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JP2001511885A - 抗―線維症剤アッセイ - Google Patents

抗―線維症剤アッセイ

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JP2001511885A
JP2001511885A JP51969898A JP51969898A JP2001511885A JP 2001511885 A JP2001511885 A JP 2001511885A JP 51969898 A JP51969898 A JP 51969898A JP 51969898 A JP51969898 A JP 51969898A JP 2001511885 A JP2001511885 A JP 2001511885A
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ジエフリー,シー・ゲーシン
ゴシユースカ,アンナ
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Abstract

(57)【要約】 抗−瘢痕化及び抗−線維症剤をスクリーニングするための新規な方法が開発された。この方法は簡便であり、再現性があり、そして多数の新規な潜在的抗−線維症剤をスクリーニングするために採用することができるはずである。この方法はBAEC/BASMC共培養系と共通の特徴を有するが、より高感度であり、そして有効な方法を開発するために多数のクローン系をスクリーニングする必要がない。この系では、共培養系と同様に、いくつかの独立した機構によりL−TGF−β1の活性化が起こり、それらはM6P/IGF−II受容体への潜在型複合体の結合、トロンボスポンジン及び/または組織II型トランスグルタミナーゼを含む。しかし、共培養系と異なり、このマクロファージに依存する系はプラスミンを含まないようである。この方法を用いて、(送達手段としてのIGFBP−2と別個にまたは組み合わせて用いられる)IGF−II、組織II型トランスグルタミナーゼインヒビター及び(ヒドロコルチゾンのような)抗炎症剤のような潜在的新規抗−線維症剤を同定した。マンノース6−リン酸の可能性のある新規な作用機構が提示され、それはM6P/IGF−II受容体及びTGF−β1 mRNAのダウンレギュレーションに基づく。

Description

【発明の詳細な説明】 抗−線維症剤アッセイ発明の背景 トランスフォーミング増殖因子β(TGF−β)は強力な増殖調節タンパク質 であり且つ様々な線維症(瘢痕化)疾患に関与する重要な分子である。大部分の 細胞はTGF−β1を主に不活性高分子量型の潜在型TGF−β(L−TGF− β)で分泌する。潜在型TGF−βはカルボキシル末端の成熟TGF−βと非共 有結合的に結合したアミノ末端の潜在性関連ペプチド(LAP)からなる。潜在 性関連ペプチドは別の構造的に関係のないタンパク質の潜在型TGF−β結合タ ンパク質(LTBP)にジスルフィド結合しており、それはTGF−β1のプロ セシング及び分泌に役割を果たす(1)。 TGF−β活性を調節する主要な機構は、その分子の生物学的活性型への潜在 型のプロセシングを制御する因子により起こる。物理化学的活性化は両極端のp H、熱、カオトロピック試薬(ドデシル硫酸ナトリウム、尿素)及び脱グリコシ ル化により起こることができる(2、3、4、5)。インビボでの活性化はより 複雑であり、十分に理解されていない。 細胞性活性化はまず周皮細胞または平滑筋細胞のいずれかと毛細血管内皮細胞 との共培養物により実施された(6、7)。この方法は同じ種からの2つの細胞 型の相互作用を必要とする。活性化はプラスミン/セリンプロテアーゼインヒビ ターにより妨げられるので、活性化は明らかにプラスミンにより媒介される(8 )。細胞性活性化はTGF−βの潜在型のLAP成分上に見いだされるマンノー ス−6−リン酸分子(10)を介して潜在型TGF−βがマンノース−6−リン 酸/インシュリン様 増殖因子II受容体に結合することを必要とすると考えられる(9)。組織II型ト ランスグルタミナーゼもこの細胞依存性モデルにおける活性化のための必要条件 として示されており、それは潜在型TGF−βをマトリックス分子に架橋するよ うに機能することができる(11)。活性化の最後の条件はLTBPを含む。L TBPは潜在型TGF−β複合体を細胞表面上に集めるために必要であり、そこ で続いておそらく組織トランスグルタミナーゼ及び/またはプラスミンによりそ れが活性化されることが提示されている(12)。3個の異なるLTBPが同定 及びクローン化されており(13−15)、それは特定の組織部位または細胞型 と潜在型TGF−β複合体の相互作用を細胞が制御することができる潜在的機構 を示すことができる。さらに、細胞外マトリックス結合糖タンパク質であるトロ ンボスポンジンへの潜在型複合体の結合によりこれらの機構とは別に起こるTG F−β活性化の報告がある(16、17)。 共培養物を調製しなければ通常の培養条件下でL−TGF−βは活性化されな いが、特定の薬剤の添加により交配型の培養物(homotypic cult ures)の細胞を誘導して活性TGF−βを形成することができる。これらの 薬剤の中にはレチノイドがあり、それらは角質細胞、内皮細胞及び破骨細胞にお いて潜在型TGF−β1の活性化を誘導する(18、19、20)。レチノイド により誘導されるTGF−β1の活性化はプラスミンに依存する(18、19) 。抗−エストロゲン(タモキシフェンまたはトレミフィン(toremifin e))は胎児繊維芽細胞及び乳癌細胞において活性TGF−βの生産を誘導した (21)。インビトロでウシ動脈または毛細血管内皮細胞をbFGF(塩基性繊 維芽細胞増殖因子)にさらすことも明らかにプラスミンに依 存する機構によりTGF−βの活性化をもたらした(22)。増殖領域肋骨軟骨 (Growth zone costochondral)軟骨細胞マトリック ス小胞は1,25−ジヒドロキシビタミンD3とインキュベートした場合に細胞 外マトリックス小胞膜へのビタミンの直接作用により潜在型TGF−βを活性化 することができた(23)。さらに、ヒト前立腺上皮細胞(24)、黒色腫細胞 系(25)及びグリオブラストーマ細胞(26)からのならし培地中に少量の活 性TGF−β1を検出できたという報告があるが;しかしながら、この活性化の 機構は理解されていない。 現在まで、活性型TGF−β1を生成する系はいずれもTGF−β1の潜在性 を維持する潜在能力を有する薬剤のスクリーニングモデルとして利用されていな い。共培養法は詳細に研究されており、この系においてTGF−β1の活性化を 招く機構は解明された。しかしながら、この共培養法は再現性を欠き、そして有 効な系を生み出すために多数の細胞クローンをスクリーニングする強い要求があ る。 これらの研究の目的はTGF−βの活性化を妨げる潜在能力を有する分子を次 にスクリーニングするためのTGF−β活性化の新規なインビトロモデルを開発 することであった。TGF−βは瘢痕化及び線維症疾患における重要な因子であ ることが示されているので、そのようなアッセイにおいて活性があることが示さ れる薬剤はインビボで抗−線維症剤及び抗−瘢痕化剤として機能すると予想され る。発明の要約 抗−瘢痕化及び抗−線維症剤のような瘢痕形成のモジュレーターをスクリーニ ング及び同定するために新規な方法が開発された。この方法は 簡便であり、再現性があり、そして多数のモジュレーター化合物をスクリーニン グして新規な潜在的抗−線維化剤を同定するためにそれを採用できるはずである 。 この方法はウシ動脈内皮細胞/ウシ動脈平滑筋細胞(BAEC/BASMC) 共培養系と共通の特徴を有するが、より高感度であり、そして有効な方法を開発 するために多数のクローン系をスクリーニングする必要がない。 この新規な系では、共培養系と同様に、L−TGF−β1の活性化はいくつか の独立した機構により起こり、それらはマンノース−6−リン酸/インシュリン 様増殖因子−II(M6P/IGF−II)受容体への潜在型複合体の結合、トロン ボスポンジン及び/または組織II型トランスグルタミナーゼを含む。しかし、共 培養系と異なり、このマクロファージに依存する系はプラスミンを含まないよう である。 この方法を用いて、(送達媒体としてのインシュリン様増殖因子結合タンパク 質−2(IGFBP−2)と別個にまたは組み合わせて用いられる)IGF−II として定義されるインシュリン様増殖因子−II、組織II型トランスグルタミナー ゼインヒビター及び(ヒドロコルチゾンのような)抗炎症剤のような潜在的新規 抗−線維症剤を同定した。 M6Pの新規な作用機構が本明細書に提示されており、それはM6P/IGF −II受容体及びTGF−β1 mRNAのダウンレギュレーションに基づく。 図面の簡単な説明 図1.マクロファージによるTGF−β1の活性化が示される。 図2.マクロファージにおけるTGF−β1のmRNAの発現が示さ れる。 図3.ヒドロコルチゾンで処理したマクロファージにおける組織トランスグル タミナーゼIIのmRNAの発現が示される。発明の詳細な説明 材料 D−マンノース6−リン酸、α−D(+)マンノース1−リン酸(M1P)、 モノダンシルカダベリン(DCA;組織II型トランスグルタミナーゼ、TGas eIIの基質競合物)、シスタミン(TGaseIIの活性部位特異的インヒビター )、プトレッシン−2塩酸塩、DMSO(ジメチルスルホキシドオキシド)、サ ルモネラ アボルタス アクイ(Salmonella abortus aqu i)からのLPS(リポ多糖)、全トランス形レチノイン酸(RA)及びヒドロ コルチゾンをSigma Chemicalsから購入した。ウシ血清アルブミ ン(BSA)−内毒素フリーをCalbiochemから購入した。レチノイン 酸及びヒドロコルチゾンのストック溶液をエタノール中に調製した。ストック溶 液を培養培地中に連続希釈して0.5%の最終濃度を得た。この濃度のエタノー ルはTGF−β1の生産または活性化をもたらさなかった。モノダンシルカダベ リンストック溶液をDMSO中に調製した。実験条件に用いたDMSOの最終濃 度(1:1000)はTGF−βの生産または活性化に対して影響がなかった( データは示さない)。組み換えヒトIGF−IIをBachem,Inc.から購 入した。ヒトウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター(uPA)に対する モノクローナル中和抗体をAmerican Diagnostica,Inc .から購入した。モノクローナル抗−ヒトトロンボスポンジン中和抗体 (クローンI,A4.1)をLife Technologiesから購入した 。組み換えヒト潜在型TGF−β1(rHLTGF−β1)をR&D Syst emsから購入した。SeaKemGTGアガロースはFMC,Bio Pro ductsからであった。RNAサイズマーカー、φX 174 DNA/Hae IIIマーカー及びTGF−β1 ELISAキットをPromegaから購入した 。SuperScriptTM(商標)II Rnase H逆転写酵素をLife Technologiesから購入した。AmpliTaq DNAポリメラー ゼをPerkin Elmer Cetusから購入した。RNeasy RN A抽出キットをQiagenから購入した。全ての細胞培養培地をLife T echnologiesから購入した。ウシ胎仔血清(FBS)をHyClon eから購入した。SV−40でトランスフォームされたマウス腹膜マクロファー ジIC−21、ヒト胎児皮膚繊維芽細胞(1502)、ヒト新生児繊維芽細胞( 43 SK)及びヒト前立腺腺癌細胞系をAmerican Type Cul ture Collectionから購入した。ヒト黒色腫細胞系Bowes及 びHMB−2をJosef Bizik(Bratislava)から受け取っ た。ウシ動脈内皮細胞(BAEC)及びウシ動脈平滑筋細胞(BASMC)をC ell Applicationから購入した。精製されたラットIGFBP− 1及び2(インシュリン様増殖因子結合タンパク質)をBeverly Pet erkofsky博士(NIH、Bethesda、MD)から得た。 実験方法 細胞培養 SV−40でトランスフォームされたマウス腹膜マクロファージIC−21を 10%ウシ胎仔血清を補足したRPMI−1640中で維持した。培養物を10 0mm皿に接種し、37℃で5% CO2中で増殖させた。培地を2日間隔で交換 した。10%ウシ胎仔血清を補足したDMEM中6mM Hepes、50 I. U./mlのペニシリン及び50mcg/mlのストレプトマイシンの存在下で ヒト胎児及び新生児皮膚繊維芽細胞を増殖させた。培養物を100mm皿に接種 し、37℃で5% CO2中で増殖させた。2mMグルタミン、1%非必須アミノ 酸、5%FBS及び抗生物質を補足したイーグル最小必須培地(MEM)中でヒ ト黒色腫細胞系Bowes及びHMB−2を維持した。それらの細胞を100m m皿に接種し、37℃で5% CO2中で増殖させた。ヒト前立腺腺癌細胞系を7 %FBSを補足したF 12K Nutrient Mix中で増殖させ、100 mm皿に接種し、37℃で5% CO2中で増殖させた。ウシ動脈内皮細胞を10 % CS、グルタミン及び抗生物質を補足したDMEM中で維持した。平滑筋細 胞を10%仔ウシ血清、グルタミン及び抗生物質を補足したアルファMEM中で 培養した。それらを100mm皿に接種し、37℃で5% CO2中で増殖させた 。 BAEC及びBASMCからのならし培地(CM)調製 ならし培地の調整方法は以前に記述された(22)。簡潔に言えば、レチノイ ド実験では、BAEC細胞を35mm皿で融合するまで増殖させた。培養物をP BS(リン酸緩衝食塩水)ですすぎ、0.1%のBSA及びレチノイン酸(10 μM)またはビヒクル(0.5%エタノール)を含有する1mlの無血清DME M中でインキュベートした。インキュベーションを24時間実施した。培地を吸 引し、細胞をPBSで洗浄し、 次に1mlのDMEM/0.1% BSA中でさらに12時間インキュベートし てならし培地を生成した。ならし培地を遠心分離し、TGF−β1評価のELI SAアッセイに用いた。 共培養実験では、BAEC及びBASMCを別個に35mm皿にDMEM/10 % CS(仔ウシ血清)中4x104細胞の密度で接種するかまたは同じ35mm 皿中に3.2x105BAEC及び0.8x105BASMCで接種した。細胞付 着(約2時間)後に細胞をPBSですすぎ、1mlのDMEM/0.1% BS A中で6時間インキュベートしてならし培地を生成した。ならし培地を遠心分離 し、ELISAアッセイに用いた。 癌細胞からのならし培地の調製 黒色腫細胞(Bowes及びHMB−2)並びに前立腺腺癌細胞を100mm 皿中で融合するまで増殖させた。培地を吸引し、培養物をPBSで洗浄し、0. 1% BSAを含有する適切な無血清培地を24時間添加した。培地を集め、E LISAによる次のTGF−β1評価のために保存した。 マクロファージ活性化アッセイリポ多糖(LPS)でのマクロファージの活性化 培養したマクロファージを3mlのPBSで皿から取り出した。PBSを10 %FBSを含有する15mlのRPMI−1640で調整した。細胞を数え、次 に100mmプレート中に1x106細胞/皿で接種した。培養したマクロファ ージが約70%の融合に達すると(2−3日)それらをPBSで洗浄し、5% FBS及び10ng/ml LPSを含有するRPMI−1640培地を添加し た(図1)。LPSでの2 4時間の活性化後に細胞をPBSで穏やかに洗浄した。この時点で融合した胎児 皮膚繊維芽細胞からのならし培地を集め、マクロファージを含有する各皿中に5 mlを分配した。細胞をさらに24時間インキュベートし、培地を集め、600 x gで10分間遠心分離し、ELISAによるTGF−β1評価まで4℃で保 存した。各条件を二重に実施した。 PBSで洗浄した細胞を全RNA抽出のために集めた。マクロファージ活性化アッセイのための胎児皮膚繊維芽細胞からのならし培地の 調製 胎児皮膚繊維芽細胞を100ml皿中に1x106細胞/皿で接種した。細胞 を融合するまで増殖させた(2−3日)。培養物をPBSで洗浄し、新しい培地 、10% FBSを補足したDMEMまたは無血清条件のためのAIM−V培地 (無血清培地)のいずれかを24時間添加した(図1)。潜在型TGF−β1の 均質なプールを得るために、培地を集めて合わせた。培地の収集はマクロファー ジアッセイにおける添加のすぐ前に実施した。 マクロファージ及び胎児繊維芽細胞の共培養 マクロファージ及び胎児繊維芽細胞を共培養する実験のために、それら2つの 細胞型を1x106の胎児繊維芽細胞及び0.8x106マクロファージの密度で 100mm皿に接種した。細胞付着(約2時間)後に細胞をPBSですすぎ、1 0mlのRPMI−1640/5% FBS、+/−LPS中で24時間インキ ュベートしてならし培地を生成した。ならし培地を上記のように遠心分離し、E LISAアッセイに用いた。 マンノース6−リン酸(M6P)でのヒト新生児繊維芽細胞の処理 ヒト新生児繊維芽細胞を1x106細胞/皿で100mm皿に接種した。細胞 が融合するとそれらをPBSで洗浄し、培養物を無血清条件で異なる濃度のM6 P(1、10、50、100及び200μM)で24及び48時間処理した。さ らに、細胞を2つの濃度のマンノース1−リン酸(M1P)(100及び200 μM)で24及び48時間処理した。全RNAを抽出し、半定量的逆転写ポリメ ラーゼ連鎖反応(RT−PCR)によりM6P/IGF−II受容体、TGF−β 1及びTGF−β受容体I型mRNAの発現に関して評価した。各処理を二重に 実施し、それぞれの分析を実施した。 TGF−β1のELISA Promegaキットを用いてELISA試験を実施し、製造業者により与え られるプロトコルに従った。10% FBSを含有する細胞懸濁液のアリコート を活性型及び全TGF−β1の測定のためにそれぞれ1:4または1:20に希 釈した。無血清ならし培地を活性型TGF−β1には希釈せずに、そして全TG F−β1には10倍希釈してアッセイした。各測定を二重に実施した。マイクロ プレートリーダー(Molecular Devices)を用いて450nm で発色を調べた。 全RNA抽出 細胞をPBSで洗浄し、続いてキット(RNeasy RNA抽出キット)に 提供される抽出バッファーを添加した。溶解した細胞を皿からこすり取り、マイ クロチューブに集めた。サンプルは分析まで−70℃で冷凍されるかまたは製造 業者のプロトコルに従って直接評価された。260nm及び280nmの吸光度 を測定し、そして臭化エチジウムで染色した変性ホルムアルデヒドアガロースゲ ルによりRNAの完全性を評 価した。 ノーザンブロット分析 以前に記述されたように(27)ノーザンブロット分析を実施した。簡潔に言 えば、全RNAサンプル(5μg)をホルムアルデヒド−MOPSバッファー中 に希釈し、RNAサイズマーカーと一緒に変性1.2% Sea Kem GTG アガロースゲルでの電気泳動に供した。RNAを毛管移動によりニトロセルロー ス膜に移した。10%デキストラン硫酸、2xデンハルト溶液、50%ホルムア ミド、5x SSPE(0.75M塩化ナトリウム、0.05Mリン酸ナトリウ ム、0.005Mエチレンジアミン四酢酸)/0.1% SDS及び250μg /mlの剪断したサケ精巣DNAを含有する溶液中42℃で3時間ブロットをプ レハイブリダイズさせた。ハイブリダイゼーション溶液は32P dCTPで標識 したDNAプローブ及び150μg/mlのサケ精巣DNAを含むことを除いて 本質的に同じであった。ハイブリダイゼーションを42℃で16時間実施した。 ハイブリダイゼーション後の洗浄工程を以下のように実施した:2 x SSC( 0.75M塩化ナトリウム、0.075Mクエン酸ナトリウム)で65℃で15 分間を2回、2 x SSC/0.1% SDSで65℃で30分間を1回、そし て0.1 x SSCで65℃で10分間を1回。増感スクリーンを用いて−80 ℃で2日間ブロットをX線フィルムに感光させた。 ハイブリダイゼーションのために用いたプローブを逆転写酵素−ポリメラーゼ 連鎖反応(RT−PCR)により調製した。cDNAプローブの放射性標識化を 以前に記述されたように(27)ニックトランスレーションにより実施した。 逆転写酵素−ポリメラーゼ連鎖反応 全RNAを転写するために用いた方法は以前に詳細に記述された(28)。簡 潔に言えば、1x逆転写酵素バッファー(50mM Tris−HCl、pH8 .3、75mM KCl、3mM MgCl2)、10mM DTT(ジチオトレイ トール)、2.5mMの各dNTP(デオキシヌクレオチド)、100μg/m lのアセチル化BSA、4ユニットのrRNasin(リボヌクレアーゼインヒ ビター)、200ユニットのSuperScriptTM(商標)RNase H 逆転写酵素、0.1μgのオリゴ(dT)12-18及び1μgの全RNAを含有す る25μlの全容量で反応を実施した。インキュベーションを42℃で1時間実 施し、そして等容量の冷水の添加により停止した。 第一鎖cDNA反応の一部をPCRに用い、それを16mM Tris−HC l、pH8.3、50mMKCl、1.5mM MgCl2、0.01%ゼラチン 、200μMの各dNTP、各1μMのセンス及びアンチセンスオリゴヌクレオ チド並びに2.5ユニットのAmpliTaq DNAポリメラーゼを含有する 25μl中で実施した。増幅を35サイクル実施した。各サイクルは95℃で1 分の変性、55℃(用いたオリゴヌクレオチド対に対して最適)で2分のアニー リング及び72℃で3分の伸長からなった。最終サイクルでは伸長は7分であっ た。反応生成物を2%アガロースゲル電気泳動で分離し、臭化エチジウム染色で 視覚化した。φX174DNA/HaeIIIマーカーを用いて大きさを決定した 。PCR産物の特異性を確かめるために制限消化を実施した。臭化エチジウム染 色したゲルの定量分析のためにデンシトメーター測定を用いた。 以下の実施例は本発明を例示するが、しかしながらそれらに本発明を限定しな い。 実施例 本発明のモデルが抗−線維症(抗−瘢痕化)剤をスクリーニング及び同定する ための迅速な方法としての可能性を有することが示される。また、この系はTG F−β1活性化に関与する機構の解明にも有用であり、そしてTGF−β1とト ロンボスポンジン、IGF及びTGaseIIのような損傷環境中に存在する他の 分子の間の相互作用の性質に関する我々の理解を増すことができる。 実施例1. レチノイン酸(RA)で処理したBAEC レチノイン酸(RA)で処理したBAECが検出できる量の活性型TGF−β 1を生産することが報告されている(19)。抗−線維症分子のスクリーニング 系としてこの方法を用いるために予備実験を実施した。しかしながら、未処理の BAEC細胞でさえ活性型TGF−β1を生産することが観察された(表1)。 細胞集団の不均質性によりこれを説明することができ;少数の混入細胞、すなわ ち、平滑筋細胞がこの結果に寄与した可能性がある。RAまたはビヒクル(エタ ノール)の存在下で、細胞は同じような量の活性型TGF−β1を生成した(表 1)。マンノース6−リン酸はM6P/IGF−II受容体へのTGF−βの結合 と競合することによりTGF−β1の活性化を妨げることが示されている(9) 。しかしながら、この系で100μMの濃度で試験した場合にM6Pは、M1P と同様に、著しい阻害作用がなかった(表1)。これらの結果から、この方法が 抗−線維症分子を評価するために十分ではない 可能性があることが示される。 比較実施例2. BAEC及びBASMC系の共培養 抗−線維症剤をスクリーニングするために公開された共培養系を採用する目的 で予備実験を実施した。この系はプラスミン依存性であることが知られており、 そして2−5%の活性型TGF−βを生成することが示されている(22)。我 々のやり方では、ウシ動脈内皮細胞及びウシ動脈平滑筋細胞の共培養はELIS Aにより測定した場合に8.2%までの活性型TGF−βを生成した(表1)。 共培養中に観察された問題の一つはアッセイの非常に低い再現性であった。さら に、数継代接種後に細胞はTGF−β1を活性化する能力を完全に失った。共培 養は有効な系を開発するために内皮及び平滑筋細胞のいくつかのクローンのスク リーニングを必要とするのでこれは意外ではない。マンノース6−リン酸は10 0μMで試験した場合にこのアッセイにおけるTGF−β1活性化を著しく阻害 しなかった。従って、この系をさらに続行しないと決定した。 表1.BAEC+/−BASMC+/−RAによるTGF−β1の活性 化表略語: BAEC−ウシ動脈内皮細胞 RA−レチノイン酸 M6P−マンノース−6−リン酸 M1P−マンノース−1−リン酸 癌細胞によるTGF−β1活性化経路の特性決定 ヒト乳癌、いくつかの黒色腫細胞系及び前立腺腺癌細胞系のような癌細胞が構 成的に生物学的活性型TGF−β1を培養培地中に放出することが示されている (24、25、29)。交配型の細胞培養系はその簡便さのために有益であるの で、TGF−β1活性化の方法として癌細胞を用いることを試みた。黒色腫細胞 系BowesはHMB−2細胞より実質的に多くの活性型TGF−β1を分泌し 、そして全TGF−β1に比較した活性型のパーセンテージはそれぞれ約29. 3%及び4.2%であることが示された。ヒト前立腺腺癌細胞は黒色腫細胞系よ り少ない 活性型TGF−β1を生産した(表2)。 表2.癌細胞によるTGF−β1の活性化 共培養と異なり、M6P、DCA及び抗−トロンボスポンジン抗体は黒色腫ま たは前立腺癌細胞のいずれにおいてもTGF−β1活性化に対して影響がないこ とが示された(表3)。これらの結果から、TGF−β1の活性化がM6P/I GF−II受容体、TGaseIIまたはトロンボスポンジンと関係なく起こること が示された。 癌細胞によるTGF−β1の活性化が細胞内でまたはL−TGF−β1の細胞 外プロセシングにより起こるかどうかを決定するために、胎児繊維芽細胞(L− TGF−β1の供給源)からのならし培地を黒色腫細胞に添加した。しかしなが ら、TGF−β1のさらなる活性化はなく、それにより、細胞外よりむしろ細胞 内の機構が潜在型分子のプロセシングに関与することが示唆された(表3)。 表3.黒色腫及び前立腺腺癌細胞によるTGF−β1活性化の特性決定表略語: M6P−マンノース−6−リン酸 DCA−ダンシルカダベリン マクロファージによるTGF−β活性化 LPSで処理したマクロファージが未処理の細胞より高いレベルのTGase IIのmRNAを発現しているという以前の研究からの結果は、これらの細胞がT GaseIIに依存する機構によりTGF−β1を活性化することができる可能性 があることを示した。この仮説を試験するために、潜在型TGF−β1の供給源 として胎児繊維芽細胞ならし培地の存在下でマクロファージをLPSで処理した 。マクロファージにより生産される全TGF−β1のレベルは繊維芽細胞ならし 培地で観察されるレベル(1786pg/ml)に比較して比較的低い(10% FBSの存在下で644pg/ml)のでこの系への潜在型外因性TGF−β 1の添加はアッセイの感度を上げることができると推測された。 マクロファージ(MQ)は主に潜在型でTGF−β1を分泌した(表4)。細 胞をLPSで処理した場合(MQ+LPS)、活性型TGF−β1のレベルはE LISAの検出限界以下であった。同様に、血清の存在下(FF−CM)及び無 血清培地中(FF−CMSF)の両方で、胎児繊維芽細胞からのならし培地中の 活性型TGF−β1のレベル(FF−CM)はほとんど検出不可能であった(そ れぞれ、7.2及び5.7pg/ml)。それに対して、マクロファージに繊維 芽細胞ならし培地を添加すると(MQ+FF−CM)活性型TGF−β1のレベ ルの10倍の誘導をもたらした(表4)。繊維芽細胞ならし培地とのインキュベ ーション前にマクロファージをLPSで処理するとTGF−β1のさらなる活性 化をもたらした(MQ+LPS+FF−CM)。 無血清条件でも活性化は起こった(MQ+FF−CMSF)。興味深いことに 、LPSでの前処理はTGF−β1の活性化の割合を高めなかった(表4)。こ れは血清補因子がLPSによる活性化に重要であることを示すことができる。 表4.マクロファージによるTGF−β1活性化 表略語: MQ−マクロファージ LPS−リポ多糖 FF−胎児繊維芽細胞 FF−CM−胎児繊維芽細胞ならし培地 SF−無血清 マクロファージアッセイにおける繊維芽細胞ならし培地の必要条件を決定する ために、精製された組み換え潜在型TGF−β1での培地の置換を試験した。L PSでの処理を省いた場合、3.3%のみのrHLTGF−β1がマクロファー ジにより活性化された(表5)。潜在型TGF−β1にさらす前にマクロファー ジをLPSで処理した場合、活性化はより高く、12.2%に達した(表5)。 これは本発明の系の感度をLPSにより操作できる可能性があること及び活性化 のために最初に用いた潜在型TGF−β1の量を最大効果に関して滴定できる可 能性があることを示す。 表5.マクロファージによるrHLTGF−β1の活性化 表略語: LPS−リポ多糖 rHLTGF−β1−組み換えヒト潜在型TGF−β1 マクロファージ及び胎児繊維芽細胞の共培養もTGF−β1の活性化をもたら した。活性型TGF−β1のレベルはそれぞれLPS未処理で16.0pg/m l、そしてLPSで処理したマクロファージで14.4pg/mlであった(表 6)。活性型TGF−β1のレベルは比較的低かったので、この系をさらに続け なかった。 表6.マクロファージ及び胎児繊維芽細胞の共培養によるTGF−β1 の活性化表略語: LPS−リポ多糖 ここに記述する実験は本発明のTGF−β1活性化の新規なインビトロモデルを 特性化する。このモデルはマウスのトランスフォームされたマクロファージ及び 繊維芽細胞ならし培地を用いるかまたは組み換え潜在型として与えられる潜在型 TGF−β1を活性化するそれらの能力を利用する。本発明のモデルは現在の系 よりいくつかの利点を与える。現 在まで、共培養モデルが最も特定及び特性化された系であった。しかしながら、 本発明のモデルはより高い感度を与え、そして活性型TGF−β1の生成に関し て共培養系より効率がよい。共培養系で報告された活性型TGF−β1の濃度は 約15−50pg/mlである(22)。これは共培養ならし培地中に存在する 全TGF−β1の2−5%のみに相当する(22)。本発明の方法でマクロファ ージにより生成される活性型TGF−β1の量は10倍まで高く、そして全TG F−β1の12%までに相当する。 本発明の方法は簡便であり、そして交配型の細胞培養に基づく。それに対して 共培養モデルでは、2つの細胞型が存在しなければならず、そして多数の条件が 満たされなければならない。平滑筋細胞の単層の1−2mm上の面での内皮細胞 の共培養は活性型TGF−β1を生産することができないので(35)、活性型 TGF−β1を生産するためにそれらの細胞型は接触するかまたは非常に接近し ていなければならない。ウシ動脈内皮細胞はヒトまたは豚のいずれかの平滑筋細 胞の存在下で潜在型TGF−β1を活性化しないので(36)強い種特異性が存 在するようである。マクロファージにより活性化される潜在型TGF−β1の供 給源は繊維芽細胞ならし培地に限定されないので、本発明のこの方法の感度を操 作することができるはずである。組み換え潜在型TGF−β1も同様に活性型に 転化された。共培養系の一つの主要な不都合な点は再現性の欠如である。有効な 方法を開発するためには多数のBAEC及びSMC細胞クローンをスクリーニン グする必要がある。数集団倍加後に細胞を置き換える必要があるので、このこと は多数の細胞クローンの単離及びそれに続く手間のかかる試験を必要とする。そ れに反して、本発 明に用いられるトランスフォームされたマクロファージは連続培養することがで き、そして日常分析のために容易に利用できる。 共培養モデルのもう一つの制限は、この系が水または仔ウシ血清に由来する組織 培養培地中のLPSの存在下で活性型TGF−β1を生産できないことである( 37)。組織培養培地中に見いだされるLPSはウシ動脈内皮細胞におけるTG aseII及びTGF−β1のmRNAレベルをダウンレギュレートすると報告さ れた(37)。このため、活性型TGF−β1を生成するために組織培養培地及 び血清の各バッチをLPSの存在に関して試験する必要性が生じる。それに反し て、本開示はLPSで誘導されたマクロファージが未処理の細胞より高いレベル のTGaseIIを発現することを示した。これはマクロファージではTGase IIレベルのアップレギュレーションによりLPSがTGF−β1の活性化を誘導 し、一方、内皮細胞ではTGaseIIのダウンレギュレーションによりそれがT GF−β1の活性化を抑制することを示すことができる。また、本発明の方法が 共培養系より用途が多いことも明らかである。 実施例3 マクロファージアッセイにおけるTGF−β1の活性化の機構 該アッセイにおけるTGF−β1の活性化に関与する機構がBAEC及びBA SMCの共培養に対して記述されたものと同様であるかどうかを決定することを 試みた。M6P/IGF−II受容体、TGaseII、トロンボスポンジン及びプ ラスミンに依存する機構を含むいくつかの別の機構を試験した。それらの結果か ら、共培養と同様に100及び50μMのM6PはTGF−β1活性化をそれぞ れコントロールレベルの32.9%±11.5及び69.6%±1.77まで阻 害することが示さ れた(表7)。予想されるように、M6P/IGF−II受容体に結合しないM1 Pはこの活性化を妨げなかった(表7)。 ダンシルカダベリン(DCA)は100μMで試験した場合に活性型TGF− βのレベルをコントロールレベルの18.3%±1.55まで減少したので強い インヒビターであった(表6)。それに反して、M6Pとの組み合わせで試験し たシスタミンはTGF−β1活性化に対して付加作用を示さなかった(表6)。 試験した2つの異なる濃度(50及び100μM)でプトレッシンも活性型T GF−β1がそれぞれコントロールレベルの33.4%±28.8及び80.6 %±15.5に減少したのでいくらかの阻害作用を有した。興味深いことに、M 6P及びプトレッシンの両方の組み合わせ(それぞれ、50μM及び100μM )はTGF−β1活性化に対して付加阻害作用がなかった(表7)。 共培養系と異なり、400ng/mlで試験したウロキナーゼプラスミノーゲ ンアクチベーター(uPA)に対する抗体は本発明のアッセイ方法においていか なる作用も示さなかった(表7)。これはプラスミンが本発明のモデルにおける TGF−β1の活性化に関与しないことを示す。一方、トロンボスポンジンに対 する抗体はTGF−β1活性化をコントロールの64.1%±6.0まで阻害し 、それによりトロンボスポンジンがこの活性化に役割を果たすことが示唆された 。 表7.M6P、TGaseIIインヒビター等によるTGF−β1活性化 の阻害表略語: M6P−マンノース−6−リン酸 M1P−マンノース−1−リン酸 抗−PA−プラスミノーゲンアクチベーターに対する抗体 抗−TSP−トロンボスポンジンに対する抗体 本発明のモデル方法におけるTGF−β1の活性化に関与する機構は、共培養 またはRAで処理したBAECもしくは角質細胞のいずれかを用いる交配型の細 胞培養系に対して記述されたものに類似している。マクロファージアッセイにお けるM6Pの存在は、共培養系と同様に、潜在型TGF−β1のその活性型への 転化を妨げたので、機構の一つの特徴はM6P/IGF−II受容体と潜在型TG F−β複合体の相互作用である。共培養系で記述された第二の機構は組織TGa seIIを含んだ。本発明のアッセイ方法の結果から、この酵素のインヒビターの 存在が活性 型TGF−β1の生成を妨げることが示され、それはTGaseIIがこの活性化 に役割を果たすことを示す。潜在型TGF−β1とトロンボスポンジンの分子相 互作用は共培養系において生物学的活性を引き出すために十分である。同様に、 本発明の方法において、トロンボスポンジンに対する抗体は活性型TGF−β1 の著しい抑制をもたらし、トロンボスポンジンが潜在型の活性化に寄与できるこ とを示している。プラスミンは共培養系においてTGF−β1の活性化のために 必要であることが示されている。uPAに対する抗体は共培養物では活性型TG F−β1の生産を効率よく妨げるが、それらは本発明のアッセイ方法では効果が なかった。このことはマクロファージがプラスミン活性に関係のない機構により TGF−β1を活性化できることを示す。 マクロファージアッセイにおける異なる処理後に全TGF−β1レベルを評価 し、そして異なる処置により全TGF−β1が著しく影響を受けないことが明ら かであった(表8)。 表8.マクロファージアッセイにおける異なる処理後の全TGF−β1 の濃度 表略語: LPS−リポ多糖 CM−ならし培地 M6P−マンノース−6−リン酸 DCA−ダンシルカダベリン 同様に、TGF−β1のmRNAのレベルはノーザンブロットにより測定した 場合にPBS、LPSのみでのマクロファージの処理またはM6PもしくはDC AとLPSの組み合わせた処理にかかわらず同じままであった(図2)。 実施例4 マクロファージアッセイにおける潜在的抗−線維症剤の試験 本発明のアッセイ方法を用いていくつかの新規な潜在的抗−線維症分子を同定 した。IGF−IIでのM6P/IGF−II受容体の占有はLAP上のM6Pがこ の受容体に結合することを立体的に阻害できるはずであるので、TGF−β1活 性化に対するIGF−IIの作用を調べた。IGF−IIがTGF−β1活性化を阻 害することが示された。IGFBP−1は遊離リガンドを細胞受容体と競合する ことによりこの阻害を取り消すことができたのでその作用は特異的であった。一 方、IGFBP−2はこの系におけるIGF−IIの作用に対して何の影響もなか った。これはIGFBP−1がIGFによる機能のより強力なインヒビターであ るという以前のインビボ及びインビトロでの実験からの結果と一致する(32) 。IGFBP−2はTGF−β1活性化に対するIGF−IIの阻害作用を妨げな かったので、IGF−IIの作用を可能にしながらIGF−IIの分解を防ぐことに よりインビボでのIGF−IIの送達手段とし てそれを用いることができる。 IGF−IIは5nMでは有効ではなかったが、より高い濃度(15及び30n M)はTGF−β1活性化に対して投与量に依存する阻害作用があった(表9) 。さらに、一定濃度のM6P(50μM)で増加する濃度のIGF−II(5ない し30nM)を試験した。それらの結果から、最適阻害作用が15nMのIGF −IIで得られること(表9)及び活性型TGF−β1のレベルがコントロールの 38.7%まで減少すること(表9)が示された。 表9.IGFファミリーによるTGF−β1活性化の阻害表略語: IGF−II−インシュリン様増殖因子−II M6P−マンノース−6−リン酸 IGF−IIはIGFBPと結合した複合体形として循環中または組織内に存在 する(30、31)ので、2つの低分子量型のIGFBPのIGFBP−1及び 2をIGF−IIの阻害作用に影響を及ぼすそれらの能力に関して試験した。M6 Pと別個にまたは組み合わせて試験した場合、 IGFBP1及び2はいかなる著しい阻害作用も示さなかった(表10)。しかし ながら、IGFBP−1はTGF−β1活性化に対するIGF−IIによる阻害作 用を取り消すことができたが、IGFBP−2はそうではなかった。IGFBP I及び2をM6PとIGF−IIの組み合わせで試験した場合にこれらの結果が確 かめられた(表10)。これらの結果はIGFBP−1がIGFBP−2よりI GFによる機能の強力なインヒビターであるという以前の結果と一致する(32 )。 表10.IGF−II並びにIGFBP1及び2によるTGF−β1活性 化の阻害表略語: IGF−II−インシュリン様増殖因子−II M6P−マンノース−6−リン酸 IGFBP−1−インシュリン様増殖因子結合タンパク質−1 IGFBP−2−インシュリン様増殖因子結合タンパク質−2 成人(瘢痕化)損傷治癒において見られる炎症反応とは対照的に胎児 (無瘢痕)損傷治癒は損傷部位での炎症反応と関係しないので(33)、炎症反 応のレベルを調整することにより活性型TGF−β1のレベルを調節することが でき、そしておそらく廠痕の量を制御することができるはずであると仮説を立て た。 抗−炎症剤を活性型TGF−β1のレベルを調整するそれらの能力に関して本 発明のアッセイの方法で試験した。1μM濃度のヒドロコルチゾンがTGF−β 1活性化をコントロールの64.0%まで阻害することが明らかであった(表1 1)。 表11.ヒドロコルチゾンによるTGF−β1の阻害この阻害の機構を同定するために、1μMのヒドロコルチゾンで処理したマクロ ファージにおけるTGaseIIのmRNAのレベルを評価した。RT−PCR産 物のデンシトメーター測定分析(図3)から、TGaseIIのmRNAのレベル がこの処理により37.5%に減少することが示された。 この研究の重要な結果の一つはヒドロコルチゾンの潜在的抗−線維症作用である 。この薬剤でのマクロファージの処理はTGaseII mRNAレベルをダウン レギュレートしたので、ヒドロコルチゾンがTGaseIIに依存する機構により その抗−線維症作用を発揮することが可能である。抗−炎症剤のインビボ使用は 炎症侵潤物のレベルを減少するだけでなくTGF−βを初めとする付随する高レ ベルの増殖因子を減らし、さらに瘢痕形成に影響を及ぼすという付加価値を有す る可能性がある。 本発明のアッセイ方法により、TGaseIIインヒビター、M6P、IGF− II及び抗炎症剤のヒドロコルチゾンを初めとする数種類の分子に対して活性型T GF−β1の減少が示された。この新規なアッセイにおけるマクロファージの条 件は重要な潜在的抗−瘢痕化治療である抗炎症剤の評価を可能にする。共培養系 ではそのような細胞がないために抗−炎症剤を試験するためにそれを用いること ができない。 M6P−抗−瘢痕化機構 さらに、M6Pの作用の新規な機構を本明細書において報告する。M6Pでの 処理後に培養繊維芽細胞においてM6P/IGF−II受容体及びTGF−β1の mRNAのレベルのダウンレギュレーションが起こる。さらに、MIPはそのよ うな結果を示さなかったので、mRNAレベルの減少はアイソフォーム特異的で あるようである。 M6Pの作用の形態を特性化するためにさらなる実験を考案した。初期研究か ら、M6Pで処理した損傷内のM6P/IGF−II受容体のレベルが損傷後3日 目でダウンレギュレートされることが示されている。これはM6PがTGF−β 1活性化のインヒビターとしてその機能を発揮することができる別の機構を与え ることができる。いくつかの投与量 のM6P(1、10、50、100及び200μM)で24及び48時間処理し たヒト新生児繊維芽細胞においてM6P/IGF−II受容体のmRNAの発現を 評価した。24時間の処理後に1−100μMのM6Pで発現は影響を受けなか った。しかしながら、200μMのM6Pでの処理は受容体のmRNAのダウン レギュレーションをもたらした(表13)。48時間後に50−200μMのM 6Pで減少が見られた(表13)。M6P処理後にTGF−β1 mRNAのレ ベルを調べた場合に同様なダウンレギュレーションが見られた。一方、TGF− β受容体I型mRNAのレベルは処理の期間中変化しなかった。2つの最も高い 濃度(100及び200μM)で試験したマンノース1−リン酸は、M6P/I GF−II受容体及びTGF−β1 mRNAレベルの両方に対して何の影響も示 さなかった。 表13.RT−PCRにより測定された新生児繊維芽細胞におけるM6 P/IGF−II受容体及びTGF−β1 cDNAの発現
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 G01N 33/15 Z C07K 14/47 A61K 37/36 G01N 33/15 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (a)モジュレーター化合物を含有する胎児繊維芽細胞からのならし細 胞培養培地とLPSにより刺激されたマクロファージをインキュベートし;そし て (b)マクロファージにより生産された活性型TGF−β1の量を測定 する ことを含んでなる、瘢痕組織形成のモジュレーターの同定方法。 2. (a)モジュレーター化合物を含有する胎児繊維芽細胞からのならし細 胞培養培地とLPSにより刺激されたマクロファージをインキュベートし;そし て (b)マクロファージにより生産された活性型TGF−β1の量を測定 する ことを含んでなる、潜在型TGF−β1活性化のモジュレーターの同定方法。 3. (a)モジュレーター化合物を含有する胎児繊維芽細胞からのならし細 胞培養培地とLPSにより刺激されたマクロファージをインキュベートし;そし て (b)マクロファージにより生産された活性型TGF−β1の量を測定 する ことを含んでなる、生物学的活性型TGF−β1生産のモジュレーターの同定方 法。 4. 瘢痕形成を調整するための請求の範囲1の方法で活性のあるモジュレー ター化合物の使用。 5. 潜在型TGF−β1活性化を調整するための請求の範囲2の方 法で活性のあるモジュレーター化合物の使用。 6. 生物学的活性型TGF−β1生産を調整するための請求の範囲3の方法 で活性のあるモジュレーター化合物の使用。 7. モジュレーター化合物がインシュリン様増殖因子IIである請求の範囲4 のモジュレーター化合物。 8. モジュレーター化合物がインシュリン様増殖因子IIである請求の範囲5 のモジュレーター化合物。 9. モジュレーター化合物がインシュリン様増殖因子IIである請求の範囲6 のモジュレーター化合物。 10. 瘢痕形成を抑制するためのインシュリン様増殖因子IIの使用。 11. 生物学的活性型TGF−β1生産を抑制するためのインシュリン様増 殖因子IIの使用。 12. インシュリン様増殖因子II結合タンパク質と組み合わせたインシュリ ン様増殖因子IIの請求の範囲10または11の使用。 13. 請求の範囲1−9のいずれかのモジュレーター化合物でのそのような 処置を必要とする患者の処置方法。 14. 請求の範囲10、11または12のインシュリン様増殖因子IIでのそ のような処置を必要とする患者の処置方法。
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