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JP2001194560A - 双方向光通信器および双方向光通信装置装置 - Google Patents

双方向光通信器および双方向光通信装置装置

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JP2001194560A
JP2001194560A JP2000004251A JP2000004251A JP2001194560A JP 2001194560 A JP2001194560 A JP 2001194560A JP 2000004251 A JP2000004251 A JP 2000004251A JP 2000004251 A JP2000004251 A JP 2000004251A JP 2001194560 A JP2001194560 A JP 2001194560A
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JP
Japan
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light
optical fiber
communication device
transmission
optical
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JP2000004251A
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Hideaki Fujita
英明 藤田
Yorishige Ishii
▲頼▼成 石井
Hisahiro Tamura
壽宏 田村
Yukio Kurata
幸夫 倉田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1本の光ファイバで全二重方式の通信が可能
であり、送信・受信共に伝送損失が小さく、安価で小型
の双方向光通信器、および、双方向光通信装置を提供す
る。 【解決手段】 発光素子4から放射された送信光13
は、送信レンズ6により集光され、光分離素子8の開口
部9と通過して光ファイバ2に結合される。光ファイバ
2から放射された受信光15は光分離素子8の表面に形
成された曲面形状の反射面10で反射されて、受光素子
4に結合する。端面が傾斜した光ファイバ2の端面で反
射された送信光13の一部(反射送信光14)は、反射
面10の外方に反射され受光素子4には結合しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、双方向に光信号を
送受信することのできる双方向通信器に関し、より詳し
くはプラスチック光ファイバ等のマルチモード光ファイ
バを伝送媒体として、家庭内通信や電子機器間通信、L
AN(Local Area Network)等に使用することのできる
双方向光通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報化社会の進展に伴い、光ファイバに
よるネットワーク技術が注目されている。特に近年のプ
ラスチック光ファイバ(以下POF)の低損失化・広帯
域化に伴い、家庭内通信や電子機器間通信への応用が進
んでいる。従来、光ファイバを伝送媒体として信号光の
送受信を行う光通信装置においては、二本の光ファイバ
を用いた全二重方式のものが主流であった。しかし、二
本の光ファイバを用いた場合、光通信器の小型化が困難
であることや、伝送距離が長くなるに伴い光ファイバの
コストが高くなるという問題があった。このため、一本
の光ファイバを用いて、全二重方式の光通信を行う、双
方向光通信器が提案されている。
【0003】このような光通信器では、送信・受信を同
一の光ファイバで行うことから、送信光と受信光の混信
を防止することが重要となる。受信光に送信光が混信す
る原因としては、送信光が光ファイバに入射する時に
光ファイバ端面で反射する場合(以下、近端反射と表
記)、光ファイバを伝播した送信光が光ファイバより
出射する時に光ファイバ端面で反射する場合(以下、遠
端反射と表記)、通信相手の双方向通信器からの反射
する場合(以下、相手モジュール反射と表記)がある。
【0004】従来より提案されている代表的な方式とし
ては、特開平10−153720号公報に開示されてい
るように、偏光分離素子を用いて送受信光を分離する方
法がある。この例を図5を基に説明する。
【0005】図5において、レーザダイオード104よ
り発せられる送信光113は、S偏光状態でプリズム1
08の斜面部上の偏光反射膜110に入射される。この
送信光113は、偏光反射膜110で、その大部分を反
射されて、レンズ106により集光されて、光ファイバ
102に結合する。一方、光ファイバ102から放射さ
れる受信光115は、レンズ8で集光され、偏光反射膜
110に入射する。マルチモードの光ファイバ102か
ら出射した受信光115は、略半分が偏光反射膜110
で反射され、残りの半分が透過し、受光素子105に結
合する。光ファイバ2で反射された送信光113はS偏
光であるため、偏光反射膜110で略全てが反射され、
受光素子105には結合せずに、近端反射による混信を
防止することができる。
【0006】また、特開平11−237535号公報に
開示されているように、送信光の反射光を、受光面に入
射しないように、送信光角度を調整した方式がある。こ
の例を図6を基に説明する。
【0007】図6において、発光素子204より発せら
れる送信光213は、レンズ206により集光されると
共に、立上げミラー208により光路変換されて、光フ
ァイバ202に入射する。光ファイバから出射される受
信光215は光ファイバ202に対向して配置された受
光素子205の受光面217に結合される。送信光21
3は受信光215が光ファイバ202から出射する方向
とは異なる方向にそって光ファイバ202に入射され
る。このため、光ファイバ202で反射された反射光2
14は受光素子205の受光面217以外の部分に照射
され、近端反射による混信を防止することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特開平10−1537
20号公報に開示されている方式では、受信光の約半分
が偏光反射膜110により反射されるため、約3dBの
受信損失が生じてしまい、効率的な光の利用が行なえな
いという問題があった。また、近端反射の防止は可能で
あるが、遠端反射、および、相手モジュール反射は偏光
がそろっていないため、受信光との分離が困難であると
いう問題があった。更にまた、偏光を利用していること
から、発光素子として、安価な発光ダイオード(LE
D)を用いることができず、更に、高価な偏光分離膜が
必要であるため、コストが高くなるという問題があっ
た。
【0009】また、特開平11−237535号公報に
開示されている方式では、送信光213を受信光215
と異なる方向にそって入射させているため、送信光21
3の光ファイバ202への入射NAが大きくなり、光フ
ァイバ202との結合効率が悪くなるという問題があっ
た。
【0010】ところで、開口部を形成した光ファイバカ
プラが実開昭63−26810号公報に開示されてい
る。この例を図7を基に説明する。
【0011】図7において、光ファイバ302aを伝搬
してきた光は、ロッドレンズ306aによってコリメー
トされて平行光となり、一部は光分岐結合素子308の
開口部309を通過し、ロッドレンズ306bにより集
光されて、光ファイバ302bに結合する。また、光分
岐結合素子308の開口部309以外の部分に照射され
た光は、反射されて、ロッドレンズ306cで集光さ
れ、光ファイバ302cに結合する。平行光の径と光分
岐結合素子308の開口部309の径を変化させること
により、分岐効率を変化させることができる。
【0012】この光ファイバカプラの、光ファイバ30
2b、302cの替わりに、それぞれ、送信素子、受信
素子を配置すれば、送受信光の分岐が可能となり、双方
向光通信器として用いることができるが、この場合、送
信光と受信光との混信防止対策が考慮されていないた
め、半二重方式での通信しか行なうことができなかっ
た。すなわち、光ファイバ202aのチルトやわずかな
組立て誤差が生じるだけで、、光ファイバ202aから
の反射光は開口部209以外の光分岐結合素子208に
戻り、受光素子と結合してしまう。また、ロッドレンズ
206aの端面からの反射も混信の原因となる。更にま
た、この構造では、遠端反射や相手モジュール反射を抑
制することが困難であった。
【0013】本発明は、これらの課題を鑑みてなされた
ものであり、すなわち、一本の光ファイバにより全二重
方式の双方向通信が可能であり、送信および受信共に光
の損失が少なく、受信光への送信光の混信を防止するこ
とが可能であり、また、特にPOFのように大口径の光
ファイバとも高効率で結合させることができ、安価で小
型の双方向光通信器、および、双方向光通信装置を提供
するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明の双方向光通
信器は、端面の少なくとも一部に光軸に対して傾斜した
傾斜領域を有する一本の光ファイバを用いて、送受信を
行う双方向光通信器において、送信光を発し、前記光フ
ァイバにおける前記傾斜領域に送信光を照射する送信手
段と、前記受信光が入射する領域内に設けられ前記送信
光を透過する開口部と、該開口部の周囲に設けられ前記
光ファイバからの受信光を反射する反射部とを有する光
分離手段と、前記反射部により反射された受信光を受光
する受光手段と、を備え、前記傾斜領域にて反射された
前記送信光を前記反射部の外方に導くようにしたことを
特徴とする。
【0015】第2の発明の双方向光通信器は、端面の少
なくとも一部に光軸に対して傾斜した傾斜領域を有する
一本の光ファイバを用いて、送受信を行う双方向光通信
器において、送信光を発し、前記光ファイバにおける傾
斜領域に送信光を照射する送信手段と、前記受信光が入
射する領域内に設けられ前記送信光を透過する開口部
と、該開口部の周囲に設けられ前記光ファイバからの受
信光を反射する反射部とを有する光分離手段と、前記反
射部により反射された受信光を受光する受光手段と、前
記受信光の光路外に配され、前記傾斜領域にて反射され
た前記送信光が直接入射する遮光手段と、を備えたこと
を特徴とする。
【0016】第3の発明の双方向光通信器は、第1また
は第2の発明の双方向光通信器において、前記送信手段
は、前記送信光を収束して前記光ファイバに入射させる
収束手段を備えており、前記送信光の前記光ファイバに
おける入射位置は、前記光ファイバの中心から、前記光
ファイバの端面において前記送信光が反射される方向側
にずれていることを特徴とする。
【0017】第4の発明の双方向光通信器は、第1乃至
第3の発明のいずれかの双方向光通信器において、前記
光ファイバの端面が円錐形状であることを特徴とする。
【0018】第5の発明の双方向光通信器は、第4の発
明の双方向光通信器において、前記送信手段からの送信
光を、前記開口部において焦点となるように、収束する
収束手段を備えたことを特徴とする。
【0019】第6の発明の双方向光通信器は、第1乃至
第5の発明のいずれかの双方向光通信器において、前記
光ファイバの光軸に垂線と前記傾斜領域とのなす角α、
前記光ファイバの開口数NAf、コア屈折率n1、送信
光の光軸と光ファイバの光軸のなす角β、送信光の開口
数NAbとが、 arksin[NAf−n1×sin(α)]+α<2×
[α+β−arksin(NAb)] を満たすことを特徴とする。
【0020】第7の発明の双方向光通信器は、第1乃至
第6の発明のいずれかの双方向光通信器と、該双方向光
通信器に対して光を送受信する前記光ファイバと、を備
えたことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1実施の形態)本発明に係る
第1実施の形態について、図1、図2に基づいて説明す
る。
【0022】図1は、双方向光通信装置の構成を示す概
略図である。双方向光通信装置3は、伝送するデータ信
号に基づく、伝送に適した変調光を双方向に伝送するた
めの光ファイバ2と、光ファイバ2の両端に光学的に結
合するように、それぞれ接続された各双方向通信器1と
を備えている。
【0023】図2は、本発明の第1実施の形態における
双方向通信器を説明する概略断面図である。双方向通信
器1は、データ信号に基づく変調光を生成する発光素子
4と、光ファイバ2からの変調光を受光してデータ信号
を生成するための受光素子(受光手段)5と、発光素子
(送信手段)4からの送信光をNA変換する送信レンズ
6と、その一部に光学的な開口部9を形成した光分離素
子(光分離手段)8とを有している。
【0024】まず、図2における主要な構成要素につい
て具体的に説明する。
【0025】光ファイバ2は、例えばPOF等のマルチ
モード光ファイバを用いることが好ましい。POFはコ
アがPMMA(PolymethylMethaAcrylate)やポリカーボ
ネート等の光透過性に優れたプラスチックからなり、ク
ラッドは上記のコアより屈折率の低いプラスチックで構
成されている。このような光ファイバ2では、石英光フ
ァイバに比べそのコアの径を約200μmから約1mm
と大きくすることが容易であることから、双方向光通信
器1との結合調整が容易であり、安価な双方向光通信装
置3を得ることができる。
【0026】また、コアが石英ガラスよりなり、クラッ
ドがポリマーで構成されたPCFを用いても良い。PC
FはPOFに比べると価格が高いが、伝送損失が小さ
く、伝送帯域が広いという特徴がある。このため、PC
Fを伝送媒体とすることにより長距離での通信やより高
速での通信を行うことができる双方向光通信装置3を得
ることができる。
【0027】発光素子4は、半導体レーザや、発光ダイ
オード(LED)等からなる。発光素子4の波長として
は、使用する光ファイバ2の伝送損失が少ない波長で、
かつ安価であることが好ましい。例えば、光ファイバ2
としてPOFを用いる場合、DVD等で量産効果のあ
る、波長650nmの半導体レーザ等を用いることがで
きる。また、発光素子4の後部には、モニター用フォト
ダイオード12が配置されており、発光素子4の光量を
一定に保つようにしている。
【0028】受光素子5としては、受光した変調光の強
弱を電気信号に変換し、発光素子4の波長域で感度の高
いフォトダイオードを使用し、例えば、シリコンを材料
とするPINフォトダイオードや、アバランシェフォト
ダイオード等を用いる。受光素子5の受光面17は例え
ば、窒化シリコンを0.1μm程度形成することで受信
光15の反射を防止し、受光効率を向上させている。ま
た、受光面17以外の部分にも、例えば、黒色の着色レ
ジスト等、使用する波長領域での光吸収率が高く、反射
率の低い材料により、反射防止膜16が形成されてい
る。受信光15は全てが受光面17に入射するわけでは
なく、その一部が受光面17以外に入射して、反射し、
相手モジュール反射の原因となる。このため、受光素子
5の受光面17以外の部分にも、反射防止膜16を形成
することにより、より確実に相手モジュール反射を抑制
することが可能となる。
【0029】光分離素子8はPMMAあるいはポリカー
ボネート等のプラスチックを材料とし射出成形等により
作製した基板11(ガラス等のプラスチック材料以外で
構成しても良い)に、アルミニウムや金等といった反射
率の高い金属材料で反射面(反射部)10を形成したも
のを用いる。光分離素子8は反射面10側が曲面となっ
ており、開口部9を有している。なお、ここで言う開口
部9とは上述の反射面10を延長した面における開口を
指している。
【0030】基板11における開口部9の直下の部分は
中空部となっており、その中空部の送信素子4側には、
送信レンズ6であるボールレンズが取りつけられてい
る。このように中空部に送信レンズ6を取りつけること
により、送信光13の光軸の位置合わせを容易にするこ
とができる。
【0031】また、光分離素子8には、遮光部材(遮光
手段)18が固定されており、その遮光部材18に受光
素子5が設けられている。
【0032】次に、本構成の双方向光通信器の動作につ
いて説明する。
【0033】発光素子4により生成された送信光13
は、発光素子4の放射角にしたがって放射状に発散す
る。その後、送信レンズ6で任意の開口数NAbに変換
されて集光され、光分離素子8の開口部9を通過し、光
ファイバ2に結合する。
【0034】一方、光ファイバ2を伝播してきた受信光
15は光ファイバ2の開口数NAfにしたがって、放射
状に発散する。そして、光分離素子8の曲面形状の反射
面10でほぼ全反射し、且つ、集光されて受光素子5に
結合する。このように、光分離素子8を曲面とすること
により、受信レンズが不要となり、低コストで、かつ、
組み立ての容易な双方向光通信器1を得ることができ
る。この、光分離素子8の曲面は、受光素子5と光ファ
イバ2端面の近傍に焦点を持つ回転楕円体とすることに
より、光ファイバ2から出射した受信光15を効率良く
受光素子7に結合させることが可能となる。
【0035】また、光ファイバ2端面で反射される送信
光(反射送信光)14は、光分離素子8の反射面10の
外方に反射されて、受光素子5には結合しない。具体的
には、反射送信光14は遮光部材18の端面に入射して
反射面10とは反対側に反射される。ここで、反射送信
光14が入射する遮光部材18は受信光15の光路外に
配置されているため、この遮光部材18により受光量が
減少することがなく、効率的である。
【0036】光ファイバ2の端面は傾斜角10°(図中
α)程度に加工されている。すなわち、図2中におい
て、右側(A方向側)では端面が双方向通信器の手前に
まで延びており、左側(B方向側)では端面が双方向通
信器の奥側にとどまっている。このような光ファイバ2
は、例えばPOFを用いる場合には、端面を傾斜させて
ホットプレートに押し付けて溶融させることにより、容
易に加工製造が行える。光ファイバ2の端面を傾斜させ
ることにより、光ファイバ2端面で反射した反射送信光
14は図2中のB方向に反射し、受信光15は逆方向
(A方向)に屈折して出射するため、反射送信光14を
容易に受信光15より外側に反射できる。したがって、
受光素子5への反射送信光14の結合を抑制して、近端
反射による混信を防止できる。
【0037】また、光ファイバ2端面を傾斜させておけ
ば、遠端面での反射光を低減させることが可能となり、
遠端反射が原因となる混信を低減させることが可能とな
る。光ファイバ2が傾斜していると、送信光13は光フ
ァイバ2への入射時に屈折する。このため、屈折後に光
ファイバ2の光軸と平行になるように、送信光13を光
ファイバ2の光軸に対して傾斜させて入射させることに
より、結合効率を向上させることができる。
【0038】また、送信光13は光ファイバ2の中心よ
り送信光13が反射される方向側、つまりB方向側(端
面が奥にある側)に入射させる方が良い。こうすること
で、B方向側に反射される反射送信光14を受信光15
の光路から分離することが容易になる。
【0039】次に、光ファイバ2で反射された反射送信
光14が受光素子5に結合しないための条件について図
3を基に説明する。
【0040】受信光15に反射光14が混信しないため
には、光ファイバ2から出射する受信光15の広がり角
(図中θ1)を、反射送信光14の広がり角(図中θ
2)より小さくする必要がある。受信光15の広がり角
θ1は、光ファイバ2の開口数NAf、傾斜角α、コア
屈折率n1により決定される。図3中のB方向(左方
向)の広がり角θ1は、 θ1=arksin{NAf−n1×sin(α)}+
α となる。
【0041】一方、反射送信光14の広がり角θ2は、
送信光13の開口数NAb、送信光13と光ファイバ2
の光軸のなす角βと、光ファイバ2の傾斜角αによって
決定される。送信光13は、その反射送信光14が光フ
ァイバ2の鈍角方向(図の左側)に反射するように入射
される。光ファイバ2の鈍角方向での反射送信光14の
広がり角はθ2は最小で、 θ2=2{α+β−arksin(NAb)} となる。
【0042】従って、θ1<θ2となるように、各パラ
メータを決定することにより、反射光14を受信光15
から分離することが可能となる。なお、上記数式は、光
ファイバ2外部の屈折率を1として計算している。
【0043】また、送信光13は、光ファイバ2へ入射
時に、傾斜角αにより屈折して入射するため、送信光1
3と光ファイバ2の光軸のなす角βを、 β=arksin(NAf)−θ1 とすることにより、光ファイバ2に入射後、光ファイバ
2の光軸と平行となり、送信光13の光ファイバ2への
結合効率を良くすることができる。
【0044】次に、光分離素子8による、送信・受信分
離による損失について説明する。
【0045】受信光15は光ファイバ2を出射後、光フ
ァイバ2の開口数NAfに従って広がる。光ファイバ2
の半径をRfとすると、光ファイバ2から距離L離れた
光分離素子8の位置では、受信光15は、およそ直径2
×(Rf+L×NAf)に広がっている。そして、その
内の光分離素子8の開口部9の面積分が反射されないた
め、受光素子5に結合せずに損失となる。すなわち、距
離Lを長く、開口部9の面積を小さくすることにより損
失を低減することができる。例えば、光ファイバ2の径
を1mm、開口数NAf=0.3、光ファイバ2と光分
離素子8の間隔Lを1.5mm、開口部9をφ0.3m
mとすると、損失は約0.1dBとなる。
【0046】一方、送信光は開口部9を通過するため、
分離損失は生じない。従って、偏光反射膜を用いた方式
での受信分離損失3dBに比べ大幅に分離損失を低減す
ることが可能となる。また、開口部9は、受信光15が
入射する位置、すなわち光ファイバ2の開口数NAf内
にあるため、送信光13を光ファイバ2の開口数NAf
以下の開口数NAbで入射させることが可能であり、送
信光13の光ファイバ2への結合効率を良くすることが
できる。
【0047】以上のように、第1実施の形態で示した双
方向通信器1を用いることにより、近端反射、遠端反
射、および、相手モジュール反射が少なく、一本の光フ
ァイバ2により全二重方式の双方向光通信が可能とな
る。また、受信光15と反射光14とを小径の開口部9
により分離しているため、低損失での分離が可能とな
る。
【0048】(第2実施の形態)続いて、第2実施の形
態について図4に基づいて説明すれば以下の通りであ
る。ただし、この第2実施の形態では、第1実施の形態
にて説明した部分と同様の機能を有する部材について
は、第1の実施の形態と同一の部材番号を付与して、そ
の説明を省いた。
【0049】本構成では、光ファイバ2は、端面が円錐
形状となっている。また受信光が通過する開口を有する
コの字型の遮光部材18に受光素子5が設けられてお
り、上記遮光部材に囲まれた領域内に受信レンズ7が設
けられている。
【0050】送信光13は送信用レンズ6で開口数NA
bに変換されて、光分離素子8の開口部9を通過して、
光ファイバ2の端面の中心部に、光軸に平行に入射し
て、光ファイバ2に結合する。一方、光ファイバ2を伝
播してきた受信光15は、光分離素子8により反射さ
れ、受信レンズ7により集光されて、受信光が通過する
開口を有するコの字型の遮光部材18の中にある受光素
子5に結合する。また、光ファイバ2端面での送信光1
3の反射送信光14は、光分離素子8の反射面10の外
方に反射されて、受光素子5には結合しない。具体的に
は受信光15の光路外において遮光部材18の外壁に入
射し、遮光部材18内には入射しないようになってい
る。このように受信光15の光路外において遮光部材1
8に反射送信光14が入射するようになっているため、
遮光部材18により受信光15が遮られることがなく、
効率的である。
【0051】光ファイバ2の端面は傾斜角10°(図中
α)程度で円錐形状に加工されている。光ファイバ2の
端面を円錐形状にすることにより、光ファイバ2の遠端
面での反射光を低減させることが可能となり、遠端反射
が原因となる混信を低減させることが可能となる。ま
た、円錐形状では、光ファイバ2の光軸に対して対称で
あるため、双方向光通信器1との接続方向を気にする必
要がなくなる。
【0052】送信光13は、開口部9において焦点とな
るように、送信レンズ6により集光されることが好まし
い。開口部9位置を焦点とすることにより、開口部9面
積を小さくすることができ、受信損失を低減することが
できる。
【0053】また、第1実施の形態で示したように、 arksin{NAf−n1×sin(α)}+α<2
{α+β−arksin(NAb)} となるように、各パラメータを決定することにより、よ
り確実に近端反射を防止することができる。また、受信
レンズ7、および、受光素子5を遮光部材18で覆うこ
とにより、迷光による混信を防止することができる。
【0054】以上のように、第2実施の形態で示した双
方向通信器1を用いることにより、遠端反射、近端反
射、相手モジュール反射を抑制することができ、結合効
率のよい、双方向光通信装置3を得ることができる。
【0055】なお、以上の実施の形態では、光ファイバ
として端面全体が傾斜したもの及び端面が円錐状のもの
を用いる例について説明したが、本発明はこれに限るも
のではなく、光ファイバ端面の少なくとも1部が傾斜し
ているものであっても良い。この場合、送信光はその傾
斜部分に入射させることが望ましい。
【0056】また、上記実施の形態において送信光、受
信光、反射送信光等の光束についてはそれぞれの光束の
光軸に垂直な面において、最大強度の1/e2以上の強
度を有する部分を言うものとする。
【0057】なお、本実施の形態で示した構成は、一例
であり、もちろんその一部を変更した構成によっても同
様の効果を得ることが可能である。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、光ファイバで反射した
送信光を、受信光と分離して光分離素子の反射面外に導
くことにより、近端反射による混信を防止することがで
きるとともに、送信光の分離損失がなく、受信光の分離
損失も低減できる。また、遠端反射による混信も防止す
ることができる。
【0059】また、光ファイバ端面が円錐形状であるも
のとすれば、送信光を光ファイバの中心に入射させて
も、反射光は外周部に反射するため、光ファイバの軸ず
れによる送信効率の変動が少なくなる。
【0060】さらに、光ファイバの光軸の垂線と光ファ
イバ端面の傾斜あるいは円錐形状のなす角αと、光ファ
イバの開口数NAf、コア屈折率n1、送信光の光軸と
光ファイバの光軸のなす角β、送信光の開口数NAbと
が、 arksin{(NAf−n1・sin(α)}+α<
2{α+β−arksin(NAb)} の関係を満足すれば、反射光が受信光より広がるため、
確実に近端反射を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の双方向通信装置の構成を説明する概略
図である。
【図2】第1実施形態の双方向通信器を説明する概略図
である。
【図3】本発明の近端反射防止方法を説明する概略図で
ある。
【図4】第2実施の形態の双方向通信器の構成を説明す
る概略図である。
【図5】従来の光通信器の構成を示す説明図である。
【図6】従来の光通信器の構成を示す説明図である。
【図7】従来の光通信器の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 双方向光通信器 2 光ファイバ 3 双方向光通信装置 4 送信素子 5 受信素子 6 送信レンズ 7 受光レンズ 8 光分離素子 9 送信領域 10 反射面 11 基板 12 モニターフォトダイオード 13 送信光 14 反射光 15 受信光 16 反射防止膜 17 受光面 18 遮光部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 壽宏 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 倉田 幸夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H037 AA01 BA03 BA12 CA38 DA03 DA04 DA05 5K002 AA05 AA07 BA21 BA31 DA04 DA09 DA42 FA01 GA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端面の少なくとも一部に光軸に対して傾
    斜した傾斜領域を有する一本の光ファイバを用いて、送
    受信を行う双方向光通信器において、 送信光を発し、前記光ファイバにおける前記傾斜領域に
    送信光を照射する送信手段と、 前記受信光が入射する領域内に設けられ前記送信光を透
    過する開口部と、該開口部の周囲に設けられ前記光ファ
    イバからの受信光を反射する反射部とを有する光分離手
    段と、 前記反射部により反射された受信光を受光する受光手段
    と、を備え、 前記傾斜領域にて反射された前記送信光を前記反射部の
    外方に導くようにしたことを特徴とする双方向光通信
    器。
  2. 【請求項2】 端面の少なくとも一部に光軸に対して傾
    斜した傾斜領域を有する一本の光ファイバを用いて、送
    受信を行う双方向光通信器において、 送信光を発し、前記光ファイバにおける傾斜領域に送信
    光を照射する送信手段と、 前記受信光が入射する領域内に設けられ前記送信光を透
    過する開口部と、該開口部の周囲に設けられ前記光ファ
    イバからの受信光を反射する反射部とを有する光分離手
    段と、 前記反射部により反射された受信光を受光する受光手段
    と、 前記受信光の光路外に配され、前記傾斜領域にて反射さ
    れた前記送信光が直接入射する遮光手段と、を備えたこ
    とを特徴とする双方向光通信器。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の双方向
    光通信器において、 前記送信手段は、前記送信光を収束して前記光ファイバ
    に入射させる収束手段を備えており、 前記送信光の前記光ファイバにおける入射位置は、前記
    光ファイバの中心から、前記光ファイバの端面において
    前記送信光が反射される方向側にずれていることを特徴
    とする双方向光通信器。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の双方向光通信器において、 前記光ファイバの端面が円錐形状であることを特徴とす
    る双方向光通信器。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の双方向光通信器におい
    て、 前記送信手段からの送信光を、前記開口部において焦点
    となるように、収束する収束手段を備えたことを特徴と
    する双方向光通信器。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の双方向光通信器において、 前記光ファイバの光軸に垂線と前記傾斜領域とのなす角
    α、前記光ファイバの開口数NAf、コア屈折率n1、
    送信光の光軸と光ファイバの光軸のなす角β、送信光の
    開口数NAbとが、 arksin[NAf−n1×sin(α)]+α<2×
    [α+β−arksin(NAb)] を満たすことを特徴とする双方向光通信器。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    の双方向光通信器と、該双方向光通信器に対して光を送
    受信する前記光ファイバと、を備えたことを特徴とする
    双方向光通信装置。
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JP2004053648A (ja) * 2002-07-16 2004-02-19 Sharp Corp 光通信モジュール
JP2006301195A (ja) * 2005-04-19 2006-11-02 Sony Corp レーザ装置およびファイバカップリングモジュール
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