JP2001282379A - クロック周波数の高調波スペクトラム拡散回路 - Google Patents
クロック周波数の高調波スペクトラム拡散回路Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な構成で容易に広帯域に信号を拡散させ
ることが可能となるクロック周波数の高調波スペクトラ
ム拡散回路の提供。 【解決手段】 クロック信号を出力する発信器と、複数
の時定数切り替えながら前記各クロック信号を積分する
CR積分器と、前記時定数を選択制御信号を出力する制
御信号発生器と、CR積分器の出力信号を波形整形する
波形整形器と、からクロック周波数の高調波スペクトラ
ム拡散回路を構成する。
ることが可能となるクロック周波数の高調波スペクトラ
ム拡散回路の提供。 【解決手段】 クロック信号を出力する発信器と、複数
の時定数切り替えながら前記各クロック信号を積分する
CR積分器と、前記時定数を選択制御信号を出力する制
御信号発生器と、CR積分器の出力信号を波形整形する
波形整形器と、からクロック周波数の高調波スペクトラ
ム拡散回路を構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高調波スペクトラ
ム拡散回路に関し、特に、クロック周波数の高調波スペ
クトラム拡散回路に関するものである。
ム拡散回路に関し、特に、クロック周波数の高調波スペ
クトラム拡散回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に受信機の感度は、受信機の帯域内
に入る希望信号のレベルと雑音を含めた、妨害信号の比
によって決まるため、妨害波によって感度が抑制される
場合は、受信帯域内に入る妨害波のレベルを下げること
で改善される。例えば、800MHz帯のケイタイ電話
で受信周波数832MHzで受信帯域が25KHzで、
CPUのクロックが32MHzの場合、26倍高調波が
この受信帯域に入ってしまう(32×26=832)。
しかも、通常CPUのクロックに使われる信号は水晶発
振器等で作られることが多く、このためCPUのクロッ
クのスペクトラムはせまい帯域に集中することが多い。
この妨害波の帯域は受信帯域の中にすべての電力が入っ
ていることになる。このため、受信機の感度が抑圧され
ることになる。
に入る希望信号のレベルと雑音を含めた、妨害信号の比
によって決まるため、妨害波によって感度が抑制される
場合は、受信帯域内に入る妨害波のレベルを下げること
で改善される。例えば、800MHz帯のケイタイ電話
で受信周波数832MHzで受信帯域が25KHzで、
CPUのクロックが32MHzの場合、26倍高調波が
この受信帯域に入ってしまう(32×26=832)。
しかも、通常CPUのクロックに使われる信号は水晶発
振器等で作られることが多く、このためCPUのクロッ
クのスペクトラムはせまい帯域に集中することが多い。
この妨害波の帯域は受信帯域の中にすべての電力が入っ
ていることになる。このため、受信機の感度が抑圧され
ることになる。
【0003】従来、電子機器から放射される電磁障害
(EMI)を低減させるために、図7〜10に示すよう
な方法が提案されている。 ・特開平07ー235862号公報(図7) クロック回路は、基準周波数信号を生成するための発振
器15と、基準周波数と減少された振幅のEMIスペクト
ル成分を基本周波数の高調波において有する拡大スペク
トル・クロック出力信号を生成するために発振器と共に
作動する拡大スペクトル・クロック生成器14を登載して
いる。拡大スペクトル・クロック生成器は、クロック・
パルスのシリーズを生成するためのクロック生成器と、
クロック・パルス生成器に依って生成されると考えられ
ているEMIスペクトル成分の振幅を拡大し且つ平にす
るためにクロック・パルス生成器を周波数変調するため
の拡大スペクトル変調器を登載している。そしてこのも
のは比較的広い帯域幅に対して測定されるEMI成分の
スペクトル振幅を減少する。 ・特開平08ー320665号公報(図8) 前記出力クロックfcのフーリエ変換が少なくとも1次
高調波および3次高調波に隣接する側波帯を含み、前記
隣接する側波帯が標準的なEMI基準バンド幅fmより
大きなΔfの周波数幅だけ離隔されるように前記出力ク
ロック信号を生成する過程を含み、前記fcの1磁高調
波および3次高調波が、それぞれ、周波数fcを有する
同じ振幅の方形波出力クロック信号に関する1次高調波
および3次高調波の振幅よりも小さい振幅を有する電磁
障害放射低減方法が記載され、フラットパネルディスプ
レーなどの電子機器から放射される電磁障害(EMI)
を低減する。 ・特開平10ー031470号公報(図9) クロック高調波のスペクトル・エネルギーを分散させる
ため、クロック信号を周期的にフェーズ変調するように
する。主発信器の信号Aの周波数をが祖クロック信号の
周波数のN倍とし、これをクロック・ドロッパーでM回
ごと(水平パルスごと)にドロップして位相を変更し
(B)、その後N分周して画素クロック信号Cとする。
ビデオデータ信号Dが時間シフトされることになるため
画像にスキューが生じるが、これは水平同期信号Eも同
様に同相に位相シフトすることによって解消できる。位
相変化率を十分とるようにすれば、標準EMI測定ウイ
ンドウ帯域幅においてスペクトル・エネルギーをその外
に分散させること画できる。 ・特開平11ー146116号公報(図10) 画像処理部,シーケンス制御部,システム制御部等が備
えるCPUのクロック周波数の設定を工夫し、二つの高
周波発生部の全ての組み合わせにおいて、二つの高周波
発生部のクロック周波数の最小公倍数がそれらの高周波
発生部のクロック周波数周波数の積となるようにした。
これにより複数個の高周波発生部が発生するクロック周
波数の重なり領域が広くなり、クロック周波数の重なり
合いによる高周波エネルギーが広く分散されて、上記E
MIが減少する。上記各従来技術では、源振となる水晶
発振器の周波数制御端子に周波数変調を加えて発振周波
数の帯域を拡散させる方法であるが、いずれも、水晶発
振器の発振周波数帯域が一般に狭いために、電磁放射
(EMI)の影響を十分低減させるだけの広い帯域に信
号を拡散することができなかった。さらに、次の方法も
提案されている。 ・特開平08ー181669号公報(図11) クロック発生回路11でIC1に供給するクロックAを
発生出力する。クロックAのパターン13でクロック発
生回路11とIC1の入力ピンとの間を接続する。反転
回路12でクロックAを反転してクロックBを出力す
る。クロックBのパターン14で配線することにより、
クロックの立ち上がりと立ち下がりにおける高調波成分
を減少できる。
(EMI)を低減させるために、図7〜10に示すよう
な方法が提案されている。 ・特開平07ー235862号公報(図7) クロック回路は、基準周波数信号を生成するための発振
器15と、基準周波数と減少された振幅のEMIスペクト
ル成分を基本周波数の高調波において有する拡大スペク
トル・クロック出力信号を生成するために発振器と共に
作動する拡大スペクトル・クロック生成器14を登載して
いる。拡大スペクトル・クロック生成器は、クロック・
パルスのシリーズを生成するためのクロック生成器と、
クロック・パルス生成器に依って生成されると考えられ
ているEMIスペクトル成分の振幅を拡大し且つ平にす
るためにクロック・パルス生成器を周波数変調するため
の拡大スペクトル変調器を登載している。そしてこのも
のは比較的広い帯域幅に対して測定されるEMI成分の
スペクトル振幅を減少する。 ・特開平08ー320665号公報(図8) 前記出力クロックfcのフーリエ変換が少なくとも1次
高調波および3次高調波に隣接する側波帯を含み、前記
隣接する側波帯が標準的なEMI基準バンド幅fmより
大きなΔfの周波数幅だけ離隔されるように前記出力ク
ロック信号を生成する過程を含み、前記fcの1磁高調
波および3次高調波が、それぞれ、周波数fcを有する
同じ振幅の方形波出力クロック信号に関する1次高調波
および3次高調波の振幅よりも小さい振幅を有する電磁
障害放射低減方法が記載され、フラットパネルディスプ
レーなどの電子機器から放射される電磁障害(EMI)
を低減する。 ・特開平10ー031470号公報(図9) クロック高調波のスペクトル・エネルギーを分散させる
ため、クロック信号を周期的にフェーズ変調するように
する。主発信器の信号Aの周波数をが祖クロック信号の
周波数のN倍とし、これをクロック・ドロッパーでM回
ごと(水平パルスごと)にドロップして位相を変更し
(B)、その後N分周して画素クロック信号Cとする。
ビデオデータ信号Dが時間シフトされることになるため
画像にスキューが生じるが、これは水平同期信号Eも同
様に同相に位相シフトすることによって解消できる。位
相変化率を十分とるようにすれば、標準EMI測定ウイ
ンドウ帯域幅においてスペクトル・エネルギーをその外
に分散させること画できる。 ・特開平11ー146116号公報(図10) 画像処理部,シーケンス制御部,システム制御部等が備
えるCPUのクロック周波数の設定を工夫し、二つの高
周波発生部の全ての組み合わせにおいて、二つの高周波
発生部のクロック周波数の最小公倍数がそれらの高周波
発生部のクロック周波数周波数の積となるようにした。
これにより複数個の高周波発生部が発生するクロック周
波数の重なり領域が広くなり、クロック周波数の重なり
合いによる高周波エネルギーが広く分散されて、上記E
MIが減少する。上記各従来技術では、源振となる水晶
発振器の周波数制御端子に周波数変調を加えて発振周波
数の帯域を拡散させる方法であるが、いずれも、水晶発
振器の発振周波数帯域が一般に狭いために、電磁放射
(EMI)の影響を十分低減させるだけの広い帯域に信
号を拡散することができなかった。さらに、次の方法も
提案されている。 ・特開平08ー181669号公報(図11) クロック発生回路11でIC1に供給するクロックAを
発生出力する。クロックAのパターン13でクロック発
生回路11とIC1の入力ピンとの間を接続する。反転
回路12でクロックAを反転してクロックBを出力す
る。クロックBのパターン14で配線することにより、
クロックの立ち上がりと立ち下がりにおける高調波成分
を減少できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡単
な構成で容易に広帯域に信号を拡散させることが可能な
クロック周波数の高調波スペクトラム拡散回路を提供す
ることにある。
な構成で容易に広帯域に信号を拡散させることが可能な
クロック周波数の高調波スペクトラム拡散回路を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、クロック周波
数の高調波スペクトラム拡散回路の構成を次のとおりに
することにより、前記目的を達成することができる。 1:クロック信号を出力する発信器と、前記クロック信
号を積分するCR積分器と、前記CR積分器の時定数を
可変にする時定数選択回路と、前記時定数選択回路を制
御する制御信号を出力する制御信号発生器と、CR積分
器の出力信号を波形整形する波形整形器と、から構成さ
れる。 2:前記波形整形器の出力信号を分周する分周器を設け
た。 3:前記時定数選択回路は、抵抗とスイッチとからなる
直列回路を複数並列接続し、さらにこの並列回路に並列
に接続された抵抗とからなる回路と、充電コンデンサと
から構成される。 4:前記時定数選択回路は、抵抗とスイッチとからなる
単一の直列回路に並列に接続された抵抗とからなる回路
と、充電コンデンサとから構成される。 5:前記スイッチは、前記制御信号発生器の制御信号に
より開閉制御される。 6:前記波形整形器は、CMOS等のロジック回路で構
成されている。 7:前記制御信号発生器は、クロックを信号をカウント
するカウンタで構成される。 8:前記制御信号発生器は、PNパターン等のデータと
シフトクロックにより動作するシフトレジスタで構成さ
れる。 9:前記クロック信号は、方形波信号である。 10:前記CR積分回路は、前記クロック信号の各パル
ス毎に、その立ち上がり時点から立ち下がり時点まで積
分するものである。
数の高調波スペクトラム拡散回路の構成を次のとおりに
することにより、前記目的を達成することができる。 1:クロック信号を出力する発信器と、前記クロック信
号を積分するCR積分器と、前記CR積分器の時定数を
可変にする時定数選択回路と、前記時定数選択回路を制
御する制御信号を出力する制御信号発生器と、CR積分
器の出力信号を波形整形する波形整形器と、から構成さ
れる。 2:前記波形整形器の出力信号を分周する分周器を設け
た。 3:前記時定数選択回路は、抵抗とスイッチとからなる
直列回路を複数並列接続し、さらにこの並列回路に並列
に接続された抵抗とからなる回路と、充電コンデンサと
から構成される。 4:前記時定数選択回路は、抵抗とスイッチとからなる
単一の直列回路に並列に接続された抵抗とからなる回路
と、充電コンデンサとから構成される。 5:前記スイッチは、前記制御信号発生器の制御信号に
より開閉制御される。 6:前記波形整形器は、CMOS等のロジック回路で構
成されている。 7:前記制御信号発生器は、クロックを信号をカウント
するカウンタで構成される。 8:前記制御信号発生器は、PNパターン等のデータと
シフトクロックにより動作するシフトレジスタで構成さ
れる。 9:前記クロック信号は、方形波信号である。 10:前記CR積分回路は、前記クロック信号の各パル
ス毎に、その立ち上がり時点から立ち下がり時点まで積
分するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】<本発明の実施の形態>図1〜6
に基づいて本発明の好適な実施例を説明する。図1は本
発明に係るクロック周波数の高調波スペクトラム拡散回
路の全体構成図であり、図2は図1のCR積分回路の具
体例、図3は図1のCR積分回路の入出力波形図であ
り、図4は図1の波形整形器出力波形図であり、図5は
CR積分回路の変形例であり、図6は図1の波形整形器
の出力のスペクトラム波形例を示す図である。
に基づいて本発明の好適な実施例を説明する。図1は本
発明に係るクロック周波数の高調波スペクトラム拡散回
路の全体構成図であり、図2は図1のCR積分回路の具
体例、図3は図1のCR積分回路の入出力波形図であ
り、図4は図1の波形整形器出力波形図であり、図5は
CR積分回路の変形例であり、図6は図1の波形整形器
の出力のスペクトラム波形例を示す図である。
【0007】本発明に係るクロック周波数の高調波スペ
クトラム拡散回路は、図1に示すとおり、水晶発振器等
から構成され方形波のクロック信号を出力する発信器
と、複数の時定数切り替えながらクロック信号を積分す
るCR積分回路と、CR積分回路の出力信号を波形整形
する波形整形器と、CR積分回路の時定数を切り替え制
御するための制御信号を出力する制御信号発生器と、必
要に応じて波形整形器の出力信号を分周する分周回路と
から構成され、波形整形器の出力信号は電子機器等のC
PUクロック等に使用される。
クトラム拡散回路は、図1に示すとおり、水晶発振器等
から構成され方形波のクロック信号を出力する発信器
と、複数の時定数切り替えながらクロック信号を積分す
るCR積分回路と、CR積分回路の出力信号を波形整形
する波形整形器と、CR積分回路の時定数を切り替え制
御するための制御信号を出力する制御信号発生器と、必
要に応じて波形整形器の出力信号を分周する分周回路と
から構成され、波形整形器の出力信号は電子機器等のC
PUクロック等に使用される。
【0008】電子機器内部で使用するCPUクロックの
源振である水晶発振器等の出力信号であるクロック信号
はCR積分回路に入力される。このCR積分回路は、抵
抗とスイッチとからなる直列回路を複数並列接続し、さ
らにこの並列回路に並列に接続された抵抗とからなる回
路と、充電コンデンサとから構成され、時定数が少なく
とも2種以上を制御信号により切り替えることを可能に
しておく(図2参照)。前記スイッチは、制御信号発生
器からの制御信号により開閉制御される。なお、制御信
号発生器からの制御信号の周波数(fs)は、可能な限
り受信帯域(妨害を与えたくない)に高調波スペクトラ
ムが拡散されるようにする。このためには、例えば、キ
ャリアの振幅がゼロになる時の変調指数mとなるような
周波数(fs)にする。
源振である水晶発振器等の出力信号であるクロック信号
はCR積分回路に入力される。このCR積分回路は、抵
抗とスイッチとからなる直列回路を複数並列接続し、さ
らにこの並列回路に並列に接続された抵抗とからなる回
路と、充電コンデンサとから構成され、時定数が少なく
とも2種以上を制御信号により切り替えることを可能に
しておく(図2参照)。前記スイッチは、制御信号発生
器からの制御信号により開閉制御される。なお、制御信
号発生器からの制御信号の周波数(fs)は、可能な限
り受信帯域(妨害を与えたくない)に高調波スペクトラ
ムが拡散されるようにする。このためには、例えば、キ
ャリアの振幅がゼロになる時の変調指数mとなるような
周波数(fs)にする。
【0009】また、2種だけのときは図5に示すよう
に、抵抗とスイッチとからなる単一の直列回路に並列に
接続された抵抗とからなる回路と、充電コンデンサとか
ら構成し、この2種を制御信号により切り替えることを
可能にしておく。CR積分回路の出力波形は図3に示す
ようになり、選択された時定数の相違により後段の波形
整形器のスレショルドレベルに到達する時間に相違が生
じる。従って、CR積分回路の出力信号を波形整形器に
より波形整形すると図4に示すように、そのパルス幅に
相違が生じる。そして、CR積分回路の出力を波形整形
器に入力して得られる出力波形は、図3に示すように方
形波となるが、CR積分回路の時定数の変化による立ち
上がり、立ち下がり時間の違いによりジッタが生じる。
波形整形器の後段に必要に応じて分周回路を接続し、各
種のクロック信号を作成する。
に、抵抗とスイッチとからなる単一の直列回路に並列に
接続された抵抗とからなる回路と、充電コンデンサとか
ら構成し、この2種を制御信号により切り替えることを
可能にしておく。CR積分回路の出力波形は図3に示す
ようになり、選択された時定数の相違により後段の波形
整形器のスレショルドレベルに到達する時間に相違が生
じる。従って、CR積分回路の出力信号を波形整形器に
より波形整形すると図4に示すように、そのパルス幅に
相違が生じる。そして、CR積分回路の出力を波形整形
器に入力して得られる出力波形は、図3に示すように方
形波となるが、CR積分回路の時定数の変化による立ち
上がり、立ち下がり時間の違いによりジッタが生じる。
波形整形器の後段に必要に応じて分周回路を接続し、各
種のクロック信号を作成する。
【0010】図6には、前記本発明のコンパレータ出力
のスペクトラム波形を示すものであって、クロック信号
の基本波とコンパレータ出力の基本波との波高値の差
(レベル差1),クロック信号の2倍高調波とコンパレ
ータ出力の2倍高調波との波高値の差(レベル差2)及
びクロック信号の3倍高調波とコンパレータ出力の3倍
高調波との波高値の差(レベル差3)は、 (レベル差1)<(レベル差2)<(レベル差3) となり、次数が上がると同一帯域内(110KHzB
W)でのレベル差はおおきくなることを示している。ま
た、コンパレータ出力の基本波の帯域幅(BW1B),
コンパレータ出力の2倍高調波帯域幅(BW2B),コ
ンパレータ出力の3倍高調波の2倍高調波帯域幅(BW
3B)は、 (BW1B)<(BW2B)<(BW3B) となりクロック信号の帯域幅より次数が上がるほど拡散
し、その帯域が広がることを示している。
のスペクトラム波形を示すものであって、クロック信号
の基本波とコンパレータ出力の基本波との波高値の差
(レベル差1),クロック信号の2倍高調波とコンパレ
ータ出力の2倍高調波との波高値の差(レベル差2)及
びクロック信号の3倍高調波とコンパレータ出力の3倍
高調波との波高値の差(レベル差3)は、 (レベル差1)<(レベル差2)<(レベル差3) となり、次数が上がると同一帯域内(110KHzB
W)でのレベル差はおおきくなることを示している。ま
た、コンパレータ出力の基本波の帯域幅(BW1B),
コンパレータ出力の2倍高調波帯域幅(BW2B),コ
ンパレータ出力の3倍高調波の2倍高調波帯域幅(BW
3B)は、 (BW1B)<(BW2B)<(BW3B) となりクロック信号の帯域幅より次数が上がるほど拡散
し、その帯域が広がることを示している。
【0011】より具体的には、以下のような方法が可能
である。 a,CR積分回路は直列接続された抵抗とスイッチを並
列接続しそのうちの一つ以上のスイッチをONすること
で時定数を切り替える。 b,CR積分回路のどのスイッチをONするかを決定す
る制御信号は、ジッタの加え方を適度にばらつかせるた
めPNパターンなどから選ぶことが可能である。 c,特に、選択される時定数の一つ以上を大きくし、入
力される周波数の周期内にクロックを抜くこともでき、
より大きな帯域に拡散することが可能である。 d,2つ時定数を切り替える場合、スイッチは片方の抵
抗につけるだけでよく、ON/OFFを制御する信号
は、固定周波数のクロックやランダムパターンのシリア
ル信号でも可能である。
である。 a,CR積分回路は直列接続された抵抗とスイッチを並
列接続しそのうちの一つ以上のスイッチをONすること
で時定数を切り替える。 b,CR積分回路のどのスイッチをONするかを決定す
る制御信号は、ジッタの加え方を適度にばらつかせるた
めPNパターンなどから選ぶことが可能である。 c,特に、選択される時定数の一つ以上を大きくし、入
力される周波数の周期内にクロックを抜くこともでき、
より大きな帯域に拡散することが可能である。 d,2つ時定数を切り替える場合、スイッチは片方の抵
抗につけるだけでよく、ON/OFFを制御する信号
は、固定周波数のクロックやランダムパターンのシリア
ル信号でも可能である。
【0012】こうして得られた出力信号は位相または周
波数変調を受けた信号とみなすことができ、以下の特徴
を持つ。 a,周波数成分は位相または周波数変調の変調度および
変調周波数により帯域が拡散される。 b.この変調度および変調周波数は制御信号の周波数と
CR積分回路の信号立ち上がりの時間により決まる。 c.これから、CR積分回路の時定数を切り替えること
によりCPU等の動作により発生する高調波信号の帯域
を拡散することが可能になる。 d.また、制御信号は水晶発振器等の周波数を分周した
ものを使用することも可能である。
波数変調を受けた信号とみなすことができ、以下の特徴
を持つ。 a,周波数成分は位相または周波数変調の変調度および
変調周波数により帯域が拡散される。 b.この変調度および変調周波数は制御信号の周波数と
CR積分回路の信号立ち上がりの時間により決まる。 c.これから、CR積分回路の時定数を切り替えること
によりCPU等の動作により発生する高調波信号の帯域
を拡散することが可能になる。 d.また、制御信号は水晶発振器等の周波数を分周した
ものを使用することも可能である。
【0013】
【発明の効果】以上本発明について詳述したが、本発明
は以下に記載する効果を奏する。 .前述の各従来技術では、水晶発振器の発振周波数帯
域が狭いために、EMIの影響を十分低減させるだけの
広い帯域に信号を拡散することができなかったが、本発
明によれば、簡単な構成で容易に広帯域に信号を拡散さ
せることが可能となる。 .本発明は、CPUクロック等の高調波信号の帯域を
拡散することができるので、狭い帯域に集中するために
生じるスペクトラムレベルを低減することができる。 .拡散する帯域の制御は、制御信号の周波数やパター
ン,時定数の変化程度により制御が可能である。 、特に、高調波では次数に比例して帯域が広がるた
め、一層スペクトラムレベルの影響を提言できる。この
ため、受信帯域に制限のある一般の受信器の受信感度に
与える影響を軽減できる。 .CPUの動作クロックに等しい周波数の信号にも簡
易に適用できる。 .Duty比1:1の方形波は理論的には偶数倍高調波
を発生しないが、CPUクロックをもとに動作するデー
タバス等の高調波では、Duty比1:1になるとは限ら
ないため、偶数倍の高調波を発生する。本発明は、この
ような源振の偶数倍の高調波に特に効果がある。
は以下に記載する効果を奏する。 .前述の各従来技術では、水晶発振器の発振周波数帯
域が狭いために、EMIの影響を十分低減させるだけの
広い帯域に信号を拡散することができなかったが、本発
明によれば、簡単な構成で容易に広帯域に信号を拡散さ
せることが可能となる。 .本発明は、CPUクロック等の高調波信号の帯域を
拡散することができるので、狭い帯域に集中するために
生じるスペクトラムレベルを低減することができる。 .拡散する帯域の制御は、制御信号の周波数やパター
ン,時定数の変化程度により制御が可能である。 、特に、高調波では次数に比例して帯域が広がるた
め、一層スペクトラムレベルの影響を提言できる。この
ため、受信帯域に制限のある一般の受信器の受信感度に
与える影響を軽減できる。 .CPUの動作クロックに等しい周波数の信号にも簡
易に適用できる。 .Duty比1:1の方形波は理論的には偶数倍高調波
を発生しないが、CPUクロックをもとに動作するデー
タバス等の高調波では、Duty比1:1になるとは限ら
ないため、偶数倍の高調波を発生する。本発明は、この
ような源振の偶数倍の高調波に特に効果がある。
【図1】本発明に係るクロック周波数の高調波スペクト
ラム拡散回路の一実施の形態の全体構成図。
ラム拡散回路の一実施の形態の全体構成図。
【図2】本発明に係るクロック周波数の高調波スペクト
ラム拡散回路の一実施の形態のCR積分回路の具体例。
ラム拡散回路の一実施の形態のCR積分回路の具体例。
【図3】本発明に係るクロック周波数の高調波スペクト
ラム拡散回路の一実施の形態のCR積分回路の入出力波
形図。
ラム拡散回路の一実施の形態のCR積分回路の入出力波
形図。
【図4】本発明に係るクロック周波数の高調波スペクト
ラム拡散回路の一実施の形態の波形整形器の出力波形
図。
ラム拡散回路の一実施の形態の波形整形器の出力波形
図。
【図5】本発明に係るクロック周波数の高調波スペクト
ラム拡散回路の一実施の形態のCR積分回路の変形例。
ラム拡散回路の一実施の形態のCR積分回路の変形例。
【図6】本発明に係るクロック周波数の高調波スペクト
ラム拡散回路の一実施の形態の波形整形器の出力のスペ
クトラム波形図。
ラム拡散回路の一実施の形態の波形整形器の出力のスペ
クトラム波形図。
【図7】第1の従来例
【図8】第2の従来例
【図9】第3の従来例
【図10】第4の従来例
【図11】第5の従来例
Claims (15)
- 【請求項1】 クロック信号を出力する発信器と、 異なる時定数を切り替えながら前記クロック信号を積分
するCR積分器と、 前記CR積分器の時定数を切り替え選択する制御信号を
出力する制御信号発生器と、 前記CR積分器の出力信号を波形整形する波形整形器
と、から構成されることを特徴とするクロック周波数の
高調波スペクトラム拡散回路。 - 【請求項2】 前記CR積分回路は、前記制御信号によ
り開閉制御されるスイッチと抵抗とからなる直列回路を
複数並列接続し、さらに、この並列回路に並列に接続さ
れた抵抗とからなる回路と、コンデンサとから構成され
る、ことを特徴とする請求項1記載のクロック周波数の
高調波スペクトラム拡散回路。 - 【請求項3】 前記CR積分回路は、前記制御信号によ
り開閉制御されるスイッチと抵抗とからなる単一の直列
回路に並列に接続された抵抗とからなる回路と、充電コ
ンデンサとから構成される、ことを特徴とする請求項1
記載のクロック周波数の高調波スペクトラム拡散回路。 - 【請求項4】 前記CR積分回路の選択される時定数の
一つ以上を大きくし、入力される周波数の周期内にクロ
ックを抜く、ことを特徴とする請求項1記載のクロック
周波数の高調波スペクトラム拡散回路。 - 【請求項5】 前記CR積分回路は、前記クロック信号
の各パルス毎にその立ち上がり時点から立ち下がり時点
まで積分するものである、ことを特徴とする請求項1記
載のクロック周波数の高調波スペクトラム拡散回路。 - 【請求項6】 前記波形整形器は、CMOS等のロジッ
ク回路で構成されている、ことを特徴とする請求項1記
載のクロック周波数の高調波スペクトラム拡散回路。 - 【請求項7】 前記制御信号発生器は、前記クロック信
号をカウントするカウンタで構成される、ことを特徴と
する請求項1記載のクロック周波数の高調波スペクトラ
ム拡散回路。 - 【請求項8】 前記制御信号発生器は、PNパターン等
のデータとシフトクロックにより動作するシフトレジス
タで構成される、ことを特徴とする請求項1記載のクロ
ック周波数の高調波スペクトラム拡散回路。 - 【請求項9】 前記CR積分回路のどのスイッチをO
Nするかを決定する前記制御信号発生器の制御信号は、
ジッタの加え方を適度にばらつかせるためPNパターン
などから選ぶ、ことを特徴とする請求項1記載のクロッ
ク周波数の高調波スペクトラム拡散回路。 - 【請求項10】 前記クロック信号は、方形波信号であ
る、ことを特徴とする請求項1記載のクロック周波数の
高調波スペクトラム拡散回路。 - 【請求項11】 前記請求項4記載のスイッチを開閉制
御する制御信号は、固定周波数のクロックやランダムパ
ターンのシリアル信号である、ことを特徴とする請求項
1記載のクロック周波数の高調波スペクトラム拡散回
路。 - 【請求項12】 前記波形整形器の波形は方形波であ
り、前記CR積分回路の時定数の変化による立ち上が
り、立ち下がり時間の違いによりジッタが生じるもので
ある、ことを特徴とする請求項1記載のクロック周波数
の高調波スペクトラム拡散回路。 - 【請求項13】 前記波形整形器の出力信号を分周する
分周器を設けた、ことを特徴とする請求高1記載のクロ
ック周波数の高調波スペクトラム拡散回路。 - 【請求項14】 前記クロック信号は、方形波信号であ
る、ことを特徴とする請求項1記載のクロック周波数の
高調波スペクトラム拡散回路。 - 【請求項15】 前記発信器は、水晶発振器である、こ
とを特徴とする請求項1記載のクロック周波数の高調波
スペクトラム拡散回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000095694A JP2001282379A (ja) | 2000-03-30 | 2000-03-30 | クロック周波数の高調波スペクトラム拡散回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000095694A JP2001282379A (ja) | 2000-03-30 | 2000-03-30 | クロック周波数の高調波スペクトラム拡散回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001282379A true JP2001282379A (ja) | 2001-10-12 |
Family
ID=18610562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000095694A Pending JP2001282379A (ja) | 2000-03-30 | 2000-03-30 | クロック周波数の高調波スペクトラム拡散回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001282379A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013012917A (ja) * | 2011-06-29 | 2013-01-17 | Fujitsu Semiconductor Ltd | クロック生成回路、クロック生成方法および半導体集積回路 |
-
2000
- 2000-03-30 JP JP2000095694A patent/JP2001282379A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013012917A (ja) * | 2011-06-29 | 2013-01-17 | Fujitsu Semiconductor Ltd | クロック生成回路、クロック生成方法および半導体集積回路 |
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