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JP2002080748A - 超分散安定性を有する粉体の油性分散体及びこれを配合した化粧料 - Google Patents

超分散安定性を有する粉体の油性分散体及びこれを配合した化粧料

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JP2002080748A
JP2002080748A JP2000275413A JP2000275413A JP2002080748A JP 2002080748 A JP2002080748 A JP 2002080748A JP 2000275413 A JP2000275413 A JP 2000275413A JP 2000275413 A JP2000275413 A JP 2000275413A JP 2002080748 A JP2002080748 A JP 2002080748A
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layer
dispersion
coated
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Yukio Hasegawa
幸夫 長谷川
Akira Ohara
亮 大原
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Miyoshi Kasei Inc
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Miyoshi Kasei Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】粉体粒子の分散性、貯蔵安定性、使用適性に極
めて優れた粉体の高分散体及びこの高分散体を配合した
化粧料等を提供する。 【解決手段】粉体、特に化粧料に使用可能な粉体であっ
てその粉体粒子表面の少なくとも一部上に形成された下
記A層及びB層の表面処理剤被覆層を有する被覆粉体
と、その分散媒として親油性溶媒とを少なくとも含み得
られた粉体の油性分散体。 A層:反応性オルガノポリシロキサン、アルキルシラ
ン、ポリオレフィン、水添レシチン、N−アシルアミノ
酸、脂肪酸及びデキストリン脂肪酸エステルの中から選
択される化合物を含有する表面処理剤被覆層;及び B層:片末端官能基変性オルガノポリシロキサン、アル
キルシラン、パーフルオロアルキルシラン及び分岐脂肪
酸の中から選択される化合物を含有する表面処理剤被覆
層。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉体粒子の分散性、
貯蔵安定性、使用適性に非常に優れた粉体の新規油性分
散体に関するものである。より詳しくは、粉体の粒子表
面の少なくとも一部上に形成されたA、B2種類の層
で、常温でそれぞれ固体層と液体層である表面処理剤被
覆層とを含有する被覆粉体、更に好ましくは粉体粒子表
面の少なくとも一部上において、第1層としてA層であ
る反応性オルガノポリシロキサン、アルキルシラン、ポ
リオレフィン、水添レシチン(その塩を含む。)、N−
アシルアミノ酸(その塩を含む。)、脂肪酸(その塩を
含む。)及びデキストリン脂肪酸エステルの中から選ば
れた1種以上の化合物を含有し常温で固体状である表面
処理剤被覆層を、更にその上に第2層としてB層である
片末端官能基変性オルガノポリシロキサン、アルキルシ
ラン、パーフルオロアルキルシラン、及び分岐脂肪酸
(その塩を含む。)の中から選ばれた1種以上の化合物
を含有する常温で液体状である表面処理剤被覆層を形成
する被覆粉体と、親油性溶媒とを少なくとも含有する粉
体の油性分散体、及びこれらを配合した化粧料等に関す
るものである。
【0002】本発明の粉体の油性分散体は粉体粒子の分
散性、貯蔵安定性、使用適性に非常に優れているため粉
体粒子の分散状態によって大きく変わる粉体の機能、例
えば、皮膚への付着力(付着性)、感触(使用感)、光
沢、隠蔽力、着色力、透明性、紫外線や赤外線の遮蔽
能、導電性、蛍光性、発光性、触媒活性等を飛躍的に向
上させることができる。
【0003】従って、本発明による粉体の油性分散体を
配合した本発明の化粧料は化粧料としての機能を従来の
ものより大きく向上させることができる。
【0004】更に、このようにして得られる粉体の油性
分散体は、化粧料のみならずプラスチックの添加剤、イ
ンク、塗料、トナー(磁性粉)、化学繊維、包装材料、
電子材料等の各種分野で広く使用される粉体の油性分散
体にも適用可能である。
【0005】
【従来の技術】近年、粉体を取り扱う産業界では中間材
料として粉体を何等かの分散媒に分散安定化させた分散
体の必要性が高まっている。その理由としては、作業所
内で粉体が飛散し作業者が吸入することによる呼吸障害
の可能性があること、作業所周辺の環境保全のため、粉
体は微粒子になる程容積が大きくなるため保管スペース
をとること、粉体の分散には分散機の選定や分散条件等
の技術的な問題が多々あり手間がかかること、更には、
安定な粉体の分散体を使用することで作業の効率化が可
能なこと、等が挙げられる。
【0006】油性分散体の性状は流動する液状のタイプ
と流動しない粘土状のタイプに二分される。流動する油
性分散体は粉体と分散液との比重差により経時で沈降し
ハードケーキ化し易く沈降防止や安定化のため第三成分
として界面活性剤等の分散剤やゲル化剤を配合している
ものが多い。また、粉体の含有量については50重量%
以下のものが殆どである。一方、流動しない分散体は、
粉体の含有量を高くすることができ粉体の沈降やハード
ケーキ化は起こり難いが処方へ配合の際に再分散が悪く
作業の効率化に問題があった。本発明における粉体の油
性分散体は最終製品に含めることもできるが、目的とす
る最終製品を処方する(配合する)際の成分(原料)又
は中間体の一つとして使用することもできる。粉体を油
性分散体とする目的は粉体をそのまま原料として取り扱
うときの種々のデメリット(作業者の粉塵吸入、粉塵回
収装置の設置による設備投資、分散の手間、粉体による
保管スペース増等)を改善するため粉体の機能を最大限
に発揮させるためである。そのために好適な粉体構成或
いは分散媒の選択が求められる。油性分散体中の粉体含
有量はできるるだけ高い程、かつ油性分散体の組成もで
きるだけ単純な配合(1種類の粉体と1種類の媒体)で
あることが好ましい。その理由としては、分散体の分散
媒の量が多いと処方設計上の自由度が少なくなり、また
他の処方への汎用性も悪くなるためである。
【0007】紫外線や赤外線を遮蔽する微粒子酸化チタ
ンや微粒子酸化亜鉛等の無機粉体は一次粒子径が数十n
mと小さいため粉体粒子の凝集性と飛散性が特に高いた
め作業性が著しく悪く、その粒子の分散と分散安定化が
非常に難しい。微粒子の分散が不十分であると処方へ配
合したものを皮膚へ塗布すると白化が生じたり、目的の
SPF値が得られないことが多い。また、最近では無機
粉体の化粧料への配合量をできるだけ減らして高SPF
値と高透明性を得ることに主眼がおかれる傾向に有り無
機の微粒子粉体の高分散化とその安定化が望まれてい
る。このため、微粒子粉体を溶媒に分散させた種々の油
性分散体とその製法が公開されている。例えば、油と二
酸化チタン及び有機分散剤が含有した油分散体及びその
製法(特公平6−61457号公報参照。)、油と酸化
亜鉛、二酸化チタン、及び有機分散剤を含有した日焼止
めの製造方法(特開平5−201844号公報)、油と
酸化亜鉛、及び有機分散剤を含有した酸化亜鉛粒子分散
物(特開平5−213618号公報参照。)がある。こ
れらの油性分散体は有機分散剤を必須成分としており最
終製造者に親油性分散溶媒の選択の自由が無く処方への
汎用性が非常に悪い。また、有機分散剤がシリコーン系
分散溶媒への溶解が悪くシリコーン系分散体が得られな
い。シリコーン系分散体としては、特開平9−2084
38号公報、特開平10−167946号公報等に記載
があるがこれらも分散剤が必須成分で有り処方への汎用
性は非常に悪い。処方への汎用性を改良したものとして
は、無機紫外線フィルターが液状紫外線フィルター中に
分散されている油分散体(特開平12−26262号公
報参照。)があるが無機紫外線フィルターの分散が悪く
処方へ配合した際に白化現象を生じたり目的とするSP
F値が得られないことや有機の紫外線吸収剤を配合しな
いいわゆるケミカルフリーと言われる剤型には使用でき
ないこと等の理由により更なる改良が望まれている。
【0008】ネールラッカーに配合される粉体として比
重が大きく分散安定化の難しいものに酸化チタンや酸化
鉄等がある。これらの粉体は酢酸エチルや酢酸ブチル等
の有機溶剤を分散媒として分散体を調製しているが貯蔵
安定性が悪く色別れ、色浮き、沈降等の現象が生じるた
め再分散を余儀なくされたり、剤型に配合したとき剤型
の安定性や光沢の減少を生ずることがある。
【0009】一方、ルースパウダー、パウダーファンデ
ーション、パウダーアイシャドウ、ほほ紅等の粉末状又
は固形粉末状のいわゆるパウダーものと言われる剤型に
配合される粉体は、良好な使用感や高い透明性を出すた
めに体質顔料が、また、粉体に隠蔽力や着色力を出すた
めに酸化チタンや酸化鉄等が配合される。これらの粉体
はその分散状態によってそれらの機能が大きく異なるた
め、予め粉体が高濃度に高分散した分散体が望まれてい
る。
【0010】油性塗料や油性インクに配合される無機粉
体としては、酸化チタン、黄鉛、カドミウムエロー、カ
ドミウムレッド、弁柄、鉄黒、亜鉛華、紺青、群青等が
挙げられる。これらの粉体は有機顔料に比較して比重が
大きいため粘性の低い有機溶剤への分散安定化はかなり
難しく分散剤や安定化剤等が配合された多成分系で分散
安定化を達成しているのが現状である。
【0011】以上のような情況下に、粉体の機能を最大
限に活かすために粉体を高濃度に高分散化し、しかも長
期間安定に分散する方法、或いはそのような分散体が求
められている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
種々の問題点を改良し、従来品に比較して粉体粒子の分
散性、貯蔵安定性、使用適性(再分散性及び汎用性)に
極めて優れた粉体の分散体を提供するものである。本発
明のもう一つの課題は、このような優れた分散体を配合
することで従来品より優れた粉体の機能を有する化粧料
等を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記種々の
課題を解決して、化粧料等に使用可能な粉体が高濃度に
しかも長期にわたって安定に高分散を維持する優れた分
散体を開発すべく鋭意検討した結果、粉体に特定の表面
処理剤で2層被覆することにより得られる被覆粉体が親
油性溶媒に対して著しく分散性が優れていることを見出
した。特に、粉体(基材)の第1層目を、固体状を有す
る表面処理剤で被覆した後、更に第2層目を、液体状を
有する表面処理剤で被覆することでこれまでにない高性
能な被覆粉体が得られることを見出した。
【0014】更に、前記課題を解決すべく研究を進めた
結果、化粧料等に使用可能な粉体の表面の少なくとも一
部上に(その全表面又はその一部表面上に)、少なくと
も二つの層、好ましくは粉体の粒子表面上にA層、A層
の上にB層を配置し、A層には反応性オルガノポリシロ
キサン、アルキルシラン、ポリオレフィン、水添レシチ
ン(金属塩等塩の形態にあるものを含む。)、N−アシ
ルアミノ酸(金属塩等塩の形態にあるものを含む。)、
脂肪酸(金属塩等塩の形態にあるものを含む。)及びデ
キストリン脂肪酸エステルの中から選択される化合物
(1種又は複数)を含有し、好ましくは常温で固体状態
にある表面処理剤被覆層を、またB層には片末端官能基
変性オルガノポリシロキサン、アルキルシラン、パーフ
ルオロアルキルしラン及び分岐脂肪酸(金属塩等塩の形
態にあるものを含む。)の中から選択される化合物(1
種又は複数)を含有し、好ましくは常温で液体状態にあ
る表面処理剤被覆層を構成することにより、得られる新
規被覆粉体が前記親油性溶媒中に分散せしめたときに目
的とする安定な高分散体として極めて有効であること、
特に親油性溶媒との親和性が非常に良く、その結果分散
性及び分散安定性に著しく優れていることを見出し、以
上の多くの知見に基づいて本発明を完成するに到った。
【0015】即ち、本発明は化粧料等に使用可能な粉体
の分散体であって、粉体粒子表面の少なくとも一部上に
形成された下記A層及びB層の表面処理剤被覆層を有す
る被覆粉体と、その分散媒として親油性溶媒とを少なく
とも含有することに特徴を有する粉体の油性分散体、 A層:反応性オルガノポリシロキサン、アルキルシラ
ン、ポリオレフィン、水添レシチン(塩の形態にあるも
のを含む。)、N−アシルアミノ酸(塩の形態にあるも
のを含む。)、脂肪酸(塩の形態にあるものを含む。)
及びデキストリン脂肪酸エステルの中から選択される化
合物(一種以上)を含有する常温で固体状の表面処理剤
被覆層;及び B層:片末端官能基変性オルガノポリシロキサン、アル
キルシラン、パーフルオロアルキルシラン及び分岐脂肪
酸(塩の形態にあるものを含む。)の中から選択される
化合物(一種以上)を含有する常温で液体状の表面処理
剤被覆層、に存する。
【0016】ここで、粒子は、その表面がA層で被覆さ
れ、次いでそのA層の表面がB層で被覆される複合粉体
の形態にあるものが特に好ましい。尚、上記粉体上でA
層は常温で固体状であり、B層は常温で液体状である。
本発明には、このような分散体を含有し、配合し又は使
用することに特徴を有する化粧料等にも存する。
【0017】別の態様として本発明には下記被覆粉体も
含まれる。化粧料に使用可能な粉体と、該粉体粒子表面
の少なくとも一部上に形成された下記A層及びB層の表
面処理剤被覆層とを含有することに特徴を有する被覆粉
体、 A層:アルキルシランを含む常温で固体状の表面処理剤
被覆層;及び B層:片末端官能基変性オルガノポリシロキサン、アル
キルシラン、パーフルオロアルキルシラン及び分岐脂肪
酸(塩の形態にあるものを含む。)の中から選択される
化合物を含有する常温で液体状の表面処理剤被覆層、或
いは A層:反応性オルガノポリシロキサン、アルキルシラ
ン、ポリオレフィン、水添レシチン(塩の形態にあるも
のを含む。)、N−アシルアミノ酸(塩の形態にあるも
のを含む。)、脂肪酸(塩の形態にあるものを含む。)
及びデキストリン脂肪酸エステルの中から選択される化
合物を含有する常温で固体状の表面処理剤被覆層;及び B層:パーフルオロアルキルシランを含む常温で液体状
の表面処理剤被覆層。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の特に好ましい形
態として、化粧料用の粉体粒子表面をA層で被覆し、更
にその表面をB層で被覆した表面処理粉体を親油性溶媒
(複数でも可。)に分散した油性分散体を中心に、本発
明の実施の形態について詳細に説明するが、この特に好
ましい形態は本発明に含まれるが、これに限定されるこ
とはない。
【0019】本発明に使用する粉体(A層、B層で被覆
される前の基材)としては、通常化粧料に使用されうる
粉体(基材)等であれば特に限定はないが、その平均粒
子径は、好ましくは500〜0.01μm程度、より好
ましくは100〜0.01μm程度である。
【0020】尚、粒子径の測定法に関しては、0.1μ
m以上の粒子の場合レーザー回折法や、沈降法等が、ま
た0.1μm以下の粒子の場合光子相関法や電子顕微鏡
等が使用される。
【0021】例えば、無機粉体としては、体質顔料とし
て、マイカ、セリサイト、タルク、クレー、カオリン、
合成マイカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ
酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、リン酸カルシウ
ム、無水ケイ酸、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ジ
ルコニウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ケイ
酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグ
ネシウム、窒化ホウ素、ゼオライト、ヒドロキシアパタ
イト、セラミックパウダー等を挙げることができる。
【0022】白色顔料としては、塩基性炭酸鉛、塩基性
硫酸塩、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、リン酸
亜鉛、リン酸アルミニウム等を、着色顔料としては、ベ
ンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、酸化クロ
ム、水酸化クロム、紺青、群青、カーボンブラック、低
次酸化チタン、マンゴバイオレット、亜酸化銅、黒鉛、
黄鉛、カドミウムエロー、カドミウムレッド、コバルト
ブルー、モリブデートオレンジ等を、蛍光顔料として
は、硫化亜鉛、珪酸亜鉛、硫酸亜鉛カドミウム、硫化カ
ルシウム、硫化ストロンチウム、タングステン酸カルシ
ウム等を、パール顔料としては、オキシ塩化ビスマス、
雲母チタン、魚鱗箔等を、微粒子粉体としては、微粒子
酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化鉄、微粒子酸
化セリウム等を、金属光沢顔料としては、アルミニウム
パウダー、亜鉛粉、金粉、銀粉、スズ粉、ステンレスパ
ウダー、ダイヤモンドパウダー、銅粉、ニッケルパウダ
ー、ブロンズパウダー等を、蛍光顔料としては硫化亜
鉛、タングステン酸カルシウム等を、その他の粉体とし
ては、酸化錫、ATO(アンチモンドープ酸化錫)、I
TO(錫ドープ酸化インジウム)、Alドープ酸化亜鉛
等をそれぞれ挙げることができる。
【0023】また、必要に応じてこれらの粉体を複合化
したものを用いることができる。例えば、ベンガラ等の
無機着色顔料を無水ケイ酸で被覆した粉体、体質顔料を
微粒子白色顔料で被覆した粉体等が挙げられる。
【0024】有機粉体としては、ポリアミド、ポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、
ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹
脂、フッ素樹脂、アクリル酸樹脂、メラミン樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、シ
リコーンゴムパウダー、ジビニルベンゼン−スチレン共
重合体等や、これ等の単量体の2種以上から成る共重合
体、セルロイド、アセチルセルロース、セルロース、多
糖類、タンパク質、有機タール色素等を挙げることがで
きる。
【0025】更に、本発明において表面処理される粉体
は、表面処理剤との親和性や固着性の向上を図るべく、
例えばアルミニウム、カルシウム、マグネシウム、セリ
ウム、ケイ素、ジルコニウム、チタン、亜鉛、鉄、コバ
ルト、マンガン、ニッケル及びスズの少なくとも1種の
酸化物又は含水酸化物で被覆されていてもよい。このよ
うな場合、このように被覆された粉体が本発明において
被覆処理される粉体や処理すべき粉体等の、本発明にお
いてA層を被覆する前の粉体(基材)に該当する。
【0026】本発明において、表面処理される粉体の表
面が、その少なくとも一部上において少なくともA層と
B層で被覆されている。代表的には、粉体粒子表面に接
して先ずA層で、A層の上に更にA層の表面に接してB
層で、それぞれ当該粒子表面が被覆されている。この場
合、粉体粒子の全表面についてA層とB層による二重被
覆層を形成するのが本発明の効果が十分に得られる点で
望ましいが、粒子表面の一部上でA又はBの層の被覆層
のみという場合もあるし、極まれには粉体粒子表面の僅
かな一部についてA層、B層何れの被覆層も存在しない
こともあり得る。
【0027】本発明の目的や、本発明で得られる効果を
害しない範囲で、必要により更に別の層を、例えばA層
とB層の層間、A層と粉体(基材)表面との層間に有し
ていてもよい。
【0028】以下に、具体的に粉体(化粧料用)の表面
に接してA層、更にA層の表面に接してB層で被覆され
ている粉体を中心に説明するが、前述の通り本発明はこ
れに制限されるものではない。
【0029】A層は粉体粒子表面に接して被覆される表
面処理剤被覆層で、常温で固体状を呈しており、一方B
層はA層を被覆した粉体粒子表面に接して被覆される表
面処理剤被覆層で常温で液体状を呈している。常温で固
体状とは、粉体粒子表面に被覆されている表面処理剤被
覆層が常温で固体状を呈するものであり、常温で液体状
とは、粉体粒子表面に被覆されている表面処理剤被覆層
が常温で液体状を呈するものである。従って、粉体粒子
表面に被覆された状態において常温で固体状(A層)又
は液体状(B層)であればよい。この場合、粒子表面に
被覆される前の表面処理剤の状態においては液体状で
も、固体状でもよく被覆された状態でそのような目的と
する状態をとることが望ましい。
【0030】尚、常温で固体状或いは常温で液体状とは
常温でそれぞれ固体状或いは液体状にあるものを意味す
るが、特に液体状の判定法として「オイリーな感触」を
もって液体状と判定することができる。
【0031】また、常温で固体状にあるものでもオイリ
ーな感触を示すものがある。例えば、ミリスチン酸、ス
テアリン酸等中鎖脂肪酸やその塩類、N−ラウロイル−
L−リジン、レシチン、窒化ホウ素、シリコーンレジン
パウダー、シリコーンゴムパウダー、ポリテトラフルオ
ロエチレンパウダー等は薄片状や球状の粒子形状である
のとそれらの化合物の性質上非常に滑らかな感触を有し
ているため、これらの化合物で被覆(B層)した粉体は
オイリーな感触を示すことがあるが、本発明の効果は得
られない。
【0032】A層は、反応性オルガノポリシロキサン、
アルキルシラン、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリ
プロピレン等)、水添レシチン(塩の形態にあるものを
含む。)、N−アシルアミノ酸(塩の形態にあるものを
含む。)、脂肪酸(塩の形態にあるものを含む。)及び
デキストリン脂肪酸エステルの中から選択される化合物
を含有する常温で固体状の表面処理剤被覆層である。B
層は、片末端官能基変性オルガノポリシロキサン、アル
キルシラン、パーフルオロアルキルシラン及び分岐脂肪
酸(塩の形態にあるものを含む。)の中から選択される
化合物を含有する常温で液体状の表面処理剤被覆層であ
る。
【0033】本発明において粉体表面上に形成されるA
層、B層の被覆層については、本発明でA層或いはB層
にそれぞれ使用する前記成分が粉体上に付着しておれば
本発明におけるA層或いはB層の表面処理剤被覆層に含
まれる。
【0034】(反応性オルガノポリシロキサン)反応性
オルガノポリシロキサンには、好ましくはオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサン、ポリアルコキシオルガノポ
リシロキサン、トリオルガノシロキシケイ酸及び両末端
トリアルコキシ基変性オルガノポリシロキサン等が含ま
れる。
【0035】本発明に使用する反応性オルガノポリシロ
キサンとしては、特に下記一般式(1)〜(6)の何れ
かで示される直鎖状又は環状の反応性オルガノポリシロ
キサンが好ましい。この一般式(1)〜(6)において
好ましくは、複数存在する(一の一般式のみならず全て
の一般式にわたって)R1は全て相互に独立していて、
それぞれ炭素数1〜4の低級アルキル基を、複数存在す
るR2は全て同様に相互に独立していて、それぞれ水素
原子、水酸基及び炭素数1〜4の低級アルコキシ基の何
れかを、nは2以上の整数を、mは0又は整数を、それ
ぞれ表し、n+mは2〜10000の整数を構成する。
【0036】
【化1】 (R1 3SiO)(R12SiO)n(R1 2SiO)m(SiR1 3) (1)
【0037】
【化2】
【0038】
【化3】
【0039】
【化4】
【0040】一般式(1)で示される化合物について
は、nが0や1の場合には粉体粒子表面での反応性が悪
く、三次元の網目構造を取らず油状の滑らかな感触を示
すようになるが、粉体の疎水化や親油化には寄与しない
ので好ましくない。
【0041】一般式(2)で示されるオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンについては、nが3〜7の整数で
あることがより好ましい。
【0042】一般式(3)で示されるオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンについては、nが2以上でn+m
が3〜7の整数であることがより好ましい。上記環状の
ハイドロジェンポリシロキサンについては、粉体粒子表
面で開環して三次元の網目構造を取る。
【0043】一般式(4)で示されるポリアルコキシオ
ルガノポリシロキサンについては、mが1〜100の整
数で、n/mの値が0.5以上であることがより好まし
い。
【0044】本発明に用いる前記一般式(1)〜(4)
に含まれる反応性オルガノポリシロキサンは、上記の如
く環状、直鎖状等を問わず、三次元に架橋反応し樹脂化
(固体化)するものであればよい。粘度については、2
5℃で測定したときに、好ましくは0.5〜500cs
程度、より好ましくは0.5〜100cs程度、更に好
ましくは1〜50cs程度の粘度を有する。粘度が0.
5cs未満であるものは反応が極めて速いため粉体粒子
を凝集させ易く粒子表面に形成される被覆層が物理的な
衝撃に極めて弱くはがれ易い。また、500csを超え
るものはオイル(油)の延びが悪く粉体粒子表面への均
一な被覆が難しい。このような表面処理剤としては、信
越化学工業 (株)製「KF―99」や「KF―990
1」、東レ・ダウコーニング (株)製「SH−110
7」、GE東芝シリコーン (株)製「TSF484」
及び「TSF483」、日本ユニカー (株)製「FZ
3704」及び「AZ6200」等を使用することがで
きる。
【0045】下記一般式(5)で示される化合物はトリ
オルガノシロキシケイ酸である。
【0046】
【化5】 (R1 3SiO1/2n(SiO2m (5)
【0047】m、nは整数で、m+nは2〜100の整
数を構成し、n/m比率は1.0以下の数値を、それぞ
れ表すのがより好ましい。
【0048】ここで、n/mの比率が1.0を超える
と、粉体粒子表面の被覆層は固体状の硬い被覆層ではな
く、油状の滑らかな被覆層になり、油状の被覆層では強
い撥水性や親油性が得られないので好ましくない。
【0049】本発明にトリメチルシロキシケイ酸を用い
る場合、水ガラスのナトリウムをトリメチルシリル基で
置換して得られたものを溶媒に溶解したものでM/Q比
率(前記一般式(5)においてn/mに対応する比の
値)によって硬化被覆層の硬さがコントロールされてい
るものが多く市販されておりそれらを好適に使用でき
る。例えば、信越化学工業 (株)製「KF―7312
F」、「KF−7312J」、「KF−7312K」、
「KF―9001」、「KF―9002」、「X−21
−5249」及び「X−21−5250」、東レ・ダウ
コーニング (株)製「DC593」、「BY−11−
015」、「BY−11−018」及び「BY−11−
022」並びにGE東芝シリコーン (株)製「TSF
4600」等を使用することができる。
【0050】下記一般式(6)で示される化合物は、両
末端官能基変性オルガノポリシロキサンであり、両末端
トリアルコキシ基変性オルガノポリシロキサンを含む。
【0051】
【化6】 (R2 3SiO)(R1 2SiO)n(SiR2 3) (6)
【0052】上記一般式中、nは1〜100の整数を表
す化合物がより好ましい。
【0053】本発明に用いる両末端トリアルコキシ基変
性オルガノポリシロキサンには、直鎖状又はT型鎖状が
ありシロキサンの繰り返し単位が1〜100のものが好
ましく使用できる。前述の如く、n値が100を超える
と粉体粒子表面との反応性が悪くなるのと、反応後の被
覆層は半固体状(ゲル状)から液体状になり、その結果
よれる感触となり本発明による好ましい効果は得られ難
い。容易に入手可能な表面処理剤として、例えば、信越
化学工業 (株)製「X−24−9817」及び「X−
24−9221」等を購入、使用することができる。
【0054】(アルキルシラン)アルキルシランは、下
記一般式(7)で示される化合物を使用するのが特に好
ましい。
【0055】
【化7】R5 nSiR6 (4-n) (7)
【0056】上記一般式中、好ましくは、R5は炭素数
6未満の直鎖若しくは側鎖を有するアルキル基を、複数
存在するR6は全て相互に独立していて、それぞれ水素
原子、水酸基、ハロゲン原子(Cl、Br、I等)、及
び炭素数1〜4の低級アルコキシ基の何れかを、nは1
〜3をそれぞれ表す。例えば、モノメチルトリメトキシ
シラン、エチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキ
シシラン、プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、ジフエニルトリメトキシシラン等が挙
げられる。炭素数が6以上になると常温で液体状になる
ためA相の処理剤には適さない。
【0057】(ポリオレフィン)ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィンとして好ましくは、カルボ
キシル基を少なくとも1個有するポリオレフィン樹脂を
挙げることができる(例えば、本発明者等の提案による
特開昭63−179972号公報参照。)。例えば、分
子量500〜20000で融点が40℃以上の低分子ポ
リエチレンや、ポリプロピレンを酸化して得られる酸化
ポリエチレン、マレイン化ポリエチレン、酸化ポリプロ
ピレン等の市販品を使用することができる。
【0058】(水添レシチン)水添レシチン(塩の形態
にあるものを含む。)は、卵黄、大豆、コーン、菜種等
から抽出された天然のレシチン、及び合成レシチンを水
素添加したもので、ヨウ素価が好ましくは30以下、よ
り好ましくは15以下の水添レシチンであり、リン酸基
を有するグリセライドである。塩の形態にあるものとし
ては、Al、Mg、Ca、Zn、Zr、Ti等の水不溶
性水添レシチン金属塩が好ましい。50℃以上の融点を
有する水添レシチン(塩の形態にあるものを含む。)が
特に好ましい(例えば、本発明者等の提案による特開昭
60−184571号、特開昭60−190705号、
特公平4−58443号公報等参照。)。簡便には、例
えば、旭化成工業 (株)製「水添卵黄油No.5」や
日清製油 (株)製水素添加大豆リン脂質(「ベイシス
LS−60HR」)等の市販品を購入、使用することが
できる。
【0059】(N−アシルアミノ酸)N−アシルアミノ
酸はアミノ酸のアミノ基及び/又はイミノ基がアシル化
されたものである。N−アシルアミノ酸を構成するアミ
ノ酸としては1種でも複数混合物でもよい。N−アシル
アミノ酸を構成するアミノ酸については、L−体、D−
体、DL−体が存在する場合、何れの異性体でもよい
し、その複数混合物でもよい。天然に存在する異性体L
−体がより好ましい。
【0060】アミノ酸の種類としては、グリシン、アラ
ニン、β−アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシ
ン、フェニルアラニン、プロリン、スレオニン、セリ
ン、アルギニン、ヒスチジン、リジン、アスパラギン
酸、グルタミン酸、チロシン、メチオニン、シスチン、
システイン等を挙げることができる。
【0061】N−アシル体を構成する脂肪酸は、好まし
くは炭素数1〜23の、飽和又は不飽和の脂肪酸、或い
は炭素数1〜23の、飽和又は不飽和の脂環式構造を有
する脂肪酸を挙げることができる。例えば、N−アシル
化グリシン、N−アシル化−N−メチル−β−アラニ
ン、N−アシル化グルタミン酸やこれ等の塩を挙げるこ
とができる(本発明者等の提案による、特開昭61−7
3775号、特公平1−50202号公報等参照。)。
【0062】構成する脂肪酸としては長鎖脂肪酸が好ま
しく、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、イソミリスチン酸、パルミチン酸、イソパ
ルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキ
ン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、ミリストレイン
酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキド
ン酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸、樹脂酸(アビエチン
酸)等を挙げることができる。
【0063】N−アシルアミノ酸はフリー体又は塩の形
態で使用することができるが、塩の形態としてはNa、
K、Ba、Zn、Ca、Mg、Fe、Zr、Co、A
l、Zr、Ti等の金属塩や、アンモニウム塩、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、2−アミノ−2−メチル−プロパノール、2−
アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、トリ
イソプロパノールアミン等の各種アルカノールアミン塩
等を挙げることができる。
【0064】簡便には購入、使用することができ、例え
ば、N−ヤシ油脂肪酸によるアシル化−又はN−ラウロ
イル−β−アラニン(川研ファインケミカル (株)
製)及びそのCa、Al塩、ミリストイルシルクアミノ
酸(PHYTOCOS社:仏国)及びそのAl塩並びに
N−ラウロイル−L−リジン及びN−ステアロイル−L
−グルタミン酸(味の素 (株)製)等が好ましい。
【0065】N−アシル化方法については公知の方法
(例えば、特開平6−256274号公報や、特表平7
−502010号公報等参照。)を利用して行うことが
できる。例えば、シルク、パール等動物や、小麦、大豆
等の植物に由来するタンパク質を全加水分解して得られ
るアミノ酸に対して、例えば長鎖脂肪酸を使用してN−
アシル化を行い、更に必要により塩を構成して得られる
N−アシルアミノ酸を使用することもできる。このN−
アシル体を調製するために使用するアミノ酸としては、
グリシン、L−アラニン、L−バリン、L−ロイシン、
L−イソロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリ
ン、L−スレオニン、L−セリン、L−アルギニン、L
−ヒスチジン、L−リジン、L−アスパラギン酸及びL
−グルタミン酸の少なくとも14種を含むものが好まし
く、L−チロシン、L−メチオニン、L−シスチン、L
−システイン等のN−アシル体を含んでもよい。
【0066】(脂肪酸)本発明に使用する脂肪酸につい
ては、前記N−アシルアミノ酸を構成する脂肪酸につい
て説明した脂肪酸を採用することができる。塩の形態に
あるものも含まれるが。その塩についても前記N−アシ
ルアミノ酸が塩の形態にある場合に説明された塩の内容
がそのまま採用される。特に、炭素数が12〜26まで
の直鎖状の飽和脂肪酸、例えば、ラウリル酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノ
セリン酸、セロチン酸等の脂肪酸、或いはそのCa、M
g、Zn、Zr、Al、Ti等の金属塩が好ましい(例
えば、本発明者等の提案による特開昭60−69011
号公報参照。)。特に、40℃以上の融点を有する脂肪
酸が適している。
【0067】尚、炭素数が12より少ないと皮膚刺激の
問題が生じ易く、一方、炭素数が26より大きいと反応
性が悪くなり本発明で得られる効果が得られ難い。
【0068】(デキストリン脂肪酸エステル)本発明に
使用するデキストリン脂肪酸エステルについては特に制
限は無く、デキストリンと脂肪酸とで構成されるエステ
ル或いはその誘導体から選択することができる。好まし
くは、デキストリン1分子に対し、その水酸基の1つに
炭素数8〜24の脂肪酸の1分子がエステル化した部分
構造を少なくとも有するエステル体或いはその誘導体、
例えばデキストリン1分子に対し炭素数8〜24の脂肪
酸が1個又は複数個、その水酸基の1個又は複数個にエ
ステル結合した構造を有するエステル体や当該エステル
体において水酸基が更に別種の脂肪酸でエステル化され
た誘導体等を挙げることができる。
【0069】前記エステル体のエステル化度として、好
ましくは30〜95%程度、より好ましくは50〜90
%程度のエステル化度を採用することができる。エステ
ル化度が30%未満の場合は親油性が不十分であり、一
方95%より大きい場合は粉体粒子表面との固着性が悪
くなるので、何れも好ましくない。具体的には、デキス
トリンミリスチン酸エステル、デキストリンパルミチン
酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキ
ストリンヤシ油脂肪酸エステル、デキストリンベヘン酸
エステル、デキストリンパルミチン酸2−エチルヘキサ
ン酸エステル等が挙げられる。必要により、常法に基づ
いて調製することができるが、このような処理剤を簡便
に入手するには、例えば「レオパールKL」、「レオパ
ールMKL」、「レオパールTT」、「レオパールK
E」及び「レオパールTL」(以上、何れも千葉製粉
(株)製)等の市販品を購入して、そのまま使用するこ
ともできる。
【0070】以上に説明の各種表面処理剤を、本発明に
おいて表面処理剤被覆層(A層)の構成のために使用す
る場合、上記何れか1種のみ或いはその複数を混合して
表面処理剤として使用し目的とする表面処理を行い被覆
層(A層)を構成することができる。
【0071】(片末端官能基変性オルガノポリシロキサ
ン)本発明でB層の表面処理剤被覆層として使用する片
末端トリアルコキシ基変性オルガノポリシロキサン等片
末端官能基変性オルガノポリシロキサンとしては、下記
一般式(8)及び(9)の何れかで示される化合物が好
ましい。
【0072】
【化8】 [(R3 3SiO)(R3 2SiO)m]nSiR4 (4-n) (8)
【化9】
【0073】上記一般式中、好ましくは、複数存在する
3は全て相互に独立していて、それぞれ炭素数1〜1
0の、飽和若しくは不飽和の炭化水素基を、複数存在す
るR 4は全て相互に独立していて、それぞれ水素原子、
水酸基、ハロゲン原子(Cl、Br、I等)、シラザン
基、イソプロペノキシ基及び炭素数1〜4の低級アルコ
キシ基の何れかを、mは10〜100の整数を、nは
1、2又は3を、それぞれ表す。
【0074】n値が10未満のときは、反応が速過ぎる
ため粉体粒子表面に付着した微量の水分や粉体の酸点や
塩基性点により加水分解が促進されて架橋重合してしま
い、被覆層はゲル状(半固体状)を呈し、目的とする油
状の被覆層が得られない。また、n値が100を超える
と、反応性が極端に悪くなり粉体粒子表面の被覆層が不
均一になるため親油液体への分散性は期待できず、疎水
化及び親油化には寄与しない。
【0075】このようなB層のための表面処理剤として
簡便には、例えば、ジメチルポリシロキシシラザン、α
−モノヒドロキシシロキサン、α−モノアルコキシポリ
ジメチルシロキサン、α−ジアルコキシポリジメチルシ
ロキサン、α−トリアルコキシポリジメチルシロキサン
等が挙げられる。市販品としては、例えば、信越化学工
業 (株)製「X−24−9826」、「X−24−9
171」及び「X−24−9174」等があり、これを
購入、使用することができる。
【0076】(アルキルシラン)アルキルシランには、
下記一般式(10)で示される化合物を使用するのが特
に好ましい。
【0077】
【化10】R5 nSiR6 (4-n) (10)
【0078】上記一般式中、好ましくは、R5は炭素数
6〜30の直鎖若しくは側鎖を有するアルキル基を、複
数存在するR6は全て相互に独立していて、それぞれ水
素原子、水酸基、ハロゲン原子(Cl、Br、I等)、
及び炭素数1〜4の低級アルコキシ基の何れかを、nは
1、2又は3を、それぞれ表す。
【0079】R5の炭素数が6未満のときはオイリーな
感触が得られず、一方30を超えると反応性が極端に悪
くなり、粉体粒子表面の被覆層が不均一になり易い。そ
の結果、親油性液体への分散性が得られ難く、処理する
粉体の疎水化及び親油化に寄与しないばかりか、固体被
覆層になってしまい本発明で得られる効果、オイリーな
感触が得られ難い。
【0080】簡便には、このような表面処理剤として
は、例えば、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルト
リメトキシシラン、イソオクチルトリメトキシシランデ
シルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラ
ン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、オクタデシルト
リメトキシラン、トリアコンチルトリメトキシシラン等
が挙げられる。また、市販品としては、例えばGE東芝
シリコーン (株)製「TSL8185」及び「TSL
8186」、チッソ (株)製「SID4632.5
B」、「SIH5925.0」及び「SIO6645.
0」、信越化学工業(株)製「KBM−3103」並び
に日本ユニカー (株)製「A−137」等を購入、使
用することができる。
【0081】(パーフルオロアルキルシラン)パーフル
オロアルキルシランは下記一般式(11)で示される化
合物を使用するのが好ましい。
【0082】
【化11】Rf(CH2nSiR7 3 (11)
【0083】上記一般式中Rfはパーフルオロアルキル
基を表し、そのフルオロカーボン数が1〜30で、nは
1〜5の整数を表し、複数存在するR7は全てそれぞれ
相互に独立していて、それぞれ水素原子、水酸基、ハロ
ゲン原子(Cl、Br、I等)、及び炭素数1〜4の低
級アルコキシ基の何れかを、それぞれ表す。例えば、ト
リフルオロメチルトリメトキシシラン、ペンタフルオロ
エチルトリメトキシシラン、ヘプタフルオロプロピルト
リメトキシシラン、ノナフルオロプロピルトリメトキシ
シラン、ヘプタデカフルオロデカニルトリメトキシシラ
ン、ヘンイコサフルオロドデシルトリメトキシシラン等
が挙げられる。また、市販品としては、例えば、信越化
学工業(株)製「KBM−7803」並びにGE東芝シリ
コーン(株)製「TSL―8233」、「TSL―825
7」等を購入、使用することができる。
【0084】(分岐脂肪酸)本発明に使用する分岐脂肪
酸については、分岐したアルキル基を有する脂肪酸であ
れば特に制限は無い。粉体に処理したときにオイリーな
感触が得られかつ分散性に優れているものとしては、炭
素数8〜22の分岐脂肪酸を使用するのが好ましい。具
体的には、イソノナン酸、2−エチルヘキサン酸、イソ
トリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、
イソステアリン酸、イソベヘン酸等の市販品を購入、使
用することができる。炭素数が8より小さい場合、また
22より大きい場合には何れも本発明の効果が得られず
好ましくない。
【0085】以上に説明の各種表面処理剤を使用する場
合、何れか1種のみでも或いは複数を混合して表面被覆
処理をしてもよい。
【0086】前記B層に使用する処理剤は、A層の外側
で粉体の最外層を覆っている化合物であり処理された粉
体の分散性や感触等に大きく影響する。これらの処理剤
は片末端にのみ官能基を有するため主鎖の分子であるオ
ルガノポリシロキサン鎖、直鎖アルキル鎖や分岐アルキ
ル鎖、パーフルオロアルキル鎖は自由に運動できる状態
にあり親油性溶媒への分散性やオイリーな感触の性能は
この主鎖の長さによるところが大きい。片末端官能基変
性オルガノポリシロキサンの場合、重合度が10〜10
0程度のもので、アルキルシランの場合、アルキル基の
炭素数が6〜30程度のもので、パーフルオロアルキル
シランの場合、フルオロカーボン数(フッ素原子が結合
する炭素原子の数)は1〜30程度のもので、分岐脂肪
酸の場合、炭素数8〜22程度のもので、それぞれ被覆
した粉体を親油性溶媒に分散することで新規な油性分散
体が得られる。
【0087】片末端官能基変性オルガノポリシロキサン
の場合、前記重合度が10未満のものを被覆したり、前
記重合度が高過ぎたり(100を超える場合)或いはア
ルキルシランや分岐脂肪酸の炭素数が多いもの、パーフ
ルオロアルキルシランのフルオロカーボン数が多いもの
を被覆した粉体の場合(炭素数が30を超えたり、或い
は分岐脂肪酸の場合炭素数が22を超える場合)、親油
性溶媒への分散性や分散安定性が劣るので、何れも好ま
しくない。
【0088】本発明においては、A層は常温で固体状で
あることが必要である。それは、常温で液体状の化合物
よりも粉体粒子の最表面を必要最少限の量で均一な親油
化膜として被覆することが容易なためである。また、B
層は常温で液体であることが必要である。それは、粉体
粒子の最外層を液体の分子が覆うことによって、粒子表
面の性質をリキッドライクにすることができるからであ
る。また、外観は粉末状であるが、ミクロ的に観ると粉
体粒子が液体に分散しているような状態になることが好
ましい。これらの液体分子が粒子表面に被覆されている
ために粉体粒子が接近しても凝集することなく優れた分
散性が得られるものと考えられる。また、粉体粒子表面
は既に濡れているために親油性溶媒への親和性に優れ分
散性が極めて良好となる。特に、親油性溶媒中では被覆
されたB層の液体分子が延びて分散し、また粒子同士の
接触の障害になり分散安定化が達成されるものと考察さ
れる。これらA層とB層の化合物は被覆される粉体が配
合される系や分散媒である親油性溶媒の種類によって適
宜選択される。例えば、バインダーを添加しないプレス
トパウダーを調製したいときには、A層をデキストリン
脂肪酸エステルで被覆しB層を分岐脂肪酸で被覆する。
シリコーンオイルへの分散性が必要なときにはA層をオ
ルガノポリシロキサンで被覆し、B層を片末端官能基変
性オルガノポリシロキサンで被覆する。揮発性炭化水素
への分散性が必要なときにはA層を脂肪酸で被覆しB層
をアルキルシランで被覆する。エステル油への分散性が
必要なときにはA層をN−アシル化アミノ酸で被覆して
B層を分岐脂肪酸で被覆する等の選択が可能である。
【0089】また、固体状被覆層を形成する表面処理剤
量は、重量比較で液体状の表面処理剤量と同じかそれ以
下が好ましい(A≦B)。従って、これら常温で固体状
の被覆層を形成する表面処理剤、及び常温で液体状の被
覆層を形成する表面処理剤でそれぞれ粉体表面を被覆処
理するが、それらの粉体への配合比率については、液体
状被覆層用の表面処理剤量(B層)が固体状被覆層用の
表面処理剤量(A層)以上(重量)となるように配合す
ることが好ましい。
【0090】固体状被覆層用の表面処理剤量の方が液体
状被覆層用の表面処理剤量よりも多い(重量)と、得ら
れる被覆粉体の親油性溶媒への分散性がやや悪い傾向に
ある。
【0091】前述の如く、固体状被覆層用の表面処理剤
量は粉体粒子を均一に被覆することができる必要最少量
であることが好ましく、必要最少量より多いと粉体粒子
を凝集させるだけであり常温で液体状を有する被覆層の
ための表面処理剤で被覆しても、得られる被覆粉体につ
いて親油性液体への優れた分散性は得られない。必要最
少量は粉体の種類や処理の方法によって変化するので予
め実験を行って適当な被覆量をチェックすることが必要
である。
【0092】これらの常温で固体状を有するA層の表面
処理剤の被覆量については、本発明において処理する粉
体の種類やその比表面積により異なるが、表面処理する
前の粉体に対して好ましくは0.1〜15重量部程度、
より好ましくは0.1〜10重量部程度、更に好ましく
は1〜8重量部程度である。被覆量が0.1重量部より
少ないと粉体粒子表面の均一な被覆層が得られず、一方
15重量部より多いと粉体粒子を凝集させるだけであり
常温で液体状を有する被覆層用の表面処理剤で被覆して
も、得られる被覆粉体の親油性液体への優れた分散性は
得られ難い。
【0093】同様に、B層の表面処理剤の被覆量につい
ては、表面処理する前の粉体に対して好ましくは0.1
〜30重量部程度、より好ましくは0.5〜25重量部
程度、更に好ましくは1〜20重量部程度である。上記
範囲未満の場合、感触、皮膚への付着性、分散性が悪
く、一方上記範囲を超えると粉体粒子表面と反応しない
フリーの処理剤が多くなるだけで、得られる被覆粉体の
親油性液体への分散性は向上しないので、それぞれ好ま
しくない。
【0094】(被覆方法)本発明で、処理すべき粉体の
第1層目にA層、好ましくは常温で固体状被覆層形成の
ための表面処理剤を、第2層目にB層、好ましくは常温
で液体状被覆層形成のための表面処理剤を被覆する方法
としては、表面処理剤の被覆方法として知られている方
法を適宜採用することができる。例えば、 1.ヘンシルミキサーやスーパーミキサー等で、例えば
固体状の表面処理剤を混合後、液体状の表面処理剤を混
合し乾燥する乾式法; 2.ボールミルやサンドグラインダー等のメカノケミカ
ル型のミルで水や有機溶媒中に処理すべき粉体を分散さ
せた後、例えば固体状の表面処理剤を混合固着し、例え
ば液体状の表面処理剤を混合した後、溶媒を除去して乾
燥する方法;及び 3.発明者等が提案した特公平6−59379号公報に
記載のJETミルのような高速気流中で処理すべき粉体
と、例えば固体状の表面処理剤を接触させ被覆後更に、
例えば液体状の表面処理剤を接触させて被覆する方法等
が挙げられる。特に、サブミクロン以下の一次粒子径を
有する微粒子粉体にはジェット(JET)法による処理
方法を採用するのが好ましい。
【0095】ここで使用する「処理方法」とは、一般に
粉体(基剤)の表面処理に適用できる疎水化の処理方法
であればよく親油性溶媒への分散性はやや劣るが、A
層、好ましくは常温で固体状の表面処理剤と、B層、好
ましくは常温で液体状の表面処理剤とを混合して同時に
被覆することも可能である。
【0096】本発明において油性分散体の分散媒として
は、親油性のものであればよく、常温で液体状でも固体
状でもよ。各種化粧料に使用可能な溶媒を使用するのが
好ましい。具体的には、エタノール、プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、ブタノール、アミルアル
コール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オ
クチルアルコール、カプリルアルコール、ノニルアルコ
ール、デシルアルコール、フェノール、ベンジルアルコ
ール等の一価アルコール系溶剤類、ノルマルペンタン、
ノルマルヘキサン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタ
ン、イソヘキサン、イソオクタン、ガソリン、ミネラル
スピリット等の石油系炭化水素類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、シクロヘキサン、エチルベンゼン、アミ
ルベンゼン等の芳香属炭化水素系溶剤類、ジペンテン、
テレビン油等の植物系炭化水素系溶剤類、ニトロパラフ
ィン、ニトロベンゼン等のニトロ炭化水素系溶剤類、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、エチルブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケト
ン系溶剤類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素、パークロルエチレン、モノクロルベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素系溶剤類、エチルエーテル、イソプロピ
ルエーテル、ブチルエーテル、ヘキシルエーテル、プロ
ピレンオキシド、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶剤
類、ぎ酸メチル、ぎ酸エチル、ぎ酸ブチル、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピオン
酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチ
ル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、乳酸ブチル、乳酸アミル等のエステル系溶剤類、サ
フラワー油、大豆油、月見草油、ブドウ種子油、ローズ
ヒップ油、ククイナッツ油、アルモンド油、ゴマ油、コ
ムギ胚芽油、トウモロコシ油、綿実油、アボガド油、オ
リーブ油、ツバキ油、パーシック油、ヒマシ油、ラッカ
セイ油、ヘーゼルナッツ油、マカデミアナッツ油、メド
フォーム油、カカオ脂、シア脂、木ロウ、ヤシ油、パー
ム油、パーム核油、牛脂、馬脂、ミンク油、乳脂、卵黄
油、タートル油等の油脂類、流動パラフィン、流動イソ
パラフィン、スクワラン、スクワレン、ワセリン、パラ
フィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス等の
炭化水素油類、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール
酸、ウンデシレン酸、ヒドロキシステアリン酸、ラノリ
ン脂肪酸等の脂肪酸、ミリスチルアルコール、セチルア
ルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアル
コール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、
オレイルアルコール、ホホバアルコール、バチルアルコ
ール、コレステロール、フィトステロール、ラノリンア
ルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコー
ル類、イソステアリン酸イソプロピル、オレイン酸エチ
ル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソイソ
プロピル、オクタン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリ
ル、トリカプリル酸グリセリル、イソノナン酸イソオク
チル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリ
デシル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ネオペンタ
ン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸ミリスチル、ジイ
ソノナン酸プロピレングリコール、トリ2−エチルヘキ
サン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチ
ロールプロパン等のエステル油類、ミツロウ、カンデリ
ラロウ、鯨ロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリー
ロウ、ヌカロウ、イボタロウ、オレンジラッフィー油、
モンタンロウ、サトウキビロウ、セラックロウ、ラノリ
ン、ホホバオイル、等のロウ類、メチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロ
テトラシロキサン、アルキル変性シリコーン、アルコー
ル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変
性シリコーン、オレフィン変性シリコーン、カルボキシ
ル変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、フェ
ノール変性シリコーン、メタクリル変性シリコーン、メ
ルカプト変性シリコーン、リン酸変性シリコーン、フッ
素変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、ポリエ
ーテル変性シリコーン等のシリコーン類、パーフルオロ
ポリエーテル、ハイドロフルオロエーテル、パーフルオ
ロメチルシクロペンタン、パーフルオロジメチルシクロ
ヘキサン、パーフルオロジメチルシクロブタン、メトキ
シノナフルオロブタン、エトキシノナフルオロブタン、
ドデカフルオロペンタン、テトラデカフルオロヘキサ
ン、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、4−
トリトリフルオロメチルパーフルオロモルホリン、4−
ペンタフルオロエチルパーフルオロモルホリン等のフッ
素系油剤、UV吸収剤としてパラアミノ安息香酸、パラ
アミノ安息香酸モノグリセリンエステル、N,N−ジメ
チルパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジエ
トキシパラアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジ
プロポキシパラアミノ安息香酸エチルエステル等の安息
香酸類、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート
等のアントラニル酸類、アミルサリシレート、メンチル
サリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサ
リシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレ
ート等のサリチル酸類、オクチルシンナメート、エチル
−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジ
イソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプ
ロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメ
ート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソ
アミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メ
トキシシンナメート、2−エトキシエチル−p−メトキ
シシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナ
メート等の桂皮酸類、2,4−ジヒドロキシベンゾフェ
ノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5
−スルホン酸塩、4−フェニルベンゾフェノン、4−ヒ
ドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフ
ェノン類、3−ベンジリデン−d,l−カンファー、ウ
ロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニ
ル−5−メチルベンゾキサゾール、ジベンザラジン、ジ
アニソイルメタン、4−tert−ブチル−4'−メト
キシジベンゾイルメタン、シリコーン変性紫外線吸収
剤、フッ素変性紫外線吸収剤等が挙げられる。これらの
うち1種又は2種以上を本発明において親油性溶媒とし
て使用できる。尚、複数成分の混合物で本発明に使用す
る親油性溶媒を構成する場合、複数成分を混合して得ら
れた溶媒自体が親油性で均一の溶液であれば、構成成分
の1種以上が親油性でなくとも構わない。
【0097】本発明における粉体の油性分散体はできる
だけ単純な組成のもので被覆粉体の含有量が多い程好ま
しいが、被覆粉体をより分散させるため、またその分散
をより安定化させるため、又は油性分散体の機能を第三
成分との相乗効果でより向上させるため等、各種の目的
で第三成分以上の他の成分が添加されても構わない。こ
のような目的で配合される成分には、各種の界面活性剤
が含まれ、例えばPOEラウリル硫酸トリエタノールア
ミン等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスル
ホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリ
ウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、N−アシルサル
コシン酸、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナト
リウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、硬化ヤシ油
脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステ
ル硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、
高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、脂肪酸
セッケン、スルホコハク酸塩、二級アルコール硫酸エス
テル塩、POEアルキルエーテルカルボン酸、POEア
ルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンス
ルホン酸塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸
ナトリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジエタノ
ールアミン、カゼインナトリウム等のアニオン系界面活
性剤、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のアル
キルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメ
チルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩等
のアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム
塩、アルキルアミン塩、アルキルジメチルベンジルアン
モニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキル
モリホニウム塩、POEアルキルアミン、ポリアミン脂
肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベン
ザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等のカチオン系界面
活性剤、2−ココイル−2−イミタゾリニウムヒドロキ
サイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等の
イミダゾリン系両性界面活性剤、アルキルベタイン、ア
ミドベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等
のベタイン系両性界面活性剤、セスキオレイン酸グリセ
リン、モノステアリン酸グリセリン等のグリセリン脂肪
酸エステル、ポリリシノール酸ヘキサグリセリル、モノ
ステアリン酸ジグリセリル、デカオレイン酸デカグリセ
リル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタンモ
ノオレート、ソルビタンセスキオレエート等のソルビタ
ン脂肪酸エステル、モノステアリン酸プロピレングリコ
ール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル、POE
ソルビタンモノオレエート等のPOEソルビタン脂肪酸
エステル、POEグリセリントリイソステアレート等の
POEグリセリン脂肪酸エステル、POEモノオレー
ト、POEジステアレート等のPOE脂肪酸エステル、
POEラウリルエーテル、POEステアリルエーテル等
のPOEアルキルエーテル、POE・POP水添ラノリ
ン等のPOE・POPアルキルエーテル、硬化ひまし油
誘導体、グリセリンアルキルエーテル、アルカノールア
ミド、ショ糖脂肪酸エステル、デキストリン脂肪酸エス
テル、でんぷん脂肪酸エステル、ヒドロキシステアリン
酸等のノニオン系界面活性剤、その他レシチン等のリン
脂質類、トレハロースリピド等の糖脂質類、パーフルオ
ロアルキルリン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸
塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等のフッ素系界
面活性剤等、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合
体、ベントナイト、スメクタイト、カオリン等の天然又
は合成の粘土鉱物、有機アミンカチオン変性ベントナイ
ト等の有機変性粘土鉱物、アエロゾル等、挙げることが
できる。
【0098】本発明における被覆粉体を分散媒に混練又
は混合分散させる方法は、公知の方法を採用すればよく
特に限定されない。例えば、ニーダー混練、ヘンシル混
練、ロール混練、エクストルーダー混練等の混練混合
機、プロペラミキサー、ハイスピードミキサー、ディゾ
ルバー、ホモジナイザー、アルテマイザー、湿式ジェッ
トミル、コロイドミル、マスコロイダー、ビーズミル、
サンドミル等の湿式混合分散機を使用して油性分散体を
製造することができる。
【0099】常温で固体状の親油性溶媒(1種単独溶媒
又は複数溶媒の混合物が含まれる。)に被覆粉体を分散
させる方法としては、特に困難は無い。例えば、その親
油性溶媒を融点以上の温度に加熱して液化した状態で粉
体を分散させるとよい。この方法は、例えば口紅等の常
温で固体状のワックス等を多く配合する剤型に普通に行
われる方法である。
【0100】更に、本発明の油性分散体は従来から使用
されている粉体や被覆粉体を配合することなく本発明で
使用する被覆粉体のみで分散体とすることが、本発明の
効果をより発現する点で好ましいが、本発明の効果を害
しない範囲で従来から使用される粉体を一部配合して油
性分散体とすることもできる。
【0101】(化粧料)本発明には油性分散体を配合す
る化粧料やこの分散体を使用して製造された化粧料等も
含まれる。
【0102】このようにして得られる油性分散体の化粧
料への配合量は化粧料の性質に応じて任意に選択される
が、全組成中に好ましくは0.1〜100重量%程度、
より好ましくは1〜99重量%程度である。
【0103】また、これらの被覆粉体は必要に応じて、
本発明で得られる被覆粉体の1種又は2種以上を配合す
ることができる。
【0104】更に、本発明の油性分散体は他の従来から
使用されている油性分散体を使用することなく本発明の
油性分散体の1種以上を化粧料等に配合するのが、本発
明の効果をより発現する点で好ましいが、本発明の効果
を害しない範囲で従来から使用される油性分散体を一部
混合使用することもできる。
【0105】本発明で使用する前記被覆粉体を含有した
油性分散体を配合する化粧料としては、パウダーファン
デーション、リキッドファンデーション、油性ファンデ
ーション、スティックファンデーション、プレストパウ
ダー、フェイスパウダー、口紅、リップグロス、頬紅、
アイシャドウ、アイブロウ、アイライナー、マスカラ、
水性ネイルエナメル、油性ネイルエナメル、乳化型ネイ
ルエナメル、エナメルトップコート、エナメルベースコ
ート等の仕上用化粧料、エモリエントクリーム、コール
ドクリーム、美白クリーム、乳液、化粧水、美容液、カ
ーマインローション、液状洗顔料、洗顔フォーム、洗顔
クリーム、洗顔パウダー、メイククレンジング、ボディ
グロス等の皮膚用化粧料、ヘアーグロス、ヘアクリー
ム、ヘアーシャンプー、ヘアリンス、ヘアカラー、ヘア
ブラッシング剤等の頭髪用化粧料、その他として日焼け
止め又は日焼け用クリームや乳液、石鹸、浴用剤、香水
等を挙げることができる。
【0106】本発明において表面処理剤を2層(A層と
B層)被覆した粉体を含有する油性分散体を配合した化
粧料には、発明の効果を損なわない範囲で、通常の化粧
料等に用いられる顔料分散剤、油剤、界面活性剤、紫外
線吸収剤、防腐剤、酸化防止剤、皮膜形成剤、保湿剤、
増粘剤、染料、顔料、香料等を適宜配合することができ
る。
【0107】(化粧料以外の用途)本発明において得ら
れる粉体の油性分散体は、化粧料のみならずプラスチッ
クの添加剤、インク、塗料、トナー(磁性粉)、化学繊
維、包装材料、電子材料等の各種分野で広く使用される
粉体の油性分散体にも適用可能である。特に、他の分野
で、化粧料に使用可能な粉体を使用し、同様に分散体を
必要とする場合には、上記化粧料用に説明した油性分散
体が当該他の分野でも同様に採用可能である。
【0108】以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明
を詳細に説明する。尚、本発明の油性分散体に配合され
る2層被覆された粉体(被覆粉体)を以後「マイブリッ
ド処理粉体」と称し、マイブリッド処理粉体を配合した
油性分散体を「マイブリッドディスパージョン」と称す
る。当然のことながら、これらの実施例は本発明を何ら
限定するものではない。
【0109】(実施例1)以下、本発明のマイブリッド
処理粉体を配合した油性分散体(マイブリッドディスパ
ーション)の製造例を示す。
【0110】[実施例1]セリサイト(三信鉱工(株)製
「FSE」)5000gに、固体状表面処理剤としてメ
チルハイドロジェンポリシロキサン(信越化学工業(株)
製「KF―9901」)50g及び50%イソプロパノ
ール水溶液500gを加え、ジャケット付き高速ヘンシ
ル(三井鉱山(株)製「FM20BX」)を用いて減圧下
80℃で30分混合した。更に、液体状表面処理剤とし
て重合度が20で片末端にモノシラノール基を有する直
鎖状のジメチルポリシロキサン(信越化学工業(株)製
「X−24−9825」)250gび50%イソプロパ
ノール水溶液250gを加え前記高速ヘンシルで減圧下
100℃で60分間混合してマイブリッド処理セリサイ
トを得た。ジメチルポリシロキサン(信越化学工業(株)
製「KF―96(6cs)」100gと前記マイブリッ
ド処理セリサイト900gを1リッターのSUS容器に
投入しホモミキサー(特殊機化工業(株)製「TKロボミ
ックス」)で3000rpm/5minの条件で混合分
散しマイブリッドディスパージョンを得た。
【0111】[実施例2]実施例1においてセリサイト
をシリカビーズ(触媒化成工業(株)製「P−150
0」)に代えて、液体状の表面処理剤である重合度が2
0で片末端にモノシラノール基を有する直鎖状のジメチ
ルポリシロキサン量を350gに代えて同様に処理を行
い、マイブリッド処理シリカビーズを得た。軽質流動イ
ソパラフィン(日本油脂(株)製「パールリーム4」)2
00gと前記マイブリッド処理シリカビーズ800gを
1リッターのSUS容器に投入しホモミキサー3000
rpm/5minの条件で混合分散しマイブリッドディ
スパージョンを得た。
【0112】[実施例3]二酸化チタン(石原産業(株)
製「CR―50」)5000gに固体状表面処理剤とし
てデキストリンパルミテート(千葉製粉(株)製「レオパ
ールKL」)50gを揮発性イソパラフィン「IPソル
ベント1620」(出光石油化学(株)製)250gに6
0℃で加熱溶解した液を加えジャケット付き高速ヘンシ
ル(三井鉱山(株)製「FM20BX」)を用いて減圧下
60℃で30分混合した。更に、液体状表面処理剤とし
てオクチルトリエトキシシラン(日本ユニカー(株)製
「A−174」)を300g加え100℃で30分間混
合した後アトマイザーを通してマイブリッド処理二酸化
チタンを得た。ミリスチン酸イソプロピル(クローダジ
ャパン(株)製「クロダモルIPM」)200gと前記マ
イブリッド処理二酸化チタン800gを混合した後、3
本ロールミル(アシザワ(株)製「HR500」)に2回
通しマイブリッドディスパージョンを得た。
【0113】[実施例4]実施例3において二酸化チタ
ンを黄酸化鉄(チタン工業 (株)製「マピコイエロー
レモン」)に代えて、また固体状の表面処理剤をメチル
トリメトキシシラン(信越化学工業 (株)製「KBM
13」)に代えて、液体状の表面処理剤をデシルトリメ
トキシシラン(信越化学工業 (株)製「KBM310
3」)に代えて、実施例3と同様の処理を行い、マイブ
リッド処理黄酸化鉄を得た。スクワラン(岩瀬コスファ
(株)製「フィトスクワラン」)250gと前記マイブリ
ッド処理二酸化チタン750gを混合した後、3本ロー
ルミル(アシザワ(株)製「HR500」)で2回通しマ
イブリッドディスパージョンを得た。
【0114】[実施例5]実施例3において二酸化チタ
ンをベンガラ(森下弁柄工業 (株)製「ベンガラ七
宝」)に代えて、また液体状の表面処理剤をイソステア
リン酸(高級アルコール工業(株)製「イソステアリン酸
EX」)に代えて、実施例3と同様の処理を行い、マイ
ブリッド処理ベンガラを得た。流動パラフィン(カネダ
(株)製「ハイコールK−230」)200gと前記マイ
ブリッド処理二酸化チタン800gを混合した後、3本
ロールミル(アシザワ(株)製「HR500」)で2回通
しマイブリッドディスパージョンを得た。
【0115】[実施例6]実施例3において二酸化チタ
ンを黒酸化鉄(チタン工業 (株)製「BL―10
0」)に代えて、実施例3と同様の処理を行い、マイブ
リッド処理黒酸化鉄を得た。マカデミアナッツ油(クロ
ーダジャパン(株)製「CROPURE MACADAM
IA」)200gと前記マイブリッド処理二酸化チタン
800gを混合した後、3本ロールミル(アシザワ(株)
製「HR500」)で2回通しマイブリッドディスパー
ジョンを得た。
【0116】[実施例7]実施例5において得られたマ
イブリッド処理ベンガラ200gと酢酸ブチル800g
を混合した後、3本ロールミル(アシザワ(株)製「HR
500」)で2回通しマイブリッドディスパージョンを
得た。。
【0117】[実施例8]微粒子酸化チタン(石原産業
(株)製「TTO−55A」)3000gと固体状表
面処理剤としてレシチン(キューピー(株)製「PL―1
00P」)60gを加えヘンシルミキサーで30分間混
合した。更に液体状の表面処理剤としてオクタデシルト
リメトキシシラン(GE東芝シリコン(株)製「TSL8
186」)300gを加えヘンシルミキサーで15分間
混合した。これらの混合物をJETミル(ドイツ、アル
ピネ社製100AFG型)を用いて粉砕同時処理をした
後、130℃で7時間乾燥してマイブリッド処理微粒子
酸化チタンを得た。C12−15アルキルベンゾエート
((株)伊那貿易商会製「FINSOLV TN」)40
0gとマイブリッド処理微粒子酸化チタン600gを混
合して0.5mmφジルコニアビーズを充填したサンド
ミル(アイメックス(株)製「ウルトラビスコミル:UV
M」)で2回通しマイブリッドディスパージョンを得
た。
【0118】[実施例9]微粒子酸化亜鉛(堺化学工業
(株)製「FINEX−50」)4000gと固体状
表面処理剤としてマレイン化ポリエチレン(日本石油化
学 (株)製「POWAX S−30」)120gをヒ
ーターヘンシルミキサーで30分間混合した後、液体状
表面処理剤としてパーフルオロアルキルトリメトキシシ
ラン(GE東芝シリコーン(株)製「TSL8233」)
400gとIPA500gを加え減圧下50℃の条件下
ヒーターヘンシルミキサーで30分間混合した。更に、
JETミルを用いて粉砕同時処理をした後130℃で7
時間乾燥してマイブリッド処理微粒子酸化亜鉛を得た。
パーフルオロメチルシクロペンタン(Fluorochemicals
Ltd「Flutec PCI」)400gとマイブリッド処理微
粒子酸化亜鉛600gを混合して0.5mmφジルコニ
アビーズを充填したサンドミル(アイメックス(株)製
「ウルトラビスコミル:UVM2」)で2回通しマイブ
リッドディスパージョンを得た。
【0119】[実施例10]微粒子酸化亜鉛(住友大阪セ
メント (株)製「UFZO−350」)1000g、
固体状表面処理剤としてトリメチルシロキシケイ酸(東
レ・ダウコーニング(株)製「BY−11−022」)3
0g、液体状表面処理剤としてオクタデシルトリメトキ
シシラン(GE東芝シリコーン(株)製「TSL818
6」)50gと重合度が50で片末端にトリメトキシ基
を有する直鎖状のジメチルポリシロキサン(信越化学工
業(株)製「X−24−9826」)50g、パーフルオ
ロアルキルトリメトキシシラン(GE東芝シリコーン
(株)製「TSL8233」)50gとトルエン2000
gを1mmφジルコニアビーズを充填したアジテータミ
ル(アシザワ(株)製「LMK4」)に投入し3回通し分
散処理した。この分散液をスラリードライヤー((株)大
川原製作所製「スラリードライヤーSFD−ミニ」)で
乾燥してマイブリッド処理微粒子酸化亜鉛を得た。シク
ロメチコン(日本ユニカー(株)製「VS―7158」)
200g、紫外線吸収剤(日本ロシュ(株)製「Pars
ol MCX」)200gとマイブリッド処理微粒子酸
化亜鉛600gの混合物を超高圧ホモジナイザー(みづ
ほ工業(株)製「マイクロフルイダイザー M―140
K」)にて2000kg/cm2の圧力で1回通しマイ
ブリッドディスパージョンを得た。
【0120】[実施例11] (混合マイブリッド処理粉体を分散したディスパージョ
ンの製造)実施例1、2、3、4、5、6で各々得られ
たマイブリッド処理粉体セリサイト、シリカビーズ、二
酸化チタン、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄を各々25
0g、130g、180g、100g、65g、25g
を採りイソノナン酸イソトリテ゛シル(日本エマルシ゛ョン(株)製「INTD-13
9」)250gと混合する。これらを3本ロールミル
(アシザワ(株)製「HR500」)に2回通しマイブリ
ッドディスパージョンを得た。
【0121】[実施例12] (粒子径の大きな粉体を分散したディスパージョンの製
造)ブロンズパウダー(中島金属箔工業(株)製「TT―
777」)1000gと固体状表面処理剤としてエチル
トリメトキシシラン(チッソ(株)製「SIE4901.
4」)30gとIPA50gをミキサー((株)奈良機械
製作所製「グラニュレーター NMG−3」)で30分
間混合した。更に、液体状表面処理剤としてイソオクチ
ルトリメトキシシラン(チッソ(株)製「SII645
8.0」)100gとIPA50gを加え再度ミキサー
で30分間混合した。熱風乾燥機にて70℃で3時間乾
燥後さらに130℃で10時間乾燥し粉砕しマイブリッ
ド処理ブロンズパウダーを得た。酢酸ブチル100gと
マイブリッド処理ブロンズパウダー900gを万能混合
撹袢機((株)ダルトン製「5DM−r」)で20分間混
練してマイブリッドディズパージョンを得た。
【0122】[実施例13] (処理粉体濃度50wt%以上で粘度1000mPa・s以
下のディスパージョンの製造)実施例8で得られたマイ
ブリッド処理微粒子酸化チタン550gをシクロメチコ
ン(日本ユニカー(株)製「VS―7158」)450g
と混合し0.5mmφジルコニアビーズを充填したサン
ドミル(アイメックス(株)製「ウルトラビスコミル:U
VM2」)に2回通しマイブリッドディスパージョンを
得た。
【0123】[実施例14] (粘土状のディスパージョンの製造)実施例8で得られ
たマイブリッド処理微粒子酸化チタン750gをシクロ
メチコン(日本ユニカー(株)製「VS―7158」)2
50gと混合し3本ロールミル(アシザワ(株)製「HR
500」)に3回通しマイブリッドディスパージョンを
得た。
【0124】[実施例15] (従来の表面処理粉体との併用)実施例8で得られたマ
イブリッド処理微粒子酸化チタン300gと比較例8で
得られたオクタデシルシラン処理微粒子酸化亜鉛250
gをシクロメチコン(日本ユニカー(株)製「VS―71
58」)450gと混合し0.5mmφジルコニアビー
ズを充填したサンドミル(アイメックス(株)製「ウルト
ラビスコミル:UVM2」)に2回通しマイブリッドデ
ィスパージョンを得た。
【0125】[実施例16] (特開平12−26262号公報の例1の無機フィルタ
ーをマイブリッド処理して分散)オイソレックスT−2
000(ドイツ:MERCK社)の微粒子酸化チタン4
000gと固体状表面処理剤としてN−ラウロイル−L
−グルタミン酸(味の素(株)製「アミソフト LA」)
120gをヒーターヘンシルミキサーで30分間混合し
た後、液体状表面処理剤としてイソオクチルトリメトキ
シシラン(チッソ(株)製「SII6458.0」)40
0gを加えヒーターヘンシルミキサーで30分間混合し
た。更に、JETミルを用いて粉砕同時処理をした後1
30℃で7時間乾燥してマイブリッド処理微粒子酸化チ
タンを得た。得られた微粒子酸化チタン300gとアエ
ロゾルR812(ドイツ:Degussa社)50gを混合し
たのちオイソレックスOCR(ドイツ:MERCK社)
650gと混合し3本ロールミル(アシザワ(株)製「H
R500」)に2回通しマイブリッドディスパージョン
を得た。
【0126】(比較例)次に、マイブリッドディスパー
ジョンの比較として従来の表面処理粉体を配合分散した
ディスパージョンの製造例を示す。
【0127】[比較例1]実施例1の固体状表面処理剤
と液体状表面処理剤をメチルハイドロジェンポリシロキ
サン(信越化学工業(株)製「KF―9901」)250
gに代えて50%イソプロパノール水溶液500gを加
え高速ヘンシル(三井鉱山 (株)製「FM20B
X」)を用いて30分混合した。更に、高速ヘンシルで
減圧下100℃で60分間混合してメチルハイドロジェ
ンポリシロキサン処理セリサイトを得た。ジメチルポリ
シロキサン(信越化学工業(株)製「KF―96(6c
s」)100gと前記メチルハイドロジェンポリシロキ
サン処理セリサイト900gを1リッターのSUS容器
に投入し混合したが粘度が高過ぎてホモミキサーでは分
散できなかった。ホモミキサーで分散可能な粘度にする
ためにこの混合物に更にジメチルポリシロキサンを50
0g添加して混合し3000rpm/5minの条件で
分散してディスパージョンを得た。
【0128】[比較例2]実施例2の固体状表面処理剤
と液体状表面処理剤を重合度が20で片末端にモノシラ
ノール基を有する直鎖状のジメチルポリシロキサン40
0gに代えて比較例1と同様に処理を行い、ジメチルポ
リシロキサン処理シリカビーズを得た。軽質流動イソパ
ラフィン(日本油脂(株)製「パールリーム4」)200
gと前記ジメチルポリシロキサン処理シリカビーズ80
0gを1リッターのSUS容器に投入しホモミキサー3
000rpm/5minの条件で混合分散しディスパー
ジョンを得た。
【0129】[比較例3]実施例3の固体状表面処理剤
と液体状表面処理剤をデキストリンパルミテート350
gに代えて揮発性イソパラフィン500gを加え高速ヘ
ンシルを用いて減圧下100℃で60分間混合した後ア
トマイザーを通してデキストリンパルミテート処理二酸
化チタンを得た。以下実施例3と同様の操作でディスパ
ージョンを得た。
【0130】[比較例4]実施例4の固体状表面処理剤
と液体状表面処理剤をデシルトリメトキシシラン350
gに代えて50%イソプロパノール500gを加え高速
ヘンシルを用いて減圧下100℃で60分間混合した後
アトマイザーを通してデシルトリメトキシシラン処理黄
酸化鉄を得た。以下実施例4と同様の操作でディスパー
ジョンを得た。
【0131】[比較例5]実施例5の固体状表面処理剤
と液体状表面処理剤をイソステアリン酸350gに代え
て揮発性イソパラフィン500gを加え高速ヘンシルを
用いて減圧下100℃で60分間混合した後アトマイザ
ーを通してイソステアリン酸処理ベンガラを得た。以下
実施例5と同様の操作でディスパージョンを得た。
【0132】[比較例6]実施例6の固体状表面処理剤
と液体状表面処理剤をデキストリンパルミテートに代え
て揮発性イソパラフィン500gを加え高速ヘンシルを
用いて減圧下100℃で60分間混合した後アトマイザ
ーを通してデキストリンパルミテート処理黒酸化鉄を得
た。以下実施例6と同様の操作でディスパージョンを得
た。
【0133】[比較例7]比較例5において得られたイ
ソステアリン酸処理ベンガラを用いて実施例7と同様の
操作でディスパージョンを得た。
【0134】[比較例8]実施例8の固体状表面処理剤
と液体状表面処理剤をオクタデシルトリメトキシシラン
360gに代えてヘンシルミキサーで30分間混合した
後、JETミルを用いて粉砕同時処理をした。更に13
0℃で7時間乾燥してオクタデシルシラン処理微粒子酸
化チタンを得た。以下実施例8と同様の操作でディスパ
ージョンを得た。
【0135】[比較例9]実施例9の固体状表面処理剤
と液体状表面処理剤をパーフルオロアルキルシラン52
0gに代えてIPA500gと添加しヒーターヘンシル
で減圧下50℃で30分間混合した後、JETミルを用
いて粉砕同時処理をした。更に130℃で7時間乾燥し
てパーフルオロアルキルシラン処理微粒子酸化亜鉛を得
た。以下実施例9と同様の操作でディスパージョンを得
た。
【0136】[比較例10]実施例10の固体状表面処
理剤と液体状表面処理剤をオクタデシルトリメトキシシ
ラン60g、重合度が50で片末端にトリメトキシ基を
有する直鎖状のジメチルポリシロキサン60gとパーフ
ルオロアルキルトリメトキシシラン60gに代えた以外
実施例10と同様の操作でオクタデシルシラン、ジメチ
ルポリシロキサン及びパーフルオロアルキルシランの混
合処理微粒子酸化亜鉛を得た。以下実施例10と同様の
操作でディスパージョンを得た。
【0137】[比較例11]比較例1、2、3、4、5
及び6で各々得られた処理粉体を実施例11と同様の操
作でディスパージョンを得た。
【0138】[比較例12]実施例12の固体状表面処
理剤と液体状表面処理剤をエチルトリメトキシシラン1
30gに代えミキサーで60分間混合し以下実施例12
同様に操作でディスパージョンを得た。
【0139】[比較例13] (処理粉体濃度50wt%以上で粘度1000mPa・s以
下のディスパージョンの製造)比較例8で得られたオク
タデシルシラン処理微粒子酸化チタン550gをシクロ
メチコン(日本ユニカー(株)製「VS―7158」)4
50gと混合し0.5mmφジルコニアビーズを充填し
たサンドミル(アイメックス(株)製「ウルトラビスコミ
ル:UVM2」)に2回通したが得られたディスパージ
ョンの粘度は58000mPa・sであった。粘度を下げる
ためポリエーテル変性シリコーン(信越化学工業(株)製
「KF―6017」)を添加した。配合はオクタデシル
シラン処理微粒子酸化チタン/シクロメチコン/ポリエ
ーテル変性シリコーン=550g/300g/150g
とし上記同条件で分散しディスパージョンを得た。
【0140】[比較例14] (粘土状のディスパージョンの製造)比較例8で得られ
たオクタデシルシラン処理微粒子酸化チタン750gを
シクロメチコン(日本ユニカー(株)製「VS―715
8」)250gと混合し3本ロールミル(アシザワ(株)
製「HR500」)に3回通しディスパージョンを得
た。
【0141】[比較例15] (特開平12−26262号公報の例1の紫外線フィル
ター懸濁液の試作)オイソレックスT−2000(ドイ
ツ:MERCK社)の微粒子酸化チタン300gとアエ
ロゾルR812(ドイツ:Degussa社)50gを混合し
たのちオイソレックスOCR(ドイツ:MERCK社)
650gと混合し3本ロールミル(アシザワ(株)製「H
R500」)に2回通しディスパージョンを得た。
【0142】次に、上記の如く得られた本発明のマイブ
リッドディスパージョンと比較例で得られたディスパー
ジョンについて下記の試験方法による評価を行った。結
果を表1に示した。
【0143】(1)粘度 試料温度を25℃としB型粘度計(芝浦システム(株):
VDA型)で60秒後の粘度(mPa・s)を測定した。
【0144】(2)粒度 各ディスパージョンをレーザー回折式粒度測定装置
((株)島津製作所製「SALD−2000J」)の高濃
度粒度測定装置を用いて平均粒子径(D50:μm)を
測定した。
【0145】(3)経時での分散安定性 各ディスパージョンを50ccの透明ガラス容器に30
cc採り蓋をして50℃のオーブン中に1ヶ月間放置し
固液の分離状態(安定:〇、分離:×)を観察した。
【0146】(4)in−vitro SPF値測定 実施例及び比較例の微粒子酸化チタン及び微粒子酸化亜
鉛のディスパージョンを、石英硝子板(100mm×100mm×
3mm/縦×横×厚み)上に40cm2の塗布面を作り0.
03g塗布した。この塗布面をSPFアナライザー(O
PTOMETORICS社:米国)で9スポット測定し
その平均値をSPF値とした。
【0147】(5)透明性 前記(4)で調製した塗布石英板試料を分光色差計(日
本電色工業(株)製「SZ−Σ90」)で560nmの透
過率を9スポット測定しその平均値を透過率(%)とし
た。
【0148】(6)感触(使用感;滑り性) 各実施例及び比較例1、2及び11で得られたディスパ
ージョン10gと酸化チタン(石原産業(株)製「CR―
50」)10gを混合しアトマイザーで粉砕した。この
粉砕物を8cm×5cm片のコラーゲンペーパー(出光
石油化学(株)製「サプラーレ」)上に1.5mg/cm
2の条件で塗布しハンディー圧縮試験機(カトーテック
(株)製「KES−G5」)で10回往復させた時の抵抗
(gf)の平均値を求めた。抵抗が少ない程滑り性が良
いことを示す。
【0149】(7)隠蔽力 実施例及び比較例3,8,13で得られたディスパージ
ョンを隠蔽率試験紙(日本テストパネル工業(株)製)上
にマルチアプリケーター(太佑機材(株)製)を用いて塗
布した。この時試験紙の白黒の境目が見えなくなる塗布
膜の厚み(μm)を求めた。酸化チタンの場合(実施例
及び比較例3)塗布膜の厚みが薄い程隠蔽力が強く粒子
が分散しているが微粒子酸化チタンの場合(各実施例、
及び比較例8及び13)は、塗布膜の厚みが薄い程隠蔽
力が強い程粒子は凝集していることを示す。
【0150】(8)着色力 各実施例、及び比較例4、5、6及び11で得られたデ
ィスパージョンを隠蔽率試験紙(日本テストパネル工業
(株)製)の黒色板上にベーカー式アプリケーター(太佑
機材(株)製)を用いて10ミルで塗布した。その塗膜を
分光色差計(日本電色工業(株)製「SZ−Σ90」)で
測定し彩度 を求めた。彩度が高い程着色力は強いことを示す。
【0151】(9)再分散性 実施例14及び比較例14で得られた粘土状物のディス
パージョンの分散性を次の試験方法で評価した。ディス
パージョンの分散媒と同じシクロメチコン100gに粘
土状のディスパージョン20gを投入し70℃にてディ
スパーミキサー(特殊機化工業(株)製「TKロボミック
ス」)で1400rpm/5minの条件で分散した。
この分散液を325メッシュフルイ(目開き45μm)
に通しフルイ上の残留物を観察した。 (残留物無し:〇、残留物有り:×) 表1より明らかな如く、本発明の油性分散体は粉体の有
する機能、例えば感触(使用感;滑り性)、隠蔽力、着
色力、紫外線遮蔽能及び光学特性等を飛躍的に向上させ
ることができる。また、実施例14と比較例14の再分
散性評価より粘土状物のマイブリッドディスパージョン
は再分散性が良く使用適性に優れている。また、実施例
16と比較例15の結果より液状紫外線吸収剤と無機紫
外線遮蔽粉体とのディスパージョンの比較ではマイブリ
ッドディスパージョンの方が従来のものより平均粒子
径、可視部の透明性と紫外線遮蔽能において圧倒的に優
れている。
【0152】
【表1】
【0153】[実施例17、比較例16及び比較例17] (2WAYパウダーファンデーションの製造)表2に示
す組成の2WAYパウダーファンデーションを下記の方
法により製造した。数値は重量部を表す。
【0154】
【表2】 *1:実施例17に配合 *2:比較例17に配合 *3:比較例3において得られたデキストリンパルミテ
ート処理二酸化チタン *4:比較例1において得られたメチルハイドロジェン
ポリシロキサン処理セリサイト。
【0155】(製法)上記成分(1)〜(7)を混合し粉砕機
を通して粉砕した。これを高速ブレンダーに移し、成分
(8)〜(12)を混合し均一にしたものを加えて、更に混合
し均一にした。これを粉砕機に通し、フルイをかけ粒度
を揃えた後、圧縮成形して2WAYファンデーションを
製造した。
【0156】[実施例18及び比較例18] (乳化型ファンデーションの製造)表3に示す組成の乳
化型ファンデーションを下記の方法により製造した。
【表3】 *1:実施例18に配合 *2:比較例18に配合。 尚、数値は重量部を表す。
【0157】(製法)70℃にて成分(1)〜(7)を均一に
溶解混合した。成分(8)〜(12)を70℃で均一に混合溶
解した水相を前記油相に徐添し、ホモミキサーで均一分
散後、冷却し成分(13)を加え乳化粒子を整え、リキッド
ファンデーションを製造した。
【0158】[実施例19、比較例19及び比較例20] (パウダーアイシャドウの製造)表4に示す組成のパウ
ダーアイシャドウを下記の方法により製造した。
【0159】
【表4】 *1:実施例19に配合 *2:比較例20に配合 *3:比較例1において得られたメチルハイドロジェン
ポリシロキサン処理セリサイト。 尚、数値は重量部を表す。
【0160】(製法)上記成分のうち、雲母チタン以外
の成分(1)〜(4)をヘンシルミキサーで混合した後、アト
マイザーで粉砕した。これに成分(3)の雲母チタンを混
合し成分(5)〜(10)を均一に加熱溶解したものを加え混
合した。これをアトマイザーで粉砕した後、フルイを通
し、中皿に圧縮成形してパウダーアイシャドウを製造し
た。
【0161】比較例20はセリサイトの含有量を合わせ
るとジメチルポリシロキサン量が過剰になり剤型化はで
きなかった。比較例1で製造したディスパージョンは粉
体の含有量が低く処方への汎用性が低い(使用適性が悪
い)。
【0162】本発明の上記実施例について、専門パネラ
ー20名により化粧料の官能評価を行った。評価項目と
して使用時の滑らかさ、皮膚に対する付着性、皮膚上で
の伸び、仕上り感の4項目を選択し、5段階で評価し
た。その結果を表5に示す。
【0163】(評価基準) 5:良い; 4:やや良い; 3:普通; 2:やや悪い;及び 1:悪い。
【0164】
【表5】
【0165】表5から明らかな如く、本発明の油性分散
体を配合した化粧料においては、使用時の滑らかさ、皮
膚に対する付着性、皮膚上での伸び及び仕上り感等の官
能値が大きく向上した。また、パウダーファンデーショ
ンやパウダーアイシャドウ等のパウダーの配合率が高い
剤型にディスパージョンを配合するためには粉体の含有
量が高くないと油性剤が過剰になり剤型化不可能になっ
たり、他の油性剤成分の配合量が限定されてしまう。マ
イブリッドディスパージョンは従来のディスパージョン
より粉体のコンテンツを高くすることが可能なため処方
への汎用性が高く使用適性に優れている。
【0166】[実施例20及び比較例21] (UV乳液の製造)表6に示す組成のUV乳液を下記の
方法により製造した。数値は重量部を表す。
【0167】
【表6】 *1:実施例20に配合 *2:比較例21に配合。
【0168】(製法)上記成分(1)〜(8)を75℃にて混
合溶解した油相に成分(7)を加え均一にホモディスパー
で分散した。成分(9)〜(13)を均一に75℃で混合溶解
した水相を前記油相に徐添し、ホモミキサーで均一分散
後、乳化粒子を整えた後、成分(14)を加え乳液を製造し
た。
【0169】[実施例21及び比較例22] (日焼け止めUVクリームの製造)表7に示す組成の日
焼け止めクリームを下記の方法により製造した。数値は
重量部を表す。
【0170】
【表7】 *1:実施例21に配合 *2:比較例22に配合。
【0171】(製法)上記成分(1)〜(9)の油相成分を
75℃で均一に分散溶解した。成分(10)〜(14)の水相成
分を75℃で溶解し、均一化したものを油相成分に添加
しホモミキサーで乳化して、これに成分(15)を加え冷却
し日焼け止めクリームを製造した。
【0172】[実施例22及び比較例23] (特開平12−26262号公報の例1の日焼け止めU
Vクリームの製造)表8に示す組成の日焼け止めクリー
ムを下記の方法により製造した。数値は重量部を表す。
【0173】
【表8】 *1:実施例22に配合 *2:比較例23に配合 *3:Merck KGaA, Darmstadt *4:Th. Goldshmidt, Essen *5:Henkel KGaA, Dusseldorf *6:Unichema, Emmerich *7:Fuller, Luneburg *8:Merck KGaA, Darmstadt。
【0174】(製法)上記成分(1)〜(9)の油相成分を
75℃で均一に分散溶解した。成分(10)〜(13)の水相成
分を75℃で溶解し、均一化したものを油相成分に添加
しホモミキサーで乳化して日焼け止めクリームを製造し
た。
【0175】[実施例23及び比較例24] (日焼け止めUVローションの製造)表9に示す組成の
ローションを下記の方法により製造した。数値は重量部
を表す。
【0176】
【表9】 *1:実施例23に配合 *2:比較例24に配合。 (製法)上記成分(1)〜(8)を70℃にて混合溶解した。
成分(9)〜(13)を均一に70℃で混合溶解した水相を前
記油相に徐添し、ホモミキサーで均一分散後、乳化粒子
を整えた後、成分(14)を加え冷却しローションを製造し
た。製造直後の粘度は実施例及び比較例の何れのローシ
ョンも150±50mPa・sであった。このローション処
方にはディスパージョンが25wt%配合されており表
面処理された微粒子酸化チタン濃度は13.75wt%
である。更なる高SPF値を求め微粒子酸化チタン濃度
を上げる場合マイブリッドディスパージョンは配合量を
増量すれば可能であるが、従来のディスパージョンは分
散安定化剤としてポリエーテル変性シリコーンが配合さ
れているのでディスパージョンの増量とともにポリエー
テル変性シリコーンも増量されることになり処方が壊れ
てしまい増量できない。このことから、マイブリッドデ
ィスパージョンが処方への汎用性に優れていることが分
かる。
【0177】本発明の実施例20〜23及び比較例21
〜24について、in-vitroPA値、in-vitroSPF値
(SPFアナライザー)、可視部の透過率の評価を実施
例23及び比較例24については経時での保存安定性
(−10℃〜50℃/2日毎1ケ月間放置)を追加して
評価した。その結果を表10に示す。
【0178】(in-vitroPA値とin-vitroSPF値の測
定)トランスポアサージカルテープ(3M Health Care
USA)を石英板(100×100×3mm:タテ ヨコ タカサ)に張付
け4.5×4.5cmの面積に2mg/cm2の条件で
スポンジで塗布し15分間放置した。その塗布面につい
てSPFアナライザーで12スポットを測定し平均値を
求めた。 (可視部透過率の測定)前記PA及びSPFで調製した
試料塗布面について積分球付き分光光度計((株)島津
製作所製「UV−3100PC:LISR−3100付
属」)で560nmの透過率を10スポット測定し平均
値を求めた。
【0179】
【表10】
【0180】表10から明らかなように、本発明の油性
分散体を配合した化粧料は、油性剤への親和性や分散性
に優れているため微粒子酸化チタンや微粒子酸化亜鉛の
可視部の透明性や紫外線遮蔽能を大きく向上させること
ができる。更に、このようにして得られる化粧料の経時
安定性にも優れている。また、実施例22と比較例23
の結果から、液状紫外線吸収剤と無機紫外線遮蔽粉体と
のディスパージョンの比較では処方へ配合した場合で
も、マイブリッドディスパージョンを配合したものの方
が従来のものより可視部の透明性や紫外線遮蔽能におい
て圧倒的に優れていることが分かる。
【0181】[実施例24及び比較例25] (ヘアクリームの製造)表11に示す組成のヘアクリー
ムを下記の方法により製造した。数値は重量部を表す。
【0182】
【表11】 *1:実施例24に配合 *2:比較例25に配合。 (製法)上記成分(1)〜(9)を80℃にて混合溶解した。
成分(10)〜(13)を均一に80℃で混合溶解し前記油相を
徐添し、ホモミキサーで均一分散後、乳化粒子を整え冷
却しヘアクリームを製造した。
【0183】実施例24と比較例25で得られたヘアク
リームについてパネラー20名による、ごわつきの無
さ、柔軟性及びツヤ感についての官能試験を行った。官
能試験は5段階評価で行った。その結果を表12に示
す。
【0184】(官能評価の評価基準) 5:非常に良い; 4:良い; 3:普通; 2:やや悪い 1:悪い。
【0185】
【表12】 表12から明らかなように、本発明のマイブリッドディ
スパージョンを配合したヘアクリームは、粉体が超分散
しているため粉体の持つ感触や光沢等の機能が発揮され
ることでごわつきの無さ、柔軟性及びツヤ感の官能評価
において従来のディスパージョンを配合したものよりも
優れている。
【0186】[実施例25及び比較例26] (ネイルエナメルの製造)表13に示す組成のネイルエ
ナメルを下記の方法により製造した。数値は重量部を表
す。
【0187】
【表13】 *1:実施例25に配合 *2:比較例26に配合。 (製法)上記成分(5)〜(9)を混合し、成分(1)〜(4)を加
え均一に溶解した。更に、成分(10)〜(12)を添加し分散
させてネイルエナメルを製造した。
【0188】本発明の実施例25と比較例26で得られ
たネイルエナメルについて、光沢、彩度、経時での分散
安定性、について評価した。結果を表14に示す。
【0189】(光沢)試料をガラス板状に垂らしドクタ
ーブレードで300μm厚の塗膜を作製した。この塗膜
について光沢計(日本電色工業 (株)製「VGS−3
00A」)で60°−60°の光沢値を測定した。 (彩度)光沢の測定試料について分光色差計(日本電色
工業(株)製「SZ−Σ90」)で測定し彩度を求めた。 (分散安定性)試料を−10℃〜50℃の48時間サイ
クルで1ケ月間保存し沈降や色分かれの有無を観察し
た。
【0190】
【表14】
【0191】表14から明らかな如く、本発明の油性分
散体を配合したネイルエナメルは、粉体の分散性に優れ
るため彩度や光沢等の粉体の有する機能を最大限に発揮
させることができる。また、経時での分散安定性にも優
れている。
【0192】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明においては
粉体を高濃度にかつ高分散させることが可能で更に高分
散安定性を有する油性分散体が得られる。特に、本発明
に使用する被覆粉体は、前記A、B2層を少なくとも含
む被覆層により、親油性溶媒中で分散性に優れるため高
分散体が可能である。このため、この油性分散体は粉体
粒子の分散状態によって大きく変わる粉体基材の機能、
例えば皮膚への付着力、感触(使用感;滑り性)、隠蔽
力、着色力、紫外線や赤外線の遮蔽能及び光学特性等を
従来の被覆粉体に比較して飛躍的に向上させることがで
きる。また、これらの粉体の超分散安定性を有する油性
分散体を配合した本発明の化粧料は、化粧料としてこの
ように優れた粉体を含むので、その使用性や経時安定性
に極めて優れている。
【0193】本発明の油性分散体に使用する被覆粉体に
おいては、化粧料に使用可能な粉体(基材)等であれ
ば、化粧料以外で使用する粉体(基材)に対しても同様
に本発明で得られる優れた効果(粉体の高分散体)が得
られるので、化粧料以外の分野でも同様に本発明に使用
する被覆粉体を好適に適用し、目的とする油性分散体と
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/00 A61K 7/00 E B 7/02 7/02 P C09C 3/08 C09C 3/08 3/10 3/10 3/12 3/12 Fターム(参考) 4C083 AA122 AB052 AB172 AB212 AB232 AB242 AB332 AB432 AB442 AC022 AC032 AC102 AC122 AC132 AC172 AC241 AC262 AC342 AC352 AC392 AC441 AC442 AC482 AC581 AC582 AC661 AC662 AC851 AC852 AC911 AC912 AD021 AD022 AD072 AD092 AD151 AD152 AD161 AD162 AD172 AD222 AD262 AD412 AD572 BB13 BB25 BB46 CC05 CC12 CC14 CC19 CC28 CC33 DD17 DD23 DD31 EE01 EE05 4J037 AA02 AA04 AA08 AA10 AA11 AA12 AA15 AA16 AA17 AA19 AA22 AA25 AA26 AA27 CB09 CB10 CB16 CC12 CC28 DD05 DD23 EE02 EE03 EE04 EE28 EE43 FF15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉体粒子表面の少なくとも一部上に形成さ
    れた下記A層及びB層の表面処理剤被覆層を有する被覆
    粉体と、その分散媒として親油性溶媒とを少なくとも含
    有することを特徴とする粉体の油性分散体、 A層:反応性オルガノポリシロキサン、アルキルシラ
    ン、ポリオレフィン、水添レシチン(塩の形態にあるも
    のを含む。)、N−アシルアミノ酸(塩の形態にあるも
    のを含む。)、脂肪酸(塩の形態にあるものを含む。)
    及びデキストリン脂肪酸エステルの中から選択される化
    合物を含有する常温で固体状の表面処理剤被覆層;及び B層:片末端官能基変性オルガノポリシロキサン、アル
    キルシラン、パーフルオロアルキルシラン及び分岐脂肪
    酸(塩の形態にあるものを含む。)の中から選択される
    化合物を含有する常温で液体状の表面処理剤被覆層。
  2. 【請求項2】粉体が化粧料に使用可能な粉体である請求
    項1記載の分散体。
  3. 【請求項3】被覆粉体が、粉体粒子表面の少なくとも一
    部上において、A層で被覆され、更にその上にB層で被
    覆されている粉体である請求項1記載の分散体。
  4. 【請求項4】B層に使用する片末端官能基変性オルガノ
    ポリシロキサンが直鎖状でその重合度が10〜100で
    あり、アルキルシランが炭素数6〜30のアルキル基を
    有し、パーフルオロアルキルシランのフルオロカーボン
    数が1〜30であり、分岐脂肪酸の炭素数が8〜22で
    ある被覆粉体を含有する請求項1記載の分散体。
  5. 【請求項5】被覆粉体中のA層とB層とが、重量比較で
    A≦Bの関係にある請求項1〜4何れか記載の分散体。
  6. 【請求項6】被覆粉体において、被覆処理される粉体に
    対し、A層の重量比が100対0.1〜10であり、B
    層の重量比が100対0.1〜30である請求項1〜5
    何れか記載の分散体。
  7. 【請求項7】被覆粉体がジェット法により処理された被
    覆粉体である請求項1〜6何れか記載の分散体。
  8. 【請求項8】請求項1〜7何れか記載の分散体を配合す
    ることを特徴とする化粧料。
  9. 【請求項9】当該分散体を1〜99重量%配合する請求
    項8記載の化粧料。
  10. 【請求項10】化粧料に使用可能な粉体と、該粉体粒子
    表面の少なくとも一部上に形成された下記A層及びB層
    の表面処理剤被覆層とを含有することを特徴とする被覆
    粉体、 A層:アルキルシランを含む常温で固体状の表面処理剤
    被覆層;及び B層:片末端官能基変性オルガノポリシロキサン、アル
    キルシラン、パーフルオロアルキルシラン及び分岐脂肪
    酸(塩の形態にあるものを含む。)の中から選択される
    化合物を含有する常温で液体状の表面処理剤被覆層、或
    いは A層:反応性オルガノポリシロキサン、アルキルシラ
    ン、ポリオレフィン、水添レシチン(塩の形態にあるも
    のを含む。)、N−アシルアミノ酸(塩の形態にあるも
    のを含む。)、脂肪酸(塩の形態にあるものを含む。)
    及びデキストリン脂肪酸エステルの中から選択される化
    合物を含有する常温で固体状の表面処理剤被覆層;及び B層:パーフルオロアルキルシランを含む常温で液体状
    の表面処理剤被覆層。
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