JP2002188504A - 内燃機関のノッキング制御装置 - Google Patents
内燃機関のノッキング制御装置Info
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- JP2002188504A JP2002188504A JP2000387265A JP2000387265A JP2002188504A JP 2002188504 A JP2002188504 A JP 2002188504A JP 2000387265 A JP2000387265 A JP 2000387265A JP 2000387265 A JP2000387265 A JP 2000387265A JP 2002188504 A JP2002188504 A JP 2002188504A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ノックセンサを通じて検出される振動の強度分
布が正規分布となることに基づいてノッキング判定を行
う場合であれ、その信号強度の変化に拘らず、機関出力
維持のための適切な制御を行う。 【解決手段】内燃機関に発生する振動の強度をノックセ
ンサの検出信号(ノック信号)を通じて検出し(S1
0)、その対数変換値についての予め推定される正規分
布に基づいてノック判定レベルを設定し(S70)、こ
のノック判定レベルに基づきノッキングの発生の有無を
判定する(S80)。対数変換値が入力回路のダイナミ
ックレンジから強度が小さい側に外れるときには、同ダ
イナミックレンジの下限値の検出頻度に応じて標準偏差
を過大更新し、中央値を過小更新する(S40,S5
0)。対数変換値が強度が大きい側に外れるときには、
上限値の検出頻度に応じて異常判定し(S90)、内燃
機関の点火時期の進角側への制御を禁止する。
布が正規分布となることに基づいてノッキング判定を行
う場合であれ、その信号強度の変化に拘らず、機関出力
維持のための適切な制御を行う。 【解決手段】内燃機関に発生する振動の強度をノックセ
ンサの検出信号(ノック信号)を通じて検出し(S1
0)、その対数変換値についての予め推定される正規分
布に基づいてノック判定レベルを設定し(S70)、こ
のノック判定レベルに基づきノッキングの発生の有無を
判定する(S80)。対数変換値が入力回路のダイナミ
ックレンジから強度が小さい側に外れるときには、同ダ
イナミックレンジの下限値の検出頻度に応じて標準偏差
を過大更新し、中央値を過小更新する(S40,S5
0)。対数変換値が強度が大きい側に外れるときには、
上限値の検出頻度に応じて異常判定し(S90)、内燃
機関の点火時期の進角側への制御を禁止する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のノッキ
ングの発生を判定して、例えば点火時期制御や空燃比制
御等、その必要とされる制御を行う内燃機関のノッキン
グ制御装置に関する。
ングの発生を判定して、例えば点火時期制御や空燃比制
御等、その必要とされる制御を行う内燃機関のノッキン
グ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関では一般に、ノッキングが生じ
ていると判定されるときには点火時期を遅角させ、これ
とは逆にノッキングが生じていないと判断されるときに
は点火時期を徐々に進角させて点火時期を最適化する点
火時期制御が行われている。
ていると判定されるときには点火時期を遅角させ、これ
とは逆にノッキングが生じていないと判断されるときに
は点火時期を徐々に進角させて点火時期を最適化する点
火時期制御が行われている。
【0003】そして従来、こうした内燃機関のノッキン
グの発生を判定する手法として、例えば特開平3−12
1269号公報に記載された以下の手法が知られてい
る。すなわちここでは、ノックセンサを通じて検出され
る振動の強度分布(正確にはその対数変換値)が正規分
布となることを前提に、その確率分布から求まる標準偏
差や中央値に基づいてノック判定レベルを設定し、この
設定したノック判定レベルによってノッキングの発生を
判定する。
グの発生を判定する手法として、例えば特開平3−12
1269号公報に記載された以下の手法が知られてい
る。すなわちここでは、ノックセンサを通じて検出され
る振動の強度分布(正確にはその対数変換値)が正規分
布となることを前提に、その確率分布から求まる標準偏
差や中央値に基づいてノック判定レベルを設定し、この
設定したノック判定レベルによってノッキングの発生を
判定する。
【0004】具体的には、図8に示されるように、先ず
初期値として標準偏差SGM及び中央値Vmが規定され
た正規分布のそれら標準偏差SGM及び中央値Vmをそ
のときどきのノック信号(信号強度)KCSの対数変換
値lVpkに基づき更新する。
初期値として標準偏差SGM及び中央値Vmが規定され
た正規分布のそれら標準偏差SGM及び中央値Vmをそ
のときどきのノック信号(信号強度)KCSの対数変換
値lVpkに基づき更新する。
【0005】すなわち、標準偏差SGMについてはこれ
を、対数変換値lVpkが「(中央値Vm−標準偏差S
GM)<対数変換値lVpk<中央値Vm」といった範
囲(図8中の範囲A)にあるときには、 標準偏差SGM = 前回設定された標準偏差SGM’− 2α …(1) といったように更新し、これとは逆に、対数変換値lV
pkが上記範囲A以外の範囲にあるときには(図8中の
範囲B)、 標準偏差SGM = 前回設定された標準偏差SGM’+ α …(2) といったように更新する。一方、中央値Vmについては
これを、対数変換値lVpkが「中央値Vm<対数変換
値lVpk」といった範囲にあるときには、 中央値Vm = 前回設定された中央値Vm’ + β …(3) といったように更新し、これとは逆に、対数変換値lV
pkが「中央値Vm≧対数変換値lVpk」といった範
囲にあるときには、 中央値Vm = 前回設定された中央値Vm’ − β …(4) といったように更新する。
を、対数変換値lVpkが「(中央値Vm−標準偏差S
GM)<対数変換値lVpk<中央値Vm」といった範
囲(図8中の範囲A)にあるときには、 標準偏差SGM = 前回設定された標準偏差SGM’− 2α …(1) といったように更新し、これとは逆に、対数変換値lV
pkが上記範囲A以外の範囲にあるときには(図8中の
範囲B)、 標準偏差SGM = 前回設定された標準偏差SGM’+ α …(2) といったように更新する。一方、中央値Vmについては
これを、対数変換値lVpkが「中央値Vm<対数変換
値lVpk」といった範囲にあるときには、 中央値Vm = 前回設定された中央値Vm’ + β …(3) といったように更新し、これとは逆に、対数変換値lV
pkが「中央値Vm≧対数変換値lVpk」といった範
囲にあるときには、 中央値Vm = 前回設定された中央値Vm’ − β …(4) といったように更新する。
【0006】このように、標準偏差SGM及び中央値V
mを更新することで、これら標準偏差SGM及び中央値
Vmによって定まる正規分布が、そのときどきにおける
対数変換値lVpkの分布に応じた正規分布に収束する
ようになる。
mを更新することで、これら標準偏差SGM及び中央値
Vmによって定まる正規分布が、そのときどきにおける
対数変換値lVpkの分布に応じた正規分布に収束する
ようになる。
【0007】そして、上記標準偏差SGM及び中央値V
mに基づいてノック判定レベルVkdを設定し、このノ
ック判定レベルVkdよりも上記対数変換値lVpkが
大きくなったことを条件にノッキングの発生を判定す
る。
mに基づいてノック判定レベルVkdを設定し、このノ
ック判定レベルVkdよりも上記対数変換値lVpkが
大きくなったことを条件にノッキングの発生を判定す
る。
【0008】このようなかたちでノッキング発生の判定
を行うことで、そのときどきのノック信号KCSの対数
変換値lVpkの強度分布に応じたより精度の高いノッ
キングの判定が可能となる。そして、このようなノッキ
ング判定結果に基づいて上記点火時期制御等を行うこと
で適正な機関出力が維持されるようになる。
を行うことで、そのときどきのノック信号KCSの対数
変換値lVpkの強度分布に応じたより精度の高いノッ
キングの判定が可能となる。そして、このようなノッキ
ング判定結果に基づいて上記点火時期制御等を行うこと
で適正な機関出力が維持されるようになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうしたノ
ッキング判定では上述のように、ノックセンサを通じて
検出される振動、すなわちノック信号KCSの対数変換
値lVpkの強度分布が、これを入力し処理する回路に
よって定まるダイナミックレンジに全て収まる正規分布
となっていることが大前提となっている。すなわち、上
記ノック信号KCSの特性は図9に示されるように、そ
の検出される振動の強度に応じたほぼリニアな特性とな
るが、そのうち実際に上記ノッキングの判定、あるいは
ノック判定レベルの設定に用いられるのは、振動強度W
1〜W2の範囲に対応した値(対数変換値lVpkにつ
いての下限値Vmnから上限値Vmxまでの値)であ
る。そして従来は、これを入力し処理する回路のダイナ
ミックレンジがこの振動強度W1〜W2の範囲に一致
し、上記ノック信号KCSの対数変換値lVpkが必ず
これら下限値Vmnから上限値Vmxまでの値をとるも
のとしている。
ッキング判定では上述のように、ノックセンサを通じて
検出される振動、すなわちノック信号KCSの対数変換
値lVpkの強度分布が、これを入力し処理する回路に
よって定まるダイナミックレンジに全て収まる正規分布
となっていることが大前提となっている。すなわち、上
記ノック信号KCSの特性は図9に示されるように、そ
の検出される振動の強度に応じたほぼリニアな特性とな
るが、そのうち実際に上記ノッキングの判定、あるいは
ノック判定レベルの設定に用いられるのは、振動強度W
1〜W2の範囲に対応した値(対数変換値lVpkにつ
いての下限値Vmnから上限値Vmxまでの値)であ
る。そして従来は、これを入力し処理する回路のダイナ
ミックレンジがこの振動強度W1〜W2の範囲に一致
し、上記ノック信号KCSの対数変換値lVpkが必ず
これら下限値Vmnから上限値Vmxまでの値をとるも
のとしている。
【0010】このため、例えば内燃機関の個体差や経時
変化等によってノック信号KCSの強度が変化し、その
値が上記ダイナミックレンジから外れるようになると、
その対数変換値lVpkの強度分布が上記想定された正
規分布から外れ、適正なノッキング判定を行うことがで
きなくなる。
変化等によってノック信号KCSの強度が変化し、その
値が上記ダイナミックレンジから外れるようになると、
その対数変換値lVpkの強度分布が上記想定された正
規分布から外れ、適正なノッキング判定を行うことがで
きなくなる。
【0011】例えば、図10に例示するように、ノック
センサやその設置環境の経時変化等によって信号強度が
小さくなり、その振動検出値が上記下限値Vmnよりも
小さくなる場合には、その外れる範囲Cの検出値が用い
られなくなる分だけ、標準偏差SGMが小さな値に更新
されるとともに、中央値Vmが対数変換値lVpkが大
きくなる側に更新されるようになる。
センサやその設置環境の経時変化等によって信号強度が
小さくなり、その振動検出値が上記下限値Vmnよりも
小さくなる場合には、その外れる範囲Cの検出値が用い
られなくなる分だけ、標準偏差SGMが小さな値に更新
されるとともに、中央値Vmが対数変換値lVpkが大
きくなる側に更新されるようになる。
【0012】この場合、特に標準偏差SGMは急激に小
さな値となるため、それに基づいて設定される上記ノッ
ク判定レベルVkdも小さな値となり、通常の振動レベ
ルの信号までノッキングによるものと誤判定されるよう
になる。そして、このようなノッキング判定に基づいて
上記点火時期制御が行われる場合には、点火時期の過度
な遅角による機関トルクの減少を招くようになる。
さな値となるため、それに基づいて設定される上記ノッ
ク判定レベルVkdも小さな値となり、通常の振動レベ
ルの信号までノッキングによるものと誤判定されるよう
になる。そして、このようなノッキング判定に基づいて
上記点火時期制御が行われる場合には、点火時期の過度
な遅角による機関トルクの減少を招くようになる。
【0013】一方、図11に示すように、ノックセンサ
の信号強度が大きくなり、その振動検出値が上記上限値
Vmxよりも大きくなる場合には、通常の振動レベルの
信号とノッキング発生時の信号との区別がつかなくな
る。すなわち、これを入力し処理する回路にとっては、
一律「対数変換値lVpk=上限値Vmx」として認識
されるようになる。結局この場合には、この対数変換値
lVpkに基づくノッキング発生の判定すらできなくな
って、上記点火時期制御等も困難となる。
の信号強度が大きくなり、その振動検出値が上記上限値
Vmxよりも大きくなる場合には、通常の振動レベルの
信号とノッキング発生時の信号との区別がつかなくな
る。すなわち、これを入力し処理する回路にとっては、
一律「対数変換値lVpk=上限値Vmx」として認識
されるようになる。結局この場合には、この対数変換値
lVpkに基づくノッキング発生の判定すらできなくな
って、上記点火時期制御等も困難となる。
【0014】本発明は、こうした実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、ノックセンサを通じて検出
される振動の強度分布が所定の分布となることに基づい
てノッキング判定を行う場合であれ、その信号強度の変
化に拘らず、機関出力維持のための適切な制御を行うこ
とのできる内燃機関のノッキング制御装置を提供するこ
とにある。
ものであって、その目的は、ノックセンサを通じて検出
される振動の強度分布が所定の分布となることに基づい
てノッキング判定を行う場合であれ、その信号強度の変
化に拘らず、機関出力維持のための適切な制御を行うこ
とのできる内燃機関のノッキング制御装置を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。先
ず、請求項1に記載の発明は、内燃機関に発生する振動
をノックセンサで検出するとともに、この検出される振
動の強度分布に基づいてノック判定レベルを設定し、前
記検出される振動の強度とこの設定したノック判定レベ
ルとの比較に基づきノッキングの発生の有無を判定して
その必要とされる機関制御を行う内燃機関のノッキング
制御装置において、前記検出される振動の強度が前記強
度分布についての予め推定される分布から外れるとき、
その旨を検出してフェイルセーフ処理を行う手段を備え
ることをその要旨とする。
るための手段及びその作用効果について記載する。先
ず、請求項1に記載の発明は、内燃機関に発生する振動
をノックセンサで検出するとともに、この検出される振
動の強度分布に基づいてノック判定レベルを設定し、前
記検出される振動の強度とこの設定したノック判定レベ
ルとの比較に基づきノッキングの発生の有無を判定して
その必要とされる機関制御を行う内燃機関のノッキング
制御装置において、前記検出される振動の強度が前記強
度分布についての予め推定される分布から外れるとき、
その旨を検出してフェイルセーフ処理を行う手段を備え
ることをその要旨とする。
【0016】上記構成によれば、ノックセンサを通じて
検出される振動の強度が、内燃機関の個体差や経時変化
等に起因してその強度分布についての予め推定される分
布から外れる場合、すなわち同検出される振動の強度が
これを入力、処理する回路のダイナミックレンジから外
れる場合であれ、これに伴う不適正なノッキング判定の
実行や、これによる誤判定、更にはこの誤判定に基づく
不適正な機関制御の実行等をフェイルセーフ処理を通じ
て回避することができるようになる。
検出される振動の強度が、内燃機関の個体差や経時変化
等に起因してその強度分布についての予め推定される分
布から外れる場合、すなわち同検出される振動の強度が
これを入力、処理する回路のダイナミックレンジから外
れる場合であれ、これに伴う不適正なノッキング判定の
実行や、これによる誤判定、更にはこの誤判定に基づく
不適正な機関制御の実行等をフェイルセーフ処理を通じ
て回避することができるようになる。
【0017】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記フェ
イルセーフ処理を行う手段は、前記検出される振動の強
度が前記強度分布についての予め推定される分布から強
度の小さい側に外れることを検出して前記ノック判定レ
ベルを修正するものであることをその要旨とする。
載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記フェ
イルセーフ処理を行う手段は、前記検出される振動の強
度が前記強度分布についての予め推定される分布から強
度の小さい側に外れることを検出して前記ノック判定レ
ベルを修正するものであることをその要旨とする。
【0018】上記構成によれば、検出される振動の強度
が上記ダイナミックレンジから強度の小さい側に外れ、
これに伴ってノック判定レベルが不適正な値に設定され
ることを抑制することができるようになる。すなわち、
このノック判定レベルに基づくノッキング判定精度の低
下を抑制することができるようになる。
が上記ダイナミックレンジから強度の小さい側に外れ、
これに伴ってノック判定レベルが不適正な値に設定され
ることを抑制することができるようになる。すなわち、
このノック判定レベルに基づくノッキング判定精度の低
下を抑制することができるようになる。
【0019】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記強度
分布についての予め推定される分布が正規分布であり、
前記ノック判定レベルの修正が、前記検出される振動強
度の対数変換値が同分布から強度の小さい側に外れる頻
度に応じた標準偏差の過大更新によって行われることを
その要旨とする。
載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記強度
分布についての予め推定される分布が正規分布であり、
前記ノック判定レベルの修正が、前記検出される振動強
度の対数変換値が同分布から強度の小さい側に外れる頻
度に応じた標準偏差の過大更新によって行われることを
その要旨とする。
【0020】また、請求項4記載の発明は、請求項2記
載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記強度
分布についての予め推定される分布が正規分布であり、
前記ノック判定レベルの修正が、前記検出される振動強
度の対数変換値が同分布から強度の小さい側に外れる頻
度に応じた標準偏差の過大更新及び中央値の過小更新に
よって行われることをその要旨とする。
載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記強度
分布についての予め推定される分布が正規分布であり、
前記ノック判定レベルの修正が、前記検出される振動強
度の対数変換値が同分布から強度の小さい側に外れる頻
度に応じた標準偏差の過大更新及び中央値の過小更新に
よって行われることをその要旨とする。
【0021】これら各構成によれば、ノックセンサを通
じて検出される振動の強度分布が正規分布となることに
基づいてノック判定を行う場合であれ、その信号強度が
同分布から強度の小さい側に外れる場合の適切な機関出
力の維持が可能となる。
じて検出される振動の強度分布が正規分布となることに
基づいてノック判定を行う場合であれ、その信号強度が
同分布から強度の小さい側に外れる場合の適切な機関出
力の維持が可能となる。
【0022】特に、請求項3記載の発明の構成によれ
ば、検出される振動強度の対数変換値が正規分布から小
さい側に外れる頻度に応じて上記標準偏差が過大更新さ
れるため、標準偏差が急激に小さな値になることを抑制
することができ、ノック判定レベルを好適に修正するこ
とができるようになる。従って、ノッキング判定精度の
低下についてもこれを好適に抑制することができるよう
になる。
ば、検出される振動強度の対数変換値が正規分布から小
さい側に外れる頻度に応じて上記標準偏差が過大更新さ
れるため、標準偏差が急激に小さな値になることを抑制
することができ、ノック判定レベルを好適に修正するこ
とができるようになる。従って、ノッキング判定精度の
低下についてもこれを好適に抑制することができるよう
になる。
【0023】一方、請求項4記載の発明の構成によれ
ば、標準偏差が急激に小さな値になること及び中央値が
大きな値に更新されることを、それぞれ上記振動強度の
対数変換値が正規分布から小さい側に外れる頻度に応じ
たかたちで抑制することができるようになる。このた
め、標準偏差の過大更新のみが行われる場合と比較して
上記ノック判定レベルをより好適に修正することができ
るようになり、ひいてはノッキング判定精度の低下をよ
り好適に抑制することができるようになる。
ば、標準偏差が急激に小さな値になること及び中央値が
大きな値に更新されることを、それぞれ上記振動強度の
対数変換値が正規分布から小さい側に外れる頻度に応じ
たかたちで抑制することができるようになる。このた
め、標準偏差の過大更新のみが行われる場合と比較して
上記ノック判定レベルをより好適に修正することができ
るようになり、ひいてはノッキング判定精度の低下をよ
り好適に抑制することができるようになる。
【0024】また、請求項5記載の発明は、請求項1記
載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記フェ
イルセーフ処理を行う手段は、前記検出される振動の強
度が前記強度分布についての予め推定される分布から強
度の大きい側に外れることを検出して前記ノッキングの
発生にかかる判定を禁止するものであることをその要旨
とする。
載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記フェ
イルセーフ処理を行う手段は、前記検出される振動の強
度が前記強度分布についての予め推定される分布から強
度の大きい側に外れることを検出して前記ノッキングの
発生にかかる判定を禁止するものであることをその要旨
とする。
【0025】上記構成によれば、検出される振動の強度
が上記ダイナミックレンジから強度の大きい側に外れ、
ノッキング発生の判定ができなくなる場合であれ、ノッ
キング判定を禁止してその誤判定を防止することがで
き、ノッキング判定の精度の低下を抑制することができ
るようになる。
が上記ダイナミックレンジから強度の大きい側に外れ、
ノッキング発生の判定ができなくなる場合であれ、ノッ
キング判定を禁止してその誤判定を防止することがで
き、ノッキング判定の精度の低下を抑制することができ
るようになる。
【0026】また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記強度
分布についての予め推定される分布が正規分布であり、
前記検出される振動強度の対数変換値が同分布から強度
の大きい側に外れる頻度に応じて当該内燃機関の点火時
期の進角側への制御を規制する手段を更に備えることを
その要旨とする。
載の内燃機関のノッキング制御装置において、前記強度
分布についての予め推定される分布が正規分布であり、
前記検出される振動強度の対数変換値が同分布から強度
の大きい側に外れる頻度に応じて当該内燃機関の点火時
期の進角側への制御を規制する手段を更に備えることを
その要旨とする。
【0027】内燃機関では通常、ノッキング判定の判定
結果に基づいて点火時期が制御されることで適切な機関
出力に維持される。このため、ノッキング判定が禁止さ
れる場合には、こうした点火時期制御が行えなくなる。
この点、上記構成によれば、検出される振動強度の対数
変換値がその推定される正規分布から強度の大きい側に
外れる場合であっても、その外れる頻度に応じて上記点
火時期制御における進角側への制御が規制されるように
なる。これにより、ノッキングの判定が禁止されている
場合であっても、機関出力を適正に維持することができ
るようになる。
結果に基づいて点火時期が制御されることで適切な機関
出力に維持される。このため、ノッキング判定が禁止さ
れる場合には、こうした点火時期制御が行えなくなる。
この点、上記構成によれば、検出される振動強度の対数
変換値がその推定される正規分布から強度の大きい側に
外れる場合であっても、その外れる頻度に応じて上記点
火時期制御における進角側への制御が規制されるように
なる。これにより、ノッキングの判定が禁止されている
場合であっても、機関出力を適正に維持することができ
るようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる内燃機関の
ノッキング制御装置の一実施の形態について説明する。
ノッキング制御装置の一実施の形態について説明する。
【0029】図1は本実施の形態にかかるノッキング制
御装置が適用される多気筒(例えば4気筒、同図1では
1気筒のみ図示している)内燃機関の概略構成を示して
いる。なお、本実施の形態では、この内燃機関として、
吸気通路内にて燃料を噴射するとともに、この噴射燃料
と吸入空気とからなる混合気が燃焼室に吸入される構造
のものを想定している。
御装置が適用される多気筒(例えば4気筒、同図1では
1気筒のみ図示している)内燃機関の概略構成を示して
いる。なお、本実施の形態では、この内燃機関として、
吸気通路内にて燃料を噴射するとともに、この噴射燃料
と吸入空気とからなる混合気が燃焼室に吸入される構造
のものを想定している。
【0030】同図1に示すように、内燃機関10にあっ
て、その燃焼室12の近傍には、同内燃機関10に生じ
る振動の強度に応じたノック信号KCSを出力するノッ
クセンサ21が設けられている。また、クランクシャフ
ト13の近傍には、その回転速度(機関回転速度)に応
じた回転速度信号NEを出力する回転速度センサ22が
設けられている。一方、吸気通路11に設けられたサー
ジタンク14には、同タンク14内における吸入空気の
圧力に応じた吸気圧信号PMを出力する吸気圧センサ2
3が設けられている。そして、上記クランクシャフト1
3と連結駆動されるカムシャフト15の近傍には、所定
のカム角(ここでは圧縮上死点に対応するカム角)に対
応して適宜のパルス信号(カム角信号)CAを出力する
カム角センサ24が設けられている。
て、その燃焼室12の近傍には、同内燃機関10に生じ
る振動の強度に応じたノック信号KCSを出力するノッ
クセンサ21が設けられている。また、クランクシャフ
ト13の近傍には、その回転速度(機関回転速度)に応
じた回転速度信号NEを出力する回転速度センサ22が
設けられている。一方、吸気通路11に設けられたサー
ジタンク14には、同タンク14内における吸入空気の
圧力に応じた吸気圧信号PMを出力する吸気圧センサ2
3が設けられている。そして、上記クランクシャフト1
3と連結駆動されるカムシャフト15の近傍には、所定
のカム角(ここでは圧縮上死点に対応するカム角)に対
応して適宜のパルス信号(カム角信号)CAを出力する
カム角センサ24が設けられている。
【0031】また、内燃機関10には、燃焼室12内に
吸入された混合気に点火させるための点火プラグ16が
設けられている。この点火プラグ16には、点火コイル
17及びイグナイタ18が電気的に接続されている。
吸入された混合気に点火させるための点火プラグ16が
設けられている。この点火プラグ16には、点火コイル
17及びイグナイタ18が電気的に接続されている。
【0032】そして、本実施の形態にかかるノッキング
制御装置には、例えばマイクロコンピュータ等からなる
電子制御装置30が設けられており、この電子制御装置
30には、その内部に設けられた入力回路30aを介し
て上記各センサ21,22,23,24から出力される
各検出信号KCS,NE,PM,CAがそれぞれ取り込
まれている。
制御装置には、例えばマイクロコンピュータ等からなる
電子制御装置30が設けられており、この電子制御装置
30には、その内部に設けられた入力回路30aを介し
て上記各センサ21,22,23,24から出力される
各検出信号KCS,NE,PM,CAがそれぞれ取り込
まれている。
【0033】この電子制御装置30は、上記燃焼室12
に導入された混合気に点火する点火時期(上記圧縮上死
点からの遅角量)を上記回転速度信号NEや吸気圧信号
PMに基づいて演算している。また、この電子制御装置
30は、上記ノックセンサ21にて検出されるノック信
号KCSに基づいて内燃機関10におけるノッキングの
発生を判定し、その判定結果に基づいて上記点火時期を
調整している。
に導入された混合気に点火する点火時期(上記圧縮上死
点からの遅角量)を上記回転速度信号NEや吸気圧信号
PMに基づいて演算している。また、この電子制御装置
30は、上記ノックセンサ21にて検出されるノック信
号KCSに基づいて内燃機関10におけるノッキングの
発生を判定し、その判定結果に基づいて上記点火時期を
調整している。
【0034】そして、電子制御装置30は、こうして演
算・調整された点火時期を指示する信号(点火信号)を
イグナイタ18に出力する。イグナイタ18は、こうし
て入力される点火信号に基づき上記点火コイル17を駆
動して、点火プラグ16に点火動作を行わせる装置であ
る。これにより、燃焼室12内に吸入された混合気が上
記演算された点火時期にて着火され、爆発・燃焼される
ことで、適正な機関出力が維持されるようになってい
る。
算・調整された点火時期を指示する信号(点火信号)を
イグナイタ18に出力する。イグナイタ18は、こうし
て入力される点火信号に基づき上記点火コイル17を駆
動して、点火プラグ16に点火動作を行わせる装置であ
る。これにより、燃焼室12内に吸入された混合気が上
記演算された点火時期にて着火され、爆発・燃焼される
ことで、適正な機関出力が維持されるようになってい
る。
【0035】また、本実施の形態にかかるノッキング制
御装置にあっても、前述のように、ノックセンサ21を
通じて検出される振動の強度分布(正確にはその対数変
換値)が正規分布となることを前提に、その確率分布か
ら求まる標準偏差や中央値に基づいてノック判定レベル
を設定し、この設定したノック判定レベルによってノッ
キングの発生を判定する。すなわち、上記ノック信号K
CSの対数変換値lVpkに基づいてその予め推定され
る正規分布の標準偏差SGM及び中央値Vmを先の関係
式(1)〜(4)のごとく更新するとともに、これら標
準偏差SGM及び中央値Vmに基づきノック判定レベル
Vkdを設定し、このノック判定レベルVkdに基づい
てノッキングの発生を判定する。
御装置にあっても、前述のように、ノックセンサ21を
通じて検出される振動の強度分布(正確にはその対数変
換値)が正規分布となることを前提に、その確率分布か
ら求まる標準偏差や中央値に基づいてノック判定レベル
を設定し、この設定したノック判定レベルによってノッ
キングの発生を判定する。すなわち、上記ノック信号K
CSの対数変換値lVpkに基づいてその予め推定され
る正規分布の標準偏差SGM及び中央値Vmを先の関係
式(1)〜(4)のごとく更新するとともに、これら標
準偏差SGM及び中央値Vmに基づきノック判定レベル
Vkdを設定し、このノック判定レベルVkdに基づい
てノッキングの発生を判定する。
【0036】加えて、本実施の形態のノッキング制御装
置では、上記対数変換値lVpkが上記入力回路30a
のダイナミックレンジ(下限値Vmn〜上限値Vmx)
から外れる場合には、その旨を同下限値Vmnの検出頻
度Cmn又は上限値Vmxの検出頻度Cmxに基づいて
検出し、・対数変換値lVpkが下限値Vmnよりも強
度が小さい側に外れる場合には、上記検出頻度Cmnに
応じて標準偏差SGMについてはこれを過大更新すると
ともに、中央値Vmについてはこれを過小更新し、これ
によりノック判定レベルVkdを上方修正する。・一
方、対数変換値lVpkが前記上限値Vmxよりも強度
が大きい側に外れる場合には、上記検出頻度Cmxに応
じてノッキング判定に基づく点火時期の進角側への制御
を禁止する。といったフェイルセーフ処理を行うように
している。
置では、上記対数変換値lVpkが上記入力回路30a
のダイナミックレンジ(下限値Vmn〜上限値Vmx)
から外れる場合には、その旨を同下限値Vmnの検出頻
度Cmn又は上限値Vmxの検出頻度Cmxに基づいて
検出し、・対数変換値lVpkが下限値Vmnよりも強
度が小さい側に外れる場合には、上記検出頻度Cmnに
応じて標準偏差SGMについてはこれを過大更新すると
ともに、中央値Vmについてはこれを過小更新し、これ
によりノック判定レベルVkdを上方修正する。・一
方、対数変換値lVpkが前記上限値Vmxよりも強度
が大きい側に外れる場合には、上記検出頻度Cmxに応
じてノッキング判定に基づく点火時期の進角側への制御
を禁止する。といったフェイルセーフ処理を行うように
している。
【0037】なお、上記各検出頻度Cmn,Cmxは、
上記電子制御装置30に記憶されている。具体的には、
電子制御装置30は、所定サンプリング回数(例えば1
0回)中において上記下限値Vmnが検出された回数
と、上記上限値Vmxが検出された回数とをそれぞれカ
ウントしており、上記各検出頻度Cmn,Cmxを「検
出頻度Cmn=下限値Vmnの検出回数/所定サンプリ
ング回数」、及び「検出頻度Cmx=上限値Vmxの検
出回数/所定サンプリング回数」といった関係式により
それぞれ算出し、記憶している。
上記電子制御装置30に記憶されている。具体的には、
電子制御装置30は、所定サンプリング回数(例えば1
0回)中において上記下限値Vmnが検出された回数
と、上記上限値Vmxが検出された回数とをそれぞれカ
ウントしており、上記各検出頻度Cmn,Cmxを「検
出頻度Cmn=下限値Vmnの検出回数/所定サンプリ
ング回数」、及び「検出頻度Cmx=上限値Vmxの検
出回数/所定サンプリング回数」といった関係式により
それぞれ算出し、記憶している。
【0038】こうしたフェイルセーフ処理を行うこと
で、ノックセンサ21を通じて検出されるノック信号K
CSが内燃機関10の個体差や経時変化等によって変化
して上記入力回路30aのダイナミックレンジから外れ
る場合であれ、これに伴う不適正なノッキング判定の実
行や、これによる誤判定、更にはこの誤判定に基づく不
適正な機関制御の実行等が回避されるようになる。
で、ノックセンサ21を通じて検出されるノック信号K
CSが内燃機関10の個体差や経時変化等によって変化
して上記入力回路30aのダイナミックレンジから外れ
る場合であれ、これに伴う不適正なノッキング判定の実
行や、これによる誤判定、更にはこの誤判定に基づく不
適正な機関制御の実行等が回避されるようになる。
【0039】以下、こうしたノッキングを判定する際の
処理手順について、図2,図3,図5に示すフローチャ
ートを参照して説明する。なお、この処理は、例えば所
定カム角毎の割り込み処理として上記電子制御装置30
により実行される。
処理手順について、図2,図3,図5に示すフローチャ
ートを参照して説明する。なお、この処理は、例えば所
定カム角毎の割り込み処理として上記電子制御装置30
により実行される。
【0040】図2に示すように、この処理においては先
ず、上記ノックセンサ21を通じてノック信号KCSが
読み込まれる(ステップS10)。具体的には、予め実
験等により求められたノッキングが生じうる所定期間に
おいて、ノックセンサ21の出力信号のピーク値が保持
され、このピーク値がノック信号KCSとして読み込ま
れる。
ず、上記ノックセンサ21を通じてノック信号KCSが
読み込まれる(ステップS10)。具体的には、予め実
験等により求められたノッキングが生じうる所定期間に
おいて、ノックセンサ21の出力信号のピーク値が保持
され、このピーク値がノック信号KCSとして読み込ま
れる。
【0041】その後、このノック信号KCSが、 対数変換値lVpk=A×log(ノック信号KCS/
a) といった関係式により、対数変換される(ステップS2
0)。なお、上記係数「A」及び「a」は共に任意の定
数(例えば、A=64/log(4),a=4)であ
る。また、この対数変換は、通常の関数演算により行う
構成としてもよいが、マップ値を直線補間などするマッ
プ演算にて行う構成とすることで、その実現もより容易
となる。
a) といった関係式により、対数変換される(ステップS2
0)。なお、上記係数「A」及び「a」は共に任意の定
数(例えば、A=64/log(4),a=4)であ
る。また、この対数変換は、通常の関数演算により行う
構成としてもよいが、マップ値を直線補間などするマッ
プ演算にて行う構成とすることで、その実現もより容易
となる。
【0042】そしてその後、以下に記載する処理(ステ
ップS30〜S50)を通じて、この対数変換値lVp
kに基づく標準偏差SGMや中央値Vmの更新が行われ
る。ここで、上記ノック信号KCSには内燃機関10に
おける燃焼による振動とは関係のない機械振動、すなわ
ちノイズ成分が含まれている。そして、このノイズ成分
である機械振動成分は機関稼働状態に応じて変化するた
め、全ての機関稼働状態においてノック信号KCSの対
数変換値lVpkに基づく上記標準偏差SGM及び中央
値Vmの更新を実行すると、これら標準偏差SGM及び
中央値Vmに上記機械振動成分の変動までもが反映され
るようになる。すなわちこの場合には、これら標準偏差
SGM及び中央値Vmに基づき設定されるノック判定レ
ベルも変化するようになり、ノッキングの発生を判定す
る上では好ましくない。
ップS30〜S50)を通じて、この対数変換値lVp
kに基づく標準偏差SGMや中央値Vmの更新が行われ
る。ここで、上記ノック信号KCSには内燃機関10に
おける燃焼による振動とは関係のない機械振動、すなわ
ちノイズ成分が含まれている。そして、このノイズ成分
である機械振動成分は機関稼働状態に応じて変化するた
め、全ての機関稼働状態においてノック信号KCSの対
数変換値lVpkに基づく上記標準偏差SGM及び中央
値Vmの更新を実行すると、これら標準偏差SGM及び
中央値Vmに上記機械振動成分の変動までもが反映され
るようになる。すなわちこの場合には、これら標準偏差
SGM及び中央値Vmに基づき設定されるノック判定レ
ベルも変化するようになり、ノッキングの発生を判定す
る上では好ましくない。
【0043】このため、本実施の形態においては、ノッ
ク信号KCSに含まれるこうした機械振動成分が比較的
少ないときを内燃機関10の安定稼働状態とし、同内燃
機関10がこうした安定稼働状態にあるときにのみ上記
標準偏差SGMの更新を行うようにしている。
ク信号KCSに含まれるこうした機械振動成分が比較的
少ないときを内燃機関10の安定稼働状態とし、同内燃
機関10がこうした安定稼働状態にあるときにのみ上記
標準偏差SGMの更新を行うようにしている。
【0044】なお、内燃機関10が安定稼働状態にない
ときにあっても、中央値Vmの更新についてはこれを許
可するようにしたのは、以下の理由による。上記機械振
動成分の影響を小さくする上では、内燃機関10が安定
稼働状態にないとき上記標準偏差SGM及び中央値Vm
の更新を共に禁止する、すなわち上記正規分布の更新自
体を禁止することが一般には有効と考えられる。しかし
ながら、こうした構成では、正規分布の更新が禁止され
ている期間、同正規分布と実際の対数変換値lVpkに
よる強度分布とが徐々にずれ、更新が再開されたときの
追従性が低下するようになる。このため、こうした追従
性の観点から見た場合には、上記機械振動成分の影響が
大きいときであっても、上記正規分布の更新を行い続け
ることが望ましい。
ときにあっても、中央値Vmの更新についてはこれを許
可するようにしたのは、以下の理由による。上記機械振
動成分の影響を小さくする上では、内燃機関10が安定
稼働状態にないとき上記標準偏差SGM及び中央値Vm
の更新を共に禁止する、すなわち上記正規分布の更新自
体を禁止することが一般には有効と考えられる。しかし
ながら、こうした構成では、正規分布の更新が禁止され
ている期間、同正規分布と実際の対数変換値lVpkに
よる強度分布とが徐々にずれ、更新が再開されたときの
追従性が低下するようになる。このため、こうした追従
性の観点から見た場合には、上記機械振動成分の影響が
大きいときであっても、上記正規分布の更新を行い続け
ることが望ましい。
【0045】一方、上記ノック信号KCS自体は、常に
この機械振動成分の分だけ大きな値となる。従って、こ
うしたノック信号KCSの対数変換値lVpkに基づい
て例えば上記標準偏差SGMのみを更新し続けた場合に
は、この対数変換値lVpkが「中央値Vm<対数変換
値lVpk」といった範囲の値になることが多くなる。
すなわち、標準偏差SGMが前記関係式(2)に基づき
更新されることが多くなる。その結果、標準偏差SGM
が急激に大きな値になり、これに伴ってノック判定レベ
ルも急激に変化するようになる。他方、上記対数変換値
lVpkに基づいて中央値Vmのみを更新した場合に
は、同中央値Vmが大きな値になるとはいえ、このとき
のノック判定レベルは上述した標準偏差SGMによる変
化ほど急激には変化しない。本実施の形態にあっては、
こうした理由により、内燃機関10が安定稼働状態にな
いときであっても、中央値Vmの更新のみはこれを選択
的に許可するようにしている。
この機械振動成分の分だけ大きな値となる。従って、こ
うしたノック信号KCSの対数変換値lVpkに基づい
て例えば上記標準偏差SGMのみを更新し続けた場合に
は、この対数変換値lVpkが「中央値Vm<対数変換
値lVpk」といった範囲の値になることが多くなる。
すなわち、標準偏差SGMが前記関係式(2)に基づき
更新されることが多くなる。その結果、標準偏差SGM
が急激に大きな値になり、これに伴ってノック判定レベ
ルも急激に変化するようになる。他方、上記対数変換値
lVpkに基づいて中央値Vmのみを更新した場合に
は、同中央値Vmが大きな値になるとはいえ、このとき
のノック判定レベルは上述した標準偏差SGMによる変
化ほど急激には変化しない。本実施の形態にあっては、
こうした理由により、内燃機関10が安定稼働状態にな
いときであっても、中央値Vmの更新のみはこれを選択
的に許可するようにしている。
【0046】以下、こうした標準偏差SGMや中央値V
mを更新する処理について、具体的に説明する。この処
理では先ず、 ・回転速度センサ22を通じて検出される機関回転速度
が所定範囲内である。 ・吸気圧センサ23を通じて検出される吸入空気の圧力
が所定圧力以下である。 ・同吸入空気の圧力の所定時間当たりの変化量が所定量
以下である。 といった各条件が全て満たされるか否かに基づいて、内
燃機関10が安定稼働状態にあるか否かが判断される
(ステップS30)。
mを更新する処理について、具体的に説明する。この処
理では先ず、 ・回転速度センサ22を通じて検出される機関回転速度
が所定範囲内である。 ・吸気圧センサ23を通じて検出される吸入空気の圧力
が所定圧力以下である。 ・同吸入空気の圧力の所定時間当たりの変化量が所定量
以下である。 といった各条件が全て満たされるか否かに基づいて、内
燃機関10が安定稼働状態にあるか否かが判断される
(ステップS30)。
【0047】そして、内燃機関10が安定稼働状態であ
ると判断される場合には(ステップS30;YES)、
その後、上記対数変換値lVpkに基づいて標準偏差S
GM及び中央値Vmの更新(ステップS40及びステッ
プS50)が行われる。
ると判断される場合には(ステップS30;YES)、
その後、上記対数変換値lVpkに基づいて標準偏差S
GM及び中央値Vmの更新(ステップS40及びステッ
プS50)が行われる。
【0048】一方、安定稼働状態ではないと判断される
場合には(ステップS30;NO)、標準偏差SGMの
更新を禁止し(ステップS40の処理をジャンプし)、
上記対数変換値lVpkに基づく中央値Vmの更新(ス
テップS50)のみが行われる。
場合には(ステップS30;NO)、標準偏差SGMの
更新を禁止し(ステップS40の処理をジャンプし)、
上記対数変換値lVpkに基づく中央値Vmの更新(ス
テップS50)のみが行われる。
【0049】上記標準偏差SGMの更新は、以下の処理
を通じて行われる。図3に示されるように、この処理で
は先ず、このときの対数変換値lVpkが「(中央値V
m−標準偏差SGM)<対数変換値lVpk<中央値V
m」といった範囲にあるか否かが判断される(ステップ
S41)。そして、同範囲にあると判断される場合には
(ステップS41;YES)、前記関係式(1)に基づ
いて標準偏差SGMが更新される(ステップS42)。
を通じて行われる。図3に示されるように、この処理で
は先ず、このときの対数変換値lVpkが「(中央値V
m−標準偏差SGM)<対数変換値lVpk<中央値V
m」といった範囲にあるか否かが判断される(ステップ
S41)。そして、同範囲にあると判断される場合には
(ステップS41;YES)、前記関係式(1)に基づ
いて標準偏差SGMが更新される(ステップS42)。
【0050】一方、上記範囲以外の範囲にあると判断さ
れる場合には(ステップS41;NO)、対数変換値l
Vpkが「(中央値Vm−標準偏差SGM)>対数変換
値lVpk」といった範囲にあるか否かが判断される
(ステップS43)。
れる場合には(ステップS41;NO)、対数変換値l
Vpkが「(中央値Vm−標準偏差SGM)>対数変換
値lVpk」といった範囲にあるか否かが判断される
(ステップS43)。
【0051】そして、同範囲以外の範囲にあると判断さ
れる場合には(ステップS43;NO)、前記関係式
(2)に基づいて標準偏差SGMが更新される(ステッ
プS44)。これとは逆に、上記範囲にあると判断され
る場合には(ステップS43;YES)、補正係数K1
が算出された後(ステップS45)、 標準偏差SGM = 前回設定された標準偏差SGM’ + 補正係数K1 × α …(5) といった関係式(5)に基づいて標準偏差SGMが更新
される(ステップS46)。なお、上記係数「α」は、
対数変換値lVpkと中央値Vmとの偏差に基づき算出
される値(例えば、対数変換値lVpkと中央値Vmと
の差を32で割った値)が用いられる。また、上記電子
制御装置30には、上記検出頻度Cmnに基づいて補正
係数K1を算出するためのマップ(マップA)が予め記
憶されている。
れる場合には(ステップS43;NO)、前記関係式
(2)に基づいて標準偏差SGMが更新される(ステッ
プS44)。これとは逆に、上記範囲にあると判断され
る場合には(ステップS43;YES)、補正係数K1
が算出された後(ステップS45)、 標準偏差SGM = 前回設定された標準偏差SGM’ + 補正係数K1 × α …(5) といった関係式(5)に基づいて標準偏差SGMが更新
される(ステップS46)。なお、上記係数「α」は、
対数変換値lVpkと中央値Vmとの偏差に基づき算出
される値(例えば、対数変換値lVpkと中央値Vmと
の差を32で割った値)が用いられる。また、上記電子
制御装置30には、上記検出頻度Cmnに基づいて補正
係数K1を算出するためのマップ(マップA)が予め記
憶されている。
【0052】ここで、正規分布にあっては、中央値Vm
に近い値ほど、その検出頻度が高くなる傾向がある。こ
のため、ノック信号KCSの対数変換値lVpkが小さ
い値に変化することで上記推定される正規分布が強度の
小さい側に変化する場合には、その変化度合が大きいほ
ど、すなわち上記下限値Vmnが中央値Vmに近づくほ
ど同下限値Vmnの検出頻度Cmnが大きな値になる。
に近い値ほど、その検出頻度が高くなる傾向がある。こ
のため、ノック信号KCSの対数変換値lVpkが小さ
い値に変化することで上記推定される正規分布が強度の
小さい側に変化する場合には、その変化度合が大きいほ
ど、すなわち上記下限値Vmnが中央値Vmに近づくほ
ど同下限値Vmnの検出頻度Cmnが大きな値になる。
【0053】上記マップAはこうした傾向に基づき図4
に例示する態様で設定されており、このマップAに基づ
いて上記補正係数K1は、上記検出頻度Cmnが小さな
値であるときには「1」に設定され、上記検出頻度Cm
nが大きな値になるほど指数関数的に「大きな値」にな
るように設定されている。
に例示する態様で設定されており、このマップAに基づ
いて上記補正係数K1は、上記検出頻度Cmnが小さな
値であるときには「1」に設定され、上記検出頻度Cm
nが大きな値になるほど指数関数的に「大きな値」にな
るように設定されている。
【0054】このため、上記関係式(5)に基づく標準
偏差SGMの更新において、対数変換値lVpkが変化
していない、若しくはさほど変化していない場合には、
マップAに基づき補正係数K1が「1」に設定される。
すなわちこのときには、同関係式(5)と前記関係式
(2)とが等価になり、標準偏差SGMは大きくなる側
に更新されるとはいえ、これが過大更新されることはな
い。その一方、同更新において、対数変換値lVpkが
比較的大きく変化している場合には、その変化度合に応
じたかたちで補正係数K1がマップAに基づいて「大き
な値」に設定される。そしてこのときには、標準偏差S
GMも大きな値に過大更新されるようになる。これによ
り、上記標準偏差SGMが急激に小さな値に更新される
ことが、上記対数変換値lVpkの変化度合に応じたか
たちで抑制されるようになる。
偏差SGMの更新において、対数変換値lVpkが変化
していない、若しくはさほど変化していない場合には、
マップAに基づき補正係数K1が「1」に設定される。
すなわちこのときには、同関係式(5)と前記関係式
(2)とが等価になり、標準偏差SGMは大きくなる側
に更新されるとはいえ、これが過大更新されることはな
い。その一方、同更新において、対数変換値lVpkが
比較的大きく変化している場合には、その変化度合に応
じたかたちで補正係数K1がマップAに基づいて「大き
な値」に設定される。そしてこのときには、標準偏差S
GMも大きな値に過大更新されるようになる。これによ
り、上記標準偏差SGMが急激に小さな値に更新される
ことが、上記対数変換値lVpkの変化度合に応じたか
たちで抑制されるようになる。
【0055】こうして標準偏差SGMが、上記対数変換
値lVpkに基づく判断を通じて、上記各態様(ステッ
プS42,S44,S46)で更新された後、本処理が
一旦終了される。
値lVpkに基づく判断を通じて、上記各態様(ステッ
プS42,S44,S46)で更新された後、本処理が
一旦終了される。
【0056】一方、上記中央値Vmの更新は、以下の処
理を通じて行われる。図5に示されるように、この処理
では先ず、このときの対数変換値lVpkが「中央値V
m<対数変換値lVpk」といった範囲にあるか否かが
判断される(ステップS51)。そして、同範囲にある
と判断される場合には(ステップS51;YES)、前
記関係式(3)に基づいて中央値Vmが更新される(ス
テップS52)。
理を通じて行われる。図5に示されるように、この処理
では先ず、このときの対数変換値lVpkが「中央値V
m<対数変換値lVpk」といった範囲にあるか否かが
判断される(ステップS51)。そして、同範囲にある
と判断される場合には(ステップS51;YES)、前
記関係式(3)に基づいて中央値Vmが更新される(ス
テップS52)。
【0057】これとは逆に、対数変換値lVpkが「中
央値Vm≧対数変換値lVpk」といった範囲にあると
判断される場合には(ステップS51;NO)、補正係
数K2が算出された後(ステップS53)、 中央値Vm = 前回設定された中央値Vm’ − 補正係数K2 × β …(6) といった関係式(6)に基づいて中央値Vmが更新され
る(ステップS54)。なお、上記係数「β」について
も上記係数「α」と同様に、対数変換値lVpkと中央
値Vmとの偏差に基づき算出される値(例えば、対数変
換値lVpkと中央値Vmとの差を4で割った値)が用
いられる。また、上記電子制御装置30には、上記検出
頻度Cmnに基づいて補正係数K2を算出するためのマ
ップ(マップB)が予め記憶されている。
央値Vm≧対数変換値lVpk」といった範囲にあると
判断される場合には(ステップS51;NO)、補正係
数K2が算出された後(ステップS53)、 中央値Vm = 前回設定された中央値Vm’ − 補正係数K2 × β …(6) といった関係式(6)に基づいて中央値Vmが更新され
る(ステップS54)。なお、上記係数「β」について
も上記係数「α」と同様に、対数変換値lVpkと中央
値Vmとの偏差に基づき算出される値(例えば、対数変
換値lVpkと中央値Vmとの差を4で割った値)が用
いられる。また、上記電子制御装置30には、上記検出
頻度Cmnに基づいて補正係数K2を算出するためのマ
ップ(マップB)が予め記憶されている。
【0058】このマップBについても、上述した正規分
布の傾向に基づき図6に例示する態様で設定されてお
り、同マップBに基づいて上記補正係数K2は、上記検
出頻度Cmnが小さな値であるときには「1」に設定さ
れ、上記検出頻度Cmnが大きな値になるほど指数関数
的に「大きな値」になるように設定されている。
布の傾向に基づき図6に例示する態様で設定されてお
り、同マップBに基づいて上記補正係数K2は、上記検
出頻度Cmnが小さな値であるときには「1」に設定さ
れ、上記検出頻度Cmnが大きな値になるほど指数関数
的に「大きな値」になるように設定されている。
【0059】このため、上記関係式(6)に基づく中央
値Vmの更新において、対数変換値lVpkが変化して
いない、若しくはさほど変化していない場合には、マッ
プBに基づき補正係数K2が「1」に設定される。すな
わちこのとき、中央値Vmは小さくなる側に更新される
とはいえ、これが過大更新されることはない。その一
方、同更新において、対数変換値lVpkが比較的大き
く変化した場合には、その変化度合に応じたかたちで補
正係数K2がマップBに基づいて「大きな値」に設定さ
れる。そしてこのときには、中央値Vmが小さくなる側
に、すなわち過小に更新されるようになる。これによ
り、上記中央値Vmが大きな値に更新されることが、上
記対数変換値lVpkの変化度合に応じたかたちで抑制
されるようになる。
値Vmの更新において、対数変換値lVpkが変化して
いない、若しくはさほど変化していない場合には、マッ
プBに基づき補正係数K2が「1」に設定される。すな
わちこのとき、中央値Vmは小さくなる側に更新される
とはいえ、これが過大更新されることはない。その一
方、同更新において、対数変換値lVpkが比較的大き
く変化した場合には、その変化度合に応じたかたちで補
正係数K2がマップBに基づいて「大きな値」に設定さ
れる。そしてこのときには、中央値Vmが小さくなる側
に、すなわち過小に更新されるようになる。これによ
り、上記中央値Vmが大きな値に更新されることが、上
記対数変換値lVpkの変化度合に応じたかたちで抑制
されるようになる。
【0060】こうして中央値Vmが、上記対数変換値l
Vpkに基づく判断を通じて、上記各態様(ステップS
52,S54)で更新された後、本処理が一旦終了され
る。本実施の形態にかかるノッキング判定処理にあって
は、こうしたかたちで標準偏差SGMや中央値Vmを更
新した後、それら更新した標準偏差SGMや中央値Vm
により規定される正規分布に基づいてノック判定レベル
Vkdの設定が行われる。
Vpkに基づく判断を通じて、上記各態様(ステップS
52,S54)で更新された後、本処理が一旦終了され
る。本実施の形態にかかるノッキング判定処理にあって
は、こうしたかたちで標準偏差SGMや中央値Vmを更
新した後、それら更新した標準偏差SGMや中央値Vm
により規定される正規分布に基づいてノック判定レベル
Vkdの設定が行われる。
【0061】すなわち先ず、上記標準偏差SGM及び中
央値Vmにより規定される正規分布についてのu値が設
定される(図2のステップS60)。なお、このu値
は、上記回転速度センサ22により検出される機関回転
速度、及び吸気圧センサ23により検出される吸入空気
圧に基づいて「0〜3」の範囲で設定され、基本的に
は、上記燃焼室12内における混合気の燃焼圧力が高い
ときほど大きな値が設定されるようになっている。
央値Vmにより規定される正規分布についてのu値が設
定される(図2のステップS60)。なお、このu値
は、上記回転速度センサ22により検出される機関回転
速度、及び吸気圧センサ23により検出される吸入空気
圧に基づいて「0〜3」の範囲で設定され、基本的に
は、上記燃焼室12内における混合気の燃焼圧力が高い
ときほど大きな値が設定されるようになっている。
【0062】そしてその後、ノック判定レベルVkd
が、このu値、上記標準偏差SGM、及び中央値Vmに
基づいて、 ノック判定レベルVkd = 中央値Vm+ u値 ×
標準偏差SGM × k といった関係式により算出される(ステップS70)。
なお、上記係数「k」は、上記u値と同様の態様で算出
される値であって、ノック判定レベルVkdの微調整を
行うための係数である。
が、このu値、上記標準偏差SGM、及び中央値Vmに
基づいて、 ノック判定レベルVkd = 中央値Vm+ u値 ×
標準偏差SGM × k といった関係式により算出される(ステップS70)。
なお、上記係数「k」は、上記u値と同様の態様で算出
される値であって、ノック判定レベルVkdの微調整を
行うための係数である。
【0063】その後、このノック判定レベルVkdと上
記対数変換値lVpkとの比較を通じて内燃機関10に
おけるノッキングの発生の有無が判定される(ステップ
S80)。すなわち、上記対数変換値lVpkが「ノッ
ク判定レベルVkd<対数変換値lVpk」といった範
囲にある場合には、内燃機関10にノッキングが発生し
ていると判定される。これとは逆に、上記対数変換値l
Vpkが「ノック判定レベルVkd≧対数変換値lVp
k」といった範囲にある場合には、内燃機関10にノッ
キングが発生していないと判定される。こうしたノッキ
ング判定結果に基づいて点火時期制御等、その必要とさ
れる機関制御を行うことで、適正な機関出力が維持され
るようになる。
記対数変換値lVpkとの比較を通じて内燃機関10に
おけるノッキングの発生の有無が判定される(ステップ
S80)。すなわち、上記対数変換値lVpkが「ノッ
ク判定レベルVkd<対数変換値lVpk」といった範
囲にある場合には、内燃機関10にノッキングが発生し
ていると判定される。これとは逆に、上記対数変換値l
Vpkが「ノック判定レベルVkd≧対数変換値lVp
k」といった範囲にある場合には、内燃機関10にノッ
キングが発生していないと判定される。こうしたノッキ
ング判定結果に基づいて点火時期制御等、その必要とさ
れる機関制御を行うことで、適正な機関出力が維持され
るようになる。
【0064】その後、本実施の形態にあっては、上記対
数変換値lVpkが上記入力回路30aのダイナミック
レンジの上限値Vmxから強度の大きい側に外れるこ
と、すなわちノック信号KCSの入力異常を判定し、異
常である旨判定される場合には、上述したノッキング判
定に基づく点火時期の進角側への制御を禁止するように
している(ステップS90)。
数変換値lVpkが上記入力回路30aのダイナミック
レンジの上限値Vmxから強度の大きい側に外れるこ
と、すなわちノック信号KCSの入力異常を判定し、異
常である旨判定される場合には、上述したノッキング判
定に基づく点火時期の進角側への制御を禁止するように
している(ステップS90)。
【0065】すなわち、図7に示されるように、この処
理では先ず、上記検出頻度Cmxが所定値Lmxよりも
小さいか否かが判断される(ステップS91)。なお、
この所定値Lmxは、上記検出頻度Cmxが同所定値L
mx以上になったときにノック判定レベルVkdが上記
上限値Vmxよりも大きな値となるおそれがある値が設
定されており、予め実験等により求められた値が電子制
御装置30に記憶されている。そして、所定値Lmxよ
りも小さいと判断される場合には(ステップS91;Y
ES)、ノック信号KCSの入力が正常であると判定さ
れた後(ステップS92)、一旦本処理が終了される。
そしてこのときには、ノッキング判定に基づく点火時期
制御による進角側への制御が許可される。
理では先ず、上記検出頻度Cmxが所定値Lmxよりも
小さいか否かが判断される(ステップS91)。なお、
この所定値Lmxは、上記検出頻度Cmxが同所定値L
mx以上になったときにノック判定レベルVkdが上記
上限値Vmxよりも大きな値となるおそれがある値が設
定されており、予め実験等により求められた値が電子制
御装置30に記憶されている。そして、所定値Lmxよ
りも小さいと判断される場合には(ステップS91;Y
ES)、ノック信号KCSの入力が正常であると判定さ
れた後(ステップS92)、一旦本処理が終了される。
そしてこのときには、ノッキング判定に基づく点火時期
制御による進角側への制御が許可される。
【0066】一方、上記検出頻度Cmxが所定値Lmx
以上であると判断される場合には(ステップS91;N
O)、ノック信号KCSの入力が異常であると判定され
た後(ステップS93)、一旦本処理が終了される。こ
のときには、上記点火時期の進角側への制御が禁止され
る。
以上であると判断される場合には(ステップS91;N
O)、ノック信号KCSの入力が異常であると判定され
た後(ステップS93)、一旦本処理が終了される。こ
のときには、上記点火時期の進角側への制御が禁止され
る。
【0067】すなわち、上記ノック信号KCSが変化し
てその対数変換値lVpkが上記ノック判定レベルVk
dよりも大きくなり、ノッキング発生の判定すらできな
くなる場合には、点火時期制御における点火時期の進角
側への制御が禁止されるようになる。従って、ノッキン
グが生じているにも拘らずノッキングが生じていないと
誤判定され、この誤判定に基づいて点火時期が過度に進
角されて過大なノッキングが発生することを抑制するこ
とができるようになる。
てその対数変換値lVpkが上記ノック判定レベルVk
dよりも大きくなり、ノッキング発生の判定すらできな
くなる場合には、点火時期制御における点火時期の進角
側への制御が禁止されるようになる。従って、ノッキン
グが生じているにも拘らずノッキングが生じていないと
誤判定され、この誤判定に基づいて点火時期が過度に進
角されて過大なノッキングが発生することを抑制するこ
とができるようになる。
【0068】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、以下に記載する効果が得られるようになる。 (1)ノックセンサを通じて検出される振動の強度分布
が正規分布となることに基づいてノッキング判定を行う
場合であれ、その信号強度の変化に拘らず、機関出力維
持のための適切な制御を行うことができるようになる。
ば、以下に記載する効果が得られるようになる。 (1)ノックセンサを通じて検出される振動の強度分布
が正規分布となることに基づいてノッキング判定を行う
場合であれ、その信号強度の変化に拘らず、機関出力維
持のための適切な制御を行うことができるようになる。
【0069】(2)対数変換値lVpkが下限値Vmn
よりも強度が小さい側に外れる場合であって、内燃機関
10が安定稼働状態である場合には、標準偏差SGMに
ついてはこれを過大更新し、また中央値Vmについては
これを過小更新し、これによりノック判定レベルVkd
を修正するようにした。このため、対数変換値lVpk
が上記正規分布から強度の小さい側に外れ、これに伴っ
てノック判定レベルVkdが不適正な値に設定されるこ
とを抑制し、ひいてはノック判定レベルVkdに基づく
ノッキング判定精度の低下を抑制することができるよう
になる。
よりも強度が小さい側に外れる場合であって、内燃機関
10が安定稼働状態である場合には、標準偏差SGMに
ついてはこれを過大更新し、また中央値Vmについては
これを過小更新し、これによりノック判定レベルVkd
を修正するようにした。このため、対数変換値lVpk
が上記正規分布から強度の小さい側に外れ、これに伴っ
てノック判定レベルVkdが不適正な値に設定されるこ
とを抑制し、ひいてはノック判定レベルVkdに基づく
ノッキング判定精度の低下を抑制することができるよう
になる。
【0070】(3)また、これら標準偏差SGMの過大
更新及び中央値Vmの過小更新を、上記下限値Vmnの
検出頻度Cmnに応じて行うようにした。このため、標
準偏差SGMが急激に小さな値に更新されること、及び
中央値Vmが大きな値に更新されることを、それぞれ対
数変換値lVpkの変化度合に応じたかたちで抑制する
ことができるようになる。従って、予め推定される正規
分布を好適に更新することができ、ひいてはノック判定
レベルを好適に修正することができるようになる。
更新及び中央値Vmの過小更新を、上記下限値Vmnの
検出頻度Cmnに応じて行うようにした。このため、標
準偏差SGMが急激に小さな値に更新されること、及び
中央値Vmが大きな値に更新されることを、それぞれ対
数変換値lVpkの変化度合に応じたかたちで抑制する
ことができるようになる。従って、予め推定される正規
分布を好適に更新することができ、ひいてはノック判定
レベルを好適に修正することができるようになる。
【0071】(4)対数変換値lVpkが上記入力回路
30aのダイナミックレンジの上限値Vmxから強度の
大きい側に外れる場合には、同上限値Vmxの検出頻度
Cmxに応じて点火時期制御における点火時期の進角側
への制御を禁止するようにした。このため、ノッキング
が生じているにも拘らずノッキングが生じていないと誤
判定され、この誤判定に基づいて点火時期が過度に進角
されて過大なノッキングが発生することを抑制すること
ができるようになる。
30aのダイナミックレンジの上限値Vmxから強度の
大きい側に外れる場合には、同上限値Vmxの検出頻度
Cmxに応じて点火時期制御における点火時期の進角側
への制御を禁止するようにした。このため、ノッキング
が生じているにも拘らずノッキングが生じていないと誤
判定され、この誤判定に基づいて点火時期が過度に進角
されて過大なノッキングが発生することを抑制すること
ができるようになる。
【0072】なお、上記実施の形態は、以下のように変
更して実施してもよい。 ・上記実施の形態では、ノック判定レベルVkdを1つ
の値のみ設定するようにしたが、ノック判定レベルを段
階的に複数設定するようにしてもよい。こうした構成に
よれば、ノッキングの発生をその度合に応じて段階的に
判定することができ、より細かな機関制御が可能にな
る。
更して実施してもよい。 ・上記実施の形態では、ノック判定レベルVkdを1つ
の値のみ設定するようにしたが、ノック判定レベルを段
階的に複数設定するようにしてもよい。こうした構成に
よれば、ノッキングの発生をその度合に応じて段階的に
判定することができ、より細かな機関制御が可能にな
る。
【0073】・上記実施の形態では、全ての機関回転速
度域について1つの正規分布を予め推定するとともに同
分布に基づいてノッキングの判定を行うようにしたが、
複数の回転速度範囲についてそれぞれ各別の正規分布を
推定するとともにノッキングの判定を行うようにしても
よい。
度域について1つの正規分布を予め推定するとともに同
分布に基づいてノッキングの判定を行うようにしたが、
複数の回転速度範囲についてそれぞれ各別の正規分布を
推定するとともにノッキングの判定を行うようにしても
よい。
【0074】・また、この場合、ノック信号KCSの入
力異常であると判定されたときに点火時期の進角側への
制御を禁止することに代えて、他の回転速度範囲にて設
定されたノック判定レベルに基づいてノッキング判定を
行うようにしてもよい。
力異常であると判定されたときに点火時期の進角側への
制御を禁止することに代えて、他の回転速度範囲にて設
定されたノック判定レベルに基づいてノッキング判定を
行うようにしてもよい。
【0075】・上記実施の形態では、下限値Vmnの検
出頻度Cmnに応じて、標準偏差SGMや中央値Vmを
過大あるいは過小に更新するようにしたが、これに代え
て、u値を補正するようにしてもよい。こうした構成に
よっても、検出頻度Cmnに基づいてノック信号KCS
の変化度合を判断することができるために、これにより
u値を補正することで、少なくともノック判定レベルに
ついてはこれを好適に修正することができる。
出頻度Cmnに応じて、標準偏差SGMや中央値Vmを
過大あるいは過小に更新するようにしたが、これに代え
て、u値を補正するようにしてもよい。こうした構成に
よっても、検出頻度Cmnに基づいてノック信号KCS
の変化度合を判断することができるために、これにより
u値を補正することで、少なくともノック判定レベルに
ついてはこれを好適に修正することができる。
【0076】・上記実施の形態では、ノック信号KCS
が正規分布から強度の小さい側に外れるときであって、
且つ内燃機関10が安定稼働状態にあるときには、下限
値Vmnの検出頻度Cmnに応じて標準偏差SGM及び
中央値Vmを共に過大あるいは過小に更新するようにし
たが、標準偏差SGMのみについてこれを過大更新する
ようにしてもよい。こうした構成によれば、少なくとも
標準偏差SGMが急激に小さな値に更新されることを対
数変換値lVpkの変化度合に応じたかたちで抑制する
ことができ、ノック判定レベルを好適に修正することが
できる。従って、ノッキング判定精度の低下を抑制する
ことはできる。
が正規分布から強度の小さい側に外れるときであって、
且つ内燃機関10が安定稼働状態にあるときには、下限
値Vmnの検出頻度Cmnに応じて標準偏差SGM及び
中央値Vmを共に過大あるいは過小に更新するようにし
たが、標準偏差SGMのみについてこれを過大更新する
ようにしてもよい。こうした構成によれば、少なくとも
標準偏差SGMが急激に小さな値に更新されることを対
数変換値lVpkの変化度合に応じたかたちで抑制する
ことができ、ノック判定レベルを好適に修正することが
できる。従って、ノッキング判定精度の低下を抑制する
ことはできる。
【0077】・上記実施の形態では、ノック信号KCS
の入力異常であると判定されたときには、そのフェイル
セーフ処理として点火時期の進角側への制御を禁止する
ようにしたが、これに代えて、点火時期の進角側への制
御を制限するようにしてもよい。こうした構成によれ
ば、フェイルセーフ処理に伴う機関トルクの減少を抑制
することができるようになる。
の入力異常であると判定されたときには、そのフェイル
セーフ処理として点火時期の進角側への制御を禁止する
ようにしたが、これに代えて、点火時期の進角側への制
御を制限するようにしてもよい。こうした構成によれ
ば、フェイルセーフ処理に伴う機関トルクの減少を抑制
することができるようになる。
【0078】・また、ノック信号KCSの入力異常を段
階的に判定するとともに、その判定結果に基づいて点火
時期の進角側への制御の禁止と制限とを適宜切り替えて
行うようにしてもよい。
階的に判定するとともに、その判定結果に基づいて点火
時期の進角側への制御の禁止と制限とを適宜切り替えて
行うようにしてもよい。
【0079】・また、こうした点火時期の進角側への制
御の禁止若しくは制限に代えて、ノッキングの発生にか
かる判定を禁止するようにしてもよい。こうした構成に
よれば、ノック信号KCSが入力回路30aのダイナミ
ックレンジから強度の大きい側に外れ、ノッキング発生
の判定ができなくなる場合であれ、このノッキング判定
を禁止してその誤判定を防止することができ、ノッキン
グ判定の精度の低下を抑制することができるようにな
る。
御の禁止若しくは制限に代えて、ノッキングの発生にか
かる判定を禁止するようにしてもよい。こうした構成に
よれば、ノック信号KCSが入力回路30aのダイナミ
ックレンジから強度の大きい側に外れ、ノッキング発生
の判定ができなくなる場合であれ、このノッキング判定
を禁止してその誤判定を防止することができ、ノッキン
グ判定の精度の低下を抑制することができるようにな
る。
【0080】・また、このとき進角側への制御の禁止や
制限を併せ行うようにしてもよい。こうした構成によれ
ば、ノッキングの判定が禁止されている場合であって
も、ノッキングが生じ易くなる進角側への制御が規制さ
れるとはいえ、対数変換値lVpkの変化度合に応じた
かたちでの点火時期の制御が可能となる。
制限を併せ行うようにしてもよい。こうした構成によれ
ば、ノッキングの判定が禁止されている場合であって
も、ノッキングが生じ易くなる進角側への制御が規制さ
れるとはいえ、対数変換値lVpkの変化度合に応じた
かたちでの点火時期の制御が可能となる。
【0081】・上記実施の形態では、本発明にかかるノ
ッキング制御装置を予め推定される分布として正規分布
を推定する装置に適用するようにしたが、これに限られ
ない。他の分布を予め推定する装置であっても、同分布
に基づいてノック判定レベルを設定し、このノック判定
レベルに基づいてノッキングの発生の有無を判定してそ
の必要とされる機関制御を行う装置であれば、本発明に
かかるノッキング制御装置を適用することができる。
ッキング制御装置を予め推定される分布として正規分布
を推定する装置に適用するようにしたが、これに限られ
ない。他の分布を予め推定する装置であっても、同分布
に基づいてノック判定レベルを設定し、このノック判定
レベルに基づいてノッキングの発生の有無を判定してそ
の必要とされる機関制御を行う装置であれば、本発明に
かかるノッキング制御装置を適用することができる。
【図1】本発明にかかる内燃機関のノッキング制御装置
についてその概略構成を示すブロック図。
についてその概略構成を示すブロック図。
【図2】ノッキングを判定する際の処理手順を示すフロ
ーチャート。
ーチャート。
【図3】標準偏差を更新する際の処理手順を示すフロー
チャート。
チャート。
【図4】補正係数K1の算出に用いられるマップAのマ
ップ構造を示す略図。
ップ構造を示す略図。
【図5】中央値を更新する際の処理手順を示すフローチ
ャート。
ャート。
【図6】補正係数K2の算出に用いられるマップBのマ
ップ構造を示す略図。
ップ構造を示す略図。
【図7】入力異常を判定する際の処理手順を示すフロー
チャート。
チャート。
【図8】予め推定される正規分布を示す図。
【図9】ノック信号の特性を示す図。
【図10】ノック信号の対数変換値が予め推定される正
規分布から外れた状態を示す図。
規分布から外れた状態を示す図。
【図11】ノック信号の対数変換値が予め推定される正
規分布から外れた状態を示す図。
規分布から外れた状態を示す図。
10…内燃機関、11…吸気通路、12…燃焼室、13
…クランクシャフト、14…サージタンク、15…カム
シャフト、16…点火プラグ、17…点火コイル、18
…イグナイタ、21…ノックセンサ、22…回転速度セ
ンサ、23…吸気圧センサ、24…カム角センサ、30
…電子制御装置、30a…入力回路。
…クランクシャフト、14…サージタンク、15…カム
シャフト、16…点火プラグ、17…点火コイル、18
…イグナイタ、21…ノックセンサ、22…回転速度セ
ンサ、23…吸気圧センサ、24…カム角センサ、30
…電子制御装置、30a…入力回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02P 5/153
Claims (6)
- 【請求項1】内燃機関に発生する振動をノックセンサで
検出するとともに、この検出される振動の強度分布に基
づいてノック判定レベルを設定し、前記検出される振動
の強度とこの設定したノック判定レベルとの比較に基づ
きノッキングの発生の有無を判定してその必要とされる
機関制御を行う内燃機関のノッキング制御装置におい
て、 前記検出される振動の強度が前記強度分布についての予
め推定される分布から外れるとき、その旨を検出してフ
ェイルセーフ処理を行う手段を備えることを特徴とする
内燃機関のノッキング制御装置。 - 【請求項2】前記フェイルセーフ処理を行う手段は、前
記検出される振動の強度が前記強度分布についての予め
推定される分布から強度の小さい側に外れることを検出
して前記ノック判定レベルを修正するものである請求項
1記載の内燃機関のノッキング制御装置。 - 【請求項3】前記強度分布についての予め推定される分
布が正規分布であり、前記ノック判定レベルの修正が、
前記検出される振動強度の対数変換値が同分布から強度
の小さい側に外れる頻度に応じた標準偏差の過大更新に
よって行われる請求項2記載の内燃機関のノッキング制
御装置。 - 【請求項4】前記強度分布についての予め推定される分
布が正規分布であり、前記ノック判定レベルの修正が、
前記検出される振動強度の対数変換値が同分布から強度
の小さい側に外れる頻度に応じた標準偏差の過大更新及
び中央値の過小更新によって行われる請求項2記載の内
燃機関のノッキング制御装置。 - 【請求項5】前記フェイルセーフ処理を行う手段は、前
記検出される振動の強度が前記強度分布についての予め
推定される分布から強度の大きい側に外れることを検出
して前記ノッキングの発生にかかる判定を禁止するもの
である請求項1記載の内燃機関のノッキング制御装置。 - 【請求項6】前記強度分布についての予め推定される分
布が正規分布であり、前記検出される振動強度の対数変
換値が同分布から強度の大きい側に外れる頻度に応じて
当該内燃機関の点火時期の進角側への制御を規制する手
段を更に備える請求項5記載の内燃機関のノッキング制
御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000387265A JP2002188504A (ja) | 2000-12-20 | 2000-12-20 | 内燃機関のノッキング制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000387265A JP2002188504A (ja) | 2000-12-20 | 2000-12-20 | 内燃機関のノッキング制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002188504A true JP2002188504A (ja) | 2002-07-05 |
Family
ID=18854232
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000387265A Pending JP2002188504A (ja) | 2000-12-20 | 2000-12-20 | 内燃機関のノッキング制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002188504A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007009728A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の点火時期制御装置 |
JP2007211690A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の点火時期制御装置 |
US7387107B2 (en) | 2005-06-28 | 2008-06-17 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Knocking state determination device |
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EP2239457A1 (en) | 2009-03-31 | 2010-10-13 | Honda Motor Co., Ltd. | Knock control device for engine |
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-
2000
- 2000-12-20 JP JP2000387265A patent/JP2002188504A/ja active Pending
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