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JP2001261922A - 高減衰エラストマー組成物 - Google Patents

高減衰エラストマー組成物

Info

Publication number
JP2001261922A
JP2001261922A JP2000070798A JP2000070798A JP2001261922A JP 2001261922 A JP2001261922 A JP 2001261922A JP 2000070798 A JP2000070798 A JP 2000070798A JP 2000070798 A JP2000070798 A JP 2000070798A JP 2001261922 A JP2001261922 A JP 2001261922A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
damping
elastomer composition
styrene
isoprene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000070798A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Nomura
武史 野村
Kazunobu Hashimoto
和信 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2000070798A priority Critical patent/JP2001261922A/ja
Priority to US09/805,181 priority patent/US6642308B2/en
Publication of JP2001261922A publication Critical patent/JP2001261922A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L53/00Compositions of block copolymers containing at least one sequence of a polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L53/02Compositions of block copolymers containing at least one sequence of a polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers of vinyl-aromatic monomers and conjugated dienes

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Building Environments (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高減衰で、かつ、減衰性の温度依存性および剛
性の温度依存性に優れた高減衰エラストマー組成物を提
供する。 【解決手段】下記の(A)成分および(B)成分を含有
する高減衰エラストマー組成物である。 (A)スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共
重合体。 (B)エチレン−メチルメタクリル酸ランダム共重合
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動吸収材料、衝
撃吸収材料等の用途に適した高減衰エラストマー組成物
に関するものであり、詳しくは建築分野における制震、
免震等の用途に好適な高減衰エラストマー組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】建築分野における制震装置や免震装置
は、地震や風等による振動、大型車の走行等による交通
振動等から建物の振動を抑制する目的で使用され、その
ため、制震装置や免震装置等の用途に使用される減衰材
料には、建物の剛性にあわせて小振幅から大振幅までの
振動吸収能が求められる。加えて、建築分野において安
定した減衰性能を発揮するためには、建物の外気雰囲気
において安定した減衰性能が求められることになり、0
〜40℃の温度範囲において減衰性の温度依存性および
剛性の温度依存性が小さいことが望まれる。このような
用途に用いられる減衰材料としては、ゴム成分を主成分
とし、これにガラス転移温度(Tg)の高いポリマーや
軟化点の高い樹脂、あるいはカーボンブラック、炭酸カ
ルシウム、マイカ等の充填剤を配合したゴム組成物が用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のゴム組成物は、減衰性を上げようとすると、剛性の
温度依存性が悪くなる。すなわち、低温ではゴムが固く
なって剛性が高くなりすぎる一方、高温ではゴムが軟ら
かくなって剛性が低くなりすぎるため、剛性の温度依存
性に劣るという難点がある。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、高減衰で、かつ、減衰性の温度依存性および剛
性の温度依存性に優れた高減衰エラストマー組成物の提
供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の高減衰エラストマー組成物は、下記の
(A)成分および(B)成分を含有するという構成をと
る。 (A)スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共
重合体。 (B)エチレン−メチルメタクリル酸ランダム共重合
体。
【0006】従来より、減衰性を上げる方法としては、
マトリックス材料のガラス転移点における構造変化を用
いる方法が一般的である。すなわち、マトリックス材料
のガラス転移点を、減衰性を必要とする所定温度範囲に
設計する方法がとられている。しかしながら、この方法
では、高い減衰性は得られるものの、マトリックス材料
のガラス状態からゴム状態へ変化する温度域を使用する
ため、その減衰特性および剛性等の力学特性の温度変化
が著しく大きくなるという難点がある。そこで、本発明
者らは、鋭意研究を重ねた結果、上記ガラス転移点にお
ける構造変化を用いる方法は、目的とする温度依存性の
温度範囲内での減衰効果にとどめ、主な減衰効果とし
て、従来の方法によらない部分相溶系ブレンドにおける
マトリックスドメイン間の界面相互作用を用いる方法を
突き止めた。そして、部分相溶となる系についてさらに
研究開発を重ねた結果、スチレン−イソプレン−スチレ
ントリブロック共重合体(A成分)と、エチレン−メチ
ルメタクリル酸ランダム共重合体(B成分)とが部分相
溶状態となり、所期の目的を達成できることを見出し、
本発明に到達した。すなわち、本発明の高減衰エラスト
マー組成物は、スチレン−イソプレン−スチレントリブ
ロック共重合体(A成分)と、エチレン−メチルメタク
リル酸ランダム共重合体(B成分)とが、両者の配合比
に応じて海−島構造を形成し、海と島の界面では部分相
溶状態となり、相互の成分の混合が一部生じている。そ
のため、外部より周期的な力が加わると、海と島の界面
において混合−分離(マクロ的には界面における互いの
成分の吸着と脱着)が生じ、その際にエネルギーが消費
され、高い減衰性を発現する。また、部分相溶系である
ため、大きな相構造変化がなく、減衰特性に対する温度
依存性を小さくすることができる。
【0007】そして、上記スチレン−イソプレン−スチ
レントリブロック共重合体(A成分)と、エチレン−メ
チルメタクリル酸ランダム共重合体(B成分)の配合割
合を特定の範囲に設定することにより、A成分とB成分
との部分相溶化が促進され、減衰特性がさらに向上す
る。
【0008】また、上記スチレン−イソプレン−スチレ
ントリブロック共重合体(A成分)およびエチレン−メ
チルメタクリル酸ランダム共重合体(B成分)に加えて
粘着付与剤を用いると、この粘着付与剤がA成分とB成
分を部分相溶させるための相構造調製剤として作用し、
A成分とB成分の部分相溶化がさらに容易となる。
【0009】さらに、上記スチレン−イソプレン−スチ
レントリブロック共重合体(A成分)およびエチレン−
メチルメタクリル酸ランダム共重合体(B成分)に加え
て可塑剤を用いると、ガラス転移温度(Tg)の位置を
調整できるため、硬度と温度依存性の調整が容易とな
る。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0011】本発明の高減衰エラストマー組成物は、ス
チレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体
(A成分)と、エチレン−メチルメタクリル酸ランダム
共重合体(B成分)とを用いて得ることができる。
【0012】上記スチレン−イソプレン−スチレントリ
ブロック共重合体(A成分)は、ハードセグメントにス
チレンを、ソフトセグメントに1,4−イソプレンを使
用したトリブロック共重合体である。
【0013】上記スチレン−イソプレン−スチレントリ
ブロック共重合体(A成分)における、スチレンとイソ
プレンの共重合比は、重量比で、スチレン/イソプレン
=10/90〜60/40の範囲が好ましい。
【0014】また、上記スチレン−イソプレン−スチレ
ントリブロック共重合体(A成分)の数平均分子量は1
0万〜30万の範囲が好ましく、特に好ましくは15万
〜20万である。
【0015】上記スチレン−イソプレン−スチレントリ
ブロック共重合体(A成分)とともに用いられるエチレ
ン−メチルメタクリル酸ランダム共重合体(B成分)
は、エチレン(E)と、メチルメタクリル酸(MMA)
とをランダム重合したものである。
【0016】上記エチレン(E)と、メチルメタクリル
酸(MMA)との共重合比(重量比)は、E/MMA=
95/5〜60/40の範囲が好ましく、特に好ましく
はE/MMA=90/10〜70/30である。すなわ
ち、エチレン(E)の共重合比が95を超える(MMA
の共重合比が5未満である)と、部分相溶系を形成しに
くくなり、逆にエチレン(E)の共重合比が60未満で
ある(MMAの共重合比が40を超える)と、極性が大
きくなりすぎ、非相溶系となってしまうからである。
【0017】上記エチレン−メチルメタクリル酸ランダ
ム共重合体(B成分)の数平均分子量は、5000〜5
万の範囲が好ましく、特に好ましくは2万〜4万であ
る。
【0018】上記エチレン−メチルメタクリル酸ランダ
ム共重合体(B成分)の配合割合は、上記A成分とB成
分の合計100重量部(以下「部」と略す)に対して1
0〜60部の範囲に設定することが好ましく、特に好ま
しくは20〜40部である。すなわち、B成分の配合割
合が上記範囲から外れると、A成分とB成分とが部分相
溶状態となりにくくなり、減衰特性が劣る傾向がみられ
るからである。
【0019】なお、本発明の高減衰エラストマー組成物
には、上記スチレン−イソプレン−スチレントリブロッ
ク共重合体(A成分)およびエチレン−メチルメタクリ
ル酸ランダム共重合体(B成分)とともに、粘着付与剤
や可塑剤を配合することが好ましい。
【0020】上記粘着付与剤としては、特に限定はな
く、例えば、石油系炭化水素樹脂、クマロン樹脂、ロジ
ン、ロジンエステル、フェノール樹脂、ケトン樹脂、ジ
シクロペンタジエン樹脂、マレイン酸樹脂、エポキシ樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等が好適に用いられる。こ
れらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0021】上記粘着付与剤の配合割合は、上記A成分
とB成分の合計100部に対して5〜70部の範囲に設
定することが好ましく、特に好ましくは20〜60部で
ある。
【0022】また、上記可塑剤としては、例えば、アロ
マオイル、フタル酸ジオクチル(DOP)、パラフィン
系オイル等があげられる。
【0023】上記可塑剤の配合割合は、上記A成分とB
成分の合計100部に対して5〜60部の範囲に設定す
ることが好ましく、特に好ましくは20〜50部であ
る。
【0024】さらに、本発明の高減衰エラストマー組成
物には、上記各成分とともに補強剤、充填剤、加硫剤、
加硫促進剤、酸化防止剤(老化防止剤)等を適宜配合す
ることができる。
【0025】上記補強剤としては、例えば、カーボンブ
ラック、シリカ等があげられる。上記充填剤としては、
例えば、炭酸カルシウム、マイカ、グラファイト、酸化
マグネシウム等があげられる。
【0026】上記加硫剤としては、例えば、硫黄、有機
過酸化物、アルキルフェノール樹脂等があげられる。上
記加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系加
硫促進剤、ベンゾチアゾール系加硫促進剤、チウラム系
加硫促進剤等があげられる。
【0027】上記酸化防止剤(老化防止剤)としては、
例えば、Zincジブチルジチオカルバメート等のジチ
オカルバメート系酸化防止剤やフェノール系酸化防止剤
等があげられる。
【0028】本発明の高減衰エラストマー組成物は、例
えば、上記各成分をニーダー、プラネタリーミキサー、
混合ロール等の混練装置を用いて混練することにより得
ることができる。そして、この高減衰エラストマー組成
物は、溶融温度以上に加熱して溶融させ、これを型枠内
に流し込み、放冷して所定形状に成形することにより製
品として用いることができる。
【0029】本発明の高減衰エラストマー組成物は、例
えば、建築分野における建築用制震壁,制震ダンパー等
の制震装置および免震装置に好適に用いられ、また、家
電用制振ダンパー、電子機器用制振ダンパー、制振材、
自動車用制振材、衝撃吸収材等に用いることもできる。
【0030】本発明の高減衰エラストマー組成物は、損
失正接(tanδ)が0.5以上であることが好まし
く、特に好ましくは1.0以上である。そして、上記損
失正接(tanδ)は、損失正接(tanδ)=損失弾
性率(E″)/貯蔵弾性率(E′)で表され、tanδ
が高いほど力学的エネルギーを電気あるいは熱エネルギ
ーとして吸収、放出して、優れた吸音性や制振性等の機
械特性を示すことが知られている。
【0031】また、本発明の高減衰エラストマー組成物
は、tanδ>0.5の温度範囲が0〜40℃であるこ
とが好ましい。このようにtanδ>0.5の温度範囲
が0〜40℃と広範囲であると、低温(0℃)から高温
(40℃)まで安定した減衰性能を発揮することができ
る。
【0032】さらに、本発明の高減衰エラストマー組成
物は、10℃での貯蔵弾性率(E′10)と、30℃で
の貯蔵弾性率(E′30)との比(E′10/E′3
0)が2.5以下であることが好ましく、特に好ましく
は2.0以下である。そして、上記E′10/E′30
は、剛性の温度依存性を示す指標であり、この値が1に
近いほど剛性の温度依存性に優れていることを示してい
る。
【0033】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0034】まず、実施例および比較例に先立ち、下記
に示す材料を準備した。
【0035】〔SIS(A成分)〕ポリスチレン/1,
4−ポリイソプレン=15/85(重量比)、数平均分
子量15万(JSR社製、SIS5405)
【0036】〔EMMA(B成分)〕E/MMA=75
/25(重量比)、数平均分子量3万(住友化学社製、
アクリフトWH501)
【0037】〔粘着付与剤〕石油系炭化水素樹脂(荒
川化学社製、アルコンP90)
【0038】〔粘着付与剤〕ロジンエステル(荒川化学
社製、スーパーエステルA100)
【0039】〔粘着付与剤〕石油系炭化水素樹脂(住
友化学社製、タッキロール101)
【0040】〔粘着付与剤〕テルペン樹脂(ヤスハラケ
ミカル社製、YSレジンTO85)
【0041】〔可塑剤〕アロマオイル(出光石油化学社
製、ダイアナプロセスNM300)
【0042】〔酸化防止剤〕下記の式で表されるZin
cジブチルジチオカルバメート(大内新興化学社製、ノ
クセラーBZ−p)
【化1】
【0043】
【実施例1〜12、比較例1,2】下記の表1〜表3に
示す各成分を同表に示す割合で配合してなる高減衰エラ
ストマー組成物を、100℃×5分の条件で加熱プレス
して、シート(大きさ10mm×10mm、厚み2m
m)を作製した。そして、このシートを用いて、剪断歪
み50%、周波数0.5Hz、測定温度0〜40℃の条
件で、粘弾性スペクトロメーター(テキサスインスツー
ルメント社製)により損失正接(tanδ)を測定し
た。その結果を、下記の表1〜表3に示した。なお、t
anδピーク値が0.5以上であれば、減衰性に優れて
いることを示す。
【0044】また、10℃における貯蔵弾性率(E′1
0)と、30℃における貯蔵弾性率(E′30)を求
め、その比(E′10/E′30)から剛性の温度依存
性を評価した。その結果を、下記の表1〜表3に示し
た。なお、E′10/E′30の値が2.0以下であれ
ば、剛性の温度依存性に優れていることを示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】上記表1〜表3の結果から、実施例品は、
いずれもtanδピーク値が0.5以上であり、高減衰
であることがわかる。しかも、tanδ>0.5の温度
範囲がいずれも0〜40℃と広範囲であるため、減衰性
の温度依存性に優れていることがわかる。さらに、E′
10/E′30がいずれも2.0以下であることから、
剛性の温度依存性にも優れていることがわかる。
【0049】これに対して、比較例1品は、EMMAを
併用していないため、tanδピーク値が0.5未満と
小さく、減衰性に著しく劣ることがわかる。また、比較
例2品は、SISと天然ゴムを併用しているが、EMM
Aを使用していないため、tanδ>0.5の温度範囲
が極めて小さく、減衰性の温度依存性に著しく劣ること
がわかる。
【0050】また、上記実施例9の高減衰エラストマー
組成物について、その部分相溶状態を走査型電子顕微鏡
を用いて観察した。図1に示すとおり、SIS(A成
分)が海で、EMMA(B成分)が島の海−島構造を形
成し、海と島の界面では部分相溶状態となっていること
がわかる。
【0051】つぎに、上記実施例7の高減衰エラストマ
ー組成物を用いて、下記の基準に従い、加振試験による
減衰特性を評価した。この加振試験は、建築材料として
要求される減衰特性を評価するためのものである。その
結果を、下記の表4に示した。
【0052】〔加振試験による減衰特性〕2枚の鋼板の
間に、シリコーン製のコの字枠をねじ止めした後、その
枠内に、上記実施例7の割合で配合してなる高減衰エラ
ストマー組成物を挿入した。ついで、上記高減衰エラス
トマー組成物を溶融温度以上に加熱して溶融し、この溶
融物(大きさ10mm×10mm、厚み6mm)を上記
鋼板内面に接着させ、評価用試料を作製した。そして、
この評価用試料について、加振機(鷲宮製作所社製)
と、入力信号発振機(横河電気社製、シンセサイズドフ
ァンクションゼネレータFG320)と、出力信号処理
機(小野測器社製、ポータブルFFTアナライザー)を
用いて、所定の条件における、加振の時間に対する歪み
値と、荷重値の解析から、下記の数式(1)〜(3)に
従い、減衰特性の評価を行った。
【0053】 等価剛性(kN/m):Ke=Qd/δ …(1) 等価減衰係数(kN・sec/m):Ce=△W/πωδ2 …(2) 減衰定数:he=△W/4πW …(3) 〔上記数式において、ω=2πf、f:周波数(H
z)、△W:荷重−歪みループ面積、W=Keδ2 /2
を示す。〕
【0054】
【表4】
【0055】上記表4の結果から、実施例7の高減衰エ
ラストマー組成物は、建築材料に要求される減衰特性を
備えていることがわかる。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明の高減衰エラスト
マー組成物は、スチレン−イソプレン−スチレントリブ
ロック共重合体(A成分)と、エチレン−メチルメタク
リル酸ランダム共重合体(B成分)とが、両者の配合比
に応じて海−島構造を形成し、海と島の界面では部分相
溶状態となり、相互の成分の混合が一部生じている。そ
のため、外部より周期的な力が加わると、海と島の界面
において混合−分離(マクロ的には界面における互いの
成分の吸着と脱着)が生じ、その際にエネルギーが消費
され、高い減衰性を発現する。また、部分相溶系である
ため、大きな相構造変化がなく、減衰性の温度依存性お
よび剛性の温度依存性に優れている。
【0057】そして、上記スチレン−イソプレン−スチ
レントリブロック共重合体(A成分)と、エチレン−メ
チルメタクリル酸ランダム共重合体(B成分)の配合割
合を特定の範囲に設定することにより、A成分とB成分
との部分相溶化が促進され、減衰特性がさらに向上す
る。
【0058】また、上記スチレン−イソプレン−スチレ
ントリブロック共重合体(A成分)およびエチレン−メ
チルメタクリル酸ランダム共重合体(B成分)に加えて
粘着付与剤を用いると、この粘着付与剤がA成分とB成
分を部分相溶させるための相構造調製剤として作用し、
A成分とB成分の部分相溶化がさらに容易となる。
【0059】さらに、上記スチレン−イソプレン−スチ
レントリブロック共重合体(A成分)およびエチレン−
メチルメタクリル酸ランダム共重合体(B成分)に加え
て可塑剤を用いると、ガラス転移温度(Tg)の位置を
調整できるため、硬度と温度依存性の調整が容易とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高減衰エラストマー組成物の部分相溶
状態の一例を示す走査型電子顕微鏡写真(倍率5000
倍)である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月13日(2001.3.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04B 1/98 E04B 1/98 N F16F 15/08 F16F 15/08 D Fターム(参考) 2E001 DG01 DG02 DH37 FA24 GA12 HD11 3J048 AA01 BA02 BD04 DA03 EA38 4J002 AF023 BA013 BB08X BH023 BK003 BP01W CC013 CC033 CC163 CC183 CD003 EA016 EA036 EH146 FD026 FD343 GL00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)成分および(B)成分を含
    有することを特徴とする高減衰エラストマー組成物。 (A)スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共
    重合体。 (B)エチレン−メチルメタクリル酸ランダム共重合
    体。
  2. 【請求項2】 上記(B)成分の配合割合が、上記
    (A)成分と(B)成分の合計100重量部に対して2
    5〜75重量部の範囲に設定されている請求項1記載の
    高減衰エラストマー組成物。
  3. 【請求項3】 上記(A)成分および(B)成分に加え
    て、粘着付与剤を含有する請求項1または2記載の高減
    衰エラストマー組成物。
  4. 【請求項4】 上記(A)成分および(B)成分に加え
    て、可塑剤を含有する請求項1〜3のいずれか一項に記
    載の高減衰エラストマー組成物。
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JP (1) JP2001261922A (ja)

Cited By (4)

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