[go: up one dir, main page]

JP2002110205A - 燃料電池用冷却装置 - Google Patents

燃料電池用冷却装置

Info

Publication number
JP2002110205A
JP2002110205A JP2000293202A JP2000293202A JP2002110205A JP 2002110205 A JP2002110205 A JP 2002110205A JP 2000293202 A JP2000293202 A JP 2000293202A JP 2000293202 A JP2000293202 A JP 2000293202A JP 2002110205 A JP2002110205 A JP 2002110205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchanger
coolant
fuel cell
primary
exchanger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000293202A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuharu Imazeki
光晴 今関
Takeshi Ushio
健 牛尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2000293202A priority Critical patent/JP2002110205A/ja
Publication of JP2002110205A publication Critical patent/JP2002110205A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの冷却系で2つの温度管理をできるよう
にすることにより、イオン交換器におけるイオン交換樹
脂の激しい劣化を防ぐとともに、燃料電池に好適な温度
の冷却液を供給することができる燃料電池用冷却装置を
提供する。 【解決手段】 燃料電池FCにおける第1冷却液の入口
側および出口側に対して第2熱交換器15を並列に配置
する。第1熱交換器3から排出された1次冷却液を第2
熱交換器15、放熱器16、およびイオン交換器14を
この順で通流させた後、再び第2熱交換器15に流す。
第2熱交換器15では、第1熱交換器3から排出された
1次冷却液と、イオン交換器14から排出された1次冷
却液が対向して通流し、第1熱交換器3から排出された
1次冷却液と、イオン交換器14から排出された1次冷
却液の間で自己熱交換される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池を好適に
冷却できる燃料電池用冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジンに代えて走行用モータを
搭載する各種の電気自動車が開発されている。そして、
この種の電気自動車の一つとして、たとえばPEMFC
(Proton Exchange Membrane Fuel Cell)と略称される
水素イオン交換膜型燃料電池などの燃料電池(以下、
「PEM型燃料電池」という。)を走行用モータの電源
として搭載する燃料電池自動車の開発が急速に進められ
ている。
【0003】このPEM型燃料電池は、発電単位である
セルを多数積層した構造のスタックとして構成されてい
る。各セルは、水素供給路を有するアノード側セパレー
タと酸素供給路を有するカソード側セパレータとの間に
MEA( Membrane Electrode Assembly )と略称され
る膜・電極接合体を挟み込んだ構造を有している。そし
て、MEAは、水素イオン交換膜の片面にアノード側電
極触媒層およびガス拡散層が順次積層され、水素イオン
交換膜の他の片面にカソード側電極触媒層およびガス拡
散層が順次積層されて構成されている。
【0004】このようなPEM型燃料電池は、MEAの
湿潤状態で水素イオンがアノード側からカソード側へ水
素イオン交換膜を通過することにより、各セル単位で1
V程度の起電力を発生する。そして、このPEM型燃料
電池は、たとえば75〜85℃程度の温度環境において
最も安定した出力状態が得られるのであり、出力電流制
御装置から駆動ユニットを介して走行用モータを駆動す
るように回路構成されている。
【0005】また、PEM型燃料電池などの燃料電池を
搭載する燃料電池自動車には、燃料電池を所定の適温範
囲に維持するための冷却装置が設けられている。この冷
却装置のうち、燃料電池の液絡を防止するために、本出
願人が先の特願2000−155619号において記載
したものがある。この冷却装置の概略構成を図4に示
す。この冷却装置50は、燃料電池FCに冷却液を循環
供給して燃料電池FCを冷却する1次冷却系における1
次循環流路51と、1次冷却系との間で熱交換可能な2
次冷却系における2次冷却液が循環する2次循環流路5
2を備えている。
【0006】1次循環流路51は、絶縁性の1次冷却液
を1次循環流路51内に通流させる1次ポンプ53を備
えている。また、たとえばサーモスタットからなる温調
器54、および1次冷却液に含まれる金属イオンなどの
各種のイオンを除去するイオン交換器55を備えてい
る。さらに、2次循環流路52は、2次冷却液を2次循
環流路52内に通流させる2次ポンプ56および2次冷
却液を冷却するためのラジエータ57を備えている。ま
た、1次循環流路51と2次循環流路52が通過する熱
交換器58が設けられており、この熱交換器58におい
て2次冷却液によって燃料電池FCから排出された1次
冷却液を冷却する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、1次循環流
路51に設けられたイオン交換器55は、1次冷却液の
温度が高く、たとえば60℃以上となった場合には、吸
着可能なイオン量が著しく減少してしまう問題がある。
また、1次冷却液の温度が高いと、イオン交換器に設け
らたイオン交換樹脂の劣化も激しくなるという問題もあ
る。
【0008】その一方、前記PEM型燃料電池は、75
℃〜85℃程度の温度環境において最も安定した出力状
態が得られるため、冷却装置50でPEM型燃料電池を
冷却する場合、PEM型燃料電池に70℃程度の1次冷
却液を供給するのが望ましい。このように、イオン交換
器55に流す1次冷却液に求められる温度と、燃料電池
に流す1次冷却液に求められる温度が異なるので、同じ
1次冷却系の中で別個の温度管理が求められる。この問
題に対して、燃料電池に供給する1次冷却液と燃料電池
に供給する1次冷却液を異なる冷却系で構成することも
考えられるが、これでは装置が大型化し、複雑化すると
ともに、生産コストの増大にもつながるものであった。
【0009】そこで、本発明の課題は、1つの冷却系で
2つの温度管理をできるようにすることにより、イオン
交換器におけるイオン交換樹脂の激しい劣化を防ぐとと
もに、燃料電池に好適な温度の冷却液を供給することが
できる燃料電池用冷却装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決した本発
明は、燃料電池に冷却液を循環供給して前記燃料電池を
冷却する冷却系に、前記冷却液を循環させる循環ポンプ
と、前記燃料電池から排出された冷却液を冷却する第1
熱交換器と、前記冷却液中のイオンを除去するイオン交
換樹脂を用いたイオン交換器と、前記冷却液を冷却する
放熱器と、前記冷却液を自己熱交換させるための第2熱
交換器と、を備え、前記第2熱交換器は、前記燃料電池
における冷却液の入口側と出口側に対して並列に配置さ
れ、前記第1熱交換器から排出された前記冷却液は、前
記第2熱交換器、前記放熱器、および前記イオン交換器
をこの順で流れ、前記イオン交換器から排出された前記
1次冷却液が前記第2熱交換器に供給されるように構成
されており、前記第2熱交換器では、前記第1熱交換器
から排出された前記冷却液と、前記イオン交換器から排
出された前記冷却液が対向して通流し、前記第1熱交換
器から排出された前記冷却液と、前記イオン交換器から
排出された前記冷却液の間で自己熱交換が行われること
によって、前記第1熱交換器より排出された前記冷却液
が冷却されるとともに、前記イオン交換器から排出され
た前記冷却液が昇温させられることを特徴とする燃料電
池用冷却装置である。
【0011】本発明においては、第1熱交換器から排出
された冷却液を第2熱交換器を通して、放熱器に供給す
る。この放熱器において冷却液を冷却した後、さらに、
第2熱交換器に供給して、第1熱交換器から排出された
冷却液との間で自己熱交換を行っている。冷却液におけ
る自己熱交換によって、前記第1熱交換器より排出され
た前記冷却液が冷却されるとともに、前記イオン交換器
から排出された前記冷却液が昇温させられる。このた
め、第1熱交換器と第2熱交換器の間の温度よりも、第
2熱交換器から最終的に排出される冷却液の温度に大き
な変化をもたらすことなく、放熱器の出側と第2熱交換
器の間の温度を低くすることができる。ここで、第2熱
交換器は、燃料電池における冷却液の入口側と出口側に
対して並列に配置されており、第2熱交換器の入口側と
出口側では温度に大きな変化がないことから、第2熱交
換器の存在に大きく影響されることなく、燃料電池に対
して供給する冷却液の温度を容易に制御することができ
る。また、放熱器の出口側と第2熱交換器の間にイオン
交換器が配置されているので、放熱器の放熱力を調整す
ることによって、イオン交換器に供給する1次冷却液の
温度を好適な温度にまで下げることができる。したがっ
て、1つの冷却系で2つの温度管理ができるので、イオ
ン交換器におけるイオン交換樹脂の激しい劣化を防ぐと
ともに、燃料電池に好適な温度の冷却液を供給すること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら、具体的に説明する。図1は本発明の
実施形態に係る燃料電池用冷却装置の回路構成図、図2
は図1に示された燃料電池のセル構造を示す部分断面図
である。
【0013】本実施形態に係る燃料電池用冷却装置M
は、図1に示すように、燃料電池FCを冷却する1次冷
却液が循環する本発明の冷却系である1次冷却系1と2
次冷却系2を有しており、これらの1次冷却系1および
2次冷却系2が第1熱交換器3を介して、接続されてい
る。この第1熱交換器3によって燃料電池FCから排出
された1次冷却液を冷却する。
【0014】1次冷却系1には、1次循環流路11が形
成されている。1次冷却系1は、1次循環流路11内で
1次冷却液を循環させる1次循環ポンプ12と、たとえ
ば3方弁を備えるサーモスタットバルブからなり、1次
冷却液の温度を調節可能な温調器13と、1次冷却液中
の金属イオンなどのイオンを除去するイオン交換器14
を備えている。また、イオン交換器14の上流側には、
イオン交換器14を通過する前後の1次冷却液を自己熱
交換させる第2熱交換器15および1次冷却液を冷却す
る放熱器16が設けられている。
【0015】1次循環流路11は、1次循環ポンプ12
から第1熱交換器3、燃料電池FCの冷却液流路C12
(図2)を通過して1次循環ポンプ12に戻る1次冷却
液の循環流路を主体として構成されている。第1熱交換
器3と1次循環ポンプ12との間の流路には温調器13
が介設され、この温調器13から分岐するバイパス流路
11Aが第1熱交換器3と並列に設けられている。温調
器13は、周知のサーモスタットであり、熱により膨張
する部材を有している。この部材によって、バイパス流
路11Aから流入する暖かい1次冷却液と第1熱交換器
3から流入する冷たい1次冷却液の流路断面積を変化さ
せて、バイパス流路11Aから流入する暖かい1次冷却
液と第1熱交換器3から流入する冷たい1次冷却液の流
入割合を調整する。そして、70℃前後の温度に調整さ
れた1次冷却液を排出するようにしている。
【0016】また、1次循環流路11には、1次循環ポ
ンプ12と燃料電池FCとの間の流路から分岐する連通
路11Bがバイパス流路11Aと並列に設けられてい
る。連通路11Bには第2熱交換器15、放熱器16、
およびイオン交換器14が上流側からこの順で介設され
ている。したがって、第1熱交換器3から排出された冷
却液は、第2熱交換器15、放熱器16、およびイオン
交換器14をこの順で流れ、イオン交換器14から排出
された1次冷却液が再び第2熱交換器15に供給される
ようになっている。また、第2熱交換器15は、燃料電
池FCにおける1次冷却液の入口側と出口側に対して並
列に配置されており、第2熱交換器15では、第1熱交
換器3から排出された1次冷却液と、イオン交換器から
排出された1次冷却液が対向して通流する。そして、第
1熱交換器3から排出された1次冷却液とイオン交換器
14から排出された1次冷却液の間で自己熱交換させ
る。この自己熱交換によって、前記第1熱交換器より排
出された前記冷却液が冷却されるとともに、前記イオン
交換器から排出された前記冷却液が昇温させられる。放
熱器16は、たとえば図示しない外気と接触することに
よって1次冷却液を冷却する空冷式のものである。放熱
器16では、第2熱交換器15から排出された1次冷却
液をイオン交換器14に送る前に冷却している。イオン
交換器14は、図示しないイオン交換樹脂を備えてお
り、1次循環流路11中に溶出する金属イオンなどの各
種イオンを吸着して除去している。
【0017】バイパス流路11Aおよび連通路11Bを
含む1次循環流路11は、第1熱交換器3とともに図示
しない燃料電池ボックス内に収容されている。また、1
次循環流路11は、燃料電池FCの液絡現象を防止する
ため、イオンの溶出し難い適宜の材料、たとえばステン
レス鋼管、合成樹脂管などの絶縁材料により構成されて
いる。なお、液絡現象を防止する上で、1次冷却液とし
ては、絶縁冷媒が用いられる。この絶縁冷媒としては導
電率が低く維持された純水または純水とエチレングリコ
ール系の液の混合液を使用することが好ましいが、絶縁
油を使用することもできる。
【0018】一方、2次冷却系2には2次循環流路21
が形成されている。2次循環流路21には、2次冷却液
を2次循環流路21内に循環させる2次循環ポンプ22
と、2次冷却液を空冷するラジエータ23が設けられて
いる。
【0019】2次循環流路21は、2次冷却液が2次循
環ポンプ22から第1熱交換器3およびラジエータ23
を通過して2次循環ポンプ22に戻るように構成されて
いる。また、ラジエータ23は、図示しない電動冷却フ
ァンを備える空冷式の放熱器である。さらに、2次循環
流路21は、1次循環流路11同様、燃料電池FCの液
絡現象を防止するために、イオンの溶出し難い適宜の材
料、たとえばステンレス鋼管、合成樹脂管などの絶縁材
料により構成されている。2次冷却液としては、1次冷
却液同様、液絡現象を防止するために、前記純水または
純水とエチレングリコール系の液の混合液などの絶縁冷
媒が用いられる。
【0020】また、燃料電池FCは、発電単位であるセ
ルが多数積層された構造のPEM型燃料電池であり、た
とえば75〜85℃程度の温度環境において、最も安定
した出力状態が得られる。ここで、図2に示すように、
燃料電池FCを構成する各セルCは、酸素供給路C1を
内面側に有するカソード側セパレータC2と、水素供給
路C3を内面側に有するアノード側セパレータC4との
間に、シールC5を有する膜・電極接合体(MEA)C
6を挟み込んだ構造を備えている。この膜・電極接合体
C6は、水素イオン交換膜C7の片面にカソード側電極
触媒層C8およびガス拡散層C9が順次積層され、水素
イオン交換膜C7の他の片面にアノード側電極触媒層C
10およびガス拡散層C11が順次積層されて構成され
ている。そして、アノード側セパレータC4の外面側に
は、冷却液流路C12が形成されている。
【0021】以上のように構成された本実施形態に係る
燃料電池用冷却装置においては、1次循環ポンプ12お
よび2次循環ポンプ22によって、1次冷却液および2
次冷却液がそれぞれ1次循環流路11および2次循環流
路21を循環する。ここで、1次循環流路11の温調器
13を通過する1次冷却液が低温となっている燃料電池
FCの冷態時においては、温調器13が第1熱交換器3
の出口側の流路を閉じるため、1次冷却液は、1次循環
ポンプ12からバイパス流路11A、温調器13、およ
び燃料電池FCの冷却液流路C12を介して1次循環ポ
ンプ12へと循環する。そして、第1熱交換器3を迂回
して循環する1次冷却液は、燃料電池FCの冷却液流路
C12を通過する過程で吸熱して漸次温度上昇すること
により、燃料電池FCを暖機する。
【0022】1次循環流路11の温調器13を通過する
1次冷却液の温度が上昇して燃料電池FCの暖機が完了
すると、温調器13は、バイパス流路11Aから流入す
る1次冷却液と第1熱交換器3から流入する1次冷却液
の流入割合をたとえば70℃に調整している。このよう
に温度調整された1次冷却液が燃料電池FCの冷却液流
路C12を通過し、その過程で吸熱して燃料電池FCを
冷却する。そして、燃料電池FCを冷却した1次冷却液
は、再度第1熱交換器3により2次循環流路21の2次
冷却液と熱交換して放熱し冷却される。
【0023】一方、2次冷却液は、2次循環流路21に
おいて、2次循環ポンプ22から熱交換器3を通過して
ラジエータ23に流入し、ラジエータ23から流出して
2次循環ポンプ22へと循環する。そして、この2次冷
却液は、1次熱交換器3で1次循環流路11の1次冷却
液と熱交換して吸熱し、ラジエータ23の送風により外
気と熱交換して放熱する。こうして、2次冷却液の温度
は、ラジエータ23の入口側で70℃程度に維持され、
ラジエータ23の出口側で60℃程度に維持される。
【0024】また、1次循環流路11では、第1熱交換
器3によって冷却された1次冷却液の一部を連通路11
Bを介してイオン交換器14に供給する。ここで、1次
冷却液をイオン交換器14に供給する前に、第2熱交換
器15および放熱器16を通している。第2熱交換器1
5では、イオン交換器14から排出された1次冷却液と
第1熱交換器3から排出される1次冷却液の間で自己熱
交換させている。イオン交換器14から排出される1次
冷却液は、放熱器16によって冷却されているので、第
1熱交換器3から排出される1次冷却液よりも低温とな
っている。このため、第2熱交換器15では、第1熱交
換器3から排出された1次冷却液が冷却される。第2熱
交換器15で冷却された1次冷却液は、放熱器16によ
ってさらに冷却される。放熱器16から排出される1次
冷却液は、第1熱交換器3から排出されたときよりも低
温となっている。したがって、イオン交換器14には温
度の低い1次冷却液を供給することができるので、イオ
ン交換器14によって1次冷却液に含まれる金属イオン
などの各種イオンを除去する際に、イオン交換器14が
吸着可能なイオン量を著しく低減させることを防止でき
る。また、イオン交換器14におけるイオン交換樹脂を
激しく劣化させることもなくなる。
【0025】イオン交換器14によって金属イオンなど
の各種イオンを除去された1次冷却液は、再び第2熱交
換器15へと供給される。第2熱交換器15では、イオ
ン交換器14から排出された1次冷却液と第1熱交換器
3から排出された1次冷却液の間で熱交換が行われる。
前記のように、第1熱交換器3から排出された1次冷却
液はイオン交換器14から排出された1次冷却液によっ
て冷却されるが、逆に、イオン交換器14から排出され
た1次冷却液は、第1熱交換器3から排出された1次冷
却液によって昇温させられる。このため、イオン交換器
14から供給された1次冷却液が排出されて連通路11
Bから排出されるときには、第1熱交換器3から排出さ
れたときとほぼ同程度の温度まで昇温している。したが
って1次冷却系1全体の温度を著しく低下させないよう
にすることができる。
【0026】ここで、仮に第2熱交換器15を設けず、
放熱器16のみによって1次冷却液を冷却する場合を考
える。いま、イオン交換器14におけるイオン交換樹脂
が著しく劣化する温度、たとえば60℃をイオン交換樹
脂の耐熱温度(以下「耐熱温度」という)TGとする。
このとき、放熱器16の冷却能力を上げることにより、
1次冷却液を60℃以下の温度に冷却することは可能で
はある。ところが、放熱器16の冷却能力を上げる過ぎ
ると、1次冷却系1の温度全体の温度を著しく低下させ
てしまい、燃料電池FCを好適な温度範囲で運転できな
いおそれが生じる。このため、図3(b)に示すよう
に、燃料電池FCを好適な温度範囲で運転できるように
1次冷却液の温度を調整すると、1次冷却イオン交換器
55に流入する1次冷却液の温度を耐熱温度TGまで下
げることができない。この場合、イオン交換器14に対
しても耐熱温度TG以上の1次冷却液が供給されてしま
うので、イオン交換樹脂の劣化を早めてしまう。このよ
うに、第2熱交換器15を設けない場合には、イオン交
換器14に供給する1次冷却液の温度と燃料電池FCに
供給する1次冷却液の温度を別個に管理することができ
ない。このため、1次冷却液の温度をイオン交換器14
の要求に合わせると、燃料電池FCが過剰冷却となり、
燃料電池FCの要求に合わせるとイオン交換器における
イオン交換樹脂の劣化が促進されてしまう。
【0027】これに対して、本発明に係る冷却装置Mの
連通路11Bにおける1次冷却液の温度変化を図3を用
いて説明する。図3(a)に示すように、第1熱交換器
3(図1)から排出され、第2熱交換器15に供給され
たときの温度(点A)から、第2熱交換器15を通すこ
とによって、耐熱温度TGより低い温度(点B)にまで
冷却される。続いて、放熱器16に供給された1次冷却
液は、さらに低い温度(点C)にまで冷却される。その
後、イオン交換器14から排出された1次冷却液が再び
第2熱交換器15に1次冷却液が供給される。第2熱交
換器15では、第1熱交換器3から排出された1次冷却
液とイオン交換器14から排出された1次冷却液との間
で図3(b)に白ぬきの矢印で示すように熱移動が行わ
れる。この熱移動により、第1熱交換器3から排出され
た1次冷却液は冷却され、イオン交換器14から排出さ
れた1次冷却液は昇温させられる。このようにして1次
冷却液で自己熱交換が行われ、イオン交換器14から排
出された1次冷却液は、第1熱交換器3から排出された
1次冷却液の温度(点A)よりもわずかに低い温度(点
D)まで昇温させられる。このように、第2熱交換器1
5の存在により、第2熱交換器15を通過する前後の1
次冷却液の間で別個に温度管理を行うことができる。具
体的には、イオン交換器15には温度の低い1次冷却液
を供給することができるとともに、燃料電池FCを冷却
する1次冷却液は冷却過剰となることはない。したがっ
て、イオン交換器14に供給する1次冷却液の温度をた
とえば60℃に調整したとしても、燃料電池FCに供給
する1次冷却液の温度を70℃程度に調整することがで
きるので、燃料電池FCを好適な温度範囲、たとえば7
5℃〜85℃の範囲で運転することができる。このよう
にして、イオン交換器におけるイオン交換樹脂の激しい
劣化を防ぐとともに、燃料電池を好適な温度範囲で運転
することができる。
【0028】以上、本発明の好適な実施形態について説
明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものでは
ない。たとえば、放熱器16として熱交換器を用い、冷
却液を2次冷却系から供給するように構成した態様とす
ることもできる。
【0029】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、1つの
冷却系で2つの温度管理をできるようにすることによ
り、イオン交換器におけるイオン交換樹脂の激しい劣化
を防ぐとともに、燃料電池に好適な温度の冷却液を供給
することができる燃料電池用冷却装置を提供することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る燃料電池自動車の冷却
装置の回路構成図である。
【図2】図1に示された燃料電池のセル構造を示す部分
断面図である。
【図3】イオン交換器に供給される1次冷却液の温度変
化を示すグラフであり、(a)は本発明に係る燃料電池
用冷却装置のものであり、(b)は従来の燃料電池用冷
却装置のものである。
【図4】従来の燃料電池用冷却装置の回路構成図であ
る。
【符号の説明】
1 1次冷却系 2 2次冷却系 3 第1熱交換器 11 1次循環流路 11A バイパス流路 11B 連通路 12 1次循環ポンプ 13 温調器 14 イオン交換器 15 第2熱交換器 16 放熱器 21 2次循環流路 22 2次循環ポンプ 23 ラジエータ FC 燃料電池 M 燃料電池用冷却装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池に冷却液を循環供給して前記燃
    料電池を冷却する冷却系に、 前記冷却液を循環させる循環ポンプと、 前記燃料電池から排出された冷却液を冷却する第1熱交
    換器と、 前記冷却液中のイオンを除去するイオン交換樹脂を用い
    たイオン交換器と、 前記冷却液を冷却する放熱器と、 前記冷却液を自己熱交換させるための第2熱交換器と、
    を備え、 前記第2熱交換器は、前記燃料電池における冷却液の入
    口側と出口側に対して並列に配置され、前記第1熱交換
    器から排出された前記冷却液は、前記第2熱交換器、前
    記放熱器、および前記イオン交換器をこの順で流れ、前
    記イオン交換器から排出された前記1次冷却液が前記第
    2熱交換器に供給されるように構成されており、 前記第2熱交換器では、前記第1熱交換器から排出され
    た前記冷却液と、前記イオン交換器から排出された前記
    冷却液が対向して通流し、前記第1熱交換器から排出さ
    れた前記冷却液と、前記イオン交換器から排出された前
    記冷却液の間で自己熱交換が行われることによって、前
    記第1熱交換器より排出された前記冷却液が冷却される
    とともに、前記イオン交換器から排出された前記冷却液
    が昇温させられることを特徴とする燃料電池用冷却装
    置。
JP2000293202A 2000-09-27 2000-09-27 燃料電池用冷却装置 Pending JP2002110205A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000293202A JP2002110205A (ja) 2000-09-27 2000-09-27 燃料電池用冷却装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000293202A JP2002110205A (ja) 2000-09-27 2000-09-27 燃料電池用冷却装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002110205A true JP2002110205A (ja) 2002-04-12

Family

ID=18776035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000293202A Pending JP2002110205A (ja) 2000-09-27 2000-09-27 燃料電池用冷却装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002110205A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003346848A (ja) * 2002-05-30 2003-12-05 Toyo Radiator Co Ltd 熱交換器
WO2008037611A1 (de) * 2006-09-28 2008-04-03 Robert Bosch Gmbh Brennstoffzellen-kühlvorrichtung
JP2010003448A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Toyota Boshoku Corp 燃料電池の冷却システム
JP2012216358A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Eneos Celltech Co Ltd 燃料電池システム
JP2014138186A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Gap-Dong Kim 熱交換型変圧器冷却装置
JP2020013724A (ja) * 2018-07-19 2020-01-23 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP2021009768A (ja) * 2019-06-28 2021-01-28 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003346848A (ja) * 2002-05-30 2003-12-05 Toyo Radiator Co Ltd 熱交換器
WO2008037611A1 (de) * 2006-09-28 2008-04-03 Robert Bosch Gmbh Brennstoffzellen-kühlvorrichtung
JP2010003448A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Toyota Boshoku Corp 燃料電池の冷却システム
US8980493B2 (en) 2008-06-18 2015-03-17 Toyota Boshoku Kabushiki Kaisha Fuel cell cooling system
JP2012216358A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Eneos Celltech Co Ltd 燃料電池システム
JP2014138186A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Gap-Dong Kim 熱交換型変圧器冷却装置
JP2015165575A (ja) * 2013-01-16 2015-09-17 甲 東 金 熱交換型変圧器冷却装置
JP2020013724A (ja) * 2018-07-19 2020-01-23 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP7119691B2 (ja) 2018-07-19 2022-08-17 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP2021009768A (ja) * 2019-06-28 2021-01-28 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4938925B2 (ja) 燃料電池用冷却装置
US8263279B2 (en) Apparatus for optimized cooling of a drive unit and a fuel cell in a fuel cell vehicle
JP2008108730A (ja) 急速暖化のための熱集積燃料電池加湿器
JP2002216816A (ja) 燃料電池システム
US11296335B2 (en) Fuel cell system and method of operating same
CA2484776A1 (en) Fuel cell cooling system
US20040001984A1 (en) Fuel cell cooling system for low coolant flow rate
JP2004103339A (ja) 燃料電池システム
CN116344861A (zh) 一种质子交换膜氢燃料电池热电联产系统
JP4629961B2 (ja) 燃料電池および温度制御システム
JP2002110205A (ja) 燃料電池用冷却装置
JP2001339808A (ja) 燃料電池自動車の冷却装置
JP2004158279A (ja) 燃料電池自動車の燃料電池冷却装置
CN220086095U (zh) 一种质子交换膜氢燃料电池热电联产系统
JP2011522359A (ja) 作動効率の改善された燃料電池発電設備
JP2004362807A (ja) 燃料電池システム
JP2003331886A (ja) 燃料電池システム
JP2002175823A (ja) 燃料電池用冷却装置
JP2005183281A (ja) 燃料電池システム
JP2024057269A (ja) 空冷式燃料電池システム
JP2009212066A (ja) 燃料電池システム
JP2002117876A (ja) 燃料電池の冷却装置
JP2005032685A (ja) 燃料電池システム
JP2001339807A (ja) 燃料電池自動車の冷却装置
JP2022157510A (ja) 燃料電池システムの運転方法