JP2001297495A - 表面読み出し型光磁気記録媒体 - Google Patents
表面読み出し型光磁気記録媒体Info
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- JP2001297495A JP2001297495A JP2000115880A JP2000115880A JP2001297495A JP 2001297495 A JP2001297495 A JP 2001297495A JP 2000115880 A JP2000115880 A JP 2000115880A JP 2000115880 A JP2000115880 A JP 2000115880A JP 2001297495 A JP2001297495 A JP 2001297495A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 磁界感度特性、耐久性に優れた表面読み出し
型光記録媒体を提供する。 【解決手段】 記録層をTbFeCoを主体とした垂直
磁化の主記録層とTbFeCoを主体とした補助層の2
層とし、主記録層をTb層とFeCo、あるいはFeC
oを主体とした層を交互に積層した膜で構成し、成膜周
期を0.3nm以上1.5nm以下とする。
型光記録媒体を提供する。 【解決手段】 記録層をTbFeCoを主体とした垂直
磁化の主記録層とTbFeCoを主体とした補助層の2
層とし、主記録層をTb層とFeCo、あるいはFeC
oを主体とした層を交互に積層した膜で構成し、成膜周
期を0.3nm以上1.5nm以下とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は書き換えが可能な表
面読み出し型光記録媒体、特に、レーザービームと磁界
によって情報の記録、再生及び消去を行なう表面読み出
し型光磁気記録媒体に関する。
面読み出し型光記録媒体、特に、レーザービームと磁界
によって情報の記録、再生及び消去を行なう表面読み出
し型光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体は大容量・高密度記録が可能
な可搬型記録媒体であり、近年のマルチメディア化に伴
なうコンピュータの大容量ファイルや動画を記録する書
き換え型メディアとして需要が急増しつつある。
な可搬型記録媒体であり、近年のマルチメディア化に伴
なうコンピュータの大容量ファイルや動画を記録する書
き換え型メディアとして需要が急増しつつある。
【0003】光磁気記録媒体は一般にプラスチック等の
透明な円盤状の基板に記録層を含む多層膜を形成し、磁
界を加えながらレーザーを照射して記録、消去を行い、
レーザーの反射光で再生する。記録方式は、従来、固定
磁界を加えて消去した後、反対方向の固定磁界を加えて
記録するいわゆる光変調記録が中心であったが、近年、
レーザーを照射しながら、磁界を記録パターンに従って
変調させる磁界変調方式が、1回転で記録(ダイレクト
オーバーライト)可能でしかも高記録密度になっても正
確に記録できる方式として注目を浴びている。
透明な円盤状の基板に記録層を含む多層膜を形成し、磁
界を加えながらレーザーを照射して記録、消去を行い、
レーザーの反射光で再生する。記録方式は、従来、固定
磁界を加えて消去した後、反対方向の固定磁界を加えて
記録するいわゆる光変調記録が中心であったが、近年、
レーザーを照射しながら、磁界を記録パターンに従って
変調させる磁界変調方式が、1回転で記録(ダイレクト
オーバーライト)可能でしかも高記録密度になっても正
確に記録できる方式として注目を浴びている。
【0004】記録再生のためのレーザーは従来、基板を
通して記録膜に照射されているが、光学ヘッドを記録膜
に近付けて記録再生する、いわゆる、近接場光記録が高
密度化の手段として注目されている(Appl.Phy
s.Lett.68,p.141(1996))。この
記録方法ではSolid Immersion Len
s(以下SILと略す)ヘッドを使用しレーザービーム
スポットサイズを縮小することにより、光源のレーザー
波長(λ)によって決まる従来の記録限界(〜λ/2N
A:NAは対物レンズの開口数)より短いマークでの再
生が可能であり、超高記録密度の記録再生が実現でき
る。この近接場光記録では光学ヘッドを記録媒体に近付
ける必要があるために(〜100nm)、従来の光記録
媒体のように基板を通して記録膜にレーザービームを照
射するのではなく、基板を通さずに直接記録膜にレーザ
ービームを照射する方法を用いる。すなわち、記録膜の
構成が従来の光記録媒体では基板/第1保護層/記録層
/第2保護層/反射層としているのが一般的であるのに
対して、近接場光記録では基板/反射層/第1保護層/
記録層/第2保護層という逆構成の膜構造として膜表面
側からレーザービームを照射し、記録再生を行なう(表
面読み出し型記録)。また、最近では、レンズNAを1
以下として薄膜上の保護コート層を通してレーザーを照
射し、記録再生を行なう表面記録方式も提案されている
(J.Magn.Soc.Jpn.68,S1,p.2
69(1999))。
通して記録膜に照射されているが、光学ヘッドを記録膜
に近付けて記録再生する、いわゆる、近接場光記録が高
密度化の手段として注目されている(Appl.Phy
s.Lett.68,p.141(1996))。この
記録方法ではSolid Immersion Len
s(以下SILと略す)ヘッドを使用しレーザービーム
スポットサイズを縮小することにより、光源のレーザー
波長(λ)によって決まる従来の記録限界(〜λ/2N
A:NAは対物レンズの開口数)より短いマークでの再
生が可能であり、超高記録密度の記録再生が実現でき
る。この近接場光記録では光学ヘッドを記録媒体に近付
ける必要があるために(〜100nm)、従来の光記録
媒体のように基板を通して記録膜にレーザービームを照
射するのではなく、基板を通さずに直接記録膜にレーザ
ービームを照射する方法を用いる。すなわち、記録膜の
構成が従来の光記録媒体では基板/第1保護層/記録層
/第2保護層/反射層としているのが一般的であるのに
対して、近接場光記録では基板/反射層/第1保護層/
記録層/第2保護層という逆構成の膜構造として膜表面
側からレーザービームを照射し、記録再生を行なう(表
面読み出し型記録)。また、最近では、レンズNAを1
以下として薄膜上の保護コート層を通してレーザーを照
射し、記録再生を行なう表面記録方式も提案されている
(J.Magn.Soc.Jpn.68,S1,p.2
69(1999))。
【0005】近接場光記録では、記録膜とSILヘッド
を近付けるために浮上式のスライダーヘッドを利用する
ことが多い。また、記録密度を高めるために記録マーク
を微小にしなければならないが、記録マークを微小にす
ると記録ノイズが増大し、SNRが低下するといった問
題や直接大気にさらされるため耐久性の確保が課題とな
っている。
を近付けるために浮上式のスライダーヘッドを利用する
ことが多い。また、記録密度を高めるために記録マーク
を微小にしなければならないが、記録マークを微小にす
ると記録ノイズが増大し、SNRが低下するといった問
題や直接大気にさらされるため耐久性の確保が課題とな
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、微小
マークに対しても低ノイズでSNRに優れた従来のもの
とは逆構成の膜構造を有する表面読み出し型光磁気記録
媒体を提供することである。
マークに対しても低ノイズでSNRに優れた従来のもの
とは逆構成の膜構造を有する表面読み出し型光磁気記録
媒体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述のよう
な現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、基板上に少なく
とも記録層および保護層をこの順に積層してなる表面読
み出し型光磁気記録媒体において、1)記録層をTbF
eCo、あるいはTbFeCoを主体とした垂直磁化の
主記録層と、TbFeCo、あるいはTbFeCoを主
体とした補助層の2層で構成し、2)主記録層をTb層
とFeCo、あるいはFeCoを主体とした層を交互に
積層した膜で成膜周期を0.3nm以上1.5nm以下
とし、3)積層の膜厚比をTb膜厚:FeCo膜厚=
1:Xと表わした時2.6≦X≦4.5の範囲とするこ
とにより微小マークでのノイズが低減しSNRが改善す
ること、さらに、主記録層の膜厚を15nm以上30n
m以下、補助層の膜厚を1nm以上10nm以下とする
こと、あるいは/さらに、記録層を補助層/主記録層の
順に成膜することによりSNR改善の効果が向上するこ
とを見出し本発明を完成するに至った。ここで、TbF
eCoあるいはFeCoを主体とする薄膜とは、それぞ
れTbFeCo、あるいはFeCoを90%以上含む合
金から成る薄膜を意味する。
な現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、基板上に少なく
とも記録層および保護層をこの順に積層してなる表面読
み出し型光磁気記録媒体において、1)記録層をTbF
eCo、あるいはTbFeCoを主体とした垂直磁化の
主記録層と、TbFeCo、あるいはTbFeCoを主
体とした補助層の2層で構成し、2)主記録層をTb層
とFeCo、あるいはFeCoを主体とした層を交互に
積層した膜で成膜周期を0.3nm以上1.5nm以下
とし、3)積層の膜厚比をTb膜厚:FeCo膜厚=
1:Xと表わした時2.6≦X≦4.5の範囲とするこ
とにより微小マークでのノイズが低減しSNRが改善す
ること、さらに、主記録層の膜厚を15nm以上30n
m以下、補助層の膜厚を1nm以上10nm以下とする
こと、あるいは/さらに、記録層を補助層/主記録層の
順に成膜することによりSNR改善の効果が向上するこ
とを見出し本発明を完成するに至った。ここで、TbF
eCoあるいはFeCoを主体とする薄膜とは、それぞ
れTbFeCo、あるいはFeCoを90%以上含む合
金から成る薄膜を意味する。
【0008】すなわち、本発明の表面読み出し型光磁気
記録媒体は基板上に少なくとも記録層および保護層をこ
の順に積層してなる表面読み出し型光磁気記録媒体にお
いて、1)記録層がTbFeCo、あるいはTbFeC
oを主体とした垂直磁化の主記録層と、TbFeCo、
あるいはTbFeCoを主体とした補助層の2層で構成
されており、2)主記録層がTb層とFeCo、あるい
はFeCoを主体とした層を交互に積層した膜からなり
成膜周期が0.3nm以上1.5nm以下であり、3)
積層の膜厚比をTb膜厚:FeCo膜厚=1:Xと表わ
した時2.6≦X≦4.5の範囲とすることを特徴とす
るものである。
記録媒体は基板上に少なくとも記録層および保護層をこ
の順に積層してなる表面読み出し型光磁気記録媒体にお
いて、1)記録層がTbFeCo、あるいはTbFeC
oを主体とした垂直磁化の主記録層と、TbFeCo、
あるいはTbFeCoを主体とした補助層の2層で構成
されており、2)主記録層がTb層とFeCo、あるい
はFeCoを主体とした層を交互に積層した膜からなり
成膜周期が0.3nm以上1.5nm以下であり、3)
積層の膜厚比をTb膜厚:FeCo膜厚=1:Xと表わ
した時2.6≦X≦4.5の範囲とすることを特徴とす
るものである。
【0009】さらに、本発明の表面読み出し型光磁気記
録媒体は主記録層の膜厚を15nm以上30nm以下と
し補助層の膜厚を1nm以上10nm以下とすること、
記録層を補助層/主記録層の順に成膜することを特徴と
するものである。
録媒体は主記録層の膜厚を15nm以上30nm以下と
し補助層の膜厚を1nm以上10nm以下とすること、
記録層を補助層/主記録層の順に成膜することを特徴と
するものである。
【0010】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0011】図1に本発明の表面読み出し型光磁気記録
媒体の一実施態様の部分断面図を示す。
媒体の一実施態様の部分断面図を示す。
【0012】基板11としては機械特性などの媒体基板
としての特性を満たすものであれば特に限定されず、ガ
ラス、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィ
ン、エンジニアリングプラスチック等を用いることがで
きる。
としての特性を満たすものであれば特に限定されず、ガ
ラス、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィ
ン、エンジニアリングプラスチック等を用いることがで
きる。
【0013】反射層12はAl、Al合金、Au、A
g、Cuなど反射率の高い金属が利用できるが、耐食性
の点でAu、Ag、Pt等の貴金属やCuを主成分とす
る金属膜がより好ましい。また、密着性、耐食性向上の
ためにCr、Ti、Zr、NbまたはTaなどの金属膜
を基板11と反射層12との間に形成してもよい。
g、Cuなど反射率の高い金属が利用できるが、耐食性
の点でAu、Ag、Pt等の貴金属やCuを主成分とす
る金属膜がより好ましい。また、密着性、耐食性向上の
ためにCr、Ti、Zr、NbまたはTaなどの金属膜
を基板11と反射層12との間に形成してもよい。
【0014】記録層13はTbFeCo、あるいはTb
FeCoを主体とした垂直磁化の主記録層とTbFeC
o、あるいはTbFeCoを主体とした補助層の2層で
構成し、主記録層をTb層とFeCo、あるいはFeC
oを主体とした層を交互に積層した膜から構成し成膜周
期を0.3nm以上1.5nm以下とし、積層の膜厚比
をTb膜厚:FeCo膜厚=1:Xと表わした時2.6
≦X≦4.5の範囲とする。ここで、TbFeCoある
いはFeCoを主体とする薄膜とは、それぞれTbFe
Co、あるいはFeCoを90%以上含む合金から成る
薄膜を意味する。成膜周期が0.3nmよりも小さい場
合は主記録層の保磁力が低下することによってSNR向
上の効果が低下し、また、1.5nmよりも大きい場合
は積層の効果が薄れてSNRが低下するものと考えられ
る。ここで、主記録層の膜厚を15nm以上30nm以
下とし補助層の膜厚を1nm以上10nm以下とするこ
とがSNR向上の他、磁界感度向上の点からも好まし
い。記録層のTbFeCoには耐食性を高めるためにC
r、Ti、Zr、Nb、Taなどの耐食性元素を添加し
たり、短波長でのカー回転角を高めるために数原子%の
Ndなどを添加したものであってもよい。また、主記録
層と補助層の成膜順は主記録層/補助層でも良いし、補
助層/主記録層でも良いがSNRや記録磁界感度の点で
補助層/主記録層の成膜順(レーザー入射側に主記録を
形成)がより好ましい。主記録層をTbとFeCoの周
期的積層構造とするには2元スパッタ法や2元蒸着法等
が利用できる。
FeCoを主体とした垂直磁化の主記録層とTbFeC
o、あるいはTbFeCoを主体とした補助層の2層で
構成し、主記録層をTb層とFeCo、あるいはFeC
oを主体とした層を交互に積層した膜から構成し成膜周
期を0.3nm以上1.5nm以下とし、積層の膜厚比
をTb膜厚:FeCo膜厚=1:Xと表わした時2.6
≦X≦4.5の範囲とする。ここで、TbFeCoある
いはFeCoを主体とする薄膜とは、それぞれTbFe
Co、あるいはFeCoを90%以上含む合金から成る
薄膜を意味する。成膜周期が0.3nmよりも小さい場
合は主記録層の保磁力が低下することによってSNR向
上の効果が低下し、また、1.5nmよりも大きい場合
は積層の効果が薄れてSNRが低下するものと考えられ
る。ここで、主記録層の膜厚を15nm以上30nm以
下とし補助層の膜厚を1nm以上10nm以下とするこ
とがSNR向上の他、磁界感度向上の点からも好まし
い。記録層のTbFeCoには耐食性を高めるためにC
r、Ti、Zr、Nb、Taなどの耐食性元素を添加し
たり、短波長でのカー回転角を高めるために数原子%の
Ndなどを添加したものであってもよい。また、主記録
層と補助層の成膜順は主記録層/補助層でも良いし、補
助層/主記録層でも良いがSNRや記録磁界感度の点で
補助層/主記録層の成膜順(レーザー入射側に主記録を
形成)がより好ましい。主記録層をTbとFeCoの周
期的積層構造とするには2元スパッタ法や2元蒸着法等
が利用できる。
【0015】保護層14はSiN、AlN、SiAlO
N、Ta2O5、ZnSとSiO2の混合材料などの透明
な誘電体で構成される。スライダーヘッドの浮上特性を
良好なものとするために保護層15は透明な誘電体層と
カーボンに水素や窒素を添加させたダイヤモンドライク
カーボン(DLC)固体潤滑層との積層であっても良
い。また、さらにこの上に、極薄いパーフルオロポリエ
ーテルなどの液体の潤滑層をディップ引き上げ法等の方
法で形成することによりスライダーヘッドの浮上特性が
更に良好となる。
N、Ta2O5、ZnSとSiO2の混合材料などの透明
な誘電体で構成される。スライダーヘッドの浮上特性を
良好なものとするために保護層15は透明な誘電体層と
カーボンに水素や窒素を添加させたダイヤモンドライク
カーボン(DLC)固体潤滑層との積層であっても良
い。また、さらにこの上に、極薄いパーフルオロポリエ
ーテルなどの液体の潤滑層をディップ引き上げ法等の方
法で形成することによりスライダーヘッドの浮上特性が
更に良好となる。
【0016】本発明の表面読み出し型光記録媒体は上述
した構造以外に反射層12上に誘電体を形成してその上
に記録層を形成したり、基板上に直接誘電体を形成して
その上に記録層を形成したり、あるいは反射層12上に
誘電体、反射層を積層してその上に記録層を形成して使
用することもできる。
した構造以外に反射層12上に誘電体を形成してその上
に記録層を形成したり、基板上に直接誘電体を形成して
その上に記録層を形成したり、あるいは反射層12上に
誘電体、反射層を積層してその上に記録層を形成して使
用することもできる。
【0017】以上の反射層、記録層、保護層、固体潤滑
層の形成には真空蒸着法やスパッタ法などの真空薄膜形
成技術を使用することができる。
層の形成には真空蒸着法やスパッタ法などの真空薄膜形
成技術を使用することができる。
【0018】また、当表面読み出し型光磁気記録媒体
は、保護層14の形成後にアクリル系紫外線硬化樹脂な
どからなる保護コート層を形成することによって、NA
が1以下の光学系に対する表面読み出し型光磁気記録媒
体としても利用することが出来る。保護コート層の形成
には真空薄膜形成技術やディップ引き上げ法、スピンコ
ート法などが利用できる。
は、保護層14の形成後にアクリル系紫外線硬化樹脂な
どからなる保護コート層を形成することによって、NA
が1以下の光学系に対する表面読み出し型光磁気記録媒
体としても利用することが出来る。保護コート層の形成
には真空薄膜形成技術やディップ引き上げ法、スピンコ
ート法などが利用できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0020】(実施例1)図2に示すような構造の表面
読み出し型光磁気記録用の媒体を製造した。トラックピ
ッチ0.45μmの案内溝の付いたポリカーボネート製
の基板21上にAu0.99Ti0.01膜から成る反射層22
をDCスパッタ法で50nmの厚さに形成した。この上
にTbFeCoTaからなる補助層23をTb0.15Fe
0.65Co0.17Ta0.03ターゲットを使用してDCスパッ
タ法で4nmの厚みに形成した。この上にTbFeCo
Taからなる主記録層24をTbターゲットとFe0.76
Co0.20Ta0.04ターゲットの同時DCスパッタの方法
で20nmの厚みに形成した。この際、Tbターゲット
とFeCoTaターゲットの投入パワーを調整してTb
膜厚:FeCoTa膜厚=1:3.2とし、基板ホルダ
ーの公転数を変化させることにより種々の成膜周期のT
b/FeCoTa膜とした。さらにその上に、SiNか
らなる保護層25をArとN2の混合雰囲気中でSiタ
ーゲットを使用した反応性DCスパッタ法で65nm、
ダイヤモンドライクカーボン(DLC)からなる固体潤
滑層26をArとCH4の混合雰囲気中でCターゲット
を使用した反応性RFスパッタ法で15nm形成した。
DLC層を形成した後、パーフルオロポリエーテル系の
潤滑層27を引き上げ法で1nm塗布して表面読み出し
型光磁気記録媒体を完成させた。
読み出し型光磁気記録用の媒体を製造した。トラックピ
ッチ0.45μmの案内溝の付いたポリカーボネート製
の基板21上にAu0.99Ti0.01膜から成る反射層22
をDCスパッタ法で50nmの厚さに形成した。この上
にTbFeCoTaからなる補助層23をTb0.15Fe
0.65Co0.17Ta0.03ターゲットを使用してDCスパッ
タ法で4nmの厚みに形成した。この上にTbFeCo
Taからなる主記録層24をTbターゲットとFe0.76
Co0.20Ta0.04ターゲットの同時DCスパッタの方法
で20nmの厚みに形成した。この際、Tbターゲット
とFeCoTaターゲットの投入パワーを調整してTb
膜厚:FeCoTa膜厚=1:3.2とし、基板ホルダ
ーの公転数を変化させることにより種々の成膜周期のT
b/FeCoTa膜とした。さらにその上に、SiNか
らなる保護層25をArとN2の混合雰囲気中でSiタ
ーゲットを使用した反応性DCスパッタ法で65nm、
ダイヤモンドライクカーボン(DLC)からなる固体潤
滑層26をArとCH4の混合雰囲気中でCターゲット
を使用した反応性RFスパッタ法で15nm形成した。
DLC層を形成した後、パーフルオロポリエーテル系の
潤滑層27を引き上げ法で1nm塗布して表面読み出し
型光磁気記録媒体を完成させた。
【0021】(実施例2)実施例1と同様の方法で表面
読み出し型光磁気記録媒体を作製した。ただし、本実施
例では、主記録層24のTb/FeCoTa膜の成膜周
期を0.4nmと一定にして、主記録層24の膜厚比を
Tb膜厚:FeCoTa膜厚=1:XとしてXを変化さ
せた。
読み出し型光磁気記録媒体を作製した。ただし、本実施
例では、主記録層24のTb/FeCoTa膜の成膜周
期を0.4nmと一定にして、主記録層24の膜厚比を
Tb膜厚:FeCoTa膜厚=1:XとしてXを変化さ
せた。
【0022】(実施例3)実施例1と同様の方法で表面
読み出し型光磁気記録媒体を作製した。ただし、本実施
例では、主記録層24のTb/FeCoTa膜の成膜周
期を0.4nmと一定にして、補助層23、主記録層2
4の膜厚を変化させた。
読み出し型光磁気記録媒体を作製した。ただし、本実施
例では、主記録層24のTb/FeCoTa膜の成膜周
期を0.4nmと一定にして、補助層23、主記録層2
4の膜厚を変化させた。
【0023】(実施例4)実施例1と同様の方法で表面
読み出し型光磁気記録媒体を作製した。ただし、本実施
例では、主記録層24のTb/FeCoTa膜の成膜周
期を0.4nmと一定にして、主記録層および補助層の
成膜順を逆転させて表面読み出し型光磁気記録媒体を作
製した。
読み出し型光磁気記録媒体を作製した。ただし、本実施
例では、主記録層24のTb/FeCoTa膜の成膜周
期を0.4nmと一定にして、主記録層および補助層の
成膜順を逆転させて表面読み出し型光磁気記録媒体を作
製した。
【0024】(実施例5)実施例1と同様の方法で表面
読み出し型光磁気記録媒体を作製した。ただし、本実施
例では、トラックピッチ0.55μmの基板を使用し、
主記録層24のTb/FeCoTa膜の成膜周期を0.
4nmと一定にして、DLC層の形成後アクリル系紫外
線硬化樹脂からなる保護コート層をスピンコート法で1
0μmの厚みに形成し、この後で、パーフルオロポリエ
ーテル系の潤滑層27を引き上げ法で1nm塗布して表
面読み出し型光磁気記録媒体を作製した。
読み出し型光磁気記録媒体を作製した。ただし、本実施
例では、トラックピッチ0.55μmの基板を使用し、
主記録層24のTb/FeCoTa膜の成膜周期を0.
4nmと一定にして、DLC層の形成後アクリル系紫外
線硬化樹脂からなる保護コート層をスピンコート法で1
0μmの厚みに形成し、この後で、パーフルオロポリエ
ーテル系の潤滑層27を引き上げ法で1nm塗布して表
面読み出し型光磁気記録媒体を作製した。
【0025】実施例1〜3の表面読み出し型光磁気記録
媒体に対して以下に示すような記録再生特性の測定を行
なった。
媒体に対して以下に示すような記録再生特性の測定を行
なった。
【0026】スピンドル上に光磁気記録媒体をセットし
て線速度10m/sで媒体を回転させる。薄膜面上にレ
ーザー波長680nm、有効開口数1.2のスライダー
SILヘッドを100nmの高さに浮上させ、レーザー
をパルス的に照射して記録層をキュリー温度以上に暖
め、SILヘッド上のコイル磁界を16.7MHzで変
調させながら記録する(マーク長:0.30μm)。こ
こで、記録する際のコイル磁界を150Oeとした。記
録パワーを変化させSNRを測定し、SNRが飽和した
ところの値をそのサンプルのSNR値とした。再生パワ
ーは0.8mWである。
て線速度10m/sで媒体を回転させる。薄膜面上にレ
ーザー波長680nm、有効開口数1.2のスライダー
SILヘッドを100nmの高さに浮上させ、レーザー
をパルス的に照射して記録層をキュリー温度以上に暖
め、SILヘッド上のコイル磁界を16.7MHzで変
調させながら記録する(マーク長:0.30μm)。こ
こで、記録する際のコイル磁界を150Oeとした。記
録パワーを変化させSNRを測定し、SNRが飽和した
ところの値をそのサンプルのSNR値とした。再生パワ
ーは0.8mWである。
【0027】以上のようにして測定したSNRのTb/
FeCoTa成膜周期依存性の測定結果(実施例1のサ
ンプル)を表1に示す。Tb/FeCoTa成膜周期が
0.3nm〜1.5nmの範囲で20dB以上の良好な
SNRが得られている。
FeCoTa成膜周期依存性の測定結果(実施例1のサ
ンプル)を表1に示す。Tb/FeCoTa成膜周期が
0.3nm〜1.5nmの範囲で20dB以上の良好な
SNRが得られている。
【0028】
【表1】
【0029】表2に実施例2のサンプルのSNRの測定
結果(主記録層のTb/FeCoTa膜厚比(X)依存
性)を示す。Xが2.6〜4.5の範囲で20dB以上
の良好なSNRが得られている。
結果(主記録層のTb/FeCoTa膜厚比(X)依存
性)を示す。Xが2.6〜4.5の範囲で20dB以上
の良好なSNRが得られている。
【0030】
【表2】
【0031】表3に種々の主記録層膜厚、補助層膜厚の
サンプル(実施例4のサンプル)のSNRの測定結果を
示す。主記録層の膜厚が15nm以上30nm以下で、
補助層の膜厚が1nm以上10nm以下の範囲で20.
3dB以上の良好なSNRが得られている。
サンプル(実施例4のサンプル)のSNRの測定結果を
示す。主記録層の膜厚が15nm以上30nm以下で、
補助層の膜厚が1nm以上10nm以下の範囲で20.
3dB以上の良好なSNRが得られている。
【0032】
【表3】
【0033】実施例4のサンプルのSNRの測定結果か
ら20dBが得られ、主記録層/補助層の成膜順でも良
好な記録再生特性が得られた。
ら20dBが得られ、主記録層/補助層の成膜順でも良
好な記録再生特性が得られた。
【0034】実施例5の表面読み出し型光磁気記録媒体
に対してレーザー波長680nm、有効開口数0.8の
光学系を有するスライダーヘッドを使用して記録特性を
測定したところ、マーク長0.4μmにおいて23dB
の良好なSNR値が得られ、オーバーコートを施した表
面読み出し型光磁気記録媒体としても使用可能であるこ
とが確かめられた。
に対してレーザー波長680nm、有効開口数0.8の
光学系を有するスライダーヘッドを使用して記録特性を
測定したところ、マーク長0.4μmにおいて23dB
の良好なSNR値が得られ、オーバーコートを施した表
面読み出し型光磁気記録媒体としても使用可能であるこ
とが確かめられた。
【0035】
【発明の効果】本発明では記録層を1)記録層がTbF
eCo、あるいはTbFeCoを主体とした垂直磁化の
主記録層と、TbFeCo、あるいはTbFeCoを主
体とした補助層の2層で構成されており、2)主記録層
がTb層とFeCo、あるいはFeCoを主体とした層
を交互に積層した膜からなり、成膜周期が0.3nm以
上1.5nm以下であり、3)積層の膜厚比をTb膜
厚:FeCo膜厚=1:Xと表わした時2.8≦X≦
4.5の範囲とすることによって微小マークに対しても
高いSNRを得ることができる。また、主記録層の膜厚
を15nm以上30nm以下、補助層の膜厚を1nm以
上10nm以下としたり、記録層を補助層/主記録層の
順に成膜することによってSNR改善の効果が向上する
優れた表面読み出し型光磁気記録媒体を得ることができ
る。
eCo、あるいはTbFeCoを主体とした垂直磁化の
主記録層と、TbFeCo、あるいはTbFeCoを主
体とした補助層の2層で構成されており、2)主記録層
がTb層とFeCo、あるいはFeCoを主体とした層
を交互に積層した膜からなり、成膜周期が0.3nm以
上1.5nm以下であり、3)積層の膜厚比をTb膜
厚:FeCo膜厚=1:Xと表わした時2.8≦X≦
4.5の範囲とすることによって微小マークに対しても
高いSNRを得ることができる。また、主記録層の膜厚
を15nm以上30nm以下、補助層の膜厚を1nm以
上10nm以下としたり、記録層を補助層/主記録層の
順に成膜することによってSNR改善の効果が向上する
優れた表面読み出し型光磁気記録媒体を得ることができ
る。
【図1】本発明の表面読み出し型光磁気記録媒体の一例
の構造を示す部分断面図である。
の構造を示す部分断面図である。
【図2】本発明の実施例1の構造を示す部分断面図であ
る。
る。
11、21:基板 12、22:反射層 13 :記録層 23:補助層 24:主記録層 14、25:保護層 26:固体潤滑層 27:潤滑層
Claims (3)
- 【請求項1】 基板上に少なくとも記録層および保護層
をこの順に積層してなる表面読み出し型光磁気記録媒体
において、 1)記録層がTbFeCo、あるいはTbFeCoを主
体とした垂直磁化の主記録層と、TbFeCo、あるい
はTbFeCoを主体とした補助層の2層で構成されて
おり、 2)主記録層がTb層とFeCo、あるいはFeCoを
主体とした層を交互に積層した膜からなり、成膜周期が
0.3nm以上1.5nm以下であり、 3)積層の膜厚比をTb膜厚:FeCo膜厚=1:Xと
表わした時2.6≦X≦4.5の範囲とすることを特徴
とする表面読み出し型光磁気記録媒体。 - 【請求項2】 主記録層の膜厚が15nm以上30nm
以下であり、補助層の膜厚が1nm以上10nm以下で
あることを特徴とする請求項1記載の表面読み出し型光
磁気記録媒体。 - 【請求項3】 記録層を補助層/主記録層の順に成膜す
ることを特徴とする請求項1または2に記載の表面読み
出し型光磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000115880A JP2001297495A (ja) | 2000-04-12 | 2000-04-12 | 表面読み出し型光磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000115880A JP2001297495A (ja) | 2000-04-12 | 2000-04-12 | 表面読み出し型光磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001297495A true JP2001297495A (ja) | 2001-10-26 |
Family
ID=18627419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000115880A Pending JP2001297495A (ja) | 2000-04-12 | 2000-04-12 | 表面読み出し型光磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001297495A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1400956A3 (en) * | 2002-09-18 | 2007-05-23 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Magnetic recording medium, method for producing the same and magnetic recording/reproducing apparatus |
-
2000
- 2000-04-12 JP JP2000115880A patent/JP2001297495A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1400956A3 (en) * | 2002-09-18 | 2007-05-23 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Magnetic recording medium, method for producing the same and magnetic recording/reproducing apparatus |
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