JP2001246514A - 総形フライス - Google Patents
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Landscapes
- Milling Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 良好な切屑排出性と切削抵抗を減じて加工能
率を向上させた荒切削用の総形フライスを提供する。 【構成】 曲率が凸状と凹状に変化する曲線を含んだフ
ォ−ムからなる複数の切れ刃を備えた総形フライスにお
いて、少なくとも該切れ刃には1刃と次刃とで異なる位
置に波形切れ刃を設けることにより構成する。
率を向上させた荒切削用の総形フライスを提供する。 【構成】 曲率が凸状と凹状に変化する曲線を含んだフ
ォ−ムからなる複数の切れ刃を備えた総形フライスにお
いて、少なくとも該切れ刃には1刃と次刃とで異なる位
置に波形切れ刃を設けることにより構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、工作機械で曲率が変
化する曲線を含んだフォ−ムの荒切削に用いる総形フラ
イスに関する。
化する曲線を含んだフォ−ムの荒切削に用いる総形フラ
イスに関する。
【0002】
【従来の技術】総形フライスは、JIS規格(JIS
B0172、フライス用語)に定められているように、
特殊な輪郭のフォ−ムを成形するフライスであって、タ
ービンブレード又はタービンディスクの溝加工に用いる
フライス等、用途に合わせた呼称がある。一定曲率や直
状平面を創成するのが目的である通常の波形切れ刃付き
のカッタやラフィングエンドミルは、これらの刃形のみ
では総形フライスの呼称に該当しない。総形フライス
は、逃げ面を2番取り加工で成形した2番取りフライス
またはフォ−ムに沿って刃付けを施した輪郭フライスの
形状で用いられる。そのため、総形フライスは長時間使
用し損耗を生じても再研削によって原フォ−ムが容易に
再生できる特徴を有するものであるが、反面、フォ−ム
如何によっては切屑幅が長くなって切削性を損なう。特
に曲率が変化する曲線を含んだ複雑なフォ−ムをもつ場
合では、フォ−ムの各部で切屑厚みの変化が大きくて切
削性が均一ではなく、切屑づまりや噛み込みを生じて、
切り込みの大きい荒切削においては問題があった。切屑
を分断し切屑排出を円滑にする改善策として例えば特開
平8−39323号に示されたように、切れ刃にV字形
またはU字形のニック状切れ刃を設けることがあり、総
形フライスにおいても図1及び図2に例示するようにフ
ォ−ムの一部にニックを設けて切削性を高めたものがあ
る。
B0172、フライス用語)に定められているように、
特殊な輪郭のフォ−ムを成形するフライスであって、タ
ービンブレード又はタービンディスクの溝加工に用いる
フライス等、用途に合わせた呼称がある。一定曲率や直
状平面を創成するのが目的である通常の波形切れ刃付き
のカッタやラフィングエンドミルは、これらの刃形のみ
では総形フライスの呼称に該当しない。総形フライス
は、逃げ面を2番取り加工で成形した2番取りフライス
またはフォ−ムに沿って刃付けを施した輪郭フライスの
形状で用いられる。そのため、総形フライスは長時間使
用し損耗を生じても再研削によって原フォ−ムが容易に
再生できる特徴を有するものであるが、反面、フォ−ム
如何によっては切屑幅が長くなって切削性を損なう。特
に曲率が変化する曲線を含んだ複雑なフォ−ムをもつ場
合では、フォ−ムの各部で切屑厚みの変化が大きくて切
削性が均一ではなく、切屑づまりや噛み込みを生じて、
切り込みの大きい荒切削においては問題があった。切屑
を分断し切屑排出を円滑にする改善策として例えば特開
平8−39323号に示されたように、切れ刃にV字形
またはU字形のニック状切れ刃を設けることがあり、総
形フライスにおいても図1及び図2に例示するようにフ
ォ−ムの一部にニックを設けて切削性を高めたものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】ところが従来技術に
記載したニック付きの総形フライスは、切屑の分断に着
目していたため、切れ刃長さに比してニックとニックの
間隔が広くて切削抵抗の改善効果はなく、したがって荒
切削用として切削条件を高めて加工能率を向上させるこ
とを期待できるものではなかった。また、V字形、U字
形ニックを不用意に設けると切れ刃とニックの交差部に
損耗が集中して切削精度を損なうことがあり、工具寿命
が短く、荒切削と言えども総形フライスに採用するには
問題があり、特に曲率の大きなフォ−ムの場合、フライ
スの回転軸に対して大きな角度で傾斜するフォ−ムの場
合等では問題である。
記載したニック付きの総形フライスは、切屑の分断に着
目していたため、切れ刃長さに比してニックとニックの
間隔が広くて切削抵抗の改善効果はなく、したがって荒
切削用として切削条件を高めて加工能率を向上させるこ
とを期待できるものではなかった。また、V字形、U字
形ニックを不用意に設けると切れ刃とニックの交差部に
損耗が集中して切削精度を損なうことがあり、工具寿命
が短く、荒切削と言えども総形フライスに採用するには
問題があり、特に曲率の大きなフォ−ムの場合、フライ
スの回転軸に対して大きな角度で傾斜するフォ−ムの場
合等では問題である。
【0004】
【本願発明の目的】本願発明は以上のような背景のもと
になされたものであり、総形フライスの波形切れ刃の形
状及び配置を改良することによって、複雑なフォ−ムで
あっても良好な切屑排出性を得るとともに、切削抵抗を
減じて送り速度を高めることができる加工能率を向上さ
せた総形フライスを提供することを目的とする。
になされたものであり、総形フライスの波形切れ刃の形
状及び配置を改良することによって、複雑なフォ−ムで
あっても良好な切屑排出性を得るとともに、切削抵抗を
減じて送り速度を高めることができる加工能率を向上さ
せた総形フライスを提供することを目的とする。
【0005】
【問題を解決するための手段】本願発明は、上記の目的
を達成するために、曲率が凸状及び凹状に変化する曲線
を含んだフォ−ムからなる複数の切れ刃を備えた総形フ
ライスにおいて、該切れ刃には1刃と次刃とで異なる位
置に波形切れ刃を設けたものである。
を達成するために、曲率が凸状及び凹状に変化する曲線
を含んだフォ−ムからなる複数の切れ刃を備えた総形フ
ライスにおいて、該切れ刃には1刃と次刃とで異なる位
置に波形切れ刃を設けたものである。
【0006】
【作用】本発明を適用することにより、波形切れ刃によ
り切れ刃長さが長い場合であっても切屑を細かくし、排
出を容易にでき、また、波形切れ刃の主切れ刃とその側
面切れ刃とを丸みをもって滑らかに連なるようにしたか
ら、切れ刃の損耗が局部に偏ることがなく、切削条件を
高めることが可能となり、また成形したフォ−ム上に波
形切れ刃に起因する食い込み傷やバリ等の発生がなく、
滑らかな加工面を得ることができる。
り切れ刃長さが長い場合であっても切屑を細かくし、排
出を容易にでき、また、波形切れ刃の主切れ刃とその側
面切れ刃とを丸みをもって滑らかに連なるようにしたか
ら、切れ刃の損耗が局部に偏ることがなく、切削条件を
高めることが可能となり、また成形したフォ−ム上に波
形切れ刃に起因する食い込み傷やバリ等の発生がなく、
滑らかな加工面を得ることができる。
【0007】従来、ニック切れ刃に垂直に刻み込まれる
のが通常であるが、本発明の様にフォ−ムが複雑である
とニックを傾斜面に設ける事態が生じ、このときは切削
方向、すなわち工具の回転方向にはニックの一部が切れ
刃として作用する。そのため、この部分において障害が
発生しやすいが、本発明の適用によって改善できるので
ある。なお、波形切れ刃は1刃と次刃との2刃を交互に
設けてよいが、3刃以上を異なる位置に設けてもよい。
のが通常であるが、本発明の様にフォ−ムが複雑である
とニックを傾斜面に設ける事態が生じ、このときは切削
方向、すなわち工具の回転方向にはニックの一部が切れ
刃として作用する。そのため、この部分において障害が
発生しやすいが、本発明の適用によって改善できるので
ある。なお、波形切れ刃は1刃と次刃との2刃を交互に
設けてよいが、3刃以上を異なる位置に設けてもよい。
【0008】該波形切れ刃は凸略円弧と凹略円弧の連続
した波形状とし、更に、波形切れ刃の凹凸の差は隣接す
る波形切れ刃凸部頂点との間隔の0.01倍〜0.8倍
としたのは、0.01倍未満では切り屑を十分に分断す
ることができず、0.8倍を越えると滑らかに結びづら
くなるため、波形切れ刃の深さは隣接する波形切れ刃と
の間隔の0.01倍〜0.5倍とした。また、切れ刃に
連なる凸円弧の半径を該間隔の0.2倍〜5倍としたの
は、0.2倍未満では円弧が小さすぎて設ける意味が無
く、5倍を越えた大きな値で設けると切れ刃として長く
なり過ぎるため、切れ刃に連なる凸略円弧の半径は該間
隔の0.2倍〜5倍とした。これらの数値とすることに
より、波形切れ刃間隔を小さくして1刃の波形切れ刃と
次刃の波形切れ刃とが位置をずらして重なったラフィン
グ刃様とすることができ、このとき波形切れ刃によって
切れ刃の輪郭が総形フォ−ムから外れることがあったと
しても該波形切れ刃の深さは上述の範囲で浅くてもよい
から成形するフォ−ムの狂いを極小に抑えることができ
る。また、V字形、U字形切れ刃においても、波形切れ
刃同様に主切れ刃部を大きな円弧で滑らかに結ぶことに
より同様の作用、効果を得ることができる。
した波形状とし、更に、波形切れ刃の凹凸の差は隣接す
る波形切れ刃凸部頂点との間隔の0.01倍〜0.8倍
としたのは、0.01倍未満では切り屑を十分に分断す
ることができず、0.8倍を越えると滑らかに結びづら
くなるため、波形切れ刃の深さは隣接する波形切れ刃と
の間隔の0.01倍〜0.5倍とした。また、切れ刃に
連なる凸円弧の半径を該間隔の0.2倍〜5倍としたの
は、0.2倍未満では円弧が小さすぎて設ける意味が無
く、5倍を越えた大きな値で設けると切れ刃として長く
なり過ぎるため、切れ刃に連なる凸略円弧の半径は該間
隔の0.2倍〜5倍とした。これらの数値とすることに
より、波形切れ刃間隔を小さくして1刃の波形切れ刃と
次刃の波形切れ刃とが位置をずらして重なったラフィン
グ刃様とすることができ、このとき波形切れ刃によって
切れ刃の輪郭が総形フォ−ムから外れることがあったと
しても該波形切れ刃の深さは上述の範囲で浅くてもよい
から成形するフォ−ムの狂いを極小に抑えることができ
る。また、V字形、U字形切れ刃においても、波形切れ
刃同様に主切れ刃部を大きな円弧で滑らかに結ぶことに
より同様の作用、効果を得ることができる。
【0009】次に、総形フライスの切れ刃のフォ−ムは
多岐多様にわたるため、その態様について説明する。ま
ず、切れ刃のフォ−ムが該フライスの回転軸と直交する
平面に対して小さな角度である場合には、切れ刃の斜面
が切削するように作用し、切屑厚みが薄くなって擦過現
象が増し、また波形切れ刃を刻み込む方向が切削方向と
は一致しなくなるため、その効果が希薄になって切削抵
抗が増加する。従って切れ刃のフォ−ムが30゜以下の
角度で傾斜するときは、該角度より小さい角度で傾斜す
る直線部分を凸略円弧と凹略円弧の間に設けることによ
って波形切れ刃凸部頂点の間隔を大きくして本来の波形
切れ刃の効果を得ることができる。
多岐多様にわたるため、その態様について説明する。ま
ず、切れ刃のフォ−ムが該フライスの回転軸と直交する
平面に対して小さな角度である場合には、切れ刃の斜面
が切削するように作用し、切屑厚みが薄くなって擦過現
象が増し、また波形切れ刃を刻み込む方向が切削方向と
は一致しなくなるため、その効果が希薄になって切削抵
抗が増加する。従って切れ刃のフォ−ムが30゜以下の
角度で傾斜するときは、該角度より小さい角度で傾斜す
る直線部分を凸略円弧と凹略円弧の間に設けることによ
って波形切れ刃凸部頂点の間隔を大きくして本来の波形
切れ刃の効果を得ることができる。
【0010】次いで、切れ刃のフォ−ムの曲率が大きい
場合、特に隣接する波形切れ刃間で60度以上湾曲する
ようになると、両波形切れ刃のいずれかは上述の傾斜面
に位置することになり、かつ、湾曲部分が短いからこの
切れ刃を1部分ずつオフセットして1刃と次刃とで出入
りさせるのである。すなわち、波形切れ刃の効果を得て
切削性を高めるものである。
場合、特に隣接する波形切れ刃間で60度以上湾曲する
ようになると、両波形切れ刃のいずれかは上述の傾斜面
に位置することになり、かつ、湾曲部分が短いからこの
切れ刃を1部分ずつオフセットして1刃と次刃とで出入
りさせるのである。すなわち、波形切れ刃の効果を得て
切削性を高めるものである。
【0011】さらに、本願発明は切れ刃のフォ−ムの一
部を切れ刃ごとに交互に間引いたものである。特に、傾
斜面が急角度の場合は側面で擦過現象が大きいので切れ
刃の一部を間引くことで緩和できる。またフォ−ムの位
置によって切れ刃の直径差が大きい場合には小径部分で
1刃と次刃の間隔が狭まり、切れ味が低下するので間引
くことで回復する。また外周部分であってもねじれ角や
フォ−ムの都合によって間引いても差し支えない。更
に、前記総形フライスに被覆を施す場合には、被覆は周
期率表第4a族、第5a族、第6a族の遷移金属、低融
点金属、希土類金属、またはAlの炭化物、窒化物、酸
化物、硼化物、硬質窒化硼素、硬質炭素さらにこれらの
固容体または混合体からなる群のうちから選ばれた1種
または2種以上の硬質性膜及び/又はMoS等の潤滑性
膜を1層または2層以上の多層で0. 2〜20μの厚み
で被覆すると、耐摩耗性が向上でき、更に寿命を長くす
ることができる。また、総形フライスは、高速度鋼、超
微粒子超硬合金、TiCN基サーメット等を用いること
ができ、特に、溶解ハイスや粉末ハイスがその加工性の
良さから優れている。以下、本願発明をその実施例を示
す図面に基づいて説明する。
部を切れ刃ごとに交互に間引いたものである。特に、傾
斜面が急角度の場合は側面で擦過現象が大きいので切れ
刃の一部を間引くことで緩和できる。またフォ−ムの位
置によって切れ刃の直径差が大きい場合には小径部分で
1刃と次刃の間隔が狭まり、切れ味が低下するので間引
くことで回復する。また外周部分であってもねじれ角や
フォ−ムの都合によって間引いても差し支えない。更
に、前記総形フライスに被覆を施す場合には、被覆は周
期率表第4a族、第5a族、第6a族の遷移金属、低融
点金属、希土類金属、またはAlの炭化物、窒化物、酸
化物、硼化物、硬質窒化硼素、硬質炭素さらにこれらの
固容体または混合体からなる群のうちから選ばれた1種
または2種以上の硬質性膜及び/又はMoS等の潤滑性
膜を1層または2層以上の多層で0. 2〜20μの厚み
で被覆すると、耐摩耗性が向上でき、更に寿命を長くす
ることができる。また、総形フライスは、高速度鋼、超
微粒子超硬合金、TiCN基サーメット等を用いること
ができ、特に、溶解ハイスや粉末ハイスがその加工性の
良さから優れている。以下、本願発明をその実施例を示
す図面に基づいて説明する。
【0012】
【実施例】図3及び図4は本発明の一実施例であり、凸
円弧状及び凹円弧状のフォ−ムをもつ2番取り刃形の総
形フライスである。この切れ刃は図4に示すように浅く
て細かい波形切れ刃を備え、切れ刃と波形切れ刃の側面
とが凸円弧で滑らかに結ばれている。従来型のニック付
きにおいては凸円弧の頂部では影響が少ないものの、両
側端部においては切れ刃とニックの接点が屹立した状態
で切削するためこの部分の損耗が激しくなりがちであっ
た。本発明によって従来品において頻発した局部損耗が
軽減でき、切削精度が長時間維持することができると同
時に、切削条件を高速化することができた。
円弧状及び凹円弧状のフォ−ムをもつ2番取り刃形の総
形フライスである。この切れ刃は図4に示すように浅く
て細かい波形切れ刃を備え、切れ刃と波形切れ刃の側面
とが凸円弧で滑らかに結ばれている。従来型のニック付
きにおいては凸円弧の頂部では影響が少ないものの、両
側端部においては切れ刃とニックの接点が屹立した状態
で切削するためこの部分の損耗が激しくなりがちであっ
た。本発明によって従来品において頻発した局部損耗が
軽減でき、切削精度が長時間維持することができると同
時に、切削条件を高速化することができた。
【0013】図5は、最大直径は118mm、切れ刃の
幅は20mm、刃数8刃の総形フライスである。総形の
フォ−ムは図6に拡大図示されているように、最外周部
を構成する凸円弧部とこれに連なる急斜面と小径部を構
成する凹円弧部からなっている。波形切れ刃は切れ刃に
沿って深さ0.2mm、幅1〜1.5mmの間隔で設け
ている。ここで波形切れ刃の詳細は図7〜図9のとおり
である。すなわち、図7は最外周の凸円弧部に設けた凸
略円弧と凹略円弧の連続した波形状の波形切れ刃を示
し、図8は急斜面部分で波形切れ刃の底に斜面の角度よ
りさらに小さい角度の直線部分を設けたものである。ま
た図9は最外周から急斜面部分に移行する屈曲部であっ
て、曲率が大きいため切れ刃を出入りさせることによっ
て波形切れ刃に代えたものである。
幅は20mm、刃数8刃の総形フライスである。総形の
フォ−ムは図6に拡大図示されているように、最外周部
を構成する凸円弧部とこれに連なる急斜面と小径部を構
成する凹円弧部からなっている。波形切れ刃は切れ刃に
沿って深さ0.2mm、幅1〜1.5mmの間隔で設け
ている。ここで波形切れ刃の詳細は図7〜図9のとおり
である。すなわち、図7は最外周の凸円弧部に設けた凸
略円弧と凹略円弧の連続した波形状の波形切れ刃を示
し、図8は急斜面部分で波形切れ刃の底に斜面の角度よ
りさらに小さい角度の直線部分を設けたものである。ま
た図9は最外周から急斜面部分に移行する屈曲部であっ
て、曲率が大きいため切れ刃を出入りさせることによっ
て波形切れ刃に代えたものである。
【0014】これを用いてステンレス鋼SUS410材
の平板を上記のフォ−ムに成形切削を行った。切削諸元
は工具軸方向の切り込み15mm、工具半径方向の切り
込み10mm、工具の回転数65回転/min、送り速
度65mm/minである。本発明例では、加工物1ケ
を45分で完成させることができた。比較のため、同一
フォ−ムを加工する従来技術に記載したカッタを用いた
場合は、回転数を大きくできないため、加工物1ケに2
50分を要していた。
の平板を上記のフォ−ムに成形切削を行った。切削諸元
は工具軸方向の切り込み15mm、工具半径方向の切り
込み10mm、工具の回転数65回転/min、送り速
度65mm/minである。本発明例では、加工物1ケ
を45分で完成させることができた。比較のため、同一
フォ−ムを加工する従来技術に記載したカッタを用いた
場合は、回転数を大きくできないため、加工物1ケに2
50分を要していた。
【0015】図10は本願発明の他の実施例であって、
上記図1と類似の寸法であるが2番取り刃形ではなく、
逃げ面を研削した輪郭刃形とし、側面にも外周から軸心
に向かって切れ刃を設けてある。側刃は1刃ごとに外周
付近から間引いてある。この部分軸心に近付くほど切れ
刃と切れ刃との間隔が狭くなるため、間引くことによっ
てかえって切削性を高められる。
上記図1と類似の寸法であるが2番取り刃形ではなく、
逃げ面を研削した輪郭刃形とし、側面にも外周から軸心
に向かって切れ刃を設けてある。側刃は1刃ごとに外周
付近から間引いてある。この部分軸心に近付くほど切れ
刃と切れ刃との間隔が狭くなるため、間引くことによっ
てかえって切削性を高められる。
【0016】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、波形切
れ刃の形状及び配置を改良することによって良好な切屑
排出性を得るとともに、切削抵抗を減じて送り速度を高
めることができる加工能率を向上させた総形フライスが
得られたのである。
れ刃の形状及び配置を改良することによって良好な切屑
排出性を得るとともに、切削抵抗を減じて送り速度を高
めることができる加工能率を向上させた総形フライスが
得られたのである。
【図1】図1は、従来品の例の正面図を示す。
【図2】図2は、図1の側面図を示す。
【図3】図3は、本発明の実施例の正面図を示す。
【図4】図4は、図3の要部拡大図を示す。
【図5】図5は、本発明の他の実施例の正面図を示す。
【図6】図6は、図5により成形する総形のフォ−ムを
示す。
示す。
【図7】図7は、図5の1部の波形切れ刃の構成を示
す。
す。
【図8】図8は、図5の他の1部の波形切れ刃の構成を
示す。
示す。
【図9】図9は、図5のさらに他の1部の波形切れ刃の
構成を示す。
構成を示す。
【図10】図10は、本発明の他の実施例の正面図を示
す。
す。
【図11】図11は、本発明の他の実施例の正面図を示
す。
す。
1 本体 2 切れ刃 3 波形切れ刃 4 波形切れ刃の深さ 5 波形切れ刃の間隔 6 波形切れ刃と切れ刃とを連ねる丸み 7 総形のフォ−ム α 総形のフォ−ムの傾斜角 θ 波形切れ刃に設けた略直線部分の傾斜角
Claims (5)
- 【請求項1】 曲率が凸状及び凹状に変化する曲線を含
んだフォ−ムを形成する複数の切れ刃を備えた総形フラ
イスにおいて、少なくとも該切れ刃には1刃と次刃とで
異なる位置に波形切れ刃を設けたことを特徴とする総形
フライス。 - 【請求項2】 請求項1記載の総形フライスにおいて、
該波形切れ刃は凸略円弧と凹略円弧の連続した波形状で
あって、波形切れ刃の凹凸の差は隣接する波形切れ刃凸
部頂点の間隔の0.01倍〜0.8倍、及び/または切
れ刃に連なる凸略円弧の半径は該間隔の0.2倍〜5倍
の値で設けたことを特徴とする総形フライス。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の総形フラ
イスにおいて、切れ刃のフォ−ムがフライスの回転軸と
直交する平面に対して30度以下の角度で傾斜すると
き、該角度よりさらに小さい角度で傾斜する直線部分を
凸略円弧と凹略円弧の間に設けたことを特徴とする総形
フライス。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項2記載の総形フラ
イスにおいて、切れ刃のフォ−ムの曲率が大きく、隣接
する波形切れ刃間で60度以上湾曲するとき、1刃と次
刃とで切れ刃のフォ−ムを出入りさせることを特徴とす
る総形フライス。 - 【請求項5】 請求項1ないし請求項4記載の総形フラ
イスにおいて、切れ刃のフォ−ムの一部を切れ刃ごとに
交互に間引いたことを特徴とする総形フライス。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000058288A JP2001246514A (ja) | 2000-03-03 | 2000-03-03 | 総形フライス |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=18578904
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2001246514A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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