JP2001248710A - インボリュート歯車装置およびこれを用いたエンジンの始動装置 - Google Patents
インボリュート歯車装置およびこれを用いたエンジンの始動装置Info
- Publication number
- JP2001248710A JP2001248710A JP2000061888A JP2000061888A JP2001248710A JP 2001248710 A JP2001248710 A JP 2001248710A JP 2000061888 A JP2000061888 A JP 2000061888A JP 2000061888 A JP2000061888 A JP 2000061888A JP 2001248710 A JP2001248710 A JP 2001248710A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tooth
- gear
- intersection
- involute
- line segment
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000007858 starting material Substances 0.000 claims description 14
- 230000002542 deteriorative effect Effects 0.000 description 4
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Gears, Cams (AREA)
- Gear Transmission (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】歯車の噛合い性を悪化させることなく、歯の端
面の摩耗を防止して歯車装置の耐久性を向上させる。 【解決手段】歯車の歯の歯面側面取り部と端面との第一
の稜線と、歯の歯先側面取り部と端面との第二の稜線と
が交差する点を第一の交点とし、第一の交点を通り歯車
の歯形インボリュート曲線と同一形状のインボリュート
曲線の接線のうち、第一の交点を通る接線を第一の線分
とし、第一の交点を通り、第一の交点より歯先側で第一
の線分より第一の交点を通る歯形インボリュート曲線側
に30度以内の任意の角度だけ傾いた線分を第二の線分
とし、第二の稜線が第一の線分と第二の線分の間に存在
するように歯先側の面取りを設ける。
面の摩耗を防止して歯車装置の耐久性を向上させる。 【解決手段】歯車の歯の歯面側面取り部と端面との第一
の稜線と、歯の歯先側面取り部と端面との第二の稜線と
が交差する点を第一の交点とし、第一の交点を通り歯車
の歯形インボリュート曲線と同一形状のインボリュート
曲線の接線のうち、第一の交点を通る接線を第一の線分
とし、第一の交点を通り、第一の交点より歯先側で第一
の線分より第一の交点を通る歯形インボリュート曲線側
に30度以内の任意の角度だけ傾いた線分を第二の線分
とし、第二の稜線が第一の線分と第二の線分の間に存在
するように歯先側の面取りを設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インボリュート歯
車装置およびこれを用いたエンジンの始動装置に係わ
り、特に、駆動歯車と従動歯車の少なくとも一方が軸方
向に摺動して噛合いと離脱を行うインボリュート歯車装
置、およびこれを用いたスタータ、及びエンジンの始動
装置に関する。
車装置およびこれを用いたエンジンの始動装置に係わ
り、特に、駆動歯車と従動歯車の少なくとも一方が軸方
向に摺動して噛合いと離脱を行うインボリュート歯車装
置、およびこれを用いたスタータ、及びエンジンの始動
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等のエンジンの始動装置に使用さ
れているインボリュート歯車装置は、駆動歯車と従動歯
車を備え、駆動歯車を軸方向に摺動して噛合い、離脱を
行うものであり、駆動歯車の歯面と端面の稜線部の反回
転方向側と端面の歯先側に面取りが施され、また、従動
歯車の歯面と端面の稜線部の回転方向側と端面の歯先側
に面取りが施されている。このようなインボリュート歯
車装置において、駆動歯車であるピニオンの歯の反回転
方向歯面側面取り部と端面の歯先側面取りの大きさ、な
らびに、従動歯車であるリングギヤの歯の回転方向歯面
側面取り部と端面の歯先側面取りの大きさは、歯の軸方
向から見たとき、歯の端面部の面積の3割程度から場合
によっては5割以上の大きな面取りが施されている。
れているインボリュート歯車装置は、駆動歯車と従動歯
車を備え、駆動歯車を軸方向に摺動して噛合い、離脱を
行うものであり、駆動歯車の歯面と端面の稜線部の反回
転方向側と端面の歯先側に面取りが施され、また、従動
歯車の歯面と端面の稜線部の回転方向側と端面の歯先側
に面取りが施されている。このようなインボリュート歯
車装置において、駆動歯車であるピニオンの歯の反回転
方向歯面側面取り部と端面の歯先側面取りの大きさ、な
らびに、従動歯車であるリングギヤの歯の回転方向歯面
側面取り部と端面の歯先側面取りの大きさは、歯の軸方
向から見たとき、歯の端面部の面積の3割程度から場合
によっては5割以上の大きな面取りが施されている。
【0003】このインボリュート歯車装置をエンジンを
始動するスタータに応用した例として、例えば、特開昭
62−85172号公報に記載されている技術が知られてい
る。このスタータは、駆動歯車であるスタータのピニオ
ンを軸方向に摺動、回転して、従動歯車であるリングギ
ヤと噛合わせ、エンジンを始動するものである。
始動するスタータに応用した例として、例えば、特開昭
62−85172号公報に記載されている技術が知られてい
る。このスタータは、駆動歯車であるスタータのピニオ
ンを軸方向に摺動、回転して、従動歯車であるリングギ
ヤと噛合わせ、エンジンを始動するものである。
【0004】また、このようなインボリュート歯車装置
の歯車の面取りの形状に関するものとして特開平3−285
65号公報、面取りの加工方法に関するものとして特開平
4−146022号公報、特開平2−152719号公報に記載された
ものがある。
の歯車の面取りの形状に関するものとして特開平3−285
65号公報、面取りの加工方法に関するものとして特開平
4−146022号公報、特開平2−152719号公報に記載された
ものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭62−85172
号公報に記載されている従来技術では、駆動歯車である
ピニオンの歯の歯先側面取り部の稜線と、従動歯車であ
るリングギヤの歯の歯先側面取り部の稜線が、歯の中心
線と直角な面取りとなっている。すなわち、スタータの
動作時に、駆動歯車であるピニオンと従動歯車であるリ
ングギヤの歯の端面が衝突したときに、歯の端面の接触
部の接触面積が小さく、接触部の接触面圧が高くなる。
このため、歯の端面の摩耗が促進され、耐久性において
不利となる。
号公報に記載されている従来技術では、駆動歯車である
ピニオンの歯の歯先側面取り部の稜線と、従動歯車であ
るリングギヤの歯の歯先側面取り部の稜線が、歯の中心
線と直角な面取りとなっている。すなわち、スタータの
動作時に、駆動歯車であるピニオンと従動歯車であるリ
ングギヤの歯の端面が衝突したときに、歯の端面の接触
部の接触面積が小さく、接触部の接触面圧が高くなる。
このため、歯の端面の摩耗が促進され、耐久性において
不利となる。
【0006】そこで、ピニオンとリングギヤの歯の端面
が衝突したときに、歯の端面の接触部の接触面積を大き
く確保して、接触部の接触面圧を低減するために、ピニ
オンの歯の歯先側面取り部と、リングギヤの歯の歯先側
面取り部を小さくすることが考えられるが、ピニオンが
回転を始めて、ピニオンとリングギヤの歯の端面の衝突
が解除される位置から、ピニオンとリングギヤの歯が噛
合うまでにピニオンが回転できる角度が小さくなり、ピ
ニオンの噛合い性能が低下してしまうという新たな問題
が生じる。
が衝突したときに、歯の端面の接触部の接触面積を大き
く確保して、接触部の接触面圧を低減するために、ピニ
オンの歯の歯先側面取り部と、リングギヤの歯の歯先側
面取り部を小さくすることが考えられるが、ピニオンが
回転を始めて、ピニオンとリングギヤの歯の端面の衝突
が解除される位置から、ピニオンとリングギヤの歯が噛
合うまでにピニオンが回転できる角度が小さくなり、ピ
ニオンの噛合い性能が低下してしまうという新たな問題
が生じる。
【0007】また、ピニオンとリングギヤの歯の端面が
衝突したときに、接触部の接触面圧を低減するために、
歯先側面取りを廃止すると歯先がエッジとなり、ピニオ
ンとリングギヤが衝撃的に噛合った時に歯先に欠けが生
じたり、ピニオンとリングギヤが噛合う時にピニオンの
歯先がリングギヤの歯先に乗り上げる現象が発生して歯
車装置が破損するという新たな問題も生じる。
衝突したときに、接触部の接触面圧を低減するために、
歯先側面取りを廃止すると歯先がエッジとなり、ピニオ
ンとリングギヤが衝撃的に噛合った時に歯先に欠けが生
じたり、ピニオンとリングギヤが噛合う時にピニオンの
歯先がリングギヤの歯先に乗り上げる現象が発生して歯
車装置が破損するという新たな問題も生じる。
【0008】また、先出の特開平4−146022号公報に記
載されたインボリュート歯車装置の歯車の面取りの形状
に関する技術は、単に切削加工時のバリを除去するため
に、歯先を斜めに削除したものであって、上述のような
問題点を解決できるものではない。
載されたインボリュート歯車装置の歯車の面取りの形状
に関する技術は、単に切削加工時のバリを除去するため
に、歯先を斜めに削除したものであって、上述のような
問題点を解決できるものではない。
【0009】本発明の目的は、歯車の噛合い性を悪化さ
せることなく、歯の端面の摩耗を防止して歯車装置の耐
久性を向上させたインボリュート歯車装置およびこれを
用いたエンジンの始動装置を提供することにある。
せることなく、歯の端面の摩耗を防止して歯車装置の耐
久性を向上させたインボリュート歯車装置およびこれを
用いたエンジンの始動装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、駆動歯車の
歯の反回転方向の歯面側面取り部と端面との第一の稜線
と、歯の歯先側面取り部と端面との第二の稜線とが交差
する点を第一の交点とし、第一の交点を通り駆動歯車の
歯形インボリュート曲線と同一形状のインボリュート曲
線の接線のうち、第一の交点を通る接線を第一の線分と
し、第一の交点を通る線分のうち、第一の交点より歯先
側において第一の線分より、第一の交点を通る歯形イン
ボリュート曲線側に30度以内の任意の角度だけ傾いた
線分を第二の線分とし、前記第二の稜線が前記第一の線
分と前記第二の線分の間に存在しているように、歯先側
の面取り部を設けることにより達成される。
歯の反回転方向の歯面側面取り部と端面との第一の稜線
と、歯の歯先側面取り部と端面との第二の稜線とが交差
する点を第一の交点とし、第一の交点を通り駆動歯車の
歯形インボリュート曲線と同一形状のインボリュート曲
線の接線のうち、第一の交点を通る接線を第一の線分と
し、第一の交点を通る線分のうち、第一の交点より歯先
側において第一の線分より、第一の交点を通る歯形イン
ボリュート曲線側に30度以内の任意の角度だけ傾いた
線分を第二の線分とし、前記第二の稜線が前記第一の線
分と前記第二の線分の間に存在しているように、歯先側
の面取り部を設けることにより達成される。
【0011】また、上記目的は、前記従動歯車の歯の回
転方向の歯面側面取り部と端面との第一の稜線と、前記
歯の歯先側面取り部と端面との第二の稜線とが交差する
点を第一の交点とし、該第一の交点を通り前記従動歯車
の歯形インボリュート曲線と同一形状のインボリュート
曲線の接線のうち、該第一の交点を通る接線を第一の線
分とし、該第一の交点を通り、該第一の交点より歯先側
で該第一の線分より該第一の交点を通る歯形インボリュ
ート曲線側に30度以内の任意の角度だけ傾いた線分を
第二の線分とし、前記第二の稜線が前記第一の線分と前
記第二の線分の間に存在しているように歯先側の面取り
部を設けることにより、達成される。
転方向の歯面側面取り部と端面との第一の稜線と、前記
歯の歯先側面取り部と端面との第二の稜線とが交差する
点を第一の交点とし、該第一の交点を通り前記従動歯車
の歯形インボリュート曲線と同一形状のインボリュート
曲線の接線のうち、該第一の交点を通る接線を第一の線
分とし、該第一の交点を通り、該第一の交点より歯先側
で該第一の線分より該第一の交点を通る歯形インボリュ
ート曲線側に30度以内の任意の角度だけ傾いた線分を
第二の線分とし、前記第二の稜線が前記第一の線分と前
記第二の線分の間に存在しているように歯先側の面取り
部を設けることにより、達成される。
【0012】本発明によれば、駆動歯車であるピニオン
の歯の歯先側面取り部と、従動歯車であるリングギヤの
歯の歯先側面取り部の形状を最適化して、ピニオンとリ
ングギヤの歯の端面の衝突が解除される位置から、ピニ
オンとリングギヤの歯が噛合うまでにピニオンが回転で
きる角度を確保しながら、歯の端面の接触部の接触面積
を確保し、接触面圧を低減することで、歯の端面の摩耗
を防止して耐久性を向上することができる。
の歯の歯先側面取り部と、従動歯車であるリングギヤの
歯の歯先側面取り部の形状を最適化して、ピニオンとリ
ングギヤの歯の端面の衝突が解除される位置から、ピニ
オンとリングギヤの歯が噛合うまでにピニオンが回転で
きる角度を確保しながら、歯の端面の接触部の接触面積
を確保し、接触面圧を低減することで、歯の端面の摩耗
を防止して耐久性を向上することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。まず、図1は本発明の一実施例になる
インボリュート歯車装置の全体構成例を示す側面図であ
る。図1において、駆動歯車1は軸4を中心として軸4
の回転とともに回転するとともに軸方向に移動できるよ
うになっている。1cは駆動歯車1に設けられた歯先側
面取り部である。従動歯車2は軸5を中心として回転し
軸5も回転する。従動歯車2にも歯先側面取り部が設け
られている。駆動歯車1と従動歯車2は中心距離Laを
隔てて相対しており、駆動歯車1が軸4の軸方向に摺
動、回転して従動歯車2との噛合い、離脱を行う。その
結果、軸4の回転が駆動歯車1から従動歯車2に伝わ
り、軸5に伝わる。駆動歯車1及び従動歯車2に、歯先
側面取り部が設けられているため、噛合いは円滑に行な
われる。
照して説明する。まず、図1は本発明の一実施例になる
インボリュート歯車装置の全体構成例を示す側面図であ
る。図1において、駆動歯車1は軸4を中心として軸4
の回転とともに回転するとともに軸方向に移動できるよ
うになっている。1cは駆動歯車1に設けられた歯先側
面取り部である。従動歯車2は軸5を中心として回転し
軸5も回転する。従動歯車2にも歯先側面取り部が設け
られている。駆動歯車1と従動歯車2は中心距離Laを
隔てて相対しており、駆動歯車1が軸4の軸方向に摺
動、回転して従動歯車2との噛合い、離脱を行う。その
結果、軸4の回転が駆動歯車1から従動歯車2に伝わ
り、軸5に伝わる。駆動歯車1及び従動歯車2に、歯先
側面取り部が設けられているため、噛合いは円滑に行な
われる。
【0014】このインボリュート歯車装置を自動車等の
エンジンのスタータに用いた場合は、軸4がスタータの
電動機に、軸5がエンジンのクランクシャフトに接続さ
れているので、電動機の回転がエンジンのクランクシャ
フトを回転させて、エンジンが始動する。
エンジンのスタータに用いた場合は、軸4がスタータの
電動機に、軸5がエンジンのクランクシャフトに接続さ
れているので、電動機の回転がエンジンのクランクシャ
フトを回転させて、エンジンが始動する。
【0015】次に、図2〜図5により、本発明のインボ
リュート歯車装置の具体的な構成例を説明する。まず、
駆動歯車1について説明する。図2は、インボリュート
歯車装置の駆動側すなわち、駆動歯車1の面取り形状を
示す斜視図であり、図3は、駆動歯車1の面取り形状を
示す正面図である。矢印は回転方向を示す。駆動歯車1
の歯1aの反回転方向の歯面側面取り部1bと端面1d
の稜線をB1とし、歯1aの歯先側面取り部1cと端面
1dの稜線(ここでは直線)をB2とし、稜線B1と稜
線B2の交点をP1とする。交点P1を通り駆動歯車1
の歯形インボリュート曲線と同一形状のインボリュート
曲線をA1とする。インボリュート曲線A1の接線のう
ち、交点P1を通る接線を線分C1とし、交点P1を通
る線分のうち、交点P1より歯先側において線分C1よ
りインボリュート曲線A1側に30度以内の任意の角度
θ、より望ましくは10度以内の所定の角度だけ傾いた
線分を線分C2とする。歯1aの歯先側面取り部1cと
端面1dの稜線B2が線分C1と線分C2の間に存在す
るようにして、駆動歯車1に、歯先側の面取り1cを設
ける。すなわち、稜線B2と回転方向の歯面(1s)と
の交点をPsとしたとき、所定の角度θの範囲内にPs
がある。なお、上記角度θを大きくすると、十分な接触
面積を確保することが困難になる。
リュート歯車装置の具体的な構成例を説明する。まず、
駆動歯車1について説明する。図2は、インボリュート
歯車装置の駆動側すなわち、駆動歯車1の面取り形状を
示す斜視図であり、図3は、駆動歯車1の面取り形状を
示す正面図である。矢印は回転方向を示す。駆動歯車1
の歯1aの反回転方向の歯面側面取り部1bと端面1d
の稜線をB1とし、歯1aの歯先側面取り部1cと端面
1dの稜線(ここでは直線)をB2とし、稜線B1と稜
線B2の交点をP1とする。交点P1を通り駆動歯車1
の歯形インボリュート曲線と同一形状のインボリュート
曲線をA1とする。インボリュート曲線A1の接線のう
ち、交点P1を通る接線を線分C1とし、交点P1を通
る線分のうち、交点P1より歯先側において線分C1よ
りインボリュート曲線A1側に30度以内の任意の角度
θ、より望ましくは10度以内の所定の角度だけ傾いた
線分を線分C2とする。歯1aの歯先側面取り部1cと
端面1dの稜線B2が線分C1と線分C2の間に存在す
るようにして、駆動歯車1に、歯先側の面取り1cを設
ける。すなわち、稜線B2と回転方向の歯面(1s)と
の交点をPsとしたとき、所定の角度θの範囲内にPs
がある。なお、上記角度θを大きくすると、十分な接触
面積を確保することが困難になる。
【0016】次に、図4は、従動歯車2の面取り形状を
示す斜視図であり、図5は、従動歯車2の面取り形状を
示す正面図である。従動歯車2の歯2aの回転方向歯面
側面取り部2bと端面2dの稜線をB3とし、歯2aの
歯先側面取り部2cと端面2dの稜線(ここでは直線)
をB4とし、稜線B3と稜線B4の交点をP2とする。
交点P2を通り従動歯車2の歯形インボリュート曲線と
同一形状のインボリュート曲線をA2とする。インボリ
ュート曲線A2の接線のうち、交点P2を通る接線を線
分C3とし、交点P2を通る線分のうち、交点P2より
歯先側において線分C3よりインボリュート曲線A2側
に30度以内の任意の角度θ、より望ましくは10度以
内の所定の角度だけ傾いた線分を線分C4とする。歯2
aの歯先側面取り部2cと端面2dの稜線B4が線分C
3と線分C4の間に存在するようにして、従動歯車2
に、歯先側の取り部2cを設ける。すなわち、稜線B4
との歯先面(2T)との交点をPtとしたとき、所定の
角度θの範囲内にPtがある。なお、上記角度θを大き
くすると、十分な接触面積を確保することが困難にな
る。
示す斜視図であり、図5は、従動歯車2の面取り形状を
示す正面図である。従動歯車2の歯2aの回転方向歯面
側面取り部2bと端面2dの稜線をB3とし、歯2aの
歯先側面取り部2cと端面2dの稜線(ここでは直線)
をB4とし、稜線B3と稜線B4の交点をP2とする。
交点P2を通り従動歯車2の歯形インボリュート曲線と
同一形状のインボリュート曲線をA2とする。インボリ
ュート曲線A2の接線のうち、交点P2を通る接線を線
分C3とし、交点P2を通る線分のうち、交点P2より
歯先側において線分C3よりインボリュート曲線A2側
に30度以内の任意の角度θ、より望ましくは10度以
内の所定の角度だけ傾いた線分を線分C4とする。歯2
aの歯先側面取り部2cと端面2dの稜線B4が線分C
3と線分C4の間に存在するようにして、従動歯車2
に、歯先側の取り部2cを設ける。すなわち、稜線B4
との歯先面(2T)との交点をPtとしたとき、所定の
角度θの範囲内にPtがある。なお、上記角度θを大き
くすると、十分な接触面積を確保することが困難にな
る。
【0017】なお、以上説明した、図面の中の図形に関
する記号の定義を以下にまとめて記載する。 La…駆動歯車1と従動歯車2の中心距離La B1…歯1aの歯面側面取り部1bと端面1dの稜線
(第一の稜線) B2…歯1aの歯先側面取り部1cと端面1dの稜線
(第二の稜線) P1…稜線B1と稜線B2の交点(第一の交点) A1…駆動歯車1の歯形インボリュート曲線と同一形状
のインボリュート曲線で交点P1を通るインボリュート
曲線 C1…交点P1を通るインボリュート曲線A1の接線
(第一の線分) C2…交点P1を通り、交点P1より歯先側で線分C1
よりインボリュート曲線A1側に所定角度傾いた線分
(第二の線分) B3…歯2aの歯面側面取り部2bと端面2dの稜線 B4…歯2aの歯先側面取り部2cと端面2dの稜線 P2…稜線B3と稜線B4の交点 A2…従動歯車2の歯形インボリュート曲線と同一形状
のインボリュート曲線で交点P2を通るインボリュート
曲線 C3…交点P2を通るインボリュート曲線A2の接線 C4…交点P2を通り、交点P2より歯先側で線分C3
よりインボリュート曲線A2側に所定角度傾いた線分 θe…駆動歯車1と従動歯車2の歯の端面どうしの接触
が無くなる位置から、駆動歯車1が従動歯車2に噛合う
位置までに駆動歯車1が回転する角度 Le…駆動歯車1が従動歯車2に噛合うときの軸方向の
移動距離 次に、このように構成された本発明のインボリュート歯
車装置の動作について説明する。図6は、駆動歯車1と
従動歯車2の動作時の噛合い状態を表し、図6(a)は
正面図、(b)は(a)のV−V断面図である。図7
は、同じく、駆動歯車1と従動歯車2の動作時の噛合い
状態を表し、図7(a)は正面図、(b)は(a)のW
−W断面図である。図8は、同じく、駆動歯車1と従動
歯車2の動作時の噛合い状態を表し、図8(a)は正面
図、(b)は(a)のX−X断面図である。
する記号の定義を以下にまとめて記載する。 La…駆動歯車1と従動歯車2の中心距離La B1…歯1aの歯面側面取り部1bと端面1dの稜線
(第一の稜線) B2…歯1aの歯先側面取り部1cと端面1dの稜線
(第二の稜線) P1…稜線B1と稜線B2の交点(第一の交点) A1…駆動歯車1の歯形インボリュート曲線と同一形状
のインボリュート曲線で交点P1を通るインボリュート
曲線 C1…交点P1を通るインボリュート曲線A1の接線
(第一の線分) C2…交点P1を通り、交点P1より歯先側で線分C1
よりインボリュート曲線A1側に所定角度傾いた線分
(第二の線分) B3…歯2aの歯面側面取り部2bと端面2dの稜線 B4…歯2aの歯先側面取り部2cと端面2dの稜線 P2…稜線B3と稜線B4の交点 A2…従動歯車2の歯形インボリュート曲線と同一形状
のインボリュート曲線で交点P2を通るインボリュート
曲線 C3…交点P2を通るインボリュート曲線A2の接線 C4…交点P2を通り、交点P2より歯先側で線分C3
よりインボリュート曲線A2側に所定角度傾いた線分 θe…駆動歯車1と従動歯車2の歯の端面どうしの接触
が無くなる位置から、駆動歯車1が従動歯車2に噛合う
位置までに駆動歯車1が回転する角度 Le…駆動歯車1が従動歯車2に噛合うときの軸方向の
移動距離 次に、このように構成された本発明のインボリュート歯
車装置の動作について説明する。図6は、駆動歯車1と
従動歯車2の動作時の噛合い状態を表し、図6(a)は
正面図、(b)は(a)のV−V断面図である。図7
は、同じく、駆動歯車1と従動歯車2の動作時の噛合い
状態を表し、図7(a)は正面図、(b)は(a)のW
−W断面図である。図8は、同じく、駆動歯車1と従動
歯車2の動作時の噛合い状態を表し、図8(a)は正面
図、(b)は(a)のX−X断面図である。
【0018】駆動歯車1を従動歯車2側に移送すると
き、駆動歯車1の歯1aの端面1dと従動歯車2の歯2
aの端面2dが衝突しない場合には、駆動歯車1はその
まま従動歯車2に噛合う。また、図6に示すように、駆
動歯車1の歯1aの端面1dと従動歯車2の歯2aの端
面2dが衝突した場合には、駆動歯車1が従動歯車2に
押し付けられた状態で駆動歯車1が回転し、図7に示す
位置で駆動歯車1の歯1aの端面1dと従動歯車2の歯
2aの端面2dの干渉がなくなる。駆動歯車1がさらに
回転すると、図8に示すように、駆動歯車1は回転しな
がら軸方向に移動して従動歯車2に噛合う。
き、駆動歯車1の歯1aの端面1dと従動歯車2の歯2
aの端面2dが衝突しない場合には、駆動歯車1はその
まま従動歯車2に噛合う。また、図6に示すように、駆
動歯車1の歯1aの端面1dと従動歯車2の歯2aの端
面2dが衝突した場合には、駆動歯車1が従動歯車2に
押し付けられた状態で駆動歯車1が回転し、図7に示す
位置で駆動歯車1の歯1aの端面1dと従動歯車2の歯
2aの端面2dの干渉がなくなる。駆動歯車1がさらに
回転すると、図8に示すように、駆動歯車1は回転しな
がら軸方向に移動して従動歯車2に噛合う。
【0019】ここで比較のために、従来の技術の歯車装
置について説明する。図14は、従来技術における駆動
歯車1と従動歯車2の動作時の噛合い状態を表し、
(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y断面図である。
図14に示すように、従来の技術の駆動歯車1の歯1a
の歯先側面取り部1cと端面1dの稜線B2’と、従動
歯車2の歯2aの歯先側面取り部2cと端面2dの稜線
B4’が、それぞれの歯の中心線と直角な面取りになっ
ていると、駆動歯車1と従動歯車2のそれぞれの歯の端
面が衝突したときに、歯の端面の接触部3c、3dの接
触面積S3、S4の合計値(S3+S4)が小さく、接
触部3c、3dの接触面圧が高くなる。
置について説明する。図14は、従来技術における駆動
歯車1と従動歯車2の動作時の噛合い状態を表し、
(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y断面図である。
図14に示すように、従来の技術の駆動歯車1の歯1a
の歯先側面取り部1cと端面1dの稜線B2’と、従動
歯車2の歯2aの歯先側面取り部2cと端面2dの稜線
B4’が、それぞれの歯の中心線と直角な面取りになっ
ていると、駆動歯車1と従動歯車2のそれぞれの歯の端
面が衝突したときに、歯の端面の接触部3c、3dの接
触面積S3、S4の合計値(S3+S4)が小さく、接
触部3c、3dの接触面圧が高くなる。
【0020】これに対し、本発明の場合には、図6にお
ける歯の端面の接触部3a、3bの接触面積S1、S2
の合計値は(S1+S2)となり、これらの接触部の接
触面積は(S1+S2>S3+S4)の関係となる。例
えば、従来技術における駆動歯車1の稜線B2’は、図
13に示すように、歯1aの中心線に直角となってい
る。従って従来技術における1つの歯の端面における接
触面積S3は、図9に示すように、稜線B2’と稜線B
4’で囲まれた範囲になる。これに対して、従来技術と
は歯先側面取り部の形状が異なる本発明の場合には、接
触面積S1が稜線B2と稜線B4で囲まれた範囲となる
(S1>S3)。他の歯の端面についても同様に(S2
>S4)となり、従って、接触面積は(S1+S2>S
3+S4)の関係となる。
ける歯の端面の接触部3a、3bの接触面積S1、S2
の合計値は(S1+S2)となり、これらの接触部の接
触面積は(S1+S2>S3+S4)の関係となる。例
えば、従来技術における駆動歯車1の稜線B2’は、図
13に示すように、歯1aの中心線に直角となってい
る。従って従来技術における1つの歯の端面における接
触面積S3は、図9に示すように、稜線B2’と稜線B
4’で囲まれた範囲になる。これに対して、従来技術と
は歯先側面取り部の形状が異なる本発明の場合には、接
触面積S1が稜線B2と稜線B4で囲まれた範囲となる
(S1>S3)。他の歯の端面についても同様に(S2
>S4)となり、従って、接触面積は(S1+S2>S
3+S4)の関係となる。
【0021】このように、本発明によれば、従来の技術
よりも歯の端面の接触部の接触面積を大きく確保して、
接触部の接触面圧を低減することで、歯の端面の摩耗を
防止することができる。しかも、駆動歯車1と従動歯車
2の歯の端面どうしの接触がなくなる図7に示す位置か
ら、駆動歯車1が従動歯車2に噛合う図8に示す位置ま
でに駆動歯車1が回転する角度θeは、従来の技術の場
合と同等の角度を確保できるので、駆動歯車1が従動歯
車2に噛合うときの軸方向の移動距離Leも従来の技術
の場合と同等であり、駆動歯車1の噛合い性が悪化する
ことはない。
よりも歯の端面の接触部の接触面積を大きく確保して、
接触部の接触面圧を低減することで、歯の端面の摩耗を
防止することができる。しかも、駆動歯車1と従動歯車
2の歯の端面どうしの接触がなくなる図7に示す位置か
ら、駆動歯車1が従動歯車2に噛合う図8に示す位置ま
でに駆動歯車1が回転する角度θeは、従来の技術の場
合と同等の角度を確保できるので、駆動歯車1が従動歯
車2に噛合うときの軸方向の移動距離Leも従来の技術
の場合と同等であり、駆動歯車1の噛合い性が悪化する
ことはない。
【0022】本発明のインボリュート歯車装置は、自動
車等の始動装置に用いるのに適している。図12は、自
動車等のスタータのピニオンとリングギヤからなる始動
装置の構成を示す側面図である。電動機7を有するスタ
ータ6には、電動機7で回転されるピニオンである駆動
歯車1が設けられている。なお、駆動歯車1は図2、図
3に示した構成、従動歯車2は図4、図5に示した構成
とする。駆動歯車1が軸方向に移動して、図示しないエ
ンジンのクランクシャフトに連結した軸5に取り付けら
れたリングギヤである従動歯車2と噛合ってクランクシ
ャフトが回転し、エンジンが始動する。本発明によれ
ば、歯の端面の接触部の接触面積を大きく確保し接触部
の接触面圧を低減できるため、歯車の噛合い性を悪化さ
せることなく、歯の端面の摩耗を防止して歯車装置の耐
久性を向上することができる。
車等の始動装置に用いるのに適している。図12は、自
動車等のスタータのピニオンとリングギヤからなる始動
装置の構成を示す側面図である。電動機7を有するスタ
ータ6には、電動機7で回転されるピニオンである駆動
歯車1が設けられている。なお、駆動歯車1は図2、図
3に示した構成、従動歯車2は図4、図5に示した構成
とする。駆動歯車1が軸方向に移動して、図示しないエ
ンジンのクランクシャフトに連結した軸5に取り付けら
れたリングギヤである従動歯車2と噛合ってクランクシ
ャフトが回転し、エンジンが始動する。本発明によれ
ば、歯の端面の接触部の接触面積を大きく確保し接触部
の接触面圧を低減できるため、歯車の噛合い性を悪化さ
せることなく、歯の端面の摩耗を防止して歯車装置の耐
久性を向上することができる。
【0023】なお、駆動歯車1のみ本発明の実施例の構
成とし、従動歯車2に関しては従来技術の歯車を採用し
た組み合わせでも、接触面圧を低減する効果がある程
度、得られる。
成とし、従動歯車2に関しては従来技術の歯車を採用し
た組み合わせでも、接触面圧を低減する効果がある程
度、得られる。
【0024】また、上記実施例では、駆動歯車の歯の歯
先側面取り部と端面との稜線が直線であるとして説明し
たが、直線に代えて、図10に示すように、稜線B2と
して、歯の反回転方向歯面側に凸の円弧、歯底側の方が
曲率半径の小さい反回転方向歯面側に凸のクロソイド曲
線のいずれかを用いても良い。
先側面取り部と端面との稜線が直線であるとして説明し
たが、直線に代えて、図10に示すように、稜線B2と
して、歯の反回転方向歯面側に凸の円弧、歯底側の方が
曲率半径の小さい反回転方向歯面側に凸のクロソイド曲
線のいずれかを用いても良い。
【0025】また、従動歯車の歯の歯先側面取り部と端
面との稜線も、同様に、直線に代えて、図11に示すよ
うに、稜線B4として、歯の回転方向歯面側に凸の円
弧、歯底側の方が曲率半径の小さい回転方向歯面側に凸
のクロソイド曲線のいずれかを用いても良い。
面との稜線も、同様に、直線に代えて、図11に示すよ
うに、稜線B4として、歯の回転方向歯面側に凸の円
弧、歯底側の方が曲率半径の小さい回転方向歯面側に凸
のクロソイド曲線のいずれかを用いても良い。
【0026】以上のように、本発明の実施例に記載され
た構成によって、歯車の噛合い性を悪化させることな
く、歯車噛合い時に駆動歯車と従動歯車の歯の端面が衝
突した場合の歯の端面の接触部の接触面積を確保して、
接触部の接触面圧を低減することで、駆動歯車と従動歯
車の歯の端面の摩耗を防止して歯車装置の耐久性を向上
することができる。
た構成によって、歯車の噛合い性を悪化させることな
く、歯車噛合い時に駆動歯車と従動歯車の歯の端面が衝
突した場合の歯の端面の接触部の接触面積を確保して、
接触部の接触面圧を低減することで、駆動歯車と従動歯
車の歯の端面の摩耗を防止して歯車装置の耐久性を向上
することができる。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、歯
車の噛合い性を悪化させることなく、歯の端面の摩耗を
防止して歯車装置の耐久性を向上することができる。
車の噛合い性を悪化させることなく、歯の端面の摩耗を
防止して歯車装置の耐久性を向上することができる。
【図1】本発明の一実施例になるインボリュート歯車装
置の全体構成例を示す側面図。
置の全体構成例を示す側面図。
【図2】本発明のインボリュート歯車装置の駆動歯車の
面取り形状を示す斜視図。
面取り形状を示す斜視図。
【図3】本発明のインボリュート歯車装置の駆動歯車の
面取り形状を示す正面図。
面取り形状を示す正面図。
【図4】本発明のインボリュート歯車装置の従動歯車の
歯の面取り形状を示す斜視図。
歯の面取り形状を示す斜視図。
【図5】本発明のインボリュート歯車装置の従動歯車の
歯の面取り形状を示す正面図。
歯の面取り形状を示す正面図。
【図6】本発明のインボリュート歯車装置の駆動歯車と
従動歯車の動作時の噛合い状態を表す正面図および断面
図。
従動歯車の動作時の噛合い状態を表す正面図および断面
図。
【図7】本発明のインボリュート歯車装置の駆動歯車と
従動歯車の動作時の噛合い状態を表す正面図および断面
図。
従動歯車の動作時の噛合い状態を表す正面図および断面
図。
【図8】本発明のインボリュート歯車装置の駆動歯車と
従動歯車の動作時の噛合い状態を表す正面図および断面
図。
従動歯車の動作時の噛合い状態を表す正面図および断面
図。
【図9】本発明及び従来技術における1つの歯の端面に
おける接触面積の比較図。
おける接触面積の比較図。
【図10】本発明の他の実施例になる駆動歯車の歯の歯
先側面取り形状を示す正面図。
先側面取り形状を示す正面図。
【図11】本発明の他の実施例になる従動動歯車の歯の
歯先側面取り形状を示す正面図。
歯先側面取り形状を示す正面図。
【図12】スタータのピニオンとリングギヤからなる始
動装置の構成を示す側面図。
動装置の構成を示す側面図。
【図13】従来技術の駆動歯車1の面取り形状を示す正
面図。
面図。
【図14】従来技術の駆動歯車と従動歯車の動作時の噛
合い状態を表す正面図および断面図。
合い状態を表す正面図および断面図。
1…駆動歯車、1a、2a…歯、1b…反回転方向歯面
側面取り部、1c、2c…歯先側面取り部、1d、2d
…端面、2…従動歯車、2b…回転方向歯面側面取り
部、B1…歯1aの歯面側面取り部1bと端面1dの稜
線(第一の稜線)、B2…歯1aの歯先側面取り部1c
と端面1dの稜線(第二の稜線)、P1…稜線B1と稜
線B2の交点(第一の交点)、A1…駆動歯車1の歯形
インボリュート曲線と同一形状のインボリュート曲線で
交点P1を通るインボリュート曲線、C1…交点P1を
通るインボリュート曲線A1の接線(第一の線分)、C
2…交点P1を通り、交点P1より歯先側において線分
C1よりインボリュート曲線A1側に所定角度傾いた線
分(第二の線分)
側面取り部、1c、2c…歯先側面取り部、1d、2d
…端面、2…従動歯車、2b…回転方向歯面側面取り
部、B1…歯1aの歯面側面取り部1bと端面1dの稜
線(第一の稜線)、B2…歯1aの歯先側面取り部1c
と端面1dの稜線(第二の稜線)、P1…稜線B1と稜
線B2の交点(第一の交点)、A1…駆動歯車1の歯形
インボリュート曲線と同一形状のインボリュート曲線で
交点P1を通るインボリュート曲線、C1…交点P1を
通るインボリュート曲線A1の接線(第一の線分)、C
2…交点P1を通り、交点P1より歯先側において線分
C1よりインボリュート曲線A1側に所定角度傾いた線
分(第二の線分)
Claims (7)
- 【請求項1】それぞれの歯形がインボリュート歯形で構
成された駆動歯車と従動歯車とを備え、前記駆動歯車と
前記従動歯車の少なくとも一方が、軸方向に摺動して噛
合いと離脱を行い、前記駆動歯車の歯面と端面の稜線部
の反回転方向および端面の歯先側に面取りが施されたイ
ンボリュート歯車装置において、 前記駆動歯車の歯の回転方向の歯面側面取り部と端面と
の第一の稜線と、前記歯の歯先側面取り部と端面との第
二の稜線とが交差する点を第一の交点とし、該第一の交
点を通り前記駆動歯車の歯形インボリュート曲線と同一
形状のインボリュート曲線の接線のうち、該第一の交点
を通る接線を第一の線分とし、該第一の交点を通り、該
第一の交点より歯先側で該第一の線分より該第一の交点
を通る歯形インボリュート曲線側に30度以内の任意の
角度だけ傾いた線分を第二の線分とし、前記第二の稜線
が前記第一の線分と前記第二の線分の間に存在するよう
にして、前記駆動歯車に歯先側の面取りを設けたことを
特徴とするインボリュート歯車装置。 - 【請求項2】前記駆動歯車の歯の歯先側面取り部と端面
との稜線は、少なくとも直線、歯の反回転方向歯面側に
凸の円弧、歯底側の方が曲率半径の小さい反回転方向の
歯面側に凸のクロソイド曲線のいずれかであることを特
徴とする請求項1に記載のインボリュート歯車装置。 - 【請求項3】それぞれの歯形がインボリュート歯形で構
成された駆動歯車と従動歯車とを備え、前記駆動歯車と
前記従動歯車の少なくとも一方が、軸方向に摺動して噛
合いと離脱を行い、前記従動歯車の歯面と端面の稜線部
の回転方向および端面の歯先側に面取りが施されたイン
ボリュート歯車装置において、 前記従動歯車の歯の回転方向歯面側面取り部と端面との
第一の稜線と、前記歯の歯先側面取り部と端面との第二
の稜線とが交差する点を第一の交点とし、該第一の交点
を通り前記従動歯車の歯形インボリュート曲線と同一形
状のインボリュート曲線の接線のうち、該第一の交点を
通る接線を第一の線分とし、該第一の交点を通り、該第
一の交点より歯先側で該第一の線分より該第一の交点を
通る歯形インボリュート曲線側に30度以内の任意の角
度だけ傾いた線分を第二の線分とし、前記第二の稜線が
前記第一の線分と前記第二の線分の間に存在するように
して、前記従動歯車に歯先側の面取りを設けたことを特
徴とするインボリュート歯車装置。 - 【請求項4】前記従動歯車の歯の歯先側面取り部と端面
との稜線は、少なくとも直線、歯の反回転方向歯面側に
凸の円弧、歯底側の方が曲率半径の小さい回転方向の歯
面側に凸のクロソイド曲線のいずれかであることを特徴
とする請求項3に記載のインボリュート歯車装置。 - 【請求項5】歯面と端面の稜線部の反回転方向および端
面の歯先側に面取りが施された歯形がインボリュート歯
形で構成されるとともに回転軸の軸方向に摺動可能な駆
動歯車と、該駆動歯車を回転させる電動機とからなるス
タータにおいて、 前記駆動歯車の歯の反回転方向の歯面側面取り部と端面
との第一の稜線と、前記歯の歯先側面取り部と端面との
第二の稜線とが交差する点を第一の交点とし、該第一の
交点を通り前記駆動歯車の歯形インボリュート曲線と同
一形状のインボリュート曲線の接線のうち、該第一の交
点を通る接線を第一の線分とし、該第一の交点を通り、
該第一の交点より歯先側で該第一の線分より該第一の交
点を通る歯形インボリュート曲線側に30度以内の任意
の角度だけ傾いた線分を第二の線分とし、前記第二の稜
線が前記第一の線分と前記第二の線分の間に存在するよ
うにして、前記駆動歯車に歯先側の面取りを設けたこと
を特徴とするスタータ。 - 【請求項6】それぞれの歯形がインボリュート歯形で構
成された駆動歯車と従動歯車とを有する歯車装置を備
え、前記駆動歯車と前記従動歯車の少なくとも一方が、
軸方向に摺動して噛合いと離脱を行い、前記駆動歯車の
歯面と端面の稜線部の反回転方向および端面の歯先側
と、前記従動歯車の歯面と端面の稜線部の回転方向およ
び端面の歯先側に面取りが施されたインボリュート歯車
装置と、前記駆動歯車を回転させる電動機とを備えたエ
ンジンの始動装置において、 前記歯車装置として、請求項1または2に記載のインボ
リュート歯車装置を用いたことを特徴とするエンジンの
始動装置。 - 【請求項7】それぞれの歯形がインボリュート歯形で構
成された駆動歯車と従動歯車とを備え、前記駆動歯車と
前記従動歯車の少なくとも一方が、軸方向に摺動して噛
合いと離脱を行い、前記駆動歯車の歯面と端面の稜線部
の反回転方向側および端面の歯先側と、前記従動歯車の
歯面と端面の稜線部の回転方向側および端面の歯先側に
面取りが施されたインボリュート歯車装置と、前記駆動
歯車を回転させる電動機とを備えたエンジンの始動装置
において、 前記駆動歯車の歯の反回転方向の歯面側面取り部と端面
との第一の稜線と、前記歯の歯先側面取り部と端面との
第二の稜線とが交差する点を第一の交点とし、該第一の
交点を通り前記駆動歯車の歯形インボリュート曲線と同
一形状のインボリュート曲線の接線のうち、該第一の交
点を通る接線を第一の線分とし、該第一の交点を通り、
該第一の交点より歯先側で該第一の線分より該第一の交
点を通る歯形インボリュート曲線側に30度以内の任意
の角度だけ傾いた線分を第二の線分とし、前記第二の稜
線が前記第一の線分と前記第二の線分の間に存在するよ
うにして、前記駆動歯車に歯先側の面取りを設けるとと
もに、 前記従動歯車の歯の回転方向歯面側面取り部と端面との
第一の稜線と、前記歯の歯先側面取り部と端面との第二
の稜線とが交差する点を第一の交点とし、該第一の交点
を通り前記従動歯車の歯形インボリュート曲線と同一形
状のインボリュート曲線の接線のうち、該第一の交点を
通る接線を第一の線分とし、該第一の交点を通る線分の
うち、該第一の交点より歯先側において該第一の線分よ
りも該第一の交点を通る歯形インボリュート曲線側に3
0度以内の任意の角度だけ傾いた線分を第二の線分と
し、前記第二の稜線が前記第一の線分と前記第二の線分
の間に存在するようにして、前記従動歯車に歯先側の面
取りを設けたことを特徴とするエンジンの始動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000061888A JP2001248710A (ja) | 2000-03-02 | 2000-03-02 | インボリュート歯車装置およびこれを用いたエンジンの始動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000061888A JP2001248710A (ja) | 2000-03-02 | 2000-03-02 | インボリュート歯車装置およびこれを用いたエンジンの始動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001248710A true JP2001248710A (ja) | 2001-09-14 |
Family
ID=18581966
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000061888A Pending JP2001248710A (ja) | 2000-03-02 | 2000-03-02 | インボリュート歯車装置およびこれを用いたエンジンの始動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001248710A (ja) |
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006109838A1 (ja) * | 2005-04-08 | 2006-10-19 | Tsutomu Miyaoku | コルヌ螺旋歯形歯車 |
JP2010255523A (ja) * | 2009-04-24 | 2010-11-11 | Denso Corp | エンジン始動装置 |
AU2006210084B2 (en) * | 2005-02-02 | 2011-03-03 | Thyssenkrupp Prazisionsschmiede Gmbh | Method for establishing the gearing geometries of a gear pairing of two gears with intersecting axes |
DE102010038443A1 (de) * | 2010-07-27 | 2012-02-02 | Robert Bosch Gmbh | Asymmetrische Verzahnung |
JP2012512982A (ja) * | 2008-12-19 | 2012-06-07 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 自動車における内燃機関のスタートストップ装置のための方法及び装置 |
EP2489904A1 (en) | 2011-02-17 | 2012-08-22 | Hitachi Ltd. | Gear coupling device and gear coupling method |
WO2012131973A1 (ja) | 2011-03-31 | 2012-10-04 | 三菱電機株式会社 | エンジン始動装置 |
CN102918257A (zh) * | 2010-03-26 | 2013-02-06 | 罗伯特·博世有限公司 | 优化噪声的齿部 |
CN103244640A (zh) * | 2012-02-06 | 2013-08-14 | 博世汽车部件(长沙)有限公司 | 车辆起动机及其驱动齿轮 |
CN103769689A (zh) * | 2013-12-27 | 2014-05-07 | 镇江恒宇传动机械有限责任公司 | 一种渐开线齿轮齿槽倒角的加工工艺 |
WO2017203156A1 (fr) * | 2016-05-25 | 2017-11-30 | Valeo Equipements Electriques Moteur | Démarreur muni d'un pignon ayant au moins une dent profilée |
CN107859715A (zh) * | 2017-12-07 | 2018-03-30 | 东莞市领亚自动化科技有限公司 | 一种新型行星齿轮减速器 |
CN109505950A (zh) * | 2019-01-04 | 2019-03-22 | 上海第二工业大学 | 一种变速装置的齿轮及其齿的新型楔形结构 |
-
2000
- 2000-03-02 JP JP2000061888A patent/JP2001248710A/ja active Pending
Cited By (31)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2006210084B2 (en) * | 2005-02-02 | 2011-03-03 | Thyssenkrupp Prazisionsschmiede Gmbh | Method for establishing the gearing geometries of a gear pairing of two gears with intersecting axes |
US8752447B2 (en) * | 2005-02-02 | 2014-06-17 | Thyssenkrupp Prazisionsschmiede Gmbh | Gear pair with intersecting axes |
US8100028B2 (en) | 2005-04-08 | 2012-01-24 | Tsutomu Miyaoku | Cornu's spiral tooth gear |
WO2006109838A1 (ja) * | 2005-04-08 | 2006-10-19 | Tsutomu Miyaoku | コルヌ螺旋歯形歯車 |
US10436169B2 (en) | 2008-12-19 | 2019-10-08 | Seg Automotive Germany Gmbh | Method and device for start-stop systems of internal combustion engines in motor vehicles |
JP2012512982A (ja) * | 2008-12-19 | 2012-06-07 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 自動車における内燃機関のスタートストップ装置のための方法及び装置 |
JP2010255523A (ja) * | 2009-04-24 | 2010-11-11 | Denso Corp | エンジン始動装置 |
US8534145B2 (en) | 2009-04-24 | 2013-09-17 | Denso Corporation | Engine starting apparatus |
JP2013527892A (ja) * | 2010-03-26 | 2013-07-04 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | ノイズに関して最適化された歯 |
CN102918257A (zh) * | 2010-03-26 | 2013-02-06 | 罗伯特·博世有限公司 | 优化噪声的齿部 |
CN102918257B (zh) * | 2010-03-26 | 2016-10-12 | 罗伯特·博世有限公司 | 优化噪声的齿部 |
CN103026051A (zh) * | 2010-07-27 | 2013-04-03 | 罗伯特·博世有限公司 | 非对称啮合机构 |
EP2598745A2 (de) * | 2010-07-27 | 2013-06-05 | Robert Bosch GmbH | Asymmetrische verzahnung |
WO2012019897A3 (de) * | 2010-07-27 | 2012-04-26 | Robert Bosch Gmbh | Asymmetrische verzahnung |
CN103026051B (zh) * | 2010-07-27 | 2016-10-12 | 罗伯特·博世有限公司 | 非对称啮合机构 |
DE102010038443A1 (de) * | 2010-07-27 | 2012-02-02 | Robert Bosch Gmbh | Asymmetrische Verzahnung |
US9222567B2 (en) | 2010-07-27 | 2015-12-29 | Robert Bosch Gmbh | Asymmetric toothing |
EP2489904A1 (en) | 2011-02-17 | 2012-08-22 | Hitachi Ltd. | Gear coupling device and gear coupling method |
US8960036B2 (en) | 2011-02-17 | 2015-02-24 | Hitachi, Ltd. | Gear coupling device and gear coupling method |
WO2012131973A1 (ja) | 2011-03-31 | 2012-10-04 | 三菱電機株式会社 | エンジン始動装置 |
US9512812B2 (en) | 2011-03-31 | 2016-12-06 | Mitsubishi Electric Corporation | Engine starting device |
EP2812610A4 (en) * | 2012-02-06 | 2016-08-03 | Bosch Automotive Prod Changsha | VEHICLE STARTER AND DRIVE THEREFOR |
WO2013117161A1 (en) | 2012-02-06 | 2013-08-15 | Bosch Automotive Products (Changsha) Co. Ltd. | Vehicle starter and driving gear thereof |
CN103244640A (zh) * | 2012-02-06 | 2013-08-14 | 博世汽车部件(长沙)有限公司 | 车辆起动机及其驱动齿轮 |
CN103769689A (zh) * | 2013-12-27 | 2014-05-07 | 镇江恒宇传动机械有限责任公司 | 一种渐开线齿轮齿槽倒角的加工工艺 |
WO2017203156A1 (fr) * | 2016-05-25 | 2017-11-30 | Valeo Equipements Electriques Moteur | Démarreur muni d'un pignon ayant au moins une dent profilée |
FR3051849A1 (fr) * | 2016-05-25 | 2017-12-01 | Valeo Equip Electr Moteur | Demarreur muni d'un pignon ayant au moins une dent profilee |
CN107859715A (zh) * | 2017-12-07 | 2018-03-30 | 东莞市领亚自动化科技有限公司 | 一种新型行星齿轮减速器 |
CN107859715B (zh) * | 2017-12-07 | 2023-08-15 | 东莞市领亚自动化科技有限公司 | 一种新型行星齿轮减速器 |
CN109505950A (zh) * | 2019-01-04 | 2019-03-22 | 上海第二工业大学 | 一种变速装置的齿轮及其齿的新型楔形结构 |
CN109505950B (zh) * | 2019-01-04 | 2024-03-29 | 上海第二工业大学 | 一种变速装置的齿轮及其齿的新型楔形结构 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2001248710A (ja) | インボリュート歯車装置およびこれを用いたエンジンの始動装置 | |
JP4367503B2 (ja) | 車両用遊星歯車装置 | |
CN110998108B (zh) | 动力传递轴 | |
JP2002250428A (ja) | インボリュート歯車装置、エンジンの始動機構、およびスタータ | |
US6092439A (en) | Positive acting differential having chamfered teeth | |
JP4773869B2 (ja) | ウォーム、減速機及び電動パワーステアリング装置 | |
JP2000170882A (ja) | インボリュ―ト歯車装置,スタ―タ、およびエンジンの始動機構 | |
JP2005147367A (ja) | 動力伝達軸 | |
JP2005121106A (ja) | かさ歯車 | |
JP2017150659A (ja) | シンクロナイザデバイスおよび同期方法 | |
JPH1194080A (ja) | 自動変速機のパーク機構 | |
JPH06235374A (ja) | カム歯形スタータピニオン | |
JP5280085B2 (ja) | 車両用ドライブプレートおよびその製造方法 | |
JPH03223559A (ja) | 鼓形ウオームギヤ | |
JPH0585559U (ja) | スクリュドライバ | |
JP7136337B2 (ja) | 差動ギヤ機構およびその設計方法 | |
JP2004360877A (ja) | インボリュート歯車 | |
JP6783460B2 (ja) | 軸交差型歯車装置 | |
CN114110128A (zh) | 齿轮机构、齿轮机构的制造方法 | |
JP2005180631A (ja) | スプライン部品装置およびその嵌合方法 | |
JPH0545310U (ja) | シザースギヤ装置 | |
JP4835163B2 (ja) | 焼入れ前内歯車仕上げ用シェービングカッタ | |
JPH0744830Y2 (ja) | 変速機のドッグクラッチギヤ | |
JP4165317B2 (ja) | 自動車の操舵装置用回転シャフトの結合構造 | |
US20020083787A1 (en) | Hypoid gears a drive-on-coast application |