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JP2002163938A - ノンハロゲン難燃平型ケーブル - Google Patents

ノンハロゲン難燃平型ケーブル

Info

Publication number
JP2002163938A
JP2002163938A JP2000360652A JP2000360652A JP2002163938A JP 2002163938 A JP2002163938 A JP 2002163938A JP 2000360652 A JP2000360652 A JP 2000360652A JP 2000360652 A JP2000360652 A JP 2000360652A JP 2002163938 A JP2002163938 A JP 2002163938A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheath
retardant
flat cable
halogen flame
insulated conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000360652A
Other languages
English (en)
Inventor
Akimasa Ogata
昭雅 緒方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2000360652A priority Critical patent/JP2002163938A/ja
Publication of JP2002163938A publication Critical patent/JP2002163938A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Insulated Conductors (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブルのシースを剥離してシースから絶縁
導体を露出する際に剥離する長さ分カッターナイフで切
り込まなくても、シースの端部の一部をカッターナイフ
で切り裂き、その後、絶縁導体とシースとを引き分ける
ようにして手で容易にシースを剥ぎ取ることのできるノ
ンハロゲン難燃平型ケーブルを提供すること。 【解決手段】 導体2に絶縁体3を被覆した絶縁導体4
を並べて、この絶縁導体4の上にシリコーンオイルを添
加したノンハロゲン難燃性樹脂組成物によって形成した
シース5を被覆するとともに、該シース5の外周面延線
方向に外表面又は該シースの内周面延線方向に内表面か
ら所定深さの1又は2以上の不完全融着面6,7を形成
して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノンハロゲン難燃
平型ケーブルに係り、特にシース剥ぎ取りを容易にした
ノンハロゲン難燃平型ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂組成物として、耐電
圧及び絶縁抵抗が比較的高く、生産コストが低いところ
からポリ塩化ビニル樹脂組成物が多く用いられている。
また、このポリ塩化ビニル樹脂組成物は、単独で難燃性
に優れている。
【0003】ところが、このようなポリ塩化ビニル樹脂
組成物を用いた従来の熱可塑性樹脂組成物にあっては、
例えば、焼却廃棄処分するために電線・ケーブルを燃焼
させると、ポリ塩化ビニル樹脂組成物から塩化水素ガス
が発生する。この塩化水素ガスは、腐食性ガスであり、
有害であるという問題点を有している。
【0004】そこで、近年、ハロゲン化物を用いない絶
縁体としてポリエチレン等のオレフィン系樹脂組成物
(ノンハロゲン樹脂組成物)を自動車のワイヤハーネス
等、高温を発する箇所の電線・ケーブルの絶縁体に用い
る試みがなされている。このオレフィン系樹脂組成物
は、単独では難燃性がないため、水酸化マグネシウム等
の無機水酸化物を混合して難燃性を持たせている。この
水酸化マグネシウム等の無機水酸化物は、配合量を多く
すれば多くするほど難燃性が向上するという性質を持っ
ている。この水酸化マグネシウム等の無機水酸化物の配
合による難燃性は、オレフィン系樹脂組成物が燃焼した
時、配合されている無機水酸化物に含まれる結晶水が噴
出して消火作用を行うことによるものと考えられる。
【0005】ところが、この水酸化マグネシウム等の無
機水酸化物は、オレフィン系樹脂に配合した場合、オレ
フィン系樹脂に対して異物であり、オレフィン系樹脂組
成物の組成構造からいっても強固な結合を崩す原因とな
る。すなわち、水酸化マグネシウム等の無機水酸化物を
配合するとオレフィン樹脂組成物の組織の強固さが崩れ
脆くなる。このため、水酸化マグネシウム等の無機水酸
化物を多量に混合すると機械的衝撃に対する耐摩耗性が
低下するという問題があり、耐摩耗性の低下を抑えよう
とすると混入する水酸化マグネシウム等の無機水酸化物
の量を少なくしなければならない。しかしながら、水酸
化マグネシウム等の無機水酸化物の配合量を少なくする
と、所望する高度な難燃特性(例えば、ポリ塩化ビニル
樹脂組成物の有する難燃性と同等の難燃性)を得ること
ができなくなってしまう。
【0006】このような平型ケーブルの製造は、図12
に示す如き押出成形金型200によって行われる。この
押出成形金型200は、ランド部220を有する口金2
10とランド部240を有する芯金230とによって構
成されており、芯金230は、口金210内に嵌合設置
されている。このように芯金230の設置された口金2
10に図示していない供給装置より溶融樹脂(シース
材)250が連続的に供給され、この供給された溶融樹
脂(シース材)が芯金230内を走行する2本の絶縁導
体130の上に押出し被覆され、シース140を形成す
る。
【0007】このようにして製造された平型ケーブル1
00は、家屋の第一支持点から積算電力計までの引込口
配線、あるいは、積算電力計から配電盤によって配線ブ
ロック毎に分岐されたブレーカに接続される幹線に用い
た際に電気工事者によって分岐接続したり、コンセント
を接続したりして端末処理が行われる。この端末処理を
行うに当たっては、平型ケーブル100のシース140
を剥離し、シース140を除去し、2本の絶縁導体13
0を露出することが必要である。この2本の絶縁導体1
30の露出は、図13に示す如く、2本の絶縁導体13
0を分けるように2本の絶縁導体130の間にナイフ
(電力用ナイフあるいはカッターナイフ等、以下ナイ
フ)300を切り入れ、シース140を矢印Aに示す方
向に切り割いて行い、しかる後、シース140を剥離し
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の平型ケーブル100にあっては、シース14
0を剥離するのにカッターナイフ300を用い平型ケー
ブル100に切り入れ、剥離する長さ分カッターナイフ
300で切り込まなくてはならず、容易にシースの剥離
ができず作業性が悪いという問題点を有している。
【0009】また、従来の平型ケーブル100にあって
は、端末処理のためにシースを剥離する際、カッターナ
イフ300を用いてシース140に切り込みを入れなけ
ればならず、カッターナイフ300でシース140に切
り込みを入れた際に、カッターナイフ300の刃で絶縁
導体130の絶縁体120を傷付けたりして、端末部の
絶縁性が低下したり、甚だしいときには導体110に傷
を付けることがあるという問題点を有している。
【0010】本発明の目的は、ケーブルのシースを剥離
してシースから絶縁導体を露出する際に剥離する長さ分
カッターナイフで切り込まなくても、シースの端部の一
部をカッターナイフで切り裂き、その後、絶縁導体とシ
ースとを引き分けるようにして手で容易にシースを剥ぎ
取ることのできるノンハロゲン難燃平型ケーブルを提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願請求項1に記載のノンハロゲン難燃平型ケーブ
ルは、導体に絶縁体を被覆した絶縁導体を並べて、この
絶縁導体の上にシリコーンオイルを添加したノンハロゲ
ン難燃性樹脂組成物によって形成したシースを被覆する
とともに、該シースの外周面延線方向に外表面又は該シ
ースの内周面延線方向に内表面から所定深さの1又は2
以上の不完全融着面を形成して構成したものである。こ
のように構成することにより、請求項1に記載の発明に
よると、ケーブルのシースを剥離してシースから絶縁導
体を露出する際に剥離する長さ分カッターナイフで切り
込まなくても、シースの端部の一部をカッターナイフで
切り裂き、その後、絶縁導体とシースとを引き分けるよ
うにして手で容易にシースを剥ぎ取ることができる。
【0012】上記目的を達成するために、本願請求項2
に記載のノンハロゲン難燃平型ケーブルは、導体に絶縁
体を被覆した絶縁導体を並べて、この絶縁導体の上にシ
リコーンオイルを添加したノンハロゲン難燃性樹脂組成
物によって形成したシースを被覆するとともに、該シー
スの外周面延線方向に外表面及び該シースの内周面延線
方向に内表面から所定深さの1又は2以上の不完全融着
面を形成して構成したものである。このように構成する
ことにより、請求項2に記載の発明によると、ケーブル
のシースを剥離してシースから絶縁導体を露出する際に
剥離する長さ分カッターナイフで切り込まなくても、シ
ースの端部の一部をカッターナイフで切り裂き、その
後、絶縁導体とシースとを引き分けるようにして手で容
易にシースを剥ぎ取ることができる。
【0013】上記目的を達成するために、本願請求項3
に記載のノンハロゲン難燃平型ケーブルは、導体に絶縁
体を被覆した絶縁導体を並べて、この絶縁導体の上にシ
リコーンオイルを添加したノンハロゲン難燃性樹脂組成
物によって形成したシースを被覆するとともに、該シー
スの外周面延線方向に外表面又は該シースの内周面延線
方向に内表面から所定深さの1又は2以上の切り込みを
形成して構成したものである。このように構成すること
により、請求項3に記載の発明によると、ケーブルのシ
ースを剥離してシースから絶縁導体を露出する際に剥離
する長さ分カッターナイフで切り込まなくても、シース
の端部の一部をカッターナイフで切り裂き、その後、絶
縁導体とシースとを引き分けるようにして手で容易にシ
ースを剥ぎ取ることができる。
【0014】上記目的を達成するために、本願請求項4
に記載のノンハロゲン難燃平型ケーブルは、導体に絶縁
体を被覆した絶縁導体を並べて、この絶縁導体の上にシ
リコーンオイルを添加したノンハロゲン難燃性樹脂組成
物によって形成したシースを被覆するとともに、該シー
スの外周面延線方向に外表面及び該シースの内周面延線
方向に内表面から所定深さの1又は2以上の切り込みを
形成して構成したものである。このように構成すること
により、請求項4に記載の発明によると、ケーブルのシ
ースを剥離してシースから絶縁導体を露出する際に剥離
する長さ分カッターナイフで切り込まなくても、シース
の端部の一部をカッターナイフで切り裂き、その後、絶
縁導体とシースとを引き分けるようにして手で容易にシ
ースを剥ぎ取ることができる。
【0015】上記目的を達成するために、本願請求項5
に記載のノンハロゲン難燃平型ケーブルは、切り込み
を、シースの落ち込み部に波状に形成したものである。
このように構成することにより、請求項5に記載の発明
によると、ケーブルのシースを剥離してシースから絶縁
導体を露出する際に剥離する長さ分カッターナイフで切
り込まなくても、シースの端部の一部をカッターナイフ
で切り裂き、その後、絶縁導体とシースとを引き分ける
ようにして手で容易にシースを剥ぎ取ることができる。
【0016】上記目的を達成するために、本願請求項6
に記載のノンハロゲン難燃平型ケーブルは、切り込み
を、平型ケーブルと直交する断面で、シースの外表面又
は内表面を底辺とする直角三角形状に形成したものであ
る。このように構成することにより、請求項6に記載の
発明によると、ケーブルのシースを剥離してシースから
絶縁導体を露出する際に剥離する長さ分カッターナイフ
で切り込まなくても、シースの端部の一部をカッターナ
イフで切り裂き、その後、絶縁導体とシースとを引き分
けるようにして手で容易にシースを剥ぎ取ることができ
る。
【0017】上記目的を達成するために、本願請求項7
に記載のノンハロゲン難燃平型ケーブルは、ノンハロゲ
ン難燃性樹脂組成物を、ポリオレフィン系樹脂100重
量部に対し、無機水酸化物60〜200重量部を配合
し、シリコーンオイルを配合(添加)して構成したもの
である。このように構成することにより、請求項7に記
載の発明によると、ケーブルのシースを剥離してシース
から絶縁導体を露出する際に剥離する長さ分カッターナ
イフで切り込まなくても、シースの端部の一部をカッタ
ーナイフで切り裂き、その後、絶縁導体とシースとを引
き分けるようにして手で容易にシースを剥ぎ取ることが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1には、本発明に係るノンハロゲン難燃
平型ケーブルの第1の実施の形態が示されている。
【0019】図において、1はノンハロゲン難燃平型ケ
ーブルで、このノンハロゲン難燃平型ケーブル1は、引
込口配線用および屋内配線用に用いられる低圧配線用ケ
ーブルである。2は導体で、3は導体2の上に被覆され
る絶縁体(ポリエチレン等のオレフィン系樹脂)で、導
体2の上に絶縁体3を被覆して絶縁導体4が構成されて
いる。5はシースで、導体2に絶縁体3を被覆して構成
される絶縁導体4を複数本(図1では、2本)並べた上
に被覆されている。
【0020】このシース5は、ノンハロゲン難燃性樹脂
組成物で構成されており、このノンハロゲン難燃性樹脂
組成物は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、
無機水酸化物(水酸化マグネシウム)60〜200重量
部を配合した難燃性ポリオレフィン系樹脂にシリコーン
オイルを配合(添加)して構成したものである。そし
て、このポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エ
チレン―エチルアクリレート共重合体、エチレン―αオ
レフィン共重合体、エチレンプロピレン共重合体等があ
り、これらは単独使用又は2種以上を併用することがで
きる。さらに、シリコーンオイルを添加したノンハロゲ
ン難燃性樹脂組成物は、タルク、クレー、炭酸カルシウ
ム等と併用してもよい。
【0021】6、7は不完全融着面で、不完全融着面6
は、2本の絶縁導体4の接合点近傍に外表面上側から所
定深さに設けられており、不完全融着面7は、2本の絶
縁導体4の接合点近傍に外表面下側から所定深さに設け
られている。この不完全融着面6、7は、2本並べた絶
縁導体2の上に押出された溶融樹脂を冷却固化する前に
一旦分割し、押出成形機から出力される前に分割面を接
合し押出された樹脂の自己余熱によって弱融着した後、
冷却固化して形成される接合面である。この不完全融着
面6、7は、一旦分割されて再び接合し押出された樹脂
の自己余熱によって融着した面であるから完全に融着さ
れたものでなく、不完全な状態で融着している状態もの
で、その接着力は、他の押出された溶融樹脂が冷却固化
して形成された部分の結着力よりも小さい。また、シー
スに外表面から形成される不完全融着面6、7の深さ
は、シース5の厚さよりも小さく形成されている。この
不完全融着面6、7の深さは、シース5の不完全融着面
6、7の部分の結着力の程度によって異なってくるもの
で、シース5の不完全融着面6、7の部分の結着力の程
度をより小さくするには、図示していないが不完全融着
面6、7の深さをシース5の厚さと同等の深さにするこ
とも可能である。したがって、ノンハロゲン難燃平型ケ
ーブル1の端末を処理する場合、絶縁導体4からシース
5を剥離するに、シース5の端部を人間の手の爪で少し
切り裂き、シース5内に収納された絶縁導体4を左右の
手で1本づつ持って、図2に示す如く、2本の絶縁導体
4を2つに引き裂くように引っ張る。すると、シース5
は、不完全融着面6、7の部分が引き裂き易くなってい
るため、この不完全融着面6、7の部分で容易に引き裂
かれ、2本の絶縁導体4から容易にシース5を剥ぎ取る
ことができる。
【0022】図3には、図1に図示のノンハロゲン難燃
平型ケーブルを製造する金型の芯金が、図4には、図1
に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブルを製造する金型
の口金が示されている。図において、10は芯金で、2
0が口金である。この芯金10は、口金20内に設置さ
れ、口金20とによって平型ケーブル製造用押出成形金
型を構成している。この芯金10は、図3には図示され
ていないが、図12に図示の芯金230同様ランド部を
有しており、このランド部は、芯金10の先端に形成さ
れ、平坦部を形成している。
【0023】また、口金20は、筒状に形成されてお
り、内部形状が先端部に向かって狭くなるテーパ状にな
っている。図4は、押出成形口を示したもので、その形
状は楕円形状になっている。芯金10のランド部は、芯
金10を口金20内に嵌合したときに口金20のランド
部と所定間隔を有して保持される。この芯金10のラン
ド部と口金20のランド部との間に溶融ノンハロゲン難
燃性樹脂が圧入され、連続的に絶縁導体4の上に被覆さ
れていく。したがって、芯金10のランド部と口金20
のランド部との所定間隔は、絶縁導体4の上に押出し被
覆される樹脂の厚さを決定している。すなわち、この芯
金10のランド部と口金20のランド部との所定間隔
は、絶縁導体4の上に押出し被覆される樹脂の厚さを決
定しており、芯金10のランド部と口金20のランド部
との間隔が狭ければ絶縁導体4の上に被覆されるシース
5の厚さは、薄くなり、芯金10のランド部と口金20
のランド部との間隔が広ければ絶縁導体4の上に被覆さ
れるシース5の厚さは、厚くなる。
【0024】11は芯金10のランド部の上側に設けら
れた分離突起であり、12は芯金10のランド部の下側
に設けられた分離突起である。この分離突起11、12
は、2本の絶縁導体4の上に被覆される溶融しているノ
ンハロゲン難燃性樹脂の内表面から外側に向かって所定
の深さ物理的に分離するための突起である。
【0025】21は分離突起で、ランド部の上面から中
心軸に向かって突出し、所定幅有しており、しかも、こ
の分離突起21は、ランド部の後端部から先端部に向か
って所定距離(例えば、ランド部の略中央まで)の大き
さを有している。また、22は分離突起で、ランド部の
下面から中心軸に向かって突出し、所定幅有しており、
しかも、この分離突起22は、ランド部の後端部から先
端部に向かって所定距離(例えば、ランド部の略中央ま
で)の大きさを有している。
【0026】このような分離突起11、12を備えた芯
金10を口金20内に嵌合設置すると、分離突起11、
12と分離突起21、22は、近接又は接触した状態
で、芯金10内に導体2に絶縁体3を被覆して構成され
る2本の絶縁導体4を走行させる。この2本の絶縁導体
4は、2本接触した状態で送出されてくる。この2本の
絶縁導体4の走行と同時に、芯金10と口金20との間
に溶融ノンハロゲン難燃性樹脂を圧入し、連続的に芯金
10のランド部と口金20のランド部との間隔に挿入し
ていく。2つのランド部間に挿入された溶融ノンハロゲ
ン難燃性樹脂は、芯金10のランド部と口金20のラン
ド部の間を通過する際に分離突起11、12、21、2
2によって物理的に分離される。この物理的に分離され
た溶融ノンハロゲン難燃性樹脂は、分離突起11、1
2、21、22を通過した後も加熱された半溶融状態に
あるため、一旦分離した樹脂が自己の有している熱(自
己余熱)によって融着を起こし(自己融着)、再び接着
し、不完全融着面6、7が形成される。この分離後の接
着は、物理的に分離されなかった他の部分よりも結着力
は弱くなる。
【0027】また、分離突起11、12、21、22通
過後、自己の有している熱(自己余熱)によって融着、
すなわち、熱が冷めない内に融着しているので、ウェル
ドラインが外から見えない状態となり、外観を従来のも
のと変わらないようにすることができる。
【0028】この一旦分離した樹脂の再び接着した面が
不完全融着面6、7である。この不完全融着面6、7
は、分離後の接着であるから物理的に分離されなかった
他の部分よりも結着力が弱い。したがって、ノンハロゲ
ン難燃平型ケーブル1の端末を処理する場合、絶縁導体
4からシース5を剥ぎ取るのに、絶縁導体4を手に持っ
てシース5と裂くようにシース5を引っ張ると、不完全
融着面6、7の部分が引き裂き易くなっているため、図
2に示す如くシース5の不完全融着面6、7の部分で引
き裂かれ、絶縁導体4をシース5の外に容易に引き出す
ことができるようになる。
【0029】図5には、本発明に係るノンハロゲン難燃
平型ケーブルの第2の実施の形態が示されている。
【0030】図において、1はノンハロゲン難燃平型ケ
ーブルで、2は導体、3は導体2の上に被覆される絶縁
体、4は導体2の上に絶縁体3を被覆して構成される絶
縁導体、5はシースで、その基本的構成は、図1に図示
のノンハロゲン難燃平型ケーブル1と変わらない。
【0031】図5に図示の実施の形態が図1に図示のノ
ンハロゲン難燃平型ケーブル1と異なる点は、シース5
に不完全融着面を形成するのではなく、シース5の外表
面の上側に所定の間隔をもって2本の切り込み25、2
6を設けると共に、シース5の外表面の下側に所定の間
隔をもって2本の切り込み27、28を設けている点で
ある。この図5に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブル
1のシース5の外表面の上下側に設けられる切り込み2
5、26、27、28の形状は、どのような形状でも良
いが、好ましくは、図6に示す如く、シース5の外表面
の上側の面、シース5の外表面の下側の面を底辺とする
直角三角形状に形成するのがよい。
【0032】また、切り込み25、26、27、28の
先端から絶縁体3までの距離Aは、最低シース厚(シー
スとして機能するに必要な厚さ、例えば、1.36m
m)以上なければいけない。したがって、切り込み2
5、26、27、28の深さは、シース5の全体のシー
ス厚B(例えば、2.81mm)から切り込み25、2
6、27、28の先端から絶縁体3までの距離A(例え
ば、1.38mm)を差し引いた距離(例えば、1.4
3mm)になる。
【0033】図7には、図5に図示のノンハロゲン難燃
平型ケーブルを製造する金型の口金が示されている。図
において、30は口金で、この口金30は、筒状に形成
されており、内部形状が先端部に向かって狭くなるテー
パ状になっている。図7は、押出成形口を示したもの
で、その形状は楕円形状になっている。
【0034】31、32は切込形成突起で、ランド部の
上面から中心軸に向かって2条突出して形成されてい
る。この切込形成突起31、32は、絶縁導体4の上に
被覆されるシース5のランド部の外表面から中心軸に向
かって、全長に渡ってシース5の外表面の下側の面を底
辺とする直角三角形状に切り取るためのものである。
【0035】このような切込形成突起31、32、3
3、34を備えた口金30に芯金を嵌合装着した状態
で、芯金内に導体2に絶縁体3を被覆して構成される2
本の絶縁導体4を走行させる。この2本の絶縁導体4
は、2本接触した状態で送出されてくる。この2本の絶
縁導体4の走行と同時に、口金30と芯金との間に溶融
ノンハロゲン難燃性樹脂を圧入し、連続的に芯金のラン
ド部と口金30のランド部との間隔に挿入していく。2
つのランド部間に挿入された溶融ノンハロゲン難燃性樹
脂は、口金30のランド部の出口近傍を通過する際に切
込形成突起31、32、33、34によって外表面から
中心軸に向かって一部を直角三角形状に切り取り、切り
込み25、26、27、28を形成する。この切り込み
25、26、27、28の形成された部分は、切り込み
25、26、27、28の先端から絶縁体3までの距離
が他の部分よりも小さく(例えば、約1/2)、シース
5の他の部分より薄くなっており、小さい切り裂き荷重
で切り裂くことができる。
【0036】したがって、ノンハロゲン難燃平型ケーブ
ル1の端末を処理する場合、絶縁導体4からシース5を
剥ぎ取るのに、絶縁導体4を手に持ってシース5を裂く
ようにシース5を引っ張ると、切り込み25、26、2
7、28の形成されている部分が引き裂き易くなってい
るため、図2に示す如くシース5の切り込み25、2
6、27、28の形成部分で引き裂かれ、シース5を容
易に剥ぎ取ることができる。
【0037】図8には、本発明に係るノンハロゲン難燃
平型ケーブルの第3の実施の形態が示されている。
【0038】図8に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブ
ル1が図1に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブル1と
異なる点は、シース5に不完全融着面を形成するのでは
なく、シース5の内表面の上側に所定の間隔をもって2
本の切り込み35、36を設けると共に、シース5の内
表面の下側に所定の間隔をもって2本の切り込み37、
38を設けている点である。この図8に図示のノンハロ
ゲン難燃平型ケーブル1のシース5の内表面の上下側に
設けられる切り込み35、36、37、38の形状は、
どのような形状でも良いが、好ましくは、図6に示すノ
ンハロゲン難燃平型ケーブル1同様、シース5の内表面
の上側の面、シース5の内表面の下側の面を底辺とする
直角三角形状に形成するのがよい。
【0039】また、切り込み35、36、37、38の
先端から絶縁体3までの距離は、最低シース厚(シース
として機能するに必要な厚さ、例えば、1.36mm)
以上なければいけない。したがって、切り込み35、3
6、37、38の深さは、シース5の全体のシース厚か
ら切り込み35、36、37、38の先端からシース5
表面までの距離を差し引いた距離になる。
【0040】図9には、図8に図示のノンハロゲン難燃
平型ケーブルを製造する金型の芯金が示されている。図
において、40は芯金で、口金内に設置され、口金とに
よって平型ケーブル製造用押出成形金型を構成してい
る。この芯金40は、ランド部を有しており、このラン
ド部は、芯金40の先端に形成され、平坦部を形成して
いる。このランド部は、芯金40を図示していない口金
内に嵌合し、芯金40のランド部と口金のランド部との
間に溶融ノンハロゲン難燃性樹脂を圧入し、連続的に絶
縁導体4の上に被覆されて行く。したがって、芯金40
のランド部と口金のランド部との所定間隔は、絶縁導体
4の上に押出し被覆される樹脂の厚さを決定している。
【0041】41、42は芯金40のランド部の上側に
設けられた切込形成突起であり、43、44は芯金40
のランド部の下側に設けられた切込形成突起である。こ
の切込形成突起41、42、43、44は、2本の絶縁
導体4の上に被覆される溶融ノンハロゲン難燃性樹脂の
内表面から外側に向かってシース5の一部を全長に渡っ
て、所定の深さに切り取るための突起である。
【0042】このような切込形成突起41、42、4
3、44を備えた芯金40を図示していない口金内に嵌
合設置した状態で、芯金40内に導体2に絶縁体3を被
覆して構成される2本の絶縁導体4を走行させる。この
2本の絶縁導体4は、2本接触した状態で送出されてく
る。この2本の絶縁導体4の走行と同時に、口金と芯金
40との間に溶融ノンハロゲン難燃性樹脂を圧入し、連
続的に芯金40のランド部と口金のランド部との間隔に
挿入していく。2つのランド部間に挿入された溶融ノン
ハロゲン難燃性樹脂は、口金のランド部の入口近傍を通
過する際に切込形成突起41、42、43、44によっ
て内表面から外側に向かってシース5の一部を全長に渡
って、所定の深さに切り取る。
【0043】この物理的に分離された溶融ノンハロゲン
難燃性樹脂には、切込形成突起41、42、43、44
を通過した後、切り込み(溝)35、36、37、38
が形成される。この切り込み35、36、37、38が
形成された部分は、切り込み35、36、37、38の
先端から絶縁体3までの距離が他の部分よりも小さく
(例えば、約1/2)、シース5の他の部分より薄くな
っており、小さい切り裂き荷重で切り裂くことができ
る。
【0044】したがって、ノンハロゲン難燃平型ケーブ
ル1の端末を処理する場合、絶縁導体4からシース5を
剥ぎ取るのに、絶縁導体4を手に持ってシース5を裂く
ようにシース5を引っ張ると、切り込み35、36、3
7、38の形成されている部分が引き裂き易くなってい
るため、図2に示す如くシース5の切り込み35、3
6、37、38の形成部分で引き裂かれ、シース5を容
易に剥ぎ取ることができる。
【0045】図10には、本発明に係るノンハロゲン難
燃平型ケーブルの第4の実施の形態が示されている。
【0046】図10に図示のノンハロゲン難燃平型ケー
ブル1が図1に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブル1
と異なる点は、シース5に不完全融着面を形成するので
はなく、シース5の落ち込み部50の上側に波状の切り
込み51を設けると共に、シース5の落ち込み部50の
下側に波状の切り込み52を設けている点である。
【0047】図11には、図10に図示のノンハロゲン
難燃平型ケーブルを製造する金型の芯金が示されてい
る。図において、60は芯金で、口金内に設置され、口
金とによって平型ケーブル製造用押出成形金型を構成し
ている。この芯金60は、ランド部を有しており、この
ランド部は、芯金60の先端に形成され、平坦部を形成
している。このランド部は、芯金60を図示していない
口金内に嵌合し、芯金60のランド部と口金のランド部
との間に溶融ノンハロゲン難燃性樹脂を圧入し、連続的
に絶縁導体4の上に被覆されて行く。
【0048】61は芯金60のランド部の上側に設けら
れた波状の切込形成突起であり、62は芯金60のラン
ド部の下側に設けられた切込形成突起である。この切込
形成突起61、62は、2本の絶縁導体4の上に被覆さ
れる溶融ノンハロゲン難燃性樹脂の内表面から外側に向
かってシース5の一部を全長に渡って、所定の深さに切
り取るための突起である。
【0049】このような切込形成突起61、62を備え
た芯金60を図示していない口金内に嵌合設置した状態
で、芯金60内に導体2に絶縁体3を被覆して構成され
る2本の絶縁導体4を走行させる。この2本の絶縁導体
4は、2本接触した状態で送出されてくる。この2本の
絶縁導体4の走行と同時に、口金と芯金60との間に溶
融ノンハロゲン難燃性樹脂を圧入し、連続的に芯金60
のランド部と口金のランド部との間隔に挿入していく。
2つのランド部間に挿入された溶融ノンハロゲン難燃性
樹脂は、口金のランド部の入口近傍を通過する際に切込
形成突起61、62によってシース5の落ち込み部50
の上側を全長に渡って、所定の深さに切り取る。
【0050】この物理的に分離された溶融ノンハロゲン
難燃性樹脂には、切込形成突起61、62を通過した
後、切り込み(溝)51、52が形成される。この切り
込み51、52が形成された部分は、小さい切り裂き荷
重で切り裂くことができる。
【0051】したがって、ノンハロゲン難燃平型ケーブ
ル1の端末を処理する場合、絶縁導体4からシース5を
剥ぎ取るのに、絶縁導体4を手に持ってシース5を裂く
ようにシース5を引っ張ると、切り込み51、52の形
成されている部分が引き裂き易くなっているため、図2
に示す如くシース5の切り込み51、52の形成部分で
引き裂かれ、シース5を容易に剥ぎ取ることができる。
【0052】これらのダイスを用いて作成したノンハロ
ゲン難燃平型ケーブル1の切り込み荷重の測定結果が表
1に示されている。
【0053】実施例1は、ポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し、無機水酸化物(水酸化マグネシウム)6
0〜200重量部を配合した難燃性ポリオレフィン系樹
脂にシリコーンオイルを配合(添加)したシース材を用
い、図3に図示の芯金10と図4に図示の口金20を用
いシースを被覆し、図1に図示のノンハロゲン難燃平型
ケーブルとしたものである。
【0054】実施例2は、ポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し、無機水酸化物(水酸化マグネシウム)6
0〜200重量部を配合した難燃性ポリオレフィン系樹
脂にシリコーンオイルを配合(添加)したシース材を用
い、図7に図示の口金30を用いシースを被覆し、図5
に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブルとしたものであ
る。
【0055】実施例3は、ポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し、無機水酸化物(水酸化マグネシウム)6
0〜200重量部を配合した難燃性ポリオレフィン系樹
脂にシリコーンオイルを配合(添加)したシース材を用
い、図9に図示の口金40を用いシースを被覆し、図8
に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブルとしたものであ
る。
【0056】実施例4は、ポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し、無機水酸化物(水酸化マグネシウム)6
0〜200重量部を配合した難燃性ポリオレフィン系樹
脂にシリコーンオイルを配合(添加)したシース材を用
い、図11に図示の口金60を用いシースを被覆し、図
10に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブルとしたもの
である。
【0057】比較例1は、ポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し、無機水酸化物(水酸化マグネシウム)6
0〜200重量部を配合した難燃性ポリオレフィン系樹
脂をシース材に用い、図3に図示の芯金10と図4に図
示の口金20を用いシースを被覆し、図1に図示のノン
ハロゲン難燃平型ケーブルとしたものである。
【0058】比較例2は、ポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し、無機水酸化物(水酸化マグネシウム)6
0〜200重量部を配合した難燃性ポリオレフィン系樹
脂をシース材に用い、図7に図示の口金30を用いシー
スを被覆し、図5に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブ
ルとしたものである。
【0059】比較例3は、ポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し、無機水酸化物(水酸化マグネシウム)6
0〜200重量部を配合した難燃性ポリオレフィン系樹
脂をシース材に用い、図9に図示の口金40を用いシー
スを被覆し、図8に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブ
ルとしたものである。
【0060】比較例4は、ポリオレフィン系樹脂100
重量部に対し、無機水酸化物(水酸化マグネシウム)6
0〜200重量部を配合した難燃性ポリオレフィン系樹
脂をシース材に用い、図11に図示の口金60を用いシ
ースを被覆し、図10に図示のノンハロゲン難燃平型ケ
ーブルとしたものである。
【0061】従来例は、ポリオレフィン系樹脂100重
量部に対し、無機水酸化物(水酸化マグネシウム)60
〜200重量部を配合した難燃性ポリオレフィン系樹脂
をシース材に用い、通常の芯金と口金を用いシースを被
覆してノンハロゲン難燃平型ケーブルとしたものであ
る。
【0062】これら実施例、比較例1〜4、従来例のそ
れぞれについて切り込み荷重(N)を測定した結果が、
比較して表1、表2に示されている。
【0063】
【表1】
【表2】 表1、表2において、切り込み荷重(N)は、JISK
7128の試験法に基づくものである。
【0064】表1、表2において、比較例1〜比較例4
と従来例を比較すると、切り込み荷重(N)が飛躍的に
改善されていることが判る。このことから、ノンハロゲ
ン難燃平型ケーブルのシースに不完全融着面を形成する
こと、また、ノンハロゲン難燃平型ケーブルのシースに
切り込みを形成することが切り込み荷重(N)の改善に
寄与していることが判る。したがって、表1において、
実施例1〜実施例4と従来例を比較しても、切り込み荷
重(N)が飛躍的に改善されていることが判る。
【0065】また、表1、表2において、実施例1と比
較例1は、共に図3に図示の芯金10と図4に図示の口
金20を用いシースを被覆し、図1に図示のノンハロゲ
ン難燃平型ケーブルとしたものである。しかし、切り込
み荷重(N)の結果を比較すると、実施例1が21Nで
あるのに対し、比較例1が25Nと高い値となってい
る。
【0066】また、実施例2と比較例2は、共に図7に
図示の口金30を用いシースを被覆し、図5に図示のノ
ンハロゲン難燃平型ケーブルとしたものである。しか
し、切り込み荷重(N)の結果を比較すると、実施例2
が23Nであるのに対し、比較例2が28Nと高い値と
なっている。
【0067】また、実施例3と比較例3は、共に図9に
図示の口金40を用いシースを被覆し、図8に図示のノ
ンハロゲン難燃平型ケーブルとしたものである。しか
し、切り込み荷重(N)の結果を比較すると、実施例3
が23Nであるのに対し、比較例3が28Nと高い値と
なっている。
【0068】また、実施例4と比較例4は、共に図11
に図示の口金60を用いシースを被覆し、図10に図示
のノンハロゲン難燃平型ケーブルとしたものである。し
かし、切り込み荷重(N)の結果を比較すると、実施例
4が23Nであるのに対し、比較例4が27Nと高い値
となっている。
【0069】このように同じダイスを用いて製造したノ
ンハロゲン難燃平型ケーブルのシース剥ぎ取り性が異な
るのは、実施例1〜実施例4のシース材が、ポリオレフ
ィン系樹脂100重量部に対し、無機水酸化物(水酸化
マグネシウム)60〜200重量部を配合した難燃性ポ
リオレフィン系樹脂にシリコーンオイルを配合(添加)
したものであるのに対し、比較例1〜比較例4のシース
材が、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、無機
水酸化物(水酸化マグネシウム)60〜200重量部を
配合した難燃性ポリオレフィン系樹脂で、シリコーンオ
イルの配合(添加)による効果であることが判る。
【0070】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0071】請求項1に記載の発明によると、ケーブル
のシースを剥離してシースから絶縁導体を露出する際に
剥離する長さ分カッターナイフで切り込まなくても、シ
ースの端部の一部をカッターナイフで切り裂き、その
後、絶縁導体とシースとを引き分けるようにして手で容
易にシースを剥ぎ取ることができる。
【0072】請求項2に記載の発明によると、ケーブル
のシースを剥離してシースから絶縁導体を露出する際に
剥離する長さ分カッターナイフで切り込まなくても、シ
ースの端部の一部をカッターナイフで切り裂き、その
後、絶縁導体とシースとを引き分けるようにして手で容
易にシースを剥ぎ取ることができる。
【0073】請求項3に記載の発明によると、ケーブル
のシースを剥離してシースから絶縁導体を露出する際に
剥離する長さ分カッターナイフで切り込まなくても、シ
ースの端部の一部をカッターナイフで切り裂き、その
後、絶縁導体とシースとを引き分けるようにして手で容
易にシースを剥ぎ取ることができる。
【0074】請求項4に記載の発明によると、ケーブル
のシースを剥離してシースから絶縁導体を露出する際に
剥離する長さ分カッターナイフで切り込まなくても、シ
ースの端部の一部をカッターナイフで切り裂き、その
後、絶縁導体とシースとを引き分けるようにして手で容
易にシースを剥ぎ取ることができる。
【0075】請求項5に記載の発明によると、ケーブル
のシースを剥離してシースから絶縁導体を露出する際に
剥離する長さ分カッターナイフで切り込まなくても、シ
ースの端部の一部をカッターナイフで切り裂き、その
後、絶縁導体とシースとを引き分けるようにして手で容
易にシースを剥ぎ取ることができる。
【0076】請求項6に記載の発明によると、ケーブル
のシースを剥離してシースから絶縁導体を露出する際に
剥離する長さ分カッターナイフで切り込まなくても、シ
ースの端部の一部をカッターナイフで切り裂き、その
後、絶縁導体とシースとを引き分けるようにして手で容
易にシースを剥ぎ取ることができる。
【0077】請求項7に記載の発明によると、ケーブル
のシースを剥離してシースから絶縁導体を露出する際に
剥離する長さ分カッターナイフで切り込まなくても、シ
ースの端部の一部をカッターナイフで切り裂き、その
後、絶縁導体とシースとを引き分けるようにして手で容
易にシースを剥ぎ取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るノンハロゲン難燃平型ケーブルの
第1の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】図1に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブルの
シースを剥離するときのシースの引き裂け状態を示す図
である。
【図3】図1に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブルを
製造する金型の芯金の端面図である。
【図4】図1に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブルを
製造する金型の口金の端面図である。
【図5】本発明に係るノンハロゲン難燃平型ケーブルの
第2の実施の形態を示す斜視図である。
【図6】図5に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブルの
切り込みの形状と切り込み深さを説明するための図であ
る。
【図7】図5に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブルを
製造する金型の口金の端面図である。
【図8】本発明に係るノンハロゲン難燃平型ケーブルの
第3の実施の形態を示すシースの斜視図である。
【図9】図8に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブルを
製造する金型の口金の端面図である。
【図10】本発明に係るノンハロゲン難燃平型ケーブル
の第4の実施の形態を示すシースの斜視図である。
【図11】図10に図示のノンハロゲン難燃平型ケーブ
ルを製造する金型の口金の端面図である。
【図12】従来のノンハロゲン難燃平型ケーブルの製造
方法を示す図である。
【図13】従来のノンハロゲン難燃平型ケーブルのシー
スを剥離するときのシースの引き裂き方法を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…………………………………ノンハロゲン難燃平型ケ
ーブル 2…………………………………導体 3…………………………………絶縁体 4…………………………………絶縁導体 5…………………………………シース 6…………………………………不完全融着面 7…………………………………不完全融着面 10………………………………芯金 20,30,40,60………口金 11,12,21,22………分離突起 25,26,27,28………切り込み 31,32,33,34………切込形成突起 35,36,37,38………切り込み 41,42,43,44………切込形成突起 51,52………………………切り込み 61,62………………………切込形成突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 7/00 309 H01B 7/00 309B 309A 7/17 7/18 H 7/295 7/34 B Fターム(参考) 4J002 BB03W BB05W BB06W BB07W BB12W BB15W CP03X DE076 FD136 GQ01 5G309 JA01 LA14 LA15 LA24 5G311 CA01 CB02 CC01 CD05 CF06 5G313 AB04 AB09 AC07 AD03 AE02 AE06 AE07 5G315 CA03 CA04 CB06 CC08 CD02 CD06 CD13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体に絶縁体を被覆した絶縁導体を並べ
    て、この絶縁導体の上にシリコーンオイルを添加したノ
    ンハロゲン難燃性樹脂組成物によって形成したシースを
    被覆するとともに、該シースの外周面延線方向に外表面
    又は該シースの内周面延線方向に内表面から所定深さの
    1又は2以上の不完全融着面を形成したことを特徴とす
    るノンハロゲン難燃平型ケーブル。
  2. 【請求項2】 導体に絶縁体を被覆した絶縁導体を並べ
    て、この絶縁導体の上にシリコーンオイルを添加したノ
    ンハロゲン難燃性樹脂組成物によって形成したシースを
    被覆するとともに、該シースの外周面延線方向に外表面
    及び該シースの内周面延線方向に内表面から所定深さの
    1又は2以上の不完全融着面を形成したことを特徴とす
    るノンハロゲン難燃平型ケーブル。
  3. 【請求項3】 導体に絶縁体を被覆した絶縁導体を並べ
    て、この絶縁導体の上にシリコーンオイルを添加したノ
    ンハロゲン難燃性樹脂組成物によって形成したシースを
    被覆するとともに、該シースの外周面延線方向に外表面
    又は該シースの内周面延線方向に内表面から所定深さの
    1又は2以上の切り込みを形成したことを特徴とするノ
    ンハロゲン難燃平型ケーブル。
  4. 【請求項4】 導体に絶縁体を被覆した絶縁導体を並べ
    て、この絶縁導体の上にシリコーンオイルを添加したノ
    ンハロゲン難燃性樹脂組成物によって形成したシースを
    被覆するとともに、該シースの外周面延線方向に外表面
    及び該シースの内周面延線方向に内表面から所定深さの
    1又は2以上の切り込みを形成したことを特徴とするノ
    ンハロゲン難燃平型ケーブル。
  5. 【請求項5】 上記切り込みは、上記平型ケーブルと直
    交する断面で、上記シースの外表面又は内表面を底辺と
    する直角三角形状に形成したものである請求項3又は4
    に記載のノンハロゲン難燃平型ケーブル。
  6. 【請求項6】 上記切り込みは、上記シースの落ち込み
    部に波状に形成したものである請求項3又は4に記載の
    ノンハロゲン難燃平型ケーブル。
  7. 【請求項7】 上記ノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、
    ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、無機水酸化
    物60〜200重量部を配合し、シリコーンオイルを化
    合して構成したものである請求項1、2、3、4、5又
    は6に記載のノンハロゲン難燃平型ケーブル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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