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JP2002032930A - 複合光学ユニット - Google Patents

複合光学ユニット

Info

Publication number
JP2002032930A
JP2002032930A JP2000214879A JP2000214879A JP2002032930A JP 2002032930 A JP2002032930 A JP 2002032930A JP 2000214879 A JP2000214879 A JP 2000214879A JP 2000214879 A JP2000214879 A JP 2000214879A JP 2002032930 A JP2002032930 A JP 2002032930A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
beam shaping
housing
light
composite optical
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000214879A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsumaro Yamashita
龍麿 山下
Kenji Furuta
賢治 古田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP2000214879A priority Critical patent/JP2002032930A/ja
Priority to TW090114097A priority patent/TW591631B/zh
Priority to CNB011198680A priority patent/CN1177320C/zh
Priority to KR10-2001-0039690A priority patent/KR100429916B1/ko
Publication of JP2002032930A publication Critical patent/JP2002032930A/ja
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  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Optical Head (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトにしてビーム整形機能を有する複
合光学部材及びこれを備えた複合光学ユニットを提供す
る。 【解決手段】 複合光学ユニット101内に、透明樹脂
の成形品からなり、2波長レーザダイオード102より
出射されたレーザ光の入射面105aと、2波長レーザ
ダイオード102より出射されたレーザ光を出射し、か
つ光ディスク61(62)からの戻り光を入射する出射
面105bと、光ディスク61(62)からの戻り光を
受光部材104に導く反射面105dとを有する複合光
学部材105を装着する。入射面105aをシリンドリ
カル形状の凹面に形成すると共に出射面105bを入射
面105aとは曲率が異なるシリンドリカル形状の凸面
に形成するか、或いは、入射面105aを2波長レーザ
ダイオード102より出射されたレーザ光の入射方向に
対して傾斜させることにより、複合光学部材105にビ
ーム整形機能を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光ディスク
装置のピックアップボディに備えられる複合光学ユニッ
トに係り、特に、発光部材を備えたハウジングに対する
ビーム整形部材の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、図18及び図19に基づいて、従
来の複合光学部材を備えたCD(コンパクト・ディス
ク)用の光学ユニットを説明する。図18は従来の光学
ユニット50の一部断面図であり、図19は従来の光学
ユニット50の一部分解斜視図である。
【0003】図18に示すように、この光学ユニット5
0は、CD用のレーザ光(波長780nm帯)を出射す
る光源46と、CD(図示せず)で反射されたレーザ光
を受光する受光部材47と、光源46と受光部材47を
有する基板部48aと、光源46と受光部材47を包含
するように基板部48aに取付固定された側壁部48b
と、側壁部48bの開口窓である出射部48dと、出射
部48dを覆うように接合されたガラス等の光透過性の
複合光学部材49とから構成されている。
【0004】光源46は、複合光学部材49と対向する
ように基板部48a上に固着されており、受光部材47
は、光源46と接近させて基板部48aの表面に形成さ
れている。複合光学部材49の上端面に形成した回折格
子49aは、光源46から出射されてCDで反射された
戻り光を回折して受光部材47の所定の位置に導くよう
になっている。また、3ビーム法によるトラッキング制
御を行うために、複合光学部材49の下端面には回折格
子であるビーム形成部49bを設けてある。
【0005】複合光学部材49は、図19に示すよう
に、基板部48aと側壁部48bとからなるハウジング
に対して、光軸Nと直交するx方向及びy方向並びに光
軸回りの回転方向であるθ方向に光軸が調整される。こ
れら複合光学部材49とハウジングとの光軸合わせは、
複合光学部材49を微調機構付きの治具(図示せず)で
保持し、x方向、y方向及びθ方向の微調機構を操作す
ることにより行われる。光軸合わせが終了した後、この
複合光学部材49は、ハウジングの出射部48dに接着
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来例に係る
光学ユニット50は、微調機構を備えた治具を用いて、
ハウジングに対する複合光学部材49の光軸合わせをx
方向、y方向及びθ方向の3方向について行わなくては
ならず、しかもその調整範囲が微小であることから、光
軸の調整作業が非常に難しく、高精度な光学ユニット5
0を高能率に製造することが難しいという問題点があ
る。
【0007】また、ハウジングに対する複合光学部材4
9の光軸合わせ終了後に、複合光学部材49をハウジン
グに接着する必要があるので、この点からも作業工程が
複雑化するという問題がある。
【0008】さらに、従来例に係る光学ユニット50に
は、光源46より出射されたレーザ光のスポット形状を
円形に整形するためのビーム整形部材が備えられていな
いため、光ディスクに照射されるレーザパワーの無駄が
多く、より大きなレーザパワーが要求される追記型また
は書換型の光ディスクを装着して情報の記録及び再生を
行う光ディスク装置に応用することができないという問
題もある。この場合、三角プリズムやシリンドリカルレ
ンズ等のビーム整形部材を光学ユニット50に組み込め
ば、かかる不都合を解消することができるが、ハウジン
グに対するこれらビーム整形部材の組み込みを前記複合
光学部材49と同様に微調機構を備えた治具を用いて行
うと、光学ユニット50の製造効率がさらに低下するこ
とになるので、ハウジングに対するビーム整形部材の取
付構造の改善が求められている。
【0009】本発明は、かかる技術的課題を解決するた
めになされたもので、その目的は、ハウジングに対する
ビーム整形部材の取り付けを容易かつ高精度に行うこと
ができる複合光学ユニットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、まず第1に、筒状のハウジングと、当該ハ
ウジングの一端部に備えられた発光部材と、前記ハウジ
ング内に備えられ、前記発光部材より出射されたレーザ
光のスポット形状を円形に整形して出射するビーム整形
部材とを有し、前記ハウジングの内面と前記ビーム整形
部材との間に、前記発光部材より出射されたレーザ光の
光軸に対する前記ビーム整形部材の傾き角度を規制する
ための第1規制手段と、前記発光部材より出射されたレ
ーザ光の光軸回りに対する前記ビーム整形部材の回転方
向位置を規制するための第2規制手段とを設けたことを
特徴とする。
【0011】第2に、前記ビーム整形部材には、ビーム
整形部と、当該ビーム整形部より張り出されたフランジ
部と、当該フランジ部に形成された規制突出部とを形成
し、前記ハウジングの内面には、前記フランジ部の端面
を付き当てる段差部と、前記規制突出部を挿入する規制
溝とを形成し、前記段差部と前記フランジ部の端面とを
もって前記第1規制手段を構成すると共に、前記規制溝
と前記規制突出部とをもって前記第2規制手段を構成し
たことを特徴とする。
【0012】第3に、前記ビーム整形部材として、前記
ビーム整形部にシリンドリカルレンズが形成されたもの
を用い、当該シリンドリカルレンズの中心軸と前記発光
部材より出射されるレーザ光の光軸とを同軸に配置し
て、前記シリンドリカルレンズのレンズ面に対して前記
レーザ光を垂直に入射し、前記シリンドリカルレンズの
中心軸方向にビーム整形されたレーザ光を出射すること
を特徴とする。
【0013】第4に、前記ビーム整形部材として、前記
ビーム整形部に三角プリズムが形成されたものを用い、
当該三角プリズムの入射面に対して前記発光部材より出
射されるレーザ光の光軸を斜めに配置し、前記三角プリ
ズムの入射面に対して前記レーザ光を斜めに入射し、前
記ハウジングの中心軸方向にビーム整形されたレーザ光
を出射することを特徴とする。
【0014】第5に、前記フランジ部の外周面に、前記
ハウジングの内面に圧接される少なくとも3つの固定用
突起を等間隔に設けたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る複合光学部材
及びこれを備えた複合光学ユニットの第1実施形態例
を、図1乃至図15を用いて説明する。
【0016】図1は第1実施形態例に係る複合光学ユニ
ットを備えた光ピックアップ装置100の構成図、図2
は2波長レーザダイオード102の一部断面した斜視
図、図3は第1実施形態例に係る複合光学部材105の
正面図、図4は図3の左側面図、図5は図3の右側面
図、図6は図3の矢印6方向から見た図、図7は第1実
施形態例に係るビーム整形部材109の平面図、図8は
図7の8−8線に沿った断面図、図9はハウジング10
6の平面図、図10は図9の10−10線に沿った断面
図、図11は図10の左側面図、図12は図10の右側
面図、図13は図10の矢印13の方向から見た図、図
14は図1における14−14線に沿った一部断面図、
図15は複合光学部材105の機能を説明するための説
明図である。
【0017】図1に示すように、光ピックアップ装置1
00は、ピックアップボデイすなわちキャリッジ500
と、このキャリッジ500内に配設された複合光学ユニ
ット101と、平板状の反射ミラー300と、コリメー
トレンズ400と、対物レンズ200とから主として構
成されており、複合光学ユニット101には、ビーム整
形部材109が備えられている。
【0018】光ピックアップ装置100は、光ディス
ク、例えばCD61或いはDVD(デジタル・バーサタ
イル・ディスク又はデジタル・ビデオ・ディスク)62
に対面して配置されており、CD61(DVD62)の
ディスク面と直交する方向であるフォーカシング(F)
方向及びCD61(DVD62)の半径方向であるトラ
ッキング(T)方向に対物レンズ200が可動支持され
ている。なお、対物レンズ200は、CD61及びDV
D62の双方に対応できるように構成されたものであ
る。
【0019】複合光学ユニット101は、レーザ光を光
ディスクに照射し、光ディスクからの反射光(戻り光)
を受光することにより光ディスクに記録された情報を再
生したり、あるいは光ディスクに対して情報を記録する
ために用いられる受発光一体型光学素子であって、図1
に示すように、主として、発光部材である2波長レーザ
ダイオード102と、受光素子104aを内蔵した受光
部材104と、複合光学部材105と、ビーム整形部材
109と、プリント基板107と、これらの部材が取付
固定されるハウジング106とから構成されている。
【0020】2波長レーザダイオード102は、図2に
示すように、円板状の基板部102aと、基板部102
aの一方の平面部102a′から突設した直方体状の基
台102bと、基台102bの側壁面に位置決めされ固
着されたレーザチップ103と、基台102bを包含す
るように平面部102a′に取付固定され筒状の胴部1
02cと開口部102d′を形成した天板102dとか
らなるキャップ部102eと、開口部102d′をキャ
ップ部102eの内側から塞ぐように固着された透明な
円板状のガラス板102fとからなり、基板部102a
とキャップ部102eとガラス板102fとをもって構
成される密閉された空間内にレーザチップ103が配置
されている。このレーザチップ103には、DVD用の
短波長(波長650nm帯)のレーザ光103a′を出
射する光源103aと、CD用の長波長(波長780n
m帯)のレーザ光103b′を出射する光源103bと
が、微小な間隔Dを隔てて形成されている。なお、本実
施形態例においては、間隔Dを120μmに設定してい
る。また、DVD用の650nm帯は、具体的には、6
35nmあるいは650nmがDVD規格として採用さ
れている。
【0021】また、光源103a、103bからそれぞ
れ出射されるレーザ光103a′、103b′は、基板
部102aの一方の平面102a′と直交する方向に相
互に平行となるように開口部102d′を通して出射さ
れる。なお、レーザ光103a′、103b′の出射位
置は、レーザチップ103の先端面103′(平面部1
02a′と平行となるように配置されている)の同一平
面上となるように構成されている。また、基板部102
aの一方の平面部102a′とは反対側の他方の平面部
からは複数の外部接続端子102g(図1参照)が突設
してあり、この外部接続端子102gを介してレーザチ
ップ103への駆動電流の供給等を行っている。
【0022】また、2波長レーザダイオード102を製
作する工程では、2つの光源103a、103bを備え
たレーザチップ103は所定の基板面上に半導体プロセ
ス類似のプロセスにより加工されるので、各光源103
a、103b間の間隔Dは容易に所定の値に高精度で均
一に形成することができる。また、そのためディスクリ
ート部品として大量生産も可能となるので2波長レーザ
ダイオード102のコストも安価なものにすることがで
きる。
【0023】受光部材104は、図1に示すように、受
光素子104aを内蔵し、当該受光素子104aの受光
面側に受光窓104b′が設けられたパッケージ104
bと、パッケージ104bから両側に突設した外部接続
端子104cとから構成されており、受光素子104a
への電源電圧の供給と、受光素子104aにて光電変換
された信号の外部への出力を、外部接続端子104cを
介して行うようになっている。
【0024】図3乃至図6に示す複合光学部材105
は、透明度が高い樹脂材料の成形体からなり、光軸N方
向の両端面が平行に形成された略円錐状の基体部105
cと、前記2波長レーザダイオード102より出射され
たレーザ光の入射面105aと、前記2波長レーザダイ
オード102より出射されたレーザ光を光ディスクに向
けて出射する出射面105bと、光ディスクからの戻り
光を前記受光素子104aに導く反射面105dとが一
体に形成されている。なお、本実施形態例に係る複合光
学部材105においては、基体部105cの両端面がそ
れぞれレーザ光の入射面105a及び出射面105bに
なっており、光ディスクからの戻り光の入射面は前記出
射面105bと兼用になっていて、光ディスクからの戻
り光が前記出射面105bに入射する構成になってい
る。
【0025】前記入射面105aには、図3及び図4に
示すように、2波長レーザダイオード102より出射さ
れたレーザ光を回折して、CDに照射されるトラッキン
グ制御用及びデータ再生用の3ビームを生成するための
3ビーム生成用回折格子105hが形成され、出射面1
05bの中央部には、図6及び図8に示すように、光デ
ィスクからの戻り光を反射面105dに導くための方形
状の第1の回折格子105fが形成されている。
【0026】反射面105dは、複合光学部材105の
両端面に対して傾斜する傾斜面になっており、当該反射
面105dの表面には、図3及び図4に示すように、戻
り光の経路を補正するための反射型の第2の回折格子1
05gが形成されている。この反射面105dにて反射
された戻り光の透過経路には、平坦面105nが基体部
105cの周面にかけて形成されている。また、この平
坦面105nの縁部からは、図6に示すように、非点収
差法によるフォーカス制御を行うためのシリンダー面1
05iが光軸Nと所定の角度αをなす溝状に形成されて
おり、当該シリンダー面105iの内壁が戻り光出射面
105pとなっている。
【0027】なお、本実施形態例に係る複合光学部材1
05においては、前記第1及び第2の回折格子105
f、105g及び3ビーム用回折格子105hが、前記
入射面105a、出射面105b、基体部105c、反
射面105d及びシリンダー面105iと共に、成形型
を用いて一体成形されている。これら各回折格子105
f、105g、105hの機能については、後により詳
細に説明する。
【0028】基体部105cは、入射面105a側から
出射面105b側に至るにしたがって順次直径が小さく
なる略円錐形に形成されており、当該基体部105cの
前端部には円柱状部105jが形成されていて、その円
柱面105j′がハウジング106に対する複合光学部
材105の第1規制部になっている。
【0029】当該基体部105cの後端側、即ち入射面
105a及び反射面105dの形成部側の外周面には、
図3及び図4に示すように、半円柱状の外面を有する4
つの突部105k′が周方向にほぼ均等に配置されて形
成されており、これら各突部105k′の頂面がハウジ
ング106に対する複合光学部材105の第2規制部に
なっている。また、当該基体部105cの後端面(前記
入射面105aの一部及び前記反射面105dの一部を
含む。)には、図3、図4及び図15に示すように、前
記各突部105k′と対向する部分に、ハウジング10
6に対する複合光学部材105の圧入力を緩衝するため
の空間部105sが所定の深さで座ぐり形成されてい
る。さらに、基体部105cの中央部には、図3乃至図
6に示すように、円柱状の位置規制突部105mが下向
きに突出形成されており、その外周面がハウジング10
6に対する複合光学部材105の第3規制部になってい
る。
【0030】なお、本実施形態例の複合光学部材105
は、出射面105bと戻り光入射面を同一面としたが、
出射面と戻り光入射面を別々に設け、この戻り光入射面
に第1の回折格子を形成するようにしてもよい。
【0031】図7及び図8に示すビーム整形部材109
は、透明度が高い樹脂材料の成形体からなり、ビーム整
形部109aと、当該ビーム整形部109aより外向き
に張り出された円盤状のフランジ部109bと、当該フ
ランジ部109bの外周面より突出されたピン状の規制
突出部109cと、当該フランジ部109bの外周面に
ほぼ等間隔に突設された3つの半円柱状の固定用突起1
09dとが一体に形成されている。ビーム整形部109
aには、図8に示すように、片面109a″が平面状に
形成され、その対向面(レンズ面)109a′がシリン
ダー状の凹面に形成されたシリンドリカルレンズが形成
されている。このビーム整形部109aは、図7に示す
ように、フランジ部109bの中心部に形成される。前
記固定用突起109dは、フランジ部109bの厚さ方
向にそれぞれ平行に形成されており、その頂部がハウジ
ング106に対するビーム整形部材109の第1規制部
になっている。また、規制突出部109cは、図7に示
すように、シリンダー面109a′の曲率中心軸S−S
に対して垂直に形成されており、その周面がハウジング
106に対するビーム整形部材109の第2規制部にな
っている。
【0032】前記ビーム整形部材109は、図1に示す
ように、シリンダー面109a′を2波長レーザダイオ
ード102側に向けてハウジング106内に取り付けら
れ、2波長レーザダイオード102より出射されたレー
ザ光のスポット形状を円形に整形する。即ち、2波長レ
ーザダイオード102より出射されたレーザ光のスポッ
ト形状は楕円形になっているので、その長径方向を前記
曲率中心軸S−Sと平行に向けてビーム整形部(シリン
ドリカルレンズ)109aにレーザ光を入射することに
より、レーザ光の短径方向を拡大して、レーザ光のスポ
ット形状を円形に整形することができる。
【0033】図9〜図13に示すハウジング106は、
アルミダイキャスト製のブロックからなり、主として、
筒状胴部106gと、この筒状胴部106gの両端部か
らそれぞれ外方へ突設した取付部106h、106iと
からなっている。これら取付部106h、106iに
は、方形状の取付面106h′、106i′がそれぞれ
形成されている。
【0034】図10に示すように、筒状胴部106gの
左端部の内面には、図2に示した2波長レーザダイオー
ド102を収納するための収容室106aが形成され、
それに続く左端面には、2波長レーザダイオード102
を位置決めして取り付けるための取付穴106bが座ぐ
り形成されている。また、筒状胴部106gの略中央部
の内面には、図7及び図8に示したビーム整形部材10
9を位置決めして取り付けるための段差部106mが座
ぐり形成されている。さらに、筒状胴部106gの右端
部の内面には、図3乃至図6に示した複合光学部材10
5を収納するための収容室106cが形成され、その両
端側には、前記複合光学部材105に形成された第1規
制部(円柱面105j′)を挿入する第1規制受部10
6jと、前記複合光学部材105に形成された第2規制
部(突部105k′)を挿入する第2規制受部106k
とがそれぞれ形成されている。これら各収納室106
a,106c及び段差部106mは、中心軸N′に関し
て同心に形成される。
【0035】前記段差部106mは、ビーム整形部材1
09のフランジ部109bを付き当てたとき、ビーム整
形部109aを2波長レーザダイオード102及び複合
光学部材105の間の所定位置に設定する位置に形成さ
れる。また、前記段差部106mのビーム整形部材設定
側の直径は、ハウジング106に対するビーム整形部材
109の第1規制部である固定用突起109dの先端を
外接する外接円の直径よりもやや小径に形成されてお
り、ビーム整形部材109を圧入により固定できるよう
になっている。
【0036】前記複合光学部材105を収納するための
収容室106cは、前記2波長レーザダイオード102
を収納するための収納部106k側の直径が大きく、取
付面106i′側に至るにしたがって順次直径が小さく
なる円錐面状に形成されている。また、第1規制受部1
06jの直径は、複合光学部材105(図3参照)の円
柱状部105j(直径D1)が高精度に嵌合できる寸法
に設定され、第2規制受部106kの直径は、複合光学
部材105の後端部105kに設けた各突部105k′
の先端を外接する外接円の直径D2(図4参照)よりも
やや小径に形成されており、複合光学部材105を圧入
により固定できるようになっている。
【0037】前記収容室106cの前端部には、複合光
学部材105を中心軸N′方向に位置決めするための位
置決め部すなわち突き当て面106c′が形成されてい
る。この突き当て面106c′には、円形の開口部10
6fが開設されており、複合光学部材105に設けた第
1の回折格子105fが前方に露出するようになってい
る。
【0038】さらに、前記筒状胴部106gには、図1
0及び図13に示すように、前記収容室106a、10
6c及び段差部106mに貫通するU字孔状の位置規制
溝106dと、当該位置規制溝106dの後方端に連接
され、前記収容室106aの後方端に貫通する扇形の案
内溝106d′とが形成されている。前記位置規制溝1
06dの溝幅は、前記ビーム整形部材109に突設され
た規制突出部109cの外周面及び複合光学部材105
に突設された位置規制突部105mの外周面が高精度に
嵌合できる所定の寸法に設定される。また、当該収納部
106gの前記位置規制溝106dに臨む部分には、受
光部材104を配置するための配置面106eが形成さ
れている。この配置面106eは、図1に示すように、
前記取り付け部106h、106iの取付面106
h′、106i′に受光部材104が電気的に接続され
たプリント基板107を取り付けたとき、受光部材10
4がハウジング106と干渉しないように、前記各取付
面106h′、106i′との間に所要の段差をもって
形成される。
【0039】なお、ハウジング106に用いるブロック
はアルミダイキャストだけでなく、亜鉛ダイキャスト、
マグネシウム合金、あるいは他の金属等で構成するよう
にしてもよい。
【0040】以下、図1を参照して、ハウジング106
への2波長レーザダイオード102、受光部材104、
複合光学部材105及びビーム整形部材109の組み立
て方法について説明する。
【0041】複合光学部材105は、位置規制突部10
5mをハウジング106に形成された案内溝106d′
の開口部に合致させた状態で、ハウジング106の取付
穴106bから挿入され、図示しない所要の治具で入射
面105aの回折格子105hを除く面を均一に押圧す
ることによって、その基体部105cが収容室106c
内に嵌め込まれる。そして、出射面105bの外縁部が
ハウジング106の収容室106cに形成した突き当て
面106c′に当接された段階で、ハウジング106に
対する中心軸N′方向の位置決めがなされる。
【0042】このとき、基体部105cに設けられた円
柱状部105jが、収容室106cの第1規制受部10
6jに嵌合されるので、基体部105cの円柱状部10
5jの円柱面105j′(規制面、図3参照)が第1規
制受部106jに当接し、基体部105cの前端部にお
ける光軸Nと直交する方向の位置規制が高精度になされ
る。また、これと同時に、基体部105cの後端部10
5kが収容室106cに設けた第2規制受部106kに
圧入される。このとき、図15に示すように、後端部1
05kの外周面に形成した各突部105k′がそれぞれ
均一に押しつぶされた状態となって、各突部105k′
の先端面(規制面)が第2制受部106kに当接し、基
体部105cの後端部105kにおける中心軸N′と直
交する方向の位置規制が高精度でなされると共に、複合
光学部材105の収容室106cからの抜けが防止され
る。さらには、複合光学部材105をハウジング106
に設けられた収容室106cに嵌入することによって、
複合光学部材105に形成された位置規制突部105m
がハウジング106に形成された案内溝106d′に案
内されて位置規制溝106dに嵌入されるので、中心軸
N′回りの回転方向の位置規制が高精度でなされる。
【0043】かように、本実施形態例の複合光学ユニッ
ト101は、複合光学部材105をハウジング106に
嵌入するだけで、ハウジング106に対する複合光学部
材105の中心軸N′方向の位置規制と、中心軸N′と
直交する方向の位置規制と、中心軸N′回りの回転方向
の位置規制とを行うことができるので、複合光学ユニッ
ト101の組立を容易かつ高精度に行うことができる。
また、本実施形態例の複合光学ユニット101は、複合
光学部材105における突部105k′の形成部と対応
する部分に空間部105sを座ぐり形成したので、各突
部105k′の先端面(規制面)を第2規制受部106
kに当接したとき、各突部105k′の形成部が空間部
105s側に弾性変形することによってその圧入力が緩
和され、必要以上の圧入力が複合光学部材105に作用
するのを防止でき、光学機能部の歪、とりわけ第2の回
折格子105g及び3ビーム用回折格子105hの歪を
防止することができる。
【0044】ビーム整形部材109は、フランジ部10
9bの外周面より突出されたピン状の規制突出部109
cをハウジング106に形成された案内溝106d′の
開口部に合致させた状態で、ハウジング106の取付穴
106bから挿入され、図示しない所要の治具でフラン
ジ部109bの片面を均一に押圧することによって、ハ
ウジング106の略中央部内面に形成された段差部10
6mに嵌め込まれる。そして、フランジ部109bの押
圧側とは反対面が段差部106mに当接された段階で、
ハウジング106に対する中心軸N′方向の位置決めが
なされる。
【0045】また、これと同時に、フランジ部109b
の外周面に形成された3つの半円柱状の固定用突起10
9dの頂部(第1規制部)がハウジング106の内面に
圧入されるので、中心軸N′と直交する方向の位置規制
が高精度でなされると共に、ビーム整形部材109の段
差部106mからの抜けが防止される。さらには、ハウ
ジング106に対するビーム整形部材109の挿入動作
に伴って、フランジ部109bの外周面より突出された
規制突出部109c(第2規制部)がハウジング106
に形成された案内溝106d′に案内されて位置規制溝
106dに嵌入されるので、中心軸N′回りの回転方向
の位置規制が高精度でなされる。
【0046】かように、本実施形態例の複合光学ユニッ
ト101は、ビーム整形部材109をハウジング106
に嵌入するだけで、ハウジング106に対するビーム整
形部材109の中心軸N′方向の位置規制と、中心軸
N′と直交する方向の位置規制と、中心軸N′回りの回
転方向の位置規制とを行うことができるので、複合光学
ユニット101の組立を容易かつ高精度に行うことがで
きる。
【0047】2波長レーザダイオード102は、そのキ
ャップ部102e(図2参照)をハウジング106の収
容室106a内に挿入し、基体部102aをハウジング
106に形成された取付穴106bに嵌入することによ
って、ハウジング106に固定される。これにより、図
15に示すように、2波長レーザダイオード102から
出射されたレーザ光の光軸Nをハウジング6の中心軸
N′に自動的に合致させることができ、ビーム整形部1
09aの中心に2波長レーザダイオード102から出射
されたレーザ光を入射させることができるので、レーザ
光のスポット形状を円形に整形することができる。
【0048】受光部材104は、図1及び図15に示す
ように、プリント基板107を介してハウジング106
に取り付けられる。プリント基板107に対する当該受
光部材104の取り付けは、パッケージ104bの受光
窓104b′側をプリント基板107に設けた貫通孔1
07aに挿通し、外部接続端子104cをプリント基板
107面に形成されたランド部(図示せず)にハンダ付
けすることにより行われる。なお、必要に応じて、パッ
ケージ104bをプリント基板107又はハウジング1
06に接着剤等により固着して補強してもよい。そし
て、受光部材104が固定されたプリント基板107
は、受光窓104b′がハウジング106に形成した位
置規制溝106dに対面するように配置された状態で、
取付部106h、106iのそれぞれ取付面106
h′、106i′に載置され、ネジ108で締め付け固
定されてハウジング106に固定される。なお、受光部
材104を搭載したプリント基板107は、予め所定の
基準光学系により光源103a、103bから出射され
るレーザ光103a′、103b′に対する光ディスク
からの戻り光が第1及び第2の回折格子105fと10
5gで回折されたときに、受光素子104aの所定位置
Pに最適に導かれるように調整された後、取付面106
h′、106i′に固定される。
【0049】次に、光ピックアップ装置100によるD
VD62とCD61の再生動作について説明する。
【0050】上述した構成において、DVD62を再生
するときには、図1に示すように、2波長レーザダイオ
ード102の光源103aから出射したレーザ光103
a′は、複合光学部材105の入射面105aに形成し
た3ビーム用回折格子105hを透過して3ビームに変
換された後、第1の回折格子105fを透過し、出射面
105bから出射される。
【0051】そして、そのレーザ光103a′はレーザ
光103a′の進行方向と45度となるように傾けて配
置された反射ミラー300により90度その角度を偏向
して反射ミラー300の上方に配置したコリメートレン
ズ400に入射される。そして、このコリメートレンズ
400で略平行光とされたレーザ光103a′は、対物
レンズ200に入射し、対物レンズ200の集光作用に
より、DVD62の情報記録面に結像される。
【0052】DVD62で反射されたレーザ光(戻り
光)103a′は、再び対物レンズ200,コリメート
レンズ400を透過し、反射ミラー300で反射した
後、図1に示す戻り光入射面すなわち出射面105bに
形成した第1の回折格子105fに入射し、所定の回折
角度に回折された1次回折光である戻り光103a′−
2となる。戻り光103a′−2はさらに複合光学部材
105に形成した戻り光反射面105dで反射してシリ
ンダー面105iに入射し、戻り光出射面105pから
出射される。そして、出射した戻り光103a′−2は
位置規制溝106d(図8、図11参照)を通過して、
受光部材104の受光素子104aにおける受光位置P
に入射する。
【0053】このとき、受光素子104aで受光された
戻り光103a′−2は光電変換されることによりDV
D62の情報記録面の信号に応じた電流出力が電圧信号
に変換されることによって再生信号が生成されて受光部
材104の外部接続端子104bから出力され、プリン
ト基板107を通して外部に伝達される。また、受光素
子104aで受光された戻り光103a′−2の一部は
フォーカス及びトラッキング制御のために用いられる。
【0054】一方、CD61を再生するときには、2波
長レーザダイオード102の光源103bから出射した
レーザ光103b′は、図1に示すように、複合光学部
材105の入射面105aに形成した3ビーム用回折格
子105hを透過して3ビームに変換された後、第1の
回折格子105fを透過し、出射面105bから出射さ
れる。そして、そのレーザ光103b′はDVD62の
場合と同様に対物レンズ200へ導かれ、対物レンズ2
00の集光作用により、CD61の情報記録面に結像さ
れる。
【0055】そして、CD61で反射された戻り光10
3b′は、再び対物レンズ200、コリメートレンズ4
00を透過して反射ミラー300で反射した後、第1の
回折格子105fに入射し、所定の回折角度に回折され
た1次回折光である戻り光103b′−2となる。戻り
光103b′−2はさらに複合光学部材105に形成し
た戻り光反射面105d″により反射されてシリンダー
面105iに入射する。 シリンダー面105iにおい
て戻り光103b′−2はフォーカス制御のための非点
収差が与えられて戻り光出射面105pを出射し位置規
制溝106d(図10、図13参照)を通過して、受光
素子104aの受光位置Pで受光される。このとき、受
光素子104aで受光された戻り光103b′−2は光
電変換されることによりCD61の情報記録面の信号に
応じた電流出力が電圧信号に変換されることによって再
生信号が生成されて受光部材104の外部接続端子10
4bから出力され、プリント基板107を通して外部へ
伝達される。また、受光素子104aで受光された戻り
光103b′−2の一部は非点収差法によるフォーカス
制御、及び3ビーム法によるトラッキング制御のために
用いられる。
【0056】なお、光ピックアップ装置100におい
て、出射面105bから出射したレーザ光103a′、
103b′の光束の径を規制する波長フィルタ等を出射
面105bと対物レンズ200との間の光路に設けるよ
うにしてもよい。
【0057】次に、複合光学部材105に備えられた各
回折格子105f、105g、105hの機能について
説明する。
【0058】図15に示したように、複合光学部材10
5の出射面105bから出射したレーザ光103a′、
103b′に対するそれぞれのDVD62及びCD61
からの戻り光は出射面105bに形成した第1の回折格
子105fで回折されてそれぞれ戻り光103a′−2
及び103b′−2となる。そのとき、CD61に対応
する戻り光103b′−2はDVD62に対応する戻り
光103a′−2よりも波長が長いため、戻り光103
b′−2の回折角度は、戻り光103a′−2の回折角
度よりも大きくなっている(回折格子では波長が長いほ
ど回折角度が大きくなるという原理を利用している)。
【0059】そして、この回折角度の差を利用して、回
折される前にレーザ光103a′、103b′のそれぞ
れの光軸間距離がDであったものを戻り光反射面105
d″に戻り光103a′−2、103b′−2が到達す
るときには両者の到達位置が一致するようになってい
る。
【0060】しかし、複合光学部材105の戻り光反射
面105d″において、戻り光103a′−2及び10
3b′−2を単に反射させただけでは、双方のレーザ光
の入射角が異なるため受光素子104aの受光位置Pに
2つの戻り光103a′−2及び103b′−2を一致
させて向わせることはできない。これを補正するために
戻り光反射面105d″には第2の回折格子105gを
設けている。即ち、第2の回折格子105gに入射した
戻り光103a′−2及び103b′−2を再度波長の
違いによる回折角度の差を利用して戻り光反射面105
d″で反射した戻り光103a′−2及び103b′−
2の双方の光軸を一致させるようにしている。
【0061】このようにして、第1の回折格子105f
でそれぞれ回折された戻り光103a′−2及び103
b′−2を、共に受光素子104aの受光位置Pに受光
されるように補正することができ、2波長の光源103
a、103bを用いても1つの受光素子104aを有す
る受光部材104で双方のレーザ光が受光可能になって
いる。
【0062】以上説明したように、本実施形態例に係る
複合光学ユニット101は、図1に示すように、光ピッ
クアップ100に取り付けられるハウジング106を有
し、ハウジング106には2波長レーザダイオード10
2と受光部材104と複合光学部材105とが取付固定
され、2波長レーザダイオード102はDVD用の短波
長レーザを出射するレーザダイオード103aとCD用
の長波長レーザを出射するレーザダイオード103bを
有し、複合光学部材105は2波長レーザダイオード1
02から出射した光が入射する入射面105a及び出射
する出射面105bと、出射面105bに設けられた光
ディスクD1(D2)で反射した戻り光を回折する第1
の回折格子105fと、第1の回折格子105fで回折
された戻り光を受光部材104に反射させる反射面10
5dとを設けるとともに、反射面105dには波長の異
なる光を共に受光部材104の受光位置Pに光軸を一致
させて結像させる第2の回折格子105gを設けたの
で、1つの複合光学ユニット101で異なる2つの波長
を使用する光ピックアップ装置100に対応できる。ま
た、受光部材104は1つで良く、この受光部材104
のみを調整して位置合わせしておけばよいので、調整工
程でのコストを増加させることはない。さらに、2波長
レーザダイオード102より出射されたレーザ光の出射
面105bと光ディスクからの戻り光を入射する戻り光
入射面とを同一面にしたので、この点からも構成を簡略
化することができる。
【0063】また、2波長レーザダイオード102は基
板部102aとキャップ部102eとガラス板102f
からなるパッケージと基板部102aから突設した外部
接続端子102gとから構成され、受光部材104は受
光素子104aを内蔵したパッケージ104bとこのパ
ッケージ104bに設けられた外部接続端子104cと
から構成されたいわゆるディスクリート部品であり、そ
れぞれ単体で安価に製造される部材を用いて複合光学ユ
ニット101を構成しているので、各部材の取り扱いも
容易であり、また、ハウジング106への組み込み作業
がし易くなり、部材コスト及び工程費を低減できる。
【0064】また、複合光学部材105を安価な樹脂材
料をもって形成すると共に、複合光学部材105の成形
時に第1及び第2の回折格子105f、105gと、3
ビーム用回折格子105hと、シリンダー面105iと
を同時に一体形成したので、成形時間も短縮でき、複合
光学部材105の製造コストをより低減できる。
【0065】また、ハウジング106内にビーム整形部
材109を備えたので、光ディスクに照射するレーザパ
ワーの無駄を減少することができ、例えばDVD装置な
どの大きなレーザパワーを要する光ディスク装置の光ピ
ックアップに適用することができる。
【0066】また、ビーム整形部材109には、ビーム
整形部109aと、当該ビーム整形部109aより張り
出されたフランジ部109bと、当該フランジ部109
bに形成された規制突出部109cとを形成し、ハウジ
ング106の内面には、前記フランジ部109bの端面
を付き当てる段差部106mと、前記規制突出部109
cを挿入する規制溝106dとを形成し、前記段差部1
06mと前記フランジ部109bの端面とをもって第1
規制手段を構成すると共に、前記規制溝106dと前記
規制突出部109cとをもって第2規制手段を構成した
ので、ハウジング106内にビーム整形部材109を圧
入するだけでレーザ光の光軸に対するビーム整形部材1
09の姿勢調整を自動的に完了することができ、ハウジ
ング106に対するビーム整形部材109の組立に際し
て特別な位置調整用の治具を必要としないことから、ビ
ーム整形部材109を備えた複合光学ユニット101の
組立を容易化できると共に、ビーム整形部109aにハ
ウジング106とビーム整形部材109との間に作用す
る組立力が作用せず、ビーム整形部109aの変形や変
位を防止できることから、ビーム整形部材109を備え
た複合光学ユニット101の光学的特性を優れたものに
することができる。
【0067】さらに、本実施形態例に係る複合光学ユニ
ットは、ビーム整形部材109として、ビーム整形部1
09aにシリンドリカルレンズが形成されたものを用
い、当該シリンドリカルレンズの中心軸と2波長レーザ
ダイオード102より出射されるレーザ光の光軸とを同
軸に配置して、シリンドリカルレンズのレンズ面に対し
てレーザ光を垂直に入射し、シリンドリカルレンズの中
心軸方向にビーム整形されたレーザ光を出射するように
したので、ハウジング106の径方向寸法を増加するこ
となくハウジング106内にビーム整形部材109を備
えることができ、ビーム整形部材109を備えた複合光
学ユニットをコンパクトに構成することができる。
【0068】次に、本発明に係る複合光学ユニットの第
2実施形態例を、図16及び図17に基づいて説明す
る。図16は第2実施形態例に係る複合光学ユニット1
01の断面図であり、図17は第2実施形態例に係る複
合光学ユニット101に備えられるビーム整形部材10
9の要部拡大断面図である。
【0069】図16及び図17に示すように、本実施形
態例の複合光学ユニット101は、ビーム整形部109
aに三角プリズムが形成されたビーム整形部材109を
備えたことを特徴とする。ビーム整形部109a(三角
プリズム)は、図17に示すように、レーザビームの入
射面109a′が中心軸N′に対して傾斜する傾斜面に
形成され、レーザ光の出射面109a″が中心軸N′に
対して垂直な平面に形成されていて、2波長レーザダイ
オード102より出射されたレーザ光の短径方向を入射
面109a′の傾斜方向に向けて入射することにより、
出射面109a″より出射されるレーザ光のスポット形
状を円形に整形できるようになっている。即ち、前記し
たように2波長レーザダイオード102より出射された
レーザ光のスポット形状は楕円形になっているので、そ
の短径方向を入射面109a′の傾斜方向に向けて入射
することにより、レーザ光の短径方向を拡大して、レー
ザ光のスポット形状を円形に整形することができる。
【0070】出射面109a″に対する入射面109
a′の傾斜角度θは、ビーム拡大率をm、複合光学部材
105を構成する樹脂材料の屈折率をnとしたとき、 θ=sin−1{(m−1)/(n−1)} で求めることができる。この数式より、一例として、m
=2.5、n=1.5としたときには、θ=39.3に
なる。
【0071】本例の複合光学ユニット101に係るハウ
ジング106は、図16に示すように、ビーム整形部材
109を設定するための段差部106m及び複合光学部
材105の収納室106cに対して2波長レーザダイオ
ード102の収容室106aが傾斜して設けられてお
り、収容室106a内に2波長レーザダイオード102
のキャップ部102eを挿入し、取付穴106bに2波
長レーザダイオード102の基体部102aを嵌入する
ことによって、2波長レーザダイオード102から出射
されたレーザ光を、ビーム整形部109aの入射面10
9a′に対して所要のビーム整形効果が得られる所要の
入射角度で入射できるようになっている。
【0072】その他については、第1実施形態例に係る
複合光学ユニット101及びビーム整形部材109と同
じであるので、対応する部分に同一の符号を付して説明
を省略する。
【0073】本例の複合光学ユニット101は、第1実
施形態例に係る複合光学ユニット101と同一の効果を
有するほか、ビーム整形部材109としてビーム整形部
109aに三角プリズムが形成されたものを用い、当該
三角プリズムの入射面に対して2波長レーザダイオード
102より出射されるレーザ光の光軸を斜めに配置し、
三角プリズムの入射面に対して前記レーザ光を斜めに入
射し、前記ハウジング106の中心軸方向にビーム整形
されたレーザ光を出射するようにしたので、ハウジング
106における2波長レーザダイオード102の取付部
をハウジング106におけるビーム整形部材109の取
付部及び複合光学部材105の取付部に対して傾斜させ
ることができ、所要の取付部に対する2波長レーザダイ
オード102の取り付けを容易化することができる。
【0074】その他、前記実施形態例においては、発光
部材として波長が異なる2つの光源103a、103b
を有する2波長レーザダイオード102を用いたが、1
つの光源のみを備えた発光部材を用いることもできる
し、波長が異なる3個以上の光源を有する発光部材を用
いることも可能である。
【0075】また、前記第1実施形態例においては、ビ
ーム整形部材109としてビーム整形部109aにシリ
ンドリカルレンズが形成されたものを用い、前記第2実
施形態例においては、ビーム整形部材109としてビー
ム整形部109aに三角プリズムが形成されたものを用
いたが、かかる構成に代えて、ビーム整形部109aに
例えば円形回折格子等の他のビーム整形手段を備えるこ
ともできる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複合光学
ユニットは、ハウジング内に発光部材と共にビーム整形
部材を一体に備えたので、光ディスクに照射するレーザ
パワーの無駄を減少することができ、例えばDVD装置
などの大きなレーザパワーを要する光ディスク装置の光
ピックアップに適用することができる。また、ハウジン
グの内面とビーム整形部材との間に、発光部材より出射
されたレーザ光の光軸に対するビーム整形部材の傾き角
度を規制するための第1規制手段と、発光部材より出射
されたレーザ光の光軸回りに対するビーム整形部材の回
転方向位置を規制するための第2規制手段とを設けたの
で、ハウジング内にビーム整形部材を圧入するだけでレ
ーザ光の光軸に対するビーム整形部材の姿勢調整を自動
的に完了することができ、ハウジングに対するビーム整
形部材の組立に際して特別な位置調整用の治具を必要と
しないことから、ビーム整形部材を備えた複合光学ユニ
ットの組立を容易化できる。
【0077】また、本発明の複合光学ユニットは、ビー
ム整形部材には、ビーム整形部と、当該ビーム整形部よ
り張り出されたフランジ部と、当該フランジ部に形成さ
れた規制突出部とを形成し、ハウジングの内面には、前
記フランジ部の端面を付き当てる段差部と、前記規制突
出部を挿入する規制溝とを形成し、前記段差部と前記フ
ランジ部の端面とをもって前記第1規制手段を構成する
と共に、前記規制溝と前記規制突出部とをもって前記第
2規制手段を構成したので、ビーム整形部にハウジング
とビーム整形部材との間に作用する組立力が作用せず、
ビーム整形部の変形や変位を防止できることから、ビー
ム整形部材を備えた複合光学ユニットの光学的特性を優
れたものにすることができる。
【0078】また、本発明の複合光学ユニットは、ビー
ム整形部材として、ビーム整形部にシリンドリカルレン
ズが形成されたものを用い、当該シリンドリカルレンズ
の中心軸と発光部材より出射されるレーザ光の光軸とを
同軸に配置して、シリンドリカルレンズのレンズ面に対
してレーザ光を垂直に入射し、シリンドリカルレンズの
中心軸方向にビーム整形されたレーザ光を出射するよう
にしたので、ハウジングの径方向寸法を増加することな
くハウジング内にビーム整形部材を備えることができ、
ビーム整形部材を備えた複合光学ユニットをコンパクト
に構成することができる。
【0079】また、本発明の複合光学ユニットは、ビー
ム整形部材として、ビーム整形部に三角プリズムが形成
されたものを用い、当該三角プリズムの入射面に対して
発光部材より出射されるレーザ光の光軸を斜めに配置
し、三角プリズムの入射面に対して前記レーザ光を斜め
に入射し、前記ハウジングの中心軸方向にビーム整形さ
れたレーザ光を出射するようにしたので、ハウジングの
発光部材取付部をハウジングのビーム整形部材取付部及
び複合光学部材取付部に対して傾斜させることができ、
発光部材取付部に対する発光部材の取り付けを容易化す
ることができる。
【0080】また、本発明の複合光学ユニットは、ビー
ム整形部材を構成するフランジ部の外周面に、ハウジン
グの内面に圧接される少なくとも3つの固定用突起を等
間隔に設けたので、ハウジングに対してビーム整形部材
を圧入により固定することができ、接着等の他の固定手
段を必要としないことから、ビーム整形部材を備えた複
合光学ユニットの組立を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例に係る光ピックアップ装置10
0を示す説明図である。
【図2】第1実施形態例に係る2波長レーザダイオード
102の一部断面した斜視図である。
【図3】第1実施形態例に係る複合光学部材105の正
面図である。
【図4】図3の左側面図である。
【図5】図3の右側面図である。
【図6】図3の方向6から見た図である。
【図7】第1実施形態例に係るビーム整形部材109の
平面図である。
【図8】図3の8−8線に沿った断面図である。
【図9】第1実施形態例に係るハウジング106の平面
図である。
【図10】図9の10−10断面図である。
【図11】図9の左側面図である。
【図12】図9の右側面図である。
【図13】図9の方向13から見た図である。
【図14】図1における14−14に沿った一部断面図
である。
【図15】第1実施形態例に係る複合光学部材105の
機能説明図である。
【図16】第2実施形態例に係る複合光学ユニットの一
部断面図である。
【図17】第2実施形態例に係る複合光学ユニットに備
えられるビーム整形部材109の断面図である。
【図18】従来の光学ユニット50の一部断面図であ
る。
【図19】従来の光学ユニット50の一部分解斜視図で
ある。
【符号の説明】
100 光ピックアップ装置 101 複合光学ユニット 102 2波長レーザダイオード(発光部材) 104 受光部材 105 複合光学部材 106 ハウジング 106m 段差部 109 ビーム整形部材 109a ビーム整形部 109b フランジ部 109c 規制突出部 109d 固定用突起 200 対物レンズ 300 反射ミラー 400 コリメートレンズ 500 キャリッジ(ピックアップボデイ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/135 H01S 5/022 H01S 5/022 G02B 27/00 E Fターム(参考) 2H042 CA12 CA17 5D119 AA38 BA01 CA09 EB03 FA05 JA08 JC04 JC07 LB07 NA02 5F073 AB06 AB21 AB25 AB27 AB29 BA05 FA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のハウジングと、当該ハウジングの
    一端部に備えられた発光部材と、前記ハウジング内に備
    えられ、前記発光部材より出射されたレーザ光のスポッ
    ト形状を円形に整形して出射するビーム整形部材とを有
    し、前記ハウジングの内面と前記ビーム整形部材との間
    に、前記発光部材より出射されたレーザ光の光軸に対す
    る前記ビーム整形部材の傾き角度を規制するための第1
    規制手段と、前記発光部材より出射されたレーザ光の光
    軸回りに対する前記ビーム整形部材の回転方向位置を規
    制するための第2規制手段とを設けたことを特徴とする
    複合光学ユニット。
  2. 【請求項2】 前記ビーム整形部材には、ビーム整形部
    と、当該ビーム整形部より張り出されたフランジ部と、
    当該フランジ部に形成された規制突出部とを形成し、前
    記ハウジングの内面には、前記フランジ部の端面を付き
    当てる段差部と、前記規制突出部を挿入する規制溝とを
    形成し、前記段差部と前記フランジ部の端面とをもって
    前記第1規制手段を構成すると共に、前記規制溝と前記
    規制突出部とをもって前記第2規制手段を構成したこと
    を特徴とする請求項1に記載の複合光学ユニット。
  3. 【請求項3】 前記ビーム整形部材として、前記ビーム
    整形部にシリンドリカルレンズが形成されたものを用
    い、当該シリンドリカルレンズの中心軸と前記発光部材
    より出射されるレーザ光の光軸とを同軸に配置して、前
    記シリンドリカルレンズのレンズ面に対して前記レーザ
    光を垂直に入射し、前記シリンドリカルレンズの中心軸
    方向にビーム整形されたレーザ光を出射することを特徴
    とする請求項2に記載の複合光学ユニット。
  4. 【請求項4】 前記ビーム整形部材として、前記ビーム
    整形部に三角プリズムが形成されたものを用い、当該三
    角プリズムの入射面に対して前記発光部材より出射され
    るレーザ光の光軸を斜めに配置し、前記三角プリズムの
    入射面に対して前記レーザ光を斜めに入射し、前記ハウ
    ジングの中心軸方向にビーム整形されたレーザ光を出射
    することを特徴とする請求項2に記載の複合光学ユニッ
    ト。
  5. 【請求項5】 前記フランジ部の外周面に、前記ハウジ
    ングの内面に圧接される少なくとも3つの固定用突起を
    等間隔に設けたことを特徴とする請求項2に記載の複合
    光学ユニット。
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CNB011198680A CN1177320C (zh) 2000-07-04 2001-07-03 复合光学部件及其复合光学单元
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006098537A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Konica Minolta Opto Inc ビーム整形素子、光源装置及び光ピックアップ装置
US9039215B2 (en) 2010-10-21 2015-05-26 Nec Corporation Light source device and projection type display device

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