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JP2001276826A - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

Info

Publication number
JP2001276826A
JP2001276826A JP2000099706A JP2000099706A JP2001276826A JP 2001276826 A JP2001276826 A JP 2001276826A JP 2000099706 A JP2000099706 A JP 2000099706A JP 2000099706 A JP2000099706 A JP 2000099706A JP 2001276826 A JP2001276826 A JP 2001276826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolyzed water
water
electrolyzed
electrolysis
electrolytic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000099706A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Saruhashi
誠 猿橋
Masaharu Hoshino
政陽 星野
Masatomi Sasaki
正富 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP2000099706A priority Critical patent/JP2001276826A/ja
Publication of JP2001276826A publication Critical patent/JP2001276826A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯可能であり、かつ効率的に電解できるの
で、一般家庭にや小規模施設において無理無く仕様する
ことができる小型の電解水生成装置を提供する。 【解決手段】0.2〜1w/v%の塩化物を含有する被
電解水を貯留する貯留部と、該被電解水を電気分解して
電解水を生成する陽極と陰極を有する電解部と、該電解
部で生成された電解水を流出するノズルと、少なくとも
該電解部に給電する給電手段とを有する、該被電解水の
該電解部での流通と該電解水の生成とが同期的に行われ
る電解水生成装置であって、該陽極と該陰極の有効電極
面積がそれぞれ2〜20cm、該電解部を流通する該
被電解水の流速が0.5〜7ml/秒、該電解部に印可
される電圧が2.2〜12Vである電解水生成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば消毒・殺菌
(除菌)用の電解水生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 例えば、農業、食品等の分野におい
て、電気分解により生成される電解水が有用であること
が、一般に知られている。この電解水は優れた消毒・除
菌作用を有するとともに安全性が高く、そのため一般家
庭で食中毒等を予防するために、キッチン用品、ベビー
用品、おもちゃ、布巾、家具等の家庭用品、便所、浴
室、寝室、居間等の部屋全般の消毒・除菌に応用され始
めている。また、人体の消毒・除菌、特に手指の洗浄・
消毒にも利用され始め、近年では、医療の分野における
利用、例えば、皮膚、創傷部、患部、切開部、留置カテ
ーテルの経皮開口部、ストーマ(人工肛門)、肛門等の
殺菌、消毒に使用することが検討されている。
【0003】このような電解水を生成する装置としては
給水管に直結され、被電解水の濃縮液と水道水とを混合
して生成する据え置き用の大型のものや被電解水を数百
cc程度の容器入れ、この容器に電極を組み込んで電解水
を生成する小型バッチ式のものなどが知られている。し
かし、据え置き用の大型装置に関しては、工業用のよう
な大量の電解水を生成するには適しているが一般家庭で
使用するには適さず、もちろん携帯することは不可能で
ある。また、前述の通り、電解水の使用用途は多様化し
ており、1台の電解水生成装置で多用途に使用するには
携帯型が便利である。しかし、小型のバッチ式電解水生
成装置は使用量が少なくても規定量を調製しなくてはな
らず、保存すると変化する電解水では、余分に調製した
電解水を廃棄することが多い。また、1バッチ以上の電
解水を使用したいときは複数回調製しなければならず、
不便である。
【0004】また、従来バッチ式に使用される電極は連
続的に電解水を生成する装置と比較し、電解槽中の被電
解水量に対し接触する電極の面積が小さく、電解効率が
悪く長時間を要する。短時間で有効な電解水を得るため
には、電極を大きくしなければならない。従来、電解水
生成のための電解質は主に塩化ナトリウムが使用されて
おり、例えば特開平4−94785号の特許公開公報に
よれば、高濃度の有効塩素濃度を含有する電解水を水で
希釈して使用できる殺菌水性増装置を提案している。こ
れは、0.125%の塩化ナトリウム水溶液に1%濃度
の塩酸を加えて、比伝導度が2800μS/cmの被電
解水を調製し、電極は有効面積を1000cmのもの
を使用して、有効塩素濃度160ppmの電解水を生成
し、これを希釈して有効塩素濃度30ppmとしてい
る。これに代表されるように比較的高濃度の有効塩素濃
度の電解水を生成したい場合には、電極面積を大きくす
るなどの手段が必要である。さらに別の手段としては、
電解時間を長くするか、あるいは印可電圧(電解電流)
を大きくするなどの工夫が必要である。
【0005】しかしながら、有効電極面積を大きくする
と装置が大きくなってしまい、携帯型の電解水生成装置
を作製することが困難となる。また、電解時間を長くす
ると、直ちに電解水を使用したい場合、不便であり、噴
射と同期して電解する装置を作製することが困難とな
る。さらに、印可電圧(電解電流)を大きくすると電力
の消耗が大きく、携帯型で例えば電池を使用した場合な
どは短期間で交換しなければならず不便となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、陽極
と陰極を有する電解部に液体を流通させて電気分解する
ことにより、電解水を生成する電解水生成装置におい
て、携帯可能なもしくは効率的に電解できる、一般家庭
で無理なく使用できる小型の電解水生成装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の(1)
から(8)の構成により達成される。
【0008】(1) 0.2〜1w/v%の塩化物を含
有する被電解水を貯留する貯留部と、該被電解水を電気
分解して電解水を生成する陽極と陰極を有する電解部
と、該電解部で生成された電解水を流出するノズルと、
少なくとも該電解部に給電する給電手段とを有する、該
被電解水の該電解部での流通と該電解水の生成とが同期
的に行われる電解水生成装置であって、該陽極と該陰極
の有効電極面積がそれぞれ2〜20cm、該電解部を
流通する該被電解水の流速が0.5〜7ml/秒、該電
解部に印可される電圧が2.2〜12V、電解電流が5
mA〜2Aである電解水生成装置。
【0009】(2) 0.2〜1w/v%の塩化物を含
有する被電解水を貯留する貯留部と、該被電解水を電気
分解して電解水を生成する陽極と陰極を有する電解部
と、該電解部で生成された電解水を噴射するノズルと、
該被電解水を送液する送液手段と、少なくとも該電解部
に給電する給電手段と、該電解水の生成と該ノズルから
の該電解水の噴射とが同期的に行われる電解水生成装置
であって、該陽極と該陰極の有効電極面積がそれぞれ2
〜20cm、該電解部を流通する該被電解水の流速が
0.1〜7ml/秒、該電解部に印可される電圧が2.
2〜12V、電解電流が5mA〜2Aである電解水生成
装置。
【0010】(3) 前記電解水生成装置の電解部は、
陽極と陰極が対向して配置されており、各電極の幅が
0.2〜10cm、長さが0.5〜10cm、2つの電
極の電極間距離が0.5〜5mmである上記(1)また
は(2)の電解水生成装置。
【0011】(4) 前記電解水生成装置が携帯型であ
る上記(1)ないし(3)の電解水生成装置。
【0012】(5) 前記電解水生成装置の給電手段が
乾電池である上記(1)ないし(4)の電解水生成装
置。
【0013】(6) 前記被電解水の塩化物が塩化ナト
リウムである上記(1)ないし(5)の電解水生成装
置。
【0014】(7) 前記被電解水にpH調整用の酸が
添加されている上記(1)ないし(6)の電解水生成装
置。
【0015】(8) 前記被電解水の電解により得られ
る電解水が、pHが3〜7、有効塩素濃度が10〜10
0ppmの電解酸性水である上記(1)ないし(7)の
電解水生成装置。
【0016】
【発明実施の形態】以下、本発明の電解水生成装置を添
付図面に示す好適実施の態様に基づいて詳細に説明す
る。
【0017】図1は、本発明の電解水生成装置の第1実
施の態様を示す断面側面図、図2は、それぞれ、図1に
示す電解水生成装置の送液部の構造を模式的に示す断面
側面図である。なお、説明の都合上、図1、図2中の右
側を「基端」、左側を「先端」、上側を「上端」、下側
を「下端」と言う。
【0018】図1に示すように、本発明の電解水生成装
置1Aは、被電解水を貯留する貯留部2と、電解水を噴
出あるいは流通させるための操作を行う操作部3と、被
電解水を電解(電気分解)して電解水とする電解部4
と、電解部4で生成された電解水を噴出する噴出ノズル
5と、貯留部2と噴出ノズル5とを接続する送液路7
と、被電解水25を送液路7に沿って送液する送液手段
であるポンプ6とを有し、これらが集合して一体的に構
成されている。
【0019】操作部3はグリップ部32とボタン34を
有し、ボタン34は図1において横方向に移動可能(押
し引き可能)に設置されており、図示しないトーション
バネ等の付勢手段により、基端方向へ付勢されている。
このボタン34の下側には電解水生成装置1Aを手で把
持するためのグリップ部が形成されている。電解水生成
装置1Aの中央部の下部には、L字状の基台(スタンド
部)35が形成されている。
【0020】また、電解水生成装置1Aの中央部の下部
には、後述する容器21が着脱自在に取りつけられる取
付部36が形成されている、そして、この取付部36の
上側には、上端が送液路7に接続し、下端が取付部36
に開放する孔が形成されている。また、電解水生成装置
1Aには、電解部4と、ポンプ6と、送液路であるチュ
ーブ73およびチューブ74が内蔵されている。また、
送液路の一部である内部流路31を有する。チューブ7
3の下端部は、孔と接続され、上端部は図2に示すよう
に、ポンプ6の流入口611側に接続されている。一
方、チューブ74の先端側部は、その内腔が内部流路3
1と連通しており、他端側はポンプ6の流出口612側
に接続されている。電解水生成装置1Aの先端には内部
流路31と連通するノズル5が形成されている。
【0021】送液路を形成するチューブ73および74
は、それぞれ、可撓性を有するポリ塩化ビニル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、シ
リコーンゴム、ポリウレタン等の高分子材料でもよい
し、その他の高分子でもよく、また、チタン、ステンレ
ス鋼等の金属で構成されていてもよい。さらに、送液路
としてチューブ形状である必要はなく、装置に形成され
た空隙部を送液路としてもよい。電解水生成装置の本体
を形成する材料は、成形性、軽量であること等により硬
質高分子が好ましいが、チタン、ステンレス鋼等の金属
を用いてもよい。
【0022】貯留部2は、容器21で構成され、この容
器21の内部には、所定量の被電解水25が貯留されて
いる。容器21は、好ましくは気密性を有する。容器2
1は、硬質なものでも、軟質なものでもよいが、本実施
の態様の場合、軟質なものであり、その構成材料とし
て、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポ
リアミド、ポリエステル、シリコーンゴム、ポリウレタ
ン等の高分子材料を挙げることができる。また、容器2
1が硬質の場合は、各種硬質樹脂、チタン、ステンレス
等の金属、ガラス、セラミックス等で構成することがで
きる。容器21が硬質の場合は、通気口あるいは疎水性
フィルターを有する通気部を有するものでもよい。
【0023】容器21の容量は、特に限定されないが、
装置の小型化を考慮して、20〜2000mlであり、好
ましくは30〜1000ml、さらに好ましくは50〜
500mlである。下限値未満では、1回の使用量として
不充分であり、上限値を越えた場合、装置が大型化し一
般家庭で使用するには不都合である。
【0024】図1に示すように、容器21の内部には、
所定量の被電解水25が貯留されている。被電解水25
としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化マグネシウム等の電解質が溶解された水溶液が挙げら
れる。人体に対する安全性を考慮すると特に塩化ナトリ
ウムが好ましい。被電解水中の塩化ナトリウムの濃度と
しては0.2〜1w/v%が好ましく、0.3〜0.9
w/v%がより好ましい。塩化ナトリウム濃度が下限値
未満であると、単位時間あたりの有効塩素の発生量が少
なくなるため、装置の小型化および短時間の調整を達成
できない。少ない印可電圧で連続的に電解水を生成する
装置で、十分な濃度の有効塩素濃度を生成したい場合に
は流量を減少させなくてはならず、生成に時間がかかっ
てしまう。また、塩化ナトリウム濃度が1w/v%を越
えると電解水を塗布された部分が乾燥したときに析出す
る塩が多くなる。
【0025】また、被電解水25中には、電解水のpH
を好適範囲にするため、pH調整用の酸を添加するのが
好ましい。pH調整用の酸としては、塩酸、硫酸などの
無機酸やクエン酸、アスコルビン酸、酢酸、コハク酸な
どの有機酸が挙げられる。
【0026】容器21は、その接続部22により取付部
36に接続され、ポンプ6による被電解水25の吸い上
げにより変形する。容器21の接続部22には、側孔付
チューブ23の上端部が固定されている。側孔付チュー
ブ23は、容器21内の被電解水25に浸漬している。
この側孔付チューブ23は、装置本体の取付部36に取
付られていてもよく、この場合、容器21を該取付部3
6に取りつける際、側孔付チューブ23を容器21の接
続部22に挿入して用いることもできる。
【0027】容器21が装置本体の取付部36に接続さ
れると、側孔付チューブ23が固定された接続部22と
取付部36が液密に当接し、側孔付チューブ23の内腔
とチューブ73の内腔が連通する。なお側孔付チューブ
23を用いることにより、容器21内の被電解水を無駄
なく吸い上げることができる。前記側孔付チューブ23
の内腔、チューブ73の内腔、チューブ74の内腔なら
びに内部流路31により、送液路7が形成される。
【0028】容器21の上部には、送液路73の一端が
接続され他端には送液手段として、送液ポンプ6が設置
されている。本実施の態様における送液ポンプ6は、図
2に示すように、ダイアフラム型のポンプであり、送液
路7の途中に設置され、この送液路7と連通する一対の
ポンプ室76、76と、ポンプ室76、76に接続され
た一対のシリンダ61、61と、シリンダ61、61内
を往復運動する一対のピストン62、62と、ポンプ室
76、76の内壁面およびピストン62、62の外壁面
とをそれぞれ接続する一対のダイヤフラム75、75
と、モータ66と一対のロッド64、64、ギヤ65、
67で構成された動力伝達手段とで構成されている。図
2においては、他の1つのポンプの一部は手前のポンプ
と重なっている。
【0029】前記一対のポンプ室76、76、一対のシ
リンダ61、61、一対のピストン62,62、一対の
ダイヤフラム75,75、一対のロッド64、64等
は、それぞれ同様の構造であるので、以下、代表的に、
これらのうちの一方を説明する。
【0030】シリンダ61の一端側(先端側)にはポン
プ室76が接続され、他端側には開口が形成されてい
る。チューブ73の内腔に連通しているポンプ6の内部
流路77は、位置aで、2つに分岐し、そのうちの一方
の内部流路77は、一方のポンプ室76に連通し、他方
の内部流路77は、他方のポンプ室76に連通してい
る。
【0031】また、チューブ74の内腔に連通している
ポンプ6内部流路78は、位置bで、2つに分岐し、そ
のうちの一方の内部流路78は、一方のポンプ室76に
連通し、他方の内部流路78は、他方のポンプ室76に
連通している。すなわち、ポンプ室76の下端側は、内
部流路77を介してチューブ74の内腔に連通してい
る。
【0032】ポンプ6の流入口611および流出口61
2の近傍には、それぞれ、一方向弁631および632
が設置されている。一方向弁631および632は、送
液路を通じて貯留容器21から噴出ノズルヘ向かう方向の
流れを許容し、逆の流れを阻止するように構成されてい
る。
【0033】モータ66の回転軸661の先端部には、
ギヤ67が固定されており、このギヤ67には、回転可
能に設置されたギヤ65が噛合している。ギヤ65の回
転中心から偏心した位置に回動可能にロッド64の一端
が設置され、ロッド64の他端は、ピストン62に回動
可能に設置されている。ギヤ67、65の働きによって
モータ66の回転運動がロッド64を介してピストン6
2の往復動へ変換される。なお、一対のロッド64,6
4の基端部の位置は、ギヤ65上で互いに180°ずれ
ている。このため、二つのピストン62,62は対照的
な往復動を行う。
【0034】ピストン62の往復動により、ダイヤフラ
ム75がポンプ室76の容積を増減し、これと一方向弁
631,632の作用とにより、容器24内の被電解水
25が側孔付チューブ23、チューブ73、74内およ
び内部流路31を経て電解部4へ移送される。
【0035】ポンプ6により送液される液体の流量は
0.1〜7ml/秒であるのが好ましく、0.1〜5m
l/秒であるのがより好ましい。さらに好ましくは0.
1〜3ml/秒である。電解水の流量が0.1ml/秒
未満であると一定量の電解水を生成するのに時間がかか
り、7ml/秒を越えると被電解水の流通と電解を同期
的に行う装置において後述する範囲の有効塩素濃度の電
解水を調製することが困難となる。
【0036】図1に示すように、電解部4は、内部流路
31の途中に形成された電解槽40と、電解槽40内に
対向して配置された板状の陽極41および陰極42より
なる電極対と、電極対への通電回路43とで構成されて
いる。本実施の態様の電解槽40は、陽極41と陰極4
2との間に隔膜を介さない無隔膜電解槽である。これに
より、隔膜を有する電解槽を用いる場合に比べ装置の構
成をより簡素化できるとともに、アルカリ性廃液が生じ
ないため、より少ない量の被電解水25で必要量の電解
水を生成することができるという利点がある。陽極41
及び陰極42としては、例えばチタン製の金属板に白金
メッキを施したものを用いることができるが、この構成
のものに限定されないことはいうまでもない。
【0037】また、一般家庭において必要時に必要量だ
け調製するために、後述するように市販の乾電池を用い
ることが好ましく、市販の乾電池で本発明の目的を達成
するために、電極の有効面積は2〜20cmが好まし
く、3〜15cmがより好ましい。さらに好ましくは
5〜10cmである。電極の有効面積が2cm未満
であると、電極が小さすぎて少ない印荷電圧で十分な濃
度の有効塩素濃度の電解水を得ることが困難となり、2
0cmを越えると装置全体が大きくなり携帯用の電解
水性生成装置を提供することが困難となる。
【0038】さらに、陽極41と陰極42の電極間距離
は、0.5〜5mm、より好ましくは1〜4mm、さら
に好ましくは1.5〜3mmである。電極間距離が0.
5mm未満であると電極から発生されたガスが硫路を塞
いでしまい被電解水が流れにくくなる。また、5mmを
越えると電解効率が減少し、生成される有効塩素濃度が
低下するため好ましくない。
【0039】通電回路は電源44とスイッチ46とで構
成されている。電源44のプラス端子は、電流制御手段
45を介して陽極41へ接続され、電源44のマイナス
端子は、陰極42へ接続されている。装置を、一般家庭
で必要時必要なところで必要な量だけ酸性水を生成でき
る携帯型とするため電源は乾電池が好ましい。乾電池と
してはマンガン乾電池、アルカリ乾電池、ニッケル−カ
ドミニウム乾電池、ニッケル−水素乾電池などが挙げら
れるが、汎用性、経済性、装置の性能を考慮するとアル
カリ乾電池が好ましい。
【0040】操作部3にはボタン34を有し、ボタン3
4は図1において横方向に移動可能(押し引き可能)に
設置されており、図示しないトーションバネ等の付勢手
段により、基端方向へ付勢、常開スイッチを構成してい
る。本実施の態様の酸性水生成装置はスイッチ46が開
状態では、電極対への通電はなされない。ボタン34を
押すと、スイッチ46は、閉状態となる。これにより、
電極対へ所定の電圧が印可される。電極へ印可される電
圧としては2.2〜12Vが好ましく、2.5〜6Vが
より好ましい。さらに好ましくは2.5〜4Vである。
印可電圧が2.2V未満であると十分な有効塩素濃度の
電解水を生成することが困難となり、12Vを越えると
乾電池の本数が増え、装置全体が重く、大きくなるため
好ましくない。このとき電解電流は、5mA〜2A、よ
り好ましくは5mA〜1.5A、さらに好ましくは5m
A〜1Aである。電解電流が前記の下限値より小さいと
必要な有効塩素濃度が得られず、前記の上限値よりも大
きいと電源の大型化や頻繁な交換を招き好ましくない。
【0041】このような電解部4では、陽極41、陰極
42間に通電がなされ、この状態で、送液ポンプ6の作
動により送液されてきた被電解水25が電解槽4を通過
すると、被電解水25は電気分解され、下記式で示す反
応により、陽極41側に次亜塩素酸(HClO)が生成
され、陰極42側に水酸化ナトリウム(NaOH)と水
素ガス(H2 )とが生成され、これらを含む電解水が得
られる。そしてこの電解水26は、ノズル5より噴出さ
れる。
【0042】
【化1】
【0043】
【化2】
【0044】以上のように、電解水生成装置1Aでは、
ボタン34の操作により、電解部4の作動による電解水
の生成と、送液による噴出ノズル5からの電解水の噴出
とが、同期的に行われる。そして、ボタン34を押して
いる間、電解水が噴出するので、ボタン34を押してい
る時間により、電解水の積算噴出量を調節することがで
きる。
【0045】また、装置本体は、比較的小型、軽量であ
るので、その姿勢や位置を自由に設定できるので、電解
水の噴出の操作、特に、医師、看護婦、患者自身等によ
る生体への電解水の噴射操作を極めて容易に行うことが
できる。
【0046】なお、噴出ノズル5としては、その形態等
は特に限定されず、例えば、電解水を線状に(ジェット
として)噴出し得るもの、電解水をシャワー状に噴出し
得るもの、電解水を霧状に噴霧し得るもの等、いかなる
ものでもよい。前者の場合、電解水による洗浄(殺菌、
消毒を伴った洗浄)に適している。
【0047】図示の構成では、噴出ノズル5は、装置本
体31に対し一体形成または固着されているが、本体に
対し、着脱可能とすることもできる。また、異なる種
類、形状の複数の噴出ノズル5を交換可能に装着するよ
うな構成としてもよい。また、噴射ノズル部分を装置本
体と分離し、送液路で接続し、送液路に沿って通電回路
をスイッチ46、ボタン34について延長して、狭小な
部分を容易に噴射可能とする構成としてもよい。
【0048】次に、本発明の電解水供給装置の第2の実
施の態様について説明する。 図3は、本発明の第2の
実施の態様の部分切り欠き部を有する正面図である。図
4は、図3の実施の態様の断面側面図である。図5は、
本発明の電気系統のブロック図である。本発明の電解水
供給装置1Bは、特別が送液手段を有さず、被電解水貯
留部と流出ノズルの落差により、被電解水を電解槽に流
通させ、電解を行うものである。本実施の態様の電解水
供給装置1Bは、被電解水貯留部である被電解水タンク
84と、被電解水タンクふた841と、電極851と、
電極ケース852と、スイッチ89と、電源である乾電
池892と、開閉手段87と、流出ノズル882と、ス
プレーノズルホルダー833を有する本体811と、電
解水容器である電解水ボトル82と、スプレーノズル8
3とから構成されている。また、電流制御手段891お
よび通電回路により、電極851、スイッチ89、乾電
池86、開閉手段87が接続されている。
【0049】被電解水タンク84の底部は、電解槽85
との連続部分を有し、被電解水タンク84に貯留された
被電解水が電解槽85に連続的に流入するように設計さ
れている。そのため、被電解水タンク84の底部は、電
解槽85との連続部分へ向けて幾分傾斜している。
【0050】電解槽85は、その上部で被電解水タンク
84と連続しており、一方、その下端に流出孔854を
有し送液管86が接続されている。電解槽85におい
て、対向して2枚の電極板851,851が配置されて
いる。2枚の電極板851,851は一方が陽極となり
他方が陰極となる。電解槽85において電極板は2枚に
限られるものではなく、多数の陽極と陰極を交互に配置
するものでもよい。該電極板はその端部853が電極ケ
ース852の外部まで延びており、通電回路と接続され
る。
【0051】電解槽下端の該流出孔854に接続された
送液管86は、その他端において流出ノズル88と接続
されている。該送液管86には開閉手段87が設置さ
れ、電源スイッチ89と連動して液通路が開閉し、被電
解水の流下と電気分解の制御を行う。該送液管86はプ
ラスチックでも金属材料でも良いが、開閉手段87とと
もに被電解水の流下制御を行う場合は、開閉手段87の
機構に適合した材質を選択すればよい。
【0052】電極851に通電する電気回路の電源スイ
ッチ89と、開閉手段87とは電気的または/および物
理的に連結しており、スイッチ89がon状態では開閉
手段87が開放状態になり、電極851に電解電流が流
れ、スイッチ89がoff状態では開閉手段87が閉鎖
状態になり、電極851には電解電流が流れない。
【0053】開閉手段87の形式は特に限定されず、活
栓式、カム式、ローラークレンメ式等の手動式や、電磁
バルブ、電動式クランプ、ソレノイド等の電動式でもよ
い。該開閉手段87が開放状態で、被電解水タンク84
に被電解水を注入すると、電解されることなく、被電解
水が流下してしまうので、このような誤操作を回避でき
る電動式の開閉手段を用いることがより好ましい。
【0054】該開閉手段87と電源スイッチ89との連
結を電気的に行う場合は、電源スイッチ89がoff状
態では、開閉手段87は閉鎖状態となるように設定され
ており、電源スイッチ89がonにされたとき、同時に
電流制御手段891により開閉手段87が開放状態とな
るように制御される。例えば、コイルとプランジャーで
構成されるソレノイドを用いる場合には、図4の如く電
解槽85と流出ノズル88の間の送液管86を軟質プラ
スチックで構成し、該プランジャーをバネにより付勢し
該送液管を閉塞させ閉鎖状態とし、電源スイッチ89を
onにしたとき、同時に該コイルに通電することによ
り、該ソレノイドが作動し、該プランジャーが該バネの
力に抗して該送液管86を開放状態させることができ
る。
【0055】開閉手段87と電源スイッチ89との連結
を物理的に行う場合には、例えば、電解槽85と流出ノ
ズル88の間の送液管86を軟質ブラスチックで構成
し、押すことによってonとなる電源スイッチ89の内
部延長上に該送液管86を挟み込む部分と開放する部分
を設け、off状態即ち電源スイッチ89が引き出され
た状態では、該挟み込む部分で該送液管86を挟み込む
閉鎖状態とし、電源スイッチ89をon状態即ち押しこ
まれた状態では該送液管86が該開放する部分に位置さ
せることによって、開放状態とすることができる。開閉
手段87と電源スイッチ89との連結は上記した態様に
限定されるものではないことは言うまでも無い。
【0056】電源スイッチ89をoff状態とすれば、
開閉手段87も閉となり、流出ノズル88からの電解水
の流出も停止し、従って、電解槽85での流通の停止す
る。
【0057】送液管86の下端には、流出ノズル88が
接続されている。流出ノズル88には狭窄部881があ
る。この狭窄部881により被電解水の流下速度を調節
している。流下条件を最後の被電解水が流下するまで調
節するためには、狭窄部881のような流路狭窄部が、
電解槽85の下流部分に形成されることが好ましい。
【0058】本実施の態様においては、電解槽を流通す
る被電解水の流量を、流通経路の流路断面積、被電解水
貯留槽と流出ノズルの間の落差等により好ましい範囲に
設定することができる。被電解水の流量は0.5〜7m
l/秒であるのが好ましく、0.5〜5ml/秒である
のがより好ましい。さらに好ましくは0.5〜3ml/
秒である。電解水の流量が0.5ml/秒未満であると一
定量の電解水を生成するのに時間がかかり、また、微少
流量の制御に特別な装置を必要とする。7ml/秒を越
えると被電解水の流通と電解を同期的に行う装置におい
て適当な範囲の有効塩素濃度の電解水を調製することが
困難となる。
【0059】本実施の態様においては、電解水容器82
と契合し、さらに噴霧機能を有するスプレーノズル83
を用いており、さらに該スプレーノズル83を繋止する
スプレーノズルホルダー833を有する。
【0060】電源スイッチ89がoff状態であること
を確認し、被電解水タンクふた841を開け、被電解水
(図示せず)を被電解水タンク84に適量、例えば50
ml注ぎ込み、次いで被電解水タンクふた841を閉じ
る。本実施の態様では被電解水の注入により、電解槽8
5まで被電解水が満たされる。このとき電解水容器82
は本体811の流出ノズル88から流出する電解水を受
容できる位置に設置されている。
【0061】次いで、スイッチ89をonにし、電極に
電圧が負荷され、電解槽中の被電解水の電気分解が開始
されると同時に、開閉手段87が開放状態となり、被電
解水の流下が開始される。被電解水タンク84に充填さ
れた被電解水は、電極83の表面を通過する際電気分解
され、陽極側で酸性水が生成され、陰極側でアルカリ性
水が生成された後、混合し、送液管86、流出ノズル8
8を経由して、電解水容器82に流下する。本発明の諸
条件を有することにより、最終的に有効な塩素濃度を有
する電解酸性水が電解水容器82に貯留される。被電解
水タンク84中のすべての被電解水が電解水容器82に
流下すると電気分解による電解水生成工程は終了する。
【0062】次いで、生成された電解水が入った電解水
容器82を本体811から取り外し、スプレーノズル8
3をスプレーノズルホルダー833から取り外して前記
電解水容器82と前記スプレーノズル83を連結して、
吹き付けたい部位に電解水を噴射または噴霧する。
【0063】図6に第3の実施の態様を示す。図6の第
3の実施の態様は、前記第2の実施の態様における被電
解水タンク84の代わりに、軟質素材からなる被電解水
容器94を用いたものである。電解槽85と被電解水容
器94とは、被電解水容器94に設けられた口部95の
外面と、電解槽85の上部に設けられた注入口96の内
面とがテーパ嵌合している。被電解水容器94の材質と
しては、軟質なものが好ましく、その構成材料として、
ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリア
ミド、ポリエステル、シリコーンゴム、ポリウレタン等
の高分子材料を挙げることができる。
【0064】本発明の電解水供給装置においては、該噴
出ノズル5または流出ノズル882から流出する電解水
は、そのpHが3〜7の電解酸性水であるのが好まし
く、pH4〜6.5の電解酸性水であるのがより好まし
く、pH4.5〜5.5の電解酸性水であるのがさらに
好ましい。図7はの存在比率のpHに対する変化を示し
ている。図に示すようにpHが3未満になると、電解水
中に含まれる有効塩素、すなわち次亜塩素酸(HCl
O)、次亜塩素酸イオン(OCl)、塩素分子(Cl
)のうち、塩素分子の存在比率が高くなる傾向を示
し、塩素が揮発性であるため、有効塩素量が不安定とな
る。逆にpHが7を越えると電解水中の次亜塩素酸イオ
ンの存在比率が高くなる傾向を示し、消毒・除菌効果が
低下する。従って電解水のpHは上記範囲が好ましい。
【0065】噴出ノズル5または流出ノズル882から
噴射される電解水は、その有効塩素濃度が10〜100
ppmであるのが好ましく、20〜80ppmであるのが
より好ましい。有効塩素濃度が10ppm未満であると、
人体における殺菌・除菌用途として使用した場合、蛋白
の阻害を受け十分な殺菌・除菌効果が得られない。ま
た、100ppmを越えると人体に対する安全性や塩素
臭などの問題がある。
【0066】また、噴出ノズル5または流出ノズル88
2は、例えば、電解水を1本または複数本の線状に噴出
する形態、シャワー状に噴出する形態、霧状に噴霧する
形態、噴流が脈動または回転するように噴出する形態な
ど、1または2以上の噴射形態に切り替え可能なもので
も良く、あるいは、これら複数の噴射形態を併用しうる
ものでも良い。
【0067】以上の通り本発明の電解水生成装置では、
電解部の作動による電解水の生成と、送液による電解水
の噴出とが同期的に行われる。これにより必要時に必要
量の電解水を生成し、使用することができるとともに、
常に活性に富んだ電解水を供給することができ、優れた
消毒・除菌効果が安定して得られる。また、落差式の装
置ではポンプを使用しないためより安価に装置を製造す
ることができ、さらなる装置の小型化、軽量化が可能と
なる。また、モーター等も使用しないため精製時に音が
発生しない。
【0068】また、電解水生成装置1Aでは、ボタン3
4を押している間、電解水が噴出するので、ボタン34
を押している時間により、電解水の積算噴出量を調節す
ることができる。
【0069】また、本発明の電解水生成装置は全体の大
きさも小型、軽量である。従って、携帯に適する。例え
ば、患者が本発明の電解水生成装置を携帯し、患者自身
の患部や留置カテーテルの経皮開口部等を定期的に消毒・除
菌するのに適している。
【0070】また、本発明の電解水生成装置は、貯留部
と操作部(電解部)とが一体的に形成されたものでも良
い。貯留部と操作部が一体であることにより携帯に適す
る。
【0071】また、本発明の電解水生成装置は生体、特
に患部やCAPD等における留置カテーテルの経皮開口部、
各種医療用具等の消毒・殺菌(除菌)に用いる場合の
他、例えば手指、皮膚、口腔内、傷口、人工肛門の出口
部等の洗浄、消毒や、日常の手荒い等に適用することも
できる。また、利用分野は医療用途に限らず、例えば、
食品用、農業用、工業用、家庭用などあらゆる分野、場
所及び対象物に利用することができる。
【0072】
【実施例】図1、図2に示す構成の電解水生成装置を用
い、有効電極面積(1極当り)、電極間距離、電解槽に
おける流速、電解電圧を、好適な範囲の有効塩素濃度の
電解水が得られるように随時変更して設定した。実験結
果を表1に示す。電極板は、チタンに白金をメッキした
ものを用いた。被電解水として、塩化ナトリウム濃度
0.9%w/v、コハク酸濃度0.01%w/vの水溶
液を用いた。
【0073】有効塩素濃度はヨウ素法を用いて測定し
た。すなわち、試料30mlをフラスコにとり、これに
RO水を加えて300mlにし、さらに7.5%ヨウ化
カリウム溶液10ml、50%酢酸5mlを加え、5分
間冷蔵庫で静置後、0.01Nチオ硫酸ナトリウム溶液
(力価f=0.999)で滴定し、溶液の黄色がうすく
なってからでんぷん溶液3mlを加え、ヨウ素でんぷん
の青色が消えるまで滴定を行った。有効塩素濃度は式
(1)より算出した。
【0074】 有効塩素濃度(ppm)=0.3545×滴定量(ml)×f×1000/30 ・・式(1)
【0075】
【表1】
【0076】表1に示す通り、実施例1〜6では、電解
電圧、電解電流、電極間距離、流量等が好適な範囲にあ
るので、有効電極面積も適度であり、過度の電圧、電流
を必要とせず、大きな電源を必要とすることもない。一
方、比較例1、2では、流量が多すぎるため、電圧およ
び/または電流が過度となり、大きな電源が必要とな
る。また、比較例3では、有効電極面積が小さすぎるた
め、電圧および/または電流が過度となり、大きな電源
が必要となる。比較例4では、塩化物濃度が低すぎるた
め、電圧および/または電流が過度となり、大きな電源
が必要となる。
【0077】[試験例1](消毒・除菌効果に与えるpH
の影響) 本発明の第2の実施の態様に記載した図3、
図4の構成を有する電解水生成装置を用い、被電解水と
して塩酸を添加した0.9%塩化ナトリウム水溶液(p
H3.0)を使用し、表1の実施例1の条件で酸性水を
生成した。生成された電解水は有効塩素濃度50pp
m、pH5.5であった。この電解水をHCl及びNa
OHによりpH2、3、4、5、6.5、8.5に調整
し、pH調製された電解水を得た。
【0078】(消毒・除菌効果の確認) 黄色ブドウ球
菌(Staphylococcus aureus)10個/10μlを含む
生食を牛胎児血清と同量の割合で混合し、この牛胎児血
清混合菌液20μlを滅菌した試験管に入れ、上記の各
pHの電解水を1ml添加し十分に混合した。このと
き、塩酸によりpH5に調製した0.9%塩化ナトリウ
ム水溶液を上記牛胎児血清混合菌液と混合したものを比
較例5とした。1分後10mlの10%チオ硫酸ナトリ
ウム水溶液(滅菌済み)を添加し酸性水を不活化した。
この溶液を適当量の滅菌水で希釈し、滅菌シャーレに入
れ寒天培地を添加して37度で48時間培養し、コロニ
ーをカウントした。比較例結果を、表2に示す
【0079】
【表2】
【0080】[試験例2](消毒・除菌効果に与える有効
塩素濃度の影響) 試験例1と同様の方法で、消毒・除菌効果の確認を行っ
た。ただし、用いた電解水は上記実施例3の電解条件
で、有効塩素濃度80ppm、pH7.4の電解水を
得、電解前の被電解水を加えて希釈し、有効塩素濃度を
5、10、30、50、80ppmに調整した後、HC
lまたはNaOHを用いてpHを5.0に調製した。ま
た、塩酸によりpH5に調製した0.9%塩化ナトリウ
ム水溶液を上記牛胎児血清混合菌液と混合したものを比
較例6とした。結果を表3に示す。
【0081】
【表3】
【0082】
【本発明の効果】本発明は、0.2〜1w/v%の塩化
物を含有する被電解水を貯留する貯留部と、該被電解水
を電気分解して電解水を生成する陽極と陰極を有する電
解部と、該電解部で生成された電解水を流出するノズル
と、少なくとも該電解部に給電する給電手段とを有す
る、該被電解水の該電解部での流通と該電解水の生成と
が同期的に行われる電解水生成装置であって、該陽極と
該陰極の有効電極面積がそれぞれ2〜20cm、該電
解部を流通する該被電解水の流速が0.5〜7ml/
秒、該電解部に印可される電圧が2〜10Vである電解
水生成装置であるので、携帯可能であり、かつ効率的に
電解できるので、一般家庭にや小規模施設において無理
無く仕様することができる小型の電解水生成装置を提供
することができる。
【0083】また、本発明は、0.2〜1w/v%の塩
化物を含有する被電解水を貯留する貯留部と、該被電解
水を電気分解して電解水を生成する陽極と陰極を有する
電解部と、該電解部で生成された電解水を噴射するノズ
ルと、該被電解水を送液する送液手段と、少なくとも該
電解部に給電する給電手段と、該電解水の生成と該ノズ
ルからの該電解水の噴射とが同期的に行われる電解水生
成装置であって、該陽極と該陰極の有効電極面積がそれ
ぞれ2〜20cm、該電解部を流通する該被電解水の
流速が0.5〜7ml/秒、該電解部に印可される電圧
が2〜12Vであることを特徴とする電解水生成装置で
あるので、さらに安定した電解を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電解水生成装置の1実施の態様を示
す断面側面図である。
【図2】 本発明の図1に示す実施の態様の送液部の構
造を模式的に示す断面側面図である。
【図3】 本発明の電解水生成装置の別の実施の態様の
部分切り欠き部を有する正面図である。
【図4】 本発明の図3に示す実施の態様の断面側面図
である。
【図5】 本発明の図3に示す実施の態様の電気系統の
ブロック図である。
【図6】 本発明の電解水生成装置の別の実施の態様の
部分切り欠き部を有する正面図である。
【符号の説明】
1A、1B、1C 電解水生成装置 2 貯留部 21 容器 22 接続部 23 側孔付チューブ 25 被電解水 3 操作部 31 内部流路 32 グリップ部 34 ボタン 35 スタンド部 36 取付部 4 電解部 40 電解槽 41 陽極 42 陰極 43 通電回路 44 電源 45 電流制御手段 46 スイッチ 5 噴射ノズル 6 ポンプ 61 シリンダ 611 流入口 612 流出口 62 ピストン 631、632 一方向弁 64 ロッド 65 ギヤ 66 モータ 661 回転軸 67 ギヤ 7 送液路 73、74 チューブ 75 ダイヤフラム 76 ポンプ室 77、78 内部流路 811 本体 82 電解酸性水吐出器 821 電解水容器 822 酸性水貯留容器契合部 823 保護キャップ 83 スプレーノズル 831 噴霧口 832 ノズル契合部 833 スプレーノズルホルダー 834 押し子 835 パイプ 841 被電解水タンクふた 842 移行部 85 電解槽 851 電極 852 電極ケース 853 電極端部 854 流出口 86 接続管 87 開閉手段 88 流出ノズル 881 狭窄部 882 流出ノズル先端部 89 電源スイッチ 891 電流制御手段 892 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C058 AA21 AA28 BB07 DD07 JJ06 JJ30 4D061 DA02 DB01 DB07 EA02 EB04 EB30 EB37 EB39 ED12 ED13 GA07 GA12 GA14 GC12 GC14 4K021 AB01 AB07 BA03 BA17 BB01 BB03 BB05 CA06 CA15 DA09 DC15 EA03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.2〜1w/v%の塩化物を含有する
    被電解水を貯留する貯留部と、該被電解水を電気分解し
    て電解水を生成する陽極と陰極を有する電解部と、該電
    解部で生成された電解水を流出するノズルと、少なくと
    も該電解部に給電する給電手段とを有する、該被電解水
    の該電解部での流通と該電解水の生成とが同期的に行わ
    れる電解水生成装置であって、該陽極と該陰極の有効電
    極面積がそれぞれ2〜20cm、該電解部を流通する
    該被電解水の流速が0.5〜7ml/秒、該電解部に印
    可される電圧が2.2〜12V、電解電流が5mA〜2
    Aであることを特徴とする電解水生成装置。
  2. 【請求項2】 0.2〜1w/v%の塩化物を含有する
    被電解水を貯留する貯留部と、該被電解水を電気分解し
    て電解水を生成する陽極と陰極を有する電解部と、該電
    解部で生成された電解水を噴射するノズルと、該被電解
    水を送液する送液手段と、少なくとも該電解部に給電す
    る給電手段と、該電解水の生成と該ノズルからの該電解
    水の噴射とが同期的に行われる電解水生成装置であっ
    て、該陽極と該陰極の有効電極面積がそれぞれ2〜20
    cm、該電解部を流通する該被電解水の流速が0.1
    〜7ml/秒、該電解部に印可される電圧が2.2〜1
    2V、電解電流が5mA〜2Aであることを特徴とする
    電解水生成装置。
  3. 【請求項3】 前記電解水生成装置の電解部は、陽極と
    陰極が対向して配置されており、各電極の幅が0.2〜
    10cm、長さが0.5〜10cm、2つの電極の電極
    間距離が0.5〜5mmであることを特徴とする請求項
    1または2に記載の電解水生成装置。
  4. 【請求項4】 前記電解水生成装置が携帯型であること
    を特徴とする請求項1ないし3記載の電解水生成装置。
  5. 【請求項5】 前記電解水生成装置の給電手段が乾電池
    であることを特徴とする請求項1ないし4記載の電解水
    生成装置。
  6. 【請求項6】 前記被電解水の塩化物が塩化ナトリウム
    であることを特徴とする請求項1ないし5記載の電解水
    生成装置。
  7. 【請求項7】 前記被電解水にpH調整用の酸が添加さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし6記載の電解
    水生成装置。
  8. 【請求項8】前記被電解水の電解により得られる電解水
    が、pHが3〜7、有効塩素濃度が10〜100ppm
    の電解酸性水であることを特徴とする請求項1ないし7
    記載電解水生成装置。
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