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JP2001237206A - 平坦化加工方法 - Google Patents

平坦化加工方法

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Publication number
JP2001237206A
JP2001237206A JP2000378805A JP2000378805A JP2001237206A JP 2001237206 A JP2001237206 A JP 2001237206A JP 2000378805 A JP2000378805 A JP 2000378805A JP 2000378805 A JP2000378805 A JP 2000378805A JP 2001237206 A JP2001237206 A JP 2001237206A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing pad
polishing
workpiece
processed
center
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000378805A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuki Shingu
克喜 新宮
Kyo Otsuka
巨 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000378805A priority Critical patent/JP2001237206A/ja
Publication of JP2001237206A publication Critical patent/JP2001237206A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加工物を均一に研磨する平坦化加工方法を
提供する。 【解決手段】 被加工物の被加工面を、研磨パッドによ
り研磨して平坦化するに際し、被加工面の少なくとも2
つの位置にて(1)研磨パッドを被加工面上で被加工面
の一部が研磨パッドから露出するように、研磨パッドを
位置させること;(2)被加工面と研磨パッドとを接触
させて両者の間に圧力を生じさせること;および(3)
研磨パッドを揺動させるとともに、被加工物をその中心
軸を回転軸として回転させて被加工面を研磨することを
それぞれ実施し、各位置ごとに研磨パッドの滞留時間を
変えることにより、被加工面の各位置における加工量が
所望量となるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加工物の被加工
面を研磨により平坦化する方法に関し、特に半導体デバ
イスを被加工物とし、その表面に配線を形成する工程に
おいて、配線形成面または配線の上に形成した絶縁材料
層を平坦化するのに適した平坦化加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、被加工物の被加工面を研磨により
平坦化する加工方法は、多種多様な分野において適用さ
れている。その一例として、半導体デバイスの配線工程
における平坦化加工を挙げることができる。
【0003】半導体デバイスの配線工程は次のようにし
て実施される。まず、例えばアルミニウム等の導電材料
から成る配線を半導体基板に形成し;絶縁酸化膜を積層
し;次いで絶縁酸化膜を研磨して平坦化させる。絶縁酸
化膜の平坦化は、フォトリソグラフィ工程において所望
の回路パターンを形成するために必要である。絶縁酸化
膜の表面に凹凸が存在し、その段差が大きい場合には、
レジストにおいて適切に焦点が結ばれない部分が存在す
る。その結果、所望の回路パターンが形成されないとい
う問題が生じる。
【0004】また、凹凸を有する絶縁酸化膜上に更に配
線を形成すると、段差部で配線材料の膜厚が薄くなり、
極端な場合には膜が途切れて断線状態になることもあ
る。さらに別の問題として、凹凸面を有する絶縁酸化膜
上で配線材料をパターニングする場合、段差部で配線材
料がエッチングされにくい場合があり、極端な場合には
ショート状態となる。
【0005】かかる問題を回避するため、例えば、エッ
チバック法、あるいはSOGまたはリフローを塗布して
から熱処理を実施する流動化法等を採用して、絶縁酸化
膜を平坦化することが行われている。しかし、エッチバ
ック法および流動化法はいずれも、絶縁膜の種類によっ
て加工の適否がある。また、それらは部分平坦化を実現
するにとどまり、全体平坦化を実現し得るものではな
い。
【0006】最近では、これら従来の平坦化手法に代え
て、研磨法、特に絶縁膜と研磨剤の化学反応を伴うケミ
カルメカニカルポリッシング(化学的機械研磨法;CM
P)が採用されつつある。CMPによれば絶縁酸化膜の表面
全体を極めて平滑にできる。
【0007】これとは別に、半導体デバイスの製造工程
においては次のような配線工程が実施される。まず、半
導体基板に溝部を設け、この溝部の中に導電材料が埋め
込まれるように導電性材料の膜を形成し、それから導電
性材料の膜の表面を平坦化させる。この平坦化は、隣接
する溝部内の導電性材料の絶縁を確保するために、溝部
内にある導電性材料の頂面と基板の頂面とが面一となる
ように実施される。この場合にも平坦化手法として研磨
法、特にCMPが採用される。
【0008】半導体装置等、微細な凹凸を有する被加工
面を研磨する装置の一例は、特開平7−201788号
公報に開示されている。同号公報において開示されてい
る装置の使用方法を図8を参照しながら説明する。ま
ず、円盤形態の被加工物(5)を、被加工面(5a)を
上向きにして自転可能なテーブル(6)に固定する。次
に自転可能な研磨パッド保持具(3)に円盤形態の研磨
パッド(1)を取り付ける。この研磨パッド保持具
(3)は、研磨パッド(1)を取り付ける面が弾性材料
(2)で形成されている。
【0009】研磨パッド(1)と被加工面(5a)は、
両者の回転軸をずらし、両者の間に隙間を設けて配置さ
れる。そして、研磨パッド(1)と被加工面(5a)と
の間に必要に応じて研磨スラリーを供給し、研磨パッド
(1)および被加工物(5)を自転させるとともに、研
磨パッド(1)を被加工面(5a)の半径方向で往復移
動させる。続いて、研磨パッド保持具(3)の中へ気体
を送り込み、この気体の圧力を弾性材料(2)を介して
研磨パッド(1)に伝達することによって、研磨パッド
(1)を被加工面(5a)に垂直方向に押し付け、研磨
を開始する。所定時間、研磨を実施した後、研磨パッド
保持具(3)内の内圧を解除して被加工物(5)の研磨
を完了させる。研磨パッド(1)の回転軸は水平方向に
移動させることができるので、被加工物(5)および研
磨パッド(1)の軸間の距離を変化させることにより、
被加工面(5a)の中心部および外周部の研磨を実施す
ることができる。
【0010】図8に示す装置において、研磨パッドは、
研磨パッドの直径が被加工面の少なくとも1の半径と重
なり、かつ研磨パッドの直径が被加工物の半径を含むよ
うに被加工面上に配置される。研磨パッド(1)および
被加工物(5)の回転数の比は、予め加工を試験的に実
施し、その結果から被加工面全体にわたって加工量が一
定となるように設定される。
【0011】この装置によれば、回転軸をずらして被加
工物(5)ならびに研磨パッド(1)を回転させるた
め、被加工物と研磨パッドとの間に相対運動が生じ、そ
れにより研磨パッド(1)が被加工面(5a)の全体を
研磨するようになっている。また、研磨パッド(1)は
一定圧力で研磨スラリーを介して被加工面(5a)に押
し付けられる。したがって、被加工物に反りが生じてい
る場合でも、比較的一様に平坦化加工を実施できる。
【0012】なお、研磨時間は一般に次のようにして決
定される。まず、被加工物の厚さを数点(例えば、5点
または9点)にて測定し、その厚さの平均値から研磨に
より除去すべき量(即ち、加工量)を算出する。次に、
研磨レートを求める。研磨レートは、被加工物の種類、
研磨パッドの面積および種類(例えば材質)、研磨パッ
ドと被加工物との相対速度、研磨パッドと被加工物との
間の圧力、ならびに研磨スラリーの種類等に応じて異な
るため、一般に実験的に求められる。そして、加工量を
研磨レートで除すことにより研磨時間を算出する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図8に示す装置は、被
加工面の反りによる影響を受けにくくしたものではある
が、なお改善を要するものである。例えば、被加工面に
おいて、単なる反り以外に、周期が数cm、振幅が数μm
のうねりが存在する場合、および/または研磨パッドの
研磨面にムラが存在する場合には、上記装置で研磨して
も、依然として被加工面の一部または全部における研磨
レートが一般的な研磨則(プレストンの式)に従わず、
その結果、加工精度が悪くなるという問題がある。同様
の問題は、研磨スラリー中の成分が被加工面で被加工物
と化学反応するケミカルメカニカルポリッシング(化学
的機械研磨法;CMP)またはメカノケミカルポリッシ
ング(MCP)においても生じる。
【0014】ここで、「加工精度」とは、目的とする加
工量と実際の加工量との差で表される。この差が大きい
ほど、加工精度は悪い。加工量は、平坦化加工(研磨)
においては一般に除去(研磨)された被加工物(または
膜)の厚さで表される。
【0015】また、例えば、半導体基板に形成した絶縁
酸化膜の厚さ(即ち、半導体基板表面と絶縁酸化膜表面
との間の距離)が均一でないために、被加工面の表面に
起伏が存在することがある。そのような起伏は、一般に
周期(起伏の頂点とその隣の頂点との間の距離)が数c
m、高さが数百nm〜数μmのものである。そのような起
伏が存在する被加工面を研磨すると、起伏が残存したま
ま研磨が進行し、被加工面を完全に平坦化することが難
しい傾向にある。
【0016】本発明はかかる実情に鑑みてなされたもの
であり、被加工物の被加工面全体をより均一に研磨でき
る平坦化加工方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の平坦化加工方法は、被加工物の被加工面
を、研磨パッドにより研磨して平坦化する平坦化加工方
法であって、被加工面の少なくとも異なる2つの位置に
て (a)研磨パッドを被加工面上に被加工面の一部が研磨
パッドから露出するように位置させること; (b)被加工面と研磨パッドとを接触させて両者の間に
圧力を生じさせること;および (c)研磨パッドを揺動させるとともに、被加工物をそ
の中心軸を回転軸として回転させて、被加工面を研磨す
ることをそれぞれ実施し、被加工面において1の位置に
おける加工量が他の少なくとも1の位置における加工量
と異なる平坦化加工方法である。
【0018】研磨パッドを位置させる(a)において、
被加工面の少なくとも2つの異なる位置にて研磨パッド
を位置させる。このことは、研磨面を有する研磨パッド
のある1点(例えば研磨面の中心)を基準点とし、この
基準点を被加工面の少なくとも2つの異なる位置に配置
することにより行う。
【0019】「少なくとも2つの異なる位置」は、被加
工物を静止させたときの少なくとも2つの異なる位置で
ある。被加工面を研磨する(c)において、被加工物の
回転および研磨パッドの揺動に起因して、研磨パッドの
基準点が被加工面における位置に対して変位すること
は、研磨パッドを被加工面の少なくとも2つの異なる位
置に配置することには相当しない。
【0020】「被加工面の一部が研磨パッドから露出す
る」とは、被加工物および研磨パッドが静止した状態
(即ち、研磨パッドを位置させる(a))において、被
加工面において研磨パッドと重ならない部分が存在する
(即ち、被加工面の少なくとも一部分の上方には研磨パ
ッドが存在しない)ように研磨パッドを被加工面上に位
置させることを意味する。
【0021】したがって、本発明の平坦化加工方法にお
いては、被加工物の被加工面の面積よりも面積が小さい
研磨面を有する研磨パッドが好ましく用いられる。被加
工物および研磨パッドが円盤形態である場合には、研磨
パッドの直径が被加工物の直径よりも小さいことが好ま
しい。
【0022】研磨パッドを「揺動」させるとは、研磨パ
ッドを被加工面と平行な方向(一般には水平方向)で往
復直線運動させることを意味する。
【0023】本発明の平坦化加工方法においては、被加
工面上のある位置から次の位置への研磨パッドの移動が
連続的なものでない。そのため、研磨パッドが各位置に
あるときに研磨される部分の間で段差が生じやすい。こ
の段差をなくすため、研磨パッドを揺動する。研磨パッ
ドの揺動方向は、好ましくは研磨パッドがある位置から
次の位置へ移動するときの移動方向である。例えば、被
加工物が円盤形態である場合、研磨パッドは被加工物の
半径方向で順次移動させて、被加工物の半径方向で揺動
させるとよい。被加工物が矩形である場合、研磨パッド
は被加工物の矩形の対角線方向で順次移動させて、被加
工物の対角線方向で揺動させてよい。
【0024】本発明の平坦化加工法においては、被加工
物をその中心軸を回転軸として回転させる。被加工物の
「中心軸」とは、被加工物の被加工面の中心を通る被加
工面に対して垂直(または鉛直)な軸である。被加工物
の回転および研磨パッドの揺動により、研磨パッドと被
加工物との間で相対運動が生じて被加工面が研磨され
る。
【0025】さらに研磨パッドをその中心軸を回転軸と
して回転させると、被加工物と研磨パッドとの間の相対
速度をより大きくすることができる。研磨パッドの「中
心軸」とは、研磨パッドの研磨面の中心を通る研磨面に
対して垂直(または鉛直)な軸である。
【0026】研磨パッドと被加工面が接触し、かつ研磨
パッドが被加工面を研磨している時間、すなわち上記
(c)が実施されている時間は、本明細書において「研
磨パッドの滞留時間」と称される。
【0027】本発明の平坦化加工方法は、上述のよう
に、被加工面において1の位置における加工量が他の少
なくとも1の位置における加工量と異なる点に特徴を有
する。「加工量」とは、被加工面の研磨量を意味し、本
発明の平坦化加工方法の実施前後の、被加工物の厚さ
(または平坦化される膜の表面から基板表面までの距
離)の差に対応する。「被加工面において1の位置にお
ける加工量が他の少なくとも1の位置における加工量と
異なる」とは、加工量が被加工面の全ての位置において
相互に同じであるということがないことを意味する。こ
の特徴は、厚さが一定でない被加工物において、被加工
面の位置に応じて加工量を所望のように大きく又は小さ
くすることを可能にし、それにより、被加工物の厚さを
より均一にして、被加工面の平坦性をより向上させ得
る。
【0028】被加工面において1の位置における加工量
が他の少なくとも1の位置における加工量と異なる場合
として、被加工面のM箇所(Mは3以上の整数)の位置
における加工量を比較したときに:ある1の位置におけ
る加工量と、その他の(M−1)箇所の位置における加
工量とを比較した場合、後者は相互に同じで、前者は後
者と異なる場合;N箇所(Nは2以上であってMよりも
小さい整数)の位置における加工量がいずれもHであ
り、(M−N)箇所の位置における加工量がいずれも
H’であって、H≠H’である場合L箇所(Lは2以上
であってMよりも小さい整数)の位置における加工量が
いずれもJであり、(M−L)箇所の位置における加工
量がいずれもJではない場合;および各位置における加
工量が互いに異なる場合等が挙げられる。
【0029】被加工面において1の位置における加工量
が他の少なくとも1の位置における加工量と異なる場合
には、被加工面の複数点での加工量を測定した場合にお
いて、任意の2つの加工量の組を選択した場合、2つの
加工量が相互に異なる組が少なくとも1組存在する場合
が含まれる。
【0030】「1の位置」は、被加工面上で選択される
1つの位置であり、任意に選択してよい。「1の位置」
は、例えば、便宜的に、研磨パッドの基準点が配置され
る位置のいずれか1つとしてよい。即ち、本発明の平坦
化加工方法には、研磨パッドの基準点が配置されるある
1の位置における加工量が、研磨パッドの基準点が配置
される他の位置のうち少なくとも1の位置における加工
量とは異なる態様が含まれる。
【0031】したがって、本発明の平坦化加工法によれ
ば、例えば、半導体基板の表面に形成された絶縁酸化膜
の厚さ(即ち、絶縁酸化膜の表面と半導体基板の表面と
の間の距離)が一定でないときに、より厚い部分の加工
量をより大きくして絶縁酸化膜の厚さを最終的に一定に
することができる。複数の膜が基板上に積層されている
場合には、個々の膜の厚さを合わせた総厚さを一定にす
ることができる。
【0032】加工量に関する上記の特徴は、研磨パッド
の各位置における滞留時間の集合において1の滞留時間
が他の少なくとも1の滞留時間と異なる態様によって実
現される。研磨パッドの各位置における滞留時間の集合
とは、研磨パッドを被加工面の例えば異なるm箇所(m
は2以上の整数)の位置P1〜Pmに配置し、位置P1
〜Pmにおける研磨パッドの滞留時間をそれぞれt1〜
tmとしたときに、t1〜tmを要素とする集合をい
う。この集合において少なくとも1の滞留時間が他の少
なくとも1の滞留時間と異なるようにすることで、被加
工面の各位置における加工量を所望のものとし、それに
より被加工面における加工量分布を所望のものとするこ
とができる。
【0033】被加工面における加工量分布を所望のもの
とするためには、研磨パッドが順次配置される位置およ
びその時の被加工面の各位置における研磨レート等に応
じて、研磨パッドが順次配置される位置での研磨パッド
の滞留時間を決定する必要がある。そのように決定され
る滞留時間の集合においては、一般に1の滞留時間がそ
の他の少なくとも1の滞留時間と異なる。被加工面の1
の位置における加工量は、研磨パッドが各位置に配置さ
れたときの被加工面の当該1の位置における研磨レート
と研磨パッドの滞留時間の積を合計した量に相当する。
【0034】例えば、研磨パッドの基準点を被加工面上
の位置Paに配置して研磨し、その後別の位置Pbに移
動させて研磨した場合を考える。移動のさせ方によって
は(例えばPaとPbとが近い場合)、研磨パッドがい
ずれの位置にあっても、被加工面のある位置Zaが研磨
パッドの一部と重なる(位置Za上に研磨パッドの一部
が存在する)場合があり、そのときは被加工面の位置Z
aは2度研磨される。したがって、被加工面の位置Za
における加工量は、位置Paに研磨パッドが配置された
ときの被加工面の位置Zaにおける研磨レートMaと研
磨パッドの位置Paにおける滞留時間taの積Ma*t
a、および位置Pbに研磨パッドが配置されたときの被
加工面の位置Zaにおける研磨レートMbと研磨パッド
の位置Pbにおける滞留時間tbの積Mb*tbを合わ
せた量(Ma*ta+Mb*tb)となる。そのような
場合において、位置Zaにおける加工量を所望量とする
ための研磨パッドの各滞留時間taおよびtbは、後述
するように、多元連立方程式を解くことにより求めら
れ、または行列を利用して算出される。
【0035】別の例として、被加工面の位置Zcが、被
加工面上の位置Pcに基準点を配置した研磨パッドのみ
と重なり、他の位置Pdに配置した研磨パッドと重なら
ない場合(例えばPcがPdから遠くに位置する場合)
がある。そのような場合、被加工面の位置Zcにおける
加工量は、位置Paに研磨パッドが配置されたときの被
加工面の位置Zcにおける研磨レートMcと研磨パッド
の滞留時間tcの積Mc*tcで求められる。したがっ
て、被加工面の位置Zcにおける加工量は、研磨レート
Mcおよび/または研磨パッドの滞留時間tcを適宜設
定することにより所望の加工量にし得る。位置Pcのよ
うな位置が被加工面に複数存在する場合、本発明の平坦
化加工方法の1つの態様において、1の位置における研
磨レートおよび/または滞留時間を他の少なくとも1の
位置におけるそれと異なるようにすると、被加工面にお
いて1の位置における加工量が他の少なくとも1の位置
における加工量と異なり、被加工面を平坦化できる。本
発明の平坦化加工方法の別の態様において、例えば研磨
レートが予め分かっている場合、所望の加工量を設定す
ると、設定すべき滞留時間が求められる。
【0036】本発明の平坦化方法は、円盤形態である被
加工物の被加工面を、円盤形態である研磨パッドを用い
て研磨するのに適している。その場合、研磨パッドは、
被加工面の半径方向に移動させることが好ましい。より
好ましくは、研磨パッドの中心を被加工面の中心から半
径方向に外周側に向かって移動させることにより、研磨
パッドの中心軸と被加工物の中心軸との間の距離が異な
る少なくとも2箇所の位置に、研磨パッドを位置させる
ことが好ましい。さらにより好ましくは、研磨パッドの
中心は等間隔で半径方向に移動させる。
【0037】ここで、「実質的に円盤形態である」被加
工物および研磨パッドには、被加工面の形状が完全な円
形であるもののほか、例えば半導体ウエハのようにオリ
フラが形成されて一部において円弧が欠けているような
ものも含まれる。さらに、周囲が滑らかな曲線を描いて
いないものであっても、中心からの距離が大きく異なら
なければ実質的に円盤形態であるとし、例えば、頂点の
数が6以上の正多角形も、実質的に円盤形態である被加
工物または研磨パッドであり得る。
【0038】続いて、被加工面における加工量の分布が
所望のものとなるように、各位置における研磨パッドの
滞留時間を決定する方法を具体的に説明する。滞留時間
は、被加工面の各位置における研磨レートを測定し、測
定した研磨レートと被加工面の各位置における所望の加
工量とから算出して決定する。以下にその詳細を説明す
る。
【0039】まず、被加工面に応じて、研磨パッドの面
積および種類(例えば材質)、研磨パッドの揺動の条件
(揺動する際の移動幅および頻度)、被加工物の回転
数、研磨パッドと被加工物との間の圧力、研磨スラリー
の種類、研磨パッドを回転させる際にはその回転数等の
研磨条件、ならびに研磨パッドを位置させる被加工面の
複数の位置および当該位置での研磨パッドの滞留時間
(即ち、研磨時間)を適当に選択する。研磨条件は例え
ば常套的に採用されている条件であってよい。次に、そ
の選択した条件の下で、研磨パッドの位置を順次変えて
研磨を実施し、被加工面の研磨レートを測定する。
【0040】研磨パッドの基準点を被加工面の異なるm
箇所の位置P1〜Pmに位置させる場合、研磨レートは
被加工面のm箇所の異なる位置Z1〜Zmにて測定す
る。位置Z1〜ZmはP1〜Pmと同じであっても、異
なっていてもよい。研磨パッドをある1の位置に配置し
て研磨したとき、研磨レートを被加工面のm箇所の位置
Z1〜Zmにて測定する。したがって、研磨レートはm
×m個測定されることとなる。研磨パッドを1の位置に
配置して研磨するとき、被加工面のm箇所の位置Z1〜
Zmの全ての位置が常に研磨されるわけではなく、研磨
されない位置も存在し得る。その位置における研磨レー
トは0となる。研磨レートを測定する位置は、好ましく
は研磨パッドを位置させる位置P1〜Pmである。
【0041】研磨レートは単位時間あたり(通常1分あ
たり)の加工量であり、研磨前後の、膜の厚さ又は被加
工物の厚さの変化量(即ち、加工量)を研磨時間で除す
ことによって求められる。
【0042】被加工面の研磨レートは、平坦化しようと
する被加工物の同じロットの集合から、1または数個の
被加工物を抜きとり、上述のように選択した研磨条件で
被加工物を研磨することにより求める。
【0043】被加工面の各位置における所望の加工量は
次のようにして決定する。まず、被加工物の厚さを、研
磨レートを測定するm箇所の位置Z1〜Zmにて測定す
る。被加工物の厚さは、それ以外の位置においても測定
してよく、例えば全体にわたって測定してよい。次に、
被加工面を平坦とするためには、被加工面の位置Z1〜
Zmにおける厚さをどれだけ減らすべきかを測定結果に
基づいて決定する。各位置において減らすべき厚さが所
望の加工量に相当する。上述のように研磨パッドを位置
させる位置P1〜Pmにて被加工面の研磨レートを測定
する場合には、位置P1〜Pmにおける所望の加工量を
決定する。
【0044】被加工面のある位置Zにおける加工量は、
研磨パッドが各位置にあるときの位置Zにおける各研磨
レートと研磨パッドの各滞留時間の積を合計した量に相
当する。即ち、研磨パッドの基準点(例えば中心)を被
加工面のm箇所の位置P1〜Pmに位置させる場合にお
いて、被加工面の位置Zにおける加工量Rは下記の式
(1):
【数1】 で示される。式(1)において、Mkは研磨パッドの基
準点が第k(kは1〜mのいずれか1の整数)の位置P
kに配置されて被加工面を研磨しているときの位置Zに
おける研磨レートを示し、tkは研磨パッドの基準点が
第kの位置Pkにあるときの研磨パッドの滞留時間を示
す。Mk*tkは、研磨パッドの基準点が第kの位置P
kにあるときの位置Zにおける加工量に相当する。
【0045】被加工面の加工量分布が所望のものとなる
ように研磨パッドの滞留時間t1〜tmを決定するため
には、式(1)と同様の式を被加工面のm箇所の異なる
位置について作成し、各位置における所望の加工量を式
に代入して、m元1次連立方程式を解く必要がある。研
磨レートを被加工面の位置Z1〜Zmにて測定する場
合、m個の下記の式(2):
【数2】 が成立する。式(2)において、Riは被加工面の位置
Zi(iは1〜mのいずれか1の整数)における加工量
を示し、Mikは研磨パッドの基準点が第k(kは1〜m
のいずれか1の整数)の位置Pkに配置されて被加工面
を研磨しているときの位置Zi(iは1〜mのいずれか
1の整数)における研磨レートを示し、tkは研磨パッ
ドの基準点が第kの位置Pkにあるときの研磨パッドの
滞留時間を示す。被加工面の位置Zi(iは1〜mのい
ずれか1の整数)における所望の加工量をm個の式
(2)のRiにそれぞれ代入することにより、m元1次
連立方程式が得られる。この連立方程式を解くことによ
り、研磨パッドの位置P1〜Pmにおける滞留時間t1
〜tmが決定される。
【0046】このような連立方程式は、Mikを第i行第
k列の成分とするm行×m列の行列M、t1〜tmを成
分とするM行×1列の行列X、R1〜Rmを成分とする
m行×1列の行列Rによって、R=M×Xと表すことが
できる。したがって、行列Xが未知である場合、行列X
は行列Mの逆行列M-1と行列Rの積(R×M-1)から求
めることができる。
【0047】例えば、円盤形態の研磨パッドの中心を円
盤形態の被加工物の中心から被加工物の外縁まで被加工
物の半径方向で距離dずつn回(nは1以上の整数)で
移動させる場合、研磨レートは、研磨パッドの中心と被
加工物の中心との間の距離がxd(xは0〜nのいずれ
か1の整数)である位置に研磨パッドが位置するとき
の、被加工物の中心からyd(yは0〜nのいずれか1
の整数)離れた位置における被加工面の研磨レートを第
(y+1)行第(x+1)列の成分aydxdとする(n+
1)行×(n+1)列の行列Aとして予め求めることが
できる。ここで、パッドを配置させる位置と、研磨レー
トを測定する位置は同じである。
【0048】行列Aは、例えば下記のように表される:
【数3】
【0049】行列Aは、円盤形態である研磨パッドの中
心軸を円盤形態である被加工物の中心軸から半径方向に
距離dずつ移動させたときの各位置における研磨レート
を示す。行列Aの行は被加工物の中心軸から所定距離だ
け離れた位置における被加工面の研磨レートであり、当
該位置における研磨レートが研磨パッドの位置によって
異なる様子を示す。行列Aの列は研磨パッドの中心軸が
ある位置にあるときの被加工面の各位置における研磨レ
ートに相当する。行列Aにおいて、研磨レートはaydxd
で示され、添字xd(xは整数、dは研磨パッドの1回
あたりの移動距離)は研磨パッドの中心軸と被加工物の
中心軸との間の距離に相当し、添字yd(yは整数、d
は研磨パッドの1回あたりの移動距離)は被加工面の位
置を示し、被加工物の中心と当該位置との間の距離に相
当する。
【0050】例えば、a0d0dは、研磨パッドの中心軸が
被加工物の中心軸と重なっているときの被加工面の中心
における研磨レートを示し、a3d2dは、研磨パッドの中
心軸が被加工物の中心軸から距離2dだけ離れた位置に
あるときの、被加工物の中心から距離3dだけ離れた位
置における被加工面の研磨レートを示している。研磨
は、研磨パッドの中心軸をdずつ移動させたときに、研
磨パッドの中心軸が被加工面の中心から外縁を通り抜け
るまで続けられる。従って、andndは中心軸が実質的に
被加工面の外縁に達したときの被加工面の外縁における
研磨レートを示している。従って、被加工面の半径をr
wとすれば実質的にrw=n×dとなる。上記の行列Aに
おいて、ある1つの位置に配置された研磨パッドは、被
加工面の5つの位置を同時に研磨する。研磨レートが0
で表されている箇所では、その位置に配置された研磨パ
ッドによって被加工物は研磨されない。なお、上記にお
いてdで表した研磨パッドの1回あたりの移動距離、即
ち、研磨パッドの中心軸がある位置から次の位置へ移動
するときの研磨パッドの移動距離は、研磨パッドの直径
および目的とする加工に応じて適宜決定される。
【0051】このようにして、所定の条件下における被
加工物の各位置における研磨レートを測定した後、各位
置における加工量を所定の量とするために、各位置での
研磨パッドの滞留時間を決定する。具体的には、被加工
面の各位置における所定の加工量を行列Hとし、研磨パ
ッドの各位置における滞留時間を行列Tとすれば、H=
A・Tの関係が成立するから、上記行列Aの逆行列A-1
と行列Hとの積を求めれば、各位置における研磨パッド
の滞留時間を決定できる。
【0052】即ち、被加工物の所望の加工量を、被加工
物の中心からyd(yは0〜nのいずれか1の整数)の
位置における所望の加工量を第(y+1)行の成分hyd
とする(n+1)行×1列の行列Hとして表し;行列A
の逆行列A-1と行列Hの積から、研磨パッドの中心が被
加工物の中心からxd(xは0〜nのいずれか1の整
数)の位置にあるときの研磨パッドの滞留時間を第(x
+1)行の成分txdとする(n+1)行×1列の行列T
を求めることにより各位置における研磨パッドの滞留時
間を決定できる。
【0053】行列Hは具体的には:
【数4】 で表される。各位置における研磨パッドの滞留時間は具
体的には:
【数5】 で示される。
【0054】図6は、研磨パッドを、研磨パッドの中心
と被加工面の中心との間の距離xdがαd(αは0以上
の整数)である位置からβd(βはn以下の整数)の位
置までdずつ移動させたときの、被加工面の中心0から
rまでの半径方向の研磨量(即ち、加工量)分布の一例
を模式的に示すグラフである。図6において研磨量は被
加工面の中心0からrまでの各位置において一定であ
る。図6において、A、B、C、DおよびEの部分はそ
れぞれ、xdがαd、(α+1)d、(α+2)d、
(β―1)dおよびβdである位置に研磨パッドを配置
したときに、被加工物において研磨される位置および研
磨量を示している。図6において、例えば、被加工物の
中心0からz離れた位置の研磨量は、研磨パッドの中心
と被加工面の中心との間の距離xdがαd、(α+1)
d、および(α+2)dである位置に研磨パッドがある
ときに、zで研磨された量を総和した量に相当する。な
お、図6は一例にすぎないことに留意すべきである。
【0055】上記の行列Aにおいて、対角要素以外の要
素がすべて0である場合がある。即ち、被加工面のm箇
所の異なる位置Z1〜Zmがそれぞれ、研磨パッドが1
つの位置に配置されるときにのみ研磨され、研磨パッド
が他の位置に配置されるときには研磨されない場合があ
る。特にそのような場合、被加工面の少なくとも1の位
置における研磨レートを変化させることによって、被加
工面における加工量分布を所望のものにし得る。
【0056】「被加工面の少なくとも1の位置における
研磨レートを変える」とは、上述のように所定の研磨条
件下で被加工面の各位置における研磨レートを予め求め
た後、少なくとも1の位置における研磨レートを、求め
られた研磨レートから変えることをいう。
【0057】ある位置における研磨レートは、具体的に
は、研磨パッドをその中心軸を回転軸として回転させる
ときに、当該位置における研磨パッドの回転数を変える
ことによって変化する。研磨レートは、研磨レートを求
めたときの研磨パッドの回転数よりも大きくすれば大き
くなり、小さくすれば小さくなる。少なくとも1の位置
における研磨パッドの回転数を変えると、一般に、当該
1の位置における研磨パッドの回転数は、他の少なくと
も1の位置における研磨パッドの回転数と異なることに
なる。研磨レートは他の常套的な方法によって変えても
よい。少なくとも1の位置における研磨レート(即ち、
研磨パッドの回転数)を変えるとき、研磨パッドの滞留
時間は各位置にて同じであってよく、あるいは少なくと
も1の位置における研磨パッドの滞留時間が他の少なく
とも1の位置における滞留時間と異なっていてよい。
【0058】本発明の平坦化方法を応用すれば、被加工
物の厚さは均一であるが被加工物の研磨レートが被加工
面全体にわたって一定でない場合に、被加工面全体にわ
たって加工量を均一にする、即ち、被加工面の加工量分
布にばらつきがないように平坦化加工を実施することも
可能である。
【0059】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。本発明の平坦化加工方法においては被加工物お
よび研磨パッドの種類は特に限定されない。本発明は、
半導体チップを形成するための半導体デバイスを製造す
る工程に特に好ましく適用できるものである。そこで、
説明の便宜のため、実質的に円盤形態である半導体デバ
イスの平坦化加工方法を例にとって、本発明の具体的な
実施の形態を説明する。
【0060】図1は、本発明で使用する研磨工具を、被
加工物の厚さ方向の断面図で模式的に示すものである。
図1に示す研磨工具(10)においては、弾性体シートの
ような弾性部材(12)が研磨パッド保持具(13)に取り
付けられ、実質的に円盤形態である研磨パッド(11)は
弾性部材(12)上に配置されることによって研磨パッド
保持具(13)に取り付けられている。研磨工具(10)内
には弾性部材(12)に隣接して流体を注入するための空
間(15)が形成されている。研磨パッド保持具(13)は
回転ヘッド(14)に取り付けられる。回転ヘッド(14)
は適当な駆動手段に接続され、図示するように、その中
心を通る垂直軸たる研磨パッド(11)の中心軸(100)
を回転軸とする回転運動、および水平方向における揺動
が可能なようになっている。
【0061】研磨工具(10)において、弾性部材(12)
は押えリング(16)と研磨保持具(13)の間に挟まれて
固定されている。図示した態様においては、ねじ穴(1
8)にねじ(図示せず)をねじ込んで押え板(16)を研
磨保持具(13)に固定している。また、ねじ穴(17)に
ねじ(図示せず)をねじ込んで研磨保持具(13)を回転
ヘッド(14)に固定している。
【0062】図1の研磨工具は、例えば図5に示す研磨
装置に組み込まれて使用される。図5に示す研磨装置に
おいて、符号210はブロック、211はロータリージョイン
ト、212はモータ、213はエアシリンダー、214は直動ガ
イドレール、215はスライドテーブル、216は直動ガイド
レール、217はボールねじ、218はモータ、219はロータ
リージョイント、220は廃液受け、21は被加工物、22は
定盤、22aは吸着プレート、23はリテーナリング、24は
スラリー供給部を表す。
【0063】研磨工具(10)は、ブロック(210)に取
り付けられている。研磨工具(10)は、スライドテーブ
ル(215)に設けられた上下方向に延びる直動ガイドレ
ール(214)上をブロック(210)が摺動することにより
上下動する。スライドテーブル(215)の上下方向の動
きはエアシリンダー(213)によって制御される。スラ
イドテーブル(215)は、紙面に対して垂直な方向に延
びるガイドレール(216)上を摺動する。スライドテー
ブル(215)は、ボールねじ(217)に直結しているAC
サーボモータ(図示せず)により位置決めおよび速度制
御されることによって往復運動し、それにより研磨工具
(10)が揺動する。研磨工具(10)はまた、モータ(21
2)の回転により中心軸(100)を回転軸として回転す
る。
【0064】被加工物(21)は、吸着プレート(22a)
を介して真空引きされることにより、定盤(22)に固定
されている。被加工物(21)は、モータ(218)の回転
により回転できるようになっている。
【0065】被加工物(21)にはスラリー供給部(24)
からスラリーが供給される。使用済みのスラリーは廃液
受け(220)から研磨装置外に排出される。
【0066】図2は、本発明の平坦化加工方法の工程の
一部を示している。図2(a)は、研磨パッド(11)の
中心軸(100)と、被加工物(21)の中心軸(200)とを
重なるように配置させた状態で、研磨パッド(11)およ
び被加工物(21)を中心軸(100)(200)を回転軸とし
て軸回転させるとともに、研磨パッド(11)を被加工物
(21)の半径方向に揺動させて被加工面(21a)を研磨
している状態を示す。研磨パッド(11)は研磨工具(1
0)の回転により回転し、被加工物(21)は被加工物(2
1)を固定するための回転テーブル(22)の回転により
回転する。図示した例において、研磨パッド(11)の直
径は、被加工面(21a)の直径よりも小さく、したがっ
て、研磨パッド(11)が接触していない被加工面(21
a)は露出していることになる。また、研磨中、研磨パ
ッド(11)は、研磨パッド保持具(13)内の空間(15)
に注入された気体の圧力によって、被加工面(21a)に
押し付けられている。また、研磨パッド(11)と被加工
面(21a)との間に研磨スラリー供給部(24)から研磨
スラリー(25)が供給されている。
【0067】図2(b)は、図2(a)に示す研磨工程
が終了した後、研磨工具(10)の回転運動を止め、空間
(15)内の気体の圧力を解除してから、研磨工具の回転
軸(100)を被加工面の半径方向で外周側に距離dだけ
移動させることにより、研磨パッド(11)の位置を変え
た状態を示している。この位置においても、被加工面
(21a)の一部は研磨パッド(11)から露出している。
図2(c)は、研磨パッド(11)と被加工面(21a)と
の間に研磨スラリー供給部(24)から研磨スラリー(2
5)を供給するとともに、研磨工具(10)の揺動を開始
させている状態を示す。
【0068】図2(d)は、研磨パッド保持具(13)内
の空間(15)に気体を注入し、気体の圧力により研磨パ
ッド(11)を被加工面(21a)に押し付けるとともに研
磨工具(10)を揺動させたまま、その中心軸(100)を
回転軸として回転させて研磨を実施している様子を示
す。なお、図2(b)〜(d)において、被加工物(2
1)は、その中心を通る垂直軸たる中心軸(200)を回転
軸として回転運動させられた状態に維持されている。
【0069】図2(d)に示す研磨が終了した後、さら
に研磨工具の回転軸を図2(b)に示すように半径方向
において被加工面の外周側にずらして、研磨パッド(1
1)の位置を変え、図2(c)および(d)に示す操作
を繰り返す。図2(b)〜(d)で示される操作を研磨
工具の回転中心が被加工面の外縁部に達するまで繰り返
せば、被加工面の全体を加工できる。
【0070】被加工物(21)が、図7(a)に示すよう
に、配線(603)が形成された半導体ウエハ(601)に絶
縁材料等から成る膜(602)が形成されているものであ
る場合には、一般に、ウエハの被加工面には膜の厚さが
一定でないために周期Wが数cm、振幅tが数十nm〜数μ
mの起伏が生じる。起伏の態様は、膜の材料等によって
異なる。半導体デバイスの製造工程においては、成膜時
に形成された微細な凹凸(604)をなくすとともに、こ
の起伏をもなくして、図7(b)に示すように、膜(60
2)の厚さを均一にして被加工面を完全に平坦化する必
要がある。
【0071】したがって、被加工物(21)の起伏の特性
に応じて、研磨パッド(11)の寸法、および研磨パッド
(11)の1回あたりの移動距離d等を適当に選択するこ
とが必要である。
【0072】例えば、円盤形態の半導体デバイスを平坦
化加工する場合、加工すべき半導体デバイスに生じてい
る各起伏について、周期(起伏の頂点とその隣の頂点と
の間の距離)を測定し、その中で最も短い周期を求め、
それよりも直径が小さい円盤形態の研磨パッドを選択す
ることが好ましい。あるいは、図4に示すように、リン
グ形状の研磨パッドを使用し、起伏の最も短い周期より
もリング幅tが小さくなるようにしてもよい。
【0073】本発明においては、図2(b)に示すよう
に、ある位置での研磨が終了した後、研磨を中断して研
磨パッド(11)の中心軸(100)を距離dずつ移動させ
るため(即ち、研磨パッド(11)の移動が連続的なもの
でないため)、各位置の研磨部分と研磨部分との間で段
差が生じやすい。この段差をなくすために、図2に示す
ように、研磨中、研磨パッド(11)を被加工物(21)の
半径方向で揺動させる。
【0074】また、図2(c)に示すように、研磨パッ
ドの揺動は、研磨パッドを移動させた後、研磨パッドを
被加工面に押し付ける前に開始させてもよい。研磨前に
予め揺動させ、揺動の幅および頻度をコントロールする
ことにより、研磨の際に所定の幅および頻度で揺動を確
実に実施できる。ただし、揺動を開始させる時期は、こ
れに限定されるものでなく、例えば、研磨パッドを被加
工面に押し付けると同時に開始してもよい。
【0075】図2(a)および(d)に示すように、研
磨パッドは揺動に加えて、その中心軸を回転軸とする回
転(自転)運動をしていてもよい。研磨パッドを回転運
動させると、被加工面における研磨レートが大きくな
り、従って、より短い時間で平坦化加工を実施すること
ができる。但し、この回転運動は任意のものである。
【0076】このようにして、被加工面に応じて、研磨
パッドの種類、研磨パッドの面積、および研磨パッドの
揺動の条件、研磨スラリーの種類、ならびに必要に応じ
て研磨パッドの回転運動の条件を決定した後、さらに、
研磨パッドと被加工面との間に作用させる圧力、被加工
物の回転速度、および研磨パッドの1回あたりの移動距
離dを適宜設定して、各位置における研磨パッドの滞留
時間を決定する。具体的には、先に述べたように、各位
置での滞留時間は行列Tとして、所定の条件下における
各位置での研磨レート(行列A)と各位置における所定
の加工量(行列H)とから算出される。
【0077】被加工面の各位置における研磨レートは、
研磨パッドの面積、研磨パッドの1回あたりの移動距離
d、被加工面と研磨パッドとの間の圧力、研磨パッドの
種類、研磨パッドの揺動の条件、被加工物の回転数、お
よび研磨パッドが回転する場合にはその回転数、ならび
に研磨スラリーの種類および研磨の際に化学反応を伴う
か否か等によって変わり、従って、それに応じて被加工
面の各位置における研磨パッドの滞留時間も変わる。
【0078】図2(d)においては、気体を研磨パッド
保持具(13)内の空間(15)に注入し、気体の圧力を弾
性部材(12)を介して研磨パッドに伝達することによ
り、研磨パッド(11)を被加工面(21a)に押し付け
て、被加工面(21a)と研磨パッド(11)との間に圧力
を生じさせている。気体は取り扱いが容易であり、また
万一漏れるようなことがあっても、半導体デバイスを汚
染しないため、好ましく使用される。気体は、空気、N
2等であってよい。また、気体に代えて、その他の流
体、例えば液体を研磨パッド保持具内に注入してもよ
く、その場合には、純水を使用することが汚染防止の点
から望ましい。
【0079】図1の研磨工具(10)のように、研磨パッ
ド保持具(13)内の空間(15)に流体を注入する場合、
研磨パッド(11)が被加工面(21a)の外周からはみ出
ると、はみ出た部分では被加工面(21a)による支持を
失うため、はみ出た部分が垂下して被加工面(21a)の
外周部付近に大きな圧力を加える。その結果、被加工面
(21a)の外周部付近において、過剰な研磨が生じやす
くなる。この研磨過剰を防止する手段の一例として、図
2に示すように、リテーナリング(23)を被加工物(2
1)の外周に設ける方法がある。リテーナリング(23)
は、その頂面が被加工面(21a)とほぼ同一平面内にあ
り、研磨パッド(11)の一部が被加工面(21a)からは
み出る場合でも、研磨パッド(11)を支持して、被加工
面(21a)の外周部付近での過剰な研磨を防止する。こ
のリテーナリング(23)は、研磨パッド(11)がどのよ
うにはみ出た場合でも、はみ出し部分全体を支持できる
ものであることが好ましい。したがって、リテーナリン
グ(23)の頂面は、研磨パッド(11)のはみ出し部分が
最大となるときでも、はみ出し部分全体を支持できるほ
ど十分に大きな面積を有することが好ましい。
【0080】さらに、被加工面(21a)の外周部付近で
の研磨過剰を防止するために、図3に示すように、研磨
パッド保持具(33)内に連続気泡を有する発泡体(36)
を充填した研磨工具(30)を使用してもよい。この研磨
工具(30)によれば、発泡体(36)の気泡内に流体(例
えば気体)を送り込み、流体の圧力を発泡体(36)およ
び弾性部材(32)を介して研磨パッドに伝達することに
よって、研磨パッド(31)を被加工面(21a)に押し付
けることができる。
【0081】発泡体(36)は一定形状を有しているた
め、発泡体(36)において部分的な膨張は生じにくい。
そのため、研磨パッド(31)が被加工面(21a)の外周
部分に位置し、研磨パッド(31)の一部が被加工面(21
a)の外周からはみ出る場合でも、はみ出し部分の研磨
パッド(31)に加えられる圧力が、他の部分に比べて著
しく大きくなることはない。したがって、はみ出し部分
を支持するためのリテーナリング(23)の寸法は、はみ
出し部分の一部を支持できる限りにおいて小さくでき、
図3の研磨工具によれば、図1の研磨工具を使用する場
合よりもリテーナリング(23)を小さくし得る。発泡体
(36)は、例えば、ウレタンフォームであることが好ま
しい。なお、図3に示すように、研磨パッド保持具(3
3)は、必要に応じて回転ヘッド(34)に取り付け、研
磨パッド(31)が中心軸(300)を回転軸として回転運
動できるようにしてもよい。
【0082】本発明の平坦化加工方法は、具体的には、
直径150〜300mmの半導体ウエハの一の表面にアル
ミニウムで配線を形成した後、P−TEOS、O3−N
SGまたはBPSG等から成る厚さ1300nm程度の絶
縁酸化膜を形成したものを被加工物とし、絶縁酸化膜を
平坦化するために実施できる。このような被加工物にお
いては、通常、絶縁酸化膜の厚さが一定でないために、
周期50〜200mm、振幅50〜200nmの起伏が被加
工面に存在する。
【0083】平坦化加工は、被加工膜の種類等に応じて
選択された研磨パッドを使用して、研磨スラリーを供給
しながら被加工面を研磨して実施する。絶縁酸化膜を研
磨する場合、発泡ポリウレタンから成る研磨パッドが好
ましく使用される。
【0084】研磨パッドは、被加工面に形成される起伏
の周期のうち、最も短い周期よりも小さい直径を有する
ことが好ましい。したがって、研磨パッドの直径は、好
ましくは50〜200mmである。
【0085】図1に示すような研磨工具を使用する場
合、弾性部材は好ましくはネオプレンゴムから成る厚さ
0.5〜4mmの円形のシートである。この弾性シート
は、研磨パッド保持具とともに研磨工具内に流体を収容
するための空間を形成するように研磨パッド保持具に取
り付けられる。弾性シートは、例えば、押えリングと研
磨パッド保持具との間に挟みこんで固定することにより
研磨パッド保持具に取り付けられる。研磨パッドは、こ
の弾性部材の表面に、例えばシリコン系粘着剤が塗布さ
れた両面テープで取り付ける。
【0086】上記の被加工物を上記の研磨工具を使用し
て図2に示す方法で研磨する場合において、好ましい研
磨条件を以下に説明する。
【0087】研磨パッドの回転数は20〜180rpm、
被加工物の回転数は60〜360rpmとすることが好ま
しい。研磨パッドは、揺動の幅(図2(a)において揺
動中研磨パッドが最も左に位置するときの研磨パッドの
中心の位置と最も右に位置するときの研磨パッドの中心
の位置との間の距離)を10〜50mmとし、10〜60
回/分の頻度で揺動させることが好ましい。
【0088】研磨工具内に供給する流体は好ましくは、
圧縮空気である。研磨工具内に流体を供給することによ
り、研磨パッドの研磨面と被加工物の被加工面との間に
は、5〜50kPaの圧力が生じることが好ましい。
【0089】SiおよびOを含む絶縁酸化膜を研磨する
場合、研磨砥粒としてシリカ微粒子またはセリア微粒子
がNH4OH水溶液またはKOH水溶液に分散した研磨
スラリーが好ましく使用される。研磨スラリーは50〜
200ml/分で供給することが好ましい。
【0090】研磨パッドの1回あたりの移動距離dは、
一般に被加工物の半径の1/5〜1/20であることが
好ましい。したがって、上記被加工物については、研磨
パッドの1回あたりの移動距離dは、5〜20mmである
ことが好ましい。上記の研磨条件にて被加工物を研磨す
る場合、その研磨レートは一般に50〜300nm/分と
なる。被加工物は、絶縁酸化膜の加工量(除去量)が例
えば、1000nmとなるように研磨される。したがっ
て、研磨パッドが各位置に滞留する時間は30〜180
秒程度となる。
【0091】リテーナリングは、好ましくは、研磨パッ
ドの中心軸が被加工物の外縁に達したときに、被加工面
からはみ出る部分を支持できるような寸法を有する。し
たがって、リテーナリングの幅(外径と内径との差)は
研磨パッドの半径と同じ又はそれよりも大きくする。
【0092】図3に示すような研磨工具を使用する場
合、弾性部材と研磨保持具との間に形成される空間には
連続気泡を有する発泡体が配置される。発泡体は、好ま
しくはウレタンフォーム(即ち、ウレタンスポンジ)で
ある。発泡体は、研磨工具内の空間の形状に成形され
る。発泡体は、例えば、一方の表面を研磨工具に両面テ
ープで固定し、他方の表面を弾性部材に両面テープで固
定してよい。連続気泡の発泡体は気泡間が連絡している
ので、1箇所から流体を供給することによって膨張させ
ることができる。好ましくは、流体は複数の箇所から供
給される。
【0093】本発明の方法は、従来の技術の欄において
説明したように、半導体デバイスを製造する工程におい
て、半導体ウエハに適当な導電材料で配線を形成し、こ
の上に絶縁材料から成る膜を積層した後、絶縁材料を研
磨する工程に適している。また、本発明は、半導体ウエ
ハに溝部を形成し、この溝部の中に導電材料が充填され
るように導電性材料の膜を形成した後、溝部以外の導電
性材料を除去するために実施する研磨工程に適用しても
よい。またこれら以外の半導体製造工程、例えば、半導
体ウエハに形成したポリシリコン膜、エピタキシャル
膜、レジスト膜、メタルプラグ、または窒化シリコン膜
を研磨して平坦化する工程に適用してもよい。
【0094】本発明の平坦化加工方法はまた、液晶表示
パネルの製造工程に適用できる。液晶表示パネルの製造
工程において、本発明の平坦化加工方法は、液晶表示パ
ネルの基板に形成された導体膜および/または絶縁膜を
平坦化するために実施される。
【0095】
【発明の効果】本発明の平坦化加工方法は、研磨パッド
を被加工面上の少なくとも2箇所の異なる位置に被加工
面の一部が研磨パッドから露出するように位置させ、被
加工面と研磨パッドとを接触させて両者の間に圧力を生
じさせ、研磨パッドを揺動するとともに被加工物をその
中心軸を回転軸として回転させて被加工面を研磨し、そ
れにより被加工面の各位置における加工量が所望の量と
なるようにしたことを特徴とする。
【0096】本発明の平坦化加工方法の好ましい態様に
おいては、研磨パッドの各位置における滞留時間の集合
において、1の滞留時間が他の少なくとも1の滞留時間
と異なるようにされ、それにより被加工面の各位置にお
ける加工量が所望の量となる。本発明の平坦化加工方法
の別の態様においては、研磨パッドをその中心軸を回転
軸として回転させ、1の位置における研磨パッドの回転
数が他の少なくとも1の位置における研磨パッドの回転
数と異なるようにすることで、被加工面の各位置におけ
る加工量が所望の量となる。
【0097】従って、この平坦化加工方法によれば、被
加工面の種類を問わず、被加工面を均一に平坦化するこ
とができる。また、本発明は、被加工面の特性に応じ
て、研磨パッドの各位置における滞留時間または研磨パ
ッドの回転数を設定するものであるから、本発明によれ
ば良好な再現性で平坦化加工を実施できる。
【0098】また、連続気泡を有する発泡体を含む研磨
工具を用いることにより、研磨パッドの一部が被加工面
からはみ出して支持を失った場合でも、発泡体を介して
研磨パッドのはみ出し部分に加えられる圧力が、他の部
分に加えられる圧力よりも過度に大きくなることがな
い。従って、このような研磨工具を含む平坦化加工装置
によれば、研磨パッドの中心軸の移動により研磨パッド
が被加工面から露出する(はみ出す)ことが多い本発明
の平坦化加工方法を実施するのに好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の平坦化加工方法を実施するための研
磨工具の一例の模式的断面図である。
【図2】 (a)〜(d)はそれぞれ、本発明の平坦化
加工方法の工程を示す模式的断面図である。
【図3】 本発明の平坦化加工装置に含まれる研磨工具
の一例の模式的断面図である。
【図4】 本発明の平坦化加工方法を実施するための研
磨パッドの一例の模式的平面図である。
【図5】 本発明の平坦化加工方法を実施するための研
磨装置の一例の模式的断面図である。
【図6】 本発明の平坦化加工方法を実施したときの研
磨量分布を模式的に示すグラフである。
【図7】 (a)は平坦化加工前の半導体デバイスの模
式的断面図であり、(b)は平坦化加工後の半導体デバ
イスの模式的断面図である。
【図8】 従来の平坦化加工方法を示す模式的断面図で
ある。
【符号の説明】
10、30...研磨工具、1、11、31...研磨パッ
ド、2、12、32...弾性体、3、13、33...研磨
パッド保持具、14、34...回転ヘッド、15...空
間、100...研磨パッドの中心軸、200...被加工物
の中心軸、300...研磨パッドの中心軸、5、21...
被加工物、5a、21a...被加工面、6、22...回転
テーブル、23...リテーナ、24...研磨スラリー供給
部、25...研磨スラリー、36...発泡体、210...
ブロック、211...ロータリージョイント、212...
モータ、213...エアシリンダー、214...直動ガイ
ドレール、215...スライドテーブル、216...直動
ガイドレール、217...ボールねじ、218...モー
タ、219...ロータリージョイント、220...廃液受
け、22a...吸着プレート。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物の被加工面を、研磨パッドによ
    り研磨して平坦化する平坦化加工方法であって、被加工
    面の少なくとも2つの異なる位置にて (a)研磨パッドを被加工面上に被加工面の一部が研磨
    パッドから露出するように位置させること; (b)被加工面と研磨パッドとを接触させて両者の間に
    圧力を生じさせること;および (c)研磨パッドを揺動させるとともに、被加工物をそ
    の中心軸を回転軸として回転させて、被加工面を研磨す
    ることをそれぞれ実施し、被加工面において1の位置に
    おける加工量が他の少なくとも1の位置における加工量
    と異なる平坦化加工方法。
  2. 【請求項2】 研磨パッドの各位置における滞留時間の
    集合において、1の滞留時間が他の少なくとも1の滞留
    時間と異なる請求項1に記載の平坦化加工方法。
  3. 【請求項3】 研磨パッドの研磨面の面積が被加工物の
    被加工面の面積よりも小さい請求項1または請求項2に
    記載の平坦化加工方法。
  4. 【請求項4】 被加工物および研磨パッドが円盤形態で
    あり、研磨パッドを被加工物の半径方向で揺動させる請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の平坦化加工方法。
  5. 【請求項5】 研磨パッドの中心を被加工面の中心から
    半径方向に外周側に向かって移動させることにより、研
    磨パッドの中心軸と被加工物の中心軸との間の距離が異
    なる少なくとも2箇所の位置に、被加工面が研磨パッド
    から露出するように、研磨パッドを位置させる請求項4
    に記載の平坦化加工方法。
  6. 【請求項6】 円盤形態の研磨パッドの中心を円盤形態
    の被加工物の中心から被加工物の半径方向に被加工物の
    外縁まで距離dずつn回(nは1以上の整数)で移動さ
    せたときに、研磨パッドの中心と被加工物の中心との間
    の距離がxd(xは0〜nのいずれか1の整数)である
    位置に研磨パッドが位置するときの、被加工物の中心か
    らyd離れた位置における被加工面の研磨レートを第
    (y+1)行第(x+1)列の成分aydxdとする(n+
    1)行×(n+1)列の行列Aとして予め求め;被加工
    物の所望の加工量を、被加工物の中心からyd(yは0
    〜nのいずれか1の整数)の位置における所望の加工量
    を第(y+1)行の成分hydとする(n+1)行×1列
    の行列Hとして表し;行列Aの逆行列A-1と行列Hの積
    から、研磨パッドの中心が被加工物の中心からxd(x
    は0〜nのいずれか1の整数)の位置にあるときの研磨
    パッドの滞留時間を第(x+1)行の成分txdとする
    (n+1)行×1列の行列Tを求めることにより、各位
    置における研磨パッドの滞留時間を決定する請求項5に
    記載の平坦化加工方法。
  7. 【請求項7】 研磨パッドを揺動させるとともに、その
    中心軸を回転軸として回転させる請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の平坦化加工方法。
  8. 【請求項8】 1の位置における研磨パッドの回転数が
    他の少なくとも1の位置における回転数と異なる請求項
    7に記載の平坦化加工方法。
  9. 【請求項9】 被加工面と研磨パッドとの間に圧力を生
    じさせる前に、研磨パッドを揺動させることを開始する
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の平坦化加工方法。
  10. 【請求項10】 研磨工具内の空間であって、研磨パッ
    ドが一方の面に配置された弾性部材の他方の面と接触し
    ている空間内に流体を送り込み、流体の圧力を、弾性部
    材を介して研磨パッドに伝達することにより、研磨パッ
    ド側から被加工面に圧力を加えて被加工面と研磨パッド
    との間に圧力を生じさせる請求項1〜9のいずれか1項
    に記載の平坦化加工方法。
  11. 【請求項11】 研磨工具内に弾性部材を介して研磨パ
    ッドに接するように配置された連続気泡を有する発泡体
    に流体を送り込み、流体の圧力を、発泡体および弾性部
    材を介して研磨パッドに伝達することにより、研磨パッ
    ド側から被加工面に圧力を加えて被加工面と研磨パッド
    との間に圧力を生じさせる請求項1〜10のいずれか1
    項に記載の平坦化加工方法。
  12. 【請求項12】 流体が、気体または液体である請求項
    10または請求項11に記載の平坦化加工方法。
  13. 【請求項13】 ケミカルメカニカルポリッシング加工
    またはメカノケミカルポリッシング加工を実施するため
    のものである請求項1〜12のいずれか1項に記載の平
    坦化加工方法。
  14. 【請求項14】 半導体デバイスの製造工程において実
    施される請求項1〜13のいずれか1項に記載の平坦化
    加工方法。
  15. 【請求項15】 研磨パッド、研磨パッド保持具、研磨
    パッド保持具内に配置された連続気泡を有する発泡体、
    および研磨パッドと発泡体との間に介在する弾性部材を
    含んで成る研磨工具を含む平坦化加工装置。
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