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JP2001121037A - 固体分離装置 - Google Patents

固体分離装置

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Publication number
JP2001121037A
JP2001121037A JP30420499A JP30420499A JP2001121037A JP 2001121037 A JP2001121037 A JP 2001121037A JP 30420499 A JP30420499 A JP 30420499A JP 30420499 A JP30420499 A JP 30420499A JP 2001121037 A JP2001121037 A JP 2001121037A
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JP
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fluid
swirl
fluid inlet
swirling
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JP30420499A
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English (en)
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Toshio Nakanishi
敏雄 中西
Kenji Suzuki
健次 鈴木
Tsuneo Abe
恒夫 阿部
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IHI Corp
Original Assignee
Ishikawajima Harima Heavy Industries Co Ltd
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Publication date
Application filed by Ishikawajima Harima Heavy Industries Co Ltd filed Critical Ishikawajima Harima Heavy Industries Co Ltd
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Publication of JP2001121037A publication Critical patent/JP2001121037A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固液、及び固気の混合流体から微粒の固体を
も高能率に分離できるようにする。 【解決手段】 略円筒状の空間2を有する本体1と、旋
回室4に接線方向から上部流体導入口5が接続され、下
方に向けて縮径したテーパ多孔板6からなる下向旋回加
速部7を有し、下向旋回加速部7の下端に多孔管8を有
し、軸中心上部に流体出口9を有する上部遠心分離器3
と、空間2の下部内側に旋回室14を形成し上部流体導
入口5と同方向の接線方向に下部流体導入口15が接続
された下部旋回部16を有し、下部旋回部16から上方
に向けて縮径しその上端が多孔管8の下端と所要の間隔
Lを隔てて開口した上向旋回加速部17を有する下部遠
心分離器13と、空間2の底部に接続した固体取出口2
0と、上部遠心分離器3外側の固体分離室11に旋回流
が形成されるのを防止するための旋回防止板18と、を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体分離装置、よ
り詳しくは、固液、及び固気の混合流体から固体を効率
的に分離できるようにした固体分離装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、食品等の有機産業廃棄物、パルプ
スラッジ、粗悪重質油、汚泥、酒粕等のような液に固体
が懸濁した混合流体中の有害な有機物を分解したり、或
いはこうした混合流体を有価物に転用するために、超臨
界水或いは臨界水による水熱反応装置を用いて処理する
ことが行われているが、このような水熱反応装置で固液
の混合流体を処理する場合には、混合流体中の固体(主
に無機物)が水熱反応装置を含む処理設備のバルブ等に
噛み込まれたり、或いは固体が処理設備の内部に付着・
堆積して閉塞を起こすことにより、運転が困難になると
いう問題があり、このような問題の発生を未然に防止す
るために、固液の混合流体から固体を分離する固体分離
装置が用いられている。
【0003】一方、固体を粉砕して微粉を得る微粉製造
設備、或いは粉塵等を分離してクリーンなガス(空気)
を得るための設備等においては、固気の混合流体から固
体を分離するための固体分離装置が用いられている。
【0004】固液の混合流体から固体を分離する方法と
しては、主に沈降式と遠心式が従来から知られている。
【0005】沈降式は、沈降槽に固液の混合流体を充填
し、静置しておくことによって、固体と液体との比重差
によって固体を沈降分離させる方法であり、又、遠心式
は、例えばサイクロン式分離器のように固液の混合流体
を旋回させて遠心力を与えることにより、液体と固体と
の比重差によって固体を分離する方法である。
【0006】固気の混合流体から固体を分離する方法と
しては、主にフィルター式と、遠心式が従来から知られ
ている。
【0007】フィルター式は、固気の混合流体をフィル
ターに通してフィルターによって固体を捕捉する方法で
あり、又、遠心式は、例えばサイクロン式分離器のよう
に固気の混合流体を旋回させて遠心力を与えることによ
り、気体と固体との比重差によって固体を分離する方法
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、固液の混合流
体から沈降式にて固体を分離する際において、混合流体
の粘度が高く、しかも液体と固体との比重差が小さい場
合には、固液の分離に非常に長時間を要し、能率的な分
離ができないという問題があり、しかも大型の沈降槽と
それを設置するための広大なスペースが必要になる問題
がある。
【0009】又、固液の混合流体からサイクロン式分離
器のような遠心式を用いて固体を分離する場合は、処理
速度が大きく、混合流体の大量処理に適しているという
利点がある反面、一般に遠心式で分離できる固体粒子の
径は10ミクロン前後が限度であり、これより小さい数
ミクロン〜サブミクロンのような微粒の固体を分離する
ことはできなかった。特に、遠心式の分離では、ある程
度微粒も一旦は捕集できるが、機構的に再飛散してしま
うという問題があるために、分離性能を余り高めること
ができなかった。
【0010】一方、固気の混合流体からフィルターを用
いて固体を分離する場合は、フィルターの選定によって
微粒の固体をも分離できる反面、フィルターが短時間で
目詰まりを起こしてしまい、そのためにフィルターを逆
洗によって機能回復させたり、或いはフィルターを新し
いものと交換するといった作業が頻繁に必要であり、こ
のために連続した分離作業ができないという問題があ
る。更に、フィルターが目詰まりを起こすと、圧損が大
きくなって処理能力が低下し、このために安定した運転
ができないという問題がある。
【0011】又、固気の混合流体から遠心式にて固体を
分離する場合は、処理速度が大きく、混合流体の大量処
理に適している反面、前記固液の混合流体を分離する場
合と同様に、一般に遠心式で分離できる固体粒子の径は
10ミクロン前後が限度であり、これより小さい数ミク
ロン〜サブミクロンのような微粒の固体を分離すること
はできなかった。特に、遠心式の分離では、ある程度微
粒も一旦は捕集できるが、機構的に再飛散してしまうと
いう問題があるために、分離性能を余り高めることがで
きなかった。
【0012】上記したように、従来、固液、及び固気の
混合流体から固体を分離する際に、数ミクロン或いはそ
れ以下の微粒をも、効率的にしかも安定して分離するこ
とはできなかった。
【0013】本発明は、かかる従来技術のもつ問題点を
解決すべくなしたもので、固液、及び固気の混合流体か
ら微粒の固体をも高能率に分離することができ、しかも
捕集した固体が再飛散するのを防止して確実な分離がで
きるようにした固体分離装置を提供することを目的とし
ている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、略円筒状の空
間を有する本体と、空間上部にて形成された旋回室に接
線方向から接続された上部流体導入口を備え、旋回室の
下部に下方に向けて縮径したテーパ多孔板からなる下向
旋回加速部を備え、該下向旋回加速部の下端に下方に延
長された多孔管を備え、且つ旋回室の軸中心上部に流体
出口を備えた上部遠心分離器と、空間の下部内側に旋回
室を形成し前記上部流体導入口と同方向の接線方向から
下部流体導入口が接続された下部旋回部を備え、該下部
旋回部の上部に、上方に向けて縮径しその上端が多孔管
の下端と所要の間隔を隔てて開口した上向旋回加速部を
備えた下部遠心分離器と、空間の底部に接続された固体
取出口と、上部遠心分離器の外側における固体分離室に
旋回流が形成されるのを防止するための旋回防止板と、
を備えたことを特徴とする固体分離装置、に係るもので
ある。
【0015】上記手段において、下部遠心分離器の外側
おける固体分離室に、再飛散防止板を備えてもよく、
又、テーパ多孔板の下端近傍内側に、オリフィスを備え
てもよく、更に、流体出口の内部に旋回用羽根を備え、
該旋回用羽根下流の流体出口の軸中心位置に取出口を有
する清澄液取出管を備えてもよい。
【0016】又、上部流体導入口に混合流体供給管が接
続され、流体出口が、循環ポンプを備えた循環配管によ
り下部流体導入口に接続されていてもよく、又、下部流
体導入口に混合流体供給管が接続され、流体出口が、循
環ポンプを備えた循環配管により上部流体導入口に接続
されていてもよい。
【0017】上記本発明は、次のように作用する。
【0018】上部遠心分離器による下向きの旋回流と、
下部遠心分離器による上向きの旋回流とを対向させて強
調させることにより旋回増強部を形成して高い遠心力が
得られるようにしたので、混合流体の固体を数ミクロン
〜サブミクロンの微粒まで、安定して連続且つ高能率に
分離することができる。
【0019】上部遠心分離器の下向旋回加速部を、下方
に向けて縮径したテーパ多孔板により形成したことによ
り、下向旋回加速部において外側に移動した固体がテー
パ多孔板の細孔を通って外側に弾き飛ばされるようにな
るので、下向旋回加速部での二次流れの影響を無くして
分離性能を高めることができる。
【0020】固体分離室内に、旋回防止板を備えて流体
の旋回を防止したり、再飛散防止板を備えて流体の変動
を防止するようにしているので、固体の落下分離効果を
高めることができる。
【0021】テーパ多孔板の下端近傍内側に、オリフィ
スを備えることにより、反転部及び旋回速度増強部の位
置を最適位置に調節することができる。
【0022】流体出口の内部に旋回用羽根を備え、該旋
回用羽根下流の流体出口の軸中心位置に取出口を有する
清澄液取出管を備えると、更に固体の含有が低減された
清澄液を取出すことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0024】図1は本発明の固体分離装置の形態の一例
を示す切断側面図であり、図中1は、略円筒状の空間2
を内部に備えた本体であり、該本体1の上部にはサイク
ロン式の上部遠心分離器3が形成されている。
【0025】上部遠心分離器3は、本体1上部の空間2
によって形成される旋回室4に、図2に示すように接線
方向から接続された上部流体導入口5と、旋回室4の下
部に下方に向けて縮径したテーパ多孔板6からなる下向
旋回加速部7とを備えていて、半径比に反比例した高速
の下向きの旋回流Aを形成できるようになっており、更
に、テーパ多孔板6の下端には、下方に延長された直管
状の多孔管8が接続されており、又、旋回室4の軸中心
上部には流体出口9が備えられている。
【0026】上記テーパ多孔板6及び多孔管8には、パ
ンチングメタル等のように多数の細孔10が形成されて
おり、矢印で示す下向きの旋回流Aによる遠心力によっ
て、外側に移動した固体が細孔10を通って外側の固体
分離室11に弾き飛ばされるようになっている。混合流
体中の固体が固体分離室11に移動し易くするために
は、テーパ多孔板6及び多孔管8は薄板で構成すること
が好ましく、又、細孔10の形状は種々選定することが
できるが、図5に示すように旋回流Aの旋回方向に長い
長穴による細孔10とすると固体が外側に移動し易いの
で好ましい。
【0027】又、テーパ多孔板6の下端近傍の内側に
は、図5に示すようなオリフィス12を備えるようにし
てもよい。
【0028】本体1による空間2の下部内側には、サイ
クロン式の下部遠心分離器13が備えられている。
【0029】下部遠心分離器13は、空間2内部に旋回
室14を形成し、且つ図4に示すように前記上部流体導
入口5と同方向の接線方向から接続された下部流体導入
口15を有する下部旋回部16を備えている。更に、下
部旋回部16の上部には、前記上部遠心分離器3の軸心
と同一軸心上において、上方に向けて縮径しその上端が
多孔管8と略同一径を有し、且つその上端が多孔管8の
下端との間に所要の間隔Lを隔てて開口した上向旋回加
速部17を備えており、上記下部遠心分離器13によっ
て、矢印で示すように、前記下向きの旋回流Aと同方向
に旋回する上向きの旋回流Bが形成されるようになって
いる。
【0030】本体1の内面における、上部遠心分離器3
のテーパ多孔板6及び多孔管8の外側位置には、固体分
離室11内に旋回流が形成されるのを防止するための旋
回防止板18が設けられている。旋回防止板18は、テ
ーパ多孔板6及び多孔管8の細孔10から外側の固体分
離室11に排出される流体の旋回を止めて固体を下方に
移動させるためのものであり、旋回防止板18は、図3
のように本体1の内面に放射状に固定されており、且つ
テーパ多孔板6及び多孔管8との間に所要の間隔を有す
る幅の板にて形成されている。この旋回防止板18は、
図3の形状のものに限定されるものではなく種々の形状
を選定することができ、更に旋回防止板18は固体を下
方に向わせるように捻られた形状となっていてもよい。
【0031】又、下部遠心分離器13の外周と本体1の
内面との間の固体分離室11には、前記旋回防止板18
に連続した放射状の再飛散防止板19が設けられてい
る。
【0032】更に、固体分離室11の下端内部には前記
再飛散防止板19が設けられていない部分があり、この
再飛散防止板19が無い空間2の底部には、固体取出口
20が設けられている。固体取出口20には開閉弁21
を備えて分離した固体を間欠的に取出すようにしたり、
或いは図示しないオリフィス等を備えて固体を連続的に
取出すようにしている。
【0033】一方、流体出口9の内部に旋回羽根22を
設けて、流体出口9から取出す流体に旋回力を与えるよ
うにしており、旋回羽根22の設置位置より下流の流体
出口9の軸中心位置には、取出口23aが開口された清
澄液取出管23が設けられている。
【0034】更に、図1の例では、上部流体導入口5に
混合流体供給管24を接続しており、又、流体出口9に
接続した循環配管25を、循環ポンプ26及び開閉弁2
7を介して下部流体導入口15に接続した構成としてい
る。
【0035】以下に、上記図1に示した形態例の作用を
説明する。
【0036】図1において、本体1内上部に形成した上
部遠心分離器3に、上部流体導入口5から混合流体を導
入すると、上部流体導入口5が接線方向に接続されてい
ることにより、混合流体は旋回室4の内部で矢印で示す
ように旋回流Aを形成する。更に、この旋回流Aは、テ
ーパ多孔板6からなる下向旋回加速部7によって旋回速
度が加速されながら下降し、多孔管8内部に高速の旋回
流Aを形成するようになる。この時、多孔管8の下端近
傍の旋回力が弱まる部分における反転部28にて、旋回
流Aが下降流から上昇流に反転し、軸中心を上昇して、
流体出口9から外部に排出されるようになる。
【0037】この時、図1の例では、流体出口9に接続
した循環配管25が、循環ポンプ26を介して下部流体
導入口15に接続されているので、前記流体出口9から
の流体が、上部流体導入口5と同じ接線方向に接続され
ている下部流体導入口15から下部遠心分離器13の下
部旋回部16に供給される。これにより、下部遠心分離
器13の下部旋回部16の内部には、前記旋回流Aと同
方向の旋回流Bが形成される。
【0038】更に、下部旋回部16の上部には、上向旋
回加速部17が形成されているので、旋回流Bは旋回速
度が加速され、これによって流体中に含まれる固体は遠
心力によって外周に移動されながら上昇し、上向旋回加
速部17の上端開口から上方に向けて噴射される。この
時、固体は、図1に示すように遠心力によって上部外方
に放射状に拡散されて固体分離室11内に噴射されるよ
うになる。
【0039】一方上向きの旋回流Bの中心部分は固体を
殆ど含まない流体であり、この旋回流Bの中心部分は多
孔管8の下端内部に向かうようになり、これによって多
孔管8内部に形成された下向きの旋回流Aと、下部遠心
分離器13からの上向きの旋回流Bとが互いに強調し合
って、旋回速度が増強される旋回速度増強部Sが形成さ
れるようになる。
【0040】上記において、上部遠心分離器3の下向旋
回加速部7によって旋回が加速された混合流体中の固体
は、遠心力の作用によって外側に移動し、テーパ多孔板
6の細孔10から流体の一部と共に外部の固体分離室1
1に弾き出されるようになり、更に、多孔管8内部に移
動した混合流体中の固体も、遠心力の作用によって細孔
10から流体の一部と共に外側の固体分離室11に弾き
出される。この時、テーパ多孔板6及び多孔管8の細孔
10から固体分離室11に排出される流体は、接線方向
に排出されることになるために固体分離室11内におい
ても旋回しようとする。しかし、固体分離室11の内部
には旋回防止板18が設けられているので、固体分離室
11では旋回が防止され、これによって固体分離室11
に排出された固体は旋回防止板18に沿って下方に落下
し分離される。
【0041】図1の形態例によれば、上部遠心分離器3
の下向旋回加速部7における固体分離性を高めて、更に
効果的な固体分離を行うことができる。
【0042】即ち、上部遠心分離器3の内部では、図1
に示したような旋回流Aが形成されると同時に、図7に
示すように通常のサイクロン式遠心分離器では下向旋回
加速部7の内面に沿って上下に循環する二次流れ29が
生じる。この二次流れ29のために、遠心力で外側に移
動した微粒が二次流れ29に巻き込まれて循環し、微粒
の一部が軸中心を上昇する上昇流に乗って流体出口9に
流出してしまい、この問題がサイクロン式の遠心分離器
を用いた場合に分離性能を大幅に高められない原因とな
っていた。
【0043】これに対して、図1の装置によれば、上部
遠心分離器3の下向旋回加速部7をテーパ多孔板6によ
って形成したので、旋回による遠心力によって外側に移
動した固体は、図7の二次流れ29に乗って内側に戻る
ことなく、そのままテーパ多孔板6の細孔10を通って
外側に排出されるので、従来の二次流れ29によって分
離性能が悪化するという問題を無くして高能率な固体分
離を達成することができる。
【0044】又、下部遠心分離器13の上向旋回加速部
17で旋回速度が加速された旋回流Bは、混合流体中の
固体を外側に移動させながら上昇し、上向旋回加速部1
7上端の開口から上方に向けて噴射される。この時、下
部遠心分離器13によって外方に移動された流体中の固
体は図1に示すように放射状に拡散して固体分離室11
内に噴射され、固体が分離される。
【0045】又、上向旋回加速部17から上方に向かう
旋回流Bの中心部分は、殆ど固体を含まない状態にあ
り、この旋回流Bの中心部分が多孔管8の下端内部に向
かうことにより、多孔管8内部に形成された下向きの旋
回流Aと、下部遠心分離器13からの上向きの旋回流B
とが互いに強調し合って、旋回速度が増強された旋回速
度増強部Sが形成される。
【0046】この旋回速度増強部Sによる高い遠心力に
よって、流体中に含まれる微細な固体も分離されて多孔
管8の細孔10から固体分離室11に弾き飛ばされるよ
うになり、これによって数ミクロン以下の微細な粒子も
分離可能となる。
【0047】従って、上部遠心分離器3の軸中心を上昇
して流体出口9から取出される流体は、殆ど固体が含ま
ない状態となる。
【0048】又、下部遠心分離器13の外周には、再飛
散防止板19を備えて下部遠心分離器13外側の流体の
変動を防止するようにしているので、上部遠心分離器3
のテーパ多孔板6及び多孔管8から固体分離室11に排
出された固体、及び下部遠心分離器13の上向旋回加速
部17上端から外側に噴射された固体は、再飛散防止板
19に沿って落下して固体分離室11底部に溜まり、こ
の固体は、固体取出口20によって間欠的に、又は連続
的に外部に取出される。上記したように、再飛散防止板
19を備えて流体の変動を押えるようにしているので、
固体分離室11に排出された固体は再飛散することなく
再飛散防止板19に沿って効果的に沈下し、これにより
固体の分離を確実に行わせることができる。
【0049】又、流体出口9の内部に旋回羽根22を備
えて取出される流体に旋回力を与えるようにし、且つ、
該旋回羽根22の設置位置より下流の流体出口9の軸中
心に取出口23aが開口した清澄液取出管23を備えて
いるので、流体出口9内部を流動する流体が旋回羽根2
2によって旋回させられ、その遠心力によって流体中に
僅かに含まれる微細な固体が外周方向に移動し、この状
態で流体出口9の軸中心から清澄液取出管23によって
流体を取り出すようにしているので、更に固体の含有が
少ない清澄液を得ることができる。
【0050】上記したように、上部遠心分離器3による
下向きの旋回流Aと、下部遠心分離器13による上向き
の旋回流Bとを対向させて強調し合う旋回速度増強部S
を形成して高い遠心力を得るようにしたので、混合流体
の固体を数ミクロン〜サブミクロンの微粒まで、安定し
て連続且つ高能率に分離することができる。
【0051】更に、上記したような旋回速度増強部Sを
形成して高い遠心力を得られるようにしたので、サイク
ロン式遠心分離器において半径比を大きく取ることがで
きないような場合でも、高い遠心力を達成することが可
能になる。
【0052】又、図1の構成において、図5に示すよう
に、テーパ多孔板6の下端近傍の内側にオリフィス12
を備え、このオリフィス12の厚さ(多孔管8内部の絞
り量)を調節することによって、反転部28の位置及び
旋回速度増強部Sの上下位置を最適な位置に調節するこ
とができる。
【0053】又、図6に示すように、下部流体導入口1
5に混合流体供給管24を接続し、流体出口9を、循環
ポンプ26を備えた循環配管25により上部流体導入口
5に接続するようにしても、前記と同様に多孔管8或い
はその近傍位置に旋回速度増強部Sを形成して、前記と
同様に高効率な固体分離を行わせることができる。
【0054】尚、本発明は上記形態例にのみ限定される
ものではなく、固液混合液体からの固体の分離、及び、
固気混合流体からの固体の分離の何れにも適用できるこ
と、固体を分離する混合流体の圧力には限定されないこ
と、その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種
々変更を加え得ること、等は勿論である。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、上部遠心分離器による
下向きの旋回流と、下部遠心分離器による上向きの旋回
流とを対向させて強調させることにより旋回増強部を形
成して高い遠心力が得られるようにしたので、混合流体
の固体を数ミクロン〜サブミクロンの微粒まで、安定し
て連続且つ高能率に分離できる効果がある。
【0056】上部遠心分離器の下向旋回加速部を、下方
に向けて縮径したテーパ多孔板により形成したことによ
り、下向旋回加速部において外側に移動した固体がテー
パ多孔板の細孔を通って外側に弾き飛ばされるようにな
るので、下向旋回加速部での二次流れの影響を無くして
分離性能を高められる効果がある。
【0057】固体分離室内に、旋回防止板を備えて流体
の旋回を防止したり、再飛散防止板を備えて流体の変動
を防止するようにしているので、固体の落下分離効果が
高められる効果がある。
【0058】テーパ多孔板の下端近傍内側に、オリフィ
スを備えることにより、反転部及び旋回速度増強部の位
置を最適位置に調節することができる効果がある。
【0059】流体出口の内部に旋回用羽根を備え、該旋
回用羽根下流の流体出口の軸中心位置に取出口を有する
清澄液取出管を備えると、更に固体の含有が低減された
清澄液を取出すことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体分離装置の形態の一例を示す切断
側面図である。
【図2】図1のII方向矢視図である。
【図3】図1のIII−III方向矢視図である。
【図4】図1のIV方向矢視図である。
【図5】テーパ多孔板及び多孔管に形成する細孔の形状
例と、テーパ多孔板に備えるオリフィスの説明図であ
る。
【図6】本発明の固体分離装置の他の形態例を示す切断
側面図である。
【図7】サイクロン式遠心分離器における二次流れを説
明するための概略図である。
【符号の説明】
1 本体 2 空間 3 上部遠心分離器 4 旋回室 5 上部流体導入口 6 テーパ多孔板 7 下向旋回加速部 8 多孔管 9 流体出口 11 固体分離室 12 オリフィス 13 下部遠心分離器 14 旋回室 15 下部流体導入口 16 下部旋回部 17 上向旋回加速部 18 旋回防止板 19 再飛散防止板 20 固体取出口 22 旋回羽根 23 清澄液取出管 23a 取出口 24 混合流体供給管 25 循環配管 26 循環ポンプ L 間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 恒夫 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社機械・プラント開 発センター内 Fターム(参考) 4D053 AA03 AB01 AB04 BA01 BA04 BB02 BC01 BD04 CA18 CB07 CB08 CD21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒状の空間を有する本体と、 空間上部にて形成された旋回室に接線方向から接続され
    た上部流体導入口を備え、旋回室の下部に下方に向けて
    縮径したテーパ多孔板からなる下向旋回加速部を備え、
    該下向旋回加速部の下端に下方に延長された多孔管を備
    え、且つ旋回室の軸中心上部に流体出口を備えた上部遠
    心分離器と、 空間の下部内側に旋回室を形成し前記上部流体導入口と
    同方向の接線方向から下部流体導入口が接続された下部
    旋回部を備え、該下部旋回部の上部に、上方に向けて縮
    径しその上端が多孔管の下端と所要の間隔を隔てて開口
    した上向旋回加速部を備えた下部遠心分離器と、 空間の底部に接続された固体取出口と、 上部遠心分離器の外側における固体分離室に旋回流が形
    成されるのを防止するための旋回防止板と、を備えたこ
    とを特徴とする固体分離装置。
  2. 【請求項2】 下部遠心分離器の外側おける固体分離室
    に、再飛散防止板を備えたことを特徴とする請求項1記
    載の固体分離装置。
  3. 【請求項3】 テーパ多孔板の下端近傍内側に、オリフ
    ィスを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の固
    体分離装置。
  4. 【請求項4】 流体出口の内部に旋回用羽根を備え、該
    旋回用羽根下流の流体出口の軸中心位置に取出口を有す
    る清澄液取出管を備えたことを特徴とする請求項1乃至
    3いずれか記載の固体分離装置。
  5. 【請求項5】 上部流体導入口に混合流体供給管が接続
    され、流体出口が、循環ポンプを備えた循環配管により
    下部流体導入口に接続されていることを特徴とする請求
    項1乃至4いずれか記載の固体分離装置。
  6. 【請求項6】 下部流体導入口に混合流体供給管が接続
    され、流体出口が、循環ポンプを備えた循環配管により
    上部流体導入口に接続されていることを特徴とする請求
    項1乃至4いずれか記載の固体分離装置。
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