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JP2002105930A - 透過型ダムユニットおよび透過型ダム - Google Patents

透過型ダムユニットおよび透過型ダム

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JP2002105930A
JP2002105930A JP2000299197A JP2000299197A JP2002105930A JP 2002105930 A JP2002105930 A JP 2002105930A JP 2000299197 A JP2000299197 A JP 2000299197A JP 2000299197 A JP2000299197 A JP 2000299197A JP 2002105930 A JP2002105930 A JP 2002105930A
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dam
river
transmission
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gravity
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久雄 飯田
Daisuke Takeuchi
大輔 竹内
Takeshi Iida
毅 飯田
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Sumitomo Metal Steel Products Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巨礫類の衝突時の衝撃に対する抵抗力が大き
く、また河川の下流への土砂運搬作用を妨げず、さらに
短い工期でしかも低コストで構築できる透過型ダムユニ
ットおよび透過型ダムを提供する。 【解決手段】 コンクリートの基礎1の上に重力式構造
体2と支持構造体3をそれぞれ配置して構築する。重力
式構造体2は河川の上流側に、支持構造体3は下流側に
それぞれ配置する。重力式構造体2は円筒状の収容体6
内に中詰め材7として砂を充填して柱状に構築する。支
持構造体3は三角形の各頂点に相当する位置に支柱3a
をそれぞれ建て付け、この3本の支柱3a,3a間に水
平材3bと必要に応じて斜材3cをそれぞれ複数架け渡
すことにより収容体3と同等の高さに構築し、その上端
部にはコンクリート製の天板3dを設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特に土石流対策
用として開発された透過型ダムユニットおよび透過型ダ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、砂防堰堤は、急激な土砂
の流出による山間部地域の荒廃や滞砂による貯水機能の
低下などを防止するために従来から数多く設置されてお
り、また梅雨、台風などに伴う集中豪雨で発生する土石
流の被害から民家・施設・道路などを守るためにも早急
な設置が望まれる所である。
【0003】ここでいう土石流は、土砂の運搬形態が掃
流や土砂流とは著しく異なり、水と土砂とが高密度で一
体となって流れる流体のことで、土石流における土砂の
流速はきわめて速く、土石流中の礫は非常に大きな運動
エネルギー有する。
【0004】このため、土石流中の礫が、土砂災害を防
止するために河川に設置された砂防堰堤などの構造物に
衝突すると、この構造物は非常に大きな衝撃力を受ける
ことになる。
【0005】従来より、砂防堰堤としては、例えば図5
に示すようなコンクリート製の重力式砂防堰堤が一般的
に施工されてきた。この重力式砂防堰堤は、土石流中の
礫が衝突することにより発生する衝撃力を、その巨大な
重量により受け止め、安定を保つものである。
【0006】しかし、このようなコンクリート製の砂防
堰堤は、小さな礫・泥水まで堰き止め、完全貯留してし
まういわゆる不透過型が大半を占めている。また、小さ
な礫・泥水まで完全に貯留する反面、急速に土砂が堆積
してしまい、砂防堰堤としての機能を短期間の間に失っ
てしまうという大きな欠点を有している。また、その築
堤に巨額の費用と日数を要するという欠点も有してい
る。
【0007】ところで、最近では、下流への自然な土砂
運搬が河岸および海岸の浸食防止に必要に欠かせない事
象であること、また魚類などの生態系に対しても同様に
通常時の下流への土砂流入を保全すべきとの考えが明確
に打ち出されてきている。
【0008】このため、流下土石のうち、大きな礫のみ
を阻止し、小さな礫や泥水は下流に通過させる透過型砂
防堰堤が提案され、特に鋼製の透過型砂防ダムとして、
これまでさまざまなタイプのものが多数提案され、実用
に供されている。
【0009】たとえば特開昭54−115520号公報
には、その斜視図である図6(a)やその平面図である
図6(b)に示すように、多数のを組み合わせた立体格
子フレーム11を用いた透過型砂防堰堤12が提案され
ている。
【0010】また、特開昭57−29717号公報に
は、図7に示すように、メインフレーム13およびスト
ラット14を備える透過型砂防堰堤15が提案されてい
る。これらの砂防堰堤12と15はいずれも、鋼管の強
度を利用することにより、土石流中の礫が衝突すること
により発生する衝撃力に対抗するものである。
【0011】なお、平常時の掃流および土砂流による土
砂運搬は、各鋼管間に十分な間隙を設けてあるために、
充分に確保される。このような透過型砂防堰堤として
は、他に特開2000−186318号公報や特開平1
1−323883号公報にも掲載されている。
【0012】また、特開昭62−288209号公報に
は、その側面図である図8(a)に示すように砂防堰堤
16の上流側に、斜視図である図8(b)に示すゴム製
緩衝材17を設けることにより、土石流中の礫が衝突す
ることにより発生する衝撃力を緩和する発明が提案され
ている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭54−
115520号公報や同57−29717号公報により
提案された砂防堰堤は、土石流中の礫が衝突することに
より発する衝撃力に充分に耐えるために、必然的に各鋼
管のサイズが大きくなってしまい、建設コストが嵩んで
しまうという課題があった。
【0014】また、特開昭62−288209号公報に
開示されたゴム製緩衝材9は、礫に対する抵抗性耐候
性、さらには耐久性を確保するために高価なものになっ
てしまい、実際には適用できないのが現状である。
【0015】この発明は、以上の課題を解決するために
なされたもので、土石流の特に巨礫類の衝突時の衝撃に
対する抵抗力が大きく、また河川の下流への土砂運搬作
用を妨げず、さらに短い工期でしかも低コストで構築で
きる透過型ダムユニットおよび透過型ダムを提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
の透過型ダムユニットは、収容体に中詰め材を充填して
なる重力式構造体を河川の上流側に、前記重力式構造体
を支持する平面三角形状の支持構造体を下流側にそれぞ
れ備えてなることを特徴とする。この場合の重力式構造
体としては、円柱状または壁状のものが考えられる。
【0017】請求項2の透過型ダムユニットは、請求項
1の透過型ダムユニットにおいて、重力式構造体は、円
筒状または矩形筒状をなす金属製の収容体に中詰め材と
して砂または砕石を充填してなることを特徴とする。
【0018】この場合の収容体としては、鋼板、鋼板以
外のその他の金属板、さらには金属板などで補強された
布袋、さらには太口径の鋼管、鋼板セル(鋼殻)、ある
いは鋼製矢板などで形成されたものでよい。
【0019】請求項3の透過型ダムユニットは、請求項
1または2の透過型ダムユニットにおいて、支持構造体
は複数の軸組材から骨組構造体として構築してあること
を特徴とする。この場合の軸組材としては、例えば鋼管
や形鋼、あるいは小規模なものについては鉄筋などでも
よい。
【0020】請求項4の透過型ダムユニットは、請求項
1、2または3の透過型ダムユニットにおいて、重力式
構造体および支持構造体からの荷重を地盤に伝える基礎
を備えていることを特徴とする。
【0021】この発明に係る請求項5の透過型ダムは、
請求項1、2、3または4の透過型ダムユニットを複
数、重力式構造体を河川の上流側に、支持構造体を下流
側にそれぞれ位置させて配置してなることを特徴とす
る。
【0022】この場合の透過型ダムユニットの配置例と
しては、例えば隣接する2ないし3基を一組とし、これ
を河川の幅方向(河川を横断する方向)に所定間隔おき
に、あるいは河川の幅方向に千鳥状に点在配置されてい
てもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態1.図1と図2
は、この発明に係る透過型ダムユニットおよび透過型ダ
ムの一実施形態を示し、図において、コンクリートの基
礎1の上に重力式構造体2と支持構造体3をそれぞれ配
置して透過型ダムユニット4が構築されている。
【0024】また、透過型ダムユニット4を複数、河川
内にその幅方向(河川を横断する方向)に所定間隔おき
に、かつ各透過型ダムユニット4の重力構造体2が河川
の上流側に、支持構造体3が下流側にそれぞれ位置する
ように配置することにより透過型ダム5が構築されてい
る。
【0025】基礎1は、重力構造体2および支持構造体
3の基礎として充分な幅、奥行き、厚さ、そして充分な
自重を有し、コンクリートより直方体形に構築され、そ
の大部分は河川の底に埋設されている。
【0026】なお、基礎1は重力構造体2と支持構造体
3からの荷重を確実に地盤に伝達できる構造のものであ
れば、必ずしもコンクリート構造である必要はなく、コ
ンクリート以外の例えば金属製の枠体やかご体などに礫
などを詰めた構造のものでもよい。
【0027】重力式構造体2は、円筒状の収容体6内に
中詰め材7として砂を充填して柱状に構築され、コンク
リートの基礎1および支持構造体3とともに全自重によ
って土石流中の主に礫を塞き止め、かつ巨大な礫が衝突
する際の大きな衝撃力を緩和する働きをするもので、そ
の外径や高さ等の寸法は設置現場で想定される土石流中
に含まれる礫の大きさ等を予測して適宜決定されてい
る。なお、重力式構造体2の形状としては、柱状の他に
壁状のものでもよい。
【0028】収容体6は金属製の外殻であり、充填され
た中詰め材7によるフープ応力(周方向の引張応力)に
充分に耐え、かつ土石流の特に土石流中の巨大な礫の衝
突時の衝撃力を塑性変形によって緩和できるような材質
のもので形成されている。
【0029】したがって、収容体6は中詰め材7を漏ら
さず、特に土石流中の礫の衝突時に容易に塑性変形して
土石流による衝撃を緩和できることが望ましいことか
ら、土石流の衝突時にせん断破壊しない程度の厚さを有
する鋼板などから形成されている。
【0030】こうして構築された重力式構造体2は、コ
ンクリート基礎1の上に下端部を基礎1のコンクリート
内に所定深さ埋設して建て付けられている。また、重力
式構造体2の上端部には、中詰め材7が土石流で流出し
ないようにコンクリート製の上蓋8が被せられている。
【0031】なお収容体6は、重力式構造体2の外殻と
して中詰め材7を漏らさず、かつ土石流中の礫の衝突時
の衝撃を緩和できるものであれば、必ずしも鋼板製であ
る必要はなく、鋼板以外の他の金属板や金属材料などで
補強された布袋などから形成されたものでもよい。
【0032】また、収容体6は円筒状を呈する必要はな
く、重力式構造体2の形状に応じて矩形筒状などの、円
筒状以外の他の形状を呈する場合でもよいが、円筒状の
収容体であれば、引っ張りのフープ応力のみを受けるの
で必要に応じて小型化することができる。
【0033】また、上蓋8も、必ずしもコンクリート製
である必要はなく、コンクリート以外の材質、例えば鋼
や他の金属または樹脂などからなるものでもよく、また
上蓋を設けない場合もある。
【0034】支持構造体3は重力式構造体2に作用する
土石流や堆砂圧に抵抗する骨組構造体であって、平面的
に三角形状をなし、かつ重力式構造体2の下流側に、上
流側を三角形の底辺とする逆三角形状に配置されてい
る。
【0035】また、支持構造体3は三角形の各頂点に相
当する位置に支柱3aをそれぞれ建て付け、この3本の
支柱3a,3a間に水平材3bと必要に応じて斜材3c
をそれぞれ複数架け渡すことにより収容体3と同等の高
さに構築され、上端部にはコンクリート製の天板3dが
設置されている。
【0036】支柱3a、水平材3bおよび斜材3cはと
もに、鋼管、形鋼または鉄筋などから形成され、各部材
どうしは溶接やボルト締結などの適宜の接合手段によっ
て互いに接合されている。
【0037】こうして構築された支持構造体3は、収容
体6と同様にコンクリート基礎1の上に下端部を基礎1
のコンクリート内に所定深さ埋設して建て付けられ、ま
た収容体6と複数の連結材9によって一体的に連結され
ている。
【0038】なお、この場合の連結材9は支柱3aなど
と同様に鋼管などから形成され、かつ収容体6と2本の
支柱3a,3a間にこれらの部材の上下方向に所定間隔
おきに複数設置されている。
【0039】このように、支持構造体3が平面的に三角
形状の骨組構造体として構築されていることで、重力式
構造体2,2間を通過する中小の礫や泥水に対する抵抗
はきわめて小さく、また上端部にコンクリート製の天板
3dが設置されていることで、万一巨礫などが重力式構
造体2の上を乗り越えたとしても、支柱3aなどの骨組
材に直接衝突することはないので、これらの部材に過大
な曲げ応力やせん断力が作用して局部座屈をおこす等の
心配はない。
【0040】したがって、支持構造体3のスクリーン効
果をより長期にわたって維持できるとともに、支柱3
a、水平材3bおよび斜材3cの各部材断面を可能な限
り小径として経済的な支持構造体とすることができる。
【0041】なお、支持構造体3は、支持構造体2を確
実に支持できる構造のものであれば、必ずしも鋼管など
を組み合わせた構造である必要はなく、他の構造方式の
構造体でもよい。
【0042】中詰め材7には、収容体6の塑性変形能力
との兼ね合い等により最も適した強度のものが使用さ
れ、主に砂が使用されている。収容体6に中詰め材7と
して砂が充填されていることで、砂どうしの摩擦と砂の
圧壊とにより礫が収容体6に衝突する際の衝撃力を吸収
するとともに、礫の衝突による荷重(衝撃荷重)を静的
な力に変換して、荷重を収容体6の下流側に配置された
支持構造体3に伝えることができる。
【0043】なお、中詰め材7としては、砂以外に例え
ば砕石なども使用され、さらに砂質土系の建設残土や廃
材、各種製鋼スラグやカレット等の材料、粘性土系の建
設残土、ソイルセメントや気泡モルタル等の材料、さら
には廃タイヤやゴム等の材料も使用することができる。
また、設置条件によっては各種廃棄物を中詰め材として
用いることもできる。
【0044】こうして構築された透過型ダムユニット4
は3基、河川内にその幅方向(河川を横断する方向)
に、すなわち土石流の流れの方向に対してほぼ直交する
方向に一列に配置され、その際、各透過型ダムユニット
4は、重力式構造体2が河川の上流側に、支持構造体3
が下流側にそれぞれ位置するように配置されている。
【0045】さらに、隣接する透過型ダムユニット4,
4の重力式構造体2,2間には、河川で想定される土石
流に含まれる巨礫が直接通過しない程度の距離を確保で
きるように、所定距離Lが隣接する透過型ダムユニット
4,4にそれぞれ設けられている。こうして、3基の透
過型ダムユニット4から透過型ダム5が構築されてい
る。
【0046】なお、透過型ダムユニット4は、河川の河
幅に応じて必要な数だけ配置され、また想定される土石
流の規模に応じて複数列に配置されることもある。一般
に、これまでの透過型ダムは、土石流流体力や堆砂圧な
どに抵抗できる構造とする必要から、構造部材を小さく
するために鋼管部材を櫓状に組むようにしている。しか
し、単に櫓状としただけでは、土石流が有する非常に大
きな衝撃力が直接的に作用して早期に破壊される恐れが
あり、構造部材を大型化せざるを得なかった。
【0047】これに対し、本実施形態の透過型ダムユニ
ット4では、支持構造体体3の上流側に重力式構造体2
を配置することで、土石流が支持構造体3に直接衝突す
ることを防止しているので、構造部材を小さくすること
ができる。
【0048】発明の実施の形態2.図3は、この発明に
係る透過型ダムユニットおよび透過型ダムの他の実施の
形態を示し、説明は先の実施の形態1と相違する部分に
ついてだけ行うものとし、共通する部分については同一
の符号を付して省略する。
【0049】この例では、特にコンクリート基礎1の上
に円柱状の重力式構造体2を2基、河川の幅方向に横並
びに所定間隔をおいて配置し、その下流側の重力式構造
体2,2間にこれらを支持する支持構造体3を1基配置
し、1基の支持構造体3で2基の重力式構造体2を支持
する構造としたものである。
【0050】この例によれば、実施形態1の例よりも、
土砂通過性を向上させることができ、これにより河川の
土砂運搬機能、生態系の連続性ともに妨げる心配がな
い。
【0051】発明の実施の形態3.図4は、同じくこの
発明に係る透過型ダムユニットおよび透過型ダムの他の
実施の形態を示し、説明は先の実施の形態1および2と
相違する部分についてだけ行うものとし、共通する部分
については同一の符号を付して省略する。
【0052】この例では、特にコンクリート基礎1の上
に円柱状の重力式構造体2を2基、河川の流れ方向に沿
って重ねて配置し、その下流側にこれらを支持する支持
構造体3を1基配置したものである。
【0053】この例によれば、実施形態1および2の例
よりも、重力式構造体2の厚さおよび自重がともに倍に
なり、このため中詰め材7のせん断変形による礫類の衝
突時の衝撃を緩衝させる効果はより大きくなり、これに
より支持構造体3の軽量化が図れる効果がある。
【0054】
【発明の効果】この発明は以上説明したとおりであり、
以下に列記する効果が奏せられる。 重力式構造体は、円形または矩形の収容体に砂や砕石
などの中詰め材を充填して構築され、またこれを支持す
る支持構造体は鋼管などから骨組構造体として構築さ
れ、いずれも特別な構造ではないので短い工期でしかも
低コストで構築できる。 河川の上流側に重力式構造体が配置されているため、
土石流の特に巨礫類が衝突する際の衝撃力に対する抵抗
力がきわめて大きく、土石流中の巨礫の流速を確実に低
下させることができる。
【0055】また、下流側に平面的に流れ方向に対し
て逆三角形状に構築された支持構造体が配置されている
ため、中小の礫や泥水に対する抵抗が小さく、したがっ
て河川の下流への土砂運搬を妨げる心配がない。 さらに、支持構造体は骨組構造体として、万一巨礫が
重力式構造体を乗り越えてきたとしても、各部材に大き
な曲げや引張り力が発生しない構造に構築されているた
め、経済的な断面設計ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る透過型ダムユニットおよび透過
型ダムの斜視図である。
【図2】この発明に係る透過型ダムユニットを示し、
(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図3】この発明に係る透過型ダムユニットおよび透過
型ダムを示す斜視図である。
【図4】この発明に係る透過型ダムユニットおよび透過
型ダムを示す斜視図である。
【図5】従来の不透過型砂防堰堤の一例を示す斜視図で
ある。
【図6】従来の透過型砂防堰堤の一例を示し、(a)は
斜視図、(b)は側面図である。
【図7】従来の透過型砂防堰堤の一例を示す側面図であ
る。
【図8】従来の不透過型砂防堰堤の一例を示し、(a)
は断面図、(b)は斜視図である。
【符号の説明】
1 コンクリートの基礎 2 重力式構造体 3 支持構造体 3a 支柱 3b 水平材 3c 斜材 3d 天板 4 透過型ダムユニット 5 透過型ダム 6 収容体 7 中詰め材 8 上蓋 9 連結材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収容体に中詰め材を充填してなる重力式
    構造体を河川の上流側に、前記重力式構造体を支持する
    平面三角形状の支持構造体を下流側にそれぞれ備えてな
    ることを特徴とする透過型ダムユニット。
  2. 【請求項2】 重力式構造体は、円筒状または矩形筒状
    をなす金属製の収容体に中詰め材として砂または砕石を
    充填してなることを特徴とする請求項1の透過型ダムユ
    ニット。
  3. 【請求項3】 支持構造体は、骨組構造体として構築し
    てあることを特徴とする請求項1または2の透過型ダム
    ユニット。
  4. 【請求項4】 コンクリートの基礎を備えていることを
    特徴とする請求項1、2または3の透過型ダムユニッ
    ト。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4の透過型ダム
    ユニットを複数、重力式構造体を河川の上流側に、支持
    構造体を下流側にそれぞれ位置させて配置してなること
    を特徴とする透過型ダム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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