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JP2001303306A - 腹部裏打ち布を有する衣料 - Google Patents

腹部裏打ち布を有する衣料

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JP2001303306A
JP2001303306A JP2000121024A JP2000121024A JP2001303306A JP 2001303306 A JP2001303306 A JP 2001303306A JP 2000121024 A JP2000121024 A JP 2000121024A JP 2000121024 A JP2000121024 A JP 2000121024A JP 2001303306 A JP2001303306 A JP 2001303306A
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Japan
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cloth
abdominal
garment
clothing
tightening force
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JP2000121024A
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English (en)
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Junko Kasai
順子 葛西
Kei Otani
大谷  圭
Eiko Takagi
映子 高木
Megumi Kondo
めぐみ 近藤
Erina Kobashi
恵里奈 小橋
Saori Futamura
さおり 二村
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Wacoal Corp
Original Assignee
Wacoal Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 裏打ち腹部形状補整布の運動追従性が良好
で、座位時や前かがみ時において圧迫感、不快感が軽
減、局部的な痛みの発生が抑制された着用感が良好な伸
縮性の衣料で、股部を有し少なくとも腹部中央部を覆っ
ている衣料を提供する。 【解決手段】 ショートタイプのガードルの衣料本体9
の裏側に少なくとも腹部中央部を覆っている腹部形状補
整布11を有しており、前記腹部形状補整布11の周辺
縁のうち、脇側の縁13a、13bは、その全長にわた
って衣料本体に縫合されていないフリーの状態であり、
上辺縁10並びに下辺縁12は、その全長が衣料本体9
のウェストライン8ないし衣料本体9のクロッチ布5の
前側の縁に縫合されているガードル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腹部裏打ち布を有
する衣料に関する。特に本発明は、身体に密着させて着
用する伸縮性を有する衣料で、股部を有し少なくとも腹
部中央部を覆っている衣料において、更に腹部裏打ち布
を有する衣料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ショートタイプのガードル、
セミロングタイプのガードル、ショーツ、スパッツ、ボ
ディスーツ、水着、レオタードなどの身体に密着させて
着用する股部を有し少なくとも腹部中央部を覆っている
衣料は、広く普及している。
【0003】従来、この種の衣料においては、腹部の贅
肉などの膨出を抑えて、腹部の形状を美しくすっきりし
た形に補整するために、衣料本体の裏側に、少なくとも
腹部中央部を覆っている裏打ち布を腹部形状補整布とし
て、縫製により取り付けているのが一般的である。通
常、裏打ち布は、その周囲の縁全周が衣料本体の裏側に
縫製されて、取り付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、座った
り、しゃがんだり、前屈みになったり、そして立ったり
する日常頻繁に繰り返し行われる動作においては、腹部
の皮膚の伸び縮みがかなり大きくなり、人体にタイトに
フィットさせて着用するこの種の衣料においては、腹部
形状補整布の周囲の縁全周が衣料本体の裏側に縫製され
ていると、腹部の皮膚の伸び縮みに十分に追従できず、
運動追従性が不十分となる。従って、座位時などのお
腹、ウエスト部位などを圧迫する姿勢時においては、人
体腹部表面は縦方向には縮み、横方向には拡張されるた
め、裏打ちされている腹部形状補整布等のウエストから
腹部にかけての布地が折り畳まれて皺が発生し、皺が発
生するとその分、布地が厚手になったと同様の作用によ
り、お腹押さえ等のパワーが大きくなり皺による押さえ
つけで不快感が大きくなるのと、更に人体腹部表面を横
方向に拡張しようとする作用によりこの皺が横方向に引
っ張られて一層腹部を圧迫するパワーが相乗的に作用す
ることになり、座位時やしゃがんだ時、前かがみになっ
た場合などの姿勢時においては、不必要に腹部を圧迫す
ることになるため、圧迫感、不快感が増大したり、局部
的に痛みを伴うことがあるなど、着用感が良くないと言
う問題があった。
【0005】本発明は、従来の衣料の上述したような問
題点を解決し、裏打ちされた腹部形状補整布の運動追従
性が良好で、従って座位時や前かがみ時においても、圧
迫感、不快感が軽減され、局部的な痛みの発生が抑制さ
れた着用感が良好な伸縮性の衣料で、人体にタイトにフ
ィットさせて着用する股部を有し少なくとも腹部中央部
を覆っている衣料で、腹部裏打ち布を有する衣料を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、以下に示すような、腹部裏打ち布を有す
る衣料を提供するものである。
【0007】(1)身体に密着させて着用する伸縮性を
有する衣料であって、股部を有し少なくとも腹部中央部
を覆っている衣料であり、前記衣料は衣料本体の裏側に
少なくとも腹部中央部を覆っている腹部形状補整布を有
しており、前記腹部形状補整布の周辺縁のうち、脇側の
縁は、その全長、または、その中間部が全長の2/3以
上にわたって衣料本体に縫合されていないフリーの状態
であり、上辺縁並びに下辺縁は、その全長または、少な
くとも両サイド部分が衣料本体に縫合されている腹部裏
打ち布を有する衣料。
【0008】本発明の腹部裏打ち布を有する衣料は、腹
部形状補整布の周辺縁のうち、脇側の縁は、その全長、
または、その中間部が全長の2/3以上にわたって衣料
本体に縫合されていないフリーの状態なので、裏打ちさ
れた腹部形状補整布の運動追従性が良好で、従って座位
時や前かがみ時においても圧迫感、不快感が軽減され、
局部的な痛みの発生が抑制された着用感が良好な腹部形
状補整機能を有する衣料が提供できる。
【0009】(2)腹部形状補整布が、その前中心線に
ほぼ沿った部分の少なくとも一部が更に衣料本体に縫合
されている前記(1)項に記載の腹部裏打ち布を有する
衣料。
【0010】上記本発明の好ましい態様とすることによ
り、腹部形状補整布の運動追従性を保ち、かなり激しい
動きに対しても着用中の腹部形状補整布の位置ずれ等の
問題がなく、腹部形状補整布の安定性を保持することが
できる。従って腹部形状補整布の運動追従性と安定性の
バランスのとれた腹部裏打ち布を有する衣料を提供で
き、また、耐洗濯性等の耐久性も向上し好ましい。
【0011】(3)腹部形状補整布が、その周辺縁のう
ち、脇側の縁はその全長にわたって衣料本体に縫合され
ていないフリーの状態であり、上辺縁並びに下辺縁は、
その全長にわたって衣料本体に縫合されている前記
(1)項または(2)項のいずれかに記載の腹部裏打ち
布を有する衣料。
【0012】上記本発明の好ましい態様とすることによ
り、腹部形状補整布の脇側の縁はその全長にわたって衣
料本体に縫合されていないフリーの状態であるので、運
動追従性の機能が一層良好に発揮されると共に、腹部形
状補整布の上辺縁並びに下辺縁は、その全長にわたって
衣料本体に縫合されているので、しっかりと衣料本体に
取り付けられ、腹部形状補整布の安定性を保持すると共
に、耐洗濯性等の耐久性に優れた衣料が提供でき好まし
い。
【0013】(4)腹部形状補整布が、脇側の縁近傍よ
り中側の緊締力が大きい、緊締力が脇側の縁近傍から中
側に向かって変化している生地からなる前記(1)〜
(3)項のいずれかに記載の腹部裏打ち布を有する衣
料。
【0014】上記本発明の好ましい態様とすることによ
り、形状補整機能を大きくする必要がある腹部中央部の
緊締力を大きくすることが出来、不必要に腹部を圧迫す
ることを避け、腹部形状補整布の脇側の縁近傍の緊締力
が中央部に比較して緩められているので、腹部形状補整
布の運動追従性が向上し好ましい。
【0015】(5)腹部形状補整布が、少なくともその
脇側の縁部がほつれ防止処理されている端始末を必要と
しない生地からなる前記(1)〜(4)項のいずれかに
記載の腹部裏打ち布を有する衣料。
【0016】上記本発明の好ましい態様とすることによ
り、ほつれ防止のため腹部形状補整布の脇側を折り返し
て縫製する通常の端始末を必要とする生地を用いた場合
に比べ、生地の脇側端の折り返しや縫製を必要としない
ので、段になりにくく、腹部形状補整布の縁がアウター
ウェアーに反映して(これをアウターにひびくと言
う。)着用者の外観が見苦しくなるのを防止でき好まし
い。
【0017】(6)衣料本体が、その少なくとも一部が
緊締力の変化が付されている生地からなっている前記
(1)〜(5)項のいずれかに記載の腹部裏打ち布を有
する衣料。
【0018】上記本発明の好ましい態様とすることによ
り、腹部形状補整布の補整機能のほかに、衣料本体によ
り別途独自の補整機能を付与したり、腹部形状補整布の
領域を衣料本体の強緊締力部が重複して通る場合には、
腹部形状補整布の補整機能を更に部分的に調整したり強
めたり等補整パワーの切り替えが自由に出来、腹部形状
補整布と衣料本体の強緊締力部の種々の組み合わせが可
能となり好ましい。
【0019】(7)衣料本体の緊締力の変化が付されて
いる部分が、(a)ヒップの膨らみの部分の緊締力が弱
でそれより下側にいくに従いヒップの下端まで緊締力が
比較的強められているか、(b)裾口近傍が緊締力が比
較的強くそれより上部は緊締力が弱められているか、
(c)腹部中央部分が比較的緊締力が強く脇側にいくに
つれて緊締力が弱くなっているかのいずれか少なくとも
1つである前記(6)項に記載の腹部裏打ち布を有する
衣料。
【0020】上記本発明の好ましい態様とすることによ
り、衣料本体の緊締力の変化が付されている部分が、
(a)ヒップの膨らみの部分の緊締力が弱でそれより下
側にいくに従いヒップの下端まで緊締力が比較的強めら
れている態様の場合には、更にヒップの美しい丸みを保
ち、且つ、ヒップアップ機能を発揮でき好ましい。ま
た、(b)裾口近傍が緊締力が比較的強くそれより上部
は緊締力が弱められている態様の場合には、更に裾のず
り上がりを防止でき、また、例えば、セミロングタイプ
のガードルのような人体脚部を筒状に覆う脚部部分を有
するような衣料ではなくショートタイプのガードルや実
質上人体脚部を筒状に覆う脚部部分を持たない態様のボ
ディスーツ、水着等の場合には、後ろ側の裾口近傍の位
置はヒップの膨らみの部分の下側になるので、前記
(a)の強緊締力部と同じ位置をカバーしていることに
なり、前記(a)と同様のヒップアップ機能を発揮でき
好ましい。また、(c)腹部中央部分が比較的緊締力が
強く脇側にいくにつれて緊締力が弱くなっている態様の
場合には、腹部形状補整布の機能を強化し、よりスリム
な腹部形状への補整も可能となり、好ましい。
【0021】(8)腹部形状補整布が脇側の縁にほぼ沿
った方向ないしはほぼ縦方向に伸縮性を有する一方向伸
縮性の生地か、または、それらの方向とほぼ直角方向に
も更に伸縮性を有する二方向伸縮性の生地からなる前記
(1)〜(7)項のいずれかに記載の腹部裏打ち布を有
する衣料。
【0022】上記本発明の好ましい態様とすることによ
り、腹部形状補整機能が発揮されると共に、一つのサイ
ズの衣料における着用可能な人体のサイズの幅が広がる
と共に、腹部への強い圧迫感が生じず好ましい。
【0023】(9)少なくともヒップの膨らみの頂点近
傍をカバーする生地が二方向伸縮性の生地からなる前記
(1)〜(8)項のいずれかに記載の腹部裏打ち布を有
する衣料。
【0024】上記本発明の好ましい態様とすることによ
り、ヒップの膨らみをつぶさずにヒップの美しい丸みを
保つことが出来好ましい。
【0025】(10)衣料が、ショートタイプのガード
ル、セミロングタイプのガードル、ショーツ、スパッ
ツ、ボディスーツ、水着、レオタードから選ばれた衣料
である前記(1)〜(9)項のいずれかに記載の腹部裏
打ち布を有する衣料。
【0026】上記本発明の好ましい態様とすることによ
り、これらの衣料は、いずれも肌に密着してタイトに着
用される衣料であり、前述した本発明の機能が効果的に
発揮され好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態を図面を引用しながら説明するが、本発明は、これら
の実施の形態に具体的に記載されたもののみに限定され
るものではない。
【0028】図1は本発明の腹部裏打ち布を有する衣料
であるショートタイプのガードルの正面側から見た斜視
図、図2は図1に示したガードルの背面側から見た斜視
図、図3は図1の衣料本体の正面側から見た斜視図に、
衣料本体裏側に取り付けられている腹部裏打ち布である
腹部形状補整布の取り付け位置を記入した図であり、衣
料の外側にあらわれる輪郭を点線で表して、裏側に取り
付けられる腹部形状補整布を実線で示した図である。ま
た、図4は、図1〜3に示したガードルの各構成部片の
展開平面図である。なお、図1においては、着用の際に
脚部が出される脚部穴のところの後ろ側の裾のラインが
見えるはずであるが、それを記載すると複雑になり、図
面が理解しずらくなるので、あえて図示を省略してい
る。後ろ側の裾は図2によって十分理解しうるからであ
る。なお、他の実施の形態の図面においてもほぼ同様の
省略を行っている。
【0029】図1〜4において1は衣料本体9の腹部充
当部片、2a、2bは右ないし左側の脇−後部充当部片
(尚、右側、左側は正面側から見た斜視図(この場合は
図1)を基準にして、当該斜視図の右側を右側、左側を
左側としている。以下、同様である。)、3a、3bは
右ないし左側の前裾部片である。そして衣料本体の右な
いし左側の脇−後部充当部片2a、2bにおいては、緊
締力が段階的に変化している生地が用いられており、ヒ
ップの膨らみの部分を少なくともカバーしている部分2
a1、2b1が緊締力の比較的弱い部分であり、それよ
り下側にいくに従いヒップの下端まで緊締力が比較的強
められている。(緊締力が変化している境界を模式的に
一点鎖線で示した。)すなわち、2a2、2b2が緊締
力が中程度の部分で、2a1、2b1の部分に比べて緊
締力がより大きくなっており、2a3、2b3が緊締力
が最も強い部分である。このように緊締力変化を持たせ
ることにより、ヒップの丸い膨らみは、つぶさずにヒッ
プの美しい丸みを保ち、ヒップの膨らみの下側を2a
2、2b2の部分、更に2a3、2b3の部分と段階的
に緊締力を強めることにより、ヒップアップ機能を発揮
できるとともに段階的に緊締力が強くなっているので、
急激な緊締力の変化を抑えて着用感を良好にすることが
でき、裾周りにゴムテープなどが縫合されている場合に
比べて肌への食い込みもない。しかも、裾縁の部分がほ
つれ防止処理されている端始末を必要としない生地を用
いている。従って、生地の脇側端の折り返しや縫製を必
要としないので、段になりにくく、裾の縁がアウターウ
ェアーに反映して着用者の外観が見苦しくなるのを防止
でき好ましい。
【0030】緊締力に変化をつけるには、後述するよう
に種々の手法があるが、この実施例では、用いるポリウ
レタン糸などの弾性繊維糸のデニール数を変えることに
より、小さいデニール数の弾性繊維糸を用いている部分
の緊締力は弱く、大きいデニール数の弾性繊維糸を用い
ている部分の緊締力は、大きくなる手法を用いている。
以下の実施の形態についてもほぼ同様である。なお、緊
締力は通常は一点鎖線で示したそれに沿った方向の帯状
の長手方向の緊締力を意味しているが、もちろん、それ
と直角方向にも更に所望の緊締力を持たせてもよい。な
お、4a、4bは縫合ラインであり、6は背面側におけ
る右側の脇−後部充当部片2aと左側の脇−後部充当部
片2bとの後ろ中心における縫合ラインである。
【0031】そして、図3を参照するに、衣料本体9の
裏側に腹部中央部を覆っている腹部形状補整布11を有
しており、この態様においては、腹部形状補整布11は
左右の小部片11b、11aがその中央部の縫合ライン
14で縫合されて接ぎ合わされて1つの腹部形状補整布
を形成している。そして、腹部形状補整布11は脇側の
縁近傍11a2、11b2より中側11a1、11b1
の緊締力が大きくされており、脇側の11a2、11b
2の緊締力は弱で、中側11a1、11b1の緊締力は
強に編み分けられている生地を用いた。そして、前記、
衣料本体は主たる部分が2方向伸縮性のツーウェイ素材
(ここではツーウェイラッセル編物)が使用されている
のに対し、腹部形状補整布11は伸縮性が1方向(この
場合、脇側の縁にほぼ沿った方向)のワンウェイ素材
(ここではワンウェイパワーネット編物)で、且つ、少
なくともその脇側の縁部13b、13aの部分がほつれ
防止処理されている端始末を必要としない生地を用いて
いる。従って、生地の脇側端の折り返しや縫製を必要と
しないので、段になりにくく、腹部形状補整布の縁がア
ウターウェアーに反映して着用者の外観が見苦しくなる
のを防止でき好ましい。
【0032】尚、衣料本体9の腹部充当部片1は、必ず
しも伸縮性であるとは限らず、必要に応じて非伸縮性の
生地を用いたり、衣料縦方向のみに伸縮性の生地を用い
てもよいことは当然である。本発明の衣料は伸縮性を有
する衣料であるが、この意味は、本発明の衣料を構成す
る全ての部分が全て伸縮性でなければならないことを意
味するものではなく、その一部が非伸縮性であっても、
全体として実質上身体にフィットする程度に伸縮性を有
していればよいのである。従って例えば、衣料本体の腹
部充当部片やクロッチ部片などは必要に応じて非伸縮性
生地を使用してもよいのである。
【0033】腹部形状補整布11はこの態様において
は、その周辺縁のうち、脇側の縁13b、13aはその
全長にわたって衣料本体9に縫合されていないフリーの
状態であり、上辺縁10並びに下辺縁12は、その全長
にわたって衣料本体9に縫合されている。すなわちこの
実施の形態例においては、上辺縁10はその全長が衣料
本体9のウェストライン8に縫合されており、下辺縁1
2は、その全長が衣料本体9のクロッチ布5の前側の縁
に縫合されている。(更に、必要に応じて、腹部形状補
整布11の前中心ライン[ここではその中央部の縫合ラ
イン14と重なる。]の全長またはその一部が、衣料本
体9の腹部充当部片1の前中心ラインに縫合されていて
もよい。)。
【0034】また、この実施の形態例においては、上辺
縁10並びに下辺縁12は、その全長にわたって衣料本
体9に縫合されている例を示したが、上辺縁10または
下辺縁12は、両サイド部分が衣料本体9に縫合されて
いて、中央部分は衣料本体9に縫合されていない態様に
してもよい。
【0035】また、腹部形状補整布11はこの態様にお
いては、その周辺縁のうち、脇側の縁13b、13aは
その全長にわたって衣料本体9に縫合されていないフリ
ーの状態である好ましい例を示したが、脇側の縁は、必
ずしもその全長にわたって衣料本体に縫合されていない
フリーの状態であるもののみに限定されるものではな
く、その中間部が全長の2/3以上にわたって衣料本体
に縫合されていないフリーの状態であれば、脇側の縁の
両端部分または一方の端部はトータル長で脇側の縁の全
長の1/3以内であれば縫合されている場合も含む。
尚、本発明において「腹部形状補整布の周辺縁のうち、
脇側の縁はその中間部が全長の2/3以上にわたって衣
料本体に縫合されていないフリーの状態」の脇側の縁の
「中間部」とは、上述のように脇側の縁の両端部分また
はいずれか一方の端部分を除いた部分を意味している。
【0036】図4に、図1〜3に示したガードルの各構
成部片の展開平面図を示した。なお、各構成部片の展開
平面図には縫い代は記載していない。このガードルは左
右対称であるので、これらの部片がどのように縫合され
て図1〜3に示したガードルが形成できるかの説明につ
いては、原則として、前中心より右半分について説明
し、左半分は右半分と左右線対称(前中心線が対称軸)
であるから、説明を省略している。
【0037】図4において、衣料本体の腹部充当部片1
のB−Cに脇−後部充当部片2aのI−Nが縫合され、
脇−後部充当部片2aのN−Mに前裾部片3aのO−P
が、前裾部片3aのO−Rが衣料本体の腹部充当部片1
のC−Dに、クロッチ布5のS−Tが衣料本体の腹部充
当部片1のE−Dに、クロッチ布5のT−Uが前裾部片
3aのR−Qに、クロッチ布5のX−Wが脇−後部充当
部片2aのK−Lに、右脇−後部充当部片2aのJ−K
が左脇−後部充当部片2bのJ2−K2にそれぞれ縫合
されて、衣料本体外側が形成される。衣料本体の腹部充
当部片1の裏側に裏打ちされる腹部形状補整布11は、
右の小部片11aのY−Zが左の小部片11bのZ3−
Z4に縫合されて、1つの腹部形状補整布を形成する
が、腹部形状補整布の右の小部片11aのZ−Z1がク
ロッチ布5のS−Uに縫合され、従って、Z−Z1の一
部が衣料本体の腹部充当部片1のE−Dとも縫合される
ことになる。11aのY−Z2は衣料本体の腹部充当部
片1のA−Bと脇−後部充当部片2aのI−I2に縫合
される。腹部形状補整布11の幅は、この実施の形態例
では衣料本体の腹部充当部片1の幅よりも若干大きく設
計されている。
【0038】上記に示したショートタイプのガードル
は、腹部形状補整布の周辺縁のうち、脇側の縁は、その
全長にわたって衣料本体に縫合されていないフリーの状
態なので、裏打ちされた腹部形状補整布の運動追従性が
良好で、従って座位時や前かがみ時においても圧迫感、
不快感が軽減され、局部的な痛みの発生が抑制された着
用感が良好な腹部形状補整機能を有する衣料が提供でき
る。
【0039】そして腹部形状補整布が、脇側の縁近傍よ
り中側の緊締力が大きい、緊締力が脇側の縁近傍から中
側に向かって変化している生地からなる本発明の好まし
い態様とすることにより、形状補整機能を大きくする必
要がある腹部中央部の緊締力を大きくすることが出来、
不必要に腹部を圧迫することを避け、腹部形状補整布の
脇側の縁近傍の緊締力が中央部に比較して緩められてい
るので、腹部形状補整布の運動追従性が向上し好まし
い。また、腹部形状補整布が、その脇側の縁部がほつれ
防止処理されている端始末を必要としない生地からなる
ので、段になりにくく、腹部形状補整布の縁がアウター
ウェアーに反映して着用者の外観が見苦しくなるのを防
止でき好ましい。そのほかの優れた機能並びに本体衣料
の緊締力変化に基づく優れた機能が発揮されることは上
述した通りである。
【0040】次に図5に衣料本体の形状は図1〜2に示
したものと同一であるが、腹部形状補整布11の形状が
異なる態様のショートタイプのガードルを示した。衣料
本体の形状は図1〜2に示したものと同一であるので、
図示していないが、図1〜2に示した通りである。すな
わち、図5は図1の衣料本体の正面側から見た斜視図
に、衣料本体裏側に取り付けられている腹部裏打ち布で
ある腹部形状補整布の取り付け位置を記入した図であ
り、衣料の外側にあらわれる輪郭を点線で表して、裏側
に取り付けられる腹部形状補整布を実線で示した図であ
る。
【0041】この実施の形態の腹部形状補整布11は、
上辺縁10がその右側部分の上辺縁10aとその左側部
分の上辺縁10bとからなる略V字状になっている。
【0042】腹部形状補整布11はこの態様において
は、その周辺縁のうち、脇側の縁13b、13aはその
全長にわたって衣料本体9に縫合されていないフリーの
状態であり、上辺縁10並びに下辺縁12は、その全長
にわたって衣料本体9に縫合されている。すなわちこの
実施の形態例においては、上辺縁10は衣料本体9のウ
ェストライン8よりも若干下側に略V字状に下に凸の形
で衣料本体9に縫合されている。従って、ウェスト部分
に存在する着用者の胃の部分を強く圧迫しないと言う機
能が発揮される。そのほか図1〜3に示した部分と同一
部分は同一の符号を付して重複説明を省略した。
【0043】そしてこの実施の形態に示したショートタ
イプのガードルにおいても、図1〜3に示したショート
タイプのガードルと同様に、腹部形状補整布の周辺縁の
うち、脇側の縁は、その全長にわたって衣料本体に縫合
されていないフリーの状態なので、裏打ちされた腹部形
状補整布の運動追従性が良好で、従って座位時や前かが
み時においても、圧迫感、不快感が軽減され、局部的な
痛みの発生が抑制された着用感が良好な腹部形状補整機
能を有する衣料が提供できる。
【0044】そして腹部形状補整布が、脇側の縁近傍よ
り中側の緊締力が大きい、緊締力が脇側の縁近傍から中
側に向かって変化している生地からなる本発明の好まし
い態様とすることにより、形状補整機能を大きくする必
要がある腹部中央部の緊締力を大きくすることが出来、
不必要に腹部を圧迫することを避け、腹部形状補整布の
脇側の縁近傍の緊締力が中央部に比較して緩められてい
るので、腹部形状補整布の運動追従性が向上し好まし
い。また、腹部形状補整布が、その脇側の縁部がほつれ
防止処理されている端始末を必要としない生地からなる
ので、段になりにくく、腹部形状補整布の縁がアウター
ウェアーに反映して着用者の外観が見苦しくなるのを防
止でき好ましい。そのほかの優れた機能並びに本体衣料
の緊締力変化に基づく優れた機能が発揮されることは図
1〜4のショートタイプのガードルと同様である。
【0045】次に図6に衣料本体の形状は図1〜2に示
したものと同一であるが、腹部形状補整布11の態様が
異なるショートタイプのガードルを示した。衣料本体の
形状は図1〜2に示したものと同一であるので、図示し
ていないが、図1〜2に示した通りである。すなわち、
図6は図1の衣料本体の正面側から見た斜視図に、衣料
本体裏側に取り付けられている腹部裏打ち布である腹部
形状補整布の取り付け位置を記入した図であり、衣料の
外側にあらわれる輪郭を点線で表して、裏側に取り付け
られる腹部形状補整布を実線で示した図である。
【0046】この実施の形態の腹部形状補整布11は、
外側の輪郭形状は図3に示した腹部形状補整布と同一で
あるが、図3に示した腹部形状補整布のようにその脇側
と中側とで緊締力が一定であり、緊締力の変化を付けて
いない伸縮性が1方向(この場合、ガードルの縦方向)
のワンウェイ素材(ここではワンウェイパワーネット編
物)を用いている。
【0047】腹部形状補整布11はこの態様において
は、その周辺縁のうち、脇側の縁13b、13aはその
全長にわたって衣料本体9に縫合されていないフリーの
状態であり、上辺縁10並びに下辺縁12は、その全長
にわたって衣料本体9に縫合されている。すなわちこの
実施の形態例においては、上辺縁10はその全長が衣料
本体9のウェストライン8に縫合されており、下辺縁1
2は、その全長が衣料本体9のクロッチ布5の前側の縁
に縫合されている。
【0048】上記に示したショートタイプのガードル
は、腹部形状補整布が緊締力の変化を付けていない腹部
形状補整布を用いているので、その分コストも安くでき
る。
【0049】そして腹部形状補整布の周辺縁のうち、脇
側の縁は、その全長にわたって衣料本体に縫合されてい
ないフリーの状態なので、裏打ちされた腹部形状補整布
の運動追従性が良好で、従って座位時や前かがみ時にお
いても、圧迫感、不快感が軽減され、局部的な痛みの発
生が抑制された着用感が良好な腹部形状補整機能を有す
る衣料が提供できる。そのほかの優れた機能並びに本体
衣料の緊締力変化に基づく優れた機能が発揮されること
は上述した通りである。
【0050】次に図7〜図10に本発明の腹部裏打ち布
を有する衣料であるショートタイプのガードルの更に別
の実施の形態例を示した。
【0051】図7はショートタイプのガードルの正面側
から見た斜視図、図8は図7に示したガードルの背面側
から見た斜視図、図9は図7の衣料本体の正面側から見
た斜視図に衣料本体裏側に取り付けられている腹部裏打
ち布である腹部形状補整布の取り付け位置を記入した図
であり、衣料の外側にあらわれる輪郭を点線で表して、
裏側に取り付けられる腹部形状補整布を実線で示した図
である。図10も図8の衣料本体の背面側から見た斜視
図に、衣料本体裏側に取り付けられている腹部裏打ち布
である腹部形状補整布の取り付け位置を記入した図であ
り、衣料の外側にあらわれる輪郭を点線で表して、裏側
に取り付けられる腹部形状補整布を実線で示した図であ
る。なお、先に示した図と共通する部分は同じ符号を付
して重複説明を省略している。
【0052】図7〜10において1は衣料本体9の腹部
充当部片、2a、2bは右ないし左側の脇−後部充当部
片であるが、この態様においては、衣料本体9の腹部充
当部片1はその左右の小部片1b、1aからなり、前中
心の縫合ライン20において縫合されている。なお、腹
部充当部片1の左右の小部片1b、1aの下部は前裾を
形成している。4a、4bは縫合ラインであり、6は背
面側における右側の脇−後部充当部片2aと左側の脇−
後部充当部片2bとの後ろ中心における縫合ラインであ
る。
【0053】そして、図9〜10を参照するに、衣料本
体9の裏側に腹部中央部を覆っている腹部形状補整布1
1を有しており、この態様においては、腹部形状補整布
11は左右の小部片11b、11aがその中央部の縫合
ライン14で縫合されて接ぎ合わされて1つの腹部形状
補整布を形成している。そして、腹部形状補整布11は
脇側の縁近傍11a2、11b2より中側11a1、1
1b1の緊締力が大きくされており、脇側の11a2、
11b2の緊締力は弱で、中側11a1、11b1の緊
締力は強に編み分けられている生地を用いた。そして、
前記、衣料本体は主たる部分が2方向伸縮性のツーウェ
イ素材(ここではツーウェイラッセル編物)が使用さ
れ、腹部形状補整布11も2方向伸縮性のツーウェイ素
材(ここではツーウェイトリコット編物)で、且つ、少
なくともその脇側の縁部13b、13aの部分がほつれ
防止処理されている端始末を必要としない生地を用いて
いる。従って、生地の脇側端の折り返しや縫製を必要と
しないので、段になりにくく、腹部形状補整布の縁がア
ウターウェアーに反映して着用者の外観が見苦しくなる
のを防止でき好ましい。
【0054】腹部形状補整布11はこの態様において
は、その周辺縁のうち、脇側の縁13b、13aはその
全長にわたって衣料本体9に縫合されていないフリーの
状態であり、上辺縁10はその全長が衣料本体9のウェ
ストライン8に縫合されており、下辺縁(この態様では
下辺縁が尖った点状になっているので下辺点21として
示した。)は、衣料本体9の下腹部ほぼ中央部に縫合さ
れている。そして更に、腹部形状補整布11の前中心ラ
イン[ここではその中央部の縫合ライン14と重な
る。]の長さの下から1/3まですなわち下辺点21か
ら腹部中心よりやや下のポイント22までが、衣料本体
9の腹部充当部片1の前中心ラインに縫合されている。
この腹部形状補整布11の衣料本体9の腹部充当部片1
への前中心ラインにおける縫合ラインを23で示した。
【0055】このような構造にすることにより、下辺点
21が洗濯の際に衣料本体9の腹部充当部片1から、は
がれてしまうことを防止できる。
【0056】上記に示したショートタイプのガードル
は、腹部形状補整布の周辺縁のうち、脇側の縁は、その
全長にわたって衣料本体に縫合されていないフリーの状
態なので、裏打ちされた腹部形状補整布の運動追従性が
良好で、従って座位時や前かがみ時においても、圧迫
感、不快感が軽減され、局部的な痛みの発生が抑制され
た着用感が良好な腹部形状補整機能を有する衣料が提供
できる。
【0057】そして腹部形状補整布が、脇側の縁近傍よ
り中側の緊締力が大きい、緊締力が脇側の縁近傍から中
側に向かって変化している生地からなる本発明の好まし
い態様とすることにより、形状補整機能を大きくする必
要がある腹部中央部の緊締力を大きくすることが出来、
不必要に腹部を圧迫することを避け、腹部形状補整布の
脇側の縁近傍の緊締力が中央部に比較して緩められてい
るので、腹部形状補整布の運動追従性が向上し好まし
い。また、腹部形状補整布が、その脇側の縁部がほつれ
防止処理されている端始末を必要としない生地からなる
ので、段になりにくく、腹部形状補整布の縁がアウター
ウェアーに反映して着用者の外観が見苦しくなるのを防
止でき好ましい。なお、この態様は図1〜2に示したよ
うな本体衣料の所定部分に緊締力変化を持たせていない
ので、衣料本体のコストを安くできる態様である。
【0058】次に図11に衣料本体の形状は図7〜8に
示したものと同一であるが、腹部形状補整布11の形状
が異なる態様のショートタイプのガードルを示した。衣
料本体の形状は図7〜8に示したものと同一であるの
で、図示していないが、図7〜8に示した通りである。
すなわち、図11は図7の衣料本体の正面側から見た斜
視図に、衣料本体裏側に取り付けられている腹部裏打ち
布である腹部形状補整布の取り付け位置を記入した図で
あり、衣料の外側にあらわれる輪郭を点線で表して、裏
側に取り付けられる腹部形状補整布を実線で示した図で
ある。
【0059】腹部形状補整布11はこの態様において
は、その周辺縁のうち、脇側の縁13b、13aはその
全長にわたって衣料本体9に縫合されていないフリーの
状態であるが、この実施の形態の腹部形状補整布11の
上辺縁10は衣料本体9のウェストライン8よりも若干
下側にウェストラインとほぼ並行に衣料本体9に縫合さ
れている。従って、ウェスト部分に存在する着用者の胃
の部分を強く圧迫しないと言う機能が発揮される。下辺
縁(この態様では下辺縁が尖った点状になっているので
下辺点21として示した。)は、衣料本体9の下腹部ほ
ぼ中央部に縫合されている。そして更に、腹部形状補整
布11の前中心ライン[ここではその中央部の縫合ライ
ン14と重なる。]の長さの下から1/3を若干越える
まですなわち下辺点21から腹部中心よりやや下のポイ
ント22までが、衣料本体9の腹部充当部片1の前中心
ラインに縫合されている。この腹部形状補整布11の衣
料本体9の腹部充当部片1への前中心ラインにおける縫
合ラインを23で示した。そのほか図7〜10に示した
部分と同一部分は同一の符号を付して重複説明を省略し
た。
【0060】そしてこの実施の形態に示したショートタ
イプのガードルにおいても、図7〜10に示したショー
トタイプのガードルと同様に、腹部形状補整布の周辺縁
のうち、脇側の縁は、その全長にわたって衣料本体に縫
合されていないフリーの状態なので、裏打ちされた腹部
形状補整布の運動追従性が良好で、従って座位時や前か
がみ時においても、圧迫感、不快感が軽減され、局部的
な痛みの発生が抑制された着用感が良好な腹部形状補整
機能を有する衣料が提供できる。
【0061】そして腹部形状補整布が、脇側の縁近傍よ
り中側の緊締力が大きい、緊締力が脇側の縁近傍から中
側に向かって変化している生地からなる本発明の好まし
い態様とすることにより、形状補整機能を大きくする必
要がある腹部中央部の緊締力を大きくすることが出来、
不必要に腹部を圧迫することを避け、腹部形状補整布の
脇側の縁近傍の緊締力が中央部に比較して緩められてい
るので、腹部形状補整布の運動追従性が向上し好まし
い。また、腹部形状補整布が、その脇側の縁部がほつれ
防止処理されている端始末を必要としない生地からなる
ので、段になりにくく、腹部形状補整布の縁がアウター
ウェアーに反映して着用者の外観が見苦しくなるのを防
止でき好ましい。そのほかの優れた機能が発揮されるこ
とは図7〜10のショートタイプのガードルと同様であ
る。
【0062】次に図12〜図14を引用して、本発明の
腹部裏打ち布を有する衣料であるボディスーツの一実施
の形態例について説明する。図12は本発明のボディス
ーツの正面側から見た斜視図、図13は図12に示した
ボディスーツの背面側から見た斜視図、図14は図12
の衣料本体の正面側から見た斜視図に、衣料本体裏側に
取り付けられている腹部裏打ち布である腹部形状補整布
の取り付け位置を記入した図であり、衣料の外側にあら
われる輪郭を点線で表して、裏側に取り付けられる腹部
形状補整布を実線で示した図である。なお、図12にお
いては、着用の際に脚部が出される脚部穴のところの後
ろ側の裾のラインが見えるはずであるが、それを記載す
ると複雑になり、図面が理解しずらくなるので、あえて
図示を省略している。後ろ側の裾は図13によって十分
理解しうるからである。更に図13においては、左側の
乳房カップ45bやストラップ46bが見えるはずであ
るが、それを記載すると複雑になり、図面が理解しずら
くなるので、あえて図示を省略している。これらは図1
2によって十分理解しうるからである。なお、他の実施
の形態の図面においてもほぼ同様の省略を行っている。
【0063】図12〜14において31は衣料本体39
の胸部−腹部充当部片、41a、41bは右ないし左側
の前脇充当部片、34a、34bは縫合ライン、32
a、32bは右ないし左側の臀部充当部片、44は背中
充当部片、42a、43a、43bは縫合ライン、45
a、45bは右ないし左側の乳房カップ、46a、46
bは右ないし左側のストラップ(肩紐)、35はクロッ
チ部、36は縫合ラインである。そして衣料本体の右な
いし左側の臀部充当部片32a、32bにおいては、緊
締力が段階的に変化している生地が用いられており、ヒ
ップの膨らみの部分を少なくともカバーしている部分3
2a1、32b1が緊締力の比較的弱い部分であり、そ
れより下側にいくに従いヒップの下端まで緊締力が比較
的強められている。(緊締力が変化している境界を模式
的に一点鎖線で示した。)すなわち、32a2、32b
2が緊締力が中程度の部分で、32a1、32b1の部
分に比べて緊締力がより強められており、32a3、3
2b3が緊締力が最も強い部分である。このように緊締
力変化を持たせることにより、ヒップの丸い膨らみはつ
ぶさずに、ヒップの美しい丸みを保ち、ヒップの膨らみ
の下側を32a2、32b2の部分、更に32a3、3
2b3の部分と段階的に緊締力を強めることにより、ヒ
ップアップ機能を発揮できるとともに段階的に緊締力が
強くなっているので、急激な緊締力の変化を抑えて着用
感を良好にすることができ、裾周りにゴムテープなどが
縫合されている場合に比べて肌への食い込みもない。し
かも、裾縁の部分がほつれ防止処理されている端始末を
必要としない生地を用いている。従って、生地の脇側端
の折り返しや縫製を必要としないので、段になりにく
く、裾の縁がアウターウェアーに反映して着用者の外観
が見苦しくなるのを防止でき好ましい。
【0064】緊締力に変化をつけるには、後述するよう
に種々の手法があるが、この実施例では、用いるポリウ
レタン糸などの弾性繊維糸のデニール数を変えることに
より、小さいデニール数の弾性繊維糸を用いている部分
の緊締力は弱く、大きいデニール数の弾性繊維糸を用い
ている部分の緊締力は、大きくなる手法を用いているこ
とは、前述のガードルの場合と同様である。
【0065】そして、図14を参照するに、衣料本体3
9の裏側に腹部中央部を覆っている腹部形状補整布51
を有しており、この態様においては、腹部形状補整布5
1は左右の小部片51b、51aがその中央部の縫合ラ
イン54で縫合されて接ぎ合わされて1つの腹部形状補
整布51を形成している。そして、腹部形状補整布51
はその下側部分51a2、51b2より上側部分51a
1、51b1の緊締力が大きくされており、下側部分5
1a2、51b2の緊締力は弱で、上側部分51a1、
51b1の緊締力は強に編み分けられている生地を用い
た。そして、前記、衣料本体は主たる部分が2方向伸縮
性のツーウェイ素材(ここではツーウェイパワーネット
編物)が使用され、腹部形状補整布51も2方向伸縮性
のツーウェイ素材(ここではツーウェイパワーネット編
物)で、且つ、少なくともその脇側の縁部13b、13
aの部分がほつれ防止処理されている端始末を必要とし
ない生地を用いている。従って、生地の脇側端の折り返
しや縫製を必要としないので、段になりにくく、腹部形
状補整布51の縁がアウターウェアーに反映して着用者
の外観が見苦しくなるのを防止でき好ましい。
【0066】腹部形状補整布51はこの態様において
は、上辺縁10がその右側部分の上辺縁10aとその左
側部分の上辺縁10bとからなる略V字状になってい
る。腹部形状補整布51はその周辺縁のうち、脇側の縁
13b、13aはその全長にわたって衣料本体39に縫
合されていないフリーの状態であり、上辺縁10並びに
下辺縁12は、その全長にわたって衣料本体39に縫合
されている。尚、腹部形状補整布51は、その中央部の
縫合ライン54の部分においては、本体衣料39には縫
合されていない。すなわちこの実施の形態例において
は、上辺縁10は衣料本体39のウェストラインよりも
若干下側に略V字状に下に凸の形で衣料本体39に縫合
されている。従って、ウェスト部分に存在する着用者の
胃の部分を強く圧迫しないと言う機能が発揮される。下
辺縁12は、その全長が衣料本体39のクロッチ部35
の前側の縁に縫合されている。(更に、必要に応じて、
腹部形状補整布51の前中心ライン[ここではその中央
部の縫合ライン54と重なる。]の全長またはその一部
が、衣料本体39の胸部−腹部充当部片31の前中心ラ
インに縫合されていてもよい。)。
【0067】また、この実施の形態例においては、上辺
縁10並びに下辺縁12は、その全長にわたって衣料本
体39に縫合されている例を示したが、上辺縁10また
は下辺縁12は、両サイド部分のみが衣料本体39に縫
合されていて、中央部分は衣料本体39に縫合されてい
ない態様にしてもよい。
【0068】また、腹部形状補整布51はこの態様にお
いては、その周辺縁のうち、脇側の縁13b、13aは
その全長にわたって衣料本体39に縫合されていないフ
リーの状態である好ましい例を示したが、脇側の縁は、
必ずしもその全長にわたって衣料本体に縫合されていな
いフリーの状態であるもののみに限定されるものではな
く、その中間部が全長の2/3以上にわたって衣料本体
に縫合されていないフリーの状態であれば、脇側の縁の
両端部分又は上端部分あるいは下端部分のいずれか一方
はトータル長で脇側の縁の全長の1/3以内であれば縫
合されている場合も含む。
【0069】上記に示したボディスーツは、腹部形状補
整布の周辺縁のうち、脇側の縁は、その全長にわたって
衣料本体に縫合されていないフリーの状態なので、裏打
ちされた腹部形状補整布の運動追従性が良好で、従って
座位時や前かがみ時においても、圧迫感、不快感が軽減
され、局部的な痛みの発生が抑制された着用感が良好な
腹部形状補整機能を有する衣料が提供できる。
【0070】そして腹部形状補整布が、その下側部分よ
り上側部分の緊締力が大きい、緊締力が下側から上側に
向かって変化している生地からなる本発明の好ましい態
様とすることにより、形状補整機能を大きくする必要が
ある腹部中央部の緊締力を大きくすることが出来、不必
要に下腹部を圧迫することを避け、腹部形状補整布の下
側の緊締力が上部に比較して緩められているので、腹部
形状補整布の運動追従性が向上し好ましい。また、腹部
形状補整布が、その脇側の縁部がほつれ防止処理されて
いる端始末を必要としない生地からなるので、段になり
にくく、腹部形状補整布の縁がアウターウェアーに反映
して着用者の外観が見苦しくなるのを防止でき好まし
い。そのほかの優れた機能並びに本体衣料の緊締力変化
に基づく優れた機能が発揮されることは上述した通りで
ある。
【0071】次に図15に衣料本体の形状は図12〜1
3に示したものと同一であるが、腹部形状補整布51の
形状が異なる態様のボディスーツを示した。衣料本体の
形状は図12〜13に示したものと同一であるので、図
示していないが、図12〜13に示した通りである。す
なわち、図15は図12の衣料本体の正面側から見た斜
視図に、衣料本体裏側に取り付けられている腹部裏打ち
布である腹部形状補整布の取り付け位置を記入した図で
あり、衣料の外側にあらわれる輪郭を点線で表して、裏
側に取り付けられる腹部形状補整布を実線で示した図で
ある。
【0072】この実施の形態の腹部形状補整布51は、
右左の脇側の縁13a、13bが幅方向の外側に位置
し、ほぼ衣料上下方向に向いている縁13a1、13b
1と前中心方向に向かって斜めになっている縁13a
2、13b2との縁を持っている。そしてこの実施の形
態の腹部形状補整布51は、上辺縁10がその右側部分
の上辺縁10aとその左側部分の上辺縁10bとからな
る略V字状になっている。
【0073】腹部形状補整布51はこの態様において
は、その周辺縁のうち、脇側の縁13b、13aのうち
ほぼ衣料上下方向に向いている縁13a1、13b1の
部分は衣料本体39に縫合されており、斜めになってい
る縁13a2、13b2はその全長にわたって衣料本体
39に縫合されていないフリーの状態であり、上辺縁1
0並びに下辺縁12は、その全長にわたって衣料本体3
9に縫合されている。このような態様の場合、脇側の縁
13b、13aの長さのそれぞれ2/3以上が縁13a
2、13b2のような斜めになっている縁であることが
好ましく、脇側の縁13b、13aの長さの2/3以上
が衣料本体39に縫合されていないフリーの状態である
ことが必要であり、この態様においては、縁13a2、
13b2の長さは縁13a、13bの長さの2/3以上
となっている。
【0074】上辺縁10は衣料本体39のウェストライ
ンよりも若干下側に略V字状に下に凸の形で衣料本体3
9に縫合されている。従って、ウェスト部分に存在する
着用者の胃の部分を強く圧迫しないと言う機能が発揮さ
れる。また、下辺縁12はその全長が衣料本体39のク
ロッチ部35の端部に縫合されている。そのほか図12
〜14に示した部分と同一部分は同一の符号を付して重
複説明を省略した。
【0075】そしてこの実施の形態に示したショートタ
イプのガードルにおいては、腹部形状補整布の上脇側は
図12〜14に示したボディスーツの腹部形状補整布よ
りもより広く上脇側をカバーしているので、より上脇ま
で腹部の贅肉のはみ出しを効果的に防止でき、腹部の形
状を形よく整えることができ、腹部形状補整布51の周
辺縁のうち、斜めになっている縁13a2、13b2は
その全長にわたって衣料本体39に縫合されていないフ
リーの状態なので、縁13a1、13b1の縫合部分の
作用も加味されて、逢着された腹部形状補整布51が安
定してとりつけられ、より耐洗濯性が向上するととも
に、なおかつ腹部形状補整布の運動追従性が良好で、従
って座位時や前かがみ時においても、圧迫感、不快感が
軽減され、局部的な痛みの発生が抑制された着用感が良
好な腹部形状補整機能を有する衣料が提供できる。
【0076】また、腹部形状補整布39はこの実施の形
態例においても、その脇側の斜めの縁部13a2、13
b2がほつれ防止処理されている端始末を必要としない
生地からなるので、段になりにくく、腹部形状補整布の
縁がアウターウェアーに反映して着用者の外観が見苦し
くなるのを防止でき好ましい。そのほかの優れた機能並
びに本体衣料の緊締力変化に基づく優れた機能が発揮さ
れることは図12〜14のボディスーツと同様である。
【0077】以上、実施の形態例においては、ショート
タイプのガードルや実質上脚部部分を持たない場合のボ
ディスーツなど、太ももなどの人体脚部を筒状に覆う脚
部部分を実質上有していない衣料について図面を引用し
て説明したが、本発明の衣料はこれらに限定されるもの
ではなく、例えば、セミロングタイプのガードルやスパ
ッツのような人体脚部を筒状に覆う脚部部分を有するよ
うな衣料にも当然適用できることは明瞭である。また、
ガードルのウェスト部に更に幅の広い比較的緊締力の強
い部分を設けた例えばハイウェストタイプと呼ばれてい
るガードルなどにも当然適用できる。
【0078】前述した所定部分に所定の緊締力変化を有
する生地としては、すなわち生地に緊締力変化をつける
には、公知のいかなる方法を用いてもよく、特に限定す
るものではないが、例えば、ポリウレタン繊維などの弾
性繊維の太さを太い弾性繊維を用いた部分と細い弾性繊
維を用いた部分で構成する方法、ポリウレタン繊維など
の弾性繊維の混入割合が多い部分と少ない部分で構成す
る方法、編み組織を緊締力の強い編み組織と弱い編み組
織に編み分ける方法(例えば特開2000−8203号
公報など)、ゴムや弾性樹脂の付与による方法、これら
の少なくとも2方法以上の組み合わせなど適宜の方法に
よって緊締力変化の付された生地を得ることができる。
【0079】緊締力の変化は段階的でも連続的に変化さ
せてもよいし、段階は目的に応じて任意である。
【0080】緊締力は、相対的なものであり、適用する
衣料の種類や部位、着用者の好み、年齢などによって異
なるのでその緊締力を数値で絶対的に示すことは困難で
ある。強いて参考の目安として示すならば、比較的緊締
力の強い部分の緊締力としては、特に限定するものでは
ないが、ほぼその長さ方向で0.3N〜4Nの緊締力を
有する様に設計することが好ましい。このような緊締力
の範囲において、本発明の機能が効果的に発揮され、ま
た、圧迫感が余りに強過ぎることもなく着用感が良好で
好ましい。尚、比較的緊締力の弱い伸縮性部の緊締力が
0.3Nを超えることがあっても、当該被服中に設けら
れている比較的緊締力の強い伸縮性部よりも、その緊締
力が小さければ差し支えない。
【0081】比較的緊締力の強い部分や比較的緊締力の
弱い部分などの生地の緊締力を測定する場合には、次の
引張り試験を行って測定する。
【0082】素材経方向(ウェール方向)が試験片の長
さ方向になるように幅2.5cm×長さ16.0cmの
試験片を作成し、その長さ方向を上下方向に向けてその
両端をクリップでつかむ。上部つかみ長さを2.5c
m、下部つかみ長さを3.5cmとし、従ってつかみ間
隔は10.0cmとして定速伸長形引張試験機(島津製
作所製“オートグラフ”AG−500D)に取り付け、
30±2cm/分の速度で試験片を伸度80%まで伸ば
す。この際、伸度30%時点で試験片に掛かっている応
力を記録しこれを伸長力(単位N)、[1gf≒0.0
098N]とし、次に伸度80%まで伸ばした試験片に
掛かる応力を取り去ると、試験片が元の長さに戻ろうと
して収縮するが、伸度30%まで回復した時の試験片に
掛かる応力を緊締力(単位N)とする。これらの値は、
上記引張試験機により自動的に記録される様に設定して
おく。尚、伸長力、緊締力とも、これらのデータは試験
片2つの平均値を求めてそれぞれ伸長力、緊締力とし
た。
【0083】ここで、伸度(%)とは、伸ばした状態で
伸び方向の生地の長さをd、伸ばす前の試料の元の長さ
(すなわちつかみ間隔)をeとすると、[(d−e)/
e]×100の値である。
【0084】尚、伸長力や緊締力の測定の際に試験片の
大きさとしては、前述のような大きさのものを用いるこ
とが好ましいが、かかる大きさの試料が測定対象の衣類
から切り出せない場合にはそれより小さくても差し支え
ない。ただ、試料の大きさが小さくなるほど、測定誤差
が大きくなるので、切り出せる範囲でできるだけ大きな
試料を採取して測定することが好ましい。
【0085】また、本発明の衣料は、伸縮性を有するポ
リウレタン繊維含有ラッセル編物であるポリウレタン繊
維含有パワーネットや、ポリウレタン繊維含有トリコッ
ト編物などを好ましく用いることができるので、通常の
衣料を作成する際に用いられている程度の厚み、例えば
約0.3〜0.8mmの厚みの生地が使用でき、したが
って着用時のプロポーションなどの外観が低下が少な
く、身体によくフィットし、通気性も比較的良好な被服
を提供できる。パワーネットの種類としては、例えば、
プレーンパワーネット、サテンパワーネット、ツーウェ
イラッセル、“トリスキン”(ト部株式会社の商標)な
どが挙げられる。
【0086】
【発明の効果】(1)本発明の腹部裏打ち布を有する衣
料は、腹部形状補整布の周辺縁のうち、脇側の縁は、そ
の全長、または、その中間部が全長の2/3以上にわた
って衣料本体に縫合されていないフリーの状態なので、
裏打ちされた腹部形状補整布の運動追従性が良好で、従
って座位時や前かがみ時においても、圧迫感、不快感が
軽減され、局部的な痛みの発生が抑制された着用感が良
好な腹部形状補整機能を有する衣料が提供できる。
【0087】(2)また、腹部形状補整布が、その前中
心線にほぼ沿った部分の少なくとも一部が更に衣料本体
に縫合されている本発明の好ましい態様とすることによ
り、腹部形状補整布の運動追従性を保ち、かなり激しい
動きに対しても着用中の腹部形状補整布の位置ずれ等の
問題がなく、腹部形状補整布の安定性を保持することが
できる。従って、腹部形状補整布の運動追従性と安定性
のバランスのとれた腹部裏打ち布を有する衣料を提供で
き、また、耐洗濯性等の耐久性も向上し好ましい。
【0088】(3)また、腹部形状補整布が、その周辺
縁のうち、脇側の縁はその全長にわたって衣料本体に縫
合されていないフリーの状態であり、上辺縁並びに下辺
縁は、その全長にわたって衣料本体に縫合されている本
発明の好ましい態様とすることにより、腹部形状補整布
の脇側の縁はその全長にわたって衣料本体に縫合されて
いないフリーの状態であるので、運動追従性の機能が一
層良好に発揮されると共に、腹部形状補整布の上辺縁並
びに下辺縁は、その全長にわたって衣料本体に縫合され
ているので、しっかりと衣料本体に取り付けられ、腹部
形状補整布の安定性を保持すると共に、耐洗濯性等の耐
久性に優れた衣料が提供でき好ましい。
【0089】(4)また、腹部形状補整布が、脇側の縁
近傍より中側の緊締力が大きい、緊締力が脇側の縁近傍
から中側に向かって変化している生地からなる本発明の
好ましい態様とすることにより、形状補整機能を大きく
する必要がある腹部中央部の緊締力を大きくすることが
出来、不必要に腹部を圧迫することを避け、腹部形状補
整布の脇側の縁近傍の緊締力が中央部に比較して緩めら
れているので、腹部形状補整布の運動追従性が向上し好
ましい。
【0090】(5)また、腹部形状補整布が、少なくと
もその脇側の縁部がほつれ防止処理されている端始末を
必要としない生地からなる本発明の好ましい態様とする
ことにより、ほつれ防止のため腹部形状補整布の脇側を
折り返して縫製する通常の端始末を必要とする生地を用
いた場合に比べ、生地の脇側端の折り返しや縫製を必要
としないので、段になりにくく、腹部形状補整布の縁が
アウターウェアーに反映して着用者の外観が見苦しくな
るのを防止でき好ましい。
【0091】(6)また、衣料本体が、その少なくとも
一部が緊締力の変化が付されている生地からなっている
本発明の好ましい態様とすることにより、腹部形状補整
布の補整機能のほかに、衣料本体により別途独自の補整
機能を付与したり、腹部形状補整布の領域を衣料本体の
強緊締力部が重複して通る場合には、腹部形状補整布の
補整機能を更に部分的に調整したり強めたり等補整パワ
ーの切り替えが自由に出来、腹部形状補整布と衣料本体
の強緊締力部の種々の組み合わせが可能となり好まし
い。
【0092】(7)また、衣料本体の緊締力の変化が付
されている部分が、(a)ヒップの膨らみの部分の緊締
力が弱でそれより下側にいくに従いヒップの下端まで緊
締力が比較的強められているか、(b)裾口近傍が緊締
力が比較的強くそれより上部は緊締力が弱められている
か、(c)腹部中央部分が比較的緊締力が強く脇側にい
くにつれて緊締力が弱くなっているかのいずれか少なく
とも1つである本発明の好ましい態様とすることによ
り、衣料本体の緊締力の変化が付されている部分が、
(a)ヒップの膨らみの部分の緊締力が弱でそれより下
側にいくに従いヒップの下端まで緊締力が比較的強めら
れている態様の場合には、更にヒップの美しい丸みを保
ち、且つ、ヒップアップ機能を発揮でき好ましい。ま
た、(b)裾口近傍が緊締力が比較的強くそれより上部
は緊締力が弱められている態様の場合には、更に裾のず
り上がりを防止でき、また、例えば、セミロングタイプ
のガードルのような人体脚部を筒状に覆う脚部部分を有
するような衣料ではなくショートタイプのガードルや実
質上人体脚部を筒状に覆う脚部部分を持たない態様のボ
ディスーツ、水着等の場合には、後ろ側の裾口近傍の位
置はヒップの膨らみの部分の下側になるので、前記
(a)の強緊締力部と同じ位置をカバーしていることに
なり、前記(a)と同様のヒップアップ機能を発揮でき
好ましい。また、(c)腹部中央部分が比較的緊締力が
強く脇側にいくにつれて緊締力が弱くなっている態様の
場合には、腹部形状補整布の機能を強化し、よりスリム
な腹部形状への補整も可能となり、好ましい。
【0093】(8)また、腹部形状補整布が脇側の縁に
ほぼ沿った方向ないしはほぼ縦方向に伸縮性を有する一
方向伸縮性の生地か、または、それらの方向とほぼ直角
方向にも更に伸縮性を有する二方向伸縮性の生地からな
る本発明の好ましい態様とすることにより、腹部形状補
整機能が発揮されると共に、一つのサイズの衣料におけ
る着用可能な人体のサイズの幅が広がると共に、腹部へ
の強い圧迫感が生じず好ましい。
【0094】(9)また、少なくともヒップの膨らみの
頂点近傍をカバーする生地が二方向伸縮性の生地からな
る本発明の好ましい態様とすることにより、ヒップの膨
らみをつぶさずにヒップの美しい丸みを保つことが出来
好ましい。
【0095】(10)また、衣料が、ショートタイプの
ガードル、セミロングタイプのガードル、ショーツ、ス
パッツ、ボディスーツ、水着、レオタードから選ばれた
衣料である本発明の好ましい態様とすることにより、こ
れらの衣料は、いずれも肌に密着してタイトに着用され
る衣料であり、前述した本発明の機能が効果的に発揮さ
れ好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の腹部裏打ち布を有する衣料であるショ
ートタイプのガードルの正面側から見た斜視図。
【図2】図1に示したガードルの背面側から見た斜視
図。
【図3】図1の衣料本体の正面側から見た斜視図に、衣
料本体裏側に取り付けられている腹部裏打ち布である腹
部形状補整布の取り付け位置を記入した図。
【図4】図1〜3に示したガードルの各構成部片の展開
平面図。
【図5】図1の衣料本体の正面側から見た斜視図に、別
の態様の腹部形状補整布の取り付け位置を記入した図。
【図6】図1の衣料本体の正面側から見た斜視図に、更
に別の態様の腹部形状補整布の取り付け位置を記入した
図。
【図7】本発明の腹部裏打ち布を有する衣料である別の
態様のショートタイプのガードルの正面側から見た斜視
図。
【図8】図7に示したガードルの背面側から見た斜視
図。
【図9】図7の衣料本体の正面側から見た斜視図に、衣
料本体裏側に取り付けられている腹部裏打ち布である腹
部形状補整布の取り付け位置を記入した図。
【図10】図8の衣料本体の背面側から見た斜視図に、
衣料本体裏側に取り付けられている腹部裏打ち布である
腹部形状補整布の取り付け位置を記入した図。
【図11】図7の衣料本体の正面側から見た斜視図に、
更に別の態様の腹部形状補整布の取り付け位置を記入し
た図。
【図12】本発明の腹部裏打ち布を有する衣料であるボ
ディスーツの正面側から見た斜視図。
【図13】図12に示したボディスーツの背面側から見
た斜視図。
【図14】図12の衣料本体の正面側から見た斜視図
に、衣料本体裏側に取り付けられている腹部裏打ち布で
ある腹部形状補整布の取り付け位置を記入した図。
【図15】図12の衣料本体の正面側から見た斜視図
に、更に別の態様の腹部形状補整布の取り付け位置を記
入した図。
【符号の説明】
1 衣料本体9の腹部充当部片 1b、1a 腹部充当部片の小部片 2a、2b 脇−後部充当部片 2a1、2b1 緊締力の比較的弱い部分 2a2、2b2 緊締力が中程度の部分 2a3、2b3 緊締力が最も強い部分 3a、3b 前裾部片 4a、4b 縫合ライン 5 クロッチ布 6 縫合ライン 8 9 衣料本体 10 腹部形状補整布の上辺縁 10a 右側部分の上辺縁 10b 左側部分の上辺縁 11 腹部形状補整布 11b、11a 腹部形状補整布の小部片 11a1、11b1 腹部形状補整布の中側部分 11a2、11b2 腹部形状補整布の脇側部分 12 腹部形状補整布の下辺縁 13b、13a 腹部形状補整布の脇側の縁部 13a1、13b1 ほぼ衣料上下方向に向いている
縁 13a2、13b2 斜めになっている縁 14 縫合ライン 20 縫合ライン 21 腹部形状補整布の下辺点 22 腹部中心よりやや下のポイント 23 縫合ライン 31 衣料本体39の胸部−腹部充当部片 32a、32b 臀部充当部片 32a1、32b1 緊締力の比較的弱い部分 32a2、32b2 緊締力が中程度の部分 32a3、32b3 緊締力が最も強い部分 34a、34b 縫合ライン 35 クロッチ部 36 縫合ライン 39 衣料本体 41a、41b 前脇充当部片 42a、43a、43b 縫合ライン 44 背中充当部片 45a、45b 乳房カップ 46a、46b ストラップ(肩紐) 51 腹部形状補整布 51a、51b 腹部形状補整布51の小部片 51a1、51b1 腹部形状補整布51の上側部分 51a2、51b2 腹部形状補整布51の下側部分 54 縫合ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 映子 京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株 式会社ワコール内 (72)発明者 近藤 めぐみ 京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株 式会社ワコール内 (72)発明者 小橋 恵里奈 京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株 式会社ワコール内 (72)発明者 二村 さおり 京都府京都市南区吉祥院中島町29番地 株 式会社ワコール内 Fターム(参考) 3B028 EA02 EB11 EC11 EC12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 身体に密着させて着用する伸縮性を有す
    る衣料であって、股部を有し少なくとも腹部中央部を覆
    っている衣料であり、前記衣料は衣料本体の裏側に少な
    くとも腹部中央部を覆っている腹部形状補整布を有して
    おり、前記腹部形状補整布の周辺縁のうち、脇側の縁
    は、その全長、または、その中間部が全長の2/3以上
    にわたって衣料本体に縫合されていないフリーの状態で
    あり、上辺縁並びに下辺縁は、その全長または、少なく
    とも両サイド部分が衣料本体に縫合されている腹部裏打
    ち布を有する衣料。
  2. 【請求項2】 腹部形状補整布が、その前中心線にほぼ
    沿った部分の少なくとも一部が更に衣料本体に縫合され
    ている請求項1に記載の腹部裏打ち布を有する衣料。
  3. 【請求項3】 腹部形状補整布が、その周辺縁のうち、
    脇側の縁はその全長にわたって衣料本体に縫合されてい
    ないフリーの状態であり、上辺縁並びに下辺縁は、その
    全長にわたって衣料本体に縫合されている請求項1また
    は2のいずれかに記載の腹部裏打ち布を有する衣料。
  4. 【請求項4】 腹部形状補整布が、脇側の縁近傍より中
    側の緊締力が大きい、緊締力が脇側の縁近傍から中側に
    向かって変化している生地からなる請求項1〜3のいず
    れかに記載の腹部裏打ち布を有する衣料。
  5. 【請求項5】 腹部形状補整布が、少なくともその脇側
    の縁部がほつれ防止処理されている端始末を必要としな
    い生地からなる請求項1〜4のいずれかに記載の腹部裏
    打ち布を有する衣料。
  6. 【請求項6】 衣料本体が、その少なくとも一部が緊締
    力の変化が付されている生地からなっている請求項1〜
    5のいずれかに記載の腹部裏打ち布を有する衣料。
  7. 【請求項7】 衣料本体の緊締力の変化が付されている
    部分が、(a)ヒップの膨らみの部分の緊締力が弱でそ
    れより下側にいくに従いヒップの下端まで緊締力が比較
    的強められているか、(b)裾口近傍が緊締力が比較的
    強くそれより上部は緊締力が弱められているか、(c)
    腹部中央部分が比較的緊締力が強く脇側にいくにつれて
    緊締力が弱くなっているかのいずれか少なくとも1つで
    ある請求項6に記載の腹部裏打ち布を有する衣料。
  8. 【請求項8】 腹部形状補整布が脇側の縁にほぼ沿った
    方向ないしはほぼ縦方向に伸縮性を有する一方向伸縮性
    の生地か、または、それらの方向とほぼ直角方向にも更
    に伸縮性を有する二方向伸縮性の生地からなる請求項1
    〜7のいずれかに記載の腹部裏打ち布を有する衣料。
  9. 【請求項9】 衣料本体の少なくともヒップの膨らみの
    頂点近傍をカバーする生地が二方向伸縮性の生地からな
    る請求項1〜8のいずれかに記載の腹部裏打ち布を有す
    る衣料。
  10. 【請求項10】 衣料が、ショートタイプのガードル、
    セミロングタイプのガードル、ショーツ、スパッツ、ボ
    ディスーツ、水着、レオタードから選ばれた衣料である
    請求項1〜9のいずれかに記載の腹部裏打ち布を有する
    衣料。
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