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JP2002025038A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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Publication number
JP2002025038A
JP2002025038A JP2000202677A JP2000202677A JP2002025038A JP 2002025038 A JP2002025038 A JP 2002025038A JP 2000202677 A JP2000202677 A JP 2000202677A JP 2000202677 A JP2000202677 A JP 2000202677A JP 2002025038 A JP2002025038 A JP 2002025038A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
fatty acid
weight
parts
magnetic recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000202677A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Ide
勉 井出
Yasushi Ishikawa
泰史 石川
Kazuyuki Tanaka
和志 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2000202677A priority Critical patent/JP2002025038A/ja
Publication of JP2002025038A publication Critical patent/JP2002025038A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広範囲の温度条件下において優れた潤滑効果
を持ち、ヘッド付着が良好で、しかも走行耐久性を安定
して得ることができる高記録密度磁気記録媒体を提供す
る。 【解決手段】 非磁性支持体の少なくとも一方の面上
に、強磁性粉末と結合剤とを主成分とする磁性層を単層
として、または非磁性粉末と結合剤とを主成分とする非
磁性層を介して重層として設けてなる磁気記録媒体にお
いて、上記磁性層および/または上記非磁性層に、夫々
特に脂肪酸化合物と、脂肪酸エステル化合物と、アルカ
ノール脂肪酸アミド化合物と、を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非磁性支持体上に
強磁性粉末を結合剤中に分散し塗設してなる磁気記録媒
体に関し、詳しくは、広範囲な環境下において優れた潤
滑効果を持ち、耐久性に優れ、しかもヘッド付着が良好
な、デジタル信号を高記録密度で記録再生する磁気記録
媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の磁気記録媒体は、高記録密度であ
ることが要求され、短波長記録特性に優れた磁気記録媒
体が要求されるようになってきている。磁気記録媒体と
しては、磁性層単層の磁気記録媒体と、非磁性層と磁性
層を併せ持つ重層磁気記録媒体とがあるが、いずれの磁
気記録媒体も高記録密度である磁気記録媒体を得るため
の手段の一つとして、磁性層の表面を平滑にすることが
行われている。
【0003】しかし、磁性層の表面を平滑にして電磁変
換特性の向上を図ると、磁気記録媒体とその装置である
ヘッドやガイドピンとの接触が大きくなり、摩擦が大き
くなる結果、磁気記録媒体表面はその装置により損傷を
受け、極端な場合においては剥離を起こすことがある。
【0004】このような問題を解決するために、磁気記
録媒体の塗膜中に潤滑剤を用いる方法が数多く提案され
ている。例えば、特公昭57−4967号、特公昭57
−12208号、特公昭59−39810号、特公平0
1−25136号の各公報には、磁性層中に飽和または
不飽和脂肪酸、飽和または不飽和脂肪酸エステル、飽和
または不飽和脂肪酸アミド化合物を潤滑剤として夫々用
いることや、これらの潤滑剤と結合剤樹脂との組み合わ
せによる提案がなされている。また、特開昭60−87
426号公報には、走行性および耐久性を高めるために
脂肪酸ジアルカノールアミドを磁性層中に含む提案もな
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
での各公報に開示された潤滑剤の使用や樹脂との組み合
わせによる技術だけでは、近年の高記録密度磁気記録媒
体に要求される耐久性や信頼性を満足する磁気記録媒体
は得られていないのが現状である。
【0006】そこで本発明の目的は、広範囲の温度条件
下において優れた潤滑効果を持ち、ヘッド付着が良好
で、しかも走行耐久性を安定して得ることができる高記
録密度磁気記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、磁性層単層の磁気記録
媒体においては当該磁性層に、また非磁性層と磁性層を
併せ持つ重層磁気記録媒体においてはこれら両層または
いずれか一方の層に、特定の脂肪酸および脂肪酸エステ
ルとともに、特定のアルカノール脂肪酸アミド化合物
(N−ヒドロキシアルキル脂肪酸アミド)を含めること
により上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0008】即ち、本発明の磁気記録媒体は、非磁性支
持体の少なくとも一方の面上に、強磁性粉末と結合剤と
を主成分とする磁性層を単層として、または非磁性粉末
と結合剤とを主成分とする非磁性層を介して重層として
設けてなる磁気記録媒体において、上記磁性層および/
または上記非磁性層に、 1)一般式、R1COOH(式中、R1は炭素数12〜2
2の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を示す)で表
される少なくとも1種の脂肪酸化合物と、 2)一般式、R2COOR3(式中、R2は炭素数12〜
22の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基、R3は炭
素数4〜22の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を
示す)で表される少なくとも1種の脂肪酸エステル化合
物と、 3)一般式、RCONHCn(2×n)OH(式中、Rは
炭素数10〜22の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素
基、nは1〜5の整数を示す)で表される少なくとも1
種のアルカノール脂肪酸アミド化合物と、を含むことを
特徴とするものである。
【0009】本発明の磁気記録媒体においては、好まし
くは上記強磁性粉末100重量部または上記非磁性粉末
100重量部に対して、上記1)の脂肪酸化合物が0.
1〜5重量部、上記2)の脂肪酸エステル化合物が0.
1〜5重量部、上記3)のアルカノール脂肪酸アミド化
合物が0.05〜3重量部である。
【0010】上記1)の脂肪酸と上記2)の脂肪酸エス
テルの併用による磁気記録媒体の検討はこれまで行われ
ているが、本発明において目的とする特性を得るに十分
な潤滑効果を得るには至っていなかった。また、種々あ
る脂肪酸アミド化合物の中で、磁気記録媒体に潤滑剤と
して使用できる脂肪酸アミド化合物は限られており、多
くはテープ表面に吐出し、ヘッド付着などの悪影響を及
ぼすものである。かかる状況下で実際に磁気記録媒体に
潤滑剤として使用されている脂肪酸アミド化合物の代表
例として、例えば、前述の各公報に示されているような
ステアリン酸アミド(C1735CONH2)が挙げられ
る。しかし、高密度記録を求められている近年の磁気記
録装置においては、かかる脂肪酸アミド化合物では耐久
性や低湿環境下での特性において必ずしも満足のいく結
果が得られなかった。これに対し本発明では、上記1)
の脂肪酸、上記2)の脂肪酸エステルおよび上記3)の
アルカノール脂肪酸アミドを潤滑剤として組み合わせて
用いることで、広範囲の温度条件下において優れた潤滑
効果を持ち、ヘッド付着が良好で走行耐久性を安定して
得ることができ、低湿環境下での電磁変換特性が改善さ
れた高記録密度磁気記録媒体を提供することが可能とな
った。よって、本発明の磁気記録媒体は近年の磁気記録
媒体に要求される特性を十分に満足することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明において使用する上記1)の脂肪酸
の脂肪族炭化水素基(上記式中のR 1)は分枝を有して
いてもよく、炭素数は12〜22が好ましい。炭素数が
この範囲を外れると潤滑効果が小さくなり、結果として
耐久性が劣化するなどの問題が生じる。好適脂肪酸とし
ては、例えば、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール
酸、リノレン酸等が挙げられる。また、かかる脂肪酸の
アルカリ金属またはアルカリ土類金属からなる塩も用い
ることができる。脂肪酸は、本来、顔料との吸着が非常
に強いために潤滑効果を期待して使用する場合には使用
量を多くする必要がある。しかし、脂肪酸の使用量を多
くすると、磁気記録媒体としての耐久性が劣化するとい
う問題が生じるため、好ましくない。
【0012】本発明において使用する上記2)の脂肪酸
エステルの脂肪族炭化水素基(上記式中のR2)の炭素
数は12〜22が好ましく、この範囲を外れると潤滑と
しての効果が小さくなるだけでなく、ヘッド付着などの
問題を生じる。同様にもう一方の脂肪族炭化水素基(上
記式中のR3)の炭素数は4〜22が好ましく、この範
囲を外れるとやはり潤滑としての効果が小さくなるだけ
でなく、ヘッド付着などの問題を生じる。また、これら
の脂肪族炭化水素基(上記式中のR2およびR3)も、分
枝を有していてもよい。好適脂肪酸エステルとしては、
例えば、ミリスチン酸ブチル、ステアリン酸ブチル、オ
レイン酸オレイル等を挙げることができる。脂肪酸エス
テルにおける脂肪酸および/またはアルコールの脂肪族
鎖は飽和でも不飽和であってもよく、n−体、i−体等
種々のものであってもよい。なお、かかる脂肪酸エステ
ルは単独で使用しても潤滑への効果は期待できない。潤
滑効果を期待して使用量を多くすると、ヘッド付着をお
こすなどの問題を生じる。
【0013】本発明において使用する上記3)のアルカ
ノール脂肪酸アミドの脂肪族炭化水素基(上記式中の
R)は分枝を有していてもよく、炭素数は10〜22で
ある。また、上記式中のnは1〜5、好ましくは1〜3
の整数である。上記3)で示される代表的なアルカノー
ル脂肪酸アミドとして、例えば、 C1735CONHCH2OH メチロールステアリン酸アミド C1123CONHCH2OH メチロールラウリン酸アミド C1123CONHC36OH イソプロパノールラウリン酸アミド C2143CONHCH2OH メチロールベヘン酸アミド C1735CONHC24OH エチロールステアリン酸アミド などを挙げることができる。
【0014】本発明においては、上記1)の脂肪酸と、
上記2)の脂肪酸エステルと、上記3)のアルカノール
脂肪酸アミドとを併用することで、広範囲の温度条件下
において優れた潤滑効果を持ち、ヘッド付着が良好で走
行耐久性が安定し、低湿環境下での電磁変換特性の改善
が可能となるものであり、いずれか一つの化合物を欠い
ても、かかる効果を得ることはできない。
【0015】上記1)〜3)の化合物の塗膜中の添加量
としては、強磁性粉末100重量部または非磁性粉末1
00重量部に対して1)の脂肪酸は0.1〜5重量部が
好ましく、より好ましくは0.2〜2重量部、特には
0.5〜1.5重量部である。上記2)の脂肪酸エステ
ルは0.1〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.
2〜2重量部、特には0.5〜1.5重量部である。上
記3)の脂肪族アミド化合物は0.05〜3重量部が好
ましく、より好ましくは0.1〜1.5重量部、特には
0.2〜1.0重量部である。
【0016】これら1)〜3)の化合物は、従来技術に
おける潤滑剤と同じように用いることが可能であるが、
上記3)のアルカノール脂肪酸アミド化合物は、融点が
高く、構造的にも安定で顔料に吸着しないことから、顔
料の混練時に投入して使用することもできる。
【0017】本発明の結合剤としては、従来から用いら
れている熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、または電子線硬
化型樹脂、また、これら樹脂のうち所定のものに極性基
を導入し、分散性を改善したいわゆる高分散結合剤を用
いることができ、特に制限されるべきものではない。
【0018】本発明に用いられる強磁性粉末には、従来
から公知である磁性粉を使用することが可能であり、磁
気記録装置に適した保磁力、粒径の磁性粉を用いること
ができる。しかし、近年の磁気記録媒体に求められる特
性を得る上で、特にFeを主成分とした強磁性合金粉末
が保磁力、飽和磁化量も大きく、媒体設計においてより
効果的である。
【0019】また、非磁性粉末としては、カーボンブラ
ック、グラファイト、酸化チタン、硫酸バリウム、Zn
S、MgCO3、ZnO、CaO、γ硫化鉄、二硫化
W、二硫化Mo、窒化ホウ素、MgO、SnO2、Si
2、Cr23、α−Al23、SiC、酸化セリウ
ム、コランタム、人造ダイアモンド、α−酸化鉄、ザク
ロ石、ガーネット、ケイ石、窒化ケイ素、窒化ホウ素、
炭化ケイ素、炭化モリブデン、炭化ホウ素、炭化タング
ステン、チタンカーバイト、トリポリ、ケイソウ土、ド
ロマイト等が挙げられる。
【0020】本発明において用いられる非磁性支持体と
しては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
エチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類、
ポリオレフィン類、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミ
ドイミド、ポリスルホンセルローストリアセテート、ポ
リカーボネート等の公知のフイルムを使用することがで
きる。
【0021】本発明では、走行安定性のさらなる改善や
磁性層のさらなる帯電防止等のために、非磁性支持体上
にバックコート層が設けられていてもよい。
【0022】本発明に用いられるその他の添加剤として
は、分散剤、硬化剤等、従来から公知のものを挙げるこ
とができ、また、製造方法(分散方式、塗布方式など)
についても、従来からの公知の技術を用いることができ
る。例えば、磁性層塗料は、非磁性支持体の少なくとも
一方の面上に直接塗布するか、または非磁性層塗料を支
持体上に塗布後、乾燥し、ついでカレンダー加工、さら
に硬化した後に、この上に塗布する。また、必要によっ
ては非磁性層塗料を支持体上に塗布後、この非磁性層が
湿潤状態のうちに磁性層塗料を重ねて塗布してもよい。
磁性層の硬化は、用いる結合剤の種類等に応じて、熱硬
化、電子線硬化等、任意の方法を用いることができる。
磁性層塗布後は一般的な磁気媒体の製造方法に準じ、乾
燥、カレンダー加工、バックコート塗布、乾燥、熱硬
化、または電子線硬化等の硬化処理を行う。
【0023】尚、非磁性層や磁性層の厚さは非磁性支持
体の表面粗さや媒体の要求特性により適宜決めればよ
く、公知の厚さの中から適宜選定すればよい。
【0024】
【実施例】以下、本発明を具体的実施例および比較例に
基づき説明する。実施例1〜8,比較例1〜11 次のような組成の磁性層とバックコート層を具備した磁
気記録媒体を作製するにあたり、まず、下記組成物を用
いて磁性層形成のための磁性塗料を調製した。 <磁性層形成のための磁性塗料組成> 強磁性粉末 100重量部 (関東電化工業(株)製、Hc 138kA/m、σs 136Am2/kg、 BET比表面積 54m2/g、長軸長 0.16μm) 塩化ビニル共重合体 10重量部 (日本ゼオン(株)製、MR−110 重合度300 極性基 SO3K含有) ポリウレタン樹脂 8重量部 (東洋紡績(株)製、UR−8300) α−Al23 15重量部 (住友化学工業(株)製、HIT−60A、平均粒径0.2μm) メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 40重量部
【0025】この組成物をニーダーにて十分に混練した
後、サンドグラインドミルにて5時間分散を行った。そ
の後、ステアリン酸、メチロールステアリン酸アミド、
ステアリン酸ブチルを下記の表1の実施例1の添加量に
て下記の溶剤と共に投入し、さらに1時間サンドグライ
ンドミルにて分散を行った。
【0026】 メチルエチルケトン 30重量部 トルエン 30重量部 シクロヘキサノン 15重量部
【0027】このようにして得られた磁性塗料に硬化剤
(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL)3重
量部を添加混合し、このものを更に平均孔径0.3μm
のフィルターで濾過して磁性塗料を作製した。
【0028】次に、バックコート層形成のための下記塗
料組成物を用い、バックコート層形成のための塗料を作
製した。 <バックコート層形成のための塗料組成物> カーボンブラック 100重量部 (キャボット社製、BP−800、平均粒径17nm、BET比表面積 210 m2/g) カーボンブラック 20重量部 (キャボット社製、BP−130、平均粒径75nm、BET比表面積 25m 2 /g) ニトロセルロース 80重量部 (旭化成工業(株)製、BTH 1/2) ポリウレタン樹脂 40重量部 (日本ポリウレタン工業(株)製、N−2304) メチルエチルケトン 150重量部 トルエン 150重量部 シクロヘキサノン 80重量部
【0029】この組成物をニーダーにて十分に混練した
後、サンドグラインドミルにて5時間分散を行った。そ
の後に、下記の組成物を投入し、更に1時間サンドグラ
インドミルにて分散を行った。
【0030】 メチルエチルケトン 400重量部 トルエン 400重量部 シクロヘキサノン 200重量部
【0031】このようにして得られたバックコート塗料
に硬化剤(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネート
L)20重量部を添加混合し、このものを更に平均孔径
0.5μmのフィルターで濾過して磁性塗料を作製し
た。
【0032】上述のようにして得られた磁性層形成用の
塗料とバックコート層形成のための塗料を用いて、下記
の要領で磁気記録媒体のサンプルを作製した。
【0033】まず、4.4μmアラミドベース支持体の
上に、上記磁性層形成用の塗料を乾燥厚みにて厚さ1.
5μmとなるように塗設し、0.7Tの配向磁石を印加
して、その後、塗膜を乾燥し、次いで、温度100℃、
線圧2600N/cm、3ニップの条件でカレンダリン
グ処理を行った。
【0034】このようにして形成された磁性層形成の面
とは反対側の支持体の面上に、上記バックコート層形成
用の塗料を乾燥厚さ0.5μmとなるように塗設し、そ
の後、塗膜を乾燥し、次いで、温度90℃、線圧210
0N/cm、3ニップの条件でカレンダリング処理を行
った。このような一連の処理が完了した磁気記録媒体フ
ィルムを巻き取りロールに巻き取った。このままの状態
で24時間放置し、しかる後、熱硬化処理を60℃にて
24時間行った。
【0035】このようにして作製された磁気記録媒体フ
ィルムをスリッタにかけ、3.81mm幅に切断し、実
施例1の磁気記録媒体を作製した。下記の表1〜4に示
すように潤滑剤の種類や添加量を変更した以外は実施例
1と同様にして、実施例2〜8および比較例1〜11の
磁気記録媒体を作製した。
【0036】実施例9〜11,比較例12 次に、重層媒体として下記の組成を有する非磁性層、磁
性層およびバックコート層を具備した磁気記録媒体を作
製するにあたり、下記組成物を用いて非磁性層、磁性層
形成のための塗料を調製した。 <非磁性層形成のための非磁性塗料組成> α−Fe23 70重量部 (戸田工業(株)製、長軸長 0.15μm、BET比表面積 53m2/g) カーボンブラック R760B 30重量部 (コロンビヤン・ケミカルス・カンパニー社製、平均粒径30nm、BET比表 面積 63m2/g、DBP 48cc/100g) 塩化ビニル共重合体 10重量部 (日本ゼオン(株)製、MR−110 重合度300 極性基 SO3K含有) ポリウレタン樹脂 8重量部 (東洋紡績(株)製、UR−8300) α−Al23 5重量部 (住友化学工業(株)製、HIT−60A、平均粒径0.2μm) メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 40重量部
【0037】この組成物をニーダーにて十分に混練した
後、サンドグラインドミルにて5時間分散を行った。そ
の後に、ステアリン酸、メチロールステアリン酸アミ
ド、ステアリン酸ブチルを下記の表2の実施例9の添加
量にて下記の溶剤と共に投入し、更に1時間サンドグラ
インドミルにて分散を行った。
【0038】 メチルエチルケトン 30重量部 トルエン 30重量部 シクロヘキサノン 15重量部
【0039】このようにして得られた磁性塗料に硬化剤
(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL)3重
量部を添加混合し、このものを更に平均孔径0.3μm
のフィルターで濾過して非磁性塗料を作製した。
【0040】 <磁性層形成のための磁性塗料組成> 強磁性粉末 100重量部 (関東電化工業(株)製、Hc 182kA/m、σs 150Am2/kg、 BET比表面積 50m2/g、長軸長 0.1μm) 塩化ビニル共重合体 10重量部 (日本ゼオン(株)製、MR−110 重合度300 極性基 SO3K含有) ポリウレタン樹脂 8重量部 (東洋紡績(株)製、UR−8300) α−Al23 10重量部 (住友化学工業(株)製、HIT−60A、平均粒径0.2μm) メチルエチルケトン 100重量部 トルエン 100重量部 シクロヘキサノン 40重量部
【0041】この組成物をニーダーにて十分に混練した
後、サンドグラインドミルにて5時間分散を行った。そ
の後に、ステアリン酸、メチロールステアリン酸アミ
ド、ステアリン酸ブチルを下記表2の実施例9の添加量
にて下記の溶剤と共に投入し、更に1時間サンドグライ
ンドミルにて分散を行った。
【0042】 メチルエチルケトン 180重量部 トルエン 150重量部 シクロヘキサノン 150重量部
【0043】このようにして得られた磁性塗料に硬化剤
(日本ポリウレタン工業(株)製、コロネートL)3重
量部を添加混合し、このものを更に平均孔径0.3μm
のフィルターで濾過して磁性塗料を作製した。
【0044】このようにして得られた非磁性層形成用の
塗料と磁性層形成用の塗料を用いて、下記の要領で実施
例9の磁気記録媒体のサンプルを作製した。
【0045】まず、4.4μm厚のアラミドベース支持
体の上に、上記非磁性層形成用の塗料を乾燥厚みにて厚
さ1.4μmとなるように塗設し、その後、塗膜を乾燥
し、次いで、温度100℃、線圧2600N/cm、3
ニップの条件でカレンダリング処理を行った。しかる
後、熱硬化処理を40℃にて48時間行った。このよう
にして形成された非磁性層上に上記磁性層を乾燥厚さ
0.15μmとなるように塗設し、0.7Tの配向磁石
を印加して、その後、塗膜を乾燥し、次いで、温度10
0℃、線圧2600N/cm、3ニップの条件でカレン
ダリング処理を行った。
【0046】このようにして形成された磁性層形成の面
とは反対側の支持体の面上に、上述の実施例1と同様の
バックコート層形成用の塗料を乾燥厚さ0.5μmとな
るように塗設し、その後、塗膜を乾燥し、次いで、温度
90℃、線圧2100N/cm、3ニップの条件でカレ
ンダリング処理を行った。このような一連の処理が完了
した磁気記録媒体フィルムを巻き取りロールに巻き取っ
た。このままの状態で24時間放置し、しかる後、熱硬
化処理を60℃にて24時間行った。
【0047】このようにして作製された磁気記録媒体フ
ィルムをスリッタにかけ、3.81mm幅に切断し、実
施例9のテープ状の磁気記録媒体を作製した。表2およ
び表4に示すように潤滑剤の種類や添加量を変更した以
外は実施例9と同様にして、実施例10、11および比
較例12の磁気記録媒体を作製した。
【0048】上述のようにして試作した各実施例および
比較例の磁気記録媒体に対し下記の評価を行った。 評価方法 (1)耐久性 3.81mmフォーマットのHP社製データドライブC
1599Aにてテープの耐久性の評価と耐久後のヘッド
付着の観察を行った。耐久性はテープの一部分(100
MByte)をWrite/Readする方法で200
0回行った。耐久性は、30℃80%RH、45℃20
%RH、5℃80%RHの夫々の環境にて実施した。
【0049】1−1.耐久性の評価基準は以下の通りで
ある。 ◎エラーレートの上昇が無く、2000回走行した場合 ○エラーレートの上昇があるが、2000回走行した場
合 △1500〜2000回で止まった場合 ×1500回走行できずに止まった場合 (この場合はヘッド付着の観察は行わなかった。)
【0050】1−2.ヘッド付着 耐久性走行後のヘッドを(株)キーエンス社製のマイク
ロスコープにて観察し、ヘッド汚れの評価を行った。 ヘッド付着の評価基準は以下の通りである。 ○ヘッド慴動面に付着物がない場合 △ヘッド慴動面に付着物がある場合
【0051】(2)出力劣化 45℃、20%RHの環境に設定された恒温槽中で、
3.81mmフォーマットのSeagate社製データ
ドライブSTD224000Nを使用してテープの一部
分(約10m)を100回Write/Readし、そ
の時のRF出力信号(記録波長0.67μm)をレコー
ダーに記録し、初期のRead始めの出力に対する10
0回目のRead始めの出力の低下量をレコーダーから
読み取り、出力劣化(dB)として求めた。得られた結
果を下記の表1〜4に併記する。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、広範囲の温度条件下において優れた潤滑効果を持
ち、ヘッド付着が良好で、しかも走行耐久性を安定して
得ることができる高記録密度磁気記録媒体を提供するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 和志 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 4J038 EA011 HA016 HA026 HA036 HA066 HA076 HA206 HA216 HA266 HA316 HA356 HA376 HA446 HA556 JA38 JA56 JB13 KA07 KA20 NA11 NA22 PB11 PC02 5D006 BA09 CA04 FA02 FA05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体の少なくとも一方の面上
    に、強磁性粉末と結合剤とを主成分とする磁性層を単層
    として、または非磁性粉末と結合剤とを主成分とする非
    磁性層を介して重層として設けてなる磁気記録媒体にお
    いて、上記磁性層および/または上記非磁性層に、 1)一般式、R1COOH(式中、R1は炭素数12〜2
    2の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を示す)で表
    される少なくとも1種の脂肪酸化合物と、 2)一般式、R2COOR3(式中、R2は炭素数12〜
    22の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基、R3は炭
    素数4〜22の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を
    示す)で表される少なくとも1種の脂肪酸エステル化合
    物と、 3)一般式、RCONHCn(2×n)OH(式中、Rは
    炭素数10〜22の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素
    基、nは1〜5の整数を示す)で表される少なくとも1
    種のアルカノール脂肪酸アミド化合物と、を含むことを
    特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記強磁性粉末100重量部または上記
    非磁性粉末100重量部に対して、上記1)の脂肪酸化
    合物が0.1〜5重量部、上記2)の脂肪酸エステル化
    合物が0.1〜5重量部、上記3)のアルカノール脂肪
    酸アミド化合物が0.05〜3重量部である請求項1記
    載の磁気記録媒体。
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