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JP2002074303A - Icラベル - Google Patents

Icラベル

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Publication number
JP2002074303A
JP2002074303A JP2000268206A JP2000268206A JP2002074303A JP 2002074303 A JP2002074303 A JP 2002074303A JP 2000268206 A JP2000268206 A JP 2000268206A JP 2000268206 A JP2000268206 A JP 2000268206A JP 2002074303 A JP2002074303 A JP 2002074303A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
thermoplastic resin
resin film
label
film layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000268206A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomotsugu Takahashi
友嗣 高橋
Tamio Kano
民雄 鹿野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yupo Corp
Original Assignee
Yupo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yupo Corp filed Critical Yupo Corp
Priority to JP2000268206A priority Critical patent/JP2002074303A/ja
Publication of JP2002074303A publication Critical patent/JP2002074303A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面への情報記録が可能であり、内部のIC
回路やアンテナ回路が透けて見えてしまうというセキュ
リティー上の心配がなく、強度と耐水性に優れ、屋内外
を問わず、大気中、水中でも用いることが出来、冷凍食
品用容器、工業製品、各種薬品容器、物流管理用途、製
造工程管理用途などに使用可能であるICラベルを提供
する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂フィルム層(A)、IC回
路層(B)、接着剤層(I)、熱可塑性樹脂フィルム層
(C)、粘着剤層(D)の積層構造を持つICラベル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データの送受信を
行うアンテナ回路とIC回路を積層構成の内部に持ち、
データの書き込みや読み出しが行えるICを内包したI
Cラベルに関するものである。本発明により得られるI
Cラベルは、表面への情報記録が可能であり、内部のI
C回路やアンテナ回路が透けて見えてしまうというセキ
ュリティー上の心配がなく、強度と耐水性に優れ、屋内
外を問わず、大気中、水中でも用いることが出来、冷凍
食品用容器、工業製品、各種薬品容器、物流管理用途、
製造工程管理用途などに使用可能である。
【0002】
【従来の技術】近年、ICモジュールを内包し、外部の
リーダ、ライタを介してデータを非接触で送受信するカ
ードが普及し始めている。同様な用途で粘着層を持ち、
被着体に貼付、使用されるICラベルの提案もなされて
いる。例えば、特開平11−134460公報や特開平
11−231782公報にはICラベルの構造と使用例
が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の特許
文献に開示されているようなICラベルの用途を更に拡
大できるような表面への情報記録適性、セキュリティー
性、強度、耐水性を実現するICラベルの提供を目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定の積層構
成を規定し、用いる表面の熱可塑性樹脂フィルムの特性
を規定し、その内部にIC回路とアンテナ回路を有する
IC回路層を持ち、強度、耐水性に優れるにもかかわら
ず、外観は従来の単なる紙粘着ラベルに見え、違和感を
与えないものである。すなわち、本発明は、熱可塑性樹
脂フィルム層(A)、IC回路層(B)、接着剤層
(I)、熱可塑性樹脂フィルム層(C)、粘着剤層
(D)、の積層構造を持つことを特徴とするICラベル
を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のICラベルの好ましい実
施態様では、熱可塑性樹脂フィルム層(A)とIC回路
層(B)の間に光隠蔽層(E)を設けるのが好ましい。
更に光隠蔽層(E)とIC回路層(B)の間に熱可塑性
樹脂フィルム層(F)、接着剤層(II)を設けるのが
好ましい。これらICラベルは、白色度が85%以上で
あるのが好ましく、また不透明度が90%以上であるの
が好ましい。熱可塑性樹脂フィルム層(A)が、不透明
度が80%以上であり、かつ白色度が90%以上である
のが好ましい。
【0006】熱可塑性樹脂フィルム層(A)が、次式で
算出された空孔率が10〜60%であるのが好ましい。 空孔率(%) = (ρ0 −ρ)/ρ0 ×100 (式中、ρ0 はフィルムの真密度であり、ρはフィルム
の密度である。) 熱可塑性樹脂フィルム層(A)、熱可塑性樹脂フィルム
層(C)、及び熱可塑性樹脂フィルム層(F)に用いら
れる熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂及び/又は
ポリエステル系樹脂であるのが好ましく、ポリオレフィ
ン系樹脂が、プロピレン系樹脂であるのが好ましい。ま
た、熱可塑性樹脂フィルム層(A)の表面に記録層を設
けることが好ましい。
【0007】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
における各層は以下のとおりである。 (1)熱可塑性樹脂フィルム層(A) 本発明の熱可塑性樹脂フィルム層(A)は熱可塑性樹脂
と無機微細粉末及び/又は有機フィラーとで構成され
る。使用される熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチ
レン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等のエ
チレン系樹脂、あるいはプロピレン系樹脂、ポリメチル
−1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体等
のポリオレフィン系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−
6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12等の
ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやその
共重合体、ポリエチレンナフタレート、脂肪族ポリエス
テル等の熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネー
ト、アタクティックポリスチレン、シンジオタクティッ
クポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド等の熱可塑
性樹脂が挙げられる。これらは2種以上混合して用いる
こともできる。
【0008】これらの中でも、ポリオレフィン系樹脂を
用いることが好ましい。更にポリオレフィン系樹脂の中
でも、コスト面、耐水性、耐薬品性の面からポリプロピ
レン、高密度ポリエチレンがより好ましい。かかるプロ
ピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体でありア
イソタクティックないしはシンジオタクティック及び種
々の程度の立体規則性を示すポリプロピレン、プロピレ
ンを主成分とし、これとエチレン、ブテン−1、ヘキセ
ン−1、ヘプテン−1,4−メチルペンテン−1等のα
−オレフィンとの共重合体が使用される。この共重合体
は、2元系でも3元系でも4元系でもよく、またランダ
ム共重合体でもブロック共重合体であってもよい。
【0009】無機微細粉末としては、粒径が通常0.0
1〜15μm、好ましくは0.01〜8μm、更に好ま
しくは0.03〜4μmのものが使用できる。具体的に
は、炭酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう
土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナなど
の粉末を使用することができる。有機フィラーとして
は、主成分である熱可塑性樹脂とは異なる種類の樹脂を
選択することが好ましい。例えば熱可塑性樹脂フィルム
がポリオレフィン系樹脂フィルムである場合には、有機
フィラーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ナイロン
−6、ナイロン−6,6、環状オレフィン環状オレフィ
ンの単独重合体や環状オレフィンとエチレンとの共重合
体等であってその融点が120℃〜300℃、ないしは
ガラス転移温度が120℃〜280℃を有するものを挙
げることができる。
【0010】更に必要により、安定剤、光安定剤、分散
剤、滑剤等を配合してもよい。安定剤としては、立体障
害フェノール系やリン系、アミン系等の安定剤を0.0
01〜1重量%、光安定剤としては、立体障害アミンや
ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系などの光安定
剤を0.001〜1重量%、無機微細粉末の分散剤例え
ば、シランカップリング剤、オレイン酸やステアリン酸
等の高級脂肪酸、金属石鹸、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸ないしはそれらの塩等を0.01〜4重量%配
合してもよい。
【0011】本発明の熱可塑性樹脂フィルム層(A)を
形成する熱可塑性樹脂フィルムは、単層であっても、ベ
ース層と表面層の2層構造であっても、ベース層の表裏
面に表面層が存在する3層構造であっても、ベース層と
表面層間に他の樹脂フィルム層が存在する多層構造であ
っても良く、少なくとも1軸方向に延伸されていても良
い。また、この多層構造が延伸されている場合その延伸
軸数は、2層構造では1軸/1軸、1軸/2軸、2軸/
1軸、3層構造では1軸/1軸/2軸、1軸/2軸/1
軸、2軸/1軸/1軸、1軸/2軸/2軸、2軸/2軸
/1軸、2軸/2軸/2軸であっても良く、それ以上の
層構造の場合、延伸軸数は任意に組み合わされる。
【0012】熱可塑性樹脂フィルム層(A)が単層のポ
リオレフィン系樹脂フィルムであり、無機微細粉末及び
/又は有機フィラーを含有する場合には、通常ポリオレ
フィン系樹脂40〜99.5重量%、無機微細粉末及び
/又は有機フィラー60〜0.5重量%からなり、好ま
しくはポリオレフィン系樹脂50〜97重量%、無機微
細粉末及び/又は有機フィラー無機50〜3重量%から
なる。熱可塑性樹脂フィルムが多層構造であってベース
層及び表面層が無機微細粉末及び/又は有機フィラーを
含有する場合は、通常基材層がポリオレフィン系樹脂4
0〜99.5重量%、無機微細粉末及び/又は有機フィ
ラー60〜0.5重量%からなり、表面層がポリオレフ
ィン系樹脂25〜100重量%、無機微細粉末及び/又
は有機フィラー75〜0重量%からなり、好ましくはベ
ース層がポリオレフィン系樹脂50〜97重量%、無機
微細粉末及び/又は有機フィラー50〜3重量%からな
り、表面層がポリオレフィン系樹脂30〜97重量%、
無機微細粉末70〜3重量%からなる。
【0013】単層構造、又は多層構造のベース層に含有
される無機微細粉末及び/又は有機フィラーが60重量
%を越えては、縦延伸後に行う横延伸時に延伸樹脂フィ
ルムが破断し易い。表面層に含有される無機微細粉末及
び/又は有機フィラーが75重量%を越えては、横延伸
後の表面層の表面強度が低く、使用時の機械的衝撃等に
より表面層が破壊しやすくなり好ましくない。
【0014】[樹脂フィルムの成形]熱可塑性樹脂フィ
ルム層(A)を形成する熱可塑性樹脂フィルムの成形方
法は特に限定されず、公知の種々の方法が使用できる
が、具体例としてはスクリュー型押出機に接続された単
層または多層のTダイやIダイを使用して溶融樹脂をシ
ート状に押し出すキャスト成形、カレンダー成形、圧延
成形、インフレーション成形、熱可塑性樹脂と有機溶媒
やオイルとの混合物のキャスト成形またはカレンダー成
形後の溶剤やオイルの除去、熱可塑性樹脂の溶液からの
成形と溶媒除去などが挙げられる。延伸する場合には、
公知の種々の方法が使用できるが、具体例としてはロー
ル群の周速差を利用した縦延伸、テンターオーブンを使
用した横延伸などが挙げられる。
【0015】[延伸]延伸には、公知の種々の方法が使
用できるが、具体例としては、非結晶性樹脂の場合は使
用する熱可塑性樹脂のガラス転移点温度以上、結晶性樹
脂の場合には非結晶部分のガラス転移点温度以上から結
晶部分の融点以下のそれぞれの熱可塑性樹脂に好適な公
知の温度範囲で行うことができ、ロール群の周速差を利
用した縦延伸、テンターオーブンを使用した横延伸、圧
延、テンターオーブンとリニアモーターの組み合わせに
よる同時二軸延伸などが挙げられる。
【0016】延伸倍率は、特に限定されず、目的と使用
する熱可塑性樹脂の特性により適宜選択される。例を挙
げると、熱可塑性樹脂としてプロピレン単独重合体ない
しはその共重合体を使用する時には一方向に延伸する場
合は約1.2〜12倍、好ましくは2〜10倍であり、
二軸延伸の場合には面積倍率で1.5〜60倍、好まし
くは10〜50倍である。その他の熱可塑性樹脂を使用
する時には一方向に延伸する場合は1.2〜10倍、好
ましくは2〜5倍であり、二軸延伸の場合には面積倍率
で1.5〜20倍、好ましくは4〜12倍である。更
に、必要に応じて高温での熱処理が施される。
【0017】延伸温度は使用する熱可塑性樹脂の融点よ
り2〜60℃低い温度であり、樹脂がプロピレン単独重
合体(融点155〜167℃)のときは152〜164
℃、高密度ポリエチレン(融点121〜134℃)のと
きは110〜120℃、ポリエチレンテレフタレート
(融点246〜252℃)のときは104〜115℃で
ある。また、延伸速度は20〜350m/分である。熱
可塑性樹脂フィルムが、無機微細粉末ないしは有機フィ
ラーを含有する場合には、フィルム表面に微細な亀裂
が、フィルム内部には微細な空孔が生じる。延伸後の熱
可塑性樹脂フィルムの肉厚は、20〜350μm、好ま
しくは35〜300μmの範囲である。
【0018】(延伸後のフィルムの物性)本発明に用い
られる、熱可塑性樹脂フィルム層(A)の延伸後の物性
は、JIS−Z−8722に基づく不透明度が80〜1
00%、より好ましくは85〜100%であり、かつ、
JIS−L−1015に基づく白色度が90〜100
%、より好ましくは95〜100%であることを特徴と
する。不透明度がこの範囲を逸脱すると、内部のIC回
路層(B)が透けて見えてしまったり、光隠蔽層(E)
の着色が透けて見えてしまい好ましくない。また、白色
度がこの範囲を逸脱すると、ICラベルの表面に記録さ
れる文字や画像情報の識別を不鮮明にし、また、外観上
も好ましくない。
【0019】熱可塑性樹脂フィルム層(A)は、次式で
算出された空孔率が10〜60%で、好ましくは、10
〜35%、より好ましくは15〜25%である。10%
未満では軽量化がはかりにくく、60%超ではラベルと
しての強度に難点が生じやすい。 空孔率(%) = (ρ0 −ρ)/ρ0 ×100 式中のρ0 は延伸フィルムの真密度を表わし、ρは延伸
フィルムの密度(JIS−P−8118)を表すが、延
伸前の材料が多量の空気を含有するものでない限り、真
密度は延伸前の密度にほぼ等しい。
【0020】[表面改質層の形成]熱可塑性樹脂フィル
ム層(A)を形成する熱可塑性樹脂フィルムの帯電防止
および各種印刷適性向上のために、少なくとも表面側に
表面処理を行って表面改質層を形成することが好まし
い。表面処理の方法としては、表面酸化処理と表面処理
剤の組み合わせである。表面酸化処理としては、フィル
ムに一般的に使用されるコロナ放電処理、フレーム処
理、プラズマ処理、グロー放電処理、オゾン処理などを
単独または組み合わせて使用する。これらのうちで好ま
しくはコロナ処理、フレーム処理であり、処理量はコロ
ナ処理の場合、600〜12, 000J/m2 (10〜
200W・分/m2 )、好ましくは1,200〜9,0
00J/m2 (20〜180W・分/m2 )、フレーム
処理の場合、8,000〜200,000J/m2 、好
ましくは20,000〜100,000J/m2 が用い
られる。
【0021】[表面処理剤]前段の表面処理剤は、主と
して下記のプライマー、帯電防止性ポリマー、より選ば
れたものであり、単独あるいは2成分以上の混合物であ
る。ドライラミネート時の密着性向上と帯電防止の観点
から、表面処理剤として好ましいものはプライマーない
しはプライマーと帯電防止性ポリマーとの組み合わせで
ある。
【0022】 プライマー プライマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、炭
素数1〜12の範囲のアルキル変性ポリエチレンイミ
ン、ポリ(エチレンイミン−尿素)及びポリアミンポリ
アミドのエチレンイミン付加物及びポリアミンポリアミ
ドのエピクロルヒドリン付加物等のポリエチレンイミン
系重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重
合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタク
リル酸エステル共重合体、ポリアクリルアミドの誘導
体、オキサゾリン基含有アクリル酸エステル系重合体及
びポリアクリル酸エステル等のアクリル酸エステル系重
合体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルアルコール、樹脂等の水溶性樹脂、また
ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリプロピレン
及びアクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の水分散
性樹脂等が用いられる。
【0023】これらの内で好ましくは、ポリエチレンイ
ミン系重合体、ウレタン樹脂、ポリアクリル酸エステル
等であり、より好ましくはポリエチレンイミン系重合体
であり、更に好ましくは重合度が20〜3,000のポ
リエチレンイミン、ポリアミンポリアミドのエチレンイ
ミン付加体、ないしはこれらが炭素数1〜24のハロゲ
ン化アルキル、ハロゲン化アルケニル、ハロゲン化シク
ロアルキル、ハロゲン化ベンジル基によって変性された
変性ポリエチレンイミンである。
【0024】 帯電防止ポリマー 帯電防止ポリマーとしてはカチオン系、アニオン系、両
性系等の高分子型ものが挙げられ、カチオン系として
は、四級アンモニウム塩構造やホスホニウム塩構造を有
するポリマー、窒素含有アクリル系ポリマー、四級アン
モニウム塩構造の窒素を有するアクリル系ないしはメタ
クリル系ポリマー、またアニオン系としては、スチレン
−無水マレイン酸共重合体ないしはそのアルカリ金属
塩、エチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ金属塩な
いしはエチレン−メタクリル酸共重合体のアルカリ金属
塩、また両性系としては、ベタイン構造の窒素を有する
アクリル系ないしはメタクリル系ポリマーなどが挙げら
れ、特に四級アンモニウム塩構造の窒素を有するアクリ
ル系ないしはメタクリル系ポリマーが好ましい。帯電防
止ポリマーの分子量は、重合温度、重合開始剤の種類及
び量、溶剤使用量、連鎖移動剤等の重合条件により任意
のレベルとすることができる。一般には得られる重合体
の分子量は1,000〜1,000,000であるが、
中でも1,000〜500, 000の範囲が好ましい。
【0025】本発明の前段の表面処理剤は、必要に応じ
て以下の任意成分を含有するものであってもよい。 任意成分1:架橋剤 架橋剤を添加することにより、さらに塗膜強度や耐水性
を向上させることができる。架橋剤としては、グリシジ
ルエーテル、グリシジルエステル等のエポキシ系化合
物、エポキシ樹脂、イソシアネート系、オキサゾリン
系、ホルマリン系、ヒドラジド系等の水分散型樹脂が挙
げられる。架橋剤の添加量は、通常、上記の表面改質剤
の溶媒を除いた有効成分100重量部に対して100重
量部以下の範囲である。
【0026】 任意成分2:アルカリ金属塩又はアル
カリ土類金属塩 表面改質剤にはアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩
が添加され、それらの塩としては、水溶性の無機塩、例
えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリ
ウム、亜硫酸ナトリウム、その他のアルカリ性塩、及び
塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、ト
リポリ燐酸ナトリウム、ピロ燐酸ナトリウム、アンモニ
ウム明礬等が挙げられる。任意成分の量は、通常、上記
の表面改質剤の溶媒を除いた有効成分100重量部に対
して50重量部以下である。 任意成分3:表面改質剤には、更に、界面活性剤、
消泡剤、水溶性或いは水分散性の微粉末物質その他の助
剤を含ませることもできる。任意成分の量は、通常、上
記の表面改質剤の溶媒を除いた有効成分100重量部に
対して20重量部以下である。
【0027】[表面処理層の形成]上記表面処理層の各
成分は、水或いはメチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール等の親水性溶剤に溶解させ
てから用いるものであるが、中でも水溶液の形態で用い
るのが普通である。溶液濃度は通常0.1〜20重量
%、好ましくは0.1〜10重量%程度である。塗工方
法はロールコーター、ブレードコーター、バーコータ
ー、エアーナイフコーター、サイズプレスコーター、グ
ラビアコーター、リバースコーター、ダイコーター、リ
ップコーター、スプレーコーター等により行われ、必要
によりスムージングを行ったり、乾燥工程を経て、余分
な水や親水性溶剤が除去される。塗工量は乾燥後の固形
分として0.005〜5g/m2 、好ましくは0.01
〜2g/m2 である。
【0028】熱可塑性樹脂フィルム層(A)を形成する
熱可塑性樹脂フィルムが延伸フィルムの場合、表面処理
層の塗工はその縦または横延伸の前後を問わず、一段の
塗工でも多段の塗工でも構わない。熱可塑性樹脂フィル
ム層(A)の表面には、前述の表面処理の後、あるいは
表面処理層形成の後に、必要に応じて表面に筆記性付与
層、印刷品質向上層、熱転写受容層、感熱記録層、イン
クジェット受容層などを表面処理層の形成と同様の塗工
方法で設けることができる。
【0029】(2)IC回路層(B) 本発明のIC回路層(B)はIC回路とアンテナ回路か
ら形成される。IC回路とアンテナ回路は電気的に導通
される。IC回路はそのままの(ベアチップ)の状態も
しくはエポキシ系樹脂で包埋(パッケージング)された
状態で用いられる。アンテナ回路は金属導線をコイル状
にしたものをフィルム上に接着剤を用いて設置したり、
加熱加圧してフィルムを変形させて設置して設ける方
法、PETフィルムやポリイミドフィルムなどのフィル
ムに銅やアルミ等の金属を張ったフィルムの金属部分を
エッチングして設ける方法、銀などの導電性の金属で形
成された金属箔をフィルム上に転写して設ける方法、お
よび導電ペースト塗料を用いてシルクスクリーン印刷で
印刷、乾燥してフィルム上に設ける方法が挙げられる。
IC回路層(B)は上記フィルム上に形成されたアンテ
ナ回路にIC回路を導電性ペーストやはんだを用いて電
気的に接続して設ける。フィルム上へのIC回路の固定
が必要な場合は、通常の接着剤で接着固定できる。
【0030】(3)熱可塑性樹脂フィルム層(C)及び
(F) 本発明に用いられる熱可塑性樹脂フィルム層(C)及び
(F)は、熱可塑性樹脂フィルム層(A)に用いられる
ものと同じフィルムに加えて、一般的な延伸、無延伸の
熱可塑性樹脂フィルムが使用できる。但し、IC回路層
(B)に電気的な導通などを発生してはならないため、
体積方向の電気抵抗値は108 Ω以上が好ましく、より
好ましくは1010Ω以上である。IC回路層に接する面
の表面電気抵抗値は108 Ω/□以上が好ましく、より
好ましくは109 Ω/□以上である。厚さは5〜300
μm、好ましくは10〜150μmである。
【0031】(4)光隠蔽層(E) 熱可塑性樹脂フィルム層(A)とIC回路層(B)との
間、または熱可塑性樹脂フィルム層(A)熱可塑性樹脂
フィルム層(F)との間、に形成される光隠蔽層(E)
とは、本発明を構成する全層の中で、単位肉厚当たりの
可視光線の透過率が最も小さい層であり、波長460n
m〜780nmの光の透過率が0.5%以下のものであ
る。かかる光隠蔽層(E)は、前記熱可塑性樹脂フィル
ム(A)または(F)の片面にオフセットまたはグラビ
ア印刷により黒色ベタ印刷を行って形成する方法、アル
ミなどの金属蒸着箔の箔押しによる転写、転写蒸着およ
びダイレクト蒸着を用いて形成する方法、あるいは熱可
塑性樹脂フィルム(A)および(F)同志を接着剤を用
いて貼合させる際、接着剤の中に、カーボンブラック等
の黒色充填材や酸化チタンウィスカー、酸化チタン微粒
子等の白色充填剤を多量に含有させる方法などにより形
成する。
【0032】(5)接着剤層(I)及び(II) 接着剤層(I)、(II)は本ICラベル製造工程中の
積層貼合時に接着力を保有するものが使用できる。通常
は常温もしくは加熱した状態で加圧接着できるものであ
る。後述する粘着剤層(D)と同じもので強粘タイプの
ものや一般的なヒートシーラーが使用できる。接着剤と
しては、例えば液状のアンカーコート剤、例えばポリウ
レタン系アンカーコート剤として東洋モートン(株)製
のEL−150(商品名)、又はBLS−2080Aと
BLS−2080Bの混合物が、ポリエステル系アンカ
ーコート剤として同社製のAD−503(商品名)を適
用することができる。アンカーコート剤は秤量が0.5
〜25g/m2 となるように塗布される。
【0033】(6)粘着剤層(D) 熱可塑性樹脂フィルム層(C)の片面に設けられる粘着
剤層(D)の種類や厚さ(塗工量)は、被着体の種類や
使用される環境、接着の強度等により種々選択が可能で
ある。一般に用いられる水系もしくは溶剤系の粘着剤を
塗工、乾燥して形成でき、天然ゴム系、合成ゴム系、ア
クリル系等が使用でき、これらの合成高分子粘着剤は、
有機溶媒溶液や、ディスパージョンやエマルジョンとい
った水に分散された形態で使用可能である。ラベルの不
透明度向上のため、粘着剤にチタンホワイトなどの顔料
を含有したものを使用することも可能である。
【0034】[粘着剤層の形成]粘着剤層(D)は、溶
液状態で剥離紙のシリコン処理面上に塗工して形成す
る。塗工は、ロールコーター、ブレードコーター、バー
コーター、エアーナイフコーター、グラビアコーター、
リバースコーター、ダイコーター、リップコーター、ス
プレーコーター等により行われ、必要によりスムージン
グを行ったり、乾燥工程を経て、粘着層(D)を形成す
る。場合によっては熱可塑性樹脂フィルム層(C)に直
接に粘着剤層(D)を塗工して形成することももでき
る。また、粘着剤層(D)の厚みはラベルの使用目的に
応じて種々選択が可能であるが、通常2〜30μm、好
ましくは5〜20μmである。
【0035】(7)剥離紙 熱可塑性樹脂フィルム層(C)に粘着剤層(D)を挟ん
で設けられる剥離紙はラベル用紙の貼付使用に際して、
粘着剤層(D)との剥離性を良好にするため、粘着剤層
(D)に接触する面にシリコン処理が施されるのが一般
的である。剥離紙は、通常一般的なものが使用でき、上
質紙やクラフト紙をそのまま、あるいはカレンダー処理
したり樹脂を塗工したりフィルムラミネートしたもの、
グラシン紙、コート紙、プラスチックフィルムなどにシ
リコン処理を施したものが使用できる。
【0036】(8)印刷 この様にして得られICラベルは、記録層を設けること
により電子写真方式、昇華熱転写、溶融熱転写、ダイレ
クトサーマル、リライタブルマーキング、及びインクジ
ェットプリンターの使用は勿論のこと、凸版印刷、グラ
ビア印刷、フレキソ印刷、溶剤型オフセット印刷、紫外
線硬化型オフセット印刷、シートの形態でもロールの形
態の輪転方式の印刷にも使用可能である。
【0037】〔ICラベルの物性〕本発明のICラベル
は、次の物性を満たす必要がある。 ・白色度 本発明のICラベルは剥離紙を有さない状態で、印刷面
側の白色度(JIS−L−1015)は、85%以上、
好ましくは90〜100%である。85%未満では、I
Cラベルの表面に記録される文字や画像情報の識別を不
鮮明にし、また外観上も好ましくない。
【0038】・不透明度 本発明のICラベルは剥離紙を有さない状態で、印刷面
側からの不透明度(JIS−Z−8722)は、90%
以上、好ましくは95〜100%である。90%未満で
は、内部のIC回路層(B)が透けて見えてしまった
り、必要に応じて設けられる隠蔽層(E)の着色が透け
て見えてしまい、好ましくない。 ・厚さ 本発明のICラベルは剥離紙を有さない状態で、厚さが
150μm〜1mm、好ましくは200〜750μm、
更に好ましくは250〜500μmである。150μm
%未満では、強度不十分で内部のIC回路層(B)が破
壊されやすく、1mmを超えてはラベルとして腰があり
すぎて取り扱いにくい。
【0039】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例などにより何
ら限定されるものではない。 [I] 熱可塑性樹脂フィルム(A)の製造 (製造例1)メルトフローレート(MFR:230℃、
2.16kg荷重)0.8g/10分のポリプロピレン
(融点約164〜167℃)81重量%に、高密度ポリ
エチレン3重量%及び平均粒径1.5μmの炭酸カルシ
ウム16重量%を混合した組成物(A1)を270℃の
温度に設定した押出機にて混練させた後、シート状に押
し出し、更に冷却装置により冷却して、無延伸シートを
得た。そして、このシートを150℃の温度にまで再度
加熱した後、縦方向5倍の延伸を行って5倍縦延伸フィ
ルムを得た。
【0040】メルトフローレート(MFR)4g/10
分のポリプロピレン(融点約164〜167℃)54重
量%と、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム46重量
%とを混合した組成物(A2)を別の押出機にて210
℃で混練させた後、これをダイによりシート状に押し出
し、これを上記工程で得られた5倍縦延伸フィルムの両
面に積層し、3層構造の積層フィルムを得た。次いで、
この3層構造の積層フィルムを60℃の温度にまで冷却
した後、再び約155℃の温度にまで加熱し、テンター
を用いて横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でア
ニーリング処理し、60℃の温度にまで冷却し、耳部を
スリットして3層構造(一軸延伸/二軸延伸/一軸延
伸)の厚さ60μm(A2/A1/A2=10μm/4
0μm/10μm)の積層フィルムで、白色度96%、
不透明度87%、空孔率32%、密度0.79g/cm
3 の熱可塑性樹脂フィルム(A)を得た。
【0041】(製造例2)製造例1で、ダイのリップ開
度、組成物の押し出し量を調整し、厚さ130μm(A
2/A1/A2=30μm/70μm/30μm)の積
層フィルムで、白色度96%、不透明度95%、空孔率
31%、密度0.77g/cm3 の熱可塑性樹脂フィル
ム(A)を得た。
【0042】(製造例3)メルトフローレート(MF
R:230℃、2.16kg荷重)が0.8g/10分
のポリプロピレン(融点約164〜167℃)65重量
%に、高密度ポリエチレン10重量%及び平均粒径1.
5μmの炭酸カルシウム25重量%を混合した組成物
(A1)と、メルトフローレート(MFR:230℃、
2.16kg荷重)が4g/10分のポリプロピレン
(融点約164〜167℃)99重量%、平均粒子径
0.2μmのルチル型二酸化チタン1重量%を混合した
組成物(A2)と、メルトフローレート(MFR:23
0℃、2.16kg荷重)が4g/10分のポリプロピ
レン(融点約164〜167℃)100重量%(A3)
とを、それぞれ別々の3台の押出機を用いて250℃で
溶融混練した。
【0043】その後、一台の共押ダイに供給してダイ内
で積層した後(A2/A1/A3)、シート状に押し出
し、冷却ロールで約60℃まで冷却することによって積
層フィルムを得た。この積層フィルムを145℃に再加
熱した後、多数のロール群の周速差を利用して縦方向に
5倍延伸し、再び約150℃まで再加熱してテンターで
横方向に8.5倍延伸した。その後、160℃でアニー
リング処理した後、60℃まで冷却し、耳部をスリット
して3層構造(二軸延伸/二軸延伸/二軸延伸)の厚さ
100μm(A2/A1/A3=3μm/94μm/3
μm)の積層フィルムとし、白色度96%、不透明度9
0%、空孔率40%、密度0.66g/cm3 の熱可塑
性樹脂フィルム(A)を得た。
【0044】(実施例1)製造例1で得られた熱可塑性
樹脂フィルム層(A)の表面に、アクリルウレタン系樹
脂及び炭酸カルシウムからなる溶剤系塗料を乾燥後の塗
布量が1g/m2となるようにグラビアコーターで塗工
し、印刷層とした。印刷層に文字及び画像情報をグラビ
ア印刷し、印刷層の反対面に、黒濃度が1.65となる
ように黒ベタグラビア印刷(厚さ2μm)を施し、光隠
蔽層(E)とした。別に、肉厚25μmの東レ(株)製
透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:ル
ミラー)を熱可塑性樹脂フィルム層(F)とし、その片
面上にイソシアネート系の溶剤系銀ペーストを用いてシ
ルクスクリーン印刷によりアンテナ回路を印刷し、熱風
乾燥ののち、80℃の恒温槽に3時間放置してから取り
出した。
【0045】その後に、本熱可塑性樹脂フィルム層
(F)のアンテナ面にIC回路を実装し、IC回路層
(B)を得た。熱可塑性樹脂フィルム層(A)の光隠蔽
層(E)上に、接着剤層(II)としてポリエステル系
アンカーコート剤(東洋モートン社製:AD−503)
を4g/m2 (固型分の割合)塗布し、熱可塑性樹脂フ
ィルム層(F)のIC回路層(B)と反対面と接着し
た。また、熱可塑性樹脂フィルム層(C)として、製造
例1で得られた熱可塑性樹脂フィルムを用いて、その片
面に接着剤層(I)として上記ポリエステル系アンカー
コート剤を4g/m2 (固型分の割合)塗布し、IC回
路層(B)と接着した。
【0046】次に、グラシン紙を基材とした剥離紙のシ
リコン処理面に溶剤系アクリル系粘着剤を乾燥後の塗工
量が8g/m2 となるようにコンマコーターで塗工乾燥
して粘着剤層(D)とした。熱可塑性樹脂フィルム層
(C)のIC回路層(B)と反対面と、前記粘着剤層
(D)を圧着し、(A)/(E)/(II)/(F)/
(B)/(I)/(C)/(D)/剥離紙の構造の剥離
紙付ICラベルを得た。得られた剥離紙付きのICラベ
ルは、剥離紙を剥がして使用される。
【0047】剥離紙を剥がして測定した物性を示す。 厚さ:350μm、白色度:90%、不透明度:100
%であった。 ・印刷面の視認性 印刷後の、ICラベルの視認性を以下のように評価し
た。 ○:ICラベルの表面に記録された文字や画像情報の識
別が鮮明であり、かつ内部のIC回路層(B)が透けて
見えたりしない。 △:ICラベルの表面に記録された文字や画像情報の識
別が不鮮明であるか、または内部のIC回路層(B)が
透けて見える。 ×:ICラベルの表面に記録された文字や画像情報の識
別が不鮮明であり、かつ内部のIC回路層(B)が透け
て見える。
【0048】(実施例2)実施例1において、実施例1
で用いた熱可塑性樹脂フィルム(F)の片面にポリウレ
タン系アンカーコート剤(東洋モートン(株)製、EL
−150)を乾燥後の塗布量が1g/m2 となるように
塗布し半乾燥後に、厚さ100nmのアルミ蒸着層を設
けて光隠蔽層(E)とする以外は、実施例1と同様にし
て、(A)/(E)/(II)/(F)/(B)/
(I)/(C)/(D)/剥離紙の構造の剥離紙付IC
ラベルを得た。剥離紙付きのICラベルを作製した。剥
離紙を剥がして測定した物性は、厚さ:350μm、白
色度:92%、不透明度:100%であった。
【0049】(実施例3)実施例1において、実施例1
で用いた熱可塑性樹脂フィルム(A)、及び熱可塑性樹
脂フィルム(C)を製造例3で得られた100μmのフ
ィルムに変更した以外は、実施例1と同様にして(A)
/(E)/(II)/(F)/(B)/(I)/(C)
/(D)/剥離紙の構造の剥剥離紙付きのICラベルを
作製した。剥離紙を剥がして測定した物性は、厚さ:4
30μm、白色度:94%、不透明度:100%であっ
た。
【0050】(実施例4)実施例1と同様のIC回路層
(B)、剥離紙を用いるが、熱可塑性樹脂フィルム層
(F)および隠蔽層(E)は設けないICラベルを得
た。熱可塑性樹脂フィルム層(A)としては製造例2の
130μmのフィルムを使用した。IC回路層(B)は
熱可塑性樹脂フィルム層(A)の印刷層の反対面に実施
例1と同様な方法で直接設けた。熱可塑性樹脂フィルム
層(C)は厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムを用いた。熱可塑性樹脂フィルム層(A)上のIC
回路層(B)側と熱可塑性樹脂フィルム層(C)との接
着は実施例1と同様の方法を用いた。粘着層(D)の塗
工量、形成方法、および熱可塑性樹脂フィルム層(C)
との接着も実施例1の方法と同様だが、粘着剤組成を酸
化チタンウィスカーを30重量%含有する溶剤系アクリ
ル系粘着剤として(A)/(B)/(I)/(C)/
(D)/剥離紙の構造の剥剥離紙付きのICラベルを作
製した。剥離紙を剥がして測定した物性は、厚さ:36
0μm、白色度:88%、不透明度:94%であった。
【0051】(比較例1)実施例4で、熱可塑性樹脂フ
ィルム(A)として製造例1の厚さ60μmのフィルム
を使用し、粘着剤に酸化チタンウイスカーを含有しない
以外は実施例4と同様にして、(A)/(B)/(I)
/(C)/(D)/剥離紙の構造の剥剥離紙付きのIC
ラベルを作製した。剥離紙を剥がして測定した物性は、
厚さ:300μm、白色度:88%、不透明度:88%
であった。
【0052】以上の結果を纏めて表1に示す。
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明により、表面への情報記録が可能
であり、内部のIC回路やアンテナ回路が透けて見えて
しまうというセキュリティー上の心配がなく、強度と耐
水性に優れ、屋内外を問わず、大気中、水中でも用いる
ことが出来、冷凍食品用容器、工業製品、各種薬品容
器、物流管理用途、製造工程管理用途などに使用可能で
あるICラベルが得られた。
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月22日(2001.2.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】(延伸後のフィルムの物性)本発明に用い
られる、熱可塑性樹脂フィルム層(A)の延伸後の物性
は、JIS−P−8138に基づく不透明度が80〜1
00%、より好ましくは85〜100%であり、かつ、
JIS−L−1015に基づく白色度が90〜100
%、より好ましくは95〜100%であることを特徴と
する。不透明度がこの範囲を逸脱すると、内部のIC回
路層(B)が透けて見えてしまったり、光隠蔽層(E)
の着色が透けて見えてしまい好ましくない。また、白色
度がこの範囲を逸脱すると、ICラベルの表面に記録さ
れる文字や画像情報の識別を不鮮明にし、また、外観上
も好ましくない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】・不透明度 本発明のICラベルは剥離紙を有さない状態で、印刷面
側からの不透明度(JIS−P−8138)は、90%
以上、好ましくは95〜100%である。90%未満で
は、内部のIC回路層(B)が透けて見えてしまった
り、必要に応じて設けられる隠蔽層(E)の着色が透け
て見えてしまい、好ましくない。 ・厚さ 本発明のICラベルは剥離紙を有さない状態で、厚さが
150μm〜1mm、好ましくは200〜750μm、
更に好ましくは250〜500μmである。150μm
%未満では、強度不十分で内部のIC回路層(B)が破
壊されやすく、1mmを超えてはラベルとして腰があり
すぎて取り扱いにくい。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂フィルム層(A)、IC回
    路層(B)、接着剤層(I)、熱可塑性樹脂フィルム層
    (C)、粘着剤層(D)の積層構造を持つことを特徴と
    するICラベル。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂フィルム層(A)とIC回
    路層(B)の間に光隠蔽層(E)を設けたことを特徴と
    する請求項1に記載のICラベル。
  3. 【請求項3】 光隠蔽層(E)とIC回路層(B)の間
    に熱可塑性樹脂フィルム層(F)、接着剤層(II)を
    設けたことを特徴とする請求項2に記載のICラベル。
  4. 【請求項4】 白色度が85%以上であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載のICラベル。
  5. 【請求項5】 不透明度が90%以上であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載のICラベル。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂フィルム層(A)が、不透
    明度が80%以上であり、かつ白色度が90%以上であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のI
    Cラベル。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂フィルム層(A)が、次式
    で算出された空孔率が10〜60%であることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載のICラベル。 空孔率(%) = (ρ0 −ρ)/ρ0 ×100 (式中、ρ0 はフィルムの真密度であり、ρはフィルム
    の密度である。)
  8. 【請求項8】 熱可塑性樹脂フィルム層(A)、熱可塑
    性樹脂フィルム層(C)、及び熱可塑性樹脂フィルム層
    (F)に用いられる熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系
    樹脂及び/又はポリエステル系樹脂であることを特徴と
    する請求項1〜7のいずれかに記載のICラベル。
  9. 【請求項9】 ポリオレフィン系樹脂が、プロピレン系
    樹脂であることを特徴とする請求項8に記載のICラベ
    ル。
  10. 【請求項10】 熱可塑性樹脂フィルム層(A)の表面
    に記録層を設けたことを特徴とする請求項1〜9のいず
    れかに記載のICラベル。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10246777A1 (de) * 2002-03-21 2003-10-02 Endress & Hauser Wetzer Gmbh Vorrichtung zur Identifizierung eines Probennehmerbehälters
JP2006058767A (ja) * 2004-08-23 2006-03-02 Fuji Seal International Inc ラベル
JP2007058479A (ja) * 2005-08-24 2007-03-08 Omron Corp Icモジュール検査方法とその装置、icモジュール通信方法とその装置、およびicモジュール
US9636857B2 (en) 2004-06-30 2017-05-02 Yupo Corporation Label for in-mold forming

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