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JP2001501852A - 水和剤を含む親水性コーティング - Google Patents

水和剤を含む親水性コーティング

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JP2001501852A
JP2001501852A JP10517767A JP51776798A JP2001501852A JP 2001501852 A JP2001501852 A JP 2001501852A JP 10517767 A JP10517767 A JP 10517767A JP 51776798 A JP51776798 A JP 51776798A JP 2001501852 A JP2001501852 A JP 2001501852A
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hydrophilic
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JP10517767A
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シャンピン ツァン
リチャード ジェイ ホワイトボーン
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エスティーエス バイオポリマーズ インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明によれば、超微細形態の水和剤が、沈殿ににより変化しない均一な分布で有機コーティング溶液に取り込まれる。好ましい態様において、コーティング溶液は適当な有機溶媒ブレンドに溶解された塩を含む。他の態様において、水和剤はポリマー溶液に分散した超微細粒子の形態である。分散液は、水性水和剤溶液の流れをコントロールされた方法で有機ポリマー溶液に加えることにより、又は塩粒子は溶液中の酸−塩基中和によるポリマー溶液中で形成される。コーティング溶液は貯蔵安定性がある。医療装置に適用した場合、コーティング溶液は好ましい性能特性を有する均一なコーティングを生成する。本発明のコーティングは期待と接着するが、接触して配置された湿潤組織とは接着しない。本発明のコーティングは、装置が体内に挿入された後、持続性の滑らかさを有する留置装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 水和剤を含む親水性コーティング 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、低細胞付着性を有する潤滑性親水性コーティング、これらコーティ ングの製造方法、並びにこれらコーティングの製造に用いるコーティング液に関 する。これらのコーティングは、湿潤条件下で低摩擦性表面を提供し、組織への 付着性を低下させる塩または他の水和剤を含む。 2.背景情報 医療装置用の潤滑性親水性コーティングは、水に浸したときに滑りやすくなり 、その結果、身体にかなり挿入し易くなる。米国特許第5,331,027号明細書は、 疎水性成分、親水性成分、および可塑剤または安定剤のような追加成分を含むそ のようなコーティングを開示している。しかし、湿った親水性表面が血管、消化 器系、または尿管のような塩含有組織または媒体に接触したとき、そのコーティ ングは、乾き易く潤滑性が小さく組織に付着するようになり、従って、取外すの が痛くて、困難であり、創傷性となる。 米国特許第4,906,237号明細書は、基体をコーティングし次いで得られた親水 性表面を浸透性増強剤(osmolarity-increasing agent)の水溶液中に浸漬し、水 分を蒸発させることによって、基体上の親水性コーティングに浸透性増強剤を付 加することを開示している。この浸透性増強化合物は、親水性コーティングから の水分減少を防止すると云われている。この方法の欠点は、塩成分を塗布し乾燥 させるのに長時間を要し、且つコーティング欠陥をもたらし得る余分なコーティ ング工程を必要とすることである。さらに、水溶液からの浸透性増強剤の沈降ま たは結晶化を水分の蒸発中にコントロールすることができない。浸透性増強剤は 親水性コーティング内で水分を保持しているので、長時間の乾燥工程によっても コーティングから完全に水分を除去することは困難であり、コーティングした物 品表面は粘着性で取扱いが難しい。長時間の乾燥工程中、浸透性増強剤飽和水溶 液は粗い表面を形成し、この表面は挿入または取外し中に擦過傷または創傷を生 じ得る。 WO 94/16747号、即ち、PCT/DK/94/0035号公報は、親水性コーティング中に5 〜6重量%の濃度で尿素を含ませることを開示している。それ以上の尿素濃度は 、挿入中にうずく感覚を起こさせると云われている。 米国特許第5,416,131号明細書は、親水性コーティング用の有機溶媒系コーテ ィング溶液中に懸濁物として破砕した塩結晶または他の浸透性増強剤を含ませる ことを開示している。この方法の欠点は、塩化合物を破砕または粉砕工程におい てミリングする必要があること、および粒度を狭い範囲内にコントロールできな いことである。塩粒子は50ミクロンまでの粒度を有していた。それより大きい 粒子は、コーティング用混合物の底に沈降し得、均一なコーティング分散性を得 ること、換言すれば、均一なコーティングを得ることが困難である。不均一な破 砕粒子と不均質な分散液は、粗いコーティング表面を与える。 米国特許第5,525,348号明細書は、セルロースエステルコーティング中に薬剤 を含ませることを開示している。それらの薬剤には、ヘパリン−第4級アンモニ ウム化合物、抗生剤、および有機溶媒に可溶性の他の化合物がある。これらの薬 剤化合物は、生理学的溶液中でのコーティングからの離脱に対して耐性がある。 ‘348号米国特許明細書の薬剤は、薬学的効能は提供するものの、生理組織に 挿入するときの潤滑性を向上させない。 Creasyの米国特許第4,642,267号明細書は、ポリウレタンとポリビニルピロリ ドンのブレンド、およびこれらのブレンドから形成させたコーティングを開示し ており、そのうちの1つは、2%のクロロヘキシジンアセテートを含有する溶液 から調製されている。Creasyは、長時間の接触中にコーティングが組織に付着す るのを低減させるような高濃度の塩の使用を示唆しておらず、また、コーティン グ液、コーティング方法、およびそのような性質を有するコーティング物品につ いても教示していない。 発明の概要 本発明は、数多くの成熟した医療装置用親水性潤滑性コーティングの技術範囲 内にある。本発明は、均一な水分保持性潤滑性コーティングを提供せんとする従 来の努力が失敗している分野で成功している。本発明は、潤滑性コーティング中 の粗い塩結晶の存在に基づく従来認識されなかった問題を解消している。本発明 の方法は、水和剤を親水性ポリマーの有機コーティング溶液中に溶解させる点で 従来技術と異なる。この改変は、従来公知でも示唆されてもいない。本発明のコ ーティング方法は、従来技術で用いられている要素(余分なコーティング工程、 またはコーティング溶液を調製する前のミリングによる塩粒子の製造工程)を性 能の喪失なしに省略している。 本発明によれば、水和剤をコーティング液中に均一に分布させることができる 。本発明のコーティング液は、好ましくは、適当な溶媒/ポリマーブレンド中に 溶解させた水和剤あるいは溶媒/ポリマーブレンド中に分散させた約10ミクロ ン以下の粒度を有する超微細粒子の形の水和剤を含む有機溶媒混合物である。本 発明による分散液は、水和剤溶液流を溶媒/ポリマーブレンド中にコントロール した方法で加えることによって得ることができ、あるいは水和剤粒子を溶媒/ポ リマーブレンド中に該ブレンド中での酸-塩基中和によって生成させることもで きる。本発明による水和剤は、長たらしくて装置に対して腐食性であり、不規則 な粒度と形状の粒子を生成させ、且つコーティング溶液中に汚染物を導入させる 可能性のある破砕または粉砕工程を必要とすることなしに、コーティング液中に 混入できる。水和剤を溶解させるのに水は使用しないか少量しか使用しない;こ れにより、有機溶媒はコーティングから容易に蒸発するから、生産工程に要する 時間の著しい短縮を確立する。 水和剤は、コーティング工程を増やすことなしに、親水性コーティング液と一 緒に塗布される。また、水和剤は、基体に塗布した疎水性系コーティング層中に 混入させてもよい。 医療装置に塗布したとき、本発明のコーティング溶液は、望ましい性能特性を 有する均質なコーティングを形成する。本発明のコーティング表面は、水和剤が 均一な粒度の超微細粒子の形にあるかまたは溶液中に存在し且つコーティングの ポリマーととりわけ適合し得るので、従来技術よりも平滑である。この平滑性は 、得られたコーティングの挿入および取出し中に生理的に許容し得る低レベルの 創傷性を確実にする。本発明のコーティングは、基体には接着するが、接触させ る尿道または血管壁のような湿性生存組織には付着しない。本発明のコーティン グ は、生理的媒体中に挿入された後でも長期持続性の内在性(indwelling)装置を提 供する。 本発明によるコーティング組成物は、親水性ポリマー、疎水性ポリマー、並び に溶解した水和剤と約10ミクロン以下の粒度を有する超微細水和剤分散物とから なる群から選ばれた約5%以下の量の水和剤を含み、該コーティング組成物は、 湿潤させたとき水和し潤滑性となる均質なコーティングとして基体に接着させる のに適し、且つ生理組織に長時間接触させた後も生理組織に対して生理的に許容 し得る低付着性を有する。接触時間は、医師、患者または獣医師のようなコーテ ィングした装置の使用を管理する者によって決まる。例えば、その時間は、尿道 カテーテル、血管形成術等の時間長であり得る。典型的な内在時間は、数分の範 囲であるが、1時間、1日またはそれ以上の長時間であり得る。 親水性ポリマーは、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエ チレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリエーテル、ポリサッカライド、 親水性ポリウレタン、ポリヒドロキシアクリレート、ポリメタクリレート、デキ ストラン、キサンサン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース;極 性ペンダント基を有するビニル化合物、N-ビニルピロリドン、N-ビニルブチロ ラクタム、N-ビニルカプロラクタム等のビニルラクタム、親水性エステル化基 を有するアクリレートまたはメタクリレート、ヒドロキシアクリレートまたはア クリル酸のホモポリマーまたはコポリマー;またはこれらの組合せであり得る。 疎水性ポリマーは、セルロースエステルまたはエーテル類、エチルセルロース 、ヒドロキシエチルセルロース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、酢酸酪酸セ ルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、ポリウレタン、ポリアクリレート類、 天然または合成エラストマー、有機溶媒に可溶性のゴム、アセタール、ナイロン 、ポリエステル、スチレンポリブタジエン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニリデン 、ポリカーボネート、ビニル化合物のホモおよびコポリマー、ポリ塩化ビニル、 ポリ塩化ビニルアセテート、およびこれらの組合せであり得る。 水和剤は、無機塩または有機塩、例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、 塩化カリウム、沃化カリウム、硝酸カリウム、アミン類、クエン酸ナトリウム、 酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、安息香酸ナトリウムおよびこれらの組合せ であり得る。好ましくは、水和剤は無機塩であり、親水性ポリマーはポリビニル ピロリドンであり、疎水性ポリマーはセルロースエステルおよびポリウレタンか らなる群から選ばれる。 本発明のコーティング組成物は、基体の少なくとも一部に塗布した1つの層を 形成し得、又は基体上に外側層と内側層を形成し得、外側層は親水性ポリマーと 、溶解水和剤と約10ミクロン以下の粒度を有する超微細水和剤分散物からなる群 から選ばれた約5%以下の量の水和剤とを含み、内側層は疎水性ポリマーを含む 。 本発明による好ましいコーティング組成物は、約10%〜約30%の濃度の水和 剤、約25%〜約95%の濃度の親水性ポリマー、および約0%〜約75%の濃度の疎 水性ポリマーを含む。好ましくは、水和剤は約15%〜約25%の濃度を有し、親水 性ポリマーは約50%〜約85%の濃度を有する。 2層コーティングにおいては、外側層は、好ましくは約70%までの濃度、より 好ましくは約0%〜約5%の濃度の疎水性ポリマーをさらに含み得、内側層は、 約80%までの濃度の親水性ポリマーをさらに含み得る。水和剤は約20%の濃度を 有し得、親水性ポリマーは約75%〜約85%の濃度を有し得る。 本発明によるコーティング液は、水和剤を溶解または分散させるのに適した有 機溶媒と約25容量%までの水とを含む単一相溶媒液中に上記コーティング組成物 を含み、親水性ポリマーは溶媒中に溶解しており、水和剤は、溶媒液中に溶解し た水和剤と約10ミクロン以下の粒度を有する超微細分散物として溶媒液中に分散 させた水和剤とからなる群から選ばれた形にある。好ましくは、親水性ポリマー の濃度は約5%〜約10%(w/v)であり、疎水性ポリマーの濃度は約0.1%以下であ り、水の濃度は約10%以下であり、水和剤の濃度は約0.1%〜約2.5%である。最 も好ましいのは、有機溶媒は、水和剤を溶解させる極性溶媒を含む。 有機溶媒は、好ましくは、ケトン類、エステル類、トルエン、ラクトン類、ジ メチルフォルムアミド、ハロゲン化溶媒類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、 アミン類、グリコールブチルエーテル、酢酸アルキル類、アセトニトリル、ブチ ロラクトン、酢酸エチル、アセトン、クロロホルム、メチルエチルケトン、塩化 メチレン、塩化エチレン、メタノール、エタノール、プロパノール、およびこれ らの混合物である。最も好ましいのは、親水性ポリマーはポリビニルピロリドン を含み、水和剤は無機塩であり、溶媒混合物は約11%〜約20%のブチロラクトン 、約50%〜約80%の脂肪族アルコール、約18%〜約30%のアセトン、約25%まで のエチレングリコールまたはプロピレングリコール、約20%までのN-メチルピ ロリドン、約20%までのジメチルスルフオキシド、約15%までのグリセリン、お よび約15%までの水を含む。 本発明は、水和剤を溶解または分散させるのに適した有機溶媒と約25容量%ま での水とを含む単一相溶媒液を含み、その中で、親水性ポリマーが溶媒中に溶解 しており、水和剤が、溶媒液中に溶解した水和剤と約10ミクロン以下の粒度を有 する超微細分散物として溶媒液中に分散させた水和剤とからなる群から選ばれた 形にあるコーティング液を少なくとも1つ含むコーティングキットに関する。こ のコーティングキットは、約10%までの水濃度を有し得る。多層用途においては 、このキットは、有機溶媒に溶解させた疎水性ポリマーを含むベースコート用の 第2コーティング液を含み得る。 本発明による基体のコーティング方法は、下記を含む: 水和剤を溶解または分散させるのに適した単一相有機溶媒混合物とこの溶媒中 に溶解させた親水性ポリマーとを含むポリマー溶液を調製すること; 上記有機溶媒に水和剤を約0.3%〜約5%(w/v)の量で添加して、水和剤溶液と 約10ミクロン以下の粒度を有する超微細水和剤分散液とからなる群から選ばれた コーティング液を調製すること; 上記コーティング液を基体に塗布すること; 溶媒を蒸発させて、基体に接着し、湿潤させたときに潤滑性であり、且つ長時 間の接触後に生理組織に付着しない均質なコーティングを形成させること。 好ましくは、親水性ポリマーは、約0.5%〜約50%(w/v)の濃度を有し、有機溶 媒混合物は、約25容量%までの量の水を有機溶媒との単一相で含み、上記方法は 、基体に、疎水性ポリマーを含むベースコートを塗布する工程を含む。 水和剤の添加工程は、水和剤を直接ポリマー溶液に溶解させる工程を含む。第 2の実施態様においては、水和剤の添加工程は、水和剤用の溶媒に水和剤を溶解 させて水和剤溶液を調製し、次いで、水和剤溶液を流状に有機溶媒混合物に添加 して水和剤粒子の超微細分散物を調製することを含む。水和剤用の溶媒は、好ま しくは水を含む。第3の実施態様においては、水和剤の添加工程は、酸を有機溶 媒混合物に添加し次いで塩基を加えて、超微細分散物の形で水和剤の沈澱を生成 させることを含む。 コーティング液の塗布工程は、基体をコーティング液中に浸漬し基体を液から 取出すことを含む。 また、本発明は、本発明方法によって製造した医療用装置にも関する。 本発明による物品は、基体と親水性コーティングを含み、該コーティングは、 親水性ポリマー、疎水性ポリマー、および溶解水和剤と約10ミクロン以下の粒度 を有する超微細水和剤分散物とからなる群から選ばれた少なくとも約5%(w/v) の量の水和剤を含み、生体組織に挿入したとき許容し得る潤滑性を有し、生体組 織から取外すときに許容し得ない創傷を生じないものである。 親水性ポリマーは、約25%〜約95%(w/v)の濃度を有し;疎水性ポリマーは、 約0.1%〜約75%(w/v)の濃度を有し;水和剤は、約5%〜約50%(w/v)の濃度を 有する。 基体は、好ましくは、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、他のビニルポリマー、 ポリカーボネート、ポリスチレン、ナイロン、ポリエステルおよびポリアクリレ ート、ポリプロピレン、ポリブチレン、テフロン、ポリビニルアセタール、エラ ストマー類、ラテックスゴム、ゴム、シリコーン、金属、ガラス、他のプラスチ ック、および複合材であり得る。基体は、カテーテル、ガイド線、針、外傷ドレ ーン、ペースメーカー導線、コンドーム、コンタクトレンズ、蠕動ポンプ室、動 静脈短絡、胃腸給食チューブ、気管内チューブおよびインプラントから選ばれる 。 さらなる局面、目的および利点は、以下の説明から明らかとなろう。 好ましい実施態様の詳細な説明 本発明の好ましい実施態様を説明するに当っては、明確化のために、特定の用 語を用いる。しかし、本発明はそのように選択した特定の用語に限定されるもの ではなく、各特定の要素は、同様な方法で操作して同様な目的を達成するすべて の技術的な等価物を包含するものと理解すべきである。 本発明によるコーティングは、単一層(モノコート)または疎水性ベースコー トと親水性トップコートのような2以上の層(マルチコート)を有し得る。マル チコートの実施態様においては、ベースコートのコーティング溶液は、疎水性結 合性ポリマーを単独または組合せで含み得る。この疎水性ポリマーは、基体上へ の親水性潤滑性コーティングの接着を確実にする。疎水性ポリマーは、モノコー ト中にあるいはマルチコートコーティングのベースコート中に含ませてもよい。 また、マルチコートのトップコート(親水性層)に疎水性ポリマーを含ませるこ とにより、コーティングの潤滑度を改変し親水性コーティングの疎水性層への接 着性を改善することができる。 モノコート実施態様における単一コーティング溶液またはマルチコート実施態 様のトップ親水性層用のコーティング溶液は、水和剤を、約10ミクロンまでの粒 度を有する懸濁物または溶液として、適当なポリマーを含む有機溶媒中に含む。 有機溶媒は、容易に除去されて乾燥した非粘着性の平滑コーティング表面を与え る。トップコートは、親水性ポリマーと水和剤を含有する。NaClのような水和剤 をトップコート溶液に溶解形で混入させるには、その水和剤が許容し得る溶解性 を有する溶媒を用いる。水(溶媒総量の約10%までまたはそれ以上)を用いて水 和剤の溶解を促進させ得る。また、水和剤は超微細分散物の形でも存在する。 本発明によるコーティングは、湿潤または乾燥させたとき接触に対して平滑で あり、湿潤させたとき潤滑性(すべり性)があって摩擦性を低下させ、繰り返し の磨耗後も基体に接着性であり、且つ接触させる細胞との問題ある付着を生じさ せない。かくして、本発明によるコーティング表面は、コーティング装置の挿入 および取出し中の創傷性を医療的に許容し得る低レベルまで低減させる。本出願 の特許請求した各成分の組合せ以外のコーティングは、本発明のコーティングと は異なり、挿入後の組織への付着性、創傷性および生理的に許容し得る範囲を超 えた潤滑性の喪失のような望ましくない性能特性を有する。 本発明のコーティングは、任意の医療装置に塗布して湿潤状態での摩擦を低減 できる。例えば、本発明のコーティングは、カテーテル、ガイド線、針、外傷ド レーン、ペースメーカー導線、コンドーム、コンタクトレンズ、蠕動ポンプ室、 動静脈短絡、胃脂給食チューブ、気管内チューブ、または金属ないしポリマー基 体の他のインプラントに塗布できる。本発明のコーティングを塗布できる基体は 、 ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、他のビニルポリマー、ポリカーボネート、ポリ スチレン、ナイロン、ポリエステルおよびポリアクリレート、ポリプロピレン、 ポリブチレン、テフロン、ポリビニルアセタール、ラテックスゴムまたは他のゴ ムのような天然または合成エラストマー、シリコーン、金属、ガラス、他のプラ スチック、または複合材のような好ましくは非多孔質の任意の表面を含む。幾つ かの基体は、前処理、即ち、親水性コーティングの接着を確実にする下地コート を必要とし得る。 コーティングした医療装置は、生理体液を含有する種々のタイプの生体組織お よび媒体中に挿入できる。例えば、そのような組織には、尿道、血管、心臓、腎 臓、肺または他の器官、喉、目、または関節のような粘膜がある。 本発明は、湿潤させたとき潤滑性を有して身体組織または空胴に挿入するのが 容易であり、且つ粘膜のような組織に長時間接触させた後も水和性と潤滑性を保 持して身体中に内在後に容易に取出すことのできる表面を有する医療装置を提供 する。 本発明のコーティング液は、超微細水和剤ブレンド(超微細とは、少なくとも 約90%の粒子が約10ミクロン未満の直径を有することを意味する。)として言及 され得る。このようなコーティング液は完全な溶液であり、すなわち混合液は分 子又はイオンのレベルで混合液は液相中に均一に分散しているか、ポリマー溶液 の混合物であり、不溶性水和剤は懸濁液として分散し得る。 本発明のコーティングは、各成分を互いに区別できないように組合せた混合物 として定義する超微細水和剤混合物とも称せられる。そのようなコーティングは 、数種の物理的形状の1つまたは組合せを有する複合構造体である。即ち、基体 上で薄い連続層を形成する材料として定義されるコーティングであり、フィルム とも称し得る。本発明のコーティングは、親水性ポリマー、疎水性ポリマー、超 微細水和剤粒子、添加剤および一緒に混合した溶媒残留物の固形混合物であり得 る。また、本発明のコーティングは、完全固溶体、即ち、分子またはイオンレベ ルでの均質性を有する固相全体に亘って均一に分散された混合物でもあり得、あ るいはポリマーコーティング溶液と不溶性超微細水和剤懸濁粒子との混合物のよ うな溶解成分と混合成分の組合せでもあり得る。本発明のコーティングは、複合 体、即ち、形状および化学組成において異なると共に互いに本質的に不溶性であ るポリマー成分と水和剤成分との混合物または組合せからなる構造体の形であり 得る。本発明のコーティングは、水和剤および他の成分を分散させたポリマーマ トリックスとも称し得る。本発明のコーティングは、独立したあるいは交錯した 別々の層を含み得、各層は、上記の形状のいずれかまたは数種を有し得る。 即ち、本発明の構造体は、固相混合物および溶液の属性を示す均質分布でポリ マー成分と水和剤画入り混じった分子である。乾燥中、ポリマーは、おそらく一 緒にもつれ合い、所望のヒドロゲル特性を取得する。本発明のヒドロゲルコーテ ィングの各ポリマーは、ポリウレタンとポリビニルピロリドンのコポリマーのよ うに一緒に化学反応してもよく、あるいは、所望の親水特性と耐久特性を有する 親水性ポリマーと疎水性ポリマーの本質的反応してない共着ブレンドであり得る 。いずれの場合でも、水和剤は、均質且つ一様に分散されている。 本発明による疎水性ポリマーは、無毒で生理的に許容し得るものである。疎水 性ポリマーは、有機溶媒に溶解し、水に対しての親和性に乏しく、他のコーティ ング成分と一緒に基体に塗布したとき水不溶性であり、組織に挿入し取出すこと を含む使用時には、基体またはプレコート基体に接着している。疎水性ポリマー は、一般に、水中で、その重量の約30%以下好ましくは約10%未満の水を吸着す る。疎水性ポリマーの量および種類は、親水性ポリマーの水和に基づくコーティ ングの膨潤中もコーティング一体性を維持するのに適するものでなければならな い。 本発明によるコーティングの疎水性成分は、そのような特性を有するものとし て現在公知のあるいはこれから発見される任意のポリマーであり得る。特に適し ている疎水性ポリマーの1つの群は、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル ロース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロースおよび酢酸プロ ピオン酸セルロースのようなセルロースエステルおよびエーテル類、および非エ ーテルセロルースエステル類である。セルロースエステル類が好ましい。他のタ イプの適し得るポリマーには、ポリウレタン、ポリアクリレート類、シリコーン 、天然および合成エラストマー類、有機溶媒に可溶性のゴム類、アセタール、ナ イロン、ポリエステル、スチレンポリブタジエン、アクリル類、ポリ塩化ビニ リデン、ポリカーボネート、ポリイミド類、ポリ塩化ビニルおよびポリ塩化ビニ ルアセテートのようなビニル化合物のホモおよびコポリマーがある。これらのポ リマーは、単独または組合せて存在し得る。疎水性ポリマーのコーティング中で の最終濃度は、当業者にとって公知のあるいは本発明のコーティングに適する任 意の範囲にあり得る。 樟脳またはジブチルフタレートのような可塑剤を本発明のコーティング中の疎 水性ポリマーまたは疎水性層の1つに含ませて、得られるコーティングの可塑性 を増大させ、諸特性を改善させることができる。 疎水性ポリマーを含有するコーティング溶液は、疎水性ポリマーを溶解し、迅 速且つ十分に蒸発し得る溶媒を含むべきである。適し得る溶媒の例は、ケトン類 、エステル類、トルエン、ラクトン類、ジメチルフォルムアミド、ハロゲン化溶 媒類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アミン類、グリコールブチルエーテル 、酢酸アルキル類、アセトニトリル、ブチロラクトン、酢酸エチル、アセトン、 クロロホルム、メチルエチルケトン、塩化メチレン、塩化エチレン、メタノール 、エタノール、プロパノール、およびこれらの混合物である。モノコートの実施 態様においては、これらの溶媒は、親水性ポリマーおよび水和剤用の溶媒と混合 できる。疎水性ベースコートを塗布する多層コーティングの実施態様においては 、その溶媒系は、すべてのポリマー成分を1つのコーティング液から一緒に塗布 するモノコートにおけるよりも、接着性を増進させるように特に適合させ得る。 例えば、活性なコーティング溶液は、基体を侵蝕し、軟化させ、膨潤させる溶媒 を含み、疎水性ポリマーと基体の接着を促進させ得る。 本発明の親水性成分は、無毒で生理的に許容し得るものである。親水性成分は 、有機溶媒に溶解し、水に部分的にまたは完全に可溶性である。親水性成分は、 水を吸収し保持し、他のコーティング成分と一緒に湿潤させたときに膨潤して、 少なくともそれ自体の重量、好ましくはその約5倍、最も好ましくはその約10倍 の水を吸収して湿潤させたときに適切な潤滑性のあるヒドロゲルを生成する。親 水性ポリマーの量と種類は、上記の基準を満足させる疎水性ポリマーおよび水和 剤に関連して、容易に選定できる。そのような親水性ポリマーは、当該技術にお いて公知であり、当業者ならば、ヒドロゲルを一緒になって形成するという点で 疎水性ポリマーと適合性のある適切な親水性ポリマーを容易に見出し得る。 親水性成分は、Concise Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, Kroschwitz,ed.(Wiley 1990),pp.458-59に記載されている分類の任意のものであ り得る。ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサ イドまたはポリビニルアルコールのようなポリマーが単独または組合せで適して いる。適する親水性ポリマーの例には、下記の化合物のホモポリマーまたはコポ リマーがある:極性ペンダント基を有するビニルポリマーのようなポリオレフィ ン類、N-ビニルピロリドン、N-ビニルラクタム、N-ビニルブチロラクタム、 N-ビニルカプロラクタム、スチレンスルホン酸ナトリウムモノマー、2-アクリ ルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム、ビニル ピリジン、親水性エステル化基を有するアクリレートまたはメタクリレート類。 他の親水性ポリマーには、ポリエーテル類、ポリエチレングリコール、ポリサッ カライド類、親水性ポリウレタン類、ポリヒドロキシアクリレート類、およびビ ニル化合物とビドロキシアクリレートまたはアクリル酸とのコポリマーがある。 他の例には、デキストラン、キサンサン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチ ルセルロース、ポリアクリルアミド、およびポリペプチドがある。他の親水性成 分は当業者にとって公知である。コーティング中のこの成分の濃度と種類は、水 を吸収するのに十分であり、疎水性ポリマー成分と適合し水和剤を均質な分布で 保持しながら、湿潤させたときに潤滑性となるべきものである。その濃度は、好 ましくは約10%〜約98%、最も好ましくは約70%〜約90%である。親水性成分が トップコートとして存在するマルチ層コーティングにおいては、そのトップコー トも、必要に応じて、約10%までのまたはそれ以上の疎水性ポリマーを含み得る 。ある親水性ポリマーは、親水性が小さくて、疎水性ポリマーで前記で定義した 結合特性に幾分貢献しており、またある疎水性ポリマーは高い水吸収性を有する 、結果として、各特定の成分について高めまたは低めの量が本発明の目的を達成 するのに望まれ得る。 水和剤は、疎水性ポリマーおよび親水性ポリマーと適合性があり、生理媒体に 長時間暴露した後のコーティングの潤滑性喪失と付着性増大を抑制する任意の無 毒の生理的に許容し得る分子である。おそらく、そのような組織への付着性と潤 滑性の喪失は、ヒドロゲル中の水分の生理媒体中に移行する傾向およびその結果 のヒドロゲルの脱水に少なくとも一部は由来している。水和剤は、おそらく、浸 透性を増大させるかあるいは水和を維持する。作用のメカニズムとは無関係に、 水和剤がコーティングの生体組織への付着性を低減し且つ潤滑性の喪失を防止す ることを示し得る。本発明によるコーティングと方法においては、水和剤は、ヒ ドロゲルコーティングと適合性がありヒドロゲルの他の望ましい性質を損なうこ となく付着性を低減している。 好ましくは、水和剤は、水溶性の低分子量、例えば、分子量1000以下、より好 ましくは約500以下、最も好ましくは約100以下の化合物である。好ましくは、水 和剤は、生体組織において見出されるような水性環境下で解離する。水和剤は、 好ましくは無機または有機塩である。しかしながら、本発明の目的においては、 当業者に公知の他の分子も、所要の特性を有する限りは使用できる。 水和剤の例には、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム、沃化カリ ウム、硝酸カリウム、アミン類、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸ア ンモニウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、および安息香酸ナトリウム のような水溶性の無機塩または有機塩がある。モノ-およびジサッカライド類; グルコースおよびソルビトールのようなシュガーアルコール類および電解質類が ある。無機塩が好ましい。種々の水和剤を単独または組み合わせて親水性コーテ ィング中で使用できる。親水性コーティング中での水和剤濃度は、任意の適当な 量、好ましくは約10%〜約50%より好ましくは約20%〜約30%の量であり得る。 。コーティング液(溶液または懸濁液)中では、水和剤濃度は、好ましくは約0. 2%〜約10%であり得る。 本発明による超微細水和剤分散物は、水和剤水溶液を有機ポリマー溶液中にコ ントロールされた条件下で添加して所望の粒度範囲と分布を得ることによって取 得できる。本発明による超微細水和剤分散物を取得する条件を決定するには、下 記の方法を用いることができる。粒度は、水溶液中の水和剤濃度、添加の量と速 度(急速に注ぐかゆっくり注ぐか、あるいは滴下して加えるか)および攪拌速度 によってコントロールし得る。得られる粒度は、懸濁液の小滴をガラススライド 上に乗せて顕微鏡により測定できる。最適条件は、所望の粒度範囲と分布を与え る条件して選ばれる。適切な懸濁物は、約10%以下の粒子が10ミクロンより大き く、粒子の殆どは約5〜約10ミクロンの粒度範囲内にあることを意味する約10ミ クロン未満の粒度を有する。 また、水和剤はエチレングリコールのような水和剤用の非水性溶媒に溶解させ 、次いで水和剤が超微細粒子として沈澱するポリマー溶媒溶液系に添加してもよ い。 界面活性剤、ワックス、潤滑剤、石鹸および清浄剤のような潤滑性添加剤も、 所望に応じて添加できる。潤滑性添加剤は、コーティングへの浸透性にはあまり 貢献しないが、湿潤させたとき潤滑性を増大し付着性を低減し得、その水中での 低溶解性がコー−ティング内に留まることを助ける。他の添加剤には、アルコー ル、酸、樹脂、ワックス、繊維、顔料、染料および芳香剤があり得る。 本発明のコーティングの親水性ポリマーは、乾燥および硬化工程において容易 に蒸発する有機溶媒の任意の組合せを含む液として塗布できる。モノコートの実 施態様においては、同じ溶媒系を親水性成分と疎水性成分の両方に使用できる。 マルチコートの実施態様においては、親水性コーティング液は、上述した疎水性 ポリマー用溶媒と同じ溶媒を含み得、あるいは水和剤を混入するのに適しコーテ ィングの他の望ましい特性を得るのに適した変形を含んでいてもよい。 例えば、溶解した水和剤のコーティングにおいては、溶媒は、水和剤を溶解し 得るものでなければならない。少量の水は、混合物が2相系に分離しない限り使 用してもよい。エタノールのような極性溶媒は、水を含有する1相系を維持する のを助長する。ジオール類およびトリオール類、好ましくはエチレングリコール とプロピレングリコールは、塩化ナトリウムを溶解させるのに用い得る。 実施例において述べるように、各種のコーティング成分を溶解し均質な処方で 混合するのに適することが判っている幾つかの溶媒混合物には、ブチロラクトン /エタノール、エチレングリコール/N-メチル-2-ピロリドン(NMP)/エタノ ール、エチレングリコール/DMSO/エタノール、および水/グリセリン/ブチロ ラクトン/エタノールがある。親水性ポリマーとしてのPVPにおいては、適する 溶媒混合物は、約11%〜約20%のブチロラクトン、約50%〜約80%のエタノール またはイソプロパノールのような脂肪族アルコール、約18%〜約30%のアセトン 、約25%のエチレングリコールまたはプロピレングリコール、約13% 〜約20%のNMP、約20%のDMSO、約15%のグリセリン、および約15%までの水を 含み得る。多くの他の溶媒混合物も適するであろう。 水和剤は、コーティング混合物の一部として均一且つ均質に分布している。約 10ミクロン以下の超微細水和剤粒子により、本発明のコーティングは、全く均質 であり、目視および触感により平滑であることが分る。溶解させた水和剤によれ ば、分子レベルの均質性が存在することが期待される。本発明によるコーティン グは、水和剤に関して、またポリマー成分がコーティング全体に亘って均一に分 布している点でも均質である。 本発明によるコーティングは、全成分が溶解している場合には透明であり、水 和剤が超微細分散物である場合には乳濁色ないし濁色である。着色剤は、審美ま たは品質管理目的において、所望に応じて添加してもよい。 本発明によるモノコート実施態様を製造する方法においては、親水性ポリマー 、疎水性ポリマーおよび水和剤を同時に塗布する1つのコーティング工程のみが 存在する。基体を疎水性コーティング液に浸漬し、次いで引上げて、好ましくは 昇温下で乾燥させて乾燥および硬化を促進させる。均一なコーティングを得るた めには、基体を、好ましくはコーティング液が基体の取出し速度で貯槽に流れ戻 って垂れ下がりを最小にするような速度で取出す。取出し速度は、均一なコーテ ィング厚が形成される流動速度に対して十分に遅くなければならない。これらの 速度は、粘度、温度および基体の湿潤性による。本発明のコーティング溶液は、 典型的には水より濃厚であるが、シロップ程濃厚ではない。本発明のコーティン グ溶液は、基体上にスプレー塗り、ブラシ塗り、注ぎ込み、または吸引塗りでき 、あるいは任意の他の適当な塗布方法も使用できる。 本発明によるマルチコート方法においては、基体を必要な場合にはプレコーテ ィング後に先ず疎水性層でコーティングする。疎水性層のコーティング方法は、 前述したとおりである。次いで、コーティング工程を、親水性コーティング液に より繰返す。 本発明による透明コーティング溶液および超微細分散液は、均一で再現性のあ るコーティングを確立するためにコーティング液を攪拌する必要のない点でプロ セス上の利点を提供する。約10ミクロン以下では、粒子は連続攪拌を必要とす る程速くは沈降しない。即ち、本発明のコーティング溶液は、少なくとも1日の 貯蔵安定性があり、コーティング中の混合を必要としないが、長期の貯蔵(分散 液においては1日以上、溶液においては少なくとも1週間)後には、コーティン グ前に混合または振盪を必要とするかもしれない。 2層コーティングのトップ層においては、PVPと疎水性ポリマーとの比率は、1 00:1以上であり得る。1層コーティング法においては、コーティング溶液は、 より高めの割合の疎水性ポリマーを含有し得る。 尿道用途で使用するプラスチックチューブにおいては、マルチコートが好まし い。ベースコートは、好ましくは、有機溶媒混合物から塗布したニトロセルロー ス、ジブチルフタレート、樟脳、およびポリビニルブチラールを含み得る。好ま しいトップコートは、プロピレングリコール27.5%、エタノール51.5%、4-ブチ ロラクトン11%および水10%(液の容量%)の有機溶媒混合物中に溶解させたNa Cl 19%、ポリビニルピロリドン(PVP)79.1%、および尿素1.9%(固形分の重 量%)を含有するコーティング溶液を用いて塗布する。トップコートのコーティ ング液は、水和剤を含まない等価のトップコート溶液と同じに見える透明溶液で ある。 本発明による2層マルチコートコーティングは、Astra AB社より商品名LoFric として市販されている塩含有カテーテルコーティングよりも、乾燥させたとき平 滑であり、本発明のコーティングは、生体生理液含有組織と接触させたときに低 細胞付着性を有する。本発明のコーティングは、湿潤させたときに極めてすべり 性があり平滑である。雄ウサギの尿道での潤滑性試験は、本発明の新規なコーテ ィングが、水和剤を含まない通常のコーティングに比し、約1/5の摩擦性を有す ることを示していた。 数例の本発明の仕上げコーティングは、後のパラグラフにおけるような濃度と 他のパラメーターを有し得るが、ある実施態様においては、他の濃度およびパラ メーターも、ポリマー系、溶媒、水和剤、基体、用途および他の変動要因によっ ては、本発明の利点を達成し得る。従って、本発明のコーティング中の水和剤濃 度は、約5%〜約50%、好ましくは約10%〜約30%、最も好ましくは約20%(重 量%)の範囲であり得る。親水性ポリマーの例示として濃度は、約20%〜 約98%、好ましくは約50%以上であり得る。疎水性ポリマーの濃度は、0%〜約 80%、好ましくは約20%以下、例えば多くのポリマーにおいて約5%であり得る 。本発明のコーティングの厚さは、約5ミクロン〜約15ミクロンまたはそれ以上 、好ましくは約7〜約9ミクロンであり得る。 本発明による多層型コーティングは、疎水性ポリマー濃度約20%〜約100%、 好ましくは約80%〜約90%を有する疎水性ベースコートを有し得る。ベースコー ト中の親水性ポリマー濃度は、0%〜約80%、好ましくは約20%以下、例えば、 約10%であり得る。水和剤も、ベースコート中に含ませ得る。 多層コーティングの親水性トップ層は、親水性ポリマー濃度約30%〜約95%、 好ましくは約75%〜約95%、例えば、約90%を有し得る。トップコートは、0% 〜約70%、好ましくは約15%〜約25%、例えば、約5%の濃度で疎水性ポリマー も含み得る。疎水性層中の水和剤濃度は、約2%〜約50%、好ましくは約10%〜 約30%、例えば、約20%であり得る。 実施例 実施例1〜16においては、下記の方法を用いて疎水性コーティング(ベースコ ート)を形成させた。36mlのトルエン、13.lmlの酢酸ブチル、5.9mlのイ ソプロパノール、25.4mlの酢酸エチル、18.lmlのエタノールおよび1.5ml のアセトンからなる溶媒混合物中に溶解させた5.4gの低粘度(1/2秒)ニトロセ ルロース、2.0gのジブチルフタレート、1.5gの樟脳および1.9gのポリビニル ブチラールを含有するコーティング溶液を調製した。ポリ塩化ビニル製の8.0フ レンチプラスチックカテーテルチューブを、上記のベースコート溶液中でディッ プコーティングし、65℃で5分間乾燥させた。この疎水性ベースコートを有する チューブを、下記の親水性コーティングの1つでディップコーティングして、ヒ ドロゲルトップコートを形成させた。このタイプのベースコートは、ポリ塩化ビ ニル、ポリウレタンおよび他の基体に受容される。 トップコートは、実施例1〜16で後述するようにして、塗布し、得られた各コ ーティングの表面特性を、ウサギ尿道試験、組織学試験および主観テストによっ て評価した。 ウサギ尿道試験:雄ウサギを秤量し麻酔した。カテーテルを滅菌水で30秒間洗 浄し、次いで、各ウサギの尿道に膀胱ドレナージが起こるまで挿入した。各カテ ーテルを、力量計を備えたモーターにより種々の時間間隔で取出した。ウサギ尿 道からカテーテルを引出すのに要した最大の力(g)をピーク力と定義した。ピ ーク力が小さいほど、カテーテル表面の摩擦は小さい。 組織学試験(細胞数):この試験は、ウサギ尿道に挿入後のカテーテル表面上 での細胞の付着性を評価する。カテーテルをウサギ尿道から引出した後、挿入部 分を小片に切断した。次いで、各小片をパラフィン中にキャスティングし、4つ の切片にスライスした。各切片上の細胞を染色してカウントした。 触感および目視試験:コーティングしたカテーテルを水に漬け、指でこするこ とによって潤滑性と表面平滑性について試験した。コーティングを、平滑性、透 明性および均一性について観察した。 接着性:コーティングの耐摩擦性を、コーティングしたチューブを湿ったペー パータオルで50回こすることによって評価した。こすった後の初期潤滑性の残存 が多い程、コーティングの良好な接着性を示す。 表1は、トップ(親水性)層のコーティング液と固形コーティング組成物の大 よその割合を示す。 実施例1 実施例1〜7においては、溶解塩を含有する親水性コーティング溶液を調製し た。各塩を、有機溶媒と親水性ポリマーの適切な混合物と混合して、透明で室温 で安定な溶液を得た。 コーティング溶液は、以下のようにして調製した。塩化ナトリウム1.2gを25 mlのエチレングリコール中に溶解させ、これに、粉末ポリビニルピロリドン( PVP)5.4g、ニトロセルロース0.05g、ブチロラクトン21mlおよびエタノール 50mlを加えた。これを振盪させて均質溶液を調製した。前述のようなベースコ ーティングでコーティングしたポリ塩化ビニルチューブを、この溶液でコーティ ングして、70℃で60分間乾燥させた。 得られたコーティングは、滑らかであったが、湿らせたときは粗であった。該 コーティングは、良好な耐摩擦性を有していた。 実施例2 コーティング溶液を、実施例1と同じような方法で調製した。塩化ナトリウム 1.2gを25mlのエチレングリコール中に溶解させ、これに、粉末PVP5.4g、ニ トロセルロース0.05g、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)21mlおよびエタノー ル50mlを加えた。均質な溶液を得た。得られたコーティングは、湿らせたとき 滑らかであり、耐摩擦性であった。 実施例3 エチレングリコール25ml中に溶解させた塩化ナトリウム1.2g、粉末PVP5.4 g、ニトロセルロース0.05g、ジメチルスルフォキシド21mlおよびエタノール 50mlを含有するコーティング溶液を、上述の各実施例におけるようにして調製 した。均質な溶液を得た。得られたコーティングは、湿らせたとき滑らかであっ た。 実施例4 水5mlに溶解させた塩化ナトリウム1.2g、粉末PVP5.4g、グリセリン15m l、ブチロラクトン20mlおよびエタノール50mlを含有するコーティング溶液 を調製した。均質な溶液を得た。得られたコーティングは、湿らせたとき滑らか であり、平滑であった。 実施例5 粉末PVP5.4g、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム1.0g、ニトロセルロー ス0.05g、ブチロラクトン15mlおよびエタノール56mlを含有するコーティン グを調製した。均質な溶液を得た。得られたコーティングは、湿らせたとき滑ら かであった。実施例6 粉末PVP7.6g、酢酸アンモニウム1.0g、NMP 21mlおよびエタノール78ml を含有するコーティング溶液を調製した。均質な溶液を得た。得られたコーティ ングは、湿らせたとき滑らかであり、平滑であった。 実施例7 PVP6.1g、塩化カルシウム2.0g、ブチロラクトン15mlおよびエタノール70 mlを含有するコーティング溶液を調製した。均質な溶液を得た。得られたコー ティングは、湿らせたとき滑らかであり、平滑であったが、上述の各実施例のよ うに可撓性ではなかった。塩化カルシウム10%〜25%の範囲では、コーティング 品質にあまり差がないようであった。 実施例8 実施例8〜11においては、有機溶媒中の塩親水性コーティング分散液を調製し た。塩化ナトリウムを、水に飽和点近くまで溶解させて混入する水の量を最少と し、流れの形で、室温で急速攪拌下の有機溶媒中PVP溶液中に加えた。塩化ナト リウムは粒子として沈降した。 粉末PVP7.1g、ニトロセルロース0.1g、エタノール78mlおよびアセトン18 mlを含有するコーティング溶液を調製した。水中25%(w/w)NaClの流れを総 量5.0mlで加えた。概して5〜10μm範囲の粒度を有する懸濁液を得た。得ら れたコーティングは、湿らせたとき滑らかであり、平滑であった。 実施例9 粉末PVP5.4g、エタノール78mlおよびアセトン18mlを含有するコーティン グ溶液を調製した。水中25%NaClの流れを総量5.0mlで加えた。概して5〜10 μm範囲の粒度を有する懸濁液を得た。得られたコーティングは、湿らせたとき 滑らかであり、平滑であった。カテーテルをウサギ尿道から引出しのに要した力 は有意に低かった。実施例10 粉末PVP5.4g、ニトロセルロース0.1g、エタノール78mlおよびブチロラク トン18mlを含有するコーティング溶液を調製した。水中25%NaClの流れを総量 5.0mlで加えた。1時間後に2層に分離した懸濁液を得た。この懸濁液は、ト ップコートを塗布する前に攪拌した。得られたコーティングは、湿らせたとき滑 らかであり、平滑であった。 実施例11 粉末PVP5.4g、尿素0.1g、エタノール51ml、アセトン30mlおよびNMP 13 mlを含有するコーティング溶液を調製した。水5.5ml中NaCl 1.8gの溶液を 加えた。この塩は、概して5〜10μm範囲の粒度を有する懸濁液を生成した。得 られたコーティングは、湿らせたとき滑らかであり、平滑であった。 実施例12 この実施例では、超微細塩粒子を、有機溶媒混合物中のその場で生成させた。 酢酸ナトリウム水溶液を、有意溶媒PVP溶液中の塩酸混合物に加えた。塩化ナト リウムが超微細粒子沈澱として生成した。 PVP7.2g、5mlの水中の酢酸ナトリウム2.0g、37%の市販級塩酸0.2ml、 エタノール67mlおよびブチロラクトン20mlを含有するコーティング溶液を調 製して、塩懸濁液を得た。得られたコーティングは、湿らせたとき滑らかであり 、平滑であった。実施例13 実施例13〜16は、コーティング液内での塩溶液を含む。この実施例では、PVP5.4 g、NaCl 1.3g、尿素0.13g、エタノール50ml、ブチロラクトン11ml、プロ ピレングリコール24mlおよび水10mlを含有するコーティング溶液を調製した 。得られたコーティングは、湿らせたとき滑らかであり、平滑であった。ウサギ 試験は、カテーテルをウサギ尿道から引出しのに要した力が有意に低かったこと を示していた。このコーティングは、実施例14および実施例15のコーティ ングよりも、湿らせたとき平滑で、滑り易かった。 実施例14 PVP5.4g、NaCl 1.25g、尿素0.1g、エタノール50ml、NMP 11ml、および エチレングリコール25mlを含有するコーティング溶液を調製した。均質溶液を 得た。得られたコーティングは、湿らせたとき滑らかであった。ウサギ試験は、 カテーテルをウサギ尿道から引出しのに要した力が対照と比較して有意に低かっ たことを示し、組織試験においては、コーティングに付着している細胞は少なか った。 実施例15 PVP5.4g、NaCl 1.3g、尿素0.2g、酢酸アンモニウム0.4g、エタノール50ml 、ブチロラクトン20ml、およびエチレングリコール25mlを含有するコーティ ング溶液を調製した。均質溶液を得た。得られたコーティングは、湿らせたとき 滑らかであった。ウサギ試験は、カテーテルをウサギ尿道から引出しのに要した 力が有意に低かったことを示し、組織試験においては、ウサギ尿道から付着して いる細胞は少なかった。表1 親水性コーティング中の各成分の割合 HA=水和剤 PVP=ポリビニルピロリドン CE=セルロースエステル実施例17 この実施例は、ウサギ尿道試験と組織学評価、カテーテルの潤滑性コーティン グを評価するのに用い得る手順、および延長したカテーテル処置後の潤滑性維持 能力について説明する。 試験物品:8.0フレンチ塩化ビニルカテーテルチューブを各実施例による塩含 有コーティングでコーティングした。対照として、8.0フレンチカテーテルチュ ーブを、各実施例におけるのと同じベースコートおよび実施例1〜3におけるト ップコートと等価であるが塩を含まないトップコートでコーティングした。この コーティングは、約99%のPVPと約1%のニトロセルロースを含有する。 方法:無菌手法を挿入手順全体に亘って用いた。ウサギは、秤量し次いで麻酔 した。Harkness & Wagner,“The Biology of Rabbits and Rodents”,Williams and Wilkins,Baltimore,1995。 カテーテルチューブは、各実施例に従ってコーティングした。塩を含まないコ ーティングを対照として塗布した。これらは、各実施例におけるのと同じベース コート、および実施例1〜3におけるトップコートと等価であるが塩を含まない トップコートを有していた。無コーティング対照も試験した。 各カテーテルを滅菌水で30秒間洗浄し、次いで、ウサギの尿道に膀胱ドレナー ジが起こるまで挿入した。設置時間を記録した。種々の時間間隔で、各カテーテ ルを、グラム単位で力を記録する力量計(Chatillon DFIS2)を備えたモーター( Compumotor PDX13-67-61)を用いて取出した。ピーク力は、力量計から読取った 最大値である。ネズミは、この手順の間中麻酔したままであった。 さらに、ある幾つかのカテーテルを組織学評価用に採取した。この採取は、尿 道に接触した部分から、各々長さ約4cmの3本のカテーテル片に切断することに よって行った。接触長、即ち、挿入の深さは、概して約15cmであったが、約11〜 19cmの範囲で変動していた。各片をパラフィン中にキャスティングした。5〜10 μmμのスライスを、各片から作り、ヘマトキシリン(Haematoxylin)とエオシ ン(Eosin)で染色し、付着したすべての細胞核を青に細胞膜を赤に着色し、そ れによって、細胞のカウントを行うことができた。 結果:ウサギ尿道試験結果を、表2に報告する。 表2 ウサギ摩擦試験 無コーティングネレイトン(Nelaton)カテーテルを、比較のために試験した 。これらの無コーティング対照は、滑らかでなく挿入するのが難しかった。 対照の無塩コーティングは、滑らかで比較的挿入が容易であったが、挿入時間 5分で、取出しのための平均ピーク力は78g(n=10)であり、32g〜126gの範囲 にあった。挿入時間60分では、平均ピーク取出し力は、118g(n=10)に上昇し、 30g〜210gの範囲にあった。このデータは、無塩コーティングが無コーティン グカテーテルよりももっと尿道組織に付着性であることを示唆している。 本発明によるコーティングは、無コーティング対照および無塩コーティング対 照に比較し、有意に摩擦性を低下させている。この利点は、溶液中に塩を含有す る各コーティング(実施例7、13〜15)および超微細塩分散物を含有するコーテ ィング(実施例9)において、正しくそのとおりである。本発明によるコーティ ングの利点を示すデータは、カテーテル処置ボランティア達の逸話的証拠を含む 他の観察を一致していた。 ウサギ尿道摩擦試験は、市販の塩含有コーティングであるAstra LoFricコーテ ィングにおいても行った。このコーティングは、本発明によるコーティングにお けるデータに匹敵する取出しピーク力を有していた。しかしながら、LoFricコー ティングは、感触が著しく粗く、ウサギ尿道の付着と刺激によりおそらく生じた であろう高細胞数を示した。本発明のコーティングは、感触についても滑らかで あり、低い細胞数を示した。 即ち、本発明のコーティングは、ウサギ尿道からの取出しピーク力が5分後に おいて一般に約35g以下、好ましくは約20g以下であり、60分後において一般に 約45g以下、好ましくは約20g以下であるという十分な潤滑性を保持している。 組織学評価は、以下のごとくである。一般に、本発明のコーティングは、コー ティングカテーテルをウサギ尿道から取出した後、赤血球細胞は殆どあるいは全 く有してなく、少数の付着上皮細胞を有していた。 本発明の特定のコーティング(実施例13と14)と対照の表面を、カテーテルを ウサギ尿道から取出し洗浄した後試験した。内在時間は60分であり、内在深 さは約15cmであった。本発明のコーティングは、付着した約10個以下の赤血球 細胞と平均約50個以下の上皮細胞を有していた。好ましいコーティング(実施例 13と14)は、赤血球細胞は有してなく、約20個の付着上皮細胞を有していた。通 常の無塩ヒドロゲルコーティングは、赤血球細胞は有してないが、平均約31個の 上皮細胞を有していた(n=10)。このことは、そのような無塩コーティングの尿道 との接触60分後の高ピーク力(低潤滑性)に加えて、尿道組織細胞への付着性を 反映している。通常の塩ヒドロゲルコーティング(Aatra LoFric)は、平均11個 の赤血球細胞と53個の上皮細胞を付着していた(本発明のコーティングより多い )(n=10)。 コーティングに付着した上皮細胞の数が多いことは、細胞付着性が高いことを 反映しており、望ましくない。高赤血球細胞数は、尿道内部組織の創傷と微細出 血を反映している。即ち、これらの組織学データは、本発明のコーティングの方 が、通常の塩含有コーティングよりも、内在中組織への付着が少ないことを示す 付着赤血球細胞と上皮細胞が少なく、カテーテルの挿入、取出し中の尿道内部組 織の創傷と微細出血が少ないことを示している。 要するに、本発明のコーティングは、膀胱ドレナージ点までウサギ尿道に挿入 し、60分の内在後に取出し、上述のような組織検査に供したとき、約10個以下好 ましくは約5個以下の赤血球細胞と約50個以下好ましくは約25個以下の付着上皮 細胞を有する。通常のコーティングは、それより多量の付着細胞と他の不利益を 有する。 本明細書でこれまで例示し説明した実施態様は、本発明を創生し使用するため に本発明者等が知る最良の方法で当業者に教示することのみをを意図している。 本明細書において、本発明の範囲を限定するような記載は何もないと考えるべき である。本発明を逸脱するのない、上述の教示に照らして当業者がなし得る本発 明の上述の実施態様の修正および変形は可能である。従って、特許請求の範囲お よびその等価の範囲ないで、本発明を詳細に述べてきたのと別のやり方で実施で きることを理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD, MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.溶媒に溶解させた親水性ポリマーを調製すること、その親水性ポリマー溶媒 が水和剤を溶解または分散させるのに適し、約25容量%以下の水を含むこと; 上記親水性ポリマー溶媒に、水和剤を、親水性ポリマーと水和剤の総重量の 割合として約10%以下の量で添加すること、水和剤は溶解しているかまたは約 10ミクロン以下の粒度を有する超微細分散物であること; 基体を、上記親水性ポリマー溶媒中の親水性ポリマーと水和剤でコーティン グすること;および、 基体に接着し、湿潤させたとき潤滑性となり、所定の内在期間の間生理媒体 に接触させた後生理的に許容し得る潤滑性を保持し、挿入または取出し中に、 組織に生理的に許容し得ない創傷を与えるのを回避するのに十分平滑であり、 且つ所定の内在期間中組織に接触させた後生理的に許容し得る低い細胞付着性 を有する親水性コーティングを生成させることを特徴とする基体のコーティン グ方法。 2.水和剤が塩である、請求項1記載の方法。 3.さらに、疎水性ポリマーを上記親水性ポリマー溶媒に加えることを含む、請 求項1記載の方法。 4.さらに、疎水性ポリマー溶媒中に溶解させた疎水性ポリマーを調製しこの疎 水性ポリマーをベースコートとして基体に塗布し、上記親水性ポリマーと水和 剤を塗布する前に疎水性ポリマー溶媒を少なくとも一部蒸発させることを含む 、請求項1記載の方法。 5.水和剤を添加する工程が、親水性ポリマー溶液に直接水和剤を溶解させるこ とを含む、請求項1記載の方法。 6.水和剤の添加工程が、水和剤を水和剤溶媒に溶解させて水和剤溶液を調製し 、次いでこの水和剤を流れとして親水性ポリマー溶液中に添加して約10ミクロ ン以下の粒度を有する水和剤超微細分散物を生成させることを含む、請求項1 記載の方法。 7.水和剤溶媒が水を含む、請求項6記載の方法。 8.水和剤を添加する工程が、順序と関係なしに、酸を親水性ポリマー溶液に添 加し、塩基を親水性ポリマー溶液に添加して、この酸と塩基が互いに中和し合 って水和剤の超微細分散沈澱を生成するようにすることを含む、請求項1記載 の方法。 9.親水性ポリマーが約0.5%〜約50%(w/v)の親水性ポリマー溶媒中濃度を有 し、水和剤の濃度が固形分割合として少なくとも約20重量%である、請求項1 記載の方法。 10.請求項1の方法により製造された物品。 11.コーティングした基体を含む物品であって、そのコーティング組成物が、親 水性ポリマー;疎水性ポリマー;および、溶解水和剤と約10ミクロン以下の粒 度を有する超微細水和剤分散物とからなる群から選ばれた少なくとも約10重量 %の水和剤とを含み; これらコーティング各成分が一緒に混合させたときに相互に適合性があり、 基体に接着し、湿潤させたとき潤滑性となり、所定の内在期間の間生理媒体に 接触させた後生理的に許容し得る潤滑性を保持し、挿入または取出し中に組織 に生理的に許容し得ない創傷を与えるのを回避するのに十分平滑であり、且つ 所定の内在期間中組織に接触させた後生理的に許容し得る低い細胞付着性を有 する親水性コーティングを形成することを特徴とする上記物品。 12.親水性ポリマーがコーティングの約25〜約95重量%の濃度を有し、疎水性ポ リマーがコーティングの約0.1〜約75重量%の濃度を有し、水和剤が塩である 、請求項11記載の物品。 13.基体が、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、他のビニルポリマー、ポリカーボ ネート、ポリスチレン、ナイロン、ポリエステルおよびポリアクリレート、ポ リプロピレン、ポリブチレン、テトラフルオロエチレン、ポリビニルアセター ル、エラストマー類、ラテックスゴム、ゴム、シリコーン、他のプラスチック 、金属、ガラスおよび複合材からなる群より選ばれる請求項12記載の物品。 14.基体が、カテーテル、ガイド線、針、外傷ドレーン、ペースメーカー導線、 コンドーム、コンタクトレンズ、蠕動ポンプ室、動静脈短絡、胃腸給食チュー ブ、気管内チューブおよびインプラントからなる群から選ばれる、請求項12 記載の物品。 15.基体のコーティング用組成物であって、親水性ポリマー;疎水性ポリマー; および、溶解水和剤と約10ミクロン以下の粒度を有する超微細水和剤分散物と からなる群から選ばれた少なくとも約10重量%の水和剤とを含み、これらコー ティング各成分が一緒に混合させたときに相互に適合性があり、基体に接着し 、湿潤させたとき潤滑性となり、所定の内在期間の間生理媒体に接触させた後 生理的に許容し得る潤滑性を保持し、挿入または取出し中に組織に生理的に許 容し得ない創傷を与えるのを回避するのに十分平滑であり、且つ所定の内在期 間中組織に接触させた後生理的に許容し得る低い細胞付着性を有する親水性コ ーティングを形成することを特徴とする上記組成物。 16.水和剤が塩である、請求項15記載の組成物。 17.親水性ポリマーが、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリ エチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリエーテル、ポリサッカライ ド、親水性ポリウレタン、ポリヒドロキシアクリレート、ポリメタクリレート 、デキストラン、キサンサン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロ ース;、N-ビニルピロリドン、N-ビニルラクタム、N-ビニルブチロラクタ ム、N-ビニルカプロラクタム、極性ペンダント基を有する他のビニル化合物 、親水性エステル化基を有するアクリレートまたはメタクリレート、ヒドロキ シアクリレートまたはアクリル酸のホモポリマーまたはコポリマー;およびこ れらの組合せからなる群から選ばれ;疎水性ポリマーが、セルロースエステル またはエーテル、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、硝酸セル ロース、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース 、ポリウレタン、ポリアクリレート、天然または合成エラストマー、ゴム、ア セタール、ナイロン、ポリエステル、スチレンポリブタジエン、アクリル樹脂 、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ビニル化合物のホモおよびコポリ マー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニルアセテート、およびこれらの組合せか らなる群から選ばれる、請求項15記載の組成物。 18.水和剤が無機塩であり、親水性ポリマーがポリビニルピロリドンであり、疎 水性ポリマーがセルロースエステルおよびポリウレタンからなる群から選ば れる、請求項15記載の組成物。 19.さらに、基体を含み、上記コーティング組成物が少なくとも基体の一部に塗 布したフィルムを形成する、請求項15記載の組成物。 20.コーティングが、ウサギ尿道試験による約10個以下の付着赤血球と約50個以 下の上皮細胞を有する、請求項19記載の組成物。 21.フィルムが外側層と基体上の内側層を含み、外側層が親水性ポリマーと水和 剤を含み、内側層が疎水性ポリマーを含む、請求項20記載の組成物。 22.親水性ポリマーが、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリ エチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリエーテル、ポリサッカライ ド、親水性ポリウレタン、ポリヒドロキシアクリレート、ポリメタクリレート 、デキストラン、キサンサン、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロ ース;、N-ビニルピロリドン、N-ビニルラクタム、N-ビニルブチロラクタ ム、N-ビニルカプロラクタム、極性ペンダント基を有する他のビニル化合物 、親水性エステル化基を有するアクリレートまたはメタクリレート、ヒドロキ シアクリレートまたはアクリル酸のホモポリマーまたはコポリマー;およびこ れらの組合せからなる群から選ばれる、請求項21記載の組成物。 23.疎水性ポリマーが、セルロースエステルまたはエーテル、エチルセルロース 、ヒドロキシエチルセルロース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、酢酸酪酸 セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース、ポリウレタン、ポリアクリレート 、天然または合成エラストマー、ゴム、アセタール、ナイロン、ポリエステル 、スチレンポリブタジエン、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボ ボネート、ビニル化合物のホモおよびコポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化 ビニルアセテート、およびこれらの組合せからなる群から選ばれる、請求項21 記載の組成物。 24.水和剤が、無機塩、有機塩、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウ ム、沃化カリウム、硝酸ナトリウム、アミン類、クエン酸ナトリウム、酢酸ナ トリウム、酢酸アンモニウム、安息香酸ナトリウム、およびこれらの組合せか らなる群から選ばれる、請求項21記載の組成物。 25.外側層がさらに約70%までの濃度で疎水性ポリマーを含む、請求項21記 載の組成物。 26.内側層がさらに約80%までの濃度で親水性ポリマーを含む、請求項21記載の 組成物。 27.外側層の水和剤が約10%〜約30%の濃度を有し、外側層の親水性ポリマーが 約25%〜約95%の濃度を有し、外側層の疎水性ポリマーが約0%〜約75%の濃 度を有する、請求項21記載の組成物。 28.外側層の水和剤が約15%〜約25%の濃度を有し、外側層の親水性ポリマーが 約50%〜約85%の濃度を有し、内側層の疎水性ポリマーが約20%〜約100%の 濃度を有する、請求項21記載の組成物。 29.水和剤が約20%の濃度を有し、親水性ポリマーが約75%〜約85%の濃度を有 し、外側層が約0%〜約5%の濃度の疎水性ポリマーを含む、請求項21記載の 組成物。 30.超微細水和剤を溶解または分散させるのに適し、約25容量%以下の水を含む 単一相溶媒液;この溶媒液に溶解させた親水性ポリマー;この溶媒液に溶解さ せた疎水性ポリマー;および、溶解しているかまたは約10ミクロン以下の粒度 を有する超微細分散物である水和剤であって、上記親水性ポリマーと水和剤の 総量の割合として約10%〜約50%の量の水和剤を含み; これらコーティング液成分が相互に適合性があって一緒に混合し、その結果 、基体に塗布し溶媒を除去したときに、基体に接着し、湿潤させたとき潤滑性 となり、所定の内在期間の間生理媒体に接触させた後生理的に許容し得る潤滑 性を保持し、挿入または取出し中に組織に生理的に許容し得ない創傷を与える のを回避するのに十分平滑であり、且つ所定の内在期間中組織に接触させた後 生理的に許容し得る低い細胞付着性を有する均質な親水性コーティングを形成 することを特徴とするコーティング液。 31.親水性ポリマーの濃度が約5〜約10%(w/v)であり、疎水性ポリマーの濃度が 約0.2%(w/v)以下であり、水の濃度が約10容量%以下であり、水和剤が塩であ る、請求項30記載のコーティング液。 32.溶媒が極性溶媒を含み、水和剤が溶解塩である、請求項30記載のコーティン グ組成物。 33.溶媒が、ケトン類、エステル類、トルエン、ラクトン類、ジメチルフォルム アミド、ハロゲン化溶媒類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アミン類、グ リコールブチルエーテル、酢酸アルキル類、アセトニトリル、ブチロラクトン 、酢酸エチル、アセトン、クロロホルム、メチルエチルケトン、塩化メチレン 、塩化エチレン、メタノール、エタノール、プロパノール、およびこれらの混 合物からなる群から選ばれる、請求項30記載のコーティング組成物。 34.親水性ポリマーがポリビニルピロリドンを含み、水和剤が無機塩であり、溶 媒混合物が、容量で、約11%〜約20%のブチロラクトン、約50%〜約80%の脂 肪族アルコール、約18%〜約30%のアセトン、約25%までのエチレングリコー ルまたはプロピレングリコール、約20%までのN-メチルピロリドン、約20% までのジメチルスルフォキシド、約15%までのグリセロール、約15%までの 水、およびこれらの組合せからなる群から選ばれた溶媒を含む、請求項30記載 のコーティング組成物。 35.基体のコーティング用キットであって、水和剤を溶解または分散させるのに 適し、有機溶媒と約25容量%までの量の水を含む単一相溶媒;該溶媒に溶解さ せた親水性ポリマー;該溶媒に溶解させた水和剤と約10ミクロン以下の粒度を 有する超微細分散物として該溶媒に分散させた水和剤からなる群から選ばれた 形の、上記親水性ポリマーと水和剤の総量の割合として約10%〜約50%の量の 水和剤;および有機溶媒に溶解させた疎水性ポリマーを含み; これらのキット成分が、一緒に混合したとき相互に適合性であり;基体に接 着し、湿潤させたとき潤滑性となり、挿入または取出し中に組織に生理的に許 容し得ない創傷を与えるのを回避するのに十分平滑であり、生理媒体に長時間 接触させた後生理的に許容し得る潤滑性を保持し、且つ長時間組織に接触させ た後生理的に許容し得る低い細胞付着性を有する均質な親水性コーティングを 形成し得ることを特徴とする上記キット。 36.親水性ポリマーが第1コーティング液中に存在し、疎水性ポリマーが第2コ ーティング液中に存在する、請求項35記載のコーティングキット。 37.溶媒に溶解させた親水性ポリマーを調製すること、その親水性ポリマー溶媒 が水和剤を溶解または分散させるのに適し、約25容量%以下の水を含むこ と; 上記親水性ポリマー溶媒に、水和剤を約10ミクロン以下の粒度を有する超微 細分散物として添加すること、その添加方法は、(a)水和剤を水和剤溶媒に溶 解させて水和剤溶液を調製し、次いでこの水和剤溶液を流れとして親水性ポリ マー溶液に添加して約10ミクロン以下の粒度を有する超微細水和剤粒子分散物 を調製すること、および(b)順序に関係なく、酸を親水性ポリマー溶液に散物 し、塩基を親水性ポリマー溶液に添加し、酸と塩基が相互に中和し合って水和 剤の超微細分散沈澱物を生成するようにすることから選ばれること; 基体を、上記親水性ポリマー溶媒中の親水性ポリマーと水和剤でコーティン グすること;および、 基体に接着し、湿潤させたとき潤滑性となり、所定の内在期間の間生理媒体 に接触させた後生理的に許容し得る潤滑性を保持し、挿入または取出し中に、 組織に生理的に許容し得ない創傷を与えるのを回避するのに十分平滑であり、 且つ所定の内在期間中組織に接触させた後生理的に許容し得る低い細胞付着性 を有する親水性コーティングを生成させることを特徴とする基体のコーティン グ方法。
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