JP2002201598A - 成形加工原紙及びそれを用いた紙製成形容器 - Google Patents
成形加工原紙及びそれを用いた紙製成形容器Info
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Abstract
部分の凹凸が発生しない良好な成形性と、高い生産性と
を有するプレス成形に適した、パルプを主成分とする成
形加工原紙を提供する。また、比較的深いトレー、カッ
プのような用途に適用できる、紙製絞り成形容器(深絞
り容器)を提供する。特に、フランジの平滑性に優れた
紙製絞り成型容器を提供する。加えて深絞り成形され、
軽量であり、容器の胴膨れや底膨れ現象を起こさない、
剛性の高い紙製容器を提供する。 【解決手段】下記の〜の4つの条件を満足する成形
加工原紙。 引張強度(JIS−P8113)が 2.0kN/m
以上。 破断伸び(JIS−P8113)が1.5%以上。 下記式により定義される限界圧縮応力が1〜10MP
aの範囲。 限界圧縮応力=A/B 但し、AはJIS−P8126による圧縮強度、Bは圧
縮強度測定時における試験片の荷重部分面積を各々示
す。 厚さ方向に20kgf/cm2の圧縮応力を加えたと
きの圧縮変形量が10%以上。
Description
する包装用容器の素材として用いられる成形加工原紙に
関するものである。さらに食肉、野菜、鮮魚等の生鮮食
料品、あるいは、弁当、総菜、冷凍食品、菓子類、めん
類などの各種加工食品等を収容する容器の素材である成
形加工原紙に関する。さらに詳しくは、廃棄時の環境負
荷が低く、特にプレス成形に適した特性を有する成形加
工原紙に関するものである。
の包装材料として、成形が容易であること、大量生産で
きること、安価に製造できることなどから、プラスチッ
ク製容器が大量に使用されてきた。これらのプラスチッ
ク製容器としては、例えば、発泡ポリスチレンビーズを
モウルド成形または発泡ポリスチレンシートをプレス成
形して得た発泡スチロール容器、またポリプロピレン容
器、ポリエチレンテレフタレート容器、ポリ塩化ビニル
容器等が広く用いられている。しかしながら、上記のよ
うなプラスチック製容器は、廃棄処分時の環境に対する
負荷が高いという問題があった。即ち、埋め立て処理を
すると半永久的に分解されず地中に残存し、また、焼却
処理をすると、燃焼カロリーが高いため焼却炉を傷めや
すいこと、完全燃焼しにくく、特にポリ塩化ビニルを使
用したものは、腐食性の強い塩化水素ガスを発生する恐
れがあることなどの問題があった。
題、省資源を考慮し、前述のプラスチック製容器に代わ
るものとして、リサイクルが可能で、廃棄された場合の
燃焼カロリーも低く、生分解性能を有し、環境に対する
負荷の低いパルプを素材とする容器が求められている。
パルプ、もしくはパルプを主体とする素材による三次元
形状を有する成形体としては、従来からパルプモウルド
容器が存在する。パルプモウルド製容器は、以前から包
装容器として広く使用されている。パルプモウルド容器
の製造方法は、その目的とする容器形状に対応する凹凸
形状を有する網型を作製し、その網型にパルプスラリー
を吸引抄紙し、乾燥することで、パルプ原料をを所望の
形状に成形する方法である。従って、この方法により得
られる容器形状はある程度自由度が高いものである。し
かしパルプモウルドの製造には時間もかかり生産性に問
題があった。さらに、パルプモウルド容器には食品用の
トレー容器にはしばしば要求される十分な耐水性や耐油
性を付与することは困難でありコスト増加を伴うもので
あった。
成形品を得る方法として、板紙等のパルプを主体とした
基材シートを加熱下でプレス成形する方法が知られてい
る。この方法は、雌雄型の間に予め罫線を入れた基材シ
ートを装填し、熱圧でプレス成形したものである。この
ようなプレス成形法は、1回のプレスで成形体が得られ
るため、生産性が非常に高い。しかし、樹脂や金属と異
なり、紙パルプを主体とする基材シートは一般に延伸
性、延展性、伸縮性に乏しい。従って、ある程度の深さ
を持つトレーを成形しようとして深いプレス成形を行う
と、基材シートがその延伸に耐えられず破断する恐れが
ある。従って通常の板紙等を基材として使用した場合、
いわゆる紙皿と呼ばれるような深さのほとんどない成形
容器しか製造することできず、得られる成形体の形状が
非常に限られていた。また破断が発生しなくても、罫線
部分の折れ目部分に段差が生じたり容器表面を滑らかに
することは難しい。また、トレーの容器口縁部に段差が
生じた場合等は、蓋をつけた場合や、またフィルム等で
シールをしようとする場合に段差分の隙間ができるた
め、密閉性が問題となっていた。さらに、紙の折れ目を
起点とする破断点がトレーの強度を下げる原因ともなっ
ている。
開平5−286023号では、紙材に波形の屈曲部を多
数設けて延伸性を付与した波形紙を金型内で加熱圧搾す
る方法が、特開平6−134898号では、全面に亘っ
て凹凸を形成して延伸性を付与した紙材を加湿後に加熱
しながらプレス成形する方法が、特開平7−21470
5号では、加湿処理の施された原紙を接着剤を介して複
数重ねあわせ、次いでコルゲート加工した後プレス成形
する方法が開示されている。しかし、これらの方法はい
ずれも基材シートを予め波形状等にシワづけしておくこ
とによって延伸性を持たせ、プレス加工適性を付与した
のちプレス加工するというものである。従って、プレス
加工前にシワ付け工程を必要とするばかりでなく、プレ
ス加工後の容器全体にシワが存在し、美観を損なうばか
りでなく、強度的にも十分なものではなかった。また、
特開平7−315358号では、段ボールシートを金属
型で加熱しながらプレス成形する方法が開示されている
が、これは基材に段ボールシートを用いて、そのフルー
ト構造によってプレス加工による歪みをある程度吸収さ
せるものである。しかし、この方法は、基材シートに段
ボールシートを使用しなくてはならず、一般的な板紙等
の基材に適用できるものではない。また、プレス加工に
よる発生したシワの凹凸を十分に吸収するものではなか
った。また、特開平6−239334号では、パルプ繊
維にオレフィン系樹脂を含ませ延伸性を付与したシート
をプレス成形する方法が、特開平10−8393では、
熱可塑性樹脂繊維とパルプ繊維と混抄して延伸性を向上
させたシートを、加熱プレス成形する方法が開示されて
いる。しかし、これらの方法は、紙を主体とする基材シ
ートに熱可塑性樹脂を加えることによって基材シートに
プレス加工適性を付与するものであって、紙基材の有す
るリサイクル性や、廃棄時の環境負荷の少なさなどの特
性を損なうものである。
は、これらを加圧プレスして得られる成形体が歪みの大
きな曲面部を有する場合、この曲面に発生する折りシワ
部分の凹凸が大きく、プレス後も表面が滑らかになら
ず、成形性が良好とは言えなかった。
ものや、または飲料、汁物、またはカップ麺の容器等の
液体を入れる場合など、さらに多様な用途に使用するに
は、トレー形状よりもさらに高さのある側壁を有するプ
ラスチック成形容器やカップ成形容器が使用されてい
る。
ス成形時に、基材に亀裂、及び折りシワ部分の凹凸が発
生しない良好な成形性と、高い生産性とを有するプレス
成形に適した、パルプを主成分とする成形加工原紙を提
供することである。本発明は、比較的深いトレー、カッ
プのような用途に適用できる、紙製絞り成形容器(深絞
り容器)を提供することを課題とする。特に、フランジ
の平滑性に優れた紙製絞り成形容器を提供するものであ
る。さらに本発明は、深絞り成形され、軽量であり、容
器の胴膨れや底膨れ現象を起こさない、剛性の高い紙製
容器を提供するものである。
するため以下の構成をとる。
つの条件を満足する成形加工原紙である。 引張強度(JIS−P8113)が 2.0kN/m
以上。 破断伸び(JIS−P8113)が1.5%以上。 下記式により定義される限界圧縮応力が1〜10MP
aの範囲。 限界圧縮応力=A/B 但し、AはJIS−P8126による圧縮強度、Bは圧
縮強度測定時における試験片の荷重部分面積を各々示
す。 厚さ方向に20kgf/cm2の圧縮応力を加えたと
きの圧縮変形量が10%以上。
プとして機械パルプを含む本発明第1記載の成形加工原
紙である。
cm3の高密度層、及び密度0.7g/cm3未満の低密
度層を有し、米坪が100〜500g/m2、全体の密
度が0.4〜0.7g/cm3、かつ低密度層が機械パ
ルプ、カールドファイバー、及びマーセル化パルプの少
なくとも一つから選ばれるパルプを主体として構成され
た成形加工原紙である。
主体として構成された本発明の第3に記載の成形加工原
紙である。
び(JIS−P8113)が5%以上である紙シートを
積層させた本発明1〜4記載の成形加工原紙である。
高密度層であり、該外層の破断伸び(JIS−P811
3)が5%以上である本発明第3〜4記載の成形加工原
紙である。
形加工原紙を使用した紙製成形容器である。
た本発明7記載の紙製成形容器である。
天然パルプ繊維としては、木材繊維(化学パルプ、機械
パルプ)、非木材繊維、古紙パルプなどが必要に応じて
任意に使用される。木材繊維のうち化学パルプとして
は、木材チップ蒸解時に苛性ソーダと硫化ナトリウムを
使用するクラフトパルプや、亜硫酸と亜硫酸水素塩を使
用する亜硫酸パルプなどが挙げられる。これらのパルプ
は未晒品でも、漂白処理を施したものでもよい。また、
機械パルプとしては、丸太をグラインダーで磨砕して得
られるグラウンドウッドパルプ(GP)、製材工場の廃
材をリファイナーで磨砕(リファイニング)して得られ
るリファイナーグラウンドウッドパルプ(RGP)、木
材チップを加熱、リファイニング処理して得られるサー
モメカニカルパルプ(TMP)などが挙げられる。これ
らの機械パルプのうち、シートの嵩高さ、及び強度の点
からTMPが最適である。なおTMPとしては、木材チ
ップを化学処理した後に加圧下でリファイニングするC
−TMP、さらに漂白処理を施したBC−TMP等も含
むものとする。また、こうした木材繊維パルプのうち、
マツ、カラマツ、スギ、モミ、ヒノキ等の針葉樹から得
られる繊維長の長いパルプは紙シートの延伸性、強度を
向上させるために好適に使用される。また、本発明の効
果を損なわない範囲で、カバ、ブナ、カエデ、ニレ、ク
リ等の広葉樹から得られる繊維長の短いパルプを併用す
ることもできる。
ては、コウゾ、ミツマタ、ガンピ、アマ、タイマ、ケナ
フ、チョマ、ジュート、サンヘンプなどの靭皮繊維類
や、木綿、コットンリンターなどの種毛繊維類や、マニ
ラ麻、サイザル麻、エスパルトなどの葉繊維類や、竹、
イネワラ、ムギワラ、サトウキビバガスなどの茎繊維類
などが挙げられる。特にコウゾ、ミツマタ、ケナフ、マ
ニラ麻、サイザル麻、木綿、コットンリンターなどは、
繊維長も長く、本発明原紙の延伸性、強度を向上させる
ことができるため好適に用いられる。非木材繊維の蒸解
は、木材繊維と同様の方法で行うことができる。
段ボール古紙、雑誌古紙などが挙げられるが、特に段ボ
ール古紙は紙シートの延伸性、強度を向上させることが
でき、好適に用いられる。
種類以上を併用して使用することができる。また、本発
明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて合成樹脂繊
維を混合することができる。使用できる合成樹脂繊維と
しては、例えば、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊
維、ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊
維、ポリブチレンテレフタレート繊維などが挙げられ
る。
ルプ繊維から構成される成形加工原紙は引張強度(JI
S−P8113)が2.0kN/m以上で、かつ破断伸
び(JIS−P8113)が1.5%以上であることが
好ましい。成形加工原紙の引張強度が2.0kN/mよ
り低い、あるいは破断伸びが1.5%より低いと延伸性
が低く、プレス成形時に破断してしまい不適である。上
記の範囲に制御するためには、単層の場合、パルプの1
部にNBKPを使用するか、または、紙力増強剤の配合
量を調整する方法、あるいは、紙層を多層とし、その少
なくとも一層にNBKPを用いるか、紙力増強剤を配合
する方法等、公知の方法で制御できる。
を有する場合、プレス成形時に曲面部分に折りシワを形
成させて歪みを吸収させる必要がある。このとき折りシ
ワ部分は平面方向にアコーディオンのように折り込まれ
て凹凸を形成し、その後、プレスによりこの凹凸が厚さ
方向に圧縮される。このため、良好な成形性を得るため
には限界圧縮応力が1〜10MPaの範囲に、厚さ方向
の圧縮率が10%以上の範囲にあることが好ましい。な
お、本発明における圧縮率とは、荷重20kgf/cm
2の圧縮応力を加えたときの厚さ方向の圧縮率を示す。
限界圧縮応力が10MPaを越えると折りシワ部分が十
分に折り込まれず、また圧縮率が10%より低いと折り
シワ部分の圧縮成形が不十分となり、良好な成形性が得
られなくなる。
囲にあるためには紙シートの密度を低くする必要がある
が、そのためには剛直なパルプ繊維を用いるとよい。一
般に、均一な地合の紙シートを得るのにパルプ繊維を叩
解して(パルプ繊維に機械的外力を加えて繊維の細胞壁
の一部をフィブリル化する)使用するが、本発明では、
繊維の剛直性を保持するために叩解を軽度にとどめる必
要がある。叩解の程度としては、例えば化学パルプの場
合フリーネス(Tappi T−227カナダ標準型)
が500mlcsf以上、機械パルプの場合180ml
csf以上、麻パルプ、ケナフパルプの場合500ml
csf以上、段ボール古紙パルプの場合500mlcs
f以上のものが好ましい。パルプ繊維の叩解には、ビー
ター、コニカル型リファイナー、ドラム型リファイナ
ー、ディスク型リファイナーなどが用いられる。
シート内に発泡剤を混入してシート密度を下げることも
できる。発泡剤としては、マイクロカプセル内に低沸点
溶剤を封入した熱膨張性マイクロカプセルが使用でき
る。このカプセルは80〜200℃の比較的低温度で短
時間の加熱により、直径が約4〜5倍、体積が50〜1
00倍に膨張する平均粒径10〜30μmの粒子であ
る。その構成は、イソブタン、ペンタン、石油エーテ
ル、ヘキサン、低沸点ハロゲン化炭化水素、メチルシラ
ン等の揮発性有機溶媒(膨張剤)を、塩化ビニリデン、
アクリロニトリル、アクリル酸エステル等の共重合体か
らなる熱可塑性樹脂で包み込んだものであり、カプセル
がポリマーの軟化点以上に加熱されると膜ポリマーが軟
化しはじめ、内包される膨張剤の蒸気圧が上昇して膜が
広がり、カプセルが膨張する。こうした発泡剤は、パル
プスラリーに添加され、紙シート抄造時の加熱乾燥によ
り発泡、あるいは発泡剤を含有するシートを高温水に通
すことにより発泡する。また、紙シート抄造時シラスバ
ルーンといった軽量無機顔料をパルプスラリー中に添加
してシート密度を下げることもできる。
紙用薬品としては、通常の抄紙で用いられるのと同様の
サイズ剤、紙力剤、歩留まり向上剤等を必要に応じて使
用することができる。例えばサイズ剤としてはアルキル
ケテンダイマー、スチレンアクリル樹脂、ロジン等の内
添サイズ剤が使用される。また、紙力剤、歩留まり向上
剤としてはポリアクリルアミド系樹脂、ポリアミドエピ
クロルヒドリン樹脂、ポリエチレンイミン及びその誘導
体、ポリエチレンオキサイド、ポリアミン、ポリアミ
ド、ポリアミドポリアミン及びその誘導体、カチオン性
及び両性デンプン、酸化デンプン、カルボキシメチル化
デンプン、植物ガム、ポリビニルアルコール等の有機系
化合物、及び硫酸バンド、アルミナゾル、コロイダルシ
リカ、ベントナイト等の無機系化合物等を適宜組み合わ
せて使用することができる。また、これらは抄造工程中
に紙層間にスプレーしたり、抄造中、もしくは抄造後に
原紙表面に塗工する方法で添加することも可能である。
加することができる。填料としてはタルク、カオリン、
焼成カオリン、クレー、ケイソウ土、重質炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、二酸化チ
タン、硫酸マグネシウム、シリカ、アルミノ珪酸塩、ベ
ントナイト等の鉱物質填料や、ポリスチレン粒子、尿素
ホルマリン樹脂粒子等の有機合成填料等を適宜選択して
使用することができる。また、これらを任意に併用して
使用してもよい。
トロール剤、消泡剤、粘剤等の抄紙用添加助剤も用途に
応じて適宜使用できる。本発明の抄紙時pHは酸性抄紙
である4.5付近から中性抄紙の6〜8程度の間で必要
に応じて任意に選択することが可能である。
常法により抄紙する。抄紙は通常の長網抄紙機、円網抄
紙機、短網抄紙機、傾斜抄紙機、各種コンビネーション
抄紙機等のいずれでも良く、特に限定されるものではな
い。また、乾燥は通常の多筒ドライヤー、ヤンキードラ
イヤー、スルードライヤー等のいずれでも良く、特に限
定されない。また、本発明において、上記抄紙工程から
得られる成形加工原紙は単層のみならず、2層以上の抄
き合せ紙でもよい。
量は100〜500g/m2の範囲が好ましく、さらに
好ましくは200〜400g/m2の範囲である。坪量
が100g/m2より低いとプレス成形後に得られる成
形体に十分な強度が発現せず、また500g/m2を越
えると折りシワ部分の成形性が低下して好ましくない。
前記した方法により、本発明の〜の要件を満たす紙
が製造できるが、強度と伸びと剛性と圧縮率形成のバラ
ンスをとるためには、クラフトパルプ、または上質古紙
を主体とする密度0.7〜0.9g/cm3の両外層の
間に、機械パルプを主体とする密度0.7g/cm3未
満の中層を有する、密度0.4〜0.7g/cm3の多
層紙を用いることが最も好ましい。
胴膨れや底膨れしない剛性の高い深絞り容器を製造する
には、密度が0.7g/cm3未満の低密度層と、密度
0.7〜0.9g/cm3の高密度層を含む2層以上の
多層抄き紙であり、かつ、全体の密度が0.4〜0.7
g/cm3の紙を使用する。低密度層は好ましくは密度
0.2〜0.6g/cm3である。
層と高密度層を各々1層有すればよいが、さらに望まし
くは表裏の外層を共に高密度層とし、低密度層である中
層が挟まれた構造とすることがより嵩高で剛度の高い原
紙を得る上でさらに効果的である。
を片持ち梁と考えたとき、S=E・I/B・W=E・T
3/12・W、(E:ヤング率MPa、I:断面二次モ
ーメントN・cm2、B:試料巾mm、W:試料重量k
g、T:試料厚さmm)で示される。即ち、剛度Sはヤ
ング率とシート厚さの3乗に比例すると考えることがで
きる。
剛度は、Tappi Nov、1963、Vol.4
6、No.11のA.T.Lueyによると、同様に前
述の式を用い、各層のヤング率と断面二次モーメントか
ら各層の剛度値を求め、それら各層の剛度値の和でシー
ト全体の剛度値が求められるとされる。この考え方に基
づけば、紙の厚さ中心からの距離が遠い、即ち、紙厚が
厚いほど剛度が得られるので、中層は嵩高にすればよ
い。また、剛度は厚さの3乗とヤング率の積で示される
ので、ヤング率は外層ほど高い方が剛度向上に効果的で
ある。
m3未満、さらには0.2〜0.6g/cm3が好まし
い。さらに好ましくは0.3〜0.5g/cm3であ
る。中層の密度を0.2g/cm3未満にすると層間強
度の低下が激しく、また、0.7g/cm3を越える
と、原紙全体の密度を0.4〜0.7g/cm3とする
ことができない。本第3〜第4発明においては、外層の
密度は、0.7〜0.9g/cm3であることが必要で
ある。0.7g/cm3未満だと外層のヤング率が低下
し、本発明の剛度の向上が期待できない。また、密度
0.9g/cm3を越えた場合は原紙の外層表面が緊密
になりすぎることによって、抄紙段階でこれ以上の高密
度層を得ることは実質的には困難であるばかりか、プレ
ス成形適性が伴わなくなる。
制約はないが、NUKP、NBKP、などのN材(針葉
樹)パルプの叩解度を高くして剛度を失わないようにし
たものが特に望ましい。なお、本発明を効果的なものと
するためには、高密度層とした外層の坪量は15〜10
0g/m2であることが好ましい。即ち15g/m2未
満では高ヤング率の層を得ることは困難であり、また抄
紙すること自体も困難である。一方、前記外層が100
g/m2を越えると、相対的に低密度層の坪量が減るた
めに原紙全体の密度が上がり、0.4〜0.7g/cm
3の範囲とすることが困難であるからである。
紙を製造するのと同様に多層抄き合わせフォーマを用い
て行う。例えば、10ステーション程度の複数のワイヤ
ーパート上に数十g/m2の乾燥米坪に対応するパルプ
スラリーを順次積層しウエットシートを形成する。さら
に具体的に例示すると、最初に外層となる紙層を形成す
るワイヤーパートに40g/m2程度のパルプ層を形
成、脱水したのち毛布に転移させる。次に中層も別のワ
イヤーパートで同様に紙層を形成し、前記の外層上に必
要な層数だけ積層する工程を繰り返して中層を形成す
る。最後にもう一方の外層となる紙層を形成して本発明
成形加工原紙を得る。
ルプは、JIS−P8121のカナダ標準形に準じたフ
リーネスが再離解状態で200〜650mlの範囲とな
るものを用いることが好適である。フリーネスが200
ml未満の場合、パルプ繊維の水切れが悪いため、搾水
されたシートが緻密な構造になりやすく、低密度な紙層
構造を得にくくなる。反対にフリーネスが650mlを
越えると、シートが低密度になりすぎて抄紙時にプレス
工程で層間剥離を発生してバルーン状の膨れが発生しや
すくなる。なお、再離解状態で200〜650mlのフ
リーネスを示す紙料は、用いられたパルプ原料の如何に
関わらず、カナダ標準型フリーネスで250〜700m
lとすることができる。また、使用されたパルプのフリ
ーネスを原紙を再離解して測定することは、良好な操業
性を示した製品から必要なパルプ特性を単時間で把握す
るのに有効である。
密度な紙層を得やすいパルプ原料を主体とする。具体的
にはこのようなパルプとしては機械パルプが挙げられ
る。機械パルプは通常は木材、とりわけN材を機械力で
破砕した後離解して製造したパルプであり、GP、TM
P、RGP等があるが、TMP、RGPがより好まし
い。その中でもラジアータパインやサザンパイン、ダグ
ラスファー等を原料とするものが、繊維が剛直で変形し
にくいという特徴を有するため、低密度な紙層を得るこ
とができ、またプレス成形時の密度低下も少ないので特
に好ましい。しかし、ケナフや葦、竹、サトウキビの砂
糖絞り粕であるバガスなど各種非木材原料を使用するこ
とも可能である。なお、機械破砕する際に化学薬品を添
加して得たパルプや、漂白工程を経たパルプ等、一部化
学処理したパルプも機械パルプとして扱うものとする。
さらに、マーセル化パルプやカールドファイバー等、化
学処理によってパルプを低密度化特性を付与したものも
好適に使用できる。本発明においては、低密度層を構成
するためには前述のパルプを主体として使用するが、そ
の他、通常用いられる木材を原料とした化学パルプ、ま
たは、ケナフ、葦、竹、バガス等の各種非木材を原料と
した化学パルプ等を適宜配合して使用することも可能で
ある。いずれにせよ本発明においては、低密度層の密度
が0.2〜0.6g/cm3となるように各種のパルプ
を選択し、必要に応じて複数の種類を配合して使用する
ものとする。なお、本発明においては、機械パルプ、マ
ーセル化パルプ、カールドファイバーの少なくともいず
れかが成形加工原紙の全パルプ中の50%以上含まれる
ことがさらに望ましい。
の表面に発生する亀裂を防止するため、前記した全ての
成形加工原紙に対して、少なくとも片面に破断伸び(J
IS−P8113)が5%以上、さらに望ましくは7%
以上である紙シートを積層することが有効である。ある
いは、第1発明や第3発明の条件を満たさない紙に対し
て、破断伸び5%以上の紙シートを積層することによ
り、第1発明や第3発明の条件を持たせるようにするこ
ともできる。
のに比べて成形時により多く延伸され、特に、成形容器
の外側となる側の紙層は、内側(内容物側)よりも多く
延伸されるので、高い破断伸びが必要となるため、成形
加工原紙の少なくとも容器の外側となる側の最外層に、
前記した破断伸び5%以上の紙シートを積層すること
で、絞り成形時の延伸により発生する亀裂等の防止が可
能である。
プは、前記した各種パルプが使用できるが、木材繊維パ
ルプのうち、マツ、カラマツ、スギ、モミ、ヒノキ等の
針葉樹から得られる繊維長の長いパルプは紙シートの延
伸性、強度を向上させるために好適に使用される。非木
材繊維の中では、特にコウゾ、ミツマタ、ケナフ、マニ
ラ麻、サイザル麻、木綿、コットンリンターなどは繊維
長も長く紙シートの延伸性、強度を向上させることがで
き、好適に用いられる。
形加工原紙の抄造の際に使用した、通常の抄紙で用いら
れるサイズ剤、紙力剤、歩留まり向上剤、鉱物質填料、
有機剛性填料、染料、pH調整剤、スライムコントロー
ル剤、消泡剤、粘剤等が適宜使用できる。
用いて次のような抄紙工程により高い破断伸びを有する
最外層用紙シートを抄紙することができる。即ち、湿式
抄紙機において、ドライヤーロールの一部にニップロー
ルを介して、エンドレスの厚いゴムのベルトを圧着回転
させる装置を取り付け、ドライヤーとベルトの間に湿紙
を通し、予め伸張させておいたベルトの収縮を利用して
紙を収縮させるクルパック法や、抄紙機や加工機のプレ
スロールまたはシリンダードライヤーやヤンキードライ
ヤーからドクターで紙を剥離してちりめん状のシワを付
与するクレープ処理法などである。クレープ処理法につ
いてはドクター装置やクレープを行う位置などに各種の
装置や方法があり、例えば、デュオストレス法と呼ばれ
る抄紙機のプレスパートでドクターによりクレープを施
し、さらにドライヤー中間部で溝付ロールを通して紙の
縦横方向に伸びを与える方法などがある。また、本発明
において、上記抄紙工程から得られる最外層用紙シート
は単層のみならず、2層以上の抄き合せ紙でもよい。最
外層用紙シートの坪量の範囲としては40〜300g/
m2の範囲が好ましく、より好ましくは50〜150g
/m2の範囲である。最外層用紙シートの坪量が40g
/m2より低いとシートの引張強度が不十分で成形時に
破断しやすく、300g/m2を越えると、該最外層用
紙シートを積層させた成形加工原紙の密度が高くなり、
成形体の折り皺部分の成形性が低下して好ましくない。
トは、接着剤を介し紙支持体と貼り合わせて成形加工原
紙を製造することができる。貼合方法としては、合成樹
脂系エマルジョン、デンプン、PVA等の水性接着剤を
紙に塗布後ニップロールで圧着し乾燥するウエットラミ
ネーション法や、熱溶融させたホットメルト接着剤を紙
に塗布後ニップロールで圧着させるホットメルトラミネ
ーション法や、熱溶融させたポリエチレン、ポリプロピ
レン等の熱可塑性樹脂をフィルム状にして紙上に展開後
ニップロールで圧着させる押出しラミネーション法等の
いずれでも良く、特に限定されるものではない。
容器表面に発生する亀裂を防止するためには、本発明の
第3及び第4発明の低密度層と高密度層を有する多層抄
き紙において、少なくとも一方の外層を高密度層とし、
該外層の破断伸びを5%、さらに好ましくは7%以上と
なるように抄紙して、成形加工原紙を得ることが有効で
ある。前記外層を成形容器の外側となるようにして絞り
成形加工することで、絞り成形時の亀裂の発生の防止が
可能となる。なお、該外層に使用可能なパルプ原料、及
び製紙用薬品は、第5発明で述べた破断伸び5%以上の
外層用紙シートに使用可能なものが同様に使用できる。
原紙には、必要に応じてその片面、あるいは両面に顔料
と接着剤からなる塗工層を設けることができる。このよ
うな塗工層を設けることにより、成形加工原紙表面に良
好な印刷適性を付与することができる。さらに、染料イ
ンキ、顔料インキ等の任意のインキを用い、通常用いら
れる印刷機を使用して印刷層を設けることも可能であ
る。前記塗工層に用いられる顔料としては、炭酸カルシ
ウム、カオリン、クレー、タルク、酸化チタン、プラス
チックピグメント等既知のものが任意に使用できる。前
記塗工層に用いられる接着剤としては、澱粉、カゼイ
ン、SBRラテックス、ポリビニルアルコールなど既知
のものが任意に使用できる。これらの塗工層は単層、あ
るいは多層に形成することができる。またその塗工量は
全体で20〜30g/m2程度が望ましい。また、この
ような塗工層を設ける場合は、塗工層直下の層は、叩解
度を高め、表面をより平滑にしておくことがさらに好ま
しい。このような塗工層は、公知である各種の塗工装置
を適宜用いて塗工することができる。また、このような
塗工層の上にさらに印刷層を設けることが可能である。
その片面あるいは両面に、液体の浸み込みや液漏れを防
止するために、耐水性被膜を設けることができる。この
耐水性被膜は、原紙上に直接、もしくは前記顔料塗工層
上、あるいは印刷層上、任意の箇所に設けることができ
る。耐水性被膜を設ける方法としては、耐水性塗料の塗
工、合成樹脂のラミネート等が存在し、状況に応じて任
意に選択できる。原紙表面に塗工して耐水性をもたせる
塗料としては、マイクロクリスタリンワックス、パラフ
ィンワックス等のワックス類のエマルジョン、SBRラ
テックス、ポリ塩化ビニリデンラテックス等のラテック
ス類、アクリルエマルジョン類、自己乳化型ポリオレフ
ィン類、ポリエチレン系共重合樹脂エマルジョン等の各
種合成樹脂エマルジョンが存在する。これら耐水性塗料
の塗工設備としては、通常用いられるバーコーター、エ
アナイフコーター、ロールコーター、ブレードコータ
ー、ゲートロール、サイズプレス等のいずれでも良く、
特に限定されるものではない。また、これらの塗工量は
全体で1.0〜20.0g/m2程度が好適であり、こ
れら塗工層を単層、もしくは多層に形成することができ
る。また、原紙表面にラミネートされる合成樹脂層とし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペン
テン等のポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等の飽和ポリエ
ステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド樹脂、エチレン
・ビニルアルコール共重合体、ポリスチレン樹脂、ポリ
アクリロニトリル樹脂等が挙げられ、これらの合成樹脂
を単体、または2種類以上混合あるいは積層したもので
被覆して耐水性被膜を形成する。合成樹脂層を積層させ
る方法としては、通常用いられるウエットラミネーショ
ン、ホットメルトラミネーション、押出ラミネーショ
ン、ドライラミネーション、サーマルラミネーション等
のいずれでも良く、特に限定されるものではない。
合、容器表面となる成形加工原紙の折りしわの発生する
罫線部分に色ムラが発生し、美粧性を著しく阻害し、商
品価値を損なうこともある。その問題を解決するため、
合成樹脂層中に顔料を混合することが有効である。
量%の範囲が好適である。3重量%未満であると、容器
表面の色むらの隠蔽効果が十分得られない恐れがある。
一方、40重量%以上配合すると、合成樹脂の物理的、
化学的安定性が低下し、安定した合成樹脂層を基材紙上
に形成することが困難となる。例えば、Tダイでの溶融
フィルムのネックインの発生や、合成樹脂層の延展性の
欠如による欠落などが発生する。なお、合成樹脂がポリ
オレフィン系樹脂、顔料が酸化チタンを使用した場合に
は、酸化チタンの配合量が5〜10重量%、米坪15〜
60g/m2が好ましい。
は、生分解性熱可塑性樹脂でもよい。生分解性の熱可塑
性樹脂としては、紙と同等もしくはそれ以上の生分解性
を有する樹脂であれば、特にその種類に限定はない。即
ち、3−ヒドロキシブチレート・3ヒドロキシバリレー
ト共重合体、3−ヒドロキシブチレート重合体、ポリカ
プロラクトンなどの脂肪族ポリエステル、ポリ乳酸など
のポリグリコリド、ポリビニルアルコール、ポリビニル
アルコールとデンプンの複合体、セルロースアセテート
などのセルロース誘導体など、合成あるいは天然の樹脂
を単独あるいは混合して用いることができる。これらの
生分解性の熱可塑性樹脂の中で本発明に特に好適な樹脂
は、脂肪族ポリエステルである。生分解性の脂肪族ポリ
エステルは、原紙に積層する際の加工性に優れ、製品の
耐水性においても優れている。これらの熱可塑性樹脂の
加工性や物性を向上させる目的で、樹脂に生分解性ある
いは、生分解性を有さない樹脂や添加剤を添加すること
も差し支えない。生分解性を有さない樹脂や添加剤を添
加する場合は、その添加量が元の樹脂の重量を越えない
範囲で添加することが望ましく、これを越えるとトレー
全体の生分解性に悪影響を及ぼす恐れがある。
述べる。 <成形方法について> (1)原紙水分調整 本発明の紙製成形容器の製造方法としては、成形加工原
紙を容器ブランクシートに打ち抜き、必要箇所に罫線を
入れ、雄型と雌型よりなるプレス型に該ブランクシート
を挟み、加熱、加圧して成形する、いわゆる絞り成形と
いう製造方法をとる。このとき、成形加工原紙は、予め
調湿し、原紙水分を調節することが好ましい。原紙水分
は10〜20%の範囲が好ましく、好ましくは11〜1
7%、さらに好ましくは12〜15%、最も好適には1
2.5〜14.5%である。なおここでいう原紙水分と
は、加工原紙中の全パルプ分の絶乾重量に対する、水分
の重量%をいう。原紙水分をこの好適範囲とすると、成
形加工原紙の可塑化が起こって成形性が向上し、また、
成形時の紙層の破壊を低減することがでる。この結果、
より深さがあり、外観が滑らかで美しく、しかも高い剛
性を有した絞り成形容器を得ることができる。原紙水分
が10%未満であると成形体に十分な剛性が得られず、
また20%を越えると、成形加工原紙にブリスターが発
生して原紙の紙層が剥離する、水分量が多くなるため乾
燥に時間がかかり生産性が落ちる等の問題が発生する恐
れがあり、好ましくない。なお、原紙水分の調整方法と
して、プレス成形直前に原紙に水分を供与する方法や、
紙の抄造時において、ドライヤーを出た後に加湿し、水
分が維持される状態で輸送・保存する方法などが挙げら
れる。
いて説明する。本発明で絞り成形は一対のプレス用金型
により行う。一対の加熱プレス用金型とは、凸状で成形
品の内容積部に対応する形状の凸型と、凹状で成形品の
外形に対応する形状の凹型である。前記一対のプレス用
金型は前後または上下方向に少なくとも片方の型が動く
ことにより成形品をプレスすることができる。以下説明
の便宜上、凸状の型を上型とし、凹状の型を下型とし、
上型が下方に移動することによりプレスする方式(図
1)で説明する。
高周波加熱、熱風加熱、赤外線加熱などの方法でもよ
い。また、金型全体を加熱しておいてもよい。この場
合、金型を加熱する手段を必要とする。金型加熱手段と
しては該プレス用金型に電熱加熱装置を設け加熱するこ
とが一般的であるが、プレス用金型に高周波発振機を接
続して、高周波を印加して乾燥する手段もある。また、
電熱加熱と高周波加熱を併用することもできる。
0℃〜150℃となるような範囲が好ましく、さらに好
ましくは110〜140℃である。100℃未満である
と、成形に時間がかかり生産性が落ちる。また150℃
を越えると、特に原紙水分が高い場合、ブリスターが発
生しやすくなるため好ましくない。成形加工原紙は、前
記した加熱されたプレス機械にセットした際に前記所定
の温度にすることができる。また、別の手段として、水
分を含有する加工原紙にマイクロ波などの電磁波をあて
て昇温させてから、プレス機械に導入する方法も可能で
ある。
出し、空冷してもよいが、寸法安定性を高めるために
は、高温の容器を冷却用の金型に一定時間だけ固定冷却
することも好ましい。
ルミニウム、アルミニウム系合金、黄銅、鉄、ステンレ
ス鋼、セラミックなど公知のものが使用できる。
ス、エアーシリンダー、カム機構のいずれの方法も可能
である。本発明で上型と下型のクリアランスを制御する
具体的な方式としては、油圧あるいはエアー圧による場
合、成形品厚さに応じて、コンピューター制御により圧
力を制御してもよいし、ストッパーの位置を制御しても
よい。カム機構による場合、予め設計されたカム形状と
型の下降速度により制御することが可能である。
0〜100kgf/cm2の範囲が好ましい。プレス圧
力が10kgf/cm2より低いと罫線部分の圧縮変形
が不十分となり、100kgf/cm2を越えると折り
シワ部分の紙層が破壊されるため好ましくない。
形性、作業性の点から2〜30秒の範囲が好ましい。
のような、高温・高湿条件下において、成形加工原紙の
破断強度(引張強度)は弱くなり、小さな力で破断する
ようになる。さらに、高湿条件においては、温度が高い
程破断伸びも小さくなり、即ち、破断しやすくなる傾向
がある。そのため、高温・高湿下における原紙の引張特
性が、絞り成形適性において重要な要件となるが、実際
の成形時における紙の温度、水分を測定することは困難
である。また、高温・高湿下における紙の引張特性を測
定することは容易でない。
3℃、紙中水分量14重量%の条件下において、下記の
及びの条件を満たす成形加工原紙は、高温・高湿下
での絞り成形に適していることを見出した。 縦方向の破断伸び(JIS−P8113)が2%、さ
らに好ましくは3%以上。 縦方向の引張弾性率が1000〜2000MPa、さ
らに好ましくは1200〜1800MPaの範囲。な
お、上記の紙中水分量とは、伸びや弾性率測定時点にお
いて、紙中の水分重量を紙の全重量(パルプ+添加剤+
水分)で除した値を指す。紙層の上に合成樹脂層を形成
する場合、上記測定は合成樹脂層が存在しない状態の測
定である。
での縦方向の破断伸びが2.0%未満の場合、プレス成
形加工時、延伸性が低いため破断してしまうという問題
が発生する可能性がある。
での引張弾性率を2500MPa以下の範囲にすると、
成形加工原紙のパルプ繊維の流動性が高まり、成形時の
折りシワ部分の紙層破壊を低減することができ、この結
果、強度の高い成形体を得ることができる。前記引張弾
性率が1000MPa未満の場合、成形容器の剛性が不
足するという問題が発生する恐れがある。前記した第1
発明、第3発明の構成を使用すれば、上記及びの性
質を有する成形加工原紙を容易に得ることができる。
る容器は、1枚の紙を一対の凸型と凹型のプレス金型で
絞り成形して得られる容器であり、容器上部は開口して
おり、上部端縁はフランジを有する形態が代表的なもの
である。またフランジをカーリング成形したものでもよ
い。
り成形容器は、前述のように、従来存在する原紙等を使
用したものと比較して表面が滑らかで外観が美しい製品
を得ることができるが、特にフランジ部分の平滑性に優
れている。即ち、従来の原紙を用いた製品において、
0.20mm〜0.50mmであったフランジ部分の凹
凸の段差を、本発明においては0.03mm〜0.10
mmの範囲にまで減少させることが可能となる。従っ
て、フランジを有するトレー状紙製成形容器の開口部に
紙やフィルム等のシート状基材を用いて蓋をする場合、
フランジ部の平滑性が高いことによって、シール性が極
めて良好となり、密封性の高い容器を得ることが可能と
なる。
方形、円形、楕円形などである。各形の場合、角の部分
は通常は丸みを帯びている。図2、図3に本発明の絞り
成形容器の一例を、見取り図として記載する。
い紙製絞り成形容器を製造可能な成形加工原紙、及び製
造された紙製成形容器に関するものであるが、その深さ
(容器高さ)は容器底面積との関係で考慮されるべきも
のであって、本発明の絞り成形された紙製成形容器容器
の底面積をS1、高さをHとした場合、下記(1)式を
満たすような深絞り容器を作製することが可能である。 (1)式:0.2≦H/(S1)1/2
とき(例えば図4の形状)には、高さHと上部開口面積
S2との関係において、下記(2)式を満たす深絞り容
器を作製することが可能である。 (2)式:0.15≦H/(S2)1/2 本発明の第1〜第6発明の成形加工原紙を用いれば、上
記(1)式、あるいは(2)式を満足する深絞り容器が
容易に得られる。
器としての形状に成形するには、絞り成形によらず、原
紙を罫線で底面と側面とに区画し、該側面部を折り立て
て、さらに側面部のコーナーを折り込むか、重ね合わせ
て糊付けする等して成形する方法もある(図8参照)。
本発明成形加工原紙は嵩高であるため、罫線を深く入れ
ても紙の破れが生じず、また、罫線を深く入れることに
より、折り曲げて接合した部分に隙間ができにくくな
り、結果的に内容物の漏れを防止できる。また、本発明
の成形加工原紙は、各種一般の紙器の素材や、使い捨て
紙製鍋の素材等としても利用できる。
主成分とし、従来の成形加工原紙に比べて良好な成形性
を有する。
明する。なお、本発明は以下実施例に限定されるもので
はない。なお、特に断らない限り、重量部は固形分重量
で示した。
用い、市販NBKPを550mlcsf(TappiT
−227カナダ標準型)に、ラジアータパインTMPを
300mlcsfに、市販NUKPを550mlcsf
に叩解した。これらを紙料とし、多層抄き合せ抄紙機を
用いて第1層NBKP40g/m2、第2層TMP250
g/m2、第3層NUKP40g/m2の3層構成からな
る板紙を抄造し、成形加工原紙とした。この原紙を後述
の測定方法により、引張強度、破断伸び、限界圧縮応
力、厚さ方向の圧縮変形量を測定した。また、トレー形
状に成形して成形性を評価した。
500mlcsfに叩解した市販LBKP80部、同じ
く500mlcsfに叩解した市販NBKP20部、発
泡性マイクロカプセル粒子(商品名:マツモトマイクロ
スフェアF−30D、松本油脂製薬製)10部からなる
紙料を調製した。この紙料から実験用手抄きマシンで坪
量150g/m2の紙を抄紙し、回転式ドライヤーで1
10℃で乾燥した。この手抄き紙を成形加工原紙として
実施例1−1と同様に評価した。
リファイナーで600mlcsfに叩解した紙料から、
実験用手抄きマシンで坪量260g/m2の紙を抄紙
し、回転式ドライヤーで110℃で乾燥した。この手抄
き紙を成形加工原紙として実施例1−1と同様に評価し
た。
をディスクリファイナーで300mlcsfに叩解した
紙料から、実験用手抄きマシンで坪量280g/m2の
紙を抄紙し、回転式ドライヤーで110℃で乾燥した。
この手抄き紙を成形加工原紙として実施例1−1と同様
に評価した。
ェアハウザー製)50重量部とラジアータパインTMP
50重量部とを未叩解で離解、混合した紙料から、抄紙
機を用いて坪量290g/m2の紙を抄紙した。この紙
を成形加工原紙として実施例1−1と同様に評価した。
紙(商品名:標準用濾紙No.2、アドバンテック東洋
製、坪量125g/m2)とし、実施例1−1と同様に
評価した。
ー(商品名:NRK280、王子製紙製、坪量280g
/m2)とし、実施例1−1と同様に評価した。
紙(新富士製紙製、坪量290g/m2)とし、実施例
1−1と同様に評価した。
mに裁断した試験片を23℃、50%RHの条件で24
時間以上調湿した後、ストログラフM2型試験機(東洋
精機製作所製)を用いて、JIS−P8113に従って
引張速度20mm/minで測定した。
mに裁断した試験片を23℃、50%RHの条件で24
時間以上調湿した後、ストログラフM2型試験機(東洋
精機製作所製)を用いて、JIS−P8113に従って
引張速度20mm/minで測定した。
2.4mmに裁断した試験片を23℃、50%RHの条
件で24時間以上調湿した後、デジタル式リングクラッ
シュテスターX−1104(オリエンテック製)を用い
て、JIS−P−8126に従って圧縮強度Aを測定、
さらに圧縮強度測定時における試験片の荷重部分面積B
を求め、下記式から算出した。 限界圧縮応力=A/B ここで 限界圧縮応力単位:MPa 圧縮強度単位 :N 試験片の荷重部分の面積=試験片の厚さ(mm)×15
2.4mm (試験片の厚さは23℃、50%RHの条件で24時間
以上調湿したサンプルをJIS−P8118に従って測
定した値)
件で24時間以上調湿した後、ストログラフM2型試験
機(東洋精機製作所製)を用いて、圧縮速度1.0mm
/minで試験片1枚を厚さ方向に圧縮して応力−歪み
曲線を描き、圧縮応力20kgf/cm2における圧縮
量(歪み量)を測定した。
た成形用ブランクシートを得た。このブランクシートを
成形用金型とプレス成形機を用いて、プレス圧力35k
gf/cm2、プレス温度150℃、プレス時間5秒で
図6のようなトレー形状(長径約20cm、短径約14
cm、高さ約4cm)に成形した。このときの成形性を
次のように3段階に評価した。 ○:トレー形状に成形でき、かつ成形体の表面が滑らか
である。 △:トレー形状に成形可能であるが、成形体の表面、特
に折りシワ部分に大きな凹凸がある。 ×:成形の際にブランクが破断してトレー形状に成形不
可能。
工原紙は、成形時に亀裂及び折りシワ部分の凹凸が発生
せず、成形性に優れていることがわかる。
類のパルプを、熊谷理機工業製の実験用配向性抄紙機に
より、ワイヤースピード300m/minで、この順に
順次抄き合わせ抄紙を行った。 市販NBKP、450mlcsf、50g/m2 ラジアータパインTMP、350mlcsf、180
g/m2 市販NBKP、450mlcsf、50g/m2 (尚、各紙料は熊谷理機工業製のKRK高濃度ディスク
リファイナー型叩解機により所定のフリーネスに叩解し
た) なお、抄き合わせ抄紙の際は、各層の表側(フェルトサ
イド)へ澱粉(商品名:ONL510、王子コーンスタ
ーチ製)を澱粉濃度2.0%の水分散液とし、固形分付
着量が1.0g/m2となるようにスプレーした後抄き
合わせた。次いで、前記で得た湿紙状の抄き合わせシー
トをキャレンダー(由利ロール機械製)で、ニップ圧1
0kg/cm、速度30m/minで、モノプラスチッ
クカンバスシート(敷島カンバス製)に挟み加圧処理す
る。次いで該シートをフエロタイプの円筒加熱ドライヤ
ー型乾燥機により乾燥する。次いで該シートを20℃・
65%RHで調湿し、キャレンダー(由利ロール機械
製)で、ニップ圧20kg/cm、速度20m/min
でキャレンダー処理した後、濃度8.0%のPVA(ク
ラレポバールPVA−KL118:クラレ製)を手塗り
で2.0g/m2塗工、さらにキャレンダー(由利ロー
ル機械製)でニップ圧40kg/cm、速度20m/m
in、120℃で熱キャレンダー処理したものを成形加
工原紙とした。該成形加工原紙を、20℃・65%RH
で調湿後、坪量、厚さ、密度、Z強度テーバー剛度を測
定する。さらに、該成形加工原紙のオモテ面に溶融押し
出しによりポリプロピレンを膜厚40μmでラミネート
し、紙製成形容器用シートとした、該紙製成形容器用シ
ートを小判型に打ち抜き、中心から放射状に罫線を刻印
する(図5参照)。該紙製成形容器用シートをテストプ
レス成型機(第一工機製)により、雄雌の凹凸形状の小
判型の紙製成形容器型で130℃、35kg/cm2で
加熱加圧処理し、長径約20cm、短径約14cm、高
さ約4cmである紙製成形容器を得た(図6参照)。前
記紙製成形容器に、食品を想定し、濃度7%の澱粉(商
品名:王子エースA、王子コーンスターチ製)液を70
℃で糊化させた糊化液を常温へ冷却した後、250g装
填する。糊化液装填後の紙製成形容器の外観に胴膨れ、
底膨れ等がなく、正常な形態をしていることを確認した
後、ポリエチレンフィルムで開口部を覆って、冷蔵庫内
に入れ、5℃で12時間放置し、紙製成形容器の外観の
胴膨れ、底膨れ程度を後述する方法により評価、判定し
た。
を使用し、また、表面に塗工する際に下記に示す塗工液
を使用して、マイヤーバーによる手塗りで乾燥後の重量
を下塗り9.0g/m 2、上塗り10.0g/m2になる
よう塗工し、105℃の熱風乾燥機内(アドバンテック
社製)で60秒乾燥した以外は、実施例2−1と同様の
方法で抄き合わせ抄紙を行った。 市販NBKP、450mlcsf、50g/m2 ラジアータパインTMP300mlcsf/市販NB
KP、150mlcsf品=70/30で配合、配合後
フリーネス280mlcsf、230g/m2 市販NBKP450mlcsf、50g/m2 〔塗料配合〕 上塗り:カオリン(商品名:ウルトラホワイト90、エ
ンゲルハード社製)/炭酸カルシウム(商品名:ブリリ
アント、白石工業製)/酸化チタン(商品名:TCA3
33、トーケムプロダクツ社製)=50/35/15、
及びラテックス(商品名:L1410、旭化成製)/尿
素リン酸エステル化澱粉(商品名:MS4600、日本
食品化工製)=15/5。(固形分重量基準の配合部
数、以下同じ。) 下塗り:カオリン(商品名:カオブライト、シール社
製)/炭酸カルシウム(商品名:ソフトン2200、備
北粉化製)=50/50、及びラテックス(商品名:0
668、JSR製)/尿素リン酸エステル化澱粉(商品
名:MS4600、日本食品化工製)=15/5。 次いで、実施例2−1と全く同様にして紙製成形容器用
シート、及び紙製成形容器を得て、同様に測定及び評価
を行った。
を使用した以外は、実施例2−1と同様の方法で抄き合
わせ抄紙を行った。 市販NBKP、450mlcsf、50g/m2 ラジアータパインTMP、350mlcsf/市販L
BKP、350mlcsf品=70/30で配合、配合
後フリーネス350mlcsf、200g/m2 市販NBKP380mlcsf、50g/m2 次いで、実施例2−1と全く同様にして成形加工原紙を
得て20℃・65%RHで調湿後、坪量、厚さ、密度、
Z強度テーバー剛度を測定した。次いで、実施例2−1
と同様の方法で、オモテ面にポリプロピレンラミレート
を行い紙製成形容器用シートを得、さらに該シートを図
7に示す形状に打ち抜き、罫線を形成し、さらに罫線に
従って組立て貼合し、図8に示すようような長辺約20
cm、短辺約14cm、高さ約4cmの箱成形容器を得
て、同様に測定及び評価を行った。
を使用した以外は、実施例2−1と同様の方法で抄き合
わせ抄紙を行った。 市販NBKP、450mlcsf、50g/m2 市販マーセル化パルプ300mlcsf/市販NBK
P、150mlcsf品=70/30で配合、配合後フ
リーネス250mlcsf、200g/m2 市販NBKP450mlcsf、50g/m2 次いで、実施例2−1と全く同様にして紙製成形容器用
シート、及び紙製成形容器を得て、同様に測定及び評価
を行った。
を使用した以外は、実施例2−1と同様の方法で抄き合
わせ抄紙を行った。 市販NBKP、450mlcsf、50g/m2 市販NBKP、150mlcsf品/カールドファイ
バー(ウェアハウザー製)750mlcsf品=70/
30で配合、配合後フリーネス300mlcsf、16
0g/m2 市販NBKP450mlcsf、40g/m2 次いで、実施例2−1と全く同様にして紙製成形容器用
シート、及び紙製成形容器を得て、同様に測定及び評価
を行った。
を使用した以外は、実施例2−1と同様の方法で抄き合
わせ抄紙を行った。 市販NBKP、450mlcsf、50g/m2 ケナフTMP、350mlcsf、185g/m2 市販NBKP、380mlcsf、50g/m2 次いで、実施例2−1と全く同様にして紙製成形容器用
シート、及び紙製成形容器を得て、同様に測定及び評価
を行った。
を使用し、一層のみの構成とした他は、実施例2−1と
同様の方法で抄紙を行った。 市販NBKP、450mlcsf、350g/m2 次いで、実施例2−1と全く同様にして成形加工原紙、
及び紙製成形容器を得て、同様に測定及び評価を行っ
た。
を使用し、二層のみの構成とした他は、実施例2−1と
同様の方法で抄紙を行った。 市販NBKP、450mlcsf、50g/m2 ラジアータパインTMP、350mlcsf、250
g/m2 次いで、実施例2−1と全く同様にして紙製成形容器用
シート、及び紙製成形容器を得て、同様に測定及び評価
を行った。
を使用した他は、実施例2−1と同様の方法で抄紙を行
った。 市販NBKP、450mlcsf、28g/m2 ラジアータパインTMP、350mlcsf、28g
/m2 市販NBKP、450mlcsf、28g/m2 次いで、実施例2−3と全く同様にして紙製成形容器用
シート、及び箱成形容器を得て、同様に測定及び評価を
行った。
を使用し、一層のみの構成とした他は、実施例2−1と
同様の方法で抄紙を行った。 市販NBKP、450mlcsf、360g/m2 次いで、実施例2−1と全く同様にして紙製成形容器用
シート、及び紙製成形容器を得て、同様に測定及び評価
を行った。
3、表4に示す。なお、評価方法は以下の通りである。
板紙の抄き合わせ層の剥離強さ試験法記載された層間剥
離方法で各層の層間を剥離し、厚さ(mm)、坪量(g/
m2)を求める。なお、剥離した各層の厚さは剥離によっ
て毛羽立っており、実際の厚さより厚くなってしまうた
め、以下の方法で補正ファクター値を算出して、剥離後
の各層の厚さ値を補正し、各層の密度を算出する。 補正ファクター値=剥離前の全層厚さ/剥離後の各層厚
さの合計値 各層の剥離が上記のJIS P 8139の板紙の抄き
合わせ層の剥離強さ試験法記載の層間剥離方法で困難な
場合は、多層抄合せシート試料を60℃の温水に1時間
含漬した上で表層と中層、裏層にそれぞれ剥ぎ分ける。
剥ぎ取ったそれぞれの層を乾燥して厚さ(mm)、坪量
(g/m2)を求める。その後、上記の補正ファクター値
を同様に算出して剥離した各層の厚さを補正して、各層
の密度を算出する。
外周値を測定し、評価テスト前の正常な状態と12時間
後の各々の胴部中央部分外周値の差を測定し、胴膨れ率
を算定する。 胴膨れ率%=(12時間後の胴部中央外周値−評価テス
ト前の胴部中央外周値)/評価テスト前の胴部中央外周
値 胴膨れ率3.0%以上のものを××、1.5%〜3.0
%のものを×、1.5%未満のものを○と判定した。
用いて市販NBKPを550mlcsf(TappiT
−227カナダ標準型)に、ラジアータパインTMPを
300mlcsfに叩解した。これらを紙料とし、多層
抄き合せ抄紙機を用いて第1層NBKP40g/m2、
第2層TMP250g/m2、の2層構成からなる紙支持
体を抄造した(支持体各層の密度は下記の表5参照)。
ラフト伸張紙(坪量75g/m2、王子製紙製)を貼合
して成形加工原紙とした。貼合は次の手順で行った。板
紙のTMP層表面にメイヤーバーでEVA系エマルジョ
ン型接着剤(商品名:ビニゾール1412改、大同化成
製)を固形分換算で20g/m2塗工した直後に、この
未乾燥の塗工層に晒クラフト伸張紙をハンドロールで圧
着させ、熱風乾燥機で110℃、20秒乾燥させた。こ
うして得られた成形加工原紙について、後述する試験方
法で破断伸び、及び成形性を評価した。
層シートをセメント袋用未晒クラフト伸張紙(坪量83
g/m2、王子製紙製)とした以外は、実施例3−1と
同様にして成形加工原紙を製造、評価した。
P180g/m2とし、紙支持体に貼合させる外層シー
トを粘着テープ用クラフト伸張紙とした以外は、実施例
3−1と同様にして成形加工原紙を製造、評価した。
リファイナーで640mlcsfに叩解した紙料から、
実験用手抄きマシンで坪量70g/m2の紙を抄紙し、
回転式ドライヤーで110℃で乾燥した。この手抄き紙
を紙支持体に貼合させる外層シートとした以外は、実施
例3−1と同様にして成形加工原紙を製造、評価した。
mに裁断した試験片を23℃、50%RHの条件で24
時間以上調湿した後、ストログラフM2型試験機(東洋
精機製作所製)を用いて、JIS−P8113に従って
引張速度20mm/minで測定した。 (2)成形性 成形加工原紙に対して水蒸気を付与し、調湿することに
より、紙中水分12%とし、円型に打ち抜き、中心から
放射状に罫線を刻印してブランクシートとした。該ブラ
ンクシートをテストプレス成型機(第一工機製)によ
り、雄雌の凹凸形状のカップ容器成形金型で130℃、
35kg/cm2で加熱加圧処理し、高さが7cmで、
開口部分が直径12cmの円形で、底面部が直径6cm
の円形で、幅0.8cmのフランジ部を有し、側壁及び
側壁から底面にかけて曲面を有するカップ状の絞り成形
体を成形した(図9)。このとき、外層シート貼合側が
成形体の外側になるように成形した。そして、このとき
の成形性を次のように評価した。 ○:カップ形状に成形可能であり、成形体の外層に破れ
もなく、成形体の表面が滑らかである。 △:カップ形状に成形可能であるが、成形体の外層に破
れが発生している。 評価結果を表6に示す。
5%以上の外層シートを積層した本発明の成形加工原紙
は、カップ等の絞り深さの深いものについても成形時に
外側の紙層表面にひび割れや破れが発生せず、成形性に
優れていることがわかる。
亀裂、及び折りシワ部分の凹凸が発生しない良好な成形
性と、高い生産性とを有するプレス成形に適した、パル
プを主成分とする成形加工原紙を提供することが可能と
なる。さらに本発明により、比較的深いトレー、カップ
のような用途に適用できる、紙製絞り成形容器(深絞り
容器)を提供することが可能となる。特に、フランジの
平滑性に優れた紙製絞り成型容器を提供することが可能
となる。加えて本発明により、深絞り成形され、軽量で
あり、容器の胴膨れや底膨れ現象を起こさない、剛性の
高い紙製容器を提供することが可能となる。
Claims (8)
- 【請求項1】下記の〜の4つの条件を満足すること
を特徴とする成形加工原紙。 引張強度(JIS−P8113)が 2.0kN/m
以上。 破断伸び(JIS−P8113)が1.5%以上。 下記式により定義される限界圧縮応力が1〜10MP
aの範囲。 限界圧縮応力=A/B 但し、AはJIS−P8126による圧縮強度、Bは圧
縮強度測定時における試験片の荷重部分面積を各々示
す。 厚さ方向に20kgf/cm2の圧縮応力を加えたと
きの圧縮変形量が10%以上。 - 【請求項2】成形加工原紙の原料パルプとして機械パル
プを含むことを特徴とする請求項1記載の成形加工原
紙。 - 【請求項3】密度0.7〜0.9g/cm3の高密度
層、及び密度0.7g/cm3未満の低密度層を有し、
米坪が100〜500g/m2、全体の密度が0.4〜
0.7g/cm3、かつ低密度層が機械パルプ、カール
ドファイバー、及びマーセル化パルプの少なくとも一つ
から選ばれるパルプを主体として構成されたことを特徴
とする成形加工原紙。 - 【請求項4】低密度層が機械パルプを主体として構成さ
れたことを特徴とする請求項3に記載の成形加工原紙。 - 【請求項5】少なくとも片面に破断伸び(JIS−P8
113)が5%以上である紙シートを積層させたことを
特徴とする請求項1〜4記載の成形加工原紙。 - 【請求項6】少なくとも一方の外層が高密度層であり、
該外層の破断伸び(JIS−P8113)が5%以上で
あることを特徴とする請求項3〜4記載の成形加工原
紙。 - 【請求項7】請求項1〜6に記載の成形加工原紙を使用
したことを特徴とする紙製成形容器。 - 【請求項8】絞り成形により成形されたことを特徴とす
る請求項7記載の紙製成形容器。
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