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JP2002127446A - プリント装置 - Google Patents

プリント装置

Info

Publication number
JP2002127446A
JP2002127446A JP2000324532A JP2000324532A JP2002127446A JP 2002127446 A JP2002127446 A JP 2002127446A JP 2000324532 A JP2000324532 A JP 2000324532A JP 2000324532 A JP2000324532 A JP 2000324532A JP 2002127446 A JP2002127446 A JP 2002127446A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
carriage
detection
ink discharge
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000324532A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Numata
靖宏 沼田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000324532A priority Critical patent/JP2002127446A/ja
Publication of JP2002127446A publication Critical patent/JP2002127446A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吐出のタイミング等、ソフトウエア制
御で制御する複雑な手間が省け、ソフトウエアの信頼性
の高いプリント装置の提供を課題とする。 【解決手段】 キャリッジ15に設けられたフラグ15
bがフォトセンサ21を横切ったときに、不吐出検出用
フォトセンサ8をオンにする。フラグ15bがセンサ2
1を通過すると、遮光状態が解かれ、センサ21がオフ
になり、不吐出検出用のインク吐出を開始する。このと
き、フォトセンサ8も温まって安定して検知を開始す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクの吐出異常
検知手段を備えたファクシミリ等のプリント装置に関す
る。
【0002】ここで、プリントとは、布、糸、紙、シー
ト材等のインク付与を受けるインク支持体全てへのイン
ク付与等を含むもので、プリント装置は、各種情報装置
全てあるいはその出力器としてのプリンタを含むもの
で、本発明はこれらへの用途が可能なものである。
【0003】
【従来の技術】図9を参照して従来のファクシミリ装置
に出力手段として装備されるプリント装置の構成を概略
説明する。
【0004】プリント紙Pはカセット151に複数枚積
み重ねて収納されており、給紙ローラ152によって1
枚ずつ繰り出され、搬送ローラ153へと送り出され、
さらにプリント部Bへと搬送される。このプリント部B
はインクジェット方式で、主走査方向(紙面に垂直方
向)に往復移動で、かつ、多数のインク吐出口(例えば
128インク吐出口)を列状に持つプリントヘッドを有
し、プリント紙Pの図中上面にヘッドより吐出させたイ
ンクによって画像をプリントする。画像プリント後のプ
リント紙Pはプリント部Bの下流側に配置された排紙ロ
ーラ対154によって下ガイド155に沿って排出部へ
搬送され、排出ローラ156、排出コロ157により排
出積載部である排紙スタッカ158上へ排出され、積載
される。
【0005】プリントヘッドはインクタンクを内蔵し、
インクが無くなった時にプリントヘッド毎に新品と交換
し得るカートリッジ式のインクジェットプリントヘッド
を搭載しており、装置本体の小型化を図りながらカラー
プリントを可能とするために、黒色プリント用のカート
リッジとカラープリント用のカートリッジのどちらでも
装着可能な構成となっている。黒色プリント用カートリ
ッジは黒色インクのみを吐出する128個のインク吐出
口を有し、カラープリント用カートリッジは黒色用64
インク吐出口、色の三原則のイエロー、シアン、マゼン
タについて各々24個のインク吐出口および前記4色分
のインクタンクを有している。黒色プリント用カートリ
ッジとカラープリント用カートリッジの外形形状は同じ
であり、よって、カラープリント用カートリッジの一色
あたりのインク容量は黒色プリント用カートリッジのイ
ンク容量の4分の1以下と少ない構成となっている。
【0006】ここで、紙、OHP用シート等のプリント
媒体に対してプリントを行うプリント装置は種々提案さ
れているが、この中でもプリント装置は、プリントヘッ
ドからプリント紙に直接インクを噴射するもので、ラン
ニングコストが安く、プリント動作が静かである等の利
点を有するプリント装置として注目されている。
【0007】上記プリント装置をファクシミリ装置に応
用するにあたり、受信した画像情報を確実にプリントす
るために、インク切れ、吐出不良などの印字不能状態を
検出する必要がある。その検知方法として、透過型フォ
トセンサの発光素子と受光素子の間隙にインクを所定発
数吐出し、インクが光を遮ることを利用してセンサの出
力の変化を検出し、インク供給系のインク残量の低下ま
たはヘッド異常に起因するインクの吐出異常を検知する
技術を用いることが考えられる。
【0008】透過型フォトセンサは発光素子の発光面に
レンズを一体成形することで、受光素子に向けて略平行
光を投射できるものであり。受光素子の受光面にはモー
ルド部材により0.7mm×0.7mm程度の穴を光軸
上に構成し、受光発光間全域において検出範囲を高さ方
向の幅約0.7mm、幅方向約0.7mmに絞り込む。
また、発光素子と受光素子とを結ぶ光軸はプリントヘッ
ドのインク吐出口列と平行に配置され、発光素子と受光
素子の間隔はプリントヘッドのインク吐出口列よりも広
く、光軸とプリントヘッドのインク吐出口列の位置を一
致させると、プリントヘッドの各インク吐出口から吐出
されるインク滴は全て発光素子と受光素子の間の検出範
囲を通過可能であるように構成する。この検出範囲をイ
ンク滴が通過することにより、インク滴が発光素子側か
らの光を遮り、受光素子側への光量を減少させ、受光素
子の出力の変化が得られる構成とすることができる。
【0009】ここで、透過型フォトセンサの出力が一定
量以上変化すれば正常と検知する。
【0010】逆に、出力変化が一定量以下であれば、イ
ンクの吐出を異常と検知し、インクを吐出口から吸引す
る等のインク吐出正常状態への復帰操作が行われるまで
以降のプリント動作を受け付けず、ファクシミリ受信の
受付を禁止、または受信データをメモリに蓄積するなど
の動作を行うことにする。
【0011】このような技術はプリントヘッドに特別な
部品を付加することなくインクの吐出異常を検知するこ
とができるので、有効な手段と考えられる。
【0012】なお、前記インク吐出異常検知は毎ページ
プリント終了後に必ず全インク吐出口について実行する
ものとする。
【0013】また、インクの不吐出検出を実現させるた
めのソフトウエアの制御について図10および図11に
ついて説明する。
【0014】不吐出検出動作はキャリッジを動かし、不
吐出検出センサを通過させ検知センサに向けてインクを
吐出させる。検知センサは、このインクを検知して、イ
ンクが吐出されたか否かをチェックする。このために、
キャリッジがセンサを通過する手前で検知用のLEDを
オンさせ、センサにさしかかる手前からインクを吐出さ
せる。キャリッジがセンサを通過した後、検知用LED
をオフする。
【0015】キャリッジは動作を停止し、次の位置へ移
動をする。キャリッジの移動距離は検知用センサへ吐出
するために十分な長さである。
【0016】検知センサ用LEDの点灯時間が短い方
が、センサの寿命が延びるために、なるべく点灯時間は
短くする。
【0017】図10は、この検知動作についてセンサの
LEDのオン/オフの制御とインク吐出とキャリッジモ
ータの制御のソフトのフローである。
【0018】ステップS1でキャリッジ動作をスタート
するとともに不吐出検出センサ用タイマと不吐出検出用
吐出用タイマをスタートさせる。
【0019】ステップS2で不吐出検出センサ用タイマ
がセンサオン(アクティブ)時間になったかをチェック
する。YesならステップS3へ進む。
【0020】ステップS3では不吐出検出センサをオン
にする。不吐出検出センサ用タイマを再スタートさせ
る。これは検出センサをオフにするためである。
【0021】ステップS4では不吐出検出用吐出用タイ
マが吐出スタート時間になったかをチェックする。Ye
sならステップS5へ進む。
【0022】ステップS5では不吐出検出用のためのイ
ンク吐出をスタートする。また、センサはインクの通過
のチェックを開始する。
【0023】ステップS6では不吐出検出センサ用タイ
マがセンサオフ時間になったかをチェックする。Yes
ならばステップS7へ進む。
【0024】ステップS7では不吐出検出センサをオフ
にして、検出を終了させる。
【0025】図11はファクシミリ装置のプリント制御
に関連する処理の説明図である。ここではプロセス処理
としてP1〜P7の7つある。
【0026】これは優先順位を決め、プリント動作状態
や停止状態などの様々なケースによって、行うべきP1
〜P7のプロセス処理が異なってくる。
【0027】ここでは不吐出検出動作状態について述べ
ると、P2の不吐出検出制御、P3のインターフェース
制御、P4のキャリッジモータ制御、P7のインク吐出
制御の4つを並行処理あるいは順序だてて処理される。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技
術においては、キャリッジ動作や不吐出検出のための様
々な処理を実現するCPUの処理に少なからず負荷をも
たらす。最近のCPUは低価格で高速で処理が可能では
あるが、装置全体のパフォーマンスを考えると、負荷は
軽ければ軽い程良い。
【0029】ソフトウエアの処理は、信頼性の向上、精
度の実現のために処理が複雑になってしまう。
【0030】ソフトウエアタイマは、(1)不吐出検出
用のインクを精度良くセンサに向けて吐出するため、
(2)インク消費量をできるだけ少なくなるため、
(3)またセンサ用LEDのオン時間をなるべく短くす
るため、センサ用LEDをオンしてから検知するのに十
分安定するまでのウエイト時間を持たせる必要がある。
例えば、LEDが安定するまでに約10〜100ミリ秒
必要である。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、画像データに基づきプリント媒体に対し
てインクを吐出するヘッドを用いてプリントを行うプリ
ント装置であって、インクの吐出異常を検知する吐出異
常検知手段をキャリッジの位置検知をする検知手段の近
くにおき、さらにキャリッジの位置検知用のフラグの長
さをある決めた長さにして、異常検知動作でキャリッジ
が位置検知手段を横切る時にインク吐出異常検知手段を
アクティブにし、そしてインク吐出をスタートさせる制
御を行うことを特徴とする。
【0032】上記の構成によれば、キャリッジの位置検
知手段の近くにインク吐出異常検知手段を配置し、吐出
検知処理を実行することは、検知のための吐出精度の向
上、検知処理のためのソフト処理の単純化、検知処理の
負荷の軽減、信頼性の向上になる。
【0033】また、インク吐出検知をキャリッジの位置
センサで行うことで、キャリッジセンサを1つ省き、コ
ストダウンを実現できる。
【0034】また、キャリッジセンサを2つ使用すれ
ば、コストダウンよりもセンサ用のメカフラグを小さく
することができ、これによりメカの設計自由度を向上さ
せることができる。また、キャリッジの移動速度を上げ
ることができ、インク吐出検知シーケンスの設計自由度
が大きくなる。
【0035】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、図面を
参照して本発明のプリント装置の一実施形態の構成を説
明する。
【0036】図1は本発明のプリント装置の一実施形態
としてのファクシミリ装置の要部断面図であり、図2は
図1に示したプリント部の拡大斜視図であり、図3は図
1および図2に示したファクシミリ装置の構成を示すブ
ロック図である。
【0037】まず、図1を参照してファクシミリ装置の
概略構成について説明する。
【0038】図1において、Aは原稿を光学的に読み取
る読取ユニット、Bはプリント装置であるプリントユニ
ット、Cはシートカセットとこれに積載されたプリント
紙等のシートを分離してプリントユニットBに供給する
給紙ユニットである。
【0039】読取ユニットAにおいて、原稿Sは矢印F
で示す原稿搬送路に沿って搬送される。すなわち、原稿
Sは読取ユニットAの原稿トレイ41上に画像面を下側
にして積載される。積載された原稿Sは分離片45と分
離ローラ46により、下側から一枚ずつ分離搬送され、
読取センサ48の読取位置まで分離ローラ46によって
搬送される。
【0040】なお、読取センサ48は、図示しない光源
と、この光源に対向する光電変換素子とを読取主走査方
向に沿って一列に並べ、かつ原稿Sの画像面の幅に相当
する長さを少なくとも有するラインセンサであり、原稿
Sの画像を電気信号に変換する。49は白ローラであ
り、読取センサ48に対して原稿Sの浮きを抑えると同
時に、原稿Sの搬送方向(副走査方向)に搬送、排出を
行う。排出された原稿Sは原稿排紙トレイ51に順次積
載される。分離ローラ46および白ローラ49は図示し
ない読取モータにより回転駆動されるものである。
【0041】次に、プリントユニットBおよび給紙ユニ
ットCにおけるプリント紙Pの流れを説明をする。
【0042】プリント紙Pは図1中の矢印Gで示すプリ
ント紙搬送経路に沿って搬送される。すなわち、給紙ユ
ニットCの給紙トレイ1に積載されたプリント紙Pは、
給紙ローラ2およびリタードローラ3によってピックア
ップされ、給紙ローラ2によってプリントユニットBに
送り込まれる。プリントユニットBにおいては、プリン
ト手段としてのプリントヘッド5によりプリント紙Pに
対してプリントが行われ、装置内をある程度の距離だけ
搬送した後、排出手段としての排出ローラ6によって排
紙積載手段としての排紙スタッカに排出積載される。
【0043】次に、図2を参照してプリントユニットB
のプリント部の具体的な構成について説明する。
【0044】図2において、本実施形態のプリントヘッ
ド5は、インクタンク(インク収容体)を内蔵一体化し
たもので、インクが無くなった場合にはプリントヘッド
毎に新品と交換し得るカートリッジ式のインクジェット
プリントヘッドを搭載している。なお、プリントヘッド
5はヘッドからインクタンクのみを切り離すことが可能
なタイプであってもよい。
【0045】本実施形態で用いるプリントヘッド5は、
インクジェット方式のプリントヘッドであり、黒色プリ
ント用カートリッジとカラープリント用カートリッジの
いずれも適宣交換可能であって、黒色プリント用カート
リッジの構成は解像度が360dpiであり、128個
のインク吐出口を一列に配したインク吐出口列を持ち、
インク吐出口内に設けた電気熱変換素子の発熱によって
インク中に生じた膜沸騰の圧力によってインク吐出口先
端の吐出口よりインクを吐出する。
【0046】一方、カラープリント用カートリッジは黒
色プリント用カートリッジと同様に一列に配したインク
吐出口列を有し、黒色インクのインク吐出口を64個、
三原色のイエロー、シアン、マゼンタの各色のインクに
ついては各々インク吐出口を24個ずつ有する。各カー
トリッジの外形形状は同一である。また、カラープリン
ト用カートリッジの1色当たりのインク容量は黒色プリ
ント用カートリッジのインク容量の4分の1以下であ
る。
【0047】15はプリントヘッド5を精度良く保持し
ながら、プリント紙Pの搬送方向(副走査方向、矢印G
方向)とは直交する方向、即ち主走査方向(矢印H方
向)に往復移動させるためのキャリッジであり、ガイド
棒16と突き当て部15aにより摺動自在に保持されて
いる。上記キャリッジ15の往復移動は、図示しないキ
ャリッジモータによって駆動されるプーリ17およびタ
イミングベルト18によって行われる。この際に、プリ
ントヘッド5に与えるプリント信号および電力は、フレ
キシブルケーブル19によって装置本体の電気回路から
供給されている。プリントヘッド5とフレキシブルケー
ブル19とは互いに接点を圧接して接続されており、プ
リントヘッド5の特定の接点間が開放、接続を検出する
ことでモノクロカートリッジとカラーカートリッジのど
ちらが装着されているか、後述するCPUによる認識が
可能である。
【0048】また、20はインク受け手段として機能す
るキャップであり、上記キャリッジ15が待機する位置
(ホームポジション)に対応して配置されている。キャ
ップ20は必要に応じて上下し、上昇時はプリントヘッ
ド5に密着し、列をなすインク吐出口を含む面を覆って
インクの蒸発やゴミ付着を防止する。
【0049】本実施形態においては、プリントヘッド5
とキャップ20とを相対的に対向した位置となるように
位置決めするために、装置本体に設けられたキャリッジ
ホームセンサ21とキャリッジ15に設けられた遮光板
15bが用いられる。上記キャリッジホームセンサ21
は透過型のフォトインタラプタが用いられ、キャリッジ
15が移動して待機位置まで移動した時に、キャリッジ
ホームセンサ21の一部から照射された光が遮光板15
bによってその透過が遮られることを検知する。
【0050】プリント紙Pは図1および図2中の下側よ
り上方へ給紙され、給紙ローラ2および紙ガイド22に
よって水平方向に曲げられて、矢印G方向(副走査方
向)に搬送される。給送ローラ2および排紙ローラ6
は、それぞれ図示しないプリントモータによって駆動さ
れ、必要に応じてキャリッジ15の往復移動と連動して
高精度にプリント紙Pを副走査方向に搬送する。23は
拍車であり、撥水性の高い材料で形成され、プリント紙
Pの表面とは刃状の円周部のみで接触する。拍車23は
上記排紙ローラ6に対向する位置で、かつ図示しない軸
受部材により主走査方向に所定長、離間して複数箇所に
配設されており、プリント直後のプリント紙P上の未定
着画像に接触しても画像に影響を与えずにプリント紙P
をガイドし搬送するよう構成されている。
【0051】吐出異常検知手段を構成するフォトセンサ
8は、上記キャップ20とプリント紙Pの紙端との間に
プリントヘッド5のインク吐出口列に対向した位置に配
置されている。このフォトセンサ8はプリントヘッド5
のインク吐出口より吐出されるインク滴を直接光学的に
検知する透過型フォトインタラプタであり、プリントヘ
ッド5のインク吐出口およびこれに連通するインク液路
の目詰まりやインク供給系のインク残量低下に起因する
プリントヘッド5のインク吐出異常の有無を出力から判
断できるようになっている。
【0052】本実施形態で用いられるフォトセンサ8は
発光素子に赤外LEDを用い、LED発光面にはレンズ
を一体成形し、受光素子に向けて略平行光を投射できる
ように構成されている。受光素子にはフォトトランジス
タが用いられ、受光素子の受光面にはモールド部材によ
り0.7mm×0.7mmの穴が光軸上に配され、受光
発光間全域において検出範囲を高さ方向の幅0.7m
m、幅方向0.7mmに絞り込んでいる。また、発光素
子と受光素子とを結ぶ光軸はプリントヘッド5のインク
吐出口列と平行に配置され、発光素子と受光素子との間
隔はプリントヘッド5のインク吐出口列の長さよりも広
く、光軸とプリントヘッド5のインク吐出口列の位置を
一致させると、プリントヘッド5の各インク吐出口から
吐出されるインク滴は全て発光素子と受光素子の間の検
出範囲を通過可能となっている。検出範囲をインク滴が
通過することにより、インク滴が発光側からの光を遮
り、受光側への光量を減少させ、受光素子であるフォト
トランジスタの出力の変化が得られる構成になってい
る。
【0053】次に、本実施形態のファクシミリ装置の電
気回路の主要部を図3に示すブロック図を参照して説明
する。
【0054】図3において、24はプリント装置全体を
制御するための制御部であり、マイクロプロセッサ等の
CPU25、該CPU25の制御プログラムや各種デー
タを記憶しているROM26およびCPU25のワーク
エリアとして使用され、各種データを一時的に保存する
ためのRAM27等を有している。プリントヘッド5は
フレキシブルケーブル19を介して制御部に接続され、
プリントヘッド5には制御部からヘッドに対しての制御
信号、および当該ヘッドが黒色プリント用カートリッジ
かプリント用カートリッジかを識別するための信号線が
結合されている。フォトセンサ8の出力はA/D変換回
路28により数値化され、CPU25により解析可能な
構成となっている。キャリッジモータ30はモータ駆動
回路によるパルスステップ数によって回転角度制御可能
なモータであり、キャリッジモータ30とそのモータ駆
動回路32、プリントモータ31とのモータ駆動回路3
3、読取モータ52とそのモータ駆動回路53、キャリ
ッジホームセンサ21も制御部24に接続されている。
さらに、制御部24には、原稿画像読取センサ48、送
信後に画像データを保持している送信機器としての外部
コンピュータからのプリンタとしてプリント命令を受け
つけるプリンタインターフェース54、送信後に画像デ
ータを保持していない送信機器としての外部のファクシ
ミリ装置からの送信データを公衆電話回線を介して受信
し受信データを受けつける回線制御回路55など画像デ
ータの入力装置も接続されており、ファクシミリ送受
信、コピーおよび外部コンピュータからのプリンタとし
ての機能が発揮されるように構成されている。ここで、
ファクシミリ受信データをプリントする部分が第1の画
像データプリント手段の例であり、外部コンピュータか
ら送信されてきた画像データをプリントする部分が第2
の画像データプリント手段の例であり、原稿画像読取セ
ンサにより読み取った画像データをプリントする部分が
原稿画像プリント手段である。
【0055】次に、本実施形態において図3に示したC
PU25が実行するインク吐出異常検知のシーケンスを
図4に示すフローチャートおよび図5に示すプリント部
の模式図を参照して説明する。
【0056】図4に示すように、まず、スタンバイ状態
に、コピー、ファクシミリ受信、外部コンピュータから
のプリント命令などのプリント部動作要因が発生すると
(ステップS1)、そのプリント部動作要因がコピー、
ファクシミリ受信、外部コンピュータからのプリント命
令のいずれかを制御部において判断される(ステップS
2)。ファクシミリ受信と判断すると、カートリッジが
黒色プリント用かカラープリント用かを検出する(ステ
ップS3)。黒色プリント用カートリッジと判断する
と、プリント紙Pをピックアップして、黒色プリント用
カートリッジの128個のインク吐出口を使用して1ペ
ージの画像データをプリントした後(ステップS4)、
キャリッジ15を往復移動することによりキャリッジホ
ームセンサ21によってキャリッジ15の絶対位置であ
るホームポジションを検出する(ステップS5)。予め
設定されたプリントヘッドのインク吐出口列5aの位置
がフォトセンサ8の検出位置に達する約2mm手前の位
置P1より、検出位置を約2mm越えた位置P2の間に
おいてヘッドの全インク吐出口(128個)よりインク
を6kHz周期で連続吐出する(ステップS6)。イン
クの吐出発数はキャリッジの移動速度、吐出範囲によっ
て決定する。ここでは、各インク吐出口から例えば80
発吐出する。前記連続吐出の間、フォトセンサ8の出力
を図3に示したA/D変換回路28を通してサンプリン
グする(ステップS7)。前記センサ出力データが一定
の値を越しているか否かをCPU25により判断する
(ステップS8)。
【0057】以上ステップS4からステップS8にかけ
ての動作がインクの有無を検出するための手順である。
ここで、一定値に達しない場合はインクなしと判断し、
エラー動作を行う。例えば、ファクシミリの場合では画
像データをメモリに格納しエラー表示を出し、プリント
動作を終了し、カートリッジ交換された時にメモリに格
納された画像データを印字する(ステップS9)。出力
データが一定の値以上で、かつ、次のページが存在する
ならば、次の紙のピックアップを開始して、同様の動作
を繰り返し、一方、次のページが存在しなければスタン
バイ状態に戻る(ステップS10)。
【0058】また、ステップS3においてカラープリン
ト用カートリッジであると判断した場合はカラープリン
ト用カートリッジの黒インク用の64個のインク吐出口
を使用して1ページの画像データをプリントした後(ス
テップS11)、ステップS5と同様にキャリッジ15
の絶対位置であるホームポジションを検出する(ステッ
プS12)。そして、黒インク用の64個のインク吐出
口のみを使用して、ステップS6と同様に位置P1とP
2の間においてインクを連続吐出する(ステップS1
3)。次に、ステップS7と同様にセンサ出力をサンプ
リングする(ステップS14)。前記センサ出力データ
が一定の値を越しているか否かをCPU25により判断
する(ステップS15)。ここで、一定値に達しない場
合はインクなしと判断し、エラー動作を行う(ステップ
S9)。前記センサ出力データが一定の値以上で、かつ
次のページが存在するならば、次の紙のピックアップを
開始して、同様の動作を繰り返し、存在しなければスタ
ンバイ状態に戻る(ステップS16)。
【0059】ステップS2においてファクシミリ受信以
外のコピーモード、外部コンピュータからのプリント命
令によるプリント部動作要因(プリンタモード)と判断
した場合は、上述した一連のインク有無検出動作を行わ
ず、1ページのプリントを行い(ステップS17)、次
のページが存在する場合は(ステップS18でYe
s)、プリント動作を続け、次のページが存在しなくな
ると(ステップS18でNo)、終了するとスタンバイ
状態に戻る。
【0060】なお、上記構成ではA/D変換回路を使用
し、高速にサンプリングする例で説明したが、A/D変
換回路を使用せずに安価なオペアンプによるコンパレー
タ回路を使用し、センサ出力値に対して一定の閾値を設
定することも可能である。
【0061】次に、本実施形態のプリント装置に用いら
れるプリントヘッドの吐出原理について説明する。
【0062】本実施形態のプリント装置に適用されるプ
リントヘッド部は、一般に微細な液体吐出口(オリフィ
ス)、液路およびこの液路の一部に設けられるエネルギ
作用部と、該作用部にある液体に作用させる液滴形成エ
ネルギを発生するエネルギ発生手段とを備えている。
【0063】このようなエネルギを発生するエネルギ発
生手段としてはピエゾ素子等の電気機械変換体を用いた
もの、レーザ等の電磁波を照射して、そこにある液体に
吸収させて発熱させ、該発熱による作用で液滴を吐出、
飛翔させるようにしたもの、あるいは電気熱変換体によ
って液体を加熱して液体を吐出させるようにしたもの等
がある。その中でも熱エネルギによって液体を吐出させ
るインクジェットプリント方式に用いられるプリントヘ
ッド部は、プリント用の液滴を吐出して飛翔用液滴を形
成するための液体吐出口(オリフィス)を高密度に配列
することができるために高解像力のプリントをすること
が可能である。
【0064】また、電気熱変換体をエネルギ発生手段と
して用いたプリントヘッド部は、プリントヘッド部とし
て全体的なコンパクト化も容易で、かつ、最近の半導体
分野における技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技
術やマイクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、長尺
化および面状化(2元化)が容易であること等から、マ
ルチノズル化、高密度実装化が容易で、しかも大量に生
産性よく、製造コストも安価なインクジェットプリント
用ヘッド部を提供することが可能である。
【0065】このようにエネルギ発生手段に電気熱変換
体を用い、半導体製造プロセスを経て製造されたインク
ジェット用プリントヘッド部では、一般には各インク吐
出口に対応した液路を設け、該液路ごとに該液路を満た
す液体に熱エネルギを作用させて、対応するインク吐出
口から液体を吐出して飛翔用液滴を形成するための手段
としての電気熱変換体が設けられ、各液路には、各液路
に連通している共通液室から液体が供給される構造とな
っている。
【0066】なお、インク吐出部の製造方法について
は、本出願人は第1の基板上に少なくとも液路を形成す
るための固体層と、少なくとも液路の壁の形成に利用す
る活性エネルギ線硬化性材料層と、第2の基板を順次積
層した後、該第2の基板上にマスクを積層し、該マスク
の上方から活性エネルギ線を照射して、活性エネルギ線
硬化性材料層の少なくとも液路の壁を構成部分として硬
化させ、さらに固体層と活性エネルギ線硬化性材料層の
未硬化部分を二つの基板間から除去し、少なくとも液路
を形成する方法を出願している(特開昭62−2534
57号公報参照)。
【0067】図4のステップS5のホームポジション検
出よりステップS6のインク吐出口からの連続吐出、ス
テップS7のセンサ出力サンプリングまた同様ステップ
S11からステップS14までの動作フローについて、
図6のフローで補足説明する。
【0068】図6において、ステップS1でキャリッジ
動作スタートする。次に、ステップS2でキャリッジが
位置P1へ移動したか(ホームポジションセンサがオン
したか)をチェックする。センサがオンすればステップ
S3で不吐出検出センサをオンにする。ステップS4で
キャリッジが位置P2へ移動したか(ホームポジション
センサがオフしたか)をチェックする。オフになればス
テップS5で不吐出検出用のインク吐出をスタートする
と同時に、不吐出検出センサで検出をスタートする。ま
た、不吐出検出センサをオフするタイミングをつくるた
めに不吐出検出センサタイマをスタートする。
【0069】ステップS6でタイマがセンサオフ時間に
なったかをチェックし、YesならばステップS7で不
吐出検出センサをオフにして検出を終了させる。
【0070】次に、図7(a)、図7(b)および図7
(c)を参照して不吐出動作について説明する。
【0071】まず、図7(a)はキャリッジのホームポ
ジションセンサ21がオンになる直前の正面図である。
矢印H方向はキャリッジの移動方向である。キャリッジ
15の遮光板(以下、フラグという)15bの前部がセ
ンサ21を横切りはじめのところである。
【0072】フラグ15bがセンサ21を横切った時点
で、図5のステップS3の不吐出検出センサをオンにす
る。8は不吐出検出用センサで、あるソフトウエアでセ
ンサのオン処理をしても、実際にセンサ8の発光ダイオ
ード(LED)が温まり、センサの検出特性が安定する
には、数ミリ秒の待機時間(ウエイト)が必要である。
【0073】図7(b)はフラグ15bの後部がセンサ
21を通過したところである。この時センサ21は遮光
状態が解かれてオフになり、ステップS5で不吐出検出
用のインク吐出をスタートする。矢印Fはインクの吐出
方向であり、15dはインク吐出口列とフラグとの矢印
H方向についての位置関係を説明するためのフラグ上の
目印である。この時にはセンサ8も温まり検知をスター
トできる。フラグ15bの矢印H方向の長さとキャリッ
ジの移動速度によってセンサが安定するまでの時間かせ
ぎを行っている。
【0074】例えば、フラグの長さが10mm、キャリ
ッジの速度が20.0mm/秒であればセンサ21がオ
ンしてからオフするまでに50ミリ秒かかることにな
る。つまり、センサ8のウエイト時間=フラグの長さ÷
キャリッジの速度という関係に従い、フラグの長さ、あ
るいはキャリッジの速度を決定できる。これが本発明の
1つ目のポイントである。
【0075】これは、図10のような方法より、ソフト
ウエアの処理も、シンプルとなる。
【0076】また、インク吐出口列5aを示す位置15
dとフラグ15bの図6に向かって左端との距離と、セ
ンサ21とセンサ8との距離について言えば、インク吐
出開始位置が決まる。
【0077】インク吐出口列5aの位置15dがフラグ
15bの左端と同等の位置関係にあればセンサ21とセ
ンサ8の距離分だけ手前から吐出する。
【0078】位置15dがフラグ15bの右端に近づく
程、センサ8に近い位置で吐出がスタートする。このよ
うにフラグ15bとインク吐出口列5aの矢印H方向
(主走査方向)の距離、すなわちインク吐出口列5aに
対してフラグ15bを付ける位置で吐出位置を決定でき
る。両センサ間距離をLとし、吐出開始位置と吐出検知
センサとの距離をL1とし、インク吐出口列とフラグの
後端(図では左端)の距離をL2とすると
【0079】
【数1】L=L1+L2 となる。これが本発明の2つ目のポイントである。
【0080】従来では、プリントヘッド5のインク吐出
口列5aとフォトセンサ8とを相対的に対向した位置と
なるように位置決めするために、前述のキャップ20と
の位置決めと同様に、ホームポジションセンサ21を用
いてホームポジションにいる時のインク吐出口列の位置
からフォトセンサ8の光軸へ移動する距離を、予めキャ
リッジの速度を考慮に入れながらソフトウエアのシーケ
ンスに定数として設定し、インク吐出とセンサの光軸と
が正確に合うように、また、検知前に予めセンサ8をオ
ンしておくという大変な作業が必要であった。
【0081】しかし、本発明では、キャリッジの速度、
フラグの長さ、センサの安定するまでの時間、そしてセ
ンサ21とセンサ8の距離、インク吐出口列とフラグの
主走査方向での距離を決定すれば、面倒な定数を予め求
め、シーケンスに定数として入れる必要はなくなる。
【0082】なお、図7(c)は紙送り方向Gとしてヘ
ッド5とセンサ21とセンサ8の関係を説明した正面図
である。5aはインク吐出口列である。
【0083】(第2の実施形態)以下、図8(a)およ
び図8(b)を参照して本発明のプリント装置の他の実
施形態を説明する。
【0084】図8(a)は第1のキャリッジホームポジ
ションセンサがオンになる正面図であり、図8(b)は
第2のキャリッジホームポジションセンサがオンになる
正面図である。
【0085】それぞれ第1の実施形態での第1の位置、
第2の位置にあてはまる。従って第1の実施形態での図
6の制御フローと同じ制御を第2の実施形態に適用可能
である。
【0086】本実施形態の特徴は、センサ8のためのウ
エイト時間が、フラグの長さではなく、第1のキャリッ
ジセンサ21aと第2のキャリッジセンサ21bとの距
離で決定されることである。すなわちセンサ8のウエイ
ト時間=キャリッジセンサ間の距離÷キャリッジの速度
の関係となる。
【0087】なお、本発明は、特にインクジェットプリ
ント方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用さ
れるエネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば
電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギに
よりインクの状態変化を生起させる方式のプリントヘッ
ド、プリント装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によればプリントの高密度化,高精細
化が達成できるからである。
【0088】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発
生せしめ、プリントヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状
の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細
書,同第4345262号明細書に記載されているよう
なものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率
に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記
載されている条件を採用すると、さらに優れたプリント
を行うことができる。
【0089】プリントヘッドの構成としては、上述の各
明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変
換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るも。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通する
スリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する
特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧力波
を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特
開昭59−138461号公報に基いた構成としても本
発明の効果は有効である。すなわち、プリントヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によればプリ
ントを確実に効率よく行うことができるようになるから
である。
【0090】さらに、プリント装置がプリントできるプ
リント媒体の最大幅に対応した長さを有するフルライン
タイプのプリントヘッドに対しても本発明は有効に適用
できる。そのようなプリントヘッドとしては、複数プリ
ントヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、
一体的に形成された1個のプリントヘッドとしての構成
のいずれでもよい。
【0091】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定されたプリントヘッド、あるい
は装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接
続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在
のチップタイプのプリントヘッド、あるいはプリントヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプのプリントヘッドを用いた場合にも本発明は
有効である。
【0092】また、本発明のプリント装置の構成とし
て、プリントヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段
等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で、好ましいも。これらを具体的に挙げれば、プリント
ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手
段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の
加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予
備加熱手段、プリントとは別の吐出を行なう予備吐出手
段を挙げることができる。
【0093】また、搭載されるプリントヘッドの種類な
いし個数についても、例えば単色のインクに対応して1
個のみが設けられたものの他、プリント色や濃度を異に
する複数のインクに対応して複数個数設けられるもので
あってもよい。すなわち、例えばプリント装置のプリン
トモードとしては黒色等の主流色のみのプリントモード
だけではなく、プリントヘッドを一体的に構成するか複
数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色
の複色カラー、または混色によるフルカラーの各プリン
トモードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0094】さらに加えて、以上説明した本発明の実施
形態においては、インクを液体として説明しているが、
室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化
もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインク
ジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の
範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲
にあるように温度制御するものが一般的であるから、使
用プリント信号付与時にインクが液状をなすものを用い
てもよい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの
固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使
用せしめることで積極的に防止するため、またはインク
の蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって
液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネ
ルギのプリント信号に応じた付与によってインクが液化
し、液状インクが吐出されるものや、プリント媒体に到
達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱
エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを
使用する場合も本発明は適用可能である。このような場
合のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは
特開昭60−71260号公報に記載されるような、多
孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として
保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するよう
な形態としてもよい。本発明においては、上述した各イ
ンクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を
実行する。
【0095】さらに加えて、本発明プリント装置の形態
としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端
末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写
装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の
形態を採るもの等であってもよい。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来のようにインク吐出のタイミングや検知用センサが
安定するまでの時間を見込み、ソフトウエア制御で制御
する複雑な手間が省ける。このことはソフトウエアの信
頼性つまり装置の信頼性の向上になる。
【0097】また、ソフトウエア制御がシンプルになる
ことで、CPUの処理時間に余裕ができ、これを他のソ
フトウエア処理に割り当てることができる。このことは
装置全体のシステムとして高速化に効果もある。
【0098】さらに、ソフトウエア制御がシンプルにな
ることで、高速で処理できるCPUだけを用いていた従
来と異なり、やや低速であるが、安価なCPUを使用す
ることもできる。低コスト化が可能である。
【0099】また、インク不吐出検出用のために新たに
フォトセンサを設けずに、キャリッジのホームポジショ
ンセンサを兼用することで、装置のコストアップもして
いないという効果もある。
【0100】好ましい実施形態においては、2つのキャ
リッジ位置センサを用いることで2つのキャリッジの位
置を決定することができる。他の実施形態より優れてい
ることはフラグの大きさを小さくすることが可能である
点である。キャリッジやヘッドにつけることになるフラ
グもあまりに大きくなると、メカ的な設計の自由度を制
限することになるので、メカの設計自由度の向上には優
位である。
【0101】また、2つのキャリッジセンサ間の距離を
大きくしやすいことは(フラグは大きくすることには限
度もある)、キャリッジの移動速度にも選択の余地がで
きる。キャリッジの速度を騒音という観点で決定できる
という効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリント装置の一実施形態としてのフ
ァクシミリ装置の要部断面図である。
【図2】図1に示したファクシミリ装置におけるプリン
ト部の拡大斜視図である。
【図3】図1および図2に示したファクシミリ装置の制
御部のブロック図である。
【図4】インク不吐出検出動作を含むファクシミリ装置
の動作フロー図である。
【図5】図4に示したファクシミリ装置におけるプリン
ト部を示す模式図である。
【図6】本発明のプリント装置の不吐出検出動作を補足
する制御フロー図である。
【図7】(a)〜(c)は本発明のプリント装置におけ
る不吐出検出動作の模式図であって、(a)および
(b)は正面図であり、(c)は側面図である。
【図8】(a)および(b)は本発明のプリント装置の
他の実施形態における不吐出検出動作の模式図であっ
て、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
【図9】従来のプリント装置の例の断面図である。
【図10】不吐出検出動作の模式図である。
【図11】ファクシミリ装置におけるプリント部のソフ
トウエア処理のブロック図である。
【符号の説明】
A 読取ユニット B プリントユニット C 給紙ユニット F インク吐出方向 G 紙送り方向(副走査方向) H キャリッジ移動方向(主走査方向) P プリント紙(プリント媒体) S 原稿 1 給紙トレイ 2 給紙ローラ 3 リタードローラ 5 プリントヘッド 5a インク吐出口列 6 排紙ローラ 8 インク吐出検知用フォトセンサ(インク吐出異常検
知手段) 15 キャリッジ 15a 突き当て部 15b 遮光板(フラグ) 16 ガイド棒 17 プーリ 18 タイミングベルト 19 フレキシブルケーブル 20 キャップ 21 フォトセンサ(キャリッジ位置検出手段) 21a 第1のフォトセンサ(キャリッジ位置検出手
段) 21b 第2のフォトセンサ(キャリッジ位置検出手
段) 23 拍車 24 制御部 25 CPU 26 ROM 27 RAM 28 A/D変換回路 30 キャリッジモータ 31 プリントモータ 32 モータ駆動回路 33 モータ駆動回路 41 原稿トレイ 45 分離片 46 分離ローラ 48 読取センサ 49 白ローラ 51 原稿排紙トレイ 52 読取モータ 53 モータ駆動回路 54 プリンタインターフェース 55 回線制御回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データに基づきプリント媒体に対し
    てインクを吐出するプリントヘッドを用いてプリントを
    行うプリント装置であって、 前記プリントヘッドからインクを吐出させたときのイン
    ク吐出異常を検知するインク吐出異常検知手段と、 前記プリントヘッドを搭載するキャリッジの位置を検知
    する少なくとも1つのキャリッジ位置検知手段と、 該キャリッジ位置検知手段による検知結果に基づき、前
    記インク吐出異常検知手段によるインク吐出検知処理を
    開始させる制御手段とを含むことを特徴とするプリント
    装置。
  2. 【請求項2】 前記キャリッジが第1の位置から当該第
    1の位置から離れた第2の位置へ移動する間に、該キャ
    リッジの移動を検知した前記キャリッジ位置検知手段に
    よる検知結果に基づき、前記インク吐出異常検知手段に
    よる検知と前記プリントヘッドからのインク吐出とを時
    間差をもたせて開始することを特徴とする請求項1記載
    のプリント装置。
  3. 【請求項3】 前記インク吐出異常検知手段による検知
    の開始とインク吐出の開始との時間差は前記インク吐出
    異常検知手段が検知するために十分安定するまでの時間
    であることを特徴とする請求項2記載のプリント装置。
  4. 【請求項4】 前記インク吐出異常検知手段における駆
    動開始から安定する時間はインク吐出異常検知手段の電
    気的、光学的、あるいは熱的に安定する時間であること
    を特徴とする請求項3記載のプリント装置。
  5. 【請求項5】 前記キャリッジ位置検知手段の検知状態
    がA、Bあるときに、該検知状態がAからBへ変化する
    ときの前記キャリッジの位置を前記第1の位置とし、前
    記検知状態がBからAへ変化するときの前記キャリッジ
    の位置を第2の位置とすることを特徴とする請求項2記
    載のプリント装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の位置から前記第2の位置への
    時間差(t)は、前記キャリッジまたは前記プリントヘ
    ッドに付いている位置検知用フラグの長さをLとし、前
    記キャリッジの移動速度をυとしたときに、t=L÷υ
    で定めることを特徴とする請求項2記載のプリント装
    置。
  7. 【請求項7】 前記キャリッジ位置検知手段を前記イン
    ク吐出異常検知手段の近傍に配置したことを特徴とする
    請求項1記載のプリント装置。
  8. 【請求項8】 前記インク吐出異常検知手段によるイン
    ク吐出検知に際し、インク吐出開始時のインク滴が前記
    インク吐出異常検知手段の手前から着弾する位置であ
    り、キャリッジが第2の位置においてプリントヘッドの
    インク吐出口列の位置は、前記キャリッジ位置検知手段
    と前記インク吐出異常検知手段との離間距離をLとし、
    吐出開始位置とインク吐出異常検知手段との離間距離を
    L1とし、インク吐出口列とフラグの後端との離間距離
    をL2とした場合に、L=L1+L2で定めることを特
    徴とする請求項7記載のプリント装置。
  9. 【請求項9】 前記キャリッジ位置検知手段は、前記第
    1の位置を検知する第1の検知手段と、前記第2の位置
    を検知する第2の検知手段とを含むことを特徴とする請
    求項2記載のプリント装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の位置から前記第2の位置へ
    の時間差(t)は、前記第1の検知手段と前記第2の検
    知手段との離間距離をLとし、前記キャリッジの移動速
    度をυとした場合に、t=L÷υで定まることを特徴と
    する請求項9記載のプリント装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006192762A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Funai Electric Co Ltd インクジェットプリンタ
JP2011116090A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2020163728A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 キヤノン株式会社 記録装置、記録装置の制御方法、及びプログラム

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