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JP2002078340A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

Info

Publication number
JP2002078340A
JP2002078340A JP2000253181A JP2000253181A JP2002078340A JP 2002078340 A JP2002078340 A JP 2002078340A JP 2000253181 A JP2000253181 A JP 2000253181A JP 2000253181 A JP2000253181 A JP 2000253181A JP 2002078340 A JP2002078340 A JP 2002078340A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power supply
circuit
converter
terminal
capacitor
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000253181A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Azuma
恒一 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2000253181A priority Critical patent/JP2002078340A/ja
Publication of JP2002078340A publication Critical patent/JP2002078340A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要とされる所定の保持時間を確保しつつ、
低コストに高い安全性が確保できると共に、省エネルギ
ー効果が高い電源装置を得る。 【解決手段】 動作検出回路bによって第1の電源回路
aの動作状態を検出し、該検出結果が第1の電源回路a
の異常状態を示すものである場合にはリセット回路gに
よって電力供給の停止を時限停止回路hに指示し、時限
停止回路hはリセット回路gからの指示を受けてから所
定時間経過後に補助電源iから第2の制御回路fへの電
力供給を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源装置に係り、
より詳しくは、直列に接続された2つの電源回路を含ん
で構成された電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、入力電力の力率改善や、入力電流の高調波成分を減
らすことを目的として、昇圧チョッパ型力率改善回路を
前段に備えた2コンバータ方式の電源回路がある。ここ
で、昇圧チョッパ型力率改善回路を制御する制御回路用
の補助電源は、昇圧チョッパのブーストチョーク副巻線
から供給するのが一般的である。
【0003】しかしながら、この場合、昇圧チョッパ負
荷、すなわち後段側の電源回路の負荷が無負荷又は軽負
荷である場合には、電圧を制御するチョッパ回路のオン
時間が短くなりすぎて、制御回路に必要な電力を供給す
ることができない、という問題があった。
【0004】この問題を解決するために特開平11−3
2480号公報に記載の技術では、後段側の電源回路か
ら前段の電源回路の制御系電源を供給するようにしてい
た。
【0005】しかしながら、この技術では、昇圧チョッ
パの異常時に動作を停止して昇圧できなくなった場合、
後段側の電源回路の入力電圧が低下し、昇圧チョッパの
整流ダイオード、入力フィルタ、又は平滑コンデンサが
発熱したり焼損したりする虞があり、これを防止するた
めには、正常時の電流定格よりも大きな定格の部品を使
用する必要があり、部品が大きくなったり、コストが高
くなる、という問題点があった。
【0006】また、昇圧チョッパの異常時の対策を行う
技術として、特開平10−337023号公報に記載の
技術や、特願平11−132862号の技術では、昇圧
チョッパが動作しているか否かを判定する動作検出回路
に同期して、後段側の電源回路の動作をオン/オフさせ
ている。
【0007】しかしながら、これらの技術では、電源の
起動回路として昇圧チョッパ用と、後段側の電源回路用
の2回路分が必要であり、省エネルギー・モード等で電
源回路を待機状態にした場合、起動回路で消費されるエ
ネルギーが2回路分であるため、省エネルギー効果が小
さくなる、という問題点があった。
【0008】本発明は上記問題点を解消するために成さ
れたものであり、必要とされる所定の保持時間を確保し
つつ、低コストに高い安全性が確保できると共に、省エ
ネルギー効果が高い電源装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の電源装置は、第1の電源回路と該第
1の電源回路の後段に接続された第2の電源回路とを備
えた電源装置であって、前記第1の電源回路の動作を制
御する第1の制御手段と、前記第2の電源回路の動作を
制御する第2の制御手段と、前記第1の制御手段及び前
記第2の制御手段に電力を供給する制御用電源と、指示
されてから所定時間の経過の後に前記制御用電源から前
記第2の制御手段への電力供給を停止する時限停止手段
と、前記第1の電源回路の動作状態を検出する検出手段
と、前記検出手段による検出結果に基づいて前記時限停
止手段に電力供給の停止を指示する指示手段と、を備え
ている。
【0010】請求項1記載の電源装置によれば、制御用
電源によって、第1の電源回路の動作を制御する第1の
制御手段と、第2の電源回路の動作を制御する第2の制
御手段に電力が供給される。なお、上記第1の電源回路
は、コンバータ回路及びインバータ回路の何れでもよ
く、更にチョッパ回路であってもよい。また、上記第2
の電源回路としては、コンバータ回路、インバータ回路
等を適用することができる。
【0011】また、請求項1に記載の電源装置では、検
出手段によって第1の電源回路の動作状態が検出され、
この検出結果に基づいて指示手段によって時限停止手段
に電力供給の停止が指示され、指示されてから所定時間
の経過の後に時限停止手段によって制御用電源から第2
の制御手段への電力供給が停止される。なお、上記所定
時間の経過を計時するために適用し得るものには、コン
デンサやディレイライン等のアナログ素子や、タイマー
回路等のデジタル計時回路等が含まれる。また、上記指
示手段によって時限停止手段に電力供給の停止が指示さ
れる第1の電源回路の動作状態には、第1の電源回路の
動作が停止している状態や、第1の電源回路の出力電力
が異常に大きくなっている状態等の、第1の電源回路の
動作が異常である全ての状態を含めることができる。
【0012】このように、請求項1に記載の電源装置に
よれば、第1の電源回路の動作を制御する第1の制御手
段と、第2の電源回路の動作を制御する第2の制御手段
とに電力を供給する電源として単一の制御用電源を用い
ているので、起動回路を2回路分必要とする従来の技術
に比較して省エネルギーでかつ低コストとすることがで
きると共に、第1の電源回路の動作状態を検出し、該検
出結果に基づいて電力供給の停止を指示し、指示してか
ら所定時間の経過の後に制御用電源から第2の制御手段
への電力供給を停止しているので、第1の電源回路の異
常動作時には該異常の発生から所定時間経過後に第2の
電源回路の動作を確実に停止することができ、この結果
として低コストの部品構成で高い安全性を確保できると
共に、所定の保持時間を確保することができる。
【0013】また、上記目的を達成するために、請求項
2記載の電源装置は、第1の電源回路と該第1の電源回
路の後段に接続された第2の電源回路とを備えた電源装
置であって、指示されてから所定時間の経過の後に前記
第2の電源回路の電力出力を停止する時限停止手段と、
前記第1の電源回路の動作状態を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて前記時限停止手
段に電力出力の停止を指示する指示手段と、を備えてい
る。
【0014】請求項2に記載の電源装置によれば、検出
手段によって第1の電源回路の動作状態が検出され、こ
の検出結果に基づいて指示手段によって時限停止手段に
電力出力の停止が指示され、指示されてから所定時間の
経過の後に時限停止手段によって第2の電源回路の電力
出力が停止される。
【0015】なお、上記第1の電源回路は、コンバータ
回路及びインバータ回路の何れでもよく、更にチョッパ
回路であってもよい。また、上記第2の電源回路として
は、コンバータ回路、インバータ回路等を適用すること
ができる。また、上記所定時間の経過を計時するために
適用し得るものには、コンデンサやディレイライン等の
アナログ素子や、タイマー回路等のデジタル計時回路等
が含まれる。また、上記指示手段によって時限停止手段
に電力出力の停止が指示される第1の電源回路の動作状
態には、第1の電源回路の動作が停止している状態や、
第1の電源回路の出力電力が異常に大きくなっている状
態等の、第1の電源回路の動作が異常である全ての状態
を含めることができる。
【0016】このように、請求項2に記載の電源装置に
よれば、第1の電源回路の動作状態を検出し、該検出結
果に基づいて電力出力の停止を指示し、指示してから所
定時間の経過の後に第2の電源回路の電力出力を停止し
ているので、第1の電源回路の異常動作時には該異常の
発生から所定時間経過後に第2の電源回路の電力出力を
確実に停止することができ、所定の保持時間を確保する
ことができる。
【0017】なお、請求項1又は請求項2記載の発明に
おける第1の電源回路としては、請求項3記載の発明の
ように、チョッパ型力率改善電源回路を適用することが
できる。
【0018】また、請求項1乃至請求項3の何れか1項
記載の発明は、請求項4記載の発明のように、前記第1
の電源回路への入力電圧が所定電圧より低くなった場合
に前記第1の電源回路及び前記第2の電源回路の少なく
とも一方の作動を停止する作動停止手段を更に備える形
態とすることができる。
【0019】請求項4に記載の電源装置によれば、第1
の電源回路への入力電圧が所定電圧より低くなった場合
に第1の電源回路及び第2の電源回路の少なくとも一方
の作動が作動停止手段によって停止される。
【0020】このように、請求項4に記載の電源装置に
よれば、第1の電源回路への入力電圧が所定電圧より低
くなった場合に第1の電源回路及び第2の電源回路の少
なくとも一方の作動を停止しているので、第1の電源回
路への入力電圧の異常低下に起因する不具合の発生を防
止することができる。
【0021】なお、上記請求項1及び請求項2記載の電
源装置において、前記第1の電源回路がチョークコイル
を備えるものである場合には、前記検出手段は、前記チ
ョークコイルに対して補助巻線を設け、該補助巻線に誘
起される電圧を検出することにより前記動作状態を検出
する形態とすることができる。これによって、検出手段
は第1の電源回路の動作状態を確実に検出することがで
きる。
【0022】同様に、上記請求項3記載の電源装置にお
いて、前記検出手段は、前記チョッパ型力率改善電源回
路に設けられたチョークコイルに対して補助巻線を設
け、該補助巻線に誘起される電圧を検出することにより
前記チョッパ型力率改善電源回路に設けられたスイッチ
ング手段のスイッチング状態を上記動作状態として検出
する形態とすることができる。これによって、検出手段
はチョッパ型力率改善電源回路のスイッチング状態を確
実に検出することができる。
【0023】また、上記請求項1乃至請求項4記載の電
源装置において、前記第1の電源回路がスイッチング素
子を備えるものである場合には、前記検出手段は、前記
スイッチング素子に流れる電流をカレントトランスで検
出することにより前記動作状態を検出する形態とするこ
とができる。これによって、検出手段は第1の電源回路
の動作状態を確実に検出することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係る電源装置の実施の形態について詳細に説明する。
【0025】〔第1実施形態〕まず、図1を参照して、
本第1実施形態に係る電源装置10Aの構成について説
明する。同図に示すように、本第1実施形態に係る電源
装置10Aは、第1の電源部Aと、第2の電源部Bと、
を含んで構成されている。
【0026】第1の電源部Aは、第1の電源回路aと、
第1の電源回路aの動作状態を検出して検出信号を出力
する動作検出回路bと、第1の電源回路aへの入力電圧
を検出して該入力電圧のレベルに応じた出力停止制御信
号を出力する入力電圧検出回路cと、入力電圧検出回路
cから出力された出力停止制御信号等に基づいて第1の
電源回路aの動作を制御するための制御信号を第1の電
源回路aに出力する第1の制御回路dと、を含んで構成
されている。
【0027】また、第2の電源部Bは、第2の電源回路
eと、第2の電源回路eの動作を制御するための制御信
号を第2の電源回路eに出力する第2の制御回路fと、
リセットされてから所定時間経過した後の第2の制御回
路fへの電力供給の停止、又は第2の制御回路fから第
2の電源回路eに出力される制御信号の出力停止を実施
する時限停止回路h、動作検出回路bから出力された検
出信号に応じて時限停止回路hをリセットするリセット
回路gと、第1の制御回路d及び第2の制御回路fに電
力を供給する制御系補助電源iと、電源装置10Aの起
動時に制御系補助電源iに対して起動電圧を供給する起
動回路jと、を含んで構成されている。
【0028】なお、第1の電源回路aの出力端は第2の
電源回路eの入力端に接続されており、第2の電源回路
eには第1の電源回路aによって生成された電力が供給
される。また、第2の電源回路eの出力端が負荷80に
接続されることにより、負荷80には第2の電源回路e
によって生成された電力が供給される。
【0029】図2には、本第1実施形態に係る電源装置
10Aの具体的な回路構成例が示されている。以下、図
2に示される回路構成について説明する。同図に示すよ
うに、第1の電源部Aは、交流電源90から入力された
正弦波交流を全波整流するダイオードブリッジからなる
整流回路26と、チョッパ型力率改善電源回路として機
能する昇圧コンバータ20と、昇圧コンバータ20が正
常に動作しているか否かを検出する昇圧コンバータ動作
検出回路22と、昇圧コンバータ20の作動を制御する
昇圧コンバータ制御回路24と、を含んで構成されてい
る。
【0030】昇圧コンバータ20は、ブーストチョーク
L1、MOS型FETによって構成されたスイッチング
素子Q1、整流用のダイオードD1、及び平滑用のコン
デンサC1を含んで構成されている。
【0031】ブーストチョークL1の一方の端子は整流
回路26の一方の出力端に接続されており、ブーストチ
ョークL1の他方の端子はスイッチング素子Q1のドレ
イン端子に接続されており、更にスイッチング素子Q1
のソース端子は整流回路26の他方の出力端に接続され
ている。すなわち、ブーストチョークL1及びスイッチ
ング素子Q1は整流回路26の出力端に直列に接続され
ている。
【0032】また、スイッチング素子Q1のドレイン端
子はダイオードD1のアノード端子にも接続されてお
り、ダイオードD1のカソード端子はコンデンサC1の
プラス側端子に接続されており、更にコンデンサC1の
マイナス側端子はスイッチング素子Q1のソース端子に
接続されている。すなわち、ダイオードD1及びコンデ
ンサC1はスイッチング素子Q1のドレイン端子とソー
ス端子との間に直列に接続されている。
【0033】更に、スイッチング素子Q1のゲート端子
は昇圧コンバータ制御回路24のPWM(Pulse Width
Modulation(パルス幅変調)、以下同様)信号P1を出
力する出力端に接続されている。
【0034】一方、昇圧コンバータ動作検出回路22
は、補助巻線L3、整流用のダイオードD4、及び平滑
用のコンデンサC5を含んで構成されており、補助巻線
L3は上記昇圧コンバータ20に設けられたブーストチ
ョークL1の2次巻線として設けられ、該補助巻線L3
の一方の端子はダイオードD4のアノード端子に接続さ
れており、ダイオードD4のカソード端子はコンデンサ
C5のプラス側端子及び後述するリセット回路58の一
方の入力端に接続されている。また、補助巻線L3の他
方の端子はコンデンサC5のマイナス側端子及びリセッ
ト回路58の他方の入力端に接続されている。
【0035】一方、昇圧コンバータ20の出力端、すな
わち、コンデンサC1の両端には、抵抗R2及び抵抗R
3によって構成された直列回路が接続されている。この
直列回路によって、抵抗R2及び抵抗R3の各々の抵抗
値の比率に応じて昇圧コンバータ20の出力電圧(コン
デンサC1の端子間電圧であり、以下、「昇圧コンバー
タ出力電圧」という)Voの分圧が行なわれる。
【0036】また、昇圧コンバータ20の入力端、すな
わち、整流回路26の各出力端の間には、抵抗R11及
び抵抗R12によって構成された直列回路が接続されて
いる。この直列回路によって、抵抗R11及び抵抗R1
2の各々の抵抗値の比率に応じて昇圧コンバータ20の
入力電圧(以下、「昇圧コンバータ入力電圧」という)
Viの分圧が行なわれる。更に、抵抗R11と抵抗R1
2の接続点と、整流回路26の他方の出力端との間には
コンデンサC7が接続されており、該コンデンサC7に
よって、昇圧コンバータ入力電圧Viの抵抗R11及び
抵抗R12による分圧電圧が平滑される。
【0037】一方、昇圧コンバータ制御回路24は、誤
差増幅器OP1、基準電源PS1、乗算器M1、差動増
幅器OP2、ON/OFF回路OO1、及びPWM回路
PW1を備えている。
【0038】誤差増幅器OP1の一方の入力端は上記抵
抗R2及び抵抗R3の接続点に接続されており、他方の
入力端はマイナス端子が接地された基準電源PS1のプ
ラス端子に接続されている。従って誤差増幅器OP1で
は、抵抗R2及び抵抗R3によって分圧された昇圧コン
バータ出力電圧Voの基準電源PS1によって印加され
る基準電圧Vref1に対する誤差を検出して該誤差に
応じた信号を出力する。
【0039】誤差増幅器OP1の出力端は、一方の入力
端が整流回路26の一方の出力端に接続された乗算器M
1の他方の入力端に接続されており、乗算器M1の出力
端は差動増幅器OP2の一方の入力端に接続されてい
る。
【0040】また、差動増幅器OP2の他方の入力端は
整流回路26の他方の出力端に接続された変流器CT1
の出力端に接続されている。従って、昇圧コンバータ2
0のブーストチョークL1を流れる電流I1が変流器C
T1によって検出され、その低周波成分の信号が差動増
幅器OP2の他方の入力端に入力される。
【0041】更に、差動増幅器OP2の出力端は、出力
端が昇圧コンバータ20のスイッチング素子Q1におけ
るゲート端子に接続されたPWM回路PW1の一方の入
力端に接続されており、PWM回路PW1の他方の入力
端は、入力端が抵抗R11と抵抗R12の接続点に接続
されたON/OFF回路OO1の出力端に接続されてい
る。
【0042】ON/OFF回路OO1では、コンデンサ
C7を介して入力された信号(以下、「出力停止制御信
号」という)の電圧レベルが所定レベル以上である場合
に昇圧コンバータ入力電圧Viの電圧値が正常であるも
のと見なして、PWM回路PW1に対して出力する制御
信号をPWM信号P1の出力を指示する旨の状態とし、
逆に出力停止制御信号の電圧レベルが上記所定レベル未
満である場合には昇圧コンバータ入力電圧Viの電圧値
が異常であるものと見なして、PWM回路PW1に対し
て出力する上記制御信号をPWM信号P1の出力の停止
を指示する旨の状態とする。なお、本実施の形態では、
上記所定レベルは予め実験的に求めたものが適用され
る。
【0043】PWM回路PW1は、ON/OFF回路O
O1から入力されている制御信号がPWM信号P1の出
力を指示する旨の状態である場合にのみ、差動増幅器O
P2の差動出力に従って動作し、差動出力が最小になる
ようにスイッチング素子Q1の断続を制御するPWM信
号P1のデューティを変化させる。なお、本実施の形態
における昇圧コンバータ制御回路24はIC(Integrat
ed Circuit)として構成されており、電源端子Vccに
所定電圧が印加されている場合にのみ作動する。
【0044】昇圧コンバータ20が図1の第1の電源回
路aに、昇圧コンバータ動作検出回路22が図1の動作
検出回路bに、抵抗R11、抵抗R12及びコンデンサ
C7によって構成される回路が図1の入力電圧検出回路
cに、昇圧コンバータ制御回路24が図1の第1の制御
回路dに、PWM信号P1が図1の第1の制御回路dか
ら第1の電源回路aに対して出力される制御信号に、各
々相当する。
【0045】一方、第2の電源部Bは、昇圧コンバータ
20によって昇圧された電圧を所望の電圧に降圧するフ
ォワード型のDC/DCコンバータ50と、DC/DC
コンバータ50の作動を制御するDC/DCコンバータ
制御回路52と、昇圧コンバータ制御回路24及びDC
/DCコンバータ制御回路52へ駆動用の電力を供給す
る制御回路用補助電源54と、出力ON/OFF回路5
6と、リセット回路58と、時限停止回路60と、を含
んで構成されている。
【0046】DC/DCコンバータ50は、トランスT
1、MOS型FETで構成されたスイッチング素子Q
2、及び整流平滑回路62を含んで構成されている。ト
ランスT1の1次巻線の一方の端子は昇圧コンバータ2
0におけるコンデンサC1のプラス側端子に接続されて
おり、他方の端子はスイッチング素子Q2のドレイン端
子に接続されており、更にスイッチング素子Q2のソー
ス端子はコンデンサC1のマイナス側端子に接続されて
いる。
【0047】整流平滑回路62はダイオードD6、ダイ
オードD7、チョークコイルL2、及びコンデンサC6
を含んで構成されている。ダイオードD6のアノード端
子はトランスT1の2次巻線の一方の端子に接続されて
おり、ダイオードD6のカソード端子はダイオードD7
のカソード端子及びチョークコイルL2の一方の端子に
接続されており、チョークコイルL2の他方の端子はコ
ンデンサC6のプラス側端子に接続されており、更にコ
ンデンサC6のマイナス側端子はダイオードD7のアノ
ード端子及びトランスT1の2次巻線の他方の端子に接
続されている。
【0048】以上のように構成されたDC/DCコンバ
ータ50におけるコンデンサC6の両端が電源装置10
Aの電源出力端であり、該電源出力端に負荷80が接続
される。
【0049】また、コンデンサC6の両端子間には、抵
抗R8及び抵抗R9によって構成された直列回路が接続
されている。この直列回路によって、抵抗R8及び抵抗
R9の各々の抵抗値の比率に応じてDC/DCコンバー
タ50の出力電圧(以下、DC/DCコンバータ出力電
圧という)Voutの分圧が行なわれる。
【0050】一方、DC/DCコンバータ制御回路52
は、誤差増幅器OP3、基準電源PS2、及びPWM回
路PW2を備えている。
【0051】誤差増幅器OP3の一方の入力端は上記抵
抗R8及び抵抗R9の接続点に接続されており、他方の
入力端はマイナス端子が接地された基準電源PS2のプ
ラス端子に接続されている。従って誤差増幅器OP3で
は、抵抗R8及び抵抗R9によって分圧されたDC/D
Cコンバータ出力電圧Voutの基準電源PS2によっ
て印加される基準電圧Vref2に対する誤差を検出し
て該誤差に応じた信号を出力する。
【0052】誤差増幅器OP3の出力端はPWM回路P
W2の入力端に接続されており、PWM回路PW2の出
力端はDC/DCコンバータ50におけるスイッチング
素子Q2のベース端子に接続されている。
【0053】PWM回路PW2は誤差増幅器OP3から
入力された信号に基づいてPWM信号P2を生成してス
イッチング素子Q2に入力する機能を有している。な
お、本実施の形態におけるDC/DCコンバータ制御回
路52はICとして構成されており、電源端子Vccに
所定電圧が印加されている場合にのみ作動する。
【0054】一方、制御回路用補助電源54は、トラン
スT1に対する補助巻線L4と、補助巻線L4の両端子
に接続されると共に、ダイオードD2、コンデンサC
2、ダイオードD3、及びコンデンサC3によって構成
された整流平滑回路と、を含んで構成されている。そし
て、該整流平滑回路のコンデンサC2のプラス側端子が
ICとして構成された昇圧コンバータ制御回路24の電
源端子Vccに接続されており、コンデンサC2の両端
子間電圧を昇圧コンバータ制御回路24の電源として供
給するように構成されている。
【0055】また、コンデンサC3のプラス側端子は起
動回路として機能する抵抗R1を介して整流回路26の
一方の出力端に接続されている。更に、コンデンサC3
のマイナス側端子はDC/DCコンバータ制御回路52
のグランド端子GNDに接続されている。
【0056】一方、出力ON/OFF回路56は、トラ
ンジスタQ6、トランジスタQ7、及び抵抗R10を備
えている。トランジスタQ6のエミッタ端子はコンデン
サC3のプラス側端子に、ベース端子はトランジスタQ
7のコレクタ端子に、各々接続されている。また、トラ
ンジスタQ7のエミッタ端子は抵抗R10を介して自身
のベース端子に接続されると共に、DC/DCコンバー
タ制御回路52のグランド端子GND及びコンデンサC
5のマイナス側端子に接続されている。更に、トランジ
スタQ7のベース端子は、外部で生成された外部ON/
OFF信号が入力可能に構成されている。なお、外部O
N/OFF信号は、電源装置10Aからの電力の出力及
び出力停止を電源装置10Aの外部から制御するための
信号であり、ハイ・レベルとすることによって電力を出
力させることができ、ロー・レベルとすることによって
電力の出力を停止することができる。
【0057】また、リセット回路58はトランジスタQ
5及び抵抗R6を備えている。トランジスタQ5のベー
ス端子はコンデンサC5のプラス側端子に接続されると
共に、抵抗R6を介してDC/DCコンバータ制御回路
52のグランド端子GND及び自身のエミッタ端子に接
続されている。
【0058】更に、時限停止回路60はトランジスタQ
3、トランジスタQ4、抵抗R4、抵抗R5、及びコン
デンサC4を備えている。トランジスタQ3のエミッタ
端子はトランジスタQ6のコレクタ端子に接続されると
共に、抵抗R4を介して、コンデンサC4のプラス側端
子、トランジスタQ5のコレクタ端子、及びトランジス
タQ4のベース端子に接続されている。また、トランジ
スタQ3のコレクタ端子はICとして構成されたDC/
DCコンバータ制御回路52の電源端子Vccに接続さ
れている。また、トランジスタQ4のコレクタ端子は抵
抗R5を介して自身のベース端子に接続されると共に、
コンデンサC4のマイナス側端子及びDC/DCコンバ
ータ制御回路52のグランド端子GNDに接続されてい
る。また、トランジスタQ4のエミッタ端子はトランジ
スタQ3のベース端子に接続されている。なお、コンデ
ンサC4はコンデンサC3より大きな容量であるものを
適用する。
【0059】DC/DCコンバータ50が図1の第2の
電源回路eに、DC/DCコンバータ制御回路52が図
1の第2の制御回路fに、制御回路用補助電源54が図
1の制御系補助電源iに、リセット回路58が図1のリ
セット回路gに、時限停止回路60が図1の時限停止回
路hに、抵抗R1が図1の起動回路jに、PWM信号P
2が図1の第2の制御回路fから第2の電源回路eに対
して出力される制御信号に、各々相当する。
【0060】また、昇圧コンバータ20が本発明の第1
の電源回路及びチョッパ型力率改善電源回路に、昇圧コ
ンバータ動作検出回路22が本発明の検出手段に、昇圧
コンバータ制御回路24が本発明の第1の制御手段に、
DC/DCコンバータ50が本発明の第2の電源回路
に、DC/DCコンバータ制御回路52が本発明の第2
の制御手段に、制御回路用補助電源54が本発明の制御
用電源に、リセット回路58が本発明の指示手段に、時
限停止回路60が本発明の時限停止手段に、ON/OF
F回路OO1が本発明の作動停止手段に、各々相当す
る。
【0061】次に、図2を参照して、本第1実施形態に
係る電源装置10Aの作用について説明する。なお、こ
こでは、外部ON/OFF信号が電力出力を指示するハ
イ・レベルとされていることを前提に説明する。
【0062】交流電源90から入力された正弦波交流は
整流回路26によって全波整流されて昇圧コンバータ2
0に入力される。
【0063】すると、抵抗R1を介してコンデンサC3
に電流が流れ込み、コンデンサC3の端子間電圧が上昇
する。このとき、外部ON/OFF信号はハイ・レベル
とされているので、出力ON/OFF回路56のトラン
ジスタQ6及びトランジスタQ7はオン状態となってお
り、時限停止回路60において抵抗R4を介してコンデ
ンサC4にも電流が流れ込むが、コンデンサC4の容量
はコンデンサC3と比較して大きいため、コンデンサC
4の端子間電圧の上昇はごく僅かであり、トランジスタ
Q4はオン状態となっている。
【0064】また、トランジスタQ4がオン状態である
場合にはトランジスタQ3もオン状態であるため、コン
デンサC3の端子間電圧による電力がDC/DCコンバ
ータ制御回路52に供給されて、DC/DCコンバータ
制御回路52の作動が開始される。これによってDC/
DCコンバータ50が起動されることになる。そして、
DC/DCコンバータ50が起動されると、DC/DC
コンバータ出力電圧Vout、及び制御回路用補助電源
54のコンデンサC2の端子間電圧が発生する。
【0065】このようにして制御回路用補助電源54の
コンデンサC2の端子間電圧が発生すると、昇圧コンバ
ータ制御回路24に対してコンデンサC2から電力が供
給されて昇圧コンバータ制御回路24の作動が開始され
る。このとき、出力停止制御信号が昇圧コンバータ制御
回路24のON/OFF回路OO1に供給されているの
で、出力停止制御信号の電圧レベルが正常なレベルであ
る場合、すなわち昇圧コンバータ入力電圧Viの電圧レ
ベルが正常である場合には、PWM信号P1のスイッチ
ング素子Q1への出力が開始されて昇圧コンバータ20
が起動されることになる。
【0066】ここで、昇圧コンバータ制御回路24にお
ける差動増幅器OP2では、昇圧コンバータ入力電圧V
iの波形と、ブーストチョークL1を流れる電流I1の
波形とが比較され、電流I1の波形が昇圧コンバータ入
力電圧Viの波形に追従して変化するように、PWM回
路PW1によってスイッチング素子Q1のオン時間が変
えられる。
【0067】スイッチング素子Q1がオンされていると
き、整流回路26からスイッチング素子Q1を通してブ
ーストチョークL1に電流が流れて、ブーストチョーク
L1にエネルギーが蓄積される。このオン期間の電流の
増加量は、昇圧コンバータ入力電圧Viに比例すると共
にオン時間に比例する。
【0068】スイッチング素子Q1がオフされると、ブ
ーストチョークL1に蓄積されたエネルギーの放出によ
る電流が整流回路26の出力に重畳されてコンデンサC
1に供給される。
【0069】昇圧コンバータ入力電圧Viの波形と、ブ
ーストチョークL1を流れる電流I1の波形との比較に
よって行なわれるパルス幅制御は、昇圧コンバータ入力
電圧Viが大きいほどスイッチング素子Q1のオン時間
を短くするように作用する。この制御によって電流I1
の波形の変化が、昇圧コンバータ入力電圧Viの波形に
ほぼ等しくなる。すなわち、交流入力側から見ると、入
力電圧と入力電流とがほぼ同じ波形で、あたかも負荷が
抵抗である場合とほぼ同じ状態になる。
【0070】一方、抵抗R2及び抵抗R3によって分圧
された昇圧コンバータ出力電圧Voは誤差増幅器OP1
によって基準電源PS1による基準電圧Vref1と比
較され、上記分圧された昇圧コンバータ出力電圧Voが
基準電圧Vref1より大きいほど乗算器M1の乗数が
小さくされる。この乗算器M1は上記昇圧コンバータ入
力電圧Viの波形信号が通る回路であるので、上記分圧
された昇圧コンバータ出力電圧Voが高すぎるとスイッ
チング素子Q1のオン時間が短くされ、反対に低すぎる
とスイッチング素子Q1のオン時間が長くされ、従って
上記分圧された昇圧コンバータ出力電圧Voを基準電圧
Vref1に近づけるように作用する。
【0071】昇圧コンバータ20が起動すると、ブース
トチョークL1の補助巻線L3に電流が発生し、コンデ
ンサC5の端子間電圧が上昇してリセット回路58のト
ランジスタQ5がオン状態となるため、時限停止回路6
0のコンデンサC4に蓄積された電荷を放電する。これ
によって、トランジスタQ4がオン状態を維持するた
め、DC/DCコンバータ制御回路52は作動し続ける
ことが可能となる。
【0072】一方、以上のように昇圧コンバータ20及
び昇圧コンバータ制御回路24によって生成された昇圧
コンバータ出力電圧Voが入力されたDC/DCコンバ
ータ50では、スイッチング素子Q2のオン/オフに応
じてトランスT1の1次巻線への昇圧コンバータ出力電
圧Voの印加/非印加が制御され、これに応じてトラン
スT1の2次巻線には電圧が誘起され、整流平滑回路6
2によって整流かつ平滑されてDC/DCコンバータ出
力電圧Voutが生成される。
【0073】また、DC/DCコンバータ出力電圧Vo
utは抵抗R8及び抵抗R9によって分圧され、該分圧
されたDC/DCコンバータ出力電圧Voutが誤差増
幅器OP3の一方の入力端に入力される。誤差増幅器O
P3の他方の入力端には基準電源PS2によって基準電
圧Vref2が印加されており、誤差増幅器OP3から
は上記分圧されたDC/DCコンバータ出力電圧Vou
tと、基準電圧Vref2との誤差に応じた信号がPW
M回路PW2に入力される。
【0074】PWM回路PW2では、誤差増幅器OP3
から入力されている上記誤差に応じた信号に基づいて上
記分圧されたDC/DCコンバータ出力電圧Voutが
基準電圧Vref2に一致するようにPWM信号P2の
デューティが制御される。ここで、上記分圧されたDC
/DCコンバータ出力電圧Voutを大きくする場合は
PWM信号P2のデューティを大きくし、上記分圧され
たDC/DCコンバータ出力電圧Voutを小さくする
場合はPWM信号P2のデューティを小さくすればよ
い。
【0075】このPWM信号P2はスイッチング素子Q
2に入力されてPWM信号P2のデューティに応じてス
イッチング素子Q2がオン/オフを繰り返すことによっ
て上記分圧されたDC/DCコンバータ出力電圧Vou
tが基準電圧Vref2と一致するように制御される。
【0076】以上の昇圧コンバータ20及びDC/DC
コンバータ50の動作によって、負荷80には所望の電
力が供給される。
【0077】一方、例えば、スイッチング素子Q1がオ
ープン状態で故障してスイッチング素子Q1をスイッチ
ングできない状態等のように、昇圧コンバータ20が故
障した場合には、コンデンサC5の端子間電圧は上昇し
ない。このため、リセット回路58のトランジスタQ5
はオフ状態となってコンデンサC4に蓄積された電荷が
放電されなくなり、抵抗R4を流れる電流によってコン
デンサC4の端子間電圧は上昇するため、抵抗R4の抵
抗値とコンデンサC4の容量値によって定められる遅延
時間の経過後にトランジスタQ4がオフ状態となり、従
ってトランジスタQ3もオフ状態となってDC/DCコ
ンバータ制御回路52への電力供給が停止され、DC/
DCコンバータ50の作動が停止される。
【0078】従って、昇圧コンバータ20が故障した場
合には電源装置10Aが動作し続けることはなく、整流
回路26、ダイオードD1等を電流定格の大きなものと
しなくても焼損することを防止することができるため、
安全性の高い電源装置を低コストに構成することができ
る。
【0079】また、前述のように昇圧コンバータ20が
作動している際に、抵抗R11、抵抗R12及びコンデ
ンサC7によって構成された入力電圧検出回路cからは
上記出力停止制御信号が昇圧コンバータ制御回路24の
ON/OFF回路OO1に対して常時出力されている。
【0080】そしてON/OFF制御回路OO1では、
上述したように、出力停止制御信号の電圧レベルが所定
レベル以上である場合にはPWM回路PW1に対して出
力する制御信号をPWM信号P1の出力を指示する旨の
状態とし、逆に出力停止制御信号の電圧レベルが上記所
定レベル未満である場合にはPWM回路PW1に対して
出力する上記制御信号をPWM信号P1の出力の停止を
指示する旨の状態としている。
【0081】従って、昇圧コンバータ入力電圧Viが上
記所定レベルに対応する電圧レベル未満である場合には
PWM信号P1は出力されないことになり、昇圧コンバ
ータ20の作動が停止されることになる。そして、昇圧
コンバータ20の作動が停止されると、前述と同様に時
限停止回路60における抵抗R4の抵抗値及びコンデン
サC4の容量値に応じて定められる遅延時間の経過後に
DC/DCコンバータ制御回路52の作動が停止され、
これによってDC/DCコンバータ50の作動が停止さ
れる。
【0082】従って、本実施形態に係る電源装置10A
では、何らかの理由で昇圧コンバータ入力電圧Viが異
常に低下した場合、電流I1が増加して昇圧コンバータ
20及びDC/DCコンバータ50が焼損する等の不具
合を防止することができる。
【0083】また、抵抗R4の抵抗値及びコンデンサC
4の容量値を調整することによって、昇圧コンバータ2
0が停止してからDC/DCコンバータ50が停止する
までの時間(遅延時間)を設定することができるため、
該時間が交流電源90の瞬時停電として許容される時間
以上となるように設定することによって、瞬時停電が発
生しても、DC/DCコンバータ50は誤動作停止する
ことなく動作し続けることができ、負荷80に対する電
力供給を継続することができる。
【0084】すなわち、昇圧コンバータ20の動作が異
常状態となった場合であってもDC/DCコンバータ出
力電圧Voutは上記遅延時間の間は正常状態で維持さ
れるので、上記異常状態の原因が瞬時停電によるもので
ある場合には、DC/DCコンバータ出力電圧Vout
は低下することなく正常状態で維持され、上記異常状態
の原因が昇圧コンバータ20の故障によるものである場
合には上記遅延時間に応じた時間の経過後にDC/DC
コンバータ出力が停止することになる。
【0085】次に、図2及び図3を参照して、電源装置
10Aの正常動作時において瞬時停電が発生し、その後
に昇圧コンバータ20が故障する場合の、電源装置10
Aの動作開始から動作停止に至るまでの要部の作用につ
いて説明する。なお、図3は本実施の形態に係る電源装
置10Aの主要部分の波形図である。
【0086】交流電源90から整流回路26への正弦波
交流の入力が開始(オン)されると、コンデンサC1に
エネルギーが経時的に蓄積されて昇圧コンバータ出力電
圧Voが徐々に上昇する。
【0087】これと同時に、起動用の抵抗R1を介して
制御回路用補助電源54のコンデンサC3にもエネルギ
ーが経時的に蓄積されていき、コンデンサC3の端子間
電圧が所定レベルに達した時点でトランジスタQ4がオ
ン状態となり、これと略同時にDC/DCコンバータ制
御回路52の電源端子Vccへの所定電圧の印加が開始
されてDC/DCコンバータ制御回路52が起動され、
これによってDC/DCコンバータ出力電圧Voutの
出力が開始されると共に、コンデンサC2の端子間電圧
が急激に増加し、このコンデンサC2の端子間電圧によ
って昇圧コンバータ制御回路24への電力供給が行われ
る。
【0088】そして、昇圧コンバータ制御回路24の電
源電圧が所定レベルに達すると昇圧コンバータ制御回路
24は動作を開始し、これによって昇圧コンバータ20
による昇圧が開始されて昇圧コンバータ出力電圧Voが
所定レベルで一定になると共に、昇圧コンバータ動作検
出回路22からリセット回路58に対して出力される昇
圧コンバータ動作検出信号(図1の検出信号に相当)が
昇圧コンバータが正常に動作している状態を示すハイ・
レベルとなり、リセット回路58のトランジスタQ5が
オン状態となる。
【0089】リセット回路58のトランジスタQ5がオ
ン状態になるとコンデンサC4に蓄積された電荷が放電
されるので、時限停止回路60のトランジスタQ4及び
トランジスタQ3はオン状態で維持され、DC/DCコ
ンバータ出力電圧Voutは所望の電圧レベルで維持さ
れることになる。
【0090】この状態において瞬時停電が発生した場
合、該瞬時停電の区間では交流電源90からの入力電圧
及び入力電流は0(零)となるため、昇圧コンバータ動
作検出信号が昇圧コンバータ20が異常である状態を示
すロー・レベルとなってリセット回路58のトランジス
タQ5はオフ状態となるが、時限停止回路60のコンデ
ンサC4の端子間電圧は徐々に増加するため、時限停止
回路60のトランジスタQ4は抵抗R4の抵抗値及びコ
ンデンサC4の容量値によって定められる遅延時間の間
はオフ状態になることはない。従って、この遅延時間が
瞬時停電として許容される時間より長くなるように抵抗
R4及びコンデンサC4の定格値を設定しておくことに
よって、瞬時停電の間にトランジスタQ4がオフ状態と
なることはなく、従って、瞬時停電の間にDC/DCコ
ンバータ出力電圧Voutのレベルが低下することもな
い。
【0091】一方、昇圧コンバータ20が故障して作動
が停止した場合、昇圧コンバータ動作検出信号が昇圧コ
ンバータ20が異常である状態を示すロー・レベルとな
ってリセット回路58のトランジスタQ5はオフ状態と
なり、上記遅延時間の後に時限停止回路60のトランジ
スタQ4はオフ状態となる。
【0092】従って、DC/DCコンバータ出力電圧V
outは昇圧コンバータ20が故障したタイミングから
上記遅延時間だけ遅れたタイミングから低下することに
なり、所定の保持時間を確保することができる。
【0093】なお、図2において外部ON/OFF信号
がロー・レベルとされた場合には、DC/DCコンバー
タ制御回路52に電力が供給されないため、DC/DC
コンバータ50のスイッチング素子Q2へのPWM信号
P2の入力が停止し、DC/DCコンバータからの電力
出力及び制御回路用補助電源54からの電力出力も停止
する。
【0094】従って、昇圧コンバータ制御回路24の動
作も停止し、昇圧コンバータ20も停止した待機(停
止)状態となる。この待機状態における損失は、抵抗R
1に流れる電流損失だけであるので、待機時の消費電力
を小さくすることができる。
【0095】以上詳細に説明したように、本第1実施形
態に係る電源装置では、昇圧コンバータ制御回路及びD
C/DCコンバータ制御回路に電力を供給する電源とし
て単一の制御回路用補助電源を用いているので、起動回
路を2回路分必要とする従来の技術に比較して省エネル
ギーでかつ低コストとすることができると共に、昇圧コ
ンバータの動作状態を検出し、該検出結果に基づいてリ
セット回路によって電力供給の停止を時限停止回路に指
示し、指示されてから所定時間の経過の後に時限停止回
路によって制御回路用補助電源からDC/DCコンバー
タ制御回路への電力供給を停止しているので、昇圧コン
バータの異常動作時には該異常の発生から所定時間経過
後にDC/DCコンバータの動作を確実に停止すること
ができ、この結果として低コストの部品構成で高い安全
性を確保できると共に、所定の保持時間を確保すること
ができる。
【0096】また、本第1実施形態に係る電源装置で
は、昇圧コンバータへの入力電圧が所定電圧より低くな
った場合に昇圧コンバータの作動を停止しているので、
昇圧コンバータへの入力電圧の異常低下に起因する不具
合の発生を防止することができる。
【0097】また、本第1実施形態に係る電源装置で
は、DC/DCコンバータが停止するまでに遅延がある
ので、昇圧コンバータのコンデンサC1のチャージエネ
ルギーを最大限に利用することができ、この結果として
コンデンサC1の容量を小さくすることができ、電源装
置を低コスト化及び小型化することができる。
【0098】更に、本第1実施形態に係る電源装置で
は、昇圧コンバータ制御回路への電力供給は、DC/D
Cコンバータのトランスに対する補助巻線を備えた制御
回路用補助電源から行われるので、昇圧コンバータの負
荷状態によらず、安定しており、起動不良や電力不足が
生じないため、動作を安定に保つことができる。
【0099】〔第2実施形態〕本第2実施形態では、D
C/DCコンバータ制御回路に上記ON/OFF回路O
O1と同様の機能を有するON/OFF回路OO2が備
えられている場合の電源装置の形態例について説明す
る。まず、図4を参照して、本第2実施形態に係る電源
装置10Bの回路構成について説明する。なお、図4に
おける図2と同様の構成部分については図2と同一の符
号を付して、その説明を省略する。
【0100】図4に示すように、本第2実施形態に係る
電源装置10BのDC/DCコンバータ制御回路52’
にはON/OFF回路OO2が備えられており、ON/
OFF回路OO2の出力端はPWM回路PW2に接続さ
れている。
【0101】ON/OFF回路OO2では、入力された
信号(以下、「DC/DCコンバータ制御信号」とい
う)の電圧レベルが所定レベル以上である場合に、PW
M回路PW2に対して出力する制御信号をPWM信号P
2の出力を指示する旨の状態とし、逆にDC/DCコン
バータ制御信号の電圧レベルが上記所定レベル未満であ
る場合には、PWM回路PW2に対して出力する上記制
御信号をPWM信号P2の出力の停止を指示する旨の状
態とする。なお、本実施形態では、上記所定レベルは予
め実験的に求めたものが適用される。
【0102】PWM回路PW2は、ON/OFF回路O
O2から入力されている制御信号がPWM信号P2の出
力を指示する旨の状態である場合にのみ、誤差増幅器O
P3から入力された信号に基づいてPWM信号P2を生
成してスイッチング素子Q2に出力する。なお、本第2
実施形態におけるDC/DCコンバータ制御回路52’
もICとして構成されており、電源端子Vccに所定電
圧が印加されている場合にのみ作動する。
【0103】一方、本第2実施形態におけるリセット回
路58’は、第1実施形態におけるリセット回路58と
同様に、トランジスタQ5及び抵抗R6を備えている。
トランジスタQ5のベース端子は、昇圧コンバータ動作
検出回路22’のコンデンサC5のプラス側端子に接続
されると共に、抵抗R6を介して自身のエミッタ端子及
びDC/DCコンバータ制御回路52’のグランド端子
GNDに接続されている。
【0104】また、本第2実施形態における時限停止回
路60’はトランジスタQ4、抵抗R4、抵抗R5、及
びコンデンサC4を含んで構成されている。トランジス
タQ4のベース端子はトランジスタQ5のコレクタ端子
に接続されると共に、コンデンサC4のプラス側端子に
接続され、かつ抵抗R4を介して自身のコレクタ端子に
接続されている。また、トランジスタQ4のエミッタ端
子は抵抗R5を介して自身のベース端子に接続されると
共に、コンデンサC4のマイナス側端子及びDC/DC
コンバータ制御回路52’のグランド端子GNDに接続
されている。
【0105】更に、本第2実施形態における出力ON/
OFF回路56’は、トランジスタQ7、抵抗R7及び
抵抗R10を含んで構成されている。トランジスタQ7
のコレクタ端子は抵抗R7を介して制御回路用補助電源
54におけるコンデンサC3のプラス側端子とDC/D
Cコンバータ制御回路52’の電源端子Vccに接続さ
れている。また、トランジスタQ7のエミッタ端子はト
ランジスタQ4のコレクタ端子及びDC/DCコンバー
タ制御回路52’におけるON/OFF回路OO2の入
力端に直接接続されると共に、抵抗R10を介してDC
/DCコンバータ制御回路52’のグランド端子GND
に接続されている。更に、トランジスタQ7のベース端
子は、外部で生成された外部ON/OFF信号が入力可
能に構成されている。なお、コンデンサC4はコンデン
サC3より大きな容量であるものを適用する。
【0106】一方、本第2実施形態における昇圧コンバ
ータ20’は、抵抗R11、抵抗R12及びコンデンサ
C7で構成された入力電圧検出回路c(図1も参照)が
備えられていない点が上記第1実施形態における昇圧コ
ンバータ20と相違しており、本第2実施形態における
昇圧コンバータ制御回路24’はON/OFF回路OO
1が備えられていない点が上記第1実施形態における昇
圧コンバータ制御回路24と相違している。すなわち、
本第2実施形態に係る電源装置10Bには、昇圧コンバ
ータ入力電圧Viの電圧レベルが異常である場合に電源
装置10Bの動作を停止する機能が備えられていない。
【0107】昇圧コンバータ20’が本発明の第1の電
源回路及びチョッパ型力率改善電源回路に、昇圧コンバ
ータ制御回路24’が本発明の第1の制御手段に、DC
/DCコンバータ50が本発明の第2の電源回路に、D
C/DCコンバータ制御回路52’が本発明の第2の制
御手段に、リセット回路58’が本発明の指示手段に、
時限停止回路60’が本発明の時限停止手段に、各々相
当する。
【0108】次に、図4を参照して、本第2実施形態に
係る電源装置10Bの作用について説明する。なお、こ
こでは、上記第1実施形態に係る電源装置10Aと同様
に作用する部分についての説明は省略する。また、ここ
では、外部ON/OFF信号が電力出力を指示するハイ
・レベルとされていることを前提に説明する。
【0109】交流電源90から入力された正弦波交流が
整流回路26によって全波整流されて昇圧コンバータ2
0’に入力されと、抵抗R1を介してコンデンサC3に
電流が流れ込み、コンデンサC3の端子間電圧が上昇す
る。このとき、外部ON/OFF信号はハイ・レベルで
あり、トランジスタQ7はオン状態であるため、抵抗R
7、トランジスタQ7及び抵抗R4を介してコンデンサ
C4にも電流が流れ込むが、コンデンサC4の容量はコ
ンデンサC3に比較して大きいため、コンデンサC4の
端子間電圧の上昇はごく僅かであり、トランジスタQ4
はオフ状態となっている。従って、コンデンサC3の端
子間電圧による電流が抵抗R7及びトランジスタQ7を
介してDC/DCコンバータ制御回路52’に備えられ
たON/OFF回路OO2の入力端に印加される。
【0110】一方、DC/DCコンバータ制御回路5
2’の電源端子VccにはコンデンサC3のプラス側端
子が直に接続されているので、コンデンサC3の端子間
電圧がDC/DCコンバータ制御回路52’の駆動可能
電圧レベルに達した時点でDC/DCコンバータ制御回
路52’の作動が開始されて、ON/OFF回路OO2
からPWM回路PW2に出力されている制御信号はPW
M信号P2の出力を指示する旨の状態とされ、PWM回
路PW2からのPWM信号P2の出力が開始され、これ
によってDC/DCコンバータ50が起動されることに
なる。そして、DC/DCコンバータ50が起動される
と、DC/DCコンバータ出力電圧Vout、及び制御
回路用補助電源54のコンデンサC2の端子間電圧が発
生する。
【0111】このようにして制御回路用補助電源54の
コンデンサC2の端子間電圧が発生すると、昇圧コンバ
ータ制御回路24’に対してコンデンサC2から電力が
供給されて昇圧コンバータ制御回路24’の作動が開始
され、PWM信号P1のスイッチング素子Q1への出力
が開始されて昇圧コンバータ20’が起動されることに
なる。
【0112】昇圧コンバータ20’が起動すると、ブー
ストチョークL1の補助巻線L3に電流が発生し、コン
デンサC5の端子間電圧が上昇してリセット回路58’
のトランジスタQ5がオン状態となるため、時限停止回
路60’のコンデンサC4に蓄積された電荷を放電す
る。これによって、トランジスタQ4がオフ状態を維持
するため、DC/DCコンバータ制御回路52’は作動
し続けることが可能となる。
【0113】一方、例えば、スイッチング素子Q1がオ
ープン状態で故障してスイッチング素子Q1をスイッチ
ングできない状態等のように、昇圧コンバータ20’が
故障した場合にはコンデンサC5の端子間電圧は上昇し
ない。このため、リセット回路58’のトランジスタQ
5はオフ状態となってコンデンサC4に蓄積された電荷
が放電されなくなり、抵抗R7、トランジスタQ7及び
抵抗R4を流れる電流によってコンデンサC4の端子間
電圧は上昇するため、抵抗R7及び抵抗R4の抵抗値と
コンデンサC4の容量値によって定められる遅延時間の
経過後にトランジスタQ4がオン状態となってDC/D
Cコンバータ制御回路52’のON/OFF回路OO2
の入力端への電圧印加が停止され、DC/DCコンバー
タ50の作動は停止される。
【0114】従って、昇圧コンバータ20’が故障した
場合には、電源装置10Bが動作し続けることはなく、
整流回路26、ダイオードD1等を電流定格の大きなも
のとしなくても焼損することを防止することができるた
め、安全性の高い電源を低コストに構成することができ
る。
【0115】また、抵抗R7、抵抗R4の抵抗値及びコ
ンデンサC4の容量値を調整することによって、昇圧コ
ンバータ20’が停止してからDC/DCコンバータ5
0が停止するまでの時間(遅延時間)を設定することが
できるため、該時間が交流電源90の瞬時停電として許
容される時間以上となるように設定することによって、
瞬時停電が発生しても、DC/DCコンバータ50は誤
動作停止することなく動作し続けることができ、負荷8
0に対する電力供給を継続することができる。
【0116】すなわち、昇圧コンバータ20’の動作が
異常状態となった場合であってもDC/DCコンバータ
出力電圧Voutは上記遅延時間の間は正常状態で維持
されるので、上記異常状態の原因が瞬時停電によるもの
である場合には、DC/DCコンバータ出力電圧Vou
tは低下することなく正常状態で維持され、上記異常状
態の原因が昇圧コンバータ20’の故障によるものであ
る場合には上記遅延時間に応じた時間の経過後にDC/
DCコンバータ出力が停止することになる。
【0117】なお、本第2実施形態に係る電源装置10
Bの正常動作時において瞬時停電が発生し、その後に昇
圧コンバータ20’が故障する場合の、電源装置10B
の動作開始から動作停止に至るまでの電源装置10Bの
主要部分の波形は、時限停止回路60’に備えられたト
ランジスタQ4の状態のみが反転するだけで、その他の
波形については図3に示したものとほぼ同様となる。
【0118】以上詳細に説明したように、本第2実施形
態に係る電源装置では、昇圧コンバータ制御回路及びD
C/DCコンバータ制御回路に電力を供給する電源とし
て単一の制御回路用補助電源を用いているので、起動回
路を2回路分必要とする従来の技術に比較して省エネル
ギーでかつ低コストとすることができると共に、昇圧コ
ンバータの動作状態を検出し、該検出結果に基づいてリ
セット回路によって電力供給の停止を時限停止回路に指
示し、指示されてから所定時間の経過の後に時限停止回
路によって制御回路用補助電源からDC/DCコンバー
タ制御回路への電力供給を停止しているので、昇圧コン
バータの異常動作時には該異常の発生から所定時間経過
後にDC/DCコンバータの動作を確実に停止すること
ができ、この結果として低コストの部品構成で高い安全
性を確保できると共に、所定の保持時間を確保すること
ができる。
【0119】また、本第2実施形態に係る電源装置で
は、DC/DCコンバータが停止するまでに遅延がある
ので、昇圧コンバータのコンデンサC1のチャージエネ
ルギーを最大限に利用することができ、この結果として
コンデンサC1の容量を小さくすることができ、電源装
置を低コスト化及び小型化することができる。
【0120】更に、本第2実施形態に係る電源装置で
は、昇圧コンバータ制御回路への電力供給は、DC/D
Cコンバータのトランスに対する補助巻線を備えた制御
回路用補助電源から行われるので、昇圧コンバータの負
荷状態によらず、安定しており、起動不良や電力不足が
生じないため、動作を安定に保つことができる。
【0121】〔第3実施形態〕本第3実施形態では、通
常動作時に作動する比較的大きな電力を要する負荷80
と、上記通常動作時に加えて省エネルギー・モード時等
の待機時に作動する比較的小消費電力の負荷80’と、
の2つの負荷に対して電力を供給することができる電源
装置に本発明を適用した場合の形態例について説明す
る。
【0122】まず、図5を参照して、本第3実施形態に
係る電源装置10Cの構成について説明する。なお、図
5における図1と同様の構成部分については図1と同一
の符号が付してある。
【0123】図5に示すように、本第3実施形態に係る
電源装置10Cは、図1に示される電源装置10Aの第
1の電源部A及び第2の電源部Bにおける入力電圧検出
回路c、制御系補助電源i、及び起動回路jを除いた全
ての構成要素を含んで構成された第1の電源部Cを備え
ている。また、電源装置10Cは、負荷80’に電力を
供給する第3の電源回路lと、第3の電源回路lの動作
を制御するための制御信号を第3の電源回路lに出力す
る第3の制御回路kとを含んで構成されると共に、図1
に示される電源装置10Aにおける制御系補助電源i及
び起動回路jを含んで構成された第2の電源部Dを備え
ている。
【0124】図6には、本第3実施形態に係る電源装置
10Cの具体的な回路構成例が示されている。以下、図
6に示される回路構成について説明する。なお、図6に
示される回路構成は、図4で示した上記第2実施形態に
係る電源装置10Bの回路構成を応用したものであり、
図6における図4と同様の構成部分については図4と同
一の符号を付して、その説明を省略する。
【0125】図6に示すように、電源装置10Cでは制
御回路用補助電源54が昇圧コンバータ20’の後段で
はなく、交流電源90を入力として負荷80’に電力を
供給するフォワード型のDC/DCコンバータ66にお
けるトランスT2の補助巻線L4を含んで構成されてい
る。なお、DC/DCコンバータ66は、DC/DCコ
ンバータ50と同様の構成とされている。
【0126】また、電源装置10CにはDC/DCコン
バータ66の動作を制御するための制御信号をDC/D
Cコンバータ66に備えられたスイッチング素子Q8に
出力するDC/DCコンバータ制御回路64が備えられ
ている。このDC/DCコンバータ制御回路64は、誤
差増幅器OP4、基準電源PS3、PWM回路PW3、
及び低電圧停止回路LSを備えている。ここで、誤差増
幅器OP4、基準電源PS3、及びPWM回路PW3
は、DC/DCコンバータ制御回路52’における誤差
増幅器OP3、基準電源PS2、及びPWM回路PW2
と各々同様に作用するものである。また、低電圧停止回
路LSは、電源端子Vccに印加されている電圧が所定
電圧レベルより低下した場合に当該DC/DCコンバー
タ制御回路64の作動を停止するものである。
【0127】昇圧コンバータ20’が図5の第1の電源
回路aに、昇圧コンバータ動作検出回路22’が図5の
動作検出回路bに、昇圧コンバータ制御回路24’が図
5の第1の制御回路dに、DC/DCコンバータ50が
図5の第2の電源回路eに、DC/DCコンバータ制御
回路52’が図5の第2の制御回路fに、リセット回路
58’が図5のリセット回路gに、時限停止回路60’
が図5の時限停止回路hに、各々相当する。また、DC
/DCコンバータ66が図5の第3の電源回路lに、D
C/DCコンバータ制御回路64が図5の第3の制御回
路kに、制御回路用補助電源54が図5の制御系補助電
源iに、抵抗R1が図5の起動回路jに、各々相当す
る。
【0128】また、昇圧コンバータ20’が本発明の第
1の電源回路及びチョッパ型力率改善電源回路に、昇圧
コンバータ動作検出回路22’が本発明の検出手段に、
昇圧コンバータ制御回路24’が本発明の第1の制御手
段に、DC/DCコンバータ50が本発明の第2の電源
回路に、DC/DCコンバータ制御回路52’が本発明
の第2の制御手段に、制御回路用補助電源54が本発明
の制御用電源に、リセット回路58’が本発明の指示手
段に、時限停止回路60’が本発明の時限停止手段に、
低電圧停止回路LSが本発明の作動停止手段に、各々相
当する。
【0129】次に、本第3実施形態に係る電源装置10
Cの作用について説明する。なお、ここでは、外部ON
/OFF信号が電力出力を指示するハイ・レベルとされ
ていることを前提に説明する。
【0130】交流電源90から入力された正弦波交流は
整流回路26によって全波整流されて昇圧コンバータ2
0’に入力される。
【0131】これと同時に、起動回路として機能する抵
抗R1を介してDC/DCコンバータ制御回路64に電
力が供給されて、該DC/DCコンバータ制御回路64
が起動し、DC/DCコンバータ66に備えられたスイ
ッチング素子Q8に対して制御信号(PWM信号)を出
力する。
【0132】スイッチング素子Q8がスイッチング動作
を開始すると、トランスT2によって、負荷80’と、
昇圧コンバータ制御回路24’及びDC/DCコンバー
タ制御回路52’の各制御回路に電力が供給される。こ
れによって、昇圧コンバータ20’と、DC/DCコン
バータ50が起動して、負荷80に電力が供給される。
【0133】ここで、昇圧コンバータ20’が何らかの
故障でスイッチング動作を停止した場合、時限停止回路
60’によって、所定の遅延時間の経過の後にDC/D
Cコンバータ50を停止させ、負荷80への電力供給を
停止させるのは上記第2実施形態に係る電源装置10B
と同様である。
【0134】本第3実施形態に係る電源装置10Cで
は、制御回路用補助電源54においてトランスT2の補
助巻線をON/ON式で利用しているため、補助巻線電
圧は入力電圧、すなわち商用電源(交流電源)電圧に比
例した電圧となる。よって商用電源電圧が低下した場合
には、DC/DCコンバータ制御回路64の低電圧停止
回路LSを利用して、DC/DCコンバータ66、昇圧
コンバータ20’及びDC/DCコンバータ50を停止
することができる。この動作によって、入力電圧が低下
して入力電流が増大することに起因する部品の発熱や、
破損を防止することが可能となる。また、過度に大きな
電流定格の部品を使用する必要がない。
【0135】これに対して、上記第1、第2の各実施形
態に係る電源装置では、補助電源出力は商用電源電圧に
関係なく一定となるため、ICとして構成された制御回
路における低電圧停止回路をそのまま利用することはで
きず、入力電圧の低下に起因する不具合を防止するため
には、図1に示したような入力電圧検出回路が別途必要
となる。
【0136】また、本第3実施形態に係る電源装置10
Cの構成では、第3の電源回路によって、省エネルギー
・モード時等の待機時において作動する必要がある負荷
80’のみに電力を供給するように構成することによっ
て、待機時の損失を最小限に抑制することができるばか
りでなく、第1の電源回路が故障しても、第3の電源回
路は動作可能であるので、第3の電源回路の負荷として
通常時動作回路の動作判定回路を接続することによっ
て、故障診断等が容易に可能となる。
【0137】以上詳細に説明したように、本第3実施形
態に係る電源装置では、昇圧コンバータ制御回路24’
及びDC/DCコンバータ制御回路52’、64に電力
を供給する電源として単一の制御回路用補助電源を用い
ているので、起動回路を2回路分必要とする従来の技術
に比較して省エネルギーでかつ低コストとすることがで
きると共に、昇圧コンバータの動作状態を検出し、該検
出結果に基づいてリセット回路によって電力供給の停止
を時限停止回路に指示し、指示されてから所定時間の経
過の後に時限停止回路によって制御回路用補助電源から
DC/DCコンバータ制御回路52’への電力供給を停
止しているので、昇圧コンバータの異常動作時には該異
常の発生から所定時間経過後にDC/DCコンバータ5
0の動作を確実に停止することができ、この結果として
低コストの部品構成で高い安全性を確保できると共に、
所定の保持時間を確保することができる。
【0138】また、本第3実施形態に係る電源装置で
は、DC/DCコンバータ50が停止するまでに遅延が
あるので、昇圧コンバータのコンデンサC1のチャージ
エネルギーを最大限に利用することができ、この結果と
してコンデンサC1の容量を小さくすることができ、電
源装置を低コスト化及び小型化することができる。
【0139】更に、本第3実施形態に係る電源装置で
は、昇圧コンバータ制御回路への電力供給は、DC/D
Cコンバータ66のトランスに対する補助巻線を備えた
制御回路用補助電源から行われるので、昇圧コンバータ
の負荷状態によらず、安定しており、起動不良や電力不
足が生じないため、動作を安定に保つことができる。
【0140】〔第4実施形態〕本第4実施形態では、第
1の電源回路が停止した場合に、負荷に対する電源供給
ラインを切断する電源装置の一形態について説明する。
まず、図7を参照して、本第4実施形態に係る電源装置
10Dの構成について説明する。なお、図7における図
1と同様の構成部分については図1と同一の符号を付し
て、その説明を省略する。
【0141】図7に示すように、本第4実施形態に係る
電源装置10Dは、上記第1実施形態に係る電源装置1
0Aの時限停止回路hが第2の電源回路eと負荷80と
の間に設けられている点のみが電源装置10Aと相違し
ている。
【0142】図8には、本第4実施形態に係る電源装置
10Dの具体的な回路構成例が示されている。以下、図
8に示される回路構成について説明する。なお、図8に
おける図2と同様の構成部分については図2と同一の符
号を付して、その説明を省略する。
【0143】図8に示すように、本第4実施形態に係る
電源装置10Dは、上記第1実施形態に係る電源装置1
0Aと、第1の電源部A全体、及び第2の電源部B’’
のDC/DCコンバータ50、制御回路用補助電源54
及びDC/DCコンバータ制御回路52については同一
である。ただし、電源装置10Dでは、制御回路用補助
電源54におけるコンデンサC3のプラス側端子及びマ
イナス側端子が、各々DC/DCコンバータ制御回路5
2の電源端子Vcc及びグランド端子GNDに接続され
ている。
【0144】また、電源装置10Dにおける出力ON/
OFF回路56、リセット回路58、及び時限停止回路
60の各々の内部構成は電源装置10Aと同様である
が、各々の外部との接続関係が電源装置10Aと異なっ
ている。
【0145】すなわち、電源装置10Dにおけるリセッ
ト回路58のトランジスタQ5のベース端子は昇圧コン
バータ動作検出回路22におけるコンデンサC5のプラ
ス側端子に接続されると共に、抵抗R6を介して自身の
エミッタ端子に接続されている。
【0146】また、時限停止回路60におけるトランジ
スタQ3のエミッタ端子はコンデンサC6のプラス側端
子に接続されると共に、抵抗R4を介してコンデンサC
4のプラス側端子、トランジスタQ5のコレクタ端子、
及びトランジスタQ4のベース端子に各々接続されてい
る。また、トランジスタQ4のコレクタ端子は抵抗R5
を介して自身のベース端子に接続されると共に、コンデ
ンサC4のマイナス側端子に接続されている。また、ト
ランジスタQ4のエミッタ端子はトランジスタQ3のベ
ース端子に接続されている。
【0147】更に、出力ON/OFF回路56における
トランジスタQ6のエミッタ端子はトランジスタQ3の
コレクタ端子に、ベース端子はトランジスタQ7のコレ
クタ端子に、コレクタ端子は負荷80のプラス側入力端
に、各々接続されている。また、トランジスタQ7のエ
ミッタ端子は抵抗R10を介して自身のベース端子に接
続されている。更に、トランジスタQ7のベース端子
は、外部で生成された外部ON/OFF信号が入力可能
に構成されている。
【0148】なお、コンデンサC6のマイナス側端子
は、トランジスタQ5のエミッタ端子、トランジスタQ
4のコレクタ端子、トランジスタQ7のエミッタ端子、
コンデンサC5のマイナス側端子、及び負荷80のマイ
ナス側入力端に接続されている。
【0149】昇圧コンバータ20が本発明の第1の電源
回路及びチョッパ型力率改善電源回路に、昇圧コンバー
タ動作検出回路22が本発明の検出手段に、昇圧コンバ
ータ制御回路24が本発明の第1の制御手段に、DC/
DCコンバータ50が本発明の第2の電源回路に、DC
/DCコンバータ制御回路52が本発明の第2の制御手
段に、制御回路用補助電源54が本発明の制御用電源
に、リセット回路58が本発明の指示手段に、時限停止
回路60が本発明の時限停止手段に、ON/OFF回路
OO1が本発明の作動停止手段に、各々相当する。
【0150】次に、図8を参照して、本第4実施形態に
係る電源装置10Dの作用について説明する。なお、こ
こでは、上記第1実施形態に係る電源装置10Aと同様
に作用する部分についての説明は省略する。また、ここ
では、外部ON/OFF信号が電力出力を指示するハイ
・レベルとされていることを前提に説明する。
【0151】交流電源90から入力された正弦波交流は
整流回路26によって全波整流されて昇圧コンバータ2
0に入力される。
【0152】すると、抵抗R1を介してコンデンサC3
に電流が流れ込み、コンデンサC3の端子間電圧が上昇
すると共に、DC/DCコンバータ制御回路52への電
力供給が開始されてDC/DCコンバータ制御回路52
の作動が開始される。これによってDC/DCコンバー
タ50が起動されることになる。そして、DC/DCコ
ンバータ50が起動されると、DC/DCコンバータ出
力電圧Vout、及び制御回路用補助電源54のコンデ
ンサC2の端子間電圧が発生する。
【0153】このようにして制御回路用補助電源54の
コンデンサC2の端子間電圧が発生すると、昇圧コンバ
ータ制御回路24に対してコンデンサC2から電力が供
給されて昇圧コンバータ制御回路24の作動が開始され
る。このとき、出力停止制御信号が昇圧コンバータ制御
回路24のON/OFF回路OO1に供給されているの
で、出力停止制御信号の電圧レベルが正常である場合、
すなわち昇圧コンバータ入力電圧Viの電圧レベルが正
常なレベルである場合には、PWM信号P1のスイッチ
ング素子Q1への出力が開始されて昇圧コンバータ20
が起動されることになる。
【0154】昇圧コンバータ20が起動すると、ブース
トチョークL1の補助巻線L3に電流が発生し、コンデ
ンサC5の端子間電圧が上昇してリセット回路58のト
ランジスタQ5がオン状態となるため、時限停止回路6
0のコンデンサC4に蓄積された電荷を放電する。これ
によって、トランジスタQ4がオン状態を維持すると共
に、このとき、外部ON/OFF信号はハイ・レベルと
されていてトランジスタQ6及びトランジスタQ7はオ
ン状態となっており、更にトランジスタQ4がオン状態
である場合にはトランジスタQ3もオン状態であるた
め、負荷80にはDC/DCコンバータ出力電圧Vou
tに応じた電力が供給されることになる。
【0155】一方、例えば、スイッチング素子Q1がオ
ープン状態で故障してスイッチング素子Q1をスイッチ
ングできない状態等のように、昇圧コンバータ20が故
障した場合には、コンデンサC5の端子間電圧は上昇し
ない。このため、リセット回路58のトランジスタQ5
はオフ状態となってコンデンサC4に蓄積された電荷が
放電されなくなり、抵抗R4を流れる電流によってコン
デンサC4の端子間電圧は上昇するため、抵抗R4の抵
抗値とコンデンサC4の容量値によって定められる遅延
時間の経過後にトランジスタQ4がオフ状態となってト
ランジスタQ3もオフ状態となり、負荷80への電力供
給が停止される。
【0156】従って、昇圧コンバータ20が故障した場
合には電源装置10Dから負荷80に対する電力供給を
停止することができ、整流回路26、ダイオードD1等
を電流定格の大きなものとしなくても焼損することを防
止することができるため、安全性の高い電源を低コスト
に構成することができる。
【0157】また、抵抗R4の抵抗値及びコンデンサC
4の容量値を調整することによって、昇圧コンバータ2
0が停止してから負荷80への電力供給を停止するまで
の時間(遅延時間)を設定することができるため、該時
間が交流電源90の瞬時停電として許容される時間以上
となるように設定することによって、瞬時停電が発生し
ても、該瞬時停電の間は負荷80に対する電力供給を継
続することができる。
【0158】すなわち、昇圧コンバータ20の動作が異
常状態となった場合であってもDC/DCコンバータ5
0から負荷80に至る電源供給ラインは上記遅延時間の
間は切断されないので、上記異常状態の原因が瞬時停電
によるものである場合には、DC/DCコンバータ出力
電圧Voutが負荷80に印加された状態で維持され、
上記異常状態の原因が昇圧コンバータ20の故障による
ものである場合には上記遅延時間に応じた時間の経過後
に負荷80に対するDC/DCコンバータ出力電圧Vo
utの印加が停止されることになる。
【0159】以上詳細に説明したように、本第4実施形
態に係る電源装置では、昇圧コンバータ制御回路及びD
C/DCコンバータ制御回路に電力を供給する電源とし
て単一の制御回路用補助電源を用いているので、起動回
路を2回路分必要とする従来の技術に比較して省エネル
ギーでかつ低コストとすることができると共に、昇圧コ
ンバータの動作状態を検出し、該検出結果に基づいてリ
セット回路によって電力出力の停止を時限停止回路に指
示し、指示されてから所定時間の経過の後に時限停止回
路によってDC/DCコンバータから負荷への電力出力
を停止しているので、昇圧コンバータの異常動作時には
該異常の発生から所定時間経過後に負荷への電力出力を
確実に停止することができ、所定の保持時間を確保する
ことができる。
【0160】また、本第4実施形態に係る電源装置で
は、昇圧コンバータへの入力電圧が所定電圧より低くな
った場合に昇圧コンバータの作動を停止しているので、
昇圧コンバータへの入力電圧の異常低下に起因する不具
合の発生を防止することができる。
【0161】更に、本第4実施形態に係る電源装置で
は、昇圧コンバータ制御回路への電力供給は、DC/D
Cコンバータのトランスに対する補助巻線を備えた制御
回路用補助電源から行われるので、昇圧コンバータの負
荷状態によらず、安定しており、起動不良や電力不足が
生じないため、動作を安定に保つことができる。
【0162】なお、上記各実施形態では、電源装置の昇
圧コンバータ動作検出回路をブーストチョークL1に対
して補助巻線L3を設けることにより、該補助巻線L3
に誘起される電圧を検出する形態とした場合について説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、昇
圧コンバータ動作検出回路としては、例えば、図9及び
図10に示す何れかの形態を適用することもできる。
【0163】図9に示す形態は、ブーストチョークL1
の他方の端子(ダイオードD1のアノード端子)とスイ
ッチング素子Q1のドレイン端子との間にカレントトラ
ンスCT2の1次巻線を接続し、該カレントトランスC
T2の2次巻線側にダイオードD8及びコンデンサC8
からなる整流平滑回路を設けたものであり、この構成で
は、スイッチング素子Q1を流れる電流をカレントトラ
ンスCT2で電圧に変換し、それを上記整流平滑回路に
よって整流かつ平滑した電圧によって昇圧コンバータの
動作状態を検出する。
【0164】また、図10に示す形態は、ブーストチョ
ークL1の他方の端子(ダイオードD1のアノード端
子)とスイッチング素子Q1のドレイン端子との間を分
岐してダイオードD8を介してコンデンサC9及び抵抗
R13を備えたハイパスフィルタHPFを設けたもので
あり、この構成では、ハイパスフィルタHPFによって
スイッチング周波数の電圧を検出し、該検出した電圧に
よって昇圧コンバータの動作状態を検出する。
【0165】また、上記各実施形態では、本発明の第1
の電源回路として昇圧コンバータを適用し、本発明の第
2の電源回路としてDC/DCコンバータを適用した場
合について説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、第1の電源回路としては例えば降圧コンバー
タを適用してもよいし、第2の電源回路としては、例え
ば、フライバック型コンバータ、プッシュプル式コンバ
ータや、各種インバータ等を適用してもよい。
【0166】図11には、本発明の第1の電源回路とし
て降圧コンバータ28を、本発明の第2の電源回路とし
てフライバック型コンバータ50’を、各々適用した場
合の電源装置10Eの回路構成例が示されている。
【0167】同図に示す例では、本発明の第1の電源回
路として、スイッチング素子Q1、ダイオードD1、ブ
ーストチョークL1、コンデンサC1等を含んで構成さ
れた降圧コンバータ28を適用しており、本発明の第2
の電源回路として、図2に示したDC/DCコンバータ
50のダイオードD7及びチョークコイルL2が削除さ
れて構成されたフライバック型コンバータ50’を適用
している。なお、この場合は、図2に示した昇圧コンバ
ータ制御回路24に代えて降圧コンバータ28の動作を
制御する降圧コンバータ制御回路24’を用いることは
いうまでもない。この場合も、上記各実施形態と同様の
効果を奏することができる。
【0168】更に、上記各実施形態では、本発明の電源
装置を、各々図2、図4、図6、及び図8に示すように
回路構成した場合について説明したが、本発明はこれに
限定されるものではなく、各図に示した各部とも同様の
機能を有するものを適用する形態とすることができるこ
とはいうまでもない。
【0169】
【発明の効果】請求項1に記載の電源装置によれば、第
1の電源回路の動作を制御する第1の制御手段と、第2
の電源回路の動作を制御する第2の制御手段とに電力を
供給する電源として単一の制御用電源を用いているの
で、起動回路を2回路分必要とする従来の技術に比較し
て省エネルギーでかつ低コストとすることができると共
に、第1の電源回路の動作状態を検出し、該検出結果に
基づいて電力供給の停止を指示し、指示してから所定時
間の経過の後に制御用電源から第2の制御手段への電力
供給を停止しているので、第1の電源回路の異常動作時
には該異常の発生から所定時間経過後に第2の電源回路
の動作を確実に停止することができ、この結果として低
コストの部品構成で高い安全性を確保できると共に、所
定の保持時間を確保することができる、という効果が得
られる。
【0170】また、請求項2に記載の電源装置によれ
ば、第1の電源回路の動作状態を検出し、該検出結果に
基づいて電力出力の停止を指示し、指示してから所定時
間の経過の後に第2の電源回路の電力出力を停止してい
るので、第1の電源回路の異常動作時には該異常の発生
から所定時間経過後に第2の電源回路の電力出力を確実
に停止することができ、所定の保持時間を確保すること
ができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態に係る電源装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図2】 第1実施形態に係る電源装置の回路構成例を
示す回路図である。
【図3】 第1実施形態に係る電源装置の作用の説明に
供する電源装置の主要部分の波形図である。
【図4】 第2実施形態に係る電源装置の回路構成例を
示す回路図である。
【図5】 第3実施形態に係る電源装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図6】 第3実施形態に係る電源装置の回路構成例を
示す回路図である。
【図7】 第4実施形態に係る電源装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図8】 第4実施形態に係る電源装置の回路構成例を
示す回路図である。
【図9】 昇圧コンバータ動作検出回路の他の回路構成
例を示す回路図である。
【図10】 昇圧コンバータ動作検出回路の他の回路構
成例を示す回路図である。
【図11】 各実施形態に係る電源装置の他の回路構成
例を示す回路図である。
【符号の説明】
10A、10B、10C、10D、10E 電源装置 20、20’ 昇圧コンバータ(第1の電源回路、チ
ョッパ型力率改善電源回路) 22、22’ 昇圧コンバータ動作検出回路(検出手
段) 24、24’ 昇圧コンバータ制御回路(第1の制御
手段) 26 整流回路 28 降圧コンバータ(第1の電源回路) 50 DC/DCコンバータ(第2の電源回路) 50’ フライバック型コンバータ(第2の電源回
路) 52、52’ DC/DCコンバータ制御回路(第2
の制御手段) 54 制御回路用補助電源(制御用電源) 56、56’ 出力ON/OFF回路 58、58’ リセット回路(指示手段) 60、60’ 時限停止回路(時限停止手段) 62、62’ 整流平滑回路 64 DC/DCコンバータ制御回路 66 DC/DCコンバータ 80、80’ 負荷 LS 低電圧停止回路(作動停止手段) OO1 ON/OFF回路(作動停止手段) OO2 ON/OFF回路(作動停止手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H006 AA02 AA04 CA02 CA12 CA13 CC02 DA04 DB01 DC05 FA01 GA04 5H730 AA18 AS01 AS23 BB14 BB23 BB57 BB82 BB86 CC04 DD04 DD26 EE02 EE08 FD01 FD11 FD21 FG05 VV03 XX02 XX12 XX44

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電源回路と該第1の電源回路の後
    段に接続された第2の電源回路とを備えた電源装置であ
    って、 前記第1の電源回路の動作を制御する第1の制御手段
    と、 前記第2の電源回路の動作を制御する第2の制御手段
    と、 前記第1の制御手段及び前記第2の制御手段に電力を供
    給する制御用電源と、 指示されてから所定時間の経過の後に前記制御用電源か
    ら前記第2の制御手段への電力供給を停止する時限停止
    手段と、 前記第1の電源回路の動作状態を検出する検出手段と、 前記検出手段による検出結果に基づいて前記時限停止手
    段に電力供給の停止を指示する指示手段と、 を備えた電源装置。
  2. 【請求項2】 第1の電源回路と該第1の電源回路の後
    段に接続された第2の電源回路とを備えた電源装置であ
    って、 指示されてから所定時間の経過の後に前記第2の電源回
    路の電力出力を停止する時限停止手段と、 前記第1の電源回路の動作状態を検出する検出手段と、 前記検出手段による検出結果に基づいて前記時限停止手
    段に電力出力の停止を指示する指示手段と、 を備えた電源装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の電源回路がチョッパ型力率改
    善電源回路である請求項1又は請求項2記載の電源装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1の電源回路への入力電圧が所定
    電圧より低くなった場合に前記第1の電源回路及び前記
    第2の電源回路の少なくとも一方の作動を停止する作動
    停止手段を更に備えた請求項1乃至請求項3の何れか1
    項記載の電源装置。
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