JP2001329078A - 離型フィルム - Google Patents
離型フィルムInfo
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- JP2001329078A JP2001329078A JP2000152562A JP2000152562A JP2001329078A JP 2001329078 A JP2001329078 A JP 2001329078A JP 2000152562 A JP2000152562 A JP 2000152562A JP 2000152562 A JP2000152562 A JP 2000152562A JP 2001329078 A JP2001329078 A JP 2001329078A
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- JP
- Japan
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- film
- polyester
- polyester film
- longitudinal direction
- stretching
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- Liquid Crystal (AREA)
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Polarising Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】加工性と色相検査性が極めて良好な離型フィル
ムを提供する。 【解決手段】ポリエステルフィルムからなり、そのポリ
エステルフィルムの長手方向の熱収縮率(S1)とその
直角方向の熱収縮率(S2)が下記式(1)を満足して
おり、かつ表面粗さRaが5〜50nmである離型フィ
ルムである。 S1>S2 ・・・式(1)
ムを提供する。 【解決手段】ポリエステルフィルムからなり、そのポリ
エステルフィルムの長手方向の熱収縮率(S1)とその
直角方向の熱収縮率(S2)が下記式(1)を満足して
おり、かつ表面粗さRaが5〜50nmである離型フィ
ルムである。 S1>S2 ・・・式(1)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離型フィルムに関
し、更に詳細には本発明は、製品検査の容易な偏光板に
好適に用いられる離型フィルムに関するものである。
し、更に詳細には本発明は、製品検査の容易な偏光板に
好適に用いられる離型フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、偏光板は、反射防止フィルターや
メガネ等に使用されてきたが、近年、時計や電卓用の小
型汎用品の液晶表示体、更にはOA用、液晶テレビ、あ
るいは車載用の高付加価値商品への用途が拡大され、商
品の信頼性がなお一層、要求されるようになってきた。
メガネ等に使用されてきたが、近年、時計や電卓用の小
型汎用品の液晶表示体、更にはOA用、液晶テレビ、あ
るいは車載用の高付加価値商品への用途が拡大され、商
品の信頼性がなお一層、要求されるようになってきた。
【0003】偏光板は、通常、図1に示す如く偏光フィ
ルム1、表面保護フィルム2、粘着剤層3、および離型
フィルム4で構成されている。偏光フィルム1は、沃素
や二色性染料などの偏光素子をポリビニルアルコール系
フィルムのような親水性フィルムに吸着配向させた偏光
軸と吸着軸とを有する偏光子を、上下からセルロース系
フィルムで被覆するか、あるいは、アクリル系樹脂をコ
ーティングしてしてなるものである。表面保護フィルム
2には、ポリエステルフィルムのような透湿性が少な
く、伸び等の変形が少ない透明なプラスチックフィルム
が使用されている。また、表面保護フィルム2と偏光フ
ィルム1は、通常、接着剤(図示省略)で被着されてお
り、その接着剤は表面保護フィルム2とは強固に接着す
るが、偏光フィルム1とは経日でも容易に剥離し得るも
のが使用されている。また、粘着剤層3は、偏光フィル
ム1を液晶セル(図示省略)に粘着するための感圧型粘
着剤等からなり、そして離型フィルム4は、ポリエステ
ルフィルム等のプラスチックフィルムからなる。
ルム1、表面保護フィルム2、粘着剤層3、および離型
フィルム4で構成されている。偏光フィルム1は、沃素
や二色性染料などの偏光素子をポリビニルアルコール系
フィルムのような親水性フィルムに吸着配向させた偏光
軸と吸着軸とを有する偏光子を、上下からセルロース系
フィルムで被覆するか、あるいは、アクリル系樹脂をコ
ーティングしてしてなるものである。表面保護フィルム
2には、ポリエステルフィルムのような透湿性が少な
く、伸び等の変形が少ない透明なプラスチックフィルム
が使用されている。また、表面保護フィルム2と偏光フ
ィルム1は、通常、接着剤(図示省略)で被着されてお
り、その接着剤は表面保護フィルム2とは強固に接着す
るが、偏光フィルム1とは経日でも容易に剥離し得るも
のが使用されている。また、粘着剤層3は、偏光フィル
ム1を液晶セル(図示省略)に粘着するための感圧型粘
着剤等からなり、そして離型フィルム4は、ポリエステ
ルフィルム等のプラスチックフィルムからなる。
【0004】かかる偏光板の製造に際しては、予め原料
である偏光フィルム1の光の透過率や偏光度、あるいは
ヘイズ等の光学特性を検査し使用してはいるものの、偏
光板への製造過程での偏光フィルムへの機械的応力等に
より欠陥が生じる可能性があるため、通常、最終製品
を、内部に光源を有しその上部に偏光フィルムを配設し
偏光のみを取り出せるようにした装置を用い、クロスニ
コル法により検品を行なっている。
である偏光フィルム1の光の透過率や偏光度、あるいは
ヘイズ等の光学特性を検査し使用してはいるものの、偏
光板への製造過程での偏光フィルムへの機械的応力等に
より欠陥が生じる可能性があるため、通常、最終製品
を、内部に光源を有しその上部に偏光フィルムを配設し
偏光のみを取り出せるようにした装置を用い、クロスニ
コル法により検品を行なっている。
【0005】従来、偏光板には、離型フィルム4として
ポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムが用い
られている。しかしながら、そのプラスチックフィルム
は、配向性を有し複屈折性を有していることから、クロ
スニコル法で偏光板の検査を行なう場合には、その複屈
折の影響により色相変化及び光の透過現象が生じ、偏光
フィルムや位相差フィルムの残存応力による色相変化を
正確に検査し難いとの不都合を有していた。
ポリエステルフィルム等のプラスチックフィルムが用い
られている。しかしながら、そのプラスチックフィルム
は、配向性を有し複屈折性を有していることから、クロ
スニコル法で偏光板の検査を行なう場合には、その複屈
折の影響により色相変化及び光の透過現象が生じ、偏光
フィルムや位相差フィルムの残存応力による色相変化を
正確に検査し難いとの不都合を有していた。
【0006】これら検品時の不都合さを解決するため
に、プラスチックフィルムの面内分子配向をバランスさ
せた離型フィルムの提案(特開平6−3664号公報)
がなされている。しかしながら、この提案では、フィル
ムの配向をバランスすることは難しく、特に、フィルム
幅方向で均一に配向をバランスさすことは困難であるた
めに、限られた部分しか使用できない等の問題がある。
また別に、二軸配向ポリエステルフィルムのレターデー
ション値を規定した離型フィルムの提案(特開平11−
70629号公報)がされているが、レターデーション
の規定だけではラミネート時に皺が入る等の問題があ
る。
に、プラスチックフィルムの面内分子配向をバランスさ
せた離型フィルムの提案(特開平6−3664号公報)
がなされている。しかしながら、この提案では、フィル
ムの配向をバランスすることは難しく、特に、フィルム
幅方向で均一に配向をバランスさすことは困難であるた
めに、限られた部分しか使用できない等の問題がある。
また別に、二軸配向ポリエステルフィルムのレターデー
ション値を規定した離型フィルムの提案(特開平11−
70629号公報)がされているが、レターデーション
の規定だけではラミネート時に皺が入る等の問題があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情下に鑑み、
本発明者等は、クロスニコル法による製品の色相変化を
正確に検査し得る方法を見出すことを目的として鋭意検
討した結果、離型フィルムに用いられているポリエステ
ルフィルムの性質を特定化することにより、上記目的を
達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明者等は、クロスニコル法による製品の色相変化を
正確に検査し得る方法を見出すことを目的として鋭意検
討した結果、離型フィルムに用いられているポリエステ
ルフィルムの性質を特定化することにより、上記目的を
達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】本発明の目的は、加工性と色相検査性が極
めて良好な離型フィルムを提供することにある。
めて良好な離型フィルムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の離型フィルム
は、ポリエステルフィルムからなり、該ポリエステルフ
ィルムの長手方向の熱収縮率(S1)とその直角方向の
熱収縮率(S2)が下記式(1)を満足しており、かつ
表面粗さRaが5〜50nmであることを特徴とする離
型フィルムである。
は、ポリエステルフィルムからなり、該ポリエステルフ
ィルムの長手方向の熱収縮率(S1)とその直角方向の
熱収縮率(S2)が下記式(1)を満足しており、かつ
表面粗さRaが5〜50nmであることを特徴とする離
型フィルムである。
【0010】S1>S2 ・・・式(1) また、本発明の離型フィルムは、ポリエステルフィルム
の長手方向の屈折率(n1)が1.500〜1.650
であり、長手方向に直角方向の屈折率(n2)が1.5
00〜1.700であり、かつn1とn2の関係が下記
式(2)を満足することが好ましい。
の長手方向の屈折率(n1)が1.500〜1.650
であり、長手方向に直角方向の屈折率(n2)が1.5
00〜1.700であり、かつn1とn2の関係が下記
式(2)を満足することが好ましい。
【0011】 0.20>n2−n1≧0.01 ・・・式(2)
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の離型フィルムは、基本的
にポリエステルフィルムで構成される。
にポリエステルフィルムで構成される。
【0013】本発明の離型フィルムに用いられるポリエ
ステルフィルムを構成するポリエステルとは、芳香族ジ
カルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールを主た
る構成成分とするポリエステルである。ここで、芳香族
ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフ
タル酸、フタル酸、1,4ーナフタレンジカルボン酸、
1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6ーナフタレン
ジカルボン酸、4,4′ージフェニルジカルボン酸、
4,4′ージフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′
ージフェニルスルホンジカルボン酸等を挙げることがで
きる。また、脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、ア
ジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸
等を挙げることができる。中でも好ましいジカルボン酸
は、テレフタル酸とイソフタル酸である。これらの酸成
分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよく、
さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸等を一部共
重合してもよい。
ステルフィルムを構成するポリエステルとは、芳香族ジ
カルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールを主た
る構成成分とするポリエステルである。ここで、芳香族
ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフ
タル酸、フタル酸、1,4ーナフタレンジカルボン酸、
1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6ーナフタレン
ジカルボン酸、4,4′ージフェニルジカルボン酸、
4,4′ージフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′
ージフェニルスルホンジカルボン酸等を挙げることがで
きる。また、脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、ア
ジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸
等を挙げることができる。中でも好ましいジカルボン酸
は、テレフタル酸とイソフタル酸である。これらの酸成
分は1種のみ用いてもよく、2種以上併用してもよく、
さらには、ヒドロキシ安息香酸等のオキシ酸等を一部共
重合してもよい。
【0014】また、ジオール成分としては、例えば、エ
チレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3
ープロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3
−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2
−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサ
ンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリアルキレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシエトキシフェニル)プロパン等を挙げることができ
る。中でもエチレングリコールが好ましく用いられる。
これらのジオール成分は、1種のみ用いてもよく、2種
以上併用してもよい。
チレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3
ープロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3
−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2
−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサ
ンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリアルキレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシエトキシフェニル)プロパン等を挙げることができ
る。中でもエチレングリコールが好ましく用いられる。
これらのジオール成分は、1種のみ用いてもよく、2種
以上併用してもよい。
【0015】本発明のポリエステルフィルムに用いられ
る好まししいポリエステルとしては、ポリエチレンテレ
フタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフ
タレートとの共重合体、ポリブチレンテレフタレートお
よびその共重合体、ポリブチレンナフタレートおよびそ
の共重合体、さらにはポリヘキサメチレンテレフタレー
トおよびその共重合体、ポリヘキサメチレンナフタレー
トおよびその共重合体等を挙げることができる。
る好まししいポリエステルとしては、ポリエチレンテレ
フタレート、エチレンテレフタレートとエチレンイソフ
タレートとの共重合体、ポリブチレンテレフタレートお
よびその共重合体、ポリブチレンナフタレートおよびそ
の共重合体、さらにはポリヘキサメチレンテレフタレー
トおよびその共重合体、ポリヘキサメチレンナフタレー
トおよびその共重合体等を挙げることができる。
【0016】本発明におけるポリエステルフィルムを構
成するポリエステルは、従来公知の方法で製造すること
ができる。例えば、酸成分をジオール成分と直接エステ
ル化反応させた後、この反応の生成物を減圧下で加熱し
て余剰のジオール成分を除去しつつ重縮合させることに
よって製造する方法や、酸成分としてジアルキルエステ
ルを用い、これとジオール成分とでエステル交換反応さ
せた後、上記と同様に重縮合させることによって製造す
る方法等がある。この際、必要に応じて、反応触媒とし
て従来公知のアルカリ金属、アルカリ土類金属、マンガ
ン、コバルト、亜鉛、アンチモン、ゲルマニウム、チタ
ン化合物を用いることもできる。
成するポリエステルは、従来公知の方法で製造すること
ができる。例えば、酸成分をジオール成分と直接エステ
ル化反応させた後、この反応の生成物を減圧下で加熱し
て余剰のジオール成分を除去しつつ重縮合させることに
よって製造する方法や、酸成分としてジアルキルエステ
ルを用い、これとジオール成分とでエステル交換反応さ
せた後、上記と同様に重縮合させることによって製造す
る方法等がある。この際、必要に応じて、反応触媒とし
て従来公知のアルカリ金属、アルカリ土類金属、マンガ
ン、コバルト、亜鉛、アンチモン、ゲルマニウム、チタ
ン化合物を用いることもできる。
【0017】本発明におけるポリエステルには、必要に
応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、顔料、脂肪酸エステル、ワックス等の
有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤等を配合す
ることができる。
応じて、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、顔料、脂肪酸エステル、ワックス等の
有機滑剤あるいはポリシロキサン等の消泡剤等を配合す
ることができる。
【0018】本発明のポリエステルフィルムに用いられ
るポリエステルの固有粘度は、通常好ましくは0.5以
上、より好ましくは0.6以上である。固有粘度が0.
5未満であると製膜安定性が低下し、特に薄いフィルム
のキャストが困難となる。
るポリエステルの固有粘度は、通常好ましくは0.5以
上、より好ましくは0.6以上である。固有粘度が0.
5未満であると製膜安定性が低下し、特に薄いフィルム
のキャストが困難となる。
【0019】本発明のポリエステルフィルムの長手方向
の熱収縮率(S1)とその直角方向の熱収縮率(S2)
は、下記式(1)を満足する必要がある。
の熱収縮率(S1)とその直角方向の熱収縮率(S2)
は、下記式(1)を満足する必要がある。
【0020】 S1>S2 ・・・式(1) 熱収縮率がこの範囲を外れると偏光板に離型フィルムを
ラミネートする加工工程においてフィルムにシワが入る
などの問題が生じ、後の色相変化を正確に検査し難い不
都合を生じるために好ましくない。
ラミネートする加工工程においてフィルムにシワが入る
などの問題が生じ、後の色相変化を正確に検査し難い不
都合を生じるために好ましくない。
【0021】本発明のポリエステルフィルムの長手方向
の熱収縮率(S1)とその直角方向の熱収縮率(S2)
を上記範囲にするには、ポリエステルフィルムを長手方
向の配向は進まない程度にし、その直角方向を十分に配
向するように延伸する方法が有効である。
の熱収縮率(S1)とその直角方向の熱収縮率(S2)
を上記範囲にするには、ポリエステルフィルムを長手方
向の配向は進まない程度にし、その直角方向を十分に配
向するように延伸する方法が有効である。
【0022】また、ポリエステルフィルムの長手方向の
熱収縮率(S1)とその直角方向の熱収縮率(S2)
は、好ましくは0〜20%であり、より好ましくは0〜
10%である。
熱収縮率(S1)とその直角方向の熱収縮率(S2)
は、好ましくは0〜20%であり、より好ましくは0〜
10%である。
【0023】本発明の離型フィルムの表面粗さRaは、
5〜50nm、好ましくは10〜30nmである。ここ
での表面粗さRaは、中心線平均粗さである。表面粗さ
Raがこの範囲を外れると、偏光板に離型フィルムをラ
ミネートする加工工程においてフィルムにシワが入った
り、滑りすぎてラミネートミスが発生するなどの問題が
生じ、後の色相変化を正確に検査し難い不都合を生じる
ために好ましくない。
5〜50nm、好ましくは10〜30nmである。ここ
での表面粗さRaは、中心線平均粗さである。表面粗さ
Raがこの範囲を外れると、偏光板に離型フィルムをラ
ミネートする加工工程においてフィルムにシワが入った
り、滑りすぎてラミネートミスが発生するなどの問題が
生じ、後の色相変化を正確に検査し難い不都合を生じる
ために好ましくない。
【0024】本発明の離型フィルムの表面粗さRaを本
発明の範囲にするために、易滑剤を付与することができ
る。易滑性付与方法としては特に制限はないが、例え
ば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カ
オリン、タルク、湿式あるいは乾式シリカなどの無機粒
子、アクリル酸系ポリマー類、ポリスチレン等を構成成
分とする有機粒子等を配合する方法、ポリエステル重合
反応時に添加する触媒等が失活して形成される、いわゆ
る内部粒子による方法、界面活性剤を塗布する方法等が
ある。粒子量としては、ポリエステルポリマー100重
量部に対して0.005〜10重量部が好ましくは、更
に好ましくは0.01〜3重量部である。また、粒子の
平均径としては、0.01〜3μmが好ましく、更に好
ましくは0.1〜2μmである。もちろん、種類、平均
径の異なる複数の粒子を併用することもできる。
発明の範囲にするために、易滑剤を付与することができ
る。易滑性付与方法としては特に制限はないが、例え
ば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カ
オリン、タルク、湿式あるいは乾式シリカなどの無機粒
子、アクリル酸系ポリマー類、ポリスチレン等を構成成
分とする有機粒子等を配合する方法、ポリエステル重合
反応時に添加する触媒等が失活して形成される、いわゆ
る内部粒子による方法、界面活性剤を塗布する方法等が
ある。粒子量としては、ポリエステルポリマー100重
量部に対して0.005〜10重量部が好ましくは、更
に好ましくは0.01〜3重量部である。また、粒子の
平均径としては、0.01〜3μmが好ましく、更に好
ましくは0.1〜2μmである。もちろん、種類、平均
径の異なる複数の粒子を併用することもできる。
【0025】本発明のポリエステルフィルムの表面粗さ
(Ra)を上記範囲にするには、前記易滑剤を含有させ
た未延伸ポリエステルを横一軸に延伸する方法や、未延
伸ポリエステルフィルムを長手方向に配向が進まない程
度に延伸した後にその直角方向に十分に配向するように
延伸する方法が有効である。
(Ra)を上記範囲にするには、前記易滑剤を含有させ
た未延伸ポリエステルを横一軸に延伸する方法や、未延
伸ポリエステルフィルムを長手方向に配向が進まない程
度に延伸した後にその直角方向に十分に配向するように
延伸する方法が有効である。
【0026】本発明のポリエステルフィルムの長手方向
の屈折率(n1)は、好ましくは1.500〜1.65
0、長手方向に直角方向の屈折率(n2)は、1.50
0〜1.700であることが好ましく、色相検査を正確
に検査するために、n1とn2の関係が下記式(2)を
満足することが好ましい。
の屈折率(n1)は、好ましくは1.500〜1.65
0、長手方向に直角方向の屈折率(n2)は、1.50
0〜1.700であることが好ましく、色相検査を正確
に検査するために、n1とn2の関係が下記式(2)を
満足することが好ましい。
【0027】 0.20>n2−n1≧0.01 ・・・式(2) ここで屈折率とは、愛宕社製屈折率計(ATAGO 4
T)を使用して測定して求めた。測定温度は、25℃、
マウント液にヨウ化メチレンを使用して測定した。
T)を使用して測定して求めた。測定温度は、25℃、
マウント液にヨウ化メチレンを使用して測定した。
【0028】屈折率n1とn2が上記の範囲を外れる
と、クロスニコル法で偏光板の検査を行なう場合に色相
変化および光の透過現象が生じ、偏光フィルムや位相差
フィルムの残存応力による色相変化を正確に検査し難い
不都合を生じるために好ましくない。
と、クロスニコル法で偏光板の検査を行なう場合に色相
変化および光の透過現象が生じ、偏光フィルムや位相差
フィルムの残存応力による色相変化を正確に検査し難い
不都合を生じるために好ましくない。
【0029】本発明におけるポリエステルフィルムの製
造方法としては、前記易滑剤を本発明の範囲内に含有し
たポリエステルを必要に応じて乾燥した後、公知の溶融
押出機に供給し、所望のフィルターを通過させた後、ス
リット状のダイからシート状に押出し、静電印加などの
方式によりキャスティングドラムに密着させ冷却固化し
未延伸フィルムを得る。次いで、該未延伸フィルムを直
ちにテンターに導き横方向に延伸、熱処理する一軸延伸
方法や、未延伸フィルムを配向が進まない程度の倍率で
長手方向に延伸した後に横方向に延伸、熱処理したり、
また、その逆に横延伸した後に配向が進まない程度の倍
率で長手方向に延伸した後に熱処理する逐次二軸延伸方
法である。
造方法としては、前記易滑剤を本発明の範囲内に含有し
たポリエステルを必要に応じて乾燥した後、公知の溶融
押出機に供給し、所望のフィルターを通過させた後、ス
リット状のダイからシート状に押出し、静電印加などの
方式によりキャスティングドラムに密着させ冷却固化し
未延伸フィルムを得る。次いで、該未延伸フィルムを直
ちにテンターに導き横方向に延伸、熱処理する一軸延伸
方法や、未延伸フィルムを配向が進まない程度の倍率で
長手方向に延伸した後に横方向に延伸、熱処理したり、
また、その逆に横延伸した後に配向が進まない程度の倍
率で長手方向に延伸した後に熱処理する逐次二軸延伸方
法である。
【0030】ここで配向が進まない程度の倍率とは、長
手方向に延伸されたフィルムの屈折率が好ましくは1.
500〜1.630、より好ましくは1.500〜1.
600の範囲となることである。延伸倍率としては、横
方向一軸に延伸する場合は、1.5〜5.0倍が好まし
く、より好ましくは2.5〜4.5倍である。また、逐
次二軸延伸方式では、長手方向の延伸倍率は、1.1〜
4.0倍が好ましく、より好ましくは1.5〜3.5
倍、横方向の延伸倍率は、1.5〜5.0倍が好まし
く、より好ましくは2.5〜4.5倍である。延伸速度
は1000%/分〜200000%/分であることが望
ましく、延伸温度はポリエステルのガラス転移温度以上
ガラス転移温度+100℃以下であれば、任意の温度と
することができるが、通常は70〜120℃が好まし
く、より好ましくは70〜100℃である。
手方向に延伸されたフィルムの屈折率が好ましくは1.
500〜1.630、より好ましくは1.500〜1.
600の範囲となることである。延伸倍率としては、横
方向一軸に延伸する場合は、1.5〜5.0倍が好まし
く、より好ましくは2.5〜4.5倍である。また、逐
次二軸延伸方式では、長手方向の延伸倍率は、1.1〜
4.0倍が好ましく、より好ましくは1.5〜3.5
倍、横方向の延伸倍率は、1.5〜5.0倍が好まし
く、より好ましくは2.5〜4.5倍である。延伸速度
は1000%/分〜200000%/分であることが望
ましく、延伸温度はポリエステルのガラス転移温度以上
ガラス転移温度+100℃以下であれば、任意の温度と
することができるが、通常は70〜120℃が好まし
く、より好ましくは70〜100℃である。
【0031】また、逐次二軸延伸をする場合は、長手方
向の延伸温度は70〜120℃が好ましく、より好まし
くは70〜100℃である。横方向の延伸温度は、ポリ
エステルのガラス転移温度以上長手方向の延伸温度以下
が好ましく、通常は70〜120℃が好ましく、より好
ましくは70〜100℃である。
向の延伸温度は70〜120℃が好ましく、より好まし
くは70〜100℃である。横方向の延伸温度は、ポリ
エステルのガラス転移温度以上長手方向の延伸温度以下
が好ましく、通常は70〜120℃が好ましく、より好
ましくは70〜100℃である。
【0032】更に延伸後にフィルムに熱処理を行なう
が、この熱処理はオーブン中、加熱されたロール上等、
従来公知の任意の方法で行なうことができる。熱処理温
度は90〜240℃の任意の温度とすることができる
が、好ましくは90〜220℃である。フィルム幅方向
で物性を均一化する観点から、延伸した後にポリマーの
ガラス転移温度以下の温度で冷却を行なった後に熱処理
することが好ましく、更に上記温度範囲で2ゾーン以上
で段階的に昇温熱処理することが好ましい。また、熱処
理時間は任意とすることができるが、通常1〜60秒間
行なうことが好ましい。熱処理はフィルムをその長手方
向および/または幅方向に弛緩させつつ行なってもよ
い。
が、この熱処理はオーブン中、加熱されたロール上等、
従来公知の任意の方法で行なうことができる。熱処理温
度は90〜240℃の任意の温度とすることができる
が、好ましくは90〜220℃である。フィルム幅方向
で物性を均一化する観点から、延伸した後にポリマーの
ガラス転移温度以下の温度で冷却を行なった後に熱処理
することが好ましく、更に上記温度範囲で2ゾーン以上
で段階的に昇温熱処理することが好ましい。また、熱処
理時間は任意とすることができるが、通常1〜60秒間
行なうことが好ましい。熱処理はフィルムをその長手方
向および/または幅方向に弛緩させつつ行なってもよ
い。
【0033】さらに、再延伸を各方向に対して1回以上
行なってもよく、その後熱処理を行なってもよい。
行なってもよく、その後熱処理を行なってもよい。
【0034】また、本発明において、フィルムにコロナ
放電処理などの表面処理を施すことにより、接着性を向
上させることは、さらに特性を向上させる上で好まし
い。また、熱処理して得られたポリエステルフィルムを
一旦室温程度まで冷却した後、さらに40〜90℃の比
較的低温で、5秒から1週間程度エージングすることも
できる。
放電処理などの表面処理を施すことにより、接着性を向
上させることは、さらに特性を向上させる上で好まし
い。また、熱処理して得られたポリエステルフィルムを
一旦室温程度まで冷却した後、さらに40〜90℃の比
較的低温で、5秒から1週間程度エージングすることも
できる。
【0035】本発明のポリエステルフィルムの少なくと
も片面には、離型性付与処理が施されていることが好ま
しい。離型性付与処理方法は、特に限定されないが、シ
リコーンコーティング処理が好ましい。この中、特に硬
化シリコーン樹脂塗膜を形成する処理が好ましい。この
硬化シリコーン樹脂塗膜は、硬化性シリコーン樹脂を含
む塗液をポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布
し、乾燥、硬化させることにより形成することができ
る。硬化性シリコーン樹脂としては、例えば、縮合反応
系のもの、付加反応系のもの、紫外線もしくは電子線硬
化系のものなどいずれかの反応系の樹脂を用いることが
できる。これらは一種または二種以上用いることができ
る。
も片面には、離型性付与処理が施されていることが好ま
しい。離型性付与処理方法は、特に限定されないが、シ
リコーンコーティング処理が好ましい。この中、特に硬
化シリコーン樹脂塗膜を形成する処理が好ましい。この
硬化シリコーン樹脂塗膜は、硬化性シリコーン樹脂を含
む塗液をポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布
し、乾燥、硬化させることにより形成することができ
る。硬化性シリコーン樹脂としては、例えば、縮合反応
系のもの、付加反応系のもの、紫外線もしくは電子線硬
化系のものなどいずれかの反応系の樹脂を用いることが
できる。これらは一種または二種以上用いることができ
る。
【0036】[特性の測定方法] (1)熱収縮率 幅10mm、長さ200mmに切り出した熱可塑性フィ
ルムに5gの荷重をかけ、150℃に加熱されたギアオ
ーブンに30分間放置したときの収縮量で表した。
ルムに5gの荷重をかけ、150℃に加熱されたギアオ
ーブンに30分間放置したときの収縮量で表した。
【0037】(2)表面粗さ 表面粗さRaは、中心線平均粗さである。(株)小坂研
究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用いて測定
した。条件は下記のとおりであり、20回の測定の平均
値をもって測定値とした。これらの測定は、フィルムの
幅方向に触針を走査して行なった。 ・触針先端半径 : 0.5μm ・触針荷重 : 5mg ・測定長 : 1mm ・カットオフ : 0.08mm ・触針スピード : 4μm/sec なお、Raの定義は、例えば、奈良治郎著「表面粗さの
測定・評価法」(総合技術センター、1983)に示さ
れているものである。
究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用いて測定
した。条件は下記のとおりであり、20回の測定の平均
値をもって測定値とした。これらの測定は、フィルムの
幅方向に触針を走査して行なった。 ・触針先端半径 : 0.5μm ・触針荷重 : 5mg ・測定長 : 1mm ・カットオフ : 0.08mm ・触針スピード : 4μm/sec なお、Raの定義は、例えば、奈良治郎著「表面粗さの
測定・評価法」(総合技術センター、1983)に示さ
れているものである。
【0038】(3)ガラス転移点(Tg)、融点(T
m) セイコー電子(株)製示差走査熱量計RDC220型を
用いて、フィルム試料5mgを採取し、室温より昇温速
度20℃/分で昇温した時の吸熱ピークの温度より融点
(Tm)を求めた。また、ガラス転移温度(Tg)はフ
ィルム試料を280℃まで昇温し、280℃で5分間保
持した後、液体窒素で急冷し、再度室温より昇温速度2
0℃/分で昇温して測定した。
m) セイコー電子(株)製示差走査熱量計RDC220型を
用いて、フィルム試料5mgを採取し、室温より昇温速
度20℃/分で昇温した時の吸熱ピークの温度より融点
(Tm)を求めた。また、ガラス転移温度(Tg)はフ
ィルム試料を280℃まで昇温し、280℃で5分間保
持した後、液体窒素で急冷し、再度室温より昇温速度2
0℃/分で昇温して測定した。
【0039】(4)色相検査性 沃素をポリビニルアルコールに吸着配向せしめ上下より
トリアセチルセルロースで被覆した厚み200μmの偏
光フィルム上面に、10μmの粘着剤を塗布した厚み4
0μmのポリエステル保護フィルムよりなる表面保護フ
ィルムを貼着し、また偏光フィルムの下面には25μm
厚みの粘着剤を塗布した厚み65μmの本発明の離型フ
ィルムとして貼着し、図1に示す構造の偏光板を作成し
た。得られた偏光板を内部に光源を有しその上部に偏光
フィルムを配設し偏光のみをとりだせるようにした装置
上に剥離フィルム側から光が透過するように偏光板を配
置し、偏光フィルムの色相変化を検査した。判定基準は
次のとおりである。 ・色相変化及び光の透過がなく、正確な検査が可能 →○ ・色むら、光抜けを生じ、正確な検査が困難 →× (5)加工性 A4サイズに切り出した上記200μmの偏光フィルム
と10μmの粘着剤を塗布した本発明の保護フィルムを
張力をかけながら、70℃に加熱されたシリコンゴムロ
ールで圧力をかけながら張り合わせた。判定基準は次の
とおりである。 ・張り合わせが良好に行えて、保護フィルムにしわや気泡がない。→○ ・張り合わせ不良、または保護フィルムにしわや気泡が発生。 →×
トリアセチルセルロースで被覆した厚み200μmの偏
光フィルム上面に、10μmの粘着剤を塗布した厚み4
0μmのポリエステル保護フィルムよりなる表面保護フ
ィルムを貼着し、また偏光フィルムの下面には25μm
厚みの粘着剤を塗布した厚み65μmの本発明の離型フ
ィルムとして貼着し、図1に示す構造の偏光板を作成し
た。得られた偏光板を内部に光源を有しその上部に偏光
フィルムを配設し偏光のみをとりだせるようにした装置
上に剥離フィルム側から光が透過するように偏光板を配
置し、偏光フィルムの色相変化を検査した。判定基準は
次のとおりである。 ・色相変化及び光の透過がなく、正確な検査が可能 →○ ・色むら、光抜けを生じ、正確な検査が困難 →× (5)加工性 A4サイズに切り出した上記200μmの偏光フィルム
と10μmの粘着剤を塗布した本発明の保護フィルムを
張力をかけながら、70℃に加熱されたシリコンゴムロ
ールで圧力をかけながら張り合わせた。判定基準は次の
とおりである。 ・張り合わせが良好に行えて、保護フィルムにしわや気泡がない。→○ ・張り合わせ不良、または保護フィルムにしわや気泡が発生。 →×
【0040】
【実施例】(実施例1)ポリエチレンテレフタレート樹
脂(Tg=約75℃、Tm=約260℃)に、平均粒径
1.1μmの炭酸カルシウムを0.05重量%添加した
原料をスクリュウ径40mmの押出機に供給して溶融し
て、口金から押出し、直径600mmの冷却ドラム(2
5℃)上にキャストして未延伸フィルムを作成した。
脂(Tg=約75℃、Tm=約260℃)に、平均粒径
1.1μmの炭酸カルシウムを0.05重量%添加した
原料をスクリュウ径40mmの押出機に供給して溶融し
て、口金から押出し、直径600mmの冷却ドラム(2
5℃)上にキャストして未延伸フィルムを作成した。
【0041】得られた未延伸フィルムを、ステンター式
延伸機に送り込み、85℃で表1に示すように幅方向に
3.75倍に延伸し、次いで50℃の中間冷却ゾーンを
通過させた後に140℃で熱処理をして、厚さ40μm
の延伸フィルムを得た。得られた各フィルムの評価結果
を表2と表3に示す。加工性は良好であり、色相変化の
評価も良好であった。
延伸機に送り込み、85℃で表1に示すように幅方向に
3.75倍に延伸し、次いで50℃の中間冷却ゾーンを
通過させた後に140℃で熱処理をして、厚さ40μm
の延伸フィルムを得た。得られた各フィルムの評価結果
を表2と表3に示す。加工性は良好であり、色相変化の
評価も良好であった。
【0042】(実施例2〜7)ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂(Tg=約75℃、Tm=約260℃)に、平
均粒径1.1μmの炭酸カルシウムを0.05重量%添
加した原料をスクリュウ径40mmの押出機に供給して
溶融して、口金から押出し、直径600mmの冷却ドラ
ム(25℃)上にキャストして未延伸フィルムを作成し
た。
ート樹脂(Tg=約75℃、Tm=約260℃)に、平
均粒径1.1μmの炭酸カルシウムを0.05重量%添
加した原料をスクリュウ径40mmの押出機に供給して
溶融して、口金から押出し、直径600mmの冷却ドラ
ム(25℃)上にキャストして未延伸フィルムを作成し
た。
【0043】得られた未延伸フィルムを、95℃に加熱
されたロールで長さ方向に表1に示す倍率に延伸した
後、該延伸フィルムをステンター式延伸機に送り込み、
85℃で幅方向に3.65倍に延伸し、次いで50℃の
中間冷却ゾーンを通過させた後に140、180、20
0℃で熱処理をし、厚さ40μmの延伸フィルムを得
た。得られた各フィルムの評価結果は表2と表3に示す
とおり、加工性は良好であり、色相変化の評価も良好で
あった。
されたロールで長さ方向に表1に示す倍率に延伸した
後、該延伸フィルムをステンター式延伸機に送り込み、
85℃で幅方向に3.65倍に延伸し、次いで50℃の
中間冷却ゾーンを通過させた後に140、180、20
0℃で熱処理をし、厚さ40μmの延伸フィルムを得
た。得られた各フィルムの評価結果は表2と表3に示す
とおり、加工性は良好であり、色相変化の評価も良好で
あった。
【0044】(実施例8)ポリエチレンテレフタレート
樹脂(Tg=約75℃、Tm=約260℃)に、平均粒
径1.1μmの炭酸カルシウムを0.05重量%添加し
た原料をスクリュウ径40mmの押出機に供給して溶融
して、口金から押出し、直径600mmの冷却ドラム
(25℃)上にキャストして未延伸フィルムを作成し
た。
樹脂(Tg=約75℃、Tm=約260℃)に、平均粒
径1.1μmの炭酸カルシウムを0.05重量%添加し
た原料をスクリュウ径40mmの押出機に供給して溶融
して、口金から押出し、直径600mmの冷却ドラム
(25℃)上にキャストして未延伸フィルムを作成し
た。
【0045】得られた未延伸フィルムを、95℃に加熱
されたロールで表1に示すように長さ方向に2.5倍延
伸した後、該延伸フィルムをステンター式延伸機に送り
込み、85℃で幅方向に3.5倍に延伸し、それを一旦
ステンターよりフィルムを送り出し、次いで第2ステン
ターに送り込み、95℃で横方向に1.2倍延伸し、5
0℃の中間冷却ゾーンを通過させた後に200℃で熱処
理をして厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた
各フィルムの評価結果は表2と表3に示すとおり、加工
性は良好であり、色相変化の評価も良好であった。
されたロールで表1に示すように長さ方向に2.5倍延
伸した後、該延伸フィルムをステンター式延伸機に送り
込み、85℃で幅方向に3.5倍に延伸し、それを一旦
ステンターよりフィルムを送り出し、次いで第2ステン
ターに送り込み、95℃で横方向に1.2倍延伸し、5
0℃の中間冷却ゾーンを通過させた後に200℃で熱処
理をして厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた
各フィルムの評価結果は表2と表3に示すとおり、加工
性は良好であり、色相変化の評価も良好であった。
【0046】(比較例1)実施例1において、表1のよ
うに縦延伸倍率を4.0倍、横延伸倍率を1.0倍にし
た以外は、実施例1と同様にして厚さ40μmの延伸フ
ィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表2と表
3に示すとおりで、加工性が不良であり、色相変化の評
価では、色むら、光抜けを生じ、正確な検査が困難であ
った。
うに縦延伸倍率を4.0倍、横延伸倍率を1.0倍にし
た以外は、実施例1と同様にして厚さ40μmの延伸フ
ィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表2と表
3に示すとおりで、加工性が不良であり、色相変化の評
価では、色むら、光抜けを生じ、正確な検査が困難であ
った。
【0047】(比較例2)実施例1において、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂に粒子を添加せずに、それ以外
は、実施例1と同様にして厚さ40μmの延伸フィルム
を得た。得られたフィルムの評価結果は表2と表3に示
すとおりで、加工性が不良であり、色相変化の評価で
は、色むら、光抜けを生じ、正確な検査が困難であっ
た。
レンテレフタレート樹脂に粒子を添加せずに、それ以外
は、実施例1と同様にして厚さ40μmの延伸フィルム
を得た。得られたフィルムの評価結果は表2と表3に示
すとおりで、加工性が不良であり、色相変化の評価で
は、色むら、光抜けを生じ、正確な検査が困難であっ
た。
【0048】(比較例3)実施例1において、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂に添加する粒子を平均粒径5.
0μmの酸化珪素に変更した以外は、実施例1と同様に
して厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られたフィ
ルムの評価結果は表2と表3に示すとおりで、加工性が
不良であり、色相変化の評価では、色むら、光抜けを生
じ、正確な検査が困難であった。
レンテレフタレート樹脂に添加する粒子を平均粒径5.
0μmの酸化珪素に変更した以外は、実施例1と同様に
して厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られたフィ
ルムの評価結果は表2と表3に示すとおりで、加工性が
不良であり、色相変化の評価では、色むら、光抜けを生
じ、正確な検査が困難であった。
【0049】(比較例4)実施例1において、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂に添加する粒子を平均粒径5.
0μmの酸化珪素に変更し、更に縦延伸倍率を4.0
倍、横延伸倍率を1.0倍にした以外は、実施例1と同
様にして厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた
フィルムの評価結果は表2と表3に示すとおりで、加工
性が不良であり、色相変化の評価では、色むら、光抜け
を生じ、正確な検査が困難であった。
レンテレフタレート樹脂に添加する粒子を平均粒径5.
0μmの酸化珪素に変更し、更に縦延伸倍率を4.0
倍、横延伸倍率を1.0倍にした以外は、実施例1と同
様にして厚さ40μmの延伸フィルムを得た。得られた
フィルムの評価結果は表2と表3に示すとおりで、加工
性が不良であり、色相変化の評価では、色むら、光抜け
を生じ、正確な検査が困難であった。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【発明の効果】ポリエステルフィルムの長手方向の熱収
縮率とその直角方向の熱収縮率の関係と表面粗さを規定
することにより、加工性が良好で色相検査性が良好な離
型フィルムが得られる。
縮率とその直角方向の熱収縮率の関係と表面粗さを規定
することにより、加工性が良好で色相検査性が良好な離
型フィルムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、偏光板のモデル断面図である。
1・・・偏光フィルム 2・・・表面保護フィルム 3・・・粘着剤層 4・・・剥離フィルム
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 67:00 B29K 67:00 B29L 7:00 B29L 7:00 C08L 67:02 C08L 67:02 Fターム(参考) 2H049 BA02 BB13 BB54 BC03 BC22 2H091 FA08X FA08Z GA16 LA09 LA16 4F006 AA35 AB39 BA11 CA05 EA03 4F071 AA45 AA46 AF31Y AF61Y AH19 BA01 BB06 BB07 BB08 BC01 BC16 4F210 AA24 AE01 AG01 RA03 RC02 RG35 RG43
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリエステルフィルムからなり、該ポリ
エステルフィルムの長手方向の熱収縮率(S1)とその
直角方向の熱収縮率(S2)が下記式(1)を満足して
おり、かつ表面粗さRaが5〜50nmであることを特
徴とする離型フィルム。 S1>S2 ・・・式(1) - 【請求項2】 ポリエステルフィルムの長手方向の屈折
率(n1)が1.500〜1.650であり、長手方向
に直角方向の屈折率(n2)が1.500〜1.700
であり、かつn1とn2の関係が下記式(2)を満足す
ることを特徴とする請求項1記載の離型フィルム。 0.20>n2−n1≧0.01 ・・・式(2) - 【請求項3】 ポリエステルフィルムからなり、次の
(a)〜(d)の要件を満たす離型フィルム。 (a)該ポリエステルフィルムの長手方向の熱収縮率
(S1)とその直角方向の熱収縮率(S2)が下記式
(1)を満足すること S1>S2 ・・・式(1) (b)ポリエステルフィルムの表面粗さRaが5〜50
nmであること (c)ポリエステルフィルムの長手方向の屈折率(n
1)が1.500〜1.650であり、長手方向に直角
方向の屈折率(n2)が1.500〜1.700である
こと、および (d)n1とn2の関係が下記式(2)を満足すること 0.20>n2−n1≧0.01 ・・・式(2)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000152562A JP2001329078A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 離型フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000152562A JP2001329078A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 離型フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001329078A true JP2001329078A (ja) | 2001-11-27 |
Family
ID=18657970
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000152562A Pending JP2001329078A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 離型フィルム |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001329078A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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JP2008242426A (ja) * | 2006-12-22 | 2008-10-09 | Nippon Shokubai Co Ltd | 位相差フィルムの製造方法 |
WO2009084180A1 (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-09 | Mitsubishi Plastics, Inc. | 偏光板用離型フィルム用ポリエステルフィルム及び偏光特性の改善された積層体 |
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-
2000
- 2000-05-24 JP JP2000152562A patent/JP2001329078A/ja active Pending
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