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JP2002009725A - 直交周波数分割多重信号の生成方法、及び直交周波数分割多重信号生成装置 - Google Patents

直交周波数分割多重信号の生成方法、及び直交周波数分割多重信号生成装置

Info

Publication number
JP2002009725A
JP2002009725A JP2000187362A JP2000187362A JP2002009725A JP 2002009725 A JP2002009725 A JP 2002009725A JP 2000187362 A JP2000187362 A JP 2000187362A JP 2000187362 A JP2000187362 A JP 2000187362A JP 2002009725 A JP2002009725 A JP 2002009725A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
point information
signal point
frequency division
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000187362A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunari Matsui
一成 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP2000187362A priority Critical patent/JP2002009725A/ja
Priority to US09/852,613 priority patent/US20020003772A1/en
Priority to EP01113813A priority patent/EP1170918A1/en
Publication of JP2002009725A publication Critical patent/JP2002009725A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/26Systems using multi-frequency codes
    • H04L27/2601Multicarrier modulation systems
    • H04L27/2602Signal structure
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/26Systems using multi-frequency codes
    • H04L27/2601Multicarrier modulation systems
    • H04L27/2626Arrangements specific to the transmitter only
    • H04L27/2627Modulators
    • H04L27/2634Inverse fast Fourier transform [IFFT] or inverse discrete Fourier transform [IDFT] modulators in combination with other circuits for modulation

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Discrete Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 直交変調器が不要な、直交周波数分割多
重信号の生成装置を実現することにある。 【解決手段】 伝送すべき情報信号を、QAMマッピン
グ手段(10)により複数のQAM平面に信号点情報と
して割り付け、そのQAM信号点情報に対して、IFF
Tのナイキスト周波数に対する実数部の信号は偶対称
で、虚数部の信号は奇対称となる信号点情報を直交マル
チキャリア信号点生成手段(11)により生成すること
により、その生成された信号をIFFT(12)により
逆フーリエ変換を行い、IFFTからは実数部成分のみ
の信号が得られ、その次段の直交変調器が不要とされる
直交周波数分割多重信号生成装置を構成するようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直交周波数分割多
重(OFDM)信号を1つのキャリアで変調した信号と
して生成する変調方式に係り、特に直交周波数分割多重
信号の生成を、デジタル直交変調を用いずに行うように
した直交周波数分割多重信号の生成方法、及び直交周波
数分割多重信号生成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル信号処理技術の進歩に伴
い、高能率圧縮符号化されたデジタル映像、音声を伝送
するための高能率にデジタル情報を伝送する高能率デジ
タル変調方式の開発も併せてなされている。その高能率
なデジタル変調方式は、定められた周波数帯域の中で出
来るだけ大きな情報量のデジタル信号を、小さな誤り率
で伝送する変調、及び復調方式である。
【0003】その変調、復調方式の1つとして、多数の
キャリアを用い、それらのキャリアのそれぞれを、QA
M変調を行って伝送する直交周波数分割多重変調方式
は、デジタル変調信号の周波数をキャリアの数の分だけ
低くすることができ、それに伴ないガードインターバル
期間を設けても伝送効率の低下を少なく保つことができ
る変調信号を生成できるため、マルチパス歪の影響を受
けなく、また変調信号の周波数スペクトラムを矩形にす
ることができるなど、周波数利用効率の高いデジタル変
調を行う方式としてデジタル地上放送をはじめとし、通
信の分野でも利用されるようになってきた。
【0004】その直交周波数分割多重変調装置は、QA
M(Quadrature Amplitude Modulation)やQPSK(q
uadrature phase shift keying)のように、情報信号を
同相成分と直交成分からなる変調信号としてQAM、Q
PSK変調した複数のキャリアを周波数軸上に配置さ
せ、マルチキャリアデータをIFFT(Inverse fast F
ourier transform;逆フーリエ変換)演算し、時系列信
号に変換した実数部および虚数部からなる二つの時系列
信号を得るようにしている。
【0005】その得られた二つの時系列信号は直交変調
器により直交変調して一つの時系列信号に生成されると
ともに、マルチパス干渉歪の影響を軽減するためにガー
ドインターバル信号が付加され、そのガードインターバ
ル信号の付加された信号は所定の送信すべき周波数帯域
に変換され、その様にして得られた信号は高周波増幅さ
れて、空中線より放射されるようになされている。
【0006】図10に、この様にして構成されるアナロ
グ直交変調器を用いる直交周波数分割多重信号生成装置
の構成を示す。同図に示す直交周波数分割多重信号生成
装置は、QAMマッピング回路10、IFFT演算回路
12、ガードインターバル付加回路13、並直列データ
変換回路14a、14b、D/A変換器15a、15
b、アナログ直交変調器17、及びバンドパスフィルタ
19より構成される。
【0007】この様に構成される直交周波数分割多重変
調装置の動作について述べるOFDM信号として変調
し、伝送すべき情報信号はQAMマッピング回路10に
供給され、ここでその情報信号は直交周波数分割多重信
号を構成するそれぞれのキャリアのうち、どのキャリア
に割り付けられて伝送されるかが定められ、各々のキャ
リアに対して変調されるデジタルデータの数値に応じて
QAM変調に対する信号点の位置が指定され、その指定
がされた信号点の位置に対応する振幅方向、及び角度方
向の位置に対応する信号i(同相部)、q(直交部)が
生成され、その生成された信号i、qはIFFT演算回
路12に供給される。
【0008】ここでは、供給された信号i、qをもとに
IFFT演算を行って直交周波数分割多重信号を構成す
る各々のキャリアが所定の信号点の位置として直交周波
数変調され、それらのキャリアが実数部信号Rと虚数部
信号Iとして合成されたベースバンド信号出力が得ら
れ、それらの得られたベースバンド信号出力はガードイ
ンターバル付加回路13によりガードインターバル信号
が付加される。
【0009】そのガードインターバル信号が付加された
信号は、並直列信号変換器14a、及び14bにより、
並列(パラレル)信号として供給される実数部信号と虚
数部信号で構成されるガードインターバル信号のそれぞ
れは、時系列的に直列(シリアル)である信号に変換さ
れ、それらの変換された信号の各々はD/A変換器15
a、15bによりアナログ信号に変換されてアナログ直
交変調器17に供給される。
【0010】そのアナログ変調器17では、供給された
実数部信号と虚数部信号は、例えば中間周波数を中心キ
ャリアとして直交変調がなされ、直交変調のなされた信
号はバンドパスフィルタ19に供給され、ここでは中間
周波数の帯域に生成されたOFDM信号成分が通過され
て次段の図示しない高周波回路に供給され、そこでは周
波数変換、電力増幅などが行われ、その様にして生成さ
れた信号は空中線より放射されるようになっている。
【0011】ここで上述のアナログ直交変調器17は、
中間周波発振器171、90度移相器172、第1、及
び第2の乗算器(×)、及び加算器(+)より構成され
ており、供給される実数部信号は中間周波発振器171
から供給される中間周波信号と第1の乗算器により乗算
されるとともに、供給される虚数部信号は中間周波発振
器171から供給される中間周波信号を90度移相器1
72により移相された中間周波信号と第2の乗算器で乗
算され、この様にして乗算された第1の乗算器からの信
号と第2の乗算器からの信号は加算器により加算されて
アナログ直交変調の施された信号が供給されるようにな
っている。
【0012】図11に、そのようにして動作するアナロ
グ直交変調器の構成を示す。このアナログ直交変調器
は、供給されるI(実数部のin-phase)信号と、Q(虚
数部のquadrature)信号に対し、I信号には局部発振器
より供給される角速度がωtであるsinωtの信号を9
0度移相器により位相を90°シフトしたcosωtの信
号と乗算し、乗算して得られた信号と、Q信号とsinω
tの信号を乗算して得られた信号の両者を加算すること
によりアナログ直交変調出力信号を得るようにしてい
る。
【0013】この様に構成されるアナログ直交変調器の
性能は、90度移相器により移相される中間周波数の位
相精度、および第1、第2の乗算器の中間周波数におけ
る演算精度がこれらの回路を構成する回路素子の影響を
受けやすく、温度特性、経年変化特性の面で安定した特
性を得ることが難しかった。
【0014】そこで、直交変調回路をデジタル回路で実
現し、その様な特性の劣化を防止しようとする開発もな
されている。図12にデジタル直交変調器を用いる直交
周波数分割多重信号生成装置の構成を示す。
【0015】同図において、情報信号が供給され、QA
Mマッピング回路10によるQAMマッピング、IFF
T演算回路12による直交周波数分割多重信号の生成、
ガードインターバル付加回路13によるガードインター
バル信号の付加、及び並直列変換回路14a、14bに
よるデジタル信号形式の変換までは前述の図10と同様
な構成とされ、同様な動作がなされているが、デジタル
直交変調器を用いる場合の直交周波数分割多重信号生成
装置の構成は、その後段の信号処理の方法が異なってい
る。
【0016】すなわち、並直列変換された実数部及び虚
数部の信号のそれぞれはアップサンプリングフィルタ1
6a、及び16bにより供給されるデジタル信号のサン
プリング周波数を、例えば2倍の周波数に変換し、サン
プリング周波数が増加された信号はデジタル直交変調回
路18に供給され、ここでデジタル直交変調がなされ
る。
【0017】ここで、デジタル直交変調がなされて生成
された直交周波数分割多重信号はD/A変換器15によ
りアナログ信号に変換され、バンドパスフィルタ19に
より必要な周波数帯域の信号が通過されて、OFDM信
号として出力される。
【0018】このように構成されるデジタル直交変調器
は、供給されるI信号と、中間周波数発振器171で発
振される発振周波数に対応している余弦データ1、0、
−1、0とが乗算器に供給されて乗算され、供給される
Q信号は正弦波データである0、−1、0、1とともに
乗算され、これらの乗算して得られたデータは加算器に
より加算されてデジタル直交変調器出力信号として供給
される。
【0019】図13に、このような原理で動作するデジ
タル直交変調器の構成を示す。供給される実数部の信号
は増幅器と反転増幅器に供給され、虚数部の信号は反転
増幅器と増幅器に供給され、これらの4つの増幅器から
供給される信号はデータセレクタにより中間周波数の4
倍の周波数で、+I、−Q、−I、+Q、+I、−Q、−I、
+Q、・・・・・・のように切り換えられてデジタル直
交変調器出力として供給されるように構成されている。
【0020】図14に、このようにして動作するデジタ
ル直交変調器のタイミングチャートを示す。同図におい
て、サンプル期間と記される時間間隔は直交周波数分割
多重信号のサンプリング周波数に相当する期間であり、
その期間はnポイントIFFT回路を動作させるための
窓区間の1/nに相当する。
【0021】この図において、信号はIFFT演算器
12からの実数部出力信号をIとし、サンプル期間を単
位とする演算区間をn−1、n、n+1とする添え字に
よって示しており、信号は同様にしてIFFT演算器
12からの虚数部出力信号Qに同様のn−1、n、n+
1の添え字を付して示してある。
【0022】信号は、信号Iが増幅器により増幅され
た信号Iと、反転増幅された信号−Iがデータセレクタ
により、サンプル期間内で複数回切り換えられていると
きの信号を示しており、その信号はIn、0、−In、0、
n、、0、−In、・・・・のように繰り返され、この信
号はInに余弦関数の90度おきの値、1、0、−1、
0、・・・・を乗じた値となっている。
【0023】同様にして信号は0、−Qn、0、Qn
0、−Qn、0、・・・・となっている。このようにして
得られた信号と信号を加算したのが信号であり、
その信号はIn、−Qn、−In、Qn、In、−Qn、−
n、・・・・となっており、これらがこの直交変調器
の出力信号となる。
【0024】ここで、この例に示すように1つのサンプ
ル期間の中で多数回信号が繰り返し切り換えられるとき
は、この信号の切り換え順によるIとQ信号に与えられる
変調特性差は少なくなるが、サンプル期間が小さな時間
の場合で、その間に信号の切り換え繰り返し回数を多数
回行えないような場合はそのデジタル直交変調回路より
得られる変調信号に特性の差が生じる。
【0025】図15に、サンプル期間が短い場合で、1
サンプル期間中の信号の切り換えが2回である場合につ
いて示す。このような場合における出力信号を信号と
して示すがInの次に−Qnがあるように、I信号に対す
るQ信号は常に半クロック遅れて出現している。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本来ならば−Qnのデ
ータ位置には−Qnと−Qn+1の中間のデータである−Q
n +0.5が存在している必要があり、このようなデータの
位置誤差に対して直交変調出力信号にも誤差信号成分が
含まれることとなるため、その位置誤差を補正するため
の信号処理が必要となる。
【0027】このタイミング位相差を補償する方法とし
てデジタルフィルタを用い、低いサンプリング周波数の
期間のデータを補間することにより、このタイミング位
相差の課題を解決する方法である。
【0028】しかしながら、このようにして生じた前記
タイミング位相差を補償するデジタルフィルタは高精度
な演算を必要とし、装置の複雑化、高価格化をきたして
しまう。また例えば、直交信号側のみにデジタルフィル
タを挿入した場合、タイミング位相差は吸収できるもの
の、フィルタの振幅周波数特性を平坦にすることが難し
く、その振幅特性の乱れのためデジタル変調特性を劣化
させてしまうなど有効に活用されるには至ってなかっ
た。
【0029】このようにして、直交周波数分割多重方式
によるデジタル変調方式は優れた変調方式であり、安定
した小形で高性能の回路をデジタル回路により構成する
ことが可能であるが前述のような、デジタル化した直交
変調回路では実数部信号と虚数部信号の演算時間の差に
より特性の劣化が生じてしまうため、これを解決したデ
ジタル回路で構成するための直交周波数分割多重信号の
生成方法、及び直交周波数分割多重信号生成装置の実現
が望まれている。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の1)、2)の手段より成るものであ
る。すなわち、
【0031】1) 供給される情報信号を、複数の実数
軸と虚数軸で構成される2次元平面上に第1の信号点情
報として割り付け、それらの割り付けられた第1の信号
点情報を逆離散フーリエ変換して、その第1の信号点情
報に対応するそれぞれの位相振幅変調されたキャリア信
号を得るようになした直交周波数分割多重信号の生成方
法において、前記複数の第1の信号点情報を得る第1の
ステップ(10)と、その第1のステップで得られた第
1の信号点情報をもとに、前記逆離散フーリエ変換を行
うためのサンプリング周波数と整数比関係にある所定の
周波数に対し、偶対称、又は奇対称であるキャリアに対
する位相振幅変調を与えるための第2の信号点情報を得
る第2のステップ(11)と、それらの第1、及び第2
のステップで得られた第1の信号点情報、及び第2の信
号点情報を逆離散フーリエ変換し、変換して得られる直
交周波数分割多重変調された実数部信号、又は虚数部信
号を供給する第3のステップ(12)と、よりなること
を特徴とする直交周波数分割多重信号の生成方法。
【0032】2) 供給される情報信号を、複数の実数
軸と虚数軸で構成される2次元平面上に第1の信号点情
報として割り付け、それらの割り付けられた第1の信号
点情報を逆離散フーリエ変換して、その第1の信号点情
報に対応するそれぞれの位相振幅変調されたキャリア信
号を得るようになした直交周波数分割多重信号の生成装
置において、前記複数の第1の信号点情報を得るQAM
マッピング手段(10)と、そのQAMマッピング手段
より得られた第1の信号点情報をもとに、前記逆離散フ
ーリエ変換を行うためのサンプリング周波数と整数比関
係にある所定の周波数に対し、偶対称、又は奇対称であ
るキャリアに対する位相振幅変調を与えるための第2の
信号点情報を得る直交マルチキャリア信号点生成手段
(11)と、それらのQAMマッピング手段、及びマル
チキャリア信号点生成手段により得られた第1の信号点
情報、及び第2の信号点情報の逆離散フーリエ変換を行
い、その逆離散フーリエ変換して得られる直交周波数分
割多重変調された実数部信号、又は虚数部信号を供給す
る逆離散フーリエ変換手段(12)と、よりなることを
特徴とする直交周波数分割多重信号の生成装置。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明は、伝送すべき情報信号
を、複数のキャリアの各々に、実数軸及び虚数軸上の信
号点配置位置に割り付けるようにして直交周波数分割多
重信号を生成する直交周波数分割多重信号の生成方法、
及び直交周波数分割多重信号生成装置に関し、その本発
明の実施の形態につき好ましい実施例により説明する。
【0034】図1は、その実施例に関わる直交周波数分
割多重信号生成装置の概略構成であり、その構成と動作
について概説する。この装置は、QAMマッピング回路
10、直交マルチキャリア信号点生成回路11、IFF
T回路12、ガードインターバル付加回路13、並直列
信号変換回路(P/S)14、D/A変換器15、及び
帯域フィルタ(BPF)19より構成される。
【0035】この直交周波数分割多重信号生成装置は、
伝送すべき情報信号が供給され、その信号は所定の信号
点配置の位置にマッピングされた複数の直交する周波数
のキャリア信号を構成するOFDM(Orthogonal Frequ
ency Division Multiplexing)信号として生成されたデ
ジタル変調信号がこの装置により生成されて、出力され
る。
【0036】つぎに、この直交周波数分割多重信号生成
装置の動作について説明する。まず、デジタル信号に変
換され、圧縮符号化された、例えばMPEG(movingpi
cture experts group)−2方式で圧縮符号化されたデ
ジタル映像信号などの情報信号がQAMマッピング回路
10に供給される。
【0037】ここに供給された情報信号は、実数軸と虚
数軸で表される平面内に定義される信号点配置の内の、
所定の信号点配置の位置に割り付けられる様にして、Q
AM(quadrature amplitude modulation)変調信号を
得るための信号の割り当てがQAMマッピング回路10
により行われる。
【0038】そのQAMマッピングされた信号は直交マ
ルチキャリア信号点生成回路11に供給され、ここでは
後述の方法により高域キャリア帯に、低域キャリアに対
して対称な位置関係にある高域キャリアを生成するため
のQAMマッピングデータの付加を行った直交マルチキ
ャリア信号点情報を生成する。
【0039】このようにして生成された、I(In phas
e)信号とQ(quadrature)信号で構成される直交マル
チキャリア信号点情報はIFFT変換回路12に供給さ
れ、ここでIFFT変換処理がなされ、時間領域に逆フ
ーリエ変換された信号が生成される。
【0040】通常のIFFT変換処理で生成された信号
は、実数部と虚数部の信号として供給されるが、この例
に示すIFFT変換処理は、直交マルチキャリア信号点
生成回路から供給された信号に対して行われるため、I
FFT変換された信号の実数部信号と虚数部信号のうち
虚数部信号成分は打ち消されて供給され、このIFFT
回路12より得られる信号は実数部の信号のみとなり、
その実数部出力信号がガードインターバル付加回路13
に供給される。
【0041】そのガードインターバル付加回路13で
は、IFFT変換処理により生成されたOFDM信号の
所定の部分(後部)をOFDM信号の所定部分(前部)
に挿入するように、従来技術による方法と同様にしてガ
ードインターバル付加が行なわれ、そのガードインター
バル信号が付加された信号は、並直列変換回路14によ
りパラレル形式のデジタル信号がシリアル形式のデジタ
ル信号に変換され、変換された信号はD/A変換器15
に供給されてアナログ信号に変換される。
【0042】この様にして、アナログ信号に変換された
OFDM信号は、帯域通過フィルタ(BPF)19によ
り伝送するために必要なOFDM信号のみが通過され、
目的とするOFDM信号が得られ、この得られたOFD
M信号は、図示しない周波数変換回路により送信すべき
無線周波数の信号に変換され、図示しない電力増幅器に
より増幅され、図示しない空中線により伝送空間に放射
されるようになされている。
【0043】つぎに、この実施例に述べる直交周波数分
割多重信号の生成のされ方について述べる。ここに示す
例は、OFDM信号を複数のキャリアにより構成してお
り、それらのキャリアがQPSK(quadrature phase s
hift keying)により変調されており、IFFT演算を
行うIFFTの次数Nを128とする場合である。
【0044】このQPSK変調は、4値によるQAM
(quadrature amplitude modulation)変調と技術的に
等価であり、業界では4値によるQAMを4−QAMと
呼ばずにQPSKと呼んでいる。
【0045】図2に、そのQPSK変調信号の実数軸と
虚数軸で構成される2次元平面における、情報信号を割
り付ける場所を、信号点配置図として示す。同図におい
て、情報信号を構成する2ビットのデータ値が00、0
1、10、又は11であるときの信号点配置について、
実数部、及び虚数部の信号レベルを定めたものであり、
例えば2ビットのデータ値が10であるときは実数部の
信号値を−1、虚数部の信号値を+1とすることを示し
ている。
【0046】ここで、QAMマッピング回路10は、I
FFT演算回路12の演算期間毎に情報信号より、情報
信号を伝送するキャリア毎に2ビットづつの信号を得、
その得られた信号をもとに、キャリアに対する信号点の
割り付けを行い、その様にして得られる信号点の実数
部、及び虚数部の信号値を供給するようにする。
【0047】その実数部、及び虚数部の対の信号値は直
交マルチキャリア信号点生成回路11に供給され、ここ
では、供給されたそれらのキャリアを生成するための信
号をもとに、直交変調されたときに生成されるキャリア
信号を予め生成するための信号点配置情報を付加する
が、この付加した信号をIFFT演算処理することによ
り直交マルチキャリア信号が生成されるようにするもの
である。
【0048】図3に、QAMマッピングデータに対する
QAMデータ付加回路で生成されるQAMデータの関係
を示す。同図において、横軸はIFFTの基底周波数に
対する倍数を示しており、縦軸は信号レベルを模擬的に
示している。
【0049】このIFFTの次数Nは128であり、ナ
イキスト周波数に相当するN/2は64であり、このI
FFTは基底周波数の1倍から63倍の周波数のキャリ
アを生成することができる。
【0050】そして、直交マルチキャリア信号点生成回
路11は、供給されるこれらの基底周波数の1倍から6
3倍の周波数のキャリアに変調を与える63対のQAM
マッピングデータに対応させて、基底周波数の65倍か
ら123倍の周波数のキャリアを生成するためのQAM
マッピングデータを付加する。
【0051】さらにその周波数関係について述べるに、
例えば基底周波数の4倍のキャリアを生成するためのQ
AMマッピングされたデータに対しては、QAMデータ
付加回路11は基底周波数の124倍のキャリアを生成
するためのQAMマッピングデータを生成する。この1
24は、IFFTの次数Nである128より4を減じた
値である。
【0052】そして、この124番目のキャリアを生成
するために付加される直交マルチキャリア信号点生成回
路11で生成されるデータ値は、4番目のキャリアを生
成するために割り付けられた信号点の実数部、及び虚数
部の信号値に対して、実数部は同一極性の値を、虚数部
は逆極性の値とされる。
【0053】即ち、直交マルチキャリア信号点信号は、
その実数部の信号値はN/2に対して偶対称の値であ
り、虚数部の信号値はN/2の周波数の信号レベルが0
である点に対して奇対称となる値である。つぎに、その
QAMマッピングデータと、直交マルチキャリア信号点
の関係を図により示す。
【0054】図4は、供給される情報信号が「00」と
してマッピングされるときの関係を示したものである。
同図は4つの曲線を示しており、左上はIFFTに供給
される実数部の信号を、左下はIFFTに供給される虚
数部の信号を示している。
【0055】これらの左側に示す図の横軸はIFFTに
より演算されて供給される周波数をIFFTの基底周波
数に対する倍数で示しており、この値は前述の図3に示
した値に対応している。縦軸はIFFTに供給されるI
信号(実数部)とQ信号(虚数部)であり、1と−1は
前述の図2に示した信号のレベルに対応している。
【0056】このようにして、左上のグラフは第4番目
のキャリアと第124番目のキャリアの実数部は+1と
されており、左下のグラフより虚数部の信号の第4番目
のキャリアは+1であるが、第124番目のキャリアは
−1とされていることが分かる。
【0057】その図4に示す右側のグラフは、IFFT
より供給される実数部と虚数部の信号波形であり、横軸
は時間を示し、縦軸はIFFTより得られる信号の電圧
値を示している。IFFTに、この図の左側に示した電
圧値を供給することにより、そのIFFTからは、実数
部は所定の時間位相の進められた4サイクルの信号が得
られており、虚数部からは信号が得られていないことを
示している。
【0058】図5に、第4キャリアの実数部が+1で、
虚数部が−1であるときのIFFTの出力信号を示す。
同図において、第124キャリアの実数部は第4キャリ
アと同じ+1であり、虚数部は第4キャリアが−1であ
るのに対して第124キャリアは+1とされている。
【0059】このときのIFFTより得られる信号は、
実数部の信号は所定角度位相が進められた4サイクルの
信号であり、虚数部からは実数部で得られているような
信号は得られていない。
【0060】図6に、第4キャリアの実数部が−1で、
虚数部が+1であるときのIFFTの出力信号を示す。
同図において、第124キャリアの実数部は第4キャリ
アと同じ−1であり、虚数部は第4キャリアが+1であ
るのに対して第124キャリアは−1とされている。
【0061】このときも、IFFTより得られる信号
は、実数部の信号は所定角度位相が進められた4サイク
ルの信号であるが、虚数部からは実数部で得られている
ようなレベルの信号は得られていない。
【0062】図7に、第4キャリアの実数部と虚数部が
−1であるときのIFFTの出力信号を示す。同図にお
いて、第124キャリアの実数部は第4キャリアと同じ
−1であり、虚数部は第4キャリアが−1であるのに対
して第124キャリアは+1とされている。
【0063】このときのIFFTより得られる信号に関
し、実数部の信号は所定角度位相が進められた4サイク
ルの信号であるが、虚数部からは実数部で得られている
ような信号は得られていない。
【0064】以上、IFFTの基底周波数の4倍の周波
数をキャリアとする場合のQAM(QPSK)マッピン
グされた信号点の位置に対して、実数部は偶対称、虚数
部は奇対称となる値を与えてIFFT演算を行うと、I
FFTからは実数部のみには第4キャリアに対応する信
号が得られ、虚数部からは実数部と同様なレベルの信号
が得られないことを示した。次に、複数のキャリアが存
在し、それぞれにQAMマッピングを行う場合の直交マ
ルチキャリア信号点の付加について述べる。
【0065】図8は、QAMマッピング回路10より供
給される信号のスペクトラムを示したもので、複数のキ
ャリアに与えられた実数部、及び虚数部の信号点情報を
周波数軸上に、IFFT回路を駆動するサンプリング周
波数をFsとするとき、0〜Fs/4の間に並べられた
周波数スペクトラムとして示しており、このスペクトラ
ムに対する負の周波数スペクトラムはFs/2〜Fs/
4の間に並べられている。
【0066】図9は、このようにしてQAMマッピング
回路より供給される信号を直交マルチキャリア信号点生
成回路11に供給し、いわゆるIFFT変調を行って後
に直交変調を行って得られる直交周波数分割多重信号を
得るために直交マルチキャリア信号点生成回路よりIF
FTに供給される信号に関し、IFFT演算して後に得
られる信号の周波数分布として示したものである。
【0067】同図において、実数部(Re)、及び虚数
部(Im)のそれぞれはFs/4を中心とする周波数群
と(3/4)Fsを中心とする周波数群より構成されて
いる。ここで、実数部の(3/4)Fsを中心とする周
波数群は、Fs/4を中心とする周波数群に対して周波
数Fs/2に対して偶対称な信号として生成されてお
り、虚数部の(3/4)Fsを中心とする周波数群は、
Fs/4を中心とする周波数群に対して周波数Fs/2
に対して奇対称な信号として生成されていることを示し
ている。
【0068】このようにして生成される信号点情報をI
FFT演算して得られる実数部信号、及び虚数部信号に
対し、演算された実数部信号としては、前述の図8に対
応した直交周波数分割多重信号が得られるが、虚数部信
号はこれらの偶対称、奇対称の関係により生成された信
号であるため虚数部信号成分は打ち消され、出力信号は
生じない。
【0069】従来は、IFFT演算器より得られる実数
部信号と虚数部信号の2つのを直交変調器により直交変
調を行い1つの時系列信号を得るようにしていたが、直
交変調器をアナログ回路で構成するときは素子の経時変
化による特性の乱れがあり、またデジタル回路により構
成する場合は、次に述べる理由により実数部信号と虚数
部信号のサンプリングタイミングの差による特性の乱
れ、あるいはそのサンプリングタイミング誤差を位相補
償回路により補償するときは、その位相補償回路が複雑
になるなどの問題があった。
【0070】そのデジタル直交変調方法におけるサンプ
リングタイミングエラーは次のようにして生じる。その
デジタル直交変調方法は、変調信号(α)のI成分とQ
成分に、キャリア周波数(β)の余弦波及び正弦波をそ
れぞれに乗算した後に加算(減算)することにより周波
数(α+β)の直交変調信号を生成するものであり、そ
の信号は次の様になる。なおここで、例えばαは2πα
tと書くべきであるが、記述を簡略的に行うためαのみ
で示している。
【0071】ここで、デジタル直交変調は、IFFTよ
り得られるIFFTの演算結果として供給される周波数
(α)のキャリアの同相成分(I成分、cosα)と直交
成分(Q成分、sinα)に、中間周波数(β)の余弦波で
あるcosβ、及び正弦波sinβのそれぞれを乗じて得られ
るため、直交変調により得られる信号を cosα×cosβ−sinα×sinβ と表すことができ、この信号を三角関数の加法定理によ
り展開して整理すると cos(α+β) となる。
【0072】ここで、次数がNであるIFFT演算デー
タ列の実数部をRe(N)、虚数部をIm(N)として表し、
中間周波数(β)の正弦波、及び余弦波を、その4倍の
サンプリング周波数(4β)の離散データとして表す
と、 cosβ(4N)=[ 1, 0,-1, 0, 1, 0,-1,・・・・] sinβ(4N)=[ 0, 1, 0,-1, 0, 1, 0,・・・・] のように、+1、0、及び−1で表される、4Nポイン
トのデータ列となる性質がある。
【0073】このようにして得られたcosβ(4N)、及
びsinβ(4N)をIFFT演算データ列であるRe
(N)、及びIm(N)とを乗算し、それぞれの離散点での加
算を下記のように行うことにより、次のようにデジタル
直交変調データ列を生成することができる。
【0074】 cos(α+β) = [Re(0)×cosβ(0)−Im(0)×sinβ(0)、 Re(0)×cosβ(1)−Im(0)×sinβ(1)、 Re(0)×cosβ(2)−Im(0)×sinβ(2)、 Re(0)×cosβ(3)−Im(0)×sinβ(3)、 Re(1)×cosβ(4)−Im(1)×sinβ(4)、 Re(1)×cosβ(5)−Im(1)×sinβ(5)、 ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ Re(N)×cosβ(4N)−Im(N)×sinβ(4N)] =[Re(0),-Im(0),-Re(0),Im(0),Re(1),-Im(1),・・・,-Re(N),Im(N)]
【0075】このようにして、Re(n)、及びIm(n)の値
は、余弦波と正弦波の片方が+1、ないしは−1のとき
は、相対する他方はゼロになっているため、生成される
デジタル直交変調データ列は、Re、及びImが交互に配置
され、且つ符号が順に[+、−、−、+]となるものであ
る。
【0076】しかしながら、このようにしてデジタル直
交変調データ列を生成するとき、IFFT演算後のデー
タ列Re、及びImのサンプル数はNであるのに対して、乗
算する正弦波、及び余弦波のサンプル数は4倍の4Nで
あるため、4n+1番目、4n+2番目、4n+3番目(n=0、1、
2、・・・、4N)の直交変調データに対するRe、及びIm
はその時刻におけるRe、及びImを使う必要があるが、実
際には4n+1番目、4n+2番目、4n+3番目のデータとしては
4n番目のデータを用いる場合が多く、その時間差に応じ
て直交変調器出力には誤差が含まれてしまうこととな
る。
【0077】この時間誤差をアップサンプリング補間フ
ィルタ処理により補間する方法はあるが、特性の良い補
間フィルタを実現するためには複雑な回路を必要とする
など、実現がやや困難である。
【0078】そして、上述のディジタル直交変調器の特
性を補正するための補間データの生成を、フィルタタッ
プ数の大きなデジタルフィルタを用いて実現する方法は
あるが、そのデジタルフィルタの構成を大きくする必要
があり、そのための演算時間の増加、回路規模の増大が
生じる。
【0079】反対に、デジタルフィルタのタップ数を減
らし、回路規模を縮小させるような場合は、フィルタの
遮断周波数特性は急峻な特性とならず、情報キャリアを
含む帯域中の、特に中心周波数から離れた位置における
キャリア信号の振幅が低下し、そのキャリアの電力劣化
が生じてしまい、矩形な形状の周波数スペクトラムを有
する直交周波数分割多重信号を生成することができな
い。
【0080】これに対し、前述の実施例による直交周波
数分割多重信号生成装置により生成した変調信号の場合
は、IFFT演算を行うことにより変調信号を得ること
ができるため、矩形なスペクトラムによる変調信号を得
ることができ、且つその信号は、前述のような実数部信
号と虚数部信号間の位相誤差を含むことなく、またデジ
タルフィルタの演算処理の際に生じる端数切捨てなどに
よる量子化誤差の発生もないなど、信号品質の良い直交
周波数分割多重信号を生成できるものである。
【0081】そして、前述のようなIFFTに新たな直
交マルチキャリア信号点生成回路によりQAMマッピン
グ付加データを生成して、付加して後にIFFTを行
い、IFFTより直接直交周波数分割多重信号を得る方
法は、このようなデジタル直交変調器、及びその特性を
補償するための回路を必要としなくて済む利点を有して
いる。
【0082】このような特徴を有する直交周波数分割多
重信号を生成する送信装置を、小さな回路規模で実現す
ることは、これらの変調方式を用いる移動体通信の応用
面で重要であり、専用のLSIにより、またDSP(di
gital signal processor)素子を用いて回路を、簡便に
実現することが出来る。
【0083】なお、上記実施例におけるQAMデータ付
加回路は、実数部の信号に対しては偶対称とし、虚数部
については奇対称となる信号点情報を付加してIFFT
を行って直交周波数分割多重信号を生成する方法につい
て述べたが、この実数部と奇数部の偶対称と奇対称の関
係を逆としても同様の結果を得ることができ、その場合
はIFFTの虚数部側よりIFFT演算処理された信号
出力が得られることになる。
【0084】また、偶対称、奇対称な信号点を生成する
ための周波数はIFFTに対するナイキスト周波数を例
として説明したが、そのIFFTが高いサンプリング周
波数を用い、いわゆるオーバーサンプリング回路として
動作させるときは、生成されるキャリア信号帯域の上限
に、IFFTのサンプリング周波数と整数の関係にある
対称の中心となる周波数を定めて同様な動作を行わせる
ことができる。
【0085】そしてまた、本実施例では説明を理解しや
すくするため、QPSK変調に応用した例により述べた
が、変調方式はこれに限らず、BPSK変調や、16Q
AM、64QAM、256QAM、その他のデジタル変
調等にも応用できることは言うまでもない。
【0086】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、伝送すべ
き情報信号を複数の実数軸と虚数軸で構成される2次元
平面上に信号点情報として割り付け、それらの割り付け
られた信号点情報を逆離散フーリエ変換して直交周波数
分割多重信号を生成するに際し、それらの割り付けれれ
た信号点情報に対して、例えば逆離散フーリエ変換のナ
イキスト周波数に対して実数部の信号は偶対称となる様
に、虚数部の信号は奇対称となる様に信号点情報を付加
して後に逆離散フーリエ変換を行うと、変換処理された
出力信号の虚数部成分は打ち消されて実数部成分の信号
のみが得られるため、従来は逆離散フーリエ変換の次に
直交変調機能を設けて実数部信号と虚数部信号との合成
処理を行っていたが、その直交変調機能が不要となり、
アナログ直交変調機能が有していた電気的特性変動によ
る変換誤差、またはデジタル直交変調機能が有している
実数部信号と虚数部信号のサンプリングタイミング誤差
による変換特性の誤差、又はその変換誤差をデジタルフ
ィルタで補償するときはその補償処理を組み込まねばな
らないといった問題を解決することができる直交周波数
分割多重信号の生成方法を提供できる効果がある。
【0087】また、請求項2記載の発明によれば、伝送
すべき情報信号を複数の実数軸と虚数軸で構成される2
次元平面上に信号点情報として割り付け、それらの割り
付けられた信号点情報を逆離散フーリエ変換して直交周
波数分割多重信号を生成するに際し、それらの割り付け
られた信号点情報に対して、例えば逆離散フーリエ変換
のナイキスト周波数に対して実数部の信号は偶対称とな
る様に、虚数部の信号は奇対称となる様な信号点情報を
直交マルチキャリア信号点生成手段により付加して後に
逆離散フーリエ変換を行うと、変換処理された出力信号
の虚数部成分は打ち消されて実数部の信号のみが得られ
るため、従来は逆離散フーリエ変換の次段に直交変調器
を設けて実数部信号と虚数部信号との合成処理を行って
いたが、その直交変調器が不要となり、アナログ直交変
調器が有していた電気的特性変動による変換誤差、また
はデジタル直交変調器が有している実数部信号と虚数部
信号のサンプリングタイミング誤差による変換特性の誤
差、又はその変換誤差をデジタルフィルタで補償すると
きはその規模の大きなハードウェアを組み込まねばなら
ないといった問題を解決することができ、簡単な構成で
高品質の変調信号を得られる直交周波数分割多重信号生
成装置を構成できる特徴を有する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る直交周波数分割多重変調
装置の概略構成を示した図である。
【図2】QPSK変調信号を実数軸と虚数軸で構成され
る2次元平面に信号点配置として示した図である。
【図3】本発明の実施例に係るQAMマッピングデータ
に対する直交マルチキャリア信号点の生成を説明するた
めの図である。
【図4】本発明の実施例に係る情報信号が「00」とし
てマッピングされるときの直交マルチキャリア信号の生
成を説明する図である。
【図5】本発明の実施例に係る情報信号が「01」とし
てマッピングされるときの直交マルチキャリア信号の生
成を説明する図である。
【図6】本発明の実施例に係る情報信号が「10」とし
てマッピングされるときの直交マルチキャリア信号の生
成を説明する図である。
【図7】本発明の実施例に係る情報信号が「11」とし
てマッピングされるときの直交マルチキャリア信号の生
成を説明する図である。
【図8】本発明の実施例に係るQAMマッピング回路よ
り供給される信号のスペクトラムを示した図である。
【図9】本発明の実施例に係るIFFT演算して後に得
られる信号の周波数分布を示した図である。
【図10】従来のアナログ直交変調器を用いる直交周波
数分割多重信号生成装置の構成を示した図である。
【図11】従来のアナログ直交変調器の構成を示した図
である。
【図12】従来のデジタル直交変調器を用いる直交周波
数分割多重信号生成装置の構成を示した図である。
【図13】従来のデジタル直交変調器の構成を示した図
である。
【図14】従来のデジタル直交変調器の動作をタイミン
グチャートにより示した図である。
【図15】従来のデジタル直交変調器においてサンプル
期間が短い場合の動作をタイミングチャートにより示し
た図である。
【符号の説明】
10 QAMマッピング回路 11 直交マルチキャリア信号点生成回路 12 IFFT演算回路 13 ガードインターバル付加回路 14、14a、14b 並直列データ変換回路 15、15a、15b D/A変換器 16a、16b アップサンプリングフィルタ 17 アナログ直交変調器 18 デジタル直交変調器 19 バンドパスフィルタ 171 中間周波発振器 172 90度移相器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供給される情報信号を、複数の実数軸と虚
    数軸で構成される2次元平面上に第1の信号点情報とし
    て割り付け、それらの割り付けられた第1の信号点情報
    を逆離散フーリエ変換して、その第1の信号点情報に対
    応するそれぞれの位相振幅変調されたキャリア信号を得
    るようになした直交周波数分割多重信号の生成方法にお
    いて、 前記複数の第1の信号点情報を得る第1のステップと、 その第1のステップで得られた第1の信号点情報をもと
    に、前記逆離散フーリエ変換を行うためのサンプリング
    周波数と整数比関係にある所定の周波数に対し、偶対
    称、又は奇対称であるキャリアに対する位相振幅変調を
    与えるための第2の信号点情報を得る第2のステップ
    と、 それらの第1、及び第2のステップで得られた第1の信
    号点情報、及び第2の信号点情報を逆離散フーリエ変換
    し、変換して得られる直交周波数分割多重変調された実
    数部信号、又は虚数部信号を供給する第3のステップ
    と、 よりなることを特徴とする直交周波数分割多重信号の生
    成方法。
  2. 【請求項2】供給される情報信号を、複数の実数軸と虚
    数軸で構成される2次元平面上に第1の信号点情報とし
    て割り付け、それらの割り付けられた第1の信号点情報
    を逆離散フーリエ変換して、その第1の信号点情報に対
    応するそれぞれの位相振幅変調されたキャリア信号を得
    るようになした直交周波数分割多重信号の生成装置にお
    いて、 前記複数の第1の信号点情報を得るQAMマッピング手
    段と、 そのQAMマッピング手段より得られた第1の信号点情
    報をもとに、前記逆離散フーリエ変換を行うためのサン
    プリング周波数と整数比関係にある所定の周波数に対
    し、偶対称、又は奇対称であるキャリアに対する位相振
    幅変調を与えるための第2の信号点情報を得る直交マル
    チキャリア信号点生成手段と、 それらのQAMマッピング手段、及びマルチキャリア信
    号点生成手段により得られた第1の信号点情報、及び第
    2の信号点情報の逆離散フーリエ変換を行い、その逆離
    散フーリエ変換して得られる直交周波数分割多重変調さ
    れた実数部信号、又は虚数部信号を供給する逆離散フー
    リエ変換手段と、 よりなることを特徴とする直交周波数分割多重信号の生
    成装置。
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