JP2001159742A - ホログラム走査系を用いた分割露光装置 - Google Patents
ホログラム走査系を用いた分割露光装置Info
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- JP2001159742A JP2001159742A JP34263499A JP34263499A JP2001159742A JP 2001159742 A JP2001159742 A JP 2001159742A JP 34263499 A JP34263499 A JP 34263499A JP 34263499 A JP34263499 A JP 34263499A JP 2001159742 A JP2001159742 A JP 2001159742A
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- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 露光装置が複数の走査系を備える場合に、走
査系の数に応じて増加する構成部品の数を、構成部品を
共通化して抑制することにより、装置をコンパクトに
し、且つ、ビーム径を大きくして高解像度の描画を行
い、さらに、走査線の副走査方向の位置ずれを補正する
ことのできる分割露光装置を提供する。 【解決手段】 本発明の分割露光装置は、一つのレーザ
ビームを射出する光源と、前記レーザ光源から射出され
る一つのレーザビームを複数のビームに分割する透過型
回折素子と、描画データに基づいて複数のレーザビーム
をそれぞれ変調する光変調素子と、複数のレーザビーム
のビーム径をそれぞれ拡大するビームエキスパンダと、
前記拡大されたレーザビームが入射するそれぞれのホロ
グラム走査系とによって構成される。更に、光偏光器
と、露光テーブル上にビームディテクタとを備え、ビー
ムディテクタが検出する走査線の位置ずれ量に基づいて
光偏光器を制御して、走査線の副走査方向の補正を行
う。
査系の数に応じて増加する構成部品の数を、構成部品を
共通化して抑制することにより、装置をコンパクトに
し、且つ、ビーム径を大きくして高解像度の描画を行
い、さらに、走査線の副走査方向の位置ずれを補正する
ことのできる分割露光装置を提供する。 【解決手段】 本発明の分割露光装置は、一つのレーザ
ビームを射出する光源と、前記レーザ光源から射出され
る一つのレーザビームを複数のビームに分割する透過型
回折素子と、描画データに基づいて複数のレーザビーム
をそれぞれ変調する光変調素子と、複数のレーザビーム
のビーム径をそれぞれ拡大するビームエキスパンダと、
前記拡大されたレーザビームが入射するそれぞれのホロ
グラム走査系とによって構成される。更に、光偏光器
と、露光テーブル上にビームディテクタとを備え、ビー
ムディテクタが検出する走査線の位置ずれ量に基づいて
光偏光器を制御して、走査線の副走査方向の補正を行
う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被描画体に対し
て、レーザビームを主走査方向に走査させるホログラム
走査系のユニットを複数備え、被描画体に対してそれぞ
れの走査系毎に分割して露光を行う露光装置に関する。
て、レーザビームを主走査方向に走査させるホログラム
走査系のユニットを複数備え、被描画体に対してそれぞ
れの走査系毎に分割して露光を行う露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、基板に回路パターンを形成す
る方法として、例えば銅などの導電金属材料からなる薄
膜を均一に付着させた基板上に、フォトポリマー等を均
一に付着させ、この基板を回路パターンが形成された露
光焼き付け用マスク(フォトマスクフィルム)によって
覆い、紫外光等を照射して露光焼き付け用マスクに形成
した回路パターンを露光焼き付けする方法が知られてい
る。
る方法として、例えば銅などの導電金属材料からなる薄
膜を均一に付着させた基板上に、フォトポリマー等を均
一に付着させ、この基板を回路パターンが形成された露
光焼き付け用マスク(フォトマスクフィルム)によって
覆い、紫外光等を照射して露光焼き付け用マスクに形成
した回路パターンを露光焼き付けする方法が知られてい
る。
【0003】近年、上記の方法に代わる方法として、露
光焼き付けマスクを使用せず、回路パターンに対応した
ラスタデータに応じて変調したレーザ光をポリゴンミラ
ーなどの偏向手段を介して基板上で走査させ、基板に直
接回路パターンに対応した画像を露光する方法が提案さ
れている。代表的な例としては、フォトリソグラフの手
法を用いたプリント回路基板の製造過程での回路パター
ンやプラズマ表示パネル(PDP)の透明電極パターン
の描画が挙げられる。この場合、被描画体としては、例
えばフォトマスク用感光フィルムあるいは基板上のフォ
トレジスト層が挙げられる。
光焼き付けマスクを使用せず、回路パターンに対応した
ラスタデータに応じて変調したレーザ光をポリゴンミラ
ーなどの偏向手段を介して基板上で走査させ、基板に直
接回路パターンに対応した画像を露光する方法が提案さ
れている。代表的な例としては、フォトリソグラフの手
法を用いたプリント回路基板の製造過程での回路パター
ンやプラズマ表示パネル(PDP)の透明電極パターン
の描画が挙げられる。この場合、被描画体としては、例
えばフォトマスク用感光フィルムあるいは基板上のフォ
トレジスト層が挙げられる。
【0004】一方、上述したようなポリゴンミラーでレ
ーザ光を偏向させるレーザ描画装置を用いて広範囲の露
光を行う場合、fθレンズが極端に大きくかつ重くなっ
てその製造が大変難しく、必要な形状精度が確保できな
いという問題があった。また、fθレンズの保持枠やこ
れらの光学部品を設置する基台は、fθレンズ、コンデ
ンサレンズの自重によるたわみが光学性能に影響を与え
ない程度に剛性を高めておく必要がある。そのため、こ
れらのレーザ描画装置の質量は、1000から2000
kgにも及び、可搬性が極めて悪く高コストであるとい
う問題点も有していた。これらの問題点を改善するため
に、被描画体上の走査範囲を分割して露光するようにし
た分割露光装置が提案されている。
ーザ光を偏向させるレーザ描画装置を用いて広範囲の露
光を行う場合、fθレンズが極端に大きくかつ重くなっ
てその製造が大変難しく、必要な形状精度が確保できな
いという問題があった。また、fθレンズの保持枠やこ
れらの光学部品を設置する基台は、fθレンズ、コンデ
ンサレンズの自重によるたわみが光学性能に影響を与え
ない程度に剛性を高めておく必要がある。そのため、こ
れらのレーザ描画装置の質量は、1000から2000
kgにも及び、可搬性が極めて悪く高コストであるとい
う問題点も有していた。これらの問題点を改善するため
に、被描画体上の走査範囲を分割して露光するようにし
た分割露光装置が提案されている。
【0005】ところで、前述のようにポリゴンミラー、
fθレンズ及びコンデンサレンズにより構成される走査
系を複数備える分割露光装置においては、分割された各
走査系の接続部分において、コンデンサレンズの両端部
の走査に用いられない部分が重なり合うため、各コンデ
ンサレンズを走査線方向に並べて配置することが出来な
い。そのため、例えば、コンデンサレンズを副走査方向
に互いにコンデンサレンズの幅分ずらして配置する構成
をとることとなるが、その場合、第1の走査系から第2
の走査系に移る際に露光テーブルの移動が必要となり、
露光テーブルの位置決め誤差が問題となる。
fθレンズ及びコンデンサレンズにより構成される走査
系を複数備える分割露光装置においては、分割された各
走査系の接続部分において、コンデンサレンズの両端部
の走査に用いられない部分が重なり合うため、各コンデ
ンサレンズを走査線方向に並べて配置することが出来な
い。そのため、例えば、コンデンサレンズを副走査方向
に互いにコンデンサレンズの幅分ずらして配置する構成
をとることとなるが、その場合、第1の走査系から第2
の走査系に移る際に露光テーブルの移動が必要となり、
露光テーブルの位置決め誤差が問題となる。
【0006】また、走査系にポリゴンミラーを用いた分
割露光装置では、走査系の数に応じて複数のポリゴンミ
ラー等の構成部品が必要となり、装置の大型化を抑える
為に各ポリゴンミラーは薄く小型のものが用いられ、そ
れに従って光源のビーム径も小さくする必要が生じる。
このように光源のビーム径を小さくした場合、露光面に
おける集光スポット径が大きくなる為、高解像度の描画
を行うことができなくなるという問題がある。
割露光装置では、走査系の数に応じて複数のポリゴンミ
ラー等の構成部品が必要となり、装置の大型化を抑える
為に各ポリゴンミラーは薄く小型のものが用いられ、そ
れに従って光源のビーム径も小さくする必要が生じる。
このように光源のビーム径を小さくした場合、露光面に
おける集光スポット径が大きくなる為、高解像度の描画
を行うことができなくなるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、露光装置が
複数の走査系を備える場合に、走査系の数に応じて増加
する構成部品の数を、構成部品を共通化して抑制するこ
とにより、装置をコンパクトにし、且つ、ビーム径を大
きくして高解像度の描画を行い、さらに、走査線の副走
査方向の位置ずれを補正することのできる分割露光装置
を提供することを目的とする。
複数の走査系を備える場合に、走査系の数に応じて増加
する構成部品の数を、構成部品を共通化して抑制するこ
とにより、装置をコンパクトにし、且つ、ビーム径を大
きくして高解像度の描画を行い、さらに、走査線の副走
査方向の位置ずれを補正することのできる分割露光装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の分割露光装置
は、一つのレーザビームを射出する光源と、前記レーザ
光源から射出される一つのレーザビームを複数のビーム
に分割する透過型回折素子と、描画データに基づいて複
数のレーザビームをそれぞれ変調する光変調素子と、複
数のレーザビームのビーム径をそれぞれ拡大するビーム
エキスパンダと、前記拡大されたレーザビームが入射す
るそれぞれのホログラム走査系とによって構成される。
は、一つのレーザビームを射出する光源と、前記レーザ
光源から射出される一つのレーザビームを複数のビーム
に分割する透過型回折素子と、描画データに基づいて複
数のレーザビームをそれぞれ変調する光変調素子と、複
数のレーザビームのビーム径をそれぞれ拡大するビーム
エキスパンダと、前記拡大されたレーザビームが入射す
るそれぞれのホログラム走査系とによって構成される。
【0009】また、被描画体が載置される露光テーブル
上の端部に、ガイドレールを介してビームディテクタを
摺動自在に取り付け、露光テーブルを移動してビームデ
ィテクタ上に走査線を入射させることにより、ビームデ
ィテクタが走査線の副走査方向の位置ずれ量を検出する
ように構成することができる。
上の端部に、ガイドレールを介してビームディテクタを
摺動自在に取り付け、露光テーブルを移動してビームデ
ィテクタ上に走査線を入射させることにより、ビームデ
ィテクタが走査線の副走査方向の位置ずれ量を検出する
ように構成することができる。
【0010】更に、反射板が取り付けられた光偏向器を
備えることによって、ビームディテクタが検出した走査
線の位置ずれ量に基づいて光偏向器を制御し、光偏向器
でのビームの反射角を変えることにより、走査線の副走
査方向の位置ずれ補正を行うこともできる。
備えることによって、ビームディテクタが検出した走査
線の位置ずれ量に基づいて光偏向器を制御し、光偏向器
でのビームの反射角を変えることにより、走査線の副走
査方向の位置ずれ補正を行うこともできる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1から図3は、本発明の一つの
実施形態である2つのホログラム走査系を用いた分割露
光装置の要部を表している。露光テーブル13上に載置
された被描画体14は、2つの走査系によって分割して
露光される。図1において、光源1から射出された1つ
のレーザビームは、透過型回折素子2により2つの強度
の等しいビームに分割され、さらにコリメータレンズ3
により平行光にされ、入射光学系に入射し、その後走査
系へ導かれる。このように、1つの光源からの1つのレ
ーザビームを分割して用いる構成にすることで、各走査
系毎に光源を持つ必要がなくなり、各走査ユニット毎に
光源を搭載する場合と比較すると、各光源間の出射強度
を調整する必要がなくなる。
実施形態である2つのホログラム走査系を用いた分割露
光装置の要部を表している。露光テーブル13上に載置
された被描画体14は、2つの走査系によって分割して
露光される。図1において、光源1から射出された1つ
のレーザビームは、透過型回折素子2により2つの強度
の等しいビームに分割され、さらにコリメータレンズ3
により平行光にされ、入射光学系に入射し、その後走査
系へ導かれる。このように、1つの光源からの1つのレ
ーザビームを分割して用いる構成にすることで、各走査
系毎に光源を持つ必要がなくなり、各走査ユニット毎に
光源を搭載する場合と比較すると、各光源間の出射強度
を調整する必要がなくなる。
【0012】分割され平行光にされた2つのビームは、
それぞれが光変調器5、光偏光器6、ビームエキスパン
ダ9よりなる入射光学系に入射する。入射光学系では、
後に詳述するように、ラスタデータに基づいたビームの
変調等が行われる。入射光学系を通過したビームは、ホ
ログラムディスク10の1つのファセットに入射する。
ホログラムディスク10はモータ11により回転駆動さ
れており、その回転に伴いビームが入射するファセット
が移動することで、ビームLB1は図1の矢印S方向に
偏向されつつ凹面鏡12に導かれる。
それぞれが光変調器5、光偏光器6、ビームエキスパン
ダ9よりなる入射光学系に入射する。入射光学系では、
後に詳述するように、ラスタデータに基づいたビームの
変調等が行われる。入射光学系を通過したビームは、ホ
ログラムディスク10の1つのファセットに入射する。
ホログラムディスク10はモータ11により回転駆動さ
れており、その回転に伴いビームが入射するファセット
が移動することで、ビームLB1は図1の矢印S方向に
偏向されつつ凹面鏡12に導かれる。
【0013】図2は、本発明の分割露光装置の入射光学
系を詳しく示している。入射光学系は、光変調器5、光
偏向器6、絞り板8、ビームエキスパンダ9により構成
される。コリメータレンズ3によって平行光にされた2
本のビームの内の一つは、ビームベンダ4(図1)を介
して入射光学系中の光変調器5に導かれる。光変調器5
は、音響光学素子により構成され、光変調器5に対して
ラスタデータに基づいて変化する電圧を印加すると、電
圧の変化に伴って光変調器5を通過するビームの回折方
向が変化する。ここで、電圧のONまたはOFF時にビ
ームが絞り板8の中央部の開口からずれるように光変調
器5を配置すると、ビームがそこで遮蔽されるため、露
光面からみるとビームがラスタデータに基づいてON/
OFF制御されることになる。また、絞り板8は光変調
器5からの1次光のみを通過させるように配置すること
により、ノイズとなる0次光を完全に遮蔽することがで
きる。
系を詳しく示している。入射光学系は、光変調器5、光
偏向器6、絞り板8、ビームエキスパンダ9により構成
される。コリメータレンズ3によって平行光にされた2
本のビームの内の一つは、ビームベンダ4(図1)を介
して入射光学系中の光変調器5に導かれる。光変調器5
は、音響光学素子により構成され、光変調器5に対して
ラスタデータに基づいて変化する電圧を印加すると、電
圧の変化に伴って光変調器5を通過するビームの回折方
向が変化する。ここで、電圧のONまたはOFF時にビ
ームが絞り板8の中央部の開口からずれるように光変調
器5を配置すると、ビームがそこで遮蔽されるため、露
光面からみるとビームがラスタデータに基づいてON/
OFF制御されることになる。また、絞り板8は光変調
器5からの1次光のみを通過させるように配置すること
により、ノイズとなる0次光を完全に遮蔽することがで
きる。
【0014】光変調器5を通過したビームは、光偏向器
6に取り付けられた反射板7で反射され、絞り板8の中
央部の開口を通過してビームエキスパンダ9に到達す
る。ビームエキスパンダ9は光源1で発生されたビーム
のビーム径を拡大する。ここで、従来の走査系にポリゴ
ンミラーを用いた分割露光装置の場合、通常はビーム径
が2から3mmの光源が用いられている。レーザ光を集
光する場合の、集光スポット径dは一般には、 d=2.44・λ・f/D で表されるので、(但し、λは波長、fは焦点距離、D
は光源のビーム径を表す。)例えば、光源のビーム径D
=2mmのレーザビームを焦点距離f=200mmで合
焦する場合、レーザの波長を650nmとすると、集光
スポット径dは、約0.16mmとなる。これに対し
て、本発明においては、走査系にホログラムディスクを
用いる為、光源のビーム径を大きくすることができる。
従って、本実施形態のように、光源1からのビームはビ
ームエキスパンダ9によってビーム径を拡大された後
に、ホログラムディスク10に入射する構成とすること
ができる。ビームエキスパンダ9は一般的にはビーム径
を5から10倍に拡大することができる。例えば、ビー
ムエキスパンダ9の倍率を10倍とすると、光源のビー
ム径Dが10倍となるため、集光スポット径dは、0.
016mmとなる。集光スポット径が小さくなると、そ
れだけ解像力の高い描画を行うことができることとなる
ので、本発明によれば、走査系を複数備えた分割露光装
置でありながら、解像度の高い描画を行うことが可能で
ある。
6に取り付けられた反射板7で反射され、絞り板8の中
央部の開口を通過してビームエキスパンダ9に到達す
る。ビームエキスパンダ9は光源1で発生されたビーム
のビーム径を拡大する。ここで、従来の走査系にポリゴ
ンミラーを用いた分割露光装置の場合、通常はビーム径
が2から3mmの光源が用いられている。レーザ光を集
光する場合の、集光スポット径dは一般には、 d=2.44・λ・f/D で表されるので、(但し、λは波長、fは焦点距離、D
は光源のビーム径を表す。)例えば、光源のビーム径D
=2mmのレーザビームを焦点距離f=200mmで合
焦する場合、レーザの波長を650nmとすると、集光
スポット径dは、約0.16mmとなる。これに対し
て、本発明においては、走査系にホログラムディスクを
用いる為、光源のビーム径を大きくすることができる。
従って、本実施形態のように、光源1からのビームはビ
ームエキスパンダ9によってビーム径を拡大された後
に、ホログラムディスク10に入射する構成とすること
ができる。ビームエキスパンダ9は一般的にはビーム径
を5から10倍に拡大することができる。例えば、ビー
ムエキスパンダ9の倍率を10倍とすると、光源のビー
ム径Dが10倍となるため、集光スポット径dは、0.
016mmとなる。集光スポット径が小さくなると、そ
れだけ解像力の高い描画を行うことができることとなる
ので、本発明によれば、走査系を複数備えた分割露光装
置でありながら、解像度の高い描画を行うことが可能で
ある。
【0015】ビームエキスパンダ9からホログラムディ
スク10に入射するビームは、ホログラムディスク10
が回転することによって走査され、凹面鏡12によって
集光されて露光テーブル13上に到達する。集光された
ビームは、露光テーブル上で図2の画面垂直方向に走査
される。なお、凹面鏡12の反射面をトーリック面にす
ることで、ビームを集光するだけでなく、fθ機能を持
つよう構成することもできる。
スク10に入射するビームは、ホログラムディスク10
が回転することによって走査され、凹面鏡12によって
集光されて露光テーブル13上に到達する。集光された
ビームは、露光テーブル上で図2の画面垂直方向に走査
される。なお、凹面鏡12の反射面をトーリック面にす
ることで、ビームを集光するだけでなく、fθ機能を持
つよう構成することもできる。
【0016】図3には、凹面鏡12で集光されたビーム
の走査範囲が示されており、図のように露光テーブル1
3上の2つの走査範囲のつなぎ目部分は、互いに重なる
ように各走査系を配置することが好ましい。ビームが走
査される露光テーブル13上には、フィルムあるいはプ
リント基板等の被描画体14が載置され、露光テーブル
13が図2中の矢印A方向(副走査方向)に移動するこ
とで被描画体全体に渡っての描画が行われる。
の走査範囲が示されており、図のように露光テーブル1
3上の2つの走査範囲のつなぎ目部分は、互いに重なる
ように各走査系を配置することが好ましい。ビームが走
査される露光テーブル13上には、フィルムあるいはプ
リント基板等の被描画体14が載置され、露光テーブル
13が図2中の矢印A方向(副走査方向)に移動するこ
とで被描画体全体に渡っての描画が行われる。
【0017】図1及び図2に示すように、露光テーブル
13の端部には、ガイドレール21を介して、ビームの
走査方向に摺動自在にビームディテクタ20が備え付け
られている。ビームディテクタ20は、2つの走査線の
位置を検出する目的で備えられており、例えば、半導体
位置検出器(PSD)あるいは4分割素子により構成さ
れる。ビームディテクタ20による検出を行う場合は、
ビームディテクタ20の検出面の中央が走査線上に位置
するまで露光テーブル13を移動し、ビームをON状態
にして、ビームディテクタ20をビーム検出させつつガ
イドレール上を走査線に沿って移動させる。この動作に
よって、走査線の直線性、副走査方向のずれ、或いは各
走査系毎の走査線のつなぎ目における位置ずれを検出す
ることができる。
13の端部には、ガイドレール21を介して、ビームの
走査方向に摺動自在にビームディテクタ20が備え付け
られている。ビームディテクタ20は、2つの走査線の
位置を検出する目的で備えられており、例えば、半導体
位置検出器(PSD)あるいは4分割素子により構成さ
れる。ビームディテクタ20による検出を行う場合は、
ビームディテクタ20の検出面の中央が走査線上に位置
するまで露光テーブル13を移動し、ビームをON状態
にして、ビームディテクタ20をビーム検出させつつガ
イドレール上を走査線に沿って移動させる。この動作に
よって、走査線の直線性、副走査方向のずれ、或いは各
走査系毎の走査線のつなぎ目における位置ずれを検出す
ることができる。
【0018】次に、走査線の副走査方向のずれを補正す
る場合について述べる。入射光学系は光偏光器6を備え
ている。光偏光器6は、例えばピエゾ素子により構成さ
れ、反射鏡7の取り付けられた突起部分が印加する電圧
に依存して図2の矢印B方向に揺動するよう構成された
ものである。光偏光器6の突起部分が、矢印B方向で揺
動すると、反射板7で反射するビームの反射角が変化
し、それにしたがって露光テーブル13上のビームスポ
ットの位置も副走査方向に変化する。すなわち、ビーム
ディテクタ20から得られる走査線のずれ情報に基づい
て光偏光器6を電圧制御することで、走査線を副走査方
向に所望の量移動して補正を行うことができる。
る場合について述べる。入射光学系は光偏光器6を備え
ている。光偏光器6は、例えばピエゾ素子により構成さ
れ、反射鏡7の取り付けられた突起部分が印加する電圧
に依存して図2の矢印B方向に揺動するよう構成された
ものである。光偏光器6の突起部分が、矢印B方向で揺
動すると、反射板7で反射するビームの反射角が変化
し、それにしたがって露光テーブル13上のビームスポ
ットの位置も副走査方向に変化する。すなわち、ビーム
ディテクタ20から得られる走査線のずれ情報に基づい
て光偏光器6を電圧制御することで、走査線を副走査方
向に所望の量移動して補正を行うことができる。
【0019】走査線が副走査方向へ平行移動した状態の
位置ずれ、或いは走査線の湾曲・傾斜等の直線性の歪み
は、各走査系の組立てばらつき、或いはホログラムディ
スクの各ファセットの製造ばらつき等によって発生す
る。例えば、ホログラムディスクの各ファセットの製造
ばらつきにより、走査線が各ファセットでの走査毎に副
走査方向に等ピッチとならずに平行移動してずれる場合
には、1走査毎に1つの補正量となるように光偏向器6
での反射角を制御する。また、走査線の直線性の歪みに
ついては、1走査中に主走査に同期して副走査方向の位
置を補正するように光偏向器6での反射角を制御する。
位置ずれ、或いは走査線の湾曲・傾斜等の直線性の歪み
は、各走査系の組立てばらつき、或いはホログラムディ
スクの各ファセットの製造ばらつき等によって発生す
る。例えば、ホログラムディスクの各ファセットの製造
ばらつきにより、走査線が各ファセットでの走査毎に副
走査方向に等ピッチとならずに平行移動してずれる場合
には、1走査毎に1つの補正量となるように光偏向器6
での反射角を制御する。また、走査線の直線性の歪みに
ついては、1走査中に主走査に同期して副走査方向の位
置を補正するように光偏向器6での反射角を制御する。
【0020】なお、ビームディテクタ20を用いての走
査線の位置ずれの検出は、分割露光装置の組み立て時、
或いは1つの感光材に対する描画が終了する度に行う。
特に、1つの感光材に対する描画が終了する度に行うこ
とで、ファセット等の部品の経時的な変化にも対応する
ことが可能となる。
査線の位置ずれの検出は、分割露光装置の組み立て時、
或いは1つの感光材に対する描画が終了する度に行う。
特に、1つの感光材に対する描画が終了する度に行うこ
とで、ファセット等の部品の経時的な変化にも対応する
ことが可能となる。
【0021】以上の実施形態では、光源からのビームを
透過型回折素子で2つに分割する場合について述べた
が、ビームの分割数が異なる任意の透過型回折素子を用
いることにより、任意の数の走査系を用いた分割露光装
置を構成することができる。なお、この場合も透過型回
折素子で分割される複数のビームの強度は等しいため、
各走査系毎にビームの強度を調整する必要はない。
透過型回折素子で2つに分割する場合について述べた
が、ビームの分割数が異なる任意の透過型回折素子を用
いることにより、任意の数の走査系を用いた分割露光装
置を構成することができる。なお、この場合も透過型回
折素子で分割される複数のビームの強度は等しいため、
各走査系毎にビームの強度を調整する必要はない。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、複
数の走査系を備える場合にも、光源からの1つのビーム
を、所望の数の強度の等しい平行光に分割し、各々の走
査系に導くことが可能であるため、各走査系毎に光源を
備える必要がなく、各光源間の出射強度を調節する手間
が不要となる。加えて、走査系にホログラムを用いるの
で装置をコンパクトに構成でき、しかもビーム径を大き
くすることができる。さらに、露光テーブル上で走査さ
れるビームを検知して、走査系の組立ばらつきに伴う各
走査系間の走査線の位置ずれ、或いはホログラムディス
クの各ファセットの製造ばらつきに伴う走査線の副走査
方向への位置ずれを補正することができる。従って、各
走査系がそれぞれ高解像度であって、かつ走査系間の位
置ずれがないので高精細な描画を行うことが可能であ
る。
数の走査系を備える場合にも、光源からの1つのビーム
を、所望の数の強度の等しい平行光に分割し、各々の走
査系に導くことが可能であるため、各走査系毎に光源を
備える必要がなく、各光源間の出射強度を調節する手間
が不要となる。加えて、走査系にホログラムを用いるの
で装置をコンパクトに構成でき、しかもビーム径を大き
くすることができる。さらに、露光テーブル上で走査さ
れるビームを検知して、走査系の組立ばらつきに伴う各
走査系間の走査線の位置ずれ、或いはホログラムディス
クの各ファセットの製造ばらつきに伴う走査線の副走査
方向への位置ずれを補正することができる。従って、各
走査系がそれぞれ高解像度であって、かつ走査系間の位
置ずれがないので高精細な描画を行うことが可能であ
る。
【図1】本発明の分割露光装置の要部を表す平面図であ
る。
る。
【図2】図1の分割露光装置の側面図である。
【図3】図1の分割露光装置の正面図である。
1 レーザ発生器 2 透過型回折素子 3 コリメータレンズ 4 ビームベンダ 5 光変調器 6 光偏向器 7 反射鏡 8 絞り板 9 ビームエキスパンダ 10 ホログラムディスク 11 モータ 12 凹面鏡 13 露光テーブル 14 被描画体 20 ビームディテクタ 21 ガイドレール 22 移動テーブル
Claims (3)
- 【請求項1】 一つのレーザビームを射出する光源と、 前記レーザ光源から射出される一つのレーザビームを複
数のビームに分割する透過型回折素子と、 描画データに基づいて複数のレーザビームをそれぞれ変
調する光変調素子と、 複数のレーザビームのビーム径をそれぞれ拡大するビー
ムエキスパンダと、 前記拡大されたそれぞれのレーザビームが入射するそれ
ぞれのホログラム走査系とを有すること、 を特徴とする、ホログラム走査系を用いた分割露光装
置。 - 【請求項2】 被描画体が載置される露光テーブル上の
端部に、ガイドレールを介して摺動自在に取り付けられ
たビームディテクタを備え、 前記露光テーブルを移動して前記ビームディテクタ上に
走査線を入射させることにより、走査線のビームの位置
を検出すること、 を特徴とする、請求項1に記載のホログラム走査系を用
いた分割露光装置。 - 【請求項3】 ビームの副走査方向における露光位置を
変更するための光偏向器を更に備え、前記ビームディテ
クタが検出した走査線の位置情報に基づいて前記光偏向
器を制御して、走査線の副走査方向の補正を行うこと、 を特徴とする、請求項2に記載のホログラム走査系を用
いた分割露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34263499A JP2001159742A (ja) | 1999-12-01 | 1999-12-01 | ホログラム走査系を用いた分割露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34263499A JP2001159742A (ja) | 1999-12-01 | 1999-12-01 | ホログラム走査系を用いた分割露光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001159742A true JP2001159742A (ja) | 2001-06-12 |
Family
ID=18355299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34263499A Pending JP2001159742A (ja) | 1999-12-01 | 1999-12-01 | ホログラム走査系を用いた分割露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001159742A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004056080A (ja) * | 2002-05-30 | 2004-02-19 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 画像記録装置 |
JP2005003762A (ja) * | 2003-06-10 | 2005-01-06 | Fuji Photo Film Co Ltd | 画素位置特定方法、画像ずれ補正方法、および画像形成装置 |
JP2005157003A (ja) * | 2003-11-26 | 2005-06-16 | Toyota Motor Corp | レーザー光による描写装置 |
CN100451833C (zh) * | 2003-02-14 | 2009-01-14 | Asml荷兰有限公司 | 用于倾斜灵敏度降低的晶片对准的设备和方法 |
-
1999
- 1999-12-01 JP JP34263499A patent/JP2001159742A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004056080A (ja) * | 2002-05-30 | 2004-02-19 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 画像記録装置 |
CN100451833C (zh) * | 2003-02-14 | 2009-01-14 | Asml荷兰有限公司 | 用于倾斜灵敏度降低的晶片对准的设备和方法 |
JP2005003762A (ja) * | 2003-06-10 | 2005-01-06 | Fuji Photo Film Co Ltd | 画素位置特定方法、画像ずれ補正方法、および画像形成装置 |
JP4486323B2 (ja) * | 2003-06-10 | 2010-06-23 | 富士フイルム株式会社 | 画素位置特定方法、画像ずれ補正方法、および画像形成装置 |
JP2005157003A (ja) * | 2003-11-26 | 2005-06-16 | Toyota Motor Corp | レーザー光による描写装置 |
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