JP2001077098A - エッチング液、及びこれを用いる薄膜パターンの製造方法 - Google Patents
エッチング液、及びこれを用いる薄膜パターンの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 液晶表示装置その他平面表示装置に用いる
アレイ基板等を構成する薄膜パターンの製造方法、及び
そのためのエッチング液において、金属薄膜102を多
層構造とせずとも、得られる薄膜パターン105のエッ
ジを充分になだらかなテーパー状とすることのできるも
のを提供する。 【解決手段】エッチング液は、容量Aの85%リン酸水
溶液、容量Bの90%酢酸水溶液、及び、容量Cの70
%硝酸水溶液を混合したとするならば、下記(1)〜
(2)式を満たす。 0.2 ≦ A÷(B+C) ≦0.6 (1) 0.04≦C÷(A+B+C)≦0.2 (2)
アレイ基板等を構成する薄膜パターンの製造方法、及び
そのためのエッチング液において、金属薄膜102を多
層構造とせずとも、得られる薄膜パターン105のエッ
ジを充分になだらかなテーパー状とすることのできるも
のを提供する。 【解決手段】エッチング液は、容量Aの85%リン酸水
溶液、容量Bの90%酢酸水溶液、及び、容量Cの70
%硝酸水溶液を混合したとするならば、下記(1)〜
(2)式を満たす。 0.2 ≦ A÷(B+C) ≦0.6 (1) 0.04≦C÷(A+B+C)≦0.2 (2)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェットエッチン
グにより薄膜をパターニングするのに用いるエッチング
液、及びこれを用いた薄膜パターンの製造方法に関す
る。特には、液晶表示装置その他の平面表示装置等に用
いるアレイ基板を得るためのエッチング液及び薄膜パタ
ーンの製造方法に関し、中でも、アレイ基板上に薄膜ト
ランジスタを形成するためのものに関する。
グにより薄膜をパターニングするのに用いるエッチング
液、及びこれを用いた薄膜パターンの製造方法に関す
る。特には、液晶表示装置その他の平面表示装置等に用
いるアレイ基板を得るためのエッチング液及び薄膜パタ
ーンの製造方法に関し、中でも、アレイ基板上に薄膜ト
ランジスタを形成するためのものに関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂等のレジストパターンを用いて基板
上に形成された薄膜をパターニングすることにより薄膜
パターンを形成することが種々の分野で行われている。
上に形成された薄膜をパターニングすることにより薄膜
パターンを形成することが種々の分野で行われている。
【0003】以下では、薄膜パターンとして、アクティ
ブマトリクス型表示装置のアレイ基板上に薄膜トランジ
スタを形成するためのものを例にとり説明する。
ブマトリクス型表示装置のアレイ基板上に薄膜トランジ
スタを形成するためのものを例にとり説明する。
【0004】アクティブマトリクス型表示装置として
は、光透過型のアクティブマトリクス型液晶表示装置が
最も一般的である。このようなアクティブマトリクス型
表示装置を構成するアレイ基板は、ガラス板等の透明絶
縁基板上に、複数本の信号線(データ線)及び走査線
(ゲート線)が格子状をなすように配列され、各交点に
近接して、画素ごとのスイッチング素子としての薄膜ト
ランジスタ(TFT)が配置されて構成される。
は、光透過型のアクティブマトリクス型液晶表示装置が
最も一般的である。このようなアクティブマトリクス型
表示装置を構成するアレイ基板は、ガラス板等の透明絶
縁基板上に、複数本の信号線(データ線)及び走査線
(ゲート線)が格子状をなすように配列され、各交点に
近接して、画素ごとのスイッチング素子としての薄膜ト
ランジスタ(TFT)が配置されて構成される。
【0005】アレイ基板上のTFTは、非晶質シリコン
(a-Si:H)等の半導体膜を活性層とするのが一般的である
が、近年では、活性層として、非晶質シリコンよりも高
い電子移動度を確保できる多晶質シリコン(poly-Si)等
を用いる試みが成されている。また、TFTの積層構造
としては、ゲート電極をなす走査線上にゲート絶縁膜を
設け、その上に半導体膜、ソース・ドレイン電極を設け
た逆スタガ型TFTを採用する場合が多い。
(a-Si:H)等の半導体膜を活性層とするのが一般的である
が、近年では、活性層として、非晶質シリコンよりも高
い電子移動度を確保できる多晶質シリコン(poly-Si)等
を用いる試みが成されている。また、TFTの積層構造
としては、ゲート電極をなす走査線上にゲート絶縁膜を
設け、その上に半導体膜、ソース・ドレイン電極を設け
た逆スタガ型TFTを採用する場合が多い。
【0006】逆スタガ型のTFTにおいては、走査線の
薄膜パターンを形成する際に、薄膜パターンのエッジ
(輪郭)をなす端面が、基板面に対して充分になだらか
な傾斜面をなすようにする必要がある。すなわち、薄膜
パターンのエッジが、基板面に垂直な断面において、充
分に小さいテーパー角(端面と基板面がなす角)をなす
ようにする必要がある。薄膜パターンのエッジがテーパ
ー状でないと、エッジの個所で、ゲート絶縁膜による被
覆が不充分となって絶縁不良を起こしやすいからであ
る。
薄膜パターンを形成する際に、薄膜パターンのエッジ
(輪郭)をなす端面が、基板面に対して充分になだらか
な傾斜面をなすようにする必要がある。すなわち、薄膜
パターンのエッジが、基板面に垂直な断面において、充
分に小さいテーパー角(端面と基板面がなす角)をなす
ようにする必要がある。薄膜パターンのエッジがテーパ
ー状でないと、エッジの個所で、ゲート絶縁膜による被
覆が不充分となって絶縁不良を起こしやすいからであ
る。
【0007】なお、金属薄膜をパターニングする方法に
は、大別してウェットエッチングにより行う方法とドラ
イエッチングによる方法とがあるが、ウェットエッチン
グによりパターニングする場合には、ドライエッチング
により行う場合に比べて、エッチング装置が簡便であ
り、単位時間あたりの処理能力を大きくでき、また、大
面積にわたる均一なエッチングを見込むことができる。
そのため、平面表示装置用のアレイ基板上の薄膜パター
ンの製造に、ウェットエッチングが多用されている。
は、大別してウェットエッチングにより行う方法とドラ
イエッチングによる方法とがあるが、ウェットエッチン
グによりパターニングする場合には、ドライエッチング
により行う場合に比べて、エッチング装置が簡便であ
り、単位時間あたりの処理能力を大きくでき、また、大
面積にわたる均一なエッチングを見込むことができる。
そのため、平面表示装置用のアレイ基板上の薄膜パター
ンの製造に、ウェットエッチングが多用されている。
【0008】エッジがテーパ状の薄膜パターンを製造す
る方法として、特開平4−372934号公報及び特開
平9−064366号公報には、金属薄膜をウェットエ
ッチングによりパターニングする方法にあって、当該金
属薄膜を、エッチングレートが互いに異なる複数の金属
層からなる多層金属薄膜としておく技術が開示されてい
る。
る方法として、特開平4−372934号公報及び特開
平9−064366号公報には、金属薄膜をウェットエ
ッチングによりパターニングする方法にあって、当該金
属薄膜を、エッチングレートが互いに異なる複数の金属
層からなる多層金属薄膜としておく技術が開示されてい
る。
【0009】詳しくは、基板上にアルミニウム(Al)
膜及びモリブデン(Mo)膜をこの順で堆積した後、リ
ン酸、酢酸、硝酸及び水からなる混酸でエッチングを行
うものである。上層にあるMo層のエッチング速度が、
下層のAl層のエッチング速度に比べて大きいので、エ
ッチングの際には、上層がレジストパターンの輪郭から
内側へと引き込まれるのに伴い、端面が基板面に対して
充分になだらかな、テーパー状のエッジが形成されるの
である。
膜及びモリブデン(Mo)膜をこの順で堆積した後、リ
ン酸、酢酸、硝酸及び水からなる混酸でエッチングを行
うものである。上層にあるMo層のエッチング速度が、
下層のAl層のエッチング速度に比べて大きいので、エ
ッチングの際には、上層がレジストパターンの輪郭から
内側へと引き込まれるのに伴い、端面が基板面に対して
充分になだらかな、テーパー状のエッジが形成されるの
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の製造方法であると、金属からなる薄膜パターン
のエッジを充分になだらかなテーパー状とするために
は、2種の金属から成る多層金属膜とする必要がある。
このため、金属膜をスパッタリング等により成膜する場
合には、2種類の金属ターゲットを必要として材料費が
増大する上に、複数の成膜装置が必要となりコスト上昇
及び生産性低下の原因となる。
来技術の製造方法であると、金属からなる薄膜パターン
のエッジを充分になだらかなテーパー状とするために
は、2種の金属から成る多層金属膜とする必要がある。
このため、金属膜をスパッタリング等により成膜する場
合には、2種類の金属ターゲットを必要として材料費が
増大する上に、複数の成膜装置が必要となりコスト上昇
及び生産性低下の原因となる。
【0011】本発明は、上記問題に鑑みなされたもので
あり、液晶表示装置その他平面表示装置に用いるアレイ
基板等を構成する薄膜パターンの製造方法、及びそのた
めのエッチング液において、金属薄膜を多層構造とせず
とも、得られる薄膜パターンのエッジを充分になだらか
なテーパー状とすることのできるエッチング液及び製造
方法を提供するものである。
あり、液晶表示装置その他平面表示装置に用いるアレイ
基板等を構成する薄膜パターンの製造方法、及びそのた
めのエッチング液において、金属薄膜を多層構造とせず
とも、得られる薄膜パターンのエッジを充分になだらか
なテーパー状とすることのできるエッチング液及び製造
方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のエッチ
ング液は、基板上に薄膜パターンを製造するのに用い
る、リン酸、酢酸、硝酸及び水からなるエッチング液に
おいて、容量Aの85%リン酸水溶液、容量Bの90%
酢酸水溶液、及び、容量Cの70%硝酸水溶液を混合し
たとするならば、下記(1)〜(2)式を満たすことを
特徴とする。
ング液は、基板上に薄膜パターンを製造するのに用い
る、リン酸、酢酸、硝酸及び水からなるエッチング液に
おいて、容量Aの85%リン酸水溶液、容量Bの90%
酢酸水溶液、及び、容量Cの70%硝酸水溶液を混合し
たとするならば、下記(1)〜(2)式を満たすことを
特徴とする。
【0013】 0.2 ≦ A÷(B+C) ≦0.6 (1) 0.04≦C÷(A+B+C)≦0.2 (2) この発明によれば、金属薄膜を多層膜とせずとも、得ら
れる薄膜パターンのエッジを充分になだらかなテーパー
状とすることができる。したがって、金属薄膜を多層膜
とする場合に比べて、材料及び装置コストを低減し生産
性を向上することができる。
れる薄膜パターンのエッジを充分になだらかなテーパー
状とすることができる。したがって、金属薄膜を多層膜
とする場合に比べて、材料及び装置コストを低減し生産
性を向上することができる。
【0014】請求項2の発明の薄膜パターンの製造方法
は、リン酸、酢酸、硝酸及び水からなるエッチング液を
用いる、基板上に堆積された薄膜からの、薄膜パターン
の製造方法において、前記エッチング液は、容量Aの8
5%リン酸水溶液、容量Bの90%酢酸水溶液、及び、
容量Cの70%硝酸水溶液を混合したとするならば、下
記(1)〜(2)式を満たすことを特徴とする。
は、リン酸、酢酸、硝酸及び水からなるエッチング液を
用いる、基板上に堆積された薄膜からの、薄膜パターン
の製造方法において、前記エッチング液は、容量Aの8
5%リン酸水溶液、容量Bの90%酢酸水溶液、及び、
容量Cの70%硝酸水溶液を混合したとするならば、下
記(1)〜(2)式を満たすことを特徴とする。
【0015】 0.2 ≦ A÷(B+C) ≦0.6 (1) 0.04≦C÷(A+B+C)≦0.2 (2)
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について、TFT
をスイッチング素子とするアクティブマトリクス型液晶
表示装置用のアレイ基板における薄膜パターンの製造を
例にとり、図1〜2を参照して説明する。
をスイッチング素子とするアクティブマトリクス型液晶
表示装置用のアレイ基板における薄膜パターンの製造を
例にとり、図1〜2を参照して説明する。
【0017】図1は、走査線の薄膜パターンの製造を中
心とした、実施例に係るアレイ基板の製造工程について
説明するための模式的な縦断面図である。図2は、本実
施例で用いるエッチング装置の模式的な縦断面図であ
る。
心とした、実施例に係るアレイ基板の製造工程について
説明するための模式的な縦断面図である。図2は、本実
施例で用いるエッチング装置の模式的な縦断面図であ
る。
【0018】まず、完成したアレイ基板の基本的な構成
について、図2(e)を参照しつつ説明する。
について、図2(e)を参照しつつ説明する。
【0019】アクティブマトリクス型液晶表示装置用の
アレイ基板は、ガラス等の透明絶縁基板101上にほぼ
平行に、かつ等間隔に配列された走査線105と、この
走査線105にほぼ直交し走査線105を覆うゲート絶
縁膜により走査線105から電気的に絶縁された信号線
116と、これら走査線105及び信号線116がなす
マトリクス状の区画ごとに配置される、ITO(Indium
Tin Oxide)からなる画素電極と、走査線105及び信号
線116がなす交点付近に配置され、信号線116から
画素電極への信号入力をスイッチングする逆スタガ型の
TFT117とからなる。
アレイ基板は、ガラス等の透明絶縁基板101上にほぼ
平行に、かつ等間隔に配列された走査線105と、この
走査線105にほぼ直交し走査線105を覆うゲート絶
縁膜により走査線105から電気的に絶縁された信号線
116と、これら走査線105及び信号線116がなす
マトリクス状の区画ごとに配置される、ITO(Indium
Tin Oxide)からなる画素電極と、走査線105及び信号
線116がなす交点付近に配置され、信号線116から
画素電極への信号入力をスイッチングする逆スタガ型の
TFT117とからなる。
【0020】走査線105は、ネオジム(Nd)を2モ
ル%(原子%)含有するAl合金(以下、Al−Nd合
金と略称する)からなる。走査線105の上には、酸化
シリコン(SiOx)や窒化シリコン(SiNx)等からなるゲート
絶縁膜108を介して、非晶質シリコン(a-Si:H)膜等か
らなる半導体膜109が形成されている。
ル%(原子%)含有するAl合金(以下、Al−Nd合
金と略称する)からなる。走査線105の上には、酸化
シリコン(SiOx)や窒化シリコン(SiNx)等からなるゲート
絶縁膜108を介して、非晶質シリコン(a-Si:H)膜等か
らなる半導体膜109が形成されている。
【0021】この半導体膜109上、TFT117のチ
ャネル部に相当する領域にはチャネル保護膜113が形
成され、この島状のチャネル保護膜113を両側から挟
むように、n+型a-Si:H等の半導体薄膜からなるコンタク
ト層114が形成される。コンタクト層114の上に
は、ソース電極111及びドレイン電極112が形成さ
れ、このドレイン電極112は信号線116と電気的に
接続される。これらソース電極111及びドレイン電極
112と、TFT117のバックチャネル部とが、保護
絶縁膜115により覆われる。
ャネル部に相当する領域にはチャネル保護膜113が形
成され、この島状のチャネル保護膜113を両側から挟
むように、n+型a-Si:H等の半導体薄膜からなるコンタク
ト層114が形成される。コンタクト層114の上に
は、ソース電極111及びドレイン電極112が形成さ
れ、このドレイン電極112は信号線116と電気的に
接続される。これらソース電極111及びドレイン電極
112と、TFT117のバックチャネル部とが、保護
絶縁膜115により覆われる。
【0022】また、図示の実施例は、液晶表示装置用の
アレイ基板であるので、ソース電極111と電気的に接
続された、ITO等からなる画素電極110が形成され
る。
アレイ基板であるので、ソース電極111と電気的に接
続された、ITO等からなる画素電極110が形成され
る。
【0023】次に、走査線105の薄膜パターンを作成
するのに用いるエッチング装置200について、図2を
用いて説明する。
するのに用いるエッチング装置200について、図2を
用いて説明する。
【0024】エッチング装置200は、第1エッチング
室210、第2エッチング室220、及び水洗室230
が直結されたインライン処理方式のものである。
室210、第2エッチング室220、及び水洗室230
が直結されたインライン処理方式のものである。
【0025】第1エッチング室210は、レジストパタ
ーン104の輪郭に沿う薄膜のパターンが形成された時
点、すなわちジャストエッチングまでエッチングを行う
ものである。これに対して、第2エッチング室220
は、残留した不所望の膜を除去するために、さらにエッ
チングを行うものである。このように、2つのエッチン
グ室210,220が直結されたインライン処理によ
り、生産性が向上されている。
ーン104の輪郭に沿う薄膜のパターンが形成された時
点、すなわちジャストエッチングまでエッチングを行う
ものである。これに対して、第2エッチング室220
は、残留した不所望の膜を除去するために、さらにエッ
チングを行うものである。このように、2つのエッチン
グ室210,220が直結されたインライン処理によ
り、生産性が向上されている。
【0026】図に示すように、これらエッチング室21
0,220及び水洗室230は、略同一の構造を有し、
エッチング液または洗浄水を溜める内槽203を備え
る。これらエッチング室210,220及び水洗室23
0の略下半部は、内槽203を収納する外槽204をな
す。
0,220及び水洗室230は、略同一の構造を有し、
エッチング液または洗浄水を溜める内槽203を備え
る。これらエッチング室210,220及び水洗室23
0の略下半部は、内槽203を収納する外槽204をな
す。
【0027】内槽203中には基板100を上下から挟
持して水平方向に移動させるための搬送ローラー207
が備えられ、内槽203の上方には複数のシャワーノズ
ル206が備えられる。これらシャワーノズル206
は、搬送される製造中のアレイ基板(以降単に基板とい
う)100に、エッチング液又は洗浄水を基板全体にわ
たり略均一に吹きかけるように配置される。また、搬送
ローラー207は、エッチング液等を基板に吹きかける
際、及びこれに続いて基板100をエッチング液等に浸
漬する際、基板100全面にわたってエッチング液等を
均一に行き渡らせるために、回転方向の切替(反転)を
繰り返して基板を小刻みに往復運動させるように構成さ
れる。
持して水平方向に移動させるための搬送ローラー207
が備えられ、内槽203の上方には複数のシャワーノズ
ル206が備えられる。これらシャワーノズル206
は、搬送される製造中のアレイ基板(以降単に基板とい
う)100に、エッチング液又は洗浄水を基板全体にわ
たり略均一に吹きかけるように配置される。また、搬送
ローラー207は、エッチング液等を基板に吹きかける
際、及びこれに続いて基板100をエッチング液等に浸
漬する際、基板100全面にわたってエッチング液等を
均一に行き渡らせるために、回転方向の切替(反転)を
繰り返して基板を小刻みに往復運動させるように構成さ
れる。
【0028】各エッチング室210,220の基板挿入
口201と内槽203との間には、基板100にエッチ
ング液を吹き付ける入り口シャワー208が備えられ
る。入り口シャワー208の液噴出口の幅は、処理され
る基板100の幅よりも大きく、基板100の全面にわ
たってエッチング液が均一に行き渡るように構成されて
いる。このようにして、エッチングの対象であるAl−
Nd合金と、エッチング液である混酸との反応が、基板
100面内においてなるべく均一になるようにされる。
口201と内槽203との間には、基板100にエッチ
ング液を吹き付ける入り口シャワー208が備えられ
る。入り口シャワー208の液噴出口の幅は、処理され
る基板100の幅よりも大きく、基板100の全面にわ
たってエッチング液が均一に行き渡るように構成されて
いる。このようにして、エッチングの対象であるAl−
Nd合金と、エッチング液である混酸との反応が、基板
100面内においてなるべく均一になるようにされる。
【0029】一方、各エッチング室210,220の基
板排出口と内槽203との間には、基板100上のエッ
チング液を払い落とすためのエアナイフ209が備えら
れる。
板排出口と内槽203との間には、基板100上のエッ
チング液を払い落とすためのエアナイフ209が備えら
れる。
【0030】図には示さないが、本実施例において、第
1エッチング室210にはジャストエッチングの時点を
検知するためのEPM(End point Monitor)が備えられ
る。EPMは、例えば、金属薄膜のジャストエッチング
を検知する場合、反射光量を連続的にモニターして、薄
膜が除去されて基板の下地が露出した際に反射光量の急
激な変化を捕らえるのである。このような場合、例え
ば、反射光量が所定の光量以下となった時点をジャスト
エッチングと判定するのである。ジャストエッチングの
時点の判定には、反射光量の変化量すなわち微分値をも
って行うのでも良く、また、基板100が透過型である
場合に透過光量の変化を捕らえて行うのであっても良
い。
1エッチング室210にはジャストエッチングの時点を
検知するためのEPM(End point Monitor)が備えられ
る。EPMは、例えば、金属薄膜のジャストエッチング
を検知する場合、反射光量を連続的にモニターして、薄
膜が除去されて基板の下地が露出した際に反射光量の急
激な変化を捕らえるのである。このような場合、例え
ば、反射光量が所定の光量以下となった時点をジャスト
エッチングと判定するのである。ジャストエッチングの
時点の判定には、反射光量の変化量すなわち微分値をも
って行うのでも良く、また、基板100が透過型である
場合に透過光量の変化を捕らえて行うのであっても良
い。
【0031】第2エッチング室220及び水洗室の構成
230は、EPMが備えられない他は第1エッチング室
210と略同一である。
230は、EPMが備えられない他は第1エッチング室
210と略同一である。
【0032】第1及び第2エッチング室210,220
で用いるエッチング液は、いずれも以下の組成を有する
混酸水溶液(含水混酸)である。
で用いるエッチング液は、いずれも以下の組成を有する
混酸水溶液(含水混酸)である。
【0033】容量(体積)Aの85%リン酸水溶液、容
量Bの90%酢酸水溶液、及び、容量Cの70%硝酸水
溶液を混合したとするならば、下記(1)〜(2)式を
満たす。
量Bの90%酢酸水溶液、及び、容量Cの70%硝酸水
溶液を混合したとするならば、下記(1)〜(2)式を
満たす。
【0034】 0.2 ≦ A÷(B+C) ≦0.6 (1) 0.04≦C÷(A+B+C)≦0.2 (2) 上記においては混合操作の便宜に即した表現としたが、
言うまでもなく、これは、得られる混酸液の組成を特定
するものである。例えば90%酢酸水溶液に代えて10
0%酢酸(氷酢酸)を用い、70%硝酸水溶液に代えて
60%硝酸水溶液を用いたとしても最終的な組成が上記
により特定される範囲であればよい。
言うまでもなく、これは、得られる混酸液の組成を特定
するものである。例えば90%酢酸水溶液に代えて10
0%酢酸(氷酢酸)を用い、70%硝酸水溶液に代えて
60%硝酸水溶液を用いたとしても最終的な組成が上記
により特定される範囲であればよい。
【0035】エッチング液の組成が上記のようである
と、パターニングを行う際に用いるフォトレジストに収
縮が起こるため、レジストパターン104の輪郭に沿っ
た個所で、フォトレジストと、これに覆われる金属薄膜
102との間の界面にエッチング液が浸入する。したが
って、パターニングにより得られる薄膜パターンのエッ
ジ部は、上面側が優先的にエッチングされて、テーパー
状の断面を形成する。特には、テーパー角θを45°以
下、好ましくは30°以下とすることができる。
と、パターニングを行う際に用いるフォトレジストに収
縮が起こるため、レジストパターン104の輪郭に沿っ
た個所で、フォトレジストと、これに覆われる金属薄膜
102との間の界面にエッチング液が浸入する。したが
って、パターニングにより得られる薄膜パターンのエッ
ジ部は、上面側が優先的にエッチングされて、テーパー
状の断面を形成する。特には、テーパー角θを45°以
下、好ましくは30°以下とすることができる。
【0036】エッチング液は、本実施例において、いず
れの場合も40℃に加温して用いた。
れの場合も40℃に加温して用いた。
【0037】次に、実施例のアレイ基板の製造工程につ
いて、図1(a)〜(d)を順に参照しつつ、説明す
る。
いて、図1(a)〜(d)を順に参照しつつ、説明す
る。
【0038】図1(a)には、走査線105の薄膜パタ
ーンを形成するためのエッチングの前の状態、すなわ
ち、透明絶縁基板101上に金属薄膜102、及びレジ
ストパターン104を形成した状態を示す。
ーンを形成するためのエッチングの前の状態、すなわ
ち、透明絶縁基板101上に金属薄膜102、及びレジ
ストパターン104を形成した状態を示す。
【0039】詳しくは、360×465mm寸法のガラ
ス基板の上に、Al−Nd合金を、スパッタ成膜により
300nmの厚さに堆積させ、この後、フォトレジスト
を塗布し、露光及び現像により、所望の形状のレジスト
パターン104を形成する。
ス基板の上に、Al−Nd合金を、スパッタ成膜により
300nmの厚さに堆積させ、この後、フォトレジスト
を塗布し、露光及び現像により、所望の形状のレジスト
パターン104を形成する。
【0040】フォトレジストとしては、上記エッチング
液に対して収縮性を有するものならば、いずれも使用可
能であり、一般的なアクリル系の光硬化性樹脂ならば好
適に使用できる。
液に対して収縮性を有するものならば、いずれも使用可
能であり、一般的なアクリル系の光硬化性樹脂ならば好
適に使用できる。
【0041】図1(b)には、レジストパターン104
の形成後、第1エッチング室210でのエッチングの結
果、ジャストエッチングに達した時点の状態を示す。レ
ジストパターン104の輪郭に略一致するところまで、
金属薄膜102がパターニングされている。
の形成後、第1エッチング室210でのエッチングの結
果、ジャストエッチングに達した時点の状態を示す。レ
ジストパターン104の輪郭に略一致するところまで、
金属薄膜102がパターニングされている。
【0042】まず、基板100を基板挿入口201から
第1エッチング室210に投入し、前記組成のエッチン
グ液を吹き付ける入り口シャワー208を通過させる。
基板100は、入り口シャッター202を通過して搬送
ローラー207により内槽203中へと引き込まれ、全
体が内槽203中に引き込まれた時点で、内槽203上
方に配されたシャワーノズル206からのエッチング液
の散布が開始される。この状態で9秒間エッチングを行
う。この後、引き続き散布によるエッチングを行いつ
つ、6秒間かけて内槽203をエッチング液で満たし、
基板100をエッチング液に浸漬させていく。
第1エッチング室210に投入し、前記組成のエッチン
グ液を吹き付ける入り口シャワー208を通過させる。
基板100は、入り口シャッター202を通過して搬送
ローラー207により内槽203中へと引き込まれ、全
体が内槽203中に引き込まれた時点で、内槽203上
方に配されたシャワーノズル206からのエッチング液
の散布が開始される。この状態で9秒間エッチングを行
う。この後、引き続き散布によるエッチングを行いつ
つ、6秒間かけて内槽203をエッチング液で満たし、
基板100をエッチング液に浸漬させていく。
【0043】基板100がエッチング液に完全に浸漬し
た時点でエッチング液の供給を停止し、上記EPMによ
りジャストエッチングと判定される時点まで浸漬を続け
てエッチングを行う。本実施例においては、完全に浸漬
してからジャストエッチングまでの時間は、110〜1
15秒であった。
た時点でエッチング液の供給を停止し、上記EPMによ
りジャストエッチングと判定される時点まで浸漬を続け
てエッチングを行う。本実施例においては、完全に浸漬
してからジャストエッチングまでの時間は、110〜1
15秒であった。
【0044】ジャストエッチングまでのエッチングの終
了後、基板100を液面上に出し、搬送ローラー207
により内槽203から排出側へと押し出す。そして、エ
アナイフ209を通過させることにより、基板100に
付着したエッチング液を除去した後、第2エッチング室
220へと送り込む。
了後、基板100を液面上に出し、搬送ローラー207
により内槽203から排出側へと押し出す。そして、エ
アナイフ209を通過させることにより、基板100に
付着したエッチング液を除去した後、第2エッチング室
220へと送り込む。
【0045】図1(c)には、第2エッチング室220
でのさらなるエッチングを終了した際の状態を示す。
でのさらなるエッチングを終了した際の状態を示す。
【0046】第1エッチング室210と同様に作動する
第2エッチング室220で、まず、9秒間エッチング液
の散布によるエッチングを行い、次いで、エッチング液
を散布しつつ6秒間かけて基板をエッチング液に浸す。
基板がエッチング液中に完全に浸漬した時点で、エッチ
ング液の散布を停止し、この浸漬状態でのエッチング
を、第1エッチング室における浸漬時間の50〜60%
の時間、すなわち55〜70秒間実施する。
第2エッチング室220で、まず、9秒間エッチング液
の散布によるエッチングを行い、次いで、エッチング液
を散布しつつ6秒間かけて基板をエッチング液に浸す。
基板がエッチング液中に完全に浸漬した時点で、エッチ
ング液の散布を停止し、この浸漬状態でのエッチング
を、第1エッチング室における浸漬時間の50〜60%
の時間、すなわち55〜70秒間実施する。
【0047】エッチング液によるフォトレジストの収縮
は、一定以上は進行しないため、ジャストエッチングま
での時間よりもエッチング時間を長くするにつれて、得
られる薄膜パターンのエッジのテーパー角は徐々に大き
くなっていく。実験を繰り返して見たところ、第2エッ
チング室での浸漬エッチングの時間が、第1エッチング
室におけるジャストエッチングまでの浸漬エッチングの
時間の70%以下であれば、テーパー角を45°以下と
することができた。
は、一定以上は進行しないため、ジャストエッチングま
での時間よりもエッチング時間を長くするにつれて、得
られる薄膜パターンのエッジのテーパー角は徐々に大き
くなっていく。実験を繰り返して見たところ、第2エッ
チング室での浸漬エッチングの時間が、第1エッチング
室におけるジャストエッチングまでの浸漬エッチングの
時間の70%以下であれば、テーパー角を45°以下と
することができた。
【0048】第2エッチング室でのエッチングの終了
後、基板を液面上に出し、第1エッチング室から第2エ
ッチング室への移送の場合と同様にして、水洗室へと基
板を移送する。水洗室で純水により洗浄した後、乾燥を
行った。
後、基板を液面上に出し、第1エッチング室から第2エ
ッチング室への移送の場合と同様にして、水洗室へと基
板を移送する。水洗室で純水により洗浄した後、乾燥を
行った。
【0049】図1(d)には、走査線105の薄膜パタ
ーンを覆うフォトレジストを剥離した際の状態を示す。
走査線105の薄膜パターンの端面105aは、基板1
00面に垂直の断面において、基板100面に対して3
0°のテーパー角をなす。
ーンを覆うフォトレジストを剥離した際の状態を示す。
走査線105の薄膜パターンの端面105aは、基板1
00面に垂直の断面において、基板100面に対して3
0°のテーパー角をなす。
【0050】図1(e)には、アレイ基板完成後の状態
を示す。以降、この図を参照して、走査線105の薄膜
パターンの形成後、アレイ基板の完成までの製造工程に
ついて概略を説明する。
を示す。以降、この図を参照して、走査線105の薄膜
パターンの形成後、アレイ基板の完成までの製造工程に
ついて概略を説明する。
【0051】まず、得られた走査線105の薄膜パター
ンの上に、CVD法により、膜厚350nmのSiOx及び
膜厚50nmのSiONxを連続して堆積し、さらに、大気
に曝すことなく同一のCVD反応室(チャンバー)内
で、半導体膜109をなすための膜厚50nmのa-Si:
H、及び、チャネル保護膜113をなすための膜厚33
0nmのSiNxを連続して堆積する。
ンの上に、CVD法により、膜厚350nmのSiOx及び
膜厚50nmのSiONxを連続して堆積し、さらに、大気
に曝すことなく同一のCVD反応室(チャンバー)内
で、半導体膜109をなすための膜厚50nmのa-Si:
H、及び、チャネル保護膜113をなすための膜厚33
0nmのSiNxを連続して堆積する。
【0052】基板100をCVD反応室から取り出した
後、再度フォトレジストを塗布し、走査線105の薄膜
パターンをマスクとした裏面露光技術による露光、及
び、TFT領域に対応する所定のマスクパターン(フォ
トマスク)を用いる露光の後に現像を行い、フッ酸によ
るウェットエッチング、及びフォトレジストの剥離を経
て、島状のチャネル保護膜113を作成する。
後、再度フォトレジストを塗布し、走査線105の薄膜
パターンをマスクとした裏面露光技術による露光、及
び、TFT領域に対応する所定のマスクパターン(フォ
トマスク)を用いる露光の後に現像を行い、フッ酸によ
るウェットエッチング、及びフォトレジストの剥離を経
て、島状のチャネル保護膜113を作成する。
【0053】次いで、良好なオーミックコンタクトが得
られるように、露出する半導体膜109の表面を、フッ
酸で処理する。引き続いて、CVD法により、不純物と
してリンを含む膜厚50nmのn+a-Si:Hからなる低抵抗
半導体膜114を堆積する。そして、所定のマスクパタ
ーンを用いて露光、現像し、四フッ化炭素(CF4)及
び酸素(O2)の混合ガスを用いたCDE(ケミカルド
ライエッチング)法によるドライエッチング、及び、フ
ォトレジストの剥離を行うことにより、TFTのチャネ
ル部となる半導体膜109のパターンを作成する。この
上に、ITOをスパッタリングにより堆積し、フォトレ
ジストの塗布、露光及び現像、エッチング、及び、フォ
トレジストの剥離の一連の工程を経て、画素電極110
を作成した。
られるように、露出する半導体膜109の表面を、フッ
酸で処理する。引き続いて、CVD法により、不純物と
してリンを含む膜厚50nmのn+a-Si:Hからなる低抵抗
半導体膜114を堆積する。そして、所定のマスクパタ
ーンを用いて露光、現像し、四フッ化炭素(CF4)及
び酸素(O2)の混合ガスを用いたCDE(ケミカルド
ライエッチング)法によるドライエッチング、及び、フ
ォトレジストの剥離を行うことにより、TFTのチャネ
ル部となる半導体膜109のパターンを作成する。この
上に、ITOをスパッタリングにより堆積し、フォトレ
ジストの塗布、露光及び現像、エッチング、及び、フォ
トレジストの剥離の一連の工程を経て、画素電極110
を作成した。
【0054】この後、スパッタリングにより、膜厚25
nmのモリブデン(Mo)層、膜厚350nmアルミニウム
(Al)層、及び、膜厚50nmのモリブデン(Mo)層を、こ
の順に堆積させる。そして、所定のマスクパターンを用
いる露光及び現像により、信号線116、ソース電極1
11及びドレイン電極112のためのレジストパターン
を作成した後、リン酸、硝酸、酢酸、及び水からなる混
酸をエッチング液とするウェットエッチングによりM
o、Al及びMoの三層金属膜を一括してパターニング
する。
nmのモリブデン(Mo)層、膜厚350nmアルミニウム
(Al)層、及び、膜厚50nmのモリブデン(Mo)層を、こ
の順に堆積させる。そして、所定のマスクパターンを用
いる露光及び現像により、信号線116、ソース電極1
11及びドレイン電極112のためのレジストパターン
を作成した後、リン酸、硝酸、酢酸、及び水からなる混
酸をエッチング液とするウェットエッチングによりM
o、Al及びMoの三層金属膜を一括してパターニング
する。
【0055】さらに、ソース及びドレイン電極をマスク
として、チャネル保護膜上に残存している低抵抗半導体
膜114をドライエッチングにより除去する。このドラ
イエッチングは、六フッ化硫黄(SF6)、塩化水素
(HCl)、酸素(O2)及びヘリウム(He)からな
る混合ガスを用いるPE(プラズマエッチング)法によ
り行う。そしてフォトレジストを剥離する。
として、チャネル保護膜上に残存している低抵抗半導体
膜114をドライエッチングにより除去する。このドラ
イエッチングは、六フッ化硫黄(SF6)、塩化水素
(HCl)、酸素(O2)及びヘリウム(He)からな
る混合ガスを用いるPE(プラズマエッチング)法によ
り行う。そしてフォトレジストを剥離する。
【0056】続いて、CVD法により窒化シリコン(SiN
x)を堆積した後、所定のマスクパターンを用いる露光、
及び現像と、六フッ化硫黄(SF6)、窒素(N2)、
ヘリウム(He)及び酸素(O2)からなる混合ガスを
用いるPE法によるドライエッチングと、フォトレジス
トの剥離とを経て、保護絶縁膜115を作成し、図1
(e)のようなアレイ基板を完成させる。
x)を堆積した後、所定のマスクパターンを用いる露光、
及び現像と、六フッ化硫黄(SF6)、窒素(N2)、
ヘリウム(He)及び酸素(O2)からなる混合ガスを
用いるPE法によるドライエッチングと、フォトレジス
トの剥離とを経て、保護絶縁膜115を作成し、図1
(e)のようなアレイ基板を完成させる。
【0057】以上に説明したように、本実施例の薄膜パ
ターンの製造方法によれば、走査線105を形成するた
めの金属薄膜102を複数の金属層からなる積層構造と
せずとも、得られる薄膜パターンの端面105aを、基
板面に対して充分になだらかな傾斜面とすることができ
る。したがって、生産性の向上と材料費の削減を達成し
つつ、走査線105を覆う絶縁膜の欠陥による絶縁不良
の発生を充分に抑制することができる。
ターンの製造方法によれば、走査線105を形成するた
めの金属薄膜102を複数の金属層からなる積層構造と
せずとも、得られる薄膜パターンの端面105aを、基
板面に対して充分になだらかな傾斜面とすることができ
る。したがって、生産性の向上と材料費の削減を達成し
つつ、走査線105を覆う絶縁膜の欠陥による絶縁不良
の発生を充分に抑制することができる。
【0058】上述した実施例では、走査線105を作成
するための導電性薄膜として、Al−Nd合金を用いる
例により説明したが、金属アルミニウムあっても、他の
アルミニウム合金であっても良い。また、金属モリブデ
ンや、モリブデン−タングステン合金(Mo−W)等の
モリブデン合金であっても良い。
するための導電性薄膜として、Al−Nd合金を用いる
例により説明したが、金属アルミニウムあっても、他の
アルミニウム合金であっても良い。また、金属モリブデ
ンや、モリブデン−タングステン合金(Mo−W)等の
モリブデン合金であっても良い。
【0059】また、上述の実施例では、半導体膜として
非晶質シリコン(a-Si:H)からなる膜を用いたが、多結晶
性シリコン(poly-Si)や、微結晶性シリコンからなる膜
であっても良い。
非晶質シリコン(a-Si:H)からなる膜を用いたが、多結晶
性シリコン(poly-Si)や、微結晶性シリコンからなる膜
であっても良い。
【0060】
【発明の効果】本発明のエッチング液及びこれを用いる
薄膜パターンの製造方法によれば、薄膜を、エッチング
レートが互いに異なる複数の層からなる積層構造とせず
とも、得られる薄膜パターンのエッジを、充分になだら
かなテーパー状とすることができる。したがって、薄膜
を積層構造とする場合に比べて、生産性の向上と、材料
コストの削減とを図ることができ、製造コストを大幅に
引き下げることができる。
薄膜パターンの製造方法によれば、薄膜を、エッチング
レートが互いに異なる複数の層からなる積層構造とせず
とも、得られる薄膜パターンのエッジを、充分になだら
かなテーパー状とすることができる。したがって、薄膜
を積層構造とする場合に比べて、生産性の向上と、材料
コストの削減とを図ることができ、製造コストを大幅に
引き下げることができる。
【図1】実施例に係るアレイ基板の製造工程について説
明するための模式的な縦断面図である。図1(a)に
は、走査線の薄膜パターンを形成するためのエッチング
の前の状態を示す。図1(b)には、ジャストエッチン
グに達した時点の状態を示す。図1(c)には、このよ
うにして、走査線の薄膜パターンが完成した際の状態を
示す。図1(d)には、薄膜パターン上のフォトレジス
トを剥離した際の状態を示す。また、図1(e)には、
アレイ基板完成後の状態を示す。
明するための模式的な縦断面図である。図1(a)に
は、走査線の薄膜パターンを形成するためのエッチング
の前の状態を示す。図1(b)には、ジャストエッチン
グに達した時点の状態を示す。図1(c)には、このよ
うにして、走査線の薄膜パターンが完成した際の状態を
示す。図1(d)には、薄膜パターン上のフォトレジス
トを剥離した際の状態を示す。また、図1(e)には、
アレイ基板完成後の状態を示す。
【図2】実施例で用いるエッチング装置の模式的な縦断
面図である。
面図である。
100 製造中のアレイ基板 101 ガラス基板 102 金属薄膜(Al−Nd) 104 レジストパターン 105 走査線 105a 走査線の端面 200 エッチング装置 202 入り口シャッター 203 内槽 206 内槽上のシャワーノズル 207 搬送ローラー 208 入り口シャワー 209 エアナイフ 210 第1エッチング室 220 第2エッチング室 230 水洗室
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 617K Fターム(参考) 5F043 AA23 AA24 AA26 BB16 EE07 FF03 GG02 GG04 5F110 BB01 CC07 EE03 EE04 EE06 EE23 EE37 EE44 FF02 FF03 FF09 FF29 GG02 GG13 GG14 GG15 GG25 HK03 HK04 HK09 HK16 HK22 HK33 HM18 NN03 NN12 NN24 NN35 QQ05 QQ09
Claims (7)
- 【請求項1】基板上に堆積された薄膜から、レジストパ
ターンに沿って薄膜パターンを製造するのに用いる、リ
ン酸、酢酸、硝酸及び水からなるエッチング液におい
て、 容量Aの85%リン酸水溶液、容量Bの90%酢酸水溶
液、及び、容量Cの70%硝酸水溶液を混合したとする
ならば、下記(1)〜(2)式を満たすことを特徴とす
るエッチング液。 0.2 ≦ A÷(B+C) ≦0.6 (1) 0.04≦C÷(A+B+C)≦0.2 (2) - 【請求項2】リン酸、酢酸、硝酸及び水からなるエッチ
ング液を用い、基板上に堆積された薄膜から、レジスト
パターンに沿って薄膜パターンを製造する薄膜パターン
の製造方法において、 前記エッチング液は、容量Aの85%リン酸水溶液、容
量Bの90%酢酸水溶液、及び、容量Cの70%硝酸水
溶液を混合したとするならば、下記(1)〜(2)式を
満たすことを特徴とする薄膜パターンの製造方法。 0.2 ≦ A÷(B+C) ≦0.6 (1) 0.04≦C÷(A+B+C)≦0.2 (2) - 【請求項3】得られる薄膜パターンのエッジが、基板面
に垂直の断面において、45°未満のテーパー角をなす
ことを特徴とする請求項2記載の薄膜パターンの製造方
法。 - 【請求項4】前記薄膜が、金属アルミニウム(Al)、
またはアルミニウムを主体とする合金であることを特徴
とする請求項2記載の薄膜パターンの製造方法。 - 【請求項5】前記薄膜が、金属モリブデン(Mo)、ま
たはモリブデンを主体とする合金であることを特徴とす
る請求項2記載の薄膜パターンの製造方法。 - 【請求項6】前記薄膜の膜厚が、100〜500nmで
あることを特徴とする請求項2記載の薄膜パターンの製
造方法。 - 【請求項7】前記薄膜から、前記レジストパターンと輪
郭が一致するパターンを得る第1エッチング工程と、さ
らにオーバーエッチングを行う第2エッチング工程とを
含み、 これらの工程を同一のエッチング液及びエッチング温度
にて行った場合に、前記第2エッチング工程の時間が、
前記第1エッチング工程の時間の70%以下であること
を特徴とする請求項2記載の薄膜パターンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25010299A JP2001077098A (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | エッチング液、及びこれを用いる薄膜パターンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25010299A JP2001077098A (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | エッチング液、及びこれを用いる薄膜パターンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001077098A true JP2001077098A (ja) | 2001-03-23 |
Family
ID=17202856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25010299A Pending JP2001077098A (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | エッチング液、及びこれを用いる薄膜パターンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001077098A (ja) |
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KR101137192B1 (ko) | 2009-02-06 | 2012-04-19 | 주식회사 엘지화학 | 절연된 도전성 패턴의 제조 방법 및 적층체 |
KR101191003B1 (ko) * | 2009-02-06 | 2012-10-16 | 주식회사 엘지화학 | 도전성 패턴 및 이의 제조방법 |
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US8921726B2 (en) | 2009-02-06 | 2014-12-30 | Lg Chem, Ltd. | Touch screen and manufacturing method thereof |
US9049788B2 (en) | 2009-07-16 | 2015-06-02 | Lg Chem, Ltd. | Electrical conductor and a production method therefor |
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-
1999
- 1999-09-03 JP JP25010299A patent/JP2001077098A/ja active Pending
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