[go: up one dir, main page]

JP2001118916A - 静電チャック装置およびその製造方法 - Google Patents

静電チャック装置およびその製造方法

Info

Publication number
JP2001118916A
JP2001118916A JP29746799A JP29746799A JP2001118916A JP 2001118916 A JP2001118916 A JP 2001118916A JP 29746799 A JP29746799 A JP 29746799A JP 29746799 A JP29746799 A JP 29746799A JP 2001118916 A JP2001118916 A JP 2001118916A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode sheet
groove
electrode
electrostatic chuck
chuck device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29746799A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuaki Horiike
光昭 堀池
Takeshi Shima
武志 島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tomoegawa Paper Co Ltd filed Critical Tomoegawa Paper Co Ltd
Priority to JP29746799A priority Critical patent/JP2001118916A/ja
Publication of JP2001118916A publication Critical patent/JP2001118916A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Jigs For Machine Tools (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】吸着力の低下や、製造効率の悪化、および歩留
まりの低下を招くことなく、ウエハの冷却効率を向上で
きるようにする。 【解決手段】電極層および絶縁性フィルム層を有する積
層体からなる電極シート2を、接着剤層を介して金属基
盤1の表面上に積層してなる静電チャック装置であっ
て、金属基盤1の表面には溝3が形成されており、かつ
電極シート2には、溝3内に電極シート2を埋め込んで
なる凹部5が形成されていることを特徴とする静電チャ
ック装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエハ等の導電体
または半導電体を静電気力で吸着固定するための静電チ
ャック装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体ウエハを加工する工程にお
いては、半導体ウエハを加工機の所定部位に固定するた
めにチャック装置が使用される。チャック装置として
は、機械式、真空式、および静電式の装置が存在する
が、静電チャック装置は、取り扱いが簡単で、真空中で
も使用できる利点を有している。
【0003】図7および図8は従来の静電チャック装置
の第1の例を示すもので、図7は平面図、図8は図7中
VIII−VIII線に沿う断面図である。一般に、静電チャッ
ク装置は、少なくとも電極層および絶縁性フィルム層を
有する積層体からなる電極シート21を、接着剤層(図
示略)を介して金属基盤22の表面上に積層して構成さ
れている。そして、電極シート21の電極層に通電する
ことによって電極シート21の上面21aに静電気力を
生じさせ、その静電気力で電極シート上面21aにウエ
ハが吸着固定されるようになっている。
【0004】ところで、ウエハは静電チャック装置に吸
着固定された状態で、例えばプラズマエッチング処理な
どの加工処理が施されるが、加工時のウエハの昇温を抑
えるために、ウエハの吸着面側に冷却ガスを接触させる
ことが行われる。そのために従来は、例えば図7および
図8に示すように、金属基盤22を貫通するガス供給孔
23を多数穿設するとともに、電極シート21の、ガス
供給孔23に対応する位置に孔状の開口部24を多数打
ち抜き加工して、冷却ガスが、金属基盤22のガス供給
孔23および電極シート21の開口部24を経て電極シ
ート上面21aに供給されるように構成されていた。
【0005】図9〜11は従来の静電チャック装置の第
2の例を示すもので、図9は平面図、図10は図9中X
−X線に沿う断面図、図11は電極シートにおける電極
層の説明図である。この例の装置は、金属基盤32の表
面に細い溝35を形成し、その溝35内の所々にガス供
給孔33を穿設するとともに、電極シート31の、溝3
5に対応する部分を打ち抜き加工して打ち抜き部36を
形成し、冷却ガスが、金属基盤32のガス供給孔33を
経て、溝35および打ち抜き部36によって形成される
溝状の空間内に供給されるように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
1の例の構成では、金属基盤22のガス供給孔23およ
び電極シートの開口部24の数が少ないと、ウエハに接
触する冷却ガスの量が少なくて十分な冷却効率が得られ
ず、反対に、ガス供給孔23および開口部24の数を多
くすると冷却効率は向上するが、金属基盤22の穿設加
工および電極シート21の打ち抜き加工のための作業量
が増大して製造効率が悪くなるとともに、電極シート上
面21a、すなわちウエハを吸着する面における電極層
の面積が減少することによって吸着力が低下するという
問題があった。
【0007】一方、前記第2の例の構成によれば、金属
基盤32に溝35を形成するとともに、電極シート31
に打ち抜き部36を形成したので、金属基盤32に穿設
するガス供給孔33の数が少なくても冷却効率を上げる
ことができる。したがって、前記第1の例の構成に比べ
て金属基盤32の穿設加工作業は軽減されるが、電極シ
ート31に打ち抜き部36を形成したことにより、電極
シート31の吸着面における電極層の面積がより減少
し、このために吸着力の低下が大きくなるという問題が
あった。また、金属基盤32と電極層との絶縁性を確保
するために、電極シート31における電極層は、図11
に示すように打ち抜き部36の端縁36aより電極層の
端縁37(図中破線で示す)が内方に位置する形状とす
る必要がある。このため、電極層の形状が複雑化して製
造が煩雑になり、製造効率の悪化や歩留まりの低下につ
ながるという問題もあった。
【0008】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、静電チャック装置において、吸着力の低下や、製造
効率の悪化、および歩留まりの低下を招くことなく、ウ
エハの冷却効率を向上できるようにすることを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題は、電極層およ
び絶縁性フィルム層を有する積層体からなる電極シート
を、接着剤層を介して金属基盤の表面上に積層してなる
静電チャック装置であって、前記金属基盤の表面には溝
が形成されており、かつ前記電極シートには、前記溝内
に該電極シートを埋め込んでなる凹部が形成された静電
チャック装置によって解決できる。前記電極シートの凹
部が、該電極シートの電極層を有する部位に形成されて
いることが好ましい。前記電極シートの凹部内には、該
凹部内に冷却ガスを供給するための開口部が少なくとも
1つ設けられており、該開口部は、前記金属基盤を貫通
するガス供給孔に連通していることが好ましい。また本
発明の静電チャック装置の製造方法は、電極層および絶
縁性フィルム層を有する積層体からなる電極シートを作
製する工程と、該電極シートを、表面に溝が形成された
金属基盤の表面上に積層する工程と、該金属基盤の溝内
に前記電極シートを埋め込んで、該電極シートに凹部を
形成する工程とを有することを特徴とする。前記電極シ
ートを表面に溝が形成された金属基盤の表面上に積層し
た状態で、前記溝内部の圧力を前記電極シートを隔てた
溝外部の圧力よりも低くすることによって、前記金属基
盤の溝内に前記電極シートを埋め込む方法を好ましく用
いることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1〜3は本発明の静電チャック装置の一実施形態を示
したもので、図1はウエハが吸着される吸着面側から見
た平面図、図2は図1中II−II線に沿う断面図、図3は
要部を拡大して示した断面図である。図中符号1は金属
基盤であり、その表面上には電極シート2が積層されて
いる。また図示していないが、金属基盤1の表面と電極
シート2との間には全面にわたって接着剤層が介在して
おり、この接着剤層によって金属基盤1と電極シート2
とが貼り合わされている。
【0011】電極シート2は、少なくとも電極層と絶縁
性フィルム層とを有する積層体からなるものであればよ
く、各種の構成のものを用いることができる。例えば、
図4に示すように、フィルム状の電極層11の一面上に
接着剤層12を介して第1の絶縁性フィルム13を積層
し、電極層11の他面上に接着剤層14を介して第2の
絶縁性フィルム15を積層した厚さ30〜450μm程
度のもの、さらに好ましくは厚さ50〜200μm程度
のものを好適に用いることができる。また電極層11と
金属基盤1との絶縁性を確保するために、例えば図5に
示すように電極シート2の外周縁部と、後述の開口部6
が形成される部位およびその周囲には電極層11を形成
しない。一方、後述の凹部5が形成される部位は電極層
11を有していることが好ましい。したがって、図5に
示すように電極層11と金属基盤1との絶縁性を確保す
る必要がある部位以外は、一様に電極層11を設けるこ
とが好ましい。なお必要に応じて、電極シート2に、例
えばウエハを昇降させるための駆動ロッドを通過させる
ための貫通孔(図示せず)などを形成してもよく、その
場合には、貫通孔が形成される部位およびその周囲には
電極層11を形成しないようにして、電極層11と金属
基盤1との絶縁性を確保する。
【0012】金属基盤1の表面には溝3が形成されてお
り、図3に示すように、溝3内には電極シート2が埋め
込まれている。これにより電極シート2には、溝3の内
面形状にほぼ追従する形状の溝状の凹部5が形成され、
凹部5以外の電極シート2は平坦となっている。また溝
3の内面は電極シート2の凹部5によって覆われてい
る。凹部5は、電極シート2の吸着面にウエハ等が吸着
された状態で、ウエハ等と凹部5内面との間に冷却ガス
が流通できる程度の空間が形成されるものであればよ
く、凹部5の断面形状や大きさ、および平面形状は特に
限定されない。また溝3の断面形状、大きさおよび平面
形状は、これらによって凹部5の形状が決まるので、凹
部5のガス流通性および凹部5形成のための加工性を主
に考慮して好ましく設定される。本実施形態における溝
3の断面形状は、溝3を断面視したときの溝3内の空間
部分の形状、即ち、溝3の断面図において溝3の内面と
開放端を結ぶ線とで囲まれた形状が、図2および図3に
示すように長方形となっているが、長方形に限らず、例
えば三角形、正方形、台形、五角形、六角形等の多角形
としてもよく、あるいは溝3の内面を円弧状としてもよ
い。溝3の断面形状は、溝3の幅が底部から開放端側へ
向かって拡大する形状が好ましく、溝3内の空間部分の
断面形状が三角形または台形、あるいは溝3の内面を円
弧状とした形状がより好ましい。溝3の好ましい幅は、
溝3の開放端における幅(図3中符号Wで示す)が1.
0〜7.0mm、より好ましくは1.0〜5.0mmで
あり、最も好ましいのは1.0〜3.0mmである。ま
た溝3の好ましい深さは0.01〜0.20mm、より
好ましくは0.02〜0.15mmであり、最も好まし
いのは0.02〜0.10mmである。溝3の平面形状
は適宜設計可能であり、本実施形態においては、円形の
金属基盤1の表面に、2つの同心円状の溝3a、3b
と、金属基盤1表面の中心において交差する十文字状の
溝3cとが互いに連続した形状の溝3が形成されてお
り、電極シート2にはこの溝3の内面形状に沿って連続
する凹部5が形成されている。
【0013】また凹部5内には、少なくとも1つの開口
部6が設けられるとともに、金属基盤1には開口部6に
連通するガス供給孔4が穿設されており、ガス供給孔4
および開口部6を経て凹部5内に冷却ガスが供給される
ように構成されている。開口部6の形状は、ガス供給孔
4から供給される冷却ガスを凹部5内に流通させること
ができるものであればよい。また開口部6は、連続して
いる1条の凹部5に対して少なくとも1カ所に形成する
必要があり、複数形成してもよい。金属基盤1のガス供
給孔4は、金属基盤1の外部に設けられた冷却ガス供給
源(図示せず)からの冷却ガスを開口部6を介して凹部
5内に供給できるものであればよく、その形状は任意で
ある。本実施形態では、電極シート2に形成されている
凹部5は全て連続しているので開口部6およびガス供給
孔4は最低1ヶ所に設ければよいが、図1に示すように
合計9ヶ所に設けられている。
【0014】本実施形態の静電チャック装置によれば、
金属基盤1の表面に溝3が形成され、この表面上に電極
シート2が積層され、金属基盤1の溝3には電極シート
2が埋められて電極シート2に溝状の凹部5が形成され
ている。したがって、電極シート2の凹部5内に冷却ガ
スを流通させることによって、静電チャック装置の電極
シート2上に吸着固定されるウエハ等を効率良く冷却す
ることができる。冷却ガスの流路となる凹部5は、電極
シート2を金属基盤1の溝3内に埋め込むことによって
形成されており、電極シート2の打ち抜きは開口部6だ
けである。したがって、電極シート2に複雑な形状の打
ち抜き加工を施す必要がなく、電極層の平面形状も簡単
である。したがって電極シート2の製造効率や歩留まり
が向上するとともに、電極シート2自体の形状保持性お
よび取り扱い性も良い。また、凹部5の形状を変更して
も、開口部6の位置が変化しなければ電極シート2を変
更しなくてよく、設計の変更が容易である。そして、電
極シート2の電極層を有する部位に凹部5が形成されて
いるので、凹部5の形成に伴って電極層の面積が減少す
ることがなく、したがって吸着力を低下させずに冷却効
率を向上させることができる。さらに金属基盤1の溝3
の内面は電極シート2によって覆われているので、金属
基盤1がほとんど露出しておらず、金属基盤1の劣化が
少ないので静電チャック装置の寿命が長くなる。また、
凹部5内に開口部6が設けられるとともに、金属基盤1
にガス供給孔4が穿設されてこれらが連通されているの
で、簡単な構成で、凹部5内に確実、かつ効率よく冷却
ガスを供給することができる。
【0015】なお上記の実施形態においては、図4に示
す構成の電極シート2を用いたが、電極シート2の構成
はこれに限らず、例えば図6に示すように、絶縁性フィ
ルム層16の一面上に電極層17として蒸着、スパッタ
リング、メッキ等により金属薄膜を形成した厚さ10〜
150μm程度のもの、より好ましくは厚さ15〜10
0μm程度のものも好適に用いることができる。
【0016】次に本発明の静電チャック装置を製造する
ための第1の製造方法の一例について説明する。まず、
少なくとも電極層11と絶縁フィルム層13とを有する
積層体からなる電極シート2を周知の手法により作製す
る。このとき電極シート2の外周部と開口部6が形成さ
れる部位およびその周囲には電極層11を形成しない。
一方、金属基盤1を用意する。金属基盤1の表面には溝
3を形成するとともに、金属基盤1を貫通するガス供給
孔4を穿設する。次に電極シート2を金属基盤1の表面
上に積層する。このとき、予め電極シート2の金属基盤
1との接着面に接着剤を塗布しておき、電極シート2と
金属基盤1とを、後の凹部5を形成する工程で互いに位
置ずれしないように貼り合わせることが好ましい。この
状態で電極シート2は全面平坦である。次いで、金属基
盤1の溝3に嵌合する形状の凸条を有する押し型を用い
て、電極シート2を押圧することによって、溝3内に電
極シート2を埋め込んで、電極シート2に凹部5を形成
する。そして凹部5を形成した後に金属基盤1と電極シ
ート2との間の接着剤をさらに硬化させて、両者を強固
に固定することが好ましい。電極シート2の開口部6は
シート2を金属基盤1に積層する前に打ち抜き加工して
おいてもよく、電極シート2に凹部5を形成した後に打
ち抜いてもよい。
【0017】静電チャック装置の第2の製造方法の一例
を示す。まず、上記第1の製造方法と同様にして電極シ
ート2および金属基盤1を用意し、これらを貼り合わせ
る。そして、金属基盤1の溝3内部の圧力を、電極シー
ト2を隔てた溝3外部の圧力よりも低くすることによっ
て、溝3内に電極シート2を埋め込ませて、電極シート
2に凹部5を形成する。具体的には、電極シート2を金
属基盤1の表面上に貼り合わせる工程を減圧下で行う、
あるいは電極シート2を金属基盤1の表面上に貼り合わ
せた後に溝3内を減圧するなどの方法により、電極シー
ト2と金属基盤1とを貼り合わせた状態で溝3内部を減
圧状態とした後、電極シート2を隔てた溝3の内外で気
圧差を生じせしめる。この気圧差により、電極シート2
は溝3の内側へ凹み、溝3の内面に追従する形状に変形
して凹部5が形成される。そして凹部5を形成した後に
金属基盤1と電極シート2との間の接着剤をさらに硬化
させて、両者を強固に固定することが好ましい。
【0018】上記第1および第2の製造方法によれば、
電極シート2に、冷却ガスが流通できる程度の溝状の凹
部5を、簡単な操作で、再現性良く形成することができ
る。また、特に第2の製造方法によれば、押し型が不要
であり、押し型と金属基盤1との位置合わせも不要であ
るので、作業が容易である。
【0019】
【実施例】以下、具体的な実施例を示して本発明の効果
を明らかにする。以下、単位の「部」は「重量部」であ
る。 (接着剤溶液の調製例)トルエン/イソプロピルアルコ
ール混合溶剤に下記接着剤組成物を溶解して固形分40
wt%の接着剤溶液を得た。 ・ポリアミド樹脂(日本リルサン社製、商品名:フ゜ラタホ゛ンタ゛M−995) 445部 ・エポキシ樹脂(油化シェルエホ゜キシ社製、商品名:YL−979) 222部 ・ノボラックフェノール樹脂(荒川化学社製、商品名:タノマル752) 111部 ・ジシアンジアミド 0.6部
【0020】(電極シートaの作製例)図4に示す構成
の電極シートを構成した。第1の絶縁性フィルム13と
して厚さ50μmの絶縁性フィルム(ポリイミドフィル
ム:東レデュポン社製、商品名:カプトン200H)を
用い、その一面に上記接着剤溶液を乾燥後の厚さが10
μmになるように塗布、乾燥させて接着剤層12を形成
した。次いで、接着剤層12に電解銅箔(日本鉱業社
製、1/2OZ)を貼りあわせ、さらにネガ型感光フィ
ルムを貼り合わせた。次いで、露光−現像−エッチング
−洗浄−乾燥の手順により、所定形状の電極層11を形
成した。一方、第2の絶縁性フィルム15として、厚さ
25μmの絶縁性フィルム(ポリイミドフィルム:宇部
興産社製、商品名:ユーピレックス25S)を用い、そ
の一面に上記接着剤溶液を乾燥後の厚さが10μmにな
るように塗布、乾燥させて接着剤層14を形成した。こ
の接着剤層14と前記電極層11が形成された面とを貼
り合わせて電極シートaを得た。なお、電極シートaの
電極層11の平面形状は図5に示したとおりとした。
【0021】(電極シートbの作製例)図6に示す構成
の電極シートを構成した。すなわち、厚さ50μmの絶
縁性フィルム(ポリイミドフィルム:東レデュポン社
製、商品名:カプトン200H)16の一面に、蒸着及
びメッキを行い厚さ5μmの銅膜を形成した。この銅膜
にネガ型感光フィルムを貼り合わせた。次いで、露光−
現像−エッチング−洗浄−乾燥の手順により、所定形状
の電極層17を形成して電極シートbを得た。なお、電
極シートbの電極層17の平面形状は図5に示したとお
りとした。
【0022】(実施例1)金属基盤は、図1および図2
に示す形状の溝とガス供給孔が形成された直径8インチ
のものを用いた。前記電極シートaの第2の絶縁性フィ
ルム(厚さ25μm)側に、上記接着剤溶液を乾燥後の
厚さが10μmになるように塗布、乾燥させ、金属基盤
の表面に減圧下で貼り合わせた後、溝の内外で気圧差を
生じせしめることによって、電極シートを溝内へ埋め込
み、溝状の凹部を形成した。そして、電極シートが溝部
に埋め込まれた状態で120〜150℃のステップキュ
アーを行い接着剤層を硬化させて、図1,2に示す構成
の静電チャック装置を得た。
【0023】(実施例2)前記実施例1において電極シ
ートaに代えて前記電極シートbを使用した。すなわち
前記電極シートbの電極側に上記接着剤溶液を乾燥後の
厚さが20μmになるように塗布、乾燥させた以外は、
実施例1と同様にして静電チャック装置を得た。
【0024】(実施例3)前記電極シートaの第2の絶
縁性フィルム(厚さ25μm)側に、上記接着剤溶液を
乾燥後の厚さが10μmになるように塗布、乾燥させた
後、前記実施例1と同様の金属基盤の表面上に積層し、
パターン状溝に対応する形状の押し型をあてて電極シー
トを溝に押し込んだ状態で貼り合わせた。電極シートが
溝部に埋め込まれた状態で120〜150℃のステップ
キユアーを行い接着剤層を硬化させて、図1,2に示す
構成の静電チャック装置を得た。
【0025】(実施例4)前記実施例3において電極シ
ートaに代えて前記電極シートbを使用した。すなわ
ち、前記電極シートbの電極側に上記接着剤溶液を乾燥
後の厚さが20μmになるように塗布、乾燥させた以外
は、実施例3と同様にして静電チャック装置を得た。
【0026】(比較用電極シートcの作製例)電極層の
平面形状を図11に破線で示す形状とした以外は、前記
電極シートaの作製例と同様にして電極シートを作製
し、電極シートの第2の絶縁性フィルム(厚さ25μ
m)側に、上記接着剤溶液を乾燥後の厚さが10μmに
なるように塗布、乾燥させ、さらに電極層が無い部分を
打ち抜き加工して図11に示す形状の電極シートcを作
製した。 (比較例1)金属基盤は、図9および図10に示す形状
の溝とガス供給孔が形成された直径8インチのものを用
いた。電極シートcを金属基盤に貼り合わせ、接着剤層
を硬化させることによって、図9,10に示す構成の静
電チャック装置を得た。
【0027】(吸着力の評価)上記実施例および比較例
で得られた各々の静電チャック装置に、直流電流を印加
して静電気発生電圧を測定した。測定条件は次の通りと
した。 測定雰囲気:大気圧中(22℃、54%RH) 電源:DC正極性(10KVDC発生装置、東京変圧器
社製) 静電気測定器:シムコエレクトロスタティックロケータ
ーSS−2型(シムコジャパン社製) 測定距離:50mm 印加する直流電圧を0V、1.5KV、および3KVに
変化させたときに発生した静電気の電圧をそれぞれ測定
した。その結果を下記表1に示す。表1に示されるよう
に、実施例1〜4の静電チャック装置では、比較例の静
電チャック装置に比べて高い電圧の静電気が発生した。
【0028】
【表1】
【0029】(ウエハ表面温度の測定)上記実施例1〜
4及び比較例1の静電チャック装置にウエハを載置して
吸着させ、ウエハ上に温度測定プレートを貼りつけた状
態で、下記エッチング条件にてウエハに対して1分間放
電したときの、ウエハー中心部、エッジ部、および中間
部の温度をそれぞれ測定した。なお、静電チャック装置
の印加電圧は2.0KVとした。エッチング条件は、 高周波出力=1400(W) チャンバー真空度=5.3(Pa) チャンバー内充填ガス:CHF3/CO=45/155
(sccm) 冷却Heガス=1330(Pa) チャンバー内温度(上部/側面/底部)=60/60/
20(℃) 測定の結果、上記実施例1〜4及び比較例1におけるウ
エハ温度は各測定点で同等であり、ウエハ冷却性はいず
れの静電チャック装置も同等であった。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明の静電チャッ
ク装置は、電極層および絶縁性フィルム層を有する積層
体からなる電極シートを、接着剤層を介して金属基盤の
表面上に積層してなる静電チャック装置であって、前記
金属基盤の表面には溝が形成されており、かつ前記電極
シートには、前記溝内に該電極シートを埋め込んでなる
凹部が形成されていることを特徴とするものである。し
たがって、電極シートの凹部内に冷却ガスを流通させる
ことによって、静電チャック装置の電極シート上に吸着
固定されるウエハ等を効率良く冷却することができる。
また冷却ガスの流路となる凹部が、電極シートを金属基
盤の溝内に埋め込んで形成されるため、従来のように電
極シートおよび金属基盤に多数の孔を形成する必要がな
く、あるいは金属基盤に溝を形成するとともに電極シー
トに溝を打ち抜き加工する必要がない。電極層の平面形
状も複雑化されない。したがって、電極シートおよび金
属基盤の加工が簡単になり、製造効率が向上して歩留ま
りも良くなる。また電極シートの凹部を、電極シートの
電極層を有する部位に形成することができるので、凹部
の形成に伴って電極層の面積が低減するのを防止するこ
とができる。したがって吸着力を低下させることなく冷
却効率を向上させることができる。また電極シートには
溝状の凹部が形成されているので、この凹部内に冷却ガ
スを供給するための開口部を少なくとも1つ設け、この
開口部を金属基盤を貫通するガス供給孔に連通させるこ
とによって、簡単な構造で凹部内に冷却ガスを効率良く
流通させることができる。
【0031】また本発明の静電チャック装置の製造方法
は、電極層および絶縁性フィルム層を有する積層体から
なる電極シートを作製する工程と、該電極シートを、表
面に溝が形成された金属基盤の表面上に積層する工程
と、該金属基盤の溝内に前記電極シートを埋め込んで、
該電極シートに凹部を形成する工程とを有することを特
徴とするものである。この方法によれば、静電チャック
装置を構成する電極シートに溝状の凹部を、簡単な操作
で、再現性良く形成することができる。また電極シート
を表面に溝が形成された金属基盤の表面上に積層した状
態で、溝内部の圧力を電極シートを隔てた溝外部の圧力
よりも低くすることによって、金属基盤の溝内に電極シ
ートを埋め込む方法によれば、作業が容易であり、連続
生産ラインにも好ましく適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電チャック装置の一実施形態を示し
た平面図である。
【図2】図1中II−II線に沿う断面図である。
【図3】図1の静電チャック装置の要部拡大断面図であ
る。
【図4】本発明に係る電極シートの例を示す断面図であ
る。
【図5】本発明に係る電極シートの例を示す平面図であ
る。
【図6】本発明に係る電極シートの他の例を示す断面図
である。
【図7】従来の静電チャック装置の第1の例を示す平面
図である。
【図8】図7中VIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】従来の静電チャック装置の第2の例を示す平面
図である。
【図10】図9中X−X線に沿う断面図である。
【図11】図9の装置における電極層の説明図である。
【符号の説明】 1…金属基盤、2…電極シート、3…溝、4…ガス供給
孔 5…凹部、6…開口部、11,17…電極層、13
…第1の絶縁性フィルム(絶縁性フィルム層) 16…絶縁性フィルム層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極層および絶縁性フィルム層を有する
    積層体からなる電極シートを、接着剤層を介して金属基
    盤の表面上に積層してなる静電チャック装置であって、 前記金属基盤の表面には溝が形成されており、かつ前記
    電極シートには、前記溝内に該電極シートを埋め込んで
    なる凹部が形成されていることを特徴とする静電チャッ
    ク装置。
  2. 【請求項2】 前記電極シートの凹部が、該電極シート
    の電極層を有する部位に形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の静電チャック装置。
  3. 【請求項3】 前記電極シートの凹部内には、該凹部内
    に冷却ガスを供給するための開口部が少なくとも1つ設
    けられており、該開口部は、前記金属基盤を貫通するガ
    ス供給孔に連通していることを特徴とする請求項1記載
    の静電チャック装置。
  4. 【請求項4】 電極層および絶縁性フィルム層を有する
    積層体からなる電極シートを作製する工程と、 該電極シートを、表面に溝が形成された金属基盤の表面
    上に積層する工程と、 該金属基盤の溝内に前記電極シートを埋め込んで、該電
    極シートに凹部を形成する工程とを有することを特徴と
    する静電チャック装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記電極シートを表面に溝が形成された
    金属基盤の表面上に積層した状態で、前記溝内部の圧力
    を前記電極シートを隔てた溝外部の圧力よりも低くする
    ことによって、前記金属基盤の溝内に前記電極シートを
    埋め込むことを特徴とする請求項4記載の静電チャック
    装置の製造方法。
JP29746799A 1999-10-19 1999-10-19 静電チャック装置およびその製造方法 Pending JP2001118916A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29746799A JP2001118916A (ja) 1999-10-19 1999-10-19 静電チャック装置およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29746799A JP2001118916A (ja) 1999-10-19 1999-10-19 静電チャック装置およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001118916A true JP2001118916A (ja) 2001-04-27

Family

ID=17846883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29746799A Pending JP2001118916A (ja) 1999-10-19 1999-10-19 静電チャック装置およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001118916A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004259825A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置
JP2005136104A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Ngk Spark Plug Co Ltd 静電チャック
US7623334B2 (en) 2002-06-18 2009-11-24 Canon Anelva Corporation Electrostatic chuck device
KR101110683B1 (ko) * 2006-11-24 2012-02-24 주식회사 코미코 정전척 및 이의 제조 방법
JP2016111093A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 サムコ株式会社 基板保持装置
JP2017092156A (ja) * 2015-11-03 2017-05-25 ナショナル チュン−シャン インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー 高密度のプラズマ及び高温の半導体製造プロセスに用いられる窒化アルミニウムの静電チャンク
CN111293068A (zh) * 2018-12-06 2020-06-16 东京毅力科创株式会社 基板支撑器、基板处理装置、基板处理系统及检测基板支撑器中的粘合剂的侵蚀的方法
JPWO2023127518A1 (ja) * 2021-12-27 2023-07-06

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7623334B2 (en) 2002-06-18 2009-11-24 Canon Anelva Corporation Electrostatic chuck device
US7724493B2 (en) 2002-06-18 2010-05-25 Canon Anelva Corporation Electrostatic chuck device
US7791857B2 (en) 2002-06-18 2010-09-07 Canon Anelva Corporation Electrostatic chuck device
US7848077B2 (en) 2002-06-18 2010-12-07 Canon Anelva Corporation Electrostatic chuck device
JP2004259825A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置
JP2005136104A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Ngk Spark Plug Co Ltd 静電チャック
KR101110683B1 (ko) * 2006-11-24 2012-02-24 주식회사 코미코 정전척 및 이의 제조 방법
JP2016111093A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 サムコ株式会社 基板保持装置
JP2017092156A (ja) * 2015-11-03 2017-05-25 ナショナル チュン−シャン インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー 高密度のプラズマ及び高温の半導体製造プロセスに用いられる窒化アルミニウムの静電チャンク
CN111293068A (zh) * 2018-12-06 2020-06-16 东京毅力科创株式会社 基板支撑器、基板处理装置、基板处理系统及检测基板支撑器中的粘合剂的侵蚀的方法
JPWO2023127518A1 (ja) * 2021-12-27 2023-07-06
WO2023127518A1 (ja) * 2021-12-27 2023-07-06 三井金属鉱業株式会社 シート固定装置、シート剥離装置及びシートの剥離方法
JP7406675B2 (ja) 2021-12-27 2023-12-27 三井金属鉱業株式会社 シート固定装置、シート剥離装置及びシートの剥離方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3208029B2 (ja) 静電チャック装置およびその作製方法
WO2010004915A1 (ja) 双極型静電チャック
US10147628B2 (en) Electrostatic chuck and semiconductor-liquid crystal manufacturing apparatus
KR20190139810A (ko) 반도체용 방열기판의 제조 방법
JP2009044152A (ja) 半導体モジュール、パワー半導体モジュール、パワー半導体構造、多層基板、パワー半導体モジュールの製造方法、および多層基板の製造方法
JP2013229464A (ja) 静電チャック
JP2018026427A (ja) 基板固定装置及びその製造方法
JPWO2016158110A1 (ja) 静電チャック装置
JP2008251737A (ja) 静電チャック装置用電極部材ならびにそれを用いた静電チャック装置および静電吸着解除方法
JP2019009270A (ja) 基板固定装置
JP2008066374A (ja) 放熱性基板およびその製造方法ならびにこれを用いたパワーモジュール
TW201824446A (zh) 靜電夾盤以及基板固定裝置
JP2001118916A (ja) 静電チャック装置およびその製造方法
US11088006B2 (en) Electrostatic chuck
JP2018026405A (ja) 基板固定装置及びその製造方法
TWI749066B (zh) 靜電夾盤以及基板固定裝置
WO2010147000A1 (ja) 積層配線基板
JP2002280613A (ja) 照明装置の製造方法及び部材
JP3979694B2 (ja) 静電チャック装置およびその製造方法
JP6700362B2 (ja) 半導体製造用部品
US20220208593A1 (en) Electrostatic chuck and substrate fixing device
JP2009246325A (ja) 静電チャック
JP4239608B2 (ja) 回路基板の製造方法
CN114709158A (zh) 静电吸盘和基板固定装置
US12340991B2 (en) Substrate fixing device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080916

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081113

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090210