JP2002069842A - 繊維製品処理剤および繊維製品処理方法 - Google Patents
繊維製品処理剤および繊維製品処理方法Info
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- JP2002069842A JP2002069842A JP2000267333A JP2000267333A JP2002069842A JP 2002069842 A JP2002069842 A JP 2002069842A JP 2000267333 A JP2000267333 A JP 2000267333A JP 2000267333 A JP2000267333 A JP 2000267333A JP 2002069842 A JP2002069842 A JP 2002069842A
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- Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 処理浴の液性(酸性度)を変化させることな
く、浸漬-絞り-乾燥という連続的な処理が適応でき、一
度に大量の繊維製品を撥水撥油処理できる繊維製品処理
剤を提供する。 【解決手段】 (A)含フッ素酸性リン酸エステル、
(B)乳化剤、(C)水、および(D)必要により存在
する、補助溶剤を含んでなり、乳化液の形態である繊維
製品処理剤。
く、浸漬-絞り-乾燥という連続的な処理が適応でき、一
度に大量の繊維製品を撥水撥油処理できる繊維製品処理
剤を提供する。 【解決手段】 (A)含フッ素酸性リン酸エステル、
(B)乳化剤、(C)水、および(D)必要により存在
する、補助溶剤を含んでなり、乳化液の形態である繊維
製品処理剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維製品処理剤お
よび繊維製品処理方法に関する。本発明の繊維製品処理
剤は、容易に水に分散する乳化液の形態である。本発明
の処理方法によれば、繊維製品に対する連続的な処理が
可能である。
よび繊維製品処理方法に関する。本発明の繊維製品処理
剤は、容易に水に分散する乳化液の形態である。本発明
の処理方法によれば、繊維製品に対する連続的な処理が
可能である。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維製品の撥水撥油剤として、種
々のフッ素系ポリマーが実用に供されてきたが、風合い
や感触を損ない、耐久性に劣るなとどいった欠点があっ
た。また、撥水撥油性能の発現するために加熱処理が必
要であり、処理後に繊維本来の色合い、柔軟性を損な
い、著しい収縮を引き起こす原因ともなっている。
々のフッ素系ポリマーが実用に供されてきたが、風合い
や感触を損ない、耐久性に劣るなとどいった欠点があっ
た。また、撥水撥油性能の発現するために加熱処理が必
要であり、処理後に繊維本来の色合い、柔軟性を損な
い、著しい収縮を引き起こす原因ともなっている。
【0003】近年、これらの短所を解決する低分子の含
フッ素リン酸エステル類と金属塩処理を組み合わせた新
規な撥水撥油剤が用いられつつある(WO93/152
54)。すなわち、含フッ素リン酸エステル類が繊維製
品と金属塩を介して化学結合を形成するために耐久性の
ある撥水撥油性、防汚性およびウォッシャブル性が付与
され、また、含フッ素リン酸エステル類が低分子のため
に繊維製品本来の風合いを損ねることがない。改質剤と
して含フッ素リン酸エステル類が、固定剤として金属塩
が作用している。この含フッ素リン酸エステル類は繊維
への浸透性および水溶性を高めるためにアミンなどの塩
として扱われている。
フッ素リン酸エステル類と金属塩処理を組み合わせた新
規な撥水撥油剤が用いられつつある(WO93/152
54)。すなわち、含フッ素リン酸エステル類が繊維製
品と金属塩を介して化学結合を形成するために耐久性の
ある撥水撥油性、防汚性およびウォッシャブル性が付与
され、また、含フッ素リン酸エステル類が低分子のため
に繊維製品本来の風合いを損ねることがない。改質剤と
して含フッ素リン酸エステル類が、固定剤として金属塩
が作用している。この含フッ素リン酸エステル類は繊維
への浸透性および水溶性を高めるためにアミンなどの塩
として扱われている。
【0004】しかし、含フッ素リン酸エステルとして遊
離させ、処理した繊維製品に撥水撥油性能を発現させる
ために、浴中に酸を加えて液性を酸性とする必要があ
る。また、この操作により繊維製品に対して処理むら、
絡み、毛羽立ち、染料の脱落や変色などの製品劣化が危
惧される。さらに、上記の処理法には処理途中で液性
(酸性度)を変えたり、充分に繊維製品に含フッ素リン
酸エステル類を含浸させるために処理浴を使用し、バッ
チ式に処理を行うことから、連続式に大量の繊維製品を
処理することが工程上、困難であった。
離させ、処理した繊維製品に撥水撥油性能を発現させる
ために、浴中に酸を加えて液性を酸性とする必要があ
る。また、この操作により繊維製品に対して処理むら、
絡み、毛羽立ち、染料の脱落や変色などの製品劣化が危
惧される。さらに、上記の処理法には処理途中で液性
(酸性度)を変えたり、充分に繊維製品に含フッ素リン
酸エステル類を含浸させるために処理浴を使用し、バッ
チ式に処理を行うことから、連続式に大量の繊維製品を
処理することが工程上、困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1つの目的
は、良好な撥水撥油性を与え、処理むらを生じさせない
繊維製品処理剤を提供することにある。本発明の別の目
的は、沈殿することなく、水で容易に希釈可能である分
散液の形態の繊維製品処理剤を提供することにある。本
発明の他の目的は、処理浴の液性(酸性度)を変える必
要のない連続的な繊維製品処理方法を提供することにあ
る。
は、良好な撥水撥油性を与え、処理むらを生じさせない
繊維製品処理剤を提供することにある。本発明の別の目
的は、沈殿することなく、水で容易に希釈可能である分
散液の形態の繊維製品処理剤を提供することにある。本
発明の他の目的は、処理浴の液性(酸性度)を変える必
要のない連続的な繊維製品処理方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】従来用いられている繊維
処理剤は含フッ素リン酸エステルの塩の水溶液であるこ
とが多い。しかし、本発明者は、乳化剤と水とを用い
て、塩ではなく遊離の状態で含フッ素酸性リン酸エステ
ルからなる長期間安定な水系エマルションを調製できる
ことを見いだした。
処理剤は含フッ素リン酸エステルの塩の水溶液であるこ
とが多い。しかし、本発明者は、乳化剤と水とを用い
て、塩ではなく遊離の状態で含フッ素酸性リン酸エステ
ルからなる長期間安定な水系エマルションを調製できる
ことを見いだした。
【0007】本発明は、(A)含フッ素酸性リン酸エス
テル、(B)乳化剤、(C)水、および(D)必要によ
り存在する、補助溶剤を含んでなり、乳化液の形態であ
る繊維製品処理剤を提供する。
テル、(B)乳化剤、(C)水、および(D)必要によ
り存在する、補助溶剤を含んでなり、乳化液の形態であ
る繊維製品処理剤を提供する。
【0008】含フッ素酸性リン酸エステル(A)は、P
−OH結合を含み、かつ含フッ素有機基をあわせ持つ化
合物である。含フッ素有機基とは、通常、含フッ素脂肪
族基であって、飽和または不飽和の、直鎖または分岐状
のフッ素含有脂肪族基をいうが、炭素−炭素結合間に酸
素原子、窒素原子、スルホニル基および芳香環が介在し
ているものも含む。
−OH結合を含み、かつ含フッ素有機基をあわせ持つ化
合物である。含フッ素有機基とは、通常、含フッ素脂肪
族基であって、飽和または不飽和の、直鎖または分岐状
のフッ素含有脂肪族基をいうが、炭素−炭素結合間に酸
素原子、窒素原子、スルホニル基および芳香環が介在し
ているものも含む。
【0009】含フッ素酸性リン酸エステル(A)は、
式:
式:
【化1】 [式中、R1およびR2は、同一または異なって、水素原
子またはRf−(CH2)m−(ここで、Rfは炭素数4〜2
0の飽和または不飽和の直鎖または分岐状の含フッ素脂
肪族基であり、炭素−炭素結合間に酸素原子、窒素原
子、スルホニル基または芳香環を介在してもよい。mは
1または2である。)(ただし、R1およびR2は同時に
水素原子ではない。)、Aは、酸素原子、硫黄原子また
は直接結合、nは1または2である。]で示される化合
物であることが好ましい。
子またはRf−(CH2)m−(ここで、Rfは炭素数4〜2
0の飽和または不飽和の直鎖または分岐状の含フッ素脂
肪族基であり、炭素−炭素結合間に酸素原子、窒素原
子、スルホニル基または芳香環を介在してもよい。mは
1または2である。)(ただし、R1およびR2は同時に
水素原子ではない。)、Aは、酸素原子、硫黄原子また
は直接結合、nは1または2である。]で示される化合
物であることが好ましい。
【0010】含フッ素酸性リン酸エステル(A)は撥水
撥油性を付与する。含フッ素酸性リン酸エステル(A)
の分子量は、2000以下であってよい。
撥油性を付与する。含フッ素酸性リン酸エステル(A)
の分子量は、2000以下であってよい。
【0011】含フッ素酸性リン酸エステル(A)の具体
例を以下に挙げるが、これらのみに限定されるものでは
ない。
例を以下に挙げるが、これらのみに限定されるものでは
ない。
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】含フッ素酸性リン酸エステル(A)の量
は、処理剤乳化液に対して0.001〜60重量%であ
り、好ましくは1〜30重量%である。
は、処理剤乳化液に対して0.001〜60重量%であ
り、好ましくは1〜30重量%である。
【0015】乳化剤(B)は、ノニオン性界面活性剤、
アニオン性界面活性剤および/またはカチオン性界面活
性剤のいずれであってもよい。乳化剤(B)は、ノニオ
ン性界面活性剤およびアニオン性界面活性剤から成る群
から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
乳化剤はノニオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤
との混合使用が望ましい。ノニオン系界面活性剤とアニ
オン性界面活性剤との好ましい重量比は、1:99〜9
9:1、例えば10:90〜90:10である。
アニオン性界面活性剤および/またはカチオン性界面活
性剤のいずれであってもよい。乳化剤(B)は、ノニオ
ン性界面活性剤およびアニオン性界面活性剤から成る群
から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
乳化剤はノニオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤
との混合使用が望ましい。ノニオン系界面活性剤とアニ
オン性界面活性剤との好ましい重量比は、1:99〜9
9:1、例えば10:90〜90:10である。
【0016】ノニオン性界面活性剤は、水中でイオン解
離しない水酸基OHやエーテル結合−O−などを親水基
として持っている界面活性剤である。おもにポリエチレ
ングリコール型と多価アルコール型があり、ポリエチレ
ングリコール型としては、高級アルコールエチレンオキ
サイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド
付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコ
ール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級ア
ルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミド
のエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイ
ド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイ
ド付加物などがあり、多価アルコール型としてはグリセ
ロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪
酸エステル、ソルビトールおよびソルビタンの脂肪酸エ
ステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのア
ルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド
などがあげられる。また、疎水基としてシロキサン基、
親水基としてポリエチレンオキシドやポリプロピレンオ
キシドなどのポリエーテル基を有するシリコーン系界面
活性剤や、疎水基としてのフルオロアルキル基を有する
フッ素系界面活性剤もあげられる。
離しない水酸基OHやエーテル結合−O−などを親水基
として持っている界面活性剤である。おもにポリエチレ
ングリコール型と多価アルコール型があり、ポリエチレ
ングリコール型としては、高級アルコールエチレンオキ
サイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド
付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコ
ール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級ア
ルキルアミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミド
のエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイ
ド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイ
ド付加物などがあり、多価アルコール型としてはグリセ
ロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪
酸エステル、ソルビトールおよびソルビタンの脂肪酸エ
ステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのア
ルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド
などがあげられる。また、疎水基としてシロキサン基、
親水基としてポリエチレンオキシドやポリプロピレンオ
キシドなどのポリエーテル基を有するシリコーン系界面
活性剤や、疎水基としてのフルオロアルキル基を有する
フッ素系界面活性剤もあげられる。
【0017】ノニオン性界面活性剤の例は、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデ
シルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテ
ル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキ
シエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンモノ
ラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポ
リオキシエチレンモノオレエート、ソルビタンモノラウ
レート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノ
パルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタ
ンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソル
ビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパ
ルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステア
レート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエー
ト、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
ポリマー、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエーテ
ル変性シリコーンオイル(商品名:SH3746、SH
3748、SH3749、SH3771(東レ・ダウコ
ーニング・シリコーン(株)製))、パーフルオロアルキル
エチレンオキシド付加物(商品名:ユニダインDS−4
01、DS−403(ダイキン工業(株)製)、フルオロ
アルキルエチレンオキシド付加物(商品名:ユニダイン
DS−406(ダイキン工業(株)製)、パーフルオロア
ルキルオリゴマー(商品名:ユニダインDS−451
(ダイキン工業(株)製))などである。
エチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデ
シルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテ
ル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキ
シエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンモノ
ラウレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポ
リオキシエチレンモノオレエート、ソルビタンモノラウ
レート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノ
パルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタ
ンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソル
ビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパ
ルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステア
レート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエー
ト、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
ポリマー、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエーテ
ル変性シリコーンオイル(商品名:SH3746、SH
3748、SH3749、SH3771(東レ・ダウコ
ーニング・シリコーン(株)製))、パーフルオロアルキル
エチレンオキシド付加物(商品名:ユニダインDS−4
01、DS−403(ダイキン工業(株)製)、フルオロ
アルキルエチレンオキシド付加物(商品名:ユニダイン
DS−406(ダイキン工業(株)製)、パーフルオロア
ルキルオリゴマー(商品名:ユニダインDS−451
(ダイキン工業(株)製))などである。
【0018】ノニオン性界面活性剤の市販品の例として
は、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(商品名:エ
マルゲン430、花王(株)製)、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル(商品名:NIKKOL BL-21、日光ケミカルズ
(株)製)がある。
は、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(商品名:エ
マルゲン430、花王(株)製)、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル(商品名:NIKKOL BL-21、日光ケミカルズ
(株)製)がある。
【0019】アニオン性界面活性剤の例としては、ラウ
リル硫酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンノニルエーテルサルフェートなどがある。
乳化剤(B)の量は処理剤乳化液に対して0.0001
〜10重量%、好ましくは0.001〜1重量%である
ことが乳化の促進に効果的である。
リル硫酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンノニルエーテルサルフェートなどがある。
乳化剤(B)の量は処理剤乳化液に対して0.0001
〜10重量%、好ましくは0.001〜1重量%である
ことが乳化の促進に効果的である。
【0020】本発明の処理剤は、補助溶剤(D)を含有
していてよい。補助溶剤(D)は、親水性有機溶剤であ
ることが好ましい。補助溶剤(D)は水溶性溶剤であっ
てよく、少なくとも1つの親水基(例えば、ヒロドキシ
ル基、オキシエチレンおよびオキシプロピレンのような
オキシアルキレン基)を有する化合物、例えばアルコー
ルおよびエーテルであってよい。補助溶剤(D)の例と
しては、トリプロピレングリコール、エチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルなどがある。補助溶剤(D)の量は、処理剤
乳化液に対して0.01〜30重量%、好ましくは0.
1〜10重量%であることが乳化の促進および繊維製品
への浸透の点で好ましい。
していてよい。補助溶剤(D)は、親水性有機溶剤であ
ることが好ましい。補助溶剤(D)は水溶性溶剤であっ
てよく、少なくとも1つの親水基(例えば、ヒロドキシ
ル基、オキシエチレンおよびオキシプロピレンのような
オキシアルキレン基)を有する化合物、例えばアルコー
ルおよびエーテルであってよい。補助溶剤(D)の例と
しては、トリプロピレングリコール、エチレングリコー
ルジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルなどがある。補助溶剤(D)の量は、処理剤
乳化液に対して0.01〜30重量%、好ましくは0.
1〜10重量%であることが乳化の促進および繊維製品
への浸透の点で好ましい。
【0021】本発明の処理剤は、成分(A)〜(C)お
よび必要により成分(D)を混合することによって得ら
れる。成分を単に混合するだけの自然乳化、あるいは強
制乳化機であるホモミキサーや高圧ホモジナイザーを使
用してもよい。一般的に強制乳化機を使用した乳化液が
安定性に勝り、高圧ホモジナイザーが効果的である。高
圧ホモジナイザーの例としてマントンゴーリン乳化機
(マントンゴーリン社製)やマイクロフルイダイザー
(ミズホ工業製)がある。
よび必要により成分(D)を混合することによって得ら
れる。成分を単に混合するだけの自然乳化、あるいは強
制乳化機であるホモミキサーや高圧ホモジナイザーを使
用してもよい。一般的に強制乳化機を使用した乳化液が
安定性に勝り、高圧ホモジナイザーが効果的である。高
圧ホモジナイザーの例としてマントンゴーリン乳化機
(マントンゴーリン社製)やマイクロフルイダイザー
(ミズホ工業製)がある。
【0022】本発明において、処理される繊維製品と
は、繊維そのものの形態のものに加えて、繊維から形成
された糸、織物、編物、不繊布等を包含する。被処理物
には、衣料、寝具、床敷物、室内装飾品も含まれる。繊
維は、木綿、羊毛、絹等の天然繊維、ならびにアクリ
ル、ポリアミド(ナイロン)等の合成繊維を含む化学繊
維のいずれであってもよい。特に絹、ウールおよびカシ
ミアなどのタンパク繊維に対して有効である。近年その
発展の著しい極細繊維からなる織物、人工皮革などは、
風合、感触を重視される点からも本発明に適している。
は、繊維そのものの形態のものに加えて、繊維から形成
された糸、織物、編物、不繊布等を包含する。被処理物
には、衣料、寝具、床敷物、室内装飾品も含まれる。繊
維は、木綿、羊毛、絹等の天然繊維、ならびにアクリ
ル、ポリアミド(ナイロン)等の合成繊維を含む化学繊
維のいずれであってもよい。特に絹、ウールおよびカシ
ミアなどのタンパク繊維に対して有効である。近年その
発展の著しい極細繊維からなる織物、人工皮革などは、
風合、感触を重視される点からも本発明に適している。
【0023】繊維製品は、本発明の処理剤による処理
前、処理中または処理後に、固定剤である金属塩で処理
してよい。即ち、本発明の繊維製品を、金属塩と接触さ
せてよい。例えば、本発明の処理剤による処理前に、繊
維製品を金属塩の水溶液に接触させてよい。金属塩の金
属は、リン原子に結合する水酸基とイオン的に結合する
2価以上の金属であってよく、通常、クロム、ジルコニ
ウム、チタン、アルミニウム等が好ましい。色合いの面
からはジルコニウム、チタン、アルミニウム等がより好
ましい。また、金属塩化合物は、水溶性のものであるこ
とが好ましく、例えば、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、水酸
化物などが好ましい。
前、処理中または処理後に、固定剤である金属塩で処理
してよい。即ち、本発明の繊維製品を、金属塩と接触さ
せてよい。例えば、本発明の処理剤による処理前に、繊
維製品を金属塩の水溶液に接触させてよい。金属塩の金
属は、リン原子に結合する水酸基とイオン的に結合する
2価以上の金属であってよく、通常、クロム、ジルコニ
ウム、チタン、アルミニウム等が好ましい。色合いの面
からはジルコニウム、チタン、アルミニウム等がより好
ましい。また、金属塩化合物は、水溶性のものであるこ
とが好ましく、例えば、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、水酸
化物などが好ましい。
【0024】本発明において、繊維製品処理剤を含んで
なる処理液に繊維製品を接触させ、次いで繊維製品を乾
燥することによって、繊維製品を処理できる。繊維製品
を上記繊維製品処理剤に接触することによって、繊維製
品に撥水撥油性を付与できる。
なる処理液に繊維製品を接触させ、次いで繊維製品を乾
燥することによって、繊維製品を処理できる。繊維製品
を上記繊維製品処理剤に接触することによって、繊維製
品に撥水撥油性を付与できる。
【0025】接触は、浸漬、噴霧などによって行える。
処理液浴を用いる浸漬を一般的に用いる。繊維製品処理
剤をそのまま処理液として使用してもよいし、あるいは
繊維製品処理剤を水で希釈して処理液として使用しても
よい。一般的に繊維製品に対して含フッ素酸性リン酸エ
ステル(A)の濃度が0.0001〜20重量%、好ま
しくは0.001〜5重量%である処理液を用いること
により充分な性能が発現する。繊維製品を処理液に接触
させるときの処理液の温度は、一般的に10〜70℃で
ある。浸漬を行う場合、繊維製品を処理液浴に接触させ
る時間は、10秒以上、好ましくは1〜30分であって
よい。
処理液浴を用いる浸漬を一般的に用いる。繊維製品処理
剤をそのまま処理液として使用してもよいし、あるいは
繊維製品処理剤を水で希釈して処理液として使用しても
よい。一般的に繊維製品に対して含フッ素酸性リン酸エ
ステル(A)の濃度が0.0001〜20重量%、好ま
しくは0.001〜5重量%である処理液を用いること
により充分な性能が発現する。繊維製品を処理液に接触
させるときの処理液の温度は、一般的に10〜70℃で
ある。浸漬を行う場合、繊維製品を処理液浴に接触させ
る時間は、10秒以上、好ましくは1〜30分であって
よい。
【0026】乾燥は、例えば、10〜70℃の温度で行
える。乾燥時間は、乾燥温度に依存するが、0.1〜2
4時間であってよい。乾燥の前に、水を含んだ繊維製品
の水切り(例えば、脱水)を行うことが好ましい。
える。乾燥時間は、乾燥温度に依存するが、0.1〜2
4時間であってよい。乾燥の前に、水を含んだ繊維製品
の水切り(例えば、脱水)を行うことが好ましい。
【0027】本発明の方法は、要すれば、他の処理剤ま
たは処理法と併用しても差し支えなく、例えば、従来の
含フッ素撥水撥油剤による処理やシリコーンなどの柔軟
仕上げ、樹脂加工等と併用できる。
たは処理法と併用しても差し支えなく、例えば、従来の
含フッ素撥水撥油剤による処理やシリコーンなどの柔軟
仕上げ、樹脂加工等と併用できる。
【0028】
【実施例】以下に、実施例および比較例を示し、本発明
を具体的に説明する。
を具体的に説明する。
【0029】撥水性および撥油性 撥水性は、JIS−L−1092−1977(スプレー
法)により測定し、表1に示されるような数字で表示す
る。また撥油性は、AATTC TM−118−197
5に準じた方法で測定する。すなわち、スポイトで、表
2に示す標準液を一滴、そっと試験布に3点置き、3分
後に液滴が崩れずに保っているか否かを判定する。布に
吸い込まれたり、液滴の形が崩れたりした場合は、ひと
つ番号の小さい標準液で順次、同様の操作を行う。きれ
いな液滴の形を保っている最も大きい標準液の番号を撥
油性とする。
法)により測定し、表1に示されるような数字で表示す
る。また撥油性は、AATTC TM−118−197
5に準じた方法で測定する。すなわち、スポイトで、表
2に示す標準液を一滴、そっと試験布に3点置き、3分
後に液滴が崩れずに保っているか否かを判定する。布に
吸い込まれたり、液滴の形が崩れたりした場合は、ひと
つ番号の小さい標準液で順次、同様の操作を行う。きれ
いな液滴の形を保っている最も大きい標準液の番号を撥
油性とする。
【0030】
【表1】 撥水性 状態 100 表面に付着湿潤のないもの 90 表面にわずかに付着湿潤を示すもの 80 表面に部分的な湿潤を示すもの 70 表面に湿潤を示すもの 50 表面全体に湿潤を示すもの 0 表裏両面が完全に湿潤を示すもの
【0031】
【表2】 撥油性 表面張力 標準液 0 ---- 1に及ばないもの 1 31.45 ヌジョール 2 29.6 ヌジョール/n−ヘキサデカン=65/35(体積%) 3 27.3 n−ヘキサデカン 4 26.35 n−テトラデカン 5 24.7 n−ドデカン 6 23.5 n−デカン 7 21.4 n−オクタン 8 19.75 n−ヘプタン
【0032】耐摩擦性 JIS 規定クロックメーターを用いて綿布(乾式)で50
回または100回摩擦し、前記の方法で撥油性を測定す
ることによって摩擦後の撥油性を評価した。
回または100回摩擦し、前記の方法で撥油性を測定す
ることによって摩擦後の撥油性を評価した。
【0033】製造例1 含フッ素リン酸エステルの乳
化液の製造 含フッ素リン酸エステル[CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2OP(O)
(OH)2 と (CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2O)2P(O)OH の混合物
(n=2〜8)] 4.0kg、ポリオキシエチレンオレイルエー
テル(商品名:エマルゲン430、花王(株)製)280g、
ラウリル硫酸ナトリウム(日光ケミカルズ(株)製)12
0g、トリプロピレングリコール(ダウケミカル日本
(株)製)、2.0kg、純水 13.6kgからなる混合物を65℃
に加熱し、均一に溶融してからホモミキサーを5分間、
さらに高圧ホモジナイザー(マントンゴーリン社製、流
量 50L/h)で400kg/cm2の圧力で4サイクル時間乳化し
た。粘度はサイクル毎に低下し、最終的に粘度100cP以
下の乳化液を得た。
化液の製造 含フッ素リン酸エステル[CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2OP(O)
(OH)2 と (CF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2O)2P(O)OH の混合物
(n=2〜8)] 4.0kg、ポリオキシエチレンオレイルエー
テル(商品名:エマルゲン430、花王(株)製)280g、
ラウリル硫酸ナトリウム(日光ケミカルズ(株)製)12
0g、トリプロピレングリコール(ダウケミカル日本
(株)製)、2.0kg、純水 13.6kgからなる混合物を65℃
に加熱し、均一に溶融してからホモミキサーを5分間、
さらに高圧ホモジナイザー(マントンゴーリン社製、流
量 50L/h)で400kg/cm2の圧力で4サイクル時間乳化し
た。粘度はサイクル毎に低下し、最終的に粘度100cP以
下の乳化液を得た。
【0034】実施例1 染色試験用絹羽二重の処理 染色試験用絹羽二重(14匁、サイズ:20cmx40cm)を、
1.3wt%の硫酸アルミニウム(商品名:水道用硫酸アルミ
ニウム、双葉化学(株)製)を含む水溶液(浴比50:1)
に浸漬し、マングルを用いてウェットピックアップが 9
0%になるよう、余分な溶液を絞った後、室温で風乾し
た。次いで、製造例1で得られた含フッ素リン酸エステ
ル乳化液を固形分が1%になるように純水で希釈した処理
液に浸漬し、マングルで絞ってウェットピックアップを
80%とした後、室温で風乾した。撥水性、撥油性、耐摩
擦性を測定した。結果を表Aに示す。
1.3wt%の硫酸アルミニウム(商品名:水道用硫酸アルミ
ニウム、双葉化学(株)製)を含む水溶液(浴比50:1)
に浸漬し、マングルを用いてウェットピックアップが 9
0%になるよう、余分な溶液を絞った後、室温で風乾し
た。次いで、製造例1で得られた含フッ素リン酸エステ
ル乳化液を固形分が1%になるように純水で希釈した処理
液に浸漬し、マングルで絞ってウェットピックアップを
80%とした後、室温で風乾した。撥水性、撥油性、耐摩
擦性を測定した。結果を表Aに示す。
【0035】実施例2 縫製後の絹製ネクタイの処理 染色試験用絹羽二重に代えて縫製後の絹製ネクタイを用
いる以外は、実施例1と同様の手順を繰り返した。結果
を表Aに示す。
いる以外は、実施例1と同様の手順を繰り返した。結果
を表Aに示す。
【0036】実施例3 染色試験用羊毛モスリンの処
理 染色試験用羊毛モスリン(サイズ:20cmx40cm)を、1.
3wt%の硫酸アルミニウム(商品名:水道用硫酸アルミニ
ウム、双葉化学(株)製)および浸透剤として0.025%の
ポリオキシエチレンオレイルエーテル(商品名:エマル
ゲン430、花王(株)製)を含む水溶液(浴比50:1)に
浸漬し、マングルを用いてウェットピックアップが 90%
になるよう、余分な溶液を絞った後、室温で風乾した。
次いで、製造例1で得られた含フッ素リン酸エステル乳
化液を固形分が1%になるように純水で希釈した処理液に
浸漬し、マングルで絞ってウェットピックアップを80%
とした後、室温で風乾した。撥水性、撥油性、耐摩擦性
を測定した。結果を表Aに示す。
理 染色試験用羊毛モスリン(サイズ:20cmx40cm)を、1.
3wt%の硫酸アルミニウム(商品名:水道用硫酸アルミニ
ウム、双葉化学(株)製)および浸透剤として0.025%の
ポリオキシエチレンオレイルエーテル(商品名:エマル
ゲン430、花王(株)製)を含む水溶液(浴比50:1)に
浸漬し、マングルを用いてウェットピックアップが 90%
になるよう、余分な溶液を絞った後、室温で風乾した。
次いで、製造例1で得られた含フッ素リン酸エステル乳
化液を固形分が1%になるように純水で希釈した処理液に
浸漬し、マングルで絞ってウェットピックアップを80%
とした後、室温で風乾した。撥水性、撥油性、耐摩擦性
を測定した。結果を表Aに示す。
【0037】実施例4 紳士スーツ用ウール地の処理 染色試験用羊毛モスリンに代えて紳士スーツ用ウール地
を用いる以外は、実施例3と同様の手順を繰り返した。
結果を表Aに示す。
を用いる以外は、実施例3と同様の手順を繰り返した。
結果を表Aに示す。
【0038】実施例5 カシミアセーターの処理 中国製カシミアセーター(重量200g)を、1.3wt%の
硫酸アルミニウムを含む水溶液(浴比50:1)に浸漬し、
家庭用洗濯機の回転脱水機を用いてウェットピックアッ
プが 90%になるよう、余分な溶液を絞った後、室温で平
干しした。次いで、製造例1で得られた含フッ素リン酸
エステル乳化液を固形分が1%になるように純水で希釈し
た処理液に浸漬し、回転脱水機で絞ってウェットピック
アップを80%とした後、室温で平干しした。撥水性、撥
油性、耐摩擦性を測定した。結果を表Aに示す。
硫酸アルミニウムを含む水溶液(浴比50:1)に浸漬し、
家庭用洗濯機の回転脱水機を用いてウェットピックアッ
プが 90%になるよう、余分な溶液を絞った後、室温で平
干しした。次いで、製造例1で得られた含フッ素リン酸
エステル乳化液を固形分が1%になるように純水で希釈し
た処理液に浸漬し、回転脱水機で絞ってウェットピック
アップを80%とした後、室温で平干しした。撥水性、撥
油性、耐摩擦性を測定した。結果を表Aに示す。
【0039】実施例6 シルク製セーターの処理 中国製カシミアセーターに代えて縫製済みシルクセータ
ー(重量 150g)を用いる以外は、実施例5と同様
の手順を繰り返した。結果を表Aに示す。
ー(重量 150g)を用いる以外は、実施例5と同様
の手順を繰り返した。結果を表Aに示す。
【0040】比較例1 バッチ式による染色試験用絹
羽二重の処理 製造例1と同様に硫酸アルミニウム処理布を作成した。
次いで、含フッ素リン酸エステルの塩[CF3CF2(CF2CF2)
nCH2CH2OP(O)(OH)2・[NH(CH2CH2OH)2]2と(CF 3CF2(CF2
CF2)nCH2CH2O)2P(O)OH・NH(CH2CH2OH)2の混合物( n=2
〜8)]の0.16%水溶液(浴比20:1)に10分間浸漬した。
浴中へ0.1%ぎ酸水溶液を加えてpH=3に調整した後、水
切りし、水洗の後、室温で風乾した。撥水性、撥油性、
耐摩擦性を測定した。結果を表Aに示す。
羽二重の処理 製造例1と同様に硫酸アルミニウム処理布を作成した。
次いで、含フッ素リン酸エステルの塩[CF3CF2(CF2CF2)
nCH2CH2OP(O)(OH)2・[NH(CH2CH2OH)2]2と(CF 3CF2(CF2
CF2)nCH2CH2O)2P(O)OH・NH(CH2CH2OH)2の混合物( n=2
〜8)]の0.16%水溶液(浴比20:1)に10分間浸漬した。
浴中へ0.1%ぎ酸水溶液を加えてpH=3に調整した後、水
切りし、水洗の後、室温で風乾した。撥水性、撥油性、
耐摩擦性を測定した。結果を表Aに示す。
【0041】
【表3】表A
【0042】
【発明の効果】本発明の繊維製品処理剤は、風合いが良
好であり、初期の撥水撥油性が良好であり、撥水撥油性
の耐久性が良好である繊維製品を与える。本発明によれ
ば、処理浴の液性(酸性度)を変化させることなく、浸
漬-絞り-乾燥という連続的な処理が適応でき、一度に大
量の繊維製品を撥水撥油処理できる。本発明の含フッ素
酸性リン酸エステルの水系エマルションは酸性を示すの
で、固定剤である金属塩処理の併用の際に処理浴のpH
を変化させることなく、そのまま酸性の浴中で処理が可
能である。固定剤処理は必ずしも必要でなく、繊維製品
によっては、本発明の処理剤液に浸漬、風乾させるだけ
で充分な性能が得られることがある。
好であり、初期の撥水撥油性が良好であり、撥水撥油性
の耐久性が良好である繊維製品を与える。本発明によれ
ば、処理浴の液性(酸性度)を変化させることなく、浸
漬-絞り-乾燥という連続的な処理が適応でき、一度に大
量の繊維製品を撥水撥油処理できる。本発明の含フッ素
酸性リン酸エステルの水系エマルションは酸性を示すの
で、固定剤である金属塩処理の併用の際に処理浴のpH
を変化させることなく、そのまま酸性の浴中で処理が可
能である。固定剤処理は必ずしも必要でなく、繊維製品
によっては、本発明の処理剤液に浸漬、風乾させるだけ
で充分な性能が得られることがある。
【0043】浴の液性を変化させる必要がないことから
バッチ式処理に代わり、連続式処理を行える。連続式処
理を用いた場合の利点は、次のとおりである。 (1)浸漬浴を用いた連続的かつ大規模な処理が可能で
あるので、連続的に生産されている繊維製品に対する撥
水撥油処理工程の大幅な短縮、省力化がはかられる。 (2)バッチ式処理と比較した処理浴中での浸漬時の操
作時間が短いために繊維製品へのダメージが少ない。 (3)バッチ式処理では処理浴の液性(酸性度)を変化
させて含フッ素酸性リン酸エステルとして遊離させるた
めに繊維製品へ有効成分である含フッ素酸性リン酸エス
テルがむら付することがあるが、連続式処理では均一に
繊維製品へ処理剤が浸透することから、処理むらがな
い。 (4)現在汎用されているフッ素系ポリマー型撥水撥油
剤はその性能発現に加熱工程が必要なのに対し、上記の
水系エマルションでは、繊維製品を浸漬し、風乾するだ
けで撥水撥油性能を発現するので、繊維製品の熱による
弊害を防ぐことができる。
バッチ式処理に代わり、連続式処理を行える。連続式処
理を用いた場合の利点は、次のとおりである。 (1)浸漬浴を用いた連続的かつ大規模な処理が可能で
あるので、連続的に生産されている繊維製品に対する撥
水撥油処理工程の大幅な短縮、省力化がはかられる。 (2)バッチ式処理と比較した処理浴中での浸漬時の操
作時間が短いために繊維製品へのダメージが少ない。 (3)バッチ式処理では処理浴の液性(酸性度)を変化
させて含フッ素酸性リン酸エステルとして遊離させるた
めに繊維製品へ有効成分である含フッ素酸性リン酸エス
テルがむら付することがあるが、連続式処理では均一に
繊維製品へ処理剤が浸透することから、処理むらがな
い。 (4)現在汎用されているフッ素系ポリマー型撥水撥油
剤はその性能発現に加熱工程が必要なのに対し、上記の
水系エマルションでは、繊維製品を浸漬し、風乾するだ
けで撥水撥油性能を発現するので、繊維製品の熱による
弊害を防ぐことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H020 BA11 4L033 AB05 AB06 AB07 AC03 AC04 AC15 BA41
Claims (6)
- 【請求項1】 (A)含フッ素酸性リン酸エステル、
(B)乳化剤、(C)水、および(D)必要により存在
する、補助溶剤を含んでなり、乳化液の形態である繊維
製品処理剤。 - 【請求項2】 乳化剤(B)が、ノニオン性界面活性剤
およびアニオン性界面活性剤から成る群から選択された
少なくとも1種である請求項1に記載の繊維製品処理
剤。 - 【請求項3】 成分(A)〜(C)および必要により成
分(D)を混合することからなる請求項1に記載の繊維
製品処理剤の製造方法。 - 【請求項4】 混合を乳化機によって行う請求項3に記
載の方法。 - 【請求項5】 請求項1に記載の繊維製品処理剤を含ん
で成る処理液に繊維製品を接触し、次いで繊維製品を乾
燥することを特徴とする繊維製品の処理方法。 - 【請求項6】 請求項5に記載の処理方法によって得ら
れた繊維自体、糸、織物、編物、不繊布、衣料、寝具、
床敷物および室内装飾品。被処理繊維製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000267333A JP2002069842A (ja) | 2000-09-04 | 2000-09-04 | 繊維製品処理剤および繊維製品処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000267333A JP2002069842A (ja) | 2000-09-04 | 2000-09-04 | 繊維製品処理剤および繊維製品処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002069842A true JP2002069842A (ja) | 2002-03-08 |
Family
ID=18754276
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000267333A Pending JP2002069842A (ja) | 2000-09-04 | 2000-09-04 | 繊維製品処理剤および繊維製品処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002069842A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109750512A (zh) * | 2017-11-01 | 2019-05-14 | 江苏南纬悦达纤维科技有限公司 | 一种纺织品的拒水和拒油整理方法 |
JP7629275B2 (ja) | 2019-05-31 | 2025-02-13 | ロレックス・ソシエテ・アノニム | 基材、特に腕時計ストラップを含浸させるための組成物 |
-
2000
- 2000-09-04 JP JP2000267333A patent/JP2002069842A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109750512A (zh) * | 2017-11-01 | 2019-05-14 | 江苏南纬悦达纤维科技有限公司 | 一种纺织品的拒水和拒油整理方法 |
JP7629275B2 (ja) | 2019-05-31 | 2025-02-13 | ロレックス・ソシエテ・アノニム | 基材、特に腕時計ストラップを含浸させるための組成物 |
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