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JP2002006101A - 光学材料 - Google Patents

光学材料

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JP2002006101A
JP2002006101A JP2000193301A JP2000193301A JP2002006101A JP 2002006101 A JP2002006101 A JP 2002006101A JP 2000193301 A JP2000193301 A JP 2000193301A JP 2000193301 A JP2000193301 A JP 2000193301A JP 2002006101 A JP2002006101 A JP 2002006101A
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group
optical material
acid
acid compound
meth
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JP2000193301A
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JP4684393B2 (ja
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Naoki Hayashi
直樹 林
Hiroki Katono
浩樹 上遠野
Tomoyoshi Koizumi
智義 小泉
Masuhiro Shoji
益宏 庄司
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた特定波長光の吸収特性又は発光特性を
有しつつ、従来に比して成形加工性を向上できる光学材
料を提供する。 【解決手段】 本発明の近赤外光吸収性組成物は、エチ
ルホスホン酸、ビニルホスホン酸等のホスホン酸化合
物、又は、ジメチルホスフィン酸、ジフェニルホスフィ
ン酸等のホスフィン酸化合物と、銅イオン、希土類金属
イオン等の金属イオンとが溶媒又は樹脂中に含有されて
成ることを特徴とする。これにより、特定波長光の吸収
特性又は発光特性を有し、しかも、従来よりも熱分解が
生じ難くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学材料に関し、詳
しくは、金属イオンに特有な特定波長の光(特定波長
光)に対する吸収特性又は発光特性を有する光学材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属イオンが発現する特定波長光
の吸収特性又は発光特性を利用した光学材料としては、
例えば、本出願人による国際公開WO9926952号
明細書に記載の光学フィルターを構成する材料が挙げら
れる。この光学材料は、リン酸エステル化合物と銅イオ
ンとを含有しており、近赤外光吸収特性を有するもので
ある。また、特開2000−98130号公報には、
(メタ)アクリル基を有するホスフィン酸化合物と樹脂
とを重合させる際に銅塩を添加して得られる光学フィル
ターについての記載がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の光学材料及び光学フィルターは、成形加工性、より
具体的には熱成形における化学的な安定性が必ずしも十
分ではなく、例えば、発泡、失透、或いは、光学材料と
して使用が困難な程度の変色が生じることがあった。そ
して、成形の簡易さ及び形状の多様性を改善するには、
樹脂組成物としたときの成形温度を一層高め得る材料が
望まれていた。また、特開2000−98130号公報
に記載のホスフィン酸化合物を用いた光学フィルター
は、架橋構造の形成に起因して熱硬化性が発現され、こ
れにより成形において制約を受け易い傾向にもあった。
【0004】そこで、本発明はこのような事情に鑑みて
なされたものであり、優れた特定波長光の吸収特性又は
発光特性を有しつつ、従来に比して成形加工性を向上で
きる光学材料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明による光学材料は、式(1)で表されるホス
ホン酸化合物又は式(2)で表されるホスフィン酸化合
物と、金属イオンとが、溶媒又は樹脂中に含有されて成
ることを特徴とする。ここで、金属イオンとしては特に
限定されず、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金
属、又は、希土類金属のイオンであると好ましく、本発
明による光学材料は、これらの金属イオンのうち、遷移
金属又は希土類金属を含むものであると好ましい。な
お、本発明において「遷移金属」とは、原子番号が21
(スカンジウム)〜30(亜鉛)、39(イットリウ
ム)〜48(カドミウム)、72(ハフニウム)〜80
(水銀)である金属を示す。
【0006】これらの金属(イオン)は、原子構造に特
有な吸光特性又は発光特性を発現し、これらを用いると
種々の光学特性を有する光学材料が得られる。特に、遷
移金属や希土類金属は、d軌道又はf軌道の電子遷移に
よると考えられる近赤外光吸収特性、特定波長の可視光
吸収又は発光特性を発現するので、機能性に優れた光学
材料を形成できる。
【0007】さらに、これらの金属のなかでも、ナトリ
ウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、マン
ガン、ニッケル、コバルト、クロム、銅、ネオジム、プ
ラセオジム、ユーロピウム、ツリウム、エルビウム、テ
ルビウム、ジスプロシウム、サマリウム、ランタン、ガ
ドリニウム、ホルミウム等が有用な金属であり、なかで
も、本発明の光学材料としては、金属イオンが、鉄、マ
ンガン、ニッケル、コバルト、クロム、銅、ネオジム、
プラセオジム、ユーロピウム、ツリウム、エルビウム、
テルビウム、ジスプロシウム、サマリウム、ランタン、
ガドリニウム及びホルミウムのうちの少なくとも一つの
金属のイオンであると好適である。
【0008】特に、銅は、ホスホン酸又はホスフィン酸
化合物に配位又は結合されて極めて優れた近赤外光吸収
特性及び可視光透過特性を良好に発現できる。また、ネ
オジム、プラセオジム、ユーロピウム、ツリウム又はエ
ルビウムは、吸収波長の吸収ピークが大きく且つ急峻で
あり、波長成分の選択性に優れると共に、蛍光等の発光
効率が高い傾向にある。
【0009】そして、本発明による式(1)で表される
ホスホン酸化合物又は式(2)で表されるホスフィン酸
化合物を用いた光学材料、及び、従来の光学材料につい
て熱的な安定性を評価したところ、本発明による光学材
料は従来に比して熱分解が生じ難いことが確認された。
【0010】これは、式(1)又は(2)で表される化
合物の結合安定性に起因して、それらの金属塩の耐熱性
が向上するものと考えられる。詳細は不明ではあるが、
具体的には、リン原子の結合として結合エネルギーの大
きなP−C結合を含むのに加え、より結合エネルギーの
小さい特定のエステル構造(例えば、メタクリロイル基
由来のエステル基)を含まないことによると推定され
る。但し、作用及び機序はこれに限定されない。
【0011】またさらに、本発明の光学材料において
は、用いる溶媒や樹脂に応じた特性及び性質が光学材料
及び/又はその成形体(重合性溶媒又は樹脂を構成する
単量体に溶解又は分散されたものを重合したもの)に付
与される。したがって、これらの溶媒や樹脂を適宜選択
することによって、各種の用途に好適な光学材料が得ら
れる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明による光学材料の好
適な実施形態、及び、この光学材料を用いた光学部材等
について説明する。
【0013】〈金属イオン〉本発明の光学材料を構成す
る金属イオンとしては、金属の種類に特に制限はない
が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、若し
くは、希土類金属のイオンが好ましく用いられる。これ
らの金属イオンは、各金属原子の電子構造に特有な吸光
特性又は発光特性を有しており、種々の光学特性が発現
される光学材料が得られる。特に、遷移金属及び希土類
金属は、それぞれd軌道及びf軌道の電子遷移によると
考えられる近赤外光吸収特性、並びに、特定波長の可視
光吸収又は発光特性を発現するので、機能性に優れた光
学材料を形成できる。
【0014】このような金属イオンとして具体的には、
リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウ
ム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウム、スカンジウム、チタン、バナジウ
ム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、
亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデ
ン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウ
ム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プ
ロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウ
ム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビ
ウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、ハフニ
ウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウ
ム、イリジウム、白金、金、水銀等のイオンが挙げられ
る。
【0015】これらの金属イオン源としては、かかる金
属を含有するものであれば特に限定されるものではない
が、これらの金属と、例えば、酢酸、蟻酸、ステアリン
酸、安息香酸、エチルアセト酢酸、シュウ酸、ピロリン
酸、ナフテン酸、クエン酸等の有機酸、又は、硫酸、塩
酸、硝酸、フッ酸等の無機酸との塩、塩基性炭酸塩、水
酸化物、酸化物、それらの無水物又は水和物若しくは水
化物等が例示される。
【0016】これらの金属イオンのなかでも、ナトリウ
ム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、マンガ
ン、ニッケル、コバルト、クロム、銅、ネオジム、プラ
セオジム、ユーロピウム、ツリウム、エルビウム、テル
ビウム、ジスプロシウム、サマリウム、ランタン、ガド
リニウム、ホルミウム等のイオンがより好ましく、特
に、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、クロム、銅、
ネオジム、プラセオジム、ユーロピウム、ツリウム、エ
ルビウム、テルビウム、ジスプロシウム、サマリウム、
ランタン、ガドリニウム及びホルミウムのうちの少なく
とも一つの金属のイオンであると一層好ましい。
【0017】特に、銅は、近赤外領域の光(近赤外光)
に対する良好な吸収特性と可視光透過特性とを有してお
り、より具体的には、銅イオンのd軌道の電子遷移によ
って近赤外光が選択的に吸収され、優れた近赤外光吸収
特性が発現される。これにより、視感度補正、測光、近
赤外光及び赤外光カット、熱線吸収、輝度調整等の各種
用途に好適な光学材料を得ることができる。
【0018】また、ネオジム、プラセオジム、ユーロピ
ウム、ツリウム又はエルビウムは、それぞれのイオンに
特有な波長光の吸収特性及び選択性に優れている(具体
的には、吸収ピークが大きくかつ急峻である)。例え
ば、3価のネオジムイオンは、波長580nm近傍の光
をシャープに吸収する特性を有し、また、エルビウムイ
オンは波長520nm近傍の光をシャープに吸収する特
性を有している。
【0019】このような希土類金属イオンを含有する光
学材料は、可視光の防眩性に優れた光学部材を形成で
き、また、医療用或いは加工用レーザーで用いられるレ
ーザー光(波長約520nm)からの眼の防護性に優れ
た光学部材を形成できる。さらに、これら希土類金属の
イオンは、希土類金属イオンのなかでも、蛍光を高効率
で発光したり、レーザ発光したりするので、これら希土
類金属のイオンを用いることにより、優れた光増幅機能
を発現できる光学材料を形成できる。
【0020】これらの金属イオンは、単独で又は二種以
上混合して用いられる。このとき、金属イオンの使用量
としては、光学材料中における含有割合が、好ましくは
2〜60質量%、より好ましくは5〜30質量%、特に
好ましくは10〜25質量%となるように調整される。
この金属イオンの含有割合が2質量%未満であると、光
学材料の厚さによっては特定波長光に対する十分な吸収
特性が得られ難い傾向にある。一方、この含有割合が6
0質量%を超えると、金属イオンの種類にもよるが、金
属イオンを光学材料中に均一に溶解又は分散させ難い傾
向にある。
【0021】また、光学材料中の銅イオン及び/又は希
土類金属イオンの含量が、例えば、全金属イオン量の5
0質量%以上、好ましくは70質量%以上とすると好適
である。こうすることにより、銅イオン及び/又は希土
類金属イオンに特有な光学特性を有する光学材料を確実
に得ることができる。
【0022】〈ホスホン酸化合物、ホスフィン酸化合
物〉本発明の光学材料は、下記式(1)で表されるホス
ホン酸化合物、又は、下記式(2)で表されるホスフィ
ン酸化合物を含むものである。
【0023】
【化2】
【0024】ここで、式中のR1、R2及びR3は、炭素
数が1〜30である分岐状、直鎖状又は環状のアルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はアリ
ル基を示し、少なくとも一つの水素原子が、ハロゲン原
子、オキシアルキル基、ポリオキシアルキル基、オキシ
アリール基、ポリオキシアリール基、アシル基、アルデ
ヒド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、又は、芳香
環を有する基で置換されていても、置換されていなくて
もよい。
【0025】式(1)で表されるホスホン酸化合物の例
としては、エチルホスホン酸、ビニルホスホン酸、n−
ブチルホスホン酸、2−エチルヘキシルホスホン酸、3
−ブロモプロピルホスホン酸、3−メトキシブチルホス
ホン酸、ベンゼンホスホン酸、4−メトキシフェニルホ
スホン酸等、すなわち、下記式(3)〜式(10)で表
されるホスホン酸化合物等が挙げられる。
【0026】
【化3】
【0027】また、式(2)で表されるホスフィン酸化
合物の例としては、ジメチルホスフィン酸、ジフェニル
ホスフィン酸、ビス(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)ホスフィン酸、2−フェニルホスフィノプロパン
酸等、すなわち、下記式(11)〜式(14)で表され
るホスフィン酸化合物等が挙げられる。
【0028】
【化4】
【0029】ここで、式(1)における基R1、並び
に、式(2)における基R2及び基R3の炭素数が20を
超えると、式(1)で表されるホスホン酸化合物又は式
(2)で表されるホスフィン酸化合物を後述する樹脂中
に含有させたときに、樹脂との相溶性が低下することが
あり、これにより、樹脂中に金属イオンを分散させ難く
なる傾向にある。
【0030】〈光学材料〉本発明による光学材料は、上
述したホスホン酸化合物又はホスフィン酸化合物と、上
述した金属イオンを含む化合物(金属イオン源)、換言
すれば、それらの反応により得られるホスホン酸金属化
合物又はホスフィン酸金属化合物(以下、説明の便宜
上、まとめて「特定の金属化合物」という)が、溶媒又
は樹脂中に含有されて成るものである。このような光学
材料の好適な実施形態としては、例えば、以下のものが
挙げられる。 [第1実施形態]:特定の金属化合物を含有する液状組
成物 [第2実施形態]:特定の金属化合物を含有する樹脂組
成物 [第3実施形態]:特定の金属化合物を含有する粘着性
組成物
【0031】〈第1実施形態〉本実施形態の光学材料
は、特定の金属化合物が溶媒(溶剤)中に含有されて成
る液状の組成物である。この液状組成物としては、溶媒
を蒸発させて生成される薄膜や薄層が、金属イオンの吸
収波長以外の波長光に対して透明なものであると好まし
く、液状組成物自体は、透明なもの、半透明なもの、又
は、不透明なものであってもよい。
【0032】溶媒としては、水又は有機溶媒を用いるこ
とができ、有機溶媒としては、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコ
ール等のアルコール類、メチルセルソルブ、エチルセル
ソルブ等のグリコールエーテル類、ジエチルエーテル、
ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピ
ル、酢酸ブチル、酢酸ブチルセルソルブ等のエステル
類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、
ヘキサン、ケロシン、石油エーテル等が用いられる。ま
た、他の溶媒として、例えば、(メタ)アクリレート等
の(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、α−メチ
ルスチレン等の芳香族ビニル化合物等の有機溶媒を用い
ることもできる。
【0033】なお、上記( )括弧で囲まれた「メタ」
の意味は、アクリル酸若しくはその誘導体、及び、メタ
クリル酸若しくはその誘導体の両方を記載する必要があ
るときに、記載を簡潔にするため便宜上使用されている
記載方法であり、本明細書においても採用したものであ
る。
【0034】この液状組成物は、溶媒として有機溶媒を
用いる場合、例えば、適宜の有機溶媒中においてホスホ
ン酸化合物又はホスフィン酸化合物と金属イオン源であ
る塩とを反応させることによって製造できる。
【0035】有機溶媒としては、用いられるホスホン酸
化合物又はホスフィン酸化合物を溶解又は分散し得るも
のであれば、特に限定されず、例えば、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族化合物、テトラヒドロフラン
等のフラン類又はフラン誘導体、メチルアルコール、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のグリコ
ールエーテル類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類、アセトン、
メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル等のエス
テル類、ヘキサン、ケロシン、石油エーテル等が挙げら
れる。また、(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリ
ル酸エステル類、スチレン、α−メチルスチレン等の芳
香族ビニル化合物等の重合性を有する有機溶媒も用いら
れる。
【0036】また、別の製造方法として、ホスホン酸化
合物又はホスフィン酸化合物と金属イオン源である塩と
を混合することにより両者を反応させて得られる特定の
金属化合物を、適宜の溶媒中に溶解又は分散させること
によっても調製可能である。なお、これらの方法におい
て、金属イオン源となる金属化合物の、ホスホン酸化合
物若しくはホスフィン酸化合物又は溶媒への溶解を促進
するための溶解助剤を加えてもよい。
【0037】この液状組成物に含まれる特定の金属化合
物の含有割合は、使用される溶媒の種類、光学材料の用
途又はその使用目的等によって異なるが、調合後の粘度
の観点から、通常、溶媒100質量部に対して、0.1
〜1900質量部、好ましくは1〜900質量部、特に
好ましくは5〜400質量部となる範囲で調整される。
【0038】〈第2実施形態〉本実施形態の光学材料
は、特定の金属化合物が樹脂中に含有されて成る組成物
である。特定の金属化合物は、樹脂との相溶性に優れた
ものであり、金属イオンがその樹脂中に良好に分散され
得る。樹脂としては、ホスホン酸化合物若しくはホスフ
ィン酸化合物及び/又は特定の金属化合物との相溶性又
は分散性に優れる樹脂であれば特に限定されない。この
ような樹脂として、例えば、以下に示すアクリル系樹脂
等の樹脂を好ましく用いることができる。
【0039】アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体又はそれから得られる重合体が好
ましく用いられる。(メタ)アクリル酸エステル系単量
体のうち単官能基のものの具体例としては、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−
プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)ア
クリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシ
ャリーブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メ
タ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート
等のアルキル(メタ)アクリレート類、グリシジル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロシキエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロシキプロピル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソボル
ニル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレン(メ
タ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート等
の変性(メタ)アクリレート類、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリレー
ト、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロキシエトキシ
フェニル〕プロパン、2−ヒドロキシ−1−(メタ)ア
クリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリトリットトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリト
リットテトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)
アクリレート類等が挙げられる。
【0040】また、別の樹脂としては、上記の(メタ)
アクリル酸エステル系単量体と、この(メタ)アクリル
酸エステル系単量体との共重合が可能な他の共重合性単
量体も用いられる。このような共重合性単量体の具体例
としては、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロ
イルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイル
オキシエチルフタル酸等の不飽和カルボン酸、N,N−
ジメチルアクリルアミド等のアクリルアミド類、スチレ
ン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、ジブロムス
チレン、メトキシスチレン、ビニル安息香酸、ヒドロキ
シメチルスチレン等の芳香族ビニル化合物等が挙げられ
る。
【0041】さらに、樹脂重合体(ポリマー)として
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、各種のポリ炭
酸エステル(ポリカーボネイト)類、各種のポリウレタ
ン類、各種のエポキシ樹脂等、更には、スチレン、α−
メチルスチレン、クロルスチレン、ジブロムスチレン、
メトキシスチレン、ビニル安息香酸、ヒドロキシメチル
スチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物の
重合体が挙げられる。
【0042】ここで、樹脂を構成する単量体として単官
能性のもののみを用いる場合には、重合した成形体とし
て熱可塑性のものが得られ、単量体の一部又は全部とし
て多官能性のものを用いる場合には、熱硬化性の成形体
が得られる。よって、これら樹脂を適宜選択することに
より、使用目的、用途及び成形加工方法等に応じた光学
材料の成形体を得ることが可能となる。これらのうち、
熱可塑性のものを用いれば、重合後の再成形が容易とな
るので、成形加工性が向上される。
【0043】この樹脂組成物を調製するための具体的な
方法は、特に限定されるものではないが、以下の2つの
方法等によると好適である。
【0044】〔第1の樹脂組成物調製方法〕:この方法
は、単量体中に、ホスホン酸化合物又はホスフィン酸化
合物及び金属イオン源、或いは、両者の反応によって得
られた特定の金属化合物を含有させることにより単量体
組成物を調製する方法である。この単量体組成物は、重
合せずにそのまま光学材料として用いることができ、或
いは、この単量体組成物をラジカル重合処理して光学材
料としてもよい。
【0045】この方法において、単量体組成物のラジカ
ル重合処理の具体的な方法としては、通常のラジカル重
合開始剤を用いるラジカル重合法、例えば、塊状(キャ
スト)重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法等
の公知の方法を利用することができる。ただし、重合処
理方法は、これらに限定されるものではない。また、単
量体組成物の重合によって得られる光学材料の成形体に
おける耐候性や耐熱性を向上させる観点からは、この単
量体組成物に、紫外線吸収剤や光安定剤等の各種の高分
子用添加剤を添加すると好適である。また、光学材料の
色調を整えるために、各種着色剤を添加しても構わな
い。
【0046】このような紫外線吸収剤としては、例え
ば、p−tert−ブチルフェニルサリシレート等のサ
リシレート系、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベン
ゾフェノン系、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ter
t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−オク
チルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾ
ール系、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアク
リレート等のシアノアクリレート系等の紫外線吸収剤が
挙げられる。
【0047】また、光安定剤としては、例えば、ビス
(1,2,2,6,6ペンタメチル−4−ピペリジル)
セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)セバケート、ジ(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジル)−ブチル(3’,5’
−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロ
ネート、1−(2−(3−(3,5−ジtert−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エ
チル)−4−(3−(3,5−ジtert−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、ポリ{(6−
{1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ}−
1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)(1,6−
{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル}
アミノヘキサメチレン)}、ポリ{{6−(モルフォリ
ノ)−S−トリアジン−2,4−ジイル}{1,6−
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ア
ミノ}ヘキサメチレン}、4−ヒドロキシ−2,2,
6,6−テトラメチル−1−ピペリジネタノールとのジ
メチルサクシネートポリマー等の各種ヒンダードアミン
系の光安定剤を用いることができる。
【0048】さらに、ラジカル重合開始剤としては、通
常の有機過酸化物系重合開始剤を用いることができ、t
ert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert
−ブチルパーオキシデカネート、tert−ブチルパー
オキシピバレート、tert−ブチルパーオキシベンゾ
エート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート、tert−ブチルパーオキシラウレート、
tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチ
ルヘキサノエート等のパーオキシエステル、ラウロイル
パーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル
パーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、1,1−
ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,5,5−ト
リメチルシクロヘキサン等のパーオキシケタール等が好
ましく用いられる。
【0049】或いは、2,2−アゾビス(イソブチロニ
トリル)や2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−
2−カルボニトリル)等のアゾ系ラジカル重合開始剤も
好ましく用いられる。
【0050】〔第2の樹脂組成物調製方法〕:この方法
は、樹脂中に、ホスホン酸化合物又はホスフィン酸化合
物及び金属イオン源、或いは、両者の反応によって得ら
れた特定の金属化合物を加えて混合する方法である。こ
の方法は、樹脂として熱可塑性樹脂を用いるときに利用
すると有効である。具体的には、以下の二つの方法が例
示される。
【0051】すなわち; (1)溶融させた樹脂中に、ホスホン酸化合物又はホス
フィン酸化合物及び金属イオン源、或いは、特定の金属
化合物を加えて混練する方法、(2)樹脂を適宜の有機
溶媒に溶解、分散又は膨潤させ、この溶液にホスホン酸
化合物又はホスフィン酸化合物及び金属イオン源、或い
は、特定の金属化合物を加えて混合した後、この溶液か
ら有機溶媒を除去する方法、がある。また、これらのい
ずれの方法においても、金属イオン源の溶解性を高める
ために、各種溶解助剤を添加すると効果的な場合がある
ので、このような処理は好ましい処理である。
【0052】上記二つの調製方法のうち、前者の方法
((1)の方法)における混練手段としては、熱可塑性
樹脂の溶融混練法として一般に用いられている手段、例
えば、ミキシングロールによって溶融混練する手段、ヘ
ンシェルミキサー等によって予備混合した後、押出機に
よって溶融混練する手段が挙げられる。
【0053】一方、後者の方法((2)の方法)で用い
られる有機溶媒としては、樹脂を溶解、分散又は膨潤し
得るものであれば、特に限定されるものではなく、その
具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン等
の塩素系炭化水素類、ジメチルアクリルアミド、ジメチ
ルフォルムアミド等のアミド化合物等が挙げられる。
【0054】ここで、本実施形態の光学材料、つまり樹
脂組成物における特定の金属化合物の含有割合は、光学
材料の用途、その使用目的等によって異なるものの、成
形性の観点から、通常、樹脂100質量部に対して、
0.1〜400質量部、好ましくは0.3〜200質量
部、特に好ましくは1〜100質量部となる範囲で調整
される。また、樹脂組成物における金属イオンの含有割
合は、樹脂組成物全体に対して、前述したように好まし
くは2〜60質量%となるように調整される。
【0055】〈第3実施形態〉本実施形態の光学材料
は、樹脂組成物の一形態であって、特定の金属化合物
が、粘着性を有する樹脂(以下、「粘着性樹脂」とい
う)に含有されて成る組成物である。このような粘着性
樹脂としては、例えば、粘着性を有するアクリル系樹
脂、ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共重
合体又はその部分鹸化物等が挙げられる。本実施形態の
粘着性組成物は、これらの粘着性樹脂に、ホスホン酸化
合物又はホスフィン酸化合物及び金属イオン源、或い
は、特定の金属化合物を混合することにより得られる。
【0056】また、この粘着性組成物には、ベンゾトリ
アゾール系、ベンゾフェノン系又はサリチル酸系の紫外
線吸収剤、その他の抗酸化剤、安定剤等を更に含有させ
ることができる。さらに、種々の可塑剤を含有させるこ
ともできる。このような可塑剤としては、リン酸トリク
レジル、リン酸トリフェニル等のリン酸エステル系可塑
剤、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート等のフ
タル酸系可塑剤、ジブチルセバケート、ブチルリシノレ
ート、メチルアセチルリシノレート、ブチルサクシネー
ト等の脂肪酸系可塑剤、ブチルフタリルブチルグリコレ
ート、トリエチレングリコールジブチレート、トリエチ
レングリコールジ−2−エチルブチラート、ポリエチレ
ングリコール等のグリコール系可塑剤等が挙げられる。
【0057】以上説明した本発明の光学材料において
は、ホスホン酸化合物又はホスフィン酸化合物の水酸基
由来の酸素原子が配位結合及び/又はイオン結合により
金属イオンに結合している。よって、金属イオンは、ホ
スホン酸基又はホスフィン酸基に囲まれた状態で組成物
中に溶解又は分散されているので、用いられる金属(イ
オン)の原子構造に特有な吸光特性又は発光特性が良好
に発現される。したがって、その金属イオンの吸光特
性、透光特性又は発光特性に応じた光学特性を有する光
学材料を得ることができる。
【0058】また、式(1)で表されるホスホン酸化合
物又は式(2)で表されるホスフィン酸化合物は、分子
中のリン原子の結合が、従来公知のリン酸エステル化合
物に含まれるP−O−C結合よりも強固なP−C結合を
含むことにより、そのような従来のリン酸型化合物に比
して耐熱性等が向上される。
【0059】さらに、式(1)で表されるホスホン酸化
合物又は式(2)で表されるホスフィン酸化合物は、従
来の(メタ)アクリル基を有するホスホン酸化合物に含
まれる特定のエステル構造、つまり(メタ)アクリロイ
ル基由来のエステル基を有していない。このようなエス
テル構造は、P−O−C結合よりも結合エネルギーが小
さい。
【0060】よって、本発明による光学材料は、そのよ
うな特定のエステル構造を有するホスホン酸化合物、更
には同ホスフィン酸化合物に比して、熱的安定性を一層
向上できる。但し、作用はこれらに限定されるものでは
ない。したがって、本発明による光学材料は、従来に比
して熱分解が生じ難く、特に樹脂組成物としたときの成
形温度をこれまでより高めることができ、成形加工性を
向上できる。
【0061】また、式(1)で表されるホスホン酸化合
物又は式(2)で表されるホスフィン酸化合物として、
式中のR1、R2及びR3が置換又は未置換のアルキル基
又はアリール基を用いると、光学材料自体の熱や紫外線
に対する安定性が高められる。さらに、樹脂組成物とし
たときに、ホスホン酸化合物又はホスフィン酸化合物と
樹脂との架橋構造が形成されないので熱硬化性の発現が
抑制でき、これにより光学材料の成形加工性を一層向上
できる。
【0062】またさらに、上述した金属イオンの中で
も、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、銅、ネオジ
ム、プラセオジム、ユーロピウム、ツリウム、エルビウ
ム、テルビウム、ジスプロシウム、サマリウム、ホルミ
ウム等のイオンを用いると、光学的な機能により優れた
光学材料を得ることが可能である。
【0063】特に、銅は、ホスホン酸化合物又はホスフ
ィン酸化合物に配位又は結合されて極めて優れた近赤外
光吸収特性及び可視光透過性を発現でき、視感度補正、
測光、近赤外光及び赤外光カット、熱線吸収、輝度調整
等の各種用途に好適な光学材料とすることができる。
【0064】また、ネオジム、プラセオジム、ユーロピ
ウム、ツリウム、エルビウム、テルビウム、ジスプロシ
ウム、サマリウム及びホルミウムは、吸収波長の吸収ピ
ークが大きく且つ急峻である。しかも、波長成分の選択
性に優れると共に、蛍光の発光効率が高い傾向にあり、
或いは、レーザ発光する。よって、これらのことから、
視感度補正、光増幅、防護遮蔽等の各種用途に好適な光
学材料を形成可能である。
【0065】またさらに、式(1)で表されるホスホン
酸化合物及び/又は式(2)で表されるホスフィン酸化
合物並びに上述の金属イオンが溶媒又は樹脂中に含有さ
れているので、それらの溶媒や樹脂に応じた特性及び性
質を光学材料又はその成形体である光学部材に付与でき
る。よって、これらの溶媒や樹脂を適宜選択することに
よって、各種の用途に好適且つ高機能な光学材料を簡易
に且つ確実に製造できる。
【0066】さらにまた、光学材料を各種形態(特定の
金属化合物そのもの、液状組成物、樹脂組成物、粘着性
組成物等)とできるので、それらの各形態に応じた優れ
た特性、例えば、成形加工性、熱可塑性、熱硬化性、透
明性、耐候性、軽量性、粘着性、易取扱性、塗布容易
性、乾燥性等を光学材料及び/又はその成形体に付与で
きる。したがって、各種の用途に適用可能な汎用性に富
む光学材料が得られる。
【0067】〈光学部材〉本発明による光学材料を用い
ると、種々の用途に適応した光学部材を形成できる。光
学部材の形態としては、例えば、光学材料自体、透光性
材料等と組み合わせたもの、成形加工したもの等が挙げ
られ、具体的には、粉体状、液状、粘着状、塗料状、フ
ィルム状、板状、筒状、レンズ状等の種々の形態とする
ことができる。
【0068】このような光学部材は、その優れた耐久
性、耐候性、光学特性、汎用性、経済性等、更に本発明
によって実現される極めて優れた成形加工性により、例
えば、CCD用、CMOS用又は他の受光素子用の視感
度補正部材、測光用部材、熱線吸収用部材、複合光学フ
ィルタ、レンズ部材(眼鏡、サングラス、ゴーグル、光
学系、光導波系)、ファイバ部材(光ファイバ)、ノイ
ズカット用部材、プラズマディスプレイ前面板等のディ
スプレイカバー又はディスプレイフィルタ、プロジェク
タ前面板、光源熱線カット部材、色調補正部材、照明輝
度調節部材、光学素子(光増幅素子、波長変換素子
等)、ファラデー素子、アイソレータ等の光通信機能デ
バイス、光ディスク用素子等を構成するものとして好適
である。
【0069】
【実施例】以下、本発明に係る具体的な実施例について
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0070】〈合成例1〉テトラヒドロフラン18.0
gにエチルホスホン酸0.91gを溶解させた。これに
無水酢酸銅0.50gを加え、内温が60℃となるよう
に加熱した状態で2時間攪拌した。析出物をろ過後、4
0℃で一晩真空乾燥して銅錯体を得た。
【0071】〈合成例2〉エチルホスホン酸の代わりに
ビニルホスホン酸0.89gを使用したこと以外は、合
成例1と同様にして銅錯体を得た。
【0072】〈合成例3〉エチルホスホン酸の代わりに
n−ブチルホスホン酸1.14gを使用したこと以外は
合成例1と同様にして銅錯体を得た。
【0073】〈合成例4〉エチルホスホン酸の代わりに
2−エチルヘキシルホスホン酸0.32gを使用したこ
と以外は、合成例1と同様にして銅錯体を得た。
【0074】〈合成例5〉エチルホスホン酸の代わりに
3−ブロモプロピルホスホン酸1.68gを使用したこ
と以外は合成例1と同様にして銅錯体を得た。
【0075】〈合成例6〉エチルホスホン酸の代わりに
3−メトキシブチルホスホン酸2.00gを使用したこ
と以外は合成例1と同様にして銅錯体を得た。
【0076】〈合成例7〉エチルホスホン酸の代わりに
ベンゼンホスホン酸1.32gを使用したこと以外は合
成例1と同様にして銅錯体を得た。
【0077】〈合成例8〉エチルホスホン酸の代わりに
4−メトキシフェニルホスホン酸1.55gを使用した
こと以外は合成例1と同様にして銅錯体を得た。
【0078】〈合成例9〉テトラヒドロフランの代わり
にエタノール18.0gを使用し、エチルホスホン酸の
代わりにジメチルホスフィン酸0.32gを使用したこ
と以外は合成例1と同様にして銅錯体を得た。
【0079】〈合成例10〉酢酸銅無水物0.5gをエ
タノール20.0gに溶解させ、これにジフェニルホス
フィン酸1.09gを添加した。60℃で2時間攪拌
後、析出物をろ過し、40℃で一晩真空乾燥して銅錯体
を得た。
【0080】〈合成例11〉エタノール18.0gにビ
ス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ホスフィン
酸(日本化学社製、製品名:ホスター)4.79gを溶
解させた。これに酢酸銅一水和物0.50gを加え、内
温が60℃となるように加熱した状態で2時間攪拌し
た。そして、無水酢酸銅が全て溶解した後、一晩放置
し、析出した青色結晶物のろ過を行い銅錯体を得た。
【0081】〈合成例12〉エタノール18.0gに2
−フェニルホスフィノプロパン酸1.18g(日本化学
社製、製品名:ダイホスマーPC−6HA)を溶解させ
た。これに酢酸銅一水和物0.50gを加え、内温が6
0℃となるように加熱した状態で2時間攪拌した。析出
物をろ過後乾燥して銅錯体を得た。
【0082】〈比較例1〉エチルホスホン酸の代わりに
下記式(15)で表されるモノメチルリン酸0.62
g、及び、下記式(16)で表されるジメチルリン酸
0.69gを使用したこと以外は合成例1と同様にして
銅錯体を得た。
【0083】
【化5】
【0084】〈比較例2〉エチルホスホン酸の代わりに
下記式(17)で表されるモノ−2−エチルヘキシルリ
ン酸1.20g、及び、下記式(18)で表されるジ−
2−エチルヘキシルリン酸1.80gを使用したこと以
外は合成例1と同様にして銅錯体を得た。
【0085】
【化6】
【0086】〈比較例3〉酢酸銅無水物0.5gをエタ
ノール20.0gに溶解させ、下記式(19)で表され
るジフェニルリン酸1.25gを加え、内温が60℃と
なるように加熱した状態で2時間攪拌した。反応終了
後、反応溶液から反応溶媒及び副生した酢酸を留去し、
40℃で一晩真空乾燥して銅錯体を得た。
【0087】
【化7】
【0088】〈比較例4〉トルエン18.0gに下記式
(20)で表されるリン酸エステル化合物0.32g、
及び、下記式(21)で表されるリン酸エステル化合物
0.45gを溶解させた。これに酢酸銅一水和物0.5
0gを加え、内温が60℃となるように加熱した状態で
2時間攪拌した。反応終了後、反応溶媒及び副生した酢
酸を留去し、40℃で一晩真空乾燥して銅錯体を得た。
【0089】
【化8】
【0090】〈熱安定性試験〉合成例1〜12及び比較
例1〜4で得られた光学材料(銅錯体)の熱分解特性
を、以下の測定装置及び測定条件; a)測定装置:メトラー製TA4000熱分析システ
ム、 b)測定条件:昇温速度;10℃/分、温度範囲;30
〜300℃、窒素雰囲気、 で測定した。加熱前に対して重量が1%及び5%減少し
たときの温度(熱分解温度)の測定結果を表1に示す。
【0091】
【表1】
【0092】これらの結果より、本発明に用いられるホ
スホン酸化合物及びホスフィン酸化合物と銅イオンとの
錯体は、従来に比して熱的な安定性が極めて高いことが
確認された。
【0093】〈実施例1〉合成例4で調製した銅錯体
0.31gを細かく破砕し、これをメチルメタクリレー
ト9.69g、シクロヘキシルメタクリレート10.0
g及びα−メチルスチレン0.04gと混合し、調製溶
液を得た(モノマー溶液)。このモノマー溶液にラジカ
ル開始剤としてt−ブチルペルオキシデカネートを0.
20g添加し、試験管に入れ、45℃で16時間、60
℃で8時間、100℃で3時間と順次異なる温度に昇温
して重合し、円柱状の光学材料を得た。
【0094】〈実施例2〉合成例1で調製した銅錯体
0.50gを細かく破砕し、これをアクリルシラップS
Y−105(三菱レーヨン社製、製品名:MMAシラッ
プ)19.50gと混合し、調製溶液(モノマー溶液)
を得た。このモノマー溶液にラジカル開始剤としてt−
ブチルペルオキシデカネートを0.20g添加し、試験
管に入れ、45℃で16時間、60℃で8時間、100
℃で3時間と順次異なる温度に昇温して重合し、円柱状
の光学材料を得た。
【0095】〈実施例3〉合成例1で調製した銅錯体の
代わりに合成例7で調製した銅錯体0.50gを使用し
たこと以外は、実施例1と同様にして円柱状の光学材料
を得た。
【0096】〈比較例5〉比較例4で作成した銅錯体
0.50gを細かく破砕し、メチルメタクリレート1
9.50g及びα−メチルスチレン0.04gと混合
し、調製溶液(モノマー溶液)を得た。このモノマー溶
液にラジカル開始剤としてt−ブチルペルオキシデカネ
ートを0.20g添加し、試験管に入れ、45℃で16
時間、60℃で8時間、100℃で3時間と順次異なる
温度に昇温して重合し、円柱状の光学材料を得た。
【0097】〈比較例6〉下記式(22)で表されるリ
ン酸エステル化合物17g、下記式(23)で表される
リン酸エステル化合物18g、メチルメタクリレート3
64.6g、及び、α−メチルスチレン0.9gを混合
し、調製溶液を得た。
【0098】
【化9】
【0099】これに安息香酸銅32gを加え、内温が6
0℃となるように加熱し、2時間攪拌した。安息香酸銅
が溶解した後、このモノマー溶液を−20℃の冷蔵庫内
に24時間放置し、安息香酸(融点122℃)を結晶化
させて析出させ、析出した安息香酸を−20℃の温度環
境下でろ別分離した。得られたモノマー溶液に、ラジカ
ル開始剤としてt−ブチルパーオキシオクタノエートを
2.0g添加し、試験管に入れ、45℃で16時間、6
0℃で8時間、100℃で3時間と順次異なる温度に昇
温して重合し、円柱状の光学材料を得た。
【0100】〈加熱プレス試験〉実施例1〜3並びに比
較例5及び6作製した光学材料について加熱プレス試験
を実施した。図1Aは、加熱プレス試験において、加熱
プレス機に光学材料を配置した状態を模式的に示す断面
図であり、図1Bは、加熱プレス試験において光学材料
をプレスしている状態を模式的に示す断面図である。ま
ず、図1Aに示すように、対向する二つのプレス板1の
間に、フェロ板2を介して光学材料10を配置し、更に
光学材料10の両側に断面が矩形状を成す厚さ3mmの
スペーサを配設した。次に、このように配置した光学材
料に、図1Bに示す如く、二方向から40kgf/cm
2の圧力を印加し、200℃の温度で10分間保持し
た。
【0101】プレス前後において光学材料10の形状及
び内部の状態を目視観察した。各光学材料に対する結果
を表2にまとめて示す。表中、プレス後に破砕、割れ、
発泡といった不具合が生じなかったものには「○」を付
し、破砕又は発泡が生じたものには「×」を付した。
【0102】
【表2】
【0103】これらの結果より、従来の光学材料として
の比較例の光学材料は、加熱プレスによる熱変形時に破
砕や発泡といった問題が発生し得ることが確認された。
これに対し、本発明による光学材料は、上記条件の加熱
プレスによっても、破砕、発泡などの重大な問題が発生
せず、従来に比してより高温での加圧成形が可能である
ことが確認された。
【0104】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、優
れた特定波長光の吸収特性又は発光特性を有しつつ、従
来に比して成形加工性を向上できる光学材料を得ること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1Aは、加熱プレス試験において、加熱プレ
ス機に光学材料を配置した状態を模式的に示す断面図で
あり、図1Bは、加熱プレス試験において光学材料をプ
レスしている状態を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
10…光学材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 C09K 11/06 C09K 11/06 660 660 G02B 5/22 G02B 5/22 // C09K 3/00 105 C09K 3/00 105 (72)発明者 小泉 智義 福島県いわき市錦町落合16 呉羽化学工業 株式会社錦工場内 (72)発明者 庄司 益宏 福島県いわき市錦町落合16 呉羽化学工業 株式会社錦工場内 Fターム(参考) 2H048 CA04 CA05 CA12 4J002 BB031 BB121 BC011 BC031 BC091 BC111 BC121 BD031 BG041 BG051 BG061 BG071 CD001 CD191 CF061 CG001 CH051 CK021 DD037 DD057 DD067 DD077 DF037 DG047 DG057 EG027 EG037 EG047 EG057 EG077 EW126 EW136 FD020 FD030 FD040 FD050 FD070 FD340 GP00 GP01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)又は下記式(2); 【化1】 (式中、R1、R2及びR3は、炭素数が1〜30である
    分岐状、直鎖状又は環状のアルキル基、アルケニル基、
    アルキニル基、アリール基又はアリル基を示し、少なく
    とも一つの水素原子が、ハロゲン原子、オキシアルキル
    基、ポリオキシアルキル基、オキシアリール基、ポリオ
    キシアリール基、アシル基、アルデヒド基、カルボキシ
    ル基、ヒドロキシル基、又は、芳香環を有する基で置換
    されていても、置換されていなくてもよい。)で表され
    るホスホン酸化合物又はホスフィン酸化合物と、金属イ
    オンとが、溶媒又は樹脂中に含有されて成る、ことを特
    徴とする光学材料。
  2. 【請求項2】 前記金属イオンは、鉄、マンガン、ニッ
    ケル、コバルト、クロム、銅、ネオジム、プラセオジ
    ム、ユーロピウム、ツリウム、エルビウム、テルビウ
    ム、ジスプロシウム、サマリウム、ランタン、ガドリニ
    ウム及びホルミウムのうちの少なくとも一つの金属のイ
    オンである、ことを特徴とする請求項1記載の光学材
    料。
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