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JP2001179864A - イオン伝導性シート - Google Patents

イオン伝導性シート

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Publication number
JP2001179864A
JP2001179864A JP36559199A JP36559199A JP2001179864A JP 2001179864 A JP2001179864 A JP 2001179864A JP 36559199 A JP36559199 A JP 36559199A JP 36559199 A JP36559199 A JP 36559199A JP 2001179864 A JP2001179864 A JP 2001179864A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion
conductive sheet
sheet material
parts
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36559199A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Matsui
浩志 松井
Takayuki Imai
隆之 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP36559199A priority Critical patent/JP2001179864A/ja
Publication of JP2001179864A publication Critical patent/JP2001179864A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Primary Cells (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池のセパレータやゲル状電解質として使用
した時に、イオン伝導性が高く、機械的特性も良好で、
電極間短絡の恐れがないイオン伝導性シートを得る。 【解決手段】 メッシュ状シート材1の両面にイオン伝
導性を発現しうる緻密層2を設ける。上記メッシュ状シ
ート材1は、開口面積比が、40〜90%、好ましく
は、45〜75%であり、また、2.54cm辺当たりに
おける縦糸と横糸の打込本数の比が0.1〜1であるも
のとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次電池、コンデ
ンサー、エレクトロクロミック素子などの電気化学デバ
イスに用いられるセパレータやゲル状電解質等に用いら
れるイオン伝導性シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リチウム二次電池などのセパレー
タとしては、ポリオレフィン系フィルムに微小孔を多数
形成させたものが用いられている。上記セパレータは、
セパレータをなすポリオレフィン系フィルム自体にイオ
ン伝導性を付与することができないため、イオン伝導性
が低く、電池とした時の充放電特性が十分でないといっ
た欠点がある。一方、この欠点を改善するために、上記
セパレータの微小孔の孔径を大きくし、セパレータの空
隙率を高めたものでは、良好なイオン伝導性を得ること
ができるが、機械的強度が著しく低下し、電極の短絡が
生じ易くなるなど、新たな問題が生じてしまうといった
欠点がある。
【0003】また、ゲル状電解質として、ポリエーテル
などの高分子を、非水系電解液で膨潤・可塑化させたも
のが知られているが、このものに十分な機械的強度を付
与し、セパレータとしての機能を兼ねさせるためには、
電解液の膨潤量を少量に制限しなければならず、これに
よって十分なイオン伝導性が得られなくなるといった問
題が生じてしまうといった欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記事情に鑑
みてなされたもので、二次電池のセパレータやポリマー
型電池のゲル状電解質とした時に、良好な機械的強度を
維持したまま、高いイオン伝導性を示しうるイオン伝導
性シートを得ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、メッシュ
状シート材の表面に、イオン伝導性を示しうる緻密層を
設けたイオン伝導性シートによって解決される。ここ
で、上記メッシュ状シート材は、開口面積比が40〜9
0%であり、2.54cm辺当たりにおける縦糸と横糸
の打込本数の比が0.1〜1であるものとする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、詳しく説
明する。図1は、本発明のイオン伝導性シートの一例を
示すもので、図中符号1は、支持体とするメッシュ状シ
ート材を示す。このメッシュ状シート材1としては、縦
糸と横糸からなる織物が用いられ、例えば、スクリーン
印刷に使用される織物等が用いられる。上記織物の糸方
向は、縦横直交のものが好適に用いられるが、これに限
定されるものではなく、例えば斜めに糸が通っているよ
うなものであっても構わない。
【0007】上記織物の糸間隔は、使用用途によって適
宜設定できるが、開口面積比が40〜90%、好ましく
は45〜75%となるように設定されたものが用いられ
る。ここで開口面積比とは、織物全表面積に対して、織
物表面に開いている空孔部分の面積が閉める割合のこと
であり、この開口面積比が、40%未満であると、電解
液の浸透性が不十分なものとなるため、イオン伝導性が
低くなり、90%を越えると機械的強度に劣ったものと
なり、支持体としての機能を果たせなくなる。
【0008】また、上記織物の2.54cm辺当たりにお
ける縦糸と横糸の打込本数の比が、0.1〜1であるも
のが用いられる。上記打込本数の比が、0.1未満であ
ると機械的特性に劣ったものとなり、1を越えるとイオ
ン伝導性が低いものとなる。
【0009】メッシュ状シート材1の厚みは、適用する
二次電池などの電気化学デバイスによって適宜設定され
るが、10〜150μm程度のものが好適に用いられ
る。
【0010】メッシュ状シート材1の材質としては、特
に限定されるものではなく、縦糸と横糸からなる織物と
して成形可能なものであれば、電解液に膨潤しないも
の、あるいは、膨潤してイオン伝導性を示すもののいず
れの場合でも、使用することができる。具体的には、ポ
リエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹
脂、ポリアクリロニトリル、ポリアリレート、ポリエス
テル系樹脂、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系樹
脂、ガラス繊維などが用いられる。
【0011】このメッシュ状シート材1の両表面には、
緻密層2、2が一体化して設けられている。緻密層2
は、単独あるいは電解液によって膨潤した際に、イオン
伝導性を示しうる層であり、緻密層2の表面は、閉塞し
ていても、微小孔を有していても構わない。上記微小孔
は、緻密層2の表裏面で連通したものであっても独立し
たものであっても構わないが、表面における孔径が、得
られるイオン伝導性シートの厚みを越えないものとす
る。また、表面に開いた微小孔の形状は、必ずしも円形
である必要はない。
【0012】上記緻密層2は、メッシュ状シート材1の
表面のみに存在する場合のほか、メッシュ状シート材1
の開口面積比が40〜90%、好ましくは、45〜75
%を満たす範囲であれば、緻密層2がメッシュ状シート
材の内部に進入したものであっても構わない。また、緻
密層2の厚みは特に限定されないが、通常0.1〜50
μm程度とされる。
【0013】上記緻密層2をなす樹脂としては、電解液
で膨潤させる、あるいは、アルカリ金属塩を溶かし込む
などの手法によって、イオン伝導性を示しうる特性を有
するものであれば、特に限定されるものではないが、例
えば、ポリフッ化ビニリデンやポリフッ化ビニリデン−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVdF−HF
P)などに代表されるフッ素系樹脂、ポリエチレンオキ
シドやポリプロピレンオキシドなどに代表されるポリエ
ーテル類、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポ
リメチルメタクリレート、ポリフォスファゼン、ポリビ
ニルピロリドンなどが用いられる。
【0014】上記樹脂に膨潤させる電解液としては、非
水電解質系電池に通常用いられるものを使用することが
できる。具体的には、プロピレンカーボネートやエチレ
ンカーボネートなどに代表される環状炭酸エステル類、
ジエチルカーボネートやジメチルカーボネートなどに代
表される鎖状炭酸エステル類、テトラヒドロフランやそ
の誘導体、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン
などの単独あるいは2種以上の混合溶媒中にアルカリ金
属塩を溶解させたものが用いられる。
【0015】上記アルカリ金属塩のカチオンとしては、
リチウムイオン、カリウムイオン、ナトリウムイオンな
どが用いられ、アニオンとしては、過塩素酸イオン、チ
オシアン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオ
ン、ヘキサフロロリン酸イオン(PF6 -)、ビストリフ
ロロメチルスルフォニルイミドイオンなどが用いられ
る。
【0016】上記樹脂に、電解液を膨潤させる、あるい
は、アルカリ金属塩を溶かし込ませてなる緻密層構成材
料を、メッシュ状シート材1の表面に積層することによ
って、イオン伝導性シートを得ることができる。上記積
層方法としては、限定されるものではないが、例えば、
適当な濃度の緻密層構成材料を含む溶液Aを、メッシュ
状シート材1に含浸させ、次いで溶液Aの溶媒に対して
は親和性を示すが、溶質に対しては親和性を示さない溶
媒中に浸漬し、溶質成分以外を抽出後、残存する溶媒成
分を減圧乾燥法等により完全に揮発・除去させることに
より、メッシュ状シート材1の表面に緻密層2を形成さ
せる方法、あるいは、メッシュ状シート材1の表面に、
緻密層構成材料からなるシート材を積層・ラミネート化
する方法などが挙げられる。
【0017】緻密層2は、架橋処理を施してあっても構
わず、電子線や紫外線照射など、その方法は限定される
ものではない。
【0018】また、電解液の膨潤・可塑化工程は、緻密
層2をメッシュ状シート材1に積層した後に行ってもよ
い。この場合、作業環境を乾燥雰囲気に制御しなければ
ならない工程を減少させることができるため、作業効率
が向上し、作業工程時間を短縮できるといった利点があ
る。
【0019】このようにして得られたイオン伝導性シー
トは、負極組成物および正極組成物と組み合わせること
によって、リチウム二次電池などの各種電気化学デバイ
スとして使用することができる。
【0020】上記負極組成物としては、活物質100重
量部に対して、導電助剤1〜50重量部と、バインダー
またはバインダーを兼ねたイオン伝導性高分子0.1〜
1000重量部とを加えてなる複合組成物、リチウム金
属、リチウムとアルミニウムとの合金などが用いられ
る。
【0021】上記活物質としては、リチウムイオンのイ
ンターカレーションが可能な黒鉛系炭素材料、コークス
系炭素材料、繊維状炭素、高分子焼成体などが用いられ
る。上記導電助剤としては、アセチレンブラックなどの
カーボンブラックが好適に用いられる。
【0022】上記バインダーとしては、PVdFやPT
TEなどのフッ素系樹脂、変性SBRラテックス、ポリ
オレフィン系樹脂などが用いられる。上記バインダーを
兼ねたイオン伝導性高分子としては、PVdFやPVd
F−HFPなどのフッ素系樹脂、ポリエチレンオキシド
やポリプロピレンオキシドなどのポリエーテル類、ポリ
アクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、
ポリメチルメタクリレート、ポリフォスファゼン、ポリ
ビニルピロリドンなどの樹脂に、アルカリ金属塩を添加
したもの、あるいは、電解液で膨潤・可塑化したものな
どが用いられる。
【0023】上記電解液としては、非水系電解液として
通常使用されるもの、例えば、プロピレンカーボネート
やエチレンカーボネートなどの環状炭酸エステル類、ジ
エチルカーボネートやジメチルカーボネートなどの鎖状
炭酸エステル類、テトラヒドロフランやその誘導体、γ
−ブチロラクトン、N−メチルピロリドンなどの単独あ
るいは2種以上の混合溶媒中に、アルカリ金属塩を溶解
させたものが用いられる。
【0024】上記アルカリ金属塩のカチオンとしては、
リチウムイオン、カリウムイオン、ナトリウムイオンな
どが用いられ、アニオンとしては、過塩素酸イオン、チ
オシアン酸イオン、トルフルオロメタンスルホン酸イオ
ン、テトラフロロホウ酸イオン、ヘキサフロロリン酸イ
オン(PF6 -)、ビストリフロロメチルスルフォニルイ
ミドイオンなどが用いられる。
【0025】上記正極組成物としては、活物質100重
量部に対して、導電助剤1〜50重量部と、バインダー
またはバインダーを兼ねたイオン伝導性高分子0.1〜
1000重量部とを加えてなる複合組成物が用いられ
る。
【0026】上記活物質としては、リチウムイオンのイ
ンターカレーションが可能な含リチウム複合金属酸化物
(LiCoO2、LiNiO2、LiNi0.8Co
0.22、LiMn24など)、V25、分子内に複数の
メルカプト基を有する2,5−ジメルカプト−1,3,
4−チアジアゾール、トリアジンチオール、ジチオグリ
コール、N,N,N’,N’−テトラメルカプトエチレ
ンジアミンなどに代表される有機イオウ化合物、あるい
は、これらのアルカリ金属塩、ジスルフィド結合による
重合体などを用いることができる。
【0027】上記導電助剤、バインダー、イオン伝導性
高分子に関しては、負極組成物で用いたものと同様のも
のを用いることができる。
【0028】上記電極組成物からなる電極層を、イオン
伝導性シートに各々積層させ、電解液を注液あるいは膨
潤・可塑化することによって電気化学デバイスを得るこ
とができる。上記積層方法としては、それぞれシート化
したものを積層する手法の他、イオン伝導性シートの表
面に電極組成物を直接塗布する方法などを適用すること
もできる。
【0029】このような構造のイオン伝導性シートにあ
っては、電解液の浸透性と機械的強度の両特性を高く維
持したメッシュ状シート材1の表面に、イオン伝導性を
示しうる緻密層2、2を設けたものであるため、優れた
機械的特性と高いイオン伝導性を兼ね備えたものであ
る。また、電極層と組み合わせた際にも、電極間の短絡
が生じることがなく、優れた充放電特性を示すものであ
る。
【0030】
【実施例】以下、実施例を示して、本発明をより具体的
に説明する。かかる実施例は、本発明の一態様を示すも
のであり、この発明を限定するものではなく、本発明の
範囲で任意に変更が可能である。 (実施例1)PVdF−HFPを8wt%含むN−メチ
ルピロリドン(NMP)溶液に、ポリエステル性メッシ
ュ状シート材(300×150メッシュ、打込本数比
0.5、開口面積比60%)を浸漬後、直ちにエタノー
ル溶液中でNMPのみを抽出させて、メッシュ状シート
材表面にPVdF−HFP層を形成させた。これを、風
乾後、さらに、80℃の真空中で乾燥させ、残存する溶
媒成分を完全に揮発させることにより、イオン伝導性シ
ートを得た。
【0031】作製したイオン伝導性シートの断面および
表面について、SEMを用いて観察を行ったところ、メ
ッシュ状シート材の表層部分に緻密層が形成されている
様子が確認できた。次に、作製したイオン伝導性シート
を、ステンレス鋼電極ではさみ、支持塩としてLiBF
4を含むエチレンカーボネート(EC)−ジエチルカー
ボネート(DEC)系電解液を注液してイオン伝導度を
測定したところ、1.9mS/cm(室温)であった。
【0032】(実施例2)100重量部のPVdF−H
FPに対して、200重量部のジエチルカーボネート
(DEC)と、50重量部のシリコーン粉末(平均粒径
1.2μm)とを含むNMP溶液を調整し、これにポリ
エチレン性メッシュ状シート材(310×200メッシ
ュ、打込本数比0.65、開口面積比55%)を浸漬
後、直ちにエタノール溶液中でNMPのみを抽出させ
て、メッシュ状シート材表面にPVdF−HFP層を形
成させた。これを、風乾後、さらに、80℃の真空中で
乾燥させ、溶媒成分を完全に揮発させることにより、イ
オン伝導性シートを得た。
【0033】作製したイオン伝導性シートを、実施例1
と同じ組成の電解溶液中に、十分な時間浸漬・膨潤さ
せ、シート周辺部のみに接着性のエチレン−酢酸ビニル
樹脂フィルムを挟み込んで熱封止した。そして、表面に
付着した余分な液滴を拭き取った後に、ステンレス鋼板
ではさみ、実施例1と同様の方法に従って、イオン伝導
度を測定したところ、1.2mS/cm(室温)であっ
た。なお、測定を行う間、サンプルからの顕著な漏液は
確認されなかた。
【0034】(実施例3)LiCoO2100重量部に
対して、アセチレンブラック20重量部と、PVdF−
HFP20重量部と、DEC120重量部とを、NMP
に溶解あるいは分散させてなるものを、アルミ箔上に塗
布し、80℃で減圧乾燥させて、正極膜を得た。また、
黒鉛100重量部に対して、アセチレンブラック10重
量部と、PVdF−HFP20重量部と、DEC120
重量部とを、NMPに溶解あるいは分散させてなるもの
を、銅箔上に塗布し、80℃で減圧乾燥させて、負極膜
を得た。
【0035】実施例1と同様の方法に従って作製したイ
オン伝導性シートを、上記正極膜と負極膜とで挟み込
み、これをプレス圧着してセルホルダにセット後、実施
例1と同じ組成の電解液を注液して、試験用のリチウム
イオン電池を得た。
【0036】作製したリチウムイオン電池を用いて、充
放電試験を行ったところ、0.4C放電での容量を1と
した際の1C放電時の放電容量は、0.95であり、ハ
イレイト放電時にも十分な性能を発揮できることがわか
った。
【0037】(実施例4)LiCoO2100重量部に
対して、アセチレンブラック20重量部と、PVdF−
HFP40重量部と、DEC120重量部とをテトラヒ
ドロフラン(THF)に溶解あるいは分散させ、正極用
スラリーとした。また、黒鉛100重量部に対して、ア
セチレンブラック10重量部と、PVdF−HFP50
重量部と、DEC120重量部とを、THFに溶解ある
いは分散させ、負極用スラリーとした。
【0038】実施例2と同じ方法に従って作製したイオ
ン伝導性シートを、照射量15Mradの電子線照射に
より架橋した。架橋したイオン伝導性シートの表裏面
に、それぞれ上記スラリーを塗布・乾燥させることによ
り、電池用積層物を得た。これを、電解液中で十分な時
間、浸漬・膨潤させた後、周囲をエチレン−酢酸ビニル
樹脂フィルムで挟み込んで熱封止し、更に全体をアルミ
ラミネートシートを用いて密封することにより試験用薄
型ポリマー電池を得た。ここで、実施例3の場合と同様
に、集電体として正極側にアルミ箔、負極側に銅箔を用
い、短冊上のチタン箔を外部にのばして外部端子とし
た。
【0039】作製した試験用薄型ポリマー電池を用いて
充放電試験を行ったところ、0.4C放電での容量を1
とした際の1C放電時の放電容量は、0.91であり、
実施例3で作製した液体電解質電池と比較しても遜色の
ないハイレイト特性を示すことが分かった。
【0040】(比較例1)ポリエチレン製の汎用リチウ
ムイオン電池用セパレータ(厚さ25μm、空隙率37
%)をセパレータとして、実施例1と同じ方法に従っ
て、イオン伝導度を測定したところ、0.92mS/c
m(室温)であり、実施例1で得られたイオン伝導度に
は及ばなかった。
【0041】(比較例2)PVdF−HFPをTHF中
に溶解し、これをガラス板上にキャストして乾燥させる
ことにより厚み40μmの膜を得た。作製した膜を、実
施例2と同じ組成の電解液中に浸漬・膨潤させ、実施例
2と同じ方法に従って、イオン伝導度を測定したところ
0.54mS/cm(室温)であり、実施例2で得られ
たイオン伝導度には及ばなかった。
【0042】(比較例3)比較例1のセパレータを用い
た以外は、実施例3と同じ方法に従って、試験用リチウ
ムイオン電池を作製した。作製した電池を用いて、充放
電試験を行ったところ、0.4C放電での容量を1とし
た際の1C放電時の放電容量は0.91であり、実施例
3で得られた充放電特性には及ばなかった。
【0043】(比較例4)実施例4と同じ組成の正・負
極用スラリーを作製し、ガラス板上にそれぞれキャスト
して電極用塗布膜を得た。これらを、比較例2で得られ
たものと同様のPVdF−HFP膜に、各々積層・圧着
させ、電解液中に浸漬・膨潤させた後、実施例4と同じ
方法に従って、試験用薄型ポリマー電池を作製した。作
製した電池を用いて、充放電試験を行ったところ、0.
4C放電での容量を1とした際の1C放電時の放電容量
は0.53であり、ハイレイト放電時には著しく容量が
低下した。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のイオン伝
導性シートにあっては、電解液の浸透性と機械的強度と
がともに良好であるメッシュ状シート材の表面に、イオ
ン伝導性を示し得る緻密層を設けたものであるので、優
れた機械的特性を維持したまま、高いイオン伝導性を示
し得るものである。また、電極層と組み合わせた時に
も、電極間の短絡が生じることがなく、優れた充放電特
性を示すものである。よって、本発明のイオン伝導性シ
ートは、リチウム二次電池などの電池やコンデンサなど
の各種電気化学デバイスに広く使用することができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のイオン伝導性シートの一例を示す概
略構成断面図である。
【符号の説明】
1…メッシュ状シート材、2…緻密層。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01B AK17B AK17J AK19B AK19J AK41A AL01B BA02 DC16A DG13A GB41 JG10B JK01 5H024 AA02 CC07 CC19 DD15 EE09 HH01 HH13 HH15 5H029 AJ06 AK03 AL06 AM03 AM04 AM05 AM07 EJ12 HJ04 HJ07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メッシュ状シート材の表面にイオン伝導
    性を示し得る緻密層が設けられたことを特徴とするイオ
    ン伝導性シート。
  2. 【請求項2】 メッシュ状シート材の2.54cm辺当た
    りにおける縦糸と横糸の打込本数の比が0.1〜1であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のイオン伝導性シー
    ト。
  3. 【請求項3】 メッシュ状シート材の開口面積比が40
    〜90%であることを特徴とする請求項1ないし2に記
    載のイオン伝導性シート。
  4. 【請求項4】 イオン伝導性を示し得る緻密層が、電解
    液の膨潤またはアルカリ金属塩の溶解によってイオン伝
    導性を発現し得る樹脂からなることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれかに記載のイオン伝導性シート。
JP36559199A 1999-12-22 1999-12-22 イオン伝導性シート Pending JP2001179864A (ja)

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