JP2001150667A - インクジェットヘッド - Google Patents
インクジェットヘッドInfo
- Publication number
- JP2001150667A JP2001150667A JP33470399A JP33470399A JP2001150667A JP 2001150667 A JP2001150667 A JP 2001150667A JP 33470399 A JP33470399 A JP 33470399A JP 33470399 A JP33470399 A JP 33470399A JP 2001150667 A JP2001150667 A JP 2001150667A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- filter
- groove
- flow path
- opening
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 claims description 5
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 claims description 4
- 238000007789 sealing Methods 0.000 claims description 3
- 230000001788 irregular Effects 0.000 abstract 1
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 4
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 description 4
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 230000005684 electric field Effects 0.000 description 1
- 238000001914 filtration Methods 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 230000010287 polarization Effects 0.000 description 1
- 238000005086 pumping Methods 0.000 description 1
- 239000000565 sealant Substances 0.000 description 1
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 インクの初期充填時にインク流路からカバー
プレートの共通インク室までの間に気泡が残留すること
がなく、又、アクチュエータプレートの各溝へのインク
充填のバラツキがなく、残留気泡やインク充填のバラツ
キに起因するドット抜け(印字抜け)等を防止すること
が可能なインクジェットヘッドの提供を課題とする。 【解決手段】 インク供給口22の入り口に近接した広
いインク流路24の出口近傍に段差24aを設け、この
段差24aを利用してフィルタ30を装着している。さ
らに、前記インク流路24の下端のフィルタ30の上面
からインク流路の入り口の開口部32の下端までのイン
ク供給空間24の高さHをフィルタ30の流路抵抗即ち
フィルタ30の目開きとフィルタの厚みtに応じた適切
な高さとすることを解決手段とする。
プレートの共通インク室までの間に気泡が残留すること
がなく、又、アクチュエータプレートの各溝へのインク
充填のバラツキがなく、残留気泡やインク充填のバラツ
キに起因するドット抜け(印字抜け)等を防止すること
が可能なインクジェットヘッドの提供を課題とする。 【解決手段】 インク供給口22の入り口に近接した広
いインク流路24の出口近傍に段差24aを設け、この
段差24aを利用してフィルタ30を装着している。さ
らに、前記インク流路24の下端のフィルタ30の上面
からインク流路の入り口の開口部32の下端までのイン
ク供給空間24の高さHをフィルタ30の流路抵抗即ち
フィルタ30の目開きとフィルタの厚みtに応じた適切
な高さとすることを解決手段とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、プリン
タ、ファックスなどに適用されるインクジェット式記録
装置に搭載されるインクジェットヘッドに関する。
タ、ファックスなどに適用されるインクジェット式記録
装置に搭載されるインクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、複数のノズルからインクを吐
出する記録ヘッドを用いて被記録媒体に文字や画像を記
録するインクジェット式記録装置が知られている。この
ようなインクジェット式記録装置では、前記記録媒体に
対向する記録ヘッドはヘッドホルダに設けられ、ヘッド
ホルダはキャリッジに搭載されて記録媒体の搬送方向と
直交する方向に走査される。
出する記録ヘッドを用いて被記録媒体に文字や画像を記
録するインクジェット式記録装置が知られている。この
ようなインクジェット式記録装置では、前記記録媒体に
対向する記録ヘッドはヘッドホルダに設けられ、ヘッド
ホルダはキャリッジに搭載されて記録媒体の搬送方向と
直交する方向に走査される。
【0003】このような記録ヘッドの一例の分解斜視図
を図1に、又、要部側断面図を図2に、図2のX−X線
矢視要部正断面図を図3に示す。図1〜図3に示すよう
に、圧電セラミックからなるアクチュエータプレート1
1には、その幅方向に複数の溝12が並んで設けられ、
各溝12は、側壁13で分離されている。各溝12の長
手方向一端部はアクチュエータプレート11の一端面ま
で延びており、他端部は、他端面まで延びておらず、深
さが徐々に浅くなっている。又、各溝12の両側壁1
3,13の開口側表面には、長手方向にわたって、駆動
電圧印加用の電極15が形成されている。
を図1に、又、要部側断面図を図2に、図2のX−X線
矢視要部正断面図を図3に示す。図1〜図3に示すよう
に、圧電セラミックからなるアクチュエータプレート1
1には、その幅方向に複数の溝12が並んで設けられ、
各溝12は、側壁13で分離されている。各溝12の長
手方向一端部はアクチュエータプレート11の一端面ま
で延びており、他端部は、他端面まで延びておらず、深
さが徐々に浅くなっている。又、各溝12の両側壁1
3,13の開口側表面には、長手方向にわたって、駆動
電圧印加用の電極15が形成されている。
【0004】アクチュエータプレート11の溝12の開
口側には、カバープレート17が接着剤19を介して接
合されている。又、アクチュエータプレート11の溝1
2の後端部の浅くなった部分とカバープレート17との
間は封止剤20により封止されている。カバープレート
17には、前記の各溝12の浅くなった他端部と連通す
る凹部となる共通インク室21と、この共通インク室2
1の底部から溝12とは反対方向に貫通するインク供給
口22とを有する。前記インク供給口22には、流路ブ
ロック23のインク流路24が連通・開口している。
口側には、カバープレート17が接着剤19を介して接
合されている。又、アクチュエータプレート11の溝1
2の後端部の浅くなった部分とカバープレート17との
間は封止剤20により封止されている。カバープレート
17には、前記の各溝12の浅くなった他端部と連通す
る凹部となる共通インク室21と、この共通インク室2
1の底部から溝12とは反対方向に貫通するインク供給
口22とを有する。前記インク供給口22には、流路ブ
ロック23のインク流路24が連通・開口している。
【0005】アクチュエータプレート11とカバープレ
ート17との接合体の溝12が開口している端面には、
ノズルプレート25が接着剤によって貼付け・接合され
ており、ノズルプレート25の前記各溝12に対向する
位置にはノズル開口27が形成されている。又、図2に
示すように、ノズルプレート25の背面には、アクチュ
エータプレート11とカバープレート17との接合体の
端部外周面と前記ノズルプレート25の背面をカバーす
るようにノズルプレートカバー28が接着剤により固定
されている。
ート17との接合体の溝12が開口している端面には、
ノズルプレート25が接着剤によって貼付け・接合され
ており、ノズルプレート25の前記各溝12に対向する
位置にはノズル開口27が形成されている。又、図2に
示すように、ノズルプレート25の背面には、アクチュ
エータプレート11とカバープレート17との接合体の
端部外周面と前記ノズルプレート25の背面をカバーす
るようにノズルプレートカバー28が接着剤により固定
されている。
【0006】なお、アクチュエータプレート11のノズ
ルプレート25とは反対側でカバープレート17とは反
対側の面には、配線基板36が固着されている。配線基
板36には、各電極15とボンデングワイヤ37もしく
はフレキシブル基板等で接続された配線38が形成さ
れ、この配線38を介して電極15に駆動電圧を印加で
きるようになっている。
ルプレート25とは反対側でカバープレート17とは反
対側の面には、配線基板36が固着されている。配線基
板36には、各電極15とボンデングワイヤ37もしく
はフレキシブル基板等で接続された配線38が形成さ
れ、この配線38を介して電極15に駆動電圧を印加で
きるようになっている。
【0007】前記のように構成される記録ヘッドでは、
インク流路24からインク供給口22、共通インク室2
1を介して各溝12内にインクを充填し、所定の溝12
の両側の側壁13に電極15を介して所定の駆動電圧を
作用させると、側壁13が変形して所定の溝12内の容
積が変化し、これにより、溝12内のインクがノズル開
口27から吐出される。
インク流路24からインク供給口22、共通インク室2
1を介して各溝12内にインクを充填し、所定の溝12
の両側の側壁13に電極15を介して所定の駆動電圧を
作用させると、側壁13が変形して所定の溝12内の容
積が変化し、これにより、溝12内のインクがノズル開
口27から吐出される。
【0008】例えば、要部正断面図である図4に示すよ
うに、溝12aに対応するノズル開口27からインクを
吐出する場合には、その溝12a内の電極15a,15
bに正の駆動電圧を印加するとともに、それぞれ対向す
る電極15c,15dを接地するようにする。これによ
り、側壁13a,13bには溝12aに向かう方向の駆
動電界が作用し、これが圧電セラミックからなるアクチ
ュエータプレート11の分極方向と直交すれば、圧電厚
みすべり効果により側壁13a,13bが溝12方向に
反り変形し、溝12内の容積が減少して圧力が増加し、
ノズル開口27からインクが吐出される。
うに、溝12aに対応するノズル開口27からインクを
吐出する場合には、その溝12a内の電極15a,15
bに正の駆動電圧を印加するとともに、それぞれ対向す
る電極15c,15dを接地するようにする。これによ
り、側壁13a,13bには溝12aに向かう方向の駆
動電界が作用し、これが圧電セラミックからなるアクチ
ュエータプレート11の分極方向と直交すれば、圧電厚
みすべり効果により側壁13a,13bが溝12方向に
反り変形し、溝12内の容積が減少して圧力が増加し、
ノズル開口27からインクが吐出される。
【0009】なお、従来は、前記カバープレート17の
インク供給口22に連通・開口している流路ブロック2
3のインク流路24内のインク内異物ろ過用のフィルタ
40としては、インクジェットヘッドの正断面図である
図6に示すように、流路外部からインクを取り入れるイ
ンク流入口31付近の狭い開口部32に段差部32aを
設け、この段差部32aに比較的小面積のフィルタ40
を装着していた。
インク供給口22に連通・開口している流路ブロック2
3のインク流路24内のインク内異物ろ過用のフィルタ
40としては、インクジェットヘッドの正断面図である
図6に示すように、流路外部からインクを取り入れるイ
ンク流入口31付近の狭い開口部32に段差部32aを
設け、この段差部32aに比較的小面積のフィルタ40
を装着していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インクジ
ェット式記録装置を最初に使用に供する時、記録ヘッ
ドの交換時、および、インクカートリッジの取換え時
等には、前記ノズルプレート25の被印刷物と対抗する
側の表面に図示せぬ真空吸引装置の図示せぬ吸引ヘッド
を密着させ、真空吸引しながら図示せぬインクカートリ
ッジから図示せぬチューブを介して、前記インク流入口
31から前記フィルタ40でインクをろ過しつつ記録ヘ
ッドにインクを初期充填していた。
ェット式記録装置を最初に使用に供する時、記録ヘッ
ドの交換時、および、インクカートリッジの取換え時
等には、前記ノズルプレート25の被印刷物と対抗する
側の表面に図示せぬ真空吸引装置の図示せぬ吸引ヘッド
を密着させ、真空吸引しながら図示せぬインクカートリ
ッジから図示せぬチューブを介して、前記インク流入口
31から前記フィルタ40でインクをろ過しつつ記録ヘ
ッドにインクを初期充填していた。
【0011】しかしながら、上記のような構成の記録ヘ
ッドにおいては、インク流路24内の形状はフィルタ4
0を通過後にカバープレート17の略全幅にわたる共通
インク室21の底部から溝12とは反対方向に貫通する
インク供給口22の略全幅にわたるように急激に広くな
る。このため、フィルタ40を通過したインクは空気を
巻き込んだ状態であたかもシャワーのようにインク流路
24内の広い断面積部分に散乱し、カバープレート17
内及びアクチュエータプレート11内にインクが流入し
ても、前記インク流路24のフィルタ40とカバープレ
ート17の共通インク室21までの間に気泡が残留して
しまう。このように残留した気泡は、アクチュエータプ
レート11の溝12の電極15への電圧印加による溝1
2のポンプ作用を阻害するため、ノズルプレート25の
ノズル開口27からインクが吐出されなくてドット抜け
(印字抜け)が生じる。これは、アクチュエータプレー
ト11の各溝12へ供給するインクにバラツキが生じイ
ンクの充填不足を生じるためである。
ッドにおいては、インク流路24内の形状はフィルタ4
0を通過後にカバープレート17の略全幅にわたる共通
インク室21の底部から溝12とは反対方向に貫通する
インク供給口22の略全幅にわたるように急激に広くな
る。このため、フィルタ40を通過したインクは空気を
巻き込んだ状態であたかもシャワーのようにインク流路
24内の広い断面積部分に散乱し、カバープレート17
内及びアクチュエータプレート11内にインクが流入し
ても、前記インク流路24のフィルタ40とカバープレ
ート17の共通インク室21までの間に気泡が残留して
しまう。このように残留した気泡は、アクチュエータプ
レート11の溝12の電極15への電圧印加による溝1
2のポンプ作用を阻害するため、ノズルプレート25の
ノズル開口27からインクが吐出されなくてドット抜け
(印字抜け)が生じる。これは、アクチュエータプレー
ト11の各溝12へ供給するインクにバラツキが生じイ
ンクの充填不足を生じるためである。
【0012】本発明は、前述の問題点に鑑みて、インク
の初期充填時にインク流路からカバープレートの共通イ
ンク室までの間に気泡が残留することがなく、残留気泡
に起因するドット抜け(印字抜け)等の印字不良の発生
を防止するとともに、アクチュエータプレートの各溝へ
均一にインクを充填することが可能なインクジェットヘ
ッドの提供を課題とする。
の初期充填時にインク流路からカバープレートの共通イ
ンク室までの間に気泡が残留することがなく、残留気泡
に起因するドット抜け(印字抜け)等の印字不良の発生
を防止するとともに、アクチュエータプレートの各溝へ
均一にインクを充填することが可能なインクジェットヘ
ッドの提供を課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決した本発
明の第1の態様は、一方面及び一端面に開口する複数の
溝を形成した圧電セラミックからなるアクチュエータプ
レートと、このアクチュエータプレートの前記一方面に
接合されて前記溝の開口の一部を封止するとともに前記
溝に連通する共通インク室とこの共通インク室の底部か
ら前記溝とは反対方向に貫通するインク供給口が形成さ
れたカバープレートと、入側がインク流入口付近の狭い
開口部に連なり出側が前記インク供給口に連通する広い
インク流路を備えた流路ブロックと、前記アクチュエー
タプレートの前記一端面を封止するとともに前記溝のそ
れぞれに対応してノズル開口を有するノズルプレートを
具備し、前記溝内の側壁に設けられた電極に駆動電圧を
印加することにより当該溝内の容積を変化させてその内
部に充填されたインクを前記ノズル開口から吐出するイ
ンクジェットヘッドであって、前記インク供給口の入り
口に近接した前記の広いインク流路の出口近傍にフィル
タを装着するとともに、このフィルタの上面から前記イ
ンク流路の入り口開口部下端までのインク供給空間の高
さをフィルタの流路抵抗即ちフィルタの目開きとフィル
タの厚みに応じた所定の範囲にしたことを特徴とするイ
ンクジェットヘッドである。
明の第1の態様は、一方面及び一端面に開口する複数の
溝を形成した圧電セラミックからなるアクチュエータプ
レートと、このアクチュエータプレートの前記一方面に
接合されて前記溝の開口の一部を封止するとともに前記
溝に連通する共通インク室とこの共通インク室の底部か
ら前記溝とは反対方向に貫通するインク供給口が形成さ
れたカバープレートと、入側がインク流入口付近の狭い
開口部に連なり出側が前記インク供給口に連通する広い
インク流路を備えた流路ブロックと、前記アクチュエー
タプレートの前記一端面を封止するとともに前記溝のそ
れぞれに対応してノズル開口を有するノズルプレートを
具備し、前記溝内の側壁に設けられた電極に駆動電圧を
印加することにより当該溝内の容積を変化させてその内
部に充填されたインクを前記ノズル開口から吐出するイ
ンクジェットヘッドであって、前記インク供給口の入り
口に近接した前記の広いインク流路の出口近傍にフィル
タを装着するとともに、このフィルタの上面から前記イ
ンク流路の入り口開口部下端までのインク供給空間の高
さをフィルタの流路抵抗即ちフィルタの目開きとフィル
タの厚みに応じた所定の範囲にしたことを特徴とするイ
ンクジェットヘッドである。
【0014】本発明の第2の態様は、前記第1の態様にお
いて、前記インク供給空間の高さを、前記フィルタの目
開きが20μm以上の場合は、前記フィルタ厚みの1〜
25倍に、前記フィルタの目開きが20μm未満の場合
は、前記フィルタ厚みの1〜40倍にしたことを特徴と
するインクジェットヘッドである。 (作用)前記のように構成すれば、流路ブロックのイン
ク流入口から流入したインクはインク流入口付近の狭い
開口部からフィルタの上流側の広いインク流路で、フィ
ルタの流路抵抗によってインク供給口に近似した平面形
状まで広がりその後フィルタを均一に通過する。そのた
めインク流入口付近の狭い開口部からこれに近接したフ
ィルタの一部を通過して短絡的に速い流れとなってイン
クが流れてしまうことがなく、他のインクはインク流入
口付近の狭い開口部から遠く、より流路抵抗の低い両サ
イド側へと広がっていく。この現象によって、広いイン
ク流路、言い換えれば広いインク供給空間全体にインク
が均一に充満し、インクの初期充填時のインク流路内の
気泡の残留を防止する。
いて、前記インク供給空間の高さを、前記フィルタの目
開きが20μm以上の場合は、前記フィルタ厚みの1〜
25倍に、前記フィルタの目開きが20μm未満の場合
は、前記フィルタ厚みの1〜40倍にしたことを特徴と
するインクジェットヘッドである。 (作用)前記のように構成すれば、流路ブロックのイン
ク流入口から流入したインクはインク流入口付近の狭い
開口部からフィルタの上流側の広いインク流路で、フィ
ルタの流路抵抗によってインク供給口に近似した平面形
状まで広がりその後フィルタを均一に通過する。そのた
めインク流入口付近の狭い開口部からこれに近接したフ
ィルタの一部を通過して短絡的に速い流れとなってイン
クが流れてしまうことがなく、他のインクはインク流入
口付近の狭い開口部から遠く、より流路抵抗の低い両サ
イド側へと広がっていく。この現象によって、広いイン
ク流路、言い換えれば広いインク供給空間全体にインク
が均一に充満し、インクの初期充填時のインク流路内の
気泡の残留を防止する。
【0015】又、インク供給空間の高さをフィルタの流
路抵抗に応じた所定の範囲にしたことにより、フィルタ
の流路抵抗が大きい場合は、インク供給空間の高さの上
限を高くしても、インク供給空間内でインクが均一に充
満し、フィルタの流路抵抗が小さい場合は、インク供給
空間の高さの上限値を低くしないと、インク供給空間内
でインクが均一に充満しない。
路抵抗に応じた所定の範囲にしたことにより、フィルタ
の流路抵抗が大きい場合は、インク供給空間の高さの上
限を高くしても、インク供給空間内でインクが均一に充
満し、フィルタの流路抵抗が小さい場合は、インク供給
空間の高さの上限値を低くしないと、インク供給空間内
でインクが均一に充満しない。
【0016】具体的には、前記フィルタの目開きが20
μm以上である場合は、フィルタの流路抵抗が相対的に
小さいので、インク供給空間の高さの上限をフィルタ厚
みの25倍までに制限しないと、インク供給空間におけ
るインクの均一な充満が得られない。又、前記フィルタ
の目開きが20μm未満である場合は、フィルタの流路
抵抗が相対的に大きいので、インク供給空間の高さの上
限をフィルタ厚みの40倍までに許容しても、インク供
給空間におけるインクの均一な充満が得られる。
μm以上である場合は、フィルタの流路抵抗が相対的に
小さいので、インク供給空間の高さの上限をフィルタ厚
みの25倍までに制限しないと、インク供給空間におけ
るインクの均一な充満が得られない。又、前記フィルタ
の目開きが20μm未満である場合は、フィルタの流路
抵抗が相対的に大きいので、インク供給空間の高さの上
限をフィルタ厚みの40倍までに許容しても、インク供
給空間におけるインクの均一な充満が得られる。
【0017】又、前記フィルタの目開きの如何にかかわ
らず、インク供給空間の高さをフィルタ厚みの1倍未満
とすると、前記インク流入口付近の狭い開口部からこれ
に近接したフィルタの一部を通過して短絡的に速い流れ
となってインクが流れてしまい、インク供給空間におけ
るインクの均一な充満が得られず、前記したようなイン
ク流路からアクチュエータプレートの共通インク室まで
の間に気泡が残留したり、アクチュエータプレートの各
溝への均一なインクの充填が得られなくなる。
らず、インク供給空間の高さをフィルタ厚みの1倍未満
とすると、前記インク流入口付近の狭い開口部からこれ
に近接したフィルタの一部を通過して短絡的に速い流れ
となってインクが流れてしまい、インク供給空間におけ
るインクの均一な充満が得られず、前記したようなイン
ク流路からアクチュエータプレートの共通インク室まで
の間に気泡が残留したり、アクチュエータプレートの各
溝への均一なインクの充填が得られなくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を添付の図
面を参照しつつ以下に説明するが、本発明はこれに限ら
れるものではない。図1は本発明の一実施の形態の要部
分解斜視図、図2は同実施の形態の要部側断面図、図3
は図2のX−X線矢視要部正断面図、図4は本実施の形
態のインクジェットヘッドの駆動原理を説明するための
要部正断面図である。
面を参照しつつ以下に説明するが、本発明はこれに限ら
れるものではない。図1は本発明の一実施の形態の要部
分解斜視図、図2は同実施の形態の要部側断面図、図3
は図2のX−X線矢視要部正断面図、図4は本実施の形
態のインクジェットヘッドの駆動原理を説明するための
要部正断面図である。
【0019】図1〜図4に示すインクジェットヘッドの
構成とその駆動原理は、同図を参照して前述した従来の
インクジェットヘッドの構成とその駆動原理と同じであ
るので、重複説明を省略する。図5は本発明の一実施の
形態を示す図2のY−Y線矢視要部正断面図である。本
実施の形態は、図5に示すように、前記インク供給口2
2の入り口に近接した前記の広いインク流路24の出口
近傍に段差24aを設け、この段差24aを利用してフ
ィルタ30を装着している。なお、前記ノズルプレート
25のノズル開口27の内径を例えば25μmとしたと
きに、フィルタ30の目開きはノズル開口の内径よりや
や小さな20μm程度とする。
構成とその駆動原理は、同図を参照して前述した従来の
インクジェットヘッドの構成とその駆動原理と同じであ
るので、重複説明を省略する。図5は本発明の一実施の
形態を示す図2のY−Y線矢視要部正断面図である。本
実施の形態は、図5に示すように、前記インク供給口2
2の入り口に近接した前記の広いインク流路24の出口
近傍に段差24aを設け、この段差24aを利用してフ
ィルタ30を装着している。なお、前記ノズルプレート
25のノズル開口27の内径を例えば25μmとしたと
きに、フィルタ30の目開きはノズル開口の内径よりや
や小さな20μm程度とする。
【0020】本実施の形態においては、前記フィルタ3
0の目開きが20μmであるとして、前記インク流路2
4の下端のフィルタ30の上面から前記インク流路24
の入り口の開口部32の下端までのインク供給空間24
の高さHをフィルタ厚みtの25倍とした。具体的には
フィルタ厚みt=0.04mmに対し、インク供給空間
24の高さH=1.0mmとした。
0の目開きが20μmであるとして、前記インク流路2
4の下端のフィルタ30の上面から前記インク流路24
の入り口の開口部32の下端までのインク供給空間24
の高さHをフィルタ厚みtの25倍とした。具体的には
フィルタ厚みt=0.04mmに対し、インク供給空間
24の高さH=1.0mmとした。
【0021】前記のように構成したので、流路ブロック
23のインク流入口31から流入したインクはインク流
入口31付近の狭い開口部32からフィルタ30の上流
側の広いインク流路24即ちインク供給空間24で、フ
ィルタ30の流路抵抗によってインク供給口22に近似
した平面形状の端部から端部まで均一に広がって充満
し、その後フィルタ30を均一に通過する。そのためイ
ンク流入口31付近の狭い開口部32からこれに近接し
たフィルタ30の一部を通過して短絡的に速い流れとな
ってインクが流れてしまうことがなく、他のインクはイ
ンク流入口31付近の狭い開口部32から遠く、より流
路抵抗の低い両サイド側へと広がっていく。この現象に
よって、広いインク流路24、言い換えれば広いインク
供給空間24全体にインクが均一に充満し、インクの初
期充填時のインク流路24内の気泡の残留を防止する。
23のインク流入口31から流入したインクはインク流
入口31付近の狭い開口部32からフィルタ30の上流
側の広いインク流路24即ちインク供給空間24で、フ
ィルタ30の流路抵抗によってインク供給口22に近似
した平面形状の端部から端部まで均一に広がって充満
し、その後フィルタ30を均一に通過する。そのためイ
ンク流入口31付近の狭い開口部32からこれに近接し
たフィルタ30の一部を通過して短絡的に速い流れとな
ってインクが流れてしまうことがなく、他のインクはイ
ンク流入口31付近の狭い開口部32から遠く、より流
路抵抗の低い両サイド側へと広がっていく。この現象に
よって、広いインク流路24、言い換えれば広いインク
供給空間24全体にインクが均一に充満し、インクの初
期充填時のインク流路24内の気泡の残留を防止する。
【0022】又、広いインク流路24、言い換えれば広
いインク供給空間24全体に均一に充満したインクは、
フィルタ30でろ過された後、略近似した平面形状のイ
ンク供給口22に流れ込みその流れの断面積が急激に大
きくなるようなことがないので、図6に示した従来のイ
ンクジェットヘッドの場合のようにフィルタ30を通過
したインクが空気を巻き込んであたかもシャワーのよう
に共通インク室21に散乱することがなく、インクの初
期充填時の共通インク室21内の気泡の残留が防止され
る。
いインク供給空間24全体に均一に充満したインクは、
フィルタ30でろ過された後、略近似した平面形状のイ
ンク供給口22に流れ込みその流れの断面積が急激に大
きくなるようなことがないので、図6に示した従来のイ
ンクジェットヘッドの場合のようにフィルタ30を通過
したインクが空気を巻き込んであたかもシャワーのよう
に共通インク室21に散乱することがなく、インクの初
期充填時の共通インク室21内の気泡の残留が防止され
る。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るイン
クジェットヘッドは、インク供給口の入り口に近接した
前記の広いインク流路の出口近傍にフィルタを装着し、
さらには、前記インク流路の下端のフィルタ上面から前
記インク流路の入り口開口部下端までのインク供給空間
の高さをフィルタにおける流路抵抗換言すればフィルタ
の目開きとフィルタの厚みに応じた適切な範囲に設定し
ているので、従来のインクジェットヘッドの場合のよう
にフィルタを通過したインクが空気を巻き込んであたか
もシャワーのように広いインク流路あるいは共通インク
室に散乱することがなく、インクの初期充填時のインク
流路から共通インク室までの間の気泡の残留が防止され
とともにアクチュエータプレートの各溝に均一にインク
が充填される。その結果、ドット抜け(印字抜け)等が
なくなる。
クジェットヘッドは、インク供給口の入り口に近接した
前記の広いインク流路の出口近傍にフィルタを装着し、
さらには、前記インク流路の下端のフィルタ上面から前
記インク流路の入り口開口部下端までのインク供給空間
の高さをフィルタにおける流路抵抗換言すればフィルタ
の目開きとフィルタの厚みに応じた適切な範囲に設定し
ているので、従来のインクジェットヘッドの場合のよう
にフィルタを通過したインクが空気を巻き込んであたか
もシャワーのように広いインク流路あるいは共通インク
室に散乱することがなく、インクの初期充填時のインク
流路から共通インク室までの間の気泡の残留が防止され
とともにアクチュエータプレートの各溝に均一にインク
が充填される。その結果、ドット抜け(印字抜け)等が
なくなる。
【図1】本発明のインクジェットヘッドの一実施の形態
の要部分解斜視図である。
の要部分解斜視図である。
【図2】同実施の形態の要部側断面図である。
【図3】図2のX−X線矢視要部正断面図である。
【図4】本実施の形態のインクジェットヘッドの駆動原
理を説明するための要部正断面図である。
理を説明するための要部正断面図である。
【図5】図2のY−Y線矢視正断面図である。
【図6】従来のインクジェットヘッドの例を示す図2の
Y−Y線矢視正断面図である。
Y−Y線矢視正断面図である。
11 アクチュエータプレート 12,12a 溝 13,13a,13b 側壁 15 電極 15a〜15d 電極 17 カバープレート 19 接着剤 21 共通インク室 22 インク供給口 23 流路ブロック 24 インク流路(インク供給空間) 24a 段差 25 ノズルプレート 27 ノズル開口 30 フィルタ 31 インク流入口 32 開口部 32a 段差 36 配線基板 37 ボンディングワイヤ 38 配線 40 フィルタ
Claims (2)
- 【請求項1】 一方面及び一端面に開口する複数の溝を
形成した圧電セラミックからなるアクチュエータプレー
トと、このアクチュエータプレートの前記一方面に接合
されて前記溝の開口の一部を封止するとともに前記溝に
連通する共通インク室及びこの共通インク室の底部から
前記溝とは反対方向に貫通するインク供給口とが形成さ
れたカバープレートと、入側がインク流入口付近の狭い
開口部に連なり出側が前記インク供給口に連通する広い
インク流路を備えた流路ブロックと、前記アクチュエー
タプレートの前記一端面を封止するとともに前記溝のそ
れぞれに対応してノズル開口を有するノズルプレートと
を具備し、前記溝内の側壁に設けられた電極に駆動電圧
を印加することにより当該溝内の容積を変化させてその
内部に充填されたインクを前記ノズル開口から吐出する
インクジェットヘッドであって、 前記インク供給口の入り口に近接した前記の広いインク
流路の出口近傍にフィルタを装着するとともに、このフ
ィルタの上面から前記インク流路の入り口開口部下端ま
でのインク供給空間の高さをフィルタの流路抵抗即ちフ
ィルタの目開きとフィルタの厚みに応じた所定の範囲に
したことを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項2】 前記インク供給空間の高さを、前記フィ
ルタの目開きが20μm以上の場合は、前記フィルタ厚
みの1〜25倍に、前記フィルタの目開きが20μm未
満の場合は、前記フィルタ厚みの1〜40倍にしたこと
を特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33470399A JP2001150667A (ja) | 1999-11-25 | 1999-11-25 | インクジェットヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33470399A JP2001150667A (ja) | 1999-11-25 | 1999-11-25 | インクジェットヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001150667A true JP2001150667A (ja) | 2001-06-05 |
Family
ID=18280282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33470399A Pending JP2001150667A (ja) | 1999-11-25 | 1999-11-25 | インクジェットヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001150667A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004082544A (ja) * | 2002-08-27 | 2004-03-18 | Sii Printek Inc | インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置 |
JP2010131942A (ja) * | 2008-12-08 | 2010-06-17 | Sii Printek Inc | 液体噴射ヘッドの製造方法 |
-
1999
- 1999-11-25 JP JP33470399A patent/JP2001150667A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004082544A (ja) * | 2002-08-27 | 2004-03-18 | Sii Printek Inc | インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置 |
JP2010131942A (ja) * | 2008-12-08 | 2010-06-17 | Sii Printek Inc | 液体噴射ヘッドの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6685299B2 (en) | Ink jet head | |
KR100738102B1 (ko) | 압전 방식의 잉크젯 프린트헤드 | |
US7537328B2 (en) | Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus | |
US6099111A (en) | Ink jet recording head | |
JP4593063B2 (ja) | インクジェット式記録装置 | |
JP2008087231A (ja) | インクジェットヘッド | |
EP0982135B1 (en) | Ink jet recording head | |
JP3552024B2 (ja) | インクジェット式記録ヘッド | |
JP2001191518A (ja) | インクジェットヘッド | |
JP2001150667A (ja) | インクジェットヘッド | |
CN100546831C (zh) | 喷墨头 | |
JPH0858086A (ja) | 積層型インクジェット式記録ヘッド | |
JP2002205393A (ja) | インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置並びにヘッドのゴミ除去方法 | |
JP3424721B2 (ja) | インクジェット式記録ヘッド、及びその製造方法 | |
JP2000043252A (ja) | インクジェットプリンタ用の印字ヘッド | |
JP2001150668A (ja) | インクジェットヘッド | |
KR20070079296A (ko) | 압전 방식의 잉크젯 프린트헤드 | |
JP2007168220A (ja) | インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置 | |
JPH11334108A (ja) | インクジェット式記録装置、及び気泡の排除方法 | |
JPH09193379A (ja) | インクジェットヘッドの製造方法及びその装置 | |
JPH09131864A (ja) | インクジェットヘッド | |
JP7259386B2 (ja) | 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 | |
JP3531495B2 (ja) | インクジェット式記録ヘッド | |
JP3076274B2 (ja) | インクジェットヘッド | |
JPH10157104A (ja) | インクジェットプリンタヘッド |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Effective date: 20040302 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 |