JP2001089108A - 燃料改質器とその運転方法 - Google Patents
燃料改質器とその運転方法Info
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Abstract
の短縮を図った水蒸気改質反応と部分酸化改質反応とを
併用する燃料改質器とその運転方法を提供する。 【解決手段】 メタノール等の液状炭化水素と水との混
合物である原燃料を気化した原燃料ガスを酸化剤ガスと
ともに改質触媒層に通流し、水蒸気改質反応と部分酸化
改質反応との併用によって水素リッチな改質ガスを生成
する燃料改質器の運転方法において、起動時のみ、上流
側の第1の触媒層(貴金属系触媒層)100に前記原燃料
ガスと酸化剤ガスとを供給して常温で反応を開始し、前
記第1の触媒層で反応生成した高温ガスを、下流側の第
2の触媒層(銅・亜鉛系触媒層)110に通流することに
より第2の触媒層を加熱昇温し、この第2の触媒層が所
定温度(例えば、150℃)に到達後、第1の触媒層へ
の原燃料ガスと酸化剤ガスの供給を停止し、第2の触媒
層への直接供給に切り替えることとする。
Description
タノール,ガソリン等の液状の炭化水素と水との混合物
を気化した原燃料ガスを酸化剤ガスとともに改質触媒層
に通流し、水蒸気改質反応と部分酸化改質反応との併用
によって水素リッチな改質ガスを生成する燃料改質器と
その運転方法に関する。
プラントにおける使用以外に、燃料電池発電装置などの
燃料ガス供給装置として、広く利用されている。
を、機械エネルギーや熱エネルギーを経由することなく
直接電気エネルギーに変換する装置であり、高いエネル
ギー効率が実現可能である。良く知られた燃料電池の形
態としては、電解質層を挟んで一対の電極を配置し、一
方の電極(アノード)側に水素を含有する燃料ガスを供
給するとともに他方の電極(カソード)側に酸素を含有
する酸化剤ガスを供給するものであり、両極間で起きる
電気化学反応を利用して起電力を得る。以下に、燃料電
池で起きる電気化学反応を表す式を示す。(1)式はア
ノード側に於ける反応、(2)式はカソード側に於ける
反応を表し、燃料電池全体では(3)式に表す反応が進
行する。
されるが、これらの燃料電池の中で、固体高分子型燃料
電池、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池等で
は、その電解質の性質から、二酸化炭素を含んだ酸化ガ
スや炭酸ガスを使用することが可能である。そこで通常
これらの燃料電池では、空気を酸化ガスとして用い、メ
タノールや天然ガス等の炭化水素系の原燃料を水蒸気改
質して生成した水素を含むガスを燃料ガスとして用いて
いる。
電池システムには改質装置が設けられており、この改質
装置において原燃料の改質を行ない燃料ガスを生成して
いる。
ては、原燃料に水を加えて加熱し、水蒸気と原燃料を触
媒を用いて改質する水蒸気改質反応を利用したものがよ
く知られている。
燃料改質装置以外に、装置のコンパクト性や短時間起動
を要求される電気自動車用や可搬型の燃料電池発電装置
を主対象として、部分酸化反応を水蒸気改質反応と併用
するタイプの改質装置が開発されている。また上記のよ
うな燃料電池発電装置の場合、原燃料としては、メタノ
ール,エタノール,ガソリン等の液状の炭化水素と水と
を混合してなる液体燃料を気化したものが用いられる。
ついて説明する。例えば、まずメタノールを原燃料とし
てこれを水蒸気改質する場合について説明する。
示したメタノールの分解反応と(5)式で示した一酸化
炭素の変成反応とが同時に進行し、全体として(6)式
の反応が起こる。このように、原燃料をただ単に水蒸気
改質させる反応は吸熱反応であるため、改質に必要な熱
量を外から供給する必要がある。
反応を併用して行なう改質方法について以下に説明す
る。
発熱反応である。これを、(7)式の水蒸気反応と半々
に行なわせると全体として(9)式の反応となり、発熱
反応となる。どちらをどの位の割合で行なわせるかは、
部分酸化用の酸素の供給量で調節して、実際には吸熱と
発熱がバランスする程度(メタノール1モルに対して
0.11モル程度)の酸素を含む空気を供給して触媒層
入口の温度を300〜400℃程度に保ちながら改質反
応を継続させる。この方法は、水蒸気改質反応のみを行
なわせる場合と異なり、改質に必要な熱量を外から供給
する必要がなく、改質器の構造が簡単になるという利点
がある。
れるメタノールと酸化反応に使われるメタノールの割合
は、理論的には、水蒸気改質反応:酸化反応=79%:
21%となる。なぜならば、前記(7)式および(8)
式より、−191.9 × y + 49.9 × (1−y)=0
ここで、y は、酸化反応に使われるメタノールの割合で
あり、y=0.21 となるからである。
放熱等を加味し、理論値よりも大きな割合で酸化反応を
行っている。このようなシステムを採用することによ
り、外部加熱源が不要となり、コンパクトな改質器が実
現できる。
た容器であって、水蒸気改質反応のみを行なわせるタイ
プの改質器は一般に多重円筒型であり、その中心には反
応に必要な熱を供給するためのバーナと炉体があり、そ
の周囲を囲むように円筒状の触媒充填層がある。一方、
水蒸気改質と部分酸化改質を併用する改質器において
は、上述の理由で、外側から熱を与える必要がないため
に、触媒充填層は比較的任意の構造とすることができ
る。
改質器の構成の一例を示す。図5において、6は原燃料
ガス供給配管を示し、20は入口ノズル、30は入口マ
ニホールドを示す。触媒層40には、銅・亜鉛系触媒が
充填されており、50はそのうちの起動時の昇温対象部
を示す。60は起動時に昇温を行うためのヒータを示
す。ここでは、表面に巻き付けるタイプのヒータを示す
が、棒状のシースヒータを直接触媒層の中に挿入し、加
熱することもある。70は改質器の反応容器を示し、8
0は出口マニホールド、90は出口ノズルを示す。ま
た、160は触媒を固定するために設けられた穴開き板
であるパンチングプレートを示す。銅・亜鉛系触媒は、
常温では反応が極めて遅いので、できるかぎり起動時間
を短縮するために、前記ヒータにより起動時に、触媒層
上流側の約1/4の部分を加熱し150℃程度にしてか
ら改質反応を開始することが行われている。
気改質用の水と一定の割合で混合した状態で蒸発器ヘと
供給され、ここでガス化させたものが燃料改質器へと供
給される。この蒸発器の加熱側のエネルギー源には一般
に燃料電池のアノード側出口から出る未反応ガス(排水
素)を排水素燃焼器で燃焼させて得た燃焼ガスを用いて
いる。
は、その反応温度が300〜400℃と低いために、吸
熱反応である水蒸気改質反応を適度に行なわせることに
よって出口温度を200℃程度まで低下させることがで
き、これによって同一容器内でCO変成反応を行なわ
せ、改質ガス中のCO濃度を1%程度にまで低下させる
事ができる。従って、別にCO変成器を設置せずに、こ
のガスを、COをさらにppmオーダまで低下させるC
O除去器へと供給している。
水蒸気改質と部分酸化改質の併用改質方式によって改質
する燃料改質器を用いた燃料電池発電システムの一例を
示し、燃料電池、改質器、蒸発器、CO除去器、排水素
燃焼器、およびそれらを接続している原燃料供給系の配
管等を示した概略フロー図である。
適量割合で混合しているものとして示す)は原燃料タン
ク1から原燃料ポンプ2によって、原燃料供給配管3を
通って蒸発器4へと供給される。
空気供給配管5と合流した原燃料ガス供給配管6を通っ
て改質器7へと供給される。
前述の水蒸気改質と部分酸化改質の併用反応を起こして
水素リッチな燃料ガスを生成する。なお、部分酸化用空
気は図示しないコンプレッサ等の手段で供給される。
管8を通ってCO除去器9に入り、CO濃度をppmオ
ーダまで低下させた後に、燃料電池10へと供給され
る。燃料電池10ではおよそ80%の水素が消費された
後に、排水素供給配管11を通って排水素燃焼器12へ
と供給される。排水素燃焼器12へは同時に排空気供給
配管13を通って排空気が供給される。排水素燃焼器を
出た燃焼排ガスは燃焼排ガス供給配管14を通って蒸発
器4へと供給され原燃料を蒸発させるエネルギー源とな
る。
って反応空気供給配管16を通って供給される。
質反応と部分酸化改質反応との併用によって水素リッチ
な改質ガスを生成する燃料改質器とその運転方法におい
ては、以下のよう問題点がある。
は反応が極めて遅いので、できるかぎり起動時間を短縮
するために従来は、ヒータにより燃料改質器の起動時
に、触媒層入口部分触媒層上流側の約1/4の部分を加
熱し150℃程度にしてから改質反応を開始することが
行われている。しかしながら、この場合においても後述
するように、触媒を所定温度に加熱するためのかなりの
時間を要するので、燃料改質器の起動時間がその分長く
なる問題があった。
は、触媒として銅・亜鉛系触媒を用いずに、常温からの
反応開始が可能な貴金属系の触媒を用いることが考えら
れる。しかしながらこの場合には、銅・亜鉛系触媒とは
異なり、改質ガス中のCO濃度が非常に高くなり(経験
的に約10倍)、そのために、改質器の下流側にCO濃
度を低下させるためのCO変成器を追加する必要が生
じ、システムが複雑かつ高価になるという問題があっ
た。
たもので、この発明の課題は、CO濃度を従来と同等と
しつつも、起動時間の短縮を図った水蒸気改質反応と部
分酸化改質反応とを併用する燃料改質器とその運転方法
を提供することにある。
めに、この発明は、メタノール,エタノール,ガソリン
等の液状の炭化水素と水との混合物である原燃料を気化
した原燃料ガスを酸化剤ガスとともに改質触媒層に通流
し、水蒸気改質反応と部分酸化改質反応との併用によっ
て水素リッチな改質ガスを生成する燃料改質器の運転方
法において、起動時のみ、上流側の第1の触媒層に前記
原燃料ガスと酸化剤ガスとを供給して常温で反応を開始
し、前記第1の触媒層で反応生成した高温ガスを、下流
側の第2の触媒層に通流することにより第2の触媒層を
加熱昇温し、この第2の触媒層が所定温度に到達後、第
1の触媒層への原燃料ガスと酸化剤ガスの供給を停止
し、第2の触媒層への直接供給に切り替えることとする
(請求項1)。
いて、前記第1の触媒層は、ルテニウム,白金,パラジ
ウム等の貴金属系触媒層とし、前記第2の触媒層は、銅
・亜鉛系触媒層とする(請求項2)。さらに、請求項1
または2に記載の運転方法において、前記第2の触媒層
の所定温度は、150℃とする(請求項3)。
つも、起動時間の短縮を図ることが可能となる。後述す
る試算によれば、従来、銅・亜鉛系触媒を150℃まで
予備加熱するのに約10分を要したが、この発明の運転
方法によれば、約13秒に短縮できる。
時間の間はCO濃度の高い改質ガスが発生するが、その
ガスは下流側のCO除去器や燃料電池へ送らずに、バイ
パスさせて燃焼器で消費し原燃料の蒸発熱に使用し、そ
の間はシステム全体としては待機モード(起動中)とし
て、原燃料ガスと酸化剤ガスの供給切り替え後に下流側
のCO除去器や燃料電池へ改質ガスを送り込み発電を開
始すればよい。
時間の試算結果の詳細に関し、従来方法と上記本発明の
方法とを比較して以下に述べる。
改質器へ導入する原燃料ガスと酸化剤ガスの反応前ガス
組成と改質器出口ガス(反応後ガス)組成の一例は、以
下のとおりである。
法を縦175mm×横160mm×高320mmとすると、触媒層全容
積は (175/1000)×(160/1000)×(320/1000)×1000≒9
(リットル)となる。
(1/h)=1.7(kmol/h)×0.35×22.4(Nm3/kmol)×1000(リ
ットル/m3)/触媒層容積9(リットル)≒1500(1/h)とな
る。
能が良ければ大きくなり、性能が悪ければ小さくなる)
であり、触媒に対する負荷を示す値であるが、通常50
0〜2500程度の間であり、本仕様が常識的な範囲内
であることが分かる。
温する必要はなく、入口側1/4程度を昇温すれば反応
は十分開始される。更に、この部分を通過した後の反応
後ガスの組成は若干CO濃度は高いものの、上記の改質
器出口ガス組成にほぼ等しいガス組成となっていること
が分かっている(MAX1mol%程度)。そこで以降の昇温
対象となる銅・亜鉛系触媒層の寸法を縦175mm×横160mm
×高80mm(=320/4)とする。
触媒層初期温度20℃から触媒層昇温完了温度150 ℃まで
行うと仮定する。また、充填される触媒のかさ比重は、
1.35(kg/リットル)と仮定すると、充填触媒重量wc
(kg)=(175/1000)×(160/1000)×(80/1000) ×1000
×1.35(kg/リットル) ≒3kgとなる。
6kg、触媒・容器の比熱を夫々Cpc=0.14(kcal/kg℃),
Cpv=0.11(kcal/kg℃) とする。
すると、20℃から150℃までどのくらいの時間がか
かるかを以下に検討する。但し、以降の計算では放熱量
は割愛して考える。 (1)触媒層(容器+触媒)の熱容量Hr(kcal/
℃)を計算する。
h(kcal)を計算する。
が何℃になっているか計算する。
から受ける熱量は以下のようになる。1kW=860(kcal
/h)であるので、 Hh(kcal)=860 (kcal/h)×(1h/3600sec)×60(sec) ≒14(kcal) (3)60秒間(1min)でのヒータによる触媒層(容器
+触媒)の温度上昇ΔT(℃)を計算する。
昇温するのにかかる時間t(min)を計算する。
n) =10(min) 図2に、途中の経過を含む計算結果を示す。
系触媒層が昇温される場合の、20℃から150℃まで
の昇温に要する時間について以下に検討する。但し、以
降の計算では、ヒータ加熱の場合との相対比較ができれ
ばよいので、ヒータ加熱の場合と同様に放熱量は割愛し
て考える。
後のガスの物性は前記改質器出口ガス組成と比較して、
CO濃度が10倍程度高くなり10mol%となるが、両者
共ガスの重量は同じであり強制対流伝熱ではほとんど影
響がないので、前記改質器出口ガス組成と同じものが銅
・亜鉛系触媒層に流入し、加熱に寄与するものとして以
降の検討を行う。また、貴金属系触媒の充填量はその性
能によって異なるので一概には言えないが、ここでは加
熱する部分の銅・亜鉛系触媒の充填量と同程度とする。
を以下に示す。
子と流体間の伝熱の式に則って行う。
ように仮定する。
る。
/m3)を計算する。
m3h)を計算する。
l)を計算する。
なっているか計算する。最初の1秒間に触媒層(容器+
触媒)が加熱源ガスから受ける熱量Q(kcal)は以
下のようになる。
20℃から何℃まで上昇するか計算する。
al/℃)は、ヒータ加熱の検討で計算したように、 Hr(kcal/℃)=Cpc×wc+Cpv×wv =0.14×3+0.11×6=1.08(kcal/℃) であるので、温度上昇度ΔT(℃)は、 ΔT(℃)=Q(kcal)/Hr(kcal/℃) =18(kcal)/1.08(kcal/ ℃) ≒17(℃) 従って、触媒層温度Tse( ℃) =20( ℃) +17( ℃) =
37(℃)となる。
る熱量は、(6)項に戻って触媒層初期温度を、Tss
(℃) =37( ℃) と置き換えて、再びqp(kcal/
m3h)を計算し、続いて(7),(8)項の計算を繰り
返し、触媒層温度Tse( ℃) を求める。
り返し、触媒層温度Tse( ℃) >150(℃)となるま
での加熱開始からの累積時間を求める。
と、必要累積時間は13秒ということになる。
ータ加熱)で10(min)かかっていたものが、ガス
導入加熱による本発明の方法により13秒に短縮できる
ことが分かる。
実施するための改質器本体に関わる構成としては、下記
のような装置が好適である。即ち、請求項1ないし3の
いずれかに記載の燃料改質器の運転方法を実施するため
の燃料改質器であって、改質反応容器の上流側に配設さ
れた第1の触媒層と、この触媒層に隣接してその下流側
に配設された第2の触媒層と、前記第1の触媒層のガス
入口部に設けられた起動時入口マニホールドと、前記第
2の触媒層における改質反応容器の側部であって第1の
触媒層と隣接する部位に設けられた運転時入口マニホー
ルドと、起動後の原燃料ガスと酸化剤ガスの供給切り替
え手段と、前記第2の触媒層の所定位置に配設された温
度センサと、このセンサの出力信号に基づいて第2の触
媒層が所定温度に到達した際に原燃料ガスと酸化剤ガス
の供給切り替えを行うための制御装置とを備えるものと
する(請求項4)。
おいて、前記起動後の原燃料ガスと酸化剤ガスの供給切
り替え手段は、前記原燃料ガスと酸化剤ガスの起動時供
給ラインおよび運転時供給ラインと、この供給ライン上
にそれぞれ設けられ前記制御装置の出力信号によって駆
動される電磁弁とを備えるものとする(請求項5)。
態について以下にのべる。
質器の概略構成を示す。図1において、6は入口の原燃
料ガス供給配管を示し、22は起動時の貴金属系触媒層
100への供給ライン、また23は運転時の銅・亜鉛系
触媒層110への供給ラインを示す。24及び25は切
り替え用の電磁しゃ断弁を示し、24は起動時開で運転
時閉、25は運転時開で起動時閉の動作を行わせる。2
6、27は各々起動時、運転時の入口ノズルを示し、2
8及び29は各々起動時、運転時の入口マニホールドを
示す。
媒層入口部の起動時の昇温対象部を示し、銅・亜鉛系触
媒層の全体容量の約1/4を占める。130は触媒層を
形成する改質器の反応容器を示し、140、150はそ
れぞれ出口マニホールド及び出口ノズルを示す。160
はガスが通過するパンチングプレートを示す。これは触
媒を固定する役割を果たしている。また、運転時の入口
マニホールド29と改質器反応容器130の重なった部
分にはガスが通過出来るように反応容器13に穴が設け
られている。
は、温度センサ31が設けられ、その温度出力が制御装
置32に入力される。この温度センサの出力に基づき、
前記切り替え用電磁しゃ断弁24及び25の開閉動作が
行われる。起動時には原燃料ガスは22のルートを通り
貴金属系触媒層100に入り、常温で反応を開始する。
反応後の高温ガスは下流側の銅・亜鉛系触媒層120に
入りこの部分を昇温する。温度センサ31が所定の温度
(150℃)を検出した際には、原燃料ガスを22のル
ートから23のルートへ切り替え、貴金属系触媒層10
0をバイパスし直接銅・亜鉛系触媒層へ原燃料ガスの供
給を切り替えて、銅・亜鉛系触媒層110のみで反応を
行うようにする。
触媒層100)で反応生成した高温ガスを、下流側の第
2の触媒層(銅・亜鉛系触媒層110)に通流すること
により第2の触媒層を加熱昇温し、この第2の触媒層が
所定温度150℃に到達後、第1の触媒層への原燃料ガ
スと酸化剤ガスの供給を停止し、第2の触媒層への直接
供給に切り替えることができる。これにより、短時間で
反応が開始でき起動時間を短縮できる。
ノール,エタノール,ガソリン等の液状の炭化水素と水
との混合物である原燃料を気化した原燃料ガスを酸化剤
ガスとともに改質触媒層に通流し、水蒸気改質反応と部
分酸化改質反応との併用によって水素リッチな改質ガス
を生成する燃料改質器の運転方法において、起動時の
み、上流側の第1の触媒層(貴金属系触媒層)に前記原
燃料ガスと酸化剤ガスとを供給して常温で反応を開始
し、前記第1の触媒層で反応生成した高温ガスを、下流
側の第2の触媒層(銅・亜鉛系触媒層)に通流すること
により第2の触媒層を加熱昇温し、この第2の触媒層が
所定温度(例えば、150℃)に到達後、第1の触媒層
への原燃料ガスと酸化剤ガスの供給を停止し、第2の触
媒層への直接供給に切り替えること(請求項1〜3の発
明)および、請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料
改質器の運転方法を実施するための燃料改質器であっ
て、改質反応容器の上流側に配設された第1の触媒層
と、この触媒層に隣接してその下流側に配設された第2
の触媒層と、前記第1の触媒層のガス入口部に設けられ
た起動時入口マニホールドと、前記第2の触媒層におけ
る改質反応容器の側部であって第1の触媒層と隣接する
部位に設けられた運転時入口マニホールドと、起動後の
原燃料ガスと酸化剤ガスの供給切り替え手段(例えば、
電磁弁を使用)と、前記第2の触媒層の所定位置に配設
された温度センサと、このセンサの出力信号に基づいて
第2の触媒層が所定温度に到達した際に原燃料ガスと酸
化剤ガスの供給切り替えを行うための制御装置とを備え
るものとする(請求項4,5の発明)により、CO濃度
を従来と同等としつつも、起動時間の短縮を図った燃料
改質器とその運転方法を提供することができる。
す図
時間の試算結果を示す図
昇温時間の試算結果を示す図
た場合の概略フロー図
3:運転時供給ライン、24,25:電磁弁、28:起
動時入口マニホールド、29:運転時入口マニホール
ド、31:温度センサ、32:制御装置、100:第1
の触媒層(貴金属系触媒層)、110:第2の触媒層
(銅・亜鉛系触媒層)、130:反応容器。
22)
示したメタノールの分解反応と(5)式で示した一酸化
炭素の変成反応とが同時に進行し、全体として(6)式
の反応が起こる。このように、原燃料をただ単に水蒸気
改質させる反応は吸熱反応であるため、改質に必要な熱
量を外から供給する必要がある。
Claims (5)
- 【請求項1】 メタノール,エタノール,ガソリン等の
液状の炭化水素と水との混合物である原燃料を気化した
原燃料ガスを酸化剤ガスとともに改質触媒層に通流し、
水蒸気改質反応と部分酸化改質反応との併用によって水
素リッチな改質ガスを生成する燃料改質器の運転方法に
おいて、起動時のみ、上流側の第1の触媒層に前記原燃
料ガスと酸化剤ガスとを供給して常温で反応を開始し、
前記第1の触媒層で反応生成した高温ガスを、下流側の
第2の触媒層に通流することにより第2の触媒層を加熱
昇温し、この第2の触媒層が所定温度に到達後、第1の
触媒層への原燃料ガスと酸化剤ガスの供給を停止し、第
2の触媒層への直接供給に切り替えることを特徴とする
燃料改質器の運転方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の運転方法において、前
記第1の触媒層は、ルテニウム,白金,パラジウム等の
貴金属系触媒層であり、前記第2の触媒層は、銅・亜鉛
系触媒層であることを特徴とする燃料改質器の運転方
法。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の運転方法にお
いて、前記第2の触媒層の所定温度は、150℃である
ことを特徴とする燃料改質器の運転方法。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の燃
料改質器の運転方法を実施するための燃料改質器であっ
て、改質反応容器の上流側に配設された第1の触媒層
と、この触媒層に隣接してその下流側に配設された第2
の触媒層と、前記第1の触媒層のガス入口部に設けられ
た起動時入口マニホールドと、前記第2の触媒層におけ
る改質反応容器の側部であって第1の触媒層と隣接する
部位に設けられた運転時入口マニホールドと、起動後の
原燃料ガスと酸化剤ガスの供給切り替え手段と、前記第
2の触媒層の所定位置に配設された温度センサと、この
センサの出力信号に基づいて第2の触媒層が所定温度に
到達した際に原燃料ガスと酸化剤ガスの供給切り替えを
行うための制御装置とを備えることを特徴とする燃料改
質器。 - 【請求項5】 請求項4に記載の燃料改質器において、
前記起動後の原燃料ガスと酸化剤ガスの供給切り替え手
段は、前記原燃料ガスと酸化剤ガスの起動時供給ライン
および運転時供給ラインと、この供給ライン上にそれぞ
れ設けられ前記制御装置の出力信号によって駆動される
電磁弁とを備えることを特徴とする燃料改質器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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