JP2001219425A - プラスチックの分離方法 - Google Patents
プラスチックの分離方法Info
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- JP2001219425A JP2001219425A JP2000038199A JP2000038199A JP2001219425A JP 2001219425 A JP2001219425 A JP 2001219425A JP 2000038199 A JP2000038199 A JP 2000038199A JP 2000038199 A JP2000038199 A JP 2000038199A JP 2001219425 A JP2001219425 A JP 2001219425A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
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- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 廃プラスチック中の塩素含有プラスチックを
分離する。 【解決手段】 廃プラスチック11は破砕機1により
破砕され溶融造粒装置2に導入されここで溶融造粒され
る。溶融温度をPVC及びPVDCの溶融温度未満且つ
PPの溶融温度以上に設定することにより、PEやPP
等のプラスチック(非塩素含有プラスチック)は溶融し
て造粒される。一方、PVC及びPVDC(塩素含有プ
ラスチック)は溶融されずそのままの形状であり、これ
らの混合物11aは溶融造粒装置2から排出され乾式比
重形状分離装置3に導入される。そして分離装置3によ
って粒状物11bと非粒状物11cとに分離される。こ
のようにして得られたPEやPP系の粒状物11bは、
高炉吹込み等に使用するRDF等として再利用される。
分離する。 【解決手段】 廃プラスチック11は破砕機1により
破砕され溶融造粒装置2に導入されここで溶融造粒され
る。溶融温度をPVC及びPVDCの溶融温度未満且つ
PPの溶融温度以上に設定することにより、PEやPP
等のプラスチック(非塩素含有プラスチック)は溶融し
て造粒される。一方、PVC及びPVDC(塩素含有プ
ラスチック)は溶融されずそのままの形状であり、これ
らの混合物11aは溶融造粒装置2から排出され乾式比
重形状分離装置3に導入される。そして分離装置3によ
って粒状物11bと非粒状物11cとに分離される。こ
のようにして得られたPEやPP系の粒状物11bは、
高炉吹込み等に使用するRDF等として再利用される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般及び産業廃
棄物中のプラスチック系廃棄物から塩素含有プラスチッ
ク{PVC(ポリ塩化ビニル)及びPVDC(ポリ塩化
ビニリデン)}(以下、PVC及びPVDC等を「塩素
含有プラスチック」という)を分離する方法に関するも
のである。
棄物中のプラスチック系廃棄物から塩素含有プラスチッ
ク{PVC(ポリ塩化ビニル)及びPVDC(ポリ塩化
ビニリデン)}(以下、PVC及びPVDC等を「塩素
含有プラスチック」という)を分離する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般及び産業廃棄物中のプラスチック系
廃棄物(以下、「廃プラスチック」という)は、その処
理対策において以下の問題を有している。 (1)焼却等の熱処理を行った場合は塩素含有プラスチ
ックが熱分解して有毒な塩化水素(HCl)ガスを排出
する。 (2)鉄源の還元剤として使用する高炉吹込みにおいて
は、塩素含有プラスチックの許容含有率が1%以下でな
ければならないため、そのままでは高炉吹込みによる再
利用に供すること(リサイクル)ができない。 (3)埋立処分においては容積率が大きいため広大な土
地を必要とする。
廃棄物(以下、「廃プラスチック」という)は、その処
理対策において以下の問題を有している。 (1)焼却等の熱処理を行った場合は塩素含有プラスチ
ックが熱分解して有毒な塩化水素(HCl)ガスを排出
する。 (2)鉄源の還元剤として使用する高炉吹込みにおいて
は、塩素含有プラスチックの許容含有率が1%以下でな
ければならないため、そのままでは高炉吹込みによる再
利用に供すること(リサイクル)ができない。 (3)埋立処分においては容積率が大きいため広大な土
地を必要とする。
【0003】混合廃プラスチックから塩素含有プラスチ
ックを分離する方法として、シンクフロート、液体サイ
クロン、湿式縦形分離装置、遠心分離装置といった湿式
分離方法や、乾式比重形状分離や風力選別、近赤外線や
X線の吸収等による乾式分離方法が知られている。
ックを分離する方法として、シンクフロート、液体サイ
クロン、湿式縦形分離装置、遠心分離装置といった湿式
分離方法や、乾式比重形状分離や風力選別、近赤外線や
X線の吸収等による乾式分離方法が知られている。
【0004】しかし、湿式分離方法では比重差が無いP
ET(ポリエチレンテレフタレート)とPVCやPVD
C(塩素含有プラスチック)との分離は不可能である。
また、PS(ポリスチレン)を浮上分離させるためには
比重1.2程度の重液を使用しなくてはならない。ま
た、湿式分離には水等の比重液を使用するため、排水処
理が不可欠であるといった問題があり、また、分離した
プラスチックの乾燥が必要である。
ET(ポリエチレンテレフタレート)とPVCやPVD
C(塩素含有プラスチック)との分離は不可能である。
また、PS(ポリスチレン)を浮上分離させるためには
比重1.2程度の重液を使用しなくてはならない。ま
た、湿式分離には水等の比重液を使用するため、排水処
理が不可欠であるといった問題があり、また、分離した
プラスチックの乾燥が必要である。
【0005】一方、乾式分離ではフィルム系のプラスチ
ックは整列が困難であり、処理量が低いといった問題が
ある。また、振動篩及び空気流による乾式比重形状分離
や風力選別等では、プラスチックと紙、あるいは、プラ
スチックと金属等の比重差の大きなものについては分離
が可能であるが、同じプラスチックであるPE(ポリエ
チレン)やPP(ポリプロピレン)と、PVCやPVD
C(塩素含有プラスチック)とのように比重の接近した
ものについては分離が不可能である。
ックは整列が困難であり、処理量が低いといった問題が
ある。また、振動篩及び空気流による乾式比重形状分離
や風力選別等では、プラスチックと紙、あるいは、プラ
スチックと金属等の比重差の大きなものについては分離
が可能であるが、同じプラスチックであるPE(ポリエ
チレン)やPP(ポリプロピレン)と、PVCやPVD
C(塩素含有プラスチック)とのように比重の接近した
ものについては分離が不可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、塩素含
有プラスチックの焼却や油化等の加熱処理ではHClの
発生が問題であるが、容器包装プラスチック等の一般廃
棄物系の廃プラスチックにおいて、塩素含有プラスチッ
ク(PVCやPVDC)の混入は避けられない。このた
め、廃プラスチックの各種再利用(リサイクル)におい
て、塩素含有プラスチックを効率的且つ安価に除去する
分離技術が求められている。
有プラスチックの焼却や油化等の加熱処理ではHClの
発生が問題であるが、容器包装プラスチック等の一般廃
棄物系の廃プラスチックにおいて、塩素含有プラスチッ
ク(PVCやPVDC)の混入は避けられない。このた
め、廃プラスチックの各種再利用(リサイクル)におい
て、塩素含有プラスチックを効率的且つ安価に除去する
分離技術が求められている。
【0007】しかしながら、廃プラスチックには、形状
がフィルム状のプラスチックが多いため、現状の簡便な
分離技術では塩素含有プラスチックの分離効率が悪い。
また、それでも高い分離効率を得るためには湿式遠心式
比重分離方法を使用するなど高価な装置が必要となり、
処理コストが高くなるといった問題がある。
がフィルム状のプラスチックが多いため、現状の簡便な
分離技術では塩素含有プラスチックの分離効率が悪い。
また、それでも高い分離効率を得るためには湿式遠心式
比重分離方法を使用するなど高価な装置が必要となり、
処理コストが高くなるといった問題がある。
【0008】従ってこの発明の目的は、上述の課題を解
決し、廃プラスチック中に含まれる塩素含有プラスチッ
クを高精度、高効率且つ低コストで分離することができ
るプラスチックの分離方法を提供することにある。
決し、廃プラスチック中に含まれる塩素含有プラスチッ
クを高精度、高効率且つ低コストで分離することができ
るプラスチックの分離方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
廃プラスチックを所定の溶融温度を用いて溶融造粒し、
得られた粒状物と前記溶融温度では溶融造粒されなかっ
た非粒状物とを乾式分離手段によって分離することに特
徴を有するものである。
廃プラスチックを所定の溶融温度を用いて溶融造粒し、
得られた粒状物と前記溶融温度では溶融造粒されなかっ
た非粒状物とを乾式分離手段によって分離することに特
徴を有するものである。
【0010】請求項2記載の発明は、廃プラスチックを
PVC及びPVDCの融点未満の溶融温度を用いて溶融
造粒し、得られた粒状物と溶融造粒されなかったPVC
及びPVDC等の非粒状物とを乾式分離手段によって分
離することに特徴を有するものである。
PVC及びPVDCの融点未満の溶融温度を用いて溶融
造粒し、得られた粒状物と溶融造粒されなかったPVC
及びPVDC等の非粒状物とを乾式分離手段によって分
離することに特徴を有するものである。
【0011】請求項3記載の発明は、前記溶融温度は、
PVC及びPVDCの融点未満且つPPの融点以上の温
度であることに特徴を有するものである。
PVC及びPVDCの融点未満且つPPの融点以上の温
度であることに特徴を有するものである。
【0012】請求項4記載の発明は、前記乾式分離手段
は、乾式比重形状分離又は風力選別であることに特徴を
有するものである。
は、乾式比重形状分離又は風力選別であることに特徴を
有するものである。
【0013】溶融造粒によって、設定した溶融温度以下
の融点のプラスチック粒状物と該温度を超える融点のプ
ラスチック非粒状物が得られる。溶融温度をPVC及び
PVDCの融点未満且つ他の非塩素含有プラスチックの
融点以上の温度、例えば、PPの融点以上とすれば、P
Pの融点以下の融点を有するプラスチックのみを造粒す
ることができる。具体的には、造粒温度を200℃未満
且つ168〜170℃以上に設定すれば、PP及びそれ
より融点の低いプラスチックの粒状物が得られる。な
お、プラスチックの融点は、PEが108〜135℃、
PPが168〜170℃、PVC及びPVDCが200
〜210℃である。
の融点のプラスチック粒状物と該温度を超える融点のプ
ラスチック非粒状物が得られる。溶融温度をPVC及び
PVDCの融点未満且つ他の非塩素含有プラスチックの
融点以上の温度、例えば、PPの融点以上とすれば、P
Pの融点以下の融点を有するプラスチックのみを造粒す
ることができる。具体的には、造粒温度を200℃未満
且つ168〜170℃以上に設定すれば、PP及びそれ
より融点の低いプラスチックの粒状物が得られる。な
お、プラスチックの融点は、PEが108〜135℃、
PPが168〜170℃、PVC及びPVDCが200
〜210℃である。
【0014】PPよりも融点が高いPVC及びPVDC
等は、溶融せず形状が変化しておらず塊状や破片状のま
まである。このようにして、PE、PP系のプラスチッ
ク(非塩素含有プラスチック)の粒状物とPVC及びP
VDC(塩素含有プラスチック)の非粒状物とが混合物
として調製される。
等は、溶融せず形状が変化しておらず塊状や破片状のま
まである。このようにして、PE、PP系のプラスチッ
ク(非塩素含有プラスチック)の粒状物とPVC及びP
VDC(塩素含有プラスチック)の非粒状物とが混合物
として調製される。
【0015】溶融造粒とは、溶融造粒装置、例えば、比
重液を使用する比重分離装置によって比重液を所望の溶
融温度に設定してプラスチックを液滴状に溶融し、次い
で、液滴状の溶融プラスチックを冷却して粒状物とする
造粒方法である。
重液を使用する比重分離装置によって比重液を所望の溶
融温度に設定してプラスチックを液滴状に溶融し、次い
で、液滴状の溶融プラスチックを冷却して粒状物とする
造粒方法である。
【0016】なお、溶融造粒の前処理として、溶融造粒
装置に導入する前に、廃プラスチックをあらかじめ適当
な大きさに破砕しあるいは何らかの方法で構成物をバラ
バラにしておく。この破砕処理による破砕後の廃プラス
チックの大きさは20〜200mm程度が好ましい。例
えば、破砕機では、物理的な巻き込みを防止するため
に、破砕粒度はある程度大きい方がよく、スクリーン径
は20〜200mmとする。該スクリーン径を有する破
砕機によって破砕処理を行うことにより、溶融造粒にお
いて粒状物中へのPVCやPVDCの巻き込みが低減し
混入率を低下させることができ、粒状物の塩素含有率を
下げることができる。20mm未満では、PVCやPV
DCの小径物が粒状物に巻き込まれてしまい、粒状物
(PEやPP系)の塩素濃度が高くなる。
装置に導入する前に、廃プラスチックをあらかじめ適当
な大きさに破砕しあるいは何らかの方法で構成物をバラ
バラにしておく。この破砕処理による破砕後の廃プラス
チックの大きさは20〜200mm程度が好ましい。例
えば、破砕機では、物理的な巻き込みを防止するため
に、破砕粒度はある程度大きい方がよく、スクリーン径
は20〜200mmとする。該スクリーン径を有する破
砕機によって破砕処理を行うことにより、溶融造粒にお
いて粒状物中へのPVCやPVDCの巻き込みが低減し
混入率を低下させることができ、粒状物の塩素含有率を
下げることができる。20mm未満では、PVCやPV
DCの小径物が粒状物に巻き込まれてしまい、粒状物
(PEやPP系)の塩素濃度が高くなる。
【0017】次いで、溶融造粒装置により調製した混合
物(粒状物及び非粒状物)を、乾式比重形状分離装置や
風力選別装置に導入し、粒状物と非粒状物とに分離す
る。
物(粒状物及び非粒状物)を、乾式比重形状分離装置や
風力選別装置に導入し、粒状物と非粒状物とに分離す
る。
【0018】このようにして塩素含有プラスチックから
分離して得られた粒状物は、製鉄用高炉吹込みやセメン
トキルン等の吹込み原燃料として使用する燃料(RD
F)等として用いることができる。
分離して得られた粒状物は、製鉄用高炉吹込みやセメン
トキルン等の吹込み原燃料として使用する燃料(RD
F)等として用いることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。
面を参照しながら説明する。
【0020】図1は、この発明の実施の形態に係る工程
図、図2は、溶融造粒装置の斜視図、図3は、乾式比重
形状分離装置の斜視図である。
図、図2は、溶融造粒装置の斜視図、図3は、乾式比重
形状分離装置の斜視図である。
【0021】図1に示すように、破砕機1の後工程に溶
融造粒装置2が配され、溶融造粒装置2の後工程にエア
テーブル型の乾式比重形状分離装置3が配されている。
融造粒装置2が配され、溶融造粒装置2の後工程にエア
テーブル型の乾式比重形状分離装置3が配されている。
【0022】図2に示すように、溶融造粒装置2は比重
液を使用する比重分離装置である。比重液としては、例
えば、尿素水溶液を使用する。本体2aの上部の投入口
から投入された廃プラスチック11は、本体2a内の比
重液(図示せず)中でモータ5により回転する攪拌羽根
4によって攪拌されることによって主に摩擦熱が発生
し、本体2aの内部温度(比重液温度)が上昇する。内
部にヒータ等を設けて温度コントロールすることも可能
である。内部温度が所定の温度になったら比重分離した
プラスチックが溶融する。これとともに、本体2a内に
冷却水を噴霧して溶融したプラスチックを固化し粒状に
造粒する。内部温度をPVC及びPVDCの融点未満且
つPPの融点以上とすれば、例えば、200℃未満且つ
168〜170℃以上とすれば、PEやPP系(非塩素
含有プラスチック)のみを溶融造粒可能である。このよ
うにして溶融造粒された粒状物及び溶融造粒されなかっ
た非粒状物は、混合物11aとなってシャッタ6から取
出される。
液を使用する比重分離装置である。比重液としては、例
えば、尿素水溶液を使用する。本体2aの上部の投入口
から投入された廃プラスチック11は、本体2a内の比
重液(図示せず)中でモータ5により回転する攪拌羽根
4によって攪拌されることによって主に摩擦熱が発生
し、本体2aの内部温度(比重液温度)が上昇する。内
部にヒータ等を設けて温度コントロールすることも可能
である。内部温度が所定の温度になったら比重分離した
プラスチックが溶融する。これとともに、本体2a内に
冷却水を噴霧して溶融したプラスチックを固化し粒状に
造粒する。内部温度をPVC及びPVDCの融点未満且
つPPの融点以上とすれば、例えば、200℃未満且つ
168〜170℃以上とすれば、PEやPP系(非塩素
含有プラスチック)のみを溶融造粒可能である。このよ
うにして溶融造粒された粒状物及び溶融造粒されなかっ
た非粒状物は、混合物11aとなってシャッタ6から取
出される。
【0023】図3に示すように、乾式比重形状分離装置
3は、所定の振動方向8にほぼ水平に振動自在の振動篩
7と、振動篩7上に振動方向とほぼ同方向に互いに平行
に配設された複数の邪魔板(リッフル)10と、振動篩
7の下面から噴射手段(図示せず)により噴射する上昇
空気流9とを備えるエアテーブル型分離装置である。溶
融造粒装置2から取出された混合物11aを分離装置3
に導入し、振動篩7を振動方向8に向けて傾斜(エンド
スロープ)させるとともに振動方向8と直交する水平方
向に向けても傾斜(サイドスロープ)させて配置し、振
動篩7を振動方向8に振動させるとともに、上昇空気流
9を噴射して、振動篩7上の混合物11aを比重差およ
び形状差によって粒状物11bと非粒状物11cとに分
離する。
3は、所定の振動方向8にほぼ水平に振動自在の振動篩
7と、振動篩7上に振動方向とほぼ同方向に互いに平行
に配設された複数の邪魔板(リッフル)10と、振動篩
7の下面から噴射手段(図示せず)により噴射する上昇
空気流9とを備えるエアテーブル型分離装置である。溶
融造粒装置2から取出された混合物11aを分離装置3
に導入し、振動篩7を振動方向8に向けて傾斜(エンド
スロープ)させるとともに振動方向8と直交する水平方
向に向けても傾斜(サイドスロープ)させて配置し、振
動篩7を振動方向8に振動させるとともに、上昇空気流
9を噴射して、振動篩7上の混合物11aを比重差およ
び形状差によって粒状物11bと非粒状物11cとに分
離する。
【0024】なお、図3に示す装置に代わり、図4に示
す風力選別装置12を用いて混合物11aを分離しても
よい。図4に示すように、本体12aに投入口13から
混合物11aを投入し、ブロワ14により塔12aの下
方から上方に向って空気流を噴射することによって混合
物11aは、軽量物側の粒状物11bと重量物側の非粒
状物11cとに分離される。
す風力選別装置12を用いて混合物11aを分離しても
よい。図4に示すように、本体12aに投入口13から
混合物11aを投入し、ブロワ14により塔12aの下
方から上方に向って空気流を噴射することによって混合
物11aは、軽量物側の粒状物11bと重量物側の非粒
状物11cとに分離される。
【0025】図1に示す設備による廃プラスチックの分
離工程は、以下の通りである。
離工程は、以下の通りである。
【0026】破砕機1によりあらかじめ破砕され異物が
除去された廃プラスチック11は、攪拌型の溶融造粒装
置2に導入されここで造粒される。溶融温度(本体2a
内の比重液温度)をPVC及びPVDC(塩素含有プラ
スチック)の溶融温度未満且つPPの溶融温度以上の温
度に設定することにより、PP、PE等のプラスチック
(非塩素含有プラスチック)は溶融し造粒される。高炉
鉄源の還元剤として粒状物の粒径は10mm以下程度が
好ましい。一方、溶融温度より融点の高いPVC及びP
VDC等は溶融されずに破砕されたままの形状(非粒状
物)である。これらの混合物(粒状物及び非粒状物)1
1aは溶融造粒装置2の取出し口から排出される。
除去された廃プラスチック11は、攪拌型の溶融造粒装
置2に導入されここで造粒される。溶融温度(本体2a
内の比重液温度)をPVC及びPVDC(塩素含有プラ
スチック)の溶融温度未満且つPPの溶融温度以上の温
度に設定することにより、PP、PE等のプラスチック
(非塩素含有プラスチック)は溶融し造粒される。高炉
鉄源の還元剤として粒状物の粒径は10mm以下程度が
好ましい。一方、溶融温度より融点の高いPVC及びP
VDC等は溶融されずに破砕されたままの形状(非粒状
物)である。これらの混合物(粒状物及び非粒状物)1
1aは溶融造粒装置2の取出し口から排出される。
【0027】次いで、溶融造粒装置2から排出された混
合物11aは、乾式比重形状分離装置3に導入され、粒
状物11bと非粒状物11cとに分離される。
合物11aは、乾式比重形状分離装置3に導入され、粒
状物11bと非粒状物11cとに分離される。
【0028】このようにして得られたPEやPP系の非
塩素含有プラスチックの粒状物11bは、高炉吹込み等
に使用するRDF等として再利用可能である。
塩素含有プラスチックの粒状物11bは、高炉吹込み等
に使用するRDF等として再利用可能である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、以下に示す有用な効果がもたらされる。 溶融造粒と乾式比重形状分離等とを併用し、溶融造
粒により廃プラスチックを粒状物と非粒状物との混合物
にし、乾式比重形状分離等によって混合物を粒状物と非
粒状物とに分離することにより、低コスト且つ高精度で
廃プラスチック中のプラスチックを分離することができ
る。 溶融造粒において、PVC及びPVDCの融点未満
且つPPの融点以上の溶融温度を用いることにより、廃
プラスチックから塩素含有プラスチックを分離すること
が可能であり、PEやPP主体の粒状物を得ることがで
きる。 本発明により、塩素含有プラスチック(PVC及び
PVDC等)が約8%混入している廃プラスチックから
塩素含有プラスチック(非粒状物)を取り除き、塩素含
有プラスチックの含有率1%以下のプラスチックを主と
する粒状物を得ることができ、製鉄用高炉吹込みやセメ
ントキルン等の吹込み原燃料として使用する燃料(RD
F)等として再利用(リサイクル)に供することができ
る。
ば、以下に示す有用な効果がもたらされる。 溶融造粒と乾式比重形状分離等とを併用し、溶融造
粒により廃プラスチックを粒状物と非粒状物との混合物
にし、乾式比重形状分離等によって混合物を粒状物と非
粒状物とに分離することにより、低コスト且つ高精度で
廃プラスチック中のプラスチックを分離することができ
る。 溶融造粒において、PVC及びPVDCの融点未満
且つPPの融点以上の溶融温度を用いることにより、廃
プラスチックから塩素含有プラスチックを分離すること
が可能であり、PEやPP主体の粒状物を得ることがで
きる。 本発明により、塩素含有プラスチック(PVC及び
PVDC等)が約8%混入している廃プラスチックから
塩素含有プラスチック(非粒状物)を取り除き、塩素含
有プラスチックの含有率1%以下のプラスチックを主と
する粒状物を得ることができ、製鉄用高炉吹込みやセメ
ントキルン等の吹込み原燃料として使用する燃料(RD
F)等として再利用(リサイクル)に供することができ
る。
【図1】この発明の実施の形態に係る工程図である。
【図2】この発明の実施の形態に係る溶融造粒装置を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態に係る乾式比重形状分離
装置を示す斜視図である。
装置を示す斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態に係る風力選別装置を示
す説明図である。
す説明図である。
1 破砕機 2 溶融造粒装置 2a 本体 3 乾式比重形状分離装置 4 攪拌羽根 5 モータ 6 シャッタ 7 振動篩 8 振動方向 9 空気流 10 邪魔板(リッフル) 11 廃プラスチック 11a 混合物 11b 粒状物 11c 非粒状物 12 風力選別装置 12a 塔 13 投入口 14 ブロワ 15 ブロワ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮澤 智裕 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4F201 AA14 AA15 AA50 AH81 BA04 BC01 BC12 BC25 BC37 BN15 BP08 BP09 4F301 AA16 AA17 AD02 BA01 BA11 BA12 BA21 BA29 BB10 BD29 BE15 BE18 BE31 BF03 BF08 BF09 BF12 BF16 BF21 BF31
Claims (4)
- 【請求項1】 廃プラスチックを所定の溶融温度を用い
て溶融造粒し、得られた粒状物と前記溶融温度では溶融
造粒されなかった非粒状物とを乾式分離手段によって分
離することを特徴とするプラスチックの分離方法。 - 【請求項2】 廃プラスチックをPVC及びPVDCの
融点未満の溶融温度を用いて溶融造粒し、得られた粒状
物と溶融造粒されなかったPVC及びPVDC等の非粒
状物とを乾式分離手段によって分離することを特徴とす
るプラスチックの分離方法。 - 【請求項3】 前記溶融温度は、PVC及びPVDCの
融点未満且つPPの融点以上の温度である請求項2記載
のプラスチックの分離方法。 - 【請求項4】 前記乾式分離手段は、乾式比重形状分離
又は風力選別である請求項1、2又は3記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000038199A JP2001219425A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | プラスチックの分離方法 |
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JP2013006369A (ja) * | 2011-06-24 | 2013-01-10 | Altis:Kk | 混合廃プラスチックからの塩素含有プラスチック除去方法 |
CN115052683A (zh) * | 2020-02-10 | 2022-09-13 | 伊士曼化工公司 | 废塑料的离心密度分离 |
-
2000
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