JP2002194389A - ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する洗浄剤 - Google Patents
ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する洗浄剤Info
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Abstract
ステルを含有する洗浄剤。 【解決手段】 ポリグリセリン脂肪酸エステルを2重量
%以上含む水性溶液であって、かつ5℃で1週間以上透
明であることを特徴とする洗浄剤。
Description
た洗浄剤、及びこの用途に適したポリグリセリン脂肪酸
エステル組成物に関する。
下に置かれた場合、特に寒冷地におかれた場合に、洗剤
成分の析出や沈殿を防止し透明安定性を維持することが
必要である。特開平6-340896号公報には、透明安定性を
改良した液体洗浄剤として、短鎖アルコールのアルキレ
ンオキシド付加物が含有された洗浄剤が記載されてい
る。
表面張力、乳化力、可溶化力、起泡力において高い性能
を示すと共に、高い洗浄力を有し、人体に対して安全で
あり、また、皮膚や毛髪に対する刺激性の低い、極めて
温和な界面活性剤であることから、食品、加工食品原
料、食品製造設備、食器類等の洗浄に適し、またシャン
プー、ボディーシャンプー、洗顔料等の洗浄剤組成物に
使用されている。
ン脂肪酸エステルとして、グリシドールと脂肪酸との付
加重合反応で得られるモノ脂肪酸エステル体の含量が7
0%以上であるようなポリグリセリン脂肪酸エステルが
知られていた(特開平8-109153号公報、EP75864
A1)。
セリン脂肪酸エステルを含有した洗浄剤は、透明安定性
が未だ不十分であり、更に透明安定性に優れた洗浄剤の
開発が望まれていた。
保存しても透明安定性に優れ、商品イメージが良好であ
り、かつ安全性が高く、市場において高い評価を得るこ
とができる透明洗浄剤を提供するものである。そして、
この様な洗浄剤は、特定の曇点を有するポリグリセリン
脂肪酸エステル組成物を界面活性剤として使用すること
により達成されることを見出した。
リン脂肪酸エステルを2重量%以上含む水性溶液であっ
て、かつ5℃で1週間以上透明であることを特徴とする
洗浄剤に存する。第2の要旨は、8%硫酸ナトリウム水
溶液中、1重量%濃度で測定したときの曇点が40℃以
上であるポリグリセリン脂肪酸エステル組成物を含有す
る前記洗浄剤に存する。
存する。第4の要旨は、8%硫酸ナトリウム水溶液中、
1重量%濃度で測定したときの曇点が40℃以上であ
り、石鹸を0.1重量%以上含有したポリグリセリン脂
肪酸エステル組成物に存する。尚、8重量%硫酸ナトリ
ウム水溶液中、1重量%濃度で測定したときの曇点が4
0℃以上のポリグリセリン脂肪酸エステル組成物は、食
品の乳化安定剤として公知であるが、洗浄剤用途は新規
である。
ン脂肪酸エステルを2重量%以上含む水性溶液であっ
て、かつ5℃で1週間以上透明であることを特徴とす
る。本発明におけるポリグリセリン脂肪酸エステル(以
下、「PoGE」と省略することがある)は、通常、ポ
リグリセリン(以下、「PoG」と省略することがあ
る)と脂肪酸とを反応させて得られるエステル体であ
る。ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリ
セリンの平均重合度は、通常4〜20であって、好まし
くは8〜14である。構成脂肪酸としては、通常、炭素
数8〜22の飽和または不飽和の脂肪酸から選ばれる
が、好ましくは炭素数8〜14であり、飽和脂肪酸であ
ることが好ましい。この様な脂肪酸の例としてはカプリ
ル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸等が挙げ
られ、なかでも、ラウリン酸が好ましい。これらの脂肪
酸は目的に応じて2種類以上の組み合わせで用いること
も出来る。モノエステル含量が多いほど好ましく、平均
エステル化度は、通常1〜1.5、特に好ましくは1で
ある。
水とエタノール、エチレングリコール、グリセリン、プ
ロピレングリコール等のアルコールとの混合液を溶媒と
してもよい。水とアルコールとの混合液の場合には、混
合比率には特に制限は無いが、通常、水の含有量は、溶
媒中70重量%以上、好ましくは80重量%以上、更に
好ましくは90重量%以上である。
の含有量は、2重量%以上である。2重量%以上とは、
エステル体のみの含有量を意味し、未反応の原料等の不
純物を含んだポリグリセリン脂肪酸エステル組成物の含
有量を意味しない。また、通常は20重量%以下であ
り、好ましくは15重量%以下であり、更に好ましくは
10重量%以下である。2重量%未満であると、洗浄剤
中の界面活性剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル)の含
有量が少なくなって、洗浄効果が低下して好ましくな
い。この場合、洗浄効果を維持する為に、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル以外の他の界面活性剤を補充すると、
安全性が低下し好ましくない。また、20重量%を越え
ると、沈澱が生じやすくなるという理由により好ましく
ない。
時から、洗浄剤を5℃で静置した場合に、洗浄剤が1週
間以上透明であることを意味する。透明とは、洗浄剤全
体の透過率がほぼ100%であること意味し、洗浄剤の
容器の底に沈殿が析出したものを含まない。透明である
期間は、好ましくは50日以上、更に好ましくは100
日以上、更に好ましくは150日以上である。5℃で1
週間以上透明であれば、寒冷地においても、長期間、高
い透過率を維持することができると考えられる。これに
対し、調製時から透明でない洗浄剤や、透明状態が5℃
で1週間も保たない洗浄剤は、寒冷地に長期間保存する
と、洗浄剤の容器の底に沈殿がたくさん析出すると考え
られる。この場合、顧客は、安全性、洗浄力に疑い持つ
と共に、美的観点からも商品イメージが悪い。
は0.01重量%以上である。石鹸含量が0.01重量
%以上だと、洗浄剤の透明安定性が向上し好ましい。こ
れは、石鹸分子がポリグリセリン脂肪酸エステルの作る
ミセルに取り込まれることにより、石鹸分子の持つ負電
荷がミセルに付与され、その負電荷による静電反発力に
より、ミセル同士の凝集・合一が抑制されることによっ
て、沈殿が生じにくくなるためである。石鹸含量は、更
に好ましくは0.03重量%以上、更に好ましくは0.
1重量%以上、更に好ましくは0.3重量%以上であ
り、通常1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下で
ある。本明細書において石鹸とは、脂肪酸アルカリ金属
塩を意味する。脂肪酸アルカリ金属塩の構成脂肪酸は、
上述したポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸と
通常同じである。アルカリ金属は、通常、カリウム、ナ
トリウムである。
ポリグリセリンを、アルカリ触媒存在下、脂肪酸でエス
テル化して製造される。その際に、脂肪酸とアルカリ触
媒との副反応により、脂肪酸アルカリ金属塩が副生して
くる。また、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、精製が
困難なので、通常、未精製で使用される。したがって、
必要量のポリグリセリン脂肪酸エステルと脂肪酸アルカ
リ金属塩を含有するポリグリセリン脂肪酸エステル組成
物を製造し、これを未精製で添加する方法が、作業工程
上好ましい。しかし、ポリグリセリン脂肪酸エステル組
成物中の脂肪酸アルカリ金属塩の含量が少ない場合は、
脂肪酸アルカリ金属塩のみを、別途添加してもよい。別
途添加する脂肪酸アルカリ金属塩の構成脂肪酸は、ポリ
グリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸と同じでも、異
なっていてもよいが、好ましくは炭素数8〜14であ
り、更に好ましくは炭素数8〜12である。
アルカリ金属塩を含有してもよい。乳酸脂肪酸エステル
アルカリ金属塩は、石鹸と同様に、ミセルの凝集・合一
を起こし難くすると考えられる。洗浄剤中の好ましい乳
酸脂肪酸エステルアルカリ金属塩の含有量は、通常0.
01重量%以上である。石鹸と乳酸脂肪酸エステルアル
カリ金属塩の両方が洗浄剤に含有される場合には、合計
で、通常0.01重量%以上である。乳酸脂肪酸エステ
ルアルカリ金属塩を構成する脂肪酸及びアルカリ金属
は、上述の石鹸の場合と同様である。
ム水溶液中、1重量%濃度で測定したときの曇点が40
℃以上であるポリグリセリン脂肪酸エステル組成物を含
有させることにより製造することができる。PoGEの
分析には、これまで種々の化学的分析方法が用いられて
きた。例えば、エステル化度や残存脂肪酸量を把握する
ため、酸価、ケン化価、水酸基価がしばしば用いられ、
また、石鹸あるいは残存触媒量を知るための灰分の分析
等による評価方法も用いられてきた。
は、グリセリンの重縮合物であり、精製が困難であるた
め、重合度分布を有し、直鎖状重合体ばかりでなく分岐
状重合体や環状重合体等を含む。従って、そのエステル
体であるPoGEは、PoG骨格が異なる種々のエステ
ル化度のPoGEと未反応PoGとを含む組成物とな
る。さらにPoGEには、エステル化反応に使用される
アルカリ触媒と原料の脂肪酸との反応で生ずる副生成物
の石鹸や、エステル化反応が不十分な場合及び化学量論
量を越えた脂肪酸が過剰に使われた場合等には未反応の
脂肪酸が含まれることもある。
るために、従来の化学分析では、PoGEの総合的特性
を特定することが困難であった。例えばPoGEの平均
エステル化度が近似又は同じであっても、乳化安定性等
の物性が格段に異なることもあり、平均エステル化度や
未反応PoG等従来の化学的分析手法のみでは物性を十
分に把握できず、物性評価方法において不都合が生じて
いた。そこで、ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物の
総合的特性規定として、近年、「曇点」が採用されてい
る。
された非イオン界面活性剤水溶液が温度の上昇により2
相に分離し不均質となる現象の起こる温度として定義さ
れ、ポリオキシエチレン系界面活性剤の物性評価方法と
して良く知られている(油脂用語辞典:日本油化学協会
編(幸書房))。曇点はポリグリセリン脂肪酸エステル
の構造・組成に敏感であり、脂肪酸石鹸をも反映するの
で、親水性の程度や組成の違いをより正確に識別するこ
とができる。さらに、簡便に測定できることからポリグ
リセリン脂肪酸エステル組成物の特徴を代表する物性と
してもっとも優れている。従って、ポリグリセリン脂肪
酸エステル組成物においては、曇点はHLB(親水性と
疎水性のバランス)等よりも有用な指標になる。
に、ポリオキシエチレン系の界面活性剤と比較すると、
PoGEは全般的に曇点が高く、水の沸点を越えること
もある、その様な場合、適当な塩水溶液を用いることに
より、容易に測定することができる(特開平9−157
386号公報)。通常、親水性が高いほど曇点は高くな
り、エステル化率が同じであってもモノエステル含量が
多いほど曇点は高くなる。
塩化ナトリウムまたは硫酸ナトリウム溶液にポリグリセ
リン脂肪酸エステル組成物を溶解後、測定する必要があ
り、その条件は対象となる試料の溶解性により異なる
が、本発明の場合、まず、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル組成物を1重量%となるように8重量%硫酸ナトリウ
ム水溶液に分散し、均一な水溶液とする。そして得られ
たポリグリセリン脂肪酸エステル組成物の水溶液を、0
℃以上100℃以下の任意の温度範囲で、1〜5℃刻み
で温度を変化させ、一定温度でしばらくの間静置し、ポ
リグリセリン脂肪酸エステルが油滴状、油層状、あるい
はゲル状のごとく分離し、不均一水溶液となった状態に
なる温度を測定する。この温度が本発明でいうところの
「曇点」である。0℃未満では氷の融点以下、100℃
を越えると水の沸点以上となるため、正確な曇点測定が
困難となる。
エステル組成物は、8重量%硫酸ナトリウム水溶液中、
1重量%濃度で測定したときの曇点が、40℃以上であ
る。曇点が40℃以上とは、曇点が40〜100℃の範
囲にある場合、及び100℃で不均一水溶液とならない
場合を含む。曇点は高い方が好ましい。曇点が高いと、
ポリグリセリン脂肪酸エステル自体の親水性が高くな
り、ミセルの凝集・合一が起こりにくくなるため、沈殿
が生じにくく、水溶液の透明安定性が高くなる。曇点が
40℃未満であると、ポリグリセリン脂肪酸エステルの
疎水性が高くなり水溶性が低下し、水溶液の透明安定性
の低下が大きくなる。曇点は、45℃以上が好ましく、
50℃以上が更に好ましく、80℃以上が更に好まし
い。曇点は100℃以上(100℃で不均一水溶液とな
らない場合)でもよい。
エステル組成物は、石鹸を0.1重量%以上含むことが
好ましい。石鹸含量が0.1重量%以上だと、石鹸分子
がポリグリセリン脂肪酸エステルの作るミセルに取り込
まれることにより、石鹸分子の持つ負電荷がミセルに付
与され、その負電荷による静電反発力により、ミセル同
士の凝集・合一が抑制されることによって、沈殿が生じ
にくくなるためである。石鹸含量は、更に好ましくは
0.3重量以上、更に好ましくは1重量%以上、更に好
ましくは3重量%以上であり、通常10重量%以下、好
ましくは5重量%以下である。
ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリ
ンの平均重合度は、通常4〜20であって、好ましくは
8〜14である。構成脂肪酸としては、通常、炭素数8
〜22の飽和または不飽和の脂肪酸から選ばれるが、好
ましくは炭素数8〜14であり、飽和脂肪酸であること
が好ましい。この様な脂肪酸の例としてはカプリル酸、
カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸等が挙げられ、
なかでも、ラウリン酸が好ましい。これらの脂肪酸は目
的に応じて2種類以上の組み合わせで用いることも出来
る。
エステル体の含有量は、通常10重量%以上、60重量
%以下であり、好ましくは20重量%以上、50重量%
以下である。本発明で使用する曇点40℃以上のPoG
E組成物は、ポリグリセリンと脂肪酸との直接エステル
化反応において、通常、原料(ポリグリセンリンと脂肪
酸の総和)に対して、0.001〜3重量%、好ましく
は0.001〜1重量%のアルカリ触媒を用い、反応温
度150〜300℃、好ましくは180〜260℃で反
応させることによって製造することができる。アルカリ
触媒としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。
反応は通常、撹拌槽タイプの反応器にポリグリセリン、
脂肪酸、触媒を仕込み、撹拌しながら所定温度に加熱し
て、生成水を反応系外へ留去しながら行う。なお、一連
の反応中は反応器気相部に窒素等の不活性ガスを流通さ
せておくのが好ましい。ポリグリセリンに対する脂肪酸
の仕込みモル比は、通常1以下、好ましくは0.8以
下、通常0.4以上である。
0℃以上のPoGE組成物は、通常、エステル化反応時
のアルカリ触媒を少量に抑制し、比較的高温で長時間反
応することにより製造することが出来る。具体的には、
ポリグリセリンと脂肪酸との直接エステル化反応におい
て、原料(ポリグリセンリンと脂肪酸の総和)に対して
0.001〜0.025重量%、好ましくは0.002
〜0.02重量%の極めて少量のアルカリ触媒を用い
る。アルカリ触媒の使用量が0.001重量%より少な
い場合は、エステル化反応が進行しにくい。また、使用
量が0.025重量%を超える場合、反応温度が高温で
あるため、製品の着色や、原料ポリグリセリンの重合、
環状化等の不都合が生じるおそれがある。反応温度は、
通常200〜300℃である。好ましくは脂肪酸の転化
率が少なくとも70%に達する迄の反応温度を200〜
240℃とし、以降、反応温度を更に20〜60℃高め
て反応させることによって製造することができる。この
場合、反応温度を高めた後の反応時間は、通常2〜6時
間である。この方法で製造されたPoGE組成物中に
は、通常、石鹸が0.01重量%以上含有される。ポリ
グリセリンに対する脂肪酸の仕込みモル比は、通常1以
下、好ましくは0.8以下、通常0.4以上である。
以上のPoGE組成物は、通常、エステル化反応時のア
ルカリ触媒を比較的多く使用し、かつ、比較的低温で短
時間反応することにより製造することが出来る。具体的
には、ポリグリセリンと脂肪酸との直接エステル化反応
において、原料(ポリグリセンリンと脂肪酸の総和)に
対して0.025〜3重量%のアルカリ触媒を用いる。
アルカリ触媒の使用量が0.025重量%より少ない場
合、低温安定性を達成するのに十分な触媒由来の石鹸含
量が少なくなる。また、使用量が3重量%を超える場
合、製品の着色や、原料ポリグリセリンの重合、環状化
等の不都合が生じるおそれがある。反応温度は、160
〜240℃、好ましくは180〜220℃である。反応
時間は、通常3〜10時間である。ポリグリセリンに対
する脂肪酸の仕込みモル比は、通常1以下、好ましくは
0.8以下、通常0.4以上である。石鹸量が0.1重
量%以上で、かつ曇点が80℃以上のPoGE組成物を
製造する場合は、前述の製造方法において、アルカリ触
媒の量を、原料に対して、通常0.3〜3重量%、好ま
しくは0.3〜1重量%、さらに好ましくは0.3〜
0.85重量%使用する。
は、必要量のポリグリセリン脂肪酸エステルが洗浄剤に
含有される様に添加される。通常、洗浄剤中に10〜4
0重量%、好ましくは10〜20重量%になるように添
加される。エステル化して得られたPoGE組成物の他
に、更に石鹸を添加する場合には、PoGE組成物と石
鹸を別々に添加してもよいし、エステル化により得られ
たPoGE組成物と石鹸を混合して、石鹸含量を高めた
PoGE組成物を調製してから、これを添加しても良
い。石鹸の代わりに乳酸脂肪酸エステルアルカリ金属塩
を添加する場合も同様である。
発揮するために、キレート剤を配合してもよい。このキ
レート剤を用いることで、カルシウム、マグネシウム等
を含有する硬水中でスケールの発生による硬水水溶液の
白濁を防げるばかりでなく、硬水中での洗浄力、起泡
力、泡の感触を保つことができる。このようなキレート
剤としては、特に限定されず従来と同様のものが用いら
れ、具体的にはクエン酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、グ
ルタミン酸塩、ピロリン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリ
マレイン酸塩、グルコン酸塩、ニトリロトリ酢酸塩、ア
クリル酸−無水マレイン酸共重合体塩、無水マレイン酸
−メチルビニルエーテル共重合体塩、無水マレイン酸−
オレフィン共重合体塩、無水マレイン酸−メタクリル酸
共重合体の塩、無水マレイン酸−酒石酸縮合体、ゼオラ
イト、トリポリリン酸塩、エチレンジアミンテトラ酢酸
(EDTA)、エチレンジアミン等が例示される。これ
らの中でも特に、クエン酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、
グルタミン酸塩、ピロリン酸塩等は、人体への安全性が
高く、環境汚染が無く、一緒に用いるPoGE、さらに
洗浄剤を構成する水、アルコール等と相溶性が高く、洗
浄力、汚れ分散力、起泡力、泡の感触も優れているので
好適に用いられる。これらの群より選ばれる一種または
二種以上のキレート剤は、0.01〜50重量%、好ま
しくは1〜30重量%本発明洗浄剤に含有される。
の目的が損なわれない範囲で、通常の洗浄剤に慣用され
る添加成分の中から任意のものを選択して添加してもよ
い。このような添加成分としては、例えば、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、モノグリ
セリド、有機酸モノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
脂肪酸アルカノールアミド、あるいはカルボキシベタイ
ン型、イミダゾリニウム型、スルホベタイン型、アミノ
酸系界面活性剤などの人体に対して穏和な界面活性剤、
炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫
酸マグネシウム、塩化カルシウム等の無機ビルダー、グ
リセリン、エタノール、プロピレングリコール、ポリエ
チレングリコール等の流動性向上剤、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の増粘剤、
さらには香料、着色剤、保湿剤、殺菌剤、酵素、抗炎症
剤などが挙げられる。
一に溶解することによって得られる。本発明洗浄剤は、
食品・食器・厨房器具等の洗浄、また、皮膚・毛髪洗浄
剤用あるいはなど皮膚と接触する機会の多い種々の洗浄
剤として用いることができるが、野菜、果実、ブロイラ
ー肉、魚介類等の食品の洗浄剤用に特に適している。
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。 製造例1 PoGE−Aの製造 攪拌機、温度計、加熱ジャケット、ガス仕込み口、原材
料仕込み口を備えた容量2リッターの反応容器に、ま
ず、PoG(平均重合度10)を1200g仕込んだ。
ついで、同じ反応容器に、ラウリン酸(純度99%)と
10%水酸化ナトリウム水溶液とを仕込んだ。なお、ラ
ウリン酸の仕込み量は、ラウリン酸/PoGモル比が
0.7/1となる様にした。水酸化ナトリウム量は、P
oGとラウリン酸との総量に対して0.0025重量%
とした。窒素気流下、常圧で、内温を240℃に昇温
し、この温度で3時間反応させた後、内温をさらに26
0℃に昇温し、この温度で4時間反応させた。反応終了
後、内温を常温まで冷却し、ポリグリセリンラウリン酸
エステル(PoGE−A)を得た。得られた反応生成物
について、曇点、PoGE含有量、および石鹸含有量を
測定した。結果を表−1に示す。 製造例2 PoGE−Bの製造 水酸化ナトリウム量を0.125重量%とし、240℃
一定で7時間反応させた以外は、製造例1と同様にし
て、ポリグリセリンラウリン酸エステル(PoGE−
B)を得た。得られた反応生成物について、曇点、Po
GE含有量、および石鹸含有量を測定した。結果を表−
1に示す。 実施例1 PoGE−Aを脱塩水に溶解して10%水溶液を調製し
た後、5℃で保存しての水溶液の状態を経時的に観察し
た。結果を表−1に示す。 実施例2 PoGE−Aの代わりにPoGE−Bを用いた以外は、
実施例1と同様に行った。結果を表−1に示す。 比較例1〜5 PoGE−Aのかわりに市販品PoGE−C、PoGE
−D、PoGE−E、PoGE−F、PoGE−Gを用
いた以外は、実施例1と同様に行った。その結果を表−
1に示す。
ル組成物(PoGE−A´)を得た。得られた反応生成
物について、曇点、PoGE含有量、および石鹸含有量
を測定した。 製造例4 実施例3で得られたPoGE−A´100gに、ラウリ
ン酸ナトリウム0.35gを添加し、80℃で加温攪拌を
行って、ラウリン酸ナトリウムを0.41重量%含有し
たポリグリセリンラウリン酸エステル組成物(PoGE
−H)を得た。 製造例5 実施例3で得られたPoGE−A´100gに、ラウリ
ン酸ナトリウム0.71gを添加し、80℃で加温攪拌を
行って、ラウリン酸ナトリウムを0.76重量%含有し
たポリグリセリンラウリン酸エステル組成物(PoGE
−I)を得た。 製造例6 実施例3で得られたPoGE−A´100gに、ラウリ
ン酸ナトリウム1.42gを添加し、80℃で加温攪拌を
行って、ラウリン酸ナトリウムを1.47重量%含有し
たポリグリセリンラウリン酸エステル組成物(PoGE
−J)を得た。 製造例7 ラウリン酸/PoGモル比を0.5/1とし、水酸化ナ
トリウム量をPoGとラウリン酸との総量に対して0.
75重量%とし、200℃一定で5時間反応させた以外
は、実施例1と同様にして、ポリグリセリンラウリン酸
エステル組成物(PoGE−K)を得た。 製造例8 ラウリン酸/PoGモル比を0.7/1とした以外は、
実施例7と同様にして、ポリグリセリンラウリン酸エス
テル組成物(PoGE−L)を得た。 実施例3〜9 PoGE−A´、B、H〜Lを、脱塩水に溶解して、1
0%水溶液を調整した後、5℃で保存して、その水溶液
の状態を経時的に観察した。その結果を表−2に示す。
商品イメージが高い。また、本発明の洗浄剤は、透明安
定性が高いことの他に、安全性が高く、皮膚に対する刺
激が少なく、かつ洗浄力や起泡力、耐硬水性等の洗浄性
能および使用感に優れ、しかも好ましくない着色や臭い
がないことから、特に食品・食器用洗浄剤、シャンプ
ー、ボディーシャンプー、洗顔剤、ハンドソープ等の皮
膚・毛髪用洗浄剤として好適である。食器用洗剤として
用いた場合には、すすぎ後の乾燥促進、水滴痕のない仕
上がり、乾燥後の食器の光沢・透明感等に優れる。本発
明の洗浄剤は、特定の曇点を有するポリグリセリン脂肪
酸エステル組成物を用いて容易に製造することができ
る。
Claims (10)
- 【請求項1】 ポリグリセリン脂肪酸エステルを2重量
%以上含む水性溶液であって、かつ5℃で1週間以上透
明であることを特徴とする洗浄剤。 - 【請求項2】 石鹸を0.01重量%以上含む請求項1
に記載の洗浄剤。 - 【請求項3】 8重量%硫酸ナトリウム水溶液中、1重
量%濃度で測定したときの曇点が40℃以上であるポリ
グリセリン脂肪酸エステル組成物を含有する請求項1ま
たは2に記載の洗浄剤。 - 【請求項4】 8重量%硫酸ナトリウム水溶液中、1重
量%濃度で測定したときの曇点が40℃以上であるポリ
グリセリン脂肪酸エステル組成物を含有する洗浄剤。 - 【請求項5】 ポリグリセリン脂肪酸エステル組成物
が、石鹸を0.1重量%以上含むことを特徴とする請求
項3または4に記載の洗浄剤。 - 【請求項6】 8重量%硫酸ナトリウム水溶液中、1重
量%濃度で測定したときの曇点が80℃以上であるポリ
グリセリン脂肪酸エステル組成物を含有する請求項1〜
5のいずれかに記載の洗浄剤。 - 【請求項7】 ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂
肪酸の炭素数が8〜14である請求項1〜6のいずれか
に記載の洗浄剤。 - 【請求項8】 乳酸脂肪酸エステルアルカリ金属塩を含
む請求項1〜7のいずれかに記載の洗浄剤。 - 【請求項9】 洗浄剤が食品用である請求項1〜8のい
ずれかに記載の洗浄剤。 - 【請求項10】 8重量%硫酸ナトリウム水溶液中、1
重量%濃度で測定したときの曇点が40℃以上であり、
石鹸を0.1重量%以上含有したポリグリセリン脂肪酸
エステル組成物。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007238811A (ja) * | 2006-03-09 | 2007-09-20 | Lion Hygiene Kk | 食品処理による汚れ洗浄剤 |
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