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JP2001113733A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

Info

Publication number
JP2001113733A
JP2001113733A JP29815899A JP29815899A JP2001113733A JP 2001113733 A JP2001113733 A JP 2001113733A JP 29815899 A JP29815899 A JP 29815899A JP 29815899 A JP29815899 A JP 29815899A JP 2001113733 A JP2001113733 A JP 2001113733A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
carriage
recording head
jet recording
ink jet
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP29815899A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Saito
広行 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP29815899A priority Critical patent/JP2001113733A/ja
Publication of JP2001113733A publication Critical patent/JP2001113733A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクミストによる記録媒体、記録装置の汚
染を防ぎ、高画質化、低価格化、小型化、静粛性、少消
費電力のインクジェット記録装置を提供する。 【解決手段】 キャリッジ2の記録媒体と対向しない位
置に、キャリッジ2の移動に伴い、記録ヘッド1のイン
ク吐出口1a近傍の気圧よりも低い気圧を発生する手段
を設け、インク吐出口1aの近傍から前記キャリッジ2
の低い気圧の場所への気流を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体上にイン
クを吐出し、記録を行うインクジェット記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワードプ
ロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーション
の出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に基
づいて用紙やプラスチック薄板等の記録媒体に画像を記
録していくように構成されている。この記録装置は、記
録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サ
ーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】記録媒体の搬送方向(副走査方向)と交差
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、記録媒体に沿って移
動するキャリッジに搭載した記録手段によって画像を記
録し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り(ピ
ッチ搬送)を行い、その後に再び停止した記録媒体に対
して、次の行の画像を記録するという動作を繰り返すこ
とにより、記録媒体全体の記録が行われる。この記録装
置のうち、インクジェット式の記録装置(インクジェッ
ト装置)は、記録手段(記録ヘッド)から記録媒体にイ
ンクを吐出して記録を行うものであり、記録手段のコン
パクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録する
ことができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録す
ることができる。また、ランニングコストが安く、ノン
インパクト方式であるため騒音が少なく、しかも多色の
インクを使用してカラー画像を記録するのが容易である
などの利点を有している。中でも、紙幅方向に多色の吐
出口を配列したラインタイプの記録手段を使用したライ
ン型の装置は、記録の一層の高速化が可能である。
【0004】特に、熱エネルギを利用してインクを吐出
するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、エ
ッチング、蒸着、液路壁、天板等を形成することによ
り、高密度の液路配置(吐出口配置)を有するものを容
易に製造することができ、一層のコンパクト化を図るこ
とができる。
【0005】以上のようなインクジェット記録装置で
は、近年記録画像の高画質化が要求されることで、記録
ヘッドの高解像度化のために、吐出口が高密度配列さ
れ、吐出口の数も大幅に増加し、吐出されるインク滴も
小液滴化されるようになってきた。それに伴い、記録を
行うときに多数のノズルからインクを吐出すると、記録
画像を形成するインク滴と一緒に、それに付随して発生
するインクミストが霧状に拡散する。インクミストは、
記録画像に対して不要なインクであり、画質を低下させ
る原因となる。さらに記録装置内部を汚染し、動作部に
付着堆積すると動作不良を引き起こす可能性もある。そ
こで従来のインクジェット記録装置では、電動ファンを
設けて、気流を発生させ、記録ヘッドのインク吐出面と
記録媒体の間に浮遊するインクミストを移動させ、記録
媒体への付着を防ぐなどの構成をとっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
インクジェット記録装置においては、以下の問題点を有
していた。インクジェット記録装置の普及に伴い、イン
クジェット記録装置は、高画質化、低価格化、小型化、
静粛性、少消費電力が要求されている。しかし、大型の
電動ファンを使用する従来のインクジェット記録装置で
は、コストアップ、大型化、騒音の発生、消費電力が大
きい等の問題が発生するため、市場の要求を満足するこ
とができない。
【0007】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
高画質化、低価格化、小型化、静粛性、少消費電力のイ
ンクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るインクジェット記録装置の一態様は、
インク吐出口を備える記録ヘッドをシリアル移動するた
めのキャリッジを具備するインクジェット記録装置にお
いて、前記キャリッジの記録媒体と対向しない位置に、
前記キャリッジの移動に伴い、前記インク吐出口の近傍
の気圧よりも低い気圧を発生する手段を設け、前記イン
ク吐出口の近傍から前記キャリッジの低い気圧の場所へ
の気流を発生させることを特徴とする。
【0009】また、前記インク吐出口の近傍より、前記
低い気圧を発生する手段に連通する空気流路を設けたこ
とを特徴とする。
【0010】また、前記キャリッジに、キャリッジの移
動方向両側に開口部を有する連通した空気流路を有し、
前記空気流路内に前記開口部よりも断面積の小さい小断
面積部を設け、前記インク吐出口の近傍と連通したこと
を特徴とする。
【0011】また、前記記録ヘッドのインク吐出口周辺
を囲む部材を設けたことを特徴とする。
【0012】また、前記キャリッジが停止、または反転
する前に、インクの吐出を伴うことなく前記キャリッジ
が移動するモードを有することを特徴とする。
【0013】さらに、上記目的を達成するために、イン
ク吐出口を備える記録ヘッドにおいて、インク吐出口の
周辺を囲む部材を設け、前記インク吐出口の近傍より前
記インク吐出口を有する面以外の面を連通する空気流路
を設けたことを特徴とする。
【0014】さらに、上記目的を達成するために、イン
クジェット記録装置において、前記インクジェット記録
ヘッドと、該インクジェット記録ヘッドを搭載する部材
と、を具備することを特徴とする。
【0015】以上の構成によれば、キャリッジの記録媒
体と対向しない位置に、前記キャリッジの移動に伴い、
インク吐出口の近傍の気圧よりも低い気圧を発生する場
所を設け、前記インク吐出口の近傍から前記キャリッジ
の低い気圧の場所への気流を発生させるため、インク吐
出口の周辺に浮遊するインクミストを、インク吐出口の
近傍から除去することができる。
【0016】また、前記インク吐出口の近傍より、前記
低い気圧を発生する手段に連通する空気流路を設けたた
め、気流の流れを制御でき、インクミスト除去の効果が
高まる。
【0017】また、前記キャリッジの移動方向両側に開
口部を有する連通した空気流路を有し、前記空気流路内
に前記開口部よりも断面積の小さい小断面積部を設け、
前記インク吐出口の近傍と連通したため、開口部から取
り込んだ空気の流速を断面積の小さい部分で高め、気圧
を一層下げることで、インク吐出口の近傍からの気流を
確実に作り出すことができる。
【0018】また、前記記録ヘッドのインク吐出口の周
辺を囲む部材を設けたため、キャリッジの移動により生
じるインク吐出口の周辺の気流を抑えることができ、気
圧差を大きくして、インク吐出口の近傍からの気流を確
実に作り出すことができる。
【0019】また、前記キャリッジが停止、または反転
する前に、インクの吐出を伴うことなく前記キャリッジ
が移動するモードを有するため、インク吐出口の近傍と
低い気圧を発生する手段連通する空気流路内に取り残さ
れるインクミストが完全に排出してから、キャリッジの
停止、または反転を行うことで、インクミストの逆流を
防ぐことができる。
【0020】さらに、記録ヘッドにおいて、インク吐出
口の周辺を囲む部材を設け、前記インク吐出口の近傍よ
り前記インク吐出口を有する面以外の面を連通する空気
流路を設けたため、インク吐出口に近いところでインク
ミストが除去できるため、除去効果が大きい。
【0021】さらに、インクジェット記録装置におい
て、前記インクジェット記録ヘッドと、該インクジェッ
ト記録ヘッドを搭載する部材を具備したため、インク吐
出口に近いところでインクミストが除去できるため、除
去効果の大きいインクジェット記録装置を提供すること
ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0023】〈第1の実施の形態〉図1は、本発明のイ
ンクジェット記録装置の構成を示す斜視図である。
【0024】本実施例においては、インク吐出面の吐出
口よりインクを吐出して記録媒体に画像を形成する記録
ヘッド1はキャリッジ2に搭載されている。このキャリ
ッジ2は移動方向を案内するガイド軸3に支持されて記
録媒体に対向しながら往復運動する。記録媒体はピンチ
ローラ6によりフィードローラ4に圧接され、フィード
ローラ4が回転することにより搬送される。さらに画像
形成後の記録媒体は、排出ローラ7によって記録装置の
外部に排出される。
【0025】また、記録ヘッド1は、熱エネルギを利用
してインクを吐出するインクジェット記録手段であっ
て、熱エネルギを発生させるための電気熱変換体を備え
たものである。この電気熱変換体によって印加される熱
エネルギにより生じる沸騰膜による気泡の成長、収縮に
よって生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを
吐出させ、記録を行うものである。また、エネルギ発生
手段としては、ピエゾ素子等の電気機械変換体によって
インクを加圧するものでも良い。
【0026】図2は、前記記録ヘッド1のインク吐出部
の構造を模式的に示す部分斜視図である。
【0027】図2中、記録媒体と所定の間隔(例えば、
約0.5〜2.0mm)をおいて対面する吐出口形成面
51(インク吐出面1a)には、所定のピッチで複数の
吐出口が形成され、共通液室53と各吐出口52とを連
通する各液路54の壁面に沿ってインク吐出用のエネル
ギを発生するための電気熱変換体55(発熱抵抗体な
ど)が配設されている。
【0028】本実施例においては、記録ヘッド1は、前
記吐出口52がキャリッジ2の走査方向と交差する方向
に並ぶような位置関係で、該キャリッジ2に搭載されて
いる。こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対
応する電気熱変換体55を駆動(通電)して、液路54
内のインクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によっ
て吐出口52からインクを吐出させる。
【0029】インク吐出面1aの周辺には、記録画像を
形成するためのインク主滴が噴射する際に、インク吐出
面からインクが離れる際に微細な霧状インク(インクミ
スト)が発生する。また噴射したインク主滴が記録媒体
5に到達すると、記録媒体5からインク主滴の一部が跳
ね返り、やはり霧状インク(インクミスト)が発生す
る。
【0030】図3から図6はキャリッジを示す図であ
る。図3、図4は斜視図、図5は右側面図、図6は断面
図である。
【0031】記録ヘッド1を搭載するキャリッジ2は、
空気導入口2aおよび排出口2bを有し、図6に示すよ
うに両開口部は空気流路2cで連通されている。このた
めキャリッジ2の移動により空気流路2c内に気流が発
生する。また空気流路中央部に小断面積部2dを設ける
ことで、小断面積部2dにおいて気流は増速する。その
ため小断面積部2dの気圧は開口部の気圧に対して相対
的に低くなる。さらにインク吐出面1aの近傍には開口
部2gを有し、小断面積部2dに設けた穴2eと連通す
る空気流路2fが設けられている。小断面積部2dの気
圧は、インク吐出面1aの近傍の気圧よりも低いため、
空気流路2eにはインク吐出部1aの近傍の開口部2f
から小断面積部の穴2dへの気流が発生する。
【0032】そのため、記録画像を形成する際にインク
吐出面1aの周辺に発生するインクミストが、空気流路
2eに発生する気流により除去される。それにより、イ
ンクミストが記録画像に付着して、画質を低下させるこ
とがない。また記録装置内部を汚染したり、動作部に付
着堆積して動作不良を引き起こすこともない。なお空気
流路2eで発生する気流の速度は、画像形成する際のイ
ンク吐出速度に対して無視できるほど小さいため、画像
形成に何ら影響はない。
【0033】〈第2の実施の形態〉図7〜図10に本発明
の第2の実施の形態を示す。図7、図8は斜視図、図9は
正面図、図10は断面図である。
【0034】記録ヘッド1を搭載するキャリッジ2に
は、移動方向と平行な面に開口部2hが設けられてい
る。そして、開口部2hから、インク吐出面1aの近傍
に設けられた開口部2jを連通する空気流路2iが設け
られている。
【0035】キャリッジ2のインク吐出面1aの周辺に
は、キャリッジ2の移動により生ずる気流を軽減するた
めに防風手段2kが設けられている。防風手段2kは、
インク吐出面1aの周辺を取り囲むように形成されてい
る。
【0036】以上により、開口部2hの気圧に対して、
インク吐出面1aの近傍の開口部2jの気圧は高いた
め、空気流路2i内に開口部2jから開口部2hへの気
流が発生する。そのため、インク吐出面1aの近傍に発
生したインクミストは、空気流路2i内に発生する気流
により除去される。それにより、インクミストが記録画
像に付着して、画質を低下させることがない。また記録
装置内部を汚染したり、動作部に付着堆積して動作不良
を引き起こすこともない。なお空気流路2iで発生する
気流の速度は、画像形成する際のインク吐出速度に対し
て無視できるほど小さいため、画像形成に何ら影響はな
い。
【0037】〈第3の実施の形態〉図11〜図14に本
発明の第3の実施の形態を示す。図11、図12は斜視
図、図13は正面図、図14は断面図である。
【0038】第2の実施の形態においては、キャリッジ
2のインク吐出面1aの周辺の防風手段2kを面で構成
したが、図8に示すようにリブ形状で、インク吐出面1
a周辺を囲むように構成しても良い。
【0039】防風手段2kをリブ形状で構成したため、
インクミストの除去の効果に変わりなく、キャリッジ2
の走査時に、防風手段2kと記録媒体が接触する危険性
が低くなるという効果がある。
【0040】〈第4の実施の形態〉図15〜図18に本
発明の第4の実施の形態を示す。図15、図16は斜視
図、図17は正面図、図18は断面図である。
【0041】第4の実施の形態は、第3の実施の形態の
キャリッジ2の開口部2hの周辺で通過する空気の断面
積を小さくするように構成したものである。キャリッジ
2の前面を通過する空気の流路を、気流幅変更手段2
l、2mにより開口部2hの近傍で間隔を狭め、気流の
流速を高めている。そのため、開口部2hの気圧をより
一層低くすることができる。そのため、開口部2hとイ
ンク吐出面1aの近傍の開口部2jの気圧差をより大き
くすることができるため、空気流路2i内の開口部2j
から開口部2hへの気流をより大きくすることができ
る。そのため、インク吐出面1aの近傍に発生したイン
クミスト除去能力を高めることができる。なお空気流路
2i内で発生する気流の速度は、画像形成する際のイン
ク吐出速度に対して無視できるほど小さいため、画像形
成に何ら影響はない。
【0042】〈第5の実施の形態〉図19〜図22に本
発明の第5の実施の形態を示す。図19、図20は斜視
図、図21は正面図、図22は断面図である。
【0043】第4の実施の形態においては、キャリッジ
2開口部2hの周辺で通過する空気の断面積を小さくす
る気流幅変更手段を面で構成したが、図10に示すよう
にリブ形状で、開口部2h周辺で通過する空気の断面積
を小さくするよう構成しても良い。
【0044】気流幅変更手段2l、2mをリブ形状で構
成したため、簡単な構成で、インクミストの除去におい
て同様の効果を得ることができる。
【0045】以上説明した、第1の実施の形態から第5
の実施の形態において、キャリッジ2が停止、または反
転する前に、インクの吐出を伴うことなくキャリッジ2
が移動するモードを設けると、さらに効果的である。通
常、キャリッジ2は、記録範囲のスキャン(画像形成)
が終了すると、そこから減速を開始するが、記録範囲の
スキャン(画像形成)終了後、インクの吐出を伴うこと
なくキャリッジ2が移動するモードを設ける。するとイ
ンク吐出口の近傍とキ低い気圧を発生する手段を連通す
る空気流路内に取り残されたインクミストを完全に排出
することができる。インクミストを完全に排出してか
ら、キャリッジを減速し、停止、または反転すること
で、空気流路内に取り残されたインクミストの逆流を防
ぐことができる。これにより、インクミストの除去の効
果を高めることができる。
【0046】〈第6の実施の形態〉図23〜図27に本
発明の第6の実施の形態を示す。図23、図24は斜視
図、図25は平面図、図26は正面図、図27は断面図
である。
【0047】第6の実施の形態は、第4の実施の形態の
キャリッジ2に設けた開口部2h、気流幅変更手段2
l、2mを記録ヘッド1の上面に開口部1h、気流幅変
更手段1l、1mを設けたものである。また開口部1h
から、インク吐出面1aのインク吐出口間に設けられた
開口部1jを連通する空気流路1iが設けられている。
【0048】以上により、インク吐出口に近いところで
インクミストが除去できるため、除去効果が大きい。そ
れにより、インクミストが記録画像に付着して、画質を
低下させることがない。また記録装置内部を汚染した
り、動作部に付着堆積して動作不良を引き起こすことも
ない。なお空気流路1iで発生する気流の速度は、画像
形成する際のインク吐出速度に対して無視できるほど小
さいため、画像形成に何ら影響はない。
【0049】〈第7の実施の形態〉図28〜図32に本
発明の第7の実施の形態を示す。図28、図29は斜視
図、図30は平面図、図31は正面図、図32は断面図
である。
【0050】第6の実施の形態においては、記録ヘッド
1の上面に設けた気流幅変更手段を面で構成したが、図
12に示すようにリブ形状で、記録ヘッド1上面の開口
部1h周辺を通過する空気の断面積を小さくするよう構
成しても良い。
【0051】記録ヘッド1上面の気流幅変更手段1l、
1mをリブ形状で構成したため、簡単な構成で、インク
ミストの除去において同様の効果を得ることができる。
【0052】以上説明してきたように、開口部および空
気流路は記録ヘッド1または、キャリッジ2または、そ
れらと同時に移動する部材のどこに設けられても良い
し、部材間をまたがって設けられていても良い。
【0053】(その他)本発明は、特にインクジェット
記録方式の中でも、熱エネルギを利用して飛翔的液滴を
形成し、記録を行うインクジェット記録方式の記録ヘッ
ドを使用する画像の記録装置において、優れた効果をも
たらすものである。
【0054】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行うものが好ましい。この記録方式
はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいず
れにも適用可能である。
【0055】この記録方式を簡単に説明すると、液体
(インク)が保持されているシートや液路に対応して配
置されている電気熱変換体に記録情報に対応して液体に
核沸騰現象を越え、膜沸騰現象を生じるような急速な温
度上昇を与えるための少なくとも一つの駆動信号を印加
することによって、熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッ
ドの熱作用面に膜沸騰を生じさせる。
【0056】このように液体(インク)から電気熱変換
体に付与する駆動信号に一対一対応した気泡を形成でき
るため、特にオンデマンド型の記録法には有効である。
この気泡の成長、収縮により吐出孔を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。
【0057】この駆動信号をパルス形状とすると、即時
適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優
れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第446
3399号明細書、同第4345262号明細書に記載
されているようなものが適している。なお、上記熱作用
面の温度上昇率に関する発明の米国特許第431312
4号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに
優れた記録を行うことができる。
【0058】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出孔、液流路、電気熱変換
体の組み合わせ構成(直線液状流路または直角液流路)
の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書に開示されているように、熱
作用面が屈曲する領域に配置された構成を持つものも本
発明に含まれる。
【0059】加えて、複数の電気熱変換体に、共通する
スリットを電気熱変換体の吐出孔とする構成を開示する
特開昭59年第123670号公報や熱エネルギの圧力
液を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する
特開昭59年第138461号公報に基づいた構成にお
いても本発明は有効である。
【0060】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0061】また、本発明の記録装置に、記録ヘッドに
対する回復手段、予備的な補助手段などを付加すること
は、本発明の記録装置を一層安定にすることができるの
で好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記
録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニング
手段、加圧或いは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれ
とは別の加熱素子、あるいはこれらの組み合わせによる
予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モード
を行う手段を付加することも安定した記録を行うために
有効である。
【0062】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみ記録するモードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成したものか、複数個組み合わせて構
成したものかのいずれでも良いが、異なる色の複色カラ
ーまたは、混色によるフルカラーの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0063】また、以上発明した本発明に係る記録装置
の実施形態においては、液体インクを用いて説明してい
るが、本発明では室温で固体状であるインクであって
も、室温で軟化状態となるインクであっても用いること
ができる。上述のインクジェット装置ではインク自体を
30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってイン
クの粘性を安定吐出範囲内にあるように温度制御するも
のが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが
液体をなすものであればよい。
【0064】加えて、熱エネルギによるヘッドやインク
の過剰な昇温をインクの固形状態から液体状態への状態
変化のエネルギとして使用せしめることで積極的に防止
するか、又はインクの蒸発防止を目的として放置状態で
固化するインクを用いることもできる。
【0065】いずれにしても熱エネルギの記録信号に応
じた付与によって始めて液化する性質を持つインクの使
用も本発明には適用可能である。
【0066】このようなインクは、特開昭54−568
47号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記
載されるような、多孔質シートの凹部または貫通孔に液
状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体
に対して対向するような形態としても良い。
【0067】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さら
には送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取る
ものであっても良い。
【0068】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、上記の
ように構成された本発明の請求項1記載のインクジェッ
ト記録装置は、キャリッジの記録媒体と対向しない位置
に、前記キャリッジの移動に伴い、インク吐出口の近傍
の気圧よりも低い気圧を発生する場所を設け、前記イン
ク吐出口の近傍から前記キャリッジの低い気圧の場所へ
の気流を発生させるため、インク吐出口の周辺に浮遊す
るインクミストを、インク吐出口の近傍から除去するこ
とができる。
【0069】本発明の請求項2記載のインクジェット記
録装置は、前記インク吐出口の近傍より、前記低い気圧
を発生する手段に連通する空気流路を設けたため、気流
の流れを制御でき、インクミスト除去の効果が高まる。
【0070】本発明の請求項3記載のインクジェット記
録装置は、前記キャリッジの移動方向両側に開口部を有
する連通した空気流路を有し、前記空気流路内に前記開
口部よりも断面積の小さい小径部を設け、前記インク吐
出口の近傍と連通したため、開口部から取り込んだ空気
の流速を断面積の小さい部分で高め、気圧を一層下げる
ことで、インク吐出口の近傍からの気流を確実に作り出
すことができる。
【0071】本発明の請求項4記載のインクジェット記
録装置は、前記記録ヘッドのインク吐出口の周辺を囲む
部材を設けたため、キャリッジの移動により生じるイン
ク吐出口の周辺の気流を抑えることができ、気圧差を大
きくして、インク吐出口の近傍からの気流を確実に作り
出すことができる。
【0072】本発明の請求項5記載のインクジェット記
録装置は、前記キャリッジが停止、または反転する前
に、インクの吐出を伴うことなく前記キャリッジが移動
するモードを有するため、インク吐出口の近傍と低い気
圧を発生する手段連通する空気流路内に取り残されるイ
ンクミストが完全に排出してから、キャリッジの停止、
または反転を行うことで、インクミストの逆流を防ぐこ
とができる。
【0073】本発明の請求項6記載のインクジェット記
録ヘッドは、インク吐出口の周辺を囲む部材を設け、前
記インク吐出口の近傍より前記インク吐出口を有する面
以外の面を連通する空気流路を設けたため、インク吐出
口に近いところでインクミストが除去できるため、除去
効果が大きい。
【0074】本発明の請求項7記載のインクジェット記
録装置は、前記インクジェット記録ヘッドと、該インク
ジェット記録ヘッドを搭載する部材を具備したため、イ
ンク吐出口に近いところでインクミストが除去できるた
め、除去効果の大きいインクジェット記録装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すインクジェッ
ト記録装置の斜視図である。
【図2】記録ヘッドのインク吐出部の構造を示す模式的
斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の記録ヘッドおよび
キャリッジの斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の記録ヘッドおよび
キャリッジの斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の記録ヘッドおよび
キャリッジの側面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の記録ヘッドおよび
キャリッジの断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の記録ヘッドおよび
キャリッジの斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態の記録ヘッドおよび
キャリッジの斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態の記録ヘッドおよび
キャリッジの正面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの断面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの斜視図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの斜視図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの正面図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの断面図である。
【図15】本発明の第4の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの斜視図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの斜視図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの正面図である。
【図18】本発明の第4の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの断面図である。
【図19】本発明の第5の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの斜視図である。
【図20】本発明の第5の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの斜視図である。
【図21】本発明の第5の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの正面図である。
【図22】本発明の第5の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの断面図である。
【図23】本発明の第6の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの斜視図である。
【図24】本発明の第6の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの斜視図である。
【図25】本発明の第6の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの平面図である。
【図26】本発明の第6の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの正面図である。
【図27】本発明の第6の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの断面図である。
【図28】本発明の第7の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの斜視図である。
【図29】本発明の第7の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの斜視図である。
【図30】本発明の第7の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの平面図である。
【図31】本発明の第7の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの正面図である。
【図32】本発明の第7の実施の形態の記録ヘッドおよ
びキャリッジの断面図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 キャリッジ 3 ガイド軸 4 フィードローラ 5 記録媒体 6 ピンチローラ 7 排出ローラ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク吐出口を備える記録ヘッドをシリ
    アル移動するためのキャリッジを具備するインクジェッ
    ト記録装置において、 前記キャリッジの記録媒体と対向しない位置に、前記キ
    ャリッジの移動に伴い、前記インク吐出口の近傍の気圧
    よりも低い気圧を発生する手段を設け、前記インク吐出
    口の近傍から前記手段への気流を発生させることを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記インク吐出口の近傍より、前記低い
    気圧を発生する手段に連通する空気流路を設けたことを
    特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記キャリッジに、キャリッジの移動方
    向両側に開口部を有する連通した空気流路を有し、前記
    空気流路内に前記開口部よりも断面積の小さい小断面積
    部を設け、前記インク吐出口の近傍と連通したことを特
    徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドのインク吐出口の周辺を
    囲む部材を設けたことを特徴とする請求項2または3に
    記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記キャリッジが停止、または反転する
    前に、インクの吐出を伴うことなくキャリッジが移動す
    るモードを有することを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 インク吐出口を備える記録ヘッドにおい
    て、 インク吐出口の周辺を囲む部材を設け、前記インク吐出
    口の近傍より前記インク吐出口を有する面以外の面を連
    通する空気流路を設けたことを特徴とするインクジェッ
    ト記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のインクジェット記録ヘ
    ッドと、該インクジェット記録ヘッドを搭載する部材
    と、を具備することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
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