JP2001165253A - オートテンショナ - Google Patents
オートテンショナInfo
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- JP2001165253A JP2001165253A JP35192499A JP35192499A JP2001165253A JP 2001165253 A JP2001165253 A JP 2001165253A JP 35192499 A JP35192499 A JP 35192499A JP 35192499 A JP35192499 A JP 35192499A JP 2001165253 A JP2001165253 A JP 2001165253A
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- JP
- Japan
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- bush
- belt
- tension
- tensioner
- auto
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H7/00—Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
- F16H7/08—Means for varying tension of belts, ropes or chains
- F16H7/0829—Means for varying tension of belts, ropes or chains with vibration damping means
- F16H2007/084—Means for varying tension of belts, ropes or chains with vibration damping means having vibration damping characteristics dependent on the moving direction of the tensioner
Landscapes
- Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ベルトの張力を一定に保持するためのオートテ
ンショナにおいて、ベルトの張力変動をより有効に抑制
できるようにする。 【解決手段】ブッシュ7の外周に沿って弾性体12を巻
き付ける。この弾性体12の一端部をブッシュ7に、他
端部を揺動部材10にそれぞれ固定する。揺動部材10
が一方向へ揺動すると、弾性体12がブッシュ7を締め
付けて揺動部材10の揺動抵抗を増大させ、逆方向へ揺
動すると前記ブッシュ7の締め付け状態を解除して、前
記揺動抵抗を減少させる。
ンショナにおいて、ベルトの張力変動をより有効に抑制
できるようにする。 【解決手段】ブッシュ7の外周に沿って弾性体12を巻
き付ける。この弾性体12の一端部をブッシュ7に、他
端部を揺動部材10にそれぞれ固定する。揺動部材10
が一方向へ揺動すると、弾性体12がブッシュ7を締め
付けて揺動部材10の揺動抵抗を増大させ、逆方向へ揺
動すると前記ブッシュ7の締め付け状態を解除して、前
記揺動抵抗を減少させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プーリに巻き掛
けられたベルトに所定の張力を付与するオートテンショ
ナに関する。
けられたベルトに所定の張力を付与するオートテンショ
ナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車エンジンとして、クランク
シャフトとカムシャフト間にタイミングベルトを巻き掛
けて両者を同期回転させるようにしたものが提供されて
いる。この場合、クランクシャフトとカムシャフトの軸
間距離は、温度等によって変化し、またベルト自体も温
度変化によって伸縮したり、長期使用によって伸びが生
じたりする。このため、ベルトの張力が変動して同期回
転を良好に維持できなくなるおそれがある。そこで、オ
ートテンショナによって前記ベルトの張力を一定に維持
することが行われている。
シャフトとカムシャフト間にタイミングベルトを巻き掛
けて両者を同期回転させるようにしたものが提供されて
いる。この場合、クランクシャフトとカムシャフトの軸
間距離は、温度等によって変化し、またベルト自体も温
度変化によって伸縮したり、長期使用によって伸びが生
じたりする。このため、ベルトの張力が変動して同期回
転を良好に維持できなくなるおそれがある。そこで、オ
ートテンショナによって前記ベルトの張力を一定に維持
することが行われている。
【0003】このオートテンショナとして、エンジンブ
ロック等の固定ベッドに支持軸を取り付け、この支持軸
に対してブッシュを介して揺動部材を偏心させた状態で
揺動自在に嵌合し、この揺動部材の外周にベルトが掛け
られるプーリを軸受機構を介して回転自在に支持する一
方、前記固定ベッドと揺動部材との間に引っ張りばねを
張設し、この揺動部材を引っ張りばねによって付勢し
て、プーリをベルトに圧接させた状態で支持軸を中心に
揺動させることにより、ベルトの張力を調整するものが
提供されている。
ロック等の固定ベッドに支持軸を取り付け、この支持軸
に対してブッシュを介して揺動部材を偏心させた状態で
揺動自在に嵌合し、この揺動部材の外周にベルトが掛け
られるプーリを軸受機構を介して回転自在に支持する一
方、前記固定ベッドと揺動部材との間に引っ張りばねを
張設し、この揺動部材を引っ張りばねによって付勢し
て、プーリをベルトに圧接させた状態で支持軸を中心に
揺動させることにより、ベルトの張力を調整するものが
提供されている。
【0004】この種のオートテンショナは、ベルト張力
が緩やかに変動する場合には、引っ張りばねの付勢力に
よって当該ベルト張力の変動を容易に吸収することがで
きる。しかし、ベルトの振動に伴ってベルト張力が急激
に変動する場合には、揺動部材がベルトとともに激しく
揺動するので、前記引っ張りばねの付勢力によっては当
該ベルト張力の変動を有効に吸収することは困難であ
る。そこで、例えば特開平8−184357号公報に開
示されているように、揺動部材と固定ベッド等の不動部
との間に摩擦部材を介在させるとともに、この摩擦部材
を不動部側に付勢する圧縮ばねを揺動部材に取り付け、
この圧縮ばねで摩擦部材を不動部に対して揺動部材の動
きに支障のない程度の適宜な押圧力でもって押し付ける
ことにより、揺動部材に所定の揺動抵抗を付与し、これ
によってベルトの振動を減衰させるようにしている。
が緩やかに変動する場合には、引っ張りばねの付勢力に
よって当該ベルト張力の変動を容易に吸収することがで
きる。しかし、ベルトの振動に伴ってベルト張力が急激
に変動する場合には、揺動部材がベルトとともに激しく
揺動するので、前記引っ張りばねの付勢力によっては当
該ベルト張力の変動を有効に吸収することは困難であ
る。そこで、例えば特開平8−184357号公報に開
示されているように、揺動部材と固定ベッド等の不動部
との間に摩擦部材を介在させるとともに、この摩擦部材
を不動部側に付勢する圧縮ばねを揺動部材に取り付け、
この圧縮ばねで摩擦部材を不動部に対して揺動部材の動
きに支障のない程度の適宜な押圧力でもって押し付ける
ことにより、揺動部材に所定の揺動抵抗を付与し、これ
によってベルトの振動を減衰させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のオートテン
ショナは、上述のようにベルトから伝わる振動を減衰す
るために、圧縮ばねによって摩擦部材を固定ベッド側に
押し付けることで揺動部材に所定の揺動抵抗を付与する
ようにしているが、その場合、揺動部材が一方向に揺動
する場合とその逆方向に揺動する場合の何れの場合にお
いても、揺動抵抗の大きさが同じであって方向性がな
い。このため、ベルトの張力変動を有効に抑制する点で
未だ不十分である。
ショナは、上述のようにベルトから伝わる振動を減衰す
るために、圧縮ばねによって摩擦部材を固定ベッド側に
押し付けることで揺動部材に所定の揺動抵抗を付与する
ようにしているが、その場合、揺動部材が一方向に揺動
する場合とその逆方向に揺動する場合の何れの場合にお
いても、揺動抵抗の大きさが同じであって方向性がな
い。このため、ベルトの張力変動を有効に抑制する点で
未だ不十分である。
【0006】すなわち、ベルトの振動時におけるベルト
張力の急激な増加に対しては、プーリを保持している揺
動部材の揺動抵抗を比較的大きくして、ベルトの張力を
効果的に減少させる必要がある。一方、ベルトの張力の
急激な減少に対しては、ベルトに対する押圧力を維持で
きるように、揺動部材の揺動抵抗を小さくしてプーリを
速やかにベルトに追従させるのが望ましい。ところが、
先行技術のものでは、ベルト張力が増大する場合と減少
する場合の揺動部材に作用する揺動抵抗の大きさが同じ
であるので、ベルト張力が急激に減少する場合に、プー
リがベルトに追従できなくなって、ベルトを押圧する機
能が低下し、その振動を迅速に減衰させることができな
いという問題があった。この発明は、前記従来の問題点
に鑑みてなされたものであり、ベルトの張力変動をより
効果的に抑制することができるオートテンショナを提供
することを目的とする。
張力の急激な増加に対しては、プーリを保持している揺
動部材の揺動抵抗を比較的大きくして、ベルトの張力を
効果的に減少させる必要がある。一方、ベルトの張力の
急激な減少に対しては、ベルトに対する押圧力を維持で
きるように、揺動部材の揺動抵抗を小さくしてプーリを
速やかにベルトに追従させるのが望ましい。ところが、
先行技術のものでは、ベルト張力が増大する場合と減少
する場合の揺動部材に作用する揺動抵抗の大きさが同じ
であるので、ベルト張力が急激に減少する場合に、プー
リがベルトに追従できなくなって、ベルトを押圧する機
能が低下し、その振動を迅速に減衰させることができな
いという問題があった。この発明は、前記従来の問題点
に鑑みてなされたものであり、ベルトの張力変動をより
効果的に抑制することができるオートテンショナを提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
のこの発明のオートテンショナは、ベルトに接触させる
プーリを回転自在に支持する揺動部材を、支持軸に揺動
自在に嵌合し、前記支持軸の軸線と直角な摺動面を備え
る摩擦部材を、弾性部材の付勢力によって摩擦面に圧接
させて、揺動部材に揺動抵抗を付与するオートテンショ
ナにおいて、一端部を前記ブッシュに他端部を前記揺動
部材にそれぞれ係止した状態で前記ブッシュの外周に巻
回され、揺動部材の一方向への揺動により前記ブッシュ
を締め付け、逆方向への揺動によりブッシュの締め付け
状態を解除する弾性体を備えることを特徴とする(請求
項1)。
のこの発明のオートテンショナは、ベルトに接触させる
プーリを回転自在に支持する揺動部材を、支持軸に揺動
自在に嵌合し、前記支持軸の軸線と直角な摺動面を備え
る摩擦部材を、弾性部材の付勢力によって摩擦面に圧接
させて、揺動部材に揺動抵抗を付与するオートテンショ
ナにおいて、一端部を前記ブッシュに他端部を前記揺動
部材にそれぞれ係止した状態で前記ブッシュの外周に巻
回され、揺動部材の一方向への揺動により前記ブッシュ
を締め付け、逆方向への揺動によりブッシュの締め付け
状態を解除する弾性体を備えることを特徴とする(請求
項1)。
【0008】このオートテンショナによれば、ベルトの
張力が急激に増大する場合には、揺動部材が一方向(ベ
ルト張力を減らす方向)に揺動し、これと同時に摩擦部
材と摩擦面とが摺動して、ベルトの張力を減少させる。
この際、弾性体がブッシュを締め付けるため、ブッシュ
と支持軸間の摺動抵抗が増大し、揺動部材の揺動抵抗が
大きくなって、ベルトの張力をより効果的に減少させる
ことができる。また、ベルトの張力が急激に減少しよう
とすると、揺動部材が逆方向(ベルト張力を増す方向)
に揺動し、これに伴って、弾性体がブッシュの締め付け
状態を解除するため、ブッシュと支持軸間の摺動抵抗が
減少し、揺動部材の揺動抵抗が小さくなって、プーリが
ベルトに追従して速やかに揺動する。このため、プーリ
によってベルトを常に押圧しておくことができる。
張力が急激に増大する場合には、揺動部材が一方向(ベ
ルト張力を減らす方向)に揺動し、これと同時に摩擦部
材と摩擦面とが摺動して、ベルトの張力を減少させる。
この際、弾性体がブッシュを締め付けるため、ブッシュ
と支持軸間の摺動抵抗が増大し、揺動部材の揺動抵抗が
大きくなって、ベルトの張力をより効果的に減少させる
ことができる。また、ベルトの張力が急激に減少しよう
とすると、揺動部材が逆方向(ベルト張力を増す方向)
に揺動し、これに伴って、弾性体がブッシュの締め付け
状態を解除するため、ブッシュと支持軸間の摺動抵抗が
減少し、揺動部材の揺動抵抗が小さくなって、プーリが
ベルトに追従して速やかに揺動する。このため、プーリ
によってベルトを常に押圧しておくことができる。
【0009】この発明のオートテンショナは、前記弾性
体が板ばねで構成されていてもよく(請求項2)、この
場合には、極めて簡単な構成でもって、揺動部材に付与
すべき揺動抵抗の大きさに方向性をもたせることが可能
となる。
体が板ばねで構成されていてもよく(請求項2)、この
場合には、極めて簡単な構成でもって、揺動部材に付与
すべき揺動抵抗の大きさに方向性をもたせることが可能
となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、添付図面を参照しながら詳しく説明する。図1は
この発明の一実施形態に係るオートテンショナの正面
図、図2は図1のX−X線に沿う断面図、図3は図1の
Y−Y線に沿う要部断面図、図4は図2のZ−Z線に沿
う断面図である。この実施の形態のオートテンショナ1
は、例えばエンジンブロックの固定ベッド2に支持軸3
が取り付けられている。
いて、添付図面を参照しながら詳しく説明する。図1は
この発明の一実施形態に係るオートテンショナの正面
図、図2は図1のX−X線に沿う断面図、図3は図1の
Y−Y線に沿う要部断面図、図4は図2のZ−Z線に沿
う断面図である。この実施の形態のオートテンショナ1
は、例えばエンジンブロックの固定ベッド2に支持軸3
が取り付けられている。
【0011】この支持軸3は、固定ボルト4とこの固定
ボルト4の軸部4aの外側に嵌合されたスリーブ5とか
らなる。スリーブ5は、円筒形の軸部5aと、この軸部
5aの固定ベッド2側の端部に形成されたフランジ部5
bとを有し、フランジ部5bの片面が固定ベッド2に着
座し、他面が後述の摩擦部材26を圧接させる摩擦面5
cとして構成されている。そして、固定ボルト4を固定
ベッド2にねじ込むことで、スリーブ5が固定ボルト4
の頭部4aと固定ベッド2との間に挟着されている。
ボルト4の軸部4aの外側に嵌合されたスリーブ5とか
らなる。スリーブ5は、円筒形の軸部5aと、この軸部
5aの固定ベッド2側の端部に形成されたフランジ部5
bとを有し、フランジ部5bの片面が固定ベッド2に着
座し、他面が後述の摩擦部材26を圧接させる摩擦面5
cとして構成されている。そして、固定ボルト4を固定
ベッド2にねじ込むことで、スリーブ5が固定ボルト4
の頭部4aと固定ベッド2との間に挟着されている。
【0012】前記スリーブ5の軸部5aの外周には、金
属同士の摩擦を低減するために合成樹脂製の円筒状のブ
ッシュ7が嵌合されている。このブッシュ7は、その周
壁が軸方向に沿って延びるスリット7aによって分断さ
れて、縮径及び拡径可能になっている(図4参照)。ま
た、ブッシュ7の固定ボルト4の頭部4b側の端部に鍔
部7bが形成されており、この鍔7bと固定ボルト4の
頭部4bとの間にワッシャ7cが介装されている。前記
ブッシュ7の外周には、外周が円形の揺動部材10が支
持軸3に対して偏心させた状態で揺動自在に嵌合されて
いる。この揺動部材10の内部には、ブッシュ7の外径
よりも幾分大きめの内径を有する偏心孔10aが支持軸
3と同心に形成されている。そして、揺動部材10の偏
心孔10aと前記ブッシュ7との間には、弾性体として
の板ばね12が介在されている。
属同士の摩擦を低減するために合成樹脂製の円筒状のブ
ッシュ7が嵌合されている。このブッシュ7は、その周
壁が軸方向に沿って延びるスリット7aによって分断さ
れて、縮径及び拡径可能になっている(図4参照)。ま
た、ブッシュ7の固定ボルト4の頭部4b側の端部に鍔
部7bが形成されており、この鍔7bと固定ボルト4の
頭部4bとの間にワッシャ7cが介装されている。前記
ブッシュ7の外周には、外周が円形の揺動部材10が支
持軸3に対して偏心させた状態で揺動自在に嵌合されて
いる。この揺動部材10の内部には、ブッシュ7の外径
よりも幾分大きめの内径を有する偏心孔10aが支持軸
3と同心に形成されている。そして、揺動部材10の偏
心孔10aと前記ブッシュ7との間には、弾性体として
の板ばね12が介在されている。
【0013】この板ばね12は、図4に示すように、周
壁の一箇所が分離された筒状のものであり、その円形断
面部分12aがブッシュ7の外周に巻き付けられている
とともに、周方向の両端部12b,12cがL字形に屈
曲されて、ブッシュ7の前記スリット7aと揺動部材1
0の内周の溝部にそれぞれ掛止されている。したがっ
て、図4において揺動部材10が時計回り方向に揺動す
ると、板ばね12によりブッシュ7が締め付けられて、
ブッシュ7と支持軸3間の摺動抵抗が増大する。また、
揺動部材10が反時計回り方向に揺動すると、板ばね1
2によるブッシュ7の締め付け状態が解除されて、ブッ
シュ7と支持軸3間の摺動抵抗が減少する。なお、揺動
部材10の偏心孔10aとブッシュ7との間の隙間は、
板ばね12の摺動を許容する範囲で最小限の大きさにな
るように設定されており、これにより揺動部材10が支
持軸3の軸線Lに対して傾斜するのを極力回避してい
る。
壁の一箇所が分離された筒状のものであり、その円形断
面部分12aがブッシュ7の外周に巻き付けられている
とともに、周方向の両端部12b,12cがL字形に屈
曲されて、ブッシュ7の前記スリット7aと揺動部材1
0の内周の溝部にそれぞれ掛止されている。したがっ
て、図4において揺動部材10が時計回り方向に揺動す
ると、板ばね12によりブッシュ7が締め付けられて、
ブッシュ7と支持軸3間の摺動抵抗が増大する。また、
揺動部材10が反時計回り方向に揺動すると、板ばね1
2によるブッシュ7の締め付け状態が解除されて、ブッ
シュ7と支持軸3間の摺動抵抗が減少する。なお、揺動
部材10の偏心孔10aとブッシュ7との間の隙間は、
板ばね12の摺動を許容する範囲で最小限の大きさにな
るように設定されており、これにより揺動部材10が支
持軸3の軸線Lに対して傾斜するのを極力回避してい
る。
【0014】前記揺動部材10の外周には、ベルトVが
掛けられるプーリ9が軸受機構8を介して回転自在に取
り付けられている。この軸受機構8は、揺動部材10の
端部外周に圧入された内輪81と、プーリ9と一体的に
形成された外輪82との間に、複数個のボール83が介
在され、各ボール83が保持器84によって所定間隔毎
に保持されているものである。また、揺動部材10の固
定ベッド2側の端部には、支持軸3と同心の円筒部10
bが形成されており、この円筒部10bの外周に環状の
ばねフック22が圧入固定されている。そして、このば
ねフック22と固定ベッド2との間に引張コイルばね2
3が掛止され、この引張コイルばね23の弾性力によっ
て、プーリ9がベルトV側に押圧されている(図1参
照)。
掛けられるプーリ9が軸受機構8を介して回転自在に取
り付けられている。この軸受機構8は、揺動部材10の
端部外周に圧入された内輪81と、プーリ9と一体的に
形成された外輪82との間に、複数個のボール83が介
在され、各ボール83が保持器84によって所定間隔毎
に保持されているものである。また、揺動部材10の固
定ベッド2側の端部には、支持軸3と同心の円筒部10
bが形成されており、この円筒部10bの外周に環状の
ばねフック22が圧入固定されている。そして、このば
ねフック22と固定ベッド2との間に引張コイルばね2
3が掛止され、この引張コイルばね23の弾性力によっ
て、プーリ9がベルトV側に押圧されている(図1参
照)。
【0015】揺動部材10の円筒部10bの固定ベッド
2側の端部には、ばね装填穴10cが形成されている
(図3参照)。このばね装填穴10cの形成箇所は、ベ
ルト荷重による揺動部材10の傾きを抑制できる位置、
具体的には、ベルトVの荷重点Pに対して支持軸3を挟
んだ反対側であって、支持軸3の軸線Lを中心とする円
周上の一箇所に形成されており、そのばね装着穴10c
の開口端がスリーブ5のフランジ部5bの摩擦面5cに
臨んでいる。
2側の端部には、ばね装填穴10cが形成されている
(図3参照)。このばね装填穴10cの形成箇所は、ベ
ルト荷重による揺動部材10の傾きを抑制できる位置、
具体的には、ベルトVの荷重点Pに対して支持軸3を挟
んだ反対側であって、支持軸3の軸線Lを中心とする円
周上の一箇所に形成されており、そのばね装着穴10c
の開口端がスリーブ5のフランジ部5bの摩擦面5cに
臨んでいる。
【0016】前記ばね装着穴10cの内部には、圧縮コ
イルばね25及び摩擦部材26が挿入されており、圧縮
コイルばね25の付勢力によって摩擦部材26が、スリ
ーブ5のフランジ部5bの摩擦面5cに対して、揺動部
材10の動きに支障のない程度の適宜な押圧力でもって
押し付けられている。これにより、揺動部材10に対し
て常に一定の揺動抵抗が付与され、ベルトVから伝わる
振動エネルギーを吸収することができる。なお、前記摩
擦部材26の素材としては、耐摩耗性に優れるPES等
のスーパーエンジニアリングプラスチック等が使用され
ている。
イルばね25及び摩擦部材26が挿入されており、圧縮
コイルばね25の付勢力によって摩擦部材26が、スリ
ーブ5のフランジ部5bの摩擦面5cに対して、揺動部
材10の動きに支障のない程度の適宜な押圧力でもって
押し付けられている。これにより、揺動部材10に対し
て常に一定の揺動抵抗が付与され、ベルトVから伝わる
振動エネルギーを吸収することができる。なお、前記摩
擦部材26の素材としては、耐摩耗性に優れるPES等
のスーパーエンジニアリングプラスチック等が使用され
ている。
【0017】前記構成のオートテンショナ1は、ベルト
Vの振動等によってその張力が急激に増加する場合に
は、揺動部材10が張力を減らす方向(図1及び図4に
おいて時計回り方向)に動くが、これに伴って、板ばね
12がブッシュ7を締め付けるため、ブッシュ7と支持
軸3間の摺動抵抗が増大する。この結果、揺動部材10
の揺動抵抗が大きくなって、ベルトVの張力をより効果
的に減少させることができる。一方、ベルトVの張力が
急激に減少する場合には、揺動部材が張力を増す方向
(図1及び図4おいて反時計回り方向)に動くが、これ
に伴って、板ばね12によるブッシュ7の締め付け状態
が解除されるため、ブッシュ7と支持軸3間の摺動抵抗
が小さくなる。この結果、プーリ9を保持している揺動
部材10の揺動抵抗が小さくなって、プーリ9がベルト
Vへの押圧力を維持するように速い応答速度でもって揺
動する。したがて、ベルトVがプーリ9から遊離してば
たつく等、その張力が大きく変動するを効果的に抑制す
ることができる。
Vの振動等によってその張力が急激に増加する場合に
は、揺動部材10が張力を減らす方向(図1及び図4に
おいて時計回り方向)に動くが、これに伴って、板ばね
12がブッシュ7を締め付けるため、ブッシュ7と支持
軸3間の摺動抵抗が増大する。この結果、揺動部材10
の揺動抵抗が大きくなって、ベルトVの張力をより効果
的に減少させることができる。一方、ベルトVの張力が
急激に減少する場合には、揺動部材が張力を増す方向
(図1及び図4おいて反時計回り方向)に動くが、これ
に伴って、板ばね12によるブッシュ7の締め付け状態
が解除されるため、ブッシュ7と支持軸3間の摺動抵抗
が小さくなる。この結果、プーリ9を保持している揺動
部材10の揺動抵抗が小さくなって、プーリ9がベルト
Vへの押圧力を維持するように速い応答速度でもって揺
動する。したがて、ベルトVがプーリ9から遊離してば
たつく等、その張力が大きく変動するを効果的に抑制す
ることができる。
【0018】さらに、揺動部材10とブッシュ7とが、
板ばね12を介して間接的に連結されているため、揺動
部材10が揺動したときには、支持軸3のスリーブ5と
ブッシュ7間で常に摺動が発生する。このように摺動箇
所が特定されるために、補助的な振動減衰作用が安定し
て得られるようになる。すなわち、従来のオートテンシ
ョナは、揺動部材が揺動したときには、支持軸とブッシ
ュとが摺動したり、ブッシュと揺動部材とが摺動した
り、支持軸とブッシュ、ブッシュと揺動部材のそれぞれ
が摺動したりしており、その摺動箇所が特定されないた
めに、その摺動抵抗によるベルトに対する補助的な振動
減衰作用が不安定となり易いが、前記実施の形態におい
ては摺動箇所が特定されるために、補助的な振動減衰作
用が安定して得られるようになる。
板ばね12を介して間接的に連結されているため、揺動
部材10が揺動したときには、支持軸3のスリーブ5と
ブッシュ7間で常に摺動が発生する。このように摺動箇
所が特定されるために、補助的な振動減衰作用が安定し
て得られるようになる。すなわち、従来のオートテンシ
ョナは、揺動部材が揺動したときには、支持軸とブッシ
ュとが摺動したり、ブッシュと揺動部材とが摺動した
り、支持軸とブッシュ、ブッシュと揺動部材のそれぞれ
が摺動したりしており、その摺動箇所が特定されないた
めに、その摺動抵抗によるベルトに対する補助的な振動
減衰作用が不安定となり易いが、前記実施の形態におい
ては摺動箇所が特定されるために、補助的な振動減衰作
用が安定して得られるようになる。
【0019】前記の実施の形態においては、揺動部材1
0とブッシュ7との間に介在される弾性体として、板ば
ね12を使用しているが、この板ばね12に代えて捩り
コイルばねをブッシュ7に接するように巻き付けた構成
とすることもできる。これにより、揺動部材10が一方
向に揺動すると、捩りコイルばねがブッシュ7を締め付
けるように作用するため、揺動抵抗10の大きさに方向
性をもたせることができ、同時に、揺動部材10を所定
方向に回動付勢することができるので、引っ張りコイル
ばね23を省略することが可能となる。なお、この発明
のオートテンショナ1は、自動車エンジンのタイミング
ベルト用だけでなく、それ以外の各種ベルトの張力調整
のために広く適用することができる。
0とブッシュ7との間に介在される弾性体として、板ば
ね12を使用しているが、この板ばね12に代えて捩り
コイルばねをブッシュ7に接するように巻き付けた構成
とすることもできる。これにより、揺動部材10が一方
向に揺動すると、捩りコイルばねがブッシュ7を締め付
けるように作用するため、揺動抵抗10の大きさに方向
性をもたせることができ、同時に、揺動部材10を所定
方向に回動付勢することができるので、引っ張りコイル
ばね23を省略することが可能となる。なお、この発明
のオートテンショナ1は、自動車エンジンのタイミング
ベルト用だけでなく、それ以外の各種ベルトの張力調整
のために広く適用することができる。
【0020】
【発明の効果】以上のように請求項1記載のオートテン
ショナによれば、ベルトの張力が急激に増大すると、弾
性体がブッシュを締め付けてブッシュと支持軸間の摺動
抵抗を増大させるので、揺動部材の揺動抵抗が大きくな
ってベルトの張力を効果的に減少させることができる。
一方、ベルトの張力が急激に減少すると、前記弾性体に
よるブッシュの締め付け状態が解除されるので、ブッシ
ュと支持軸間の摺動抵抗が小さくなって揺動部材の揺動
抵抗を減少させることができる結果、プーリがベルトに
追随して速やかに移動し、その押圧状態を維持すること
ができる。したがって、ベルトの張力変動を効果的に抑
制することができる。
ショナによれば、ベルトの張力が急激に増大すると、弾
性体がブッシュを締め付けてブッシュと支持軸間の摺動
抵抗を増大させるので、揺動部材の揺動抵抗が大きくな
ってベルトの張力を効果的に減少させることができる。
一方、ベルトの張力が急激に減少すると、前記弾性体に
よるブッシュの締め付け状態が解除されるので、ブッシ
ュと支持軸間の摺動抵抗が小さくなって揺動部材の揺動
抵抗を減少させることができる結果、プーリがベルトに
追随して速やかに移動し、その押圧状態を維持すること
ができる。したがって、ベルトの張力変動を効果的に抑
制することができる。
【0021】また、請求項2記載のオートテンショナに
よれば、弾性体として板ばねを使用しているので、極め
て簡単な構成でもって、揺動部材に付与すべき揺動抵抗
の大きさに方向性をもたせることが可能となる。
よれば、弾性体として板ばねを使用しているので、極め
て簡単な構成でもって、揺動部材に付与すべき揺動抵抗
の大きさに方向性をもたせることが可能となる。
【図1】この発明の一実施形態に係るオートテンショナ
の正面図である。
の正面図である。
【図2】図1のX−X線に沿う断面図である。
【図3】図1のY−Y線に沿う要部断面図である。
【図4】図2のZ−Z線に沿う断面図である。
1 オートテンショナ 2 固定ベッド 3 支持軸 7 ブッシュ 9 プーリ 10 揺動部材 12 板ばね(弾性体) 12b,12c 端部 25 圧縮コイルばね(弾性部材) 26 摩擦部材 V ベルト
Claims (2)
- 【請求項1】ベルトに接触させるプーリを回転自在に支
持する揺動部材を、支持軸に揺動自在に嵌合し、前記支
持軸の軸線と直角な摺動面を備える摩擦部材を、弾性部
材の付勢力によって摩擦面に圧接させて、揺動部材に揺
動抵抗を付与するオートテンショナにおいて、 一端部を前記ブッシュに他端部を前記揺動部材にそれぞ
れ係止した状態で前記ブッシュの外周に巻回され、揺動
部材の一方向への揺動により前記ブッシュを締め付け、
逆方向への揺動によりブッシュの締め付け状態を解除す
る弾性体を備えることを特徴とするオートテンショナ。 - 【請求項2】前記弾性体が、板ばねで構成されている請
求項1記載のオートテンショナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35192499A JP2001165253A (ja) | 1999-12-10 | 1999-12-10 | オートテンショナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35192499A JP2001165253A (ja) | 1999-12-10 | 1999-12-10 | オートテンショナ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001165253A true JP2001165253A (ja) | 2001-06-19 |
Family
ID=18420558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35192499A Pending JP2001165253A (ja) | 1999-12-10 | 1999-12-10 | オートテンショナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001165253A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10131916A1 (de) * | 2001-07-05 | 2003-01-23 | Muhr & Bender Kg | Spanneinrichtung für Zugmittel, insbesondere Riemenspanneinrichtung |
US7004865B2 (en) | 2002-06-07 | 2006-02-28 | Muhr Und Bender Kg | Tensioning means for traction mechanisms, especially belt tensioning means |
DE102005029789A1 (de) * | 2005-06-24 | 2006-12-28 | Muhr Und Bender Kg | Riemenspanner mit außenliegender Dämpfungshülse |
GB2583474A (en) * | 2019-04-29 | 2020-11-04 | Ford Global Tech Llc | Drive system tensioner testing methods and apparatus |
-
1999
- 1999-12-10 JP JP35192499A patent/JP2001165253A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10131916A1 (de) * | 2001-07-05 | 2003-01-23 | Muhr & Bender Kg | Spanneinrichtung für Zugmittel, insbesondere Riemenspanneinrichtung |
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EP1277989A3 (de) * | 2001-07-05 | 2007-05-09 | Muhr und Bender KG | Spanneinrichtung für Zugmittel, insbesondere Riemenspanneinrichtung |
US7004865B2 (en) | 2002-06-07 | 2006-02-28 | Muhr Und Bender Kg | Tensioning means for traction mechanisms, especially belt tensioning means |
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EP1736688A3 (de) * | 2005-06-24 | 2007-09-19 | Muhr und Bender KG | Riemenspanner mit aussenliegender Dämpfungshülse |
GB2583474A (en) * | 2019-04-29 | 2020-11-04 | Ford Global Tech Llc | Drive system tensioner testing methods and apparatus |
GB2583474B (en) * | 2019-04-29 | 2021-08-18 | Ford Global Tech Llc | Drive system tensioner testing methods and apparatus |
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