JP2002163849A - 光磁気情報再生方法及び装置 - Google Patents
光磁気情報再生方法及び装置Info
- Publication number
- JP2002163849A JP2002163849A JP2000357803A JP2000357803A JP2002163849A JP 2002163849 A JP2002163849 A JP 2002163849A JP 2000357803 A JP2000357803 A JP 2000357803A JP 2000357803 A JP2000357803 A JP 2000357803A JP 2002163849 A JP2002163849 A JP 2002163849A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reproducing
- magneto
- information
- optical
- optical system
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 29
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 claims abstract description 96
- 230000009471 action Effects 0.000 claims description 19
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 claims description 16
- 230000004044 response Effects 0.000 claims description 8
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 claims description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 claims description 3
- 235000005811 Viola adunca Nutrition 0.000 abstract description 17
- 240000009038 Viola odorata Species 0.000 abstract description 17
- 235000013487 Viola odorata Nutrition 0.000 abstract description 17
- 235000002254 Viola papilionacea Nutrition 0.000 abstract description 17
- 230000005381 magnetic domain Effects 0.000 abstract description 12
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 13
- 239000010408 film Substances 0.000 description 11
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 11
- 230000005415 magnetization Effects 0.000 description 9
- 230000008859 change Effects 0.000 description 7
- 230000008569 process Effects 0.000 description 6
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 5
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 5
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 5
- 230000006378 damage Effects 0.000 description 4
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 4
- 230000001681 protective effect Effects 0.000 description 3
- 238000007476 Maximum Likelihood Methods 0.000 description 2
- 206010034960 Photophobia Diseases 0.000 description 2
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 208000013469 light sensitivity Diseases 0.000 description 2
- 230000035945 sensitivity Effects 0.000 description 2
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 1
- 239000000047 product Substances 0.000 description 1
- 230000002250 progressing effect Effects 0.000 description 1
- 238000011069 regeneration method Methods 0.000 description 1
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 1
- 239000013589 supplement Substances 0.000 description 1
- 239000010409 thin film Substances 0.000 description 1
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 赤色レーザに対応して設計された磁壁移動型
媒体の記録情報を青紫色レーザの光学系で再生すると、
再生できない等の問題が発生する。 【解決手段】 光源の波長がλ1、対物レンズの開口数
がNA1の第1の再生光学系5aを用いて記録情報を再
生する場合は、磁気超解像作用又は磁壁移動作用を利用
して記録情報の再生を行い、光源の波長がλ2、対物レ
ンズの開口数がNA2の第2の再生光学系5bを用いて
記録情報を再生する場合は、磁気超解像作用または磁壁
移動作用を利用せずに記録情報の再生を行う。
媒体の記録情報を青紫色レーザの光学系で再生すると、
再生できない等の問題が発生する。 【解決手段】 光源の波長がλ1、対物レンズの開口数
がNA1の第1の再生光学系5aを用いて記録情報を再
生する場合は、磁気超解像作用又は磁壁移動作用を利用
して記録情報の再生を行い、光源の波長がλ2、対物レ
ンズの開口数がNA2の第2の再生光学系5bを用いて
記録情報を再生する場合は、磁気超解像作用または磁壁
移動作用を利用せずに記録情報の再生を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層構造を持つ光磁
気記録媒体に再生用光ビームを照射し、温度分布または
温度勾配を利用して、記録情報の再生を行う光磁気情報
再生方法及び装置に関するものである。
気記録媒体に再生用光ビームを照射し、温度分布または
温度勾配を利用して、記録情報の再生を行う光磁気情報
再生方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、書き換え可能な高密度記録方式と
して、半導体レーザの熱エネルギーを用いて磁性薄膜に
磁区を書き込んで情報を記録し、光磁気効果を用いてこ
の情報を読み出す光磁気記録媒体がある。近年、この光
磁気記録媒体の記録密度を更に高めて大容量の記録媒体
とする要求が高まっており、記録媒体の構成や読み取り
方法を工夫し、記録密度を改善する技術が開発されてい
る。
して、半導体レーザの熱エネルギーを用いて磁性薄膜に
磁区を書き込んで情報を記録し、光磁気効果を用いてこ
の情報を読み出す光磁気記録媒体がある。近年、この光
磁気記録媒体の記録密度を更に高めて大容量の記録媒体
とする要求が高まっており、記録媒体の構成や読み取り
方法を工夫し、記録密度を改善する技術が開発されてい
る。
【0003】例えば、特開平6−290496号公報に
おいて、磁気的に結合される再生層と記録保持層とを有
してなる多層膜の、記録保持層に信号記録を行うと共
に、光ビームの照射による温度勾配を利用し、記録保持
層の記録データを変化させることなく再生層の記録マー
クの磁壁を移動させ、光ビームスポットの一部領域が同
一の磁化になるように再生層を磁化させて、光ビームの
反射光の偏向面の変化を検出することにより、光の回折
限界以下の記録マークを再生する信号再生方法及び装置
が提案されている。この方法によれば、再生信号が矩形
状になり、再生信号振幅を光学的な分解能に依存して低
下させることなく光学系の回折限界以下の記録マークが
再生可能となり、記録密度並びに転送速度を大幅に向上
することができる。
おいて、磁気的に結合される再生層と記録保持層とを有
してなる多層膜の、記録保持層に信号記録を行うと共
に、光ビームの照射による温度勾配を利用し、記録保持
層の記録データを変化させることなく再生層の記録マー
クの磁壁を移動させ、光ビームスポットの一部領域が同
一の磁化になるように再生層を磁化させて、光ビームの
反射光の偏向面の変化を検出することにより、光の回折
限界以下の記録マークを再生する信号再生方法及び装置
が提案されている。この方法によれば、再生信号が矩形
状になり、再生信号振幅を光学的な分解能に依存して低
下させることなく光学系の回折限界以下の記録マークが
再生可能となり、記録密度並びに転送速度を大幅に向上
することができる。
【0004】図5は上記磁壁移動による方法を用いた光
磁気記録再生装置の構成を示すブロック図である。図5
において、1は磁壁移動型の光磁気ディスクである。光
磁気ディスク1はガラスあるいはプラスチックを素材と
した基板2に、光ビームの照射による温度勾配を利用
し、記録層の記録データを変化させることなく再生層の
記録マークの磁壁を移動させ、再生スポット内の磁化を
拡大し、反射光の偏向面の変化を検出し光の回折限界以
下の記録マークを再生することが可能な光磁気記録膜3
が形成され、更にその上に保護膜4が形成されている。
この光磁気ディスク1はマグネットチャッキング等でス
ピンドルモータに支持され、回転軸に対して回転自在の
構造となっている。
磁気記録再生装置の構成を示すブロック図である。図5
において、1は磁壁移動型の光磁気ディスクである。光
磁気ディスク1はガラスあるいはプラスチックを素材と
した基板2に、光ビームの照射による温度勾配を利用
し、記録層の記録データを変化させることなく再生層の
記録マークの磁壁を移動させ、再生スポット内の磁化を
拡大し、反射光の偏向面の変化を検出し光の回折限界以
下の記録マークを再生することが可能な光磁気記録膜3
が形成され、更にその上に保護膜4が形成されている。
この光磁気ディスク1はマグネットチャッキング等でス
ピンドルモータに支持され、回転軸に対して回転自在の
構造となっている。
【0005】また、5は光磁気ディスク1にレーザ光を
照射し、更に反射光から情報を得る光ヘッドであり、集
光レンズ、集光レンズを駆動するアクチュエータ、半導
体レーザ、コリメータレンズ、偏光ビームスプリッタ、
フォトセンサ等から構成されている。半導体レーザから
出射されたレーザ光はコリメータレンズ、ビームスプリ
ッタ、集光レンズを介して光磁気ディスク1に照射され
る。この時、集光レンズはレンズアクチュエータの制御
によってフォーカシング方向及びトラッキング方向に移
動してレーザ光が光磁気記録媒体上に逐次焦点を結ぶよ
うに制御され、且つ、光磁気ディスク上に刻まれた案内
溝に沿ってトラッキングする構成になっている。
照射し、更に反射光から情報を得る光ヘッドであり、集
光レンズ、集光レンズを駆動するアクチュエータ、半導
体レーザ、コリメータレンズ、偏光ビームスプリッタ、
フォトセンサ等から構成されている。半導体レーザから
出射されたレーザ光はコリメータレンズ、ビームスプリ
ッタ、集光レンズを介して光磁気ディスク1に照射され
る。この時、集光レンズはレンズアクチュエータの制御
によってフォーカシング方向及びトラッキング方向に移
動してレーザ光が光磁気記録媒体上に逐次焦点を結ぶよ
うに制御され、且つ、光磁気ディスク上に刻まれた案内
溝に沿ってトラッキングする構成になっている。
【0006】光磁気ディスク1で反射されたレーザ光は
偏光ビームスプリッタ等の光学系を介して光磁気記録膜
の磁化の極性による偏向方向の違いにより、それぞれの
センサに集光される。それぞれのフォトセンサの出力は
差動増幅され、光磁気再生信号を出力する形態となって
いる。コントローラ6は光磁気ディスク1の回転数、及
び記録半径・記録セクタ情報等を入力情報として、記録
パワー、記録信号等を出力し、LDドライバ7、磁気ヘ
ッドドライバ8等を制御するものである。LDドライバ
7は半導体レーザを駆動し、所望の記録パワー、再生パ
ワーを制御している。
偏光ビームスプリッタ等の光学系を介して光磁気記録膜
の磁化の極性による偏向方向の違いにより、それぞれの
センサに集光される。それぞれのフォトセンサの出力は
差動増幅され、光磁気再生信号を出力する形態となって
いる。コントローラ6は光磁気ディスク1の回転数、及
び記録半径・記録セクタ情報等を入力情報として、記録
パワー、記録信号等を出力し、LDドライバ7、磁気ヘ
ッドドライバ8等を制御するものである。LDドライバ
7は半導体レーザを駆動し、所望の記録パワー、再生パ
ワーを制御している。
【0007】磁気ヘッド9は記録動作時に光磁気ディス
ク1のレーザ照射部位に変調磁界を印加するための記録
ヘッドであり、光磁気ディスク1を挟み集光レンズと対
向して配置されている。記録時には、半導体レーザから
LDドライバ7の駆動により記録レーザパワーを照射
し、これと同時にこの磁気ヘッド9は磁界変調ドライバ
8の駆動により記録信号に対応して極性の異なる磁界を
発生する。また、この磁気ヘッド9は光ヘッド5と連動
して光磁気ディスク1の半径方向に移動し、記録時には
逐次光磁気ディスク1のレーザ照射部位に磁界を印加す
ることで情報の記録を行う。
ク1のレーザ照射部位に変調磁界を印加するための記録
ヘッドであり、光磁気ディスク1を挟み集光レンズと対
向して配置されている。記録時には、半導体レーザから
LDドライバ7の駆動により記録レーザパワーを照射
し、これと同時にこの磁気ヘッド9は磁界変調ドライバ
8の駆動により記録信号に対応して極性の異なる磁界を
発生する。また、この磁気ヘッド9は光ヘッド5と連動
して光磁気ディスク1の半径方向に移動し、記録時には
逐次光磁気ディスク1のレーザ照射部位に磁界を印加す
ることで情報の記録を行う。
【0008】次に、図6を用いて記録動作に関して説明
する。図6(a)は記録信号、図6(b)は記録パワ
ー、図6(c)は変調磁界、図6(d)は記録マーク
列、図6(e)は再生信号である。図6(a)に示すよ
うな記録信号を記録する場合、記録動作開始と共にレー
ザパワーは図6(b)に示すように所定の記録パワーに
制御され、更に図6(a)の記録信号に基づく図6
(c)のような変調磁界が印加される。これらの動作に
より記録媒体の冷却過程において図6(d)に示すよう
に記録マーク列が形成される。なお、図6(d)の斜線
部及び白抜き部は互いに逆の磁化の向きを持つ磁区を表
している。
する。図6(a)は記録信号、図6(b)は記録パワ
ー、図6(c)は変調磁界、図6(d)は記録マーク
列、図6(e)は再生信号である。図6(a)に示すよ
うな記録信号を記録する場合、記録動作開始と共にレー
ザパワーは図6(b)に示すように所定の記録パワーに
制御され、更に図6(a)の記録信号に基づく図6
(c)のような変調磁界が印加される。これらの動作に
より記録媒体の冷却過程において図6(d)に示すよう
に記録マーク列が形成される。なお、図6(d)の斜線
部及び白抜き部は互いに逆の磁化の向きを持つ磁区を表
している。
【0009】次に、再生動作に関して図7を用いて説明
する。ここでは、光磁気ディスク1の光磁気記録膜3
は、記録マークの保存を司る記録保持層、磁壁が移動し
再生信号に直接寄与する磁壁移動層、記録保持層と磁壁
移動層の結合状態をスイッチするスイッチング層の3層
構造の場合に関して説明する。
する。ここでは、光磁気ディスク1の光磁気記録膜3
は、記録マークの保存を司る記録保持層、磁壁が移動し
再生信号に直接寄与する磁壁移動層、記録保持層と磁壁
移動層の結合状態をスイッチするスイッチング層の3層
構造の場合に関して説明する。
【0010】図7(a)は磁区再生状態を示す模式図、
図7(b)は記録膜の状態図、図7(c)は媒体の温度
状態図、図7(d)は再生信号を示している。まず、再
生時において図7(a)に示すように光ビームが照射さ
れ、光磁気ディスク1の再生層(磁壁移動層)の磁壁が
移動するTs温度条件まで加熱される。この時、図7
(b)に示すスイッチング層はTsより低い温度領域で
は交換結合により、記録保持層、磁壁移動層と結合した
状態となっている。媒体が光ビームの照射によりTs温
度以上に加熱されると、スイッチング層はキュリー点に
達し、磁壁移動層と記録保持層との結合が切れた状態と
なる。
図7(b)は記録膜の状態図、図7(c)は媒体の温度
状態図、図7(d)は再生信号を示している。まず、再
生時において図7(a)に示すように光ビームが照射さ
れ、光磁気ディスク1の再生層(磁壁移動層)の磁壁が
移動するTs温度条件まで加熱される。この時、図7
(b)に示すスイッチング層はTsより低い温度領域で
は交換結合により、記録保持層、磁壁移動層と結合した
状態となっている。媒体が光ビームの照射によりTs温
度以上に加熱されると、スイッチング層はキュリー点に
達し、磁壁移動層と記録保持層との結合が切れた状態と
なる。
【0011】このため、このTs温度領域に記録マーク
の磁壁が到達すると同時に、磁壁移動層の磁壁は磁壁移
動層の温度勾配に対してエネルギー的に磁壁が安定して
存在する位置、即ち、光ビームの照射による温度上昇の
線密度方向の最高温度点に記録トラックを横切るように
磁壁が瞬時に移動する。これにより、再生光ビームに覆
われる領域の大部分の磁化状態が同じになるため、通常
の光ビーム再生原理においては再生不可能な微小な記録
マークであっても、図7(a)に示すように矩形に近い
状態の再生信号を得ることができる。
の磁壁が到達すると同時に、磁壁移動層の磁壁は磁壁移
動層の温度勾配に対してエネルギー的に磁壁が安定して
存在する位置、即ち、光ビームの照射による温度上昇の
線密度方向の最高温度点に記録トラックを横切るように
磁壁が瞬時に移動する。これにより、再生光ビームに覆
われる領域の大部分の磁化状態が同じになるため、通常
の光ビーム再生原理においては再生不可能な微小な記録
マークであっても、図7(a)に示すように矩形に近い
状態の再生信号を得ることができる。
【0012】更に、光ビームの照射による光磁気記録膜
3の上昇温度は、光ビーム照射パワー強度、記録媒体の
光感度、記録媒体の雰囲気温度、光ビームに対する記録
媒体の移動速度(線速度)、更には光ビームを形成する
光学系の品位等により様々に変化する。
3の上昇温度は、光ビーム照射パワー強度、記録媒体の
光感度、記録媒体の雰囲気温度、光ビームに対する記録
媒体の移動速度(線速度)、更には光ビームを形成する
光学系の品位等により様々に変化する。
【0013】ここで、光ビームパワーが変化した場合の
再生信号の振る舞いに関して図8を用いて説明する。図
8は記録マーク0.25μmをデューティ50%で記録
した場合の、再生信号のCNR値の再生パワー依存性を
示したものである。また、再生パワーを第1〜第4の領
域に分けて示している。第1の領域は再生パワーが約0
〜0.7mw、第2の領域は約0.7〜1.25mw、
第3の領域は約1.25〜1.8mw、第4の領域は約
1.8mw以上としている。
再生信号の振る舞いに関して図8を用いて説明する。図
8は記録マーク0.25μmをデューティ50%で記録
した場合の、再生信号のCNR値の再生パワー依存性を
示したものである。また、再生パワーを第1〜第4の領
域に分けて示している。第1の領域は再生パワーが約0
〜0.7mw、第2の領域は約0.7〜1.25mw、
第3の領域は約1.25〜1.8mw、第4の領域は約
1.8mw以上としている。
【0014】第1の領域では、再生信号は全く出てこな
い。この領域では、媒体上にTs温度領域は全く形成さ
れておらず、磁壁の移動現象は現れない。このため、再
生信号は従来の光磁気媒体の再生と同様に光学系の分解
能に依存し、この結果、0.25μmトーンの記録マー
クは、光学系の分解能の制約による符号間干渉により再
生不可能となる。
い。この領域では、媒体上にTs温度領域は全く形成さ
れておらず、磁壁の移動現象は現れない。このため、再
生信号は従来の光磁気媒体の再生と同様に光学系の分解
能に依存し、この結果、0.25μmトーンの記録マー
クは、光学系の分解能の制約による符号間干渉により再
生不可能となる。
【0015】第2の領域では、媒体上にTs温度領域が
徐々に形成され始めた状態となっている。しかしなが
ら、Ts温度領域は十分ではなく、また、Ts温度領域
から最高温度到達点への温度勾配も緩やかなために磁壁
の移動速度も遅く、再生信号の極性変化も緩やかであり
十分な信号品位が得られていない。更に、この領域にお
いては媒体の周内ばらつき等の影響もでている。
徐々に形成され始めた状態となっている。しかしなが
ら、Ts温度領域は十分ではなく、また、Ts温度領域
から最高温度到達点への温度勾配も緩やかなために磁壁
の移動速度も遅く、再生信号の極性変化も緩やかであり
十分な信号品位が得られていない。更に、この領域にお
いては媒体の周内ばらつき等の影響もでている。
【0016】第3の領域では、媒体上のTs温度領域が
ほぼ十分な形状に形成されており、Ts等温線から最高
温度到達点への温度勾配も再生パワーの増加により急峻
になっているために磁壁移動速度も向上し、再生信号も
急峻な極性の変化を示すようになる。なお、第3の領域
中において、再生パワーの増加により再生信号キャリア
レベルの減少が起こり始めるが、これは主に、再生パワ
ーの増加により磁壁移動層の光ビーム内の信号成分に寄
与する部分の温度が上昇し、これに伴い再生信号振幅に
寄与するカー回転角θkが減少するためである。また、
第4の領域においては、記録保持層のデータ破壊が始ま
ってしまい、この領域は再生領域として利用できない。
ほぼ十分な形状に形成されており、Ts等温線から最高
温度到達点への温度勾配も再生パワーの増加により急峻
になっているために磁壁移動速度も向上し、再生信号も
急峻な極性の変化を示すようになる。なお、第3の領域
中において、再生パワーの増加により再生信号キャリア
レベルの減少が起こり始めるが、これは主に、再生パワ
ーの増加により磁壁移動層の光ビーム内の信号成分に寄
与する部分の温度が上昇し、これに伴い再生信号振幅に
寄与するカー回転角θkが減少するためである。また、
第4の領域においては、記録保持層のデータ破壊が始ま
ってしまい、この領域は再生領域として利用できない。
【0017】以上説明したように、再生パワー強度によ
り再生波形、再生信号品位は様々な状態を取り、必要な
信号品位を得るためには、記録媒体の光感度、記録媒体
の雰囲気温度、光ビームに対する記録媒体の移動速度
(線速度)、更には光ビームを形成する光学系等の要因
を十分に考慮した開発・設計が必要になる。
り再生波形、再生信号品位は様々な状態を取り、必要な
信号品位を得るためには、記録媒体の光感度、記録媒体
の雰囲気温度、光ビームに対する記録媒体の移動速度
(線速度)、更には光ビームを形成する光学系等の要因
を十分に考慮した開発・設計が必要になる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、半導
体レーザの進歩はめざましく、半導体レーザの波長は赤
から青紫の領域へと進歩しつつある。反面、従来の赤レ
ーザで開発・設計された光磁気記録媒体を青紫レーザで
再生するという、再生互換性を確保する必要性がでてく
る。ここで、上記従来例に示す光磁気記録媒体において
は前述のように再生光の照射による温度分布が再生信号
の品位、更には再生パワーマージン等に大きく関与して
いる。
体レーザの進歩はめざましく、半導体レーザの波長は赤
から青紫の領域へと進歩しつつある。反面、従来の赤レ
ーザで開発・設計された光磁気記録媒体を青紫レーザで
再生するという、再生互換性を確保する必要性がでてく
る。ここで、上記従来例に示す光磁気記録媒体において
は前述のように再生光の照射による温度分布が再生信号
の品位、更には再生パワーマージン等に大きく関与して
いる。
【0019】例えば、青紫色レーザの光学系に於いてこ
の磁壁移動再生を行うとした場合、図9に示すように赤
色レーザの光学系による温度上昇・温度分布、青紫色レ
ーザの光学系による温度上昇・温度分布に差があるため
に、光磁気記録媒体のカー回転角θkの再生パワー依存
性も大きくなる。このため、磁壁移動再生における良好
な再生信号を示す再生パワーマージンが青紫色レーザを
用いた光学系に於いては十分にとれなくなり、更にマー
ジンが小さくなるためにデータ破壊の危険性も高くな
る。
の磁壁移動再生を行うとした場合、図9に示すように赤
色レーザの光学系による温度上昇・温度分布、青紫色レ
ーザの光学系による温度上昇・温度分布に差があるため
に、光磁気記録媒体のカー回転角θkの再生パワー依存
性も大きくなる。このため、磁壁移動再生における良好
な再生信号を示す再生パワーマージンが青紫色レーザを
用いた光学系に於いては十分にとれなくなり、更にマー
ジンが小さくなるためにデータ破壊の危険性も高くな
る。
【0020】また、青紫色レーザの光学系に於いては図
9に示すように光ビームの照射によって形成される温度
勾配が、赤色レーザによって形成される温度勾配に対し
て急峻になるため、磁壁移動再生を行う際には次のよう
な問題が発生する。これについて、図10を参照して説
明する。図10(a)〜(d)はそれぞれ図7(a)〜
(d)に対応している。図10(a)は磁区再生状態を
示すもので、記録磁区、再生用光ビームを示している。
9に示すように光ビームの照射によって形成される温度
勾配が、赤色レーザによって形成される温度勾配に対し
て急峻になるため、磁壁移動再生を行う際には次のよう
な問題が発生する。これについて、図10を参照して説
明する。図10(a)〜(d)はそれぞれ図7(a)〜
(d)に対応している。図10(a)は磁区再生状態を
示すもので、記録磁区、再生用光ビームを示している。
【0021】ここで、図10(a)に示すように光ビー
ムの進行方向後方のTs温度部位において、移動層に再
転写された磁壁が磁壁移動現象を起こしている。この現
象は光磁気信号として現われ、再生信号に重畳される現
象(以下、ゴースト現象という)が現われ易くなる。こ
のゴースト現象は記録保持層の磁壁が磁壁移動層に再転
写される温度の違いによって発生し、この再転写のタイ
ミングは再転写される磁区が長い場合や、温度勾配が急
峻な場合等、より大きな転写エネルギーが作用してより
早いタイミングで磁壁移動層に再転写されることが解っ
ている。このゴースト現象が発生すると、図10(d)
に示すように前方からの磁壁移動再生信号にゴースト信
号が重畳された再生信号になるため、情報再生に支障を
きたしてしまう。
ムの進行方向後方のTs温度部位において、移動層に再
転写された磁壁が磁壁移動現象を起こしている。この現
象は光磁気信号として現われ、再生信号に重畳される現
象(以下、ゴースト現象という)が現われ易くなる。こ
のゴースト現象は記録保持層の磁壁が磁壁移動層に再転
写される温度の違いによって発生し、この再転写のタイ
ミングは再転写される磁区が長い場合や、温度勾配が急
峻な場合等、より大きな転写エネルギーが作用してより
早いタイミングで磁壁移動層に再転写されることが解っ
ている。このゴースト現象が発生すると、図10(d)
に示すように前方からの磁壁移動再生信号にゴースト信
号が重畳された再生信号になるため、情報再生に支障を
きたしてしまう。
【0022】このような状況に於いて、光学系の波長λ
及び開口数NAが変化した場合に各々の光学系に於い
て、再生信号の品位を確保することが可能な光磁気記録
媒体を開発することは難しく、可能だとしても各々の光
学系における再生特性を犠牲にするか、あるいは各々の
光学系における再生特性を確保するマージンが非常に狭
いものになることは避けられない。また、すでに製品化
されたものに対しては青紫色レーザにおける超解像作用
/磁壁移動作用により情報の再生ができる可能性は保証
の限りではなかった。
及び開口数NAが変化した場合に各々の光学系に於い
て、再生信号の品位を確保することが可能な光磁気記録
媒体を開発することは難しく、可能だとしても各々の光
学系における再生特性を犠牲にするか、あるいは各々の
光学系における再生特性を確保するマージンが非常に狭
いものになることは避けられない。また、すでに製品化
されたものに対しては青紫色レーザにおける超解像作用
/磁壁移動作用により情報の再生ができる可能性は保証
の限りではなかった。
【0023】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たもので、その目的は、光磁気記録媒体に対し光源によ
らず(半導体レーザ等)、再生可能な光磁気情報再生方
法及び装置を提供することにある。
たもので、その目的は、光磁気記録媒体に対し光源によ
らず(半導体レーザ等)、再生可能な光磁気情報再生方
法及び装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、少なく
とも、再生層、記録保持層を含む光磁気記録媒体に再生
用光ビームを照射し、再生用光ビームの照射による温度
分布又は温度勾配を利用して磁気超解像作用又は磁壁移
動作用により記録情報の再生を行う光磁気情報再生方法
において、光源の波長がλ1、対物レンズの開口数がN
A1の第1の再生光学系を用いて記録情報を再生する場
合は、前記磁気超解像作用又は磁壁移動作用を利用して
記録情報の再生を行い、光源の波長がλ2、対物レンズ
の開口数がNA2の第2の再生光学系を用いて記録情報
を再生する場合は、前記磁気超解像作用又は磁壁移動作
用を利用せずに記録情報の再生を行うことを特徴とする
光磁気情報再生方法によって達成される。
とも、再生層、記録保持層を含む光磁気記録媒体に再生
用光ビームを照射し、再生用光ビームの照射による温度
分布又は温度勾配を利用して磁気超解像作用又は磁壁移
動作用により記録情報の再生を行う光磁気情報再生方法
において、光源の波長がλ1、対物レンズの開口数がN
A1の第1の再生光学系を用いて記録情報を再生する場
合は、前記磁気超解像作用又は磁壁移動作用を利用して
記録情報の再生を行い、光源の波長がλ2、対物レンズ
の開口数がNA2の第2の再生光学系を用いて記録情報
を再生する場合は、前記磁気超解像作用又は磁壁移動作
用を利用せずに記録情報の再生を行うことを特徴とする
光磁気情報再生方法によって達成される。
【0025】また、本発明の目的は、少なくとも、再生
層、記録保持層を含む光磁気記録媒体に再生用光ビーム
を照射し、再生用光ビームの照射による温度分布又は温
度勾配を利用して磁気超解像作用又は磁壁移動作用によ
り記録情報の再生を行う光磁気情報再生装置において、
光源の波長がλ1、対物レンズの開口数がNA1の第1
の再生光学系を用いて記録情報を再生する場合は、前記
磁気超解像作用又は磁壁移動作用が起こる再生パワーで
記録情報の再生を行い、光源の波長がλ2、対物レンズ
の開口数がNA2の第2の再生光学系を用いて記録情報
を再生する場合は、前記磁気超解像作用又は磁壁移動作
用が起こらない再生パワーで記録情報の再生を行うこと
を特徴とする光磁気情報再生装置によって達成される。
層、記録保持層を含む光磁気記録媒体に再生用光ビーム
を照射し、再生用光ビームの照射による温度分布又は温
度勾配を利用して磁気超解像作用又は磁壁移動作用によ
り記録情報の再生を行う光磁気情報再生装置において、
光源の波長がλ1、対物レンズの開口数がNA1の第1
の再生光学系を用いて記録情報を再生する場合は、前記
磁気超解像作用又は磁壁移動作用が起こる再生パワーで
記録情報の再生を行い、光源の波長がλ2、対物レンズ
の開口数がNA2の第2の再生光学系を用いて記録情報
を再生する場合は、前記磁気超解像作用又は磁壁移動作
用が起こらない再生パワーで記録情報の再生を行うこと
を特徴とする光磁気情報再生装置によって達成される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実
施形態の構成を示すブロック図である。なお、図1では
図5の従来装置と同一部分は同一符号を付している。光
磁気ディスク1は、再生光の照射により光磁気記録媒体
上に形成される温度分布の温度勾配を利用して、再生層
の磁壁を移動させる磁壁移動型の媒体である。光磁気デ
ィスク1は、基板2上に光磁気記録膜3が形成され、更
にその上に保護膜4が形成されている。また、光磁気デ
ィスク1は、例えば、赤色レーザに対応して設計された
媒体とする。
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実
施形態の構成を示すブロック図である。なお、図1では
図5の従来装置と同一部分は同一符号を付している。光
磁気ディスク1は、再生光の照射により光磁気記録媒体
上に形成される温度分布の温度勾配を利用して、再生層
の磁壁を移動させる磁壁移動型の媒体である。光磁気デ
ィスク1は、基板2上に光磁気記録膜3が形成され、更
にその上に保護膜4が形成されている。また、光磁気デ
ィスク1は、例えば、赤色レーザに対応して設計された
媒体とする。
【0027】この光磁気ディスク1はマグネットチャッ
キング等でスピンドルモータに支持され、回転軸に対し
て回転自在の構造となっている。5は光磁気ディスク1
にレーザ光を照射し、更に反射光から情報を得る光ヘッ
ドであり、集光レンズ(対物レンズ)、集光レンズを駆
動するアクチュエータ、半導体レーザ、コリメータレン
ズ、偏光ビームスプリッタ、フォトセンサ等から構成さ
れている。半導体レーザから出射されたレーザ光はコリ
メータレンズ、ビームスプリッタ、集光レンズを介して
光磁気ディスク1に照射される。
キング等でスピンドルモータに支持され、回転軸に対し
て回転自在の構造となっている。5は光磁気ディスク1
にレーザ光を照射し、更に反射光から情報を得る光ヘッ
ドであり、集光レンズ(対物レンズ)、集光レンズを駆
動するアクチュエータ、半導体レーザ、コリメータレン
ズ、偏光ビームスプリッタ、フォトセンサ等から構成さ
れている。半導体レーザから出射されたレーザ光はコリ
メータレンズ、ビームスプリッタ、集光レンズを介して
光磁気ディスク1に照射される。
【0028】この時、集光レンズはレンズアクチュエー
タの制御によってフォーカシング方向及びトラッキング
方向に移動してレーザ光が光磁気記録媒体上に逐次焦点
を結ぶように制御され、且つ、光磁気ディスク1上に刻
まれた案内溝に沿ってトラッキングする構成になってい
る。光磁気ディスク1で反射されたレーザ光は偏光ビー
ムスプリッタ等の光学系を介して光磁気記録媒体の磁化
の極性による偏向方向の違いによりそれぞれのセンサに
集光される。それぞれのフォトセンサの出力は差動増幅
され、光磁気信号を出力する形態となっている。
タの制御によってフォーカシング方向及びトラッキング
方向に移動してレーザ光が光磁気記録媒体上に逐次焦点
を結ぶように制御され、且つ、光磁気ディスク1上に刻
まれた案内溝に沿ってトラッキングする構成になってい
る。光磁気ディスク1で反射されたレーザ光は偏光ビー
ムスプリッタ等の光学系を介して光磁気記録媒体の磁化
の極性による偏向方向の違いによりそれぞれのセンサに
集光される。それぞれのフォトセンサの出力は差動増幅
され、光磁気信号を出力する形態となっている。
【0029】ここで、光ヘッド5に関して説明する。光
ヘッド5は第1の再生光学系5a又は第2の再生光学系
5bを含んでいる。第1の再生光学系5aは光源として
一般に赤色レーザと呼ばれるものが用いられ、例えば、
波長λは680nm、対物レンズの開口数NAは0.5
5である。また、第2の再生光学系5bは青紫色レーザ
が用いられ、例えば、波長λは405nm、対物レンズ
の開口数NAは0.65である。第2の再生光学系5b
は第1の再生光学系5aよりも解像度が高くなってい
る。
ヘッド5は第1の再生光学系5a又は第2の再生光学系
5bを含んでいる。第1の再生光学系5aは光源として
一般に赤色レーザと呼ばれるものが用いられ、例えば、
波長λは680nm、対物レンズの開口数NAは0.5
5である。また、第2の再生光学系5bは青紫色レーザ
が用いられ、例えば、波長λは405nm、対物レンズ
の開口数NAは0.65である。第2の再生光学系5b
は第1の再生光学系5aよりも解像度が高くなってい
る。
【0030】光磁気ディスク1は前述のように赤色レー
ザに対応の媒体であるが、この媒体に対応して第1の再
生光学系5aを用いた装置においては前述のような磁壁
移動による記録情報の再生を行う。また、この光磁気デ
ィスク1に対して第2の再生光学系5bを用いた装置に
おいては、詳しく後述するように磁壁移動を利用しない
方法で記録情報の再生を行う。
ザに対応の媒体であるが、この媒体に対応して第1の再
生光学系5aを用いた装置においては前述のような磁壁
移動による記録情報の再生を行う。また、この光磁気デ
ィスク1に対して第2の再生光学系5bを用いた装置に
おいては、詳しく後述するように磁壁移動を利用しない
方法で記録情報の再生を行う。
【0031】コントローラ6は光磁気ディスク1の回転
数及び記録半径・記録セクタ情報等を入力情報として、
再生パワー、記録パワー、記録信号等を出力し、LDド
ライバ7、磁気ヘッドドライバ8等を制御するものであ
る。LDドライバ7は半導体レーザを駆動し、所望の記
録パワー、再生パワーを制御している。磁気ヘッド9は
記録動作時に光磁気ディスク1のレーザ光照射部位に変
調磁界を印加するための記録ヘッドであり、光磁気ディ
スク1を挟み光ヘッド5の集光レンズ(対物レンズ)と
対向して配置されている。
数及び記録半径・記録セクタ情報等を入力情報として、
再生パワー、記録パワー、記録信号等を出力し、LDド
ライバ7、磁気ヘッドドライバ8等を制御するものであ
る。LDドライバ7は半導体レーザを駆動し、所望の記
録パワー、再生パワーを制御している。磁気ヘッド9は
記録動作時に光磁気ディスク1のレーザ光照射部位に変
調磁界を印加するための記録ヘッドであり、光磁気ディ
スク1を挟み光ヘッド5の集光レンズ(対物レンズ)と
対向して配置されている。
【0032】情報を記録する場合、光磁気ディスク1
が、例えば、赤色レーザに対応の媒体とすると第1の再
生光学系5aの赤色レーザを用いて記録を行う。即ち、
LDドライバ7の駆動により赤色レーザから記録レーザ
ビームを照射し、これと同時にこの磁気ヘッド9から磁
界変調ドライバ8の駆動により記録信号に対応して極性
の異なる磁界を発生することによって情報の記録を行
う。また、この磁気ヘッド9は光ヘッド5と連動して光
磁気ディスク1の半径方向に移動し、記録時には逐次光
磁気記録媒体3のレーザ照射部位に磁界を印加すること
で情報を記録する構成になっている。
が、例えば、赤色レーザに対応の媒体とすると第1の再
生光学系5aの赤色レーザを用いて記録を行う。即ち、
LDドライバ7の駆動により赤色レーザから記録レーザ
ビームを照射し、これと同時にこの磁気ヘッド9から磁
界変調ドライバ8の駆動により記録信号に対応して極性
の異なる磁界を発生することによって情報の記録を行
う。また、この磁気ヘッド9は光ヘッド5と連動して光
磁気ディスク1の半径方向に移動し、記録時には逐次光
磁気記録媒体3のレーザ照射部位に磁界を印加すること
で情報を記録する構成になっている。
【0033】次に、図2を用いて記録動作に関して説明
する。情報記録時は前述のように、例えば、赤色レーザ
が用いられる。記録時の動作は図5の従来装置の場合と
同様である。図2(a)は記録信号、図2(b)は記録
パワー、図2(c)は変調磁界、図2(d)は記録マー
ク列である。図2(a)に示すような記録信号を記録す
る場合、記録動作開始と共にレーザパワーは図2(b)
に示すように所定の記録パワーに制御され、更に、図2
(a)の記録信号に基づく図2(c)に示す変調磁界が
印加される。これらの動作により記録媒体の冷却過程に
おいて図2(d)に示すように記録マーク列が形成され
る。なお、斜線部及び白抜き部は互いに逆の磁化の向き
を持つ磁区を表している。ここでは、記録光の照射をD
C光で行っているが、これに限定されるものではなく、
記録光をパルス状に変調させるパルスアシスト磁界変調
記録、更には光変調記録であっても本発明から逸脱する
ものではない。
する。情報記録時は前述のように、例えば、赤色レーザ
が用いられる。記録時の動作は図5の従来装置の場合と
同様である。図2(a)は記録信号、図2(b)は記録
パワー、図2(c)は変調磁界、図2(d)は記録マー
ク列である。図2(a)に示すような記録信号を記録す
る場合、記録動作開始と共にレーザパワーは図2(b)
に示すように所定の記録パワーに制御され、更に、図2
(a)の記録信号に基づく図2(c)に示す変調磁界が
印加される。これらの動作により記録媒体の冷却過程に
おいて図2(d)に示すように記録マーク列が形成され
る。なお、斜線部及び白抜き部は互いに逆の磁化の向き
を持つ磁区を表している。ここでは、記録光の照射をD
C光で行っているが、これに限定されるものではなく、
記録光をパルス状に変調させるパルスアシスト磁界変調
記録、更には光変調記録であっても本発明から逸脱する
ものではない。
【0034】次に、再生動作に関して説明する。まず、
第1の光学系5aを用いて再生する場合の動作は従来の
図7と同様である。図7で説明したように光磁気ディス
ク1に再生用光ビームを照射して磁壁移動再生を行う。
磁壁移動再生では通常の光ビーム再生原理においては、
再生不可能な微小な記録マークであっても、矩形に近い
状態の再生信号を得ることができる。磁壁移動再生に関
しては図7で説明したので、詳しい説明を省略する。
第1の光学系5aを用いて再生する場合の動作は従来の
図7と同様である。図7で説明したように光磁気ディス
ク1に再生用光ビームを照射して磁壁移動再生を行う。
磁壁移動再生では通常の光ビーム再生原理においては、
再生不可能な微小な記録マークであっても、矩形に近い
状態の再生信号を得ることができる。磁壁移動再生に関
しては図7で説明したので、詳しい説明を省略する。
【0035】ここで、再生ビームパワーが変化した場合
の再生信号の振る舞いに関しては図8で説明したように
第1の領域では、再生信号は全く現われず、第2の領域
では磁壁の移動速度も遅く、再生信号の極性変化も緩や
かであり十分な信号品位が得られていない。また、第3
の領域では媒体上のTs温度領域がほぼ十分な形状に形
成されており、Ts等温線から最高温度到達点への温度
勾配も再生パワーの増加により急峻になっているために
磁壁移動速度も向上し、再生信号も急峻な極性の変化を
示す。第4の領域では、記録保持層のデータ破壊が始ま
ってしまい、この領域は再生領域として利用できない。
の再生信号の振る舞いに関しては図8で説明したように
第1の領域では、再生信号は全く現われず、第2の領域
では磁壁の移動速度も遅く、再生信号の極性変化も緩や
かであり十分な信号品位が得られていない。また、第3
の領域では媒体上のTs温度領域がほぼ十分な形状に形
成されており、Ts等温線から最高温度到達点への温度
勾配も再生パワーの増加により急峻になっているために
磁壁移動速度も向上し、再生信号も急峻な極性の変化を
示す。第4の領域では、記録保持層のデータ破壊が始ま
ってしまい、この領域は再生領域として利用できない。
【0036】次に、第2の光学系5bを用いた場合の再
生動作に関して説明する。ここでは第2の光学系5bに
は前述のように青紫色レーザが用いられ、例えば、波長
λは405nm、対物レンズの開口数NAは0.65で
ある。情報の再生時において第1の光学系5aの再生の
場合と同様に光ビームの照射により磁壁移動媒体の再生
層の磁壁が移動するTs温度条件まで加熱すると、スイ
ッチング層はキュリー点に達し、磁壁移動層と記録保持
層との結合が切れた状態となり、光ビームの照射による
温度上昇の線密度方向の最高温度点にランドを横切るよ
うに磁壁が瞬時に移動する磁壁移動作用が発生する。
生動作に関して説明する。ここでは第2の光学系5bに
は前述のように青紫色レーザが用いられ、例えば、波長
λは405nm、対物レンズの開口数NAは0.65で
ある。情報の再生時において第1の光学系5aの再生の
場合と同様に光ビームの照射により磁壁移動媒体の再生
層の磁壁が移動するTs温度条件まで加熱すると、スイ
ッチング層はキュリー点に達し、磁壁移動層と記録保持
層との結合が切れた状態となり、光ビームの照射による
温度上昇の線密度方向の最高温度点にランドを横切るよ
うに磁壁が瞬時に移動する磁壁移動作用が発生する。
【0037】しかしながら、青紫色レーザの光学系に於
いて、この磁壁移動再生を行うとした場合、図9で説明
したように赤色レーザの光学系による温度上昇・温度分
布、青紫色レーザの光学系による温度上昇・温度分布に
差があるために、光磁気記録媒体のカー回転角θkの再
生パワー依存性が大きくなり、磁壁移動再生における良
好な再生信号を示す再生パワーマージンが青紫色レーザ
を用いた光学系に於いては十分にとれなくなる。
いて、この磁壁移動再生を行うとした場合、図9で説明
したように赤色レーザの光学系による温度上昇・温度分
布、青紫色レーザの光学系による温度上昇・温度分布に
差があるために、光磁気記録媒体のカー回転角θkの再
生パワー依存性が大きくなり、磁壁移動再生における良
好な再生信号を示す再生パワーマージンが青紫色レーザ
を用いた光学系に於いては十分にとれなくなる。
【0038】更に、マージンが小さくなるためにデータ
破壊の危険性も高くなる。また、青紫色レーザの光学系
に於いては図9で説明したように光ビームの照射によっ
て形成される温度勾配が、赤色レーザによって形成され
る温度勾配に対して急峻になるため、図10で説明した
ように光ビームの進行方向後方のTs温度部位において
磁壁移動層に再転写される磁壁が磁壁移動現象を起こ
し、ゴースト信号が現れ易くなる。このゴースト信号が
発生すると再生信号にゴースト信号が重畳された再生信
号になるため、情報再生に支障をきたしてしまう。
破壊の危険性も高くなる。また、青紫色レーザの光学系
に於いては図9で説明したように光ビームの照射によっ
て形成される温度勾配が、赤色レーザによって形成され
る温度勾配に対して急峻になるため、図10で説明した
ように光ビームの進行方向後方のTs温度部位において
磁壁移動層に再転写される磁壁が磁壁移動現象を起こ
し、ゴースト信号が現れ易くなる。このゴースト信号が
発生すると再生信号にゴースト信号が重畳された再生信
号になるため、情報再生に支障をきたしてしまう。
【0039】そこで、本実施形態では第2の光学系5b
を用いて記録情報を場合、磁壁移動作用を起こさないよ
うな再生パワーに設定し、情報の再生を行う。第2の光
学系5bを用いた場合の光ビームパワーが変化した時の
再生信号の振る舞いに関して図3、図4を用いて説明す
る。図3は第1の光学系5aを用いて記録マーク0.2
5μmをデューティ50%で記録した場合の、第2の光
学系5bにおける再生信号のCNR値の再生パワー依存
性を示している。図3においても再生パワーを第1〜第
4の領域に分けている。再生パワーが約0〜0.6mw
を第1の領域、0.6〜1.2mwを第2の領域、1.
2〜1.5mwを第3の領域、1.5mw以上を第4の
領域としている。
を用いて記録情報を場合、磁壁移動作用を起こさないよ
うな再生パワーに設定し、情報の再生を行う。第2の光
学系5bを用いた場合の光ビームパワーが変化した時の
再生信号の振る舞いに関して図3、図4を用いて説明す
る。図3は第1の光学系5aを用いて記録マーク0.2
5μmをデューティ50%で記録した場合の、第2の光
学系5bにおける再生信号のCNR値の再生パワー依存
性を示している。図3においても再生パワーを第1〜第
4の領域に分けている。再生パワーが約0〜0.6mw
を第1の領域、0.6〜1.2mwを第2の領域、1.
2〜1.5mwを第3の領域、1.5mw以上を第4の
領域としている。
【0040】第1の領域では、第1の光学系5aを用い
た場合とは異なり再生信号が現われる。この領域では、
媒体上にTs温度領域は全く形成されておらず、磁壁の
移動現象は現われない。本実施形態では、赤色レーザに
対応して設計された光磁気記録媒体に対し青紫色レーザ
を用いた再生光学系で再生する時は、この第1の領域で
記録情報の再生を行う。
た場合とは異なり再生信号が現われる。この領域では、
媒体上にTs温度領域は全く形成されておらず、磁壁の
移動現象は現われない。本実施形態では、赤色レーザに
対応して設計された光磁気記録媒体に対し青紫色レーザ
を用いた再生光学系で再生する時は、この第1の領域で
記録情報の再生を行う。
【0041】この時の再生動作を図4を参照して説明す
る。図4(a)は再生層(磁壁移動層)の磁区パター
ン、図4(b)は磁壁移動層、スイッチング層、記録保
持層の磁化状態、図4(c)は磁性層の温度状態、図4
(d)は再生信号を示す。第1の領域では図4(c)に
示すように磁性層の温度がTsを越えていないために、
図4(b)に示すようにスイッチング層がキュリー温度
以下である。このため、磁壁移動層、スイッチング層、
記録保持層は交換結合により磁化状態が決定されてい
る。
る。図4(a)は再生層(磁壁移動層)の磁区パター
ン、図4(b)は磁壁移動層、スイッチング層、記録保
持層の磁化状態、図4(c)は磁性層の温度状態、図4
(d)は再生信号を示す。第1の領域では図4(c)に
示すように磁性層の温度がTsを越えていないために、
図4(b)に示すようにスイッチング層がキュリー温度
以下である。このため、磁壁移動層、スイッチング層、
記録保持層は交換結合により磁化状態が決定されてい
る。
【0042】従って、再生信号は従来の光磁気媒体の再
生の場合と同様に光学系の分解能に依存し、この結果、
0.25μmトーンの記録マークは、光学系の分解能の
制約により再生の可否が決定される。ここでは記録マー
ク長はスポットサイズのおよそ1/3の記録マークとな
っており、0.25≒0.4×(λ2/NA2)となっ
ている。そのため、第2の再生光学系5bでは第1の再
生光学系5aに対して分解能が上がっており、再生信号
が現われる。第1の再生光学系5aと第2の再生光学系
5bでは、分解能が(λ1/NA1)/(λ2/NA
2)倍向上している。本実施形態の第1の再生光学系5
a(λ1:680nm、NA1:0.55)と第2の再
生光学系5b(λ2:405nm、NA2:0.65)
とでは約2倍の分解能がある。このように第2の再生光
学系5bを用いた再生においては、磁壁移動作用が起こ
らないような再生パワーを採用しても記録情報の再生が
可能となる。
生の場合と同様に光学系の分解能に依存し、この結果、
0.25μmトーンの記録マークは、光学系の分解能の
制約により再生の可否が決定される。ここでは記録マー
ク長はスポットサイズのおよそ1/3の記録マークとな
っており、0.25≒0.4×(λ2/NA2)となっ
ている。そのため、第2の再生光学系5bでは第1の再
生光学系5aに対して分解能が上がっており、再生信号
が現われる。第1の再生光学系5aと第2の再生光学系
5bでは、分解能が(λ1/NA1)/(λ2/NA
2)倍向上している。本実施形態の第1の再生光学系5
a(λ1:680nm、NA1:0.55)と第2の再
生光学系5b(λ2:405nm、NA2:0.65)
とでは約2倍の分解能がある。このように第2の再生光
学系5bを用いた再生においては、磁壁移動作用が起こ
らないような再生パワーを採用しても記録情報の再生が
可能となる。
【0043】なお、磁壁移動作用を利用して再生を行う
か否かは、光ディスクの管理情報内にその光磁気記録媒
体の諸特性を設計した光学系の情報が記録されている領
域を設け、この領域に設計波長λ値、NA値或いはスポ
ットサイズ(1/e2 )、更には最短記録マーク長等の
情報を記録し、このディスクを再生するドライブ(光学
系)でこの情報を読み出し、磁壁移動作用を利用して再
生を行うか否を判断すればよい。この管理情報は光磁気
情報ではなく、プラスチック基板等に凹凸を設ける位相
ピット等からなる構成を取り、この段階では磁壁移動再
生等の手法とは無関係に情報の再生が可能である。
か否かは、光ディスクの管理情報内にその光磁気記録媒
体の諸特性を設計した光学系の情報が記録されている領
域を設け、この領域に設計波長λ値、NA値或いはスポ
ットサイズ(1/e2 )、更には最短記録マーク長等の
情報を記録し、このディスクを再生するドライブ(光学
系)でこの情報を読み出し、磁壁移動作用を利用して再
生を行うか否を判断すればよい。この管理情報は光磁気
情報ではなく、プラスチック基板等に凹凸を設ける位相
ピット等からなる構成を取り、この段階では磁壁移動再
生等の手法とは無関係に情報の再生が可能である。
【0044】図11は磁壁移動再生を行うか否かのフロ
ーチャートを示し、図11を参照しながら磁壁移動再生
を行うか否かを判断する場合の処理について説明する。
ディスク挿入時(S0)に位相ピットからなる管理情報
を読み出す(S1)。読み出した情報からλ/NA或い
はそれに類する数値、ならびに最短記録マーク長(Tm
in)の情報を得て、この値と該再生ドライブ(光学系
λ0 /NA0 )の値と比較を行う。例えば、(λ0 /N
A0 )/(λ/NA)≦0.6、かつ、Tmin/(λ
0 /NA0 )≧0.4である場合は磁壁移動再生を行わ
ず(S3)、この条件が満たされない場合は磁壁移動再
生を行うように再生パワーを設定する(S4)。
ーチャートを示し、図11を参照しながら磁壁移動再生
を行うか否かを判断する場合の処理について説明する。
ディスク挿入時(S0)に位相ピットからなる管理情報
を読み出す(S1)。読み出した情報からλ/NA或い
はそれに類する数値、ならびに最短記録マーク長(Tm
in)の情報を得て、この値と該再生ドライブ(光学系
λ0 /NA0 )の値と比較を行う。例えば、(λ0 /N
A0 )/(λ/NA)≦0.6、かつ、Tmin/(λ
0 /NA0 )≧0.4である場合は磁壁移動再生を行わ
ず(S3)、この条件が満たされない場合は磁壁移動再
生を行うように再生パワーを設定する(S4)。
【0045】また、十分な情報再生特性を得るために、
これに加えて符号間干渉を積極的に利用するパーシャル
レスポンス(PR(1,1)、PR(1,2,1)等)
を適用し、更に、最尤復号であるビタビ復号等の技法を
適用することで、情報再生の信頼性を更に向上させるこ
とが可能となる。パーシャルレスポンス、ビタビ復号に
関して簡単に補足すると、パーシャルレスポンスは再生
信号の符号間干渉を積極的に利用するものであり、例え
ば、PR(1,1)の場合には記録信号“1”に対して
再生信号の出力が“1,1”となるように波形等価を施
す再生信号処理である。この時、記録信号の“1”、
“0”の組み合わせにより、再生信号レベルは“0”、
“1”、“2”(“−1”、“0”、“1”)の3値を
データ識別点でとることになるが、再生信号帯域を狭く
することができるために、結果として、S/Nを向上す
ることができる。PR(1,2,1)も同様に記録信号
“1”に対して再生信号の出力が“1,2,1”となる
ように波形等価を施す再生信号処理である。
これに加えて符号間干渉を積極的に利用するパーシャル
レスポンス(PR(1,1)、PR(1,2,1)等)
を適用し、更に、最尤復号であるビタビ復号等の技法を
適用することで、情報再生の信頼性を更に向上させるこ
とが可能となる。パーシャルレスポンス、ビタビ復号に
関して簡単に補足すると、パーシャルレスポンスは再生
信号の符号間干渉を積極的に利用するものであり、例え
ば、PR(1,1)の場合には記録信号“1”に対して
再生信号の出力が“1,1”となるように波形等価を施
す再生信号処理である。この時、記録信号の“1”、
“0”の組み合わせにより、再生信号レベルは“0”、
“1”、“2”(“−1”、“0”、“1”)の3値を
データ識別点でとることになるが、再生信号帯域を狭く
することができるために、結果として、S/Nを向上す
ることができる。PR(1,2,1)も同様に記録信号
“1”に対して再生信号の出力が“1,2,1”となる
ように波形等価を施す再生信号処理である。
【0046】このように既存する符号間干渉を積極的に
使用することで、より高精度の情報再生が可能となる。
また、ビタビ復号はパーシャルレスポンスのようなデー
タ列に相関性がある系において、状態遷移とその出力列
から最も確からしい復号系列として出力し復号結果とす
るものであり、復号系列における誤り発生確率を最小化
する技術である。これらパーシャルレスポンスを適用
し、更に最尤復号であるビタビ復号等の技法を適用する
ことで、情報再生の信頼性を更に向上することが可能と
なる。
使用することで、より高精度の情報再生が可能となる。
また、ビタビ復号はパーシャルレスポンスのようなデー
タ列に相関性がある系において、状態遷移とその出力列
から最も確からしい復号系列として出力し復号結果とす
るものであり、復号系列における誤り発生確率を最小化
する技術である。これらパーシャルレスポンスを適用
し、更に最尤復号であるビタビ復号等の技法を適用する
ことで、情報再生の信頼性を更に向上することが可能と
なる。
【0047】なお、以上の実施形態では、磁壁移動型の
光磁気記録媒体を用いた場合に関して説明したが、本発
明は磁壁移動型の記録媒体に限定されることはなく、光
学系の分解能の制約を回避するために温度分布または温
度勾配を利用する磁気超解像作用による光記録媒体であ
り、且つ、常温において再生層に記録マークが存在する
系である光記録媒体すべてに適用可能である。例えば、
FAD、RAD、ダブルマスク等の磁気超解像再生に使
用することができる。
光磁気記録媒体を用いた場合に関して説明したが、本発
明は磁壁移動型の記録媒体に限定されることはなく、光
学系の分解能の制約を回避するために温度分布または温
度勾配を利用する磁気超解像作用による光記録媒体であ
り、且つ、常温において再生層に記録マークが存在する
系である光記録媒体すべてに適用可能である。例えば、
FAD、RAD、ダブルマスク等の磁気超解像再生に使
用することができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、波
長λ、開口数NAが異なる再生光学系を用いた場合で
も、第1の再生光学系を用いた場合には磁気超解像作用
/磁壁移動作用による情報再生、第2の再生光学系を用
いた場合には磁気超解像作用/磁壁移動作用を利用しな
い再生パワーで情報再生を行うことができ、再生互換性
を確保することができる。また、第1の再生光学系にお
ける光磁気記録媒体の熱応答に応じた超解像作用/磁壁
移動作用を考慮した光磁気記録媒体の熱構造、感度等の
設計を行うことで、第2の再生光学系においてもこれら
光磁気記録媒体の再生を行うことが可能であり、第1及
び第2の再生光学系における再生特性を確保するための
難解な熱構造、感度等を考慮することなく両光学系にお
いて再生互換性を確保する事ができる。
長λ、開口数NAが異なる再生光学系を用いた場合で
も、第1の再生光学系を用いた場合には磁気超解像作用
/磁壁移動作用による情報再生、第2の再生光学系を用
いた場合には磁気超解像作用/磁壁移動作用を利用しな
い再生パワーで情報再生を行うことができ、再生互換性
を確保することができる。また、第1の再生光学系にお
ける光磁気記録媒体の熱応答に応じた超解像作用/磁壁
移動作用を考慮した光磁気記録媒体の熱構造、感度等の
設計を行うことで、第2の再生光学系においてもこれら
光磁気記録媒体の再生を行うことが可能であり、第1及
び第2の再生光学系における再生特性を確保するための
難解な熱構造、感度等を考慮することなく両光学系にお
いて再生互換性を確保する事ができる。
【図1】本発明の光磁気情報再生装置の一実施形態の構
成を示すブロック図である。
成を示すブロック図である。
【図2】図1の実施形態の記録動作を説明するためのタ
イムチャートである。
イムチャートである。
【図3】第2の再生光学系を用いて再生した場合の再生
信号のCNR値の再生パワー依存性を示す図である。
信号のCNR値の再生パワー依存性を示す図である。
【図4】第2の再生光学系による再生動作を説明するた
めの図である。
めの図である。
【図5】従来例の光磁気情報記録再生装置を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図6】図5の従来装置の記録動作を説明するためのタ
イムチャートである。
イムチャートである。
【図7】図5の従来装置の磁壁移動再生原理を説明する
ための図である。
ための図である。
【図8】図5の従来装置で情報を再生した場合の再生信
号のCNR値の再生パワー依存性を示す図である。
号のCNR値の再生パワー依存性を示す図である。
【図9】図5の従来装置で赤色レーザと青紫色レーザで
再生した場合の媒体上の温度分布を示す図である。
再生した場合の媒体上の温度分布を示す図である。
【図10】図5の従来装置で青紫色レーザを用いて再生
した場合の動作を説明するための図である。
した場合の動作を説明するための図である。
【図11】本発明の実施形態の磁壁移動再生を行うか否
かを判断する場合の処理を示すフローチャートである。
かを判断する場合の処理を示すフローチャートである。
1 光磁気ディスク 2 基板 3 光磁気記録膜 4 保護膜 5 光ヘッド 5a 第1の再生光学系 5b 第2の再生光学系 6 コントローラ 7 LDドライバ 8 磁気ヘッドドライバ 9 磁気ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 20/14 341 G11B 20/14 341A
Claims (7)
- 【請求項1】 少なくとも、再生層、記録保持層を含む
光磁気記録媒体に再生用光ビームを照射し、再生用光ビ
ームの照射による温度分布又は温度勾配を利用して磁気
超解像作用又は磁壁移動作用により記録情報の再生を行
う光磁気情報再生方法において、光源の波長がλ1、対
物レンズの開口数がNA1の第1の再生光学系を用いて
記録情報を再生する場合は、前記磁気超解像作用又は磁
壁移動作用を利用して記録情報の再生を行い、光源の波
長がλ2、対物レンズの開口数がNA2の第2の再生光
学系を用いて記録情報を再生する場合は、前記磁気超解
像作用又は磁壁移動作用を利用せずに記録情報の再生を
行うことを特徴とする光磁気情報再生方法。 - 【請求項2】 前記第2の再生光学系を用いて記録情報
を再生する場合は、前記磁気超解像作用又は磁壁移動作
用の起こらない再生パワーで記録情報を再生することを
特徴とする請求項1に記載の光磁気情報再生方法。 - 【請求項3】 前記第1の再生光学系と第2の再生光学
系との間に、(λ2/NA2)/(λ1/NA1)≦
0.6、かつ前記第1の再生光学系における最短記録マ
ーク長をTminとした場合、Tmin/(λ2/NA
2)≧0.4、なる関係があることを特徴とする請求項
1に記載の光磁気情報再生方法。 - 【請求項4】 前記第2の再生光学系を用いて記録情報
を再生する場合は、パーシャルレスポンス再生又はビタ
ビ復号を使用することを特徴とする請求項1に記載の光
磁気情報再生方法。 - 【請求項5】 少なくとも、再生層、記録保持層を含む
光磁気記録媒体に再生用光ビームを照射し、再生用光ビ
ームの照射による温度分布又は温度勾配を利用して磁気
超解像作用又は磁壁移動作用により記録情報の再生を行
う光磁気情報再生装置において、光源の波長がλ1、対
物レンズの開口数がNA1の第1の再生光学系を用いて
記録情報を再生する場合は、前記磁気超解像作用又は磁
壁移動作用が起こる再生パワーで記録情報の再生を行
い、光源の波長がλ2、対物レンズの開口数がNA2の
第2の再生光学系を用いて記録情報を再生する場合は、
前記磁気超解像作用又は磁壁移動作用が起こらない再生
パワーで記録情報の再生を行うことを特徴とする光磁気
情報再生装置。 - 【請求項6】 前記光磁気記録媒体には、該光磁気記録
媒体を設計した光学系情報ならびに最短記録マーク長の
情報が記録された管理情報領域が設けられていることを
特徴とする請求項1に記載の光磁気情報再生方法。 - 【請求項7】 前記光磁気記録媒体には、該光磁気記録
媒体を設計した光学系情報ならびに最短記録マーク長の
情報が記録された管理情報領域が設けられていることを
特徴とする請求項5に記載の光磁気情報再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000357803A JP2002163849A (ja) | 2000-11-24 | 2000-11-24 | 光磁気情報再生方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000357803A JP2002163849A (ja) | 2000-11-24 | 2000-11-24 | 光磁気情報再生方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002163849A true JP2002163849A (ja) | 2002-06-07 |
Family
ID=18829807
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000357803A Pending JP2002163849A (ja) | 2000-11-24 | 2000-11-24 | 光磁気情報再生方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002163849A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006059399A1 (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-08 | Fujitsu Limited | 光学的記憶媒体、光学的記憶媒体の製造方法及び光学的記憶装置 |
-
2000
- 2000-11-24 JP JP2000357803A patent/JP2002163849A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006059399A1 (ja) * | 2004-12-03 | 2006-06-08 | Fujitsu Limited | 光学的記憶媒体、光学的記憶媒体の製造方法及び光学的記憶装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH056590A (ja) | 光磁気記録装置 | |
US6058077A (en) | Signal reproducing method and apparatus for reproducing information by moving magnetic wall | |
US6069852A (en) | Magneto-optical recording-reproducing method for recording an asymmetrical magnetic domain on a magneto-optical recording medium | |
US6249490B1 (en) | Magneto-optical recording/reproducing method and apparatus | |
TW565827B (en) | Method for annealing domain wall displacement type magneto-optical disc and magneto-optical disc | |
JPH11167754A (ja) | 光磁気記録再生方法及びその再生装置 | |
US6314061B1 (en) | Linear high density magneto-optical recording apparatus | |
JP2003317336A (ja) | 光磁気記録媒体、および、その製造方法 | |
JP2002163849A (ja) | 光磁気情報再生方法及び装置 | |
JP2005011385A (ja) | 磁区拡大型光磁気再生方法及び装置 | |
JP2000276770A (ja) | 高密度光ディスク | |
JP4419041B2 (ja) | 光信号記録装置及び光信号記録方法 | |
KR20010062660A (ko) | 광기록 매체 및 기록 재생 장치 | |
JPH1092039A (ja) | 光磁気記録再生方法及びその再生装置 | |
JP2002157795A (ja) | 光磁気情報再生テスト方法及び光磁気情報記録再生装置 | |
JPH05189833A (ja) | 光情報記録方法および記録再生装置 | |
JP2000315340A (ja) | 信号記録再生装置及び信号記録再生方法 | |
WO2005024816A1 (ja) | 光磁気情報記録媒体の熱処理判定方法および熱処理判定装置 | |
WO2004021342A1 (ja) | 記録媒体、記録装置及び方法 | |
JP2001256651A (ja) | 再生装置および再生方法 | |
JPH07153078A (ja) | 情報の記録再生制御方法 | |
JPH1186375A (ja) | 光磁気記録再生方法及びその装置 | |
JP2004164694A (ja) | 光磁気ディスクの初期化方法 | |
JP2002015484A (ja) | 光磁気記録媒体および光情報記録媒体の再生方法 | |
JPH1092036A (ja) | 光磁気記録再生方法及び光磁気記録再生装置 |