JP2002115812A - 水−化石燃料混合エマルジョンの燃焼方法及び燃焼装置 - Google Patents
水−化石燃料混合エマルジョンの燃焼方法及び燃焼装置Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F23—COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
- F23D—BURNERS
- F23D11/00—Burners using a direct spraying action of liquid droplets or vaporised liquid into the combustion space
- F23D11/10—Burners using a direct spraying action of liquid droplets or vaporised liquid into the combustion space the spraying being induced by a gaseous medium, e.g. water vapour
- F23D11/16—Burners using a direct spraying action of liquid droplets or vaporised liquid into the combustion space the spraying being induced by a gaseous medium, e.g. water vapour in which an emulsion of water and fuel is sprayed
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- F23—COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
- F23D—BURNERS
- F23D11/00—Burners using a direct spraying action of liquid droplets or vaporised liquid into the combustion space
- F23D11/36—Details, e.g. burner cooling means, noise reduction means
- F23D11/44—Preheating devices; Vaporising devices
- F23D11/441—Vaporising devices incorporated with burners
- F23D11/443—Vaporising devices incorporated with burners heated by the main burner flame
- F23D11/445—Vaporising devices incorporated with burners heated by the main burner flame the flame and the vaporiser not coming into direct contact
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F23—COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
- F23C—METHODS OR APPARATUS FOR COMBUSTION USING FLUID FUEL OR SOLID FUEL SUSPENDED IN A CARRIER GAS OR AIR
- F23C2900/00—Special features of, or arrangements for combustion apparatus using fluid fuels or solid fuels suspended in air; Combustion processes therefor
- F23C2900/9901—Combustion process using hydrogen, hydrogen peroxide water or brown gas as fuel
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- Spray-Type Burners (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 エネルギー効率よく含水量の高い水−化石燃
料混合エマルジョンをエネルギー効率良く燃焼させ、高
い燃焼カロリーが継続的に得られる水−化石燃料混合エ
マルジョンの燃焼方法及び燃焼装置を提供する。 【解決手段】 水−化石燃料混合エマルジョンを加圧及
び加熱手段3,9で加圧及び加熱して超臨界流体化し、
次いでこの超臨界流体化した水−化石燃料混合流体を混
合流体バーナ6より噴射させ、該混合流体流に、ブラウ
ンズガスバーナ5のブラウンズガス炎を接触させ、該水
−化石燃料混合流体を燃焼させる水−化石燃料混合エマ
ルジョンの燃焼方法及び燃焼装置。
料混合エマルジョンをエネルギー効率良く燃焼させ、高
い燃焼カロリーが継続的に得られる水−化石燃料混合エ
マルジョンの燃焼方法及び燃焼装置を提供する。 【解決手段】 水−化石燃料混合エマルジョンを加圧及
び加熱手段3,9で加圧及び加熱して超臨界流体化し、
次いでこの超臨界流体化した水−化石燃料混合流体を混
合流体バーナ6より噴射させ、該混合流体流に、ブラウ
ンズガスバーナ5のブラウンズガス炎を接触させ、該水
−化石燃料混合流体を燃焼させる水−化石燃料混合エマ
ルジョンの燃焼方法及び燃焼装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水と石油等の化石
液体燃料の混合エマルジョンの燃焼方法及び燃焼装置に
関する。さらに詳しくは本発明は、エネルギー効率よく
水−化石燃料混合エマルジョンを燃焼させることがで
き、かつ、環境を汚染する排出ガスの少ない水−化石燃
料混合エマルジョンの燃焼方法及び燃焼装置に関する。
液体燃料の混合エマルジョンの燃焼方法及び燃焼装置に
関する。さらに詳しくは本発明は、エネルギー効率よく
水−化石燃料混合エマルジョンを燃焼させることがで
き、かつ、環境を汚染する排出ガスの少ない水−化石燃
料混合エマルジョンの燃焼方法及び燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、省資源・排出ガスのクリーン
化等の観点から、化石液体燃料に水を混合して燃料エマ
ルジョンとして燃焼することが種々提案されている。こ
のような燃料エマルジョンとしては例えば、石油系燃料
に添加して親水性の高いゲル状にすることのできる特殊
乳化剤を用いたエマルジョン燃料などがある。また、こ
の燃料エマルジョンの燃焼方法としては、陽イオン化水
を用いたエマルジョン燃料を、水が分解する高温に加熱
された熱陰極チャンバー内に噴射して燃焼させる方法な
どが提案されている。燃料エマルジョンは水を含有する
ため、通常の化石燃料のように常温の空気中でバーナー
などで着火して完全に燃焼させることはできず、特に水
分量の多い燃料エマルジョンの場合には通常の方法では
着火しない場合が多い。従来、このような水を含む燃料
エマルジョンを完全に燃焼させて燃料として利用するに
は、燃焼環境の温度を約1600℃という高温にしなけ
ればならなかった。このため、燃料エマルジョン自体は
種々の用途での利用が期待されているにもかかわらず、
ごく特殊な環境においてのみ燃焼の持続が実現されてい
るにすぎなかった。また、例えば一般に実用化されてい
るボイラ、ガスタービンなどで利用されている燃焼空間
(室)又は燃焼器のような高温の環境を維持することは、
スチームやガス流が熱を取り去っていくものであるため
困難であり、エネルギー効率や経済性の面からもその普
及、実用化に大きな問題となっていた。さらに近年、地
球規模でCO2(炭酸ガス)の排出削減が求められてお
り、一定の燃焼カロリーでできるだけ少ないCO2排出
で得られる燃料燃焼システムが切望されている。水−化
石燃料混合エマルジョンは、水を混合したことにより化
石燃料のみよりも燃焼時のCO2排出量を低減でき、こ
の点からも水−化石燃料混合エマルジョンを効率よく経
済的に燃焼させる方法、装置の開発が望まれていた。本
出願人は、これまで水−化石燃料エマルジョンの燃焼に
ついてはすでに出願し(特開平11−166705号広
報参照)実用化もしているが、エネルギー効率の点で満
足できるものではなかった。また、最近注目されている
ところの超臨界状態の水(臨界温度374.2℃、臨界
圧力22.12MPa)は、密度は液体の1/6〜1
/2程度であり、粘性率は気体並であり、拡散係数
は液体と気体の中間である、ことが広く知られている。
化等の観点から、化石液体燃料に水を混合して燃料エマ
ルジョンとして燃焼することが種々提案されている。こ
のような燃料エマルジョンとしては例えば、石油系燃料
に添加して親水性の高いゲル状にすることのできる特殊
乳化剤を用いたエマルジョン燃料などがある。また、こ
の燃料エマルジョンの燃焼方法としては、陽イオン化水
を用いたエマルジョン燃料を、水が分解する高温に加熱
された熱陰極チャンバー内に噴射して燃焼させる方法な
どが提案されている。燃料エマルジョンは水を含有する
ため、通常の化石燃料のように常温の空気中でバーナー
などで着火して完全に燃焼させることはできず、特に水
分量の多い燃料エマルジョンの場合には通常の方法では
着火しない場合が多い。従来、このような水を含む燃料
エマルジョンを完全に燃焼させて燃料として利用するに
は、燃焼環境の温度を約1600℃という高温にしなけ
ればならなかった。このため、燃料エマルジョン自体は
種々の用途での利用が期待されているにもかかわらず、
ごく特殊な環境においてのみ燃焼の持続が実現されてい
るにすぎなかった。また、例えば一般に実用化されてい
るボイラ、ガスタービンなどで利用されている燃焼空間
(室)又は燃焼器のような高温の環境を維持することは、
スチームやガス流が熱を取り去っていくものであるため
困難であり、エネルギー効率や経済性の面からもその普
及、実用化に大きな問題となっていた。さらに近年、地
球規模でCO2(炭酸ガス)の排出削減が求められてお
り、一定の燃焼カロリーでできるだけ少ないCO2排出
で得られる燃料燃焼システムが切望されている。水−化
石燃料混合エマルジョンは、水を混合したことにより化
石燃料のみよりも燃焼時のCO2排出量を低減でき、こ
の点からも水−化石燃料混合エマルジョンを効率よく経
済的に燃焼させる方法、装置の開発が望まれていた。本
出願人は、これまで水−化石燃料エマルジョンの燃焼に
ついてはすでに出願し(特開平11−166705号広
報参照)実用化もしているが、エネルギー効率の点で満
足できるものではなかった。また、最近注目されている
ところの超臨界状態の水(臨界温度374.2℃、臨界
圧力22.12MPa)は、密度は液体の1/6〜1
/2程度であり、粘性率は気体並であり、拡散係数
は液体と気体の中間である、ことが広く知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
含水量の高い水−化石燃料混合エマルジョンをエネルギ
ー効率良く燃焼させ、高い燃焼カロリーが継続的に得ら
れる水−化石燃料混合エマルジョンの燃焼方法を提供す
ることを目的とする。さらに本発明は、含水量の高い水
−化石燃料混合エマルジョンを効率良く経済的に燃焼さ
せうる燃焼装置を提供することを目的とする。
含水量の高い水−化石燃料混合エマルジョンをエネルギ
ー効率良く燃焼させ、高い燃焼カロリーが継続的に得ら
れる水−化石燃料混合エマルジョンの燃焼方法を提供す
ることを目的とする。さらに本発明は、含水量の高い水
−化石燃料混合エマルジョンを効率良く経済的に燃焼さ
せうる燃焼装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑み鋭意研究した結果、混合エマルジョンを燃焼する場
合、燃料は気体状態より霧(ミスト)状のほうが良いこ
とが判明した。それは、加熱された燃料ミストがブラウ
ンズガス火炎に接触して爆発的に水素−酸素にまず分解
すること、起爆剤となる油成分の爆発エネルギーを受け
る側の水成分もある程度のサイズが必要であり、水の気
体分子では小さ過ぎるとの知見を得た。また、水−化石
燃料混合エマルジョンの超臨界流体は、液体のような大
きな分子のまま気体分子のように活発に活動し大きな運
動エネルギーを有し、液体に匹敵する高い分子密度を兼
ね備えた非常に分解活性が高いアクティブな流体である
ことを見出した。そして水成分を水素・酸素火炎として
燃焼を持続するには、着火点でその運動エネルギー及び
分子振動数がブラウンズガス気体分子と整合することが
必要であることが解かり、このためには混合エマルジョ
ンを超臨界流体化することにより解決できる知見を得、
これらの知見に基づいて本発明をなすに至った。
鑑み鋭意研究した結果、混合エマルジョンを燃焼する場
合、燃料は気体状態より霧(ミスト)状のほうが良いこ
とが判明した。それは、加熱された燃料ミストがブラウ
ンズガス火炎に接触して爆発的に水素−酸素にまず分解
すること、起爆剤となる油成分の爆発エネルギーを受け
る側の水成分もある程度のサイズが必要であり、水の気
体分子では小さ過ぎるとの知見を得た。また、水−化石
燃料混合エマルジョンの超臨界流体は、液体のような大
きな分子のまま気体分子のように活発に活動し大きな運
動エネルギーを有し、液体に匹敵する高い分子密度を兼
ね備えた非常に分解活性が高いアクティブな流体である
ことを見出した。そして水成分を水素・酸素火炎として
燃焼を持続するには、着火点でその運動エネルギー及び
分子振動数がブラウンズガス気体分子と整合することが
必要であることが解かり、このためには混合エマルジョ
ンを超臨界流体化することにより解決できる知見を得、
これらの知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0005】すなわち本発明は、(1)水−化石燃料混
合エマルジョンを加圧及び加熱して超臨界流体化し、次
いでこの超臨界流体化した水−化石燃料混合流体を混合
流体バーナから噴出させブラウンズガス燃焼によるブラ
ウンズガス炎と接触させ燃焼させる水−化石燃料混合エ
マルジョンの燃焼方法、(2)前記水−化石燃料混合エ
マルジョン中の水の割合が容量比で95〜70%である
(1)記載の水−化石燃料混合エマルジョンの燃焼方
法、(3)前記エマルジョンの加圧を供給加圧ポンプで
行い、加熱を煙道ガスとの熱交換で行う(1)記載の水
−化石燃料混合エマルジョンの燃焼方法、(4)水−化
石燃料混合エマルジョンを超臨界流体化する加圧及び加
熱する手段と、超臨界流体化して生じた水−化石燃料混
合流体を噴射する混合流体バーナと、ブラウンズガスバ
ーナと、前記混合流体バーナとブラウンズガスバーナを
設けた燃焼室を具備してなり、該燃焼室において該ブラ
ウンズガスバーナのブラウンズガス炎が該混合流体バー
ナから噴射される混合流体流に接触しうるようにした水
−化石燃料混合エマルジョンの燃焼装置、及び(5)前
記加圧手段は供給加圧ポンプであり、前記加熱手段は煙
道に付設した熱交換器である(4)記載の水−化石燃料
混合エマルジョンの燃焼装置、を提供するものである。
合エマルジョンを加圧及び加熱して超臨界流体化し、次
いでこの超臨界流体化した水−化石燃料混合流体を混合
流体バーナから噴出させブラウンズガス燃焼によるブラ
ウンズガス炎と接触させ燃焼させる水−化石燃料混合エ
マルジョンの燃焼方法、(2)前記水−化石燃料混合エ
マルジョン中の水の割合が容量比で95〜70%である
(1)記載の水−化石燃料混合エマルジョンの燃焼方
法、(3)前記エマルジョンの加圧を供給加圧ポンプで
行い、加熱を煙道ガスとの熱交換で行う(1)記載の水
−化石燃料混合エマルジョンの燃焼方法、(4)水−化
石燃料混合エマルジョンを超臨界流体化する加圧及び加
熱する手段と、超臨界流体化して生じた水−化石燃料混
合流体を噴射する混合流体バーナと、ブラウンズガスバ
ーナと、前記混合流体バーナとブラウンズガスバーナを
設けた燃焼室を具備してなり、該燃焼室において該ブラ
ウンズガスバーナのブラウンズガス炎が該混合流体バー
ナから噴射される混合流体流に接触しうるようにした水
−化石燃料混合エマルジョンの燃焼装置、及び(5)前
記加圧手段は供給加圧ポンプであり、前記加熱手段は煙
道に付設した熱交換器である(4)記載の水−化石燃料
混合エマルジョンの燃焼装置、を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において燃焼させる水−化
石燃料混合エマルジョンは、水及び液体化石燃料を含ん
でなる液体燃料である。液体化石燃料としては、例えば
灯油、軽油、重油などがある。水は混合エマルジョンを
超臨界化するので、水道水、蒸留水などで特に制限はな
く、公知発明のようなトルマリン水や還元水等の活性化
した水である必要はない。本発明において用いることの
できる水−化石燃料混合エマルジョンの水と液体化石燃
料の混合割合は特に制限はないが、通常、エマルジョン
(一般に水中油型エマルジョン)中の水の割合は容量比
で95〜70%が好ましく、燃焼時のCO2排出量の低
減の観点からは95〜75%が特に好ましい。また、水
−化石燃料混合エマルジョンには水と化石燃料の他に、
必要に応じて微量の界面活性剤や電気石などを添加する
ことができるが、エマルジョンとしての性能に特別に注
意を払う必要はない。
石燃料混合エマルジョンは、水及び液体化石燃料を含ん
でなる液体燃料である。液体化石燃料としては、例えば
灯油、軽油、重油などがある。水は混合エマルジョンを
超臨界化するので、水道水、蒸留水などで特に制限はな
く、公知発明のようなトルマリン水や還元水等の活性化
した水である必要はない。本発明において用いることの
できる水−化石燃料混合エマルジョンの水と液体化石燃
料の混合割合は特に制限はないが、通常、エマルジョン
(一般に水中油型エマルジョン)中の水の割合は容量比
で95〜70%が好ましく、燃焼時のCO2排出量の低
減の観点からは95〜75%が特に好ましい。また、水
−化石燃料混合エマルジョンには水と化石燃料の他に、
必要に応じて微量の界面活性剤や電気石などを添加する
ことができるが、エマルジョンとしての性能に特別に注
意を払う必要はない。
【0007】本発明においては、上記水−化石燃料混合
エマルジョンを温度390℃以上、圧力23.0MPa
以上の超臨界状態に保持し、その状態から噴射ノズルを
介して超臨界流体を噴射させ、燃焼させる。混合エマル
ジョンは供給加圧ポンプで加圧するが、必要ならさらに
加圧ポンプでもって加圧し臨界圧以上にする。室温の水
−化石燃料混合エマルジョンの温度を390℃以上に加
熱する必要があり、好ましくは400〜450℃に加熱
する。加熱昇温法に特に制限はなく、加熱コストの点か
らは燃焼室の煙道ガスと熱交換し昇温させるのが好まし
いが、加圧後の送給路に電熱ヒータまたは蒸気熱交換器
を設けて加熱しても良い。
エマルジョンを温度390℃以上、圧力23.0MPa
以上の超臨界状態に保持し、その状態から噴射ノズルを
介して超臨界流体を噴射させ、燃焼させる。混合エマル
ジョンは供給加圧ポンプで加圧するが、必要ならさらに
加圧ポンプでもって加圧し臨界圧以上にする。室温の水
−化石燃料混合エマルジョンの温度を390℃以上に加
熱する必要があり、好ましくは400〜450℃に加熱
する。加熱昇温法に特に制限はなく、加熱コストの点か
らは燃焼室の煙道ガスと熱交換し昇温させるのが好まし
いが、加圧後の送給路に電熱ヒータまたは蒸気熱交換器
を設けて加熱しても良い。
【0008】上記のようにして超臨界流体化されて噴射
される水−化石燃料混合流体流に、ブラウンズガス炎を
接触させる。本発明において用いるブラウンズガス自体
は、水素と酸素が体積比2:1で混合された、水の電気
分解によって得られる非爆発性の混合ガスであり、燃焼
によって分子又は原子の水素、酸素が反応熱を生ずるこ
とから、極めて高い燃焼温度となることが知られてい
る。本発明では、トーチノズルと点火火花を発する着火
器などを用いてブラウンズガスを燃焼させて約2300
℃の高還元性炎を作り、好ましくは反応性の良好な炎の
先端部を、上記混合流体流に接触させる。これにより、
混合流体が高温燃焼する。これは、ブラウンズガス炎が
混合流体流を加熱するとともに、混合流体中の化石燃料
より発生した活性化学種との間で相互作用し化石燃料を
燃焼させ、高熱を発し、超臨界流体にしたことによる混
合流体中の水分子は気体水分子に比べ数百倍大きいので
この高熱を十分に水分子が受け取り、さらに水蒸気爆発
して水素/酸素ガス炎(ブラウンズガス炎)として高速
燃焼し、火炎伝播を生じて混合流体全体を燃焼させるも
のと考えられる。この水蒸気爆発による高速燃焼の速度
は、例えば、プロパンの燃焼の約7.25倍(線速度
2.9m/s)である。また、超臨界流体化した高含水
量の水−化石燃料混合エマルジョン流体流にプロパンガ
ス炎、都市ガス炎、アセチレン炎等を接触させても良好
に燃焼しないが、これらの火炎が水素原子を主体とする
ブラウンズガス火炎と違い外からの酸素の供給を必須と
し、そのエマルジョン流体流との相互作用が異なるため
と考えられる。上記の燃焼メカニズムにおいて、活性化
学種は水蒸気爆発によって生ずる酸素と反応することか
ら、燃焼時に外部より供給しなければならない酸素量が
通常の燃焼よりもはるかに少なく、実質的に空気を利用
しない燃焼システムとすることも可能である。例えば
水:化石燃料が容量比で9:1のエマルジョンの場合、
燃焼のために外部より要求される酸素量は従来の10分
の1以下となると考えられる。本発明の燃焼方法及び燃
焼装置は、化石燃料の使用量を低減した水−化石燃料混
合エマルジョンを用いて高い燃焼カロリーを継続して得
ることができるため、経済的であり、空気中で化石燃料
等を燃焼させる場合に比べ公害の原因となる排出ガスも
はるかに少なくすることができる。
される水−化石燃料混合流体流に、ブラウンズガス炎を
接触させる。本発明において用いるブラウンズガス自体
は、水素と酸素が体積比2:1で混合された、水の電気
分解によって得られる非爆発性の混合ガスであり、燃焼
によって分子又は原子の水素、酸素が反応熱を生ずるこ
とから、極めて高い燃焼温度となることが知られてい
る。本発明では、トーチノズルと点火火花を発する着火
器などを用いてブラウンズガスを燃焼させて約2300
℃の高還元性炎を作り、好ましくは反応性の良好な炎の
先端部を、上記混合流体流に接触させる。これにより、
混合流体が高温燃焼する。これは、ブラウンズガス炎が
混合流体流を加熱するとともに、混合流体中の化石燃料
より発生した活性化学種との間で相互作用し化石燃料を
燃焼させ、高熱を発し、超臨界流体にしたことによる混
合流体中の水分子は気体水分子に比べ数百倍大きいので
この高熱を十分に水分子が受け取り、さらに水蒸気爆発
して水素/酸素ガス炎(ブラウンズガス炎)として高速
燃焼し、火炎伝播を生じて混合流体全体を燃焼させるも
のと考えられる。この水蒸気爆発による高速燃焼の速度
は、例えば、プロパンの燃焼の約7.25倍(線速度
2.9m/s)である。また、超臨界流体化した高含水
量の水−化石燃料混合エマルジョン流体流にプロパンガ
ス炎、都市ガス炎、アセチレン炎等を接触させても良好
に燃焼しないが、これらの火炎が水素原子を主体とする
ブラウンズガス火炎と違い外からの酸素の供給を必須と
し、そのエマルジョン流体流との相互作用が異なるため
と考えられる。上記の燃焼メカニズムにおいて、活性化
学種は水蒸気爆発によって生ずる酸素と反応することか
ら、燃焼時に外部より供給しなければならない酸素量が
通常の燃焼よりもはるかに少なく、実質的に空気を利用
しない燃焼システムとすることも可能である。例えば
水:化石燃料が容量比で9:1のエマルジョンの場合、
燃焼のために外部より要求される酸素量は従来の10分
の1以下となると考えられる。本発明の燃焼方法及び燃
焼装置は、化石燃料の使用量を低減した水−化石燃料混
合エマルジョンを用いて高い燃焼カロリーを継続して得
ることができるため、経済的であり、空気中で化石燃料
等を燃焼させる場合に比べ公害の原因となる排出ガスも
はるかに少なくすることができる。
【0009】次に、本発明の燃焼方法及び燃焼装置につ
いて図面を参照してさらに詳細に説明する。図1は本発
明の装置の一実施態様の構成を示す説明図であり、水−
化石燃料混合エマルジョンの加熱を煙道ガスとの熱交換
によって行う例である。図中、1は水−化石燃料混合エ
マルジョンの貯蔵タンク、2は灯油タンク、3は水−化
石燃料混合エマルジョン供給加圧ポンプ、4はブラウン
ズガス発生装置、5はブラウンズガスバーナ、6は混合
流体バーナ、7は燃焼室、8は煙道、9は熱交換器、1
0は耐熱被覆材、11は加熱器であり、V1〜V5はそ
れぞれバルブである。この装置において、スタート時、
切り替えバルブV1は灯油タンク2側に、切り替えバル
ブV2はバーナ側に切り替えられ、バルブV3は閉じら
れ供給加圧ポンプ3の吐き出し圧0.5〜0.6MPa
で灯油は燃焼室7の混合流体バーナ6から噴射され着火
され燃焼室内を加熱する。燃焼室が昇温し、煙道9の煙
道ガス温度が850℃〜1100℃に達すると切り替え
バルブV1をエマルジョン貯蔵タンク1側へ、切り替え
バルブV2を加熱昇温側へ切り替え、バルブV3を開き
貯蔵タンク1の常温の水−化石燃料混合エマルジョンを
供給加圧ポンプ3の吐き出し圧23.0〜26.0MP
aで熱交換器9を経て混合流体バーナ6へ送り出す。図
1では、切り替えバルブV1,V2を設け供給加圧ポン
プは共通のものが示されているが、水−化石燃料混合エ
マルジョン用の供給管路と灯油用の供給管路を別々に設
け、それに水−化石燃料混合エマルジョン用の高圧供給
加圧ポンプと灯油用の供給加圧ポンプを設けてもよい。
ここで、混合エマルジョンは、熱交換器で加熱されその
出口では390℃以上に達することによって、超臨界流
体となって断熱管10,バルブV3を通って混合流体バ
ーナ6よりアクティブなミストとなって噴出される。一
方、流体バーナ6の近傍のブラウンズガスバーナ5は、
ブラウンズガス発生装置4で作られたブラウンズガスを
バルブV4を介して噴射し、着火器(図示しない)で点
火して混合流体バーナ6からの混合流体流に接触するブ
ラウンズガス炎を作り、混合流体流を燃焼させる。燃焼
室7の雰囲気は通常の周囲雰囲気であるが、外部よりバ
ルブV5を介して空気、酸素又はオゾンの1種以上を導
入することができ、燃焼室7内の気体の組成を調整(例
えば酸素過剰に、等)することができる。本発明におい
ては水−化石燃料混合エマルジョンの燃焼に際し燃焼室
7全体を高温にする必要はなく、ブラウンズガス炎の接
触によって水−化石燃料混合エマルジョンを継続して完
全に燃焼させることができる。
いて図面を参照してさらに詳細に説明する。図1は本発
明の装置の一実施態様の構成を示す説明図であり、水−
化石燃料混合エマルジョンの加熱を煙道ガスとの熱交換
によって行う例である。図中、1は水−化石燃料混合エ
マルジョンの貯蔵タンク、2は灯油タンク、3は水−化
石燃料混合エマルジョン供給加圧ポンプ、4はブラウン
ズガス発生装置、5はブラウンズガスバーナ、6は混合
流体バーナ、7は燃焼室、8は煙道、9は熱交換器、1
0は耐熱被覆材、11は加熱器であり、V1〜V5はそ
れぞれバルブである。この装置において、スタート時、
切り替えバルブV1は灯油タンク2側に、切り替えバル
ブV2はバーナ側に切り替えられ、バルブV3は閉じら
れ供給加圧ポンプ3の吐き出し圧0.5〜0.6MPa
で灯油は燃焼室7の混合流体バーナ6から噴射され着火
され燃焼室内を加熱する。燃焼室が昇温し、煙道9の煙
道ガス温度が850℃〜1100℃に達すると切り替え
バルブV1をエマルジョン貯蔵タンク1側へ、切り替え
バルブV2を加熱昇温側へ切り替え、バルブV3を開き
貯蔵タンク1の常温の水−化石燃料混合エマルジョンを
供給加圧ポンプ3の吐き出し圧23.0〜26.0MP
aで熱交換器9を経て混合流体バーナ6へ送り出す。図
1では、切り替えバルブV1,V2を設け供給加圧ポン
プは共通のものが示されているが、水−化石燃料混合エ
マルジョン用の供給管路と灯油用の供給管路を別々に設
け、それに水−化石燃料混合エマルジョン用の高圧供給
加圧ポンプと灯油用の供給加圧ポンプを設けてもよい。
ここで、混合エマルジョンは、熱交換器で加熱されその
出口では390℃以上に達することによって、超臨界流
体となって断熱管10,バルブV3を通って混合流体バ
ーナ6よりアクティブなミストとなって噴出される。一
方、流体バーナ6の近傍のブラウンズガスバーナ5は、
ブラウンズガス発生装置4で作られたブラウンズガスを
バルブV4を介して噴射し、着火器(図示しない)で点
火して混合流体バーナ6からの混合流体流に接触するブ
ラウンズガス炎を作り、混合流体流を燃焼させる。燃焼
室7の雰囲気は通常の周囲雰囲気であるが、外部よりバ
ルブV5を介して空気、酸素又はオゾンの1種以上を導
入することができ、燃焼室7内の気体の組成を調整(例
えば酸素過剰に、等)することができる。本発明におい
ては水−化石燃料混合エマルジョンの燃焼に際し燃焼室
7全体を高温にする必要はなく、ブラウンズガス炎の接
触によって水−化石燃料混合エマルジョンを継続して完
全に燃焼させることができる。
【0010】図2に、ブラウンズガスバーナ5からの炎
と混合流体バーナ6からの混合流体流との状態を拡大し
た説明図を示した。混合流体バーナ6から噴射された混
合流体流のP点にブラウンズガスバーナ5からのブンラ
ウンズガス炎21(約2300℃)の、好ましくは先端
を接触させると、混合流体流中の化石燃料成分はブラウ
ンズガス炎との反応で4000℃を越える高温で燃焼す
る。この高温で、混合流体流中のアクティブな水分子は
分解し、ブラウンズガスを主体とするガスとなる。この
ガスはP点で瞬時に自己燃焼し、この燃焼が火炎伝播と
なってP点からA方向、B方向に連鎖燃焼し、混合流体
バーナ6から噴射する混合流体全体が燃焼することにな
る。図中、22は混合流体の燃焼の炎を示す。このと
き、混合流体流とブラウンズガス炎との接触、交差角度
が15〜30°となるよう混合流体バーナ6とブラウン
ズガスバーナ5を設置するのが好ましい。また、ブラウ
ンズガス炎が接触するP点の位置は、通常、混合流体流
の温度が低下せずに適正に維持されている範囲内であ
り、混合流体バーナ6のノズル先端より4〜8cm程度
の位置が好ましい。
と混合流体バーナ6からの混合流体流との状態を拡大し
た説明図を示した。混合流体バーナ6から噴射された混
合流体流のP点にブラウンズガスバーナ5からのブンラ
ウンズガス炎21(約2300℃)の、好ましくは先端
を接触させると、混合流体流中の化石燃料成分はブラウ
ンズガス炎との反応で4000℃を越える高温で燃焼す
る。この高温で、混合流体流中のアクティブな水分子は
分解し、ブラウンズガスを主体とするガスとなる。この
ガスはP点で瞬時に自己燃焼し、この燃焼が火炎伝播と
なってP点からA方向、B方向に連鎖燃焼し、混合流体
バーナ6から噴射する混合流体全体が燃焼することにな
る。図中、22は混合流体の燃焼の炎を示す。このと
き、混合流体流とブラウンズガス炎との接触、交差角度
が15〜30°となるよう混合流体バーナ6とブラウン
ズガスバーナ5を設置するのが好ましい。また、ブラウ
ンズガス炎が接触するP点の位置は、通常、混合流体流
の温度が低下せずに適正に維持されている範囲内であ
り、混合流体バーナ6のノズル先端より4〜8cm程度
の位置が好ましい。
【0011】本発明の燃焼方法及び燃焼装置は、例えば
上記した燃焼室のある加熱炉とし、ボイラー、温風発生
機、ガスタービン発電機などとして用いることができ、
また廃棄物の焼却、窯業品の焼成、物質の炭化などに利
用することができる。
上記した燃焼室のある加熱炉とし、ボイラー、温風発生
機、ガスタービン発電機などとして用いることができ、
また廃棄物の焼却、窯業品の焼成、物質の炭化などに利
用することができる。
【0012】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。図1に示した構成の燃焼システムによっ
て、燃料供給量65リットル/h、燃焼熱量100万k
cal/hで稼動した場合のエネルギー比較の概略を示
す。水−化石燃料混合エマルジョンは、水道水と重油が
容量比80:20で、重油の0.4質量%の表面活性剤
を添加したものを用いた。初めに灯油タンク2から0.
5MPaの吐き出し圧でポンプ3により灯油を供給し、
混合流体バーナ6から噴出して点火燃焼し、炉内を加熱
し煙道ガス温度が約1000℃に達したら切り替えバル
ブV1,V2を切り替え、V3を開き、水−重油混合エ
マルジョンを供給加圧ポンプ3および追加の加圧ポンプ
によって24.5MPaの吐き出し圧で供給した。供給
された混合エマルジョンは、煙道部に設けられた熱交換
器を通り煙道ガスにより約420℃に加熱された。加圧
・加熱により超臨界状態に達した混合流体は断熱管1
0,バルブV3を通り混合流体バーナ6から噴出する。
バーナ5からのブラウンズガスに着火器(図示しない)
で点火して、2300℃のブラウンズガス炎の先端を混
合流体バーナ6からの混合流体流(バーナ先端より5c
m)にあてたところ、混合流体が燃焼して炎を発し、燃
焼し続けた。
に説明する。図1に示した構成の燃焼システムによっ
て、燃料供給量65リットル/h、燃焼熱量100万k
cal/hで稼動した場合のエネルギー比較の概略を示
す。水−化石燃料混合エマルジョンは、水道水と重油が
容量比80:20で、重油の0.4質量%の表面活性剤
を添加したものを用いた。初めに灯油タンク2から0.
5MPaの吐き出し圧でポンプ3により灯油を供給し、
混合流体バーナ6から噴出して点火燃焼し、炉内を加熱
し煙道ガス温度が約1000℃に達したら切り替えバル
ブV1,V2を切り替え、V3を開き、水−重油混合エ
マルジョンを供給加圧ポンプ3および追加の加圧ポンプ
によって24.5MPaの吐き出し圧で供給した。供給
された混合エマルジョンは、煙道部に設けられた熱交換
器を通り煙道ガスにより約420℃に加熱された。加圧
・加熱により超臨界状態に達した混合流体は断熱管1
0,バルブV3を通り混合流体バーナ6から噴出する。
バーナ5からのブラウンズガスに着火器(図示しない)
で点火して、2300℃のブラウンズガス炎の先端を混
合流体バーナ6からの混合流体流(バーナ先端より5c
m)にあてたところ、混合流体が燃焼して炎を発し、燃
焼し続けた。
【0013】この水−化石燃料混合エマルジョンを超臨
界流体化する方法によって、燃料供給量65リットル/
h(水52リットル/h,重油13リットル/h)、燃
焼熱量100万kcal/hで稼動した場合の燃料に付
与するエネルギー量を求めると概略次のとおりである。 (イ) ポンプ3の消費電力 3kwH=2,580kcal/h (ロ) 400度に加熱 65×(400−15)=25,025kcal/h (イ)+(ロ)=28,605kcal/h ・・・・(A) 比較のために、先願明細書に記載の水−燃料油混合エマ
ルジョンを蒸発気化して供給する方法によって、同様に
燃料供給量65リットル/h(水58.5リットル/
h,灯油6.5リットル/h)、燃焼熱量100万kc
al/hで稼動した場合のエネルギー量を算出した。 (イ)´ ポンプの消費電力 0.3kwH=258kcal/h (ロ)´ 飽和蒸気まで加熱 65×(100−15)+58.5×539 =37,057kcal/h (イ)´+(ロ)´=37,315kcal/h ・・・・(B) (A)と(B)を比較すると、(A)/(B)≒0.77であ
り、本発明の超臨界方法は蒸発気化する方法に比べ、付
与するエネルギー量が約77%と少量で済む。また、同
様に100万kcal/hの稼動条件での外部からの投
入エネルギー量を求めると (ハ) ブラウンズガス生成に 7kwH=6,020kcal/h (イ)+(ロ)+(ハ)=34,625kcal/h したがって、必要エネルギーの割合は約3.5%であ
る。 [(34,625/100万)×100≒3.46 ]
界流体化する方法によって、燃料供給量65リットル/
h(水52リットル/h,重油13リットル/h)、燃
焼熱量100万kcal/hで稼動した場合の燃料に付
与するエネルギー量を求めると概略次のとおりである。 (イ) ポンプ3の消費電力 3kwH=2,580kcal/h (ロ) 400度に加熱 65×(400−15)=25,025kcal/h (イ)+(ロ)=28,605kcal/h ・・・・(A) 比較のために、先願明細書に記載の水−燃料油混合エマ
ルジョンを蒸発気化して供給する方法によって、同様に
燃料供給量65リットル/h(水58.5リットル/
h,灯油6.5リットル/h)、燃焼熱量100万kc
al/hで稼動した場合のエネルギー量を算出した。 (イ)´ ポンプの消費電力 0.3kwH=258kcal/h (ロ)´ 飽和蒸気まで加熱 65×(100−15)+58.5×539 =37,057kcal/h (イ)´+(ロ)´=37,315kcal/h ・・・・(B) (A)と(B)を比較すると、(A)/(B)≒0.77であ
り、本発明の超臨界方法は蒸発気化する方法に比べ、付
与するエネルギー量が約77%と少量で済む。また、同
様に100万kcal/hの稼動条件での外部からの投
入エネルギー量を求めると (ハ) ブラウンズガス生成に 7kwH=6,020kcal/h (イ)+(ロ)+(ハ)=34,625kcal/h したがって、必要エネルギーの割合は約3.5%であ
る。 [(34,625/100万)×100≒3.46 ]
【0014】比較例 実施例と同様の燃焼装置で、ブラウンズガス発生装置を
停止し、実施例で用いたと同じ水−重油混合エマルジョ
ンを超臨界状態にした混合流体流にプロパンガス炎で着
火を試みたところ、混合流体はうまく燃焼しなかった。
なお、含水量が約15%までの混合流体流ならばプロパ
ンガス炎で燃焼できた。
停止し、実施例で用いたと同じ水−重油混合エマルジョ
ンを超臨界状態にした混合流体流にプロパンガス炎で着
火を試みたところ、混合流体はうまく燃焼しなかった。
なお、含水量が約15%までの混合流体流ならばプロパ
ンガス炎で燃焼できた。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、水の含有量の高い水−
化石燃料混合エマルジョンを効率よく燃焼し、少ないC
O2発生量で高い燃焼カロリーを得ることができる。ま
た、本発明では水−化石燃料混合エマルジョンを超臨界
状態の流体としたから、この混合流体はアクティブな流
体となりブラウンズガスと同等の運動エネルギー及び分
子振動数を有し、ブラウンズガス炎と接触させることに
より従来のように燃焼環境全体を非常に高温にすること
なく、経済的に、かつ、エネルギー効率よく、混合ガス
全体を高温で継続して燃焼させることができる。さら
に、ポンプ動力は電気入力であるが、超臨界化のための
加熱エネルギーは煙道ガスの廃熱を利用することができ
極めてエネルギー効率が良い。
化石燃料混合エマルジョンを効率よく燃焼し、少ないC
O2発生量で高い燃焼カロリーを得ることができる。ま
た、本発明では水−化石燃料混合エマルジョンを超臨界
状態の流体としたから、この混合流体はアクティブな流
体となりブラウンズガスと同等の運動エネルギー及び分
子振動数を有し、ブラウンズガス炎と接触させることに
より従来のように燃焼環境全体を非常に高温にすること
なく、経済的に、かつ、エネルギー効率よく、混合ガス
全体を高温で継続して燃焼させることができる。さら
に、ポンプ動力は電気入力であるが、超臨界化のための
加熱エネルギーは煙道ガスの廃熱を利用することができ
極めてエネルギー効率が良い。
【図1】本発明の燃焼装置の構成の説明図である。
【図2】本発明の燃焼装置における混合流体流とブラウ
ンズガス炎の説明図である。
ンズガス炎の説明図である。
1 水−化石燃料混合エマルジョンの貯蔵タンク 2 灯油タンク 3 水−化石燃料混合エマルジョン供給加圧ポンプ 4 ブラウンズガス発生装置 5 ブラウンズガスバーナ 6 混合流体バーナ 7 燃焼室 8 煙道 9 熱交換器 10 耐熱被覆材 11 加熱器 V1〜V5 バルブ 21 ブラウンズガス炎 22 混合流体炎
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K052 AA10 AB01 AB08 GA10 GB01 GB08 GC07 GD03 3K065 RA00 RB02 3K068 AA11 AB03 BA03 CA11 EA01 EA02 EA03 FB06 JA06
Claims (5)
- 【請求項1】 水−化石燃料混合エマルジョンを加圧及
び加熱して超臨界流体化し、次いでこの超臨界流体化し
た水−化石燃料混合流体を混合流体バーナから噴出させ
ブラウンズガス燃焼によるブラウンズガス炎と接触させ
燃焼させることを特徴とする水−化石燃料混合エマルジ
ョンの燃焼方法。 - 【請求項2】 前記水−化石燃料混合エマルジョン中の
水の割合が容量比で95〜70%であることを特徴とす
る請求項1記載の水−化石燃料混合エマルジョンの燃焼
方法。 - 【請求項3】 前記エマルジョンの加圧を供給加圧ポン
プで行い、加熱を煙道ガスとの熱交換で行うことを特徴
とする請求項1記載の水−化石燃料混合エマルジョンの
燃焼方法。 - 【請求項4】 水−化石燃料混合エマルジョンを超臨界
流体化する加圧及び加熱する手段と、超臨界流体化して
生じた水−化石燃料混合流体を噴射する混合流体バーナ
と、ブラウンズガスバーナと、前記混合流体バーナとブ
ラウンズガスバーナを設けた燃焼室を具備してなり、該
燃焼室において該ブラウンズガスバーナのブラウンズガ
ス炎が該混合流体バーナから噴射される混合流体流に接
触しうるようにしたことを特徴とする水−化石燃料混合
エマルジョンの燃焼装置。 - 【請求項5】 前記加圧手段は供給加圧ポンプであり、
前記加熱手段は煙道に付設した熱交換器であることを特
徴とする請求項4記載の水−化石燃料混合エマルジョン
の燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000312616A JP2002115812A (ja) | 2000-10-12 | 2000-10-12 | 水−化石燃料混合エマルジョンの燃焼方法及び燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000312616A JP2002115812A (ja) | 2000-10-12 | 2000-10-12 | 水−化石燃料混合エマルジョンの燃焼方法及び燃焼装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002115812A true JP2002115812A (ja) | 2002-04-19 |
Family
ID=18792171
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000312616A Pending JP2002115812A (ja) | 2000-10-12 | 2000-10-12 | 水−化石燃料混合エマルジョンの燃焼方法及び燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002115812A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007514119A (ja) * | 2003-11-21 | 2007-05-31 | アソシエイティッド フィジックス オブ アメリカ,エル・エル・シー | 水素を用いて液体燃料を燃焼させる方法および装置 |
JP2007537417A (ja) * | 2004-05-11 | 2007-12-20 | イテア エス.ピー.エー. | 環境影響が軽減された高効率燃焼器およびこれから導き出すことのできる発電方法 |
KR100853569B1 (ko) | 2007-02-09 | 2008-08-21 | 박진규 | 복합식 혼합물성 분사노즐을 갖는 보일러 |
JP2009174723A (ja) * | 2008-01-21 | 2009-08-06 | Miike Iron Works Co Ltd | 燃焼バーナ及びバーナユニット |
JP2011191053A (ja) * | 2011-05-31 | 2011-09-29 | Miike Iron Works Co Ltd | バーナユニット |
WO2013038393A3 (en) * | 2011-09-15 | 2013-07-04 | Parisi Guido U | Multifunction domestic station, device for powering the same with hydrogen and method of operating the same |
US8858223B1 (en) * | 2009-09-22 | 2014-10-14 | Proe Power Systems, Llc | Glycerin fueled afterburning engine |
CN104896471A (zh) * | 2015-04-30 | 2015-09-09 | 武汉天颖环境工程股份有限公司 | 一种生物质油燃烧装置 |
KR20220035643A (ko) * | 2020-09-14 | 2022-03-22 | 주식회사 글로브 | 에멀젼을 이용한 에너지 생산 시스템 및 그 운용방법 |
-
2000
- 2000-10-12 JP JP2000312616A patent/JP2002115812A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009174723A (ja) * | 2008-01-21 | 2009-08-06 | Miike Iron Works Co Ltd | 燃焼バーナ及びバーナユニット |
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WO2013038393A3 (en) * | 2011-09-15 | 2013-07-04 | Parisi Guido U | Multifunction domestic station, device for powering the same with hydrogen and method of operating the same |
CN103930720A (zh) * | 2011-09-15 | 2014-07-16 | 奎多·U·帕里希 | 多功能家用电站,用于利用氢对其供电的设备以及操作其的方法 |
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KR20220035643A (ko) * | 2020-09-14 | 2022-03-22 | 주식회사 글로브 | 에멀젼을 이용한 에너지 생산 시스템 및 그 운용방법 |
KR102417963B1 (ko) * | 2020-09-14 | 2022-07-06 | 주식회사 글로브 | 에멀젼을 이용한 에너지 생산 시스템 및 그 운용방법 |
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