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JP2001047048A - 電解水供給装置 - Google Patents

電解水供給装置

Info

Publication number
JP2001047048A
JP2001047048A JP11226892A JP22689299A JP2001047048A JP 2001047048 A JP2001047048 A JP 2001047048A JP 11226892 A JP11226892 A JP 11226892A JP 22689299 A JP22689299 A JP 22689299A JP 2001047048 A JP2001047048 A JP 2001047048A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolyzed water
nozzle
injection
unit
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11226892A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Okazaki
龍夫 岡崎
Yoshiya Okazaki
良弥 岡崎
Masaharu Hoshino
政陽 星野
Makoto Saruhashi
誠 猿橋
Masatomi Sasaki
正富 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP11226892A priority Critical patent/JP2001047048A/ja
Publication of JP2001047048A publication Critical patent/JP2001047048A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電解水を噴射するノズルの目詰まりを防止す
る。 【解決手段】電解水を噴射操作する操作部3の先端部
に、直噴用の直噴孔及び噴霧用の噴霧孔が設けられたダ
イヤル82を設けると共に、電解部4で生成された電解
水を噴射するノズル5の先端部を弾性部材で形成された
パッキン80で構成し、ダイヤル82にこのパッキン8
0を密着させる。また、噴射制御スイッチ84を設け
る。電解水の非噴射時には、パッキン80の孔部80a
が直噴孔或いは噴霧孔以外の位置となるようにダイヤル
82を回転操作する。これにより、電解水の非噴射時に
は、ダイヤル82にパッキン80が密着してノズル5を
密閉することができるため、ノズル5内の電解水の水分
が蒸発する不都合を防止することができる。また、電解
水の非噴射時には、通電回路43による電極対および送
液ポンプのモータへの給電が禁止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば消毒、殺菌
(除菌)用の電解水を噴射する電解水供給装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、農業、食品等の分野にお
いて、電気分解により生成される電解水が有用であるこ
とが、一般に知られている。この電解水は、優れた消毒
・除菌作用を有すると共に、安全性が高く、そのため、
一般家庭で食中毒等を予防するために、キッチン用品、
ベビー用品、おもちゃ、布巾、家具等の家庭用品、便
所、浴室、寝室、居間等の部屋全般の消毒・除菌に利用
され始めている。
【0003】また、人体の消毒・除菌、特に手指の洗浄
・消毒にも利用され始め、近年では、医療の分野におけ
る利用、例えば、皮膚、創傷部、患部、切開部、留置カ
テーテルの経皮開口部、ストーマ(人工肛門)、肛門等
の殺菌、消毒に使用すること等が検討されている。
【0004】このような電解水は、被電解水の電気伝導
度を上げるために、溶解によりイオンが生じる溶質、例
えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウ
ム、炭酸カルシウム等を添加し、場合によりpH調整の
ための酸を添加した水(被電解水)を、電気分解するこ
とによって得られる。
【0005】このような電解水を生成する装置として
は、給水配管に直結され、被電解水の濃縮液と水道水と
を混合して生成する据え置き用の大型のものや、被電解
水を数百cc程度の容器に入れ、この容器に電極を組み
込んで電解水を生成する小型バッチ式のものや、被電解
水を電気分解することで連続的に電解水を噴霧可能とし
たもの等が知られている。
【0006】特に、特開平9−248573の特許公開
公報においては、被電解水の電解槽への送液と、電解槽
で被電解水を電気分解する電解水の生成と、該電解水の
噴射とを同期的に行う電解水生成装置が提案されてい
る。この電解水生成装置は、携帯可能となっており、ス
プレー型の噴射ノズルの形状を有する電解水の噴射口を
有している。
【0007】しかし、この電解水生成装置は、電解水の
噴射口がスプレー型の噴射ノズルの形状となっているた
め、その噴射口径が通常の電解水生成装置と比較して小
さい。このため、被電解水を電気分解するのに欠かせな
い塩化ナトリウム等の塩を含む電解水中の水分が蒸発す
ると、該電解水に溶解している塩が析出して結晶化し、
噴射口が目詰まりする問題があった。
【0008】この問題は、電解水生成装置を使用しない
ときには、噴射口をキャップで閉鎖して電解水中の水分
が蒸発するのを防止することで解決可能であるが、噴射
口をキャップで閉鎖した状態で電解水を噴射しようとす
ると、電解水が飛散しあるいは逆流して故障の原因とな
る新たな問題を生ずる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、非使
用時には電解水中の水分が蒸発することで塩の結晶がノ
ズルに詰まる不都合を防止することができ、また、ノズ
ルの先端開口が閉鎖された状態での電解水の噴射を抑止
して、電解水が飛散しあるいは逆流して故障の原因とな
る不都合を防止することができる電解水供給装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(17)の本発明により達成される。
【0011】(1) 被電解水を貯留する貯留部と、前
記被電解水を電気分解して電解水を生成する電解部と、
前記電解部で生成された電解水を噴射するノズルと、被
電解水を送液する送液手段と、前記ノズルの先端開口の
開閉を行う噴射状態調整手段と、少なくとも前記電解部
に給電する給電手段とを有する電解水供給装置であっ
て、前記噴射状態調整手段と、前記給電手段とが連動す
るよう構成したことを特徴とする電解水供給装置。
【0012】(2) 被電解水を貯留する貯留部と、前
記被電解水を電気分解して電解水を生成する電解部と、
前記電解部で生成された電解水を噴射するノズルと、被
電解水を送液する送液手段と、噴射状態調整部材を備
え、該噴射状態調整部材を変位させて前記ノズルの先端
開口の開閉を選択する噴射状態調整手段と、前記先端開
口の開閉を検出する検出手段と、少なくとも前記電解部
に給電する給電手段とを有する電解水供給装置であっ
て、前記検出手段の検出結果に応じて、前記給電手段に
よる給電を許可または禁止するよう構成したことを特徴
とする電解水供給装置。
【0013】(3) 被電解水を貯留する貯留部と、前
記被電解水を電気分解して電解水を生成する電解部と、
前記電解部で生成された電解水を噴射するノズルと、被
電解水を送液する送液手段と、噴射状態調整部材を備
え、該噴射状態調整部材を変位させて前記ノズルの先端
開口の開閉を選択する噴射状態調整手段と、少なくとも
前記電解部に給電する給電手段と、前記給電手段の給電
経路の途中に設置され、前記噴射状態調整部材の変位に
連動して導通/切断を選択するスイッチとを有すること
を特徴とする電解水供給装置。
【0014】(4) 前記スイッチは、前記噴射状態調
整部材の変位に連動して変位する導体を有し、該導体の
変位により導通/切断を選択する上記(3)に記載の電
解水供給装置。
【0015】(5) 前記スイッチは、前記噴射状態調
整部材と一体的に変位する導体を有し、該導体の変位に
より導通/切断を選択する上記(3)に記載の電解水供
給装置。
【0016】(6) 前記噴射状態調整部材は、前記ノ
ズルの先端に当接してその先端開口を閉鎖する閉鎖部
と、前記ノズルの先端に当接してその内部流路に連通す
る少なくとも1つの孔部が設けられた噴射部とを有し、
前記噴射状態調整部材の変位により前記噴射部が前記ノ
ズルに接続されたときには、前記孔部を介して電解水を
噴射することができるよう構成されている上記(2)な
いし(5)のいずれかに記載の電解水供給装置。
【0017】(7) 前記噴射部には、前記ノズルの内
部流路に選択的に連通する複数の異なる孔部が設けられ
ている上記(6)に記載の電解水供給装置。
【0018】(8) 前記噴射部には、前記ノズルの内
部流路に選択的に連通し、該ノズルからの電解水を略直
線的に噴射する直噴用の孔部と、該ノズルからの電解水
を霧状に噴射する噴霧用の孔部とが設けられている上記
(6)に記載の電解水供給装置。
【0019】(9) 前記噴射状態調整部材は、回転す
るダイヤルで構成され、該ダイヤルを回転させて前記先
端開口の開閉を選択する上記(2)ないし(8)のいず
れかに記載の電解水供給装置。
【0020】(10) 前記噴射状態調整部材の外周部
に、ローレットが設けられている上記(9)に記載の電
解水供給装置。
【0021】(11) 前記噴射状態調整部材は、回動ま
たはスライドするレバーで構成され、該レバーを回動ま
たはスライドさせて前記先端開口の開閉を選択する上記
(2)ないし(8)のいずれかに記載の電解水供給装
置。
【0022】(12) 前記噴射状態調整手段は、複数の
噴射形態から所定の噴射形態を選択して電解水を噴射す
ることができるよう構成されている上記(1)ないし
(11)のいずれかに記載の電解水供給装置。
【0023】(13) 前記送液手段は、電力で駆動さ
れ、前記給電手段は、該送液手段にも給電するよう構成
されている上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の
電解水供給装置。
【0024】(14) 前記噴射状態調整手段により前記
ノズルの先端開口が閉鎖されているときは、前記給電手
段による給電が禁止されるよう構成されている上記
(1)ないし(13)のいずれかに記載の電解水供給装
置。
【0025】(15) 前記ノズルの先端部は、弾性部材
で形成されている上記(1)ないし(14)のいずれかに
記載の電解水供給装置。
【0026】(16) 前記電解水の生成と前記ノズルか
らの電解水の噴射とが同期的に行われるよう構成した上
記(1)ないし(15)のいずれかに記載の電解水供給装
置。
【0027】(17) 生体に対し使用される上記(1)
ないし(16)のいずれかに記載の電解水供給装置。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電解水供給装置を
添付図面に示す好適な実施の形態に基づいて詳細に説明
する。
【0029】図1は、本発明の電解水供給装置の実施形
態を示す全体側面図、図2および図3は、それぞれ、図
1に示す電解水供給装置の操作部の構造を模式的に示す
断面側面図、図4は、図1に示す電解水供給装置の貯留
部の構造を模式的に示す断面側面図、図5は、図4中の
V−V線断面図である。なお、説明の都合上、図1〜図
5中の右側を「基端」、左側を「先端」、上側を「上
端」、下側を「下端」と言う。
【0030】これらの図に示すように、当該実施の形態
の電解水供給装置(電解水噴射装置)1は、被電解水を
貯留する貯留部2と、電解水を噴出させるための操作
や、後述するノズル5の先端開口の開閉および噴射形態
を選択する操作を行う操作部3と、被電解水を電解(電
気分解)して電解水とする電解部4と、電解部4で生成
された電解水を噴出するノズル5と、貯留部2とノズル
5とを接続する送液路7と、被電解水25を送液路7に
沿って送液する送液手段とを有する。以下、これらにつ
いて説明する。
【0031】貯留部2は、容器21で構成されている。
容器21は、硬質なものでも、軟質なものでもよいが、
当該実施の形態の場合、例えば、各種硬質樹脂、金属、
ガラス、セラミックス等で構成された硬質のものとなっ
ている。容器21は、場合により、図示しない通気口あ
るいは疎水性フィルターを有する通気部を有するもので
もよい。このような容器21の容量は、特に限定されな
いが、装置の小型化を考慮すれば例えば100〜100
0ml程度が好ましい。この中でも、装置を持ち運びする
操作者の負担を考慮すれば、例えば200〜500ml程
度がより好ましい。
【0032】図4に示すように、容器21の内部には、
所定量の被電解水25が貯留されている。被電解水25
は、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カル
シウム、塩化マグネシウム等の塩を含む水である。ま
た、被電解水25中には、塩酸、酢酸、アスコルビン
酸、コハク酸、クエン酸等の酸が含まれているのが好ま
しい。
【0033】また、この被電解水25には、必要に応
じ、種々の添加剤、例えばpH調整用の緩衝剤、リン酸
塩、炭酸塩等が含まれていてもよい。以下、被電解水2
5を塩化ナトリウム水溶液で代表的に説明する。
【0034】容器21の上部(蓋部211)には、送液
手段として、送液ポンプ6が設けられている。図5に示
すように、送液ポンプ6は、ターボ型のポンプであり、
ケーシング61と、ケーシング61内に回転可能に設置
されたロータ64とを有している。図1に示すようにケ
ーシング61の上部にはモータ66が設けられており、
図5に示すようにこのモータ66の回転軸67はロータ
64の中心に嵌入されている。
【0035】ロータ64には、複数枚の羽根65が等間
隔で設置されている。また、ケーシング61の外周部に
は、ケーシング61の内周面の接線方向に突出する吐出
口62が形成されている。この吐出口62には、送液路
7の基端が接続されている。また、ケーシング61の底
部には、3つの吸入口63が形成されており、この各吸
入口63に、図4に示すように蓋部211を貫通するコ
ネクタ71を介してパイプ72の上端が接続されてい
る。このパイプ72の下端は、被電解水25中に浸漬さ
れている。
【0036】このような貯留部2は、以下に説明する操
作部3がオン操作されることで送液ポンプ6に設けられ
たモータ66が回転駆動され、これに連れてロータ64
が図5中時計回りに回転するようになっている。ロータ
64が前記時計回りに回転すると、容器21内の被電解
水25がパイプ72およびコネクタ71を介して各吸入
口63からケーシング61内へ吸入され、さらに、ケー
シング61内で加速されて吐出口62より吐出される。
そして、吐出口62から吐出された被電解水25が送液
路7を介して操作部3へ送液されるようになっている。
【0037】操作部3は、図2および図3に示すように
構成されている。図2は操作部3がオフ操作されている
状態、図3は操作部3がオン操作された状態をそれぞれ
示しているのであるが、この図2および図3に示すよう
に、操作部3は、内部流路31を有する操作部本体30
と、操作部本体30に対し回動可能に設置されたレバー
33とを有している。
【0038】操作部本体30の下部には、手で把持する
ためのグリップ部32が設けられている。レバー33
は、その回動支点付近に設置された図示しないトーショ
ンバネ等の付勢手段により、先端方向へ、すなわち、グ
リップ部32と離間する方向に付勢されている。
【0039】また、操作部本体30には、電解部4が内
蔵され、操作部本体30の先端部には、内部流路31と
連通するノズル5が形成(または接続)されている。
【0040】このノズル5の先端部(反内部流路31
側)は、弾性部材で形成されたパッキン80で構成され
ている。このパッキン80には、電解水が通る孔部80
aが設けられている。
【0041】また、ノズル5の先端部、すなわちパッキ
ン80は、操作部本体30の先端部に設けられた電解水
を噴射するための噴射口81に対応する位置に配置され
ている。このため、ノズル5を介して送水された電解水
は、パッキン80の孔部80a、後述するダイヤル82
および操作部本体30の噴射口81を介して噴射される
こととなる。
【0042】また、パッキン80は、後述するダイヤル
82に密着しており、これにより、ノズル5とダイヤル
82とが気密(液密)に接続される。
【0043】前記パッキン80の構成材料としては、軟
質材料が好ましく、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、ス
チレンブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴムのよう
なゴム、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のような
ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のような
ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、シリコー
ン、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマ
ー、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体等の熱可
塑性エラストマー、あるいはこれらのうちの2つ以上を
適宜組み合わせたもの等が挙げられる。
【0044】操作部本体30の先端部に設けられた噴射
口81と、パッキン80との間には、ノズル5の先端開
口の開閉を行う噴射状態調整手段の噴射状態調整部材と
して、パッキン80と密着する所定の厚みを有する円盤
状のダイヤル82が回転自在に設けられている。ダイヤ
ル82の外周部には、該外周の周方向に対して直交する
方向に沿って設けられた多数の凹凸(いわばギザギザ)
からなるローレットが設けられている。このローレット
により、該ダイヤル82を回転操作する指とダイヤル8
2との掛かりを良くすることができ、ダイヤル82の回
転操作を容易に行うことができる。
【0045】図6、図7および図8は、このダイヤル8
2の各回転位置での正面図および平面図である。
【0046】これらの図に示すように、このダイヤル8
2には、360°の外周を、ダイヤル82の中心から径
方向に伸びる直線(図中一点鎖線で示す)で120°毎
に区切ることで形成された停止領域82a、直噴領域8
2bおよび噴霧領域82cが設けられている。
【0047】このうち、直噴領域82bには、ノズル5
の先端開口から供給される電解水をそのまま噴射(略直
線的に噴射)するための直噴孔(貫通孔)91が、ま
た、噴霧領域82cには、ノズル5の先端開口から供給
される電解水を霧状にして噴射(噴霧)するための噴霧
孔(貫通孔)92が、それぞれ設けられている。
【0048】一方、停止領域82aには、孔は設けられ
ていない。すなわち、停止領域82aは、ノズル5の先
端開口を閉鎖(ノズル5の内部流路を閉塞)し得るよう
になっている。
【0049】前記直噴孔91および噴霧孔92の口径
(直径)は0.05〜2mm程度が好ましく、0.1〜1
mm程度がより好ましい。
【0050】前記口径が前記下限未満であると、電解水
送液路7、内部流路31およびノズル5の内圧が高くな
り、これにより送液ポンプ6への負担が大きくなる。
【0051】また、前記口径が前記上限を超えると、電
解水の噴射される勢い(速度)が低くなる。
【0052】図6は、停止領域82aがノズル5のパッ
キン80の直前に位置するようにダイヤル82を回転操
作した状態を示しているのであるが、この状態は、当該
操作部3における電解水の噴射停止状態を示している。
【0053】この噴射停止状態にダイヤル82を回転操
作すると、孔の設けられていない停止領域82aにノズ
ル5のパッキン80が密着することとなるため、ダイヤ
ル82によりパッキン80の先端開口が閉鎖され、ノズ
ル5内および内部流路31内が密閉状態となり、ノズル
5内および内部流路31内の電解水の蒸発が防止される
こととなる。このため、被電解水を電気分解するのに欠
かせない塩化ナトリウム等の塩を含む電解水中の水分が
蒸発し、該電解水に溶解している塩が析出して結晶化し
てノズル5が目詰まりする不都合を防止することができ
る。
【0054】また、例えノズル5の先端部に塩が付着し
たとしても、ダイヤル82とパッキン80は密着してい
るため、ダイヤル82が回転操作されることで、ノズル
5の先端部に付着した塩を除去すること(そぎ落とすこ
と)ができ、ノズル5の先端部が目詰まりする不都合を
防止することができる。
【0055】図7は、直噴領域82bがノズル5のパッ
キン80の直前に位置するようにダイヤル82を回転操
作した状態を示しているのであるが、この状態は、当該
操作部3において電解水がそのまま噴射(略直線的に噴
射)される直噴状態を示している。
【0056】この直噴状態にダイヤル82を回転操作す
ると、ノズル5の先端部と、直噴領域82bに設けられ
た直噴孔91とが合致するようになっている。すなわ
ち、直噴状態においては、ノズル5の先端にダイヤル8
2が密着するとともに、ノズル5の内部流路と直噴孔9
1とが連通する。このため、ノズル5を介して送水され
た電解液は、直噴孔91および噴射口81を介して略直
線的に噴射される。
【0057】図8は、噴霧領域82cがノズル5のパッ
キン80の直前に位置するようにダイヤル82を回転操
作した状態を示しているのであるが、この状態は、当該
操作部3において電解水が霧状に噴射(噴霧)される噴
霧状態を示している。
【0058】この噴霧状態にダイヤル82を回転操作す
ると、ノズル5の先端部と、噴霧領域82cに設けられ
た噴霧孔92とが合致するようになっている。すなわ
ち、噴霧状態においては、ノズル5の先端にダイヤル8
2が密着するとともに、ノズル5の内部流路と噴霧孔9
2とが連通する。このため、ノズル5を介して送水され
た電解液は、噴霧孔92および噴射口81を介して霧状
に噴射される。
【0059】このように、操作部3は、直噴および噴霧
の2通りの噴射形態で電解水の噴射を行うことができ
る。このため、操作者(使用者)は、場合に応じて所望
の噴射形態を選択することができる。
【0060】また、ダイヤル82の停止領域82aの前
面(先端側の面)には、図6(a)に示すように噴射停
止状態となるようにダイヤル82を回転操作した際に、
操作部本体30の正面側から確認可能(視認可能)なよ
うに当該噴射停止状態を示す「切」の文字が印字されて
いる。また、ダイヤル82の停止領域82a外周部に
は、図6(b)に示すように噴射停止状態となるように
ダイヤル82を回転操作した際に、操作部本体30の上
側から確認可能なように当該噴射停止状態を示す「×」
の絵が描かれている。
【0061】また、ダイヤル82の直噴領域82bの前
面には、図7(a)に示すように直噴状態となるように
ダイヤル82を回転操作した際に、操作部本体30の正
面側から確認可能なように当該直噴状態を示す「直」の
文字が印字されている。また、ダイヤル82の直噴領域
82bの外周部には、図7(b)に示すように直噴状態
となるようにダイヤル82を回転操作した際に、操作部
本体30の上側から確認可能なように当該直噴状態を示
す絵が描かれている。
【0062】また、ダイヤル82の噴霧領域82cの前
面には、図8(a)に示すように噴霧状態となるように
ダイヤル82を回転操作した際に、操作部本体30の正
面側から確認可能なように当該噴霧状態を示す「霧」の
文字が印字されている。また、ダイヤル82の噴霧領域
82cの外周部には、図8(b)に示すように噴霧状態
となるようにダイヤル82を回転操作した際に、操作部
本体30の上側から確認可能なように当該噴霧状態を示
す絵が描かれている。
【0063】このため、操作者は、略々どのような角度
からダイヤル82を見たときでも、現在の噴射状態(噴
射停止状態/直噴状態/噴霧状態)を目視により確認す
ることができる。従って、誤った噴射状態(噴射形態)
での電解水の噴射を防止することができる。
【0064】このダイヤル82および前記操作部本体3
0の構成材料は、特に限定されず、、例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン、MS樹脂、ポリ
エステル、ポリカーボネート、硬質塩化ビニル、テフロ
ン等の樹脂材料、ステンレス鋼、アルミニウム、銅など
の金属材料等が挙げられるが、装置の軽量化のためには
前記樹脂材料が好ましい。
【0065】図9は、操作部3の先端部の拡大断面側面
図である。同図に示すように、ダイヤル82の中心に
は、ダイヤル82と一体的に回転する回転軸83が設け
られており、この回転軸83の基端側(反ダイヤル82
側)には、ダイヤル82が噴射停止状態となるように操
作されたときにはオフ動作し、ダイヤル82が直噴状態
または噴霧状態となるように操作されたときにはオン動
作する噴射制御スイッチ(検出手段)84が設けられて
いる。
【0066】図10は、この噴射制御スイッチ84を示
す正面図である。図9および図10に示すように、噴射
制御スイッチ84は、前記回転軸83の基端部に接合さ
れた円盤状の回転板95と、回転板95の外周の一部に
設けられた導通部(導体)96と、回転板95の外周に
当接している第1の接点部97および第2の接点部98
とで構成されている。第1の接点部97および第2の接
点部98は、互いに所定距離(例えば、回転軸83を中
心とする中心角で120°未満)離間して、図示しない
部材を介して操作部本体30に設置されている。
【0067】第1の接点部97は、リード線99を介し
て後に説明する電流制御回路45に接続されており、第
2の接点部98は、リード線100を介して後に説明す
るスイッチ46の第1の接点部46aに接続されてい
る。
【0068】導通部96は、電気を通す導電部材で形成
されている。この導通部96は、回転板95の外周に、
回転軸83を中心とする中心角で240°の範囲に設け
られている。なお、回転板95の外周であって、この導
通部96が設けられていない部分は、絶縁性を有してい
る。
【0069】すなわち、噴射制御スイッチ84は、ダイ
ヤル82が噴射停止状態となるように回転操作された際
には、図10(a)に示すように、第1の接点部97お
よび第2の接点部98がともに導通部96に当接(接
触)せず、その噴射制御スイッチ84が非導通状態(開
状態)となり、ダイヤル82が直噴状態または噴霧状態
となるように回転操作された際には、図10(b)、
(c)に示すように、第1の接点部97および第2の接
点部98がともに導通部96に当接(接触)し、その噴
射制御スイッチ84が導通状態(閉状態)となるように
構成されている。
【0070】図2および図3に示すように、操作部本体
30の基端には、その内腔が内部流路31と連通するよ
うに、チューブ7の先端が接続されている。チューブ7
は、可撓性を有しており、例えば、ポリ塩化ビニル、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体(EVA)等のポリオレフィン、ポリアミド、ポ
リエステル、シリコーンゴム、ポリウレタン等の高分子
材料で構成されている。
【0071】電解部4は、内部流路31の途中に形成さ
れた電解槽40と、電解槽40内に対向して配置された
板状の陽極板41および陰極板42よりなる電極対と、
この電極対への通電回路43とで構成されている。
【0072】電解槽40は、陽極板41と陰極板42と
の間に隔膜を有さない無隔膜電解槽となっており、これ
により、隔膜を有する電解槽を用いる場合に比べ、装置
の構成をより簡素化することができるとともに、アルカ
リ性廃液が生じないことで、より少ない量の被電解水2
5で必要量の電解水26を生成することが可能となって
いる。なお、隔膜を有する電解槽を用いてもよいことは
勿論である。
【0073】電解槽40内に設置される陽極板41およ
び陰極板42としては、例えば、チタン製の金属板に白
金メッキを施したものを用いることができるが、この構
成のものには限定されない。
【0074】通電回路(給電手段)43は、電源44
と、電極対へ供給する電流量を制御する電流制御回路4
5と、スイッチ46とで構成されている。電源44の陽
極端子は、電流制御回路45を介して電極対の陽極板4
1に接続され、電源44の陰極端子は陰極板42へ接続
されている。
【0075】スイッチ46は、それぞれ所定の間隔を置
いて設けられた第1の接点部46aおよび第2の接点部
46bと、この各接点部46a、46b同士を接続する
接続板46cとを有している。第1の接点部46aは、
前述したようにリード線100を介して噴射制御スイッ
チ84の第2の接点部98に接続されている。第2の接
点部46bは、電流制御回路45に接続されている。
【0076】接続板46cには、レバー33へ向けて突
出する作動片47が設けられている。
【0077】この接続板46cは、図示しないバネによ
りレバー33方向へ付勢されており、図2に示すように
レバー33の非操作時(レバー33が握られていない状
態)には、各接点部46a、46b同士を接続しないよ
うになっている。
【0078】これに対して、図3に示すように、レバー
33を握り、レバー33を基端方向へ、すなわち、グリ
ップ部32に接近する方向へ回動させると、レバー33
の基端面により作動片47が基端方向へ押圧されて移動
し、接続板46cにより各接点部46a、46b同士が
接続されてスイッチ46が導通状態となる。
【0079】ここで、この操作部3には、前述したよう
に、このスイッチ46とは別に噴射制御スイッチ84が
設けられており、この噴射制御スイッチ84は、ダイヤ
ル82が直噴状態または噴霧状態となるように回転操作
されたときにのみ、導通状態となり、ダイヤル82が噴
射停止状態となるように回転操作されたときには非導通
状態となる。
【0080】電流制御回路45は、これら噴射制御スイ
ッチ84およびスイッチ46の状態(導通/切断)を監
視しており、ダイヤル82が直噴状態または噴霧状態と
なるように回転操作されることで噴射制御スイッチ84
が導通状態となり、かつ、レバー33が操作されてスイ
ッチ46が導通状態となったときにのみ、電極対の陽極
板41および陰極板42に通電を図る(電圧を印加す
る)。
【0081】このため、電流制御回路45は、ダイヤル
82が噴射停止状態となるように回転操作されている場
合には、噴射制御スイッチ84が非導通状態であるた
め、レバー33が操作されてスイッチ46が導通状態と
されても電極対への通電を行わない。すなわち、ダイヤ
ル82が噴射停止状態となるように回転操作されている
場合には、通電回路43による給電(電極対および後述
する送液ポンプ6のモータ66への給電)が禁止され
る。
【0082】ダイヤル82と通電回路43とが連動して
いない場合には、ダイヤル82が噴射停止状態となって
いるにもかかわらず、レバー33を操作して電解水を噴
射しようとすると、ノズル5のパッキン80とダイヤル
82との間から電解水が飛散しあるいは電解水が逆流し
て故障の原因となるのであるが、当該実施の形態の電解
水供給装置1では、ダイヤル82が噴射停止状態となっ
ているときには、レバー33の操作状態にかかわらず電
極対への通電を行わないので、このような不都合を防止
することができる。
【0083】なお、電流制御回路45は、レバー33が
操作されず、スイッチ46が非導通状態となっている場
合には、スイッチ46の状態にかかわらず、通電回路4
3による給電(電極対および後述する送液ポンプ6のモ
ータ66への給電)を行わない。
【0084】当該実施の形態では、噴射制御スイッチ8
4の検出結果に応じて、通電回路43による給電を許可
または禁止するよう構成されているが、本発明では、通
電回路43の給電経路の途中に、噴射制御スイッチ(噴
射状態調整部材の変位に連動して導通/切断を選択する
スイッチ)84を設置してもよい。この場合には、噴射
制御スイッチが非導通状態であれば、通電回路43の給
電経路が遮断されるので、当該実施の形態と同様に、ダ
イヤル82が噴射停止状態となるように回転操作されて
いる場合には、通電回路43による給電(電極対および
後述する送液ポンプ6のモータ66への給電)が禁止さ
れる。
【0085】また、通電回路43は、前述した送液ポン
プ6のモータ66への通電回路(給電手段)としても機
能している。すなわち、モータ66のマイナス端子に接
続されているリード線68は、電源44のマイナス端子
に接続され、モータ66のプラス端子に接続されている
リード線69は、電流制御回路45を介して電源44の
プラス端子に接続されている。
【0086】従って、電極対への通電が図られたときに
は、同時にモータ66への通電がなされて送液ポンプ6
が作動し、被電解水25の送液、電解水26の生成およ
び噴出がなされ、電極対への通電がなされないときに
は、モータ66への通電もなされず、送液ポンプ6は停
止する。
【0087】なお、リード線68、69は、チューブ7
0と一体化され、または束ねられているのが好ましい。
【0088】このような電解部4では、電極対への通電
がなされ、この状態で、送液ポンプ6の作動により送液
されてきた被電解水25が電解槽4を通過すると、被電
解水25は電気分解され、下記式で示す反応により、陽
極41側に次亜塩素酸(HOCl)が生成され、陰極4
2側に水酸化ナトリウム(NaOH)と水素ガス
(H 2)とが生成され、これらを含む電解水26が生成
される。そして、この電解水26は、ノズル5およびダ
イヤル82の直噴孔91または噴霧孔92を介して噴射
口81より、直線状または霧状に噴射される。噴射され
た電解水26の噴流は、消毒・除菌の対象物(例えば生
体の表面)に衝突し、消毒・除菌を行う。
【0089】
【化1】
【0090】
【化2】
【0091】レバー33の握りを解除すると、電極対へ
の通電およびモータ66への通電が停止し、電解水26
の生成および噴射が停止する。
【0092】容器21内の被電解水25が空になった
ら、容器21内に被電解水25を補充し、使用を継続す
ることができる。
【0093】ノズル5から噴射される電解水26は、そ
のpHが3〜7であるのが好ましく、4〜6.5である
のがより好ましく、4.5〜5.5であるのがさらに好
ましい。図11は、電解水26中に含まれる有効塩素、
すなわち次亜塩素酸(HOCl)、次亜塩素酸イオン
(OCl-)、塩素分子(Cl2)の存在比率のpHに対
する変化を示している。図11に示すように、pHが小
さ過ぎると、電解水中の塩素分子の存在比率が高くなる
傾向を示し、有効塩素量が不安定になり、逆に、pHが
大き過ぎると、電解水中の次亜塩素酸イオンの存在比率
が高くなる傾向を示し、いずれの場合にも、消毒・除菌
効果が低下する。従って、電解水のpHは、上記範囲が
好ましい。
【0094】ノズル5から噴射される電解水26は、そ
の有効塩素濃度が1〜200ppm程度であるのが好ま
しく、30〜100ppm程度であるのがより好まし
い。有効塩素濃度が低過ぎると、打力が比較的低い場合
に消毒・除菌効果が十分に発揮されず、また、有効塩素
濃度が高過ぎると、人体に対し使用する場合に、安全性
が低下する。従って、用途が人体に対するものでない場
合には、有効塩素濃度は200ppmを超えるものであ
ってもよい。
【0095】ノズル5は、本実施の形態では、操作部本
体30に対し一体形成または固着されているが、操作部
本体30に対し、着脱可能とすることもできる。また、
異なる種類、形状の複数のノズル5を交換可能に装着す
るような構成としてもよい。
【0096】また、本実施の形態では、噴射状態調整部
材として、円盤状のダイヤル82が設けられているが、
本発明ではこれに限らず、例えば、レバーを設け、この
レバーを操作してノズルの先端開口の開閉を選択(噴射
状態を調整)するようにしてもよい。以下、その実施形
態を説明する。
【0097】図12は、レバーの構成例を示す正面図で
ある。同図に示すように、操作部3の先端部に、前述し
たダイヤル82に代えて、回動可能なレバー110を設
け、このレバー110を回動操作して噴射状態を調整す
る。
【0098】具体的には、レバー110は、略楕円状の
平板部110aと、この平板部110aの長径方向側面
側中央に形成された操作レバー110bとで構成されて
いる。
【0099】平板部110aには、所定の間隔を置いて
前述した直噴孔91および噴霧孔92がそれぞれ設けら
れている。
【0100】また、平板部110aと操作レバー110
bとの接続部(境界部)には、このレバー110と一体
的に回動する回転軸83が設けられている。
【0101】図12(a)は、噴射停止状態を選択した
場合のレバー110の状態を示している。図12(a)
に示すように、噴射停止状態を選択した場合には、レバ
ー110はセンターに位置し、平板部110aの直噴孔
91と噴霧孔92との間の部分がノズル5のパッキン8
0と密着してノズル5の先端開口が閉鎖される。
【0102】図12(b)は、直噴状態を選択した場合
のレバー110の状態を示している。図12(b)に示
すように、直噴状態を選択した場合には、レバー110
の操作レバー110bは、図12中左側に位置し、平板
部110aに設けられた直噴孔91を介してノズル5か
らの電解水が直線的に噴射される。
【0103】図12(c)は、噴霧状態を選択した場合
のレバー110の状態を示している。図12(c)に示
すように、噴霧状態を選択した場合には、レバー110
の操作レバー110bは、図12中右側に位置し、平板
部110aに設けられた噴霧孔92を介してノズル5か
らの電解水が霧状に噴射される。
【0104】このようなレバー110を設けた場合で
も、前記ダイヤル82を設けた場合と同じ効果を得るこ
とができる。
【0105】なお、前記実施の形態では、噴射状態調整
部材が回動するレバー110で構成されているが、本発
明では、噴射状態調整部材をスライドするレバーで構成
してもよい。
【0106】また、電流制御回路45は、前記噴射制御
スイッチ84およびスイッチ46の状態(導通/切断)
を監視しており、ダイヤル82が直噴状態または噴霧状
態となるように回転操作されることで噴射制御スイッチ
84が導通状態となっているときに、レバー33が操作
されてスイッチ46が導通状態となったときのみ、電極
対および送液ポンプ6に通電を図る仕様としてもよい。
すなわち、レバー33が操作されてスイッチ46が導通
状態となっている状態のときに、ダイヤル82が噴射停
止状態から噴射状態となるように回転操作されても電極
対および送液ポンプ6には通電されない。こうすること
により、必ず噴射状態を選択してから、噴射することと
なり、不意の噴射を防止できる。
【0107】以上述べたように、当該実施の形態の電解
水供給装置1は、電解水の非噴射時(噴射停止状態)に
おいて、操作部3のノズル5のパッキン80をダイヤル
82(またはレバー110)に密着させる。これによ
り、電解水の非噴射時には、ノズル5を密閉することが
でき、ノズル5内の電解水の蒸発を防止することができ
る。このため、被電解水を電気分解するのに欠かせない
塩化ナトリウム等の塩を含む電解水中の水分が蒸発し、
該電解水に溶解している塩が析出して結晶化してノズル
5が目詰まりする不都合を防止することができる。
【0108】また、仮に、ノズル5の先端部に塩が付着
したとしても、ダイヤル82とパッキン80は密着して
いるため、ダイヤル82が回転操作されることで、ノズ
ル5の先端部に付着した塩を除去すること(そぎ落とす
こと)ができ、ノズル5が目詰まりする不都合を防止す
ることができる。
【0109】また、当該実施の形態の電解水供給装置1
は、ダイヤル82により直噴状態または噴霧状態が選択
されているとき、すなわち、ノズル5の先端開口が開放
されているときにのみ導通を図る噴射制御スイッチ84
を有し、この噴射制御スイッチ84が導通状態となった
うえで、レバー33が操作されスイッチ46が導通状態
となったときに、はじめて電解水の噴射を行う、いわば
2段スイッチ構成となっている。言い換えれば、噴射制
御スイッチ84が導通状態となっていなければ、レバー
33が操作されスイッチ46が導通状態となった場合で
も電解水の噴射は行われない。
【0110】前記噴射制御スイッチ84が設けられてい
ない場合には、ダイヤル82により噴射停止状態が選択
されているにもかかわらず、電解水を噴射しようとする
と、ノズル5のパッキン80とダイヤル82との間から
電解水が飛散しあるいは電解水が逆流して故障の原因と
なるのであるが、当該実施の形態の電解水供給装置1で
は、ダイヤル82により噴射停止状態が選択されている
ときには、レバー33の操作状態にかかわらず電極対お
よびモータ66への通電を行わないので、このような不
都合を防止することができる。
【0111】また、操作部3におけるレバー33の操作
により、電解部4の作動による電解水26の生成と、送
液によるノズル5からの電解水26の噴出とを同期的に
行うようになっている。このため、必要時に必要量の電
解水26を生成して使用することができるとともに、常
に活性に富んだ電解水26を供給することができ、優れ
た消毒・除菌効果を安定して得ることができる。
【0112】また、レバー33を握っている間、電解水
26が噴出するので、レバー33を握っている時間によ
り、電解水26の積算噴出量を調節することができる。
【0113】また、操作部3は、小型、軽量であるとと
もに、貯留部2から離間し、可撓性を有するチューブ7
0で接続されてその姿勢や位置を自由に設定できるの
で、電解水26の噴出(目的部位への供給)の操作を極
めて容易に行うことができる。
【0114】また、電解水供給装置1全体も、小型、軽
量である。従って、携帯に適する。例えば、患者が電解
水供給装置1を携帯し、患者自身の患部や留置カテーテ
ルの経皮開口部等を定期的に消毒・除菌するのに適して
いる。
【0115】なお、本発明において、送液手段における
ポンプは、図示のような電動のものに限らず、手動によ
り作動するものであってもよい。また、ポンプの種類、
機能、構造も特に限定されず、例えば、密閉された容器
21内を加圧する加圧ポンプ等であってもよい。
【0116】また、本発明の電解水供給装置は、貯留部
と操作部(電解部)とが一体的に形成されたものでもよ
い。貯留部と操作部が一体であることにより携帯に適す
る。
【0117】以上、本発明の電解水供給装置を図示の実
施例に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定さ
れるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する
任意の構成のものに置換することができる。
【0118】例えば、本発明では、送液手段は、ポンプ
によるものに限らず、簡易な構成のものとして、例え
ば、貯留部を高所へ置き、落差により送液するような構
成のものでもよい。
【0119】また、本発明の電解水供給装置は、生体、
特に、患部やCAPD等における留置カテーテルの経皮
開口部、各種医療器具等の消毒、殺菌(除菌)に用いる
場合の他、例えば、手指、皮膚、口腔内、傷口、人工肛
門の出口部等の洗浄、消毒や、日常の手洗い等に適用す
ることもできる。また、利用分野は、医療用に限らず、
例えば、食品用、農業用、工業用、家庭用等、あらゆる
分野、場所および対象物に利用することができる。
【0120】また、例えば、携帯用の電解水供給装置の
電源としては、装置本体に内蔵が可能なアルカリ電池、
マンガン電池等の乾電池や、ニッカド電池等の充電池が
好ましいが、外部電源と異なり、これらの内蔵が可能な
電源は、使用量と共に起電力が低下するため、前記電源
の起電力をモニターし、必要起電力未満に低下した場合
は、それを報知する、例えば、発光ダイオード等の警告
手段や、装置の駆動を停止させる、例えば、電気回路で
構成され駆動停止手段等を設けるのが好ましい。しかし
ながら、前記電源は容量が限られており、該電源の起電
力を常時モニターすると、電源の寿命を縮めてしまうの
で、特に、本発明における噴射状態調整手段や噴射制御
スイッチ84に連動して該電源の起電力をモニターする
ように構成するのが好ましい。
【0121】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電解水供給
装置によれば、非使用時には電解水中の水分が蒸発する
ことで塩の結晶がノズルに詰まる不都合を防止すること
ができ、また、噴射状態調整手段と給電手段とを連動さ
せ、特に、ノズルの先端開口が閉鎖された状態での電解
水の噴射を抑止(禁止)して、電解水が飛散しあるいは
逆流して故障の原因となる不都合を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解水供給装置の実施形態を示す全体
側面図である。
【図2】図1に示す電解水供給装置の操作部の構造を模
式的に示す断面側面図である。
【図3】図1に示す電解水供給装置の操作部の構造を模
式的に示す断面側面図である。
【図4】図1に示す電解水供給装置の貯留部の構造を模
式的に示す断面側面図である。
【図5】図4中のV−V線断面図である。
【図6】本発明におけるダイヤルの構成例(噴射停止状
態)を示す正面図および平面図である。
【図7】本発明におけるダイヤルの構成例(直噴状態)
を示す正面図および平面図である。
【図8】本発明におけるダイヤルの構成例(噴霧状態)
を示す正面図および平面図である。
【図9】図1に示す操作部の先端部の拡大断面側面図で
ある。
【図10】本発明における噴射制御スイッチの構成例を
示す正面図である。
【図11】電解水のpHと電解水中の各成分の存在比率
との関係を示すグラフである。
【図12】本発明におけるレバーの構成例を示す正面図
である。
【符号の説明】
1 電解水供給装置 2 貯留部 21 容器 211 蓋部 25 被電解水 26 電解水 3 操作部 30 操作部本体 31 内部流路 32 グリップ部 33 レバー 4 電解部 40 電解槽 41 陽極板 42 陰極板 43 通電回路 44 電源 45 電流制御回路 46 スイッチ 46a 第1の接点部 46b 第2の接点部 46c 接続板 47 作動片 5 ノズル 6 送液ポンプ 61 ケーシング 62 吐出口 63 吸入口 64 ロータ 65 羽根 66 モータ 67 回転軸 68、69 リード線 7 送液路 71 コネクタ 72 パイプ 80 パッキン 80a パッキンの孔部 81 噴射口 82 ダイヤル 82a 停止領域 82b 直噴領域 82c 噴霧領域 83 回転軸 84 噴射制御スイッチ 91 直噴孔 92 噴霧孔 95 回転板 96 導通部 97 第1の接点部 98 第2の接点部 99 リード線 100 リード線 110 レバー 110a 平板部 110b 操作レバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 政陽 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 (72)発明者 猿橋 誠 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 (72)発明者 佐々木 正富 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 Fターム(参考) 4C058 AA02 AA12 AA21 AA24 AA28 AA29 BB02 EE26 JJ07 JJ24 4D061 DA03 DB01 DB07 EA02 EB02 EB04 EB17 ED12 ED13 FA11 GA18 GA19 GC12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被電解水を貯留する貯留部と、 前記被電解水を電気分解して電解水を生成する電解部
    と、 前記電解部で生成された電解水を噴射するノズルと、 被電解水を送液する送液手段と、 前記ノズルの先端開口の開閉を行う噴射状態調整手段
    と、 少なくとも前記電解部に給電する給電手段とを有する電
    解水供給装置であって、 前記噴射状態調整手段と、前記給電手段とが連動するよ
    う構成したことを特徴とする電解水供給装置。
  2. 【請求項2】 被電解水を貯留する貯留部と、 前記被電解水を電気分解して電解水を生成する電解部
    と、 前記電解部で生成された電解水を噴射するノズルと、 被電解水を送液する送液手段と、 噴射状態調整部材を備え、該噴射状態調整部材を変位さ
    せて前記ノズルの先端開口の開閉を選択する噴射状態調
    整手段と、 前記先端開口の開閉を検出する検出手段と、 少なくとも前記電解部に給電する給電手段とを有する電
    解水供給装置であって、 前記検出手段の検出結果に応じて、前記給電手段による
    給電を許可または禁止するよう構成したことを特徴とす
    る電解水供給装置。
  3. 【請求項3】 被電解水を貯留する貯留部と、 前記被電解水を電気分解して電解水を生成する電解部
    と、 前記電解部で生成された電解水を噴射するノズルと、 被電解水を送液する送液手段と、 噴射状態調整部材を備え、該噴射状態調整部材を変位さ
    せて前記ノズルの先端開口の開閉を選択する噴射状態調
    整手段と、 少なくとも前記電解部に給電する給電手段と、 前記給電手段の給電経路の途中に設置され、前記噴射状
    態調整部材の変位に連動して導通/切断を選択するスイ
    ッチとを有することを特徴とする電解水供給装置。
  4. 【請求項4】 前記スイッチは、前記噴射状態調整部材
    と一体的に変位する導体を有し、該導体の変位により導
    通/切断を選択する請求項3に記載の電解水供給装置。
  5. 【請求項5】 前記噴射状態調整部材は、前記ノズルの
    先端に当接してその先端開口を閉鎖する閉鎖部と、前記
    ノズルの先端に当接してその内部流路に連通する少なく
    とも1つの孔部が設けられた噴射部とを有し、前記噴射
    状態調整部材の変位により前記噴射部が前記ノズルに接
    続されたときには、前記孔部を介して電解水を噴射する
    ことができるよう構成されている請求項2ないし4のい
    ずれかに記載の電解水供給装置。
  6. 【請求項6】 前記噴射部には、前記ノズルの内部流路
    に選択的に連通する複数の異なる孔部が設けられている
    請求項5に記載の電解水供給装置。
  7. 【請求項7】 前記噴射部には、前記ノズルの内部流路
    に選択的に連通し、該ノズルからの電解水を略直線的に
    噴射する直噴用の孔部と、該ノズルからの電解水を霧状
    に噴射する噴霧用の孔部とが設けられている請求項5に
    記載の電解水供給装置。
  8. 【請求項8】 前記ノズルの先端部は、弾性部材で形成
    されている請求項1ないし7のいずれかに記載の電解水
    供給装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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