のコレクタとの接続点がそれぞれU相、V相及
びW相の出力端子U,V,Wとなっている。モータ4の
巻線(コイル)16〜18はスター接続されて、インバ
ータ14の出力端子U,V,Wに接続されている。出力
端子V,Wに接続された巻線17,18間にはコンデン
サ19が接続されている。
【0015】クラッチ2及びインバータ14は制御装置
20に接続されている。制御装置20はCPU、RO
M、RAM、インタフェース等を備えたコンピュータ
(図示せず)を備えている。そして、制御装置20はプ
ログラムメモリに記憶されたプログラムに基づいて作動
する。プログラムメモリにはモータ4をエンジン1のス
タータモータとして使用する際の制御プログラムや、モ
ータ4がエンジン1の停止中に圧縮機7を駆動するため
の制御プログラム等が記憶されている。
【0016】制御装置20は図示しないインタフェース
を介してゲート駆動回路21に接続され、ゲート駆動回
路21を介してインバータ14を制御する。制御装置2
0はモータ4をスタータモータとして使用する際はモー
タ4を3相で駆動するようにインバータ14を制御し、
圧縮機7を高速で運転する際はモータ4を2相(この実
施例ではU相及びV相)で駆動するようにインバータ1
4を制御する。インバータ14、制御装置20及びゲー
ト駆動回路21が制御手段を構成する。即ち、この実施
の形態では、制御手段はインバータ14を備えるととも
にインバータ14の一部の出力を停止することによりモ
ータ4の相数を切り替える。
【0017】制御装置20にはモータ4に装備された回
転速度センサ22の出力信号、エアコンのスイッチ23
のオン・オフ信号、イグニッションスイッチ24の出力
信号が入力され、制御装置20はそれらの信号に基づい
て、クラッチ2及びインバータ14を制御する。なお、
エアコンのエアコン制御装置(図示せず)は別に設けら
れ、エアコン制御装置はエンジン1の始動時に、制御装
置20からの指令により圧縮機7を小さな運転容量とな
るように制御する。
【0018】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。制御装置20は車両のイグニッションスイッ
チ24がONされると、モータ4の制御プログラムの実
行を開始する。イグニッションスイッチ24がON位置
からスタート位置に操作されると、モータ4をエンジン
1のスタータモータとして駆動するためクラッチ2に励
磁信号を出力してクラッチ2を接続させた後、モータ4
を3相で駆動するようゲート駆動回路21を介してイン
バータ14を制御する。そして、バッテリ15の直流電
力がインバータ14で3相の交流電力に変換されてモー
タ4に供給され、モータ4は低速で大トルクの状態で駆
動され、エンジンが始動される。モータ4をスタータモ
ータとして使用する際は、圧縮機7の吐出容量を下げた
状態でモータ4を駆動するのが好ましい。
【0019】エンジン1の始動後、回転速度センサ22
の出力信号により、エンジン1が所定の回転速度(例え
ば、アイドル回転速度)以上に達したことを確認する
と、制御装置20はエンジン1の始動が完了したと判断
して、モータ4が発電機として機能するように、モータ
4への給電を停止し、モータ4で発電された交流電力が
直流電力となってバッテリ15に充電されるようにイン
バータ14を制御する。
【0020】図3は車両の走行、エンジン1、クラッチ
2、圧縮機7、モータ4及びスタータの駆動状態の関係
を示すタイムチャートである。制御装置20はスイッチ
23の信号によりエアコンがON状態かOFF状態かを
判断し、エアコン及びエンジン1がON状態である時
は、モータ4をOFF状態にかつクラッチ2をON状態
(接続状態)に保持する。このとき圧縮機7はエンジン
1により駆動され、モータ4が発電機として機能し、バ
ッテリ15が充電される。
【0021】例えば、アイドルストップでエンジン1が
停止された状態でエアコンのスイッチ23がON状態の
ときは、制御装置20は圧縮機7をモータ4で駆動する
ため、ゲート駆動回路21及びインバータ14を介して
モータ4に電力を供給する制御を行い、モータ4が所望
の回転速度で駆動される。このときクラッチ2はOFF
状態に保持される。圧縮機7が高速で駆動されるとき
は、モータ4がU相及びV相の2相で駆動される。ま
た、圧縮機7が低速で駆動されるときは、モータ4がU
相、V相及びW相の3相で駆動される。
【0022】エンジン1の停止中に圧縮機7をモータ4
で駆動している状態から、再びエンジン1を始動させる
場合は、モータ4を一端停止させた後、クラッチ2を接
続し、その状態でモータ4をスタータモータとして使用
する。
【0023】この実施の形態では以下の効果を有する。 (1) 圧縮機7を駆動するモータ4をエンジン1のス
タータモータとしても使用可能に構成し、モータ4とし
て相数を切替可能なモータを使用し、モータ4をスター
タモータとして使用する際には相数の多い状態で駆動
し、圧縮機7を高速で回転するときは相数の少ない状態
で駆動するように制御する。従って、モータ4の容量を
大きくしなくても、低速で大トルクの駆動と、高速で小
トルクの駆動とを実現でき、圧縮機7の駆動用モータと
スタータモータとしての機能を良好に果たすことができ
る。
【0024】(2) モータ4として多相モータを使用
し、モータ4をインバータ14を介して駆動制御し、イ
ンバータ14の一部の出力を停止することによりモータ
4の相数を切り替える構成とした。従って、モータ4に
電力を供給するインバータ14の一部の出力を停止する
ことにより、相数が少ない状態でモータを駆動できる。
その結果、インバータ14の制御プログラムを変更する
ことで、簡単にモータ4の相数を切り替えて必要なトル
ク及び速度でモータ4の駆動を制御できる。
【0025】(3) モータ4として3相モータを使用
しているため、汎用モータを使用できコストが安くな
る。 (4) 圧縮機7はその容量を外部からの制御信号で制
御可能な構成となっており、モータ4をスタータモータ
として使用する際は、圧縮機7の容量を下げた状態でモ
ータ4が駆動される。従って、モータ4に加わる負荷が
小さくなり、モータ4の消費電力が少なくなる。
【0026】(5) 圧縮機7は、エンジン1によって
駆動される状態と、モータ4によって駆動される状態と
に切替え可能に構成され、エンジンの駆動時には車両用
の補機がエンジンにより駆動される。従って、モータ4
のみで圧縮機を駆動する電動圧縮機に比較して、モータ
4を駆動する電源としてのバッテリ15の寿命を長くで
きる。
【0027】(6) モータ4に交流回転機が使用さ
れ、かつエンジン1とクラッチ2及び動力伝達機構3を
介して作動連結され、エンジン1の駆動時にはモータ4
を発電機として機能させ、発電電力をバッテリ15に充
電する構成となっている。従って、オルタネータを設け
る必要がない。
【0028】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図4に従って説明する。この実施の形態では、モー
タが圧縮機と一体に形成されている点が前記実施の形態
と大きく異なっている。前記実施の形態と同一部分は同
一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0029】図4に示すように、圧縮機7は、シリンダ
ブロック31と、その前端に接合固定されたフロントハ
ウジング32と、シリンダブロック31の後端に弁形成
体33を介して接合固定されたリヤハウジング34とを
備えている。これらシリンダブロック31、フロントハ
ウジング32及びリヤハウジング34が、圧縮機7のハ
ウジングを構成している。なお、図4において図面左方
を前方とし、図面右方を後方とする。
【0030】フロントハウジング32の前端にモータ4
のハウジングが接合固定されている。モータ4のハウジ
ングはフロントハウジング35及びリヤハウジング36
で構成され、圧縮機7のフロントハウジング32がボル
ト37によって両ハウジング35,36に共締め固定さ
れている。従って、圧縮機7のハウジングは、モータ4
のハウジングに対して容易に着脱可能となっている。
【0031】フロントハウジング35とリヤハウジング
36との間に収容室38が区画形成され、出力軸4aが
収容室38を貫通するとともに一端がフロントハウジン
グ35の前端から突出する状態で両ハウジング35,3
6間に回転可能に支持されている。収容室38において
出力軸4a上には、回転子39が一体回転可能に固定さ
れている。収容室38の内周面には、巻線16〜18が
巻回された固定子(ステータコア)40が、回転子39
を取り囲むようにして配置されている。
【0032】出力軸4aの前端とフロントハウジング3
5との間に公知の電磁クラッチ41が配設されている。
電磁クラッチ41はプーリ42を備え、プーリ42は、
フロントハウジング35の支持筒部にベアリング43を
介して回転可能に支持され、その外周にベルト9が掛装
されている。そして、ソレノイド41aが励磁されたと
きに、出力軸4aがプーリ42と一体回転可能となって
いる。
【0033】圧縮機7は公知の可変容量タイプの斜板式
圧縮機と同様に構成され、クランク室44を貫通するよ
うに、駆動軸7aが回転可能に支持されている。駆動軸
7aは前端部において、モータ4の出力軸4aの後端部
に対し、凹凸嵌合やネジ止め等の着脱容易な手段を介し
て、同軸の位置で一体回転可能に直結されている。
【0034】クランク室44内において駆動軸7a上に
は、ラグプレート45が一体回転可能に固定されてい
る。クランク室44内において駆動軸7aには斜板46
がスライド移動可能でかつ傾動可能に支持されている。
ヒンジ機構47は、ラグプレート45と斜板46との間
に介在されている。斜板46は、ヒンジ機構47を介し
たラグプレート45との間でのヒンジ連結、及び駆動軸
7aの支持により、ラグプレート45及び駆動軸7aと
同期回転可能であるとともに、駆動軸7aの軸線L方向
へのスライド移動を伴いながら駆動軸7aに対し傾動可
能となっている。
【0035】複数(図面には一つのみ示す)のシリンダ
ボア31aは、シリンダブロック31において駆動軸7
aを取り囲むようにして形成されている。片頭型のピス
トン48は、各シリンダボア31aに往復動可能に収容
されている。シリンダボア31aの前後開口は、弁形成
体33及びピストン48によって閉塞されており、この
シリンダボア31a内にはピストン48の往復動に応じ
て体積変化する圧縮室が区画されている。各ピストン4
8は、シュー49を介して斜板46の外周部に係留され
ている。従って、駆動軸7aの回転にともなう斜板46
の回転運動が、シュー49を介してピストン48の往復
直線運動に変換される。
【0036】前記弁形成体33とリヤハウジング34と
の間には、吸入室50及び吐出室51がそれぞれ区画形
成されている。そして、外部冷媒回路10により吐出室
51と吸入室50とが圧縮機7の外部で接続されてい
る。遮断弁52は、圧縮機7の吐出室51と外部冷媒回
路10の凝縮器11との間の冷媒通路上に配設されてい
る。同遮断弁52は、吐出室51の圧力が所定値よりも
低くなると冷媒通路を遮断して、外部冷媒回路10を経
由する冷媒の循環を停止させる。
【0037】圧縮機7は、電磁制御弁53を用いてクラ
ンク室44の内圧を調節することにより、斜板46の傾
斜角度を、最大傾斜角(図4に示す状態)とゼロではな
いゼロ近傍の最小傾斜角との間の任意の角度に設定可能
となっている。電磁制御弁53は吐出室51とクランク
室44とを連通する給気通路54の途中に設けられ、給
気通路54の開度を変更する。クランク室44と吸入室
50とは抽気通路55を介して接続されている。そし
て、電磁制御弁53の弁開度をソレノイド部53aに対
する給電量の調整により変更することで、給気通路54
を介した吐出室51からクランク室44への高圧な吐出
ガスの導入量が調節され、抽気通路55を介したクラン
ク室44から吸入室50へのガス導出量とのバランスか
らクランク室44の内圧が決定される。このクランク室
44の内圧の変更に応じて、ピストン48を介してのク
ランク室44の内圧とシリンダボア31aの内圧との差
が変更され、斜板46の傾斜角度が変更される結果、ピ
ストン48のストロークすなわち吐出容量が調節され
る。
【0038】電磁制御弁53の開度は、外部情報検知手
段56からの外部情報(エアコンスイッチのオン・オフ
情報、車室温度情報及び設定温度情報等)に基づいて、
容量制御装置57により制御される。
【0039】例えば、電磁制御弁53の開度が小さくさ
れると、クランク室44の内圧が低下され、クランク室
44の内圧とシリンダボア31aの内圧とのピストン4
8を介した差も小さくなって斜板46が傾斜角度増大方
向に傾動し、圧縮機7の吐出容量は増大される。逆に、
電磁制御弁53の開度が大きくされると、クランク室4
4の内圧が上昇され、クランク室44の内圧とシリンダ
ボア31aの内圧とのピストン48を介した差も大きく
なって斜板46が傾斜角度減少方向に傾動し、圧縮機7
の吐出容量は減少される。なお、この電磁制御弁53
(ソレノイド部53a)への給電制御や、その他図示し
ない車両の各種電装品の給電にも前記バッテリ15の電
力が用いられる。
【0040】この実施の形態においても、前記実施の形
態と同様に、図3のタイムチャートに示す関係を保持す
るようにして、モータ4がスタータモータとしての役割
(機能)、あるいは圧縮機7の駆動用モータとしての役
割(機能)を果たすように、電磁クラッチ41及びモー
タ4が制御される。
【0041】この実施の形態においては、前記実施の形
態の(1)〜(5)の効果の他に次の効果を有する。 (7) モータ4が圧縮機7と一体に形成されているた
め、モータ4及び圧縮機7を別々に形成した構成と比較
して、動力伝達機構3を介してのエンジン1との作動連
結構成が簡単になる。
【0042】(8) 電磁クラッチ41が動力伝達機構
3のモータ4側に設けられているため、電磁クラッチ4
1をエンジン1側に設ける場合に比較して、電磁クラッ
チ41と制御装置20間及びモータ4と制御装置20間
の配線の取り回しが簡単になる。
【0043】(9) 圧縮機7のハウジングはモータ4
のハウジングに対して容易に着脱可能であり、また、圧
縮機7の駆動軸7aはモータ4の出力軸4aに対して容
易に着脱可能である。従って、別の構成の圧縮機、例え
ば、斜板46の傾斜角度が一定な圧縮機やスクロール式
圧縮機等を使用する場合に簡単に対応することができ
る。
【0044】実施の形態は前記に限定されるものではな
く、例えば次のように構成してもよい。 ○ 第1の実施の形態において、エンジン1とモータ4
との間の動力伝達を遮断・接続するクラッチ2に加え
て、モータ4と圧縮機7との間の動力伝達を遮断・接続
するクラッチを設けてもよい。この場合、モータ4をス
タータモータとして使用する際、モータ4と圧縮機7と
の間の動力伝達を遮断すれば、モータ4に圧縮機7を駆
動する負荷が加わらず、電力消費が少なくなる。また、
圧縮機7を可変容量タイプにして、かつエンジン1の始
動時に圧縮機7の容量を小さくする制御が不要になる。
【0045】○ モータ4として3相交流モータに限ら
ず4相以上の交流モータ4を使用して、スタータモータ
として使用するときと、圧縮機7(車両用補機)を駆動
するときとで相数を切り替えてもよい。この場合も、ス
タータモータとして使用するときに低速で大トルクの駆
動ができ、圧縮機7(車両用補機)を駆動するときに高
速で小トルクの駆動を実現できる。
【0046】○ 低速で大トルクの駆動と、高速で小ト
ルクの駆動とを実現できるモータ4として、相数を切り
替える構成に代えて、極数を切り替える構成のモータを
使用してもよい。極数を切り替える構成としては、固定
子40に極数の異なる二組の巻線を設けておき、リレー
を使用して電源と巻線の接続状態を切り替える方式があ
る。また、極数比を1:2に変更する場合は、単一巻線
の各相に設けられた中間タップを利用して極数を(例え
ば、4極と8極とで)切り替える方式がある。そして、
低速で大トルクの駆動時には極数の多い状態でモータを
駆動し、高速で小トルクの駆動時には極数の少ない状態
でモータを駆動する。後者の方式の方が構成が簡単にな
る。
【0047】○ モータ4に発電機としての機能を持た
せずに、スタータモータとして使用するとき以外は、モ
ータ4とエンジン1との間の動力伝達を遮断状態とし、
圧縮機7をモータのみで駆動する構成としてもよい。こ
の場合、バッテリ15の充電用にオルタネータを設け
る。
【0048】○ エアコンのスイッチ23がONの状態
でエンジン1が停止される際は、制御装置20はエンジ
ン1の停止動作が開始される直前に、クラッチ2あるい
は電磁クラッチ41の消磁指令を出力するようにする。
この場合、モータ4が惰性回転されている状態でモータ
4を起動でき、モータ4の起動に必要な電力を少なくで
きる。
【0049】○ 圧縮機7に限らず、車両に装備されて
いるウォータポンプや、ブレーキアシスト装置用の油圧
ポンプや、パワーステアリング装置用の油圧ポンプや、
エアサスペンション装置用のエアポンプや、冷却液の循
環によりモータ4又はバッテリ15の冷却を行うための
冷却装置の冷却液循環用のポンプ等の他の車両用補機の
駆動にモータ4を使用してもよい。
【0050】○ インバータ14を冷却液の循環により
冷却する構成とし、冷却液循環用ポンプを圧縮機7と共
に駆動するようにしてもよい。この場合、インバータ1
4の冷却が効率良く行われる。
【0051】○ 可変容量型の斜板式圧縮機に限らず、
両頭式や固定容量型の斜板式圧縮機に適用してもよい。
また、斜板式圧縮機に限らず、スクロール式圧縮機やベ
ーン式圧縮機等他の形式の圧縮機に適用してもよい。
【0052】前記実施の形態から把握される発明(技術
的思想)について、以下に記載する。 (1) 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明に
おいて、前記車両用補機はエアコンの冷凍サイクルを構
成する圧縮機である。
【0053】(2) 請求項1〜請求項3及び(1)の
いずれかに記載の発明において、前記モータは前記エン
ジンの駆動時に前記動力伝達機構を介して回転されて発
電機として機能し、発電された電力がバッテリに充電さ
れ、エンジン停止時には前記バッテリから給電されるこ
とによりモータとして機能する。
【0054】(3) 請求項1又は請求項2に記載の発
明において、前記モータは極数切替モータであり、前記
制動手段はモータの始動時に極数が少なくなるように切
り替える。
【0055】(4) 請求項3に記載の発明において、
前記モータは3相モータであり、前記制御手段は前記モ
ータを3相と2相のいずれかで駆動させる。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項3
に記載の発明によれば、容量を大きくせずに、1つのモ
ータでエンジンのスタータ機能として必要な低速で大ト
ルクの駆動と、補機の駆動に必要な高速で低トルクの駆
動とを実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の車両用補機の駆動制御装
置の概略構成図。
【図2】 モータとインバータの関係を示す回路図。
【図3】 エンジン、モータ、圧縮機等の作動を示すタ
イムチャート。
【図4】 第2の実施の形態の圧縮機の断面図。
【符号の説明】
1…エンジン、2…クラッチ、3…動力伝達機構、4…
モータ、7…車両用補機としての圧縮機、14…制御手
段を構成するインバータ、20…同じく制御装置、21
…同じくゲート駆動回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行のための駆動力を発生可能な
    エンジンと、 クラッチを備えた動力伝達機構を介して前記エンジンに
    作動連結され、相数又は極数が切替え可能に構成される
    とともに、前記エンジンの少なくとも停止時には車両用
    補機を駆動し、前記エンジンの始動時にはスタータモー
    タとして使用されるモータと、 前記モータを制御する制御手段とを備えた車両用補機の
    駆動装置であって、 前記制御手段は、前記モータをスタータモータとして使
    用する際には相数又は極数の多い状態で前記モータを駆
    動し、前記車両用補機の高速回転時には相数又は極数の
    少ない状態で駆動するように制御するように構成された
    車両用補機の駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記車両用補機は、前記エンジンによっ
    て駆動される状態と、前記モータによって駆動される状
    態とに切替え可能に構成されている請求項1に記載の車
    両用補機の駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段はインバータを備えるとと
    もにインバータの一部の出力を停止することにより前記
    モータの相数を切り替える請求項1又は請求項2に記載
    の車両用補機の駆動装置。
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