JP2002131734A

JP2002131734A - カラー液晶表示装置

Info

Publication number: JP2002131734A
Application number: JP2000321692A
Authority: JP
Inventors: Kenta Miyanohara; 健太宮ノ原
Original assignee: Kyocera Corp
Current assignee: Kyocera Corp
Priority date: 2000-10-20
Filing date: 2000-10-20
Publication date: 2002-05-09

Abstract

(57)【要約】【課題】表示領域の周囲からの光漏れを防ぐとともに、
色ムラの発生を抑制し、表示品位を高めた高性能なカラ
ー液晶表示装置を提供する。【解決手段】カラー液晶表示装置１２によれば、透明基
板２上に着色層３を被着させカラーフィルター５と成
す。さらに着色層３の間には遮光膜４を設けている。カ
ラーフィルタ５上に保護膜６と透明電極７と配向膜８と
を形成している。透明基板１４上には透明電極１５と配
向膜１６とを形成している。そして、透明基板２、１４
の間に球状のスペーサー１７を配し、そして、スーパー
ツイストネマチック液晶層１８を充填し封入する。この
封入にはシール部材１０でもって封止される。そして、
表示領域９とシール部材１０との間の領域には遮光膜４
を延在させ、シール部材１０の配された部分にはカラー
フィルタ５を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はカラーフィルタを備
えたスーパーツイストネマチック液晶層からなるカラー
液晶表示装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のカラーフィルターを備えたカラー
液晶表示装置を図４により説明する。同図はカラー液晶
表示装置１の要部を示す断面概略図である。

【０００３】このカラー液晶表示装置１によれば、透明
基板２の上にたとえば赤（Ｒ）、緑（Ｇ）、青（Ｂ）の
着色層３を被着させ、さらに各着色層３がマトリックス
状に配列され、個々の着色層３の間には黒い樹脂や遮光
性の金属からなる遮光膜４を設け、これによって３色か
らなるカラーフィルター５と成す。

【０００４】このカラーフィルター５を保護するため
に、シリカ材や合成樹脂などからなる保護膜６を設け、
その上に透明導電性膜（たとえばＩＴＯ）からなる透明
電極７をストライプ状に形成し、つづいて液晶を配向さ
せるための配向膜８を形成している。

【０００５】他方の透明基板にも、透明導電性膜（たと
えばＩＴＯ）からなる透明電極をストライプ状に形成
し、その上に配向膜を形成している。そして、両透明基
板を、双方の透明電極が直交され、その直交部がマトリ
クス状に配列されるように、対向させる。このマトリッ
クス配列の部分が表示領域９となる。

【０００６】その際、これら透明基板の間に所定の間隔
を設けるために球状のスペーサーを配し、そして、液晶
分子の捩れ角が１６０〜３００度のスーパーツイストネ
マチック液晶層を充填し封入する。この封入にはシール
部材１０でもって封止される。また、この構成のカラー
液晶表示装置１においては、遮光膜４をシール部材１０
にまで延在させ、これにより、表示領域９の外側からの
光漏れが生じないようにしている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上記構成のカラー液晶
表示装置１においては、スーパーツイストネマチック液
晶層を用いたＳＴＮ型液晶表示装置であり、液晶分子の
複屈折性を利用しており、そのために、液晶層の厚みｄ
と液晶材料の複屈折△ｎの積△ｎｄを厳密に制御する必
要がある。

【０００８】しかしながら、表示領域９における液晶層
の厚みと、表示領域９の外周付近での液晶層の厚みが異
なっており、これにより、色ムラが発生する傾向にあ
る。

【０００９】この課題を解消するために、図５に示すカ
ラー液晶表示装置１１が提案されている。なお、同図に
おいて、図４と同一箇所には同一符号を付す。

【００１０】このカラー液晶表示装置１１においては、
カラーフィルタ５をシール部材１０にまで延在させ、こ
れにより、液晶層の厚みが均一になり、色ムラの発生を
減少させることができるが、その反面、表示領域９の周
囲から光漏れが生じ、表示品位が低下する。

【００１１】したがって本発明は上記事情に鑑みて案出
されたものであり、その目的は表示領域の周囲からの光
漏れを防ぐとともに、色ムラの発生を抑制し、表示品位
を高めた高性能なカラー液晶表示装置を提供することに
ある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明のカラー液晶表示
装置は、基板上に着色層をマトリックス状に配列し、各
着色層間に遮光膜を設けてカラーフィルタとなし、この
カラーフィルタ上に複数の透明電極がストライプ状に配
列してなる一方透明電極群と配向膜とを順次積層した一
方部材と、他の基板上に複数の透明電極がストライプ状
に配列してなる他方透明電極群と配向膜とを順次積層し
た他方部材とを、一方透明電極群と他方透明電極群の双
方の透明電極とを直交させて表示領域となすように、ス
ーパーツイストネマチック液晶層を介して対向させ、こ
のスーパーツイストネマチック液晶層の周囲にシール部
材を配して固定さしめ、そして、一方部材の基板上の表
示領域とシール部材との間の領域には遮光膜を延在さ
せ、シール部材の配された部分には前記カラーフィルタ
を形成したことを特徴とする。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明のカラー液晶表示装置を図
１〜図３により説明する。図１はカラー液晶表示装置１
２の端部付近の断面概略図、図２はカラー液晶表示装置
１２の要部を示す断面概略図であり、図３はカラーフィ
ルターの着色層の配列パターンを示す。なお、これら各
図において、図４と同一箇所には同一符号を付す。

【００１４】カラー液晶表示装置１２において、２はガ
ラス基板などからなる透明基板であり、この透明基板２
の上にたとえば赤（Ｒ）、緑（Ｇ）、青（Ｂ）の３色の
各着色層３を被着させることで、３色からなるカラーフ
ィルター５と成す。さらに着色層３の間には、所定の部
位に黒い樹脂や遮光性の金属からなる遮光膜４（ブラッ
クレジストを使用した場合には、その厚みを１μｍにす
ればよい）を設けている。

【００１５】本例においては、図３に示すカラーフィル
タ５のように赤（Ｒ）、緑（Ｇ）、青（Ｂ）の３つの着
色層でもって１画素としている。

【００１６】カラーフィルタ５上に、これらを保護する
ためにシリカ材や合成樹脂などからなる保護膜６を２μ
ｍの厚みにて設け、その上に透明導電性膜（たとえばＩ
ＴＯ）からなる透明電極７をストライプ状（４８０本）
に形成して前記一方透明電極群を形成し、その上にポリ
イミド樹脂などからなる配向膜８を７００Ａの厚みにて
形成している。

【００１７】一方、透明基板１４の上には透明導電性膜
（たとえばＩＴＯ）からなる透明電極１５をストライプ
状（１９２０本）に形成して前記他方透明電極群を形成
し、その上にポリイミド樹脂などからなる配向膜１６を
７００Ａの厚みにて形成している。

【００１８】そして、透明電極７と透明電極１５とを、
双方が直交するように対向させ、その直交部がマトリク
ス状に配列されるように対向させる。その際、これら透
明基板２、１４の間に所定の間隔を設けるために球状の
スペーサー１７を配し、そして、液晶分子の捩れ角が１
６０〜３００度（たとえば２４０度）のスーパーツイス
トネマチック液晶層１８を充填し封入する。この封入に
はシール部材１０でもって封止される。

【００１９】そして、本発明においては、表示領域９と
シール部材１０との間の領域には遮光膜４を延在させ、
シール部材１０の配された部分には前記カラーフィルタ
５を形成している。

【００２０】また、透明基板８と透明基板１５のそれぞ
れの外側面に位相差フィルムと偏光板を配し、これによ
ってノーマリブラックタイプの液晶表示装置となしてい
る。

【００２１】かくして上記構成のカラー液晶表示装置１
２によれば、表示領域９とシール部材１０との間の領域
には遮光膜４を延在させたことで、光漏れがなくなり、
さらに図５に示す液晶表示装置１１と対比しても、シー
ル部材１０の配された部分における対向基板の間隙と、
表示領域９における対向基板の間隙との差に起因した色
ムラが発生しても、その色ムラを隠すことができる。

【００２２】その上、シール部材１０の配された部分に
おいてもカラーフィルタ５を形成したことで、その部分
における対向基板との間隙を、表示領域９と同程度にす
ることができ、少なくとも従来のような図４に示すカラ
ー液晶表示装置９と比べても、シール部材１０の配され
た部分における間隙と、表示領域９における間隙との差
を小さくすることができ、これによって、表示領域９の
周辺付近にて色ムラがなくなり、表示品位を高めること
ができた。

【００２３】ちなみに、色ムラの解消のために、スペー
サを表示領域９とシール部材１０に入れるが、そのため
に表示領域９とシール部材１０に用いるスペーサの径を
違えることで、ギャップ調整することができるが、この
ようなスペーサの径だけで調整することはむずかしく、
たとえばカラーフィルタのカラーレジストの厚みにばら
つきが生じると、再度、スペーサの径を変えてギャップ
調整する必要がある。

【００２４】これに対し、本発明においては、表示領域
９とシール部材１０の部分のカラーフィルタの構成が同
一であることから、スペーサの径を同じにすることがで
き、これにより、ギャップの均一化が容易になり、さら
にカラーフィルタのカラーレジストの厚みがばらついた
ときでも、スペーサの径を変える必要がないという利点
もある。

【００２５】本発明者が繰り返しおこなった実験によれ
ば、表示領域９とシール部材１０との間の領域におい
て、遮光膜４を延在させた部分の幅ｄは１画素の長辺の
長さに対し、０．５〜１０倍にするとよいことを確認し
た。

【００２６】この実験結果を表１に示す。

【００２７】

【表１】

【００２８】評価を製造マージンと表示領域９における
色ムラの発生状況によっておこない、それぞれ３段階に
区別し、〇印は良好な結果が得られた場合であり、△印
はやや色ムラが発生し、製造マージンが低下した場合で
あり、×印は色ムラがはっきりと発生し、さらに製造マ
ージンが著しく低下した場合である。

【００２９】この表から明らかなとおり、遮光膜４を延
在させた部分の幅ｄは１画素の長辺の長さに対し、０．
５〜１０倍にすると、製造マージンおよび表示領域９に
おける色ムラの発生状況の双方とも良好であることがわ
かる。

【００３０】

【発明の効果】以上のとおり、本発明のカラー液晶表示
装置においては、一方部材の基板上の表示領域とシール
部材との間の領域には遮光膜を延在させ、シール部材の
配された部分にはカラーフィルタを形成したことで、表
示領域の周囲からの光漏れを防ぐとともに、色ムラの発
生を抑制し、これによって表示品位を高めた高性能なカ
ラー液晶表示装置が提供できた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の液晶表示装置の要部断面図である。

【図２】本発明の液晶表示装置の要部断面図である。

【図３】本発明に係るカラーフィルターの着色層配列パ
ターンを示す平面図である。

【図４】従来の液晶表示装置の要部断面図である。

【図５】従来の液晶表示装置の要部断面図である。

【符号の説明】

１、１２・・・カラー液晶表示装置２、１４・・・透明基板３・・・着色層４・・・遮光膜５・・・カラーフィルター６・・・保護膜７、１５・・・透明電極８、１６・・・配向膜９・・・表示領域１０・・・シール部材Ｒ…赤の着色層Ｇ…緑の着色層Ｂ…青の着色層

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】基板上に着色層をマトリックス状に配列
し、各着色層間に遮光膜を設けてカラーフィルタとな
し、このカラーフィルタ上に複数の透明電極がストライ
プ状に配列してなる一方透明電極群と配向膜とを順次積
層した一方部材と、他の基板上に複数の透明電極がスト
ライプ状に配列してなる他方透明電極群と配向膜とを順
次積層した他方部材とを、一方透明電極群と他方透明電
極群の双方の透明電極とを直交させて表示領域となすよ
うに、スーパーツイストネマチック液晶層を介して対向
させ、このスーパーツイストネマチック液晶層の周囲に
シール部材を配して固定せしめたカラー液晶表示装置で
あって、前記一方部材の基板上の表示領域とシール部材
との間の領域には遮光膜を延在させ、シール部材の配さ
れた部分には前記カラーフィルタを形成したことを特徴
とするカラー液晶表示装置。