JP2001318345A - 累進多焦点レンズ - Google Patents
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Abstract
上での光学的な特性をほぼ等しくすることのできる累進
多焦点レンズ。 【解決手段】 第1ベースカーブBCLを有する第1累
進多焦点レンズにおいて、遠用アイポイントから水平方
向にx(mm)の距離にあり且つ鉛直方向にy(mm)
の距離にあるレンズ屈折面上の任意の点における面付加
平均屈折力をΔP L(x,y) {=PL(x,y) −BCL}(ディ
オプター)とする。第1ベースカーブBCLよりも曲率が
実質的に小さい第2ベースカーブBCSを有する第2累
進多焦点レンズにおいて、面付加平均屈折力をΔPS(x,
y) {=PS(x,y) −BCS}(ディオプター)とする。主
子午線曲線に対して耳側および鼻側のうちの少なくとも
一方の遠用部領域であって、15≦(x2+y2)1/2を
満足する領域において、ΔPS(x,y)>ΔPL(x,y)の条件
を満足する。
Description
関し、さらに詳細には、眼の調節力の補助として使用す
る累進多焦点レンズに関するものである。
フォーカルレンズや、累進多焦点レンズなどが用いられ
ている。これらのレンズの中でも特に累進多焦点レンズ
では、遠方視時と近方視時とで眼鏡の掛け替えや掛け外
しを必要とせず、また外観的にもバイフォーカルレンズ
のような境目がない。従って、近年では、累進多焦点レ
ンズに対する需要がかなり高まっている。
て近方視が困難になった場合の調節力の補助用眼鏡レン
ズである。一般に、累進多焦点レンズでは、装用時にお
いてレンズの上方に位置する遠用視矯正領域(以下、
「遠用部」と言う)と、下方に位置する近用視矯正領域
(以下、「近用部」と言う)と、双方の領域の間におい
て連続的に屈折力が変化する累進領域(以下、「中間
部」と言う)とを備えている。なお、本発明において
「上方」、「下方」、「水平」および「垂直」等といっ
た表記は、装用時のレンズにおける位置関係を示すもの
であって、例えば遠用部の下方とは遠用部の領域内にあ
って中間部に近い領域を示す。
ズの領域区分の概要を示す図である。図1に示す累進多
焦点レンズは、装用時において上方に位置する遠用部F
と、下方の近用部Nと、双方の領域の間において連続的
に屈折力が変化する中間部Pとを備えている。レンズ面
の形状に関しては、レンズ面のほぼ中央を上方から下方
にかけて鉛直に走る子午線に沿った断面と物体側(眼と
は反対側)レンズ面との交線MM’がレンズの加入度な
どの仕様を表すための基準線として用いられ、レンズの
設計においても重要な基準線として用いられている。こ
のように対称に設計された累進多焦点レンズでは、遠用
部Fの遠用中心OF、フィッティングポイントである遠
用アイポイントE、レンズ面の幾何中心OGおよび近用
中心ONは、基準となる中心線MM’上にある。
心ONが鼻側に寄ることを考慮して、近用部Nを非対称
に配置した累進多焦点レンズ(以下、「非対称型累進多
焦点レンズ」と言う)の領域区分の概要図である。図2
に示すような非対称型累進多焦点レンズにおいても、遠
用部Fの遠用中心OF、遠用アイポイントE、レンズ面
の幾何中心OGおよび近用中心ONを通る断面と物体側
レンズ面との交線からなる中心線MM’が基準線として
用いられる。
して「主子午線曲線」という。遠用部Fの中心および近
用部Nの中心は、レンズ度数を測定する際に基準になる
位置であり、遠用測定基準点を遠用中心OFと呼び、近
用測定基準点を近用中心ONと呼ぶ。さらに、遠用中心
OFにおける面平均屈折力をベースカーブとし、遠用中
心OFを通る透過光線の平均球面度数を、遠用部におけ
る基準の平均球面度数(以下、「遠用度数」と言う)と
する。通常、近用中心ONは、近用アイポイントに一致
する。ただし、ここで言う遠用中心、近用中心とは、各
領域における幾何的な中心ではなく、レンズの測定時及
び装用時における機能的な中心を意味する。
「面屈折力」と言う)および面非点隔差(以下、「非点
隔差」と言う)は、累進多焦点面上の任意の点における
最大主曲率をψmaxとし、最小主曲率をψminとし、レン
ズの屈折率をnとしたとき、次の式(a)および(b)
でそれぞれ表される。 面屈折力=(ψmax+ψmin)×(n−1)/2 (a) 非点隔差=(ψmax−ψmin)×(n−1) (b)
び非点収差は、累進多焦点面上の任意の点を透過した光
線における最大の球面度数をDmaxとし、最小の球面度
数をDminとしたとき、次の式(c)および(d)でそ
れぞれ表される。 球面度数=(Dmax+Dmin)/2 (c) 非点収差=(Dmax−Dmin) (d)
力(以下、「面付加屈折力」と言う)とは、累進多焦点
面上の任意の点において面屈折力からベースカーブを減
じた面屈折力である。また、付加平均球面度数(以下、
「付加球面度数」と言う)とは、累進多焦点面上の任意
の点を通る光線の平均球面度数(以下「球面度数」と言
う)から遠用度数を減じた球面度数である。
ぼ幾何中心を通る主子午線曲線MM’上で、遠用中心O
Fから近用中心ONに向かって連続的にプラスの面屈折
力(または球面度数)が付加され、この付加面屈折力
(または付加球面度数)がほぼ最大になる近用中心ON
の面屈折力(または球面度数)から遠用中心OFの面屈
折力(または球面度数)を引いた値を、累進多焦点レン
ズの加入度と呼ぶ。累進多焦点レンズでは、遠用部F、
中間部Pおよび近用部Nのすべての領域において、明視
域が広く、ゆれ、ゆがみ等が少なく、装用し易いレンズ
が理想的である。
多焦点レンズでは、一般に、累進多焦点面(屈折面)の
光学的な特性に関して主に議論されてきた。即ち、累進
多焦点レンズの性能は、例えば累進多焦点面における面
屈折力の分布(または面付加屈折力の分布)や非点隔差
の分布等で評価されることが多かった。そのため、設計
者は、累進多焦点面において、用途に合わせた面屈折力
の分布を得ること、所定の値以下の非点隔差を有する領
域、いわゆる明視域と呼ばれる領域を広く確保するこ
と、さらに眼を動かして見た時の像の流れやゆれ、歪み
などを考慮して、非点隔差の最大値を極力小さくするこ
と等を、主な目的としてきた。
ンズの累進多焦点面の光学的な特性と、装用者がレンズ
を使用した時のレンズの光学的な特性とは、必ずしも一
致しない。そのため、近年では、装用者が実際にレンズ
を使用した時の光学性能をより向上させるために、累進
多焦点面の光学的な特性だけでなく、装用状態により近
い状態での光学性能の評価、即ちレンズを透過した光線
による光学性能の評価が行われるようになってきてい
る。
が最小になるようなレンズ曲率とレンズ度数との関係
は、例えばチェルニングの楕円等から得ることができ
る。即ち、レンズの両面の曲率として、このチェルニン
グの楕円によって得られる最適な曲率の組み合わせを選
択することによって、レンズの周辺部における非点収差
の発生を抑えることができることはよく知られている。
しかしながら、このチェルニングの楕円によって得られ
る最適な曲率の組み合わせを用いた場合、ベースカーブ
の曲率が大きく、レンズの厚さも大きくなる傾向があ
る。このため、近年の累進多焦点レンズでは、レンズの
薄肉化や外観上および製造上の都合から、上述の最適な
曲率の組み合わせによって得られる曲率よりも小さい曲
率をベースカーブとして選択することが主流となってい
る。
の分布や非点隔差の分布と、レンズを透過して装用者の
眼に入射する光線の球面度数の分布や非点収差の分布と
の間で傾向が等しくなるのは、多くの場合、物体からの
光線がレンズ面に対して垂直に近い角度で入射する領
域、すなわちレンズのフィッティングポイント付近な
ど、レンズの光軸近傍の領域に限られる。それに対し、
レンズの光軸から離れた位置を介して装用者の眼に入射
する光線はレンズ面に対して斜めに入射することになる
ため、レンズ面における非点隔差がほぼ零である位置を
通る光線についてもレンズを透過する時には非点収差が
発生し、且つ基準となる遠用度数に対して度数がずれた
状態で装用者の眼に入射することになる。この傾向は、
レンズの処方面の曲率や中心厚等によって異なる上、レ
ンズの周辺部へ向かうに従ってより大きくなる。
多焦点レンズでは、各ベースカーブに対して累進多焦点
面の面付加屈折力や非点隔差の分布を等しく設計した場
合、透過光線の球面度数の分布や非点収差の分布は、そ
れぞれのベースカーブで実質的に異なったものとなって
しまう。従って、複数のベースカーブを有し、装用状態
における付加球面度数分布や非点収差分布等の透過光線
の光学的な特性が複数のベースカーブに対して等しい一
連の累進多焦点レンズを得るためには、それぞれのベー
スカーブにおける製作範囲を考慮して累進多焦点面を最
適化した設計が必要となってくる。
れら透過光による光学性能の評価がなされた従来技術が
提案されている。しかしながら、それらの従来技術で
は、非点収差が所定の量以下の領域、具体的には非点収
差が0.50ディオプター以下である領域を明視域と規
定し、この明視域を広く確保することのみが議論されて
いるのがほとんどである。すなわち、従来技術では、球
面度数の分布に関する最適化がほとんど議論されていな
い。さらに、それぞれ曲率の異なるベースカーブに合わ
せて遠用部領域を面として最適化する技術は未だ提案さ
れていない。
に、非点収差を小さい量に抑えることは重要且つ必要で
あるが、特に遠用部に関しては、非点収差の大小のみで
明視域を定義するのは十分であるとは言えない。即ち、
処方による遠用度数から大きく球面度数がズレた領域で
は、例え非点収差が一般に明視域と定義されている所定
量以下であっても、度数ズレによる像のボケが生じるた
め、装用者は遠方視において対象物をはっきりと見るこ
とができなくなる。遠方視を行うための遠用部における
度数ズレによる影響は、近方視を行うための近用部にお
ける度数ズレによる影響よりも大きい。このため、遠用
部では、近用部におけるよりも、所定の遠用度数からの
度数ズレを考慮して設計を行うことは非常に重要であ
る。
のであり、レンズの基本的な仕様がほぼ等しくなるよう
に設計された、複数のベースカーブを有する一連の累進
多焦点レンズにおいて、すべてのベースカーブに対して
装用上での光学的な特性をほぼ等しくすることができ、
装用状態における光学性能を良好に設定することのでき
る累進多焦点レンズを提供することを目的とする。本発
明は、特に遠用部において、非点収差が小さく且つ度数
ズレによる像ボケの少ない明視域を広く確保することの
できる累進多焦点レンズを提供することを目的とする。
に、本発明の第1発明では、少なくともレンズの一方の
面に、レンズの屈折面を鼻側領域と耳側領域とに分割す
る主子午線曲線に沿って、遠景に対応する遠用視矯正領
域と、近景に対応する近用視矯正領域と、前記遠用視矯
正領域と前記近用視矯正領域との間において両領域の面
の屈折力を連続的に接続する累進領域とを備え、レンズ
の基本的な仕様がほぼ等しくなるように設計された、複
数のベースカーブを有する一連の累進多焦点レンズであ
って、前記複数のベースカーブから選択された第1ベー
スカーブBCLを有する第1累進多焦点レンズにおい
て、遠用アイポイントからレンズ装用状態における水平
方向にx(mm)の距離にあるレンズ屈折面上の点の面
平均屈折力をPL(x,0)(ディオプター) とし、該面平均
屈折力PL(x,0)から前記第1ベースカーブBCLを減じ
て得られる面付加平均屈折力をΔPL(x,0) {=PL(x,
0) −BCL}(ディオプター)とし、前記第1ベースカー
ブBCLよりも曲率が実質的に小さく且つ前記複数のベ
ースカーブから選択された第2ベースカーブBCSを有
し、前記第1累進多焦点レンズの加入度と実質的に同じ
加入度を有する第2累進多焦点レンズにおいて、前記遠
用アイポイントからレンズ装用状態における水平方向に
x(mm)の距離にあるレンズ屈折面上の点の面平均屈
折力をPS(x,0)(ディオプター) とし、該面平均屈折力
PS(x,0)から前記第2ベースカーブBCSを減じて得ら
れる面付加平均屈折力をΔPS(x,0) {=PS(x,0) −B
CS}(ディオプター)としたとき、前記主子午線曲線に
対して耳側および鼻側のうちの少なくとも一方の領域で
あって、15≦|x|を満足する領域において、 ΔPS(x,0)>ΔPL(x,0) (1) の条件を満足することを特徴とする累進多焦点レンズを
提供する。
の一方の面に、レンズの屈折面を鼻側領域と耳側領域と
に分割する主子午線曲線に沿って、遠景に対応する遠用
視矯正領域と、近景に対応する近用視矯正領域と、前記
遠用視矯正領域と前記近用視矯正領域との間において両
領域の面の屈折力を連続的に接続する累進領域とを備
え、レンズの基本的な仕様がほぼ等しくなるように設計
された、複数のベースカーブを有する一連の累進多焦点
レンズであって、前記複数のベースカーブから選択され
た第1ベースカーブBCLを有する第1累進多焦点レン
ズにおいて、遠用アイポイントからレンズ装用状態にお
ける鉛直方向にh(mm)の距離にある遠用中心からレ
ンズ装用状態における水平方向にx(mm)の距離にあ
るレンズ屈折面上の点の面平均屈折力をPL(x,h)(ディ
オプター) とし、該面平均屈折力PL(x,h)から前記第1
ベースカーブBCLを減じて得られる面付加平均屈折力
をΔPL(x,h) {=PL(x,h) −BCL}(ディオプター)
とし、前記第1ベースカーブBCLよりも曲率が実質的
に小さく且つ前記複数のベースカーブから選択された第
2ベースカーブBCSを有し、前記第1累進多焦点レン
ズの加入度と実質的に同じ加入度を有する第2累進多焦
点レンズにおいて、前記遠用中心からレンズ装用状態に
おける水平方向にx(mm)の距離にあるレンズ屈折面
上の点の面平均屈折力をPS(x,h)(ディオプター) と
し、該面平均屈折力PS(x,h)から前記第2ベースカーブ
BCSを減じて得られる面付加平均屈折力をΔPS(x,h)
{=PS(x,h) −BCS}(ディオプター)としたとき、前
記主子午線曲線に対して耳側および鼻側のうちの少なく
とも一方の領域であって、15≦(x2+h2)1/2を満
足する領域において、 ΔPS(x,h)>ΔPL(x,h) (2) の条件を満足することを特徴とする累進多焦点レンズを
提供する。
の一方の面に、レンズの屈折面を鼻側領域と耳側領域と
に分割する主子午線曲線に沿って、遠景に対応する遠用
視矯正領域と、近景に対応する近用視矯正領域と、前記
遠用視矯正領域と前記近用視矯正領域との間において両
領域の面の屈折力を連続的に接続する累進領域とを備
え、レンズの基本的な仕様がほぼ等しくなるように設計
された、複数のベースカーブを有する一連の累進多焦点
レンズであって、前記複数のベースカーブから選択され
た第1ベースカーブBCLを有する第1累進多焦点レン
ズにおいて、遠用アイポイントからレンズ装用状態にお
ける水平方向にx(mm)の距離にあり且つ前記遠用ア
イポイントからレンズ装用状態における鉛直方向にy
(mm)の距離にあるレンズ屈折面上の任意の点におけ
る面平均屈折力をPL(x,y)(ディオプター) とし、該面
平均屈折力PL(x,y)から前記第1ベースカーブBCLを
減じて得られる面付加平均屈折力をΔPL(x,y) {=P L
(x,y) −BCL}(ディオプター)とし、前記第1ベース
カーブBCLよりも曲率が実質的に小さく且つ前記複数
のベースカーブから選択された第2ベースカーブBCS
を有し、前記第1累進多焦点レンズの加入度と実質的に
同じ加入度を有する第2累進多焦点レンズにおいて、前
記遠用アイポイントからレンズ装用状態における水平方
向にx(mm)の距離にあり且つ前記遠用アイポイント
からレンズ装用状態における鉛直方向にy(mm)の距
離にあるレンズ屈折面上の任意の点における面平均屈折
力をPS(x,y)(ディオプター) とし、該面平均屈折力PS
(x,y)から前記第2ベースカーブBCSを減じて得られる
面付加平均屈折力をΔPS(x,y) {=PS(x,y) −B
CS}(ディオプター)としたとき、前記主子午線曲線に
対して耳側および鼻側のうちの少なくとも一方の遠用視
矯正領域であって、15≦(x2+y2)1/2を満足する
領域において、 ΔPS(x,y)>ΔPL(x,y) (3) の条件を満足することを特徴とする累進多焦点レンズを
提供する。
子午線曲線に対して耳側および鼻側のうちの少なくとも
一方の遠用視矯正領域であって、15≦(x2+y2)
1/2を満足する領域において、 -0.850≦(ΔPL(x,y)−ΔPS(x,y))/(BCL−BCS)≦-0.010 (4) の条件を満足する。
よれば、前記第1累進多焦点レンズにおいて、前記遠用
アイポイントからレンズ装用状態における水平方向にx
(mm)の距離にあるレンズ屈折面上の点の面非点隔差
をCL(x,0)(ディオプター)とし、前記第2累進多焦点レ
ンズにおいて、前記遠用アイポイントからレンズ装用状
態における水平方向にx(mm)の距離にあるレンズ屈
折面上の点の面非点隔差をCS(x,0)(ディオプター) と
したとき、前記主子午線曲線に対して耳側および鼻側の
うちの少なくとも一方の領域であって、15≦|x|を
満足する領域において、 CL(x,0)>CS(x,0) (5) の条件を満足する。
第2態様によれば、前記第1累進多焦点レンズにおい
て、前記遠用アイポイントからレンズ装用状態における
鉛直方向にh(mm)の距離にある遠用中心からレンズ
装用状態における水平方向にx(mm)の距離にあるレ
ンズ屈折面上の点の面非点隔差をCL(x,h)(ディオプタ
ー) とし、前記第2累進多焦点レンズにおいて、前記遠
用中心からレンズ装用状態における水平方向にx(m
m)の距離にあるレンズ屈折面上の点の面非点隔差をC
S(x,h)(ディオプター) としたとき、前記主子午線曲線
に対して耳側および鼻側のうちの少なくとも一方の領域
であって、15≦(x2+h2)1/2を満足する領域にお
いて、 CL(x,h)>CS(x,h) (6) の条件を満足する。
第3態様によれば、前記遠用アイポイントから遠用中心
までのレンズ装用状態における鉛直方向の距離をh(m
m)とし、前記第1累進多焦点レンズにおいて、前記遠
用アイポイントからレンズ装用状態における水平方向に
x(mm)の距離にあり且つ前記遠用アイポイントから
レンズ装用状態における鉛直方向にy(mm)の距離に
あるレンズ屈折面上の任意の点における面非点隔差をC
L(x,y)(ディオプター) とし、前記第2累進多焦点レン
ズにおいて、前記遠用アイポイントからレンズ装用状態
における水平方向にx(mm)の距離にあり且つ前記遠
用アイポイントからレンズ装用状態における鉛直方向に
y(mm)の距離にあるレンズ屈折面上の任意の点にお
ける面非点隔差をCS(x,y)(ディオプター) としたと
き、前記主子午線曲線に対して耳側および鼻側のうちの
少なくとも一方の領域であって、0≦y≦hおよび15
≦(x2+y2)1/2を満足する領域において、 CL(x,y)>CS(x,y) (7) の条件を満足する。
れば、前記主子午線曲線に対して耳側および鼻側のうち
の少なくとも一方の領域であって、0≦y≦hおよび1
5≦(x2+y2)1/2を満足する領域において、 0.010≦(CL(x,y)−CS(x,y))/(BCL−BCS)≦0.900 (8) の条件を満足することが好ましい。
点隔差や非点収差が所定の量よりも小さい領域、具体的
には非点隔差もしくは非点収差が0.50ディオプター
以内である領域をもって明視域と定義しているが、特に
遠用部においてはこのような条件によって明視域を定義
することは十分ではない。そこで、本発明では、遠用度
数からの球面度数のズレ量に関しても広い範囲で小さい
値に抑えることが重要であると考え、非点収差が所定の
量よりも小さく且つ球面度数の遠用度数からのズレ量が
所定の量よりも小さい領域、すなわち非点収差および球
面度数の両方の条件を満たす領域を明視域と定義してい
る。従来技術では、遠用部の広い範囲でこれら2つの条
件を同時に満足するために最適化された累進多焦点レン
ズは提案されていない。
度数からマイナスの強度数に至る製作範囲内において複
数のベースカーブを有する。本来ならば、各遠用度数毎
に最適な累進多焦点面を有することができれば装用者に
とって最も好ましいが、製造上の都合やコスト面での利
点を配慮して、通常は所定の遠用度数の範囲内において
同じ累進多焦点面が共用されている。
遠用度数がよりプラスの強度となる製作範囲においてベ
ースカーブはより大きい曲率が必要となり、それに対し
て遠用度数がよりマイナスの強度である製作範囲におい
てはベースカーブの曲率はより小さくなる。従って、こ
れら等しい累進多焦点面を用いて製作される製作範囲内
において、等しい設計仕様に合った透過光線の光学性能
を得るためには、複数のベースカーブを有する累進多焦
点レンズの屈折面の光学的な特性を、それぞれの製作範
囲やベースカーブの曲率に合わせて最適化することが必
要である。
オプターを含む製作範囲に対応するベースカーブを基準
ベースカーブとし、この基準ベースカーブにおける累進
多焦点面を基準設計とし、この基準設計における付加球
面度数分布や非点収差分布等の装用上の光学的な性能
を、全てのベースカーブの累進多焦点レンズにおける光
学的な性能の目標としている。
スカーブにおいて、累進多焦点面(屈折面)の光学的な
特性、例えば面付加屈折力分布や非点隔差分布を基準設
計と等しく設計すると、透過光線による付加球面度数分
布や非点収差分布は、基準設計における球面度数分布や
非点収差分布と大きく異なってしまう。つまり、面付加
屈折力や非点隔差等の屈折面の光学的な特性から見る
と、これら複数のベースカーブのレンズはそれぞれ同一
の設計に基づく累進多焦点レンズに見えるが、透過光線
の付加球面度数分布や非点収差分布等の装用状態におけ
る光学的な特性上では、異なるレンズとなってしまう。
用度数の製作範囲に対応するベースカーブ毎に、ある所
定の条件に従って面付加屈折力の分布や非点隔差の分布
を変化させている。この構成により、それぞれのベース
カーブの累進多焦点レンズにおいて、透過光線の球面度
数分布や非点収差分布等の装用状態における光学的な特
性を等しくし、遠用部において非点収差が小さく且つ度
数ズレによる像ボケの少ない明視域を広く確保すること
が可能となっている。
分布をそれぞれのベースカーブにおいてほぼ等しくした
場合、遠用部における累進多焦点面上の同じ座標点を通
る光線の付加球面度数を目標となる基準設計の付加球面
度数と比較すると、ベースカーブの曲率が大きくなるほ
ど、レンズの遠用部周辺では、遠用度数に対してよりプ
ラスの球面度数が付加され、遠用部における明視域が狭
くなる傾向がある。これに対して、ベースカーブの曲率
が小さくなるほど、レンズの遠用部周辺では、遠用度数
に対してよりマイナスの球面度数が付加され、負の過矯
正の領域ができるため遠用部における明視域が狭くなっ
たり、中間部や近用部に本来付加されるべき球面度数の
領域が狭くなるため実用上の中間部や近用部が狭くなる
などの問題が生じる傾向がある。
る透過光線の付加球面度数分布を、異なるベースカーブ
でそれぞれほぼ等しくして、基準設計における光学性能
に近づけるためには、より曲率が大きいベースカーブの
レンズの場合は遠用部周辺に遠用度数に対してマイナス
の球面度数を付加し、より曲率が小さいベースカーブの
レンズの場合は遠用部周辺に遠用度数に対してプラスの
球面度数を付加することが必要である。これは、より曲
率が大きいベースカーブのレンズの場合には、ベースカ
ーブに対してある一定の条件を持ってプラスの面屈折力
を遠用部に付加することによって、より曲率が小さいベ
ースカーブのレンズの場合には、ベースカーブに対して
ある一定の条件を持ってマイナスの面屈折力を遠用部に
付加することによって達成することができることが判明
した。
方向の距離は、遠用アイポイントを基準に、装用状態に
おける鉛直方向の場合は、上方に正の符号を、下方に負
の符号をとるものとする。また、装用状態における水平
方向の場合は、耳側に正の符号を、鼻側に負の符号をと
るものとする。
る明視域を広く確保しつつ、それぞれのベースカーブに
対して球面度数分布や非点収差分布等の装用上での光学
的な特性をほぼ等しくするために、少なくとも15≦
(x2+y2)1/2(mm)で表される、遠用アイポイン
トEから半径15mm以上離れた領域において満足する
ことが好ましい。(x2+y2)1/2<15(mm)で表
される、遠用アイポイントEから半径15mmより内側
にある領域においては、レンズへの入射光線がレンズ面
に入射する角度(入射角)が90度に近くなるため、ベ
ースカーブの変化によって球面度数分布の変化や非点収
差の差が発生しにくく、本発明の各条件式を満足しない
ことによる影響は少ない。
数等の測定、中間部及び近用部における球面度数分布や
非点収差分布の最適化を、より重視して設計を行う場合
には、この領域内において本発明の各条件式を必ずしも
満足しなくても、本発明における目的を達成することが
可能である。ただし、本発明の条件式を、12≦(x 2
+y2)1/2(mm)の領域で満足することがより好まし
く、また10<(x2+y2)1/2(mm)の領域で満足
することがさらに好ましい。
氏編集)P325〜P328によれば、頭部を固定して眼球運動
のみによってなし得る中心視の範囲は注視野と呼ばれ、
さらに頭部の補助回転等を伴う注視野は実際注視野とし
て定義されている。本発明ではこの点に着目し、装用者
が眼鏡レンズを使用した場合の一般的な視線の移動量を
考慮する場合、前記実際注視野を用いることが適当であ
ると考えている。即ち、本発明における累進多焦点レン
ズの、前記実際注視野に相当する累進多焦点面の領域に
おいて、本発明の条件式を満足すれば、遠用部の全域に
亘って広い明視域を得ることができる。
を行う際の視線移動は、上方及び左右水平方向に限られ
る。ここで同著によると、健常眼における両眼での実際
注視野は、上方向に約40度で、水平左右方向に約50
度の広がりを持つ、概ね半円形となることが、実験から
検証されている。レンズの中心厚やベースカーブの曲率
によって多少の差異があるものの、視線の回旋角の40
度は、装用状態における遠用部の累進多焦点面上の座標
において約20mmに相当し、視線の回旋角の50度は
約30mmに相当する。
明視域を得るためには、本発明における各条件式は、遠
用アイポイントEを基準として、鉛直方向(上方向)に
は、0≦y≦20(mm)の広がりを持ち、水平方向に
は、主子午線曲線に対して耳側及び鼻側のうちの少なく
とも一方の領域において0≦|x|≦20(mm)、よ
り好ましくは0≦|x|≦30(mm)となる広がりを
持つ、略半円形もしくは半楕円形に近い形状を有する領
域において満足することが好ましい。
しくは半楕円形に近い形状を有する領域内であっても、
(x2+y2)1/2<15(mm)で表される領域では、
本発明における条件式を必ずしも満足する必要はない。
また、レンズ遠用部の上方向の領域において、より広い
明視域を得るには、20<y≦30(mm)の領域にお
いても本発明の各条件式を満足することが好ましい。こ
の場合、本発明における各条件式は、主子午線曲線に対
して耳側及び鼻側のうちの少なくとも一方の領域であっ
て15≦(x2+y2)1/2≦30(mm)の領域におい
て満足することが望ましい。
あまり使用されない領域であるため、この領域で特に本
発明における条件式を満足しないことの影響は少なく、
実用上の問題も少ない。従って、累進多焦点レンズ全体
の光学性能のバランスを考慮して設計を行う場合には、
30<y(mm)の領域内においては必ずしも本発明に
おける条件式を満足しなくても、本発明における目的を
達成することは可能である。
(mm)の領域でも満足することが好ましいが、この領
域は実用上あまり使用されない領域であるため、本発明
における条件式を満足しないことの影響は少なく、実用
上の問題も少ない。このため、累進多焦点レンズ全体の
光学性能のバランスを考慮して設計を行う場合には、3
0<|x|(mm)の領域内においては必ずしも本発明
における条件式を満足しなくても、本発明における目的
を達成することは可能である。
は、装用者の眼幅やレンズの偏心やフレームの形状等の
諸条件によって、実際に用いられる領域が変化する。通
常、眼鏡レンズを眼鏡フレームに枠入れする場合、鼻側
に偏心して枠入れされることが多い。この場合、実際に
使用される領域は、主子午線曲線を境界に、耳側に対し
て鼻側は狭くなる。従って、遠用部の明視域を、耳側領
域よりも鼻側領域で狭くしても実用上の問題は少ない。
このため、累進多焦点レンズ全体の光学性能のバランス
やレンズの用途を考慮して設計を行う場合には、本発明
の条件式を満足する領域の広さを、主子午線曲線に関し
て非対称的に設定することも可能である。
トの側方部は、遠用部の最も下部に位置し、累進部であ
る中間部と接続するために、球面度数の変化が遠用部の
中でも最も大きくなりやすい領域である。しかしなが
ら、この領域は、眼鏡フレームに枠入れする際の基準と
なり、レンズの機能上でも非常に重要であるため、この
領域における球面度数分布が目標となる球面度数分布と
異なると、装用者が側方視したときの遠用部の明視域の
広さや、更には像のゆれ歪みに大きく影響するので好ま
しくない。
ぞれの累進多焦点レンズにおいて、この領域(遠用アイ
ポイント近傍及び遠用アイポイントの側方部)の球面度
数分布をほぼ等しくし、遠用下方部の球面度数における
明視域を広く確保すると共に、像のゆれや歪みを改善す
るには、本発明の条件式(1)を満足することが好まし
い。この場合、この2つのベースカーブにおけるそれぞ
れの面付加屈折力ΔP S(x,y)とΔPL(x,y)は、レンズ周
辺部へ近づくに従って、その差の絶対値が徐々に大きく
なるように設定されていることが好ましい。
面度数を測定する基準点であると共に、装用者が遠方視
を行う際の基準位置でもあるため、遠用中心近傍及び遠
用中心の側方部は、レンズの測定上において、また装用
者が遠方視を行う上でも非常に重要な領域である。従っ
て、曲率の異なるベースカーブのそれぞれの累進多焦点
レンズにおいて、この領域の球面度数分布をほぼ等しく
し、遠用部の球面度数における明視域を広く確保するに
は、本発明の条件式(2)を満足することが好ましい。
この場合、この2つのベースカーブにおけるそれぞれの
面付加屈折力ΔPS(x,y)とΔPL(x,y)は、レンズ周辺部
へ近づくに従って、その差の絶対値が徐々に大きくなる
ように設定されていることが好ましい。
保するためには、上述の条件式(1)および条件式
(2)の両方を同時に満足することが望ましい。更に、
遠用部における明視域をより広く確保するためには、上
述の条件式(1)と条件式(2)とに挟まれた領域、即
ち遠用中心を通る水平断面曲線と遠用アイポイントを通
る水平断面曲線との間に挟まれる、0≦y≦hおよび1
5≦(x2+y2)1/2を満足する領域において、ΔP
S(x,y)>ΔPL(x,y)を満足することが好ましい。ここ
で、hは、遠用アイポイントから遠用中心までのレンズ
装用状態における鉛直方向の距離である。この場合、こ
の2つのベースカーブにおけるそれぞれの面付加屈折力
ΔPS(x,y)とΔPL(x,y)は、レンズ周辺部へ近づくに従
って、その差の絶対値が徐々に大きくなるように設定さ
れていることが好ましい。
れの累進多焦点レンズにおいて、実用上の遠用部全域に
亘って、球面度数分布をほぼ等しくし、且つ広い明視域
を得るためには、本発明の条件式(3)を満足すること
が好ましい。この場合、この2つのベースカーブにおけ
るそれぞれの面付加屈折力ΔPS(x,y)とΔPL(x,y)は、
レンズ周辺部へ近づくに従って、その差の絶対値が徐々
に大きくなるように設定されていることが好ましい。
ーブのそれぞれの累進多焦点レンズの遠用部において、
球面度数分布をほぼ等しくし、且つより広い明視域を得
るためには、本発明の条件式(4)を満足することが好
ましい。この条件式(4)の上限値を上回ると、ベース
カーブの曲率差による球面度数の補正が不十分になるた
め、それぞれのベースカーブの球面度数分布をほぼ等し
くすることができないだけでなく、目標となる光学性能
を達成することができなくなり、明視域が狭くなってし
まうので好ましくない。
と、ベースカーブの曲率差による球面度数の補正が過剰
になるため、それぞれのベースカーブの球面度数分布を
ほぼ等しくすることができないだけでなく、目標となる
光学性能を達成することができなくなり、明視域が狭く
なってしまうので好ましくない。尚、条件式(4)で
は、その下限値を−0.800に設定することがより好
ましい。また、条件式(4)の下限値を−0.750と
し、その上限値を−0.012とすることがさらに好ま
しい。
としたときに、15≦R=(x2+y 2)1/2を満足する
遠用視矯正領域において、次の条件式(9)を満足する
ことが好ましい。 -0.035≦(ΔPL(x,y)−ΔPS(x,y))/((BCL−BCS)×R)≦-0.0005 (9) なお、条件式(9)では、その下限値を−0.030と
し、その上限値を−0.001とすることがさらに好ま
しい。
をそれぞれのベースカーブにおいてほぼ等しくした場
合、遠用部における累進多焦点面上の同じ座標の点を通
る光線の非点収差を目標となる基準設計の非点収差と比
較すると、特に遠用部下方領域において、より曲率の大
きいベースカーブのレンズでは、非点収差が0.50デ
ィオプター以下である領域は中間部に至る領域まで広が
り、遠用部における明視域は広くなるが、その結果中間
部から近用部に分布する非点収差量が全体的に大きくな
り、像の歪みやゆれが大きくなる上、近用部における明
視域が狭くなると言う問題が生じる傾向がある。それに
対して、より曲率が小さいベースカーブのレンズでは、
特に遠用部下方領域において、非点収差が0.50ディ
オプター以下である領域は狭くなり、遠用部における明
視域が狭くなる傾向がある。
おける透過光線の非点収差分布を、異なるベースカーブ
でそれぞれほぼ等しくし、基準設計における光学性能に
近づけるためには、より曲率が大きいベースカーブのレ
ンズの場合には、遠用部下方の周辺部の非点収差を大き
くし、より曲率が小さいベースカーブのレンズの場合に
は、遠用部下方の周辺部の非点収差を小さくすることが
必要である。これは、より曲率が大きいベースカーブの
レンズの場合には、遠用部下方の周辺部の非点隔差を一
定の条件を持って大きくすることによって、より曲率が
小さいベースカーブのレンズの場合には、遠用部下方の
周辺部の非点隔差を一定の条件を持って小さくすること
によって達成することができることが判明した。
ポイントの側方部は、遠用部の最も下部に位置し、累進
部である中間部と接続するために、球面度数の変化が遠
用部の中でも最も大きくなりやすく、そのため遠用部の
中でも最も非点収差が大きくなる領域である。しかしな
がら、この領域は、眼鏡フレームに枠入れする基準とな
る領域であり、レンズの機能上でも非常に重要であるた
め、この領域における非点収差分布が目標となる非点収
差分布と異なると、装用者が側方視したときの遠用部の
明視域の広さが狭くなるため好ましくない。
ぞれの累進多焦点レンズにおいて、この領域(遠用アイ
ポイント近傍及び遠用アイポイントの側方部)の非点収
差分布をほぼ等しくし、遠用下方部の非点収差における
明視域を広く確保するには、本発明の条件式(5)を満
足することが好ましい。この場合、この2つのベースカ
ーブにおけるそれぞれの面非点隔差CL(x,y) とCS(x,
y)は、レンズ周辺部へ近づくに従って、その差の絶対値
が徐々に大きくなるように設定されていることが好まし
い。
面度数を測定する基準点であると共に、装用者が遠方視
を行う際の基準位置でもあるため、遠用中心近傍及び遠
用中心の側方部は、レンズの測定上において、また装用
者が遠方視を行う上でも非常に重要な領域である。従っ
て、曲率の異なるベースカーブのそれぞれの累進多焦点
レンズにおいて、この領域の非点収差分布をほぼ等しく
し、遠用部の非点収差における明視域を広く確保するに
は、本発明の条件式(6)を満足することが好ましい。
この場合、この2つのベースカーブにおけるそれぞれの
面非点隔差CL(x,y) とCS(x,y)は、レンズ周辺部へ近
づくに従って、その差の絶対値が徐々に大きくなるよう
に設定されていることが好ましい。
保するためには、上述の条件式(5)および条件式
(6)の両方を同時に満足することが望ましい。この場
合、この2つのベースカーブにおけるそれぞれの面非点
隔差CL(x,y) とCS(x,y)は、レンズ周辺部へ近づくに
従って、その差の絶対値が徐々に大きくなるように設定
されていることが好ましい。
れの累進多焦点レンズにおいて、遠用部の下方の広い領
域で、非点収差分布をほぼ等しくし、且つ広い明視域を
得るためには、上述の条件式(5)と条件式(6)とで
挟まれた領域の全体、すなわち0≦y≦hおよび15≦
(x2+y2)1/2を満足する領域において、本発明の条
件式(7)を満足することが好ましい。この場合、この
2つのベースカーブにおけるそれぞれの面非点隔差C
L(x,y) とCS(x,y)は、レンズ周辺部へ近づくに従っ
て、その差の絶対値が徐々に大きくなるように設定され
ていることが好ましい。
れの累進多焦点レンズの遠用部下方において、非点収差
分布をほぼ等しく、より広い明視域を得るためには、本
発明の条件式(8)を満足することが好ましい。この条
件式(8)の下限値を下回ると、ベースカーブの曲率差
による非点収差の補正が不十分になるため、それぞれの
ベースカーブの非点収差分布をほぼ等しくすることがで
きないだけでなく、目標となる光学性能を達成すること
ができなくなり、明視域が狭くなってしまうので好まし
くない。
ースカーブの曲率差による非点収差の補正が過剰になる
ため、それぞれのそれぞれのベースカーブの非点収差分
布をほぼ等しくすることができないだけでなく、目標と
なる光学性能を達成することができなくなり、明視域が
狭くなってしまうので好ましくない。なお、条件式
(8)では、その下限値を0.150とし、その上限値
を0.850とすることがより好ましい。また、条件式
(8)の下限値を0.200とし、その上限値を0.8
00と設定することがさらに好ましい。
としたときに、0≦y≦hおよび15≦R=(x2+
y2)1/2を満足する領域において、次の条件式(10)
を満足することが好ましい。 0.0010≦(CL(x,y)−CS(x,y))/((BCL−BCS)×R)≦0.0400 (10) なお、条件式(10)では、その下限値を0.0015
とし、その上限値を0.0350とすることがさらに好
ましい。
説明する。図3は、本発明の実施形態にかかる左眼用の
累進多焦点レンズを示す図であって、主子午線曲線に垂
直な平面と屈折面との交線で表される横断面線を説明す
る図である。本実施形態において、各累進多焦点レンズ
の面付加屈折力分布および非点隔差分布は、この横断面
線に沿って示している。図3において、H1は遠用アイ
ポイントEを通る横断面線であり、H2は遠用中心OF
を通る横断面線である。また、H3〜H7は、遠用アイ
ポイントEからの鉛直方向の距離(高さ)yが10(m
m),15(mm),20(mm),25(mm),30(mm)における
横断面線をそれぞれ示している。以下、本実施形態で
は、左眼用の累進多焦点レンズに着目して本発明を説明
するが、右眼用の累進多焦点レンズについても同様であ
る。
計となる累進多焦点レンズの透過光線における付加球面
度数の分布図である。また、図5は、本実施形態の基準
設計にかかる累進多焦点レンズの透過光線における非点
収差分布図である。
ンズにおいて、外径φ=70mmであり、ベースカーブ
BC=4.20ディオプターであり、遠用度数Df=
0.00ディオプターであり、加入度Ad=2.00デ
ィオプターであり、レンズの屈折率ne=1.67であ
り、遠用アイポイントEの位置はレンズの幾何中心OG
の2mm上方に位置し、遠用中心OFはレンズの幾何中
心OGの8mm上方に位置している。
は、基準ベースカーブBC=4.20ディオプターの基
準設計における透過光線の光学性能をもって基本的な光
学性能としている。このため、本実施形態では、他のベ
ースカーブを有する累進多焦点レンズにおいても、その
付加球面度数分布および非点収差分布を、図4および図
5に示すような基準設計の累進多焦点レンズにおける付
加球面度数分布および非点収差分布に近づけることが設
計の目標となる。
1比較例としての累進多焦点レンズの透過光線における
付加球面度数分布図である。また、図7は、第1比較例
にかかる累進多焦点レンズの透過光線における非点収差
分布図である。第1比較例にかかる累進多焦点レンズで
は、その面付加屈折力分布および非点隔差分布が、本実
施形態の基準設計にかかる累進多焦点レンズの面付加屈
折力分布および非点隔差分布とほぼ等しくなるように設
計している。
は、外径φ=70mmであり、ベースカーブBC=5.
60ディオプターであり、遠用度数Df=+3.50デ
ィオプターであり、加入度Ad=2.00ディオプター
であり、レンズの屈折率ne=1.67であり、遠用ア
イポイントEの位置はレンズの幾何中心OGの2mm上
方に位置し、遠用中心OFはレンズの幾何中心OGの8
mm上方に位置している。このように、本実施形態の基
準設計と第1比較例とでは、ベースカーブおよび遠用度
数が異なっている。すなわち、本実施形態の基準設計よ
りも曲率の大きいベースカーブを有する第1比較例の累
進多焦点レンズにおいて、累進多焦点面の面付加屈折力
分布および非点隔差分布を本実施形態の基準設計とほぼ
等しく設定している。
例の累進多焦点レンズでは、遠用部において付加球面度
数の絶対値が0.50ディオプター以下である領域は、
遠用アイポイントE及び遠用中心OFの周辺の狭い領域
に限られていることがわかる。従って、第1比較例の累
進多焦点レンズの装用者は、この狭い領域でしか遠方視
を行うことができない。換言すると、第1比較例の累進
多焦点レンズは、遠用部における明視域の狭いレンズと
なっている。
1比較例の遠用部において非点収差が0.50ディオプ
ター以下の領域は、基準設計の遠用部において非点収差
が0.50ディオプター以下の領域と比較して、その分
布の傾向が大きく異なる上、明視域である領域も狭くな
っていることがわかる。
2比較例としての累進多焦点レンズの透過光線における
付加球面度数分布図である。また、図9は、第2比較例
にかかる累進多焦点レンズの透過光線における非点収差
分布図である。第2比較例にかかる累進多焦点レンズで
は、その面付加屈折力分布および非点隔差分布が、本実
施形態の基準設計にかかる累進多焦点レンズの面付加屈
折力分布および非点隔差分布とほぼ等しくなるように設
計している。
は、外径φ=70mmであり、ベースカーブBC=2.
00ディオプターであり、遠用度数Df=−2.50デ
ィオプターであり、加入度Ad=2.00ディオプター
であり、レンズの屈折率ne=1.67であり、遠用ア
イポイントEの位置はレンズの幾何中心OGの2mm上
方に位置し、遠用中心OFはレンズの幾何中心OGの8
mm上方に位置している。このように、本実施形態の基
準設計と第2比較例とでは、ベースカーブおよび遠用度
数が異なっている。すなわち、本実施形態の基準設計よ
りも曲率の小さいベースカーブを有する第2比較例の累
進多焦点レンズにおいて、累進多焦点面の面付加屈折力
分布および非点隔差分布を本実施形態の基準設計とほぼ
等しく設定している。
例の累進多焦点レンズにおいて、遠用部の周辺部で負の
過矯正の領域が広がっているために、遠用部において付
加球面度数の絶対値が0.50ディオプター以下である
領域は、基準設計の遠用部において付加球面度数の絶対
値が0.50ディオプター以下である領域と比較して非
常に狭く、結果として明視域が狭くなっていることがわ
かる。さらに、第2比較例では、中間部に対して本来付
加されるべき加入度が小さくなっていることがわかる。
1比較例の累進多焦点レンズでは、遠用部において非点
収差が0.50ディオプター以下の領域は、遠用アイポ
イントE及び遠用中心OFの周辺のごく狭い領域に限ら
れているため、遠用部の明視域が著しく狭いものとなっ
ていることがわかる。また、特に遠用部下方の側方部に
おいては、非点収差の絶対量も非常に大きくなっている
ため、像の流れやユレ、歪みなどが大きくなる原因とな
っていることがわかる。
点レンズの遠用部における横断面線H1〜H7に沿った
面付加屈折力分布図である。また、図11は、本実施形
態にかかる各累進多焦点レンズの遠用部における横断面
線H1〜H2に沿った非点隔差分布図である。図10お
よび図11において、横軸は、装用状態における主子午
線曲線からの水平方向の距離x(mm)を示している。
なお、水平方向の距離xは、耳側に正の符号を有し、鼻
側に負の符号を有する。また、横断面線H1〜H7に沿
った面付加屈折力および面非点隔差は、単位D(ディオ
プター)で示されている。
(図中実線)は、基準ベースカーブBC=4.20ディ
オプターの基準設計累進多焦点レンズを示している。ま
た、5K(図中破線)は、基準設計よりも曲率の大きい
ベースカーブBC=5.60ディオプターを有する第1
累進多焦点レンズを示している。さらに、2K(図中点
線)は、基準設計よりも曲率の小さいベースカーブBC
=2.00ディオプターを有する第2累進多焦点レンズ
を示している。なお、本実施形態にかかる第1累進多焦
点レンズおよび第2累進多焦点レンズの詳細については
後述する。
各累進多焦点レンズでは、15≦(x2+y2)1/2を満
足する遠用部領域(耳側および鼻側の両方)において、
次の条件式(3)を満足していることがわかる。その結
果、本実施形態では、条件式(1)および(2)も満足
していることはいうまでもない。 ΔPS(x,y)>ΔPL(x,y) (3)
かかる各累進多焦点レンズでは、0≦y≦h(本実施形
態ではh=6mm)および15≦(x2+y2)1/2を満
足する領域(耳側および鼻側の両方)において、次の条
件式(7)を満足していることがわかる。その結果、本
実施形態では、条件式(5)および(6)も満足してい
ることはいうまでもない。 CL(x,y)>CS(x,y) (7)
式(4)および(9)について、その対応値を検証す
る。表(1)は、基準ベースカーブBC=4.20ディ
オプターの基準設計累進多焦点レンズと基準設計よりも
曲率の大きいベースカーブBC=5.60ディオプター
を有する第1累進多焦点レンズとの間における条件式
(4)の値を示している。なお、表(1)〜(6)で
は、図10に対応して、縦方向に水平方向の距離x(m
m)を示し、横方向に横断面線H1〜H7を示してい
る。
20ディオプターの基準設計累進多焦点レンズと基準設
計よりも曲率の小さいベースカーブBC=2.00ディ
オプターを有する第2累進多焦点レンズとの間における
条件式(4)の値を示している。
ベースカーブBC=5.60ディオプターを有する第1
累進多焦点レンズと基準設計よりも曲率の小さいベース
カーブBC=2.00ディオプターを有する第2累進多
焦点レンズとの間における条件式(4)の値を示してい
る。
実施形態にかかる各累進多焦点レンズでは、15≦(x
2+y2)1/2を満足する遠用部領域(耳側および鼻側の
両方)において、次の条件式(4)を満足していること
がわかる。 -0.850≦(ΔPL(x,y)−ΔPS(x,y))/(BCL−BCS)≦-0.010 (4)
20ディオプターの基準設計累進多焦点レンズと基準設
計よりも曲率の大きいベースカーブBC=5.60ディ
オプターを有する第1累進多焦点レンズとの間における
条件式(9)の値を示している。
20ディオプターの基準設計累進多焦点レンズと基準設
計よりも曲率の小さいベースカーブBC=2.00ディ
オプターを有する第2累進多焦点レンズとの間における
条件式(9)の値を示している。
ベースカーブBC=5.60ディオプターを有する第1
累進多焦点レンズと基準設計よりも曲率の小さいベース
カーブBC=2.00ディオプターを有する第2累進多
焦点レンズとの間における条件式(9)の値を示してい
る。
実施形態にかかる各累進多焦点レンズでは、15≦(x
2+y2)1/2を満足する遠用部領域(耳側および鼻側の
両方)において、次の条件式(9)を満足していること
がわかる。 -0.035≦(ΔPL(x,y)−ΔPS(x,y))/((BCL−BCS)×R)≦-0.0005 (9)
件式(8)および(10)について、その対応値を検証
する。表(7)は、基準ベースカーブBC=4.20デ
ィオプターの基準設計累進多焦点レンズと基準設計より
も曲率の大きいベースカーブBC=5.60ディオプタ
ーを有する第1累進多焦点レンズとの間における条件式
(8)の値を示している。なお、表(7)〜(12)で
は、図11に対応して、縦方向に水平方向の距離x(m
m)を示し、横方向に横断面線H1およびH2を示して
いる。
20ディオプターの基準設計累進多焦点レンズと基準設
計よりも曲率の小さいベースカーブBC=2.00ディ
オプターを有する第2累進多焦点レンズとの間における
条件式(8)の値を示している。
ベースカーブBC=5.60ディオプターを有する第1
累進多焦点レンズと基準設計よりも曲率の小さいベース
カーブBC=2.00ディオプターを有する第2累進多
焦点レンズとの間における条件式(8)の値を示してい
る。
実施形態にかかる各累進多焦点レンズでは、0≦y≦h
(本実施形態ではh=6mm)および15≦(x2+
y2)1/ 2を満足する領域(耳側および鼻側の両方)にお
いて、次の条件式(8)を満足していることがわかる。 0.010≦(CL(x,y)−CS(x,y))/(BCL−BCS)≦0.900 (8)
4.20ディオプターの基準設計累進多焦点レンズと基
準設計よりも曲率の大きいベースカーブBC=5.60
ディオプターを有する第1累進多焦点レンズとの間にお
ける条件式(10)の値を示している。
4.20ディオプターの基準設計累進多焦点レンズと基
準設計よりも曲率の小さいベースカーブBC=2.00
ディオプターを有する第2累進多焦点レンズとの間にお
ける条件式(10)の値を示している。
いベースカーブBC=5.60ディオプターを有する第
1累進多焦点レンズと基準設計よりも曲率の小さいベー
スカーブBC=2.00ディオプターを有する第2累進
多焦点レンズとの間における条件式(10)の値を示し
ている。
と、本実施形態にかかる各累進多焦点レンズでは、0≦
y≦h(本実施形態ではh=6mm)および15≦(x
2+y2)1/2を満足する領域(耳側および鼻側の両方)
において、次の条件式(10)を満足していることがわ
かる。 0.0010≦(CL(x,y)−CS(x,y))/((BCL−BCS)×R)≦0.0400 (10)
レンズであって、基準設計よりも曲率の大きいベースカ
ーブを有する第1累進多焦点レンズの透過光線における
付加球面度数分布図である。また、図13は、本実施形
態にかかる第1累進多焦点レンズの透過光線における非
点収差分布図である。
では、第1比較例と同様に、外径φ=70mmであり、
ベースカーブBC=5.60ディオプターであり、遠用
度数Df=+3.50ディオプターであり、加入度Ad
=2.00ディオプターであり、レンズの屈折率ne=
1.67であり、遠用アイポイントEの位置はレンズの
幾何中心OGの2mm上方に位置し、遠用中心OFはレ
ンズの幾何中心OGの8mm上方に位置している。
本実施形態にかかる第1累進多焦点レンズでは、遠用部
における付加球面度数の絶対値が0.50ディオプター
以下である領域は、第1比較例と比較して遠用部全体に
亘って格段に広く改善されている上、基準設計における
付加球面度数分布に近い累進多焦点レンズとなっている
ことがわかる。
ると、本実施形態にかかる第1累進多焦点レンズでは、
遠用部における非点収差が0.50ディオプター以下で
ある領域は、第1比較例と比較して広くなっている上、
基準設計における非点収差分布により近い累進多焦点レ
ンズとなっていることがわかる。
レンズであって、基準設計よりも曲率の小さいベースカ
ーブを有する第2累進多焦点レンズの透過光線における
付加球面度数分布図である。また、図15は、本実施形
態にかかる第2累進多焦点レンズの透過光線における非
点収差分布図である。
では、第2比較例と同様に、外径φ=70mmであり、
ベースカーブBC=2.00ディオプターであり、遠用
度数Df=−2.50ディオプターであり、加入度Ad
=2.00ディオプターであり、レンズの屈折率ne=
1.67であり、遠用アイポイントEの位置はレンズの
幾何中心OGの2mm上方に位置し、遠用中心OFはレ
ンズの幾何中心OGの8mm上方に位置している。
本実施形態にかかる第2累進多焦点レンズでは、遠用部
における付加球面度数の絶対値が0.50ディオプター
以下である領域は、第2比較例と比較して遠用部全体に
亘って格段に広く改善されている上、基準設計における
付加球面度数分布に近い累進多焦点レンズとなっている
ことがわかる。
ると、本実施形態にかかる第2累進多焦点レンズでは、
遠用部における非点収差が0.50ディオプター以下で
ある領域は、第2比較例と比較して遠用部全体に亘って
格段に広く改善されている上、基準設計における非点収
差分布に近い累進多焦点レンズとなっていることがわか
る。
それぞれのベースカーブにおいて、遠用部における付加
球面度数が0.50ディオプター以下で且つ非点収差が
0.50ディオプター以下の明視域を広く確保し、本実
施形態の基準設計における装用上の光学性能に近づける
ことができる。
く、様々な仕様や素材の累進多焦点レンズに対して本発
明を適用することができることは明らかである。
ズの基本的な仕様がほぼ等しくなるように設計された、
複数のベースカーブを有する一連の累進多焦点レンズに
おいて、すべてのベースカーブに対して装用上での光学
的な特性をほぼ等しくすることができ、装用状態におけ
る光学性能を良好に設定することのできる累進多焦点レ
ンズを実現することができる。また、特に遠用部におい
て、非点収差が小さく且つ度数ズレによる像ボケの少な
い明視域を広く確保することができる。
の概要を示す図である。
に寄ることを考慮して、近用部Nを非対称に配置した非
対称型累進多焦点レンズの領域区分の概要図である。
レンズを示す図であって、主子午線曲線に垂直な平面と
屈折面との交線で表される横断面線を説明する図であ
る。
多焦点レンズの透過光線における付加球面度数の分布図
である。
ズの透過光線における非点収差分布図である。
ての累進多焦点レンズの透過光線における付加球面度数
分布図である。
線における非点収差分布図である。
ての累進多焦点レンズの透過光線における付加球面度数
分布図である。
線における非点収差分布図である。
用部における横断面線H1〜H7に沿った面付加屈折力
分布図である。
用部における横断面線H1〜H2に沿った非点隔差分布
図である。
て、基準設計よりも曲率の大きいベースカーブを有する
第1累進多焦点レンズの透過光線における付加球面度数
分布図である。
透過光線における非点収差分布図である。
て、基準設計よりも曲率の小さいベースカーブを有する
第2累進多焦点レンズの透過光線における付加球面度数
分布図である。
透過光線における非点収差分布図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 少なくともレンズの一方の面に、レンズ
の屈折面を鼻側領域と耳側領域とに分割する主子午線曲
線に沿って、遠景に対応する遠用視矯正領域と、近景に
対応する近用視矯正領域と、前記遠用視矯正領域と前記
近用視矯正領域との間において両領域の面の屈折力を連
続的に接続する累進領域とを備え、レンズの基本的な仕
様がほぼ等しくなるように設計された、複数のベースカ
ーブを有する一連の累進多焦点レンズであって、 前記複数のベースカーブから選択された第1ベースカー
ブBCLを有する第1累進多焦点レンズにおいて、遠用
アイポイントからレンズ装用状態における水平方向にx
(mm)の距離にあるレンズ屈折面上の点の面平均屈折
力をPL(x,0)(ディオプター) とし、該面平均屈折力PL
(x,0)から前記第1ベースカーブBCLを減じて得られる
面付加平均屈折力をΔPL(x,0) {=PL(x,0) −B
CL}(ディオプター)とし、 前記第1ベースカーブBCLよりも曲率が実質的に小さ
く且つ前記複数のベースカーブから選択された第2ベー
スカーブBCSを有し、前記第1累進多焦点レンズの加
入度と実質的に同じ加入度を有する第2累進多焦点レン
ズにおいて、前記遠用アイポイントからレンズ装用状態
における水平方向にx(mm)の距離にあるレンズ屈折
面上の点の面平均屈折力をPS(x,0)(ディオプター) と
し、該面平均屈折力PS(x,0)から前記第2ベースカーブ
BCSを減じて得られる面付加平均屈折力をΔPS(x,0)
{=PS(x,0) −BCS}(ディオプター)としたとき、 前記主子午線曲線に対して耳側および鼻側のうちの少な
くとも一方の領域であって、15≦|x|を満足する領
域において、 ΔPS(x,0)>ΔPL(x,0) (1) の条件を満足することを特徴とする累進多焦点レンズ。 - 【請求項2】 少なくともレンズの一方の面に、レンズ
の屈折面を鼻側領域と耳側領域とに分割する主子午線曲
線に沿って、遠景に対応する遠用視矯正領域と、近景に
対応する近用視矯正領域と、前記遠用視矯正領域と前記
近用視矯正領域との間において両領域の面の屈折力を連
続的に接続する累進領域とを備え、レンズの基本的な仕
様がほぼ等しくなるように設計された、複数のベースカ
ーブを有する一連の累進多焦点レンズであって、 前記複数のベースカーブから選択された第1ベースカー
ブBCLを有する第1累進多焦点レンズにおいて、遠用
アイポイントからレンズ装用状態における鉛直方向にh
(mm)の距離にある遠用中心からレンズ装用状態にお
ける水平方向にx(mm)の距離にあるレンズ屈折面上
の点の面平均屈折力をPL(x,h)(ディオプター) とし、
該面平均屈折力PL(x,h)から前記第1ベースカーブBC
Lを減じて得られる面付加平均屈折力をΔPL(x,h) {=
PL(x,h) −BCL}(ディオプター)とし、 前記第1ベースカーブBCLよりも曲率が実質的に小さ
く且つ前記複数のベースカーブから選択された第2ベー
スカーブBCSを有し、前記第1累進多焦点レンズの加
入度と実質的に同じ加入度を有する第2累進多焦点レン
ズにおいて、前記遠用中心からレンズ装用状態における
水平方向にx(mm)の距離にあるレンズ屈折面上の点
の面平均屈折力をPS(x,h)(ディオプター) とし、該面
平均屈折力PS(x,h)から前記第2ベースカーブBCSを
減じて得られる面付加平均屈折力をΔPS(x,h) {=PS
(x,h) −BCS}(ディオプター)としたとき、 前記主子午線曲線に対して耳側および鼻側のうちの少な
くとも一方の領域であって、15≦(x2+h2)1/2を
満足する領域において、 ΔPS(x,h)>ΔPL(x,h) (2) の条件を満足することを特徴とする累進多焦点レンズ。 - 【請求項3】 少なくともレンズの一方の面に、レンズ
の屈折面を鼻側領域と耳側領域とに分割する主子午線曲
線に沿って、遠景に対応する遠用視矯正領域と、近景に
対応する近用視矯正領域と、前記遠用視矯正領域と前記
近用視矯正領域との間において両領域の面の屈折力を連
続的に接続する累進領域とを備え、レンズの基本的な仕
様がほぼ等しくなるように設計された、複数のベースカ
ーブを有する一連の累進多焦点レンズであって、 前記複数のベースカーブから選択された第1ベースカー
ブBCLを有する第1累進多焦点レンズにおいて、遠用
アイポイントからレンズ装用状態における水平方向にx
(mm)の距離にあり且つ前記遠用アイポイントからレ
ンズ装用状態における鉛直方向にy(mm)の距離にあ
るレンズ屈折面上の任意の点における面平均屈折力をP
L(x,y)(ディオプター) とし、該面平均屈折力PL(x,y)
から前記第1ベースカーブBCLを減じて得られる面付
加平均屈折力をΔPL(x,y) {=P L(x,y) −BCL}(デ
ィオプター)とし、 前記第1ベースカーブBCLよりも曲率が実質的に小さ
く且つ前記複数のベースカーブから選択された第2ベー
スカーブBCSを有し、前記第1累進多焦点レンズの加
入度と実質的に同じ加入度を有する第2累進多焦点レン
ズにおいて、前記遠用アイポイントからレンズ装用状態
における水平方向にx(mm)の距離にあり且つ前記遠
用アイポイントからレンズ装用状態における鉛直方向に
y(mm)の距離にあるレンズ屈折面上の任意の点にお
ける面平均屈折力をPS(x,y)(ディオプター) とし、該
面平均屈折力PS(x,y)から前記第2ベースカーブBCS
を減じて得られる面付加平均屈折力をΔPS(x,y) {=
PS(x,y) −BCS}(ディオプター)としたとき、 前記主子午線曲線に対して耳側および鼻側のうちの少な
くとも一方の遠用視矯正領域であって、15≦(x2+
y2)1/2を満足する領域において、 ΔPS(x,y)>ΔPL(x,y) (3) の条件を満足することを特徴とする累進多焦点レンズ。 - 【請求項4】 前記主子午線曲線に対して耳側および鼻
側のうちの少なくとも一方の遠用視矯正領域であって、
15≦(x2+y2)1/2を満足する領域において、 -0.850≦(ΔPL(x,y)−ΔPS(x,y))/(BCL−BCS)≦-0.010 (4) の条件を満足することを特徴とする請求項3に記載の累
進多焦点レンズ。 - 【請求項5】 前記第1累進多焦点レンズにおいて、前
記遠用アイポイントからレンズ装用状態における水平方
向にx(mm)の距離にあるレンズ屈折面上の点の面非
点隔差をCL(x,0)(ディオプター) とし、 前記第2累進多焦点レンズにおいて、前記遠用アイポイ
ントからレンズ装用状態における水平方向にx(mm)
の距離にあるレンズ屈折面上の点の面非点隔差をCS(x,
0)(ディオプター) としたとき、 前記主子午線曲線に対して耳側および鼻側のうちの少な
くとも一方の領域であって、15≦|x|を満足する領
域において、 CL(x,0)>CS(x,0) (5) の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至4のい
ずれか1項に記載の累進多焦点レンズ。 - 【請求項6】 前記第1累進多焦点レンズにおいて、前
記遠用アイポイントからレンズ装用状態における鉛直方
向にh(mm)の距離にある遠用中心からレンズ装用状
態における水平方向にx(mm)の距離にあるレンズ屈
折面上の点の面非点隔差をCL(x,h)(ディオプター) と
し、 前記第2累進多焦点レンズにおいて、前記遠用中心から
レンズ装用状態における水平方向にx(mm)の距離に
あるレンズ屈折面上の点の面非点隔差をCS(x,h)(ディ
オプター) としたとき、 前記主子午線曲線に対して耳側および鼻側のうちの少な
くとも一方の領域であって、15≦(x2+h2)1/2を
満足する領域において、 CL(x,h)>CS(x,h) (6) の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至5のい
ずれか1項に記載の累進多焦点レンズ。 - 【請求項7】 前記遠用アイポイントから遠用中心まで
のレンズ装用状態における鉛直方向の距離をh(mm)
とし、 前記第1累進多焦点レンズにおいて、前記遠用アイポイ
ントからレンズ装用状態における水平方向にx(mm)
の距離にあり且つ前記遠用アイポイントからレンズ装用
状態における鉛直方向にy(mm)の距離にあるレンズ
屈折面上の任意の点における面非点隔差をCL(x,y)(デ
ィオプター) とし、 前記第2累進多焦点レンズにおいて、前記遠用アイポイ
ントからレンズ装用状態における水平方向にx(mm)
の距離にあり且つ前記遠用アイポイントからレンズ装用
状態における鉛直方向にy(mm)の距離にあるレンズ
屈折面上の任意の点における面非点隔差をCS(x,y)(デ
ィオプター) としたとき、 前記主子午線曲線に対して耳側および鼻側のうちの少な
くとも一方の領域であって、0≦y≦hおよび15≦
(x2+y2)1/2を満足する領域において、 CL(x,y)>CS(x,y) (7) の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至6のい
ずれか1項に記載の累進多焦点レンズ。 - 【請求項8】 前記主子午線曲線に対して耳側および鼻
側のうちの少なくとも一方の領域であって、0≦y≦h
および15≦(x2+y2)1/2を満足する領域におい
て、 0.010≦(CL(x,y)−CS(x,y))/(BCL−BCS)≦0.900 (8) の条件を満足することを特徴とする請求項7に記載の累
進多焦点レンズ。
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