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JP2002190125A - 光ヘッド装置、光情報記録再生装置、収差検出方法および光ヘッド装置の調整方法 - Google Patents

光ヘッド装置、光情報記録再生装置、収差検出方法および光ヘッド装置の調整方法

Info

Publication number
JP2002190125A
JP2002190125A JP2001294622A JP2001294622A JP2002190125A JP 2002190125 A JP2002190125 A JP 2002190125A JP 2001294622 A JP2001294622 A JP 2001294622A JP 2001294622 A JP2001294622 A JP 2001294622A JP 2002190125 A JP2002190125 A JP 2002190125A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
signal
area
storage medium
information storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001294622A
Other languages
English (en)
Inventor
Akimasa Sano
晃正 佐野
Shinichi Kadowaki
慎一 門脇
Yoshiaki Kaneuma
慶明 金馬
Seiji Nishino
清治 西野
Katsuhiko Yasuda
勝彦 安田
Akihiro Yasuda
安田  昭博
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001294622A priority Critical patent/JP2002190125A/ja
Publication of JP2002190125A publication Critical patent/JP2002190125A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度の光ディスクに対しても球面収差の検
出信号が安定に得られる光ヘッド装置を提供する。 【解決手段】 光ディスクからの戻り光をホログラム素
子108等により透過光と回折光の2つに分け、光量の
大きい透過光により情報を再生し、光量の少ない回折光
を光軸に近い領域と光軸から遠い領域の2つに分け、そ
れぞれの焦点ずれ量をフォーカス誤差信号として求め、
その差信号を球面収差誤差信号とする。これにより、情
報再生信号のSN比を高く保ったまま、球面収差量を検
出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクや光カ
ード等の情報記憶媒体に情報の記録もしくは再生を行う
際に使用する球面収差補正手段を制御するための球面収
差誤差信号を得る光ヘッド装置、および情報記憶媒体に
情報の記録・再生を行う情報記録再生装置、収差検出方
法、および光ヘッド装置の調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図28は、従来の情報記録再生装置にお
ける光ヘッド装置の構成図である。光源としての半導体
レーザ101から出た光は、コリメートレンズ102に
より平行光になり、ビームスプリッター103を透過す
る。ビームスプリッター103を透過したビームは、対
物レンズ105により、情報記憶媒体としての光ディス
ク107上に集光される。集光されたビームは、光ディ
スク107上のトラックにより反射・回折される。反射
・回折されたビームは再び対物レンズ105を通り、ビ
ームスプリッター103で反射され、検出レンズ109
で集光される。集光されたビームは、円柱レンズ110
により、トラックに対して45度方向の非点収差が与え
られて光検出器901に入る。
【0003】図29は、図28の光検出器901の正面
図である。光検出器901には、検出領域911〜91
4が上下左右に配置され、非点収差を与えられたビーム
951は、検出領域の中心にくるように調整される。フ
ォーカス誤差信号は、対角に配置された2つの検出領域
による信号の和信号を、逆の対角に配置された2つの検
出領域による信号の和信号から引くことで得られる。ま
たトラック誤差信号は、対角に配置された2つの検出領
域による信号の和信号と、逆の対角に配置された2つの
検出領域による信号の和信号との位相比較により得られ
る。
【0004】図28の対物レンズ105は、アクチュエ
ータ106により、トラック直交方向とフォーカス方向
に移動させられる。トラック直交方向の移動は、トラッ
ク誤差信号をもとにトラッキング制御系により行われ、
フォーカス方向の移動は、フォーカス誤差信号をもとに
フォーカシング制御系により行われる。なお、ここで
は、フォーカス誤差信号の生成手段としては、非点収差
法を用いるものと想定している。また、トラック誤差信
号の生成手段は、位相差法を用いるものと想定してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、情報記憶媒体
としての光ディスク107に記録された情報の密度を上
げるために、集光光学系の開口数NAを大きくし、波長
を短くするシステムが提案されている。ところが、開口
数NAが大きくなるにつれて、光ディスク107の保護
層である基材の厚み誤差により発生する球面収差が大き
くなる。これを補正する手段としては、レンズの組によ
り球面波を発生させて対物レンズで球面収差を発生させ
る方法や、液晶により逆の球面収差を発生させる方法が
知られている。しかしながら、球面収差を検出する適当
な方法がなかった。
【0006】このため、情報記憶媒体に記録される情報
の密度が上がるにつれ、光学的条件の要求が厳しくな
り、球面収差等に起因して情報記憶媒体上でビームが十
分小さく絞れず、情報の記録が安定にできなかったり、
情報の再生が安定にできないという問題が存在した。
【0007】本発明は、上記の問題に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、高密度の光ディスクに対しても
球面収差の検出信号が安定に得られる、光ヘッド装置、
情報を安定に記録および再生できる情報記録再生装置、
収差検出方法、および光ヘッド装置の調整方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る第1の光ヘッド装置は、光を発する光
源と、光源から出射された光を情報記憶媒体上へと集光
する集光手段を含む集光光学系と、情報記憶媒体で反射
された復路の光を、光量の大きい第1の光と第1の光に
比べて光量の小さい第2の光とに分岐する分岐手段と、
第1の光を受光し、情報記憶媒体に記録された情報を再
生するための信号を出力する第1の光検出手段と、第2
の光を受光し、情報記憶媒体上に集光された光の収差を
検出するための信号を出力する第2の光検出手段とを備
えたことを特徴とする。
【0009】第1の光ヘッド装置において、分岐手段
は、第2の光を光軸に近い第1の領域の光と光軸から遠
い第2の領域の光に分割し、第1の光ヘッド装置は、第
1の領域の光の焦点ずれ量と前記第2の領域の光の焦点
ずれ量の少なくとも一方を用いて、情報記憶媒体上に集
光された光の球面収差量を検出する球面収差検出手段を
備えることが好ましい。
【0010】この場合、球面収差検出手段は、第1の領
域の光の焦点ずれ量と第2の領域の光の焦点ずれ量との
差を球面収差量とすることが好ましい。
【0011】また、集光光学系で利用される光の断面
は、第1の半径を有する略円形であり、略円と同心で第
1の半径よりも小さい第2の半径を持つ円形の領域を第
1の領域とし、第1の領域より外側で且つ第1の半径の
略円よりも内側の領域を第2の領域とすることが好まし
い。
【0012】また、情報記憶媒体と集光手段の相対距離
が変化した際の第1の領域の光の焦点ずれ量と第2の領
域の光の焦点ずれ量の変化量が等しいことが好ましい。
【0013】また、第2の光検出手段は、第1の領域の
光を検出する第1の光検出領域と、第2の領域の光を検
出する第2の光検出領域を有し、第1の光検出領域は、
第2の光検出領域に比べ、分岐手段で分岐された第1の
光の光軸に近い位置に配置されることが好ましい。
【0014】または、第2の光検出手段は、第1の領域
の光を検出する第1の光検出領域と、第2の領域の光を
検出する第2の光検出領域を有し、第1の光検出領域と
第2の光検出領域はその一部を共有することが好まし
い。
【0015】また、集光光学系は、情報記憶媒体上に集
光される光の球面収差を変化させる球面収差補正手段を
含み、球面収差補正手段は、球面収差検出手段からの信
号を受けて動作することが好ましい。
【0016】第1の光ヘッド装置において、情報記憶報
媒体は特定のピッチのトラックを有し、分岐手段は、ト
ラックで回折された+1次光と0次光とが重なる領域を
内側の領域+1Aと、領域+1Aを囲む外側領域+1B
と、トラックで回折された−1次光と0次光が重なる領
域を内側の領域−1Aと、領域−1Aを囲む外側の領域
−1Bとの4つの領域に分岐し、領域+1Aの光量に比
例する信号と領域−1Bの光量に比例する信号との和信
号をRT+とし、領域+1Bの光量に比例する信号と領
域−1Aの光量に比例する信号との和信号をRT−とし
た場合、信号RT+と信号RT−との差信号に基づい
て、情報記憶媒体上と集光光学系のトラック方向へのチ
ルト量を検出するチルト検出手段を備えることが好まし
い。
【0017】前記の目的を達成するため、本発明に係る
第2の光ヘッド装置は、光を発する光源と、光源から出
射された光を情報記憶媒体上へと集光する集光手段を含
む集光光学系と、情報記憶媒体で反射された復路の光
を、光軸に近い第1の領域の光と光軸から遠い第2の領
域の光とに分岐する分岐手段と、分岐された光を受光す
る1つの光検出手段とを備え、第1の領域の光の焦点ず
れ量と第2の領域の光の焦点ずれ量との差を用いて情報
記憶媒体上に集光された光の球面収差量を検出する際、
情報記憶媒体と集光手段の相対距離が変化したときに、
第1の領域の光の焦点ずれ量と第2の領域の光の焦点ず
れ量の変化量が等しいことを特徴とする。
【0018】第2の光ヘッド装置において、集光光学系
で利用される光の断面は、第1の半径Rbを有する略円
形であり、略円と同心で第1の半径Rbよりも小さい第
2の半径R1を持つ円形の領域を第1の領域とし、第1
の領域より外側で且つ第1の半径Rbの略円の内側の領
域を第2の領域とし、情報記憶媒体と集光手段の相対距
離が変化したときに、前記第1の領域の光の焦点ずれ量
と前記第2の領域の光の焦点ずれ量の変化量が等しくな
るように、前記第1の半径Rbと前記第2の半径R1の
比が決定されることが好ましい。
【0019】前記の目的を達成するため、本発明に係る
第3の光ヘッド装置は、光を発する光源と、光源から出
射された光からサブビームを生成するサブビーム生成手
段と、サブビームおよびサブビーム以外のメインビーム
を情報記憶媒体上へと集光する集光手段を含む集光光学
系と、情報記憶媒体で反射された復路の前記メインビー
ムを、光量の大きい第1の光と該第1の光に比べて光量
の小さい第2の光とに分岐し、第2の光を光軸に近い第
1の領域の光と光軸から遠い第2の領域の光とに分割す
る分岐手段と、第1の光を受光し、情報記憶媒体に記録
された情報を再生するための信号を出力する第1の光検
出手段と、第2の光を受光し、情報記憶媒体上に集光さ
れた光の収差を検出するための信号を出力する第2の光
検出手段と、情報記憶媒体で反射された復路のサブビー
ムを検出する第3の光検出手段とを備え、第2の光検出
手段と第3の光検出手段は、第1の光検出手段に対して
略直交する方向に配置されることを特徴とする。
【0020】前記の目的を達成するため、本発明に係る
第4の光ヘッド装置は、光を発する光源と、光源から出
射された光を情報記憶媒体上へと集光する集光手段を含
む集光光学系と、情報記憶媒体で反射された復路の光
を、光量の大きい第1の光と第1の光に比べて光量の小
さい第2の光とに分岐する分岐手段と、第1の光を受光
し、情報記憶媒体に記録された情報を再生するための信
号を出力する第1の光検出手段と、第2の光を受光し、
情報記憶媒体上に集光された光の収差を検出するための
信号を出力する第2の光検出手段と、第1の光検出手段
からの信号と第2の光検出手段からの信号との和信号に
基づいて、情報記憶媒体と集光手段との距離が特定の範
囲にあることを判断する手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0021】前記の目的を達成するため、本発明に係る
第5の光ヘッド装置は、光を発する光源と、光源から出
射された光を情報記憶媒体上へと集光する集光手段を含
む集光光学系と、情報記憶媒体で反射された復路の光
を、光量の大きい第1の光と第1の光に比べて光量の小
さい第2の光とに分岐する分岐手段と、第1の光を受光
し、情報記憶媒体に記録された情報を再生するための信
号を出力する第1の光検出手段と、第2の光を受光し、
情報記憶媒体上に集光された光の収差を検出するための
信号を出力する第2の光検出手段とを備え、第1の光の
光量をηm、第2の光の光量をηs、集光光学系の開口
数をNA、集光光学系の情報記憶媒体から第1および第
2の光検出手段に至る復路の横倍率をαとし、情報記憶
媒体は複数の反射面を有し、情報記憶媒体の2つの反射
面の光学的間隔をdとし、第2の光検出手段の検出領域
の面積をS1とした場合、 S1≦4・π・(d・NA・α)2・ηs/ηm、 なる関係を有することを特徴とする。
【0022】前記の目的を達成するため、本発明に係る
情報記録再生装置は、光を発する光源と、光源から出射
された光を情報記憶媒体上へと集光する集光手段を含む
集光光学系と、情報記憶媒体で反射された復路の光を、
光量の大きい第1の光と第1の光に比べて光量の小さい
第2の光とに分岐する分岐手段と、第1の光を受光し、
情報記憶媒体に記録された情報を再生するための信号を
出力する第1の光検出手段と、第2の光を受光し、情報
記憶媒体上に集光された光の収差を検出するための信号
を出力する第2の光検出手段とを有する光ヘッド装置
と、光ヘッド装置と情報記憶媒体を相対的に移動させる
移動手段と、光ヘッド装置と移動手段を制御する制御手
段とを備えたことを特徴とする。
【0023】前記の目的を達成するため、本発明に係る
収差検出方法は、光を発する光源と、光源から出射され
た光を情報記憶媒体上へと集光する集光手段を含む集光
光学系と、情報記憶媒体で反射された復路の光を光量の
大きい第1の光と第1の光に比べて光量の小さい第2の
光とに分岐する分岐手段と、第1の光を受光する第1の
光検出手段と、第2の光を受光する第2の光検出手段と
を用いた収差検出方法であって、第1の光検出手段から
の信号を用いて情報記憶媒体に記録された情報を再生
し、第2の光検出手段からの光を用いて情報記憶媒体上
に集光された光の収差を検出することを特徴とする。
【0024】前記の目的を達成するため、本発明に係る
光ヘッド装置の調整方法は、光を発する光源と、光源か
ら出射された光を情報記憶媒体上へと集光する集光手段
を含む集光光学系と、情報記憶媒体で反射された復路の
光を光軸に近い第1の領域の光と光軸から遠い第2の領
域の光に分岐する分岐手段と、分岐手段を光軸に対して
回転する回転機構と、第1の領域の光を検出する第1の
光検出領域、および第2の領域の光を検出する第2の光
検出領域を有する光検出手段とを備えた光ヘッド装置の
調整方法であって、第1の光検出領域と第2の検出領域
はそれぞれの光の光軸の中心を通る直線に略平行な分割
線で分割されており、第1の光検出領域は、分割線によ
り、領域1Aと領域1Bとに分割され、第2の光検出領
域は、分割線により、分割線に対し領域1Aと同じ側に
ある領域2Aと領域1Bと同じ側にある領域2Bとに分
割され、領域1Aによる検出信号と領域2Bによる検出
信号との和信号をS1とし、領域1Bによる検出信号と
領域2Aによる検出信号との和信号をS2とした場合、
和信号S1と和信号S2との差信号がゼロになるよう
に、回転機構を用いて分岐手段を調整することを特徴と
する。
【0025】上記の構成によれば、記録密度を高めた情
報記録媒体に対しても、球面収差の検出信号が安定に得
られ、情報を安定に記録および再生することが可能にな
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図1〜図27を参照して説明する。なお、以
下で参照する各図面において、同一の符号を付した要素
は同様の作用をなす。
【0027】(実施の形態1)本実施の形態1では、情
報記憶媒体としての光ディスクからの反射光をホログラ
ム素子により内周ビームと外周ビームの2つに分け、そ
のホログラム素子の回折光からは球面収差誤差信号を
得、その0次光からは情報再生信号を得る方法について
述べる。
【0028】図1は、本発明の実施の形態1に係る光ヘ
ッド装置の構成図である。図1において、光源としての
半導体レーザ101から出射された光は、コリメートレ
ンズ102により平行光になり、サブビーム生成手段と
しての回折格子112を通る。この際、回折格子112
により±1次回折光が生成され、光は3つのビームに分
かれる。3つのビームのうち、中央の0次回折光による
ビームをメインビーム、±1次回折光による両脇のビー
ムをサブビームと呼ぶ。3つのビームは、ビームスプリ
ッター103を透過する。透過した3つのビームは、球
面収差補正手段としての凹レンズと凸レンズのレンズ組
104により波面が変換され、集光手段としての対物レ
ンズ105により、情報記憶媒体としての光ディスク1
07上に集光される。メインビームが光ディスク107
上のあるトラックの上にあるとき、2つのサブビームは
そのトラックと隣接するトラックとの中間にあるように
配置される。集光された3つのビームは、光ディスク1
07上のトラックにより反射・回折され、再び対物レン
ズ105、レンズ組104を通り、ビームスプリッター
103により反射される。
【0029】図1の説明を続ける。ビームスプリッター
103により反射された3つのビームは、分岐手段とし
てのホログラム素子108により、回折光と0次光に分
岐される。ホログラム素子108を素通りした0次光で
ある3つのビームは検出レンズ109により集光され、
円柱レンズ110によりトラックに対して45度方向の
非点収差が与えられて、光検出手段としての光検出器1
11に入る。この光を受けて光検出器111から出力さ
れる信号は、RF信号・FE信号・TE信号生成回路2
01に入力される。RF信号・FE信号・TE信号生成
回路201から出力されるRF信号は、光ディスク10
7に記録された情報を再生するために使用され、フォー
カス誤差(FE)信号とトラック誤差(TE)信号は、
制御・駆動回路204に入力される。制御・駆動回路2
04は、FE信号とTE信号を受けて、対物レンズ10
5のアクチュエータ106を駆動する。
【0030】一方、ホログラム素子108で回折された
メインビームの+1次光と−1次光も検出レンズ109
で集光され、円柱レンズ110によりトラックに対して
45度方向の非点収差が与えられて、光検出器111に
入る。これらの光を受けて光検出器111から出力され
る信号は、SAE信号生成回路202に入力される。S
AE信号生成回路202は球面収差誤差信号(SAE信
号)を出力する。SAE信号は、制御・駆動回路203
に入り、球面収差補正手段としてのレンズ組み104の
レンズ間の距離を変化させ、光ディスク107上のビー
ムの球面収差が最小となるように制御が行われる。ホロ
グラム素子108とSAE信号生成回路202とで球面
収差検出手段が構成される。
【0031】図2は、ホログラム素子108の正面図で
ある。半径R1の円の外側の領域1200、および半径
R1の円の内側の領域1201には、それぞれ格子間隔
の異なる回折格子が作製されている。光ディスク107
で反射・回折され対物レンズ105を通過したビームの
ホログラム素子108上への投影図は、半径Rbの円形
(図の破線の円)に相当する。R1/Rbは0.75程
度とする。これにより、ビームのうち外側の領域にかか
る面積と内側の領域にかかる面積はほぼ等しくなり、信
号強度もほぼ等しくなる。このとき、光ディスク107
の厚さ誤差等による球面収差に対するSAE信号の変化
の度合いである検出感度は最も高くなる。従って、R1
/Rbは0.75前後が最適である。図5は、デフォー
カスによるSAE信号値の変動を、R1/Rbをパラメ
ータとしてプロットした図である。この図5からも、R
1/Rbは0.75前後でデフォーカスによるSAE信
号値の変動が小さくなることがわかる。デフォーカスに
よるSAE信号の変動を小さくするには、情報記憶媒体
としての光ディスク107と集光手段としての対物レン
ズ105の相対距離の変化であるデフォーカス量の変化
に対して、第1の領域である領域1200に含まれる光
の焦点ずれ量の変化量と、第2の領域である領域120
1に含まれる光の焦点ずれ量の変化量が等しければよ
い。デフォーカスによりSAE信号値が変動すると、フ
ォーカス制御のサーボループと、球面収差補正制御のサ
ーボループとが干渉を起こし、制御が安定しないという
不具合が発生する。R1/Rbが0.75前後であれ
ば、この干渉は小さく、安定な制御が可能となる。な
お、このR1/Rbの最適値はビームの中央と端の光強
度比に依存する。中央の光強度に対する端の光強度の比
が小さい場合には、R1/Rbはより小さいほうが干渉
は小さくなる。
【0032】図3は、光検出器111の検出領域の配
置、RF信号・TE信号・FE信号生成回路201、S
AE信号生成回路202等の詳細の構成図である。図3
において、光検出器111は、メインビーム検出領域
(領域153a〜153d)、サブビーム検出領域(領
域152a〜153d、領域154a〜154d)、S
AE信号検出領域(領域151a〜151f、領域15
5a〜155f)の大きく分けて3つの検出領域を持
つ。メインビームのうちホログラム素子108を透過し
た0次光がビーム121であり、サブビームのうちホロ
グラム素子108を透過した0次光がビーム124aと
124bであり、メインビームのうちホログラム素子1
08の領域1200で回折された+1次光のビームが1
22a、−1次光のビームが122b、領域1201で
回折された+1次光のビームが123a、−1次光のビ
ームが123bである。
【0033】検出領域153a〜153dは、ビーム1
21を受け、受光した光量に応じた電流信号を出力す
る。電流電圧変換回路211は、電流信号を受けて電圧
信号を出力する。加算器228は、上下左右の検出領域
のうち、対角に配置された検出領域153aと153c
から出力された信号を加算する。加算器229は、上下
左右の検出領域のうち、別の対角に配置された検出領域
153bと153dから出力された信号を加算する。差
動回路230は、加算器228から出力された信号と加
算器229から出力された信号を受け、その差信号を出
力する。これがフォーカス誤差信号(FE)となる。位
相差TE生成回路231は、加算器228と加算器22
9からの出力信号を受け、その位相を比較して位相差ト
ラック誤差信号(TE)を出力する。
【0034】加算器232は、上下左右の検出領域のう
ち、左側に配置された検出領域153aと153bから
出力された信号を加算する。加算器233は、上下左右
の検出領域のうち、右側に配置された検出領域153c
と153dから出力された信号を加算する。差動回路2
34は、加算器232から出力された信号と加算器23
3から出力された信号を受け、その差信号を出力する。
これがプッシュプルTE信号(PP−TE)となる。ま
た、加算器235は、加算器232と加算器233から
の出力信号を受けて、その和信号を出力する。これが光
ディスク107に記録された情報を再生するためのRF
信号となる。
【0035】また、検出領域152a〜152bと検出
領域154a〜154bは、それぞれ、サブビーム12
4aと124bを受け、受光した光量に応じた電流信号
を出力する。電流電圧変換回路210は、電流信号を受
けて電圧信号を出力する。差動回路236は、検出領域
152aと検出領域154aからの出力信号の和信号
と、検出領域152bと検出領域154bからの出力信
号の和信号とを受け、その差信号を出力する。これがサ
ブビームのTE信号(SUB−TE)となる。差動回路
237は、差動回路234と差動回路236からの出力
信号を受け、その差信号を出力する。これがディファレ
ンシャルプッシュプル方式(DPP)のTE信号(DP
P−TE)となる。加算器228、229、232、2
33、235と、差動回路230、234、236、2
37と、位相差TE生成回路231とで、RF信号・F
E信号・TE信号生成回路201が構成される。
【0036】更に図3の説明を続ける。検出領域151
a〜151fは、ビーム122a、123aを受け、受
光した光量に応じた電流信号を出力する。また、検出領
域155a〜fは、ビーム122b、123bを受け、
受光した光量に応じた電流信号を出力する。電流電圧変
換回路210は、電流信号を受けて電圧信号を出力す
る。加算器221は、検出領域151b、151d、1
51f、および検出領域155a、155c、155e
から出力された信号を加算する。また、加算器222
は、検出領域151a、151c、151e、および検
出領域155b、155d、155fから出力された信
号を加算する。差動回路223は、加算器221から出
力された信号と加算器222から出力された信号とを受
け、その差信号を出力する。これが球面収差誤差信号
(SAE信号)となる。2つの加算器221、222
と、差動回路223とで、SAE信号生成回路202が
構成される。
【0037】一方、加算器224は、検出領域151
a、151b、151c、および検出領域155d、1
55e、155fから出力された信号を加算する。ま
た、加算器225は、検出領域151d、151e、1
51f、および検出領域155a、155b、155c
から出力された信号を加算する。差動回路226は、加
算器224から出力された信号と加算器225から出力
された信号とを受け、その差信号を出力する。これはビ
ーム122a、122b、およびビーム123a、12
3bと、それぞれ、検出領域151a〜151f、およ
び検出領域155a〜fとの回転ずれをあらわす回転誤
差信号(ROT)となる。ROT信号は、ヘッド調整時
に球面収差用ビームを生成するホログラム素子108と
光検出器111の回転方向の角度を調整するために用い
られる。ホログラム素子108は、回転調整機構212
(図1)により回転させられる。回転調整機構212
は、ROT信号生成回路251からの出力信号であるR
OT信号を受けて、このROT信号の値がゼロになるよ
うに、ホログラム素子108を回転し調整する。これに
より、ホログラム素子108は光検出器111に対し正
しい位置にセットされる。
【0038】図4Aは、電流電圧変換回路210の構成
図である。各光検出領域151a〜151f、152
a、152b、154a、154b、155a〜155
fには、逆バイアス電圧Vcが印加されている。これら
各光検出領域から出力された電流信号Ip1は、抵抗値
R1を有する変換抵抗242に流れる。変換抵抗242
にはIp1×R1の電圧降下が生じる。この電圧降下が
オペアンプ243で構成されたボルテージフォロワーに
より後段の回路に出力される。この構成は、オペアンプ
で発生する低域の1/fノイズを増幅しないため、低周
波数の信号の電流電圧変換回路に適する。
【0039】図4Bは、別の電流電圧変換回路211の
構成図である。各光検出領域153a〜153dには、
逆バイアス電圧Vcが印加されている。これら各光検出
領域から出力された電流信号Ip2は、抵抗値R2を有
する変換抵抗244に流れ込む。変換抵抗244は、オ
ペアンプ246の帰還抵抗を兼ねる。オペアンプ246
のプラス入力は、抵抗245を介して基準電圧になって
いるため、オペアンプ246の出力信号として、基準電
圧に対して、−Ip2×R2の電圧が後段の回路に出力
される。この構成は、大きな変換抵抗を用いても、それ
が光検出領域等の浮遊容量と切り離されるため、高周波
数の信号の電流電圧変換回路に適する。
【0040】次に、各ビームの光量の配分割合について
述べる。本実施の形態の構成では、高い周波数(数10
MHz程度)まで利用される信号は、中央の検出領域1
53a〜153dから出力される信号のみである。検出
領域151a〜151f、検出領域155a〜155f
から出力される信号は、球面収差検出を行い、球面収差
補正手段を駆動するために、光ディスクの回転数の10
倍程度の周波数(数100Hz程度)が利用される。こ
のため、ホログラム108の0次回折光のビーム121
に比べて、±1次回折光のビーム122a、122bと
ビーム123a、123bの光量を小さくすることがで
き、その分だけ0次光の光量を大きくすることができ
る。記録可能な光ディスクでは、記録層の反射率は再生
専用の光ディスクに比べて低く、また記録容量を増やす
ために多層化された光ディスクでは、実質的な反射率は
更に下がる。一方、少ない光量の光を高い信号ノイズ比
(SN比)で再生するためには、電流電圧変換回路の変
換抵抗を大きくすればよいが、変換抵抗を大きくする
と、その変換抵抗と光検出領域の浮遊容量との間に形成
されるローパスフィルタにより、高い周波数の信号が得
られないという問題がある。また、RF信号を得るため
にいくつかの信号を加算する際には、電流電圧変換回路
で発生するノイズも一緒に加算されるためSN比を下げ
る要因となる。これらを勘案すると、RF信号の再生の
ためには、できるだけ多くの光量を割き、電流電圧変換
回路の個数を少なくする必要があり、本実施の形態はこ
の要請を満たしている。
【0041】保護層の基材厚誤差等により発生する球面
収差を検出する方法として、例えば特開2000−18
2254号公報に、ホログラム素子により光軸に近い領
域の光を分離し、スポットの大きさから焦点ずれを検出
する方法(スポットサイズ法)が記載されている。ま
た、特開2000−171346号公報には、ホログラ
ム素子による光軸に近い半円状領域と遠い半円状領域を
分離して、焦点前後で半円の方向が入れ替わることを利
用して焦点ずれを検出する方法(ナイフエッジ法)が記
載されている。
【0042】しかし、いずれの方法も、全体の光ビーム
をいくつかに分割しているため、情報再生信号はこれら
別々の検出領域から得られた信号を加算する必要があっ
た。このため、電流電圧変換回路のオペアンプの数が増
え、再生信号のSN比が下がってしまった。すなわち、
特開2000−182254号公報では、オペアンプの
数は2倍に増えるためSN比は約0.71倍悪化し、特
開2000−171346号公報では、オペアンプの数
は3個から5個へと増えるためSN比は0.77倍悪化
する。このため情報再生の誤り率が増加する。本実施の
形態では、ホログラム素子の回折格子は自由に設計で
き、この0次光の配分比率を80%以上にすることも可
能である。このため、SN比の低下を0.8倍以上に抑
えたまま、球面収差検出が可能となる。
【0043】本実施の形態の例では、球面収差により、
内周の光であるビーム123a、123bと外周の光で
あるビーム122a、122bとでは、90度異なる方
向にビームがひずむ。このひずみは、円柱レンズ110
によって与えられた非点収差によるものであり、光検出
器と集光点位置の関係によりビームのひずむ方向が異な
る原理は、非点収差法のフォーカス誤差検出としても利
用されるものである。この原理とビームの配置から、検
出領域151a〜151fと155a〜155fについ
て、それぞれ、千鳥に配置された検出領域からの出力信
号を加算し、その差信号を得ることにより、ビーム12
3a、123bの焦点ずれ量とビーム122a、122
bの焦点ずれ量の差が求められ、球面収差誤差信号を得
ることができる。この信号により球面収差補正手段とし
てのレンズ組み104のレンズ間隔を制御することで、
スポットの球面収差は小さく保たれ、情報の記録や再生
が安定してでき、誤り率も低く抑えることができる。
【0044】なお、ここでは、ビーム123a、123
bの焦点ずれ量とビーム122a、122bの焦点ずれ
量との差から球面収差量を求めたが、ビーム123a、
123bの焦点ずれ量のみ、またはビーム122a、1
22bの焦点ずれ量のみを用いても、デフォーカスがゼ
ロであれば球面収差量を検出できる。
【0045】本実施の形態の構成では、内周の領域の光
を0次光の光軸中心に近い側、外周の領域の光を光軸中
心から遠い側に飛ばしている。これは、内周領域の光は
光検出器上での広がりが小さく、外周領域の光は光検出
器上での広がりが大きいためである。光源の波長変動や
検出レンズの焦点距離ばらつき等による光の位置変動へ
の影響が大きい、光軸中心から遠い位置へ外周領域の光
を配置し、光源の波長変動等による光の位置変動への影
響が小さい、光軸中心に近い位置へ内周領域の光を配置
する。これにより、光源の波長変動や検出レンズの焦点
距離ばらつきがあっても、球面収差信号の特性の劣化を
抑えることができる。
【0046】また、この構成のように、ディファレンシ
ャルプッシュプル法(DPP法)と球面収差検出を行う
場合は、図3に示したように、光検出器上で、DPP法
を適用するサブビームと球面収差検出用の光ビームは、
メインビームの0次光に対して略直交した方向に配置す
る。これにより、DPP法が適用されるサブビームと球
面収差検出用の光ビームとの干渉を最小することができ
る。なお、ここでは、サブビームはDPP法に用いる例
を示したが、3ビーム法のトラッキングに用いるための
サブビームであっても、この配置を用いることにより干
渉を最小にする効果が得られる。
【0047】さらに、この構成のように、内周領域の光
と外周領域の光を並べて検出する場合、内周領域の光を
検出する検出領域の外側の2つと、外周領域の光を検出
する検出領域の内側の2つとは共用することができる。
これにより、検出領域を減らすことができ、検出領域の
簡略化、小型化が実現できる。この結果、光ヘッド装置
を小型化することができる。
【0048】次に、ホログラム素子108の代わりに、
図6に示したホログラム素子301を用いることによ
り、ラジアルチルト検出を兼ねる方法について述べる。
ホログラム素子301では、メインビームの内、光ディ
スク107のトラックにより回折された±1次回折光が
もとの0次光ビームと重なる2つの領域にあわせて、領
域1202〜1205を設け、そこを通過する光の一部
をそれぞれ別の場所に回折させる。領域1202は領域
1203の内側、領域1204は領域1205の内側に
配置されている。
【0049】図7に、これらの領域で回折された光の検
出器上での位置を示す。領域1202の回折光は光ビー
ム126a及び126b、領域1203の回折光は光ビ
ーム127a及び127b、領域1204の回折光は光
ビーム128a及び128b、領域1205の回折光は
光ビーム125a及び125bとなる。信号の演算によ
り、4つの検出領域からの出力信号の和信号RT1=信
号(151a)+信号(151f)+信号(155c)
+信号(155d)と、別の4つの検出領域からの出力
信号の和信号RT2=信号(151b)+信号(151
e)+信号(155b)+信号(155e)とが得られ
る。そして、ラジアルチルト誤差信号RTEは、RT1
とRT2の差として求められる。
【0050】ラジアルチルトがあると波面はN字状にな
る。光ディスク107のトラックにより回折された±1
次光が0次光と重なり干渉する際、+1次光と0次光と
の干渉領域では、例えば正のラジアルチルトがあると、
中心付近の光強度が増加し、周辺部の光強度が減少す
る。逆に、負のラジアルチルトがあると、中心付近の光
強度が減少し、周辺部の光強度が増加する。一方、−1
次光と0次光との干渉領域では、例えば正のラジアルチ
ルトがあると、中心付近の光強度が減少し、周辺部の光
強度が増加する。逆に、負のラジアルチルトがあると、
中心付近の光強度が増加し、周辺部の光強度が減少す
る。このため、+1次側の干渉領域の中心付近からの出
力信号と−1次側の干渉領域の周辺部からの出力信号と
の和信号と、+1次側の干渉領域の周辺部からの出力信
号と−1次側の干渉領域の中心付近からの出力信号との
和信号との差をとることにより、ラジアルチルトを、極
性を含めて検出することができる。このラジアルチルト
誤差信号をもとにチルト補正を行うことにより、スポッ
トのコマ収差は小さく保たれ、情報の記録や再生が安定
してでき、誤り率も低く抑えることができる。
【0051】また、本実施の形態において、検出領域1
51a〜151f、及び検出領域155a〜155f
と、検出領域153a〜153dからの出力信号を加算
することにより、光ディスク107と対物レンズ105
の距離がジャストフォーカス付近の特定の距離に近づい
たことを検出する接近検出信号を得ることができる。検
出領域153a〜153d(メインPD)からの出力信
号の和信号からだけでも接近検出は可能であるが、検出
系の縦倍率が高い場合などでは、信号の変化の割合が早
く、確実な検出ができない。そこで、メインPDからの
和信号と、球面収差検出用の検出領域151a〜151
f、155a〜155f(SAE用PD=SAE_P
D)からの出力信号の和信号との加算することにより、
信号変化のデフォーカスに対する割合が小さくなり、検
出が確実にできるようになる。接近検出の判断手段は特
に図示しないが、和信号と予め定めた検出レベルとを比
較し、その差の極性により接近したことを判断する。こ
れは通常、制御用マイコン等のコントローラの中で行わ
れる。
【0052】図8に、上記二つの場合のデフォーカスに
よる信号の変化の様子を示す。図8に示すように、メイ
ンPDのみの場合に比べ、SAE用PDとの和をとった
場合には、信号の範囲がおよそ3倍になっている。この
ため接近検出が確実にできるようになる。光ディスク1
07にフォーカスを掛ける際に対物レンズ105を光デ
ィスク107に近づける場合にも、対物レンズ105が
光ディスク107に近づいたことを確実に検出できるよ
うになるため、対物レンズ105と光ディスク107が
衝突して、光ディスク107に傷をつける可能性が小さ
くなる。
【0053】また、光ディスク107として、情報が記
録された層が2層ある2層ディスクを考えた場合、対物
レンズ105から出た光が一方の層に焦点を結ぶように
フォーカス制御を行っているとき、一部の光は他方の層
により反射される。この他方の層で反射された光は、検
出器上ではデフォーカスし広がったビームの状態で検出
される。このときの様子を図9に示す。図9には、メイ
ンビームの0次光の他方の層での反射光のデフォーカス
した状態のみを示す。実際には、それ以外のサブビーム
やメインビームの±1次光に応じた光がデフォーカスし
た状態で検出されるが、光量はメインビームの0次光に
比べて小さいため、ここではメインビームの0次光のみ
に注目する。
【0054】このメインビームの0次光の他方の層での
反射光の広がりは略円形であり、その半径Rsは、ディ
スクの2つの層の光学的間隔をd、集光光学系の情報記
憶媒体側の開口数をNA、集光光学系から光検出器にい
たる復路の横ばい率をαとすると、Rs=2・d・NA
・αで表される。この他方の層で反射した光は、場所に
よる光量むらを持っており、レンズシフトやディスクの
チルト等により光検出器上でこの光が位置を変えると、
球面収差誤差信号に誤差を与える。この光量むらは全体
の光量の数%程度である。他方の層による反射光の光量
と、本来の検出のための光の光量とがほぼ同じであれ
ば、球面収差誤差信号に与える影響も数%程度となる。
したがって、球面収差誤差信号を得るための光検出器の
検出領域の面積をS1(=2PDx・PDy)とした場
合、 S1≦π・Rs・Rs・ηs/ηm すなわち、 S1≦4・π・(d・NA・α)2・ηs/ηm が成り立てばよい。ここで、ηsは球面収差検出に用い
る光の光量、ηmはメインビームの0次光の光量であ
る。この関係式の成り立つ光学系では、他方の層からの
反射光があっても、球面収差誤差信号の誤差が小さく、
正しく情報を読み取ったり、記録することができる。
【0055】なお、ここでは2層を考えたが、3層以上
の場合にも同様の効果を得ることができる。
【0056】尚、本実施の形態では、回折されたビーム
の焦点ずれ量を得る方法として、非点収差法によるFE
信号生成を利用したが、スポットサイズ法やナイフエッ
ジ法を用いても良い。その場合、非点収差を与える円柱
レンズの影響を受けてスポットの形状は歪むが、歪みに
合わせて検出領域の形を設計するか、またはホログラム
素子により回折光に非点収差を与えて円柱レンズにより
発生する非点収差をキャンセルする。また、非点収差法
以外のフォーカス誤差検出方法を用いれば、スポットサ
イズ法やシングル・ナイフエッジ法、ダブル・ナイフエ
ッジ法などを用いた球面収差検出を、スポットの形状の
歪みを気にせず行うことができる。
【0057】また、ホログラム素子108を配置する位
置を検出レンズ109の前としたが、この位置に限るも
のではない。検出レンズ109と円柱レンズ110との
間や、円柱レンズ110と光検出器111との間でもよ
い。図10に、ホログラム素子113を円柱レンズ11
0と光検出器111の間に配置した場合の構成を示す。
光ビームはホログラム素子113により内周の領域と外
周の領域の光に分割される。この場合には、図11に示
すように、ホログラム素子113の分割形状は楕円形の
ほうが良い。これは、円柱レンズ110により、光ビー
ムが楕円形に歪むためである。この楕円形にあわせて、
外周領域1206と内周領域1207を分ける分割線も
楕円形とする。ホログラム素子113上でのビームの長
軸半径をRbL、短軸半径をRbSとし、分割線の楕円
の長軸半径をR1L、短軸半径をR1Sとすると、R1
L=0.75×RbL、R1S=0.75×RbSとし
たとき最も検出感度が高く、デフォーカスが生じても球
面収差検出に誤差が生じない。この構成では、検出レン
ズ109の焦点距離fがばらついても、球面収差検出用
のスポットと光検出器111の検出領域との位置関係が
ずれないため、球面収差信号が安定して得られる。
【0058】また、図12に、光情報記録再生装置とし
ての光ディスクドライブの構成の概略図を示す。光ディ
スク107は、移動手段としてのモーター601にクラ
ンパ602によって固定され回転させられる。本実施の
形態で述べた光ヘッド装置604は、移動手段としての
トラバース603によりディスクの半径方向に移動させ
られる。制御回路605は、光ヘッド装置604に対し
て、レーザーの駆動、フォーカス制御、トラッキング制
御のオン/オフ信号を出したり、RF信号を受け取り、
情報を再生する。また、制御回路605は、モーター6
01やトラバース603に対しても制御信号を送りそれ
らの制御を行う。これにより、光情報記憶媒体としての
光ディスク107の任意の位置に情報を記録したり再生
したりすることができる。
【0059】また、本実施の形態では、レンズ組により
波面を変換することで球面収差を補正したが、液晶等を
用いて球面収差を補正しても良い。この場合、往路の球
面収差は補正されても、復路の球面収差が補正されない
場合が考えられ、光ディスク107上で収差のない光が
集光されていたとしても、球面収差誤差信号はゼロにな
らない。この場合も、液晶等を駆動している信号を元に
補正している球面収差量を知ることができる。この補正
球面収差量に係数をかけた信号を球面収差誤差信号から
差し引いて、その差がゼロになるように制御をかけるこ
とにより、光ディスク107の情報層上で収差のないス
ポットを得ることができる。
【0060】尚、本実施の形態では、トラッキング制御
として差動プッシュプル法(DPP法)と位相差法を想
定したが、通常のプッシュプル法や3ビーム法の場合と
の組み合わせでもよい。また、情報記憶媒体として光デ
ィスクを想定したが、光カード等でも同様の効果が得ら
れる。
【0061】(実施の形態2)本実施の形態では、球面
収差検出のための光を分岐する分岐手段としてのホログ
ラム素子がブレーズ化されている場合について述べる。
この光学系の構成を図13に示す。この構成は実施の形
態1とほぼ同じであるが、ホログラム素子108の代わ
りに、別のホログラム素子114を用い、光検出器11
1の代わりに、別の光検出器115を用いている。
【0062】光検出器115から出力された信号は、2
つのFE信号生成回路205、209に入力される。S
AE信号生成回路202は、2つのFE信号生成回路2
05、209から出力された信号を受けて、その差信号
を演算し、球面収差誤差信号(SAE信号)として出力
する。
【0063】図14に、ホログラム素子114の正面図
を示す。半径R1の円の外側の領域1208には、図中
+Y方向に光が回折するようにブレーズ化された回折格
子が作製され、半径R1の円の内側の領域1209に
は、図中−Y方向に光が回折するようにブレーズ化され
た回折格子が作製されている。光ディスク107で反射
・回折され対物レンズ105を通過したビームのホログ
ラム素子114上への投影図は、半径Rbの円形(図の
破線の円)となる。R1/Rbが0.75程度の場合
に、球面収差の検出感度は最も高く、デフォーカスが生
じても球面収差検出に誤差が生じない。
【0064】図15に、光検出器115の検出領域の配
置とFE信号生成回路205等の詳細の構成例を示す。
図15において、光検出器115は、2つの上下左右の
検出領域により球面収差検出用の光ビームを受光する。
ホログラム素子114を透過した0次光がビーム12
2、ホログラム素子114の領域1208で回折された
+1次光のビームが129a、その領域1209で回折
された−1次光のビームが129bである。検出領域1
56a〜156dは、ビーム129aを受け、受光した
光量に応じた電流信号を出力する。電流電圧変換回路2
10は、この電流信号を受けて電圧信号を出力する。一
方、検出領域157a〜157dは、ビーム129bを
受け、受光した光量に応じた電流信号を出力する。電流
電圧変換回路210は、この電流信号を受けて電圧信号
を出力する。
【0065】加算器240は、検出領域156a、15
6cからの出力信号を加算する。一方、加算器241
は、検出領域156b、156dからの出力信号を加算
する。差動回路242は、加算器240からの出力信号
と加算器241からの出力信号とを受け、その差信号を
出力する。これが、外周領域のFE信号となる。加算器
240、241と、差動回路242とで、FE信号生成
回路205が構成される。
【0066】また、加算器243は、検出領域157
a、157cからの出力信号を加算する。一方、加算器
244は、検出領域157b、157dからの出力信号
を加算する。差動回路245は、加算器243からの出
力信号と加算器244からの出力信号とを受け、その差
信号を出力する。これが、内周領域のFE信号となる。
加算器243、244と、差動回路245とで、もう一
つのFE信号生成回路209が構成される。差動回路2
23は、差動回路242からの出力信号と差動回路24
5からの出力信号とを受け、その差信号を出力する。こ
れが、球面収差誤差信号(SAE信号)となる。差動回
路223はSAE信号生成回路202を構成する。
【0067】加算器224は、検出領域156a、15
6b、検出領域157c、157dからの出力信号を加
算する。また、加算器225は、検出領域156c、1
56d、検出領域157a、157bからの出力信号を
加算する。差動回路226は、加算器224からの出力
信号と加算器225からの出力信号とを受け、その差信
号を出力する。これは、ビーム129aと検出領域15
6a〜156d、ビーム129bと検出領域157a〜
157dとの回転ずれを表す回転誤差信号(ROT信
号)となる。ROT信号は、ヘッド調整時に球面収差用
ビームを生成するホログラム素子114と光検出器11
5の回転方向の角度を調整するために用いられる。
【0068】本実施の形態では、球面収差により、内周
の光であるビーム129bと外周の光であるビーム12
9aとは、90度異なる方向にビームがひずむ。このひ
ずみは、円柱レンズ110によって与えられた非点収差
によるものであり、光検出器と集光点位置の関係により
ビームのひずむ方向が異なる原理は、非点収差法のフォ
ーカス誤差検出としても利用されるものである。この原
理とビームの配置から、検出領域156と157につい
て、それぞれ対角の位置に配置された検出領域を加算
し、その差信号を得ることにより、球面収差誤差信号を
得ることができる。この球面収差誤差信号に基づき球面
収差補正手段104を制御することにより、スポットの
球面収差は小さく保たれ、情報の記録や再生が安定して
でき、誤り率も低く抑えることができる。
【0069】また、本実施の形態の構成によれば、光検
出器の検出領域の範囲を小さく、簡略化することがで
き、光ヘッド装置を小型化することができる。
【0070】また、2層ディスク等に情報を記録したり
再生したりする際に、目的の情報層とは異なる他方の情
報層で反射した光の影響が小さくなる。
【0071】尚、本実施の形態では、差動回路223に
より、差動回路242からの出力信号と差動回路245
からの出力信号を減算する際に、直接減算をする構成と
したが、いずれか一方の出力信号を、可変利得増幅器を
通して振幅のバランスを調整しても良い。この場合、球
面収差誤差信号のバランスを調整できるため、球面収差
補正制御が安定に動作するようになる。
【0072】また、本実施の形態では、内周領域と外周
領域とで別々にFE信号を生成した後に、減算によりS
AE信号を求めたが、検出領域156の対角位置からの
出力信号の和信号(156a+156c)と検出領域1
57の逆の対角位置からの出力信号の和信号(157b
+157d)とを加算した和信号SAE1と、検出領域
157の対角位置からの出力信号の和信号(157a+
157c)と検出領域156逆の対角位置からの出力信
号の和信号(156b+156d)とを加算した和信号
SAE2とを計算し、SAE1とSAE2との差から、
球面収差誤差信号SAEを計算しても良い。この構成に
よれば、回路を簡略化することができる。
【0073】本実施の形態の場合も、実施の形態1と同
様に、DPP方式のサブビームによるスポットとSAE
用スポットは、メインビームの0次光に対して略直交し
た方向に配置することで、互いの干渉を小さくすること
ができる。 (実施の形態3)次に、実施の形態3として、内周領域
の光と外周領域の光を斜め方向に飛ばす構成を示す。こ
の光学系の構成を図16に示す。この構成は、実施の形
態1とほぼ同じであるが、ホログラム素子108の代わ
りに別のホログラム素子116を用い、光検出器111
の代わりに別の光検出器117を用いている。
【0074】図17に、ホログラム素子116の正面図
を示す。半径R1の円の外側領域1210に入射した光
は、+Yo方向及び−Yo方向に回折される。一方、半
径R1の円の内側領域1211に入射した光は、+Yi
方向及び−Yi方向に回折される。光ディスク107で
反射・回折され対物レンズ105を通過したビームのホ
ログラム素子116上への投影図は、半径Rbの円形
(図の破線の円)となる。R1/Rbが0.75程度の
場合に、球面収差の検出感度は最も高く、デフォーカス
が生じても球面収差検出に誤差が生じない。
【0075】図18に、ホログラム素子116を用いた
場合の光検出器の検出領域の配置を示す。なお、DPP
用サブビームの検出領域は省略している。図18におい
て、ホログラム素子116で回折されなかった0次光の
ビーム121は、中央の検出領域153a〜153dで
受光される。このビームから得られる信号は、実施の形
態1で参照した図3の場合と同様に扱われる。ホログラ
ム素子116の外側領域1210で回折したビームのう
ち、+Yo方向への回折光がビーム132aになり、−
Yo方向への回折光がビーム132bとなる。これらの
ビーム132a、132bはそれぞれ検出領域172a
〜172d、173a〜173dで受光される。ここ
で、4つの検出領域172a、172c、173a、1
73cで受光された光に応じた信号を加算した信号と、
他の4つの検出領域172b、172d、173b、1
73dで受光された光に応じた信号を加算した信号との
差信号をSAEoとする。
【0076】一方、ホログラム素子116の内側領域1
211で回折したビームのうち、+Yi方向への回折光
がビーム131aになり、−Yi方向への回折光がビー
ム131bとなる。これらのビーム131a、131b
は、それぞれ検出領域171a〜171d、174a〜
174dで受光される。ここで、4つの検出領域171
a、171c、174a、174cで受光された光に応
じた信号を加算した信号と、他の4つの検出領域171
b、171d、174b、174dで受光された光に応
じた信号を加算した信号との差信号をSAEiとする。
【0077】この結果、球面収差誤差信号SAEは、S
AEoとSAEiとの減算により得られる。
【0078】この構成の場合、ホログラム素子116の
断面形状が対称でよいので、実施の形態2のブレーズ化
したホログラム素子114に比べて、ホログラム素子を
容易に作製できるという利点がある。
【0079】また、ホログラム素子116の内側領域1
211と外側領域1210の回折角がほぼ等しいため、
ホログラム素子のピッチがほぼ一定になり、ホログラム
素子の作製が容易になる。
【0080】(実施の形態4)本実施の形態4では、情
報記憶媒体としての光ディスクからの反射光をホログラ
ム素子により内周ビームと外周ビームの2つに分け、そ
の回折光からは球面収差誤差信号を得、0次光からは情
報再生信号を得る方法について、スポットサイズ法と組
み合わせた場合について述べる。
【0081】図19に、本発明の実施の形態4に係る光
ヘッド装置の構成を示す。実施の形態1と同様の部分の
説明は省略する。本実施の形態の構成では、対物レンズ
105、アクチュエータ106と一体で移動するホログ
ラム素子303を備えている。ホログラム素子303
は、1/4波長板と偏光ホログラムからなり、光ディス
ク107へ向かう光は回折されないが、光ディスク10
7から戻ってきた光の一部は回折する。
【0082】また、検出レンズ109で集光されたビー
ムの一部は、ホログラム素子304により回折され、光
検出器305に入射する。この光を受けて光検出器30
5から出力される信号は、RF信号生成回路401とF
E信号・TE信号生成回路402に入力される。RF信
号生成回路401から出力される信号は、光ディスク1
07に記録された情報を再生するために使用される。F
E信号・TE信号生成回路402では、フォーカス誤差
(FE)信号とトラック誤差(TE)信号が生成され、
制御・駆動回路207に入力される。制御・駆動回路2
07は、FE信号とTE信号を受けて、対物レンズ10
5のアクチュエータ106を駆動する。
【0083】一方、ホログラム素子304で回折された
+1次光と−1次光は、光検出器305に入り、電気信
号となり、それぞれ演算回路403と404に入力され
る。演算回路403、404から出力された信号は共
に、差動回路405に入力され、その差信号が生成され
る。これが、球面収差誤差(SAE)信号となる。SA
E信号は、制御・駆動回路206に入力され、それによ
り、球面収差補正手段としてのレンズ組104の凹レン
ズと凸レンズとの間隔が変えられ、光ディスク107上
のビームの球面収差が最小となるように制御される。
【0084】図20に、ホログラム素子304の正面図
を示す。半径R1の円の外側領域1212に入射した光
は、+Yo方向及び−Yo方向に回折される。一方、半
径R1の円の内側領域1213に入射した光は、+Yi
方向及び−Yi方向に回折される。光ディスク107で
反射・回折され対物レンズ105を通過したビームのホ
ログラム素子304上への投影図は、半径Rbの円形
(図の破線の円)となる。R1/Rbは0.75程度と
する。このとき、球面収差の検出感度が最も高く、デフ
ォーカスが生じても球面収差検出に誤差が生じない。
【0085】図21に、光検出器305の正面図とビー
ムの配置を示す。ホログラム素子303によりビームは
4分割され、それぞれの領域から光検出器305の検出
面より前側で焦点を結ぶビームと、それより後側で焦点
を結ぶビームとが生成される。ホログラム素子303、
304の両方を0次光として透過したビームが351と
なる。このビーム351は検出領域501で検出され、
そこからの出力信号はRF信号生成回路401に入力さ
れる。
【0086】ホログラム素子303で回折された+1次
光は、8つのビーム352となる。これらのビーム35
2は8つの短冊状部分からなる検出領域502で検出さ
れ、そこからの出力信号はFE信号・TE信号生成回路
402に入力され、フォーカス誤差(FE)信号が生成
される。フォーカス誤差信号はスポットサイズ法により
得られる。
【0087】一方、ホログラム素子303で回折された
−1次光は、8つのビーム353となる。これらのビー
ム353は4つの部分からなる検出領域503で検出さ
れ、そこからの出力信号はFE信号・TE信号生成回路
405に入力され、トラック誤差(TE)信号が生成さ
れる。トラック誤差信号はプッシュプル法、及び位相差
法により得られる。
【0088】また、ホログラム素子303を透過した0
次光の一部は、ホログラム素子304により回折され、
ビーム354、355、356、357となる。ビーム
354は、ホログラム素子304の外側領域1212で
回折されたビームであり、光検出器305の検出面より
前側で焦点を結ぶ。ビーム355は、ホログラム素子3
04の内側領域1213で回折されたビームであり、光
検出器305の検出面より後側で焦点を結ぶ。ビーム3
56は、ホログラム素子304の外側領域1212で回
折されたビームであり、光検出器305の検出面より後
側で焦点を結ぶ。ビーム357は、ホログラム素子30
4の内側領域1213で回折されたビームであり、光検
出器305の検出面より前側で焦点を結ぶ。
【0089】ビーム354、355は、検出領域50
4、505、506で受光され、ビーム356、357
は、検出領域507、508、509で受光される。検
出領域504〜506からの出力信号は、演算回路40
3に入力され、(領域504の信号)+(領域506の
信号)−(領域505の信号)が演算され、出力され
る。検出領域507〜509からの出力信号は、演算回
路404に入力され、(領域507の信号)+(領域5
09の信号)−(領域508の信号)が演算され、出力
される。差動回路405は、演算回路403、404か
らの出力信号を受けて、その差信号を出力する。この差
信号が球面収差信号(SAE信号)となる。
【0090】本実施の形態では、対物レンズ105と一
体で駆動されるホログラム素子303により、フォーカ
ス誤差信号用とトラック誤差信号用のビームをRF信号
用のビームと分け、更に検出レンズ109と光検出器3
05との間に配置したホログラム素子304により、R
F信号用のビームから球面収差検出用のビームを生成し
ている。この場合、RF信号は、1つの検出領域と1つ
のアンプにより検出可能であるため、RF信号は高いS
N比を保ったまま、別の検出領域で球面収差検出ができ
る。
【0091】また、スポットサイズ法と組み合わせた場
合、光検出器305の検出領域の分割方向と光ディスク
107のトラック方向とが同じであると、光ディスク1
07上のスポットがトラックを横切る際に、SAE信号
に誤差が発生する。このため、トラック方向と検出領域
の分割線の方向が直交する配置が良い。一方、光源の波
長が変動したり、ホログラム素子と光検出器との間の距
離が変わると、各ビームは0次光であるビーム351を
中心に放射状に移動する。このため、検出領域の分割方
向は、ビーム351を中心とした略放射状方向にすると
良い。
【0092】図21では、上記2つの課題を解決するた
め、検出領域の分割方向はビーム351を中心とした略
放射状に保ち、球面収差検出用のビーム354〜357
にはトラックと45度方向の非点収差を与え、検出面上
では、光ディスクのトラックの投影方向と検出領域の分
割方向が直交するように配置している。45度方向の非
点収差はホログラム素子304により与える。これによ
り、スポットサイズ法を利用しても、波長変動がある時
やトラック横断時にも、安定な球面収差誤差信号が得ら
れる。
【0093】本実施の形態によれば、球面収差検出にS
SD(Spot Size Detection)法を用いるため、トラッ
ク横断時の外乱を減らすことができ、安定に情報の記録
や再生ができる。
【0094】(実施の形態5)本実施の形態5では、情
報記憶媒体としての光ディスクからの反射光をホログラ
ム素子により内周ビームと外周ビームの2つに分け、そ
の回折光から球面収差誤差信号と同時に、トラック誤差
信号とフォーカス誤差信号を得、0次光からは情報再生
信号を得る方法について述べる。
【0095】図22に、本発明の実施の形態5に係る光
ヘッド装置の構成を示す。実施の形態1、2と同様の部
分の説明は省略する。本実施の形態の構成では、対物レ
ンズ105、アクチュエータ106と一体で移動するホ
ログラム素子308を備えている。ホログラム素子30
8は、1/4波長板と偏光ホログラムからなり、光ディ
スク107へ向かう光は回折されないが、光ディスク1
07から戻ってきた光の一部は回折する。この光を受け
て光検出器309から出力される信号は、RF信号生成
回路401、TE信号生成回路406、SAE信号生成
回路407、およびFE信号生成回路408に入力され
る。
【0096】RF信号生成回路401からの出力信号
は、光ディスク107に記録された情報を再生するため
に使用される。TE信号生成回路406ではトラック誤
差(TE)信号が生成され、FE信号生成回路408で
はフォーカス誤差(FE)信号が生成され、TE信号お
よびFE信号は制御・駆動回路207に入力される。制
御・駆動回路207は、FE信号とTE信号を受けて、
対物レンズ105のアクチュエータ106を駆動する。
【0097】また、光検出器309から出力された信号
は同時に、SAE信号生成回路407にも入力され、そ
こから球面収差誤差(SAE)信号が出力される。SA
E信号は、制御・駆動回路206に入力され、それによ
り、球面収差補正手段としての組みレンズ104の凹レ
ンズと凸レンズの間隔を変えられ、光ディスク107上
のビームの球面収差が最小となるように制御される。
【0098】図23に、ホログラム素子308の正面図
を示す。光ビームは、ホログラム素子308の半径R1
の円状の分割線1301と、十字状の2本の分割線13
02、1303とにより、8つの領域に分割される。各
領域は、図示しないが、更に2種類の領域に分かれ、そ
れぞれから前側焦点ビーム、後側焦点ビームが生成され
る。光ディスク107で反射・回折され対物レンズ10
5を通過したビームのホログラム素子308上への投影
図は、半径Rbの円形(図の破線の円)となる。R1/
Rbは0.75程度とする。このとき、球面収差の検出
感度が最も高く、デフォーカスが生じても球面収差検出
に誤差が生じない。
【0099】図24に、光検出器309の正面図とビー
ムの配置を示す。ホログラム素子308によりビームは
8分割され、それぞれの領域から光検出器309の検出
面より前側で焦点を結ぶビームと、その後側で焦点を結
ぶビームとが生成される。ホログラム素子308を0次
光として透過したビームが371となる。このビーム3
71は検出領域501で検出され、そこからの出力信号
はRF信号生成回路401に入力される。
【0100】ホログラム素子308で回折された+1次
光は、16個のビーム372とビーム373となる。ホ
ログラム素子308の円状の分割線1301の内側領域
で発生した+1次回折光がビーム372となり、その外
側領域で発生した+1次回折光がビーム373となる。
ビーム372は、検出領域512で受光され、交互に配
置された領域からFi+信号とFi−信号が生成され
る。ビーム373は、検出領域511と513で受光さ
れ、交互に配置された領域からFo+信号とFo−信号
が生成される。
【0101】ホログラム素子308で回折された−1次
光は、16個のビーム374とビーム375となる。ホ
ログラム素子308の円状の分割線1301の内側領域
で発生した−1次回折光がビーム374となり、その外
側領域で発生した−1次回折光がビーム375となる。
ビーム374は、検出領域515と516で受光され、
ビーム375は、検出領域514と517で受光され
る。検出領域514〜517の互いに対応する検出領域
から出力される信号は加算され、T1、T2、T3、T
4信号が生成される。
【0102】図25に、TE信号生成回路406、SA
E信号生成回路407、およびFE信号生成回路408
の構成を示す。Fi+、Fi−、Fo+、Fo−信号
は、4つの電流電圧変換回路210にて電圧信号に変換
される。ここで、電流電圧変換回路210は、図4Aに
示した構成を有する。差動回路411は、Fi+信号と
Fi−信号を受けて、その差信号を出力する。差動回路
412は、Fo+信号とFo−信号を受けて、その差信
号を出力する。差動回路413は、差動回路411と4
12の出力信号を受けて、その差信号を出力する。これ
がSAE信号となる。加算器414は、差動回路411
と412の出力信号を受けて、その和信号を出力する。
これがFE信号となる。FE信号生成回路408は、差
動回路411、412と、加算器414とから構成され
る。SAE信号生成回路407は、差動回路411、4
12、413から構成される。
【0103】T1、T2、T3、T4信号は、4つの電
流電圧変換回路211により電圧信号に変換される。こ
こで、電流電圧変換回路211は、図4Bに示した構成
を有する。加算器415は、T1信号とT3信号を受け
て、その和信号を出力する。加算器416は、T2信号
とT4信号を受けて、その和信号を出力する。位相差T
E生成回路420は、加算器415と416の出力信号
を受け、その位相を比較して、位相差TE信号(TEd
pd)を生成する。
【0104】また、加算器417は、T3信号とT2信
号を受けて、その和信号を出力する。加算器418は、
T1信号とT4信号を受けて、その和信号を出力する。
差動回路419は、加算器417と418の出力信号を
受けて、その差信号を出力する。差動回路419の出力
信号は、プッシュプルトラッキング誤差信号(TEp
p)となる。
【0105】本実施の形態の場合も、RF信号のSN比
を確保したまま、球面収差誤差信号を得ることができ
る。この構成では、球面収差とフォーカス誤差信号と
を、同じビームを使用して検出している。このため、ホ
ログラム素子等の光学部品の点数を減らすことができ、
光ヘッド装置を安価に作製できる。
【0106】尚、トラック誤差信号として、位相差TE
信号(TEdpd)とプッシュプルトラッキング誤差信
号(TEpp)を生成する例を示したが、このどちらか
一方としてもよい。
【0107】(実施の形態6)本実施の形態6では、情
報記憶媒体としての光ディスクからの反射光をそのまま
受け、光検出器の検出領域で内周と外周に分け、球面収
差誤差信号を得る方法について述べる。
【0108】図26に、本発明の実施の形態6に係る光
ヘッド装置の構成を示す。実施の形態1等と同様の部分
の説明は省略する。図26において、検出レンズ109
と光検出器311との間に円柱レンズ110を設け、そ
れによりトラックに対して45度方向の非点収差を与え
ている。光検出器311から出力される信号は、RF信
号生成回路431、FE信号・TE信号生成回路43
3、およびSAE信号生成回路432に入力される。
【0109】図27に、光検出器311の正面図とビー
ムの配置、及びその周辺回路の構成を示す。光検出器3
11の検出領域は、2重の上下左右の領域になってお
り、8個の領域521、522、523、524、52
5、526、527、528に分かれている。これらの
検出領域から出力された電流信号は、電流電圧変換回路
211により電圧信号に変換される。加算器441は、
検出領域521と523からの出力信号を受けて、その
和信号を出力する。加算器442は、検出領域522と
524からの出力信号を受けて、その和信号を出力す
る。加算器443は、検出領域525と527からの出
力信号を受けて、その和信号を出力する。加算器444
は、検出領域526と528からの出力信号を受けて、
その和信号を出力する。
【0110】差動回路445は、加算器441と加算器
442の出力信号を受けて、その差信号を出力する。差
動回路446は、加算器443と加算器444の出力信
号を受けて、その差信号を出力する。差動回路447
は、差動回路445と差動回路446の出力信号を受け
て、その差信号を出力する。これが球面収差誤差(SA
E)信号となる。加算器448は、差動回路445と差
動回路446の出力信号を受けて、その和信号を出力す
る。これがフォーカス誤差(FE)信号となる。
【0111】加算器449は、検出領域521、52
5、523、527からの出力信号を受けて、その和信
号を出力する。加算器450は、検出領域522、52
6、524、528からの出力信号を受けて、その和信
号を出力する。位相差TE生成回路451は、加算器4
49と加算器450の出力信号を受けて、その位相を比
較して、位相差TE信号を生成する。加算器452は、
加算器449と加算器450の出力信号を受けて、その
和信号を出力する。これがRF信号となる。
【0112】3つの加算器449、450、452から
RF信号生成回路431が構成される。加算器441〜
444と、差動回路445〜447とで、SAE信号生
成回路432が構成される。加算器441〜444と、
差動回路445、446と、加算器448、449、4
50と、位相差TE生成回路451とで、FE信号・T
E信号生成回路433が構成される。
【0113】45度方向の非点収差を与えられたビーム
は、例えばビーム381のような楕円形状になるが、球
面収差が発生してビームの光軸に近い内周と光軸から遠
い外周とで焦点ずれが生じる場合、内周のビームは、図
27のビーム382のように、ビーム381とは逆方向
の楕円形状になる。このため、2重の左右上下の光検出
領域により、球面収差の検出が可能になる。
【0114】本実施の形態の場合、検出領域が増えるた
めRF信号を再生するのに必要なアンプの数は増える
が、ホログラム素子等で光を分割していないため、光の
損失が最小限になり、高いSN比を保つことが可能とな
る。
【0115】また、光を分岐するための分岐手段が不要
になり、光ヘッド装置を安価に作製することができる。
【0116】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、記録密
度を高めた情報記憶媒体に安定して信号の記録と再生が
できるという有利な効果が得られる。
【0117】また、記録密度を高めた情報記憶媒体の情
報を低い誤り率で再生できる光情報処理装置を実現でき
るという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る光ヘッド装置の
光学系と回路ブロックの構成図
【図2】 本発明の実施の形態1におけるホログラム素
子108の正面図
【図3】 本発明の実施の形態1におけるビームの配
置、光検出器111の構成、およびその周辺回路の構成
を示す図
【図4】 本発明の実施の形態1における電流電圧変換
回路の構成図
【図5】 本発明の実施の形態1におけるデフォーカス
によるSAE信号の変化を示す図
【図6】 本発明の実施の形態1における別のホログラ
ム素子301の正面図
【図7】 本発明の実施の形態1における別のホログラ
ム素子301を用いた場合の、光検出器111の構成、
一部のビームの配置を示す図
【図8】 本発明の実施の形態1におけるフォーカスが
外れた場合に得られる信号を示す図
【図9】 本発明の実施の形態1における他方の情報層
で反射した光と、光検出器とを示す構成図
【図10】 本発明の実施の形態1における別の光学系
と回路ブロックの構成図
【図11】 本発明の実施の形態1における更に別のホ
ログラム素子113の正面図
【図12】 本発明の実施の形態1に係る光ヘッド装置
604を用いた情報記録再生装置としての光ディスクド
ライブの構成図
【図13】 本発明の実施の形態2に係る光ヘッド装置
の光学系と回路ブロックの構成図
【図14】 本発明の実施の形態2におけるホログラム
素子114の正面図
【図15】 本発明の実施の形態2におけるビームの配
置、光検出器115の構成、およびその周辺回路の構成
を示す図
【図16】 本発明の実施の形態3に係る光ヘッド装置
の光学系と回路ブロックの構成図
【図17】 本発明の実施の形態3におけるホログラム
素子116の正面図
【図18】 本発明の実施の形態3におけるビームの配
置、光検出器117の構成、およびその周辺回路の構成
を示す図
【図19】 本発明の実施の形態4に係る光ヘッド装置
の光学系と回路ブロックの構成図
【図20】 本発明の実施の形態4におけるホログラム
素子304の正面図
【図21】 本発明の実施の形態4におけるビームの配
置および光検出器305の構成を示す図
【図22】 本発明の実施の形態5に係る光ヘッド装置
の光学系と回路ブロックの構成図
【図23】 本発明の実施の形態5におけるホログラム
素子308の正面図
【図24】 本発明の実施の形態5におけるビームの配
置および光検出器309の構成を示す図
【図25】 本発明の実施の形態5における光検出器3
09の周辺回路の構成図
【図26】 本発明の実施の形態6に係る光ヘッド装置
の光学系と回路ブロックの構成図
【図27】 本発明の実施の形態6におけるビームの配
置、光検出器311の構成、およびその周辺回路の構成
を示す図
【図28】 従来の光ヘッド装置の光学系の構成図
【図29】 図28の光検出器901の構成およびビー
ムの配置を示す図
【符号の説明】
101 半導体レーザ 102 コリメートレンズ 103 ビームスプリッター 104 レンズ組 105 対物レンズ 106 アクチュエータ 107 光ディスク 108,113,114,116,301,303,3
04,308 ホログラム素子 109 検出レンズ 110 円柱レンズ 112 回折格子 111,115,117,305,309 光検出器 121〜124,125〜128,129,131〜1
32,351〜357,361〜364,371〜37
5,381〜382,951 ビーム 151〜155,156〜157,171〜174,5
01〜509,511〜517,911〜914 検出
領域 201 RF信号・FE信号・TE信号生成回路 202,407,432 SAE信号生成回路 203,204,206,207 制御・駆動回路 205,209,408 FE信号生成回路 212 回転調整機構 251 ROT信号生成回路 401,431 RF信号生成回路 402,433 FE信号・TE信号生成回路 403,404 演算回路 405 差動回路 406 TE信号生成回路 601 モーター 602 クランパ 603 トラバース 604 光ヘッド装置 605 制御回路 1200〜1213 領域 1301〜1303 分割線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金馬 慶明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西野 清治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 安田 勝彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 安田 昭博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D118 AA16 BA01 BB08 CA05 CA23 CC17 CD02 CD04 CD06 CF10 DA33 DA43 DB07 DB15 DB16 5D119 BA01 BB13 EA03 EA10 EC01 JA09 JA24 KA08 KA22 LB06 LB13

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を発する光源と、 前記光源から出射された光を情報記憶媒体上へと集光す
    る集光手段を含む集光光学系と、 前記情報記憶媒体で反射された復路の光を、光量の大き
    い第1の光と前記第1の光に比べて光量の小さい第2の
    光とに分岐する分岐手段と、 前記第1の光を受光し、前記情報記憶媒体に記録された
    情報を再生するための信号を出力する第1の光検出手段
    と、 前記第2の光を受光し、前記情報記憶媒体上に集光され
    た光の収差を検出するための信号を出力する第2の光検
    出手段とを備えたことを特徴とする光ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 前記分岐手段は、前記第2の光を光軸に
    近い第1の領域の光と光軸から遠い第2の領域の光に分
    割し、 前記光ヘッド装置は、第1の領域の光の焦点ずれ量と前
    記第2の領域の光の焦点ずれ量の少なくとも一方を用い
    て、前記情報記憶媒体上に集光された光の球面収差量を
    検出する球面収差検出手段を備えたことを特徴とする請
    求項1記載の光ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 前記球面収差検出手段は、前記第1の領
    域の光の焦点ずれ量と前記第2の領域の光の焦点ずれ量
    との差を球面収差量とすることを特徴とする請求項2記
    載の光ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 前記集光光学系で利用される光の断面
    は、第1の半径を有する略円形であり、前記略円と同心
    で前記第1の半径よりも小さい第2の半径を持つ円形の
    領域を前記第1の領域とし、前記第1の領域より外側で
    且つ前記第1の半径の略円よりも内側の領域を前記第2
    の領域とすることを特徴とする請求項2記載の光ヘッド
    装置。
  5. 【請求項5】 前記情報記憶媒体と前記集光手段の相対
    距離が変化した際の前記第1の領域の光の焦点ずれ量と
    前記第2の領域の光の焦点ずれ量の変化量が等しいこと
    を特徴とする請求項2記載の光ヘッド装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の光検出手段は、前記第1の領
    域の光を検出する第1の光検出領域と、前記第2の領域
    の光を検出する第2の光検出領域を有し、前記第1の光
    検出領域は、前記第2の光検出領域に比べ、前記分岐手
    段で分岐された第1の光の光軸に近い位置に配置される
    ことを特徴とする請求項2記載の光ヘッド装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の光検出手段は、前記第1の領
    域の光を検出する第1の光検出領域と、前記第2の領域
    の光を検出する第2の光検出領域を有し、前記第1の光
    検出領域と前記第2の光検出領域はその一部を共有する
    ことを特徴とする請求項2記載の光ヘッド装置。
  8. 【請求項8】 前記集光光学系は、前記情報記憶媒体上
    に集光される光の球面収差を変化させる球面収差補正手
    段を含み、前記球面収差補正手段は、前記球面収差検出
    手段からの信号を受けて動作することを特徴とする請求
    項2記載の光ヘッド装置。
  9. 【請求項9】 前記情記憶報媒体は特定のピッチのトラ
    ックを有し、前記分岐手段は、前記トラックで回折され
    た+1次光と0次光とが重なる領域を内側の領域+1A
    と、前記領域+1Aを囲む外側領域+1Bと、前記トラ
    ックで回折された−1次光と0次光が重なる領域を内側
    の領域−1Aと、前記領域−1Aを囲む外側の領域−1
    Bとの4つの領域に分岐し、 前記領域+1Aの光量に比例する信号と前記領域−1B
    の光量に比例する信号との和信号をRT+とし、前記領
    域+1Bの光量に比例する信号と前記領域−1Aの光量
    に比例する信号との和信号をRT−とした場合、前記信
    号RT+と前記信号RT−との差信号に基づいて、前記
    情報記憶媒体上と前記集光光学系のトラック方向へのチ
    ルト量を検出するチルト検出手段を備えたことを特徴と
    する請求項1記載の光ヘッド装置。
  10. 【請求項10】 光を発する光源と、 前記光源から出射された光を情報記憶媒体上へと集光す
    る集光手段を含む集光光学系と、 前記情報記憶媒体で反射された復路の光を、光軸に近い
    第1の領域の光と光軸から遠い第2の領域の光とに分岐
    する分岐手段と、 前記分岐された光を受光する1つの光検出手段とを備
    え、 前記第1の領域の光の焦点ずれ量と前記第2の領域の光
    の焦点ずれ量との差を用いて前記情報記憶媒体上に集光
    された光の球面収差量を検出する際、前記情報記憶媒体
    と前記集光手段の相対距離が変化したときに、前記第1
    の領域の光の焦点ずれ量と前記第2の領域の光の焦点ず
    れ量の変化量が等しいことを特徴とする光ヘッド装置。
  11. 【請求項11】 前記集光光学系で利用される光の断面
    は略円形であり、前記略円の半径を第1の半径Rbと
    し、前記略円と同心で前記第1の半径Rbよりも小さい
    第2の半径R1を持つ円形の領域を前記第1の領域と
    し、前記第1の領域より外側で且つ前記第1の半径Rb
    の略円の内側の領域を前記第2の領域とし、前記情報記
    憶媒体と前記集光手段の相対距離が変化したときに、前
    記第1の領域の光の焦点ずれ量と前記第2の領域の光の
    焦点ずれ量の変化量が等しくなるように、前記第1の半
    径Rbと前記第2の半径R1の比が決定されることを特
    徴とする請求項10記載の光ヘッド装置。
  12. 【請求項12】 光を発する光源と、 前記光源から出射された光からサブビームを生成するサ
    ブビーム生成手段と、 前記サブビームおよび前記サブビーム以外のメインビー
    ムを情報記憶媒体上へと集光する集光手段を含む集光光
    学系と、 前記情報記憶媒体で反射された復路の前記メインビーム
    を、光量の大きい第1の光と該第1の光に比べて光量の
    小さい第2の光とに分岐し、前記第2の光を、光軸に近
    い第1の領域の光と光軸から遠い第2の領域の光とに分
    割する分岐手段と、 前記第1の光を受光し、前記情報記憶媒体に記録された
    情報を再生するための信号を出力する第1の光検出手段
    と、 前記第2の光を受光し、前記情報記憶媒体上に集光され
    た光の収差を検出するための信号を出力する第2の光検
    出手段と、 前記情報記憶媒体で反射された復路の前記サブビームを
    検出する第3の光検出手段とを備え、 前記第2の光検出手段と前記第3の光検出手段は、前記
    第1の光検出手段に対して略直交する方向に配置される
    ことを特徴とする光ヘッド装置。
  13. 【請求項13】 光を発する光源と、 前記光源から出射された光を情報記憶媒体上へと集光す
    る集光手段を含む集光光学系と、 前記情報記憶媒体で反射された復路の光を、光量の大き
    い第1の光と前記第1の光に比べて光量の小さい第2の
    光とに分岐する分岐手段と、 前記第1の光を受光し、前記情報記憶媒体に記録された
    情報を再生するための信号を出力する第1の光検出手段
    と、 前記第2の光を受光し、前記情報記憶媒体上に集光され
    た光の収差を検出するための信号を出力する第2の光検
    出手段と、 前記第1の光検出手段からの信号と前記第2の光検出手
    段からの信号との和信号に基づいて、前記情報記憶媒体
    と前記集光手段との距離が特定の範囲にあることを判断
    する手段とを備えたことを特徴とする光ヘッド装置。
  14. 【請求項14】 光を発する光源と、 前記光源から出射された光を情報記憶媒体上へと集光す
    る集光手段を含む集光光学系と、 前記情報記憶媒体で反射された復路の光を、光量の大き
    い第1の光と前記第1の光に比べて光量の小さい第2の
    光とに分岐する分岐手段と、 前記第1の光を受光し、前記情報記憶媒体に記録された
    情報を再生するための信号を出力する第1の光検出手段
    と、 前記第2の光を受光し、前記情報記憶媒体上に集光され
    た光の収差を検出するための信号を出力する第2の光検
    出手段とを備え、 前記第1の光の光量をηm、前記第2の光の光量をη
    s、前記集光光学系の開口数をNA、前記集光光学系の
    前記情報記憶媒体から前記第1および第2の光検出手段
    に至る復路の横倍率をαとし、前記情報記憶媒体は複数
    の反射面を有し、前記情報記憶媒体の2つの反射面の光
    学的間隔をdとし、前記第2の光検出手段の検出領域の
    面積をS1とした場合、 S1≦4・π・(d・NA・α)2・ηs/ηm、 なる関係を有することを特徴とする光ヘッド装置。
  15. 【請求項15】 光を発する光源と、前記光源から出射
    された光を情報記憶媒体上へと集光する集光手段を含む
    集光光学系と、前記情報記憶媒体で反射された復路の光
    を、光量の大きい第1の光と前記第1の光に比べて光量
    の小さい第2の光とに分岐する分岐手段と、前記第1の
    光を受光し、前記情報記憶媒体に記録された情報を再生
    するための信号を出力する第1の光検出手段と、前記第
    2の光を受光し、前記情報記憶媒体上に集光された光の
    収差を検出するための信号を出力する第2の光検出手段
    とを有する光ヘッド装置と、 前記光ヘッド装置と前記情報記憶媒体を相対的に移動さ
    せる移動手段と、 前記光ヘッド装置と前記移動手段を制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする光情報記録再生装置。
  16. 【請求項16】 光を発する光源と、前記光源から出射
    された光を情報記憶媒体上へと集光する集光手段を含む
    集光光学系と、前記情報記憶媒体で反射された復路の光
    を光量の大きい第1の光と前記第1の光に比べて光量の
    小さい第2の光とに分岐する分岐手段と、前記第1の光
    を受光する第1の光検出手段と、前記第2の光を受光す
    る第2の光検出手段とを用いた収差検出方法であって、 前記第1の光検出手段からの信号を用いて情報記憶媒体
    に記録された情報を再生し、前記第2の光検出手段から
    の光を用いて前記情報記憶媒体上に集光された光の収差
    を検出することを特徴とする収差検出方法。
  17. 【請求項17】 光を発する光源と、前記光源から出射
    された光を情報記憶媒体上へと集光する集光手段を含む
    集光光学系と、前記情報記憶媒体で反射された復路の光
    を光軸に近い第1の領域の光と光軸から遠い第2の領域
    の光に分岐する分岐手段と、前記分岐手段を光軸に対し
    て回転する回転機構と、前記第1の領域の光を検出する
    第1の光検出領域、および前記第2の領域の光を検出す
    る第2の光検出領域を有する光検出手段とを備えた光ヘ
    ッド装置の調整方法であって、 前記第1の光検出領域と前記第2の検出領域はそれぞれ
    の光の光軸の中心を通る直線に略平行な分割線で分割さ
    れており、前記第1の光検出領域は、前記分割線によ
    り、領域1Aと領域1Bとに分割され、前記第2の光検
    出領域は、前記分割線により、前記分割線に対し前記領
    域1Aと同じ側にある領域2Aと前記領域1Bと同じ側
    にある領域2Bとに分割され、 前記領域1Aによる検出信号と前記領域2Bによる検出
    信号との和信号をS1とし、前記領域1Bによる検出信
    号と前記領域2Aによる検出信号との和信号をS2とし
    た場合、前記和信号S1と前記和信号S2との差信号が
    ゼロになるように、前記回転機構を用いて前記分岐手段
    を調整することを特徴とする光ヘッド装置の調整方法。
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