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JP2001336607A - カム環およびカム環製造方法 - Google Patents

カム環およびカム環製造方法

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JP2001336607A
JP2001336607A JP2000156780A JP2000156780A JP2001336607A JP 2001336607 A JP2001336607 A JP 2001336607A JP 2000156780 A JP2000156780 A JP 2000156780A JP 2000156780 A JP2000156780 A JP 2000156780A JP 2001336607 A JP2001336607 A JP 2001336607A
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mold
cam
cam ring
cam groove
groove
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JP2000156780A
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Tamotsu Koiwai
保 小岩井
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Priority to CNB2006100736595A priority patent/CN100374894C/zh
Priority to CN01118248.2A priority patent/CN1256606C/zh
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金型により成形可能であって、平行な壁面を有
するカム溝を有し、高精度であり、しかも、構造も簡単
で製作コストも安価であるカム環を提供する。 【解決手段】このカム環11は、円弧状の外周に沿った
螺旋状のカム溝12を有し、そのカム溝12の両内壁面
がカム溝幅中心とカム環中心0とを結ぶ直線に対して平
行に形成されているが、カム環中心Oを通る方向W,X
にスライド可能な外型13と内型14とからなるモール
ド金型10により射出成形可能であり、上記外型13と
内型14には、カム溝12のスライド面12aと12
d、および、スライド面12bと12cを形成するため
のアンダーカットのないスライド面13a,14a等を
設けることで高精度の上記カム環11の成形を可能にし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、カム溝を有するカム
環、および、上記カム環を製造するカム環成形用金型、
更に、上記カム環の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ズ―ムレンズ鏡筒等におけるカ
ム環のカム溝には、光軸を回転中心とする可動レンズ保
持枠に植設されているピンが同カム溝を貫通して係合る
ようになっているので、このカム溝の両側壁はその位置
を問わず常に上記光軸と直交するような向きに形成する
必要がある。このようにカム溝を形成したカム環を一投
影面から観察した場合に、カム溝の両側壁がねじれた形
となる。従って、このねじれたカム溝を有するカム環を
金型で成形しようとしてもカム溝部から金型を抜くこと
が不可能であるため、金型を用いてこのようなカム溝の
両側壁面が平行な成形加工は行なわれていなかった。
【0003】そこで、カム環内面に有底のテーパ付き凹
状カム溝を設け、この凹状カム溝に対する可動レンズ保
持枠の係合を、球面体あるいはテ―パ状体等を介して行
なわせる手段が考えられた。このようにすればカム環の
カム溝が有底のテーパ付き凹状であるから、合成樹脂等
を金型で成形してカム環を作成することも可能である。
しかし、カムフォロワに上述のような球面体やテ―パ状
体を用いているため、カム溝とカムフォロワとの間に大
きな力が作用すると互いの嵌合が外れてしまうという不
具合があった。
【0004】それらの不具合を解決するために特開昭5
4−27425号公報に開示されたものは、図7
(A),(B),(C)の斜視図に示すように有底溝を
有する枠部材(内筒形成片)1,2,3を分割成形した
後に、図7(D)の斜視図に示すように上記枠部材1,
2,3の外側を外枠4で包持してカム環10を構成する
形式のものである。
【0005】また、特開昭60−42722号公報に開
示されているものは、図8(A)のカム環の斜視図、お
よび、図8(B)の上記カム環を成形する金型の断面図
に示すように、ズ―ムレンズ用カム環5を樹脂によって
一体成形するようにし、その場合に径が少なくとも肉厚
分づつ順に小さくなった複数の円筒部5a,5b,5c
を設ける。そして、径が変化する段部の形状を所定のカ
ム形状とし、かつ、この段部と接する所にガイドピン挿
入用の孔を設けて第1,第2のカム溝6,7としたもの
である。上記カム溝6,7の両側面には、それぞれ段差
のあるカム面6a,6bと7a,7bとが形成される。
このカム環では成形時に型を軸方向の移動のみで行なう
ことができる利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開昭54−27425号公報に開示されたカム環10
は、枠部材を分割して組合わせているので組合わせ後の
精度が落ちると共に、枠部材の外側を包持する関係上、
二重構造となり、必然的に外形寸法が大きくなり、製造
コストも上昇するという欠点があった。
【0007】また、特開昭60−42722号公報に開
示されたカム環5は、段部が複数個設けられることにな
るため、カム環5が太くなってしまい、レンズ枠外径も
大きくなり、操作性,携帯性を損なうことになる。ま
た、ガイドピンの接するカム面が上述のように段差があ
るので、上記ガイドピンを倒す方向の力が作用し、進退
駆動上、好ましくない等の不具合があった。
【0008】本発明は、上述の不具合を解決するために
なされたものであり、金型により成形可能であって、平
行な壁面を有するカム溝を有し、高精度であり、しか
も、構造も簡単で製作コストも安価であるカム環を提供
すること、また、上記カム環を製造する方法を提案する
こと、さらに、上記カム環を成形可能な金型を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
カム環は、内金型と外金型とで形成されるカム溝を有し
た樹脂製筒状のカム環において、上記カム溝は、上記カ
ム環の円弧形状部に沿って螺旋状に形成され、このカム
溝の幅の中心と上記円弧の中心とを結ぶ直線に平行なカ
ム溝壁を有する。
【0010】本発明の請求項2記載のカム環の製造方法
は、内金型と外金型とで形成されるカム溝を有した樹脂
製筒状のカム環の製造方法において、上記カム溝の幅中
心と、上記カム溝が形成されるカム環の円弧形状部の円
弧中心とを結ぶ直線に平行な一対のカム溝壁の一方を上
記内金型で形成し、他方を上記外金型で形成する。
【0011】本発明の請求項3記載のカム環成形用金型
は、カム溝を有するカム環成形用であり、外金型と内金
型とからなる金型において、上記外金型は、自己のスラ
イド方向に対し正の傾斜面を持つカム溝形成用の突起部
を有しており、上記内金型は、自己のスライド方向に対
し正の傾斜面を持つカム溝形成用の突起部を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施形態に
基づいて説明する。図1,2は本発明の一実施形態を示
すカム環のモールド成形(射出成形)用金型の断面図に
上記カム環の外周側からみた平面図を合わせて描いた図
であり、図1は、金型嵌合状態での断面図であり、図2
は、図1の状態から金型がスライド移動した状態での断
面図である。図3は上記金型を用いて製作したカム環の
斜視図であり、図4は上記金型の要部斜視図である。
【0013】なお、以下に説明する金型成形時の抜き勾
配(金型の傾斜面)に関して次のように定義する。すな
わち、図6(A),(B)は、モールド成形時の金型ス
ライド方向に対する金型の傾斜面の正負を定義するため
の断面図であって、図6(A)に示すように金型をD方
向にスライドさせたとき、アンダーカットにならない抜
き勾配の傾斜面を正の傾斜面とし、図6(B)に示すよ
うに金型をD方向にスライドさせたとき、アンダーカッ
トになる抜き勾配の傾斜面を負の傾斜面とする。
【0014】図1,2,3に示すように、本実施形態の
カム環11は、樹脂材料により射出成形される部材であ
って、所定の厚さと直径と長さとを有する筒状をなすカ
ム部材である。このカム環11の外周(円弧形状部)に
は螺旋状のカム溝12が形成されていて、このカム溝1
2の形状は、該カム溝12の溝幅と略等しい直径を有す
る平行ピンの軸部(図示せず)が常に上記カム環11の
中心O(上記円弧の中心軸)に向けて垂直な状態で移動
したときの軌跡となっている。
【0015】そして、図1,2に示す上記カム溝12
は、カム溝長手方向の分割位置12fを境にしてカム環
11の前方側E1 の第1のカム溝と後方側E2 の第2の
カム溝が連続して形成された螺旋状のカム溝とする。但
し、上記カム溝長手方向の分割位置12fとは、後述の
金型スライド方向W,Xに平行で、かつ、カム環11の
中心Oを通る直線上にあり、言い換えれば、カム溝12
の上記抜き勾配の傾斜面の正負(アンダーカット状態)
が切り換わる位置である。
【0016】上記第1のカム溝における対向する一対の
カム溝壁面(対向壁)の内壁面12a(後述する第1の
外スライド面が対応)と内壁面12b(後述する第1の
内スライド面が対応)、また、上記第2のカム溝の対向
する一対のカム溝壁面(対向壁)の内壁面12c(後述
する第2の内スライド面が対応)と内壁面12d(後述
する第2の外スライド面が対応)は、共にカム溝12の
幅の中心と上記カム環11の中心O(カム環を形成する
円弧の中心軸)とを結ぶ直線に対して平行な壁面を形成
している。
【0017】上記カム溝12は、上述のようにカム環1
1に螺旋状に形成されているので、図1に示すカム環1
1の外周側からみた平面図上では、このカム溝12の両
内壁面の一部である第1の外スライド面12aと第2の
外スライド面12dとは、上記カム環11の外周側から
観察することができる。また、第1の内スライド面12
bと第2の内スライド面12cとは、図中点線で示すよ
うに外側から観察することはできない。
【0018】なお、上記「外スライド面」あるいは「内
スライド面」と称しているのは、後述する外金型13に
よって形成される上記カム溝12の内壁面を上記「外ス
ライド面」と称し、同様に後述する内金型14によって
形成される上記カム溝12の内壁面を上記「内スライド
面」と称している。上記カム溝12の内壁面は、第1,
第2の外スライド面12a,12dと第1,第2の内ス
ライド面12b,12cとによって形成されることにな
る。
【0019】上述した形状のカム溝12を有するカム環
11を成形するための金型として、図1,2,4に示す
構造を持つモ―ルド成形(射出成形)金型10を適用す
る。そのモ―ルド成形金型10は、外金型(以下、外型
と記載する)13と内金型(以下、内型と記載する)1
4と2個の内補助金型15,16とで構成される。
【0020】なお、外型13は、図1に矢印方向(スラ
イド方向)Wで示すカム環11の中心Oから離れる半径
方向にスライドするようになっており、内型14は、図
1の矢印方向(スライド方向)Xで示すカム環11の中
心Oから半径方向にスライドするようになっている。ま
た、内補助金型15,16は、図1の矢印方向Y,Zに
沿って内型14上を内側にスライドするようになってい
る。但し、このスライドをさせるためのスライド機構部
材は、図示していない。
【0021】さらに、上記内型14、および、外型13
の形状の詳細について説明する。まず、内型14につい
ては、カム溝12内に金型10が嵌入している状態の図
1に示すようにカム環の平面図上のA−A断面における
内型14の断面形状は、扇形形状である。また、カム環
外周からみた内型14の平面形状は長方形をなしている
(図4参照)。上記扇形形状部分の外周14Pの半径
は、カム環11の内径、すなはち、前記カム環11の円
弧形状内周の半径に等しく形成されている。そして、上
記内型14の上面14Pにはカム環11の半径方向に対
し、次に述べるような所定の角度を有する突起部14W
が形成されている。
【0022】上記突起部14Wは、図4に示すように、
カム環11のカム溝12と同一の幅および長さを有して
いて、後述する中立面14fを境にして互いに反対方向
に傾斜している2つの面である第1,第2の内パ―ティ
ング面14b,14eを形成している。
【0023】即ち、上記第1の内パ―ティング面14b
は、平面形状が細長いややよじれた長方形をしていて、
図1に示すように断面形状は細長い三角形をしている。
この三角形の短辺を含む面は、カム溝12の第1の内ス
ライド面12bに形成するための第1の内スライド面1
4aとなり、この第1の内スライド面14aは、上記内
型14のスライド方向(中心Oに向う方向)に対してア
ンダ―カットにならない傾斜角を有する正の傾斜面(前
記図6(A)参照)を有するように形成されている。す
なわち、図4に示すように、中立面14fを境にした突
起部14Wの前方の全長(長手方向の約半分)に亘って
上記第1の内スライド面14aは上記正の傾斜面を有す
るように形成されている。
【0024】また、一方の上記第2の内パ―ティング面
14eは、図4に示すように、上記突起部14Wの略中
央部の後述する中立面14fから後方にかけて形成さ
れ、上記第1の内パ―ティング面14bとは逆方向の傾
斜を有するパ―ティング面である。そして、上述と同様
にカム溝12の第2の内スライド面12cに形成するた
めの正の傾斜面を有する第2の内スライド面14cが設
けらている。
【0025】なお、上記中立面14fは、上記第1の内
パ―ティング面14bと第2の内パ―ティング面14e
とが切換る面であって、それぞれ上記第1,第2の内パ
―ティング面14b,14eから見ると互いに相手の中
立面14fは、三角形の側面を露呈している。そして、
上記中立面14fは、上述したカム環11のカム溝12
上のカム溝長手方向の分割位置12fに対応する。
【0026】また、上記第1の内パ―ティング面14b
の手前端部は右半分が手前方向に対し下るように形成さ
れ、左半分は逆に上るように形成されている。そして、
上記第2の内パ―ティング面14eの後方端部は右半分
が上る方向に形成され、左半分が下る方向に形成されて
いる。これら手前端部および後方端部は次に述べる外金
型13に形成されている端部と相俟ってぴったりと接合
するようになっている。従って、溶融した合成樹脂が入
り込まないようになっている。
【0027】次に、上記外型13について説明すると、
この外型13は、図4に示すように厚い板状の長方形を
していて、下面にはカム環11の前記円弧形状部の外周
と同一の半径を有する円弧面13Pが形成されている。
この円弧面13Pから下方に向けて上記突起部14Wと
対称的な傾斜面を有する突起部13Wが形成されてお
り、その突起部13Wは、第1,第2の外パ―ティング
面13b,13eと、上記第1,第2の外パ―ティング
面13b,13eの境界面となる中立面13f、およ
び、前,後方端部の形成部を有している。なお、上記中
立面13fは、カム溝12上のカム溝長手方向の分割位
置12fに対応する。
【0028】そして、上記第1の外パ―ティング面13
bに対応する側面には第1の外スライド面13aが形成
されており、同様に第2の外パ―ティング面13eに対
応する側面には、第2の外スライド面13cが形成され
ている。そして、図1に示すように外型13のスライド
方向(中心Oから離れる方向)Wに対して、上記第1,
第2の外スライド面13a,13cは、いずれも前記図
6(A)に示した正の傾斜面を形成している。なお、上
記第1,第2の外スライド面13a,13cは、前記カ
ム溝12の第1,第2の外スライド面12a,12dを
形成するためのスライド面となる。
【0029】上述した金型10を用いてカム環11を成
形するには、まず、図1に示す嵌合状態に上記金型10
を固定し、外型13と内型14とによってカム環11お
よびカム溝12の型(キャビティ)を形成する。この状
態で適宜の手段で溶融した合成樹脂が注入されると、カ
ム溝12となる上記突起部13Wと14Wとはぴったり
当接しているので、この部分には上記樹脂が回らず、そ
の他の部分には同樹脂が回る。
【0030】そして、所定の時間が経過すると上記樹脂
が硬化するので、図2に示すように外型13を外方へス
ライドさせ、補助金型15,16および内型14をそれ
ぞれ矢印Y,Z,Xで示す内方へスライドさせる。
【0031】上記スライド動作時、外側から投影したカ
ム溝12の内壁面、即ち、第1,第2の外スライド面1
2a,12dはそれぞれ外型13のスライド方向に対し
て正の傾斜面を有する第1,第2の外スライド面13
a,13cと対応しているので、上記外型13を容易に
外側へスライドさせることができる。また、カム環11
の内側から見えるカム溝12の内壁面である第1,第2
の内スライド面12b,12cは、内型14のスライド
方向に対し正の傾斜面を有する第1,第2の内スライド
面14a,14cに対応するため、上記内型14を容易
に内側へとスライドさせることができる。
【0032】次に、上記一実施形態に適用したモールド
成形用金型10に対する変形例について、図5のモール
ド成形用金型およびカム環の断面図に基づいて説明す
る。図5に示すようにカム溝22を有するカム環21
は、本変形例のモールド成形用金型20の外型23と内
型24と補助金型25,26等により形成される型(キ
ャビティ)に溶融した合成樹脂を流し込んで成形される
が、上記金型20は、前記金型10に対してパーティン
グ面の形状が異なり、その他の構造は、同一である。以
下、異なる部分についてのみ説明する。
【0033】上記金型20においては、カム溝22の外
スライド面22aを形成するための外型23の外スライ
ド面23aの先端部である外スライド頂点23cが、内
型24上でカム環21の内周面対応位置より内側に入り
込むように形成されている。
【0034】また、カム溝22の内スライド面22bを
形成するための内型24の内スライド面24aの先端部
である内スライド頂点24cが、外型23上でカム環2
1の外周面対応位置より外側に入り込むように構成され
ている。
【0035】そして、外型23と内型24とのそれぞれ
の外スライドパ―ティング面23bと内スライドパ―テ
ィング面24bとは互いに当接し合っている。
【0036】上述のような構造を有する金型20に対し
て図5に示した金型嵌合状態で前述と同様に溶融した樹
脂が注入されると、カム環21にはカム溝22となる部
分を除いて上記樹脂が回っていく。そして、所定時間
後、外型23を外方へ、内型24を内方へスライドさせ
るとカム溝22を有するカム環21が成形される。な
お、上記カム溝22は、該カム溝22の幅の中心と上記
カム環21の中心O(カム環を形成する円弧の中心軸)
とを結ぶ直線に対して平行な壁面を形成する。
【0037】本変形例の金型20を適用すると、カム溝
の内壁面を形成するパーティング部分を相手の金型に食
い込むようにしているので、上記金型20の合わせの隙
間に入り込んだ樹脂によるバリがカム環21の中心O1
から放射方向に発生するが、カム溝の幅方向にはバリが
発生しない。したがって、カム溝の幅精度が向上し、カ
ムフォロワ(従動ピン)との嵌合精度が向上すると共
に、バリ取加工等の2次加工が不要、あるいは、簡単に
なり、コスト低減にも効果がある。
【0038】上述した本発明の実施形態に基づいて、 (1) カム溝を有した樹脂製筒状のカム環において、
上記カム溝は、上記カム環の円弧形状部に沿って螺旋状
に形成され、このカム溝の幅の中心から上記円弧の中心
を結ぶ直線に平行なカム溝壁を有することを特徴とする
カム環を提案することができる。
【0039】(2) 内金型と外金型とで形成されるカ
ム溝を有した樹脂製筒状のカム部材において、上記内金
型と外金型とで形成される上記カム溝は、螺旋状に形成
され、このカム溝の幅中心から上記カム溝が形成される
カム環の円弧形状部の円弧の中心を結ぶ直線に平行なカ
ム溝壁を有することを特徴とするカム部材を提案するこ
とができる。
【0040】(3) カム溝を有した樹脂製筒状のカム
部材において、上記カム溝は、上記カム環の円弧形状部
に沿って螺旋状に形成され、このカム溝の幅の中心と上
記円弧の中心とを結ぶ直線に平行なカム溝壁を有するこ
とを特徴とするカム部材を提案することができる。
【0041】(4) カム溝を有した樹脂製筒状のカム
環において、上記カム溝内に形成される対向壁を互いに
平行に、かつ、螺旋状に形成したことを特徴とするカム
環を提案することができる。
【0042】(5) カム溝を有した樹脂製筒状のカム
環において、上記カム溝内に形成される対向壁を互いに
平行に形成したことを特徴とするカム環を提案すること
ができる。
【0043】(6) 内金型と外金型とで形成されるカ
ム溝を有した樹脂製筒状のカム環において、上記カム溝
の対向壁の一方は、上記内金型で形成され、他方は、上
記外金型で形成され、かつ、螺旋状に形成されたことを
特徴とするカム環を提案することができる。
【0044】(7) 内金型と外金型とで螺旋状に形成
されるカム溝を有した樹脂製筒状のカム環の製造方法に
おいて、上記カム溝の溝長手方向に直角な断面におい
て、上記カム溝の幅中心から上記カム溝が形成されるカ
ム環の円弧形状部の円弧の中心を結ぶ直線に平行な一対
のカム溝壁の一方を上記内金型で形成し、他方を上記外
金型で形成することを特徴とするカム環の製造方法を提
案することができる。
【0045】(8) 内金型と外金型とで螺旋状に形成
されるカム溝を有した樹脂製筒状のカム部材の製造方法
において、上記カム溝の幅中心から上記カム溝が形成さ
れるカム部材の円弧形状部の円弧の中心を結ぶ直線に平
行な一対のカム溝壁の一方を上記内金型で形成し、他方
を上記外金型で形成することを特徴とするカム環の製造
方法を提案することができる。
【0046】(9) 内金型と外金型とで螺旋状に形成
されるカム溝を有した樹脂製筒状のカム環の製造方法に
おいて、上記カム溝の対向壁の一方は、上記内金型で形
成し、他方を上記外金型で形成することを特徴とするカ
ム環の製造方法を提案することができる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、螺旋状のカム溝であっ
て、傾斜面ではなく、平行な内壁面を有するカム溝を設
けた高精度なカム環を金型により安価に製作することが
でき、また、上記カム環を成形するための金型を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すカム環のモールド成
形用金型の嵌合状態での要部断面図にカム環の平面図を
合わせて描いた図。
【図2】上記一実施形態であるカム環のモールド成形用
金型が図1の状態からスライド移動動作した状態を示す
要部断面図にカム環の平面図を合わせて描いた図。
【図3】上記一実施形態のカム環であって、図1に示す
金型で成形されたカム環の外観を示す斜視図。
【図4】上記一実施形態のカム環のモールド成形用金型
の要部斜視図。
【図5】上記一実施形態のカム環のモールド成形用金型
の変形例の金型の要部断面図。
【図6】モールド成形時の金型スライド方向に対する金
型の傾斜面の正負を定義するための断面図であって、図
6(A)が正の傾斜面を示し、図6(B)が負の傾斜面
を示す。
【図7】従来のカム溝を有する複合カム環の斜視図であ
って、図7(A),(B),(C)は、複合カム環を構
成する各枠部材(内筒形成片)の斜視図であり、図7
(D)は、複合カム環の斜視図である。
【図8】別の従来のカム溝を有するカム環とそのカム環
を成形する金型の形状を示す図であって、図8(A)
は、上記カム環の斜視図であり、図8(B)は、上記金
型の断面図である。
【符号の説明】
10,20……カム環成形用金型(モ―ルド成形用金
型) 11,21……カム環 12,22……カム溝 12a,12b,12c,12d,22a,22b……
内壁面(カム溝壁) 13 ……外型(外金型) 13W,14W……突起部 13a,13c……外スライド面(正の傾斜面) 14 ……内型(内金型) 14a,14c……内スライド面(正の傾斜面)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内金型と外金型とで形成されるカム溝を
    有した樹脂製筒状のカム環において、 上記カム溝は、上記カム環の円弧形状部に沿って螺旋状
    に形成され、このカム溝の幅の中心と上記円弧の中心と
    を結ぶ直線に平行なカム溝壁を有することを特徴とする
    カム環。
  2. 【請求項2】 内金型と外金型とで形成されるカム溝を
    有した樹脂製筒状のカム環の製造方法において、 上記カム溝の幅中心と、上記カム溝が形成されるカム環
    の円弧形状部の円弧中心とを結ぶ直線に平行な一対のカ
    ム溝壁の一方を上記内金型で形成し、他方を上記外金型
    で形成することを特徴とするカム環製造方法。
  3. 【請求項3】 カム溝を有するカム環成形用であり、外
    金型と内金型とからなる金型において、 上記外金型は、自己のスライド方向に対し正の傾斜面を
    持つカム溝形成用の突起部を有しており、上記内金型
    は、自己のスライド方向に対し正の傾斜面を持つカム溝
    形成用の突起部を有することを特徴とするカム環成形用
    金型。
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