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JP2001329254A - 混合冷媒および冷凍サイクル装置 - Google Patents

混合冷媒および冷凍サイクル装置

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Publication number
JP2001329254A
JP2001329254A JP2000154496A JP2000154496A JP2001329254A JP 2001329254 A JP2001329254 A JP 2001329254A JP 2000154496 A JP2000154496 A JP 2000154496A JP 2000154496 A JP2000154496 A JP 2000154496A JP 2001329254 A JP2001329254 A JP 2001329254A
Authority
JP
Japan
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weight
mixed refrigerant
refrigerant
composition
mixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000154496A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Yoshida
雄二 吉田
Noriho Okaza
典穂 岡座
Shozo Funakura
正三 船倉
Mitsuharu Matsuo
光晴 松尾
Fumitoshi Nishiwaki
文俊 西脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000154496A priority Critical patent/JP2001329254A/ja
Publication of JP2001329254A publication Critical patent/JP2001329254A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 GWPを低減した混合冷媒および冷凍サイク
ル装置を提案する。 【解決手段】 ジフルオロメタン(R32)と、1,1
−ジフルオロエタン(R152a)とを少なくとも含
み、三角座標で表した前記R32と前記R152aとプ
ロパン(R290)、イソブタン(R600a)または
ブタン(R600)のいずれかである炭化水素との3成
分組成図において、(前記R32/前記炭化水素=80
/20(重量%))を満たす点a1と、(前記R152
a/前記炭化水素=95/5(重量%))を満たす点a
2とを結ぶ線A以上の前記R32の組成範囲と、(前記
R32=40(重量%))となる線B以上の前記R32
の組成範囲とで囲まれた組成範囲内にあることを特徴と
する混合冷媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジフルオロメタン
と1,1−ジフルオロエタンを含む混合冷媒、および、
それを用いたエアコン、冷凍機等の冷凍サイクル装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エアコン、冷凍機等の冷凍サイク
ル装置は、圧縮機、必要に応じて四方弁、凝縮器、キャ
ピラリーチューブや膨張弁等の絞り装置、蒸発器、アキ
ュームレータ等を配管接続して冷凍サイクルを構成し、
その内部に冷媒を循環させることにより、冷却または加
熱作用を行っている。これらの冷凍サイクル装置におけ
る冷媒としては、フロン類(以下R○○またはR○○○
と記すことが、米国ASHRAE34規格により規定さ
れている。ただし○には任意の数字および/またはアル
ファベットが用いられる)と呼ばれるメタンまたはエタ
ンから誘導されたハロゲン化炭化水素類が知られてい
る。
【0003】エアコン、空調機等における冷媒の利用温
度としては、凝縮温度は実質上50℃、蒸発温度は実質
上0℃の範囲において通常使用され、中でもR22(ク
ロロジフルオロメタン、CHClF2、沸点−40.8
℃)が冷媒として幅広く用いられている。また冷凍機等
においては、利用温度はやや低いが、中でもR502
(R22とR115:クロロペンタフルオロエタンの共
沸冷媒、沸点−45.6℃)が冷媒として幅広く用いら
れてきた。このR22は塩素を含むフッ化炭化水素類
(HCFC冷媒)、R502の成分であるR115は水
素を含まないフッ化塩化炭化水素類(CFC冷媒)であ
り、成層圏オゾン破壊能力があるため、すでにモントリ
オール議定書によって使用量及び生産量の規制が決定さ
れている。成層圏オゾン層に及ぼす影響をほとんどなく
するためには、分子構造中に塩素を含まないことが必要
条件とされており、この可能性のあるものとして別の塩
素を含まないフッ化炭化水素類(HFC冷媒)の代替冷
媒や、フッ素も含まない炭化水素類(HC冷媒)の代替
冷媒が提案されている。
【0004】塩素を含まないフッ化炭化水素類(HFC
冷媒)としては、ジフルオロメタン(CH22、R3
2、沸点−51.7℃)、ペンタフルオロエタン(CF
3-CHF2、R 125、沸点−48.1℃)、1,1,
1−トリフルオロエタン(CF 3-CH3、R143a、
沸点−47.2℃)、1,1,1,2−テトラフルオロ
エタン(CF3-CH2F、R134a、沸点−26.1
℃)、1,1−ジフルオロエタン(CHF2-CH3、R
152a、沸点−24.0℃)等からなる混合冷媒が、
代替冷媒候補として考えられている。すなわち、R3
2、R143a、R152aは単一冷媒としては弱可燃
性があるため、R22の代替冷媒としては、R32、R
125、R134a等からなり不燃性の範囲とした混合
冷媒、R502の代替冷媒としては、R125、R14
3a、R134a等からなり不燃性の範囲とした混合冷
媒が、採用されだしている。例えば、23重量%のR3
2、25重量%のR125、52重量%のR134aか
らなる非共沸混合冷媒は、米国ASHRAE34規格に
おいてR407Cの番号が付与されて、R22の代替冷
媒としてパッケージエアコンやチラー等に、50重量%
のR32、50重量%のR125からなる共沸様混合冷
媒は、米国ASHRAE34規格においてR410Aの
番号が付与されて、R22の代替冷媒としてルームエア
コン等に、採用されだしている。ここで、ルームエアコ
ンにおいてはR410A、パッケージエアコンやチラー
においてはR407Cが採用される理由は、ルームエア
コンは小品種大量生産品であり圧力の高いR410Aで
も工夫によって使用可能なこと、パッケージエアコンは
多品種少量生産品でありR410Aよりも圧力の低いR
407Cの方が使用しやすいこと、等が理由になってい
る。またチラーは、R407Cのような非共沸混合冷媒
の温度勾配を利用して高効率化できること、等が理由に
なっている。
【0005】ここで採用されだしているHFC混合冷媒
の欠点は、地球環境問題のもう一つの課題である地球温
暖化に対する影響を示す地球温暖化係数(以下GWPと
記す)が、従来のHCFC冷媒のR22と同程度以上に
大きいことである。1998年のIPCC(Inter
governmental Panel on Cli
mate Change、気候変動政府間パネル)報告
によれば、炭酸ガス(CO2)のGWPを1としたとき
の積算時水平軸100年の比較値は、R22のGWPは
1900、HFC冷媒の内、R32のGWPは880、
R125のGWPは3800、R143aのGWPは5
400、R134aのGWPは1600、R152aの
GWPは190とされている。従って、これらを混合し
たR407CのGWPは2000、R410AのGWP
は2300と試算される。
【0006】したがって、地球温暖化に対する影響をさ
らに低減するために、弱可燃性の欠点を冷凍サイクル装
置として解消することによって、R32単一冷媒を使用
すれば約1/3に、R152a単一冷媒を使用すれば約
1/10に低減することは可能となる。
【0007】しかしながら、R32単一冷媒はR410
Aよりもさらに圧力が高く、ルームエアコンには使用で
きてもパッケージエアコンには使用しにくいという欠点
がある。また、R152a単一冷媒はR410A、R4
07C、R22よりもさらに圧力が低く、ルームエアコ
ンやパッケージエアコンでは冷凍能力を確保できないと
いう欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このため、さらに圧力
や冷凍能力の欠点を解消するために、R32とR152
aからなる混合冷媒を使用することが考えられるが、こ
の例として特公昭63−12512にはR32とR15
2aからなる混合冷媒が開示されている。
【0009】しかしながら、特公昭63−12512に
はR32とR152aからなる混合冷媒の組み合わせが
開示されているのみで、R22やR502の代替冷媒と
しての適切な組成範囲は明かにされていない。
【0010】さらに、R32、R152a等のHFC冷
媒は、従来の圧縮機用潤滑油として用いられてきたパラ
フィン系やナフテン系の鉱油および一部のアルキルベン
ゼン油等の合成油と相溶性が悪く、圧縮機から冷媒と一
緒に吐出された潤滑油が低温の蒸発器から圧縮機に帰還
しなくなる恐れがある。この問題を解消する方法として
は、化学構造的に鉱油や一部の合成油と近い炭化水素類
(HC冷媒)をR32とR152aからなる混合冷媒に
若干量混合した3成分混合冷媒を利用することが考えら
れる。これらの炭化水素類には、プロパン(CH3-CH
2-CH3、R290、沸点−42.1℃)、イソブタン
((CH3)2-CH-CH3、R600a、沸点−11.8
℃)、ブタン(n-C48、R600、沸点−0.5
℃)等がある。ここで特表平9−510249におい
て、プロパン(R290)、イソブタン(R600
a)、ブタン(R600)は、いずれもR32またはR
152aと共沸組成を作るとされているが、これらの炭
化水素類をR32とR152aからなる混合冷媒に若干
量混合した3成分混合冷媒の、R22やR502の代替
冷媒としての適切な組成範囲は明かにされていない。
【0011】本発明は、上述の問題に鑑みて試されたも
ので、R32とR152aからなる混合冷媒のR22や
R502の代替冷媒としての適切な組成範囲を明かにす
るものである。
【0012】また本発明は、R32とR152aからな
る混合冷媒に、炭化水素を若干量混合した3成分混合冷
媒の、R22やR502の代替冷媒としての適切な組成
範囲を明かにするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の本発明(請求項1に対応)は、ジフルオロ
メタン(R32)と、1,1−ジフルオロエタン(R1
52a)とを少なくとも含み、三角座標で表した前記R
32と前記R152aとプロパン(R290)、イソブ
タン(R600a)またはブタン(R600)のいずれ
かである炭化水素との3成分組成図において、(前記R
32/前記炭化水素=80/20(重量%))を満たす
点a1と、(前記R152a/前記炭化水素=95/5
(重量%))を満たす点a2とを結ぶ線A以上の前記R
32の組成範囲と、(前記R32=40(重量%))と
なる線B以上の前記R32の組成範囲とで囲まれた組成
範囲内にあることを特徴とする混合冷媒である。
【0014】また、第2の本発明(請求項2に対応)
は、40重量%以上の前記R32と、60重量%以下の
前記R152aからなることを特徴とする上記本発明で
ある。
【0015】また、第3の本発明(請求項3に対応)
は、40重量%以上の前記R32と、12.5重量%以
下の前記炭化水素と、前記R152aとを含むことを特
徴とする上記本発明である。
【0016】また、第4の本発明(請求項4に対応)
は、請求項1から3のいずれかに記載の混合冷媒を用い
たことを特徴とする冷凍サイクル装置である。
【0017】以上のような本発明の混合冷媒は、成層圏
オゾン層に及ぼす影響をなくすることが可能であるばか
りでなく、HFC冷媒の中でGWPの低いR32とR1
52aを含み、GWPがほとんどない炭化水素類を含む
混合冷媒であるため、そのGWPは、R407CやR4
10Aに比べ大幅に低減できるものである。
【0018】また、本発明の混合冷媒は、R22、R5
02、R407C、R410Aとほぼ同等の圧力をもつ
ため、R22やR502の代替冷媒、およびこれらの代
替冷媒であるR407CやR410Aの代替冷媒となる
ものであり、冷凍能力(冷房能力)や成績係数の低下が
緩和されるものである。
【0019】また、本発明の、炭化水素類を含む混合冷
媒は、化学構造的に近い従来の鉱油やアルキルベンゼン
油からなる圧縮機用潤滑油と溶解性があり、HFC冷媒
のみからなる混合冷媒のように、エステル油やエーテル
油を用いる必要がない。さらには、混合組成に比べ、R
32やR152aのHFC冷媒よりも多くの炭化水素類
が潤滑油へ溶解するために、充填した混合組成よりも炭
化水素類の少ない循環組成となるため、本発明の組成範
囲では、弱可燃性の特性は維持されるものである。
【0020】また、本発明の、炭化水素類を含む混合冷
媒は、冷凍サイクル装置の凝縮器や蒸発器の両方におい
て、温度勾配の比較的小さい非共沸混合組成または共沸
様混合組成として扱える。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。
【0022】本発明になる混合冷媒は、冷凍サイクル装
置として解消することのできる弱可燃性の範囲に混合組
成を限定することにある。ここで、R32とR152a
はいずれも弱可燃性であるため、これらを混合した任意
の混合組成からなるR32/R152aの2成分系混合
冷媒においても、弱可燃性の特性は維持される。したが
って、R32とR152aからなる混合冷媒に、R29
0、R600a、R600のいずれかから選択される炭
化水素類を含む3成分系混合冷媒とした場合にも、弱可
燃性の特性を維持することが必要となる。
【0023】米国ASHRAE34規格において、弱可
燃性の特性は、混合物の燃焼熱が19,000kJ/k
g以下であることが規定されている。ここで、R32の
燃焼熱は9,400kJ/kg、R152aの燃焼熱は
17,400kJ/kg、R290、R600a、R6
00の燃焼熱は約50,000kJ/kgである。
【0024】R32と炭化水素とからなる2成分系混合
冷媒では、R32を80重量%以上、炭化水素類を20
重量%以下とすれば、R32と炭化水素とからなる2成
分系混合冷媒は、ほぼ共沸組成を作るため、冷凍サイク
ル装置中で気液の分溜が起こったとしても気液の両相に
おいて、ほぼ弱可燃性の特性を維持できる。
【0025】したがって、R32と炭化水素とからなる
2成分系混合冷媒に炭化水素類よりも燃焼熱の小さいR
152aを混合した3成分系混合冷媒とした場合にも、
冷凍サイクル装置中で気液の分溜が起こったとしても、
気液の両相において、ほぼ弱可燃性の特性を維持できる
ものである。
【0026】また、R152aと炭化水素とからなる2
成分系混合冷媒では、R152aを95重量%以上、炭
化水素類を5重量%以下とすれば、R152aと炭化水
素とからなる2成分系混合冷媒は、ほぼ共沸組成を作る
ため、冷凍サイクル装置中で気液の分溜が起こったとし
ても気液の両相において、ほぼ弱可燃性の特性を維持で
きる。したがって、R152aと炭化水素とからなる2
成分系混合冷媒に、炭化水素類よりも燃焼熱の小さいR
32を混合した3成分系混合冷媒とした場合にも、冷凍
サイクル装置中で気液の分溜が起こったとしても、気液
の両相において、ほぼ弱可燃性の特性を維持できるもの
である。
【0027】また、炭化水素類を含む混合冷媒とする場
合には、化学構造的に近い従来の鉱油やアルキルベンゼ
ン油からなる圧縮機用潤滑油と溶解性があり、R32や
R152aのHFC冷媒よりも多くの炭化水素類が潤滑
油へ溶解するために、充填した混合組成よりも炭化水素
類の少ない循環組成となるため、本発明の組成範囲で
は、弱可燃性の特性は維持されるものである。
【0028】したがって、R32とR152aからなる
混合冷媒に、必要に応じてR290、R600a、R6
00のいずれかから選択される炭化水素類を含む3成分
系混合冷媒とした場合に、弱可燃性の特性を維持するた
めには、図1の、三角座標で表したR32とR152a
と炭化水素の3成分組成図において、点a1(R32/
炭化水素=80/20重量%)と点a2(R152a/
炭化水素=95/5重量%)を結ぶ線A以上のR32の
組成範囲にある混合冷媒であることが望ましいことがわ
かる。
【0029】以下、(実施例1)〜(実施例4)におい
ては、図1の三角座標で表したR32とR152aと炭
化水素との3成分組成図において、冷凍性能から、40
重量%のR32の線B以上のR32の組成範囲で囲まれ
た組成範囲にある混合冷媒が、さらに望ましいことが説
明されるものである。
【0030】さらに、図1において炭化水素類を含む場
合、40重量%のジフルオロメタン(R32)の線Bと
線Aの交点は、R32/R152a/炭化水素=40/
47.5/12.5(重量%)であり、炭化水素類が1
2.5重量のときとなるため、プロパン(R290)、
イソブタン(R600a)、ブタン(R600)のいず
れかから選択される炭化水素類を含む場合には、12.
5重量%以下で含むことが望ましいこともわかるもので
ある。
【0031】
【実施例】(実施例1)実施例1においては、(表1)
を参照して本発明のR32とR152aからなる2成分
混合冷媒の冷凍性能を示すとともに、冷凍サイクル装置
の冷媒として用いる場合の特性を示すものである。すな
わち、凝縮平均温度が50℃、蒸発平均温度が0℃とな
るようにして、2成分混合冷媒の混合組成を変化させ
て、R22と比較したものである。なお、この温度条件
におけるR22の圧縮機吐出温度は71.7℃である。
また、この温度条件におけるR407Cの圧縮機吐出温
度は66.2℃、凝縮器の温度勾配は4.5deg、蒸
発器の温度勾配は4.0degである。また、この温度
条件におけるR410Aの圧縮機吐出温度は71.1
℃、凝縮器の温度勾配は0.1deg、蒸発器の温度勾
配は0.1degである。(表1)の組成は、R32/
R152aの2成分系混合冷媒でランダムに選択した混
合組成である。例えば、R32/R152aが20/8
0(重量%)となる場合においては、R152aの混合
組成が多いために、ルームエアコンやパッケージエアコ
ンでは冷凍能力を確保できないという欠点がある。(表
1)の冷凍サイクル装置の冷凍能力はR32の混合組成
を多くするにつれて、R32/R152aが40/60
(重量%)となる点から、ほぼR22と同等以上とな
り、成績係数はR22とほぼ同等である。また、R50
2と比べては、冷凍能力、成績係数ともに上回る。40
重量%以上のR32の範囲では、冷凍サイクル装置の凝
縮器や蒸発器の温度勾配は、比較的大きい非共沸混合組
成であるが、R407Cと同程度である。
【0032】したがって、本発明のR32とR152a
とからなる2成分混合冷媒は、R22やR502の代替
冷媒、およびこれらの代替冷媒であるR407Cの代替
冷媒として適している。また、40/60重量%のR3
2/R152a混合冷媒のGWPは470であり、R4
07Cと比べて約1/4に小さくできる。
【0033】
【表1】 (実施例2)実施例2においては、(表2)を参照して
本発明のR32とR152aとR290とからなる3成
分混合冷媒の冷凍性能を示すとともに、冷凍サイクル装
置の冷媒として用いる場合の特性を示すものである。す
なわち、凝縮平均温度が50℃、蒸発平均温度が0℃と
なるようにして、3成分混合冷媒の混合組成を変化させ
て、R22と比較したものである。(表2)の組成は、
40重量%以上のR32、20重量%以下のR290の
範囲でランダムに選択した混合組成である。(表2)の
冷凍サイクル装置の冷凍能力はR32の混合組成を多く
するにつれてR22よりも上回り、成績係数はR22と
ほぼ同等である。またR502と比べては、冷凍能力、
成績係数ともに上回る。40重量%以上のR32、20
重量%以下のR290の範囲では、冷凍サイクル装置の
凝縮器や蒸発器の温度勾配は、R32の混合組成を多く
するにつれて、R407Cと比べて小さく、R410A
に近くなる。
【0034】したがって、本発明のR32とR152a
とR290とからなる3成分混合冷媒は、R22やR5
02の代替冷媒、およびこれらの代替冷媒であるR40
7CおよびR410Aの代替冷媒として適している。
【0035】また、40重量%以上のR32、20重量
%以下のR290の範囲の混合冷媒のGWPは、同一重
量のR32の混合組成をもつR32/R152a混合冷
媒のGWPと比べて、R152aをR290でさらに置
換したものであるから、小さくできる。40重量%のR
32の線B上でR290を多くする場合には、冷凍能力
は増大し、吐出温度は低下し、凝縮器や蒸発器の温度勾
配は極大値をもつ。
【0036】また、R32/R152a/R290=4
0/40/20(重量%)の組成物は、冷凍性能からは
問題ないものの、弱可燃性の特性を維持するために決定
された線Aよりも炭化水素類を多く含むため、弱可燃性
の観点から望ましくないものである。したがって、40
重量%のR32の線Bと、弱可燃性の限界を示す線Aと
の交点である、R32/R152a/R290=40/
47.5/12.5(重量%)となる点がR290の含
有量の上限と考えられ、本発明のR32とR152aと
R290とからなる3成分混合冷媒は、40重量%以上
のR32、12.5重量%以下のR290において、特
に有効な効果が得られる。
【0037】
【表2】 (実施例3)実施例3においては、(表3)を参照して
本発明のR32とR152aとR600aからなる3成
分混合冷媒の冷凍性能を示すとともに、冷凍サイクル装
置の冷媒として用いる場合の特性を示すものである。す
なわち、凝縮平均温度が50℃、蒸発平均温度が0℃と
なるようにして、3成分混合冷媒の混合組成を変化させ
て、R22と比較したものである。(表3)の組成は、
40重量%以上のR32、20重量%以下のR600a
の範囲でランダムに選択した混合組成である。(表3)
の冷凍サイクル装置の冷凍能力はR32の混合組成を多
くするにつれてR22よりも上回り、成績係数はR22
とほぼ同等である。
【0038】また、R502と比べては、冷凍能力、成
績係数ともに上回る。40重量%以上のR32、20重
量%以下のR600aの範囲では、冷凍サイクル装置の
凝縮器や蒸発器の温度勾配は、R32の混合組成を多く
するにつれて、R407Cと比べて小さく、R410A
に近くなる。
【0039】したがって、本発明のR32とR152a
とR600aからなる3成分混合冷媒は、R22やR5
02の代替冷媒、およびこれらの代替冷媒であるR40
7CおよびR410Aの代替冷媒として適している。
【0040】また、40重量%以上のR32、20重量
%以下のR600aの範囲の混合冷媒のGWPは、同一
重量のR32の混合組成をもつR32/R152a混合
冷媒のGWPと比べて、R152aをR600aでさら
に置換したものであるから、小さくできる。40重量%
のR32の線B上でR600aを多くする場合には、冷
凍能力は増大し、吐出温度は低下し、凝縮器や蒸発器の
温度勾配は若干増大する。ここで、R32/R152a
/R600a=40/40/20(重量%)の組成物
は、冷凍性能からは問題ないものの、弱可燃性の特性を
維持するために決定された線Aよりも炭化水素類を多く
含むため、弱可燃性の観点から望ましくないものであ
る。したがって、40重量%のR32の線Bと、弱可燃
性の限界を示す線Aとの交点である、R32/R152
a/R600a=40/47.5/12.5(重量%)
となる点がR600aの含有量の上限と考えられ、本発
明のR32とR152aとR600aとからなる3成分
混合冷媒は、40重量%以上のR32、12.5重量%
以下のR600aにおいて、特に有効な効果が得られ
る。
【0041】
【表3】 (実施例4)実施例4においては、(表4)を参照して
本発明のR32とR152aとR600からなる3成分
混合冷媒の冷凍性能を示すとともに、冷凍サイクル装置
の冷媒として用いる場合の特性を示すものである。すな
わち、凝縮平均温度が50℃、蒸発平均温度が0℃とな
るようにして、3成分混合冷媒の混合組成を変化させ
て、R22と比較したものである。(表4)の組成は、
40重量%以上のR32、20重量%以下のR600の
範囲でランダムに選択した混合組成である。(表4)の
冷凍サイクル装置の冷凍能力はR32の混合組成を多く
するにつれてR22よりも上回り、成績係数はR22と
ほぼ同等である。またR502と比べては、冷凍能力、
成績係数ともに上回る。40重量%以上のR32、20
重量%以下のR600の範囲では、冷凍サイクル装置の
凝縮器や蒸発器の温度勾配は、R32の混合組成を多く
するにつれて、R407Cと比べて小さく、R410A
に近くなる。
【0042】したがって、本発明のR32とR152a
とR600からなる3成分混合冷媒は、R22やR50
2の代替冷媒、およびこれらの代替冷媒であるR407
CおよびR410Aの代替冷媒として適している。ま
た、40重量%以上のR32、20重量%以下のR60
0の範囲の混合冷媒のGWPは、同一重量のR32の混
合組成をもつR32/R152a混合冷媒のGWPと比
べて、R152aをR600でさらに置換したものであ
るから、小さくできる。40重量%のR32の線B上で
R600を多くする場合には、冷凍能力と吐出温度は低
下し、凝縮器や蒸発器の温度勾配は増大する。ここで、
R32/R152a/R600=40/40/20(重
量%)の組成物は、冷凍性能からは問題ないものの、弱
可燃性の特性を維持するために決定された線Aよりも炭
化水素類を多く含むため、弱可燃性の観点から望ましく
ないものである。したがって、40重量%のR32の線
Bと、弱可燃性の限界を示す線Aとの交点である、R3
2/R152a/R600=40/47.5/12.5
(重量%)となる点がR600の含有量の上限と考えら
れ、本発明のR32とR152aとR600とからなる
3成分混合冷媒は、40重量%以上のR32、12.5
重量%以下のR600において、特に有効な効果が得ら
れる。
【0043】
【表4】 なお、図2に、本発明の混合媒体の効果を示すために、
図1の三角座標に、(実施例1)にて示したR32/R
152a=20/80,40/60,60/40,80
/20(それぞれ重量%)を満たす点を、それぞれ点A
1,A2,A3,A4としてプロットするとともに、
(実施例2〜4)にて示したR32/R152a/炭化
水素(R290,R600a、R600のいずれか)=
40/50/10、40/40/20、60/30/1
0、80/10/10、90/5/5、(それぞれ重量
%)を満たす点を、それぞれ点B1,B2,B3,B4
としてプロットし、点A2〜A4、点B1、B3、B
4、B5で囲まれ、かつ線A以上のR32の組成範囲に
ある領域を示した。上記各実施例により得られた領域内
で、本発明は有効であることがわかる。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
においては以下の効果を有する。すなわち、 (1)フッ化炭化水素類(HFC冷媒)の中でGWPの
低いR32とR152aを含み、必要に応じて炭化水素
類(HC冷媒)を含む混合冷媒のため、成層圏オゾン層
に及ぼす影響をなくすることが可能であり、その混合冷
媒のGWPは、R407CやR410Aに比べ低減でき
る。また特定された組成範囲は、弱可燃性の特性を維持
できる。
【0045】(2)冷凍能力(冷房能力)や成績係数の
低下が緩和され、通常の温度条件においてR22とほぼ
同等の冷凍性能をもち、R502よりも優れた冷凍性能
をもつ。
【0046】(3)プロパン、イソブタン、ブタンのい
ずれかから選択された炭化水素類を含む混合冷媒の場合
には、化学構造的に近い従来の鉱油やアルキルベンゼン
油からなる圧縮機用潤滑油と溶解性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるR32/R152a/炭化水素の
3成分系混合冷媒の望ましい組成範囲を示す図である。
【図2】本発明になるR32/R152a/炭化水素の
3成分系混合冷媒の、実施例により得られた望ましい組
成範囲を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船倉 正三 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松尾 光晴 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西脇 文俊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジフルオロメタン(R32)と、1,1
    −ジフルオロエタン(R152a)とを少なくとも含
    み、 三角座標で表した前記R32と前記R152aとプロパ
    ン(R290)、イソブタン(R600a)またはブタ
    ン(R600)のいずれかである炭化水素との3成分組
    成図において、(前記R32/前記炭化水素=80/2
    0(重量%))を満たす点a1と、(前記R152a/
    前記炭化水素=95/5(重量%))を満たす点a2と
    を結ぶ線A以上の前記R32の組成範囲と、(前記R3
    2=40(重量%))となる線B以上の前記R32の組
    成範囲とで囲まれた組成範囲内にあることを特徴とする
    混合冷媒。
  2. 【請求項2】 40重量%以上の前記R32と、60重
    量%以下の前記R152aからなることを特徴とする請
    求項1に記載の混合冷媒。
  3. 【請求項3】 40重量%以上の前記R32と、12.
    5重量%以下の前記炭化水素と、前記R152aとを含
    むことを特徴とする請求項1に記載の混合冷媒。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の混合
    冷媒を用いたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100633733B1 (ko) * 2006-07-04 2006-10-16 함윤식 근공비성 3원 혼합냉매
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