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JP2001126718A - 非水電解質電池用電極の製造方法及び非水電解質電池 - Google Patents

非水電解質電池用電極の製造方法及び非水電解質電池

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Publication number
JP2001126718A
JP2001126718A JP30170799A JP30170799A JP2001126718A JP 2001126718 A JP2001126718 A JP 2001126718A JP 30170799 A JP30170799 A JP 30170799A JP 30170799 A JP30170799 A JP 30170799A JP 2001126718 A JP2001126718 A JP 2001126718A
Authority
JP
Japan
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active material
electrode
weight
paste
lithium carbonate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30170799A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohito Okamoto
朋仁 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo GS Soft Energy Co Ltd
Original Assignee
GS Melcotec Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GS Melcotec Co Ltd filed Critical GS Melcotec Co Ltd
Priority to JP30170799A priority Critical patent/JP2001126718A/ja
Publication of JP2001126718A publication Critical patent/JP2001126718A/ja
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭酸リチウム添加時の凝集を防止する。 【解決手段】 炭酸リチウムと炭素系導電剤と分散溶媒
(さらにこれに結着剤を加えても良い)とを混練し、こ
れをボールミル等の媒体型分散機により分散して添加物
ペーストを調整し、この後、電極活物質及び結着剤を添
加して再度混練することによって活物質ペーストを調整
する。そして、この活物質ペーストを電極基体に塗布す
る。すなわち、電極合材を構成する成分をすべて同時に
混合して混練するのではなく、添加物ペーストの調整工
程を、電極活物質以外の添加物を混練する工程と、この
混練されたものと電極活物質とを混練する工程とに分
け、これらの工程の間に媒体型分散機による炭酸リチウ
ムと炭素系導電剤の分散工程を取り入れるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非水電解質電池用電極
の製造方法及び非水電解質電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム電池等の非水電解質電池は、一
般に電池電圧が高く、エネルギー密度が大きいことか
ら、比較的消費電力の大きい携帯用機器の供給電源とし
て期待されている。
【0003】しかしながら、例えばリチウム電池におい
ては、過充電時に電解質や活物質の分解等の異常反応が
起こり、温度上昇を伴った発熱やさらには急速な破損を
生じることがあるという問題があった。
【0004】そこで、過充電時における過熱を防止する
ために正極合材中に炭酸リチウムを添加し、電気化学的
な分解反応によるCO2ガスの発生を利用して電池に装
着される電流遮断素子を作動させるというような方法が
提案され(例えば、特開平4−328278号、特開平
4−329268号公報等参照)、正極合材中に炭酸リ
チウムを添加する方法として、炭酸リチウム粉末、粉体
状炭素系導電剤、活物質粉末、結着剤と、分散溶媒とを
混練してペーストとし、このペーストを電極基体に塗布
する方法が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、炭酸リチウ
ムを添加することにより過充電時における過熱を防止す
ることができるようになったものの、どういうわけか電
池作製時の歩留まりが低下する、期待通りの導電効果が
得られない、電極の充填密度が予定していたよりも小さ
くなる、といったような新たな問題が生じるようになっ
た。
【0006】このため、このような問題を解決すべく本
発明者らはその原因の究明を行った。その結果、炭酸リ
チウムを添加して作製された電極は、炭酸リチウムを添
加しない電極に比べてその表面が粗くなっており、突起
状物が多く存在していることが分かり、この突起状物は
導電剤や炭酸リチウムが凝集したものからできているこ
とが分かった。そして、これが電池作製時にセパレータ
を突き破ることで短絡を発生させて歩留まりを低下させ
たり、予定通りの性能が得られない原因となっているこ
とが分かった。
【0007】そこで、本発明は上記凝集を防止して良好
な電極の作製を可能とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願第一の発明は、炭酸
リチウムと炭素系導電剤と分散溶媒とを混練する第1の
工程と、この後該混練物を媒体型分散機により分散して
添加物ペーストを調整する第2の工程と、該工程を経て
得られた添加物ペーストに電極活物質及び結着剤を添加
し、これを混練して活物質ペーストを調整する第3の工
程と、該工程を経て得られた活物質ペーストを電極基体
に塗布する第4の工程とを備えたことを特徴とする非水
電解質電池用電極の製造方法である。また、本願第二の
発明は、炭酸リチウムと炭素系導電剤と結着剤と分散溶
媒とを混練する第1の工程と、この後該混練物を媒体型
分散機により分散して添加物ペーストを調整する第2の
工程と、該工程を経て得られた添加物ペーストに電極活
物質を添加し、これを混練して活物質ペーストを調整す
る第3の工程と、該工程を経て得られた活物質ペースト
を電極基体に塗布する第4の工程とを備えたことを特徴
とする非水電解質電池用電極の製造方法である。
【0009】従来の方法のように電極合材を構成する成
分をすべて同時に混合して混練するのではなく、上記本
願発明のように、電極活物質以外の添加物を混練する工
程と、この混練されたものと電極活物質とを混練する工
程とに分け、かつこの工程の間に媒体型分散機による炭
酸リチウムと炭素系導電剤の分散工程を取り入れること
により、炭酸リチウムの添加による混合ムラが解消し、
凝集物の少ない良好な活物質ペーストが得られるように
なり、これを電極基体に塗布することによって表面形状
が滑らかで、かつ充填密度の高い電極が得られる。
【0010】さらに、本願第3の発明は、上記第1また
は第2の発明において、上記媒体型分散機がボールミル
であることを特徴とする製造方法であり、この場合、用
いる分散媒体としては、その形状が球状または略球状で
あって、その大きさが最大直径30mm以下であるもの
が好ましい。
【0011】本願第4の発明は、上記第1、第2または
第3の発明において、活物質ペースト中における、電極
活物質の量に対する炭酸リチウムの量を、1重量部以上
かつ5重量部以下となるようにすることを特徴とする非
水電解質電池用電極の製造方法である。
【0012】本願第5の発明は、上記第1、第2、第3
または第4の発明において、活物質ペースト中におけ
る、電極活物質の量に対する炭素系導電剤の量を、1重
量部以上かつ5重量部以下となるようにすることを特徴
とする非水電解質電池用電極の製造方法である。
【0013】そして、本願第6の発明は、上記本願各発
明の製造方法により製造された電極を備えることを特徴
とする非水電解質電池であり、このような電池では、そ
の電池特性が大きく改善される。
【0014】この理由については定かでないが、炭酸リ
チウム及び炭素系導電剤が好適な微粒子に分散されるた
め、活物質とともに混練・ペースト化される際に、活物
質との密着性が改善されること、結着剤や活物質とのな
んらかの相乗効果が生じていること等によるものと考え
られる。
【0015】
【発明の実施の形態】本願発明の製造方法は、電極活物
質と炭酸リチウムと炭素系導電剤と結着剤とを含んで成
る電極の製造に広く利用することができるが、特に非水
電解液電池用正極の製造方法として適しており、この中
でも、非水電解液リチウム電池用正極の製造方法として
より適している。
【0016】非水電解液リチウム電池用正極を製造する
場合には、正極活物質としてはリチウムイオンを吸蔵放
出できる物質を用いるのが良く、金属酸化物(例えばM
nO 2、改質MnO2、重質化MnO2、Li含有Mn
2、MoO2、CuO、Cr2 3、CrO3、V25
LiCoO2、LiNiO2、NiOOHなど)、金属硫
化物(例えばFeS、TiS2、又はMoS2など)、金
属セレン化物(例えばTiSe2など)、Mn、Co、
Ni、V、Cr、Cu及びTiよりなる群から選ばれた
少なくとも二種の金属の複合酸化物等を用いることがで
きる。
【0017】非水電解液リチウム電池用正極を製造する
場合のみならず、本願発明の製造方法においては、炭素
系導電剤として、アチレンブラック、ケッチェンブラッ
ク、ファーネスブラック等を単体、もしくはこれらを組
み合わせて用いることができる。
【0018】また、同様に、結着剤として、ポリフッ化
ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ゴム系高分
子もしくはこれらとセルロース系高分子との混合物また
はポリフッ化ビニリデンを主体とするコポリマー等を用
いることができる。
【0019】添加物ペーストを調整する際に用いる媒体
型分散機としては、ボールミル、連続式分散機であるサ
ンドグラインダー等を用いることができるが、上記媒体
型分散機としてボールミルを用いるのが好ましく、より
好ましくは、分散媒体としてその形状が球状または、略
球状(例えば楕円状)であって、その大きさが最大直径
30mm以下であるものを用いるのが特に好ましい。こ
れらは、本願発明の効果がより顕著に得られるからであ
る。
【0020】なお、ボールミル(例えば「化学装置便
覧」((社)化学工学協会編、1970年6月発行)参
照)を用いる場合の分散媒体としては、ジルコニアボー
ル、ジルコンビーズ、チタニアビーズ、アルミナビー
ズ、自然石、メノウ石、オタワサンド等を用いることが
できる。
【0021】活物質ペースト中における各成分の組成
は、電極の種類に応じて適宜調整されるが、電極活物質
の量に対する炭酸リチウムの量を、1重量部以上かつ5
重量部以下となるようにするのが好ましく、特にこの組
成は、非水電解液リチウム電池用正極を製造する場合に
より適している。
【0022】また、同様に、電極活物質の量に対する炭
素系導電剤の量を、1重量部以上かつ5重量部以下とな
るようにするのが好ましく、特にこの組成は、非水電解
液リチウム電池用正極を製造する場合により適してい
る。
【0023】電極基体としては、アルミニウム箔、アル
ミニウム製のラス板、ステンレス板、樹脂基体にアルミ
ニウムや銅などの金属薄膜が形成されたもの等、電極の
種類に応じて種々のものを用いることができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本願発明についてさらに
詳細に説明する。 <実施例1> [正極]炭酸リチウムを100重量部のLiCoO2
対して、3.5重量部の割合とし、さらに炭素系導電剤
である比表面積が30m2/gのアセチレンブラックを
100重量部のLiCoO2に対して、3.5重量部の
割合とし、分散溶媒としてのNMP(N−メチルピロリ
ドン)を加えて、それらを添加して混練した。次に、得
られたペーストをボールミルを用いて分散した。なお、
媒体としては、直径30mmの球形のジルコニアボール
を使用し、ドラム容量300l、ドラム回転数33rp
mのボールミルを使用し、ドラム容量に対しボール仕込
量30%、スラリー仕込量35%、空間35%の条件で
分散を行った。
【0025】なお、本発明の製造方法においては、媒体
型分散機への仕込量(回分式の場合)、供給量(連続式
の場合)、ドラム等の回転数等は、適宜調整される。
【0026】そして、得られたペーストに活物質である
LiCoO2と結着剤としてのポリフッ化ビニリデン
(PVdF)を添加し、さらにNMPを添加したのもを
混練して正極ペーストを得た。ポリフッ化ビニリデン
(PVdF)は全体の4重量部となる量を添加した。次
にこの活物質ペーストをアルミニウム箔よりなる電極基
体に塗布、乾燥させ、リチウム電池用正極を得た。
【0027】[負極]ピッチの炭素化過程で生ずる表面
に難黒鉛化炭素の層を有する2層構造のメソフェーズ小
球体を原料としたメソカーボンマイクロビーズを負極活
物質とし、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)を結着剤
として混練し、NMPを添加してペーストとしたもの
を、銅箔基体に塗布・乾燥させて負極を作製した。尚、
用いたメソカーボンマイクロビーズは粒子径が5〜50
μm、表面積が4〜20m2/gである。
【0028】[非水電解液]エチレンカーボネートとジ
エチルカーボネートとの体積比1:1の混合溶媒に、L
iPF6を1モル/1リットル溶かして非水系電解液を
調整した。なお、本発明電池で用いられる非水系電解液
は、これに制限されるものではなく、プロピレンカーボ
ネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネー
ト、エチルメチルカーボネート等の溶媒、又はこれらの
混合溶媒にLiPF6、LiClO4等の溶質を溶かした
溶液など、種々のものを用いることができる。
【0029】[セパレータ]厚さ25μm、空孔率40
%であるポリエチレン微多孔膜をセパレータとして使用
した。なお、本発明電池で用いられるセパレータは、こ
れに制限されるものではなく、従来から使用されている
種々のセパレータを含め種々のものを用いることができ
る。
【0030】[非水電解液リチウムイオン電池]上記正
負両極、セパレータ、電解液を角型の電池容器に収納
し、非水電解液リチウムイオン電池を作製した。この電
池の概略図を図1に示す。この電池の主な構成要素は、
正極1、負極2、セパレータ3、正極端子4、負極端子
を兼ねるケース5、電解液(図示せず)等である。
【0031】<実施例2> [正極]炭酸リチウムを100重量部のLiCoO2
対して、3.5重量部の割合とし、さらに炭素系導電剤
であるアセチレンブラックを100重量部のLiCoO
2に対して、3.5重量部の割合とし、結着剤としての
ポリフッ化ビニリデン(PVdF)を全体の4重量部の
割合として、分散溶媒としてのNMP(N−メチルピロ
リドン)を加えて、これらを混合して混練した。次に、
得られたペーストを媒体型分散機、実施例1と同様にボ
ールミルを用いて分散した。
【0032】そして、得られたペーストに活物質である
LiCoO2を添加し、混練して正極ペーストを得た。
次にこの活物質ペーストをアルミニウム箔よりなる電極
基体に塗布、乾燥させ、リチウム電池用正極を得た。
【0033】負極、電解液、セパレータは実施例1と同
様とし、作製した電池も同様の構成とした。
【0034】<実施例3> [正極]炭酸リチウムの添加量を100重量部のLiC
oO2に対して、それぞれ0.5重量部、2.0重量
部、3.5重量部、5.0重量部、6.5重量部の割合
とし、さらに炭素系導電剤であるアセチレンブラックの
添加量を100重量部のLiCoO2に対して、それぞ
れ0.5重量部、2.0重量部、3.5重量部、5.0
重量部、6.5重量部の割合とし、結着剤としてのポリ
フッ化ビニリデン(PVdF)を全体の4重量部とし、
これに分散溶媒としてのNMP(N−メチルピロリド
ン)を加えて、これらを混合して混練した。次に、得ら
れたそれぞれのペーストをボールミルを用いて分散し
た。媒体としては、いずれも球形のものであるが、直径
10mm、30mm、40mmの3種類のジルコニアボ
ールをそれぞれ使用しすることで、条件を変えた3種類
のボールミル分散を行った。
【0035】そして、得られたペーストに活物質である
LiCoO2を添加し、混練して正極ペーストを得た。
次にこの活物質ペーストをアルミニウム箔よりなる電極
基体に塗布、乾燥させ、リチウム電池用正極を得た。
【0036】従って、ここで調整した正極の種類は、媒
体3種×炭酸リチウム量5種類×炭素系導電剤量5種類
の75種類である。
【0037】負極、電解液、セパレータは実施例1と同
様とし、作製した電池も同様の構成とした。
【0038】[比較例]正極の作製において、炭酸リチ
ウムの添加量を100重量部のLiCoO2に対して、
それぞれ0.5重量部、3.5重量部、6.5重量部の
割合とし、さらに炭素系導電剤であるアセチレンブラッ
クの添加量を100重量部のLiCoO 2に対して、そ
れぞれ0.5重量部、3.5重量部、6.5重量部の割
合とし、それぞれについて、バインダーとしてのポリフ
ッ化ビニリデン(全体の4重量部となるようにする)、
NMPと活物質であるLiCoO2とを混合し、混練し
て正極活物質ペーストを得た。すなわち、上記実施例の
ものと組成は同じであるが、ペースト作製時の分散、混
練の仕方がことなるものを作製した。
【0039】次に、この活物質ペーストをアルミニウム
箔よりなる電極基体に塗布、乾燥させ、リチウム電池用
正極を得た。従って、ここで調整した正極の種類は、炭
酸リチウム量3種類×炭素系導電剤量3種類の9種類で
ある。
【0040】負極、電解液、セパレータは実施例1と同
様とし、作製した電池も同様の構成とした。
【0041】なお、以上の実施例、比較例において用い
た材料は特に明記していない以外はすべて同じ物を用い
た。
【0042】[塗工性の検討]実施例にて作製した正極
を取り出して、極板表面900cm2(□30cm)上
に存在する突起物の数を調べることにより、混合むらの
度合いを検討した。
【0043】[充放電サイクル試験方法] 充電:200mA定電流/4.1V定電圧5h(25
℃) 放電:400mA定電流 終止定電圧(25℃) [過充電試験方法]上記実施例と従来例の電池を各々1
0個ずつ、下記条件での過充電試験に供した。
【0044】2A定電流による連続充電/5h(25
℃) 以下に評価結果を示す。実施例1と実施例2における、
正極の極板表面900cm2(□30cm)上に存在す
る突起物の数、電池の初期に対する500サイクル目の
容量保持率、及び過充電試験の結果を下記の表1に示
す。
【0045】
【表1】
【0046】表1から、実施例1と実施例2のいずれに
おいても極板表面上に突起物が発生せず、サイクル特性
や過充電特性も良好であることがわかる。このことか
ら、結着剤を添加する工程は媒体分散機を用いて分散す
る前後のいずれでも良いことがわかる。実施例3におけ
る塗工性の検討結果を表2に、比較例における塗工性の
検討結果を表3に示す。なお、表中の数値は突起物の数
(個)を示す。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】この結果から、直径30mm以下のボール
を使用した時における極板の表面状態は、それ以上のボ
ールを使用した電池に比べて優れていることがわかり、
ボールミルを用いる場合には、その分散媒体としてその
大きさが最大直径30mm以下であるものを用いるのが
好ましいことが分かる。また、直径30mm以下のボー
ルを使用したときにおいても炭酸リチウム添加量が5重
量部を越えると、表面に突起物が発生しやすく電池作製
時において短絡等による不良率が多くなっている。この
ことから、炭酸リチウムの添加量は5重量部以下とする
のが好ましいことが分かる。さらに、同様に、アセチレ
ンブラックの添加量は、5重量部以下とするのが好まし
いことがわかる。
【0050】実施例3における500サイクルの充放電
サイクル試験後の容量保持率を表4に、比較例における
500サイクルの充放電サイクル試験後の容量保持率を
表5に示す。なお、表中の数値は充電後第1回目の放電
容量に対する500サイクル後の放電容量の比率を表
し、その単位は%である。
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】ボールミル処理を施していないものでは、
アセチレンブラックの添加量にかかわらずサイクル特性
に劣ることがわかる。また、ボールミル処理を施したも
のにおいても、アセチレンブラックの添加量が0.5重
量部のものはサイクル特性に劣ること、また、6.5重
量部以上の導電剤を加えても効果は平衡値に達している
ことがわかり、アセチレンブラックの添加量は1重量部
以上とするのが好ましく、特に容積効率が追求される電
池ではこの添加量を5重量部以下とするのが好ましいこ
とが分かる。
【0054】実施例3における過充電試験の結果を表6
に、比較例における過充電試験の結果を表7に示す。
【0055】
【表6】
【0056】
【表7】
【0057】炭酸リチウムの添加量が0.5重量部にお
いては炭酸リチウム添加による効果が得られていないこ
とがわかり、この結果と上記の塗工性の結果とをあわせ
ると、炭酸リチウムの添加量は1重量部以上かつ5重量
部以下とするのが好ましいことが分かる。また、直径4
0mmのボールを使用したときにおいては炭酸リチウム
の分散が悪いためか添加量が2重量部において特性の悪
いものがあった。
【0058】以上得られたような結果は、ケッチェンブ
ラックやファーネスブラック等を導電剤として使用した
場合も同じであった。また、電解質として、ポリマー電
解質や固体電解質を用いた場合にも同様の結果が得られ
る。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、炭酸リチウム添加時の
電極内で凝集発生を防止することができ、良好な電極の
作製が可能となり、これを電池に用いることによって、
耐過充電性能等に優れた非水電解質電池の製造が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例である電池の構造を示す概略
図である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ 4 正極端子 5 ケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H003 AA00 BA03 BB02 BB04 BB05 BB11 BB15 BD04 5H014 AA02 AA04 BB06 BB08 BB17 CC01 EE01 EE05 EE07 EE10 HH01 5H029 AJ02 AK02 AK03 AK05 AL08 AM03 AM05 AM07 CJ08 CJ22 CJ30 DJ07 DJ08 EJ04 EJ12 HJ02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸リチウムと炭素系導電剤と分散溶媒
    とを混練する第1の工程と、この後該混練物を媒体型分
    散機により分散して添加物ペーストを調整する第2の工
    程と、該工程を経て得られた添加物ペーストに電極活物
    質及び結着剤を添加し、これを混練して活物質ペースト
    を調整する第3の工程と、該工程を経て得られた活物質
    ペーストを電極基体に塗布する第4の工程とを備えたこ
    とを特徴とする非水電解質電池用電極の製造方法。
  2. 【請求項2】 炭酸リチウムと炭素系導電剤と結着剤と
    分散溶媒とを混練する第1の工程と、この後該混練物を
    媒体型分散機により分散して添加物ペーストを調整する
    第2の工程と、該工程を経て得られた添加物ペーストに
    電極活物質を添加し、これを混練して活物質ペーストを
    調整する第3の工程と、該工程を経て得られた活物質ペ
    ーストを電極基体に塗布する第4の工程とを備えたこと
    を特徴とする非水電解質電池用電極の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記媒体型分散機がボールミルであるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の非水電解質電池用
    電極の製造方法。
  4. 【請求項4】 活物質ペースト中における、電極活物質
    の量に対する炭酸リチウムの量を、1重量部以上かつ5
    重量部以下となるようにすることを特徴とする請求項
    1、2または3記載の非水電解質電池用電極の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 活物質ペースト中における、電極活物質
    の量に対する炭素系導電剤の量を、1重量部以上かつ5
    重量部以下となるようにすることを特徴とする請求項
    1、2、3叉は4記載の非水電解質電池用電極の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4叉は5記載の製造
    方法により製造された電極を備えることを特徴とする非
    水電解質電池。
JP30170799A 1999-10-22 1999-10-22 非水電解質電池用電極の製造方法及び非水電解質電池 Pending JP2001126718A (ja)

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