JP2002001541A - トーチ - Google Patents
トーチInfo
- Publication number
- JP2002001541A JP2002001541A JP2000188589A JP2000188589A JP2002001541A JP 2002001541 A JP2002001541 A JP 2002001541A JP 2000188589 A JP2000188589 A JP 2000188589A JP 2000188589 A JP2000188589 A JP 2000188589A JP 2002001541 A JP2002001541 A JP 2002001541A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- torch
- current
- tip
- carrying
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
- 238000003466 welding Methods 0.000 claims abstract description 59
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 claims abstract description 35
- 239000000654 additive Substances 0.000 claims description 8
- 230000000996 additive effect Effects 0.000 claims description 8
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims description 8
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims description 8
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 abstract description 16
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 abstract description 16
- 239000010949 copper Substances 0.000 abstract description 16
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 11
- 239000000463 material Substances 0.000 description 10
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 9
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 5
- 238000007747 plating Methods 0.000 description 3
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 3
- WFKWXMTUELFFGS-UHFFFAOYSA-N tungsten Chemical compound [W] WFKWXMTUELFFGS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 229910052721 tungsten Inorganic materials 0.000 description 3
- 239000010937 tungsten Substances 0.000 description 3
- 239000004020 conductor Substances 0.000 description 2
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000005611 electricity Effects 0.000 description 2
- JEIPFZHSYJVQDO-UHFFFAOYSA-N iron(III) oxide Inorganic materials O=[Fe]O[Fe]=O JEIPFZHSYJVQDO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 230000002035 prolonged effect Effects 0.000 description 2
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 2
- 229910001209 Low-carbon steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910052581 Si3N4 Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010953 base metal Substances 0.000 description 1
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 1
- ZTXONRUJVYXVTJ-UHFFFAOYSA-N chromium copper Chemical compound [Cr][Cu][Cr] ZTXONRUJVYXVTJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000020169 heat generation Effects 0.000 description 1
- 239000011261 inert gas Substances 0.000 description 1
- 238000005461 lubrication Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 1
- 230000000452 restraining effect Effects 0.000 description 1
- HQVNEWCFYHHQES-UHFFFAOYSA-N silicon nitride Chemical compound N12[Si]34N5[Si]62N3[Si]51N64 HQVNEWCFYHHQES-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Arc Welding In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ティグアーク溶接の際、添加ワイヤの接触通電
点でスパークが発生せず、ワイヤ表面を凹凸に傷つける
ことなく、スムーズに供給できるホットワイヤ用トーチ
を提供する。 【解決手段】ホットワイヤ用トーチ1は、ワイヤ3をガ
イドする銅管13と、銅管13先端に固定されワイヤ3
を案内するガイド孔を有するワイヤ給電部材8と、ワイ
ヤ給電部材8先端に取り付けられたセラミックガイド9
と、ワイヤ給電部材8のガイド孔を通過するワイヤ3を
挟むように配置され、ワイヤ3に通電する通電チップ1
0a、10bと、この通電チップ10a、10bをそれぞれ
ワイヤ3に押し付ける板ばね6a、6bとから構成し、そ
して通電チップ10a、10bはそれぞれ、一端側が通電
部材表面に形成された溝又は穴に嵌め込まれ、他端側が
ワイヤ3に接触するよう配置されている。
点でスパークが発生せず、ワイヤ表面を凹凸に傷つける
ことなく、スムーズに供給できるホットワイヤ用トーチ
を提供する。 【解決手段】ホットワイヤ用トーチ1は、ワイヤ3をガ
イドする銅管13と、銅管13先端に固定されワイヤ3
を案内するガイド孔を有するワイヤ給電部材8と、ワイ
ヤ給電部材8先端に取り付けられたセラミックガイド9
と、ワイヤ給電部材8のガイド孔を通過するワイヤ3を
挟むように配置され、ワイヤ3に通電する通電チップ1
0a、10bと、この通電チップ10a、10bをそれぞれ
ワイヤ3に押し付ける板ばね6a、6bとから構成し、そ
して通電チップ10a、10bはそれぞれ、一端側が通電
部材表面に形成された溝又は穴に嵌め込まれ、他端側が
ワイヤ3に接触するよう配置されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ティグ(TIG)溶
接で添加ワイヤを供給するホットワイヤ用トーチ及びガ
ス・メタル・アーク(GMA)溶接で溶接ワイヤを供給す
るガス・メタル・アーク溶接用トーチに係り、特にワイ
ヤに安定して接触通電を行うのに好適なトーチに関す
る。
接で添加ワイヤを供給するホットワイヤ用トーチ及びガ
ス・メタル・アーク(GMA)溶接で溶接ワイヤを供給す
るガス・メタル・アーク溶接用トーチに係り、特にワイ
ヤに安定して接触通電を行うのに好適なトーチに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のホットワイヤTIG溶接装置のホッ
トワイヤ用トーチを図14により説明する。図14は本
発明者等が出願した特願平10-84014号に開示するホット
ワイヤ用トーチの構造を示す図で、図15はその側面図
である。このホットワイヤ用トーチ7は、ワイヤ3をガ
イドする銅管13と、銅管13先端に固定されたワイヤ
給電部材8と、ワイヤ給電部材8先端に取り付けられた
セラミックガイド9と、ワイヤ給電部材8を通過するワ
イヤ3に通電する通電チップ10及び該通電チップ10
をワイヤ3に押し付ける板ばね6とから構成されてい
る。板ばね6、セラミックガイド9はワイヤ給電部材8
にねじ11、14で止めている。セラミックガイド9の
ガイド孔は、ワイヤ3の直径より0.03〜0.1mm太めの直
径にして、ワイヤ3との間のガタをなるべく少なくする
よう形成されている。このような構造のホットワイヤ用
トーチ7において、ホットワイヤTIG溶接中には、ワイ
ヤ3は銅管13、トーチ給電部材8、セラミックガイド
9を通過して、図示しない母材に到達し、そしてそのワ
イヤ3を通電加熱するワイヤ電流は、図示しないワイヤ
加熱電源から供給され、銅管13、トーチ給電部材8、
通電チップ10、ワイヤ3、母材の経路で流れる。ワイ
ヤ3がセラミックガイド9に入る直前で通電チップ10
はばね6でワイヤ3に押し付けられているので、そこで
常時接触通電が行われ、その接触点と母材間でワイヤ3
が加熱される。
トワイヤ用トーチを図14により説明する。図14は本
発明者等が出願した特願平10-84014号に開示するホット
ワイヤ用トーチの構造を示す図で、図15はその側面図
である。このホットワイヤ用トーチ7は、ワイヤ3をガ
イドする銅管13と、銅管13先端に固定されたワイヤ
給電部材8と、ワイヤ給電部材8先端に取り付けられた
セラミックガイド9と、ワイヤ給電部材8を通過するワ
イヤ3に通電する通電チップ10及び該通電チップ10
をワイヤ3に押し付ける板ばね6とから構成されてい
る。板ばね6、セラミックガイド9はワイヤ給電部材8
にねじ11、14で止めている。セラミックガイド9の
ガイド孔は、ワイヤ3の直径より0.03〜0.1mm太めの直
径にして、ワイヤ3との間のガタをなるべく少なくする
よう形成されている。このような構造のホットワイヤ用
トーチ7において、ホットワイヤTIG溶接中には、ワイ
ヤ3は銅管13、トーチ給電部材8、セラミックガイド
9を通過して、図示しない母材に到達し、そしてそのワ
イヤ3を通電加熱するワイヤ電流は、図示しないワイヤ
加熱電源から供給され、銅管13、トーチ給電部材8、
通電チップ10、ワイヤ3、母材の経路で流れる。ワイ
ヤ3がセラミックガイド9に入る直前で通電チップ10
はばね6でワイヤ3に押し付けられているので、そこで
常時接触通電が行われ、その接触点と母材間でワイヤ3
が加熱される。
【0003】次に、図16〜図18を参照して、消耗電
極として溶接ワイヤを用いるGMA溶接用トーチの従来例
を説明する。図16は従来のGMA溶接用トーチの先端部
の構成を示す図で、図17は図16の縦断面図、図18
は図16のA−A断面図である。このGMA溶接用トーチ
のトーチ先端回り15は同じく前出の特願平10-84014号
に記載されたものである。GMA溶接用トーチはシールド
ガスを流すシールドノズル(図示なし)とその中に設置
されたGMA溶接用トーチ先端回り15とからなる。GMA溶
接用トーチ先端回り15は、溶接ワイヤ3fを送給する
トーチ本体部(図示しない)にねじ17を介して連結さ
れたトーチ先端部材16と、トーチ本体部からねじ17
軸心のガイド孔を通じて送られてきたワイヤ3fを案内
するようにトーチ先端部材16の軸心に埋め込まれたセ
ラミックガイド21と、トーチ先端部材16側面に一端
が支持され他端がセラミックガイド21から送出される
ワイヤ3fに接触する通電チップ18と、通電チップ1
8をワイヤ3fに押し付けるようにトーチ先端部材16
にねじ(23)止めされた板ばね19とから構成されて
いる。トーチ先端部材16は、トーチ本体部からアーク
電流を通電する導電体であるとともに、トーチ先端で発
生するアークにより過熱されないようにトーチ先端部材
16自身のほか通電チップ18、板ばね19から熱を奪
って、水冷されているトーチ本体部に伝達する熱伝導体
にもなっている。ねじ17はその中心軸にワイヤ径より
かなり太めのワイヤガイド孔20を設けている。セラミ
ックガイド21は、耐熱、耐摩耗性に優れた窒化珪素か
らなる外径5mmの筒体で、その軸心に直径1.24mmの内接
円を有する正三角形状のガイド孔2を持つ。三角孔とし
たのは、φ1.2mmのワイヤが送給されてくるとして、三
角孔の隅部の大きな空間から銅メッキ屑などの異物を容
易に排除できて目詰まりを発生することなく、かつ三角
孔の辺でワイヤ送出点の位置変動をより少なくなるよう
ワイヤを拘束するためである。
極として溶接ワイヤを用いるGMA溶接用トーチの従来例
を説明する。図16は従来のGMA溶接用トーチの先端部
の構成を示す図で、図17は図16の縦断面図、図18
は図16のA−A断面図である。このGMA溶接用トーチ
のトーチ先端回り15は同じく前出の特願平10-84014号
に記載されたものである。GMA溶接用トーチはシールド
ガスを流すシールドノズル(図示なし)とその中に設置
されたGMA溶接用トーチ先端回り15とからなる。GMA溶
接用トーチ先端回り15は、溶接ワイヤ3fを送給する
トーチ本体部(図示しない)にねじ17を介して連結さ
れたトーチ先端部材16と、トーチ本体部からねじ17
軸心のガイド孔を通じて送られてきたワイヤ3fを案内
するようにトーチ先端部材16の軸心に埋め込まれたセ
ラミックガイド21と、トーチ先端部材16側面に一端
が支持され他端がセラミックガイド21から送出される
ワイヤ3fに接触する通電チップ18と、通電チップ1
8をワイヤ3fに押し付けるようにトーチ先端部材16
にねじ(23)止めされた板ばね19とから構成されて
いる。トーチ先端部材16は、トーチ本体部からアーク
電流を通電する導電体であるとともに、トーチ先端で発
生するアークにより過熱されないようにトーチ先端部材
16自身のほか通電チップ18、板ばね19から熱を奪
って、水冷されているトーチ本体部に伝達する熱伝導体
にもなっている。ねじ17はその中心軸にワイヤ径より
かなり太めのワイヤガイド孔20を設けている。セラミ
ックガイド21は、耐熱、耐摩耗性に優れた窒化珪素か
らなる外径5mmの筒体で、その軸心に直径1.24mmの内接
円を有する正三角形状のガイド孔2を持つ。三角孔とし
たのは、φ1.2mmのワイヤが送給されてくるとして、三
角孔の隅部の大きな空間から銅メッキ屑などの異物を容
易に排除できて目詰まりを発生することなく、かつ三角
孔の辺でワイヤ送出点の位置変動をより少なくなるよう
ワイヤを拘束するためである。
【0004】トーチ先端部材16の長手中央部の外面に
は、U字状の溝22を設けており、そこに通電チップ1
8の一端を差し込んで引っかける構造にしている。
は、U字状の溝22を設けており、そこに通電チップ1
8の一端を差し込んで引っかける構造にしている。
【0005】板ばね19の一端は、図17に示すよう
に、押さえネジ23によってトーチ先端部材16に密着
させており、この板ばね19の他端で通電チップ18を
押さえつけることによって、通電チップ18がトーチ先
端部材16のU字状溝22とセラミックガイド21の三
角のガイド孔2より出てきたワイヤ3fとに押しつけら
れる。
に、押さえネジ23によってトーチ先端部材16に密着
させており、この板ばね19の他端で通電チップ18を
押さえつけることによって、通電チップ18がトーチ先
端部材16のU字状溝22とセラミックガイド21の三
角のガイド孔2より出てきたワイヤ3fとに押しつけら
れる。
【0006】ワイヤ3fは、図示しないトーチ本体部か
ら、ねじ17のワイヤガイド孔20を経てトーチ先端部
材16へと導入され、トーチ先端部材16軸心に埋め込
まれたセラミックガイド21のガイド孔2を通過し、板
ばね19により押された通電チップ18の給電部25と
セラミックガイド21から出た所で軽く接触しながら溶
接部に到達する。この場合、通電チップ18はセラミッ
クガイド21出口にできるだけ近付けたところでワイヤ
3fを軽く押さえるような配置にしているので、通電チ
ップ18によってワイヤ3fが変形し押し曲げられるこ
とはない。
ら、ねじ17のワイヤガイド孔20を経てトーチ先端部
材16へと導入され、トーチ先端部材16軸心に埋め込
まれたセラミックガイド21のガイド孔2を通過し、板
ばね19により押された通電チップ18の給電部25と
セラミックガイド21から出た所で軽く接触しながら溶
接部に到達する。この場合、通電チップ18はセラミッ
クガイド21出口にできるだけ近付けたところでワイヤ
3fを軽く押さえるような配置にしているので、通電チ
ップ18によってワイヤ3fが変形し押し曲げられるこ
とはない。
【0007】アーク電流は、トーチ本体部からねじ17
を通ってトーチ先端部材16に供給され、そしてトーチ
先端部材16のU字状溝16とそこに一端がはまり込ん
だ通電チップ18との間の接触通電部24を通って通電
チップ18に入り、給電チップ18先端の給電部25で
接触しているワイヤ3fを通って、ワイヤ3f先端と母材
間のアーク形成部へと流れる。通電チップ18は板ばね
19により軽くワイヤ3fに押し付けられて接触通電し
ている。なお通電チップ18は通常クロム銅で構成され
ている。
を通ってトーチ先端部材16に供給され、そしてトーチ
先端部材16のU字状溝16とそこに一端がはまり込ん
だ通電チップ18との間の接触通電部24を通って通電
チップ18に入り、給電チップ18先端の給電部25で
接触しているワイヤ3fを通って、ワイヤ3f先端と母材
間のアーク形成部へと流れる。通電チップ18は板ばね
19により軽くワイヤ3fに押し付けられて接触通電し
ている。なお通電チップ18は通常クロム銅で構成され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図14に示すような従
来技術のホットワイヤ用トーチでは、添加ワイヤの送給
時にワイヤの切り屑が出る。すなわち、ワイヤ送給装置
(図示なし)からトーチ回り7まで添加ワイヤ3を案内
してくるコンジット(図示なし)の内面、トーチ内面と
ワイヤ表面の接触で、あるいはワイヤ送給装置の送給ロ
ーラ通過時に傷付けられ、銅メッキ(特に軟鋼ワイヤに
おいては錆止めや送給の潤滑性改善、接触通電性改善の
ための処理)が剥がれたり、ワイヤが削れて切り屑を発
生したりする。このような切り屑、メッキ屑およびワイ
ヤに付着していたごみや錆などを一括して異物と称する
と、この異物がワイヤ送給中にワイヤ側面によって搬送
されてくると、ワイヤと通電チップの間に挟まってワイ
ヤへの接触通電を妨げる。この接触通電の不安定さが直
接の原因になって、ワイヤと通電チップの間でスパーク
が発生してワイヤ表面に凹凸を作りあるいはスパッタが
ワイヤに融着し、ワイヤが細いセラミックガイドチップ
孔に詰まり使用不能にすることが時々あった。またGMA
溶接用の通電チップでは大きな電流が流れるので、通電
チップの温度を上昇させるためスパッタが付きやすかっ
た。
来技術のホットワイヤ用トーチでは、添加ワイヤの送給
時にワイヤの切り屑が出る。すなわち、ワイヤ送給装置
(図示なし)からトーチ回り7まで添加ワイヤ3を案内
してくるコンジット(図示なし)の内面、トーチ内面と
ワイヤ表面の接触で、あるいはワイヤ送給装置の送給ロ
ーラ通過時に傷付けられ、銅メッキ(特に軟鋼ワイヤに
おいては錆止めや送給の潤滑性改善、接触通電性改善の
ための処理)が剥がれたり、ワイヤが削れて切り屑を発
生したりする。このような切り屑、メッキ屑およびワイ
ヤに付着していたごみや錆などを一括して異物と称する
と、この異物がワイヤ送給中にワイヤ側面によって搬送
されてくると、ワイヤと通電チップの間に挟まってワイ
ヤへの接触通電を妨げる。この接触通電の不安定さが直
接の原因になって、ワイヤと通電チップの間でスパーク
が発生してワイヤ表面に凹凸を作りあるいはスパッタが
ワイヤに融着し、ワイヤが細いセラミックガイドチップ
孔に詰まり使用不能にすることが時々あった。またGMA
溶接用の通電チップでは大きな電流が流れるので、通電
チップの温度を上昇させるためスパッタが付きやすかっ
た。
【0009】本発明の第1の目的は、上記問題点を解決
して、異物の付着した添加ワイヤが送給された場合で
も、添加ワイヤの接触通電点でスパークが発生すること
なく、ワイヤ表面を凹凸にする損傷を防止して、添加ワ
イヤを供給できるホットワイヤ用トーチを提供すること
にある。
して、異物の付着した添加ワイヤが送給された場合で
も、添加ワイヤの接触通電点でスパークが発生すること
なく、ワイヤ表面を凹凸にする損傷を防止して、添加ワ
イヤを供給できるホットワイヤ用トーチを提供すること
にある。
【0010】また本発明の第2の目的は、溶接ワイヤの
接触通電が途切れることなく連続して行うことができ、
アーク切れのないガス・メタル・アーク溶接用トーチを
提供することにある。
接触通電が途切れることなく連続して行うことができ、
アーク切れのないガス・メタル・アーク溶接用トーチを
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明のホットワイヤ用トーチは、ティグア
ーク溶接の際に添加ワイヤを案内しかつ接触通電する給
電部材を備えたトーチにおいて、給電部材から送り出さ
れる添加ワイヤを案内するガイド孔を有する絶縁性セラ
ミックガイドと、給電部材外面に一端を支持され、他端
が給電部材に形成された開口を通じて添加ワイヤに接触
する複数の通電チップと、通電チップをそれぞれ添加ワ
イヤに押し付ける複数のばねとを設け、かつ通電チップ
を添加ワイヤを挟むように配置したことを特徴とする。
そして通電チップは添加ワイヤ送給方向について相互に
位置をずらして配置してもよい。
るために、本発明のホットワイヤ用トーチは、ティグア
ーク溶接の際に添加ワイヤを案内しかつ接触通電する給
電部材を備えたトーチにおいて、給電部材から送り出さ
れる添加ワイヤを案内するガイド孔を有する絶縁性セラ
ミックガイドと、給電部材外面に一端を支持され、他端
が給電部材に形成された開口を通じて添加ワイヤに接触
する複数の通電チップと、通電チップをそれぞれ添加ワ
イヤに押し付ける複数のばねとを設け、かつ通電チップ
を添加ワイヤを挟むように配置したことを特徴とする。
そして通電チップは添加ワイヤ送給方向について相互に
位置をずらして配置してもよい。
【0012】このような構成なので、一方の通電チップ
と添加ワイヤ間で瞬時の接触不良を生じても、その時他
方の通電チップで添加ワイヤに通電しており、したがっ
て瞬時の接触不良を生じているチップに大電流が流れる
ことなく、スパークを発生することがない。この結果、
スパークによる添加ワイヤ表面を凹凸に傷つけることな
く、セラミックガイド中で目詰まりすることなく、添加
ワイヤをスムーズに送給することができる。
と添加ワイヤ間で瞬時の接触不良を生じても、その時他
方の通電チップで添加ワイヤに通電しており、したがっ
て瞬時の接触不良を生じているチップに大電流が流れる
ことなく、スパークを発生することがない。この結果、
スパークによる添加ワイヤ表面を凹凸に傷つけることな
く、セラミックガイド中で目詰まりすることなく、添加
ワイヤをスムーズに送給することができる。
【0013】また上記第2の目的を達成するために、本
発明のガス・メタル・アーク溶接用トーチは、溶接ワイ
ヤを案内しかつ接触通電する給電部材を備えたトーチに
おいて、給電部材から送り出される添加ワイヤを案内す
るガイド孔を有する絶縁性セラミックガイドと、給電部
材外面に一端を支持され、他端がセラミックガイドから
送り出される溶接ワイヤに接触する複数の通電チップと
通電チップをそれぞれ添加ワイヤに押し付ける複数のば
ねとを設け、かつ通電チップを溶接ワイヤを挟むように
配置したことを特徴とする。そして、通電チップを溶接
ワイヤ送給方向について相互に位置をずらして配置しし
てもよい。
発明のガス・メタル・アーク溶接用トーチは、溶接ワイ
ヤを案内しかつ接触通電する給電部材を備えたトーチに
おいて、給電部材から送り出される添加ワイヤを案内す
るガイド孔を有する絶縁性セラミックガイドと、給電部
材外面に一端を支持され、他端がセラミックガイドから
送り出される溶接ワイヤに接触する複数の通電チップと
通電チップをそれぞれ添加ワイヤに押し付ける複数のば
ねとを設け、かつ通電チップを溶接ワイヤを挟むように
配置したことを特徴とする。そして、通電チップを溶接
ワイヤ送給方向について相互に位置をずらして配置しし
てもよい。
【0014】このような構成により、一方の通電チップ
と溶接ワイヤ間で瞬時の接触不良を生じても、その時他
方の通電チップで溶接ワイヤに通電しており、したがっ
てアーク切れを起こすことなく、アーク切れから再点弧
により発生するスパッターを防ぐことができる。
と溶接ワイヤ間で瞬時の接触不良を生じても、その時他
方の通電チップで溶接ワイヤに通電しており、したがっ
てアーク切れを起こすことなく、アーク切れから再点弧
により発生するスパッターを防ぐことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明のトーチについて、
その実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発
明の実施の形態1となるホットワイヤ用トーチの構成図
で、図2は図1の側面図である。ホットワイヤTIG(Tun
gsten Inert Gas)アーク溶接法は、タングステン電極
と母材間に発生するアークにより母材に形成された溶融
池に、通電加熱したホットワイヤを添加して溶接を行う
方法である。ホットワイヤTIG溶接装置はタングステン
電極を有するTIG溶接トーチとホットワイヤを供給する
ホットワイヤ用トーチを備えている。
その実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発
明の実施の形態1となるホットワイヤ用トーチの構成図
で、図2は図1の側面図である。ホットワイヤTIG(Tun
gsten Inert Gas)アーク溶接法は、タングステン電極
と母材間に発生するアークにより母材に形成された溶融
池に、通電加熱したホットワイヤを添加して溶接を行う
方法である。ホットワイヤTIG溶接装置はタングステン
電極を有するTIG溶接トーチとホットワイヤを供給する
ホットワイヤ用トーチを備えている。
【0016】図1に示すホットワイヤ用トーチ1は、添
加ワイヤ3をガイドする銅管13と、銅管13先端に固
定されワイヤ3を案内するガイド孔を有するワイヤ給電
部材8と、ワイヤ給電部材8先端に取り付けられたセラ
ミックガイド9と、ワイヤ給電部材8のガイド孔を通過
するワイヤ3を挟むように配置され、ワイヤ3に通電す
る通電チップ10a、10bと、この通電チップ10a、
10bをそれぞれワイヤ3に押し付ける板ばね6a、6b
とから構成されている。通電チップ10a、10bはそれ
ぞれ、一端側が通電部材表面に形成された溝又は穴に嵌
め込まれ、他端側がワイヤ3に接触するように配置され
ており、そして一端側の溝又は穴を支点として、他端側
がワイヤ3に接して揺動するように板ばね6a、6bによ
り押さえられている。板ばね6a、6bはワイヤ給電部材
8にねじ11a、11bで止めており、またセラミックガ
イド9はワイヤ給電部材8にねじ14で止めている。
加ワイヤ3をガイドする銅管13と、銅管13先端に固
定されワイヤ3を案内するガイド孔を有するワイヤ給電
部材8と、ワイヤ給電部材8先端に取り付けられたセラ
ミックガイド9と、ワイヤ給電部材8のガイド孔を通過
するワイヤ3を挟むように配置され、ワイヤ3に通電す
る通電チップ10a、10bと、この通電チップ10a、
10bをそれぞれワイヤ3に押し付ける板ばね6a、6b
とから構成されている。通電チップ10a、10bはそれ
ぞれ、一端側が通電部材表面に形成された溝又は穴に嵌
め込まれ、他端側がワイヤ3に接触するように配置され
ており、そして一端側の溝又は穴を支点として、他端側
がワイヤ3に接して揺動するように板ばね6a、6bによ
り押さえられている。板ばね6a、6bはワイヤ給電部材
8にねじ11a、11bで止めており、またセラミックガ
イド9はワイヤ給電部材8にねじ14で止めている。
【0017】このホットワイヤ用トーチにおいて、ホッ
トワイヤTIG溶接中には、添加ワイヤ3は銅管13、ト
ーチ給電部材8、セラミックガイド9を通過して、図示
しない母材に到達する。ワイヤ3を加熱するワイヤ電流
は、図示しないワイヤ加熱電源から供給され、銅管1
3、トーチ給電部材8、通電チップ10a、10b、ワイ
ヤ3、母材の経路で流れる。通電チップ10a、10b
は、ばね6a、6bでワイヤ3を挟むようにセラミックガ
イド9の直前で押しつけられている。図3は図1のA−
A断面図で、通電チップ10a、10bが新しい時にワイ
ヤ3と接触する状態を示す。新しい通電チップは、ワイ
ヤを挟んで互いに離れた位置にあって安定した通電を行
い、各通電チップ10a、10bがワイヤ3に接触する点
と母材との間でワイヤ3を加熱してホットワイヤとす
る。一方、図4は通電チップ10a、10bの摩耗が進行
し使用できなくなる時の状態を示すものである。摩耗し
た通電チップは、ワイヤ3により溝が掘られて互いに接
触し、異物の排除がスムーズでなくなり、通電が不安定
になる。
トワイヤTIG溶接中には、添加ワイヤ3は銅管13、ト
ーチ給電部材8、セラミックガイド9を通過して、図示
しない母材に到達する。ワイヤ3を加熱するワイヤ電流
は、図示しないワイヤ加熱電源から供給され、銅管1
3、トーチ給電部材8、通電チップ10a、10b、ワイ
ヤ3、母材の経路で流れる。通電チップ10a、10b
は、ばね6a、6bでワイヤ3を挟むようにセラミックガ
イド9の直前で押しつけられている。図3は図1のA−
A断面図で、通電チップ10a、10bが新しい時にワイ
ヤ3と接触する状態を示す。新しい通電チップは、ワイ
ヤを挟んで互いに離れた位置にあって安定した通電を行
い、各通電チップ10a、10bがワイヤ3に接触する点
と母材との間でワイヤ3を加熱してホットワイヤとす
る。一方、図4は通電チップ10a、10bの摩耗が進行
し使用できなくなる時の状態を示すものである。摩耗し
た通電チップは、ワイヤ3により溝が掘られて互いに接
触し、異物の排除がスムーズでなくなり、通電が不安定
になる。
【0018】このホットワイヤ用トーチにおいては、ワ
イヤへの電流供給経路は2系統となっており、いずれか
の通電チップがワイヤに電流供給できない状態例えば異
物による接触不良等が起きても、他方の通電チップから
通電しているので、接触通電が確実に行われ、通電チッ
プとワイヤ間でスパークを発生する事がなくなった。そ
のために細いセラミックガイド孔としてもワイヤが詰ま
ることもなくなった。また各通電チップに流れる電流値
は、通電チップが1つの場合に比べて半減し、各通電チ
ップ内での抵抗発熱が約1/4になって通電チップの温度
上昇が減少するので、通電チップの摩耗寿命が長くな
る。特に、ステンレス鋼ワイヤでスパークを発生すると
小さな突起がワイヤ表面に形成され、ワイヤ送出側に配
置されたセラミックガイド孔で詰まりを発生し易かった
が、本発明のトーチによればスパークを発生することが
ないので、より細い孔のセラミックガイドを使用でき、
ワイヤ曲がりの影響によるワイヤ先端位置変動をより少
なくすることができる。
イヤへの電流供給経路は2系統となっており、いずれか
の通電チップがワイヤに電流供給できない状態例えば異
物による接触不良等が起きても、他方の通電チップから
通電しているので、接触通電が確実に行われ、通電チッ
プとワイヤ間でスパークを発生する事がなくなった。そ
のために細いセラミックガイド孔としてもワイヤが詰ま
ることもなくなった。また各通電チップに流れる電流値
は、通電チップが1つの場合に比べて半減し、各通電チ
ップ内での抵抗発熱が約1/4になって通電チップの温度
上昇が減少するので、通電チップの摩耗寿命が長くな
る。特に、ステンレス鋼ワイヤでスパークを発生すると
小さな突起がワイヤ表面に形成され、ワイヤ送出側に配
置されたセラミックガイド孔で詰まりを発生し易かった
が、本発明のトーチによればスパークを発生することが
ないので、より細い孔のセラミックガイドを使用でき、
ワイヤ曲がりの影響によるワイヤ先端位置変動をより少
なくすることができる。
【0019】本発明の実施の形態2を、図5、図6に基
づいて説明する。図5は本発明の実施の形態2となるホ
ットワイヤ用トーチのトーチ先端回りの構成を示す図
で、図6は図5の側面図である。このホットワイヤ用ト
ーチは、基本的に実施の形態1と構成要素の点から同じ
である、即ち銅管13、ワイヤ給電部材8、セラミック
ガイド9、通電チップ10a、10b、板ばね6a、6bと
から構成されているが、ワイヤ3に対する通電チップ1
0a、10b接触点を、ワイヤ長手方向に間隔”L”だけ
ずらして配置したものである。
づいて説明する。図5は本発明の実施の形態2となるホ
ットワイヤ用トーチのトーチ先端回りの構成を示す図
で、図6は図5の側面図である。このホットワイヤ用ト
ーチは、基本的に実施の形態1と構成要素の点から同じ
である、即ち銅管13、ワイヤ給電部材8、セラミック
ガイド9、通電チップ10a、10b、板ばね6a、6bと
から構成されているが、ワイヤ3に対する通電チップ1
0a、10b接触点を、ワイヤ長手方向に間隔”L”だけ
ずらして配置したものである。
【0020】図7(a)、(b)は図5のA−A断面図
で、図7(a)は通電チップ10bが新しい時におけるワイ
ヤ3との接触状態を示す。図7(b)は通電チップ10b
の摩耗が進行した時の状態を示すものである。図8
(a)、(b)は図5のB−B断面図で、図8(a)は通
電チップ8aが新しい時におけるワイヤ3との接触状態を
示す。図8(b)は通電チップ10aの摩耗が進行した時
の状態を示すものである。前出の図1と対応する部分に
は、それと同一の番号が表示されている。その他の構成
については実施の形態1と同じであるので、重複を避け
るため省略する。本例の通電チップ10a、10bを互い
違いに配置した事により、通電チップ10a、10bがワ
イヤ3によって摩耗が進んでも互いにぶつかり合うこと
がないので、通電チップ10a、10bの使用寿命を長く
することができる。
で、図7(a)は通電チップ10bが新しい時におけるワイ
ヤ3との接触状態を示す。図7(b)は通電チップ10b
の摩耗が進行した時の状態を示すものである。図8
(a)、(b)は図5のB−B断面図で、図8(a)は通
電チップ8aが新しい時におけるワイヤ3との接触状態を
示す。図8(b)は通電チップ10aの摩耗が進行した時
の状態を示すものである。前出の図1と対応する部分に
は、それと同一の番号が表示されている。その他の構成
については実施の形態1と同じであるので、重複を避け
るため省略する。本例の通電チップ10a、10bを互い
違いに配置した事により、通電チップ10a、10bがワ
イヤ3によって摩耗が進んでも互いにぶつかり合うこと
がないので、通電チップ10a、10bの使用寿命を長く
することができる。
【0021】本発明の実施の形態3となるGMA溶接用ト
ーチのトーチ先端回りを図9、図10により説明する。
図9はその構成図で、図10は図9の側面図である。こ
のGMA溶接用トーチは、実施の形態1のホットワイヤ用
トーチをGMA溶接用に改造したもので、その周囲をシー
ルドガスノズル(図示なし)で覆う点を除いて、基本的
に実施の形態1と構成要素の点で同じである。すなわ
ち、GMA溶接用トーチは、銅管13、ワイヤ給電部材
8、セラミックガイド9、通電チップ10a、10b、板
ばね6a、6bとから構成されているが、溶接ワイヤ3に
対する通電チップ10a、10b接触点がセラミックガイ
ド9先端部でワイヤ3に接触するように構成したもので
ある。
ーチのトーチ先端回りを図9、図10により説明する。
図9はその構成図で、図10は図9の側面図である。こ
のGMA溶接用トーチは、実施の形態1のホットワイヤ用
トーチをGMA溶接用に改造したもので、その周囲をシー
ルドガスノズル(図示なし)で覆う点を除いて、基本的
に実施の形態1と構成要素の点で同じである。すなわ
ち、GMA溶接用トーチは、銅管13、ワイヤ給電部材
8、セラミックガイド9、通電チップ10a、10b、板
ばね6a、6bとから構成されているが、溶接ワイヤ3に
対する通電チップ10a、10b接触点がセラミックガイ
ド9先端部でワイヤ3に接触するように構成したもので
ある。
【0022】このGMA溶接用トーチでは、通電チップを
2ケに分け溶接ワイヤに通電したので、接触通電不良に
よるアーク切れがなくなり、その時のアーク再点弧に伴
うスパッタ発生がなくなる。また各通電チップには1/2
の電流が流れ電気抵抗、接触抵抗によるチップの発熱が
約1/4に抑えられ、チップの温度上昇が少なくなり、ス
パッターの付着も少なくなる。かくして通電チップの摩
耗寿命が長くなる。
2ケに分け溶接ワイヤに通電したので、接触通電不良に
よるアーク切れがなくなり、その時のアーク再点弧に伴
うスパッタ発生がなくなる。また各通電チップには1/2
の電流が流れ電気抵抗、接触抵抗によるチップの発熱が
約1/4に抑えられ、チップの温度上昇が少なくなり、ス
パッターの付着も少なくなる。かくして通電チップの摩
耗寿命が長くなる。
【0023】本発明の実施の形態4となるGMA溶接用ト
ーチのトーチ先端回りを、図11、図12により説明す
る。図11はその構成図で、図12は図11の側面図で
ある。実施の形態4のGMA溶接用トーチは、実施の形態
3のGMA溶接用トーチの変形型であって、ワイヤ3に対
する通電チップ10a、10b接触点を、ワイヤ長手方向
にずらして配置したものである。通電チップ10a、1
0bを互いにずらして配置したため、通電チップ接触点
と母材間距離なる実効エクステンション(通電チップ接
触点と母材間距離)が不安定という問題点もあるが、通
電チップ10a、10bがワイヤ3によって摩耗が進んで
も互いにぶつかり合うことがない。かくして通電チップ
の使用寿命を長くすることができる。
ーチのトーチ先端回りを、図11、図12により説明す
る。図11はその構成図で、図12は図11の側面図で
ある。実施の形態4のGMA溶接用トーチは、実施の形態
3のGMA溶接用トーチの変形型であって、ワイヤ3に対
する通電チップ10a、10b接触点を、ワイヤ長手方向
にずらして配置したものである。通電チップ10a、1
0bを互いにずらして配置したため、通電チップ接触点
と母材間距離なる実効エクステンション(通電チップ接
触点と母材間距離)が不安定という問題点もあるが、通
電チップ10a、10bがワイヤ3によって摩耗が進んで
も互いにぶつかり合うことがない。かくして通電チップ
の使用寿命を長くすることができる。
【0024】本発明の実施の形態5となるGMA溶接用ト
ーチのトーチ先端回りを図13により説明する。このGM
A溶接用トーチの先端回りは、実施の形態3と同種の銅
管13、ワイヤ給電部材8、通電チップ10a、10bお
よび板ばね6a、6bと、さらに通電チップ10a、10b
の前方にあってワイヤ3を案内する三角孔を有するセラ
ミックガイド30と、セラミックガイド30を支持する
と共にワイヤ給電部材8、通電チップ10a、10b及び
板ばね6a、6bの周囲を覆う銅製のキャップ31とから
構成されている。キャップ31の周囲には溶接用シール
ドガスを流すシールドノズル32が配置されている。こ
のようにキャップ31を設けることにより、溶接中に発
生するスパッターやアーク及び溶融池からの輻射熱か
ら、通電チップ10a、10b及び板ばね6a、6bを保護
し、それらの使用寿命を延ばすことができる。
ーチのトーチ先端回りを図13により説明する。このGM
A溶接用トーチの先端回りは、実施の形態3と同種の銅
管13、ワイヤ給電部材8、通電チップ10a、10bお
よび板ばね6a、6bと、さらに通電チップ10a、10b
の前方にあってワイヤ3を案内する三角孔を有するセラ
ミックガイド30と、セラミックガイド30を支持する
と共にワイヤ給電部材8、通電チップ10a、10b及び
板ばね6a、6bの周囲を覆う銅製のキャップ31とから
構成されている。キャップ31の周囲には溶接用シール
ドガスを流すシールドノズル32が配置されている。こ
のようにキャップ31を設けることにより、溶接中に発
生するスパッターやアーク及び溶融池からの輻射熱か
ら、通電チップ10a、10b及び板ばね6a、6bを保護
し、それらの使用寿命を延ばすことができる。
【0025】上記各実施の形態は2ケの通電チップを用
いて説明したが、それより多くの通電チップを用いても
同様な効果を発揮することは言うまでもない。
いて説明したが、それより多くの通電チップを用いても
同様な効果を発揮することは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】本発明のホットワイヤ用トーチによれ
ば、異物の付着した添加ワイヤが送給された場合でも、
添加ワイヤの接触通電点でのスパーク発生がなくワイヤ
表面の損傷を防止して、セラミックガイドで目詰まりす
ることなく添加ワイヤをスムーズに供給できる。
ば、異物の付着した添加ワイヤが送給された場合でも、
添加ワイヤの接触通電点でのスパーク発生がなくワイヤ
表面の損傷を防止して、セラミックガイドで目詰まりす
ることなく添加ワイヤをスムーズに供給できる。
【0027】また、本発明のガス・メタル・アーク用ト
ーチによれば、アーク切れをなくすことができ、スパッ
ターを減少させることができる。
ーチによれば、アーク切れをなくすことができ、スパッ
ターを減少させることができる。
【図1】本発明の実施の形態1となるホットワイヤ用ト
ーチの構成図である。
ーチの構成図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1のA−A断面図で、新しい通電チップの通
電状態を示す図である。
電状態を示す図である。
【図4】図1のA−A断面図で、摩耗した通電チップの
通電状態を示す図である。
通電状態を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2となるホットワイヤ用ト
ーチの構成図である。
ーチの構成図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】図5のA−A断面図で、(a)に新しい通電チ
ップの通電状態を、(b)に摩耗した通電チップの通電
状態を示す。
ップの通電状態を、(b)に摩耗した通電チップの通電
状態を示す。
【図8】図5のB−B断面図で、(a)に新しい通電チ
ップの通電状態を、(b)に摩耗した通電チップの通電
状態を示す。
ップの通電状態を、(b)に摩耗した通電チップの通電
状態を示す。
【図9】本発明の実施の形態3となるGMA溶接用トーチ
のトーチ先端回りの構成図である。
のトーチ先端回りの構成図である。
【図10】図9の側面図である。
【図11】本発明の実施の形態4となるGMA溶接用トー
チのトーチ先端回りの構成図である。
チのトーチ先端回りの構成図である。
【図12】図11の側面図である。
【図13】本発明の実施の形態5となるGMA溶接用トー
チの構成図である。
チの構成図である。
【図14】従来例のホットワイヤ用トーチのトーチ先端
回りの構造を示す図である。
回りの構造を示す図である。
【図15】図14の側面図である。
【図16】従来例のGMA溶接用トーチのトーチ先端回り
の構造を示す図である。
の構造を示す図である。
【図17】図16の側面図である。
【図18】図16のA−A断面図である。
1 ホットワイヤ用トーチ 3 ワイヤ 4 GMA溶接用トーチ先端回り 6a,6b 板ばね 8 ワイヤ給電部材 9 セラミックガイド 10 通電チップ 13 銅管 30 セラミックガイド 31 キャップ 32 ガスシールドノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永島 利治 広島県呉市宝町5番3号 バブ日立工業株 式会社内 Fターム(参考) 4E001 LD00 LH02 LH04 MC03
Claims (4)
- 【請求項1】 ティグアーク溶接の際に添加ワイヤを案
内しかつ接触通電する給電部材を備えたホットワイヤ用
トーチにおいて、前記給電部材から送り出される添加ワ
イヤを案内するガイド孔を有する絶縁性セラミックガイ
ドと、前記給電部材外面に一端を支持され、他端が給電
部材に形成された開口を通じて前記添加ワイヤに接触す
る複数の通電チップと、該通電チップをそれぞれ添加ワ
イヤに押し付ける複数のばねとを設け、かつ前記通電チ
ップを前記添加ワイヤを挟むように配置したことを特徴
とするホットワイヤ用トーチ。 - 【請求項2】 前記通電チップを前記添加ワイヤ送給方
向について相互に位置をずらして配置したことを特徴と
する請求項1記載のホットワイヤ用トーチ。 - 【請求項3】 溶接ワイヤを案内しかつ接触通電する給
電部材を備えたガス・メタル・アーク溶接用トーチにお
いて、前記給電部材から送り出される添加ワイヤを案内
するガイド孔を有する絶縁性セラミックガイドと、前記
給電部材外面に一端を支持され、他端が前記セラミック
ガイドから送り出される溶接ワイヤに接触する複数の通
電チップと、該通電チップをそれぞれ添加ワイヤに押し
付ける複数のばねとを設け、かつ前記通電チップを前記
溶接ワイヤを挟むように配置したことを特徴とするガス
・メタル・アーク溶接用トーチ。 - 【請求項4】 前記通電チップを前記溶接ワイヤ送給方
向について相互に位置をずらして配置したことを特徴と
する請求項3記載のガス・メタル・アーク溶接用トー
チ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000188589A JP2002001541A (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | トーチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000188589A JP2002001541A (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | トーチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002001541A true JP2002001541A (ja) | 2002-01-08 |
Family
ID=18688352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000188589A Withdrawn JP2002001541A (ja) | 2000-06-23 | 2000-06-23 | トーチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002001541A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102127957A (zh) * | 2011-02-25 | 2011-07-20 | 周述文 | 螺栓孔内偏心组合安装装置及其安装方法 |
CN105828538A (zh) * | 2016-05-19 | 2016-08-03 | 张惠莹 | 电阻与导线的焊接装置 |
CN105934096A (zh) * | 2016-05-19 | 2016-09-07 | 张惠莹 | 导线与铜管的焊接装置 |
CN106271241A (zh) * | 2016-05-19 | 2017-01-04 | 张惠莹 | 电阻与铜管的自动焊接装置 |
JP2021007974A (ja) * | 2019-07-01 | 2021-01-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 溶接用チップ |
-
2000
- 2000-06-23 JP JP2000188589A patent/JP2002001541A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102127957A (zh) * | 2011-02-25 | 2011-07-20 | 周述文 | 螺栓孔内偏心组合安装装置及其安装方法 |
CN105828538A (zh) * | 2016-05-19 | 2016-08-03 | 张惠莹 | 电阻与导线的焊接装置 |
CN105934096A (zh) * | 2016-05-19 | 2016-09-07 | 张惠莹 | 导线与铜管的焊接装置 |
CN106271241A (zh) * | 2016-05-19 | 2017-01-04 | 张惠莹 | 电阻与铜管的自动焊接装置 |
CN105828538B (zh) * | 2016-05-19 | 2019-01-04 | 李成城 | 电阻与导线的焊接装置 |
CN105934096B (zh) * | 2016-05-19 | 2019-01-04 | 李成城 | 导线与铜管的焊接装置 |
JP2021007974A (ja) * | 2019-07-01 | 2021-01-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 溶接用チップ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR0144541B1 (ko) | 용접와이어팁 및 어셈블리 | |
US7557327B2 (en) | Method of pulse welding and contact tip therefor | |
EP1287937B1 (en) | A welding torch for use in gas metal arc welding | |
US9302341B2 (en) | Welding contact tip with conductive brush | |
US20100059493A1 (en) | Induction heated, hot wire welding | |
RU2465999C2 (ru) | Контактная труба для сварочной горелки | |
EP0177340A2 (en) | Improved apparatus for electrically isolated hot wire surfacing processes | |
EP0080552B1 (en) | Welding torch | |
US4343983A (en) | Non-consumable composite welding electrode | |
US20080061050A1 (en) | Tungsten-copper welding tip | |
TW315340B (ja) | ||
JP2002001541A (ja) | トーチ | |
EP3641977A1 (en) | Contact nozzle with split tip | |
JP2752561B2 (ja) | 溶接用チップ | |
JP2002224837A (ja) | アーク溶接用トーチ | |
KR890000926B1 (ko) | 아아크용접기에 사용하기 위한 용가금속와이어(filler metal wire)용 안내관 | |
JPH1133730A (ja) | アーク溶接トーチ | |
JP2006088200A (ja) | トーチ | |
JPH1099969A (ja) | 溶接用トーチ | |
US3389844A (en) | Device for directed feeding of wires | |
JPH0369629B2 (ja) | ||
JP2897063B2 (ja) | Tigアーク溶接トーチ及び溶接装置 | |
JP2002001542A (ja) | ホットワイヤgma溶接用トーチ | |
KR20060036582A (ko) | 자기제어 기능을 갖는 gma용접용 콘택트팁 | |
JP3961761B2 (ja) | ティグアークトーチ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050318 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20060526 |