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JP2002015720A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池

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Publication number
JP2002015720A
JP2002015720A JP2000198859A JP2000198859A JP2002015720A JP 2002015720 A JP2002015720 A JP 2002015720A JP 2000198859 A JP2000198859 A JP 2000198859A JP 2000198859 A JP2000198859 A JP 2000198859A JP 2002015720 A JP2002015720 A JP 2002015720A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecular weight
porosity
polyethylene
separator
microporous membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000198859A
Other languages
English (en)
Inventor
Koyo Watari
亘  幸洋
Tetsuya Murai
村井  哲也
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Storage Battery Co Ltd
Original Assignee
Japan Storage Battery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Storage Battery Co Ltd filed Critical Japan Storage Battery Co Ltd
Priority to JP2000198859A priority Critical patent/JP2002015720A/ja
Publication of JP2002015720A publication Critical patent/JP2002015720A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の非水電解質二次電池は、常温環境下で
は、非常に優れた性能を示すものの、高温でのサイクル
寿命性能に関しては、必ずしも十分ではない。 【解決手段】重量平均分子量が100万以上の超高分子
量ポリエチレン微多孔質膜と、空孔率が45%以上の高
空孔率ポリエチレン微多孔質膜を、組み合わせてなる二
層以上の積層セパレータを用い、かつ正極板側に超高分
子量ポリエチレン微多孔質膜層を、負極板側に高空孔率
ポリエチレン微多孔質膜層を当接して配することによ
り、非水電解質二次電池を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解質二次電
池、特に、高温サイクル寿命性能および生産性に優れた
非水電解質二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話、携帯用パソコン等の電
子機器の小型軽量化・高機能化に伴い、内蔵される電池
としても、高エネルギー密度を有し、かつ軽量なものが
採用されている。そのような要求を満たす典型的な電池
は、特にリチウム金属やリチウム合金等の活物質、また
はリチウムイオンをホスト物質(ここで、ホスト物質と
はリチウムイオンを吸蔵・放出できる物質をいう)であ
る炭素に吸蔵させたリチウムインターカレーション化合
物を負極とし、LiClO4、LiPF6等のリチウム塩
を溶解した非プロトン性の有機溶媒を電解液とし、正極
と負極との間に設置するセパレータには、有機溶媒に不
溶であり、かつ電解質や電極活物質に対して安定なポリ
オレフィン系材料を微多孔質膜や不織布に加工したもの
を用いた非水電解質二次電池である。
【0003】特に、リチウムコバルト複合酸化物、リチ
ウムニッケル複合酸化物およびスピネル型リチウムマン
ガン酸化物などは、4V(vs.Li/Li+)以上の
極めて貴な電位で充放電を行えるため、正極に用いるこ
とにより高い放電電圧を有する電池を実現できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】最近では、非水電解質
二次電池が、常温環境下のみならず、低温から高温まで
の各種の環境下で使用される電子機器に採用されること
が多くなってきている。特に、ノート型パソコンにおい
ては、中央演算装置の高速化に伴い、パソコン内部の温
度が高くなり、内蔵された非水電解質二次電池が高温環
境下で長時間使用される。このようなことから、非水電
解質二次電池の特性の中でも、高温環境下での電池特性
が重要となってきている。
【0005】しかしながら、従来の非水電解質二次電池
は、常温環境下では、非常に優れた性能を示すものの、
高温でのサイクル寿命性能に関しては、必ずしも充分で
はないということが明らかとなってきた。本願発明は、
高温でのサイクル寿命性能を改善しようとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の高温におけるサイ
クル寿命性能低下の問題は、セパレータの正極に対向す
る面での酸化劣化と、負極に対向する面での電解液分解
生成物の目詰まりおよびこれに伴う拡散抵抗の上昇によ
るものと考えられ、それらに耐え得る性能をセパレータ
に付与することが必要である。本願発明者らは、上記課
題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、特定構成
のセパレータを用い、正極と負極の間に特定の位置関係
で配置することにより、高温サイクル特性に優れる電池
が得られ、かつ生産性をも向上させ得ることを見い出
し、本願発明をなすに至ったものである。
【0007】すなわち、本願発明は、重量平均分子量が
100万以上の超高分子量ポリエチレン微多孔質膜と、
空孔率が45%以上の高空孔率ポリエチレン微多孔質膜
を、組み合わせてなる二層以上の積層セパレータを用
い、かつ正極板側に超高分子量ポリエチレン微多孔質膜
層を、負極板側に高空孔率ポリエチレン微多孔質膜層を
当接して配することを特徴とする非水電解質二次電池で
ある。
【0008】そして、超高分子量ポリエチレン微多孔質
膜としては、重量平均分子量が100万以上250万以
下のポリエチレンからなり、空孔率が35%以上60%
以下の微多孔質膜を用いるのが好適であり、さらに、高
空孔率ポリエチレン微多孔質膜としては、重量平均分子
量が20万以上250万以下のポリエチレンからなり、
空孔率が45%以上80%以下の微多孔質膜を用いるの
が好適である。
【0009】ポリエチレン微多孔膜の重量平均分子量が
上記の範囲を越えて小さいと、セパレータの耐酸化性や
機械的強度が低下して実用に耐えなくなり、また、上記
の範囲を越えて大きいと、粘性が大きく流動性が小さく
なるため、成膜すること自体が困難となる。したがっ
て、超高分子量ポリエチレン微多孔質膜層ならびに高空
孔率ポリエチレン微多孔質膜層として、それぞれ上記の
分子量の範囲にあるものを用いることが肝要である。ま
た、ポリエチレン微多孔膜の空孔率は、セパレータの電
解液保持性、機械的強度を決定付ける重要な因子とな
る。空孔率が上記の範囲を越えて小さいと、保持液量が
減り、拡散抵抗が大きくなるため、電池性能上、実用に
適さないものとなり、また、上記の範囲を越えて大きい
と、機械的強度が低く、成膜時ならびに電池製造時の生
産性が低下する。したがって、超高分子量ポリエチレン
微多孔質膜層ならびに高空孔率ポリエチレン微多孔質膜
層として、それぞれ上記の空孔率範囲にあるものを用い
ることが肝要である。
【0010】なお、上記の超高分子量ポリエチレン微多
孔質膜層と高空孔率ポリエチレン微多孔質膜層が2層以
上積層されてなるセパレータにおいて、正極側では耐酸
化性が重視され、負極側では電解液保持性、耐目詰まり
性が重視されることから、それに対応して、超高分子量
ポリエチレン微多孔質膜層の重量平均分子量は高空孔率
ポリエチレン微多孔質膜層よりも大きく、また、高空孔
率ポリエチレン微多孔質膜層の空孔率は超高分子量ポリ
エチレン微多孔質膜層よりも大きく設定されることにな
る。
【0011】また、空孔率を余り高く設定すると、通
常、突き刺し強度に代表されるセパレータの機械的強度
が低くなり、電池製造時にセパレータの破膜や変形によ
り製品不良が発生する。本発明では、超高分子量ポリエ
チレン微多孔質層に十分な機械的強度を有する多孔質膜
を配しているため、高空孔率ポリエチレン微多孔質層の
空孔率を80%という高い値まで設定することができ、
しかも積層セパレータ全体としての強度を十分確保でき
るため、製品不良の発生を招くことも無い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態につ
いて説明する。本願発明において用いられる積層セパレ
ータは、超高分子量と空孔率の異なるそれぞれのポリエ
チレン微多孔膜を成形した後に、圧着・接着等の方法に
より張り合わせることによって成形することができる。
【0013】ポリエチレンとしては、高密度、中密度、
低密度の各種分岐ポリエチレン、線状ポリエチレン、高
分子量及び超高分子量ポリエチレンなど、何れのポリエ
チレンも使用できる。また、適宜、各種の可塑剤、酸化
防止剤、難燃剤などの添加剤を、適量含有したものでも
良い。
【0014】本願発明にかかる、非水電解質二次電池を
製造する場合には、上記のようにして成形されるセパレ
ータを用い、重量平均分子量が100万以上の超高分子
量ポリエチレン微多孔質層を正極板側に、空孔率が45
%以上の高空孔率ポリエチレン微多孔質層を負極板側に
配し、通常の方法により製造すれば良い。
【0015】正極板は、正極活物質を用いて構成される
が、例えば、リチウム二次電池を作製する場合に正極活
物質としては、リチウムを吸蔵放出可能な化合物であ
る、組成式LixMO2、またはLiy24(ただしM
は遷移金属、0≦x≦1、0≦y≦2 )で表される、
複合酸化物、トンネル状の空孔を有する酸化物、層状構
造の金属カルコゲン化物を用いることができる。その具
体例としては、LiCoO2 、LiNiO2、LiMn2
4 、Li2Mn24 、MnO2、FeO2、V25、V
613、TiO2、TiS2等がある。また、ポリアニリ
ン等の導電性ポリマー等の有機化合物を用いることもで
き、さらに、これらを混合して用いてもよい。また、粒
状の活物質を用いる場合には、例えば、活物質粒子と導
電助剤と結着剤とからなる合剤をアルミニウム等の金属
集電体上に形成することで作製できる。
【0016】負極板は、負極活物質を用いて構成される
が、例えば、リチウム二次電池を作製する場合に負極活
物質としては、Al、Si、Pb、Sn、Zn、Cd等
とリチウムとの合金、LiFe23、WO2、MoO2
の遷移金属酸化物、グラファイト、カーボン等の炭素質
材料、Li5(Li3N)等の窒化リチウム、もしくは金
属リチウム箔、又はこれらの混合物を用いてもよい。ま
た、粒状の炭素質材料を用いる場合には、例えば、活物
質粒子と結着剤とからなる合剤を銅等の金属集電体上に
形成することで作製できる。
【0017】電解質としては、無機固体電解質、ポリマ
ー固体電解質、電解液等を用いることができるが、非水
電解液リチウム二次電池を作製する場合、電解液溶媒と
して、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカー
ボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジメチルスルホ
キシド、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、1,2−ジメトキシエタン、1,2
−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチル
テトラヒドロフラン、ジオキソラン、メチルアセテート
等の極性溶媒、もしくはこれらの混合物が使用できる。
【0018】また、これらの電解液溶媒に溶解させるリ
チウム塩としては、LiPF6、LiClO4、LiBF
4、LiAsF6、LiCF3CO2、LiCF3SO3、L
iN(SO2CF32、LiN(SO2CF2CF32
LiN(COCF32およびLiN(COCF2CF3
2などの塩もしくはこれらの混合物が使用できる。
【0019】また、電池の形状は、特に限定されるもの
ではなく、本願発明は、角形、円筒形、長円筒形、コイ
ン形、ボタン形、シート形電池等の様々な形状の非水電
解質二次電池に適用可能である。
【0020】
【実施例】以下、本願発明を適用した具体的な実施例に
ついて説明するが、本願発明は、本実施例により、何ら
限定されるものではなく、その主旨を変更しない範囲に
おいて、適宜変更して実施することができる。
【0021】(実施例1)図1は、本実施例の角形非水
電解質二次電池の構成断面図である。
【0022】本実施例1の角形非水電解質二次電池1
は、アルミニウム集電体にリチウムイオンを吸蔵・放出
する物質を構成要素とする正極合剤を塗布してなる正極
3と、銅集電体にリチウムイオンを吸蔵・放出する物質
を構成要素とする負極合剤を塗布してなる負極4とがセ
パレータ5を介して巻回された扁平状電極群2と、電解
質塩を含有した非水電解液とを電池ケース6に収納して
なるものである。
【0023】電池ケース6には、安全弁8を設けた電池
蓋がレーザー溶接によって取り付けられ、正極端子9は
正極リード10を介して正極3と接続され、負極4は電
池ケース6の内壁と接触により電気的に接続されてい
る。
【0024】正極合剤は、活物質のLiCoO2:90
重量%と、導電助剤のアセチレンブラック5重量%と、
結着剤のポリフッ化ビニリデン5重量%とを混合した上
で、N−メチル−2−ピロリドンを適宜加えて分散さ
せ、スラリーを調製した。このスラリーを厚さ20μm
のアルミニウム集電体に均一に塗布、乾燥させた後、ロ
ールプレスで圧縮成型することにより正極3を作製し
た。
【0025】負極合剤は、リチウムイオンを吸蔵放出す
る炭素材料90重量%と、ポリフッ化ビニリデン10重
量%とを混合した上で、N−メチル−2−ピロリドンを
適宜加えて分散させ、スラリーを調製した。このスラリ
ーを厚さ10μmの銅集電体に均一に塗布、乾燥させた
後、ロールプレスで圧縮成型することにより負極4を作
製した。
【0026】電解液は、エチレンカーボネート(EC)
/ジエチルカーボネート(DEC)=1/1(vol/
vol)からなる溶媒中に、LiPF6:1molを溶
解したものである。セパレータ5は、延伸法により多孔
化した、重量分子量約150万、空孔率40%のポリエ
チレン微多孔質膜1枚、および重量平均分子量約100
万、空孔率50%の微多孔質膜1枚を、ロールプレスを
用いて積層圧着したものを用い、正極板側に重量平均分
子量が約150万の微多孔質膜層が、負極板側に重量平
均分子量約100万の微多孔質膜層が配するように巻回
した。なお、このセパレータの膜厚は25μmで、突き
刺し強度は650gであった。上述のような構成、手順
により、設計容量600mAhの本願発明電池を作製し
た。
【0027】(実施例2)正極板側に、重量平均分子量
約200万のポリエチレン微多孔質膜層を配したほか
は、実施例1と全く同様に電池を作製した。なお、この
セパレータの膜厚は25μmで、突き刺し強度は680
gであった。
【0028】(実施例3)正極板側に、重量平均分子量
約100万のポリエチレン微多孔質膜層を配したほか
は、実施例1と全く同様に電池を作製した。なお、この
セパレータの膜厚は25μmで、突き刺し強度は630
gであった。
【0029】(実施例4)負極板側に、空孔率を45%
のポリエチレン微多孔質膜層を配したほかは、実施例1
と全く同様に電池を作製した。なお、このセパレータの
膜厚は25μmで、突き刺し強度は660gであった。
【0030】(実施例5)負極板側に、重量平均分子量
約70万のポリエチレン微多孔質膜層を配したほかは、
実施例1と全く同様に電池を作製した。なお、このセパ
レータの膜厚は25μmで、突き刺し強度は640gで
あった。
【0031】(比較例1)正極板側に、重量平均分子量
約70万のポリエチレン微多孔質膜層を配したほかは、
実施例1と全く同様に電池を作製した。なお、このセパ
レータの膜厚は25μmで、突き刺し強度は530gで
あった。
【0032】(比較例2)正極板側に、重量平均分子量
約70万のポリエチレン微多孔質膜層を、負極板側に、
空孔率を40%のポリエチレン微多孔質膜層を配したほ
かは、実施例1と全く同様に電池を作製した。なお、こ
のセパレータの膜厚は25μmで、突き刺し強度は55
0gであった。
【0033】(比較例3)負極板側に、空孔率40%の
ポリエチレン微多孔膜層を配したほかは、実施例1と全
く同様に電池を作製した。なお、このセパレータの膜厚
は、25μmで、突き刺し強度は、670gであった。
【0034】(比較例4)ポリエチレンの重量平均分子
量約150万、空孔率50%のポリエチレン単層からな
るセパレータを用いたほかは、実施例1と全く同様に電
池を作製した。なお、このセパレータの膜厚は25μm
で、突き刺し強度は320gであった。
【0035】(比較例5)ポリエチレンの重量平均分子
量が約70万であり、空孔率が40%であるポリエチレ
ン単層セパレータを用いた他は、実施例1と全く同様に
電池を作製した。また、このセパレータの膜厚は、25
μmで、突き刺し強度は、560gであった。
【0036】実施例ならびに比較例の電池に用いたセパ
レータの構成を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】(比較試験)高温サイクル寿命試験:上記
の電池を、温度45℃の雰囲気下において、1CAの電
流で4.2Vまで定電圧・定電流で3時間充電し、その
後、1CAの定電流で放電する充放電サイクルを300
回繰り返した。そして、1サイクル目の放電容量に対す
る300サイクル目の放電容量の割合を求め、1サイク
ル目の放電容量に対して80%以上の容量を保持してい
るものを良好とした。
【0039】製造不良率の調査:セパレータを介して正
極と負極とを巻回して作製した扁平状電極群を電池ケー
スに挿入し、250V、50MΩの絶縁抵抗計を用いて
絶縁検査を行い、絶縁不良の発生率を調査した。
【0040】実施例および比較例の電池についての高温
サイクル寿命試験および製造不良率の調査結果を表2に
示す。
【0041】
【表2】
【0042】高温サイクル寿命試験においては、セパレ
ータの正極板側が強い酸化雰囲気下におかれるが、実施
例1から3に示すように、高温サイクル寿命性能が向上
した。これは、分子量の大きなポリエチレン微多孔質膜
層を正極板側に配したことにより、セパレータの酸化に
よる劣化が抑制され、さらに、負極板側に空孔率の大き
なポリエチレン微多孔質膜層を配したことにより、セパ
レータの電解液保持性が維持され、微多孔質膜の電解液
分解生成物による目詰まりを抑制できたことから、内部
抵抗の上昇を招くこともなく、放電性能の低下が抑制さ
れたためと考えられる。また、この効果は、実施例1と
4の比較から、セパレータの負極側の空孔率が高いほ
ど、特に顕著に現れることがわかった。さらに、実施例
1と5の比較から、高温サイクル性能、および工程中で
の破膜等による不良率は、負極板側に配するポリエチレ
ン微多孔質膜層の分子量には、依存しないことがわかっ
た。
【0043】一方、比較例1、2及び5では、正極板側
に配したポリエチレン微多孔質膜層の分子量が小さいた
め、充放電サイクル中にセパレータの酸化による劣化が
進行し、サイクル寿命性能が低下したものと考えられ
る。特に比較例2及び5では、負極板側に配したポリエ
チレン微多孔質膜層の空孔率も小さいため、性能の低下
が著しかったものと考えられる。
【0044】比較例3では、正極板側に配したポリエチ
レン微多孔質膜層の分子量が大きいため、正極側での劣
化は生じないが、負極板側に配したポリエチレン微多孔
質膜層の空孔率が小さいため、充放電サイクルの進行に
伴い、微多孔質膜の目詰まりが生じ、サイクル性能が低
下したものと考えられる。
【0045】比較例4では、分子量が大きいポリエチレ
ン微多孔質膜単層からなるセパレータを用いており、か
つその空孔率も大きいため、微多孔質膜の劣化や目詰ま
り等は生じず、サイクル寿命性能は、優れていた。しか
し、空孔率が大きいため、機械的強度(突き刺し強度)
が小さく、電池生産時において、セパレータの破膜等に
よる絶縁不良が発生し、生産性が低下した。
【0046】以上の結果より、ポリエチレンの重量平均
分子量が100万以上250万以下である超高分子量ポ
リエチレン微多孔質膜と、ポリエチレンの重量平均分子
量が20万以上250万以下であり、空孔率が45%以
上であるポリエチレン微多孔質膜を、組み合わせてなる
二層以上の積層セパレータを用い、かつ正極板側に超高
分子量ポリエチレン微多孔質膜層を、負極板側に高空孔
率ポリエチレン微多孔質膜層を配することにより、生産
性に優れ、かつ高温サイクル寿命性能に優れた電池を提
供することが可能であることがわかった。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、高温サイクル寿命性能
及び生産性に優れる電池を作製することができ、高温下
で使用される電子機器の高性能化を測ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の角形非水電解質二次電池の構成断面
図である。
【符号の説明】
1…非水電解質二次電池 2…電極群 3…正極 4…負極 5…セパレータ 6…電池ケース 7…蓋 8…安全弁 9…正極端子 10…正極リード
フロントページの続き Fターム(参考) 5H021 AA06 CC04 EE04 HH02 HH07 HH10 5H029 AJ05 AK02 AK03 AL01 AL02 AL06 AL12 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極と、負極と、セパレータと、非水電
    解質を備えた非水電解質二次電池において、前記セパレ
    ータとして、重量平均分子量が100万以上の超高分子
    量ポリエチレン微多孔質膜と、空孔率が45%以上の高
    空孔率ポリエチレン微多孔質膜とを二層以上組み合わせ
    てなるセパレータを用い、正極板側に超高分子量ポリエ
    チレン微多孔質膜層が、負極板側に高空孔率ポリエチレ
    ン微多孔質膜層が当接するよう配したことを特徴とする
    非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 前記超高分子量ポリエチレン微多孔質膜
    として、重量平均分子量が100万以上250万以下の
    ポリエチレンからなり、空孔率が35%以上60%以下
    の微多孔質膜を用いたことを特徴とする請求項1記載の
    非水電解質二次電池。
  3. 【請求項3】 高空孔率ポリエチレン微多孔質膜とし
    て、重量平均分子量が20万以上250万以下のポリエ
    チレンからなり、空孔率が45%以上80%以下の微多
    孔質膜を用いたことを特徴とする請求項1または2記載
    の非水電解質二次電池。
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